【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は作業車両の静油圧式無段変速装置の取付構造に関するものであり、特に、トラクタや田植え機等の作業車両に於ける静油圧式無段変速装置の取付構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
比較的小型の作業車両に於いては、エンジン動力を静油圧式無段変速装置（ＨＳＴ）によって変速するものが知られている。該ＨＳＴはエンジン動力によって駆動される可変式油圧ポンプと、この油圧ポンプにて駆動される油圧モータとを組み合わせて構成され、油圧ポンプの傾転角を変更することによって油圧モータの回転を無段階に変速して出力するものである。従来はミッションケースの一部を板金製のフレーム構造とし、このフレーム内にＨＳＴを収納して取り付けている。
【０００３】
しかし、前記フレームの下方或いは側方が開放されているため、ＨＳＴの入出力軸やトラニオン軸等のオイルシールが塵埃にて破損しやすく、また、入出力軸のスプラインも塵埃によって摩耗しやすい。更に、ＨＳＴのオイルポートに配管を接続する際の取り回しが困難である。
【０００４】
これに対して、例えば、特開平１０−３３９３６５号公報記載のＨＳＴ式駆動作業車のように、ミッションケースと一体に取り付けたＨＳＴがクラッチハウジング内に収納され、ＨＳＴを外部に露出しないで塵埃による破損を防止したものも知られている。該駆動作業車は、クラッチを経て出力されるエンジン動力をＨＳＴにて変速し、該ＨＳＴの後方のトランスミッションにより更に減速するように構成されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、ギヤ式変速装置を搭載した既存の作業車両にＨＳＴを搭載しようとする場合に、トランスミッションやリヤアクスル等を共用化するためには伝動軸の配置を同じ配列にしなければならない。しかし、前記公報記載の駆動作業車のようにＨＳＴの後方に減速装置を設けた場合は、伝動軸の軸位置合わせをすべてＨＳＴの後方にて行わなくてはならず、広いスペースが必要となってミッションケースがフロアに突出することになる。また、スペースの関係からＰＴＯクラッチなどの配置が困難である。
【０００６】
そこで、ギヤ式変速装置を搭載した既存の作業車両と部品の共用化を図りつつ、限られたスペースにて作業車両に静油圧式無段変速装置を搭載するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、エンジンの回転動力にて駆動される可変式油圧ポンプとこの油圧ポンプにて駆動される油圧モータとを備えた静油圧式無段変速装置であって、該静油圧式無段変速装置は、エンジン後部に設けたクラッチハウジングの後壁後面に取り付けられ、クラッチから突出する回転軸の回転を前記油圧ポンプに入力するとともに、前記回転軸の下方且つクラッチハウジングの後壁前面には減速ギヤを着脱自在に設け、前記油圧モータから突出する出力軸の回転を該減速ギヤにて減速した後、該静油圧式無段変速装置後方のミッションケース内のギヤ式変速装置に伝達するように構成した作業車両の静油圧式無段変速装置の取付構造を提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳述する。図１は作業車両の一例としてトラクタ１０を示し、機体の前部にエンジン１１を搭載してボンネット１２にて被蔽し、機体の後部にミッションケース１３を取り付けるとともにその上部にキャビン１４を載置し、該キャビン１４内に運転席１５を設ける。前記エンジン１１の後部にはクラッチハウジング１６が装着され、該クラッチハウジング１６の内部に主クラッチ１７を設けてある。
【０００９】
前記主クラッチ１７とミッションケース１３との間には静油圧式無段変速装置（ＨＳＴ）２０が設けられており、前記エンジン１１の回転動力は主クラッチ１７を経てＨＳＴ２０に入力され、該ＨＳＴ２０にて無段階に変速された後に、前記ミッションケース１３に伝達されるように構成してある。
【００１０】
前記ミッションケース１３では、ＨＳＴ２０にて変速された動力を走行系の動力とＰＴＯ系の動力に分岐し、走行系の動力はギヤ式変速装置２１にて変速され、リヤデファレンシャル装置２２を経て後輪２３が駆動されるとともに、前輪伝達軸２４からフロントデファレンシャル装置２５を経て前輪２６が駆動される。一方、ＰＴＯ系の動力はミッションケース１３の後面に突出したＰＴＯ出力軸２７から出力される。
【００１１】
図２及び図３に示すように、前記ＨＳＴ２０はクラッチハウジングの後壁１６ａの後面に取り付けられており、エンジン１１の動力にて駆動される可変式油圧ポンプ３０と、この油圧ポンプ３０にて駆動される油圧モータ３１とを備え、且つ、該ＨＳＴ２０はミッションケース１３と一体に固設されたケース３２内に収容され、このケース３２の前部は前記クラッチハウジング１６の後部にボルト締めにて固設されている。
【００１２】
エンジン１１の回転動力は主クラッチ１７によって入り切りされ、主クラッチ１７が入りの状態では、エンジン１１の回転動力が主クラッチ１７から後方へ突出する回転軸１７ａを経てＨＳＴ２０の油圧ポンプ軸３３に入力される。オペレータの操作によりトラニオン軸３４を回転すれば、油圧ポンプ３０の吐出量が変更されて油圧モータ３１の回転数が無段階に変化する。油圧モータの出力軸３５はＨＳＴ２０の前方に突出しており、該出力軸３５に嵌着したギヤ３６と、該出力軸３５と平行に設けられている駆動伝達軸３７の前端部に嵌着したギヤ３８とが噛合している。
【００１３】
前記各ギヤ３６及び３８は、クラッチハウジング１６内側からＨＳＴ２０の前面部に固設したサブケース３９内に枢着されており、これらのギヤの組み合わせにて減速装置４０を構成している。該減速装置４０は、前記主クラッチの回転軸１７ａの下方且つクラッチハウジングの後壁１６ａの前面に着脱自在に取り付けられている。
【００１４】
前記駆動伝達軸３７の後部は前記ミッションケース１３内に延設され、この駆動伝達軸３７と平行に走行駆動軸４５と、ＰＴＯ駆動軸４６と、前述の前輪伝達軸２４とが夫々平行に、ミッションケース１３の前後方向に配設されている。また、前記ＨＳＴ２０の油圧ポンプ軸３３は油圧ポンプ３０の前後に貫通しており、該油圧ポンプ軸３３の後端部をミッションケース１３内に突出させて、この油圧ポンプ軸３３の後端部にギヤ４７を嵌着してある。一方、前記駆動伝達軸３７に嵌着したギヤ５０と走行駆動軸４５に嵌着したギヤ５１とが噛合しており、駆動伝達軸３７の回転が走行駆動軸４５を経て後方のギヤ式変速装置２１に伝達される。
【００１５】
而して、前記ＨＳＴ２０にて変速された動力は、ＨＳＴ２０の前面部に設けられた減速装置４０にて減速された後に、駆動伝達軸３７を介してミッションケース１３内の走行駆動軸４５に伝わり、更に、ギヤ式変速装置２１に伝達されて変速するように構成してある。そして、該ギヤ式変速装置２１にて走行系の動力が変速された後に、リヤデファレンシャル装置２２を経て後輪２３が駆動される。
【００１６】
このように、前記ＨＳＴ２０はケース３２内に密閉された状態となり、外部からの塵埃の侵入が極めて少なく、しかも、該ＨＳＴ２０はケース３２内でオイルに浸っているので、オイルシールやスプラインなどの耐久性が向上する。そして、該ＨＳＴ２０のタンクポートはそのままミッションケース１３内に開放することができ、その他のポートも配管の取り回しが簡素となる。また、該ＨＳＴ２０の前面部であるクラッチハウジング１６内に変速装置４０を設けてあるので、該クラッチハウジング１６の余ったスペースを有効利用でき、ＨＳＴ２０後部のミッションケース１３内に追加する部品が殆どなく、ミッションケース１３を小型化することができる。尚、該変速装置４０はＨＳＴ２０の前面部であれば、クラッチハウジング１６内のみではなく、ケース３２内に設けられてもよい。
【００１７】
一方、前記走行駆動軸４５の前部にギヤ５２を遊転自在に枢着し、このギヤ５２を前記油圧ポンプ軸３３のギヤ４７に噛合させるとともに、前記ＰＴＯ駆動軸４６の前部にギヤ５３を遊転自在に枢着し、このギヤ５３を前記ギヤ５２に噛合させる。また、このギヤ５３の後部にＰＴＯクラッチ５５が設けられており、該ＰＴＯクラッチ５５が切りの状態ではギヤ５３がＰＴＯ駆動軸４６上を遊転し、該ＰＴＯクラッチ５５が入りの状態ではギヤ５３と一体にＰＴＯ駆動軸４６が回転する。従って、該ＰＴＯクラッチ５５が入りの状態では、前記油圧ポンプ軸３３の回転がギヤ４７，５２，５３の組み合わせを経てＰＴＯ駆動軸４６に伝達され、後方のＰＴＯ変速装置５６を経てＰＴＯ出力軸２７にＰＴＯ動力が出力される。斯くして、ＨＳＴ２０及びギヤ式変速装置２１の変速位置に拘わらず、即ち走行速度に拘わらずエンジン１１の回転数に比例したモータＰＴＯ（ライブＰＴＯ）動力を得ることができる。
【００１８】
ここで、前記ギヤ式変速装置２１には前輪駆動ギヤ６０が設けられており、ＰＴＯ駆動軸４６に遊転自在に枢着されたカウンタギヤ６１とこの前輪駆動ギヤ６０が噛合している。該カウンタギヤ６１は増速ギヤ６２及び減速ギヤ６３と夫々一体にＰＴＯ駆動軸４６上を遊転し、前輪伝達軸２４の後部に設けられている四駆切替クラッチ６５の切替動作によって、前輪駆動ギヤ６０の回転が増速ギヤ６２を介して前輪伝達軸２４に伝達されるか、前輪駆動ギヤ６０の回転が減速ギヤ６３を介して前輪伝達軸２４に伝達されるかの何れか一つを選択するように構成してある。
【００１９】
このように、前輪駆動ギヤ６０の回転を受けるカウンタギヤ６１が、増速ギヤ６２及び減速ギヤ６３とともにＰＴＯ駆動軸４６上に枢着されているため、カウンタ軸を別途設けることなく、通常の四駆モードと前輪増速四駆モードを切り替えることができ、装置がコンパクトとなってミッションケース１３の小型化が可能になるとともに、部品点数の減少によるコストダウンを図ることができる。
【００２０】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【００２１】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、作業車両の主クラッチとミッションケースとの間に静油圧式無段変速装置（ＨＳＴ）を設け、且つ、該ＨＳＴの前面部に減速装置を設けたことにより、該ＨＳＴにて変速された動力がこの減速装置にて減速された後にミッションケース内のギヤ式変速装置に伝達される。従って、既存の作業車両にＨＳＴを搭載しようとする場合に、ミッションケース内に減速装置を追加装備することなく、伝動軸の配置を同じ配列にしてトランスミッションやリヤアクスル等を共用化することができる。また、各部品を共用しつつ、クラッチハウジング及びＨＳＴのカバー並びにミッションケースからなる車体の主フレームを短く設定することができる。
【００２２】
斯くして、ギヤ式変速装置を搭載した既存の作業車両と部品の共用化を図りつつ、限られたスペースにて作業車両にＨＳＴを搭載することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図１】トラクタの側面図。
【図２】クラッチハウジングからミッションケースに至る伝動軸の配置構成を示す展開縦断側面図。
【図３】図２のＡ−Ｂ線断面部。
【図４】図２のＣ−Ｃ線断面部。
【図５】図２のＤ−Ｄ線断面部。
【符号の説明】
１０ トラクタ
１１ エンジン
１３ ミッションケース
１７ 主クラッチ
２０ 静油圧式無段変速装置（ＨＳＴ）
２１ ギヤ式変速装置
３０ 油圧ポンプ
３１ 油圧モータ
３２ ケース
４０ 減速装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a mounting structure for a hydrostatic continuously variable transmission for a work vehicle, and more particularly to a mounting structure for a hydrostatic continuously variable transmission in a work vehicle such as a tractor or a rice transplanter.
[0002]
[Prior art]
In a relatively small work vehicle, it is known that engine power is changed by a hydrostatic continuously variable transmission (HST). The HST is composed of a combination of a variable hydraulic pump driven by engine power and a hydraulic motor driven by the hydraulic pump, and the rotation of the hydraulic motor is stepless by changing the tilt angle of the hydraulic pump. The gears are shifted and output. Conventionally, a part of the transmission case has a sheet metal frame structure, and the HST is accommodated in the frame.
[0003]
However, since the lower or side of the frame is open, oil seals such as the input / output shaft and trunnion shaft of the HST are easily damaged by dust, and the splines of the input / output shaft are also easily worn by dust. Furthermore, it is difficult to route the pipe when connecting the pipe to the HST oil port.
[0004]
On the other hand, for example, as in the HST type driving work vehicle described in JP-A-10-339365, the HST attached integrally with the transmission case is housed in the clutch housing, and is not exposed to the outside due to dust. Those that prevent breakage are also known. The drive work vehicle is configured to shift engine power output via a clutch by HST and further decelerate by a transmission behind the HST.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Here, when an HST is to be mounted on an existing work vehicle equipped with a gear transmission, the transmission shafts must be arranged in the same arrangement in order to share the transmission, the rear axle, and the like. However, when the speed reducer is provided behind the HST as in the drive work vehicle described in the above publication, all shaft alignment of the transmission shaft must be performed behind the HST, and a large space is required. The mission case will protrude on the floor. Further, it is difficult to arrange a PTO clutch or the like because of space.
[0006]
Therefore, there is a technical problem to be solved in order to mount a hydrostatic continuously variable transmission on a work vehicle in a limited space while sharing parts with an existing work vehicle equipped with a gear transmission. The present invention aims to solve this problem.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been proposed to achieve the above object, and includes a variable hydraulic pump driven by the rotational power of an engine and a hydrostatic continuously variable motor including a hydraulic motor driven by the hydraulic pump. The transmission is a hydrostatic continuously variable transmission, which is attached to a rear wall rear surface of a clutch housing provided at the rear of the engine, inputs rotation of a rotating shaft protruding from the clutch to the hydraulic pump, and rotates the rotation. A reduction gear is detachably provided below the shaft and in front of the rear wall of the clutch housing. After the rotation of the output shaft protruding from the hydraulic motor is decelerated by the reduction gear, the rear side of the hydrostatic continuously variable transmission is An attachment structure for a hydrostatic continuously variable transmission for a work vehicle configured to transmit to a gear-type transmission in a transmission case is provided.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 shows a tractor 10 as an example of a work vehicle. An engine 11 is mounted on the front part of the machine body and covered with a bonnet 12, a mission case 13 is attached to the rear part of the machine body, and a cabin 14 is placed on the upper part thereof. The driver seat 15 is provided in the cabin 14. A clutch housing 16 is attached to the rear portion of the engine 11, and a main clutch 17 is provided inside the clutch housing 16.
[0009]
A hydrostatic continuously variable transmission (HST) 20 is provided between the main clutch 17 and the transmission case 13, and the rotational power of the engine 11 is input to the HST 20 via the main clutch 17. In this way, the gears are transmitted to the transmission case 13 after being shifted steplessly.
[0010]
In the transmission case 13, the power shifted by the HST 20 is branched into the power of the traveling system and the power of the PTO system, and the power of the traveling system is shifted by the gear-type transmission 21 and passes through the rear differential unit 22 and the rear wheels. 23 is driven, and the front wheel 26 is driven from the front wheel transmission shaft 24 through the front differential device 25. On the other hand, the power of the PTO system is output from the PTO output shaft 27 protruding from the rear surface of the mission case 13.
[0011]
As shown in FIGS. 2 and 3, the HST 20 is attached to the rear surface of the rear wall 16 a of the clutch housing, and is driven by the variable hydraulic pump 30 driven by the power of the engine 11 and the hydraulic pump 30. The HST 20 is housed in a case 32 fixed integrally with the transmission case 13, and the front portion of the case 32 is fixed to the rear portion of the clutch housing 16 by bolting. It is installed.
[0012]
The rotational power of the engine 11 is turned on and off by the main clutch 17, and when the main clutch 17 is engaged, the rotational power of the engine 11 is input to the hydraulic pump shaft 33 of the HST 20 via the rotary shaft 17a protruding rearward from the main clutch 17. The If the trunnion shaft 34 is rotated by an operator's operation, the discharge amount of the hydraulic pump 30 is changed, and the rotational speed of the hydraulic motor 31 changes steplessly. The output shaft 35 of the hydraulic motor protrudes in front of the HST 20, and a gear 36 fitted to the output shaft 35 and a gear fitted to the front end portion of a drive transmission shaft 37 provided in parallel with the output shaft 35. 38 is engaged.
[0013]
The gears 36 and 38 are pivotally mounted in a sub case 39 fixed to the front surface of the HST 20 from the inside of the clutch housing 16, and a reduction gear 40 is configured by a combination of these gears. The speed reducer 40 is detachably attached to the lower side of the rotary shaft 17a of the main clutch and the front surface of the rear wall 16a of the clutch housing.
[0014]
The rear part of the drive transmission shaft 37 is extended in the transmission case 13, and the travel drive shaft 45, the PTO drive shaft 46, and the front wheel transmission shaft 24 are parallel to the drive transmission shaft 37, respectively. The mission case 13 is disposed in the front-rear direction. The hydraulic pump shaft 33 of the HST 20 passes through the front and rear of the hydraulic pump 30, and the rear end portion of the hydraulic pump shaft 33 protrudes into the transmission case 13, A gear 47 is fitted. On the other hand, the gear 50 fitted to the drive transmission shaft 37 and the gear 51 fitted to the travel drive shaft 45 are engaged with each other, and the rotation of the drive transmission shaft 37 passes through the travel drive shaft 45 to the rear gear type transmission. 21 is transmitted.
[0015]
Thus, the power shifted by the HST 20 is decelerated by the speed reducer 40 provided on the front surface of the HST 20 and then transmitted to the traveling drive shaft 45 in the transmission case 13 via the drive transmission shaft 37. In addition, the gear transmission 21 is transmitted to the gear transmission 21 to change the speed. Then, after the power of the traveling system is shifted by the gear type transmission 21, the rear wheel 23 is driven through the rear differential device 22.
[0016]
As described above, the HST 20 is sealed in the case 32, so that dust from the outside hardly enters, and the HST 20 is immersed in the oil in the case 32. Therefore, the HST 20 is durable such as an oil seal or a spline. Improves. The tank port of the HST 20 can be opened as it is in the mission case 13, and the piping of the other ports can be simplified. Further, since the transmission 40 is provided in the clutch housing 16 that is the front portion of the HST 20, the remaining space of the clutch housing 16 can be used effectively, and there are almost no additional parts in the transmission case 13 at the rear of the HST 20. The mission case 13 can be reduced in size. Note that the transmission device 40 may be provided not only in the clutch housing 16 but also in the case 32 as long as it is a front portion of the HST 20.
[0017]
On the other hand, a gear 52 is pivotally attached to the front portion of the travel drive shaft 45, the gear 52 is engaged with the gear 47 of the hydraulic pump shaft 33, and the gear 53 is connected to the front portion of the PTO drive shaft 46. Are freely pivoted, and the gear 53 is engaged with the gear 52. Further, a PTO clutch 55 is provided at the rear portion of the gear 53. When the PTO clutch 55 is disengaged, the gear 53 idles on the PTO drive shaft 46, and when the PTO clutch 55 is engaged, the gear 53 is rotated. And the PTO drive shaft 46 rotate together. Therefore, when the PTO clutch 55 is engaged, the rotation of the hydraulic pump shaft 33 is transmitted to the PTO drive shaft 46 through a combination of gears 47, 52 and 53, and the PTO output shaft 27 through the rear PTO transmission 56. PTO power is output to Thus, motor PTO (live PTO) power proportional to the rotational speed of the engine 11 can be obtained regardless of the shift positions of the HST 20 and the gear type transmission 21, that is, regardless of the traveling speed.
[0018]
Here, the gear-type transmission 21 is provided with a front wheel drive gear 60, and a counter gear 61 pivotably mounted on the PTO drive shaft 46 meshes with the front wheel drive gear 60. The counter gear 61 idles on the PTO drive shaft 46 integrally with the speed increasing gear 62 and the speed reducing gear 63, and is driven by the front wheel by the switching operation of the four-wheel drive switching clutch 65 provided at the rear portion of the front wheel transmission shaft 24. Either the rotation of the gear 60 is transmitted to the front wheel transmission shaft 24 via the speed increasing gear 62 or the rotation of the front wheel drive gear 60 is transmitted to the front wheel transmission shaft 24 via the reduction gear 63. It is configured to select.
[0019]
In this way, the counter gear 61 that receives the rotation of the front wheel drive gear 60 is pivotally mounted on the PTO drive shaft 46 together with the speed increasing gear 62 and the speed reducing gear 63. It is possible to switch between the driving mode and the front-wheel-accelerated four-wheel-drive mode, and the device can be made compact and the mission case 13 can be downsized, and the cost can be reduced by reducing the number of parts.
[0020]
It should be noted that the present invention can be variously modified without departing from the spirit of the present invention, and the present invention naturally extends to the modified ones.
[0021]
【The invention's effect】
As described in detail in the above embodiment, the present invention provides a hydrostatic continuously variable transmission (HST) between a main clutch and a transmission case of a work vehicle, and a speed reducer on the front surface of the HST. As a result, the power changed by the HST is decelerated by the reduction gear and then transmitted to the gear transmission in the transmission case. Therefore, when an HST is to be mounted on an existing work vehicle, the transmission, rear axle, etc. can be shared by arranging the transmission shafts in the same arrangement without additionally installing a reduction gear in the transmission case. In addition, the main frame of the vehicle body including the clutch housing, the HST cover, and the transmission case can be set short while sharing each component.
[0022]
Thus, the HST can be mounted on the work vehicle in a limited space while sharing parts with the existing work vehicle on which the gear-type transmission is mounted.
[Brief description of the drawings]
The figure shows an embodiment of the present invention.
FIG. 1 is a side view of a tractor.
FIG. 2 is a developed longitudinal sectional side view showing an arrangement configuration of a transmission shaft from a clutch housing to a transmission case.
3 is a cross-sectional view taken along line AB in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along line CC in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line DD in FIG.
[Explanation of symbols]
10 tractor 11 engine 13 mission case 17 main clutch 20 hydrostatic continuously variable transmission (HST)
21 Gear-type transmission 30 Hydraulic pump 31 Hydraulic motor 32 Case 40 Reduction gear
