JP3959192B2

JP3959192B2 - Tube feeding food

Info

Publication number: JP3959192B2
Application number: JP34454198A
Authority: JP
Inventors: 秀樹小畠; 雄樹平田
Original assignee: Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Current assignee: Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date: 1998-12-03
Filing date: 1998-12-03
Publication date: 2007-08-15
Anticipated expiration: 2018-12-03
Also published as: JP2000169397A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲル化剤、経管栄養食品用ゲル化剤およびそれを含有する経管栄養食品に関する。さらに詳しくは、本発明はカラギーナンおよびアルギン酸を含有するゲル化剤、該ゲル化剤を利用する経管栄養食品用ゲル化剤、およびそれを含有せしめることによりチューブによる摂取時に流動性を有し胃内に到達後ゲル化する機能を付与された逆流性誤嚥防止に有効な経管栄養食品に関する。
【０００２】
【従来の技術】
老衰等により体力が著しく衰えた患者や交通事故等により脳に障害を持つ患者等は、食物を摂取する際に、食物が誤って気管さらには肺にまで流入するいわゆる嚥下障害患者であることが多い。食物が誤って気管から肺にまで流入するいわゆる誤嚥が生じると、患者は激しく咳き込み気管等に入った食物を排出しようとする。しかし、排出できない状態でこれを放置しておくと食物が肺内部で腐敗し肺炎の原因になることから手術による排出が必要となる。
【０００３】
このため誤嚥は医療現場では重大な問題であり、誤嚥防止対策としては例えば食物をゼリー状にして食物の表面を、いわゆるツルっとした状態に加工してから患者に与えている。最近は、医療現場での加工を不要とした同一目的のゼリー状食品も種々市販されている。
しかし、ゼリー状の食品は、経口摂取可能な患者を対象としたものであることから、体力が著しく低下した患者は経口摂取不可能であり、適用できないという不都合がある。このような患者には、いわゆる経管栄養（鼻から胃までチューブを通し、流動食を胃内に流し込むことで栄養を摂取させる方法）や点滴等が施されている。
【０００４】
ところが、このような患者は著しく体力が劣っているために、経管内に流動食を摂取した後、例えば体の向きを変えるだけで胃内容物が逆流してしまい、その際に逆流した胃内容物が気管や肺に達してしまういわゆる逆流の誤嚥を生じることがある。胃内容物が気管や肺に達すると胃酸が、直接的に気道粘膜、気道上皮細胞および肺胞上皮細胞等を損傷し急性肺損傷を生じたりあるいは誤嚥の場合と同様に胃内容物の腐敗による肺炎を生じたりする。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、誤嚥と同様に逆流性誤嚥も医療現場では重大な問題であるにもかかわらずこれを防止する技術は、従来全く存在していないのが実情である。このために医療現場から逆流性誤嚥を防止する技術の開発が切望されている。
そこで、本発明の目的は、経管栄養食品の逆流性誤嚥の防止に有効なゲル化剤、およびそのゲル化剤を含有する経管栄養食品を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鼻から胃まで通じているチューブ内では流動性に優れる一方で、胃内部では適度にゲル化すれば胃内容物の逆流が防止できるのではないかと考えて、そのような性状を付与するに有効なゲル化剤の開発を目的に鋭意研究を重ねた結果、カラギーナンとアルギン酸との配合剤により、所期の目的が達成されることを見出し、さらに検討して本発明を完成したものである。
【０００７】
すなわち、本願発明は、経管栄養食品において、カラギーナンを０．１５重量％以上０．４重量％未満とアルギン酸を０．５重量％以上１．０重量％未満配合したゲル化剤を含有し、鼻から経管投与可能な流動性と投与後に胃内部でゲル化し逆流性誤嚥を防止する機能とを有することを特徴とする経管栄養食品、である。
【０００８】
４）経管栄養食品において、カラギーナンおよびアルギン酸を配合したことを特徴とする経管栄養食品。
５）経管栄養食品において、カラギーナンを０．１５重量％以上０．４重量％未満およびアルギン酸を０．５重量％以上１．０重量％未満配合したことを特徴とする上記４）項記載の経管栄養食品。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
カラギーナンは、ツノマタ属のChondrus crispusやスギノリ属のGigartina stellataから得られる粘質性の多糖類であり、ゼリー化剤として用いられている。カラギーナンには、κ―カラギーナンおよびλ―カラギーナンの２種類が存在し、前者は０．１５Ｍ塩化カリウム溶液によってゲル状に沈殿するもので、後者はその母液に溶存するものである。通常はκ型およびλ型の混合物として得られる。本発明においては、κ型、λ型およびこれらの混合物のいずれも使用可能であり、通常食品用グレードの市販品を利用することができる。
【００１０】
アルギン酸は、Ｄ−マンノウロン酸のβ―１，４結合からなる直鎖分子であってカッソウ類の重要な構造多糖類である。本発明においては、原料藻類から、常法により、抽出、精製した食品用グレードのもの、例えばアイスクリーム、マヨネーズ、トマトケチャップ等の増粘剤や乳化安定剤として通常利用されているものを使用できる。アルギン酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩は、水に溶解し、他の金属イオン例えばカルシウムイオンの添加によりゲルを生成することが知られている。
【００１１】
本発明のゲル化剤は、カラギーナンおよびアルギン酸とを配合することによって調製され、粉末混合物あるいは液状混合物のいずれであってもよいが、ゲル化剤としての使用形態を考慮すると液状系混合物にしておく方が便利である。本ゲル化剤の調製にあたっては、これらの原料が通常は粉末で入手できることから、カラギーナン粉末およびアルギン酸粉末の各所定量を混合すればよいが、さらにその混合物と水とから液状系混合物を調製してもよい。別法としては、カラギーナン粉末およびアルギン酸、アルギン酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩粉末からそれぞれ個々に所定濃度の水性液状調製物を調製した後、各所定量を取り混合する方法を採用してもよい。
【００１２】
本ゲル化剤におけるカラギーナンとアルギン酸の配合量は、その使用目的によって適宜選択されるが、通常、カラギーナン１重量部とアルギン酸２〜５重量部の割合で配合するのが好ましい。この配合量は、後述するように、経管栄養食品用ゲル化剤としての用途においてとりわけ好ましいものである。
本発明ゲル化剤は、食品分野等で種々に利用できるが、とりわけ経管栄養食品用ゲル化剤として好適である。前述のとおり、経管栄養食品に対して、チューブによる投与時には流動性を有し胃内部に達した後は適度にゲル化する機能を付与できれば、逆流性誤嚥を防ぐ目的上好都合である。本ゲル化剤はこの機能を見事に有するものである。本発明ゲル化剤の成分のうち、流動性の栄養食品を胃内部でゲル化するのはカラギーナンである。胃内部は胃酸によりｐＨが約２〜３程度に保たれているが、カラギーナンはこの条件下でゲル強度が急激に上昇するためこれを添加配合した栄養食品がゲル化することになる。一方、栄養食品にチューブで投与可能な程度に流動性を与えるのは、カラギーナンと共に添加されるアルギン酸である。すなわち、アルギン酸の添加によって、単にカラギーナンを添加した場合に比べて、経管栄養食品が胃内部に達するまでの間、すなわち該食品がチューブ内を移動している間、該食品に適度の流動性が与えられる。経管栄養食品を投与する際に使用されるチューブの直径は、約５ｍｍ程度であり非常に細いことから、この中をスムーズに通過し得る程度に流動性を付与することは重要である。
【００１３】
本発明の経管栄養食品は、上記のように、カラギーナンとアルギン酸を経管栄養食品に配合させてそれぞれの機能を適切に発揮させるものであり、カラギーナンとアルギン酸の配合量は、患者へ投与するに際してはチューブを通過可能なような流動性を示し胃内に到達後は適度にゲル化するように、対象となる経管栄養食品の成分等を考慮して適宜に決定される。一般的には、経管栄養食品において、カラギーナンを０．１５重量％以上０．４重量％未満およびアルギン酸を０．５重量％以上１．０重量％未満であることが好ましい。この配合量によって、摂取時の逆流性誤嚥を有効に防止することができる。経管栄養食品の流動性を維持するためには、電解質の存在が必要であるが、通常、これは前述のように該食品中の成分から供給可能である。
【００１４】
アルギン酸無添加下では、経管栄養食品に対してカラギーナンを０．０５重量％添加しても調製段階でゲル化が起りチューブ内を通過させることが不可能である。アルギン酸は、増粘多糖類であり、従来増粘剤として利用されてきたものであるが、カラギーナンと組み合わせることによって、カラギーナン添加食品の粘度を低下させるという知見は、従来、全く知られていなかったものである。このように、アルギン酸がカラギーナンを添加した食品の粘度を低下させる理由は、カラギーナン自体が有する解離基と栄養食品中に存在するカルシウムイオンやマグネシウムイオン等の電解質イオンによりキレートが形成されるのをアルギン酸が阻害するためではないかと推察される。
【００１５】
本発明で対象とする経管栄養食品は、特にその種類を限定されるものではなく、例えば現在市販されているものにも適用できる。そのような経管栄養食品としては、エンシュアリキッド［明治乳業（株）製］、エレンタール［味の素（株）製］、ツインライン［雪印乳業（株）製］、ハーモニックＭ（ヌトリケム製）、クリニミール［森永乳業（株）製］、エンテルード［テルモ（株）製］、ベスビオン［雪印乳業（株）製］等を例示することができる。
【００１６】
本発明の経管栄養食品の製造方法は、アルギン酸およびカラギーナンを前述のような配合割合で対象となる経管栄養食品に混和せしめる方法であれば特に限定されない。例えば、本発明のゲル化剤を調製するときに述べたように、アルギン酸およびカラギーナンを予め混合したものを対象食品に添加してもよいし、それぞれの水性液状調製物を調製した後、添加混合してもよい。
【００１７】
本発明の経管栄養食品の投与は、従来の方法により実施できる。例えば医療現場において患者の鼻から食道を経由し胃まで通した直径５ｍｍ程度のチューブ内を流速約１〜２ｍｌ/分程度の割合で全量１２００〜２４００ｍｌ程度が１２〜２４時間かけて投与され、患者の体力維持、増強に利用される。
【００１８】
【実施例】
以下に本発明をさらに具体的に説明するために実施例および試験例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例１
カラギーナン０．３ｇおよびアルギン酸ナトリウム０．７ｇの混合物を水９０ｇに懸濁させ、９０℃の湯浴中で1時間攪拌して溶解させた。その後室温まで自然冷却し、水を加えて正確に１００ｇとし、本発明のゲル化剤を得た。
【００１９】
本ゲル化剤は液状であり、わずかに粘性を示した。本ゲル化剤に塩化カルシウム０．１ｇを添加しても、ゲル化などの物性変化は見られなかった。
実施例２
カラギーナン［和光純薬工業（株）製］およびアルギン酸の各５ｇをそれぞれ水に膨潤させていずれも１００ｇとし、カラギーナン膨潤ゲルおよびアルギン酸膨潤ゲルをそれぞれ調製した。次に、２００ｍＬ容三角フラスコに、調製済のカラギーナン膨潤ゲルを２ｇ、アルギン酸膨潤ゲル８ｇおよび経管栄養製剤［商品名：エンシュアリキッド、明治乳業（株）製）］２５ｇを取り、水を加えて全量を１００gとした後、９０℃の湯浴中で1時間攪拌し、膨潤ゲルを完全に溶解させた。その後、室温で24時間冷却したのち水を加えて正確に１００ｇとし、本発明の経管栄養食品を得た。
【００２０】
【表１】

【００２１】
【表１】

【００２２】
本調製物は液状であり、１Ｎ塩酸５ｍLを加えるとゲル化した。
試験例１
実施例２で得たカラギーナン膨潤ゲルを０〜２０ｇ、アルギン酸膨潤ゲルを０〜１７．６ｇおよび経管栄養剤［商品名：ツインライン、大塚製薬（株）製］を用いて、実施例１と同様に処理して各調製物を得た。
【００２３】
なお、ツインラインの処方を表２に示す。
【００２４】
【表２】

【００２５】
各調製物について、デジタル粘度計［（株）東京計器製、「ＤＬＶ−Ｂ型」］により粘度を測定した。その結果を表３に示す。
【００２６】
【表３】

【００２７】
なお、表３において、×はゲル化したことを、相分離は栄養成分である油分が分離したことをそれぞれ示し、これら以外の試料区は粘度測定結果からも明らかなように流動性を有することを示す。
表３の結果に示されるように、カラギーナン無添加のときアルギン酸添加量を１重量％まで増加しても試料から経管栄養食品の油分が分離し、一方カラギーナン含有量が０．５０重量（Ｗ/Ｗ）％以上においてはアルギン酸を０．０５〜１．００重量％共存させても試料のゲル化が起り経管投与が不可能となる。
【００２８】
次に、表３の試料の中から、ゲル化も油層分離もしない試料区について、１Ｎ塩酸５ｍLを加え、攪拌した後1時間静置した。これらの試料のゲル強度を卓上小型試験機（島津製作所製「ＥＺＴｅｓｔ−５００Ｎ」）により測定した。ただし、ゲル化しなかった試料については粘度を測定した。これらの結果を表４に示す。
【００２９】
【表４】

【００３０】
表４中、アンダーラインを付した測定値は、ゲル強度（Ｎ）を表し、これらの試料は１Ｎ塩酸の添加によりゲル化したことを示す。
表４の結果から、カラギーナン含有量が０．２重量（Ｗ/Ｗ）％以上０．３重量％未満でありかつアルギン酸含有量が０．６２重量％以上０．８８重量％以下の試料は、１Ｎ塩酸の添加によってゲル化することがわかる。
【００３１】
このことは、これら試料が胃内部のような酸性下において適度にゲル化することから、もはや胃から逆流する恐れがないことすなわち誤嚥が防止されていることを示し、経管栄養食品として好適であることを意味する。
試験例２
試験例１と同様にして調製した試料をラットに経口投与し、投与終了時から１０分後に胃内に形成されたゲルを取り出した。そのゲル強度を測定した結果を表５に示す。
【００３２】
【表５】

【００３３】
表５の結果から、本発明の経管栄養食品は、流動性を呈することから容易に投与することができ、投与後、胃内に達するとゲル化することが生体試験により確認された。
【００３４】
【発明の効果】
本発明のゲル化剤は、カラギーナンおよびアルギン酸を配合することによってそれぞれの機能を巧みに利用し、予期されなかったような効果を総合的に発揮するものである。本ゲル化剤を含有せしめた経管栄養食品は、患者に投与するに際しては適度な流動性を有しているためにチューブをスムーズに通過し胃内部に到達し、そこで適度にゲル化するために逆流性誤嚥の防止に極めて有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gelling agent, a gelling agent for tube feeding food, and a tube feeding food containing the same. More specifically, the present invention relates to a gelling agent containing carrageenan and alginic acid, a gelling agent for tube feeding foods using the gelling agent, and fluidity when ingested by a tube by containing the gelling agent. The present invention relates to a tube-fed food effective for preventing reflux aspiration, which has a function of gelling after reaching the inside.
[0002]
[Prior art]
Patients whose physical strength has declined significantly due to senility or who have brain damage due to traffic accidents, etc. may be so-called dysphagia patients who ingest food into the trachea and even the lungs Many. When a so-called aspiration occurs in which food accidentally flows from the trachea to the lungs, the patient tries to drain the food that entered the trachea etc. However, if this is left untreated, food will rot inside the lungs and cause pneumonia, which requires surgical drainage.
[0003]
For this reason, aspiration is a serious problem in the medical field, and as a countermeasure against aspiration, for example, the food is given to the patient after the food surface is processed into a so-called slippery state. Recently, various jelly-like foods for the same purpose that do not require processing at a medical site are also commercially available.
However, since the jelly-like food is intended for patients who can be taken orally, there is a disadvantage that a patient whose physical strength is significantly lowered cannot be taken orally and cannot be applied. Such patients are given so-called tube feeding (a method in which nutrition is taken by feeding a liquid food into the stomach through a tube from the nose to the stomach), drip, and the like.
[0004]
However, since these patients are extremely inferior in physical strength, after ingesting liquid food into the tube, the stomach contents flow backward, for example, simply by changing the direction of the body. It can cause so-called reflux aspiration, where objects reach the trachea and lungs. When stomach contents reach the trachea and lungs, gastric acid directly damages the airway mucosa, airway epithelial cells and alveolar epithelial cells, etc., resulting in acute lung injury or as in the case of aspiration May cause pneumonia.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in spite of the fact that reflux aspiration as well as aspiration is a serious problem in the medical field, there is no actual technology for preventing this problem. For this reason, development of a technique for preventing reflux aspiration from the medical field is eagerly desired.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a gelling agent effective for preventing reflux aspiration of tube feeding foods, and a tube feeding food containing the gelling agent.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors have excellent fluidity in a tube leading from the nose to the stomach, but can prevent backflow of stomach contents if gelled appropriately in the stomach. As a result of intensive research aimed at developing a gelling agent effective for imparting such properties, it was found that the intended purpose was achieved by the combination of carrageenan and alginic acid. The present invention has been completed by further study.
[0007]
That is, the present invention contains a gelling agent containing 0.15% by weight or more and less than 0.4% by weight of carrageenan and 0.5% by weight or more and less than 1.0% by weight of alginic acid in a tube feeding food, A tube-feeding food characterized by having fluidity that can be administered via tube from the nose and a function of gelling inside the stomach after administration to prevent reflux aspiration .
[0008]
4) Tube feeding food characterized by containing carrageenan and alginic acid in tube feeding food.
5) In the tube feeding food, the carrageenan is blended in an amount of 0.15% to less than 0.4% by weight and alginic acid is blended in an amount of 0.5% to less than 1.0% by weight. Tube feeding food.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Carrageenan is a sticky polysaccharide obtained from Chondrus crispus of the genus Tsunomata and Gigartina stellata of the genus Cypress, and is used as a jelly agent. There are two types of carrageenan, κ-carrageenan and λ-carrageenan. The former is precipitated in a gel form by a 0.15 M potassium chloride solution, and the latter is dissolved in the mother liquor. Usually obtained as a mixture of κ and λ types. In the present invention, any of κ-type, λ-type and mixtures thereof can be used, and commercially available food grade products can be used.
[0010]
Alginic acid is a linear molecule composed of β-1,4 bonds of D-mannouronic acid and is an important structural polysaccharide of cassava. In the present invention, food grades extracted and purified from raw material algae by conventional methods, such as those normally used as thickeners and emulsion stabilizers such as ice cream, mayonnaise, tomato ketchup, etc. can be used. . Alkali metal or ammonium salts of alginic acid are known to dissolve in water and to form gels by the addition of other metal ions such as calcium ions.
[0011]
The gelling agent of the present invention is prepared by blending carrageenan and alginic acid, and may be either a powder mixture or a liquid mixture. However, in consideration of the use form as a gelling agent, it is a liquid mixture. Is more convenient. In the preparation of the present gelling agent, these raw materials are usually available in powder form, so it is only necessary to mix each predetermined amount of carrageenan powder and alginic acid powder, but further prepare a liquid mixture from the mixture and water. Also good. Alternatively, a method may be adopted in which aqueous liquid preparations having a predetermined concentration are individually prepared from carrageenan powder and alginic acid, an alkali metal salt of alginic acid or ammonium salt powder, and then each predetermined amount is taken and mixed.
[0012]
The blending amount of carrageenan and alginic acid in the present gelling agent is appropriately selected depending on the purpose of use, but it is usually preferable to blend in a ratio of 1 part by weight of carrageenan and 2 to 5 parts by weight of alginic acid. As will be described later, this blending amount is particularly preferable for use as a gelling agent for tube feeding foods.
The gelling agent of the present invention can be variously used in the food field and the like, and is particularly suitable as a gelling agent for tube feeding foods. As described above, it is advantageous for the purpose of preventing reflux aspiration if a tube-feeding food can be given a function of fluidizing when administered through a tube and appropriately gelling after reaching the stomach. This gelling agent has this function wonderfully. Of the components of the gelling agent of the present invention, it is carrageenan that gels fluid nutritional foods inside the stomach. The stomach is kept at a pH of about 2 to 3 by gastric acid, but carrageenan rapidly increases the gel strength under these conditions, so that the nutritional food to which this is added is gelled. On the other hand, it is alginic acid added together with carrageenan that imparts fluidity to the nutritional food to the extent that it can be administered in a tube. That is, by the addition of alginic acid, as compared with the case of simply adding carrageenan, the fluidity of the food is moderate until the tube feeding food reaches the stomach, that is, while the food is moving in the tube. Is given. Since the diameter of the tube used when administering the tube feeding food is about 5 mm and is very thin, it is important to impart fluidity to the extent that it can pass smoothly through this tube.
[0013]
As described above, the tube feeding food of the present invention is one in which carrageenan and alginic acid are added to the tube feeding food to appropriately exert their respective functions, and the amount of carrageenan and alginic acid is administered to the patient. In this case, the composition is appropriately determined in consideration of the components of the target tube-fed food so as to show fluidity so that it can pass through the tube and to be appropriately gelled after reaching the stomach. In general, in a tube-fed food, it is preferable that carrageenan is 0.15 wt% or more and less than 0.4 wt% and alginic acid is 0.5 wt% or more and less than 1.0 wt%. This blending amount can effectively prevent reflux aspiration during intake. In order to maintain the fluidity of a tube-fed food, the presence of an electrolyte is necessary, but this can usually be supplied from the ingredients in the food as described above.
[0014]
In the absence of alginic acid, even when 0.05% by weight of carrageenan is added to the tube-fed food, gelation occurs at the preparation stage and cannot pass through the tube. Alginic acid is a thickening polysaccharide, which has been used as a thickener in the past, but the knowledge of reducing the viscosity of carrageenan-added foods by combining with carrageenan has not been known at all. Is. Thus, alginic acid reduces the viscosity of foods with added carrageenan because alginic acid is formed by the dissociation group of carrageenan itself and electrolyte ions such as calcium ions and magnesium ions present in nutritional foods. It is presumed that this is because of inhibition.
[0015]
The type of tube-feeding food targeted by the present invention is not particularly limited, and can be applied to, for example, those currently on the market. Examples of such tube-feeding foods include Ensual Liquid [manufactured by Meiji Dairies Co., Ltd.], Elental [manufactured by Ajinomoto Co., Inc.], Twin Line [manufactured by Snow Brand Milk Products Co., Ltd.], Harmonic M (manufactured by Nutrichem), Clinimir [ Examples include Morinaga Milk Industry Co., Ltd., Enterudo [Terumo Corporation], Vesuvion [Snow Brand Milk Products Co., Ltd.], and the like.
[0016]
The method for producing a tube-fed food of the present invention is not particularly limited as long as it is a method in which alginic acid and carrageenan are mixed with the target tube-fed food at the blending ratio as described above. For example, as described when preparing the gelling agent of the present invention, a premixed mixture of alginic acid and carrageenan may be added to the target food, or each aqueous liquid preparation is prepared and then added and mixed May be.
[0017]
Administration of the tube feeding food of the present invention can be performed by a conventional method. For example, in a medical site, about 1200 to 2400 ml is administered over a period of 12 to 24 hours at a rate of about 1 to 2 ml / min in a tube having a diameter of about 5 mm that passes from the patient's nose to the stomach through the esophagus. It is used to maintain and strengthen the physical strength of
[0018]
【Example】
Examples and test examples are given below to describe the present invention more specifically, but the present invention is not limited thereto.
Example 1
A mixture of 0.3 g of carrageenan and 0.7 g of sodium alginate was suspended in 90 g of water and dissolved by stirring in a 90 ° C. water bath for 1 hour. Thereafter, the mixture was naturally cooled to room temperature, and water was added to make exactly 100 g to obtain the gelling agent of the present invention.
[0019]
The gelling agent was liquid and showed a slight viscosity. Even when 0.1 g of calcium chloride was added to the present gelling agent, no change in physical properties such as gelation was observed.
Example 2
Carrageenan (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) and 5 g of alginic acid were each swollen in water to make 100 g, and carrageenan swollen gel and alginate swollen gel were prepared. Next, in a 200 mL Erlenmeyer flask, 2 g of the prepared carrageenan swelling gel, 8 g of alginic acid swelling gel, and tube feeding preparation [trade name: Enshu Alquid, manufactured by Meiji Dairies Co., Ltd.] are taken, and water is added. After setting the total amount to 100 g, the mixture was stirred in a 90 ° C. hot water bath for 1 hour to completely dissolve the swollen gel. Then, after cooling at room temperature for 24 hours, water was added to make exactly 100 g, and the tube feeding food of the present invention was obtained.
[0020]
[Table 1]

[0021]
[Table 1]

[0022]
The preparation was liquid and gelled when 5 mL of 1N hydrochloric acid was added.
Test example 1
Using 0 to 20 g of the carrageenan swelling gel obtained in Example 2, 0 to 17.6 g of the alginic acid swelling gel and a tube nutrient [trade name: Twin Line, manufactured by Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.] and Example 1 The same treatment was performed to obtain each preparation.
[0023]
Table 2 shows the twin line prescription.
[0024]
[Table 2]

[0025]
About each preparation, the viscosity was measured with the digital viscometer [The Tokyo Keiki Co., Ltd. make, "DLV-B type"]. The results are shown in Table 3.
[0026]
[Table 3]

[0027]
In Table 3, x indicates gelation, phase separation indicates that the oil component, which is a nutritional component, has been separated, and the other sample sections have fluidity as is apparent from the viscosity measurement results. Indicates.
As shown in the results of Table 3, when no carrageenan was added, the oil content of the tube-fed food was separated from the sample even when the amount of alginic acid added was increased to 1% by weight, while the carrageenan content was 0.50 wt. / W)% or more, even if alginic acid coexists with 0.05 to 1.00% by weight, gelation of the sample occurs and tube administration becomes impossible.
[0028]
Next, from the samples in Table 3, 5 mL of 1N hydrochloric acid was added to the sample section where neither gelation nor oil layer separation was performed, and the mixture was allowed to stand for 1 hour. The gel strength of these samples was measured with a desktop compact testing machine (“EZ Test-500N” manufactured by Shimadzu Corporation). However, the viscosity of the sample that did not gel was measured. These results are shown in Table 4.
[0029]
[Table 4]

[0030]
In Table 4, the measurement value with an underline represents gel strength (N), and indicates that these samples were gelated by addition of 1N hydrochloric acid.
From the results of Table 4, samples having a carrageenan content of 0.2 wt.% Or more and less than 0.3 wt.% And an alginic acid content of 0.62 wt.% Or more and 0.88 wt. It turns out that it gelatinizes by addition of 1N hydrochloric acid.
[0031]
This indicates that these samples are appropriately gelled under acidic conditions such as inside the stomach, so that there is no risk of backflow from the stomach, that is, aspiration is prevented. It means that.
Test example 2
A sample prepared in the same manner as in Test Example 1 was orally administered to rats, and a gel formed in the stomach was taken out 10 minutes after the end of administration. The results of measuring the gel strength are shown in Table 5.
[0032]
[Table 5]

[0033]
From the results shown in Table 5, it was confirmed by a biological test that the tube-fed food of the present invention can be easily administered because it exhibits fluidity and gels when it reaches the stomach after administration.
[0034]
【The invention's effect】
The gelling agent of the present invention is a combination of carrageenan and alginic acid that skillfully utilizes the respective functions and comprehensively exhibits an unexpected effect. Tube feeding foods containing this gelling agent have adequate fluidity when administered to patients, and therefore pass smoothly through the tube and reach the stomach, where they gel appropriately. It is extremely effective in preventing reflux aspiration.

Claims

Tube feeding contains a gelling agent containing carrageenan 0.15 wt% or more and less than 0.4 wt% and alginic acid 0.5 wt% or more and less than 1.0 wt%, and can be administered via the nose A tube feeding food characterized by having a good fluidity and a function of gelling in the stomach after administration and preventing reflux aspiration .