JP3954724B2 - 繊維強化樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維強化樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
枕木や建築材として使用される人工木材(たとえば、積水化学工業社製、エスロンネオランバーFFU)等のガラス繊維等によって繊維強化された熱硬化性樹脂成形品の製造方法として、補強材となるガラス繊維ロービング等の多数の長繊維束を所定の間隔に引き揃えながら一方向に進行させ、進行途中で引き揃えられた長繊維束群の上方から、液状の熱硬化性樹脂組成物を振りかける熱硬化性樹脂組成物供給工程と、各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に、振りかけられた熱硬化性樹脂組成物を含浸させる含浸工程と、熱硬化性樹脂組成物を,各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に含浸された長繊維束を筒状の成形用通路内に導入し、熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させるとともに、成形用通路内の断面形状に成形する加熱成形工程とを備える繊維強化樹脂成形品の製造方法がある(特開昭53−48866号公報等参照)。
【0003】
ところで、各長繊維束は、筒状に巻かれた長繊維束ロールの内側の端部からそれぞれ引き出されたのち、引き揃えられるようになっている。
【0004】
しかし、引き揃えられた長繊維束は、引っ張り張力に加えて、引き出された時の撚り(ねじれ)によって、長繊維束の引っ張り方向を長手とした円柱状になり、引き揃えられた長繊維束群を上方から見ると、長繊維束と長繊維束との隙間が大きく、長繊維束群の上から熱硬化性樹脂組成物を振りかけた場合、どうしても隙間から樹脂がこぼれ落ち原料ロスが大きくなるとともに、各長繊維束の表面部分のみにしか塗布されず、長繊維束内部のガラス繊維に振りかかっていない部分が生じ、得られる成形品の緻密さがかけたり、幅方向の強度的に問題がでたりする。この傾向は、特に、製品断面の単位面積当たりのガラス繊維の使用量が少ない低比重品や薄板品を製造する際に顕著である。
【0005】
一方、長繊維束ロールを回転自在な円盤状のサプライスタンドに載せ、長繊維束をロールの外側から引き出し、引き出しに追従してサプライスタンドが回転するようにしておけば、長繊維束の撚りが防止できるのであるが、この方法の場合、サプライスタンドを長繊維束ロールの数だけ用意する必要があり、設備コストやスペースの点で問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みて、幅の広い成形品であっても比重分布が略均一になり、幅方向の曲げ強度にも優れた成形品を製造することができる繊維強化樹脂成形品の製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明かかる繊維強化樹脂成形品の製造方法(以下、「請求項1の製造方法」と記す)は、多数の円筒状に巻き込まれた長繊維束ロールからそれぞれ補強材となる長繊維束を連続的に引き出し、所定の間隔に引き揃えながら一方向に進行させ、進行途中で引き揃えられた長繊維束群の上方から、液状の熱硬化性樹脂組成物を振りかけて塗布する塗布工程と、塗布された熱硬化性樹脂組成物を各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に含浸させる含浸工程と、繊維と繊維との間に熱硬化性樹脂組成物が含浸された各長繊維束を筒状の成形用通路内に導入し、熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させるとともに、成形用通路内の断面形状に成形する加熱成形工程とを備える繊維強化樹脂成形品の製造方法において、長繊維束の総番手が同じで構造が異なる複数種の長繊維束ロールの内側からそれぞれ長繊維束を引き出すとともに、この引き出された長繊維束を同じ導入通路内に異種の長繊維束が含まれるように複数本ずつ通したのち、各長繊維束を引き揃えるようにした。
【0008】
一方、請求項2に記載の発明かかる繊維強化樹脂成形品の製造方法(以下、「請求項2の製造方法」と記す)は、多数の円筒状に巻き込まれた長繊維束ロールからそれぞれ補強材となる長繊維束を連続的に引き出し、所定の間隔に引き揃えながら一方向に進行させ、進行途中で引き揃えられた長繊維束群の上方から、液状の熱硬化性樹脂組成物を振りかけて塗布する塗布工程と、塗布された熱硬化性樹脂組成物を各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に含浸させる含浸工程と、繊維と繊維との間に熱硬化性樹脂組成物が含浸された各長繊維束を筒状の成形用通路内に導入し、熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させるとともに、成形用通路内の断面形状に成形する加熱成形工程とを備える繊維強化樹脂成形品の製造方法において、長繊維束がそれぞれ円筒状に巻かれた多数の長繊維束ロールの内側から各長繊維束を引き出し、2本以上の長繊維束を筒状の導入経路内に一旦通すとともに、導入経路の前後の少なくともいずれか一方で、同一の導入経路内を通る長繊維束のうち、少なくとも1本の長繊維束を残りの長繊維束より弛ませた状態にしておくようにした。
【0009】
上記請求項1および請求項2の製造方法において、補強繊維としては、特に限定されず、たとえば、ガラス繊維、カーボン繊維、ビニロン繊維、セルロース繊維等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、ポリウレタン樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0010】
熱硬化性樹脂樹脂液中には、上記のような樹脂以外に発泡剤、発泡助剤、充填材、補強繊維、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤等を必要に応じて混合されていても構わない。
充填材としては、特に限定されないが、たとえは、炭酸カルシウム、タルク、木粉、水酸化アルミニウム、吸水性高分子、カーボンブラック等の粉体が挙げられる。
【0011】
因みに、充填材として炭酸カルシウム、タルク等の安価なものを使用すると、安価で圧縮強度の大きい成形品を得ることができ、水酸化アルミニウムを使用すると、難燃性に富んだ成形品を得ることができ、カーボンブラックを使用すると、導電性を有する成形品を得ることができ、木粉を使用する軽量な成形品を得ることができる。
【0012】
また、請求項1の製造方法において、構造が異なるとは、長繊維束を構成しているストランドの構成や繊維径等が異なることを意味する。
【0013】
請求項2の製造方法において、長繊維束を弛ませた状態にする方法としては、特に限定されないが、たとえば、製造開始前あるいは製造中に同じ導入経路を通る長繊維束のうちの一部を残りの長繊維束に影響を与えないように意図的に余分に引き出して長さに差を付ける方法、同じ導入経路を通る長繊維束のうち一部を駆動ロールで上下から挟んでおき、駆動ロールを回転駆動させることによって意図的にその挟んだ長繊維束のみを余分に引き出すことができるようにする方法等が挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図3は、請求項1の製造方法の実施の形態をあらわしている。
【0015】
図1に示すように、この製造方法は、まず、長繊維束としての総番手が同じで構造が異なる2種類のガラス繊維ロービング1a,2aがそれぞれ筒状に巻かれたロール1b,2bをサプライ3の所定位置にセットし、それぞれのロール1b,2bの内側からガラス繊維ロービング1a,2aを引き出し、図2に示すように、異種のガラス繊維ロービング1a,2aを同じ筒状の導入通路4に通す。
【0016】
そして、導入通路4を通ったガラス繊維ロービング1a,2aを配列板5に設けられた小孔51・・・51を通して所望のピッチに引き揃えて、各ロービング1a,2aが所定間隔に並んだロービング群11として一方向に進行させ、図1および図3に示すように、進行途中に散布機61を左右に往復動させながらロービング群11の上方から熱硬化性樹脂組成物6を散布して各ロービンク1a,2aに熱硬化性樹脂組成物6を付着させる。
【0017】
つぎに、このように各ロービング1a,2aに熱硬化性樹脂組成物6が付着したロービング群11を含浸台7の所で収束させ、含浸台7の上方に設けた含浸板71,71と含浸台7との間で挟み込み、図1に示すように、含浸板71,71を矢印に示すように左右に摺動させてロービング群11を揉み、各ロービング1a,2aを構成する繊維と繊維との間に熱硬化性樹脂組成物6を含浸させる。
【0018】
そして、熱硬化性樹脂組成物6を充分に各繊維間に含浸させたロービング群11を図3に示すように、4つの無端ベルト81を組み合わせて形成された成形用通路8の入口から成形用通路8内へ連続的に送り込み、成形用通路8内で熱硬化性樹脂組成物6を加熱し発泡硬化させて、成形用通路8と同じ断面形状の成形品9を連続的に得るようになっている。
なお、図3中、3は上下1対の無端ベルト31,31を備えた引取り装置である。
【0019】
すなわち、この製造方法によれば、総番手は同じでも、構造が異なる異種のガラス繊維ロービング1a,2aを同じ導入通路4に通すようになっているので、引き揃えられた時に一方のガラス繊維ロービング1a(2a)にたるみが生じて円柱状に丸まったりしない。
【0020】
詳細に説明すると、導入通路4の出口以降のテンションバー(図示せず)や配列板5などの設置の仕方やその有無に関わらず、総番手が同じでも構造が異なると、ガラス繊維ロービング1a,2a間でロール1b,2bから引き出され時の長さに微妙な差が生じる。
これはガラス繊維ロービング1a,2aをロール1b,2bにする際、その工程を安定させるために巻取りテンションが異なることに起因しており、不可避な現象である。
【0021】
一方、製造開始とともにガラス繊維ロービング1a,2aが進行し始めると、同じ導入通路4を経て引き揃えられるが、導入通路4内では、複数のガラス繊維ロービング1a,2aが互いに軽く絡み合う。したがって、全てのガラス繊維ロービング1a,2aの進行速度は、常に製造速度と同じとなって時間とともに各ガラス繊維ロービング1a,2aの引き出し長さの差のみが蓄積される。その結果、ロール1b,2bから引き出されて導入通路4までの間あるいは導入通路4の出口以降の部分にたるみが生じる。
【0022】
なお、構造の異なるガラス繊維ロービングを使用する限り、たるみの大きさは、時間の経過とともに変動することがあっても、完全に0にはならず、またたるみの生じるガラス繊維ロービング1a(2a)が一度に複数の場合もあり、それらが時間とともに変化していきながら、一定以上のたるみをいずれかのガラス繊維ロービング1a(2b)で維持し続ける。その結果引き揃えられたガラス繊維ロービング1a・・・1a,2a・・・2a間に隙間がほとんどないようになる。
【0023】
したがって、散布機61からロービング群11上に熱硬化性樹脂組成物6を振りかけた時に、ロービング群11の下方に流れ落ちる熱硬化性樹脂組成物6の量が少なくなる。そして、ロービング群11上に十分な熱硬化性樹脂組成物6が保持されたまま、含浸台7のところまでロービング群11が進行し、繊維間に揉みによって均一に含浸されるため、緻密で幅方向の曲げ強度やくぎ引抜き強度などの機械的強度に優れた成形品9を得ることができる。
【0024】
なお、請求項1の製造方法は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、たとえば、2種類のガラス繊維ロービング1a,2aを用いるようにしているが、3種類以上でも構わない。
【0025】
図4は請求項2の製造方法の実施の形態をあらわしている。
図4に示すように、この製造方法は、1種類のガラス繊維ロービング1cを用い、同一の導入通路4を通るガラス繊維ロービング1c・・・1cのうち、一部のガラス繊維ロービング1cを予め、導入通路4の手前で弛ませた状態にしておくようにした以外は、上記請求項1の製造方法の実施の形態と同様になっている。
【0026】
すなわち、この製造方法によれば、同じ導入経路を通る長繊維束は、導入経路内で互いに弱く絡み合っており、導入経路の中の長繊維束は、テンションに差があっても、製造中にそれぞれの長繊維束の進行速度が同じとなるため、進行開始又のたるみが時間の経過とともに消滅せず、一定のたるみを維持し続ける。
【0027】
したがって、引き揃えられた時点で、テンションが強い長繊維束とテンションが弱い長繊維束とが混在した状態になり、テンションの弱い長繊維束では、円柱状に丸まったりすることなくため、散布機61からロービング群11´上に熱硬化性樹脂組成物6を振りかけた時に、ロービング群11´の下方に流れ落ちる熱硬化性樹脂組成物6の量が少なくなる。そして、ロービング群11´上に十分な熱硬化性樹脂組成物6が保持されたまま、含浸台7のところまでロービング群11が進行し、繊維間に揉みによって均一に含浸されるため、緻密で幅方向の曲げ強度やくぎ引抜き強度などの機械的強度に優れた成形品9を得ることができる。
【0028】
因みに、総番手数の異なる長繊維束を用いるとともに、引き揃えた時、番手の小さい(細い)長繊維束を製品表面に位置する部分に意図的に配置するようにすれば、請求項1および請求項2の製造方法と同様に緻密で幅方向の曲げ強度やくぎ引抜き強度などの機械的強度に優れた成形品9を得ることができる。
すなわち、製品に占める長繊維の重量分率が同じであれば、同じ断面積の製品を作るのに必要な長繊維束の本数は、低い番手の長繊維束を用いた方が多くなる。
【0029】
一方、ロールの内側から引き出した長繊維束は、引き揃えた時に、撚り(ねじれ)で見掛けの体積が減少するが、小さい番手の長繊維束を用いるようにすれば、引き揃える総本数が多いために、その見掛け体積の現象は大きい番手の長繊維束を用いた場合に比べ緩和される。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をより詳しく説明する。
【0031】
(実施例1)
総番手が13800texで、ストランドの構成が表1に示す構成となっている3種類の長繊維束としてのガラス繊維ロービングA〜Cをそれぞれサプライにセットされたロールの内側から引き出し、図2に示すように、ガラス繊維ロービングA〜Cをそれぞれ1本ずつ同じ導入管路(75φのポリ塩化ビニル製パイプにガラス繊維ロービングA〜Cの取込み口を設けたもの)に通したのち、引き揃え、発泡ウレタン樹脂組成物をガラス繊維220kg/m3に対して280kg/m3の割合(製品設計比重0.500)で、ガラス繊維ロービング群の上から散布した。そして、含浸台と含浸板との間でガラス繊維ロービング群を揉み、各ガラス繊維間に発泡ウレタン樹脂組成物を含浸させたのち、成形用通路に導入し、成形品を連続的に成形した。
【0032】
また、製造開始直後、1時間経過後、5時間経過後、10時間経過後の各ガラス繊維ロービングのテンションおよびたるみ量を測定し、その結果を表2に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
上記表2から、製造開始時には、3種類のガラス繊維ロービングのテンションに差が殆どなく、たるみも0であるが、製造を続けていくに伴って、徐々にテンション差やたるみが生じ、常にいずれかのロービングにたるみが生じることが分かる。
【0036】
(実施例2)
実施例1のガラス繊維ロービングBのみを用い、サプライにセットされたロールの内側から引き出し、3本のガラス繊維ロービングBを同じ導入管路(75φのポリ塩化ビニル製パイプにガラス繊維ロービングBの取込み口を設けたもの)に通すとともに、引き揃え、発泡ウレタン樹脂組成物をガラス繊維220kg/m3に対して280kg/m3の割合(製品設計比重0.500)で、ガラス繊維ロービング群の上から散布した。そして、含浸台と含浸板との間でガラス繊維ロービング群を揉み、各ガラス繊維間に発泡ウレタン樹脂組成物を含浸させたのち、成形用通路に導入し、成形品を連続的に成形した。なお、1つの導入管路に通された3本のうち1本のガラス繊維ロービングBを製造開始時に他の2本より弛ませた状態にしておいた。
【0037】
また、製造開始直後、1時間経過後、5時間経過後、10時間経過後の各ガラス繊維ロービングのテンションおよびたるみ量を測定し、その結果を表3に示した。
【0038】
【表3】
(比較例1)
ガラス繊維ロービングAのみを用いるとともに、導入管路を用いず直接配列板に通して引き揃えるようにした以外は、実施例1と同様にして成形品を得た。
そして、上記実施例1,2で得られた成形品と比較例1で得られた成形品の実比重、横曲げ強度、外観(表面および断面)を調べ、その結果を表4に示した。
【0039】
【表4】
【0040】
(参考例1)
表5に示すように、総番手および構成が異なる2種類の長繊維束としてのガラス繊維ロービングDとガラス繊維ロービングEとをそれぞれガラス繊維ロービングD38本、ガラス繊維ロービングE170本の割合になるようにロールの内側から引き出してガラス繊維ロービングEが外側になるように引き揃え、発泡ウレタン樹脂組成物をガラス繊維220kg/m3に対して280kg/m3の割合(製品設計比重0.500)で、ガラス繊維ロービング群の上から散布した。そして、含浸台と含浸板との間でガラス繊維ロービング群を揉み、各ガラス繊維間に発泡ウレタン樹脂組成物を含浸させたのち、成形用通路に導入し、15mm×600mmの断面形状を有する成形品を連続的に成形した。
【0041】
【表5】
【0042】
(参考例2)
ガラス繊維ロービングDのみを150本用いた以外は、参考例1と同様にして成形品を連続的に成形した。
上記参考例1,2で得られた成形品の実比重、横曲げ強度、外観(表面および断面)を調べ、その結果を表6に示した。
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】
本発明にかかる繊維強化樹脂成形品の製造方法は、以上のように構成されているので、幅の広い成形品であっても比重分布が略均一になり、幅方向の曲げ強度にも優れた成形品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の製造方法の実施の形態であって、この製造方法に用いる製造装置の要部を拡大して模式的にあらわす模式図である。
【図2】図1の製造装置の導入通路の断面図である。
【図3】図1の製造装置の含浸工程以降を模式的にあらわす模式図である。
【図4】請求項2の製造方法の実施の形態であって、この製造方法に用いる製造装置の要部を拡大して模式的にあらわす模式図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c ガラス繊維ロービング(長繊維束)
2a,2b ロービング群(長繊維束群)
4 導入通路
6 熱硬化性樹脂組成物
8 成形用通路
Claims (2)
- 多数の円筒状に巻き込まれた長繊維束ロールからそれぞれ補強材となる長繊維束を連続的に引き出し、所定の間隔に引き揃えながら一方向に進行させ、進行途中で引き揃えられた長繊維束群の上方から、液状の熱硬化性樹脂組成物を振りかけて塗布する塗布工程と、
塗布された熱硬化性樹脂組成物を各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に含浸させる含浸工程と、
繊維と繊維との間に熱硬化性樹脂組成物が含浸された各長繊維束を筒状の成形用通路内に導入し、熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させるとともに、成形用通路内の断面形状に成形する加熱成形工程と
を備える繊維強化樹脂成形品の製造方法において、
長繊維束の総番手が同じで構造が異なる複数種の長繊維束ロールの内側からそれぞれ長繊維束を引き出すとともに、この引き出された長繊維束を同じ導入通路内に異種の長繊維束が含まれるように複数本ずつ通したのち、各長繊維束を引き揃えることを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製造方法。 - 多数の円筒状に巻き込まれた長繊維束ロールからそれぞれ補強材となる長繊維束を連続的に引き出し、所定の間隔に引き揃えながら一方向に進行させ、進行途中で引き揃えられた長繊維束群の上方から、液状の熱硬化性樹脂組成物を振りかけて塗布する塗布工程と、
塗布された熱硬化性樹脂組成物を各長繊維束を構成する繊維と繊維との間に含浸させる含浸工程と、
繊維と繊維との間に熱硬化性樹脂組成物が含浸された各長繊維束を筒状の成形用通路内に導入し、熱硬化性樹脂組成物を加熱硬化させるとともに、成形用通路内の断面形状に成形する加熱成形工程と
を備える繊維強化樹脂成形品の製造方法において、
長繊維束がそれぞれ円筒状に巻かれた多数の長繊維束ロールの内側から各長繊維束を引き出し、2本以上の長繊維束を筒状の導入経路内に一旦通すとともに、導入経路の前後の少なくともいずれか一方で、同一の導入経路内を通る長繊維束のうち、少なくとも1本の長繊維束を残りの長繊維束より弛ませた状態にしておくことを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製造方法。
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JP13056898A JP3954724B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 繊維強化樹脂成形品の製造方法 |
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JPH11320583A JPH11320583A (ja) | 1999-11-24 |
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