JP3954568B2

JP3954568B2 - Articulator

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Publication number: JP3954568B2
Application number: JP2003548722A
Authority: JP
Inventors: 和弘永田
Original assignee: 和弘永田
Priority date: 2001-12-07
Filing date: 2002-12-04
Publication date: 2007-08-08
Anticipated expiration: 2022-12-04
Also published as: WO2003047456A1; JPWO2003047456A1

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、補綴物（例えば義歯等、欠損歯を補うもの）を製作する際に人体の顎運動、特に咬合運動の再現を図るために用いられる咬合器に関する。
【背景技術】
【０００２】
生体の顎は上顎と下顎からなるが、専ら下顎が運動し、下顎は左右の顆頭が収まる関節窩の形態によって動きの規制をうける。顎の運動の再現は、義歯が良好に咀嚼運動を営むように製作されるために不可欠な事項である。咬合運動は個人の個体性がきわめて強く、そのためその個人の顎運動を完全に再現する咬合器が必要であり、従来様々な咬合器が提案されてきた。
【０００３】
アルコン型全調節性咬合器もその一つで、アルコン型とは、生体と同様に下顎部分に顆頭球（生体の顆頭を模したもの）があり、上顎部分に顆路指導部（生体の関節窩を模したもの）があるものを指し、また、全調節性咬合器とは、顎運動を下顎の３次元的な運動として捉え、全運動の３次元的な規制を行う調節機構を有した咬合器を指すものである。
【０００４】
本出願人も特許第２８６６０８４号公報において、アルコン型全調節性咬合器を提案している。この咬合器は、上顎模型が配置された上顎フレーム側を動かすことにより、顎運動を再現する構造を呈している。そして、下顎模型が配置される下顎フレームに基台を立設し、この基台の両端付近に顆頭を模した一対の顆頭球を配置している。そして、この両顆頭球それぞれに複数の規制板で構成されたコンダイルボックスを当接させ、このコンダイルボックスを介して上顎模型が配置された上顎フレームが誘導されるよう構成されている。従って、例えば、下顎の右方向への動きは、上顎側が左方向に動くことで、また下顎の前方への動きは、上顎側の後方への動きで再現され、相対的に下顎の動きを再現する構造となっている。
【０００５】
コンダイルボックスでは両顆頭球の上下、内外、前後の動きを規制するために、両顆頭球それぞれに上下規制板、内外規制板、前後規制板を配置し、さらに上下規制板に「フィッシャースライド」と呼ばれる回転傾斜の機構を付加している。そして、これら規制板の複合された方向に沿って、顆頭球が誘導される。一般的な咬合器に用いられる各規制板の名称は、上下規制板が「矢状顆路傾斜板」、内外規制板が「ベネット板」、前後規制板が「リヤウォール」である。
【０００６】
従来の咬合器を用いた一般的な作業工程を説明する。まず、上顎フレームに上顎模型を取り付けるための上顎マウントプレートをセットする。そして、上顎マウントプレートと下顎フレームとの間に台となる平面板を置いて、その平面板の上に、上顎マウントプレートと適度な隙間が空くように上顎模型を載せて、上顎マウントプレートと上顎模型との間に石膏を入れて固定する（上顎マウントプレートを省略し、上顎フレームに直接石膏で上顎模型を固定する場合もある）。次に、台を取り外し、咬合器全体の天地を逆にして、上顎フレームが下に下顎フレームが上になるよう咬合器を設置する。そして、上顎模型の上に、生体（患者）から中心咬合位を記録するように採取したチェックバイトを挟んで、中心咬合位の咬合関係になるよう下顎模型を重ねて置く。下顎フレームには、あらかじめ下顎マウントプレートがセットされており、この下顎マウントプレートと下顎模型との間の隙間に石膏を入れて固定する。なお、中心咬合位とは、上下の歯牙がしっかりと噛み合った状態の位置関係を指している。
【０００７】
次に、咬合器全体の天地を元に戻し、コンダイルボックスの各規制板を初期設定する。そして、下顎の前方運動及び側方運動で最後までいった状態の上下の歯列の位置関係を生体から採取したチェックバイトを介在させて、上下顎模型を対咬させる。そして、運動が最後までいったこの状態を咬合器上で再現するために、コンダイルボックスの各規制板を調整する。
【０００８】
次に、運動前の中心咬合位における上顎模型、下顎模型の咬合状態を基本に、調節された規制板に沿って、前後、左右に上顎フレームを動かし、各種運動の再現を行う。そして、必要に応じて上顎フレームを上方に開口させ、上顎模型や下顎模型の歯科技工作業を行う。そして、再び上顎フレーム側の開口を戻して、各種運動の再現を行い、咬合を確認する。通常、上顎フレームは、下顎フレームに載置されているだけであるので、そのままでは容易に離脱する。そのため、作業時には、（削除）上顎フレームの離脱を防止しながら、開閉運動が頻繁に行われる。そして、このような作業が繰り返され、顎運動が再現されながら義歯が製作される。
【特許文献１】
特許第２８６６０８４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
しかしながら、従来の咬合器では、顆頭球は、生体の顆頭を模した球状部分に軸を付けて基台に立設されている。そのため、上顎フレームを上方に大きく開口させて、義歯の技工作業を行う場合に、顆頭球の後方に配置されている前後規制板（リヤウォール）や、傾斜してセットされている内外規制板（ベネット板）が、顆頭球の軸に当たって引っ掛かってしまう。そのためそれ以上の角度に開口させることができず、上顎模型を十分に開口させた状態での作業に支障を来たしていた。これを解決するために、上顎フレームと下顎フレームとの間に弾性体（ゴム、ばね）等を取り付けて、この弾性体を開口運動時のみ取り外し、上顎フレームを完全に離脱させることも考えられる。
【００１０】
しかし、弾性体を頻繁に付けたり外したりすることは作業性を悪化させる。また、顆頭球の軸を、規制板に当たらないようにあらかじめ屈曲させる構造や、横方向から突出させる構造にすることも考えられるが、特に全調節性咬合器においては部品や装置が複雑化し咬合器全体としてのコストが嵩むという問題があった。
【００１１】
また、従来の咬合器では、上顎模型と下顎模型とは、生体から採取したチェックバイトにより、それぞれが上顎フレームと下顎フレームに最初に取り付けられたときには、中心咬合位の咬合状態となるよう設定されている。しかしながら、生体によっては顎関節症等を患っていたり、生体から正確なチェックバイトの採取ができなかったりすることにより、上下顎模型の位置関係が本来の正しい咬合位からずれていると判断される場合がある。このような場合には、生体から採取された中心咬合位だけでなく、予想される正しい中心咬合位（治療目標位）を再現し、義歯等の製作に反映させたいという要望があった。
【００１２】
また、従来の咬合器では、上顎模型の上顎フレームへの配置して石膏で固めることが、作業の最初の工程である。そのため、上顎フレームの正しい位置に上顎模型を取り付けることが、後の作業に大きく影響するので、この工程の作業性の改善や正確性の向上が要望されていた。
【００１３】
また、従来の咬合器では、比較的開口角度の小さい開閉運動を行って咬合状態を確認する作業も頻繁に行われるが、上顎フレームが下顎フレームに載置されているだけ、あるいは弾性体で連結されているだけでは、咬合状態の厳密な再現や反復が難しいという課題もあった。
【００１４】
また、従来の咬合器では、比較的開口角度の大きい開閉運動を行って歯科技工作業も頻繁に行われるが、例えば誤って手が触れる等して大きい開口角度から急激に上顎フレームが閉じられる事態が発生すると、上下顎模型を破損する可能性が高かった。そのため、作業性を損なうことなく安全性を高めたいという課題もあった。
【００１５】
このような課題を考慮して、本発明は次のような目的を有している。
本発明の目的は、生体の顎運動を正確に再現することができるとともに、各部の操作性を向上させることで、使用者にとって使いやすく、精度の高い咬合の調節ができ、ひいては良好な補綴物の製作に反映できる咬合器を提供することである。
本発明の他の目的は、前後規制板（リヤウォール）や内外規制板（ベネット板）が顆頭球の軸に当たって引っ掛かることなく上方へ大きく開口させることができて、開閉運動を速やかに行うことである。
本発明の他の目的は、生体から採取された中心咬合位だけでなく、予想される正しい中心咬合位（治療目標位）を再現できることである。
本発明の他の目的は、上顎フレームの正しい位置への上顎模型の取り付け作業が簡単にできることを目的とする。
本発明の他の目的は、比較的開口角度の小さい開閉運動を行って咬合状態を確認する作業で、咬合状態の厳密な再現や反復ができることである。
本発明の他の目的は、比較的開口角度の大きい開閉運動を行って作業する際に、大きい開口角度から急激に上顎フレームが閉じられる事態を防止し、上下顎模型の破損に対する安全性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【００１６】
請求項１に記載した発明は、上顎模型を配置するための上顎フレームと、下顎模型を配置するための下顎フレームとを備え、上顎フレームと下顎フレームとの間に設けられる顆頭球とコンダイルボックスとによって咬合の調節を行うものであり、上顎模型と下顎模型の中心咬合位における開口運動時に、コンダイルボックスと顆頭球の当接による開口角度の制限をなくすように、顆頭球からコンダイルボックスが離れるように開口の中心軸を切り替える中心軸切替機構が備えられていることを特徴としている。
【００１７】
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載した中心軸切替機構が、上顎フレームに設けられた軸状部材と、下顎フレームに設けられたスライド溝とを有しており、軸状部材がスライド溝に沿って移動することにより、開口の中心軸が切り替えられることを特徴としている。
【００１８】
請求項３に記載の発明は、請求項２に記載したコンダイルボックスに、顆頭球に対する上下規制板と前後規制板と内外規制板とが備えられており、上顎模型と下顎模型との中心咬合位における開口時に、中心軸切替機構の軸状部材の先端をスライド溝に当接させた後、上下規制板を顆頭球に当接させながら、顆頭球から内外規制板及び前後規制板を離間させるように開口させることにより、軸状部材がスライド溝に当接する位置を中心軸として切り替えることを特徴としている。
【００１９】
請求項４に記載の発明は、請求項１〜３のいずれかに記載した下顎フレームに、下顎模型を取り付けるための下顎マウントプレートが設けられており、この下顎マウントプレートには平面移動機構が備えられていることを特徴としている。
【００２０】
請求項５に記載の発明は、請求項４に記載した下顎マウントプレートの平面移動機構が、下顎模型を初めに取り付けた初期設定位置に復帰可能な機構であることを特徴としている。
【００２１】
請求項６に記載の発明は、請求項４又は５に記載した下顎フレームは、上顎模型が配置される上顎フレームの切歯指導釘に対応する位置に切歯指導板が備えられ、切歯指導板にはその平面移動を可能にする指導板移動機構が備えられていることを特徴としている。
【００２２】
請求項７に記載の発明は、請求項１〜６のいずれかに記載した上顎フレームに、上顎フレームと上顎模型との正中位置合わせ機構が備えられていることを特徴としている。
【００２３】
請求項８に記載の発明は、請求項７に記載した正中位置合わせ機構が、上顎模型を取り付けるために上顎フレームに着脱自在に設けられた上顎マウントプレートと、上顎マウントプレートの取り付け位置の上顎フレームに貫通して形成された開口部と、開口部の周縁に上顎フレームの正中を示す基準線が備えられていることを特徴としている。
【００２４】
請求項９に記載の発明は、請求項１〜８のいずれかに記載した閉口時にはコンダイルボックスでの顆頭球の位置が中心咬合位となるよう上顎フレームを付勢するとともに、開閉運動時に所定角度以上の開口では開口側に付勢し、所定角度以下の開口では閉口側に付勢する付勢機構が備えられていることを特徴としている。
【００２５】
請求項１０に記載の発明は、請求項９に記載した上顎フレームと下顎フレームの開閉運動では開口に限界点が設けられ、この限界点で開口状態が静止することを特徴としている。
【００２６】
請求項１１に記載の発明は、上顎フレームと下顎フレームの開閉運動では、閉口状態と限界点での開口状態の間の角度で開口状態が静止できるよう設けられていることを特徴としている。
【００２７】
請求項１２に記載の発明は、請求項９〜１１のいずれかに記載した付勢機構が付勢の解除が可能であることを特徴としている。
【００２８】
請求項１３に記載の発明は、請求項１〜１２のいずれかに記載した上顎フレームと下顎フレームとの間に、一対の顆頭球と一対のコンダイルボックスとが設けられており、上顎模型と下顎模型の中心咬合位における開閉運動時の開口の回転中心を前記一対の顆頭球を結ぶ顆頭間軸に一致させる軸固定機構を有し、この軸固定機構では、顆頭球の顆頭間軸上の位置に設けられた穴に、コンダイルボックスの顆頭間軸上の位置に設けられたピンを着脱することにより、回転中心の顆頭間軸への一致の有無を切り替えることを特徴としている。
【発明の効果】
【００２９】
請求項１に記載した発明によれば、開口の中心軸を切り替えて、顆頭球とコンダイルボックスの当接を外すことで、顆頭球とコンダイルボックスの当接により作業に必要なだけの開口角度が得られなくなる課題を解消し、十分な開口角度を得ることができる。
また、中心軸は任意に変化させるのではなく、切り替えによって変化させるため、元の状態をいつでも再現できる。
【００３０】
請求項２に記載した発明によれば、軸状部材がスライド溝を移動することで中心軸が切り替えられるため、切り替えが案内によって正確に実行される。また、動作に再現性が備えられる。
【００３１】
請求項３に記載した発明によれば、上顎模型と下顎模型との中心咬合位における開口時に、顆頭球を上下規制板と当接させながら、内外規制板及び前後規制板とから離間するよう開口の中心軸を切り替えることができる。これによって、上下規制板が顆頭球に当接しながら中心軸が切り替えられ、切り替え以降は、あらたな中心軸を中心として大きく開口させることができる。
【００３２】
請求項４に記載した発明によれば、下顎フレームには、下顎模型を取り付けるための下顎マウントプレートが設けられ、この下顎マウントプレートには平面移動機構が備えられているので、下顎マウントプレートに取り付けられた下顎模型の位置を任意の角度、任意の方向に変更できる。
【００３３】
請求項５に記載した発明によれば、下顎模型は、生体の咬合を再現するように上顎模型と位置をあわせて下顎マウントプレートに取り付けられ、初期設定位置が定められるが、下顎模型の位置を任意に平面移動させても、いつでも初期設定位置に復帰させることができる。
【００３４】
請求項６に記載した発明によれば、下顎フレームには、上顎模型が配置される上顎フレームの切歯指導釘に対応する位置に切歯指導板が備えられ、切歯指導板にはその平面移動を可能にする指導板移動機構が備えられているので、下顎マウントプレートの移動に伴って生じた切歯指導釘と切歯指導板のずれを解消するために、必要な量だけ切歯指導板の位置を変えることが可能となる。
【００３５】
請求項７に記載した発明によれば、上顎フレームに、上顎フレームと上顎模型との正中位置合わせ機構が備えられているので、上顎模型を上顎フレームの正しい中心の位置に容易に取り付けることが可能となる。
【００３６】
請求項８に記載した発明によれば、上顎マウントプレートを外した状態で、上顎マウントプレートに取り付けるために平面板（台）上に仮置きされた上顎模型を、開口部から臨むことができるため、上顎模型にあらかじめ形成されている正中線と、開口部の周縁に設けられた基準線とを一致させることにより、容易に上顎模型の位置が決められる。
【００３７】
請求項９に記載した発明によれば、上顎フレームが、付勢機構により閉口時には常に中心咬合位となるよう咬合の前方かつ下方に付勢される。また、開閉運動時には、開口が所定角度以下では、開口を閉じようとする方向に付勢され、所定角度以上では、開口を開こうとする方向に付勢される。
【００３８】
請求項１０に記載した発明によれば、前記咬合器の上顎フレームと下顎フレームの開閉運動では開口に限界点が設けられ、この限界点で開口状態が静止し、これによって、開口の角度に制限が設けられ、その状態で静止することができるため、開口状態で行う作業の利便性が向上される。
【００３９】
請求項１１に記載した発明によれば、上顎フレームと下顎フレームの開閉運動では、閉口状態と限界点での開口状態の間の角度で開口状態が静止できるよう設けられているので、開口状態と最も大きな角度の開口状態との間の角度、言い換えると半開口の状態で静止することができる。
【００４０】
請求項１２に記載した発明によれば、付勢機構は付勢の解除が可能であり、これによって、必要な時にいつでも、上顎フレーム側を付勢力の働かないフリーな状態にすることができる。
【００４１】
請求項１３に記載した発明によれば、軸固定機構の顆頭球の穴にコンダイルボックスのピンを嵌めることで、上顎フレームと下顎フレームとが開閉運動時に分離し易くなる不安定が解消され、回転中心を顆頭間軸に保ったまま開閉運動を繰り返すことができ、操作の確実性の向上が図られる。また、この軸固定機構では、回転中心を顆頭間軸から外したい場合には、穴からピンを抜くだけで容易に解除できる。
【００４２】
【発明を実施するための最良の形態】
【００４３】
以下、本発明の実施の形態（１）の咬合器について図面に基づいて説明する。第１図は実施の形態（１）の咬合器の概略構成図、第２図は実施の形態（１）のコンダイルボックスの構成図、第３図〜第５図は実施の形態（１）の動作説明図、第６図は実施の形態（１）の軸固定機構の説明図である。
【００４４】
実施の形態（１）の咬合器１は、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２と、下顎模型３０１を配置するための下顎フレーム３とを備え、上顎フレーム２と下顎フレーム３との間に設けられる顆頭球４とコンダイルボックス５とによって咬合の調節を行う咬合器１において、上顎模型２０１と下顎模型３０１の中心咬合位における開口運動時に、コンダイルボックス５と顆頭球４の当接による開口角度の制限をなくすように開口の中心軸を切り替える中心軸切替機構６が備えられていることを特徴としている。
【００４５】
咬合器１はアルコン型全調節性咬合器であり、下顎フレーム３に設けられた顆頭球４に、上顎フレーム２に設けられたコンダイルボックス５が当接するように載置されている。そして、上顎フレーム２をコンダイルボックス５の規制に沿って移動させて調節することで、相対的に下顎の動きを再現するよう構成されている。なお、第１図ではコンダイルボックス５を簡略化して図示している。
【００４６】
上顎フレーム２は、両端部にコンダイルボックス５、５が付設されたベース部２０２と、ベース部２０２の中央から突出して上顎模型２０１を取り付ける取付部２０３とを備えている。そしてベース部２０２の取付部２０３と反対側には、中心軸切替機構６の軸状部材６０１が設けられている。この軸状部材６０１は一対設けられている。
【００４７】
ベース部２０２は、ベース部２０２の両端に突出可能でコンダイルボックス５を支持するシリンダ部２０４と、このシリンダ部２０４を突出量が調整できるように把持する把持部２０５とからなっている。把持部２０５は断面がＣ型に形成され、取付部２０３の反対側にＣ型の両方の縁部２０６、２０６が突出し、これら縁部２０６、２０６をねじ２０７で締め付けることで、シリンダ部２０４を把持している。そして、この縁部２０６に下方へ突出するように２つの軸状部材６０１が咬合器１の正中を中心に対称位置に設けられている。軸状部材６０１の長さは、顆頭球４とコンダイルボックス５とが当接しながら開口運動をしたときに、その先端後述する溝部６０２に当たる長さに形成されている。
【００４８】
取付部２０３には、中央付近に上顎マウントプレート２０８がねじ２０９で着脱自在に設けられ、この上顎マウントプレート２０８に石膏２１０を介して上顎模型２０１が取り付けられる。また、取付部２０３の先端には、上顎フレーム２の下方への移動を規制する切歯指導釘２１１が、その突出長さをねじ２１２で調節可能に取り付けられている。
【００４９】
下顎フレーム３は、２本の脚部３０２、３０２の上部に基台３０３が横に渡され、基台３０３の両端部付近に顆頭球４、４が上方に向けて突設されている。１つの顆頭球４は、球部４０２とこれを支える棒状の軸部４０１とから構成され、軸部４０１が基部３０３に保持されている。また、基部３０３には、中心軸切替機構６として、開口させたときの軸状部材６０１に対応する位置に、この軸状部材６０１の先端が嵌まり込むようにスライド溝が形成された溝部６０２が設けられている。溝部６０２の上方は開放しているが、下方には底部６０３が設けられている。この溝部６０２も正中を中心とする対象位置に一対設けられている。
【００５０】
また、脚部３０２、３０２の下部には、連結部３０４が横に渡されている。そして連結部３０４の中央からは、上顎フレーム２の取付部２０３に対応する位置に、下顎模型３０１を取り付けるための取付部３０５が突出して設けられている。取付部３０５には、中央付近に下顎マウントプレート３０６がねじ（図示されていない）で着脱自在に設けられ、この下顎マウントプレート３０６に石膏３０７を介して下顎模型３０１が取り付けられる。
【００５１】
また、取付部３０５の先端には、切歯指導釘２１１を受ける切歯指導板３０８が設けられている。また、切歯指導板３０８の近傍には、取付部３０５を支えるための補助脚部３５０が設けられている。
【００５２】
コンダイルボックス５は、第２図に示すように前述のシリンダ部２０４にＬ字型を呈するコンダイル部材５０１で連結されている。コンダイル部材５０１の一方の側板５０２は、シリンダ部２０４の端部に一体化され、コンダイル部材５０１の他方の側板５０３には、各種規制板を支持するための支持部材５０４が回転自在に取り付けられている。これにより上記側板５０２は、シリンダ部２０４の中心であるＡ軸を中心に、把持部２０５に対して回転する。なお、顆頭球４の球部４０２の中心がちょうどＡ軸上に位置するよう各部の寸法は構成されている。すなわちこのＡ軸は、両方の顆頭球４、４を結ぶ顆頭間軸に一致するよう構成されている。
【００５３】
規制板としては、顆頭球４が平衡側（顎の運動と反対側）となった場合に当接して、ベネット角（内外規制の角度）を調節可能とするベネット角調節板５０５、このベネット角調節板５０５と一体に形成され矢状顆路傾斜角度（上下規制の角度）を調節可能とする矢状顆路傾斜板５０６と、顆頭球４が作業側（顎の運動側）となった場合に前後運動方向を調節可能とするリヤウォール部材５０７とを備えている。すなわち、顆頭球４に対して、ベネット角調整板５０５は内外規制を行う内外規制板であり、矢状顆路傾斜板５０６は上下規制を行い上下規制板であり、リヤウォール部材５０７は前後規制を行う前後規制板である。
【００５４】
支持部材５０４は、上板５０８と側板５０９とから形成されるＬ字型を呈しており、まず、上板５０８に設けられた穴部５１０と、リヤウォール部材５０７の上面に設けられた穴部５１１と、ベネット角調節板５０５の上面に設けられた穴部５１２とがねじ５１３によって回転可能に支持されている。また、支持部材５０４の上板５０８に設けられた三日月型のスリット５１４とベネット角調節板５０５の上面に設けられた柱状部５１５とが、ねじ５１６によって螺合される。これにより、ベネット角調節板５０５は、軸Ｂを中心に回転自在で所望のベネット角に設定できる。このときスリット５１４の周囲に設けられた目盛りにより、ベネット角調節板５０５の角度の確認が容易となる。
【００５５】
また、支持部材５０４の上板５０８に設けられたもう一方の三日月型のスリット５１７とリヤウォール部材５０７の上面に設けられた柱状部５１８とが、ねじ５１９によって螺合される。これによりリヤウォール部材５０７は軸Ｂを中心に回転自在で、所望のリヤウォール角に調整できる。このときスリット５１７の周囲に設けられた目盛りにより、リヤウォール部材５０７の角度の確認が容易となる。なお、リヤウォール部材５０７は、コンダイル部材５０１の側板５０２と平行になる位置まで移動可能となるようにスリット５１７を形成することが望ましい。これは生体によっては、下顎の後方運動の再現を必要とする場合があるためである。このような症例において後方運動を咬合器１で再現する場合には、上述のようなスリット５１７の形状及びリヤウォール部材５０７の動きを与えることにより、リヤウォール部材５０７による前後規制を一時的に外すことが可能となる。
【００５６】
また、支持部材５０４の側板５０９に設けられた穴部５１９と、コンダイル部材５０１の側板５０３に設けられた穴部５２０には、ねじ５２１が挿通されてナット５２２に螺合し、軸Ｃを中心に回転自在となっている。軸Ｃを中心に支持部材５０４を回転させることにより、矢状顆路傾斜板５０６を所望のフィッシャー角が再現できるように設定できる。この矢状顆路傾斜板５０６の調節の角度を確認するため、側板５０３と支持部材５０４の上板５０８には目盛りが刻まれている。
【００５７】
このように構成されたコンダイルボックス５により顆頭球４は相対的に運動が規制される。第２図の斜視図では生体の左側の顆頭を示し、第２図の左下が生体の前、第２図の右上が生体の後ろに相当している。平均的な生体の下顎の動きでは、矢状顆路傾斜板５０６は、軸Ａを中心に前下がりに傾斜する。また、第２図の顆頭球４が平衡側（顎の運動と反対側）運動の際には、矢状顆路傾斜板５０６が軸Ｃを中心に左下がりに傾斜する（反時計回り）。また、ベネット角調節板５０５は手前が左に広がるように傾斜する（時計回り）。そのため、咬合の調整の途中で、中心咬合位において開閉運動を行う際には、コンダイルボックス５の各種の規制板は、上述のような角度に保たれた状態のままで実行されることになる。
【００５８】
第３図から第５図は、コンダイルボックス内の各種の規制板と中心軸切替機構６との関係をモデル的に示したもので、これらを用いて開口運動を説明する。第３図〜第５図はいずれも、生体の左側に相当する顆頭球４（第１図の左側の顆頭球４）を示し、各図中の左の図は、顆頭球４の側方（顎の外側）から見た状態を、各図中の中央の図は、顆頭球４の前方（顎の前側）から見た状態を、各図中の右の図は、顆頭球４の上方（上顎側）から見た状態を示している。
【００５９】
まず、第３図に示すように咬合の調整を行っているときには、通常は顆頭球４の球部４０２はベネット角調節板５０５と矢状顆路傾斜板５０６とリヤウォール部材５０７とに当接している。このとき上述したように各種規制板は、それぞれ傾斜している（第３図は便宜上矢状顆路傾斜度が０度の場合を図示している）。そして、中心軸切替機構６の軸状部材６０１と溝部６０２とは離れている。
【００６０】
次に、第４図に示すように中心咬合位において開口運動をさせるために上顎フレーム２を軸Ａを中心軸（顆頭間軸であり、中心軸（ア）とする）として回転させると、軸状部材６０１が溝部６０２の上端近くに当接する。このとき、顆頭球４の球部４０２の下には、リヤウォール部材５０７とベネット角調整板５０５が傾斜して入り込んでいるため、中央の図の矢印の方向に開口させようとしても引っ掛かり、このままでは上顎フレーム２をさらに上方に開口することができない。そのため、開口運動の回転中心を軸状部材６０１の先端が溝部６０２に当接する位置（中心軸（イ）とする）に切り替える。
【００６１】
次に、軸状部材６０１を溝部６０２に沿って下方にスライドさせ、底部６０３に到達させる。このとき、顆頭球４の球部４０２は矢状顆路傾斜板５０６に沿って相対的にスライドしリヤウォール部材５０７から乖離する。またベネット角調節板５０５は前方が広くなるよう傾斜しているため、上述のスライドにより顆頭球４の球部４０２はベネット角調節板５０６からも乖離する。これにより、顆頭球４の球部４０２と各種規制板との引っ掛かりが外れるので、中央の図の矢印の方向に開口させようとしたときコンダイルボックス５と顆頭球４が離れることが可能となる。そのため、軸状部材６０１の先端が底部６０２と当接する位置（中心軸（ウ）とする）を中心として上方に開口させることが可能となる。
【００６２】
また、開口させた上顎フレーム２を閉じたい場合には、中心軸（ウ）を中心に、コンダイルボックス５が顆頭球４に当接するまで閉じる。次に、コンダイルボックス５と顆頭球４を当接させながら、溝部６０２に沿って中心軸（イ）まで軸状部材６０１を上方にスライドさせる。次に、中心軸（ア）を回転中心とし、上顎フレーム２を完全に閉じて、元の中心咬合位に戻す。
【００６３】
このように、中心軸切替機構６では、開口時の回転の中心軸を顆頭間軸（中心軸（ア））から左右の軸状部材６０１の先端を結ぶ軸（中心軸（イ））に切り替え、さらに軸状部材６０１をスライドさせて下方の位置（中心軸（ウ））にずらして切り替えている。このように開口の中心軸を段階的に順次切り替えることで、コンダイルボックス５と顆頭球４の引っ掛かりを避けて、上顎フレーム２を技工作業に十分な位置にまで開口することができる。また、閉口運動では開口時とは逆の順番で中心軸を切り替えて閉じることで、元の中心咬合位に復帰させることもできる。そのため、上顎フレーム２と下顎フレーム３との間を弾性体（ゴムやばね）で繋いで、上顎フレーム２の離脱を防止していても、中心軸の切り替えは弾性体の弾性の範囲内程度に収まるため、弾性体を取り外すことなく、そのまま大きく開口させることができる。
【００６４】
次に、この咬合器１に取り付けることができる軸固定機構９１について第６図を用いて説明する。第６図は咬合器１を前側から見た説明図である。軸固定機構９１はコンダイルボックス５と顆頭球４で構成され、左右に一対設けられている。この軸固定機構９１では、顆頭球４の顆頭間軸（Ａ軸）上に穴部９１１が設けられている。コンダイルボックス５では、コンダイル部材５０１の側板５０２と対向する位置に、もう１つの側板９１２が取り付けられている。そしてこの側板９１２の顆頭間軸（Ａ軸）上の位置に取付穴９１３が設けられ、この取付穴９１３にピン９１４が出し入れ可能に取り付けられている。このピン９１４の先端と顆頭球４に設けられた穴部９１１とは互いに適合する形状を有している。
【００６５】
そのため、咬合器１の左右からピン９１４を中心側に移動させ、それぞれ対応する穴部９１１に差し込むと、上顎フレーム２を開口させる際の回転の中心軸を顆頭間軸に一致させて回転させることが可能となる。また、ピン９１４の末端はコンダイルボックス５の外側に突出しているので、着脱操作が容易に行える。この軸固定機構９１は、開閉運動で必要とする開口角度に応じて上述した中心軸切替機構６と使い分けられる。比較的小さい開口角度で開閉運動を行わせる場合には、軸固定機構９１で中心軸を顆頭間軸に一致させて安定性、再現性のよい運動を行い、大きい開口角度で技工作業を行わせる場合等には、軸固定機構９１を解除し、中心軸切替機構６が使用される。軸固定機構９１は必要に応じて省略してもよい。
【００６６】
次に、本発明の実施の形態（２）の咬合器について図面に基づいて説明する。第７図は実施の形態（２）の咬合器の概略構成図、第８図は第７図のＡ−Ａ線で切断した断面図、第９図は第７図のＢ−Ｂ線で切断した断面図、第１０図は第７図のＣ−Ｃ線で切断した断面図、第１１図は第７図のＤ−Ｄ線で切断した断面図、第１２図は第７図のＥ−Ｅ線で切断した断面図である。
【００６７】
実施の形態（２）の咬合器１は、下顎模型３０１を配置するための下顎フレーム３を備えた咬合器１において、下顎フレーム３には、下顎模型３０１を取り付けるための下顎マウントプレート３０６が設けられ、この下顎マウントプレート３０６には平面移動機構７１が備えられていることを特徴としている。
【００６８】
咬合器１は、アルコン型全調節性咬合器であり、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２は、両端部にコンダイルボックス５、５が付設されたベース部２０２と、ベース部２０２の中央から突出して上顎模型２０１を取り付ける取付部２０３とを備えている。なお、第７図では、コンダイルボックス５を簡略化して示している。取付部２０３には、中央付近に上顎マウントプレート２０８がねじ２０９で着脱自在に設けられ、この上顎マウントプレート２０８に石膏２１０を介して上顎模型２０１が取り付けられる。また、取付部２０３の先端には、上顎フレーム２の下方への移動を規制する切歯指導釘２１１が、その突出長さをねじ２１２で調節可能に取り付けられている。
【００６９】
下顎フレーム３は、２本の脚部３０２、３０２の上部に基台３０３が横に渡され、基台３０３の両端部付近に顆頭球４、４が上方に向けて突設されている。１つの顆頭球４は、球部４０２とこれを支える棒状の軸部４０１とから構成され、軸部４０１が基部３０３に保持されている。脚部３０２、３０２の下部には、連結部３０４が横に渡されている。そして連結部３０４の中央からは、上顎フレーム２の取付部２０３に対応する位置に、下顎模型３０１を取り付けるための取付部３０５が突出して設けられている。取付部３０５には、中央付近に下顎マウントプレート３０６がねじ７１０で着脱自在に設けられ、この下顎マウントプレート３０６に石膏３０７を介して下顎模型３０１が取り付けられる。また、取付部３０５の先端には、切歯指導釘２１１を受ける切歯指導板３０８が設けられている。
【００７０】
この切歯指導板３０８には、その平面移動を可能にする指導板移動機構７５が設けられている。また、切歯指導板３０８の近傍には、取付部３０５を支えるための補助脚部３５０が設けられている。
【００７１】
平面移動機構７１及び指導板移動機構７５の構造を第８図〜第１１図を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、切歯指導板３０８側を前、連結部３０４側を後ろとし、上顎模型２０１側を上、下顎模型３０１側を下として記載する。下顎マウントプレート３０６は、任意の角度、任意の方向への平面移動が可能であるとともに、下顎模型３０１を装着した初期設定位置にいつでも復帰可能であるよう構成されている。
【００７２】
下顎マウントプレート３０６は、円盤状を呈しており、その上面には石膏３０７による接着性を向上させるために複数の突部３０９が設けられている。そして下面側には、中央に雌ねじ部７１１が形成されている。またこの雌ねじ部７１１を挟んで前後に対象な位置に２段雌ねじ部７１２が一対設けられている。この２段雌ねじ部７１２は、下面側に前後に長い長穴７１３が形成され、その中央に雌ねじ部７１４が形成されている。
【００７３】
この下顎マウントプレート３０６が取り付けられる取付部３０５には、雌ねじ部７１１に対応する位置には、径の異なる２段の円筒形で形成された段付開口部７１５が設けられ、上面側が広径部７１６、下面側が狭径部７１７となっている。そして、広径部７１６には、直径が広径部７１６より小さく狭径部７１７より大きい円形で、かつ中央にねじ穴７１９を有するドーナツ状の円板７１８が落とし込まれている。この円板７１８は、ねじ７１０の脱落防止に使用される。また、ねじ７１０は先端のみが雄ねじ加工され、ねじ止めの操作性を向上させている。そして、この段付開口部７１５に下方からねじ７１０が挿入され、円板７１８のねじ穴７１９を通って、雌ねじ部７１１に螺合される。また、この段付開口部７１５の前後には、下顎マウントプレート３０６の２段雌ねじ部７１２に対応する位置に、雌ねじ穴７２０が一対設けられている。そして雌ねじ穴７２０の下方から挿入されたねじ７２１が雌ねじ穴７２０と雌ねじ部７１４に螺合される。
【００７４】
下顎マウントプレート３０６に下顎模型３０１を取り付けるときには、ねじ７１０、７２１、７２１はそれぞれ雌ねじ部７１１、７１４、７１４にねじ止めされる。そのため、この位置が下顎模型３０１の初期設定位置となる。そして、下顎模型３０１を前後に動かしたい場合には、ねじ７１０を緩め、ねじ７２１、７２１の先端が長穴７１３に位置するまで下げることで、下顎マウントプレート３０６の前後への平面移動が可能となる。
そして、さらに下顎模型３０１を任意の角度、任意の方向へ動かしたい場合には、ねじ７２１、７２１の先端が雌ねじ穴７２０に位置するまで下げる。これにより、円板７１８が広径部７１７の中を動く範囲で、どの方向にもまたどの角度にでも移動でき、所望の位置でねじ７１０と雌ねじ部７１１とをねじ止めすることで固定される。このように平面移動機構７１では、ねじ７１０により下顎マウントプレート３０６を任意に平面移動させることができるとともに、ねじ７２１と雌ねじ部７１４とを２組ねじ止めする位置に戻すことで、いつでも初期設定位置に戻すことができる。
【００７５】
また、平面移動機構７１で下顎マウントプレート３０６が任意の方向に移動したとき、ねじ７２１、７２１は雌ねじ部７１４、７１４と螺合しておらず、下顎マウントプレート３０６と取付部３０５を繋ぐのは、ねじ７１０のみとなる。そのため、万一ねじ７１０が緩んだ場合にも位置関係を確保するためにねじ７２４、７２４が用意されている。第９図に示すように雌ねじ部７１１の左右に一対の雌ねじ部７２２が形成され、この雌ねじ部７２２に対応する取付部３０５には、取付穴７２３が一対設けられ、ねじ７２４で下顎マウントプレート３０６を固定できるようにしている。取付穴７２３は、平面移動機構７１で下顎マウントプレート３０６が自由に移動できるスペースに応じた分だけの余裕を備えた大きさを有している。
【００７６】
指導板移動機構７５は、切歯指導板３０８を、顆頭球４の前方運動または上述した下顎模型３０１の移動に応じて中心を合わせるために移動できるように構成している。切歯指導板３０８は、全体として概ね直方体であるが、前下がりに傾斜しながら、中央が低く左右が高くなった谷が前後に伸びる形状を有している。この形状は義歯の切歯路を誘導する場合の標準的な角度である。そして、この切歯指導板３０８の前後位置を規制するための位置決め板７５１が切歯指導板３０８に当接するよう後ろに配置される。この位置決め板７５１は、前から見るとＴ字型を呈しており、下方に細く突出した下端部７５２と、その上に横方向に突出した上端部７５３が設けられている。位置決め板７５１に対応する取付部３０５の位置には、下端部７５２と同幅で前後に長く形成された開口部７５４が形成されている。そして、下端部７５２に設けられた雌ねじ部７５５と、取付部３０５の下方から挿入されるねじ７５６により位置決め板７５１は取付部３０５に固定される。これにより位置決め板７５１は、前後方向のみに移動可能で、上端部７５３で形成された平面が常に前の切歯指導板３０８に当接するようになっている。
【００７７】
切歯指導板３０８が取り付けられる取付部３０５には、切歯指導板３０８の下面側に設けられた雌ねじ部７５７に対応する位置に、矩形の開口部７５８が大きく形成され、開口部７５８の下方から挿入されたねじ７５９で、開口部７５８の範囲内で任意の位置にねじ止めできる。このとき、切歯指導板３０８は前後左右の任意の位置で固定できるが、その後ろ側に位置決め板７５１の上端部７５３を当接させることで、常に正確に前下がりの傾斜を維持できる。この切歯指導板３０８は、左右に移動させることで谷の位置を変えることができ、前後に移動させることで、切歯指導釘２１１の長さを変えずに上顎フレーム２との距離を調節することができる。
【００７８】
この指導板移動機構７５では、切歯指導板３０８は前後左右に移動可能ではあるが、常に位置決め板７５１に当接させているため、任意の角度で変化させることはできない。これは、上顎を基準としているため角度を変える必要性に乏しいと判断したためであるが、必要に応じて位置決め板７５１を無くして、任意の角度に調節できるように構成してもよい。
なお、上述の構成にはねじが多数含まれるが、これら各種のねじには必要に応じてワッシャ等を組み合わせてもよい。
【００７９】
次に顆頭球４について、第１２図を用いて説明する。第１２図中では、図の左側が咬合器１の前を示している。この実施の形態の一対の顆頭球４には、それぞれ高さ微調機構７８が設けられている。顆頭球４は、基台３０３に設けられた挿入穴７８１に、軸部４０１が挿入されている。挿入穴７８１の側面には、咬合器１の後ろ側から貫通するよう２本の雌ねじ穴７８２、７８３が形成されており、それぞれにねじ７８４、７８５が螺合している。
【００８０】
顆頭球４の軸部４０１の下端側には、前下がりに傾斜したテーパ部７８６に形成されている。そして、下側のねじ７８５がこのテーパ部７８６に当接して押し上げている。上側のねじ７８４を緩めた状態で、下側のねじ７８５を押し進めると送り量に比例して顆頭球４が高くなり、逆にねじ７８５を戻すと顆頭球４が低くなる。そして、高さの微調が終わると、上側のねじ７８４を締めて顆頭球４の高さを固定する。この機構により、顆頭球４の微妙な高さ調節を容易に行うことができる。
【００８１】
なお、図示されていないが、顆頭球４の高さを確認するための目盛りが軸部４０１の側面に設けられている。さらに顆頭球４には、顆頭球４を左右に移動させて一対の顆頭球間の距離を調節するための機構も必要に応じて設けられるが、ここでは説明を省略する。
【００８２】
このように構成された実施の形態（２）の咬合器１の動作について説明する。まず台となる平面板（図は省略）の上に仮置きした上顎模型２０１が上顎フレーム２の上顎マウントプレート２０８に石膏２１０で取り付けられる。次に咬合器１の天地を逆にして、上顎模型２０１の上に生体から採取されたチェックバイトを置き、その上に下顎模型３０１を配置する。そして、下顎フレーム３にねじ７１０で取り付けられた下顎マウントプレート３０６と下顎模型３０１との間に石膏３０７を入れて取り付ける。この取付位置が下顎模型３０１の初期設定位置となる。そして、咬合器１の天地を戻す。
【００８３】
この状態では、上顎模型２０１と下顎模型３０１は、生体から採取されたチェックバイトによって再現された咬合位に保たれている。しかし、臨床的には採取されたチェックバイトでは必ずしも生体の正しい治療的咬合位を再現できていない場合がある。その原因には、生体が顎関節症等を患っている場合やあるいはチェックバイト採取時の軽微なミスによる場合等がある。このような場合には、下顎模型３０１を正しい咬合位への位置変更を試みる必要がある。
【００８４】
顎関節症とは、生体の顎関節の軟骨の偏位、変形等により、顆頭が関節窩に対して、後・上方向に偏位している症例である。そのため、このような生体には下顎模型３０１を病的後退量だけ前方へ復位させ、かつ顆頭球４の高さを調節して、正しい顆頭と関節窩（顆頭球４とコンダイルボックス５）の位置関係を再構築する必要がある。このような場合には、顆頭球４の突出高さを高さ微調機構７８により咬合関係に対応させて調節を行う。顆頭球４の突出高さは、軸部４０１に設けられた目盛りにより、再現性を備えている。
【００８５】
また、下顎模型３の位置も平面移動機構７１により咬合関係に対応させて正しい位置に変更される。さらに下顎模型３の位置を、コンダイルボックス５の顆頭球４の位置を前方へ送り出すことにより変更すると、上顎模型２との開閉運動時の中心咬合位にずれが生じるため、指導板移動機構７５により必要量だけ切歯指導板３０８も移動させる。
【００８６】
また、下顎模型３を初期設置位置に戻したい場合には、平面移動機構７１の一対のねじ７２１をそれぞれ雌ねじ部７１４に螺合させ、顆頭球４の高さ微調機構７８を初期値に戻すことで、いつでも復帰させることができるため、安心して下顎模型３の位置変更をすることができる。
【００８７】
このように実施の形態（２）では、下顎模型３０１を下顎フレーム３上で二次元的に任意に移動、回転できること、並びに顆頭球４の高さを任意に調節できることの２つの要素により、下顎模型３０１を上顎模型２０１に対して三次元的に任意の位置に移動、回転させることができる。また、必要であれば初期状態に復位させることもできる。
【００８８】
次に、本発明の実施の形態（３）について、図面に基づいて説明する。第１３図は実施の形態（３）の咬合器の概略構成図、第１４図は実施の形態（３）の正中位置合わせ機構の断面図、第１５図は実施の形態（３）の正中位置合わせ機構の説明図である。
【００８９】
実施の形態（３）の咬合器１は、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２を備えた咬合器１において、上顎フレーム２には、上顎フレーム２と上顎模型２０１との正中位置合わせ機構８が備えられていることを特徴としている。
【００９０】
咬合器１はアルコン型全調節性咬合器であり、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２は、両端部にコンダイルボックス５、５が付設されたベース部２０２と、ベース部２０２の中央から突出して上顎模型２０１を取り付ける取付部２０３とを備えている。なお、第１３図ではコンダイルボックス５を簡略化して示している。取付部２０３には、上顎模型２０１を取り付けるために上顎フレーム２に着脱自在に設けられた上顎マウントプレート２０８と、上顎マウントプレート２０８の取り付け位置の上顎フレーム２に貫通して形成された開口部８０１と、開口部８０１の周縁に上顎フレーム２の正中を示す基準線８０２が備えられている。そして、開口部８０１には、アダプター８０３が着脱自在に設けられ、アダプター８０３に対応する位置の取付部２０３の両側面には、アダプター８０３を固定するための固定ねじ８０７が一対設けられている。また、取付部２０３の先端には、上顎フレーム２の下方への移動を規制する切歯指導釘２１１が、その突出長さをねじ２１２で調節可能に取り付けられている。
【００９１】
下顎フレーム３は、２本の脚部３０２、３０２の上部に基台３０３が横に渡され、基台３０３の両端部付近に顆頭球４、４が上方に向けて突設されている。１つの顆頭球４は、球部４０２とこれを支える棒状の軸部４０１とから構成され、軸部４０１が基部３０３に保持されている。脚部３０２、３０２の下部には、連結部３０４が横に渡されている。そして連結部３０４の中央からは、上顎フレーム２の取付部２０３に対応する位置に、下顎模型（図示されていない）を取り付けるための取付部３０５が突出して設けられている。取付部３０５には、中央付近に下顎マウントプレート３０６がねじ（図示されていない）で着脱自在に設けられ、石膏による密着性を上げるために上面には突部３０９（複数でもよい）が形成されている。また、取付部３０５の先端には、切歯指導釘２１１を受ける切歯指導板３０８が設けられている。
【００９２】
正中位置合わせ機構８を第１４図を用いて説明する。取付部２０３に設けられた開口部８０１は、円形でその内周に段が設けられている。そして、開口部８０１には、その形状に一致する外形を有するアダプター８０３が着脱可能に設けられている。アダプター８０３の中央には、雌ねじ穴８０４が設けられ、ねじ８０５が螺合する。ねじ８０５は先端のみが雄ねじ加工され、ねじ止めの操作性を向上させている。また、このねじ８０５は、上顎マウントプレート２０８の中央に設けられた雌ねじ部８０６にも螺合するため、ねじ８０５によってアダプター８０３と上顎マウントプレート２０８は、開口部８０１に取り付けることができる。上顎マウントプレート２０８には、石膏２０８の接着性を向上させるための突部３０９が複数設けられている。
【００９３】
このように構成された実施の形態（３）の正中位置合わせ機構８の動作について、第１５図を用いて説明する。咬合器１を用いて咬合の調整を行う場合には、まず初めに上顎模型２０１の取り付けから開始される。上顎フレーム２の開口部８０１からアダプター８０３と上顎マウントプレート２０８を取り外した状態にする。そして、上顎模型２０１を載せるための台となる平面板８０８を下顎フレーム３と上顎フレーム２の間にセットする。そして、この平面板８０８の上に上顎模型２０１を仮置きする。上顎模型２０１の上面には、あらかじめ上顎模型２０１の正中を示す正中線８０９が形成されている。そのため、作業者は開口部８０１の内側を臨み、上顎模型２０１の正中線８０９と開口部８０１の周囲に設けられた基準線８０２とが直線状に一致するように上顎模型２０１の位置を決める。
【００９４】
そして、次に上顎模型２０１と取付部２０３との間に上顎マウントプレート２０８を挿入し、開口部８０１にアダプター８０３を落とし込んで、ねじ８０５によりアダプター８０３と上顎マウントプレート２０８を連結する。そして、取付部２０３の側面の固定ねじ８０７を２箇所締め付けることで、アダプター８０３の脱落や回転を防止する。次に、上顎マウントプレート２０８と上顎模型２０１との間に石膏２１０を入れて、上顎マウントプレート２０８への上顎模型２０１の取り付けを完了する。そして、この上顎模型２０１に合わせて下顎模型（図示していない）の取り付けが行われ、咬合の調節の作業が開始される。
【００９５】
このように上顎模型２０１を咬合器１に装着するにあたって、咬合平面を重要視してそれを基準とする装着法を採用する場合に、上顎模型２０１の取り付け位置のずれをこの正中位置合わせ機構８により防止し、上顎模型２０１を上顎フレーム２の正中に正しく位置合わせして取り付けることは、後の作業を正確に進めるためにも極めて重要である。
【００９６】
次に、本発明の実施の形態（４）について、図面に基づいて説明する。第１６図は実施の形態（４）の咬合器の概略構成図、第１７図は実施の形態（４）の動作説明図である。実施の形態（４）の咬合器１は、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２と下顎模型３０１を配置するための下顎フレーム３とを備え、上顎フレーム２と下顎フレーム３との間に設けられる顆頭球４とコンダイルボックス５とによって咬合の調節を行う咬合器１において、閉口時にはコンダイルボックス５での顆頭球４の位置が中心咬合位となるよう上顎フレーム３を付勢するとともに、開閉運動時に所定角度以上の開口では開口側に付勢し、所定角度以下の開口では閉口側に付勢する付勢機構９３が備えられていることを特徴としている。
【００９７】
咬合器１は、アルコン型全調節性咬合器であり、上顎模型２０１を配置するための上顎フレーム２は、両端部にコンダイルボックス５、５が付設されたベース部２０２と、ベース部２０２の中央から突出して上顎模型２０１を取り付ける取付部２０３とを備えている。
【００９８】
ベース部２０２には、後述する付勢機構９３による係合を容易にするために外径の小さな係合軸部９３１が正中付近に設けられ、コンダイルボックス５や係合軸部９３１を連結するための把持部２０５、２０５を備えている。また、把持部２０５は連結のために断面がＣ型に形成され、取付部２０３の反対側にＣ型の両方の縁部２０６、２０６が突出し、これら縁部２０６、２０６をねじ２０７で締め付けることでコンダイルボックス５や係合軸部９３１を把持している。なお、第１６図では、コンダイルボックス５を簡略化して示している。取付部２０３には、中央付近に上顎マウントプレート２０８がねじ２０９で着脱自在に設けられ、この上顎マウントプレート２０８に石膏２１０を介して上顎模型２０１が取り付けられる。また、取付部２０３の先端には、上顎フレーム２の下方への移動を規制する切歯指導釘２１１が、その突出長さをねじ２１２で調節可能に取り付けられている。
【００９９】
下顎フレーム３は、２本の脚部３０２、３０２の上部に基台３０３が横に渡され、基台３０３の両端部付近に顆頭球４、４が上方に向けて突設されている。脚部３０２、３０２の下部には、連結部３０４が横に渡されている。そして連結部３０４の中央からは、上顎フレーム２の取付部２０３に対応する位置に、下顎模型３０１を取り付けるための取付部３０５が突出して設けられている。取付部３０５には、中央付近に下顎マウントプレート３０６がねじ（図示されていない）で着脱自在に設けられ、この下顎マウントプレート３０６に石膏３０７を介して下顎模型３０１が取り付けられる。また、取付部３０５の先端には、切歯指導釘２１１を受ける切歯指導板３０８が設けられている。また、切歯指導板３０８の近傍には、取付部３０５を支えるための補助脚部３５０が設けられている。
【０１００】
付勢機構９３の構造を詳細に説明する。下顎フレーム２の基台３０３の正中付近の下面には、前述した係合軸部９３１に係合する係合部材９３２を取り付けるための支持部材９３３が設けられている。この支持部材９３３は対向する板状の部材からなり、係合部材９３２を挟んで支持軸９３４で貫通されている。そして係合部材９３２は支持軸９３４を中心に上顎フレーム２の開閉方向に回動自在となるよう支持されている。係合部材９３２は、一端９３５が係合軸部９３１の外形に適合する鉤型を呈し、他端９３６が支持部材９３３に取り付けられる。係合部材９３２の一端９３５と係合軸部９３１の連結により、上顎フレーム２と下顎フレーム３が離脱しないようになっている。また、係合部材９３２の他端９３６の支持軸９３４が貫通する穴は長穴９３７となっており、係合部材９３２が係合軸部９３１から外される際には、長穴９３７の長さ分だけ係合部材９３２が移動することができる。
【０１０１】
また、係合部材９３２の一側面と同じ側の支持部材９３３の一側面との間には、弾性部材９３８が取り付けられている。ここでは、弾性部材９３８にバネ材を用いている。この弾性部材９３８は、閉口時にはコンダイルボックス５での顆頭球４の位置が中心咬合位となるよう上顎フレーム３を付勢している。すなわち弾性部材９３８はその端部の取付け位置９３９、９４０が、上顎模型２０１と下顎模型３０１が中心咬合位にある場合に常に前方（第１７図中の左側）かつ下方（第１７図中の下側）に上顎フレーム２側を付勢するような位置関係に取り付けられている。上顎フレーム２への付勢の方向は、取付け位置９３９、９４０の位置関係により、意図的に変えることができる。これにより咬合の調整の作業性が向上される。なお、ここでは、切歯指導板３０８側を前、連結部３０４側を後ろとし、上顎模型２０１側を上、下顎模型３０１側を下として記載している。
【０１０２】
このように構成された付勢機構９３では、上顎フレーム２（係合軸部９３１）側を徐々に大きく開口させると、係合部材９３２は支持軸９３４を中心に回転（第１７図中の右側へ回転）する。そしてある開口角度に達すると、弾性部材９３８の取り付け位置９３９、９４０と支持軸９３４とが直線上に並ぶ。このとき、弾性部材９３８の取り付け位置９３９と９４０の間隔が最も離れた状態（第１７図中の１点鎖線の状態）となり閉じようとする付勢力が最も大きくなる。すなわちこの状態より小さい開口角度及び大きい開口角度のいずれの状態であっても弾性部材９３８は収縮しようとして、取り付け位置９３９と９４０の間隔を小さくするように作用する。この作用は一般にバネ反転作用（機構）と呼ばれるものである。この作用により上述の状態よりも小さい開口角度では、上顎フレーム２を閉じる方向が取り付け位置９３９、９４０の間隔を狭くする方向となるが、上述の状態よりも大きい開口角度では、上顎フレーム２をさらに開く方向が取り付け位置９３９、９４０の間隔を狭くする方向となる。従って付勢機構９３では、上顎フレーム２を大きく開口する場合には、所定角度以下は開口を閉じようとする方向に力が働き、所定角度以上では開口を開こうとする方向に力が働く。
【０１０３】
そして、さらに開口角度が大きくなると、係合部材９３２の一部（第１７図中の当接点９３６２）が基台３０３の後方端部と当接する。この当接点９３６２による引っ掛かりにより、上顎フレーム２は、それ以上開口することができない限界点となり（第１７図中の２点鎖線の状態）、さらに開口しようと作用する付勢力とバランスして静止し、開口状態を維持することができる。
【０１０４】
このように実施の形態（４）では、付勢機構９３により、閉口時には常に中心咬合位となるよう咬合の前方かつ下方に付勢されるため、咬合の調整が行いやすくなる。また、開口時には、開口が所定角度以上になるとさらに開口する方向に付勢されるため、大きく開口させたときに誤って急激に上顎フレームが閉じて、上下顎模型を破損する恐れが防止される。また、限界点の開口状態で静止できるため、開口状態での上下顎模型の調整等の作業も行いやすくなる。
【０１０５】
次に、本発明の実施の形態（５）について、図面に基づいて説明する。第１８図は実施の形態（５）の咬合器の概略構成図、第１９図は実施の形態（５）の動作を示す説明図、第２０図は実施の形態（５）の付勢機構の付勢を解除した状態の説明図である。
【０１０６】
実施の形態（５）の咬合器１は、上顎フレーム２と下顎フレーム３の開閉運動時では、閉口状態と限界点での開口状態の間の角度で開口状態を静止できるよう設けられていることと、付勢機構９３の付勢の解除が可能であることを特徴としている。この咬合器１は、第１８図に示すように、実施の形態（４）の付勢機構９３を変形し、これに実施の形態（１）の中心軸切替機構６を組み合わせた形態を呈している。そのため、実施の形態（１）（４）と同様の説明には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。また、図ではコンダイルボックス５を簡略化して図示している。
【０１０７】
この実施の形態の付勢機構９３の係合部材９３２は、ベース部２０２の正中付近に設けられた係合軸部９３１に係合しているが、着脱操作の際に作業者が握りやすいように操作部９３２１として、略コの字型に屈曲した片が後方に突出している。また、係合部材９３２の他端９３６には窪み部９３６１が設けられるとともに、この窪み部９３６１の形状に適合しこれが係止できるように、支持部材９３３の内部に係止軸部９３３１が設けられており、後述する係合部材９３２の離脱の際に利用される。また、この実施の形態では弾性部材９３８の一端の取り付け位置９４０を係合部材９３２の内部に設け、他端の取り付け位置９３９は支持部材９３３の内部に設けている。
【０１０８】
このように構成された実施の形態（５）の動作について説明する。咬合器１は上顎模型２０１（図示していない）と下顎模型３０１（図示していない）が中心咬合位にある場合には、常に付勢機構９３により前方かつ下方に上顎フレーム２側を付勢するよう構成され、この付勢を受けながら咬合の調整が行われる。そして、上顎フレーム２を徐々に開口させると、係合部材９３２が支持軸９３４を中心に回転するとともに、実施の形態（１）と同様に中心軸切替機構６の軸状部材６０１が溝部６０２に当たる（第４図と同様）。次に軸状部材６０１が下方にスライドして底部６０３に当たって止まり、第１９図（第５図に対応）の左図に示すように、顆頭球４の球部４０２は、矢状顆路傾斜板５０６と接触を保ちつつ、さらなる開口が可能な状態となる。中心軸切替機構６の詳細な説明は実施の形態（１）と同様であるため省略する。
【０１０９】
この状態では、底部６０３に当接した軸状部材６０１の先端（ウ）を支点として、弾性部材９３８の付勢力により、上顎フレーム２は閉口しようとするが、顆頭球４がコンダイルボックス５の矢状顆路傾斜板５０６に当たるため閉口できなくなっている。すなわち、閉口状態と限界点となる開口状態との間の角度で、半開口となって開口状態が静止する。そして、後述する第１９図の右図のような限界点の開口状態から閉じる際にも、この半開口の状態での静止の段階を経なければ、完全な閉口状態に移行させることができない。この半開口の状態での静止は、手等が当たって大きな開口角度から急激に閉口する場合の上下顎模型の破損を防ぐために、実務上きわめて重要である
【０１１０】
続いて、上顎フレーム２をさらに開口させると、第１９図の右図に示すように、顆頭球４とコンダイルボックス５が完全に乖離し、軸状部材６０１の先端が溝部６０２の上方にスライドする。そして、係合部材９３２の一部（当接点９３６２）が基台３０３の後方端部と当接し、これ以上上顎フレーム２側が開口できない限界点に達する。この限界点での開口状態では、弾性部材９３８の取り付け位置９３９、９４０がいずれも、支点となる軸状部材６０１の先端（中心軸（エ））をより下方に位置するため、この位置での弾性部材９３８の付勢力で、上顎フレーム２側はさらに開口する方向に付勢されているが、当接点９３６２による制限で、この限界点での開口状態が維持される。これにより最大に開口させた状態での作業を楽に行うことができる。
【０１１１】
また、この付勢機構９３は係合部材９３２が着脱自在に設けられているため、付勢機構９３の付勢を解除したフリーの状態を容易に設定できる。係合部材９３２の操作部９３２１を持って、支持軸９３４が長穴９３７内を移動するように後上方に引き上げると、係合部材９３２が係合軸部９３１から容易に外すことができる。そして、第２０図に示すように係合部材９３２の窪み部９３６１を支持部材９３３の係止軸部９３３１に係止させると、付勢を解除した状態を維持することができ、この状態での咬合の調整が可能となる。この実施の形態では、付勢機構９３は咬合器１に取り付けたままで、係合部材９３２の係合のみを外して、一時的に付勢力を解除し、またその着脱操作もワンタッチでできるため、操作上きわめて利便性の高いものとなっている。
【０１１２】
このように実施の形態（５）では、上顎フレーム２を中心軸切替機構６で技工作業に十分な開口角度まで開かせて静止させることができるとともに、付勢機構９３により開口角度に応じて安全でかつ操作性のよい付勢力を上顎フレーム２に与えることができる。
【０１１３】
なお、実施の形態（５）に示した組み合わせだけでなく、実施の形態（１）〜（５）を任意に組み合わせて実施してもよい。従来の咬合器であれば、上顎模型２０１や下顎模型３０１は、それぞれ上顎フレーム２や下顎フレーム３に石膏で一端取り付けられると、石膏を壊さない限り取り外せなかったが、例えば実施の形態（２）（３）を組み合わせれば、上顎模型２０１は上顎マウントプレート２０８と一体で、下顎模型３０１は下顎マウントプレート３０６と一体で咬合器１から取り外すことができる。これにより、１つの咬合器１であっても、上顎模型２０１と下顎模型３０１を容易に交換して複数の症例の取り扱うことが可能となる。
【０１１４】
また、実施の形態（１）〜（５）で示した咬合器の基本構造は一例であり、その他の咬合器の形態に適応しても良い。例えば、ベネットリフト機構を備えた咬合器に用いても良い。
【産業上の利用可能性】
以上詳述してきたように、本発明の咬合器は、中心軸切替機構を備えることにより、中心咬合位における開口運動時に、コンダイルボックスが顆頭球に引っ掛かることを回避し、十分な開口角度を確保することが可能となった。また、上顎フレームの閉塞時には、開口時と逆に中心軸を切替えることで、元の咬合位に復帰させることができ、中心咬合位を再現性良く保ちながら、開閉運動することができる。
また、上記咬合器に開閉運動時の回転中心を顆頭間軸に一致させる軸固定機構を加えることで、比較的小さい角度で中心咬合位における開閉運動を行う際には、安定性、再現性の良い運動を行うことができる。
また、本発明の咬合器は、顆頭球の高さ微調機構に加え、下顎マウントプレートに平面移動機構を備えることにより、必要に応じて任意に下顎模型の位置を三次元的に変えることが可能となった。また、この平面移動機構は、いつでも下顎模型の初期設定位置に復帰可能であるので、安心して下顎模型の移動を試みることができる。
また、本発明の咬合器は、上顎模型を取り付けるための正中位置合わせ機構を備えることにより、咬合器使用の最初の工程である上顎模型の取り付けにおいて正確さが向上し、後の工程に好影響を与えることができる。
また、本発明の咬合器は、開閉運動時の角度に応じて付勢の方向を変えることができる付勢機構を備えることにより、作業性に優れ、上下額模型の破損の可能性も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【０１１５】
【図１】実施の形態（１）の咬合器の概略構成図である。
【図２】実施の形態（１）のコンダイルボックスの構成図である。
【図３】実施の形態（１）の動作説明図である。
【図４】実施の形態（１）の動作説明図である。
【図５】実施の形態（１）の動作説明図である。
【図６】実施の形態（１）の軸固定機構の説明図である。
【図７】実施の形態（２）の咬合器の概略構成図である。
【図８】第７図のＡ−Ａ線で切断した断面図である。
【図９】第７図のＢ−Ｂ線で切断した断面図である。
【図１０】第７図のＣ−Ｃ線で切断した断面図である。
【図１１】第７図のＤ−Ｄ線で切断した断面図である。
【図１２】第７図のＥ−Ｅ線で切断した断面図である。
【図１３】実施の形態（３）の咬合器の概略構成図である。
【図１４】実施の形態（３）の正中位置合わせ機構の断面図である。
【図１５】実施の形態（３）の正中位置合わせ機構の説明図である。
【図１６】実施の形態（４）の咬合器の概略構成図である。
【図１７】実施の形態（４）の動作説明図である。
【図１８】実施の形態（５）の咬合器の概略構成図である。
【図１９】実施の形態（５）の動作説明図である。
【図２０】実施の形態（５）の付勢機構の付勢を解除した状態の説明図である。
【符号の説明】
【０１１６】
２上顎フレーム
３下顎フレーム
４顆頭球
５コンダイルボックス
６中心軸切替機構
８正中位置合わせ機構
７１平面移動機構
７５指導板移動機構
９１軸固定機構
９３付勢機構
２０１上顎模型
２０８上顎マウントプレート
３０１下顎模型
３０６下顎マウントプレート
３０８切歯指導板
５０５内外規制板（ベネット角調整板）
５０６上下規制板（矢状顆路傾斜板）
５０７前後規制板（リヤウォール部材）
６０１軸状部材
６０２スライド溝（溝部）
８０１開口部
９１４ピン
９３７穴【Technical field】
[0001]
The present invention relates to an articulator used for reproducing a jaw movement of a human body, particularly an occlusal movement, when producing a prosthesis (for example, a dental prosthesis or the like that supplements a missing tooth).
[Background]
[0002]
The living body's jaw consists of the upper and lower jaws, but the lower jaw moves exclusively, and the lower jaw is subject to movement restrictions by the shape of the glenoids that fit the left and right condyles. The reproduction of the jaw movement is an indispensable matter for the artificial tooth to be manufactured so as to perform the mastication movement well. The occlusal movement has a very strong individuality. Therefore, an articulator that completely reproduces the individual jaw movement is necessary, and various articulators have been proposed.
[0003]
One of them is the archon type fully adjustable articulator. The archon type has a condylar ball (simulating the condyle of the living body) in the mandibular part like the living body, and the condylar tract guidance unit (living body) in the upper jaw part. The total adjustable articulator is an adjustment mechanism that considers jaw movement as a three-dimensional movement of the lower jaw and regulates the whole movement in three dimensions. It refers to the articulator that it has.
[0004]
The present applicant has also proposed an archon-type fully-adjustable articulator in Japanese Patent No. 2866084. This articulator has a structure that reproduces jaw movement by moving the upper jaw frame side on which the upper jaw model is arranged. A base is erected on the lower jaw frame on which the lower jaw model is placed, and a pair of condylar balls imitating condyles are arranged near both ends of the base. A condyl box composed of a plurality of restricting plates is brought into contact with each of the condylar spheres, and the upper jaw frame on which the upper jaw model is arranged is guided through the condyl box. Therefore, for example, the movement of the lower jaw to the right is reproduced by moving the upper jaw to the left, and the movement of the lower jaw to the front is reproduced by the movement of the upper jaw to the rear, relatively reproducing the movement of the lower jaw. It has a structure to do.
[0005]
In the condyle box, in order to regulate the movement of both condylar spheres up and down, inside and outside, and front and back, an upper and lower restriction plate, an inner and outer restriction plate, and an anteroposterior restriction plate are arranged on each condylar sphere, A rotation tilt mechanism called “slide” is added. The condylar sphere is guided along the direction in which these restricting plates are combined. The name of each control plate used in a general articulator is “sagittal condyle slant plate” for the upper and lower control plates, “Bennet plate” for the inner and outer control plates, and “rear wall” for the front and rear control plates.
[0006]
A general work process using a conventional articulator will be described. First, set the upper jaw mount plate to attach the upper jaw model to the upper jaw frame. Then, place a flat plate as a base between the upper jaw mount plate and the lower jaw frame, and place the upper jaw model on the flat plate so that an appropriate gap is left between the upper jaw mount plate and the upper jaw mount plate and the upper jaw. Put the plaster between the model and fix it (the maxillary mount plate may be omitted and the maxillary model may be fixed with plaster directly on the upper jaw frame). Next, the platform is removed, the top and bottom of the entire articulator are reversed, and the articulator is installed so that the upper jaw frame is down and the lower jaw frame is up. Then, the lower jaw model is placed on the upper jaw model so as to have an occlusal relationship of the central occlusal position with a check bite collected so as to record the central occlusal position from the living body (patient). A lower jaw mount plate is set in advance on the lower jaw frame, and gypsum is put into a gap between the lower jaw mount plate and the lower jaw model and fixed. The central occlusal position refers to a positional relationship in which the upper and lower teeth are firmly engaged.
[0007]
Next, the top and bottom of the entire articulator is returned to the original position, and each restriction plate of the condyl box is initialized. Then, the upper and lower jaw models are bitten by interposing a check bite collected from the living body with respect to the positional relationship of the upper and lower dentitions in the state where the mandible is moved forward and laterally to the end. Then, in order to reproduce this state where the movement has reached the end on the articulator, each regulating plate of the condyle box is adjusted.
[0008]
Next, based on the occlusal state of the upper jaw model and the lower jaw model in the central occlusal position before exercise, the upper jaw frame is moved back and forth and left and right along the adjusted restriction plate to reproduce various movements. Then, if necessary, the upper jaw frame is opened upward to perform dental technician work on the upper jaw model and the lower jaw model. Then, the opening on the upper jaw frame side is returned again, various movements are reproduced, and the occlusion is confirmed. Usually, the upper jaw frame is simply placed on the lower jaw frame, so that it can be easily detached as it is. Therefore, at the time of work, the opening / closing movement is frequently performed while preventing the (deletion) removal of the upper jaw frame. Such work is repeated, and the denture is manufactured while the jaw movement is reproduced.
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2866084
DISCLOSURE OF THE INVENTION
[Problems to be solved by the invention]
[0009]
However, in the conventional articulator, the condylar sphere is erected on a base with an axis attached to a spherical portion imitating the condyle of a living body. Therefore, when performing a dental prosthetic work with the upper jaw frame greatly opened upward, a front / rear restricting plate (rear wall) placed behind the condylar sphere, or an inner / outer restricting plate set at an inclination (Bennet plate) hits the axis of the condylar sphere and gets caught. For this reason, it was not possible to open at an angle larger than that, which hindered work with the upper jaw model fully open. In order to solve this, it is also conceivable to attach an elastic body (rubber, spring) or the like between the upper jaw frame and the lower jaw frame, remove the elastic body only during the opening movement, and completely remove the upper jaw frame.
[0010]
However, frequently attaching and removing the elastic body deteriorates workability. In addition, it is conceivable that the condylar sphere axis is bent in advance so that it does not hit the restricting plate, or a structure that protrudes from the lateral direction, but parts and devices are complicated especially in fully adjustable articulators. There was a problem that the cost of the articulator as a whole increased.
[0011]
Moreover, in the conventional articulator, the upper jaw model and the lower jaw model are set by the check bite collected from the living body to be in the occlusal state of the central occlusal position when they are first attached to the upper jaw frame and the lower jaw frame. ing. However, depending on the living body, temporomandibular disorders etc. are suffered, and accurate check bite cannot be collected from the living body, so that the positional relationship of the upper and lower jaw models is judged to be deviated from the original correct occlusal position. There is a case. In such a case, there has been a demand to reproduce not only the central occlusal position collected from the living body but also the expected correct central occlusal position (treatment target position) and reflect it in the production of dentures and the like.
[0012]
Moreover, in the conventional articulator, the first step of the operation is to place the upper jaw model on the upper jaw frame and harden it with plaster. For this reason, attaching the upper jaw model to the correct position of the upper jaw frame has a great influence on the subsequent work, and therefore there has been a demand for improvement in workability and accuracy in this process.
[0013]
Also, with conventional articulators, the operation of checking the occlusal state by performing an opening and closing movement with a relatively small opening angle is also frequently performed, but the upper jaw frame is only placed on the lower jaw frame or connected by an elastic body. There is also a problem that it is difficult to accurately reproduce and repeat the occlusal state only by being done.
[0014]
Also, with conventional articulators, dental technician work is often performed by performing an opening and closing movement with a relatively large opening angle. For example, a situation in which the upper jaw frame is suddenly closed from a large opening angle due to, for example, a hand touching by mistake. When this occurs, there is a high possibility that the upper and lower jaw models will be damaged. For this reason, there has been a problem of improving safety without impairing workability.
[0015]
Considering such problems, the present invention has the following objects.
It is an object of the present invention to accurately reproduce the jaw movement of a living body and to improve the operability of each part, so that it is easy for the user to use and can adjust the occlusion with high accuracy, and thus a good prosthesis. It is to provide an articulator that can be reflected in the production of
Another object of the present invention is that the front / rear restricting plate (rear wall) and the inner / outer restricting plate (Bennet plate) can be greatly opened upward without being caught by hitting the axis of the condylar sphere, and the opening / closing movement can be performed quickly. It is.
Another object of the present invention is to reproduce not only a central occlusal position collected from a living body but also an expected correct central occlusal position (treatment target position).
Another object of the present invention is to easily attach the upper jaw model to the correct position of the upper jaw frame.
Another object of the present invention is to accurately reproduce and repeat the occlusal state in an operation of confirming the occlusal state by performing an opening / closing motion with a relatively small opening angle.
Another object of the present invention is to prevent a situation in which the upper jaw frame is suddenly closed from a large opening angle when performing an opening / closing movement with a relatively large opening angle, thereby improving safety against damage to the upper and lower jaw models. That is.
[Means for Solving the Problems]
[0016]
The invention described in claim 1 includes an upper jaw frame for placing an upper jaw model and a lower jaw frame for placing a lower jaw model, and a condylar sphere and a condyle provided between the upper jaw frame and the lower jaw frame. The occlusal adjustment is performed by the box, and the opening angle at the central occlusal position of the maxillary model and the mandibular model is removed from the condylar sphere so as to eliminate the restriction of the opening angle due to the contact between the condyle box and the condylar sphere. A center axis switching mechanism that switches the center axis of the opening so that the condyl box is separated is provided.
[0017]
According to a second aspect of the present invention, the center axis switching mechanism according to the first aspect has a shaft-like member provided in the upper jaw frame and a slide groove provided in the lower jaw frame, and the shaft-like member The center axis of the opening is switched by moving along the slide groove.
[0018]
According to a third aspect of the present invention, the condyle box according to the second aspect is provided with an upper / lower restricting plate, a front / rear restricting plate and an inner / outer restricting plate for the condylar sphere, and the center of the upper jaw model and the lower jaw model. At the time of opening in the occlusal position, the distal end of the shaft-shaped member of the central axis switching mechanism is brought into contact with the slide groove, and then the inner and outer restriction plates and the front and rear restriction plates are moved from the condylar sphere while bringing the vertical restriction plate into contact with the condylar sphere. By opening so as to be separated from each other, the position where the shaft-shaped member abuts on the slide groove is switched as the central axis.
[0019]
According to a fourth aspect of the present invention, a lower jaw mount plate for attaching a lower jaw model is provided on the lower jaw frame according to any one of the first to third aspects, and the lower jaw mount plate includes a plane moving mechanism. It is characterized by being.
[0020]
The invention described in claim 5 is characterized in that the planar movement mechanism of the lower jaw mount plate described in claim 4 is a mechanism capable of returning to the initial setting position where the lower jaw model is first attached.
[0021]
According to a sixth aspect of the present invention, in the lower jaw frame described in the fourth or fifth aspect, an incisor guidance plate is provided at a position corresponding to the incisor guidance nail of the upper jaw frame on which the upper jaw model is arranged, and the incisor guidance is provided. The board is characterized in that it is provided with a guidance board moving mechanism that enables its plane movement.
[0022]
The invention described in claim 7 is characterized in that the upper jaw frame described in any one of claims 1 to 6 is provided with a median alignment mechanism between the upper jaw frame and the upper jaw model.
[0023]
The invention according to claim 8 is the upper jaw mount plate in which the median alignment mechanism according to claim 7 is detachably provided on the upper jaw frame for attaching the upper jaw model, and the upper jaw frame at the attachment position of the upper jaw mount plate And a reference line indicating the midline of the upper jaw frame is provided at the periphery of the opening.
[0024]
The invention described in claim 9 biases the upper jaw frame so that the position of the condylar sphere in the condyl box becomes the central occlusal position when closing the mouth according to any one of claims 1 to 8, and at the time of opening and closing movement An urging mechanism is provided that urges the opening side when the opening is a predetermined angle or more and urges the opening side when the opening is a predetermined angle or less.
[0025]
The invention described in claim 10 is characterized in that the opening and closing movements of the upper jaw frame and the lower jaw frame described in claim 9 are provided with a limit point at the opening, and the opening state stops at this limit point.
[0026]
The invention according to claim 11 is characterized in that the opening state of the upper jaw frame and the lower jaw frame is provided so that the opening state can be stopped at an angle between the closing state and the opening state at the limit point.
[0027]
The invention described in claim 12 is characterized in that the biasing mechanism described in any of claims 9 to 11 can release the bias.
[0028]
In the invention described in claim 13, a pair of condylar balls and a pair of condyle boxes are provided between the upper jaw frame and the lower jaw frame described in any one of claims 1 to 12, and an upper jaw model And a mandibular model with a shaft fixing mechanism that matches the rotational center of the opening during opening and closing movements in the central occlusal position with the intercondylar axis connecting the pair of condylar balls. To switch the coincidence of the center of rotation with the intercondylar axis by attaching / detaching the pin provided at the position on the intercondylar axis of the condyle box to the hole provided at the position on the intercondylar axis It is characterized by.
【The invention's effect】
[0029]
According to the first aspect of the present invention, the center axis of the opening is switched, and the contact between the condyle sphere and the condyl box is removed. The problem that the opening angle cannot be obtained can be solved, and a sufficient opening angle can be obtained.
Further, since the central axis is not changed arbitrarily but is changed by switching, the original state can be reproduced at any time.
[0030]
According to the second aspect of the present invention, since the central axis is switched by moving the shaft-shaped member in the slide groove, the switching is accurately performed by the guidance. In addition, the operation is reproducible.
[0031]
According to the third aspect of the present invention, when the upper jaw model and the lower jaw model are opened at the central occlusal position, the condylar sphere is brought into contact with the upper and lower restricting plates while being separated from the inner and outer restricting plates and the front and rear restricting plates. The central axis of the opening can be switched. As a result, the central axis is switched while the vertical regulating plate is in contact with the condylar sphere, and after the switching, a large opening can be made with the new central axis as the center.
[0032]
According to the fourth aspect of the present invention, the lower jaw frame is provided with the lower jaw mount plate for attaching the lower jaw model, and the lower jaw mount plate is provided with the plane moving mechanism. The position of the mandible model can be changed to an arbitrary angle and an arbitrary direction.
[0033]
According to the invention described in claim 5, the mandibular model is attached to the mandibular mount plate in alignment with the upper jaw model so as to reproduce the occlusion of the living body, and an initial setting position is determined. Even if the plane is arbitrarily moved, the initial setting position can be restored at any time.
[0034]
According to the sixth aspect of the present invention, the lower jaw frame is provided with the incisor guidance plate at a position corresponding to the incisor guidance nail of the upper jaw frame on which the upper jaw model is arranged, and the incisor guidance plate has a flat surface. Since there is a guide plate moving mechanism that enables movement, incisor guidance is provided in the necessary amount to eliminate the misalignment between the incisor guide nail and the incisor guide plate that accompanies the movement of the lower jaw mount plate. It is possible to change the position of the plate.
[0035]
According to the seventh aspect of the present invention, since the upper jaw frame is provided with a midline alignment mechanism between the upper jaw frame and the upper jaw model, it is possible to easily attach the upper jaw model to the correct center position of the upper jaw frame. It becomes.
[0036]
According to the eighth aspect of the present invention, the upper jaw model temporarily placed on the flat plate (base) to be attached to the upper jaw mount plate can be viewed from the opening with the upper jaw mount plate removed. The position of the upper jaw model can be easily determined by matching the midline previously formed on the upper jaw model with the reference line provided at the periphery of the opening.
[0037]
According to the invention described in claim 9, the upper jaw frame is urged forward and downward by the urging mechanism so that the upper jaw frame is always in the central occlusal position when closed. Further, during the opening / closing movement, when the opening is equal to or smaller than a predetermined angle, the opening is biased in a direction to close the opening, and when the opening is equal to or larger than the predetermined angle, the opening is biased in a direction to open the opening.
[0038]
According to the invention described in claim 10, the opening and closing movements of the upper and lower jaw frames of the articulator are provided with a limit point at the opening, and the opening state is stationary at this limit point, thereby limiting the opening angle. Is provided and can be stopped in that state, so that the convenience of work performed in the open state is improved.
[0039]
According to the eleventh aspect of the present invention, in the opening / closing movement of the upper jaw frame and the lower jaw frame, the opening state can be stopped at an angle between the closing state and the opening state at the limit point. It is possible to stand still at an angle between the opening state of the largest angle, in other words, a half-opening state.
[0040]
According to the twelfth aspect of the present invention, the urging mechanism can release the urging force, so that the upper jaw frame can be brought into a free state in which the urging force does not act whenever necessary.
[0041]
According to the invention described in claim 13, the instability in which the upper jaw frame and the lower jaw frame are easily separated during the opening / closing movement is eliminated by fitting the pin of the condyle box into the hole of the condylar sphere of the shaft fixing mechanism. The opening and closing movement can be repeated while maintaining the center of rotation at the intercondylar axis, and the reliability of the operation can be improved. Also, with this shaft fixing mechanism, when it is desired to remove the center of rotation from the intercondylar shaft, it can be easily released simply by removing the pin from the hole.
[0042]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[0043]
Hereinafter, an articulator according to an embodiment (1) of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a schematic configuration diagram of the articulator of the embodiment (1), FIG. 2 is a configuration diagram of the condyl box of the embodiment (1), and FIGS. 3 to 5 are the embodiment (1). FIG. 6 is an explanatory view of the shaft fixing mechanism of the embodiment (1).
[0044]
The articulator 1 of the embodiment (1) includes an upper jaw frame 2 for placing the upper jaw model 201 and a lower jaw frame 3 for placing the lower jaw model 301, and between the upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3. In the articulator 1 which adjusts the occlusion by the condyle sphere 4 and the condyle box 5 provided on the upper surface of the condyle box 5 and the condyle sphere 4 during the opening movement in the central occlusal position of the upper jaw model 201 and the lower jaw model 301. A center axis switching mechanism 6 that switches the center axis of the opening so as to eliminate the restriction of the opening angle due to the contact is provided.
[0045]
The articulator 1 is an archon type fully adjustable articulator, and is placed so that a condyle box 5 provided on the maxilla frame 2 abuts on a condyle ball 4 provided on the lower jaw frame 3. Then, the upper jaw frame 2 is moved and adjusted in accordance with the restriction of the condyle box 5 to relatively reproduce the lower jaw movement. In FIG. 1, the condyl box 5 is shown in a simplified manner.
[0046]
The upper jaw frame 2 includes a base portion 202 having condyle boxes 5 and 5 attached to both ends, and an attachment portion 203 that protrudes from the center of the base portion 202 and attaches the upper jaw model 201. A shaft-like member 601 of the center axis switching mechanism 6 is provided on the opposite side of the base portion 202 from the mounting portion 203. A pair of the shaft-like members 601 is provided.
[0047]
The base portion 202 includes a cylinder portion 204 that can protrude from both ends of the base portion 202 and supports the condyle box 5, and a grip portion 205 that grips the cylinder portion 204 so that the amount of protrusion can be adjusted. The grip portion 205 has a C-shaped cross section, and both edge portions 206 and 206 of the C shape protrude on the opposite side of the mounting portion 203. By tightening these edge portions 206 and 206 with screws 207, the cylinder portion 204 is Holding. Two axial members 601 are provided at symmetrical positions around the center of the articulator 1 so as to protrude downward from the edge 206. The length of the shaft-like member 601 is formed such that the tip of the shaft-like member 601 hits a groove 602 described later when the condyle sphere 4 and the condyl box 5 make an opening motion while abutting.
[0048]
An upper jaw mount plate 208 is detachably provided near the center of the attachment portion 203 with screws 209, and the upper jaw model 201 is attached to the upper jaw mount plate 208 via a plaster 210. In addition, an incisor guidance nail 211 for restricting the downward movement of the upper jaw frame 2 is attached to the tip of the attachment portion 203 so that its protruding length can be adjusted with a screw 212.
[0049]
In the lower jaw frame 3, a base 303 is passed horizontally on top of the two legs 302, 302, and condylar balls 4, 4 are projected upward near both ends of the base 303. One condylar sphere 4 is composed of a sphere portion 402 and a rod-like shaft portion 401 that supports the sphere portion 402, and the shaft portion 401 is held by a base portion 303. Further, in the base portion 303, as the central axis switching mechanism 6, a groove portion 602 in which a slide groove is formed so that the tip of the shaft-like member 601 is fitted at a position corresponding to the shaft-like member 601 when opened. Is provided. The upper part of the groove part 602 is open, but a bottom part 603 is provided below. A pair of the groove portions 602 is also provided at a target position with the center at the center.
[0050]
In addition, a connecting portion 304 is passed horizontally below the leg portions 302 and 302. An attachment portion 305 for attaching the lower jaw model 301 protrudes from the center of the connecting portion 304 at a position corresponding to the attachment portion 203 of the upper jaw frame 2. A lower jaw mount plate 306 is detachably provided in the vicinity of the center of the attachment portion 305 with screws (not shown), and the lower jaw model 301 is attached to the lower jaw mount plate 306 via a plaster 307.
[0051]
In addition, an incisor guidance plate 308 that receives the incisor guidance nail 211 is provided at the tip of the attachment portion 305. In addition, an auxiliary leg 350 for supporting the mounting portion 305 is provided in the vicinity of the incisor guidance plate 308.
[0052]
As shown in FIG. 2, the condyl box 5 is connected to the cylinder part 204 by a condyl member 501 having an L shape. One side plate 502 of the condyle member 501 is integrated with an end portion of the cylinder portion 204, and a support member 504 for supporting various regulating plates is rotatably attached to the other side plate 503 of the condyle member 501. Yes. As a result, the side plate 502 rotates relative to the grip portion 205 about the A axis that is the center of the cylinder portion 204. The dimensions of each part are configured so that the center of the spherical part 402 of the condyle sphere 4 is located on the A axis. That is, the A axis is configured to coincide with the intercondylar axis connecting both condylar balls 4 and 4.
[0053]
As the restricting plate, a Bennett angle adjusting plate 505 that abuts when the condyle sphere 4 is on the equilibrium side (opposite side of jaw movement) and can adjust the Bennett angle (inner and outer restricting angle), and this Bennett. The sagittal condyle path inclination plate 506 formed integrally with the angle adjusting plate 505 and capable of adjusting the sagittal condyle path inclination angle (up and down regulation angle) and the condylar sphere 4 are on the working side (the jaw movement side). And a rear wall member 507 that can adjust the forward and backward movement direction. That is, the Bennett angle adjustment plate 505 is an internal / external control plate that controls the inside and outside of the condyle sphere 4, the sagittal condyle path inclined plate 506 is a vertical control plate that performs vertical regulation, and the rear wall member 507 is front and rear. It is a front-rear regulating plate for regulating.
[0054]
The support member 504 has an L-shape formed by an upper plate 508 and a side plate 509. First, a hole 510 provided in the upper plate 508 and a hole provided in the upper surface of the rear wall member 507. 511 and a hole 512 provided on the upper surface of the Bennett angle adjusting plate 505 are rotatably supported by a screw 513. In addition, a crescent-shaped slit 514 provided on the upper plate 508 of the support member 504 and a columnar portion 515 provided on the upper surface of the Bennett angle adjusting plate 505 are screwed together by screws 516. As a result, the Bennett angle adjusting plate 505 is rotatable about the axis B and can be set to a desired Bennett angle. At this time, confirmation of the angle of the Bennett angle adjusting plate 505 is facilitated by a scale provided around the slit 514.
[0055]
The other crescent-shaped slit 517 provided on the upper plate 508 of the support member 504 and the columnar portion 518 provided on the upper surface of the rear wall member 507 are screwed together by a screw 519. As a result, the rear wall member 507 is rotatable about the axis B and can be adjusted to a desired rear wall angle. At this time, it is easy to confirm the angle of the rear wall member 507 by the scale provided around the slit 517. The rear wall member 507 is preferably formed with a slit 517 so as to be movable to a position parallel to the side plate 502 of the condyle member 501. This is because, depending on the living body, it may be necessary to reproduce the backward movement of the lower jaw. In such a case, when the backward movement is reproduced by the articulator 1, the shape of the slit 517 and the movement of the rear wall member 507 as described above are given to temporarily remove the front-rear restriction by the rear wall member 507. It becomes possible.
[0056]
A screw 521 is inserted into a hole 519 provided in the side plate 509 of the support member 504 and a hole 520 provided in the side plate 503 of the condyle member 501 and screwed into the nut 522, and the axis C is centered. It is freely rotatable. By rotating the support member 504 about the axis C, the sagittal condyle path inclined plate 506 can be set so that a desired Fisher angle can be reproduced. In order to confirm the adjustment angle of the sagittal condyle path inclined plate 506, the side plate 503 and the upper plate 508 of the support member 504 are graduated.
[0057]
The condyle sphere 4 configured in this manner relatively restricts the movement of the condyle sphere 4. The perspective view of FIG. 2 shows the condyle on the left side of the living body, the lower left of FIG. 2 corresponds to the front of the living body, and the upper right of FIG. 2 corresponds to the rear of the living body. In the average mandibular mandibular movement, the sagittal condyle path tilt plate 506 tilts forward and downward about the axis A. In addition, when the condylar sphere 4 in FIG. 2 moves on the balance side (on the opposite side of the jaw movement), the sagittal condyle path inclined plate 506 tilts leftward downward about the axis C (counterclockwise). . Further, the Bennett angle adjusting plate 505 is inclined so that the front side spreads to the left (clockwise). Therefore, when the opening / closing movement is performed in the central occlusal position during the adjustment of the occlusion, the various restriction plates of the condyle box 5 are executed while being maintained at the above-described angles. Become.
[0058]
FIGS. 3 to 5 show the relationship between various regulating plates in the condyl box and the central axis switching mechanism 6 in model form, and the opening motion will be described using these. 3 to 5 all show the condyle sphere 4 corresponding to the left side of the living body (the condyle sphere 4 on the left side in FIG. 1). The state seen from the side (outside of the jaw), the middle figure in each figure is the state seen from the front of the condylar sphere 4 (front side of the jaw), and the right figure in each figure is the condylar head The state seen from the upper side (maxillary side) of the sphere 4 is shown.
[0059]
First, when the occlusal adjustment is performed as shown in FIG. 3, the ball portion 402 of the condyle sphere 4 is normally brought into contact with the Bennett angle adjusting plate 505, the sagittal condyle path inclined plate 506, and the rear wall member 507. It touches. At this time, as described above, the various restricting plates are inclined (FIG. 3 shows the case where the sagittal condyle inclination is 0 degree for convenience). Further, the shaft-like member 601 and the groove portion 602 of the center axis switching mechanism 6 are separated from each other.
[0060]
Next, as shown in FIG. 4, when the upper jaw frame 2 is rotated with the axis A as the central axis (the intercondylar axis and the central axis (a)) in order to perform the opening movement at the central occlusal position, The shaft-like member 601 abuts near the upper end of the groove 602. At this time, since the rear wall member 507 and the Bennett angle adjusting plate 505 are inclined and enter under the spherical portion 402 of the condyle sphere 4, even if it is opened in the direction of the arrow in the center figure, In this state, the upper jaw frame 2 cannot be opened further upward. Therefore, the rotation center of the opening motion is switched to a position where the tip of the shaft-like member 601 is in contact with the groove portion 602 (referred to as a central axis (A)).
[0061]
Next, the shaft-shaped member 601 is slid downward along the groove portion 602 to reach the bottom portion 603. At this time, the spherical portion 402 of the condyle sphere 4 slides relatively along the sagittal condyle path inclined plate 506 and deviates from the rear wall member 507. Further, since the Bennett angle adjusting plate 505 is inclined so as to widen the front, the sphere portion 402 of the condylar sphere 4 is separated from the Bennett angle adjusting plate 506 by the above-described slide. As a result, the ball 402 of the condyle sphere 4 and the various restricting plates are not caught, so that the condyle box 5 and the condyle sphere 4 can be separated when opening in the direction of the arrow in the center figure. It becomes. Therefore, it is possible to open the shaft-shaped member 601 upward with the position (referred to as the central axis (c)) where the tip of the shaft-shaped member 601 comes into contact with the bottom 602 as a center.
[0062]
Further, when it is desired to close the opened maxillary frame 2, it is closed until the condyle box 5 comes into contact with the condylar sphere 4 around the central axis (c). Next, the axial member 601 is slid upward along the groove 602 to the central axis (A) while the condyle box 5 and the condyle sphere 4 are brought into contact with each other. Next, with the central axis (a) as the rotation center, the upper jaw frame 2 is completely closed and returned to the original central occlusal position.
[0063]
Thus, in the central axis switching mechanism 6, the central axis of rotation at the time of opening is changed from the intercondylar axis (center axis (A)) to the axis (center axis (A)) connecting the distal ends of the left and right shaft-like members 601. Further, the shaft-like member 601 is slid and shifted to a lower position (center axis (c)) for switching. In this way, by switching the central axis of the opening step by step, the upper jaw frame 2 can be opened to a position sufficient for technical work while avoiding the catching of the condyle box 5 and the condyle sphere 4. In the closing movement, the center axis can be switched and closed in the reverse order to that at the time of opening to return to the original central occlusal position. Therefore, even if the upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3 are connected by an elastic body (rubber or spring) to prevent the upper jaw frame 2 from being detached, the switching of the central axis is within the range of elasticity of the elastic body. Therefore, it can be opened as it is without removing the elastic body.
[0064]
Next, the shaft fixing mechanism 91 that can be attached to the articulator 1 will be described with reference to FIG. FIG. 6 is an explanatory view of the articulator 1 as seen from the front side. The shaft fixing mechanism 91 is composed of the condyl box 5 and the condyle sphere 4, and a pair is provided on the left and right. In this shaft fixing mechanism 91, a hole portion 911 is provided on the intercondylar axis (A axis) of the condylar sphere 4. In the condyle box 5, another side plate 912 is attached at a position facing the side plate 502 of the condyle member 501. An attachment hole 913 is provided at a position on the intercondylar axis (A axis) of the side plate 912, and a pin 914 is attached to the attachment hole 913 so that it can be inserted and removed. The tip of the pin 914 and the hole 911 provided in the condylar sphere 4 have shapes that match each other.
[0065]
Therefore, when the pins 914 are moved from the left and right sides of the articulator 1 to the center side and inserted into the corresponding holes 911, the center axis of rotation when opening the upper jaw frame 2 is rotated to coincide with the intercondylar axis. It becomes possible. Further, since the end of the pin 914 protrudes to the outside of the condyle box 5, it can be easily attached and detached. This shaft fixing mechanism 91 is used separately from the above-described center axis switching mechanism 6 according to the opening angle required for the opening / closing movement. When opening / closing movement is performed with a relatively small opening angle, the shaft fixing mechanism 91 makes the central axis coincide with the intercondylar axis to perform stable and reproducible movement, and technical work is performed with a large opening angle. For example, the shaft fixing mechanism 91 is released and the center axis switching mechanism 6 is used. The shaft fixing mechanism 91 may be omitted as necessary.
[0066]
Next, the articulator according to Embodiment (2) of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 7 is a schematic configuration diagram of the articulator of the embodiment (2), FIG. 8 is a sectional view cut along the line AA in FIG. 7, and FIG. 9 is cut along the line BB in FIG. FIG. 10 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG. 7, FIG. 11 is a cross-sectional view taken along the line DD of FIG. 7, and FIG. It is sectional drawing cut | disconnected by the E line.
[0067]
The articulator 1 according to the embodiment (2) is the articulator 1 provided with the lower jaw frame 3 for placing the lower jaw model 301. The lower jaw frame 3 is provided with a lower jaw mount plate 306 for attaching the lower jaw model 301. The lower jaw mount plate 306 is provided with a plane moving mechanism 71.
[0068]
The articulator 1 is an archon-type fully adjustable articulator, and an upper jaw frame 2 for placing the upper jaw model 201 includes a base portion 202 having condyle boxes 5 and 5 attached to both ends, and a base portion 202. An attachment portion 203 is provided that protrudes from the center and attaches the upper jaw model 201. In FIG. 7, the condyl box 5 is shown in a simplified manner. An upper jaw mount plate 208 is detachably provided near the center of the attachment portion 203 with screws 209, and the upper jaw model 201 is attached to the upper jaw mount plate 208 via a plaster 210. In addition, an incisor guidance nail 211 for restricting the downward movement of the upper jaw frame 2 is attached to the tip of the attachment portion 203 so that its protruding length can be adjusted with a screw 212.
[0069]
In the lower jaw frame 3, a base 303 is passed horizontally on top of the two legs 302, 302, and condylar balls 4, 4 are projected upward near both ends of the base 303. One condylar sphere 4 is composed of a sphere portion 402 and a rod-like shaft portion 401 that supports the sphere portion 402, and the shaft portion 401 is held by a base portion 303. A connecting portion 304 is passed horizontally below the leg portions 302, 302. An attachment portion 305 for attaching the lower jaw model 301 protrudes from the center of the connecting portion 304 at a position corresponding to the attachment portion 203 of the upper jaw frame 2. A lower jaw mount plate 306 is detachably provided near the center of the attachment portion 305 with a screw 710, and the lower jaw model 301 is attached to the lower jaw mount plate 306 via a plaster 307. In addition, an incisor guidance plate 308 that receives the incisor guidance nail 211 is provided at the tip of the attachment portion 305.
[0070]
The incisor guidance plate 308 is provided with a guidance plate moving mechanism 75 that enables the plane movement thereof. In addition, an auxiliary leg 350 for supporting the mounting portion 305 is provided in the vicinity of the incisor guidance plate 308.
[0071]
The structure of the plane moving mechanism 71 and the guidance board moving mechanism 75 will be described in detail with reference to FIGS. In the following description, the incisor guidance plate 308 side is the front, the connecting portion 304 side is the back, the upper jaw model 201 side is the upper side, and the lower jaw model 301 side is the lower side. The lower jaw mount plate 306 is configured to be able to move in a plane in an arbitrary angle and an arbitrary direction and to be able to return to the initial setting position where the lower jaw model 301 is mounted at any time.
[0072]
The lower jaw mount plate 306 has a disk shape, and a plurality of protrusions 309 are provided on the upper surface of the lower jaw mount plate 306 in order to improve adhesion by the plaster 307. A female screw portion 711 is formed at the center on the lower surface side. Further, a pair of two-stage female screw portions 712 are provided at target positions on the front and rear sides of the female screw portion 711. The two-stage female screw portion 712 has a long hole 713 formed in the front and rear direction on the lower surface side, and a female screw portion 714 formed in the center thereof.
[0073]
The attachment portion 305 to which the lower jaw mount plate 306 is attached is provided with a stepped opening 715 formed in a two-stage cylindrical shape having different diameters at a position corresponding to the female screw portion 711, and the upper surface side has a wide diameter portion. Reference numeral 716 denotes a narrow diameter portion 717 on the lower surface side. A donut-shaped disc 718 having a diameter smaller than that of the wide diameter portion 716 and larger than that of the narrow diameter portion 717 and having a screw hole 719 at the center is dropped into the wide diameter portion 716. This disk 718 is used to prevent the screw 710 from falling off. Further, only the tip of the screw 710 is processed with a male screw, thereby improving the operability of screwing. Then, a screw 710 is inserted into the stepped opening 715 from below, and is screwed into the female screw portion 711 through the screw hole 719 of the disk 718. A pair of female screw holes 720 are provided in front of and behind the stepped opening 715 at positions corresponding to the two-step female screw 712 of the lower jaw mount plate 306. A screw 721 inserted from below the female screw hole 720 is screwed into the female screw hole 720 and the female screw portion 714.
[0074]
When the lower jaw model 301 is attached to the lower jaw mount plate 306, the screws 710, 721, 721 are screwed to the female screw portions 711, 714, 714, respectively. Therefore, this position becomes the initial setting position of the lower jaw model 301. If the lower jaw model 301 is to be moved back and forth, the screw 710 is loosened and lowered until the tips of the screws 721 and 721 are positioned in the long holes 713, so that the lower jaw mount plate 306 can be moved in the front and back directions. Become.
If the lower jaw model 301 is to be moved in an arbitrary angle and an arbitrary direction, the lower jaw model 301 is lowered until the tips of the screws 721 and 721 are positioned in the female screw hole 720. As a result, the disk 718 can move in any direction and at any angle within a range in which the disk 718 moves in the wide diameter portion 717, and is fixed by screwing the screw 710 and the female screw portion 711 at a desired position. . As described above, in the plane moving mechanism 71, the lower jaw mount plate 306 can be arbitrarily moved in a plane by the screw 710, and the initial set position can be obtained at any time by returning the screw 721 and the female screw portion 714 to the position where two sets are screwed. Can be returned to.
[0075]
Further, when the lower jaw mount plate 306 is moved in an arbitrary direction by the plane moving mechanism 71, the screws 721 and 721 are not screwed with the female screw portions 714 and 714, and the lower jaw mount plate 306 and the attachment portion 305 are connected. Only the screw 710 is provided. Therefore, screws 724 and 724 are prepared to ensure the positional relationship even if the screw 710 is loosened. As shown in FIG. 9, a pair of female screw portions 722 are formed on the left and right sides of the female screw portion 711, and a pair of mounting holes 723 are provided in the mounting portion 305 corresponding to the female screw portion 722. Can be fixed. The mounting hole 723 has a size with a margin corresponding to a space in which the lower jaw mount plate 306 can freely move by the plane moving mechanism 71.
[0076]
The guide plate moving mechanism 75 is configured to be able to move the incisor guide plate 308 in order to align the center in accordance with the forward movement of the condyle sphere 4 or the movement of the lower jaw model 301 described above. The incisor guidance plate 308 is generally a rectangular parallelepiped as a whole, but has a shape in which a valley having a low center and a high left and right extends forward and backward while inclining forward. This shape is a standard angle for guiding the incisor path of the denture. A positioning plate 751 for restricting the front-rear position of the incisor guidance plate 308 is disposed rearward so as to contact the incisor guidance plate 308. The positioning plate 751 has a T-shape when viewed from the front, and is provided with a lower end portion 752 projecting thinly downward and an upper end portion 753 projecting laterally thereon. At the position of the attachment portion 305 corresponding to the positioning plate 751, an opening portion 754 is formed that has the same width as the lower end portion 752 and is long in the front-rear direction. The positioning plate 751 is fixed to the attachment portion 305 by a female screw portion 755 provided at the lower end portion 752 and a screw 756 inserted from below the attachment portion 305. As a result, the positioning plate 751 can move only in the front-rear direction, and the plane formed by the upper end portion 753 is always in contact with the front incisor guidance plate 308.
[0077]
The attachment portion 305 to which the incisor guidance plate 308 is attached is formed with a large rectangular opening 758 at a position corresponding to the female screw portion 757 provided on the lower surface side of the incisor guidance plate 308, and below the opening 758. With the screw 759 inserted from the above, it can be screwed at an arbitrary position within the range of the opening 758. At this time, the incisor guidance plate 308 can be fixed at any position in the front, rear, left and right directions, but the upper end portion 753 of the positioning plate 751 is brought into contact with the rear side of the incision guidance plate 308 so that the inclination of the front lowering can always be maintained accurately. The incisor guidance plate 308 can change the position of the valley by moving left and right, and by moving it back and forth, the distance to the upper jaw frame 2 can be adjusted without changing the length of the incisor guidance nail 211. can do.
[0078]
In this guidance plate moving mechanism 75, the incisor guidance plate 308 can be moved back and forth and left and right, but since it is always in contact with the positioning plate 751, it cannot be changed at any angle. This is because it is determined that it is not necessary to change the angle because the upper jaw is used as a reference. However, the positioning plate 751 may be eliminated as necessary so that the angle can be adjusted to an arbitrary angle.
In addition, although many screws are contained in the above-mentioned structure, you may combine a washer etc. with these various screws as needed.
[0079]
Next, the condyle sphere 4 will be described with reference to FIG. In FIG. 12, the left side of the figure shows the front of the articulator 1. Each of the pair of condylar spheres 4 of this embodiment is provided with a height fine adjustment mechanism 78. The condylar sphere 4 has a shaft portion 401 inserted in an insertion hole 781 provided in the base 303. Two female screw holes 782 and 783 are formed on the side surface of the insertion hole 781 so as to penetrate from the rear side of the articulator 1, and screws 784 and 785 are screwed into the two, respectively.
[0080]
On the lower end side of the shaft portion 401 of the condyle sphere 4, a tapered portion 786 that is inclined forward and downward is formed. The lower screw 785 abuts against the tapered portion 786 and pushes it up. When the lower screw 785 is pushed forward with the upper screw 784 loosened, the condylar sphere 4 increases in proportion to the feed amount, and conversely, when the screw 785 is returned, the condylar sphere 4 decreases. When the fine adjustment of the height is finished, the upper screw 784 is tightened to fix the height of the condyle sphere 4. By this mechanism, the fine height adjustment of the condylar sphere 4 can be easily performed.
[0081]
Although not shown, a scale for confirming the height of the condyle sphere 4 is provided on the side surface of the shaft portion 401. Furthermore, the condylar sphere 4 is also provided with a mechanism for adjusting the distance between the pair of condylar spheres by moving the condylar sphere 4 to the left and right, but the description thereof is omitted here.
[0082]
Operation | movement of the articulator 1 of embodiment (2) comprised in this way is demonstrated. First, the upper jaw model 201 temporarily placed on a flat plate (not shown) serving as a base is attached to the upper jaw mount plate 208 of the upper jaw frame 2 with plaster 210. Next, the top and bottom of the articulator 1 are reversed, a check bite collected from a living body is placed on the upper jaw model 201, and the lower jaw model 301 is placed thereon. Then, gypsum 307 is placed between the lower jaw mount plate 306 and the lower jaw model 301 attached to the lower jaw frame 3 with screws 710 and attached. This attachment position is the initial setting position of the lower jaw model 301. And the top and bottom of the articulator 1 are returned.
[0083]
In this state, the upper jaw model 201 and the lower jaw model 301 are kept in the occlusal position reproduced by a check bit collected from a living body. However, clinically, the check bit collected may not always reproduce the correct therapeutic occlusal position of the living body. The cause may include a case where the living body suffers from temporomandibular disorders or the like, or a minor mistake at the time of collecting the check bite. In such a case, it is necessary to try to change the position of the lower jaw model 301 to the correct occlusal position.
[0084]
Temporomandibular disorders are cases in which the condyles are displaced backward and upward with respect to the glenoid fossa due to the deviation and deformation of the cartilage of the living temporomandibular joint. Therefore, in such a living body, the mandibular model 301 is repositioned forward by a pathological retraction amount, and the height of the condylar ball 4 is adjusted, so that the correct condyle and glenoid (condylar ball 4 and condyl box) It is necessary to reconstruct the positional relationship of 5). In such a case, the protrusion height of the condyle sphere 4 is adjusted by the height fine adjustment mechanism 78 in accordance with the occlusal relationship. The protruding height of the condylar sphere 4 has reproducibility due to the scale provided on the shaft portion 401.
[0085]
Further, the position of the lower jaw model 3 is also changed to the correct position by the plane moving mechanism 71 in accordance with the occlusal relationship. Furthermore, if the position of the mandibular model 3 is changed by sending the position of the condyle sphere 4 of the condyl box 5 forward, a shift occurs in the central occlusal position during opening and closing movements with the maxillary model 2, so that the guidance plate moving mechanism The incisor guide plate 308 is also moved by 75 by a necessary amount.
[0086]
When it is desired to return the lower jaw model 3 to the initial installation position, the pair of screws 721 of the plane moving mechanism 71 are screwed into the female screw portions 714, respectively, and the height fine adjustment mechanism 78 of the condylar sphere 4 is returned to the initial value. Therefore, since it can always be returned, the position of the lower jaw model 3 can be changed with confidence.
[0087]
As described above, in the embodiment (2), the lower jaw model 301 can be arbitrarily moved and rotated two-dimensionally on the lower jaw frame 3 and the height of the condylar sphere 4 can be arbitrarily adjusted. The lower jaw model 301 can be moved and rotated three-dimensionally to an arbitrary position with respect to the upper jaw model 201. If necessary, it can be restored to the initial state.
[0088]
Next, Embodiment (3) of this invention is demonstrated based on drawing. FIG. 13 is a schematic configuration diagram of the articulator of the embodiment (3), FIG. 14 is a cross-sectional view of the median alignment mechanism of the embodiment (3), and FIG. 15 is a median position of the embodiment (3). It is explanatory drawing of a matching mechanism.
[0089]
The articulator 1 of the embodiment (3) is an articulator 1 provided with an upper jaw frame 2 for placing the upper jaw model 201. The upper jaw frame 2 has a median alignment mechanism between the upper jaw frame 2 and the upper jaw model 201. 8 is provided.
[0090]
The articulator 1 is an archon-type fully-adjustable articulator, and an upper jaw frame 2 for placing an upper jaw model 201 includes a base portion 202 having condyle boxes 5 and 5 attached to both ends, and a center of the base portion 202. And an attachment portion 203 for attaching the upper jaw model 201. In FIG. 13, the condyl box 5 is shown in a simplified manner. The attachment portion 203 has an upper jaw mount plate 208 detachably provided on the upper jaw frame 2 for attaching the upper jaw model 201, and an opening 801 formed through the upper jaw frame 2 where the upper jaw mount plate 208 is attached. A reference line 802 indicating the midline of the upper jaw frame 2 is provided at the periphery of the opening 801. An adapter 803 is detachably provided in the opening 801, and a pair of fixing screws 807 for fixing the adapter 803 are provided on both side surfaces of the attachment portion 203 at a position corresponding to the adapter 803. In addition, an incisor guidance nail 211 for restricting the downward movement of the upper jaw frame 2 is attached to the tip of the attachment portion 203 so that its protruding length can be adjusted with a screw 212.
[0091]
In the lower jaw frame 3, a base 303 is passed horizontally on top of the two legs 302, 302, and condylar balls 4, 4 are projected upward near both ends of the base 303. One condylar sphere 4 is composed of a sphere portion 402 and a rod-like shaft portion 401 that supports the sphere portion 402, and the shaft portion 401 is held by a base portion 303. A connecting portion 304 is passed horizontally below the leg portions 302, 302. An attachment portion 305 for attaching a lower jaw model (not shown) protrudes from the center of the connecting portion 304 at a position corresponding to the attachment portion 203 of the upper jaw frame 2. The attachment portion 305 is provided with a lower jaw mount plate 306 in the vicinity of the center so as to be detachable with screws (not shown), and a protrusion 309 (a plurality of protrusions 309) may be formed on the upper surface in order to improve adhesion with plaster. ing. In addition, an incisor guidance plate 308 that receives the incisor guidance nail 211 is provided at the tip of the attachment portion 305.
[0092]
The median alignment mechanism 8 will be described with reference to FIG. The opening 801 provided in the mounting portion 203 is circular and has a step on its inner periphery. The opening 801 is detachably provided with an adapter 803 having an outer shape that matches the shape. A female screw hole 804 is provided in the center of the adapter 803, and the screw 805 is screwed together. Only the tip of the screw 805 is processed with a male screw, and the operability of screwing is improved. Further, since the screw 805 is screwed into a female screw portion 806 provided at the center of the upper jaw mount plate 208, the adapter 803 and the upper jaw mount plate 208 can be attached to the opening 801 by the screw 805. The upper jaw mount plate 208 is provided with a plurality of protrusions 309 for improving the adhesiveness of the plaster 208.
[0093]
The operation of the median alignment mechanism 8 of the embodiment (3) configured as described above will be described with reference to FIG. When the occlusion is adjusted using the articulator 1, first, the attachment of the upper jaw model 201 is started. The adapter 803 and the upper jaw mount plate 208 are removed from the opening 801 of the upper jaw frame 2. Then, a flat plate 808 serving as a table for placing the upper jaw model 201 is set between the lower jaw frame 3 and the upper jaw frame 2. Then, the upper jaw model 201 is temporarily placed on the flat plate 808. On the upper surface of the upper jaw model 201, a median line 809 indicating the middle of the upper jaw model 201 is formed in advance. Therefore, the operator faces the inside of the opening 801, and determines the position of the upper jaw model 201 so that the median line 809 of the upper jaw model 201 and the reference line 802 provided around the opening 801 coincide linearly.
[0094]
Then, the upper jaw mount plate 208 is inserted between the upper jaw model 201 and the mounting portion 203, the adapter 803 is dropped into the opening 801, and the adapter 803 and the upper jaw mount plate 208 are connected by the screw 805. The adapter 803 is prevented from falling off or rotating by tightening two fixing screws 807 on the side surface of the mounting portion 203. Next, gypsum 210 is inserted between the upper jaw mount plate 208 and the upper jaw model 201 to complete the attachment of the upper jaw model 201 to the upper jaw mount plate 208. Then, a lower jaw model (not shown) is attached in accordance with the upper jaw model 201, and the work of adjusting the occlusion is started.
[0095]
Thus, when mounting the upper jaw model 201 to the articulator 1, when the mounting method based on the occlusal plane is regarded as important and the mounting method is used as a reference, the displacement of the mounting position of the upper jaw model 201 is adjusted to the median alignment mechanism 8. Therefore, it is extremely important to accurately align and mount the upper jaw model 201 in the middle of the upper jaw frame 2 in order to accurately proceed with subsequent operations.
[0096]
Next, Embodiment (4) of this invention is demonstrated based on drawing. FIG. 16 is a schematic configuration diagram of the articulator of the embodiment (4), and FIG. 17 is an operation explanatory diagram of the embodiment (4). The articulator 1 according to the embodiment (4) includes an upper jaw frame 2 for placing the upper jaw model 201 and a lower jaw frame 3 for placing the lower jaw model 301, and is disposed between the upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3. In the articulator 1 that adjusts the occlusion by the condyle sphere 4 and the condyle box 5 provided, the upper jaw frame 3 is urged so that the position of the condyle sphere 4 in the condyle box 5 becomes the central occlusal position when the mouth is closed. In addition, a biasing mechanism 93 is provided that biases the opening side when the opening is a predetermined angle or more during opening and closing movements, and biases the opening side when the opening is a predetermined angle or less.
[0097]
The articulator 1 is an archon-type fully adjustable articulator, and an upper jaw frame 2 for placing the upper jaw model 201 includes a base portion 202 having condyle boxes 5 and 5 attached to both ends, and a base portion 202. An attachment portion 203 is provided that protrudes from the center and attaches the upper jaw model 201.
[0098]
The base portion 202 is provided with an engagement shaft portion 931 having a small outer diameter in the vicinity of the center for facilitating engagement by an urging mechanism 93 to be described later, and connects the condyle box 5 and the engagement shaft portion 931. Gripping portions 205 and 205 are provided. In addition, the grip portion 205 is formed in a C-shaped cross section for connection, and both edges 206 and 206 of the C shape protrude on the opposite side of the mounting portion 203, and these edges 206 and 206 are tightened with screws 207. Thus, the condyl box 5 and the engaging shaft portion 931 are gripped. In FIG. 16, the condyl box 5 is shown in a simplified manner. An upper jaw mount plate 208 is detachably provided near the center of the attachment portion 203 with screws 209, and the upper jaw model 201 is attached to the upper jaw mount plate 208 via a plaster 210. In addition, an incisor guidance nail 211 for restricting the downward movement of the upper jaw frame 2 is attached to the tip of the attachment portion 203 so that its protruding length can be adjusted with a screw 212.
[0099]
In the lower jaw frame 3, a base 303 is passed horizontally on top of the two legs 302, 302, and condylar balls 4, 4 are projected upward near both ends of the base 303. A connecting portion 304 is passed horizontally below the leg portions 302, 302. An attachment portion 305 for attaching the lower jaw model 301 protrudes from the center of the connecting portion 304 at a position corresponding to the attachment portion 203 of the upper jaw frame 2. A lower jaw mount plate 306 is detachably provided in the vicinity of the center of the attachment portion 305 with screws (not shown), and the lower jaw model 301 is attached to the lower jaw mount plate 306 via a plaster 307. In addition, an incisor guidance plate 308 that receives the incisor guidance nail 211 is provided at the tip of the attachment portion 305. In addition, an auxiliary leg 350 for supporting the mounting portion 305 is provided in the vicinity of the incisor guidance plate 308.
[0100]
The structure of the urging mechanism 93 will be described in detail. A support member 933 for attaching the engagement member 932 that engages with the engagement shaft portion 931 described above is provided on the lower surface of the base 303 near the center of the lower jaw frame 2. The support member 933 is composed of opposing plate-like members, and is penetrated by the support shaft 934 with the engagement member 932 interposed therebetween. The engaging member 932 is supported so as to be rotatable about the support shaft 934 in the opening / closing direction of the upper jaw frame 2. The engagement member 932 has a hook shape in which one end 935 matches the outer shape of the engagement shaft portion 931, and the other end 936 is attached to the support member 933. The upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3 are not separated by the connection of the one end 935 of the engagement member 932 and the engagement shaft portion 931. The hole through which the support shaft 934 of the other end 936 of the engagement member 932 passes is a long hole 937. When the engagement member 932 is removed from the engagement shaft portion 931, the length of the long hole 937 is long. The engagement member 932 can move by this amount.
[0101]
Further, an elastic member 938 is attached between one side surface of the engaging member 932 and one side surface of the support member 933 on the same side. Here, a spring material is used for the elastic member 938. The elastic member 938 biases the maxillary frame 3 so that the position of the condyle sphere 4 in the condyl box 5 becomes the central occlusal position when the mouth is closed. That is, the elastic member 938 always has the attachment positions 939 and 940 at the ends thereof when the upper jaw model 201 and the lower jaw model 301 are in the central occlusal position, always in front (left side in FIG. 17) and below (lower side in FIG. 17). The upper jaw frame 2 side is biased to the side). The direction of biasing the upper jaw frame 2 can be changed intentionally depending on the positional relationship between the mounting positions 939 and 940. Thereby, the workability of adjustment of occlusion is improved. Here, the incisor guidance plate 308 side is the front, the connecting portion 304 side is the back, the upper jaw model 201 side is the upper side, and the lower jaw model 301 side is the lower side.
[0102]
In the biasing mechanism 93 configured in this manner, when the upper frame 2 (engagement shaft portion 931) side is gradually opened, the engagement member 932 rotates about the support shaft 934 (right side in FIG. 17). To rotate). When a certain opening angle is reached, the attachment positions 939 and 940 of the elastic member 938 and the support shaft 934 are aligned on a straight line. At this time, the distance between the attachment positions 939 and 940 of the elastic member 938 is the farthest (the state of the one-dot chain line in FIG. 17), and the urging force to be closed becomes the largest. In other words, the elastic member 938 tends to contract in any state of an opening angle smaller than or larger than this state, and acts to reduce the interval between the attachment positions 939 and 940. This action is generally called a spring reversal action (mechanism). With this action, when the opening angle is smaller than the above state, the direction in which the upper jaw frame 2 is closed is the direction in which the interval between the mounting positions 939 and 940 is narrowed. The opening direction is the direction in which the interval between the attachment positions 939 and 940 is narrowed. Therefore, in the urging mechanism 93, when the upper jaw frame 2 is opened largely, a force acts in a direction to close the opening if the angle is less than a predetermined angle, and a force acts in a direction that tries to open the opening if the angle is more than a predetermined angle.
[0103]
When the opening angle is further increased, a part of the engagement member 932 (abutment point 9362 in FIG. 17) abuts on the rear end portion of the base 303. The upper frame 2 becomes a limit point where it cannot be opened any more (the state of the two-dot chain line in FIG. 17) due to being caught by the contact point 9362, and is still in balance with the biasing force acting to open it. , The open state can be maintained.
[0104]
As described above, in the embodiment (4), the biasing mechanism 93 biases forward and downward of the occlusion so as to always be in the center occlusal position when the mouth is closed, so that the occlusion can be easily adjusted. In addition, when the opening is larger than a predetermined angle, the opening is biased in the direction of further opening, so that the upper jaw frame may be accidentally closed suddenly when the opening is large, preventing the upper and lower jaw models from being damaged. . In addition, since it can stand still in the open state at the limit point, it becomes easy to perform operations such as adjustment of the upper and lower jaw models in the open state.
[0105]
Next, Embodiment (5) of this invention is demonstrated based on drawing. FIG. 18 is a schematic configuration diagram of the articulator of the embodiment (5), FIG. 19 is an explanatory diagram showing the operation of the embodiment (5), and FIG. 20 is a diagram of the urging mechanism of the embodiment (5). It is explanatory drawing of the state which canceled the urging | biasing.
[0106]
The articulator 1 of the embodiment (5) is provided so that the open state can be stopped at an angle between the closed state and the open state at the limit point when the upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3 are opened and closed. The urging mechanism 93 can release the urging force. As shown in FIG. 18, this articulator 1 has a form in which the urging mechanism 93 of the embodiment (4) is deformed and the center axis switching mechanism 6 of the embodiment (1) is combined with this. Yes. Therefore, the same reference numerals are given to the same descriptions as in the embodiments (1) and (4), and the detailed description is omitted. In the figure, the condyl box 5 is simplified.
[0107]
The engaging member 932 of the urging mechanism 93 according to this embodiment is engaged with an engaging shaft portion 931 provided near the middle of the base portion 202 so that an operator can easily grip it during the attaching / detaching operation. Further, as the operation portion 9321, a piece bent into a substantially U-shape protrudes rearward. In addition, the other end 936 of the engaging member 932 is provided with a recess 9361, and a locking shaft 9331 is provided inside the support member 933 so as to conform to the shape of the recess 9361 and be locked. And is used when the engaging member 932 described later is disengaged. In this embodiment, the attachment position 940 at one end of the elastic member 938 is provided inside the engagement member 932, and the attachment position 939 at the other end is provided inside the support member 933.
[0108]
The operation of the thus configured embodiment (5) will be described. The articulator 1 always biases the upper jaw frame 2 side forward and downward by the biasing mechanism 93 when the upper jaw model 201 (not shown) and the lower jaw model 301 (not shown) are in the central occlusal position. The occlusion is adjusted while receiving this bias. When the upper jaw frame 2 is gradually opened, the engaging member 932 rotates around the support shaft 934, and the shaft-like member 601 of the center axis switching mechanism 6 hits the groove portion 602 as in the embodiment (1). (Same as FIG. 4). Next, the shaft-like member 601 slides downward and stops when it hits the bottom 603. As shown in the left diagram of FIG. 19 (corresponding to FIG. 5), the sphere 402 of the condylar sphere 4 is inclined to the sagittal condylar path. While maintaining contact with the plate 506, a further opening is possible. Since the detailed description of the center axis switching mechanism 6 is the same as that of the embodiment (1), the description thereof is omitted.
[0109]
In this state, the upper jaw frame 2 tries to be closed by the urging force of the elastic member 938 with the tip (c) of the shaft-like member 601 in contact with the bottom 603 as a fulcrum, but the condylar sphere 4 is in the condyl box 5. Since it hits the sagittal condyle inclined plate 506, it cannot be closed. That is, at an angle between the closed state and the open state that is the limit point, the open state becomes stationary with a half opening. And even when closing from the open state at the limit point as shown in the right figure of FIG. 19 to be described later, it is not possible to shift to the complete closed state without passing through the stationary stage in this half-open state. This half-open state is extremely important in practice to prevent damage to the upper and lower jaw models when a hand hits and closes suddenly from a large opening angle.
[0110]
Subsequently, when the upper jaw frame 2 is further opened, as shown in the right diagram of FIG. 19, the condyle sphere 4 and the condyle box 5 are completely separated from each other, and the tip of the shaft-like member 601 is located above the groove 602. Slide. Then, a part of the engaging member 932 (contact point 9362) contacts the rear end of the base 303, and reaches a limit point where the upper jaw frame 2 side cannot be opened any more. In the open state at this limit point, the attachment positions 939 and 940 of the elastic member 938 are both positioned at the lower end of the tip (center axis (d)) of the shaft-like member 601 serving as a fulcrum. Although the upper jaw frame 2 side is biased in the direction of further opening by the biasing force of the elastic member 938, the opening state at this limit point is maintained by the restriction by the contact point 9362. Thereby, the work in the state opened to the maximum can be performed easily.
[0111]
Further, since the urging mechanism 93 is provided with the engaging member 932 so as to be detachable, a free state in which the urging force of the urging mechanism 93 is released can be easily set. By holding the operation portion 9321 of the engagement member 932 and pulling the support shaft 934 rearward and upward so as to move in the elongated hole 937, the engagement member 932 can be easily detached from the engagement shaft portion 931. Then, as shown in FIG. 20, when the recessed portion 9361 of the engaging member 932 is locked to the locking shaft portion 9331 of the support member 933, the biased state can be maintained, and in this state The occlusion can be adjusted. In this embodiment, the urging mechanism 93 remains attached to the articulator 1 and only the engagement member 932 is disengaged to temporarily release the urging force, and the attaching / detaching operation can be performed with one touch. It is very convenient for operation.
[0112]
As described above, in the embodiment (5), the upper jaw frame 2 can be opened and stopped at the opening angle sufficient for the technical work by the central axis switching mechanism 6, and the biasing mechanism 93 can be used according to the opening angle. In addition, an urging force with good operability can be applied to the upper jaw frame 2.
[0113]
In addition to the combination shown in the embodiment (5), the embodiments (1) to (5) may be arbitrarily combined. In the case of a conventional articulator, the upper jaw model 201 and the lower jaw model 301 could not be removed unless the plaster was broken, once attached to the upper jaw frame 2 and the lower jaw frame 3 with plaster, for example, Embodiment (2) By combining (3), the upper jaw model 201 can be detached from the articulator 1 integrally with the upper jaw mount plate 208 and the lower jaw model 301 can be removed integrally with the lower jaw mount plate 306. Thereby, even if it is one articulator 1, it becomes possible to handle a plurality of cases by easily exchanging the upper jaw model 201 and the lower jaw model 301.
[0114]
Moreover, the basic structure of the articulator shown in Embodiments (1) to (5) is an example, and may be applied to other articulator forms. For example, you may use for the articulator provided with the Bennett lift mechanism.
[Industrial applicability]
As described above in detail, the articulator of the present invention is provided with the central axis switching mechanism, so that the condyle box is prevented from being caught by the condylar sphere during the opening movement in the central occlusal position, and a sufficient opening angle is obtained. It became possible to secure. Further, when the upper jaw frame is closed, the center axis can be switched to the original occlusal position in reverse to the opening, and the opening and closing movement can be performed while maintaining the central occlusal position with good reproducibility.
In addition, by adding an axis fixing mechanism to the above articulator to make the center of rotation during opening and closing movements coincide with the intercondylar axis, stability and reproducibility can be achieved when performing opening and closing movements at a central occlusal position at a relatively small angle. Can do a good exercise.
Further, the articulator of the present invention can change the position of the mandibular model three-dimensionally as needed by providing a planar movement mechanism on the mandibular mount plate in addition to the height adjustment mechanism of the condylar sphere. It has become possible. Moreover, since this plane movement mechanism can always return to the initial setting position of a lower jaw model, it can try to move a lower jaw model in comfort.
In addition, the articulator of the present invention is provided with a median alignment mechanism for attaching the upper jaw model, thereby improving accuracy in attaching the upper jaw model, which is the first step of using the articulator, and has a positive effect on the subsequent steps. Can be given.
In addition, the articulator of the present invention has an urging mechanism that can change the direction of urging according to the angle at the time of opening and closing movement, so that the workability is excellent and the possibility of breakage of the upper and lower frame model is also reduced. be able to.
[Brief description of the drawings]
[0115]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an articulator according to an embodiment (1).
FIG. 2 is a configuration diagram of a condyl box according to the embodiment (1).
FIG. 3 is an operation explanatory diagram of the embodiment (1).
FIG. 4 is an operation explanatory diagram of the embodiment (1).
FIG. 5 is an operation explanatory diagram of the embodiment (1).
FIG. 6 is an explanatory diagram of a shaft fixing mechanism according to the embodiment (1).
FIG. 7 is a schematic configuration diagram of an articulator according to Embodiment (2).
8 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
9 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
10 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG. 7. FIG.
11 is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG. 7. FIG.
12 is a cross-sectional view taken along the line EE of FIG.
FIG. 13 is a schematic configuration diagram of an articulator according to Embodiment (3).
FIG. 14 is a cross-sectional view of the median alignment mechanism of the embodiment (3).
FIG. 15 is an explanatory diagram of a median alignment mechanism of the embodiment (3).
FIG. 16 is a schematic configuration diagram of an articulator according to Embodiment (4).
FIG. 17 is an operation explanatory diagram of the embodiment (4).
FIG. 18 is a schematic configuration diagram of an articulator according to an embodiment (5).
FIG. 19 is an operation explanatory diagram of the embodiment (5).
FIG. 20 is an explanatory diagram of a state where the urging force of the urging mechanism according to the embodiment (5) is released.
[Explanation of symbols]
[0116]
2 Upper jaw frame
3 Lower jaw frame
4 Condylar sphere
5 Condyl box
6 Center axis switching mechanism
8 Midline alignment mechanism
71 Planar moving mechanism
75 Guidance board moving mechanism
91 Shaft fixing mechanism
93 Biasing mechanism
201 Maxilla model
208 Maxilla mount plate
301 Mandibular model
306 Mandibular mount plate
308 Incisor guidance board
505 Inside / outside regulation plate (Bennet angle adjustment plate)
506 Vertical restriction plate (sagittal condylar slope plate)
507 Front / rear regulating plate (rear wall member)
601 Shaft-shaped member
602 Slide groove (groove)
801 opening
914 pin
937 holes

Claims

An occlusion having an upper jaw frame for placing an upper jaw model and a lower jaw frame for placing a lower jaw model, and adjusting the occlusion by a condylar ball and a condyle box provided between the upper jaw frame and the lower jaw frame In the vessel
During opening movement in the central occlusal position of the maxillary model and mandibular model, the central axis of the opening should be set so that the condyle box moves away from the condylar sphere so that the opening angle is not restricted by the contact between the condyle box and the condylar sphere. articulator, characterized in that the central axis switching mechanism is provided for switching.

The central axis switching mechanism has a shaft-like member provided on the upper jaw frame and a slide groove provided on the lower jaw frame , and the shaft-like member moves along the slide groove, whereby the central axis of the opening The articulator according to claim 1 , which is switched.

The Con Dayr box, is provided with upper and lower regulating plates and longitudinal regulating plate and the inner and outer restricting plate against the condylar balls,
When the upper jaw model and the lower jaw model are opened at the central occlusal position , the tip of the shaft-like member of the center axis switching mechanism is brought into contact with the slide groove, and then the condylar sphere is brought into contact with the condylar sphere. The articulator according to claim 2 , wherein the inner and outer restricting plates and the front and rear restricting plates are opened so as to be separated from each other, and the position where the shaft- shaped member abuts on the slide groove is switched as the central axis.

The lower jaw frame is provided with a lower jaw mount plate for attaching a lower jaw model, and the lower jaw mount plate is provided with a plane moving mechanism . Articulator.

Planar moving mechanism of the lower jaw mounting plate articulator according to claim 4, characterized in that it is a mechanism capable returned to the initial set position attached to the beginning of the lower jaw model.

The lower jaw frame is equipped with an incisor guidance plate at a position corresponding to the incisor guidance nail of the upper jaw frame on which the upper jaw model is arranged, and the incisor guidance plate has a guidance plate moving mechanism that allows its planar movement. The articulator according to claim 4 or 5, further comprising:

The articulator according to any one of claims 1 to 6 , wherein the upper jaw frame is provided with a median alignment mechanism between the upper jaw frame and the upper jaw model.

The median alignment mechanism, the upper mounting plate detachably provided in the upper frame for mounting the upper jaw model, an opening formed through the upper frame of the mounting position of the upper jaw mounting plate, the opening The articulator according to claim 7 , wherein a reference line indicating a midline of the upper jaw frame is provided at a peripheral edge.

The upper jaw frame is biased so that the position of the condylar sphere in the condyl box becomes the central occlusal position when the mouth is closed. The articulator according to any one of claims 1 to 8, further comprising an urging mechanism for urging toward the closing side.

The opening and closing movement of the upper jaw frame and the lower jaw frame limit point is provided in the opening, articulator according to claim 9, characterized in that the opening state is still at the limit point.

The articulator according to claim 10, wherein the opening and closing movements of the upper jaw frame and the lower jaw frame are provided so that the opening state can be stopped at an angle between the closed state and the opening state at a limit point.

The articulator according to any one of claims 9 to 11, wherein the biasing mechanism can release the bias.

A pair of condylar balls and a pair of condyle boxes are provided between the upper jaw frame and the lower jaw frame ,
It has an axis fixing mechanism that matches the rotation center of the opening during opening and closing movements in the central occlusal position of the maxillary model and the mandibular model with the intercondylar axis connecting the pair of condylar balls. By attaching / detaching the pin provided at the position on the intercondylar axis of the condyle box to the hole provided at the position on the intercondylar axis of the condyle, it is possible to check whether the rotation center matches the intercondylar axis. It switches , The articulator in any one of Claims 1-12 characterized by the above-mentioned .