JP3954328B2 - マルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステム並びに配信制御装置及び無線端末 - Google Patents

マルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステム並びに配信制御装置及び無線端末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステムに係り、詳しくは、マルチキャスト情報の配信サービスエリア内の無線端末に対して配信制御装置から無線区間を介してマルチキャスト情報の配信制御を行う配信制御方法及びシステムに関する。
【0002】
また、本発明は、そのようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法に従って処理を行う配信制御装置及び無線端末に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年のインターネットの急速な普及に伴い、ネットワークを流れるデータ量が急増している。これに対処するため、特定多数のユーザへの同一データ、所謂マルチキャストデータを一度に配信することのできるIP(Internet Protocol)マルチキャストが普及しつつある。一方、移動通信システムとインターネットが接続されることでブラウザフォン等が普及し、移動環境でもIPマルチキャストサービスが受けられる環境が整いつつある。これに加えて、移動通信では、情報配信のための伝送路に無線が用いられるので伝送容量が限られてしまう。そのため、マルチキャストデータの効率的な配信が可能となるマルチキャストは必須な技術になりつつある。
【0004】
このマルチキャストデータの配信サービスを提供する従来のマルチキャストシステムは、例えば、図10に示すように構成される。
【0005】
図10において、従来のマルチキャストシステムは、マルチキャストデータをインターネット400を経由し基幹網300から受信して自サービスエリアSA2内の無線端末A200〜無線端末C220に対してマルチキャストデータ配信を行う無線基地局100(BS:Base Station)と、無線基地局100から配信されるマルチキャストデータを受信する複数の無線端末A200〜無線端末C220とで構成されている。
【0006】
無線基地局100は、例えば、無線端末A200からマルチキャストデータの配信要求を受信すると、配信要求のあったマルチキャストデータを基幹網300経由でインターネット400から送信してもらい、これをマルチキャスト配信する。マルチキャストデータは、上述のようにインターネット400から送信してもらう場合の他、通信事業者がマルチキャストデータを蓄積したサーバを基幹網300上に設置し、マルチキャストサービスを提供する場合もある。また、無線基地局100から配信されるマルチキャストデータは、マルチキャストパケット(この場合、マルチキャストデータA〜Hに相当)としてIP化されて配信される(▲1▼)ようになっている。
【0007】
続いて、従来のマルチキャストシステムで用いられている無線基地局100の装置構成例を図5に、また無線端末A200〜無線端末C220の装置構成例を図6に示す。尚、各無線端末A200〜無線端末C220の装置構成は同一であるので、ここでは、無線端末A200を代表に説明を行う。
【0008】
図5において、従来の無線基地局100は、送受信装置101、無線リンク制御装置102、ネットワーク制御装置103、ATM(Asynchronous Transfer Mode)送受信装置104、AAL(ATM Adaptation Layer)制御装置105で構成される。一方、無線端末A200は、送受信装置201、無線リンク制御装置202、ネットワーク制御装置203で構成される(図6参照)。
【0009】
無線基地局100は、基幹網300からのディジタル信号(マルチキャストデータがディジタル化された信号を含む)をATM送受信装置104及びAAL制御装置105で受信処理し、インターネットプロトコルで規定されるIPパケットへの復元を行う。このIPパケットは、1対1通信を行うためのユニキャスト用、1対特定多数の通信を行うためのマルチキャスト用、及び1対不特定多数の通信を行うブロードキャスト用に分類できる。ユニキャスト用のIPパケットには、IPアドレスと呼ばれる送信元アドレスと宛先アドレスが付加されている。また、マルチキャスト用の場合は、宛先アドレスの代わりに、このIPパケットがマルチキャスト用のパケットである旨を示す符号と、マルチキャストデータの配信を受けることを希望する無線端末(例:無線端末A200)が属するマルチキャストグループの名称(マルチキャストグループアドレス)が付加されている。尚、マルチキャストグループとマルチキャストデータは1対1に対応しており、マルチキャストグループアドレスが分かれば、このグループに属する無線端末A200が配信を希望しているマルチキャストデータの特定ができる。ブロードキャスト用の場合、宛先アドレスの代わりに、ブロードキャスト用のパケットである旨を示す符号が付加されている。
【0010】
ネットワーク制御装置103は、AAL制御装置105から得たIPアドレスから宛先となる無線端末を特定し、その無線端末が自サービスエリアSA2内に存在する場合には、このIPパケットを無線リンク制御装置102に送信する。マルチキャスト用の場合は、マルチキャストグループアドレスからマルチキャストグループを特定し、このグループに属する無線端末A200が自サービスエリアSA2内に存在する場合に、このマルチキャストパケットを無線リンク制御装置102に送信する。
【0011】
無線リンク制御装置102は、無線端末A200内の無線リンク制御装置202と同期をとって、これらのIPパケットを伝送するためのスケジュール管理や、周波数分割多元接続方式における無線周波数や時分割多元接続方式におけるタイムスロット等の無線リソースを各無線端末A200〜無線端末C220に割当てる管理、その他ハンドオーバ等の移動通信固有の制御を行う。
【0012】
送受信装置101は、無線端末A200内の送受信装置201と同期を取って、無線リンク制御装置102からの信号を無線信号に変換し、無線端末A200に無線伝送する。
【0013】
一方、無線端末A200では、無線基地局100からの無線信号が送受信装置201及び無線リンク制御装置202で受信処理され、IPパケットの復元が行われる。ネットワーク制御装置は203、このIPパケットからデータを抽出し、各種アプリケーションに送信する。各種アプリケーションは、このデータから画像やテキスト、音声等の復元を行う。
【0014】
続いて、従来のマルチキャストシステムにおいてなされる制御シーケンスを説明する。
【0015】
この制御シーケンスは、次の三つに大別される。
【0016】
(1)無線線基地局から特定多数の無線端末に対してデータ配信を開始する際の制御シーケンス(図7参照)。
【0017】
(2)無線線基地局から特定多数の無線端末に対してデータ配信している際の制御シーケンス(図8参照)。
【0018】
(3)無線線基地局から特定多数の無線端末に対するデータ配信を終了する際の制御シーケンス例(図9参照)。
【0019】
以下、上記制御シーケンスについて順を追って説明する。
(1)無線線基地局から特定多数の無線端末に対してデータ配信を開始する際の制御シーケンス(図7参照)の説明。
【0020】
図7において、マルチキャストデータAの配信を希望する無線端末A200は、グループアドレスとして「A」を指定し、無線基地局100に対してマルチキャストデータAの配信を要求(配信要求(A))する(S101)。この要求のための制御信号は、IPパケット化されたユニキャスト信号である。無線基地局100は、この要求信号を処理し、基幹網300に対してマルチキャストデータAの配信を要求する。該無線基地局100は、希望のマルチキャストデータAが基幹網300から送られてくると、これを自サービスエリアSA2内に報知(S102)する。
【0021】
無線端末A200は、このマルチキャストデータAの受信を開始する(▲1▼)。尚、無線端末B210のように、配信を希望する時点(▲2▼)で、既にマルチキャストデータAが配信されている(S106・・・)場合には、配信要求(A)(S108)を無線基地局100へ送ると同時に、マルチキャストデータAの受信(S109)を開始する(▲3▼)。また、無線基地局100は、無線端末C220からの配信要求Bを受ける(S112)とマルチキャストデータBを自サービスエリアSA2内に報知(S113)し、無線端末C220は、このマルチキャストデータBの受信を開始する(▲4▼)
また、無線基地局100からは、定期的(T間隔)に、マルチキャストデータについて、配信を受けている全無線端末(この場合、マルチキャストグループを形成している全無線端末)に対し、配信を継続するか否かの「問合せ」が行われる。例えば、(S103)の「問合せ」では、配信を受けている無線端末は無線端末A200のみなので、該無線端末Aに対し、配信を継続するか否かの「問合せ」が行われる。(S107)の「問合せ」では、配信を受けている無線端末はまだ無線端末A200のみなので、該無線端末Aに対し、配信を継続するか否かの「問合せ」が再び行われる。(S115)の「問合せ」では、配信を受けている無線端末は無線端末A200〜無線端末C220なので、全無線端末A200〜C220に対し、配信を継続するか否かの「問合せ」が行われる。
【0022】
上記のような「問合せ」を受けた無線端末は、この「問合せ」に対する応答を返す。本例では、上記(S103)と(S107)の「問合せ」に対する「応答」(S105)と(S110)が無線端末A200よりなされている。
【0023】
尚、図7の例では、マルチキャストデータAが各無線端末A200〜C220に対して所定タイミングで配信(S102、S104、S106、S109、S111、S114、S116)され、同様にマルチキャストデータBが各無線端末A200〜C220に対して所定タイミングで配信(S113)されている。
【0024】
(2)無線線基地局から特定多数の無線端末に対してデータ配信している際の制御シーケンス(図8参照)の説明。
【0025】
図8において、マルチキャストデータを配信中の場合、上記(1)で説明したように、無線基地局100から定期的(T間隔)に、全種類のマルチキャストデータについて、配信を受けている全無線端末A200〜C220(この場合、マルチキャストグループを形成している全無線端末)に対し、配信を継続するか否かを問合せる(S121)。この「問合せ」(S121)に対し、同一グループ(グループA:無線端末A200と無線端末B210が所属、グループB:無線端末C220のみ所属)の内、いずれか1台の無線端末が最初に無線基地局100に対し応答を返したとする。本例では、無線端末B210が無線端末A200より先に応答を返す(S122)場合を示している。この応答を受信した無線基地局100は、グループAに対するマルチキャストデータAの配信を継続する(S124)。また、この応答は、無線基地局100で折り返され、自サービスエリアSA2内に報知(S123)される。この折り返された応答を受信した無線端末A200は、応答することを取りやめる。
【0026】
一方、無線端末C220は、同一グループに他の無線端末が存在しないため、無線端末B210と同様に、問合せに応答(応答B)する(S125)。同様に、この応答は、無線基地局100で折り返され、自サービスエリアSA2内に報知(S126)される。以降、マルチキャストデータAとBの配信が継続される(S127〜S129・・・)。
(3)無線線基地局から特定多数の無線端末に対するデータ配信を終了する際の制御シーケンス(図9参照)の説明。
【0027】
図9において、無線端末A200及び無線端末B210はマルチキャストデータAを受信中、無線端末C220はマルチキャストデータBを受信中とする。
【0028】
無線基地局100からの「問合せ」は各無線端末A200〜C220に通知され(S131)、(S137)、無線端末C220のように、無線基地局100からの「問合せ」(S131)の後でマルチキャストデータBの受信を終了した場合(▲1▼)、無線端末C220は、その「問合せ」に対する応答を返さない。この場合、次の「問合せ」の時点までにマルチキャストデータB配信を希望する旨の応答がなされないため、無線基地局100は、T時間が経過する間マルチキャストデータBの配信を継続(S135)するが、該T時間経過後は、マルチキャストデータBの配信を終了(▲3▼)する。同時に、無線基地局100は基幹網300に対し、マルチキャストデータBの配信は不要である旨を伝える。一方、無線端末A200のようにマルチキャストデータAが配信(S134)された後に該マルチキャストデータAの受信を終了(▲2▼)しても、同一データ(マルチキャストデータA)を受信中の無線端末B210が存在すれば、この無線端末B210が無線基地局100に対し応答(応答A)(S132)する。このため、図8で説明したように、マルチキャストデータAの配信は継続(S136、S138、S139・・・)される。無線基地局100はこの応答(A)に対する折り返しを自サービスエリアSA2内の無線端末A200〜C220に対して報知(S133)する。
【0029】
また、マルチキャストデータAの配信は、マルチキャストデータBと同様に、無線基地局100からの問合せに対してT時間以上応答がなかった場合に終了(▲4▼)する。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のマルチキャストシステムでは、以下のような問題がる。図10に示すように、無線基地局100は、マルチキャストパケット(A〜H)を垂れ流して配信しているためtより受信を開始した無線端末(例:無線端末A200)は、途中から受信しているためデータの先頭部分(マルチキャストパケットA〜C)を受信できず、このため、過去に配信されたパケットの利用ができないという問題がある。
【0031】
また、これらのマルチキャストパケット(A〜H)がインターネット400上から連続的に配信されると、無線基地局100と無線端末A200〜C220との間の無線区間においても連続的にマルチキャストされることになる。しかしながら、移動通信環境における無線区間では、フェ−ジングや干渉等による電波伝搬条件の変動のため、無線伝送が困難になる時間帯が存在する。このため、この時間帯内に配信されたマルチキャストパケットは、上記無線端末A200〜C3220には届かないという問題がある。
【0032】
また、移動通信システムでは、有線網を利用した有線通信システムと比べて伝送容量が限られているため、無線区間のトラヒックが輻輳し、無線リソースが不足した場合には、無線基地局100まで届いたマルチキャストパケットを自サービスエリアSA2内の無線端末A200〜C220に配信できないという問題がある。
【0033】
更に、マルチキャストデータの中には、ユーザにとって不必要なコンテンツが含まれている場合がある。例えば、ユーザが最新映画の配信を希望し、無線端末A200(例)がこのデータの配信を受けるマルチキャストグループに属していたとする。しかしながら、ユーザに対して配信される最新映画の中には、該ユーザが観覧を希望しない映画が含まれている場合が多々ある。この場合、該ユーザにとって、観覧しない映画のコンテンツは不必要である。従来のマルチキャストシステムでは前述の通り、無線基地局100と基幹網300とを含む網側において、各無線端末A200〜C220の中でどの無線端末が、どのマルチキャストグループから、何時離脱したか管理できないため、マルチキャストグループの種類を予め定め、その定められたマルチキャストグループに属す権利を購入するという課金方法がとられている。従って、従来のマルチキャストシステムでの課金方法では、ユーザにとって不必要なコンテンツについても課金されることになり、ユーザの利益が図れないという問題がある。
【0034】
そこで、本発明の第一の課題は、マルチキャスト配信サービスにおいて、無線端末にて過去に配信されたデータの利用が可能であり、また、電波伝搬条件の変動及び無線リソース不足に伴うデータの欠落防止が可能であり、更に、ユーザが利用したコンテンツに対する課金が可能なマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステムを提供することである。
【0035】
また、本発明の第二の課題は、そのようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法に従って処理を行うことのできる配信制御装置を提供することである。
【0036】
更に、本発明の第三の課題は、そのようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法に従って処理を行う無線端末を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明によれば、情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積し、その蓄積されたマルチキャスト情報の識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知し、情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいてマルチキャスト情報の選別をし、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するように構成される。
【0038】
このようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法では、情報配信装置から配信されるマルチキャスト情報が無線端末に予め蓄積され、その蓄積されたマルチキャスト情報を識別することのできる識別情報が情報配信装置に通知される。例えば、無線端末に蓄積されたマルチキャスト情報のなかから、あるコンテンツをユーザが利用した場合、ユーザにて利用されたコンテンツを識別することのできる識別情報が無線端末から情報配信装置に対して通知される。情報配信装置は、無線端末から通知された当該識別情報に基づいて配信するに適当なマルチキャスト情報を選別して自サービスエリア内の無線端末に配信する。
【0039】
つまり、本発明によれば、無線端末からどのマルチキャスト情報を利用したかが情報配信装置に報告されるので、該情報配信装置は、自サービスエリア内で無線端末にて利用されているマルチキャスト情報の利用状況を掴むことができる。そのため、情報配信装置は、ユーザにて利用の見込まれるマルチキャスト情報だけを選別して無線端末に配信することができるので、マルチキャスト情報の配信に割当てる無線リソースを有効に利用することができるようになる。
【0040】
また、無線端末では、情報配信装置から配信されるマルチキャスト情報を記憶しているので、該情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を先頭から利用でき、また過去に配信されたマルチキャスト情報を利用することができる。
【0041】
上記情報配信装置は、無線区間を介してマルチキャスト情報の配信を行うものであれば、特に限定されず、無線端末と無線通信を行う無線基地局であっても、その無線基地局に接続される他の装置であっても、また、情報配信装置の機能を無線基地局と該無線基地局に接続される他の装置に分散させるようにしてもよい。
【0042】
無線端末から情報配信装置に対して通知される上記識別情報によれば、上記配信制御方法において、上記識別情報は、上記マルチキャスト情報に含まれたコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子となるように構成される。
【0043】
上記マルチキャスト情報によれば、配信制御方法において、上記マルチキャスト情報は、上記識別情報及びコンテンツの容量に関する情報及び課金に関する情報及びコンテンツの鮮度に関する情報の少なくとも1つを含むように構成される。
【0044】
無線端末から無線基地局に対する上記識別情報の通知が任意のタイミングで行えるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積し、その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツを利用する前及び利用した後の少なくとも一方のタイミングにて上記識別情報を情報配信装置に通知するように構成される。
【0045】
自サービスエリア内での利用が予想されるマルチキャスト情報の選別が可能になるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報の統計をとり、その統計で得られた値を基に無線端末での利用頻度が高いとみなし得るマルチキャスト情報を選別するように構成される。
【0046】
ユーザが利用を希望しているコンテンツの予約を行うことができるという観点から、本発明によれば、情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積し、その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を識別情報として予め登録し、その登録された当該識別情報を所定タイミングにて情報配信装置に通知し、情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいてマルチキャスト情報の選別を行い、該選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するように構成される。
【0047】
コンテンツを提供する事業者側でユーザに配信する該コンテンツを選別して配信することができるという観点から、本発明によれば、情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、情報配信装置は、無線端末に配信すべきマルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を識別情報として登録し、その登録された上記識別情報に基づいてマルチキャスト情報の選別を行い、該選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するように構成される。
【0048】
配信するマルチキャスト情報のセキュリティを向上させることができるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、情報配信装置は、配信するマルチキャスト情報に含まれるコンテンツ毎または該コンテンツを含むマルチキャスト情報毎に暗号化を行い、上記無線端末から通知された上記識別情報に対応した鍵に係る情報を生成し、その生成した鍵に係る情報を当該暗号化された情報を復号するための鍵として無線端末に通知するように構成される。
【0049】
生成した鍵を無効にすることができるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、上記生成した鍵に係る情報を所定時間経過後に無効にするように構成される。
【0050】
また、上記同様な観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、上記生成した鍵に係る情報を無効にさせる制御信号に従って該生成した鍵に係る情報を無効にするように構成される。
【0051】
暗号化解除のための鍵の発行時間に基づいた課金が行えるようになるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、無線端末から上記識別情報が通知された時間及び上記暗号化された情報の復号を行うための鍵に係る情報を無線端末に通知した時間の少なくとも1つの時間に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うように構成することができる。
【0052】
このようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法では、情報配信装置は、暗号化解除のための鍵の発行に基づいた課金の実現が可能である。従って、本発明によれば、マルチキャスト情報のセキュリティを確保しつつ、ユーザが利用したコンテンツだけに課金を行うことができるので、ユーザでの利便性を向上させることができる。
【0053】
マルチキャスト情報に含まれる課金情報に基づいて課金が行えるようになるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、マルチキャスト情報に含まれる課金情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うように構成される。
【0054】
上記課金情報によれば、上記配信制御方法において、 上記課金情報は、課金形態に関する情報、課金するタイミングに関する情報、利用料金に関する情報の少なくとも1つを含むように構成される。
【0055】
コンテンツの公開日時を基準に課金を行うことができるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、上記課金情報に基づいて課金を行う際に、マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの鮮度に関する情報を参照し、その参照によって得られるコンテンツの公開日時に対応付けられた料金を表す情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うように構成される。
【0056】
電波伝搬条件に応じてマルチキャスト情報の配信制御が行えるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、情報配信装置は、マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、電波伝搬条件に基づいて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定するように構成される。
【0057】
このようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法では、情報配信装置は、電波伝搬条件を判断してマルチキャスト情報を配信するので、電波伝搬条件不良によるマルチキャスト情報の欠落を防止することが可能となる。
【0058】
トラヒックの輻輳状況に応じて、マルチキャスト情報の配信制御が行えるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、情報配信装置は、マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、無線リソースの空き具合に応じて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定するように構成される。
【0059】
このようなマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法では、情報配信装置は、マルチキャスト情報を配信する際に無線リソースの空き状況を判断してマルチキャスト情報を配信するので、無線リソース不足によるマルチキャスト情報の欠落を防止することができる。
【0060】
また、電波伝搬条件及び無線リソースの空き具合に応じて配信するマルチキャスト情報の配信順位を変えることができるという観点から、本発明によれば、上記配信制御方法において、上記情報配信装置は、マルチキャスト情報を配信する際に、上記電波伝搬条件及び無線リソースの空き具合に応じて定められる伝送速度に従って上記マルチキャスト情報の配信順序を決定するように構成される。
【0061】
また、同様に上記第一の課題を解決するため、本発明によれば、情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御システムにおいて、無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積するマルチキャスト情報記憶手段と、その蓄積されたマルチキャスト情報の識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段と、情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいてマルチキャスト情報を選別する配信情報選別手段と、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段とを有するように構成される。
【0062】
更に、上記第二の課題を解決するため、本発明によれば、無線区間を介してサービスエリア内の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信する情報配信装置に設けられ、情報の配信制御を行う配信制御装置において、上記情報配信装置は、無線端末から通知された識別情報に基づいてマルチキャスト情報を選別する配信情報選別手段と、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するように構成される。
【0063】
また、更に、上記第三の課題を解決するため、本発明によれば、情報配信装置から無線区間を介して配信されるマルチキャスト情報を受信する受信する無線端末において、上記無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積するマルチキャスト情報記憶手段と、その蓄積されたマルチキャスト情報の識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段とを有するように構成される。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0065】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。本発明のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法が適用されるシステムでは、無線基地局(BS:Base station)10は、インターネット40から送出されるマルチキャスト情報(以下、マルチキャストデータという)を基幹網30を介して受信すると、マルチキャスト配信サービスに基づいたマルチキャストデータをサービスエリアSA1(無線ゾーン)内にパケット単位(A〜H)にマルチキャスト配信する(▲1▼)。このサービスエリアSA1に在圏する複数の無線端末A50、無線端末B51、無線端末C52は、無線基地局10から配信されるマルチキャストデータをパケット単位に受信する。尚、本例では、各無線端末A50〜無線端末C52は同じマルチキャストグループに属しているものと仮定して説明を行う。
【0066】
続いて、本図を参照しながら、本発明のシステムの動作概要について説明をする。無線基地局10は、インターネット40上で提供されている多数のマルチキャストデータや、通信事業者が自らの基幹網30(例:移動通信網)内で提供しているマルチキャストデータの中から、自サービスエリアSA1内での利用が予想されるマルチキャストデータを選別し(具体的な選別方法は後述する)、該選別されたマルチキャストデータの配信を希望している無線端末A50〜無線端末C52に配信する。これら無線端末A50〜無線端末C52は、無線基地局10より配信されたマルチキャストデータ(このマルチキャストデータの中にいくつかのコンテンツが含まれている)をそれぞれが内蔵する記憶装置50、51、52に蓄積する。本例では、無線端末A50が記憶装置50、無線端末B51が記憶装置51、無線端末C52が記憶装置52を内蔵する形態を例示しているが、上記記憶装置50、51、52を外部に設ける形態(外付けタイプの記憶装置)であってもよい。
【0067】
本発明では、例えば、無線端末A50のユーザが上記マルチキャストデータに含まれる任意のコンテンツを利用した場合、該利用したコンテンツを識別する識別情報(以下、識別子という)及びそのコンテンツが含まれるマルチキャストデータの識別情報(以下、マルチキャストグループアドレスという)の少なくとも1つが無線端末A50から無線基地局10に報告(利用データ報告)される。ここでは、無線端末A50のユーザが上記マルチキャストデータに含まれる任意のコンテンツを利用した後に、上記識別情報が該無線端末A50より無線基地局10に報告(=通知)される場合を例示したが、本発明は、これに限定されるものでなく、該無線端末A50のユーザが任意のコンテンツを利用する前、あるいは利用前後双方において上記識別情報を無線基地局10に通知する形態であってもよい。
【0068】
尚、ユーザが利用を希望するコンテンツが無線端末A50〜無線端末C52の記憶装置50〜50に無い場合は、該無線端末A50〜無線端末C52は、無線基地局10に対し、所望のコンテンツを含むマルチキャストデータの配信を要求する。
【0069】
上述したように本発明のシステムでは、マルチキャストデータに含まれるコンテンツを利用した無線端末からどのコンテンツを利用したかを識別するための通知が利用データ報告として無線基地局10に対し報告される。無線基地局10は、その利用データ報告から、自サービスエリアSA1内に在圏する無線端末にて利用されたコンテンツを知ることができるので、利用が見込まれるコンテンツを含むマルチキャストデータのみを選別して配信することができるようになる。そのため、マルチキャストグループに参加する無線端末が一つもいないのにマルチキャストデータが配信されてしまうということの回避が可能になるので、無線基地局10は、マルチキャストデータ配信のために割当てる無線リソースを有効に利用することができる。
【0070】
また、本発明のシステムによれば、無線基地局10から配信されたマルチキャストデータを各無線端末A50〜無線端末C52にて内蔵される記憶装置50〜50に蓄積するようにしているので、ユーザは、無線基地局10から配信されたマルチキャストデータを先頭から利用することができ、かつ何時でも希望とするマルチキャストデータを利用することができる。
【0071】
更に、本システムでは、無線基地局10と各無線端末A50〜無線端末C52間とで同期が取られ、電波伝搬条件やトラヒック等の伝送路条件が良好であるときに限って無線基地局10からのマルチキャストデータ配信がなされる。例えば、電波伝搬(=伝送路)の状況を表すグラフ(▲2▼)中、伝送路の状況が『良』となっている時間帯では、マルチキャストパケット(A〜H)が配信(▲3▼〜▲5▼)され、反対に、伝送路の状況が『悪』となっている時間帯では、マルチキャストパケットは配信されずに停止状態となる。また、無線基地局10は、自らの空き無線リソースがあるときに限ってマルチキャストデータを配信するようにしている。
【0072】
このように本発明のシステムでは、無線基地局10は、伝送路の状況が良好、かつ無線リソースが不足していないときに限ってマルチキャストパケット(A〜H)の配信を行う。その結果、各無線端末A50〜無線端末C52では、電波伝搬条件の変動や無線リソース不足によるマルチキャストデータの欠落を防止することができる。
【0073】
次に、本発明のシステムで用いられる無線基地局10及び無線端末A50〜無線端末C52の装置構成例を、それぞれ図2及び図3に示す。尚、無線端末A50〜無線端末C52の装置構成は同一であるので、本例では、無線端末A50を代表にとり実施例の説明を行う。
【0074】
図2において、無線基地局10は、送受信装置11と、無線リンク制御装置12と、配信タイミング制御装置13と、バッファメモリ14と、ネットワーク制御装置15と、該ネットワーク制御装置に内蔵されたマルチキャストデータ制御装置15と、ATM送受信装置16と、AAL送受信装置17とを具備して構成される。
【0075】
図3において、無線端末A50は、送受信装置21と、無線リンク制御装置22と、配信タイミング制御装置23と、ネットワーク制御装置24と、該ネットワーク制御装置に内蔵されたマルチキャストデータ制御装置24と、記憶装置25とを具備して構成される。
【0076】
まず、図2を参照しながら無線基地局10の動作概要について説明を行う。
【0077】
基幹網30から無線基地局10に入力されたディジタル信号は、ATM送受信装置16及びAAL制御装置17を経由し、インターネットプロトコルで規定さるIPパケットに復元される。このIPパケットには、送信元アドレスと宛先アドレスの二つのIPアドレスが付加されている。また、マルチキャストの場合には、宛先アドレスの代わりに、このIPパケットがマルチキャストパケットである旨を示す符号と、マルチキャストグループアドレスが付加されている。更に、ブロードキャストの場合は、同様にブロードキャストパケットである旨を示す符号が付加されている。ネットワーク制御装置15は、IPアドレスから宛先となる無線端末を特定し、自サービスエリアSA1内にその無線端末が存在する場合に、このIPパケットを無線リンク制御装置12へ送る。尚、マルチキャストパケットの場合は、マルチキャストグループアドレスよりマルチキャストグループを特定し、自サービスエリアSA1内にこのグループに属する無線端末(例:無線端末A200)が存在する場合に、内蔵するマルチキャストデータ制御装置15にマルチキャストパケットを送信する。
【0078】
マルチキャストデータ制御装置15は、無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24と同期をとり、自サービスエリアSA1内での利用が予想されるマルチキャストデータのみ選別し、マルチキャストパケットをバッファメモリ14に送る。マルチキャストデータ制御装置15での具体的な動作例は、後述する。バッファメモリ14はマルチキャストパケットのみ記憶し、蓄積する。この蓄積されたマルチキャストパケットは、記憶された時間順に無線リンク制御装置12により読み出される。無線リンク制御装置12は、無線端末A50内の無線リンク制御装置22と同期をとって、このマルチキャストパケットを伝送するためのスケジュール管理や、無線リソースを各無線端末A50〜C52に割当てる管理、その他ハンドオーバ等の移動通信固有の制御を行う。配信タイミング制御装置13は、無線端末A50内の配信タイミング制御装置23と同期を取って、マルチキャストデータを配信するタイミングを決定し、無線リンク制御装置12に指示する。この配信タイミング制御装置13の具体的な動作例は、後述する。送受信装置11は、無線端末A50内の送受信装置20と同期をとって、無線リンク制御装置12からの信号を無線伝送する。
【0079】
続いて、図3を参照しながら無線端末A50の動作概要について説明する。
【0080】
無線端末A50では、無線基地局10から送られてきた無線信号から、送受信装置20及び無線リンク制御装置22により、IPパケットを復元する。ネットワーク制御装置24は、このIPパケットからデータを取り出して各種アプリケーションに送る。しかし、上記IPパケットがマルチキャストパケットの場合は、そのマルチキャストパケットをネットワーク制御装置24が内蔵するマルチキャストデータ制御装置24に送る。マルチキャストデータ制御装置24は、全てのマルチキャストパケットを一旦、記憶装置25に記憶する。無線端末A50ユーザが任意のコンテンツを利用する際、マルチキャストデータ制御装置24は、このコンテンツの復元に必要なマルチキャストパケットを記憶装置25から読み出し、各種アプリケーションに送る。これと同時に、無線端末A50ユーザにて利用されたコンテンツを識別する識別子と、このコンテンツを含むマルチキャストデータのグループアドレスを、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に送る。尚、無線端末A50ユーザの所望コンテンツが、記憶装置25に蓄積されていない場合、マルチキャストデータ制御装置24は、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に該所望のコンテンツを含むマルチキャストデータの配信要求を行う。各種アプリケーションは、マルチキャストデータ制御装置24から送られたマルチキャストパケットから画像やテキスト、音声等の復元を行う。
【0081】
また、本発明の無線端末A50を画面の大きいTV(Television)等に接続することで、ユーザは記憶装置25に蓄積されたコンテンツを大画面にて鑑賞することができる。更に、無線端末A50をAC電源に接続することでバッテリの残量不足から開放され、連続的にマルチキャスト情報の蓄積が可能になる。
【0082】
次に、マルチキャストデータ制御装置15(無線基地局10側)、24(無線端末A側50)での具体的な動作例について説明する。
【0083】
この二つのマルチキャストデータ制御装置15、24は、互いに通信を行って次の三つの機能を実現する。
【0084】
(1)無線基地局10において、自サービスエリアSA1内での利用が見込めるマルチキャストデータを選別する機能。
【0085】
(2)無線端末A50において、無線基地局10から配信されたマルチキャストデータの中から、ユーザ所望のマルチキャストデータを選択する機能。
【0086】
(3)コンテンツ(マルチキャストデータは、このコンテンツが複数集められて構成される)毎に付加された識別子により、課金制御を行う機能。尚、この課金制御を行うためには、コンテンツ毎に識別子を付加する必要がある。このコンテンツ毎に識別子を付加する方法として、例えば、通信事業者自らが基幹網30(例:移動通信網)にサーバを設置し、該通信事業者にて配信するコンテンツ毎に識別子を付加してマルチキャストサービスを行う場合や、ユーザが利用したコンテンツの識別子をインターネット上でマルチキャストサービスを行っている事業者(例:コンテンツ提供業者)に送るようにシステムを構成する場合等がある。後者の場合であれば、事業者でもコンテンツ毎の課金を行うことが可能である。
【0087】
続いて上記(1)の機能について詳述する。
【0088】
無線基地局10側のマルチキャストデータ制御装置15は、マルチキャストパケットが入力されると、これに付加されているマルチキャストグループアドレスを認識し、自サービスエリアSA1内での利用が予想されるマルチキャストデータを選別する。この選別のためには、次に示す方法のうち一つ、または複数組み合わせた方法を用いる。
【0089】
(選別方法a)
無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24は、ユーザが利用したマルチキャストデータのグループアドレスを送信内容としてIPパケット化し、マルチキャストデータの利用がユーザにてあった時点で、その利用のあったマルチキャストデータのグループアドレスを無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に送る。無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15は、マルチキャストデータのグループアドレスの統計を取ってリストを作成し、自サービスエリアSA1内で利用頻度の高いマルチキャストデータのグループアドレスと一致するマルチキャストデータを選別する。
【0090】
この選別方法aでは、無線端末A50ユーザが所望のマルチキャストデータを利用した時点で、該ユーザにて利用されたマルチキャストデータが無線基地局10に報告される(利用データ報告)。無線基地局10は、この無線端末A50から報告された利用データ報告に基づいて統計をとることで、自サービスエリアSA1内で比較的利用頻度の高いマルチキャストデータの把握が可能となる。その結果、無線基地局10は、自サービスエリア内SA1で利用見込みがないマルチキャストデータを配信しなくて済むようになるので、マルチキャストデータ配信に割当てられる無線資源の有効利用が可能になる。
【0091】
(選別方法b)
無線端末A50ユーザ所望のマルチキャストデータのグループアドレスを、無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24に予め記憶させておき、無線端末A50の電源が投入された際に、この記憶されたマルチキャストデータのグループアドレスを送信内容としてIPパケット化して無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に通知する。無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15は、無線端末A50から通知された上記マルチキャストデータのグループアドレスを記憶し、このアドレスに一致するマルチキャストデータを選別する。
【0092】
このような選別方法bでは、無線端末A50ユーザが所望のマルチキャストグループアドレスを該無線端末A50内に予め登録しておき、電源投入のタイミングでその登録されたマルチキャストグループアドレスが無線基地局10に対して通知されるようになっている。つまり、ユーザが所望のマルチキャストデータを利用する前に、マルチキャストデータのグループアドレスが無線基地局10に報告される(利用データ報告)。無線基地局10は、この無線端末A50から報告された利用データ報告に含まれるマルチキャストグループアドレスと一致するマルチキャストデータを選別することで、自サービスエリア内SA1で利用が見込まれるマルチキャストデータに絞って配信することができる。
【0093】
その結果、無線基地局10は、無線資源を有効に利用することができる。
【0094】
(選別方法c)
通信事業者が配信すべきと判断したマルチキャストデータのグループアドレスを無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に入力する。マルチキャストデータ制御装置15は、該入力されたマルチキャストデータのグループアドレスに一致するマルチキャストデータを選別する。
【0095】
このような選別方法cでは、通信事業者が配信すべきマルチキャストデータを自ら選別して無線端末A50に配信するようにしているので、自サービスエリア内SA1で利用見込みの少ないマルチキャストデータの配信を回避することができる。その結果、無線基地局10は、無線資源を有効に利用することができる。
【0096】
上記選別方法a〜cでは、自サービスエリアSA1内での利用が予想されるマルチキャストデータを選別するために、マルチキャストデータのグループアドレスを用いたが、本発明はこれに限定されるものでなく、後述する(3)の機能で使用される識別子を用いてもよい。
【0097】
以上、(1)の機能の説明と共にその機能によって得られる効果について説明を行った。
【0098】
次に、上記(2)の機能について説明する。
【0099】
無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24は、この装置24を内蔵するネットワーク制御装置24からのマルチキャストパケットを全て記憶装置25に記憶する。マルチキャストデータ制御装置24は、無線端末A50ユーザが指定したマルチキャストグループアドレスと一致するマルチキャストパケットだけを記憶装置25から読み出す。その読み出されたマルチキャストパケットは各種アプリケーションに送られる。各種アプリケーションは、マルチキャストデータ制御装置24から送られたマルチキャストパケットから画像やテキスト、音声等の復元を行う。尚、該ユーザが指定したマルチキャストグループアドレスと一致するマルチキャストパケットが記憶装置25に蓄積されていなければ、マルチキャストデータ制御装置24は、無線リンク制御装置22を経由して、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に対し、該ユーザ所望のマルチキャストデータを配信するように要求する。
【0100】
上述したように、上記(2)の機能では、無線基地局10から配信されたマルチキャストパケットが全て無線端末A50内の記憶装置25に記憶され、ユーザの指定したタイミングにて該記憶装置25に記憶された情報が読み出され各種アプリケーションによる利用が行えるようになっている。
【0101】
例えば、無線基地局10から流れるように配信されたマルチキャストパケットを受け取る端から再生していくような(ストリーミング)従来の無線端末であれば、あるコンテンツの配信途中から受信したデータは、途中からしか利用できないが、本発明の無線端末A50では、無線基地局10から配信されたマルチキャストパケットを全て無線端末A50内の記憶装置25に記憶するようにしているので、データの先頭部分からの利用が可能であり(例:映画や音楽クリップ等の再生が最初から再生可能)、かつ過去に配信されたデータの利用もユーザの好きな時に利用することができる。
【0102】
尚、上記(2)の機能では、ユーザが所望のマルチキャストデータを選択するために、マルチキャストデータのグループアドレスを用いたが、本発明はこれに限定されるものでなく、後述する(3)の機能で使用される識別子を用いてもよい。
【0103】
以上、(2)の機能の説明と共にその機能によって得られる効果について説明を行った。
【0104】
更に、上記(3)の機能について説明を進める。
【0105】
本機能は、前述の通り、マルチキャストデータ、またはコンテンツを利用した無線端末A50ユーザへの課金のための機能である。
【0106】
本発明のシステムにおいて、該ユーザに課金を行う具体的な方法を次に示す。
【0107】
(課金方法a)
無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24は、無線端末A50ユーザがコンテンツ、あるいはマルチキャストデータを利用する事前または事後、あるいはその双方で、識別子、あるいはマルチキャストグループアドレスを送信内容としてIPパケット化し、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に通知する。この無線基地局10を管理している通信事業者は、上記マルチキャストデータ制御装置15に通知された上記識別子、あるいはマルチキャストグループアドレスを受取った時間に基づいて課金する。
【0108】
この課金方法aでは、ユーザがコンテンツを利用する事前または事後、あるいはその双方で、ユーザにて利用されるコンテンツの識別を行うための識別情報(例:識別子、マルチキャストグループアドレス)が無線端末A50より無線基地局10に送られる。無線基地局10を管理している通信事業者は、上記識別情報を受信した時間に基づいた課金を行うことで、ユーザが利用したコンテンツだけに対して課金することができる。
【0109】
(課金方法b)無線基地局10からマルチキャストパケットを配信する際に、これらのパケットを暗号化しておく。無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24は、該無線端末A50のユーザがコンテンツ、あるいはマルチキャストデータを利用する事前に、識別子、あるいはマルチキャストグループアドレスを送信内容としてIPパケット化し、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15に通知する。無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15は、無線端末A50から通知された識別子、あるいはマルチキャストグループアドレスに対応した暗号化解除のための鍵をIPパケット化して、無線端末A50内のマルチキャストデータ制御装置24に送る。マルチキャストデータ制御装置24は、記憶装置25から読み出したマルチキャストパケットについて、無線基地局10内のマルチキャストデータ制御装置15から送られた暗号化解除のための鍵を用いて暗号化を解除する。通信事業者は、暗号化解除のための鍵を無線基地局10が発行したことに対して、ユーザに課金する。
【0110】
この課金方法bでは、無線基地局10から配信されるマルチキャストデータが暗号化されて配信される。無線端末A50は、無線基地局10に対し、利用希望するマルチキャストデータの報告(利用データ報告)をし、上記利用希望するマルチキャストデータの暗号化を解除するための鍵を当該無線基地局10から取得しなければ所望のマルチキャストデータを利用することができないようになっている。
【0111】
無線基地局10を管理している通信事業者は、上記暗号化を解除するための鍵の発行に基づいた課金を行うことで、ユーザに対するマルチキャストデータ配信の安全性が保たれ、かつユーザが利用したコンテンツだけに課金することができる。
【0112】
(課金方法c)
情報配信装置から配信されるマルチキャスト情報には、コンテンツを識別する識別子とそのコンテンツが属するグループを識別する識別子の他に課金に関する情報(課金情報)が含まれている。この課金情報には、例えば、ユーザに配信するコンテンツ毎の▲1▼課金形態、▲2▼課金タイミング、▲3▼利用料金を指定する情報が含まれている。
【0113】
例えば、課金対象となるコンテンツをコンテンツA(例:株価動向情報)とし、該コンテンツAに対する上記▲1▼~▲3▼が以下のように指定されたものとする。
【0114】
▲1▼ 課金形態:「初回のみ」
▲2▼ 課金タイミング:暗号化された情報の解除を行うための「鍵の発行時」
▲3▼ 利用料金:「\50」
このような場合、通信事業者あるいはコンテンツ提供業者は、コンテンツAを利用するユーザに対し、初回のみ\50を負担してもらう課金を実現できるようなる。
【0115】
また、他の例として、課金対象となるコンテンツをコンテンツB(例:最新米映画ビデオ版)とし、そのコンテンツBに対する上記▲1▼~▲3▼が以下のように指定されたものとする。
【0116】
▲1▼ 課金形態:「1回利用毎」
▲2▼ 課金タイミング:「鍵の発行時」
▲3▼ 利用料金:「\300」
このような場合、通信事業者あるいはコンテンツ提供業者は、コンテンツBを利用するユーザに対し、該コンテンツBを1回利用する毎に\300を負担してもらう課金を実現できるようなる。
【0117】
更に、他の例として、課金対象となるコンテンツをコンテンツC(米映画2000年ビデオ版)とし、そのコンテンツCに対する上記▲1▼~▲3▼が以下のように指定されたものとする。
【0118】
▲1▼ 課金形態:「利用時間」
▲2▼ 課金タイミング:「鍵の発行時」
▲3▼ 利用料金:2時間まで「\100」
1日まで「\200」
1週間まで「\300」
1ヶ月まで「\500」
このような場合、通信事業者あるいはコンテンツ提供業者は、コンテンツCを利用するユーザに対し、該コンテンツCの利用時間に応じた料金をユーザにて負担してもらう課金を実現できるようなる。
【0119】
また、本発明では、上記のような課金を行う際に、マルチキャスト情報に含まれる鮮度情報が参照される。この鮮度情報とは、コンテンツの公開日を基準日とし、その基準日からの経過時間に応じた所定額を上記利用料料金から割引くために用いられる。例えば、リリース直後(経過時間がリリース日から1日未満の場合)の最新版ビデオの配信を受けユーザが鑑賞するような場合、上記利用料金に対する割引額は「\0」であるが、リリース後、1ヶ月以上経過したビデオをユーザが配信を受け鑑賞した場合、その経過時間に応じた割引額が上記利用料金から差引かれるようになっている。
【0120】
このように課金方法cでは、通信事業者あるいはコンテンツ提供業者は、提供するコンテンツ(例:株価動向情報など)を考慮して上記▲1▼~▲3▼を決めることでユーザに対するコンテンツ課金に柔軟生を持たせることができる。その結果、ユーザに対してきめ細かい料金体系にてマルチキャスト情報サービスを提供することが可能になる。
【0121】
以上、(3)の機能の説明と共にその機能によって得られる効果について説明を行った。
【0122】
次に、配信タイミング制御装置13(無線基地局10側)、23(無線端末A50側)での動作例について説明する。本発明では、これら無線基地局10側と無線端末A50側の配信タイミング制御装置23が相互に通信を行い無線基地局10から配信されるマルチキャストパケット配信タイミングが制御される。
【0123】
以下、具体的な処理手順を図4を参照しながら説明する。
【0124】
図4において、無線基地局10において、バッファメモリ14から無線リンク制御装置12へマルチキャストパケットが入力されると、無線リンク制御装置12はマルチキャストパケットの有無判定(S1)を行い、その判定(S1)結果を配信タイミング制御装置13に通知する。このマルチキャストパケット有無判定(S1)で、マルチキャストパケットが有りと判定された場合(S1で有)は次の処理に移行するが、該判定(S1)でマルチキャストパケット無しと判定された場合(S1で無)は、マルチキャストパケットの到着待ち状態となる。
【0125】
配信タイミング制御装置13は、無線リンク制御装置12からマルチキャストパケット有りとの判定結果(S1で有)を得た場合、無線リンク制御装置12を介して無線端末A50内の配信タイミング制御装置23に電波伝搬特性(例:電界強度や受信強度など)や誤り率の測定を指示(S2)する。無線端末A50内の配信タイミング制御装置23は、送受信装置21から必要な情報(無線端末A50側で測定される電界強度や誤り率の測定結果)を取得して、無線基地局10内の配信タイミング制御装置13に通知する。尚、無線端末A50側で測定される電界強度や誤り率は、従来のシステムにおいて行われており、本機能を本配信タイミング制御装置23で実施するのは容易である。
【0126】
無線基地局10内の配信タイミング制御装置13は、無線端末A50から通知された上記情報に基づいて電波伝搬条件が良好であるか否かを判定(S3)し、この判定(S3)で電波伝搬条件が良好でないと判断(S3でNG)されたときは、無線リンク制御装置12へマルチキャストパケットの配信を待機するよう指示(S7)する。尚、マルチキャストパケットの配信待機中のときは、待機指示されたマルチキャストパケットは、バッファメモリ14に蓄積される。
【0127】
一方、上記判定(S3)で、電波伝搬条件が良好であると判定(S3でOK)されたときは、配信タイミング制御装置13は無線リンク制御装置12に対し、空きの無線リソースの有無を問合せる(S4)。無線リンク制御装置12は、該問合せ(S4)に基づいて空きの無線リソースがあるか否かを判定(S5)し、判定結果を配信タイミング制御装置13に通知する。配信タイミング制御装置13は、無線リンク制御装置12から通知された判定結果で、空き無線リソースが無との判定結果を得た場合(S5で無)は、該無線リンク制御装置12に対し、マルチキャストパケットの配信を待機するように指示(S7)する。この場合、配信タイミング制御装置13は、再度、電界強度や誤り率の測定を指示し、その測定結果で電波伝搬条件が良好であるとの結果(S3でOK)を得たときに無線リソースに空きがあれば(S5で有)、マルチキャストパケットの配信を無線リンク制御装置12に指示する。このようにして無線リンク制御装置12にマルチキャストパケットの配信指示が伝達されると、送受信装置11より所定のマルチキャストパケットの配信が開始される(S6)。
【0128】
このように、本発明の配信タイミング制御装置13、23では、配信対象となるマルチキャストパケットがあった際に、即配信するのでなく、電波伝搬条件や無線リソースの空き具合を判断してから該マルチキャストパケットの配信がなされるよう配信タイミングの制御が行われる。従って、電波伝搬条件が悪い状況のときや無線リソースが不足しているときにマルチキャストパケットが配信されるのを防ぐことができるので、マルチキャストパケットの欠落を事前に防止することが可能となる。
【0129】
また、電波伝搬条件と空無線リソースの空き具合からマルチキャストパケットの伝送速度を決めることができる。例えば、電波伝搬条件が極めて良好な状態で、かつ空き無線リソースが最高速度以下にて伝送することのできるリソースが確保されているような場合、マルチキャストパケットは最高速度にて伝送することができる。このような場合、本発明の配信タイミング制御装置13、23は、大容量のコンテンツを優先して配信するよう配信順序の変更を行う。一方、電波伝搬条件が極めて劣悪な状態で、かつ空き無線リソースが最低速度にて伝送することのできるリソースが確保されているような場合、マルチキャストパケットは最低速度にて伝送することができる。このような場合、本発明の配信タイミング制御装置13、23は、小容量のコンテンツを優先して配信するよう配信順序の変更を行う。
【0130】
このように本発明の配信タイミング制御装置13、23では、電波伝搬条件と空き無線リソースの状況に基づいて求められる伝送速度に応じてコンテンツの配信順序を制御している。その結果、コンテンツの配信を効率良く配信することができる。
【0131】
これまで説明してきたように、本発明のシステムによれば、マルチキャストデータを無線端末A50において蓄積できるので、常にデータの先頭から利用でき、また過去に配信されたデータも利用することができる。
【0132】
また、無線基地局10は電波伝搬条件や無線リソースの空き状況を判断してマルチキャストデータを配信できるので、電波伝搬条件の変動や無線リソース不足によるマルチキャストデータの欠落を防止することができる。更に、無線端末A50が電波伝搬条件の比較的よい場所に固定的に設置されていれば、電波伝搬条件の劣化による影響が少なくなることから長時間所望受信電力を得ることができるので安定的にマルチキャスト情報を蓄積することができる。
【0133】
また、更に、ユーザが利用したコンテンツだけに課金することができるようになるので、ユーザの利益を図ることができる。
【0134】
上記例において、マルチキャストデータ制御装置24を含むネットワーク制御装置及び配信タイミング制御装置13は、本発明の実施例では、情報配信装置として無線基地局10内に備えられる形態を示したが、システムの構成はこれに限られず、該情報配信装置が無線基地局10の外部に設けられてもよい。尚、本実施例においては、無線基地局10が情報配信装置に対応している。
【0135】
無線端末A50の記憶装置25の情報記憶機能がマルチキャスト情報記憶手段、に対応し、マルチキャストデータ制御装置24の識別情報送出機能が識別情報通知手段に、また同装置24の識別情報送信タイミング設定機能が識別情報通知設定手段に、記憶装置25の識別情報登録機能が識別情報予約手段に対応する。
【0136】
無線基地局10のマルチキャストデータ制御装置15のマルチキャストデータ選別機能が配信情報選別手段に、送受信装置11の情報送信機能が情報配信手段に対応する。また同装置15のマルチキャストグループ統計機能が識別情報統計手段および統計結果利用手段に、バッファ14の識別情報記憶機能が識別情報自己登録手段に、送受信装置11のデータ暗号化機能が配信情報暗号化手段、鍵生成機能が鍵生成手段に、鍵情報送信機能が鍵情報通知手段に、同装置11の鍵情報削除機能が第1の鍵無効手段及び第2の鍵無効手段に対応する。更に、ネットワーク制御装置15の課金情報送出機能が第一及び第三の課金処理手段に、配信タイミング制御装置13の配信判定機能が第一の配信決定手段と第二の配信決定手段に、また同配信タイミング制御装置13の配信制御機能が配信順序制御手段に対応する。
【0137】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1乃至34記載の本願発明によれば、無線基地局は、無線端末から得られる利用データ報告から自サービスエリア内での利用が見込まれるマルチキャストデータのみを選別し、電波伝搬条件が良好、かつ無線リソースの空きがあるときに限って該マルチキャストデータを配信する。その結果、無線リソースをできるだけ有効に利用することのできるマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステムを実現することができるようになる。
【0138】
また、無線端末では、無線基地局から配信されたマルチキャストデータが蓄積されるので、常にデータの先頭から利用でき、また、過去に配信されたデータを利用することのできるマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステムを実現することができるようになる。
【0139】
更に、ユーザが利用したコンテンツだけに課金できるので、ユーザの利益を図ることのできるマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法及びシステムを実現することができるようになる。
【0140】
また、請求項35乃至46記載の本願発明によれば、上記配信制御方法に従って処理を行う配信制御装置を提供することができる。
【0141】
更に、請求項47乃至49記載の本願発明によれば、上記配信制御方法に従って処理を行う無線端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の無線基地局のブロック図である。
【図3】本発明における無線端末のブロック図である。
【図4】配信タイミング制御装置(無線基地局側、無線端末側)での処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】従来の無線基地局のブロック図を示す図である。
【図6】従来の無線端末のブロック図を示す図である。
【図7】従来のマルチキャストシステムの配信開始の動作を示すシーケンス図である。
【図8】従来のマルチキャストシステムの配信中の動作を示すシーケンス図である。
【図9】従来のマルチキャストシステムの配信終了の動作を示すシーケンス図である。
【図10】従来のマルチキャストシステムの動作概要を示す図である。
【符号の説明】
10、100 無線基地局
10 バッファ
11、21、101、201 送受信装置
12、22、102、202 無線リンク制御装置
13、23 配信タイミング制御装置
14 バッファメモリ
15、24、103、203 ネットワーク制御装置
15、24 マルチキャストデータ制御装置
16、104 ATM送受信装置
17、105 AAL処理装置
25 記憶装置
30、300 基幹網
40、400 インターネット
50、200 無線端末A
50 記憶装置
51、210 無線端末B
51 記憶装置
52、220 無線端末C
52 記憶装置
SA1、SA2 サービスエリア

Claims (49)

  1. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、
    無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積し、その蓄積されたマルチキャスト情報のうち、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知し、
    情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報の選別をし、
    ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  2. 請求項1記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記識別情報は、上記マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子となるマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  3. 請求項1記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記マルチキャスト情報は、上記識別情報及びコンテンツの容量に関する情報及び課金に関する情報及びコンテンツの鮮度に関する情報の少なくとも1つを含むマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  4. 請求項1記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積し、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツを利用する前及び利用した後の少なくとも一方のタイミングにて上記識別情報を情報配信装置に通知するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  5. 請求項4記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報の統計をとり、その統計で得られた値を基に無線端末での利用頻度が高いとみなし得るマルチキャスト情報を選別するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  6. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、
    無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積し、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報として予め登録し、
    その登録された当該識別情報を所定タイミングにて情報配信装置に通知し、
    情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報の選別を行い、ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  7. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御方法において、
    情報配信装置は、無線端末に配信すべきマルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報として登録し、
    その登録された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報の選別を行い、ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  8. 請求項1又は6又は7記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    情報配信装置は、配信するマルチキャスト情報に含まれるコンテンツ毎または該コンテンツを含むマルチキャスト情報毎に暗号化を行い、
    上記無線端末から通知された上記識別情報に対応した鍵に係る情報を生成し、
    その生成した鍵に係る情報を当該暗号化された情報を復号するための鍵として無線端末に通知するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  9. 請求項8記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、上記生成した鍵に係る情報を所定時間経過後に無効にするマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  10. 請求項8記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、上記生成した鍵に係る情報を無効にさせる制御信号に従って該生成した鍵に係る情報を無効にするマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  11. 請求項10記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、無線端末から上記識別情報が通知された時間及び上記暗号化された情報の復号を行うための鍵に係る情報を無線端末に通知した時間の少なくとも1つの時間に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  12. 請求項10記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、マルチキャスト情報に含まれる課金情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  13. 請求項12記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記課金情報は、課金形態に関する情報、課金するタイミングに関する情報、利用料金に関する情報の少なくとも1つを含むマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  14. 請求項12記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、上記課金情報に基づいて課金を行う際に、マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの鮮度に関する情報を参照し、
    その参照によって得られるコンテンツの公開日時に対応付けられた料金を表す情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行うようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  15. 請求項10記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    情報配信装置は、マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、電波伝搬条件に基づいて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  16. 請求項10記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    情報配信装置は、マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、無線リソースの空き具合に応じて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  17. 請求項15又は16記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法において、
    上記情報配信装置は、マルチキャスト情報を配信する際に、上記電波伝搬条件及び無線リソースの空き具合に応じて定められる伝送速度に従って上記マルチキャスト情報の配信順序を決定するようにしたマルチキャスト配信サービスにおける配信制御方法。
  18. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御システムにおいて、
    無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積するマルチキャスト情報記憶手段と、
    その蓄積されたマルチキャスト情報のうち、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段と、
    情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報を選別する配信情報選別手段と、
    ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段と
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  19. 請求項18記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別情報及びコンテンツの容量に関する情報及び課金に関する情報及びコンテンツの鮮度に関する情報の少なくとも1つを含むマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  20. 請求項18記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記識別情報は、上記マルチキャスト情報に含まれたコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子となるマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  21. 請求項18記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    無線端末は、情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積するマルチキャスト情報蓄積手段と、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツを利用する前及び利用した後の少なくとも一方のタイミングにて上記識別情報を情報配信装置に通知する識別情報通知設定手段と
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  22. 請求項21記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    情報配信装置は、無線端末から通知された上記識別情報の統計をとる識別情報統計手段と、
    その識別情報統計手段にて得られた値を基に無線端末での利用頻度が高いとみなし得るマルチキャスト情報を選別する統計結果利用手段とを有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  23. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御システムにおいて、
    無線端末は、
    情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積するマルチキャスト情報蓄積手段と、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報として予め登録する識別情報予約手段と、
    その識別情報予約手段にて登録された当該識別情報を所定タイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段と
    を有し、
    情報配信装置は、
    無線端末から通知された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報の選別を行う配信情報選別手段と、
    ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該配信情報選別手段にて選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段と
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  24. 情報配信装置から無線区間を介してサービスエリア内の特定多数の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信するマルチキャスト配信サービスにおける情報の配信制御システムにおいて、
    情報配信装置は、
    無線端末に配信すべきマルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報として登録する識別情報自己登録手段と、
    該識別情報自己登録手段にて登録された上記識別情報に基づいて利用が見込まれるマルチキャスト情報の選別を行う配信情報選別手段と、
    ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該配信情報選別手段にて選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段と
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  25. 請求項18又は23又は24記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    情報配信装置は、
    配信するマルチキャスト情報に含まれるコンテンツ毎または該コンテンツを含むマルチキャスト情報毎に暗号化を行う配信情報暗号化手段と、
    上記無線端末から通知された上記識別情報に対応した鍵に係る情報を生成する鍵生成手段と、
    該鍵生成手段にて生成した鍵に係る情報を当該暗号化された情報を復号するための鍵として無線端末に通知する鍵情報通知手段と
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  26. 請求項25記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、
    上記生成した鍵に係る情報を所定時間経過後に無効にする第1の鍵無効手段を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  27. 請求項25記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、
    上記生成した鍵に係る情報を無効にさせる制御信号に従って該生成した鍵に係る情報を無効にする第2の鍵無効手段を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  28. 請求項27記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、
    無線端末から上記識別情報が通知された時間及び上記暗号化された情報の復号を行うための鍵に係る情報を無線端末に通知した時間の少なくとも1つの時間に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第一の課金処理手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  29. 請求項27記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、
    マルチキャスト情報に含まれる課金情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第二の課金処理手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  30. 請求項29記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記課金情報は、課金形態に関する情報、課金するタイミングに関する情報、利用料金に関する情報の少なくとも1つを含むマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  31. 請求項29記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、
    上記課金情報に基づいて課金を行う際に、マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの鮮度に関する情報を参照し、その参照によって得られるコンテンツの公開日時に対応付けられた料金を表す情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第三の課金処理手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  32. 請求項27記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    情報配信装置は、
    マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、電波伝搬条件に基づいて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定する第一の配信決定手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  33. 請求項27記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    情報配信装置は、マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、無線リソースの空き具合に応じて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定する第二の配信決定手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  34. 請求項32又は33記載のマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システムにおいて、
    上記情報配信装置は、マルチキャスト情報を配信する際に、上記電波伝搬条件及び無線リソースの空き具合に応じて定められる伝送速度に従って上記マルチキャスト情報の配信順序を決定する配信順序制御手段
    を有するマルチキャスト配信サービスにおける配信制御システム。
  35. 無線区間を介してサービスエリア内の無線端末に対してマルチキャスト情報を配信する情報配信装置に設けられ、情報の配信制御を行う配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、無線端末から通知された識別情報に基づいて無線端末にて利用が見込まれるマルチキャスト情報を選別する配信情報選別手段と、
    ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、該選別したマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段と
    を有する配信制御装置。
  36. 請求項35記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    無線端末から通知された上記識別情報の統計をとる識別情報統計手段と、
    その識別情報統計手段にて得られた値を基に無線端末での利用頻度が高いとみなし得るマルチキャスト情報を選別する統計結果利用手段と
    を有する配信制御装置。
  37. 請求項35又は36記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    無線端末に配信すべきマルチキャスト情報に含まれるコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を識別情報として登録する識別情報自己登録手段と、
    該識別情報自己登録手段にて登録された上記識別情報に基づいてマルチキャスト情報の選別を行う配信情報選別手段と、
    該配信情報選別手段にて選別されたマルチキャスト情報を無線端末に配信するマルチキャスト情報配信手段と
    を有する配信制御装置。
  38. 請求項35乃至37いずれか一項記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    配信するマルチキャスト情報に含まれるコンテンツ毎または該コンテンツを含むマルチキャスト情報毎に暗号化を行う配信情報暗号化手段と、
    上記無線端末から通知された上記識別情報に対応した鍵に係る情報を生成する鍵生成手段と、
    該鍵生成手段にて生成した鍵に係る情報を当該暗号化された情報を復号するための鍵として無線端末に通知する鍵情報通知手段と
    を有する配信制御装置。
  39. 請求項38記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    上記生成した鍵に係る情報を所定時間経過後に無効にする第1の鍵無効手段を有する配信制御装置。
  40. 請求項39記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    上記生成した鍵に係る情報を無効にさせる制御信号に従って該生成した鍵に係る情報を無効にする第2の鍵無効手段を有する配信制御装置。
  41. 請求項38乃至40いずれか一項記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    無線端末から上記識別情報が通知された時間及び上記暗号化された情報の復号を行うための鍵に係る情報を無線端末に通知した時間の少なくとも1つの時間に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第一の課金処理手段
    を有する配信制御装置。
  42. 請求項41記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、マルチキャスト情報に含まれる課金情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第二の課金処理手段を有する配信制御装置。
  43. 請求項42記載の配信制御装置において、
    上記情報配信装置は、
    上記課金情報に基づいて課金を行う際に、マルチキャスト情報に含まれるコンテンツの鮮度に関する情報を参照し、その参照によって得られるコンテンツの公開日時に対応付けられた料金を表す情報に基づいて無線端末で利用されたマルチキャスト情報の課金を行う第三の課金処理手段
    を有する配信制御装置。
  44. 請求項35乃至43いずれか一項記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、電波伝搬条件に基づいて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定する第一の配信決定手段
    を有する配信制御装置。
  45. 請求項35乃至44いずれか一項記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    マルチキャスト情報を無線端末に配信する際に、無線リソースの空き具合に応じて該マルチキャスト情報を配信するか否か決定する第二の配信決定手段
    を有する配信制御装置。
  46. 請求項35乃至45いずれか一項記載の配信制御装置において、
    上記配信制御装置は、
    マルチキャスト情報を配信する際に、上記電波伝搬条件及び無線リソースの空き具合に応じて定められる伝送速度に従って上記マルチキャスト情報の配信順序を決定する配信順序制御手段
    を有する配信制御装置。
  47. 情報配信装置から無線区間を介して配信されるマルチキャスト情報を受信する無線端末において、
    上記無線端末は、
    情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を予め蓄積するマルチキャスト情報記憶手段と、
    その蓄積されたマルチキャスト情報のうち、ユーザにて利用されたコンテンツの識別を行うための識別情報を当該無線端末にて決定されたタイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段
    を有し、
    通知された上記識別情報に基づいて、情報配信装置により選別された利用が見込まれるマルチキャスト情報が、ユーザが利用を希望するコンテンツが前記無線端末に蓄積されていない場合に前記無線端末から要求されるマルチキャストデータの配信に基づいて、配信されることを特徴とする無線端末。
  48. 請求項47記載の無線端末において、
    無線端末は、
    情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積するマルチキャスト情報蓄積手段と、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツを利用する前及び利用した後の少なくとも一方のタイミングにて上記識別情報を情報配信装置に通知する識別情報通知設定手段と
    を有する無線端末。
  49. 請求項47又は48記載の無線端末において、
    無線端末は、
    情報配信装置から配信されたマルチキャスト情報を蓄積するマルチキャスト情報蓄積手段と、
    その蓄積したマルチキャスト情報に含まれているコンテンツの識別を行うための識別子及びそのコンテンツが属するグループの識別を行うための識別子の少なくとも1つの識別子を識別情報として予め登録する識別情報予約手段と、
    その識別情報予約手段にて登録された当該識別情報を所定タイミングにて情報配信装置に通知する識別情報通知手段と
    を有する無線端末。
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