JP3952947B2

JP3952947B2 - Lubricating device for vehicle transmission

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Publication number: JP3952947B2
Application number: JP2002382543A
Authority: JP
Inventors: 崇安田; 昭彦喜多
Original assignee: Aisin AW Co Ltd
Current assignee: Aisin AW Co Ltd
Priority date: 2002-12-27
Filing date: 2002-12-27
Publication date: 2007-08-01
Anticipated expiration: 2022-12-27
Also published as: JP2004211801A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に搭載される車輌用変速機の潤滑装置に係り、特に無段自動変速機における前後進切換え装置に適用して好適であり、詳しくは自動車の走行状況において必要とされる量の潤滑油を自動的に分配する潤滑装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、ベルト式無段自動変速機は、ベルト式無段変速装置と前後進切換え装置とを備えており、該前後進切換え装置として、シングルピニオンキャリヤからなるプラネタリギヤ（以下シンプルプラネタリギヤという）を用いたもの及びデュアルピニオンキャリヤからなるプラネタリギヤ（以下デュアルプラネタリギヤという）を用いたものがある。
【０００３】
シンプルプラネタリギヤを用いた前後進切換え装置は、入力軸にリングギヤが連結されていると共に、プライマリプーリにサンギヤが連結されており、かつリングギヤとサンギヤとの間に前進クラッチが介在し、またキャリヤが後進ブレーキにより停止自在となっている。該前後進切換え装置は、サンギヤに半径方向に貫通する油路が形成されており、潤滑油が該油路等を介して遠心力により前進クラッチ等に供給される。この際、前進時は、プラネタリギヤが一体回転するため、潤滑油必要量が少なく、後進時には、プラネタリギヤの各ギヤが相対回転するため、必要潤滑油量が多くなるが、前後進の切換えに伴い潤滑油供給路が切換えられ、前進時には供給油量を減らし、後進時には油量を増やすように構成されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
一方、デュアルプラネタリギヤを用いた前後進切換え装置は、入力軸にサンギヤが連結され、プライマリプーリにキャリヤが連結され、かつキャリヤとサンギヤとの間に前進クラッチが介在されると共に、リングギヤが後進ブレーキにより停止自在となっている。該前後進切換え装置は、一体に形成されているキャリヤ側板及びクラッチハブに潤滑油導入板を固定し、内径部から潤滑油を、遠心力に基づき、該導入板とキャリヤ側板との間を介してピニオン等に供給すると共に、導入板の外側を導いてクラッチハブの内周面に送って前進クラッチを潤滑するように構成されている（例えば、特許文献２参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開平６−２２１４００号公報
【特許文献２】
特開２００２−２８６１１９号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
前記シンプルプラネタリギヤを用いた前後進切換え装置の潤滑装置は、サンギヤに形成した油路により前進クラッチ及びプラネタリギヤに供給されるため、潤滑油供給油路の切換えにより、前進時と後進時では全体の供給油量は増減するが、例えば走行時、ニュートラル制御時、被牽引時の走行状況に拘りなく、前進クラッチ及びプラネタリギヤへの潤滑油の分配率は、略々一定である。
【０００７】
また、前記デュアルプラネタリギヤを用いた前後進切換え装置の潤滑装置は、潤滑油導入板によりプラネタリギヤ及び前進クラッチに導入される潤滑油の分配率が規定されるが、該導入板は、プラネタリギヤの比較的外径側に位置するキャリヤ側板に取付けられるため、その分配率は、上記走行状況に拘ず略々一定である。
【０００８】
従って、例えばニュートラル制御時等にあっては、停止状態にあるためプラネタリギヤにはあまり多くの潤滑油は必要とせず、かつ係合直前のスリップ状態（断接状態を含む）にある前進クラッチには多くの潤滑油を必要とするが、上述した分配率が一定の潤滑装置では、充分に対応できない。
【０００９】
また、被牽引時には、オイルポンプが停止しているため潤滑油量が少なくなるが、プラネタリギヤは回転しており、特に無段自動変速機にあっては、最アンダドライブ状態にあるベルト式無段変速装置により車輪からの回転が増速された状態でプラネタリギヤに伝達されるため、プラネタリギヤには、比較的多くの潤滑油を必要とするが、同様に、上述した潤滑装置では充分に対応できない。
【００１０】
そこで、本発明は、走行状況に応じて、前進クラッチ及びプラネタリギヤに供給する潤滑油の分配を自動的に変更し得るように構成し、もって上述した課題を解決した車輌用変速機の潤滑装置を提供することを目的とするものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
請求項１に係る本発明は、サンギヤ（Ｓ）、キャリヤ（ＣＲ）及びリングギヤ（Ｒ）を有するプラネタリギヤ（１４）と、前進時に係合する前進クラッチ（Ｃ１）と、を備え、
前記サンギヤ（Ｓ）が駆動車輪に連結してなる、車輌用変速機（１）において、
前記サンギヤ（Ｓ）に、内径側から供給される潤滑油を溜めるオイル溜り（９２）と、前記サンギヤ（Ｓ）の回転に基づく遠心力により、前記オイル溜り（９２）のオイルを前記プラネタリギヤ（１４）の被潤滑部（７６…）に導く油路（９６，９７）と、を形成し、
前記オイル溜り（９２）に溜まったオイルを溢流して前記前進クラッチに導く堰部（９５）を設け、
前記オイル溜り（９２）からの油路（９６，９７）は、前記サンギヤ（Ｓ）が所定回転数以下の場合、該オイル溜り（９２）に供給されるオイル量より該油路（９６，９７）から流出するオイル量が少なくなるようにそのオリフィス径が設定されてなる、
ことを特徴とする車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１２】
請求項２に係る本発明は、前記オイル溜り（９２）に、駆動源（９）に基づく通常走行時には、該駆動源により駆動されるオイルポンプ（１０）によるオイルが、また被牽引時には車輪の回転に伴い回転するギヤ（２６）の掻き上げによるオイルが供給されてなる、
請求項１記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１３】
請求項３に係る本発明は、前記前進クラッチ（Ｃ１）は、走行レンジ（Ｄ）にて車輌が停止状態にある場合、係合直前の状態に保持されるニュートラル（Ｎ）制御されてなる、
請求項１又は２記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１４】
請求項４に係る本発明は、前記前進クラッチ（Ｃ１）は、前記プラネタリギヤ（１４）のサンギヤ（Ｓ）とリングギヤ（Ｒ）とを連結してなる、
請求項１ないし３のいずれか記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１５】
請求項５に係る本発明は、前記プラネタリギヤは、自動無段変速機（１）の前後進切換え装置（５）を構成するシンプルプラネタリギヤ（１４）であり、
入力軸（１１）と前記リングギヤ（Ｒ）を連結すると共に、前記サンギヤ（Ｓ）をプライマリプーリ（１２）に連結し、前記サンギヤ（Ｓ）とリングギヤ（Ｒ）とを連結・解放自在に前記前進クラッチ（Ｃ１）を配置し、前記キャリヤ（ＣＲ）を後進ブレーキ（Ｂ）により停止自在としてなる、
請求項１ないし４のいずれか記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１６】
請求項６に係る本発明は、前記オイル溜り（９２）からの油路は、前記サンギヤの軸方向両端面側に抜ける第１及び第２の油路（９６）（９７）からなり、
前記第１の油路（９６）は、ピニオン（Ｐ）の一端面側にオイルを導き、前記第２の油路（９７）は、前記ピニオン（Ｐ）の他端面側にオイルを導いてなる、
請求項１ないし５のいずれか記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１７】
請求項７に係る本発明は、前記第１の油路（９６）及び第２の油路（９７）の前記オイル溜り（９２）内の開口部（９６ａ，９７ａ）は、半径方向に対して略々同じ位置（Ｌ）に開口されてなる、
請求項６記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００１８】
請求項８に係る本発明は、前記第１の油路（９６）及び第２の油路（９７）の前記オイル溜り（９２）内の開口部（９６ａ）（９７ａ）は、軸方向から見て重なるように配置されてなる、
請求項６又は７記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００２０】
請求項９に係る本発明は、前記サンギヤ（Ｓ）の一端面に、前記前進クラッチ（Ｃ１）用のクラッチハブ（４７）が一体に設けられ、
該クラッチハブの内径側周縁部にて前記堰部（９５）が形成されてなる、
請求項１ないし８のいずれか記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００２１】
請求項１０に係る本発明は、前記堰部（９５）の内径側端（ｐ）は、前記オイル溜り（９２）内に開口する前記油路の開口部（９６ａ，９７ａ）より径方向内側に配置されてなる、
請求項１ないし９のいずれか記載の車輌用変速機の潤滑装置にある。
【００２２】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【００２３】
【発明の効果】
請求項１に係る本発明によると、車輪が回転している走行（被牽引時も含む）状態では、サンギヤが回転し、該サンギヤに形成されたオイル溜りの潤滑油は、上記回転に基づく遠心力により油路を介してプラネタリギヤに供給されると共に、係合状態にあって多くの潤滑油を必要としない前進クラッチには、上記油路からの流出に基づきオイル溜りのオイルは堰部を越えて溢流することはなく、充分な潤滑油量にてプラネタリギヤが潤滑される。また、車輌が停止される、例えばニュートラル制御又はＮレンジにあっては、前進クラッチが係合直前のスリップ状態又はＤレンジでの係合に備えての解放状態にあって、前進クラッチには多くの潤滑油を必要とすると共に、プラネタリギヤは停止状態にあって潤滑油を必要としないが、この場合、サンギヤが停止してオイル溜りのオイルに遠心油圧が作用しないので、油路から流出するオイルは少なく、オイル溜りのオイルは、略々全量堰部を越えて溢流し、前進クラッチに供給され、充分な潤滑油にて前進クラッチが潤滑される。
【００２４】
請求項２に係る本発明によると、駆動源により車輪を駆動する通常走行時にあっては、オイルポンプによる強制潤滑により比較的多くの潤滑油が被潤滑部に供給され、潤滑不良となる場合は少ないが、被牽引時、オイルポンプが停止され、ギヤの回転による掻き上げに基づく比較的少ない潤滑油量のため、必要箇所に効率よく該少ない潤滑油を分配する必要があり、該被牽引時にあっては、車輪に連動してサンギヤが回転してオイル溜りのオイルに遠心油圧が作用するので、該オイル溜りのオイルを略々全量プラネタリギヤの被潤滑部に供給することができる。
【００２５】
請求項３に係る本発明によると、ニュートラル制御時にあっては、前進クラッチは、係合直前のスリップ状態（断接状態を含む）にあって、多くの潤滑油量を必要とするが、該ニュートラル制御時は、車輌が停止してサンギヤも停止状態にあり、オイル溜りのオイルに遠心油圧が作用することなく、該オイル溜りのオイルは、略々その全量が堰部から溢流して前進クラッチに供給され、充分な潤滑油量にて前進クラッチが潤滑される。
【００２６】
請求項４に係る本発明によると、前進クラッチの係合時は、プラネタリギヤが一体回転する。
【００２７】
請求項５に係る本発明によると、無段自動変速機にあっては、被牽引時、前後進切換え装置のシンプルプラネタリギヤのサンギヤは、プライマリプーリと一体に増速されて高速回転するが、該サンギヤの回転による遠心力に基づき、オイル溜りのオイルが略々全量プラネタリギヤの被潤滑部に供給され、確実にプラネタリギヤを潤滑することができる。
【００２８】
請求項６に係る本発明によると、オイル溜りからのオイルは、第１及び第２の油路を介してプラネタリギヤの被潤滑部となるピニオンの両端面側から供給され、プラネタリギヤを確実に潤滑することができる。
【００２９】
請求項７又は８に係る本発明によると、第１の油路及び第２の油路は、オイル溜り内の略々同一半径上の開口部から略々同量かつ同時に供給されるので、プラネタリギヤの被潤滑部を左右からバランスよく確実に潤滑することができる。
【００３０】
請求項１に係る本発明によると、サンギヤが所定回転数以下の場合、オイル溜りのオイルが堰部を溢流して、前進クラッチにも供給されるようにしたので、例えばシフトレバーをＮレンジからＤレンジにシフトする際、前進クラッチが係合するまでは前進クラッチに潤滑油を供給し続けることが好ましいが、該サンギヤの低回転時には、上記溢流したオイルが前進クラッチに供給される等、必要に応じてプラネタリギヤと前進クラッチとヘの潤滑油の分配を調整することができる。
【００３１】
請求項９に係る本発明によると、サンギヤに一体に設けられたクラッチハブの内径部周縁部にて堰部を形成したので、堰部のための専用部材を必要とせず、製造が容易となると共に、構造が簡単となり、コストダウンを図ることができる。
【００３２】
請求項１０に係る本発明によると、オイル溜り内のオイルに遠心力が作用している場合、堰部の内径側端より径方向内側に位置する油路の開口から、確実に油路にオイルが導かれる。
【００３３】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明を車輌用自動無段変速機に適用した実施の形態について説明する。自動無段変速機１は、図１に示すように、ロックアップクラッチ２を有するトルクコンバータ３と、前後進切換え装置５と、ベルト式無段変速装置６と、ディファレンシャル装置７とを備えている。エンジン出力軸９等の駆動源と同軸に配置された第１軸には、オイルポンプ１０、入力軸１１、前後進切換え装置５、ベルト式無段変速装置６のプライマリプーリ１２が配置されている。第１軸に平行な第２軸上に無段変速装置のセカンダリプーリ１３が配置されている。また、第１軸及び第２軸に平行な第３軸上にはカウンタシャフト１５が配置され、さらに第１乃至３軸に平行な第４軸上にはディファレンシャル装置７が配置されている。これら第１，２，３，４軸上の部材が一体ケースに収納され、自動無段変速機１は構成されている。
【００３４】
図１に示す、第１軸上の前後進切換え装置５は、サンギヤＳ、リングギヤＲ及びこれらサンギヤＳ及びリングギヤＲに噛合するシングルピニオンＰを支持するキャリヤＣＲからなるシンプルプラネタリギヤ１４を備えており、リングギヤＲは入力軸１１に一体に連結され、サンギヤＳがプライマリプーリ１２に一体に連結されている。また、リングギヤＲとサンギヤＳとの間に前進クラッチＣ１が介在しており、リングギヤＲとサンギヤＳとを締結・解放するようになっている。また、キャリヤＣＲに後進ブレーキＢ１が作用するように配置され、図示しない一体ケースに対し固定・解放するようになっている。
【００３５】
ベルト式無段変速装置６は、第１軸上にある固定シーブ１２ａ及び可動シーブ１２ｂからなるプライマリプーリ１２と、第２軸上において同じく固定シーブ１３ａ及び可動シーブ１３ｂからなるセカンダリプーリ１３と、これら両プーリに巻掛けられた金属ベルト１６と、を備える。プライマリプーリの可動シーブ１２ｂの背面には、油圧室１７ａを有する油圧アクチュエータ１７が配設されており、またセカンダリプーリの可動シーブ１３ｂの背面にも、油圧室１９ａを有する油圧アクチュエータ１９が配設されており、かつ該油圧室１９ａ内には可動シーブ１３ｂに押圧力を作用するスプリング２０が縮設されている。
【００３６】
第２軸上のセカンダリプーリ１３を図示しない一体ケースに対して軸支するシャフト１３ｃにはカウンタドライブギヤ２１が固設されている。また、第３軸上において、一体ケースに対して回転可能なカウンタシャフト１５の一端には該ドライブギヤに噛合するカウンタドリブンギヤ２２が固設され、他端にはファイナルドライブギヤ２３が固設されている。
【００３７】
ファイナルドライブギヤ２３はファイナルドリブンギヤ２６に噛合している。ディファレンシャル装置７は、デフケース２５に固定されたファイナルドリブン（マウントリング）ギヤ２６と、該デフケースに支持されたデフピニオンギヤ２７と、第４軸上の左右アクスル軸２９ｌ，２９ｒに連結しかつ上記デフピニオンギヤに噛合する左右サイドギヤ３０とから構成されている。
【００３８】
ついで、図２に沿って、前後進切換え装置５及びオイルポンプ１０を含む第１軸の前方（以下、エンジン側を前方、その反対側を後方という）部分について詳しく説明する。オイルポンプ１０は、ミッションケース３０に固定されたポンプ本体３１及び該本体に固定されたカバー３２を有しており、これら本体及びカバーには、トルクコンバータ２のポンプハブ３４に連結されているギヤポンプ３３が収納されている。また、該ケース３０と一体のオイルポンプ１０の内周に、ステータスリーブ３５が一体に嵌合されており、該スリーブ３５は、ワンウェイクラッチ３６の固定側レース（図１参照）に連結されている。該スリーブ３５の内周側にはブッシュ３７…又はニードルベアリングを介して入力軸（インプットシャフト）１１が回転自在に支持されている。該インプットシャフト１１には、クラッチドラム３９が溶接により一体に連結されている。該クラッチドラム３９には、ピストンプレート４０が油密状にかつ軸方向に移動自在に嵌合して、前進クラッチＣ１用の油圧アクチュエータ４１を構成しており、かつピストンプレート４０には遠心油圧排出用チェックボール４２が配置されていると共に、該ピストンの背面に、ドラム３９に抜止め固定されたリテーナ４３との間にリターンスプリング４５が縮設されている。
【００３９】
前後進切換え装置５のシンプルプラネタリギヤ１４は、サンギヤＳを有しており、該サンギヤの後方に一体に形成されているボス４６がプライマリプーリ１２の固定シーブ１２ａにスプライン連結されており、また該サンギヤＳの前方にはクラッチハブ４７が溶接により一体に固定されている。また、前記クラッチドラム３９の外径部分３９ａにはリングギヤＲに一体に形成されたラグ４９がスプライン結合しかつスナップリングにて軸方向移動を阻止されて一体に連結されている。更に、該クラッチドラム外径部３９ａの内周面スプラインと、上記クラッチハブ４７の外周面スプラインとの間には、多数のクラッチプレート（外摩擦板）５０及びクラッチディスク（内摩擦板）５１が交互に多数設けられて、湿式多板クラッチからなる前進クラッチＣ１を構成している。
【００４０】
一方、ピニオンＰを支持するキャリヤＣＲは、後方に円板状の側プレート５２を有しており、該側プレート５２はブュシュ５３を介して前記サンギヤボス４６に回転自在に支持されている。該キャリヤ側プレート５２は、その外周部がブレーキハブ５２ａになっており、ケース３０に形成されたスプラインとの間に、多数のプレート（外摩擦板）５４及びディスク（内摩擦板）５５が交互に配置されて、湿式多板ブレーキからなる後進ブレーキＢ２を構成している。
【００４１】
前記ケース３０に形成された隔壁３０ａは、ローラベアリング５６を介してプライマリプーリ固定シーブ１２ａを回転自在に支持しており、またその側面には環状のシリンダ５７が形成されている。該シリンダにはピストン５８が油密状に嵌合していると共に、背面に、ケースに固定されたリテーナ５９との間にリターンスプリング６０が縮設されて、上記後進ブレーキ用油圧アクチュエータ６１を構成している。前記前進クラッチ用油圧アクチュエータ４１には、ポンプ本体３１に形成された油路６２を介して油圧が給排されており、また上記後進ブレーキ用油圧アクチュエータ６１には、上記ケースの隔壁３０ａに形成された油路６３を介して油圧が給排される。
【００４２】
一方、インプットシャフト１１の内部には、軸方向に潤滑油路６５が形成され、さらに潤滑油路内周面から、インプットシャフト１１の外周面にかけて半径方向に多数の油孔６６ａ，６６ｂ，６６ｃ…が形成されて、各被潤滑部、例えばインプットシャフト１１及びサンギヤＳ等の軸方向を位置決め支持するスラストベアリング６７，６９、前進クラッチＣ１及び後進ブレーキＢの多板摩擦板、プラネタリギヤ１４の各ギヤ面、更にピニオンＰをピニオンシャフト７２に支持するニードルベアリング７５、該ピニオンと両キャリヤプレート５２，７４との間のスラストワッシャ７６，７６に供給される。なお、サンギヤボス４６の内周面には環状の凹溝７０が形成されており、更に上記ブッシュ５３に貫通孔５３ａが形成され、またキャリヤ側プレート５２にも半径方向に油孔７１が形成されて、ピニオンシャフト７２の油孔７３に連通しており、インプットシャフト１１の油孔６６ｃからの潤滑油が、上記油孔等を介してピニオンＰのニードルベアリング７５、スラストワッシャ７６，７６、更に後進ブレーキＢ等に供給される。
【００４３】
オイルポンプ１０のポンプケース本体３１には、上方から中心部に向って、略々上下方向に被牽引時用油路８０が形成されている。該被牽引時用油路８０は、例えば特開２００１−１２５８６号公報、特願２００２−３４９２５２号（出願時未公開）に示されるように、ファイナルドリブンギヤ（ディファレンシャルマウントリングギヤ）２６等の最下方に位置するギヤがミッションケース３０内のオイルを掻き上げ、ポンプケース本体３１等に設けられている油溜りに導き、該油溜りから重力により上記オイルが供給されるものである。上記油路８０は、ケース本体３１の内周面に形成されている溝及びステータスリーブ３５の外周面により形成される油路８１に連通し、更に該スリーブに形成された貫通孔８２、インプットシャフト１１とスリーブとの間の空間８３、及びインプットシャフトに形成された油路８５を介して、前記潤滑油路６５に連通している。
【００４４】
また、クラッチドラム内径部３９ｂとポンプ本体３１先端部分との間に空間８６が形成されており、上記ドラム内径部３９ｂに油孔８７が形成されている。該油孔８７により上記空間８６内のオイルがドラム３９の外部に導出されるようになっており、かつ該油孔８７からのオイルは、一体に形成されたサンギヤＳ及びクラッチハブ４７に受入れられるようになっている。
【００４５】
そして、図３に詳示するように、サンギヤＳの前方側面に形成された傾斜面９０ａには、外径側に向けて深くなるように凹部９０が形成されている。さらに、凹部９０の外径側には軸方向（前方向）に突出する環状の鍔部９１が形成されている。該鍔部９１の先端には溶接等によりクラッチハブ４７が一体に固着されている。クラッチハブ４７の外径側は軸方向（前方向）に屈曲しており、摩擦板（クラッチディスク）５１の係合部（スプライン形成部）４７ａを有している。また、クラッチハブ４７の内径側は、斜め内径前方側に延び、上記凹部９０と共にオイルを溜め、かつ該オイル溜り９２からオイルをオーバフロー（溢流）する堰部９５を形成している。
【００４６】
即ち、クラッチハブ４７は、中心部が開口している底部を有する有底円筒形状の部材からなり、該有底円筒形状の底部に相当し、回転軸線の略々垂直に立上る立上り部４７ｂと、上記有底円筒形状の円筒部に相当し、上記立上り部の外周から回転軸線に略々平行に延びる係合部４７ａと、上記有底円筒形状の底部開口部分に形成された堰部９５と、を有し、フローフォーミング等の塑性加工により、上記係合部４７ａのスプライン４７ｃを含めて、これらが一体に成形されている。上記堰部９５は、上記立上り部４７ｂの内径端から斜め内径・外側（係合部の延出方向と同方向；図面右側）に折り込まれるように塑性加工された内径側周縁部からなる。
【００４７】
前記凹部９０からは、前記鍔部９１を半径方向に外径側に貫通する第１の油路９６と、サンギヤＳを斜めに、内径前方側から外径後方側に貫通する第２の油路９７とが形成されており、これら油路９６，９７は、周方向等間隔に同数（例えば２個）でかつ同径の孔形からなる。油路９６，９７のオイル溜り９２内の開口部９６ａ，９７ａの中心が共に、サンギヤＳの回転軸中心から同一半径Ｌに位置するように形成されており、サンギヤＳと噛合するピニオンギヤ７５の前方及び後方側に同量のオイルが同時供給されるような構成となっている。また、該オイル溜り９２に溜められたオイルに遠心力による油圧が作用する場合は、オイルは、これら油路９６，９７と通って抜けるが、上記遠心力が作用せず、略々静圧状態にある場合、オイルの粘性により流出することはなく、また漏下したとしてもその量は僅かであるように油路９６，９７の数、位置（半径Ｌ）と並び、特に孔径（オリフィス径）を設定している。上記油路９６，９７の開口部９６ａ，９７ａは、前記堰部９５の内径端ｐより外径側に位置しており、従って該堰部９５及び前記凹部９２により構成されるオイル溜り９２に溜められたオイルにより、上記開口部９６ａ，９７ａは覆われる。
【００４８】
なお、図中、１００は、サンギヤ内周から後側面の凹部１０１に貫通する油孔、１０２は、上記凹部７０からボス４６外周面に貫通する油孔であり、また１０３はクラッチハブ係合部４７ａに貫通して形成された油孔である。また、上記油路９６，９７の孔径は、全長に亘って一定でなくとも、一部が絞られる状態となっていてもよい。
【００４９】
ついで、上述した無段自動変速機１の作用について図１，２に沿って説明する。エンジン等の駆動源から車輪に伝達される通常走行時は、エンジン出力軸９からの回転が、トルクコンバータ３を介してインプットシャフト１１に伝達される。シフトレバーがＤレンジにある場合、油圧アクチュエータ４１に油圧が供給されて前進クラッチＣ１が接続し、かつ油圧アクチュエータ６１がドレーンされて後進ブレーキＢは解放状態となり、上記インプットシャフト１１の回転は、クラッチドラム３９及び前進クラッチＣ１により一体回転状態のプラネタリギヤ１４を介してプライマリプーリ１２に一体回転として伝達される。
【００５０】
また、シフトレバーをＲ（リバース）レンジに操作すると、油圧アクチュエータ４１をドレーンして前進クラッチＣ１を解放すると共に、油圧アクチュエータ６１に油圧を供給して後進ブレーキＢを係合する。この状態では、上記ブレーキＢによりキャリヤＣＲが停止しているので、インプットシャフト５の回転は、リングギヤＲから、公転が停止されているキャリヤＣＲのピニオンＰを介してサンギヤＳを逆方向に減速回転し、該逆回転がプライマリプーリ１２に伝達される。
【００５１】
プライマリプーリ１２の回転は、ベルト式無段変速装置（ＣＶＴ）６…により適宜変速されてセカンダリプーリ１３に伝達され、更に該セカンダリプーリの回転は、カウンタドライブギヤ２１、ドリブンギヤ２２を介してカウンタシャフト１５に伝達され、そしてファイナルドライブギヤ２３、ドリブン（マウントリング）ギヤ２６を介してディファレンシャル装置７に伝達されて、左右のディファレンシャル出力軸２９ｌ，２９ｒを介して左右前輪に伝達される。
【００５２】
上述したエンジン回転に基づく通常走行時にあっては、エンジン出力軸３の回転がポンプシェル６ａ、ポンプハブ３４を介してオイルポンプ１０の駆動ギヤ３３に伝達され、該ポンプが作動状態にある。従って、ケース３０及びオイルパン５０内のオイルがオイルポンプ１０により吸引され、バルブボディの各バルブを介して各油圧アクチュエータ１７，１９，３９，６１に適宜送油又は排出され、また上記オイルポンプ２１からのオイルが、各油路６５，６６…を介して各被潤滑箇所１４，Ｃ１，Ｂ，６７，６９に送られて強制潤滑される。
【００５３】
詳しくは、インプットシャフト１１の油路６５の潤滑油は、油孔６６ａ、スラストベアリング６９、空間８６及び油孔８７を介して、クラッチドラム内径部３９ｂから導出され、堰部９５に導かれてオイル溜り９２に供給されると共に、油孔６６ｂ、スラストベアリング６７を介してサンギヤＳの凹部９０からなるオイル溜り９２に供給される。
【００５４】
Ｄレンジにある場合、図４に示すように、前進クラッチＣ１が接続され、サンギヤＳとリングギヤＲとが締結されてプラネタリギヤ１４が一体回転しているため、プラネタリギヤ１４及び前進クラッチＣ１には、それ程多くの潤滑油を必要としない。該Ｄレンジ状態にあっては、サンギヤＳは、インプットシャフト１１及びプライマリプーリ１２と一体に回転し、比較的高速回転状態にあり、上記オイル溜り９２内のオイルには、サンギヤＳの回転に基づく遠心力が作用しており、該オイルは、該遠心油圧に基づき、矢印に示すように、第１及び第２の油路９６，９７から抜けて、略々同量の油量にて前後（図４の左右）スラストワッシャ７６，７６を潤滑し、特に左方のワッシャ７６へ供給されたオイルは、油路６６ｃ、凹部７０、油孔５３ａ，７１，７２，７３を介して供給されるオイルと共に、解放状態にある後進ブレーキＢを充分な量の潤滑油にて潤滑する。なお、この際、オイル溜り９２のオイルには、サンギヤＳの回転に基づき大きな遠心力が作用しているので、第１及び第２の油路９６，９７から抜けて充分に溜まることはなく、堰部９５から溢流して前進クラッチＣ１に供給されることはない。
【００５５】
Ｒレンジにある場合、図５に示すように、前進クラッチＣ１を解放して、サンギヤＳとリングギヤＲとの締結を解くと共に、後進ブレーキＢを結合してキャリヤＣＲを停止する。従って、インプットシャフト１１からクラッチドラム３９を介して伝達されるリングギヤＲの回転は、停止しているキャリヤＣＲのシングルピニオンＰを介して減速した逆回転としてサンギヤＳに伝達される。従って、プラネタリギヤ１４は、各ギヤＳ，Ｒ，Ｐが相対回転して比較的多くの潤滑油を必要としており、上記オイル溜り９２のオイルは、サンギヤＳの回転に基づく遠心力が作用し、上述したＤレンジと同様に、矢印に示すように第１及び第２の油路９６，９７を通って前後（図５の左右）スラストワッシャ７６及び各ギヤＳ，Ｒ，Ｐの噛合面に導かれ、該充分な量にてプラネタリギヤ１４が潤滑される。
【００５６】
なお、第１及び第２の油路９６，９７の孔径を、サンギヤＳが所定回転数Ｎｓの場合、オイル溜り９２に供給されるオイル量Ｑ１と、第１及び第２の油路９６，９７から抜け出るオイル量Ｑ２とが等しくなるように設定してもよい。この場合、Ｄレンジの場合、直結回転からなるサンギヤＳは、比較的高速で回転し、上記所定回転数Ｎ以上となるため、オイル溜り９２に供給されたオイル量Ｑ２は、全量第１及び第２の油路９６，９７に供給されるが、ＮレンジからＤレンジにシフトレバーをシフトする際、前進クラッチＣ１が完全に係合するまではサンギヤＳは上記所定回転数以下となって、オイル溜り９２のオイルは、堰部９５を越えて前進クラッチＣ１に供給され続ける。これにより、前進クラッチＣ１の係合開始時、該クラッチに充分な潤滑油が供給されて滑らかに係合する。
【００５７】
なお、例えばＲレンジの場合、サンギヤＳは減速回転となるため、上記所定回転数Ｎｓ以下となる場合があり、この場合、弱い遠心油圧に基づき、排出オイル量Ｑ１が供給オイル量Ｑ２より小さく、第１及び第２の油路９６，９７を通って該排出オイル量がプラネタリギヤ面に供給されると共に、点線矢印で示すように（図５）、オイル溜り９２に溜まったオイルが堰部９５から溢流して、該溢流オイル量（Ｑ２−Ｑ１）により、解放状態にある前進クラッチＣ１を（軽く）潤滑することができるようにしてもよい。
【００５８】
Ｄレンジ状態で停止状態、例えばブレーキＯＮ、アクセルＯＦＦ、車速０の状態では、自動無段変速機１は前進クラッチＣ１が係合直前の状態、即ち車輌を発進しないが発進信号により即ち発進し得る状態、いわゆるニュートラル（Ｎ）制御の状態となる。この状態では、前進クラッチＣ１は、非係合状態にあると共に後進ブレーキＢは解放状態にあり、従ってプラネタリギヤ１４は、非伝動状態にあって、車輌停止に基づくプラネタリプーリ１２の停止により、サンギヤＳは停止状態にある。
【００５９】
この状態では、図６に示すように、前記油路８７及び６６ｂからの潤滑油Ｏは、停止しているサンギヤＳのオイル溜り９２の下側部分に溜まる。この際、該オイル溜りのオイルＯには、遠心力が作用せず、第１及び第２の油路９６，９７からはその粘性により抜け落ちることはなく、かつ例え重力により流出したとしてもその量は僅かであり、上記オイル溜り９２の下側に溜まる。そして、該オイル溜り９２のオイルは、クラッチハブ４７の堰部９５を越えて、矢印に示すように溢流し、クラッチハブ係合部４７ａの油孔１０３を介して略々その全量が前進クラッチＣ１に供給される。即ち、該Ｎ制御にあっては、プラネタリギヤ１４は非伝動状態であって、潤滑油を必要とせず、かつ前進クラッチＣ１は、クラッチプレート５０とクラッチディスク５１とがスリップする係合直前の状態にあって、多くの潤滑油を必要とするが、該潤滑必要量に合せて、オイル溜り９２のオイルＯは、略々その全量が前進クラッチＣ１に供給されて、充分な潤滑油にて該前進クラッチが潤滑される。
【００６０】
なお、上記説明は、Ｎ制御について述べているが、シフトレバーをＮレンジとして車輌を停止する状態にあっても同様であり、オイル溜り９２のオイルは、略々全量前進クラッチＣ１に供給されて、シフトレバーのＮ→Ｄ操作による前進クラッチＣ１の係合開始に備えて、充分な潤滑油を前進クラッチＣ１に供給することが好ましい。
【００６１】
ついで、故障等により当該車輌が他の車輌等により牽引される、いわゆる被牽引状態について説明する。当該車輌は、該エンジンが停止状態にあり、該エンジンにより駆動されるオイル（ギヤ）ポンプ１０は停止し、該オイルポンプに基づく作動油圧及び潤滑油圧は発生しない。従って、油圧アクチュエータによる前進クラッチＣ１及び後進ブレーキＢは共に解放状態にあり、またベルト式無段変速装置２２は、リターンスプリング２０等によりプライマリプーリ１２が最小有効半径からなりかつセカンダリプーリ２５が最大有効半径からなる最アンダドライブ状態となり、更に上記強制潤滑による各潤滑箇所への潤滑は停止された状態となる。
【００６２】
該被牽引時は、前進クラッチＣ１の解放によりインプットシャフト１１及びリングギヤＲは停止状態にあるが、前輪が回転することにより、ディファレンシャル装置７、ファイナルドリブンギヤ２６、ドライブピニオンギヤ２３、カウンタドリブンギヤ２２、カウンタドライブギヤ２１、ベルト式無段変速装置６が回転状態にあり、かつ上記アンダドライブ状態のベルト式無段変速装置６は、車輪から逆駆動により最オーバドライブ状態となって、プライマリプーリ１２及びそれと一体のサンギヤＳを比較的高速で回転する。
【００６３】
該被牽引時にあっては、デフリングギヤ２６の回転により、ミッションケース下方に溜まっているオイルを掻き上げ、該オイルを、他のギヤ２３，２２，２９等により連れ回して、図示しないポンプケース本体３１に形成された油溜りに導入する。そして、図７に示すように、該油溜りのオイルは、重力に基づき、油路８０，８１、空間８３、油路８５を通ってインプットシャフト１１の油路６５に流され、更に油孔６６ａ、スラストベアリング６９を介して、停止しているクラッチドラム３９内の空間８６の下側に導かれる。更に、該空間８６のオイルＯ’は、油路６６ｂからのオイルと共に、油路８７を介してオイル溜り９２に供給される。該被牽引時は、上述したように、サンギヤＳが比較的高速で回転しており、上記オイル溜り９２のオイルは、遠心力に基づき、矢印に示すように略々その全量が第１及び第２の油路９６，９７を介してスラストワッシャ７６及びプラネタリギヤ１４の噛合面に供給される。
【００６４】
即ち、該被牽引時は、潤滑油がギヤの掻き上げに基づく比較的少ない量となると共に、プラネタリギヤ１４は、サンギヤＳの回転及びリングギヤＲ及びキャリヤＣＲの空転状態により相対回転を生じるが、上述したように、掻き上げに基づく少ないオイル量の大部分が、上記プラネタリギヤ１４の相対回転部分に供給され、確実に潤滑される。
【００６５】
なお、上述実施の形態は、自動無段変速機の前後進切換え装置に基づき説明したが、自動多段変速機等車輌用変速機においてのプラネタリギヤ及びクラッチがあるものにも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を適用し得る自動無段変速機の概略を示す図。
【図２】その前後進切換え装置を示す断面図。
【図３】本発明の要部となるサンギヤ及びクラッチハブを示す拡大断面図。
【図４】Ｄレンジにおける潤滑油を示す断面図。
【図５】Ｒレンジにおける潤滑油を示す断面図。
【図６】ニュートラル制御時の潤滑油を示す断面図。
【図７】被牽引時の潤滑油を示す断面図。
【符号の説明】
１車輌用（自動無段）変速機
３トルクコンバータ
５前後進切換え装置
６ベルト式無段変速装置
７ディファレンシャル装置
９動力源（エンジン出力軸）
１０オイルポンプ
１１入力軸（インプットシャフト）
１２プライマリプーリ
１３セカンダリプーリ
１４（シンプル）プラネタリギヤ
２６（ファイナルドリブン）ギヤ
３９クラッチドラム
４７クラッチハブ
６６ａ，６６ｂ，８６，８７油路
７６，Ｐ，Ｓ，Ｒプラネタリギヤ被潤滑部（スラストワッシャ）
８０，８１被牽引時油路
９０凹部
９２オイル溜り
９５堰部
９６第１の油路
９６ａ開口
９７第２の油路
９７ａ開口
Ｓサンギヤ
ＣＲキャリヤ
Ｒリングギヤ
Ｃ１前進クラッチ
Ｂ後進ブレーキ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lubricating device for a vehicle transmission mounted on an automobile, and is particularly suitable for application to a forward / reverse switching device in a continuously variable automatic transmission. The present invention relates to a lubricating device that automatically distributes the lubricating oil.
[0002]
[Prior art]
Generally, a belt-type continuously variable automatic transmission includes a belt-type continuously variable transmission and a forward / reverse switching device, and a planetary gear (hereinafter referred to as a simple planetary gear) made of a single pinion carrier is used as the forward / backward switching device. And those using a planetary gear comprising a dual pinion carrier (hereinafter referred to as dual planetary gear).
[0003]
In a forward / reverse switching device using a simple planetary gear, a ring gear is connected to an input shaft, a sun gear is connected to a primary pulley, a forward clutch is interposed between the ring gear and the sun gear, and a carrier moves backward. It can be stopped by the brake. In the forward / reverse switching device, an oil passage that penetrates the sun gear in the radial direction is formed, and lubricating oil is supplied to the forward clutch and the like by centrifugal force through the oil passage and the like. At this time, since the planetary gear rotates integrally during forward travel, the required amount of lubricating oil is small, and during reverse travel, each gear of the planetary gear rotates relative to each other, and the required amount of lubricating oil increases. The oil supply path is switched, and the amount of oil supplied is reduced when moving forward, and the amount of oil is increased when moving backward (see, for example, Patent Document 1).
[0004]
On the other hand, a forward / reverse switching device using a dual planetary gear has a sun gear connected to an input shaft, a carrier connected to a primary pulley, a forward clutch interposed between the carrier and the sun gear, and a ring gear driven by a reverse brake. It is free to stop. The forward / reverse switching device fixes a lubricating oil introduction plate to an integrally formed carrier side plate and a clutch hub, and lubricates oil from an inner diameter portion between the introduction plate and the carrier side plate based on centrifugal force. The forward clutch is supplied to the pinion and the like, guided to the outside of the introduction plate, and sent to the inner peripheral surface of the clutch hub to lubricate the forward clutch (see, for example, Patent Document 2).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-221400
[Patent Document 2]
JP 2002-286119 A
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Since the lubrication device of the forward / reverse switching device using the simple planetary gear is supplied to the forward clutch and the planetary gear by the oil passage formed in the sun gear, the entire supply is performed at the time of forward and reverse by switching the lubricating oil supply oil passage. Although the amount of oil increases and decreases, for example, the distribution ratio of the lubricating oil to the forward clutch and the planetary gear is substantially constant regardless of the traveling state during traveling, neutral control, and towing.
[0007]
Further, in the lubricating device of the forward / reverse switching device using the dual planetary gear, the distribution ratio of the lubricating oil introduced into the planetary gear and the forward clutch is defined by the lubricating oil introducing plate. Since it is attached to the carrier side plate located on the outer diameter side, its distribution rate is substantially constant regardless of the traveling condition.
[0008]
Therefore, for example, during neutral control, the planetary gear does not require much lubricating oil because it is in the stopped state, and the forward clutch in the slip state (including the connected / disconnected state) immediately before the engagement is used. Although a large amount of lubricating oil is required, the above-described lubricating device with a constant distribution ratio cannot sufficiently cope with it.
[0009]
Also, when towed, the amount of lubricating oil decreases because the oil pump is stopped, but the planetary gear is rotating, especially in continuously variable automatic transmissions, the belt type continuously variable in the underdrive state. Since the transmission from the wheel is transmitted to the planetary gear while being accelerated by the transmission, a relatively large amount of lubricating oil is required for the planetary gear. Similarly, the above-described lubrication device cannot sufficiently cope with the planetary gear.
[0010]
Therefore, the present invention is configured to automatically change the distribution of the lubricating oil supplied to the forward clutch and the planetary gear according to the traveling situation, and thus to provide a lubricating device for a vehicle transmission that solves the above-described problems. It is intended to provide.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention according to claim 1 includes a planetary gear (14) having a sun gear (S), a carrier (CR) and a ring gear (R), and a forward clutch (C1) engaged at the time of forward movement,
  In the vehicle transmission (1) in which the sun gear (S) is connected to a drive wheel,
  An oil reservoir (92) that accumulates lubricating oil supplied from the inner diameter side to the sun gear (S), and centrifugal force based on the rotation of the sun gear (S) causes the oil in the oil reservoir (92) to flow into the planetary gear (14 And oil passages (96, 97) leading to the lubricated part (76 ...) of
  There is provided a weir (95) for overflowing the oil accumulated in the oil reservoir (92) and guiding it to the forward clutch.,
  The oil passages (96, 97) from the oil sump (92) are arranged in accordance with the amount of oil supplied to the oil sump (92) when the sun gear (S) is below a predetermined rotational speed. The orifice diameter is set so that the amount of oil flowing out from
  The present invention provides a lubricating device for a vehicle transmission.
[0012]
According to a second aspect of the present invention, the oil reservoir (92) receives oil from the oil pump (10) driven by the drive source during normal driving based on the drive source (9), and the wheels of the oil reservoir (92) when towed. Oil supplied by scraping the gear (26) that rotates with rotation is supplied.
A lubricating device for a vehicle transmission according to claim 1.
[0013]
According to the third aspect of the present invention, the forward clutch (C1) is neutral (N) controlled to be held in a state immediately before engagement when the vehicle is stopped in the travel range (D).
A lubricating device for a vehicle transmission according to claim 1 or 2.
[0014]
  According to a fourth aspect of the present invention, the forward clutch (C1) includes a sun gear (S) of the planetary gear (14).WhenRing gear (R)WhenConcatenated,
  It exists in the lubricating device of the transmission for vehicles in any one of Claim 1 thru | or 3.
[0015]
According to a fifth aspect of the present invention, the planetary gear is a simple planetary gear (14) constituting a forward / reverse switching device (5) of the automatic continuously variable transmission (1).
The input shaft (11) and the ring gear (R) are connected, the sun gear (S) is connected to a primary pulley (12), and the sun gear (S) and the ring gear (R) are connected and released in the forward direction. A clutch (C1) is arranged, and the carrier (CR) can be freely stopped by a reverse brake (B).
A vehicle transmission lubricating device according to any one of claims 1 to 4.
[0016]
According to a sixth aspect of the present invention, the oil passage from the oil reservoir (92) includes first and second oil passages (96) and (97) extending to both axial end surfaces of the sun gear.
The first oil passage (96) guides oil to one end surface side of the pinion (P), and the second oil passage (97) guides oil to the other end surface side of the pinion (P). ,
A vehicle transmission lubricating device according to any one of claims 1 to 5.
[0017]
According to the seventh aspect of the present invention, the openings (96a, 97a) in the oil reservoir (92) of the first oil passage (96) and the second oil passage (97) are arranged in a radial direction. Open at substantially the same position (L),
A lubricating device for a vehicle transmission according to claim 6.
[0018]
According to the eighth aspect of the present invention, the openings (96a) (97a) in the oil sump (92) of the first oil passage (96) and the second oil passage (97) are viewed from the axial direction. Arranged to overlap each other,
It exists in the lubricating device of the transmission for vehicles of Claim 6 or 7.
[0020]
  Claim9According to the present invention, a clutch hub (47) for the forward clutch (C1) is integrally provided on one end surface of the sun gear (S),
  The dam portion (95) is formed at the inner periphery of the clutch hub.
  Claim 1 to8The vehicle transmission lubrication device according to any one of the above.
[0021]
  Claim10In the present invention, the inner diameter side end (p) of the weir portion (95) is disposed radially inward from the opening portions (96a, 97a) of the oil passage that opens into the oil reservoir (92). Become,
  Claim 1 to9The vehicle transmission lubrication device according to any one of the above.
[0022]
In addition, although the code | symbol in the said parenthesis is for contrast with drawing, this is for convenience for making an understanding of invention easy, and has no influence on the structure of a claim. It is not a thing.
[0023]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, in the traveling state (including when towed) where the wheels are rotating, the sun gear rotates, and the oil in the oil reservoir formed in the sun gear is centrifuged based on the rotation. For forward clutches that are supplied to the planetary gear via the oil path by force and do not require much lubricating oil in the engaged state, the oil in the oil reservoir will pass over the weir part based on the outflow from the oil path. The planetary gear is lubricated with a sufficient amount of lubricating oil. Further, when the vehicle is stopped, for example, in the neutral control or the N range, the forward clutch is in a slip state immediately before the engagement or in a released state in preparation for engagement in the D range, and the forward clutch has a large amount. The planetary gear is in a stopped state and does not require lubrication oil, but in this case, the sun gear stops and the centrifugal oil pressure does not act on the oil in the oil pool. The amount of oil in the oil reservoir overflows almost over the entire weir, is supplied to the forward clutch, and the forward clutch is lubricated with sufficient lubricating oil.
[0024]
According to the second aspect of the present invention, during normal driving in which the wheels are driven by a drive source, a relatively large amount of lubricating oil is supplied to the lubricated part by forced lubrication by the oil pump, resulting in poor lubrication. However, when towed, the oil pump is stopped and the amount of lubricating oil is relatively small based on the scraping caused by the rotation of the gear. Therefore, it is necessary to distribute the small amount of lubricating oil efficiently to the necessary places. In this case, the sun gear rotates in conjunction with the wheel and centrifugal oil pressure acts on the oil in the oil reservoir, so that almost all of the oil in the oil reservoir can be supplied to the lubricated portion of the planetary gear.
[0025]
According to the third aspect of the present invention, during the neutral control, the forward clutch is in a slip state (including a connected / disconnected state) immediately before engagement, and requires a large amount of lubricating oil. During neutral control, the vehicle is stopped and the sun gear is also stopped. Centrifugal oil pressure does not act on the oil in the oil reservoir, and almost all of the oil in the oil reservoir overflows from the weir and the forward clutch. The forward clutch is lubricated with a sufficient amount of lubricating oil.
[0026]
According to the fourth aspect of the present invention, when the forward clutch is engaged, the planetary gear rotates integrally.
[0027]
According to the fifth aspect of the present invention, in the continuously variable automatic transmission, the sun gear of the simple planetary gear of the forward / reverse switching device is increased integrally with the primary pulley and rotates at a high speed when towed. Based on the centrifugal force generated by the rotation of the sun gear, almost all of the oil in the oil reservoir is supplied to the lubricated portion of the planetary gear, and the planetary gear can be reliably lubricated.
[0028]
According to the sixth aspect of the present invention, the oil from the oil reservoir is supplied from both end surface sides of the pinion serving as the lubricated portion of the planetary gear via the first and second oil passages, and the planetary gear is reliably lubricated. be able to.
[0029]
According to the seventh or eighth aspect of the present invention, the first oil passage and the second oil passage are supplied in substantially the same amount and at the same time from the openings on the substantially same radius in the oil reservoir, so that the planetary gear is provided. The portion to be lubricated can be lubricated in a balanced manner from the left and right.
[0030]
  Claim1According to the present invention, when the sun gear is below the predetermined rotation speed, the oil in the oil reservoir overflows the weir and is also supplied to the forward clutch. For example, the shift lever is changed from the N range to the D range. When shifting, it is preferable to continue supplying lubricating oil to the forward clutch until the forward clutch is engaged. However, when the sun gear rotates at a low speed, the overflowed oil is supplied to the forward clutch as necessary. Thus, the distribution of the lubricating oil to the planetary gear, the forward clutch and the front can be adjusted.
[0031]
  Claim9According to the present invention, since the weir portion is formed at the inner peripheral edge portion of the clutch hub provided integrally with the sun gear, a dedicated member for the weir portion is not required, and the manufacturing is facilitated and the structure Can be simplified and the cost can be reduced.
[0032]
  Claim10According to the present invention, when centrifugal force is acting on the oil in the oil reservoir, the oil is reliably guided to the oil passage from the opening of the oil passage located radially inward from the inner diameter side end of the weir portion. .
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments in which the present invention is applied to an automatic continuously variable transmission for a vehicle will be described below with reference to the drawings. As shown in FIG. 1, the automatic continuously variable transmission 1 includes a torque converter 3 having a lock-up clutch 2, a forward / reverse switching device 5, a belt type continuously variable transmission 6, and a differential device 7. . An oil pump 10, an input shaft 11, a forward / reverse switching device 5, and a primary pulley 12 of a belt-type continuously variable transmission 6 are disposed on a first shaft that is disposed coaxially with a drive source such as an engine output shaft 9. . A secondary pulley 13 of the continuously variable transmission is disposed on a second shaft parallel to the first shaft. A counter shaft 15 is arranged on a third axis parallel to the first axis and the second axis, and a differential device 7 is arranged on a fourth axis parallel to the first to third axes. The members on the first, second, third, and fourth axes are housed in an integrated case, and the automatic continuously variable transmission 1 is configured.
[0034]
A forward / reverse switching device 5 on the first shaft shown in FIG. 1 includes a simple planetary gear 14 including a sun gear S, a ring gear R, and a carrier CR that supports a single pinion P meshing with the sun gear S and the ring gear R. The ring gear R is integrally connected to the input shaft 11, and the sun gear S is integrally connected to the primary pulley 12. Further, the forward clutch C1 is interposed between the ring gear R and the sun gear S, and the ring gear R and the sun gear S are fastened and released. Further, the reverse brake B1 is arranged to act on the carrier CR, and is fixed to and released from an unillustrated integral case.
[0035]
The belt type continuously variable transmission 6 includes a primary pulley 12 including a fixed sheave 12a and a movable sheave 12b on a first shaft, a secondary pulley 13 including a fixed sheave 13a and a movable sheave 13b on the second shaft, And a metal belt 16 wound around both pulleys. A hydraulic actuator 17 having a hydraulic chamber 17a is disposed on the back surface of the movable sheave 12b of the primary pulley, and a hydraulic actuator 19 having a hydraulic chamber 19a is also disposed on the back surface of the movable sheave 13b of the secondary pulley. In the hydraulic chamber 19a, a spring 20 that presses the movable sheave 13b is contracted.
[0036]
A counter drive gear 21 is fixed to a shaft 13c that pivotally supports the secondary pulley 13 on the second shaft with respect to an integral case (not shown). On the third shaft, a counter driven gear 22 that meshes with the drive gear is fixed to one end of the counter shaft 15 that can rotate with respect to the integral case, and a final drive gear 23 is fixed to the other end. Yes.
[0037]
The final drive gear 23 meshes with the final driven gear 26. The differential device 7 is connected to a final driven (mounting ring) gear 26 fixed to a differential case 25, a differential pinion gear 27 supported by the differential case, and left and right axle shafts 29l and 29r on a fourth shaft and the differential pinion gear. And left and right side gears 30 that mesh with each other.
[0038]
Next, the front part of the first shaft including the forward / reverse switching device 5 and the oil pump 10 (hereinafter, the engine side is referred to as the front and the opposite side is referred to as the rear) will be described in detail with reference to FIG. The oil pump 10 includes a pump main body 31 fixed to the transmission case 30 and a cover 32 fixed to the main body. The main body and the cover include a gear pump 33 connected to a pump hub 34 of the torque converter 2. Is stored. Further, a stator sleeve 35 is integrally fitted to the inner periphery of the oil pump 10 integrated with the case 30, and the sleeve 35 is connected to a fixed race (see FIG. 1) of the one-way clutch 36. . An input shaft (input shaft) 11 is rotatably supported on the inner peripheral side of the sleeve 35 via bushes 37... Or needle bearings. A clutch drum 39 is integrally connected to the input shaft 11 by welding. A piston plate 40 is fitted to the clutch drum 39 in an oil-tight manner and movably in the axial direction to constitute a hydraulic actuator 41 for the forward clutch C1, and centrifugal hydraulic pressure is discharged to the piston plate 40. A check spring 42 is disposed, and a return spring 45 is contracted on the back surface of the piston between the retainer 43 and a retainer 43 secured to the drum 39.
[0039]
The simple planetary gear 14 of the forward / reverse switching device 5 has a sun gear S, a boss 46 formed integrally with the rear of the sun gear is splined to the fixed sheave 12a of the primary pulley 12, and the sun gear. In front of S, a clutch hub 47 is integrally fixed by welding. Further, a lug 49 formed integrally with the ring gear R is spline-coupled to the outer diameter portion 39a of the clutch drum 39 and is connected integrally by being prevented from moving in the axial direction by a snap ring. Further, a large number of clutch plates (outer friction plates) 50 and clutch disks (inner friction plates) 51 are provided between the inner peripheral surface spline of the clutch drum outer diameter portion 39a and the outer peripheral surface spline of the clutch hub 47. A number of alternating clutches C1 composed of a wet multi-plate clutch are provided.
[0040]
On the other hand, the carrier CR that supports the pinion P has a disk-like side plate 52 on the rear side, and the side plate 52 is rotatably supported by the sun gear boss 46 via a bush 53. The carrier side plate 52 has a brake hub 52a at the outer peripheral portion, and a large number of plates (outer friction plates) 54 and disks (inner friction plates) 55 are alternately disposed between the carrier side plate 52 and the splines formed in the case 30. The reverse brake B2 composed of a wet multi-plate brake is configured.
[0041]
The partition wall 30a formed in the case 30 rotatably supports the primary pulley fixed sheave 12a via a roller bearing 56, and an annular cylinder 57 is formed on the side surface thereof. A piston 58 is oil-tightly fitted to the cylinder, and a return spring 60 is retracted between the retainer 59 fixed to the case on the back surface, thereby constituting the reverse brake hydraulic actuator 61. is doing. The forward clutch hydraulic actuator 41 is supplied and discharged with an oil pressure via an oil passage 62 formed in the pump body 31, and the reverse brake hydraulic actuator 61 is formed in the partition wall 30a of the case. The hydraulic pressure is supplied and discharged through the oil passage 63.
[0042]
On the other hand, a lubricating oil passage 65 is formed in the input shaft 11 in the axial direction, and a large number of oil holes 66a, 66b, 66c,. Are formed, thrust bearings 67 and 69 for positioning and supporting the axial direction of each lubricated part, for example, the input shaft 11 and the sun gear S, the forward clutch C1 and the reverse brake B multi-plate friction plate, and the planetary gear 14 gear surfaces. Further, the pinion P is supplied to a needle bearing 75 for supporting the pinion P on the pinion shaft 72, and thrust washers 76, 76 between the pinion and both carrier plates 52, 74. An annular groove 70 is formed on the inner peripheral surface of the sun gear boss 46, a through hole 53 a is formed in the bush 53, and an oil hole 71 is also formed in the carrier side plate 52 in the radial direction. The lubricating oil from the oil hole 66c of the input shaft 11 is communicated with the oil hole 73 of the pinion shaft 72, and the needle bearing 75 of the pinion P, the thrust washers 76 and 76, and the reverse brake via the oil hole and the like. B is supplied.
[0043]
A towed oil passage 80 is formed in the pump case main body 31 of the oil pump 10 in a substantially vertical direction from the top toward the center. The towed oil passage 80 is provided at the lowermost position of the final driven gear (differential mount ring gear) 26 and the like as disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-12586 and Japanese Patent Application No. 2002-349252 (not disclosed at the time of application). The gear that is positioned scoops up the oil in the transmission case 30, guides it to an oil reservoir provided in the pump case body 31 and the like, and the oil is supplied by gravity from the oil reservoir. The oil passage 80 communicates with an oil passage 81 formed by a groove formed on the inner peripheral surface of the case body 31 and the outer peripheral surface of the stator sleeve 35, and further, a through hole 82 formed in the sleeve, an input shaft 11 communicates with the lubricating oil passage 65 through a space 83 between the sleeve 11 and the oil passage 85 formed in the input shaft.
[0044]
Further, a space 86 is formed between the clutch drum inner diameter portion 39b and the tip end portion of the pump body 31, and an oil hole 87 is formed in the drum inner diameter portion 39b. The oil in the space 86 is led out to the outside of the drum 39 by the oil hole 87, and the oil from the oil hole 87 is received by the integrally formed sun gear S and clutch hub 47. It is like that.
[0045]
As shown in detail in FIG. 3, a concave portion 90 is formed on the inclined surface 90 a formed on the front side surface of the sun gear S so as to become deeper toward the outer diameter side. Further, an annular flange 91 protruding in the axial direction (forward direction) is formed on the outer diameter side of the recess 90. A clutch hub 47 is integrally fixed to the end of the flange 91 by welding or the like. The outer diameter side of the clutch hub 47 is bent in the axial direction (forward direction), and has an engaging portion (spline forming portion) 47 a of a friction plate (clutch disc) 51. Further, the inner diameter side of the clutch hub 47 extends to the front side of the oblique inner diameter, and forms a weir portion 95 that accumulates oil together with the concave portion 90 and overflows (overflows) oil from the oil reservoir 92.
[0046]
That is, the clutch hub 47 is composed of a bottomed cylindrical member having a bottom portion whose center portion is open, and corresponds to the bottom portion of the bottomed cylindrical shape, and a rising portion 47b that rises substantially perpendicular to the rotation axis. An engagement portion 47a corresponding to the cylindrical portion of the bottomed cylindrical shape, extending substantially parallel to the rotation axis from the outer periphery of the rising portion, and a weir portion 95 formed at the bottom opening portion of the bottomed cylindrical shape, These are integrally formed including the spline 47c of the engaging portion 47a by plastic working such as flow forming. The dam portion 95 is composed of an inner diameter side peripheral portion that is plastically processed so as to be folded from the inner diameter end of the rising portion 47b to an oblique inner diameter / outside (in the same direction as the extending direction of the engaging portion;
[0047]
From the recess 90, a first oil passage 96 that penetrates the flange portion 91 radially outward and a second oil passage that penetrates the sun gear S obliquely from the inner diameter front side to the outer diameter rear side. 97, and these oil passages 96, 97 have the same number (for example, two) of hole shapes having the same diameter and the same diameter in the circumferential direction. The centers of the openings 96a and 97a in the oil sump 92 of the oil passages 96 and 97 are formed so as to be located at the same radius L from the center of the rotation shaft of the sun gear S, and the front of the pinion gear 75 that meshes with the sun gear S. In addition, the same amount of oil is simultaneously supplied to the rear side. In addition, when hydraulic pressure due to centrifugal force acts on the oil stored in the oil reservoir 92, the oil passes through these oil passages 96 and 97, but the centrifugal force does not act and is substantially in a static pressure state. In the case of oil, the oil does not flow out due to the viscosity of the oil, and even if it leaks, the amount is small, so that it is aligned with the number and position (radius L) of the oil passages 96 and 97, especially the hole diameter (orifice diameter) Is set. The openings 96 a, 97 a of the oil passages 96, 97 are located on the outer diameter side from the inner diameter end p of the dam portion 95, and therefore are stored in an oil reservoir 92 constituted by the dam portion 95 and the recess 92. The opening portions 96a and 97a are covered with the oil.
[0048]
In the figure, 100 is an oil hole penetrating from the inner periphery of the sun gear to the concave portion 101 on the rear side surface, 102 is an oil hole penetrating from the concave portion 70 to the outer peripheral surface of the boss 46, and 103 is a clutch hub engaging portion. It is an oil hole formed penetrating through 47a. Further, the hole diameters of the oil passages 96 and 97 may be partially restricted even if they are not constant over the entire length.
[0049]
Next, the operation of the above-described continuously variable automatic transmission 1 will be described with reference to FIGS. During normal travel, which is transmitted from a drive source such as an engine to wheels, rotation from the engine output shaft 9 is transmitted to the input shaft 11 via the torque converter 3. When the shift lever is in the D range, hydraulic pressure is supplied to the hydraulic actuator 41 and the forward clutch C1 is connected, and the hydraulic actuator 61 is drained and the reverse brake B is released, and the rotation of the input shaft 11 The drum 39 and the forward clutch C1 are transmitted as an integral rotation to the primary pulley 12 via the planetary gear 14 in the integral rotation state.
[0050]
When the shift lever is operated to the R (reverse) range, the hydraulic actuator 41 is drained to release the forward clutch C1, and the hydraulic pressure is supplied to the hydraulic actuator 61 to engage the reverse brake B. In this state, since the carrier CR is stopped by the brake B, the input shaft 5 rotates from the ring gear R through the pinion P of the carrier CR in which the revolution is stopped to decelerate and rotate the sun gear S in the reverse direction. The reverse rotation is transmitted to the primary pulley 12.
[0051]
The rotation of the primary pulley 12 is appropriately shifted by a belt-type continuously variable transmission (CVT) 6... And transmitted to the secondary pulley 13. Further, the rotation of the secondary pulley is counter-shaft through the counter drive gear 21 and the driven gear 22. 15 is transmitted to the differential device 7 through the final drive gear 23 and the driven (mounting ring) gear 26, and is transmitted to the left and right front wheels through the left and right differential output shafts 29l and 29r.
[0052]
During normal running based on the engine rotation described above, the rotation of the engine output shaft 3 is transmitted to the drive gear 33 of the oil pump 10 via the pump shell 6a and the pump hub 34, and the pump is in an operating state. Accordingly, the oil in the case 30 and the oil pan 50 is sucked by the oil pump 10 and is appropriately sent to or discharged from the hydraulic actuators 17, 19, 39, 61 via the valves of the valve body. Is sent to the lubricated points 14, C1, B, 67, 69 through the oil passages 65, 66, and forcedly lubricated.
[0053]
Specifically, the lubricating oil in the oil passage 65 of the input shaft 11 is led out from the clutch drum inner diameter portion 39b through the oil hole 66a, the thrust bearing 69, the space 86, and the oil hole 87, and led to the weir portion 95 to be oil. In addition to being supplied to the reservoir 92, the oil is supplied to the oil reservoir 92 including the concave portion 90 of the sun gear S through the oil hole 66 b and the thrust bearing 67.
[0054]
When in the D range, as shown in FIG. 4, the forward clutch C1 is connected, the sun gear S and the ring gear R are fastened, and the planetary gear 14 is rotating integrally. Does not require much lubricant. In the D range state, the sun gear S rotates integrally with the input shaft 11 and the primary pulley 12 and is in a relatively high speed rotation state. The oil in the oil reservoir 92 is based on the rotation of the sun gear S. Centrifugal force is acting, and the oil flows out of the first and second oil passages 96 and 97 based on the centrifugal oil pressure and moves back and forth at approximately the same amount of oil ( The oil supplied to the left washer 76, especially the oil supplied to the left washer 76, is supplied through the oil passage 66c, the recess 70, and the oil holes 53a, 71, 72, 73. At the same time, the reverse brake B in the released state is lubricated with a sufficient amount of lubricating oil. At this time, since a large centrifugal force is acting on the oil in the oil reservoir 92 based on the rotation of the sun gear S, the oil does not sufficiently collect from the first and second oil passages 96 and 97. It does not overflow from the weir part 95 and is supplied to the forward clutch C1.
[0055]
When in the R range, as shown in FIG. 5, the forward clutch C1 is released to disengage the sun gear S and the ring gear R, and the reverse brake B is connected to stop the carrier CR. Therefore, the rotation of the ring gear R transmitted from the input shaft 11 through the clutch drum 39 is transmitted to the sun gear S as a reverse rotation that is decelerated through the single pinion P of the carrier CR that is stopped. Accordingly, the planetary gear 14 requires a relatively large amount of lubricating oil due to the relative rotation of the gears S, R, and P, and the oil in the oil reservoir 92 is subjected to centrifugal force based on the rotation of the sun gear S. As in the D range, the first and second oil passages 96 and 97 are guided to the front and rear (left and right in FIG. 5) thrust washer 76 and the meshing surfaces of the gears S, R, and P as indicated by arrows. The planetary gear 14 is lubricated with the sufficient amount.
[0056]
Note that the hole diameters of the first and second oil passages 96 and 97 are the same as the amount of oil Q1 supplied to the oil reservoir 92 and the first and second oil passages 96 and 97 when the sun gear S has a predetermined rotation speed Ns. It may be set so that the amount of oil Q2 coming out of the oil becomes equal. In this case, in the case of the D range, the sun gear S, which is a directly connected rotation, rotates at a relatively high speed and becomes equal to or higher than the predetermined rotation speed N. Therefore, the oil amount Q2 supplied to the oil reservoir 92 is the first and 2 is supplied to the oil passages 96 and 97. When the shift lever is shifted from the N range to the D range, the sun gear S is kept below the predetermined rotational speed until the forward clutch C1 is completely engaged. The oil in the reservoir 92 continues to be supplied to the forward clutch C1 beyond the weir portion 95. Thus, when the forward clutch C1 starts to be engaged, sufficient lubricating oil is supplied to the clutch to engage smoothly.
[0057]
In the case of the R range, for example, the sun gear S is rotated at a reduced speed, and therefore may be less than the predetermined rotation speed Ns. In this case, the discharged oil amount Q1 is smaller than the supplied oil amount Q2 based on the weak centrifugal oil pressure, The discharged oil amount is supplied to the planetary gear surface through the first and second oil passages 96 and 97, and the oil accumulated in the oil reservoir 92 is discharged from the weir portion 95 as shown by the dotted arrows (FIG. 5). It may overflow and the forward clutch C1 in the released state may be lubricated (lightly) by the overflow oil amount (Q2-Q1).
[0058]
In the stop state in the D range state, for example, the brake is ON, the accelerator is OFF, and the vehicle speed is 0, the automatic continuously variable transmission 1 is in a state immediately before the forward clutch C1 is engaged, that is, the vehicle does not start but can start by the start signal. This is a state of so-called neutral (N) control. In this state, the forward clutch C1 is in the disengaged state and the reverse brake B is in the disengaged state, so that the planetary gear 14 is in the non-transmission state and the sun gear S is stopped by the stop of the planetary pulley 12 based on the vehicle stop. Is in a stopped state.
[0059]
In this state, as shown in FIG. 6, the lubricating oil O from the oil passages 87 and 66b is accumulated in the lower portion of the oil sump 92 of the stopped sun gear S. At this time, centrifugal force does not act on the oil O in the oil reservoir, and it does not fall out of the first and second oil passages 96 and 97 due to its viscosity, and even if it flows out due to gravity, its amount Is small, and accumulates below the oil reservoir 92. Then, the oil in the oil reservoir 92 overflows the weir portion 95 of the clutch hub 47 and overflows as shown by the arrow, and almost the entire amount of the oil is forwarded through the oil hole 103 of the clutch hub engaging portion 47a. To be supplied. That is, in the N control, the planetary gear 14 is in a non-transmission state, does not require lubricating oil, and the forward clutch C1 is in a state immediately before the clutch plate 50 and the clutch disc 51 slip. Although a large amount of lubricating oil is required, almost the entire amount of the oil O in the oil reservoir 92 is supplied to the forward clutch C1 in accordance with the required amount of lubrication, and the forward movement is performed with sufficient lubricating oil. The clutch is lubricated.
[0060]
Although the above description describes the N control, the same applies even when the vehicle is stopped with the shift lever set to the N range. The oil in the oil sump 92 is supplied to the forward clutch C1 substantially in its entirety. In preparation for the start of engagement of the forward clutch C1 by the N → D operation of the shift lever, it is preferable to supply sufficient lubricating oil to the forward clutch C1.
[0061]
Next, a so-called towed state in which the vehicle is towed by another vehicle or the like due to a failure or the like will be described. In the vehicle, the engine is stopped, the oil (gear) pump 10 driven by the engine is stopped, and the hydraulic pressure and the lubricating hydraulic pressure based on the oil pump are not generated. Therefore, both the forward clutch C1 and the reverse brake B by the hydraulic actuator are in a released state, and the belt-type continuously variable transmission 22 has the primary pulley 12 having the minimum effective radius and the secondary pulley 25 having the maximum effective by the return spring 20 or the like. In this state, the underdrive state having the radius is achieved, and the lubrication to each lubrication point by the forced lubrication is stopped.
[0062]
At the time of the towing, the input shaft 11 and the ring gear R are stopped by releasing the forward clutch C1, but when the front wheels rotate, the differential device 7, the final driven gear 26, the drive pinion gear 23, the counter driven gear 22, the counter drive The gear 21 and the belt-type continuously variable transmission 6 are in a rotating state, and the belt-type continuously variable transmission 6 in the above-mentioned underdrive state is in the most overdrive state by reverse driving from the wheels, and is integrated with the primary pulley 12 and the same. The sun gear S is rotated at a relatively high speed.
[0063]
At the time of towing, the rotation of the diff ring gear 26 causes the oil accumulated under the transmission case to be scraped, and the oil is rotated by the other gears 23, 22, 29, etc. It is introduced into the oil sump formed at 31. Then, as shown in FIG. 7, the oil in the oil reservoir is caused to flow to the oil passage 65 of the input shaft 11 through the oil passages 80 and 81, the space 83, and the oil passage 85 based on the gravity, and further to the oil hole 66 a. Then, it is guided to the lower side of the space 86 in the stopped clutch drum 39 through the thrust bearing 69. Further, the oil O ′ in the space 86 is supplied to the oil reservoir 92 through the oil passage 87 together with the oil from the oil passage 66b. At the time of towing, as described above, the sun gear S is rotating at a relatively high speed, and the oil in the oil reservoir 92 is substantially entirely in the first and second directions as indicated by the arrows based on the centrifugal force. The oil is supplied to the meshing surfaces of the thrust washer 76 and the planetary gear 14 via the two oil passages 96, 97.
[0064]
That is, at the time of towing, the lubricating oil becomes a relatively small amount based on the gear scraping, and the planetary gear 14 is relatively rotated by the rotation of the sun gear S and the idling state of the ring gear R and the carrier CR. As described above, most of the small amount of oil based on the scraping is supplied to the relative rotation portion of the planetary gear 14 and reliably lubricated.
[0065]
  Although the above embodiment has been described based on a forward / reverse switching device for an automatic continuously variable transmission, the present invention can be similarly applied to a planetary gear and a clutch in a vehicle transmission such as an automatic multi-stage transmission.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing an automatic continuously variable transmission to which the present invention can be applied.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the forward / reverse switching device.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view showing a sun gear and a clutch hub that are essential parts of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing lubricating oil in a D range.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing lubricating oil in an R range.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a lubricating oil during neutral control.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing lubricating oil when towed.
[Explanation of symbols]
1 Vehicle (automatic continuously variable) transmission
3 Torque converter
5 Forward / reverse switching device
6 Belt type continuously variable transmission
7 Differential equipment
9 Power source (engine output shaft)
10 Oil pump
11 Input shaft (input shaft)
12 Primary pulley
13 Secondary pulley
14 (Simple) Planetary Gear
26 (Final driven) gear
39 Clutch drum
47 Clutch hub
66a, 66b, 86, 87 Oil passage
76, P, S, R Planetary gear lubricated part (thrust washer)
80, 81 Trailed oil passage
90 recess
92 Oil sump
95 weir
96 First oil passage
96a opening
97 Second oil passage
97a opening
S Sungear
CR carrier
R ring gear
C1 Forward clutch
B Reverse brake

Claims

A planetary gear having a sun gear, a carrier, and a ring gear, and a forward clutch that is engaged during forward travel;
In the vehicle transmission in which the sun gear is connected to the drive wheel,
Forming an oil reservoir for collecting lubricating oil supplied from an inner diameter side to the sun gear, and an oil passage for guiding the oil in the oil reservoir to a lubricated portion of the planetary gear by centrifugal force based on rotation of the sun gear;
Providing a weir that overflows the oil accumulated in the oil reservoir and leads to the forward clutch ;
The oil passage from the oil reservoir has an orifice diameter set so that the amount of oil flowing out of the oil passage is smaller than the amount of oil supplied to the oil reservoir when the sun gear is below a predetermined rotational speed. ,
A lubricating device for a vehicle transmission.

The oil reservoir is supplied with oil by an oil pump driven by the drive source during normal driving based on a drive source, and by the scraping of a gear that rotates with rotation of the wheel when towed.
The lubricating device for a vehicle transmission according to claim 1.

The forward clutch is neutrally controlled to be held in a state immediately before engagement when the vehicle is in a stopped state in a travel range.
The lubricating device for a vehicle transmission according to claim 1 or 2.

The forward clutch is formed by connecting a sun gear and a ring gear of the planetary gear.
The lubricating device for a vehicle transmission according to any one of claims 1 to 3.

The planetary gear is a simple planetary gear constituting a forward / reverse switching device of an automatic continuously variable transmission,
The input shaft and the ring gear are connected, the sun gear is connected to a primary pulley, the sun clutch and the ring gear are connected and released so that the forward clutch is disposed, and the carrier can be stopped by a reverse brake.
The lubricating device for a vehicle transmission according to any one of claims 1 to 4.

The oil passage from the oil reservoir is composed of first and second oil passages that pass through to both end surfaces in the axial direction of the sun gear,
The first oil passage guides oil to one end face side of the pinion, and the second oil passage leads oil to the other end face side of the pinion.
The lubricating device for a vehicle transmission according to any one of claims 1 to 5.

The openings in the oil reservoirs of the first oil passage and the second oil passage are opened at substantially the same position in the radial direction.
The lubricating device for a vehicle transmission according to claim 6.

The openings in the oil reservoirs of the first oil passage and the second oil passage are arranged so as to overlap when viewed from the axial direction.
The lubricating device for a vehicle transmission according to claim 6 or 7.

A clutch hub for the forward clutch is integrally provided on one end surface of the sun gear,
The dam portion is formed at the inner peripheral edge of the clutch hub.
The lubricating device for a vehicle transmission according to any one of claims 1 to 8 .

The inner diameter side end of the weir portion is disposed radially inward from the opening portion of the oil passage that opens into the oil reservoir.
A lubricating device for a vehicle transmission according to any one of claims 1 to 9 .