JP3952924B2 - 燃料噴射装置のインターバル計測方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1回の燃料噴射期間内に実施されるパイロット噴射とメイン噴射との間のインターバル(無噴射期間)の計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パイロット噴射を実施する燃料噴射装置の噴射量およびインターバルの調整方法を図9を参照して説明する。なお、この例では、スピル電磁弁(SPV)を搭載した分配型燃料噴射ポンプを示す。
図9▲1▼に示すように、SPV駆動信号をONして常開型のスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始し、SPV駆動信号をOFF するとスピル電磁弁が開いてパイロット噴射が終了する。
この時、パイロット噴射量をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部15(符号は図10参照)で計測し、そのパイロット噴射量が規定量となるように調整する。
【0003】
パイロット噴射の調整が終了すると、次に、図9▲2▼に示すように、パイロット噴射とメイン噴射を実施し、パイロット噴射とメイン噴射のインターバルを圧力分配法を用いて計測する。
圧力分配法によるインターバルの計測方法を図10の概略図を参照して説明する。
燃料が満たされた圧力容器10の内部に、計測対象の燃料噴射装置が接続された燃料噴射弁11からパイロット噴射およびメイン噴射を行い、圧力容器10内の圧力変化を圧力センサ12で計測する。圧力センサ12による圧力波形は、実線αに示すように、パイロット噴射時に上昇し、インターバル中に平坦になり、メイン噴射時に再び上昇する。この圧力波形を計測処理部13で微分処理すると、実線βに示すような圧力微分波形(パイロット噴射、インターバル、メイン噴射に応じた波形)になる。この圧力微分波形のパイロット噴射終了からメイン噴射開始までの期間によってインターバル(θp)を計測する。
このような圧力分配法によって計測されたインターバル(θp)が規定間隔となるように調整する。
【0004】
なお、図10に示す電磁弁14および噴射量計測部15は、上述したパイロット噴射量及び後述するメイン噴射量を計測するための手段であり、パイロット噴射あるいはメイン噴射時に電磁弁14を開き、圧力容器10から溢れ出した燃料の量を噴射量計測部15(メスシリンダやメンゲン等)で計測する。
【0005】
インターバルの調整が終了すると、次に、図9▲3▼に示すように、カムリフトの上昇中のメイン噴射時期にSPV駆動信号をON-OFFしてメイン噴射を実行する。そして、このメイン噴射量をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部15で計測し、そのメイン噴射量が規定量となるように調整する。
しかし、圧力分配法を用いた計測器は高価であり、インターバルを計測するための設備コストが高くなってしまう。このため、出荷時の調整時にインターバル計測に要するコストがアップする不具合が生じるとともに、高価な設備を持つところでしかインターバル計測ができず、メンテナンスの障害要因にもなっていた。
【0006】
上記の不具合を解決する技術として、周知の技術ではないが、インターバルに燃料を噴射させ、そのインターバル内に噴射された噴射量を計測し、その噴射量からインターバルを換算する技術を考案した(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特願2002−004666
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に開示した技術では、インターバルという時間を噴射量で代用計測するものであるため、規定の噴射時間に規定の噴射量が得られることが前提となる。
言い換えると、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により噴射量自身に誤差があると、インターバルと噴射量の相関関係が変化し、インターバルの計測精度が低下してしまう。
【0009】
【発明の目的】
この発明の燃料噴射装置のインターバル計測方法は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、噴射量からインターバルを求める技術において、計測精度を高めることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
請求項1の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の終了時期からメイン噴射の開始時期までのインターバルに噴射された噴射量(インターバル噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とインターバル噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、インターバル噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、誤差が噴射率で補正されるため、インターバル噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0011】
(請求項2の手段)
請求項2の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の開始時期までに噴射された噴射量(パイロット+インターバル噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とパイロット+インターバル噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、パイロット+インターバル噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、パイロット+インターバル噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0012】
(請求項3の手段)
請求項3の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量(パイロット+インターバル+メイン噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、パイロット+インターバル+メイン噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、パイロット+インターバル+メイン噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0013】
(請求項4の手段)
請求項4の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の終了時期からメイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量(インターバル+メイン噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とインターバル+メイン噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、インターバル+メイン噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、インターバル+メイン噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0014】
(請求項5の手段)
請求項5の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法の噴射率計測ステップは、一定期間において噴射される噴射量が基準噴射量に調整されている基準燃料噴射装置を有する。そして、この基準燃料噴射装置が一定期間において噴射する基準噴射量と、計測対象の燃料噴射装置が一定期間において噴射する計測噴射量とを比較して、計測対象の燃料噴射装置の噴射率を計測するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、複数の実施例と変形例を用いて説明する。
〔第1実施例〕
この第1実施例では、図1〜図3を参照して、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)からメイン噴射の開始時期(インターバルの終了時期)までのインターバルに燃料を噴射させ、その噴射量(インターバル噴射量Qps)からインターバルを換算する例(プレストローク方式=Qps方式と称す)を示す。
図1は第1実施例で採用するインターバル計測方法を説明する図であり、図2はパイロット噴射を実施する燃料噴射装置において、パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図3は本計測方法に用いる噴射量計測手段の概略図である。
なお、以下の各実施例では、常開型のスピル電磁弁(SPV)を搭載した周知の分配型燃料噴射ポンプ(図示しない)を用いた燃料噴射装置におけるパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明する。
【0016】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
パイロット噴射量の調整は、図2▲1▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。そして、パイロット噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット噴射が終了する(パイロット噴射実行ステップ)。
この時、図3に示すように、計測対象の燃料噴射ポンプに接続された燃料噴射弁1からパイロット噴射された噴射量Qpを、メスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2によって計測する(パイロット噴射量計測ステップ)。そして、そのパイロット噴射量Qpが規定量となるようにパイロット噴射の終了時期を調整する。
【0017】
次に、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)を調整する。
パイロット噴射の調整終了後、図2▲2▼に示すように、カムリフトの上昇中にSPV駆動信号を予め決定された一定時間ONする。即ち、カムリフトの上昇中の一定期間に燃料を噴射させる。この時、計測対象の燃料噴射ポンプに接続された燃料噴射弁1から噴射された噴射量Qθを、メスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)によって計測する。
次に、一定期間において噴射される噴射量が基準噴射量に調整されている基準燃料噴射ポンプが一定期間において噴射する基準噴射量Qθbと、計測対象の燃料噴射ポンプが一定期間において噴射する計測噴射量Qθとを比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する。具体的にこの実施例では、基準噴射量Qθbと計測噴射量Qθから補正係数f(Qθb−Qθ)を求める(噴射率計測ステップ)。
【0018】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるインターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0019】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0020】
続いて、図2▲3▼に示すように、パイロット噴射の終了時(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、パイロット噴射の終了時から燃料の噴射を開始させる。そして、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてインターバルの噴射(インターバル噴射)が終了する(インターバル噴射実行ステップ)。
この時、インターバル噴射量Qps(図1下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(インターバル噴射量計測ステップ)。
【0021】
続いて、インターバル噴射量計測ステップで計測されたインターバル噴射量Qpsからインターバルを換算する。
具体的には、図1上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数(・・2、1、0、−1、−2、・・の内で選定された関数)と、インターバル噴射量計測ステップで計測されたインターバル噴射量Qpsとからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたインターバル噴射量Qpsが、規定のインターバルとなるようにインターバルの終了時期を調整する。
【0022】
最後にメイン噴射量を調整する。
メイン噴射量の調整は、図2▲4▼に示すように、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、メイン噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてメイン噴射が終了する(メイン噴射実行ステップ)。
この時、メイン噴射された噴射量Qmをメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(メイン噴射量計測ステップ)。そして、そのメイン噴射量が規定量となるようにメイン噴射の終了時期を調整する。
【0023】
(第1実施例の効果)
上述したように、パイロット噴射量およびメイン噴射量はもちろん、インターバルまでが安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測できる。
つまり、圧力分配法を用いた高価な計器を用いなくても、インターバルを安価な手段(メスシリンダ等の噴射量計測部2)で計測することができる。
この結果、燃料噴射ポンプの出荷時の調整時にインターバル計測に要するコストを抑えることができる。また、高価な設備を持たない所でもパイロット噴射量およびメイン噴射量と同様にインターバル計測が可能になり、点検等のメンテナンス性が向上する。
【0024】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率を用いてインターバル噴射量Qpsとインターバルの関数を補正し、その補正した関数とインターバル噴射量Qpsの関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量Qpsに誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、インターバル噴射量Qpsを用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0025】
なお、この第1実施例では、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とインターバル噴射量Qpsからインターバルを計測する例を示した。
これに対し、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は補正せずに、インターバル噴射量計測ステップで計測したインターバル噴射量Qpsを噴射率で補正し、その補正したインターバル噴射量Qpsと補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0026】
〔第2実施例〕
この第2実施例では、図4、図5を参照して、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の開始時期(インターバルの終了時期)までのパイロット+インターバルに燃料を噴射させ、その噴射量(パイロット+インターバル噴射量Qp’)からインターバルを換算する例(Qp’方式と称す)を示す。
なお、図4はパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図5はインターバル計測方法の説明図である。
【0027】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
このパイロット噴射量の調整は図4▲1▼に示すように第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0028】
次に、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)を調整する。
パイロット噴射の調整終了後、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは図4▲2▼に示すように第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0029】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるパイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0030】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0031】
次に、図4▲3▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。即ち、パイロット噴射の開始から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット+インターバルの噴射(以下、パイロット+インターバル噴射)が終了する(パイロット+インターバル噴射実行ステップ)。
この時、パイロット+インターバル噴射量Qp’(図5下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(パイロット+インターバル噴射量計測ステップ)。
【0032】
続いて、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’からインターバルを換算する。
具体的には、図5上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’が、規定のインターバルとなるように調整する。
【0033】
最後にメイン噴射量Qmを調整する。
このメイン噴射量の調整は図4▲4▼に示すように第1実施例の図2▲4▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0034】
(第2実施例の効果)
この第2実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル噴射量Qp’の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりパイロット+インターバル噴射量Qp’に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、パイロット+インターバル噴射量Qp’を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0036】
なお、この第2実施例では、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル噴射量Qp’からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は補正せずに、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測したパイロット+インターバル噴射量Qp’を噴射率で補正し、その補正したパイロット+インターバル噴射量Qp’と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0037】
〔第3実施例〕
この第3実施例では、図6、図7を参照して、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の終了時期までのパイロット噴射+インターバル+メイン噴射の期間に燃料を噴射させ、その噴射量(パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’)からインターバルを換算する例(Qm’方式と称す)を示す。
なお、図6はパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図7はインターバル計測方法の説明図である。
【0038】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
このパイロット噴射量の調整は図6▲1▼に示すように第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0039】
次に、図6▲2▼に示すように、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0040】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0041】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0042】
次に、メイン噴射終了時期を調整する。
図6▲3▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。即ち、パイロット噴射の開始から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット噴射+インターバル+メイン噴射の期間に亘る噴射が終了する(パイロット+インターバル+メイン噴射実行ステップ)。
この時、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’(図7下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップ)。
【0043】
続いて、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’からインターバルを換算する。
具体的には、図7上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’が、規定量となるように調整する。
【0044】
最後に、図6▲4▼に示すようにパイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)、及びメイン噴射量を調整する。
【0045】
(第3実施例の効果)
この第3実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0047】
なお、この第3実施例では、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は補正せずに、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測したパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’を噴射率で補正し、その補正したパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0048】
〔第4実施例〕
この第4実施例では、図8を参照して、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)からメイン噴射の終了時期までのインターバル+メイン噴射の期間に燃料を噴射させ、その噴射量(インターバル+メイン噴射量Qm”)からインターバルを換算する例(Qm”方式と称す)を示す。
まず、インターバル計測の前にパイロット噴射量の調整を済ませる。このパイロット噴射量の調整は第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0049】
次に、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0050】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるインターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0051】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0052】
次に、パイロット噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてインターバル+メイン噴射の期間に亘る噴射が終了する(インターバル+メイン噴射実行ステップ)。
この時、インターバル+メイン噴射量Qm”(図8下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(インターバル+メイン噴射量計測ステップ)。
【0053】
続いて、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”からインターバルを換算する。
具体的には、図8上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”が、規定量となるように調整する。
【0054】
最後に、第3実施例で示したように、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)、及びメイン噴射量を調整する。
【0055】
(第4実施例の効果)
この第4実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とインターバル+メイン噴射量Qm”の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル+メイン噴射量Qm”に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、インターバル+メイン噴射量Qm”を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0057】
なお、この第4実施例では、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とインターバル+メイン噴射量Qm”からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は補正せずに、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測したインターバル+メイン噴射量Qm”を噴射率で補正し、その補正したインターバル+メイン噴射量Qm”と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0058】
〔変形例〕
上記の実施例では、噴射率を求めるための噴射を行う例を示したが、他の噴射(パイロット噴射等)の調整時に規定期間に噴射される噴射量から噴射量を求めるようにしても良い。
【0059】
上記の各実施例では、分配型燃料噴射装置のパイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量の計測を例に示したが、コモンレールを用いた燃料噴射装置など他の燃料噴射装置におけるパイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量の計測に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】インターバル噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第1実施例)。
【図2】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第1実施例)。
【図3】燃料噴射ポンプから噴射される噴射量を計測する噴射量計測手段の概略図である(第1実施例)。
【図4】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第2実施例)。
【図5】パイロット+インターバルの噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第2実施例)。
【図6】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第3実施例)。
【図7】パイロット+インターバル+メイン噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第3実施例)。
【図8】インターバル+メイン噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第4実施例)。
【図9】パイロット噴射、インターバル、メイン噴射の調整を説明するためのタイムチャートである(従来例)。
【図10】燃料噴射ポンプから噴射される噴射量を計測する噴射量計測手段、および圧力分配法を用いたインターバルの計測手段の概略図である(従来例)。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁
2 噴射量計測部
Qps インターバル噴射量
Qp’ パイロット+インターバル噴射量
Qm’ パイロット+インターバル+メイン噴射量
Qm” インターバル+メイン噴射量
【発明の属する技術分野】
本発明は、1回の燃料噴射期間内に実施されるパイロット噴射とメイン噴射との間のインターバル(無噴射期間)の計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パイロット噴射を実施する燃料噴射装置の噴射量およびインターバルの調整方法を図9を参照して説明する。なお、この例では、スピル電磁弁(SPV)を搭載した分配型燃料噴射ポンプを示す。
図9▲1▼に示すように、SPV駆動信号をONして常開型のスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始し、SPV駆動信号をOFF するとスピル電磁弁が開いてパイロット噴射が終了する。
この時、パイロット噴射量をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部15(符号は図10参照)で計測し、そのパイロット噴射量が規定量となるように調整する。
【0003】
パイロット噴射の調整が終了すると、次に、図9▲2▼に示すように、パイロット噴射とメイン噴射を実施し、パイロット噴射とメイン噴射のインターバルを圧力分配法を用いて計測する。
圧力分配法によるインターバルの計測方法を図10の概略図を参照して説明する。
燃料が満たされた圧力容器10の内部に、計測対象の燃料噴射装置が接続された燃料噴射弁11からパイロット噴射およびメイン噴射を行い、圧力容器10内の圧力変化を圧力センサ12で計測する。圧力センサ12による圧力波形は、実線αに示すように、パイロット噴射時に上昇し、インターバル中に平坦になり、メイン噴射時に再び上昇する。この圧力波形を計測処理部13で微分処理すると、実線βに示すような圧力微分波形(パイロット噴射、インターバル、メイン噴射に応じた波形)になる。この圧力微分波形のパイロット噴射終了からメイン噴射開始までの期間によってインターバル(θp)を計測する。
このような圧力分配法によって計測されたインターバル(θp)が規定間隔となるように調整する。
【0004】
なお、図10に示す電磁弁14および噴射量計測部15は、上述したパイロット噴射量及び後述するメイン噴射量を計測するための手段であり、パイロット噴射あるいはメイン噴射時に電磁弁14を開き、圧力容器10から溢れ出した燃料の量を噴射量計測部15(メスシリンダやメンゲン等)で計測する。
【0005】
インターバルの調整が終了すると、次に、図9▲3▼に示すように、カムリフトの上昇中のメイン噴射時期にSPV駆動信号をON-OFFしてメイン噴射を実行する。そして、このメイン噴射量をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部15で計測し、そのメイン噴射量が規定量となるように調整する。
しかし、圧力分配法を用いた計測器は高価であり、インターバルを計測するための設備コストが高くなってしまう。このため、出荷時の調整時にインターバル計測に要するコストがアップする不具合が生じるとともに、高価な設備を持つところでしかインターバル計測ができず、メンテナンスの障害要因にもなっていた。
【0006】
上記の不具合を解決する技術として、周知の技術ではないが、インターバルに燃料を噴射させ、そのインターバル内に噴射された噴射量を計測し、その噴射量からインターバルを換算する技術を考案した(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特願2002−004666
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に開示した技術では、インターバルという時間を噴射量で代用計測するものであるため、規定の噴射時間に規定の噴射量が得られることが前提となる。
言い換えると、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により噴射量自身に誤差があると、インターバルと噴射量の相関関係が変化し、インターバルの計測精度が低下してしまう。
【0009】
【発明の目的】
この発明の燃料噴射装置のインターバル計測方法は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、噴射量からインターバルを求める技術において、計測精度を高めることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
請求項1の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の終了時期からメイン噴射の開始時期までのインターバルに噴射された噴射量(インターバル噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とインターバル噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、インターバル噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、誤差が噴射率で補正されるため、インターバル噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0011】
(請求項2の手段)
請求項2の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の開始時期までに噴射された噴射量(パイロット+インターバル噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とパイロット+インターバル噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、パイロット+インターバル噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、パイロット+インターバル噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0012】
(請求項3の手段)
請求項3の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量(パイロット+インターバル+メイン噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、パイロット+インターバル+メイン噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、パイロット+インターバル+メイン噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0013】
(請求項4の手段)
請求項4の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法は、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット噴射の終了時期からメイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量(インターバル+メイン噴射量)とインターバルの関数を補正し、その補正された関数とインターバル+メイン噴射量の関係からインターバルを換算する。あるいは、インターバル+メイン噴射量を噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量からインターバルを換算する。
このように設けられることにより、燃料噴射装置の圧送部の部品寸法や部品精度等により燃料噴射装置の噴射する噴射量に誤差が生じる場合であっても、その誤差が噴射率で補正されるため、インターバル+メイン噴射量を用いてインターバルを求める技術において、インターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0014】
(請求項5の手段)
請求項5の手段を採用する燃料噴射装置のインターバル計測方法の噴射率計測ステップは、一定期間において噴射される噴射量が基準噴射量に調整されている基準燃料噴射装置を有する。そして、この基準燃料噴射装置が一定期間において噴射する基準噴射量と、計測対象の燃料噴射装置が一定期間において噴射する計測噴射量とを比較して、計測対象の燃料噴射装置の噴射率を計測するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、複数の実施例と変形例を用いて説明する。
〔第1実施例〕
この第1実施例では、図1〜図3を参照して、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)からメイン噴射の開始時期(インターバルの終了時期)までのインターバルに燃料を噴射させ、その噴射量(インターバル噴射量Qps)からインターバルを換算する例(プレストローク方式=Qps方式と称す)を示す。
図1は第1実施例で採用するインターバル計測方法を説明する図であり、図2はパイロット噴射を実施する燃料噴射装置において、パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図3は本計測方法に用いる噴射量計測手段の概略図である。
なお、以下の各実施例では、常開型のスピル電磁弁(SPV)を搭載した周知の分配型燃料噴射ポンプ(図示しない)を用いた燃料噴射装置におけるパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明する。
【0016】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
パイロット噴射量の調整は、図2▲1▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。そして、パイロット噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット噴射が終了する(パイロット噴射実行ステップ)。
この時、図3に示すように、計測対象の燃料噴射ポンプに接続された燃料噴射弁1からパイロット噴射された噴射量Qpを、メスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2によって計測する(パイロット噴射量計測ステップ)。そして、そのパイロット噴射量Qpが規定量となるようにパイロット噴射の終了時期を調整する。
【0017】
次に、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)を調整する。
パイロット噴射の調整終了後、図2▲2▼に示すように、カムリフトの上昇中にSPV駆動信号を予め決定された一定時間ONする。即ち、カムリフトの上昇中の一定期間に燃料を噴射させる。この時、計測対象の燃料噴射ポンプに接続された燃料噴射弁1から噴射された噴射量Qθを、メスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)によって計測する。
次に、一定期間において噴射される噴射量が基準噴射量に調整されている基準燃料噴射ポンプが一定期間において噴射する基準噴射量Qθbと、計測対象の燃料噴射ポンプが一定期間において噴射する計測噴射量Qθとを比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する。具体的にこの実施例では、基準噴射量Qθbと計測噴射量Qθから補正係数f(Qθb−Qθ)を求める(噴射率計測ステップ)。
【0018】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるインターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0019】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は、図1上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0020】
続いて、図2▲3▼に示すように、パイロット噴射の終了時(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、パイロット噴射の終了時から燃料の噴射を開始させる。そして、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてインターバルの噴射(インターバル噴射)が終了する(インターバル噴射実行ステップ)。
この時、インターバル噴射量Qps(図1下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(インターバル噴射量計測ステップ)。
【0021】
続いて、インターバル噴射量計測ステップで計測されたインターバル噴射量Qpsからインターバルを換算する。
具体的には、図1上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数(・・2、1、0、−1、−2、・・の内で選定された関数)と、インターバル噴射量計測ステップで計測されたインターバル噴射量Qpsとからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたインターバル噴射量Qpsが、規定のインターバルとなるようにインターバルの終了時期を調整する。
【0022】
最後にメイン噴射量を調整する。
メイン噴射量の調整は、図2▲4▼に示すように、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、メイン噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてメイン噴射が終了する(メイン噴射実行ステップ)。
この時、メイン噴射された噴射量Qmをメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(メイン噴射量計測ステップ)。そして、そのメイン噴射量が規定量となるようにメイン噴射の終了時期を調整する。
【0023】
(第1実施例の効果)
上述したように、パイロット噴射量およびメイン噴射量はもちろん、インターバルまでが安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測できる。
つまり、圧力分配法を用いた高価な計器を用いなくても、インターバルを安価な手段(メスシリンダ等の噴射量計測部2)で計測することができる。
この結果、燃料噴射ポンプの出荷時の調整時にインターバル計測に要するコストを抑えることができる。また、高価な設備を持たない所でもパイロット噴射量およびメイン噴射量と同様にインターバル計測が可能になり、点検等のメンテナンス性が向上する。
【0024】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率を用いてインターバル噴射量Qpsとインターバルの関数を補正し、その補正した関数とインターバル噴射量Qpsの関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量Qpsに誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、インターバル噴射量Qpsを用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0025】
なお、この第1実施例では、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とインターバル噴射量Qpsからインターバルを計測する例を示した。
これに対し、インターバル噴射量Qpsとインターバルの関数は補正せずに、インターバル噴射量計測ステップで計測したインターバル噴射量Qpsを噴射率で補正し、その補正したインターバル噴射量Qpsと補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0026】
〔第2実施例〕
この第2実施例では、図4、図5を参照して、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の開始時期(インターバルの終了時期)までのパイロット+インターバルに燃料を噴射させ、その噴射量(パイロット+インターバル噴射量Qp’)からインターバルを換算する例(Qp’方式と称す)を示す。
なお、図4はパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図5はインターバル計測方法の説明図である。
【0027】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
このパイロット噴射量の調整は図4▲1▼に示すように第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0028】
次に、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)を調整する。
パイロット噴射の調整終了後、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは図4▲2▼に示すように第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0029】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるパイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0030】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は、図5上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0031】
次に、図4▲3▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。即ち、パイロット噴射の開始から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の開始時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット+インターバルの噴射(以下、パイロット+インターバル噴射)が終了する(パイロット+インターバル噴射実行ステップ)。
この時、パイロット+インターバル噴射量Qp’(図5下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(パイロット+インターバル噴射量計測ステップ)。
【0032】
続いて、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’からインターバルを換算する。
具体的には、図5上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたパイロット+インターバル噴射量Qp’が、規定のインターバルとなるように調整する。
【0033】
最後にメイン噴射量Qmを調整する。
このメイン噴射量の調整は図4▲4▼に示すように第1実施例の図2▲4▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0034】
(第2実施例の効果)
この第2実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル噴射量Qp’の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりパイロット+インターバル噴射量Qp’に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、パイロット+インターバル噴射量Qp’を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0036】
なお、この第2実施例では、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル噴射量Qp’からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、パイロット+インターバル噴射量Qp’とインターバルの関数は補正せずに、パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測したパイロット+インターバル噴射量Qp’を噴射率で補正し、その補正したパイロット+インターバル噴射量Qp’と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0037】
〔第3実施例〕
この第3実施例では、図6、図7を参照して、パイロット噴射の開始時期からメイン噴射の終了時期までのパイロット噴射+インターバル+メイン噴射の期間に燃料を噴射させ、その噴射量(パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’)からインターバルを換算する例(Qm’方式と称す)を示す。
なお、図6はパイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整方法を説明するためのチャートであり、図7はインターバル計測方法の説明図である。
【0038】
先ず、パイロット噴射量を調整する。
このパイロット噴射量の調整は図6▲1▼に示すように第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0039】
次に、図6▲2▼に示すように、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0040】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0041】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は、図7上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0042】
次に、メイン噴射終了時期を調整する。
図6▲3▼に示すように、SPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じた状態で、カムリフトが開始するとパイロット噴射が開始する。即ち、パイロット噴射の開始から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてパイロット噴射+インターバル+メイン噴射の期間に亘る噴射が終了する(パイロット+インターバル+メイン噴射実行ステップ)。
この時、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’(図7下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップ)。
【0043】
続いて、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’からインターバルを換算する。
具体的には、図7上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’が、規定量となるように調整する。
【0044】
最後に、図6▲4▼に示すようにパイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)、及びメイン噴射量を調整する。
【0045】
(第3実施例の効果)
この第3実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0046】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0047】
なお、この第3実施例では、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、パイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’とインターバルの関数は補正せずに、パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測したパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’を噴射率で補正し、その補正したパイロット+インターバル+メイン噴射量Qm’と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0048】
〔第4実施例〕
この第4実施例では、図8を参照して、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)からメイン噴射の終了時期までのインターバル+メイン噴射の期間に燃料を噴射させ、その噴射量(インターバル+メイン噴射量Qm”)からインターバルを換算する例(Qm”方式と称す)を示す。
まず、インターバル計測の前にパイロット噴射量の調整を済ませる。このパイロット噴射量の調整は第1実施例の図2▲1▼と同様であり、調整方法の説明は割愛する。
【0049】
次に、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測するために、一定期間の噴射量(計測噴射量Qθ)を計測し、基準燃料噴射ポンプの基準噴射量Qθbと比較して、計測対象の燃料噴射ポンプの噴射率を計測する(噴射率計測ステップ)。この噴射率計測ステップは第1実施例の図2▲2▼と同様であり、その説明は割愛する。
【0050】
ここで、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル噴射量に誤差が生じない場合におけるインターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの0で表される。
そして、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が低下するに従い、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフにおいて1、2・・・と傾きが大きくなる。
逆に、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度により、噴射率が高まるに従い、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフにおいて−1、−2・・・と傾きが小さくなる。
【0051】
一方、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時は、計測対象の燃料噴射ポンプと、基準燃料噴射ポンプの噴射率が同じ時である。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が0の時、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの0の関数を選定するように設けられている。
補正係数f(Qθb−Qθ)が大きくなるほど、噴射率が低下するものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)が増大するに従って、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの1、2・・・と傾きの大きい関数を選定するように設けられている。
逆に、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に大きくなるほど、噴射率が高まるものである。そこで、補正係数f(Qθb−Qθ)の値が負側に増大するに従って、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は、図8上段のグラフの−1、−2・・・と傾きの小さい関数を選定するように設けられている(関数補正ステップ:換算ステップの一部)。
【0052】
次に、パイロット噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をONしてスピル電磁弁を閉じ、パイロット噴射の終了時期(インターバルの開始時期)から燃料噴射を開始させる。そして、メイン噴射の終了時期(調整用の基準時期)にSPV駆動信号をOFF する。これによって、スピル電磁弁が開いてインターバル+メイン噴射の期間に亘る噴射が終了する(インターバル+メイン噴射実行ステップ)。
この時、インターバル+メイン噴射量Qm”(図8下段のハッチング部A参照)をメスシリンダやメンゲン等の噴射量計測部2(図3参照)で計測する(インターバル+メイン噴射量計測ステップ)。
【0053】
続いて、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”からインターバルを換算する。
具体的には、図8上段のグラフに示すように、関数補正ステップで選定された補正関数と、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”とからインターバルを換算する(換算ステップ)。
そして、計測されたインターバル+メイン噴射量Qm”が、規定量となるように調整する。
【0054】
最後に、第3実施例で示したように、パイロット噴射終了〜メイン噴射開始までのインターバル(無噴射期間)、及びメイン噴射量を調整する。
【0055】
(第4実施例の効果)
この第4実施例でも、第1実施例と同様、パイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量が安価な噴射量計測部2(メスシリンダ等)にて計測ができ、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数を補正し、その補正した関数とインターバル+メイン噴射量Qm”の関係からインターバルを換算しているため、計測対象の燃料噴射ポンプの圧送部の部品寸法や部品精度等によりインターバル+メイン噴射量Qm”に誤差が生じる場合であっても、その誤差が補正されてインターバルが求められる。
このため、インターバル+メイン噴射量Qm”を用いてインターバルを求める計測方法においてインターバルの計測精度を高めることが可能になる。
【0057】
なお、この第4実施例では、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数を噴射率で補正し、その補正した関数とインターバル+メイン噴射量Qm”からインターバルを計測する例を示した。
これに対し、インターバル+メイン噴射量Qm”とインターバルの関数は補正せずに、インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測したインターバル+メイン噴射量Qm”を噴射率で補正し、その補正したインターバル+メイン噴射量Qm”と補正しない関数からインターバルを計測するように設けても良い。
【0058】
〔変形例〕
上記の実施例では、噴射率を求めるための噴射を行う例を示したが、他の噴射(パイロット噴射等)の調整時に規定期間に噴射される噴射量から噴射量を求めるようにしても良い。
【0059】
上記の各実施例では、分配型燃料噴射装置のパイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量の計測を例に示したが、コモンレールを用いた燃料噴射装置など他の燃料噴射装置におけるパイロット噴射量、インターバル、およびメイン噴射量の計測に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】インターバル噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第1実施例)。
【図2】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第1実施例)。
【図3】燃料噴射ポンプから噴射される噴射量を計測する噴射量計測手段の概略図である(第1実施例)。
【図4】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第2実施例)。
【図5】パイロット+インターバルの噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第2実施例)。
【図6】パイロット噴射量、インターバル、メイン噴射量の調整を説明するためのタイムチャートである(第3実施例)。
【図7】パイロット+インターバル+メイン噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第3実施例)。
【図8】インターバル+メイン噴射量とインターバルの関数を説明するための図である(第4実施例)。
【図9】パイロット噴射、インターバル、メイン噴射の調整を説明するためのタイムチャートである(従来例)。
【図10】燃料噴射ポンプから噴射される噴射量を計測する噴射量計測手段、および圧力分配法を用いたインターバルの計測手段の概略図である(従来例)。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁
2 噴射量計測部
Qps インターバル噴射量
Qp’ パイロット+インターバル噴射量
Qm’ パイロット+インターバル+メイン噴射量
Qm” インターバル+メイン噴射量
Claims (5)
- 1回の燃料噴射期間内にパイロット噴射とメイン噴射とを実施する燃料噴射装置の前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のインターバルを計測する計測方法であって、
(a-1) 一定期間に燃料を噴射させ、その一定期間内で噴射された噴射量を計測して噴射率を計測する噴射率計測ステップと、
(b-1) 前記パイロット噴射の終了時期から前記メイン噴射の開始時期までのインターバルに燃料を噴射させ、そのインターバル内で噴射された噴射量を計測するインターバル噴射量計測ステップと、
(c-1) 前記噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、前記インターバル内で噴射された噴射量と前記インターバルの関数を補正し、その補正された関数と前記インターバル噴射量計測ステップで計測された噴射量の関係から前記インターバルを換算する、
あるいは、前記インターバル噴射量計測ステップで計測された噴射量を前記噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量から前記インターバルを換算する換算ステップと、
を有することを特徴とする燃料噴射装置のインターバル計測方法。 - 1回の燃料噴射期間内にパイロット噴射とメイン噴射とを実施する燃料噴射装置の前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のインターバルを計測する計測方法であって、
(a-2) 一定期間に燃料を噴射させ、その一定期間内で噴射された噴射量を計測して噴射率を計測する噴射率計測ステップと、
(b-2) 前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の開始時期までの期間に燃料を噴射させ、前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の開始時期までに噴射された噴射量を計測するパイロット+インターバル噴射量計測ステップと、
(c-2) 前記噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の開始時期までに噴射された噴射量と前記インターバルの関数を補正し、その補正された関数と前記パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測された噴射量の関係から前記インターバルを換算する、
あるいは、前記パイロット+インターバル噴射量計測ステップで計測された噴射量を前記噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量から前記インターバルを換算する換算ステップと、
を有することを特徴とする燃料噴射装置のインターバル計測方法。 - 1回の燃料噴射期間内にパイロット噴射とメイン噴射とを実施する燃料噴射装置の前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のインターバルを計測する計測方法であって、
(a-3) 一定期間に燃料を噴射させ、その一定期間内で噴射された噴射量を計測して噴射率を計測する噴射率計測ステップと、
(b-3) 前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の終了時期までの期間に燃料を噴射させ、前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量を計測するパイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップと、
(c-3) 前記噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、前記パイロット噴射の開始時期から前記メイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量と前記インターバルの関数を補正し、その補正された関数と前記パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測された噴射量の関係から前記インターバルを換算する、
あるいは、前記パイロット+インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測された噴射量を前記噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量から前記インターバルを換算する換算ステップと、
を有することを特徴とする燃料噴射装置のインターバル計測方法。 - 1回の燃料噴射期間内にパイロット噴射とメイン噴射とを実施する燃料噴射装置の前記パイロット噴射と前記メイン噴射との間のインターバルを計測する計測方法であって、
(a-4) 一定期間に燃料を噴射させ、その一定期間内で噴射された噴射量を計測して噴射率を計測する噴射率計測ステップと、
(b-4) 前記パイロット噴射の終了時期から前記メイン噴射の終了時期までの期間に燃料を噴射させ、パイロット噴射の終了時期から前記メイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量を計測するインターバル+メイン噴射量計測ステップと、
(c-4) 前記噴射率計測ステップで計測した噴射率によって、前記パイロット噴射の終了時期から前記メイン噴射の終了時期までに噴射された噴射量と前記インターバルの関数を補正し、その補正された関数と前記インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測された噴射量の関係から前記インターバルを換算する、
あるいは、前記インターバル+メイン噴射量計測ステップで計測された噴射量を前記噴射率計測ステップで計測した噴射率で補正した補正噴射量から前記インターバルを換算する換算ステップと、
を有することを特徴とする燃料噴射装置のインターバル計測方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射装置のインターバル計測方法において、
前記噴射率計測ステップは、
前記一定期間において噴射される噴射量が基準噴射量に調整されている基準燃料噴射装置を有し、
この基準燃料噴射装置が一定期間において噴射する基準噴射量と、
計測対象の前記燃料噴射装置が一定期間において噴射する計測噴射量とを比較して、計測対象の前記燃料噴射装置の噴射率を計測することを特徴とする燃料噴射装置のインターバル計測方法。
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