JP3951838B2 - Speaker - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は各種音響機器および情報通信機器に使用されるスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスピーカについて図6、図7により説明する。
【0003】
図6は従来のスピーカの断面図を示したもので、図7は従来のダイアフラムの平面図を示したものである。
【0004】
図6、図7に示すごとく着磁されたマグネット1を上部プレート2およびヨーク3により挟み込んで磁気回路4を構成していた。この磁気回路4のヨーク3にフレーム6を結合し、このフレーム6の周縁部にダイアフラム7を接着していた。そして、このダイアフラム7に結合されたボイスコイル8を、上記磁気回路4の磁気ギャップ5にはまり込むように結合していた。
【0005】
ここで、このダイアフラム7の形状は、図7に示すように、スピーカの全高寸法を薄く設定できるように、そのダイアフラム7の形状についても、中心部に凹部7aを設けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のスピーカは、薄型化を目的としており、薄型化を図るために、各構成部品の全高寸法を小さく設計している。ところが、ダイアフラム7の全高寸法を小さく設計すると、その形状剛性が低下してしまい、ダイアフラム7の不要な面共振が発生するという課題を有していた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するもので、ダイアフラムの不要な面共振の発生を抑制するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
【0009】
本発明の請求項1に記載の発明は、一部が磁気回路の磁気ギャップに配置されたボイスコイルと、このボイスコイルが結合された円形結合部により内周部と外周部に区分されるダイアフラムと、このダイアフラムの前記内周部に凹部を設け、前記円形結合部と凹部の外周部までの距離を、一周のうち少なくともその一部を不均一とし、一周上のボイスコイルの振動伝達を分散させたものである。この構成により、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラムの共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の発明は、ダイアフラムのボイスコイルとの結合部である円形結合部の中心と、この円形結合部の内周部の凹部の中心をずらせたものである。この構成により、一周上のボイスコイルの振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラムの共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0011】
本発明の請求項3に記載の発明は、凹部の平面形状を楕円型に設定したものである。この構成により、一周上のボイスコイルの振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラムの共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0012】
本発明の請求項4に記載の発明は、凹部の平面形状を多角形型に設定したものである。この構成により、一周上のボイスコイルの振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラムの共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0014】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態のスピーカの断面図を示したもので、図2はダイアフラムの平面図を示したものである。
【0016】
図1、図2に示すごとく、着磁されたマグネット21を上部プレート22およびヨーク23により挟み込んで磁気回路24を構成している。この磁気回路24のヨーク23にフレーム26を結合し、このフレーム26に略円板状のダイアフラム27を接着し、このダイアフラム27に結合された円筒状のボイスコイル28を、上記磁気回路24の磁気ギャップ25にはまり込むように結合している。
【0017】
ここで、ダイアフラム27の外周形状は、図2のように略円形で、そのボイスコイル28との円形結合部Aより内側の内周部に凹部27aを設けている。凹部27aの外周形状は不定形で、ボイスコイル28との円形結合部Aまでの距離を、一周のうち少なくともその一部が不均一となるようにしている。この構成により、一周上のボイスコイル28の円形結合部Aと凹部27aの外周は一円周上の各ポイントによりその距離が異なるため、振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくすることができる。よって、周波数特性上のピーク、ディップを低減できることから、薄型ダイアフラムであっても、その共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0018】
また、ボイスコイル28との円形結合部Aより内側の内周部に凹部27aを設けることによる二次的な効果として、スピーカに過大入力が印加されたり、外部からの風圧が加わったりすることにより、振動系が下方向に偏移したままもとに戻らなくなっていたものが、その時には、上部プレート22に凹部27aの底面が当たり、反発することで防止することができるということが上げられる。
【0019】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
【0020】
図3は、本発明の一実施形態のダイアフラム27の平面図を示したものである。
【0021】
実施の形態1と異なる点は、ダイアフラム27の凹部27bの設定位置であり、ダイアフラム27のボイスコイル28との円形結合部Aの中心と、内側の内周部の凹部27bの中心をずらせて設定した。この構成でも、一周上のボイスコイル28の振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラム27の共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0022】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態のダイアフラムの平面図を示したものである。
【0024】
実施の形態1と異なる点は、ダイアフラム27の凹部27cの外周形状であり、楕円型に設定したものである。この構成により、薄型化を実現しつつ、ダイアフラム27の不要共振を低減させることにより、周波数特性の安定化を実現することができる。
【0025】
また、凹部27cの外周形状を楕円型に設定していることから、このダイアフラム27の生産に関しても、成形金型の生産が楕円型という簡単な定義により、容易に作成できる。よって、生産設備の作成効率を向上させることもできる。
【0026】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。
【0027】
図5は、本発明の一実施形態のダイアフラムの平面図を示したものである。
【0028】
実施の形態1と異なる点は、ダイアフラム27の凹部27dの外周形状であり、多角形型に設定したものである。当実施形態では正方形の例を示している。この構成により、薄型化を実現しつつ、ダイアフラム27の不要共振を低減させることにより、周波数特性の安定化を実現することができる。
【0029】
また、凹部27dの外周形状を多角形型に設定していることから、このダイアフラム27の生産に関しても、成形金型の生産が多角形型という簡単な定義により、容易に作成できる。よって、生産設備の作成効率を向上させることもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明のスピーカは、ダイアフラムのボイスコイルとの円形結合部より内側の内周部に凹部を設け、ボイスコイルとの結合部である円形結合部と凹部外周までの距離を、一周のうち少なくともその一部が不均一となるようにしたものである。この構成により、一周上のボイスコイルの振動伝達を分散させることができ、音響エネルギーの集中を少なくできることから、薄型ダイアフラムの共振分散による周波数特性の安定化を実現することができる。
【0031】
このように本発明は、薄型スピーカであっても、安定した周波数特性を実現できる優れたスピーカを提供することができ、その工業的価値は大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるスピーカの断面図
【図2】本発明の一実施の形態におけるダイアフラムの平面図
【図3】本発明の別の実施の形態におけるダイアフラムの平面図
【図4】本発明の別の実施の形態におけるダイアフラムの平面図
【図5】本発明の別の実施の形態におけるダイアフラムの平面図
【図6】従来のスピーカの断面図
【図7】従来のダイアフラムの平面図
【符号の説明】
21 マグネット
22 上部プレート
23 ヨーク
24 磁気回路
25 磁気ギャップ
26 フレーム
27 ダイアフラム
27a〜27d 凹部
28 ボイスコイル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a speaker used in various audio equipment and information communication equipment.
[0002]
[Prior art]
A conventional speaker will be described with reference to FIGS.
[0003]
FIG. 6 is a sectional view of a conventional speaker, and FIG. 7 is a plan view of a conventional diaphragm.
[0004]
The magnet 1 magnetized as shown in FIGS. 6 and 7 is sandwiched between the upper plate 2 and the yoke 3 to constitute the
[0005]
Here, as shown in FIG. 7, the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The above-mentioned speaker is designed to be thin, and the total height of each component is designed to be small in order to reduce the thickness. However, when the overall height of the
[0007]
The present invention solves the above-described problems and suppresses occurrence of unnecessary surface resonance of the diaphragm.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention has the following configuration.
[0009]
The invention according to claim 1 of the present invention is a diaphragm that is divided into an inner peripheral portion and an outer peripheral portion by a voice coil partially disposed in a magnetic gap of a magnetic circuit and a circular coupling portion to which the voice coil is coupled. The inner periphery of the diaphragm is provided with a recess, and the distance between the circular coupling portion and the outer periphery of the recess is made uneven at least part of the circumference, and the vibration transmission of the voice coil on the circumference is distributed. It has been made. With this configuration, because it can reduce the concentration of acoustic energy, it is possible to achieve the stabilization of the frequency characteristic due to the resonance dispersion thin diaphragm.
[0010]
In the invention according to claim 2 of the present invention, the center of the circular coupling portion that is the coupling portion with the voice coil of the diaphragm is shifted from the center of the concave portion of the inner peripheral portion of the circular coupling portion . With this configuration, it is possible to disperse the vibration transmission of the voice coil in one round and reduce the concentration of acoustic energy, so that it is possible to realize stabilization of frequency characteristics by resonance dispersion of the thin diaphragm.
[0011]
According to the third aspect of the present invention, the planar shape of the recess is set to be elliptical. With this configuration, it is possible to disperse the vibration transmission of the voice coil in one round and reduce the concentration of acoustic energy, so that it is possible to realize stabilization of frequency characteristics by resonance dispersion of the thin diaphragm.
[0012]
According to a fourth aspect of the present invention, the planar shape of the recess is set to a polygonal shape. With this configuration, it is possible to disperse the vibration transmission of the voice coil in one round and reduce the concentration of acoustic energy, so that it is possible to realize stabilization of frequency characteristics by resonance dispersion of the thin diaphragm.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0014]
(Embodiment 1)
Hereinafter, the first aspect of the present invention will be described with reference to the first embodiment.
[0015]
FIG. 1 is a sectional view of a speaker according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a plan view of a diaphragm.
[0016]
As shown in FIGS. 1 and 2, a
[0017]
Here, the outer peripheral shape of the
[0018]
Further, as a secondary effect by providing the
[0019]
(Embodiment 2)
The second aspect of the present invention will be described below with reference to the second embodiment.
[0020]
FIG. 3 is a plan view of the
[0021]
The difference from the first embodiment is the setting position of the concave portion 27b of the
[0022]
(Embodiment 3)
The third embodiment of the present invention will be described below in particular.
[0023]
FIG. 4 is a plan view of a diaphragm according to an embodiment of the present invention.
[0024]
The difference from the first embodiment is the outer peripheral shape of the
[0025]
In addition, since the outer peripheral shape of the
[0026]
(Embodiment 4)
The fourth embodiment of the present invention will be described below with reference to the fourth embodiment.
[0027]
FIG. 5 is a plan view of a diaphragm according to an embodiment of the present invention.
[0028]
The difference from the first embodiment is the outer peripheral shape of the
[0029]
In addition, since the outer peripheral shape of the
[0030]
【The invention's effect】
As described above, the speaker of the present invention is provided with a recess in the inner peripheral portion inside the circular connection portion with the voice coil of the diaphragm, and the distance from the circular connection portion that is the connection portion with the voice coil to the outer periphery of the recess portion, At least a part of one turn is made non-uniform. With this configuration, it is possible to disperse the vibration transmission of the voice coil over one round and reduce the concentration of acoustic energy, so that it is possible to realize stabilization of frequency characteristics by resonance dispersion of the thin diaphragm.
[0031]
As described above, the present invention can provide an excellent speaker capable of realizing a stable frequency characteristic even if it is a thin speaker, and its industrial value is great.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a speaker according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a plan view of a diaphragm according to an embodiment of the present invention. FIG. 3 is a plan view of a diaphragm according to another embodiment of the present invention. 4 is a plan view of a diaphragm according to another embodiment of the present invention. FIG. 5 is a plan view of a diaphragm according to another embodiment of the present invention. FIG. 6 is a cross-sectional view of a conventional speaker. Plan view 【Explanation of symbols】
21
Claims (4)
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