JP3951548B2 - 半導体装置用接着剤シート及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体集積回路の実装方法であるテープオートメーテッドボンディング(TAB)方式に用いられる半導体装置用接着剤シート(以下、TAB用テープと称する)、およびそれを用いた半導体集積回路接続用基板ならびに半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常のTAB用テープは、ポリイミドフィルム等の可撓性を有する有機絶縁性フィルム上に、接着剤層および保護フィルム層として離型性を有するポリエステルフィルム等を積層した3層構造より構成されている。
【0003】
TAB用テープは、(1)スプロケットおよびデバイス孔の穿孔、(2)銅箔との熱ラミネート、(3)パターン形成(レジスト塗布、エッチング、レジスト除去)、(4)スズまたは金−メッキ処理などの加工工程を経てTABテープ(パターンテープ)に加工される。図1にパターンテープの形状を示す。有機絶縁性フィルム1上に接着剤2、導体パターン5があり、フィルムを送るためのスプロケット孔3、デバイスを設置するデバイス孔4がある。図2に本発明の半導体装置の一態様の断面図を示す。パターンテープのインナーリード部6を、保護膜11を有する半導体集積回路8の金バンプ10に熱圧着(インナーリードボンディング)し、半導体集積回路を搭載する。次いで、封止樹脂9による樹脂封止工程を経て半導体装置が作成される。またインナーリード部を有さず、パターンテープの導体と半導体集積回路の金バンプとの間をワイヤーボンディングで接続する方式も採用されている。このような半導体装置をテープキャリアパッケージ(TCP)型半導体装置と称する。最後に、TCP型半導体装置は、他の部品を搭載した回路基板等とアウターリード7を介して接続(アウターリードボンディング)され、電子機器への実装がなされる。
【0004】
TCP型半導体装置、及びBGA、CSPなどの半導体装置用に用いられるTAB用接着剤付きテープは、前記した各工程でリールに巻いた状態から連続的に加工され製品もリールに巻き取られて次の工程に移る。これらの工程中で加熱処理、吸湿等の影響でTABテープがそり連続生産できない不具合が生じる。またテープを切断し、1枚ずつ加工する際でも工程内の搬送ライン中のガイドレールに収まらない、搬送工程に引っかかる等の不具合が生じる。
【0005】
一方、近年の電子機器の小型・軽量化に伴い、半導体パッケージも高密度実装化を目的に、従来の接続端子(アウターリード)をパッケージ側面に配列していたQFP(クワッド・フラット・パッケージ)、SOP(スモール・アウトライン・パッケージ)に代わり、パッケージの裏面に接続端子を配列するBGA(ボール・グリッド・アレイ)、CSP(チップ・スケール・パッケージ)、が携帯機器を中心として用いられてきた。BGA、CSPがQFP、SOPと構造的に最も大きく異なる点は、前者は、インターポーザーと称される基板を必要とするのに対し、後者は金属製のリードフレームを用いることにより必ずしも基板を必要としない点にある。ここでいうインターポーザーは、ガラスエポキシ基板やポリイミド等の有機絶縁性フィルムに銅箔を張り合わせたものが一般的に用いられる。
【0006】
上記のいずれのパッケージ形態では、最終的に半導体装置用接着剤付きテープの接着剤層がパッケージ内に残留するため、絶縁性、耐熱性、接着性等の諸特性を満たすことが要求される。電子機器の小型化、高密度化が進行するに伴い、半導体接続用基板のパターンピッチ(導体幅および導体間幅)が非常に狭くなってきており、狭い導体幅における銅箔接着力(以下、接着力と称する)を有する接着剤の必要性が高まっている。このような観点から、従来のTAB用テープの接着剤層にはエポキシ樹脂および/またはフェノール樹脂とポリアミド樹脂の混合組成物が主として用いられてきた。(特開平2−143447号公報、特開平3−217035号公報等)。また、アルキレングリコール鎖を分子内に有したエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂など用いられてきた(特開平10−107090号公報、特開平9−321094号公報)。
【0007】
また、半導体チップとインターポーザーの接続には技術的な容易さ、コスト面とすでに、QFP、SOP等の半導体装置の組立に多く用いられていることから、接続方法としてワイヤーボンド方式がBGA型半導体でも主流となってきている。
【0008】
従来のQFP、SOP型半導体装置では金属リードフレームに金線を接続していて、接続するためにリードフレームを200℃以上の温度で加熱し、金線の線の先端を溶融させ、さらに超音波を印加しながらリードフレームと接合する。BGA型半導体装置でも金属リードフレームの代わりにインターポーザー(有機基板)を加熱する必要がある。しかし、200℃以上に加熱するとそりが大きくなり次の工程に搬送できない、弾性率が低下する、熱分解する等の問題がある。そこで150℃程度の低温加熱を行い、印加する超音波の周波数を上げるなどの工夫がなされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記工夫においても、なおそりが問題として指摘されると同時に、弾性率の低下によって超音波エネルギーが吸収されて金線とインターポーザーの接合強度も不足する。上述の特性のうち接着性とワイヤーボンディング性とのバランスをとることは困難であり、従来のTAB用テープは、接着性とワイヤーボンディング性のいずれかを向上させると、他方が低下し、総合的に必ずしも十分な特性とはいえない。接着性については、導体幅が細くなるに従い、接着強度が低下し、ボンディング等の後工程で導体の剥離を生じ、集積回路、回路基板と接続できないことがある。これは接着強度の絶対値の不足と、導体と接着剤の間へのメッキ液の侵入による実効の接着面積の減少が主な原因である。
【0010】
一般的には接着剤の弾性率を低下させることにより、破壊エネルギーを増加させて、接着力を向上させることが可能であるが、このような方法では高温下では接着剤の弾性率が低下し、金線に印加した超音波を吸収するために接合強度が低下する。
【0011】
ワイヤーボンド性を向上させるためには、高温時の弾性率を上げればよく、熱硬化性樹脂の架橋密度を上げればよいことになる。しかし、架橋密度を上げると、硬化反応に伴う硬化収縮が生じ、接着性が低下するうえにTABテープがそってしまう。
【0012】
本発明はこのような問題点を解決し、接着性、そり、及びワイヤーボンド性に優れた新規なTAB用テープおよびそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は少なくとも1層以上の保護フィルム層と接着剤層からなる積層体を有する半導体装置用接着剤シートであって、前記接着剤層が熱可塑性樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)、硬化剤(C)を含有し、エポキシ樹脂(B)が少なくとも下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする半導体装置用接着剤シートおよびそれを用いた半導体装置である。
【0014】
【化2】
【0015】
(ただし、R 1 〜R 19 は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基またはハロゲン原子を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細の説明する。
【0017】
本発明者らは、上記の目的を達成するためにTAB用テープの接着剤成分の化学構造と金属に対する接着性との関係を鋭意検討した結果、特定の構造を有するエポキシ樹脂を用い、熱可塑性樹脂と硬化剤とを巧みに組み合わせることにより、接着性、そり及びワイヤーボンド性に優れたTAB用テープが得られることを見い出し、本発明に至ったものである。
【0018】
本発明で使用される熱可塑性樹脂は80℃から200℃の温度範囲で可塑性を示すものであれば特に限定されず、このような樹脂にはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン共重合樹脂等のポリオレフィン、ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート樹脂、ポリオキシベンゾイル、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテルなどがある。
【0019】
なかでも高温時の劣化性、電気特性がよいことからポリアミド樹脂が好ましく用いられる。ポリアミド樹脂は、公知の種々のものが使用できる。特に、接着剤層に可撓性を持たせ、かつ低吸水の炭素数が36であるジカルボン酸(いわゆるダイマー酸)を必須成分として含むものが好適である。ダイマー酸を含むポリアミド樹脂は、常法によるダイマー酸とジアミンの重縮合により得られるが、この際にダイマー酸以外のアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のジカルボン酸を共重合成分として含有してもよい。ジアミンはエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、等の公知のものが使用でき、吸湿性、溶解性の点から2種以上の混合でもよい。
【0020】
熱可塑性樹脂(A)の接着剤層に含まれる割合は1〜90重量%の範囲が好ましい。1重量%より小さいと柔軟性に問題を生じ、接着剤層が割れるおそれがある。また90重量%より大きいと絶縁性が悪化するために信頼性が低下する。さらに好ましくは20〜70重量%の範囲が好ましい。
【0021】
本発明において、接着性、低そり性を向上させるために、下記式(1)で表される構造を有するエポキシ樹脂を含むことが必要である。
【0022】
【化3】
【0023】
(ただし、R 1 〜R 19 は水素原子、炭素数1から4の低級アルキル基またはハロゲン原子を示し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)
また本発明では一般式(1)で表されるエポキシ樹脂の他に、さらに他のエポキシ樹脂を添加することもできる。この場合のエポキシ樹脂は1分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであれば特に制限されない。このようなエポキシ樹脂にはビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタレン等のジグリシジルエーテル、エポキシ化フェノールノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、エポキシ化テトラフェニロールエタン、エポキシ化メタキシレンジアミン、等が挙げられる。
【0024】
一般式(1)で表されるエポキシ樹脂はエポキシ樹脂(B)中に1重量%以上含むことが必要である。また、エポキシ樹脂の添加量は接着剤層に占める割合が0.1から80重量%がよく、好ましくは0.5から70重量%がよい。0.1重量%より小さいと接着性が低下し、80重量%より大きいと接着剤層の可撓性が損なわれ接着剤層が割れてしまう。
【0025】
硬化剤(C)はエポキシ樹脂と反応する物であれば特に限定されずジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メタキシレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等のポリアミン類、ダイマー酸ポリアミド等のポリアミド、無水フタル酸、テトラヒドロメチル無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水メチルナジック酸等の酸無水物、3−アミノフェノール、レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、3−ヒドロキシ安息香酸、3−シアノフェノール、2,3−ジアミノフェノール、2−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシフェニルアセトアミド、3−ヒドロキシイソフタル酸、3−ヒドロキシフェニル酢酸および3−フェノールスルホン酸、レゾール、フェノールノボラック、フェノールアラルキル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、等のフェノール樹脂、ポリメルカプタン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、等の第3級アミン類、3フッ化ホウ素・エチルアミン錯体等のルイス酸錯体があげられる。
【0026】
なかでも硬化剤(C)にはフェノール樹脂が好ましく用いられる。フェノール樹脂はポリアミドと相溶性が良好であり、かつ熱硬化により、ポリアミドに適度な耐熱性と破壊強度を付与するために好適なブレンド材料である。このような耐熱性と破壊強度が、最終的に絶縁性と接着性のバランスに重要となる。
【0027】
硬化剤(C)の添加量は接着剤層に占める割合が0.1から80重量%がよく、好ましくは20から70重量%がよい。0.1重量%を下回ると耐熱性が低下し、80重量%を越えると接着剤層の可撓性が損なわれ、接着剤層が割れる。
【0028】
さらに、本発明の接着剤層に硬化促進剤を添加することは何等制限されない。たとえば、芳香族ポリアミン、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−アルキルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の有機酸、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィン等公知のものが使用できる。
【0029】
硬化促進剤の添加量は接着剤層に占める割合が10重量%以下の範囲がよい。
【0030】
以上の成分以外に、接着剤の特性を損なわない範囲で酸化防止剤、イオン捕捉剤などの有機、無機成分を添加することは何ら制限されるものではない。
【0031】
本発明の接着剤層の150℃における弾性率は50MPa以上であることが必須である。本発明のTAB用テープを基板に用いて、半導体チップと基板の接続をワイヤーで行うとき、弾性率が50MPaより小さい場合には接続不良が生じる。これは、ワイヤーと基板を接続するときにワイヤーに超音波を印加して金属接合を行うが、弾性率が低いと超音波を吸収するためである。
【0032】
本発明でいう可撓性を有する絶縁性フィルムとはポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、等のプラスチックあるいはエポキシ樹脂含浸ガラスクロス等の複合材料からなる厚さ25〜125μmのフィルムであり、これらから選ばれる複数のフィルムを積層して用いても良い。また必要に応じて、加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を施すことができる。
【0033】
本発明でいう保護フィルム層とは、銅箔を熱ラミネートする前に接着剤面からTAB用テープの形態を損なうことなく剥離できれば特に限定されないが、たとえばシリコーンあるいはフッ素化合物のコーティング処理を施したポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、およびこれらをラミネートした紙が挙げられる。
【0034】
次にTAB用接着剤付きテープの製造方法について説明する。
【0035】
可撓性を有する絶縁性フィルムに、上記接着剤組成物を溶剤に溶解した塗料を塗布、乾燥する。接着剤層の膜厚は10〜25μmとなるように塗布することが好ましい。乾燥条件は、100〜200℃、1〜5分である。溶剤は特に限定されないが、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系とメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系の混合が好適である。このようにして得られたフィルムに保護フィルムをラミネートし、最後に35〜158mm程度の幅にスリットする。
【0036】
このようにして得られた半導体装置用接着剤付きテープを用いて、半導体接続用基板が製造できる。さらに半導体接続用基板を用いて半導体装置が製造できる。なお、上記に挙げたBGA、CSPなどの半導体装置にも本発明のTAB用接着剤付きテープを使用することができ、得られたBGA、CSPも本発明の半導体装置に含まれる。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例の説明に入る前に評価方法について述べる。
【0038】
評価方法
(1)接着強度(ピール強度)
TAB用接着剤付きテープサンプルに18μmの電解銅箔を、140℃、0.1MPaの条件でラミネートした。続いてエアオーブン中で、80℃、3時間、100℃、5時間、150℃、5時間の順次加熱処理を行ない、銅箔付きTAB用テープを作成した。
【0039】
得られた銅箔付きTAB用テープの銅箔面に2mm幅の保護テープを貼り、エッチング、保護テープの剥離を行ない、その後ホウフッ酸系の無電解スズメッキ液に70℃、5分間漬浸処理し、0.5μm厚のメッキを施し、接着強度の評価用サンプルを作成した。接着強度はこれを用いて導体を90°方向に50mm/minの速度で剥離し、その際の剥離力を測定した。
【0040】
接着強度は7N/cmより小さいと配線パターンの脱落などが生じるため、7N/cm以上を良好とした。
(2)そりの測定
TAB用接着剤付きテープを48mm角に切断し、エアーオーブン中で上記条件を用いて加熱処理を行った。処理後サンプルの1角を平板の上に固定し、その対角と平板との距離をノギスで測定した。
【0041】
そりは4mmより大きいと搬送ライン上で引っかかることがわかっているため、4mm以下を良好とした。
(3)ワイヤーボンディング性(シェアー強度)
(1)でエッチングしたサンプルを厚さ1μmでニッケルメッキし、続いて厚さ1μmで電解金メッキを行った。作成したサンプルに50μmφの金線ワイヤーを超音波周波数60kHzで印加し、150℃に加熱してボンディングした。その後プッシュプルゲージを用いて金線とサンプルのシェア強度を測定した。
【0042】
シェアー強度は高い方がよいが80mN/μm2以下になると、温度サイクル試験で断線不良が多発することがわかっているため、80mN/μm2より大きいと良好とした。
(4)弾性率の測定
接着剤層のみのフィルムを作成して上記(1)の加熱条件で加熱硬化したものをサンプルとした。サンプルを昇温速度10℃/min、周波数1Hzの条件で動的粘弾性を測定し、150℃における貯蔵弾性率を測定した。
【0043】
参考例1(ポリアミド樹脂の合成)
酸としてダイマー酸PRIPOL1009(ユニケマ社製)およびアジピン酸を用い、酸/アミン比をほぼ等量の範囲で、酸/アミン反応物、消泡剤および1%以下のリン酸触媒を加え、反応体を調製した。この反応体を、140℃,1時間撹拌加熱後、205℃まで昇温し、約1.5時間撹拌した。約2kPaの真空下で、0.5時間保持し、温度を低下させた。最後に、酸化防止剤を添加し、重量平均分子量20000、酸価10のポリアミド樹脂を取り出した。
【0044】
実施例1〜2
半導体用接着剤付きテープの作成
参考例で得たポリアミド樹脂と表1に示した原料を表2に示した配合量にそれぞれ調合した。調合した原料を濃度20重量%となるようにメタノール/モノクロルベンゼン混合溶媒に30℃で撹拌、混合して接着剤溶液を作成した。この接着剤をバーコータで、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製”ルミラー”)に約18μmの乾燥厚さとなるように塗布し、100℃、1分および160℃で5分間の乾燥を行ない接着剤シートを作成した。さらに、得られた接着剤シートを厚さ75μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製“ユーピレックス”75S)に120℃、0.1MPaの条件でラミネートしてTAB用接着剤付きテープを作成した。作成したテープを用いて前記した評価方法で評価した結果を表2に示す。
【0045】
比較例1〜3
実施例1のエポキシ樹脂(I)を表1にあるエポキシ樹脂(II)(III)に変えた他は実施例1と同様に行った。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
表2より本発明のエポキシ樹脂を用いた実施例が使用していない比較例に比較し接着強度、そりに優れるばかりでなくワイヤーボンディング性に優れることがわかった。
【0049】
【発明の効果】
本発明は接着性に優れた新規なTAB用接着剤付きテープおよびそれを用いた半導体装置を工業的に提供するものであり、本発明のTAB用接着剤付きテープによって高密度実装用の半導体装置の信頼性、とりわけワイヤーボンディング性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置用接着剤シートを用いたパターンテープの一態様
【図2】 本発明の半導体装置の一態様
【符号の説明】
1 有機絶絶縁性フィルム
2 接着剤
3 スプロケット孔
4 デバイス孔
5 導体パターン
6 インナーリード部
7 アウターリード部
8 半導体集積回路
9 封止樹脂
10 金バンプ
11 保護膜
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂(A)が炭素数36のジカルボン酸を必須成分として含むポリアミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤シート。
- 硬化剤(C)が少なくとも1種類以上のフェノール樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤シート。
- 接着剤層の150℃における弾性率が50MPa以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置用接着剤シート。
- 請求項1〜4のいずれか記載の半導体装置用接着剤シートを用いた半導体装置。
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