JP3950562B2 - Polymer electrolyte fuel cell system - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応ガスの加湿並びに燃料電池の予熱を行う固体高分子型燃料電池システムに改良を施したものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、電解質を挟んでアノード電極及びカソード電極を設け、アノード電極に水素等の燃料、カソード電極に空気等の酸化剤といった反応ガスをそれぞれ供給することにより電気化学反応を起こし、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置である。燃料電池の種類には電解質の違い等により様々なタイプがあるが、近年では電解質として固体高分子電解質膜を用いた固体高分子型燃料電池が注目を集めている。固体高分子型燃料電池はシンプルな構造で高出力密度を得ることができるため、燃料電池の運転を実行するシステムの簡素化及びコンパクト化が可能である。したがって、宇宙用や車両用などの電源として高い関心が寄せられており、システム全体にわたる包括的な開発が進められている。
【0003】
ここで、図10を参照して一般的な固体高分子型燃料電池の構成について具体的に説明する。固体高分子型燃料電池にはイオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜103が設けられている。この電解質膜103を挟持するようにしてアノード電極101a、カソード電極101bからなる一対のガス拡散電極が配置されている。各電極101a、101bにおいて電解質膜103に接する面には、Pt等の貴金属からなる触媒を含有した触媒層102a、102bが形成されている。これらの電極101a、101b、触媒層102a、102b及び電解質膜3から単電池104が構成される。さらに、単電池104を挟むようにしてガス不透過性のセパレータ5が配置されている。このセパレータ5の両面または片面には、水素等の燃料あるいは空気等の酸化剤といった反応ガスを供給するための溝が形成されている。
【0004】
以上の固体高分子型燃料電池では、セパレータ5の溝を介してアノード電極101aに水素等の燃料を、カソード電極101bに空気等の酸化剤をそれぞれ供給することにより、電気化学反応であるガス電極反応が起き、単電池104にて起電力が生じる。ただし、単電池104単位の起電力は1V程度と低い。そのため実際には、セパレータ105を介して複数の単電池104が積層されて電池スタック106として使用される。また、前記電気化学反応は発熱を伴うので、余剰な熱を除去する必要がある。通常、固体高分子型燃料電池の運転温度は70〜90℃に設定される。そこで、電池スタック106ごとに冷却媒体を流通させる冷却板107が挿入され、この冷却板107に所定の温度及び流量の冷却媒体を供給することにより所望の運転温度を維持するように構成されている。
【0005】
さらに、系外へのガスリークはガス利用率の低下や水素等の可燃ガスによる爆発の危険性が生じる。そのため、固体高分子電解質膜103とセパレータ105との間にはシール剤108が設けられ、ガスシールがなされている。また、カソード電極101bではガス電極反応に伴って水蒸気を生成するが、電極反応部に水が凝縮するとガス拡散性の悪化を招く。そこで、この凝縮水は未反応ガスと共に電池外に排出されるようになっている。
【0006】
ところで、固体高分子電解質膜103としては、フッ素系イオン交換膜であるパーフルオロスルホン酸膜等が代表的であるが、これらの固体高分子電解質膜3は分子中に水素イオンの交換基を持っており、飽和含水状態とすることによりイオン伝導性物質として機能する。逆に、固体高分子電解質膜103が乾燥すると、イオン導電性が悪化し、電池性能が著しく低下する。
【0007】
そのため固体高分子型燃料電池システムでは、固体高分子電解質膜103の乾燥防止対策が施されるのが一般的である。例えば、反応ガスの相対湿度を高めるために、アノード及びカソードの両電極101a、101bに供給する反応ガスを互いに対向するように流通させ、さらに運転温度を通常の70〜90℃よりも下げて60℃以下にするといった技術が知られている。しかし、こうした技術の場合、固体高分子電解質膜103や電池特性の長期安定性には問題があり、しかも60℃以下という低温での運転ではアノード電極101a側の触媒層102aのCO被毒が激しくなり、アノード分極が増大して電池特性が低下するおそれがある。
【0008】
以上の不具合を解消するには、加湿器によって予め反応ガスを加湿し、これを燃料電池に供給することによって固体高分子電解質膜103の乾燥を防ぐことが望ましい。具体的には、固体高分子電解質膜103が水蒸気透過膜であることを利用して、その両面に水と反応ガスを流通させる構造の加湿器が設置されたシステムが提案されている。
【0009】
また、1968年の米国の文献 (J.F.McElroy and L.J.Nuttall,"Status of Solid Polymer Electrolyte Technology and Potential for Transportation Applications," 17th IECEC, 1982, pp.667-671. )に記載されているように、燃料電池から排出された既反応ガスと、燃料電池へと供給される反応ガスつまり未反応ガスとを、水蒸気透過膜によって隔てられたガス室にそれぞれ導くことにより、未反応ガスを加湿する方法が知られている。前述したように、ガス電極反応に伴いカソード電極101b側では水蒸気を生成するため、既反応ガスは飽和もしくはそれに近い多量の水蒸気を含んでいる。一方、未反応ガスは少量の水蒸気しか含んでおらず、ガス間には水蒸気分圧差が生じる。この分圧差を駆動力として水蒸気を濃度拡散させ、未反応ガスを加湿することができる。前記の文献でも述べられているように、相変化を生じさせないというところにこの方法の特徴がある。特開平6−132038号公報に記載された技術もこれと同様の考え方を採用したものである。
【0010】
さらに、固体高分子型燃料電池はその電極であるアノード側とカソード側に触媒層を設けているが、発電中は水素と酸素をそれぞれの側に供給している。発電を停止するときは反応ガスの供給を遮断するが、そのまま遮断してしまうと、アノード側に空気が拡散するため、水素と酸素がアノード側の触媒で反応することになり、発熱反応が生じて、ひどい場合には電解質膜が損傷する可能性がある。そこで、燃料電池の運転を停止する際には、アノード側への空気の拡散を防止すべく、触媒面に窒素などの不活性ガスを流してパージすることが一般的に行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術には次のような問題点があった。まず、加湿器や湿度交換により反応ガスを加湿する場合、システムが複雑化してコンパクト化が困難になった。また、水蒸気透過膜の両面に水と反応ガスを流通させる構造の加湿器では、外気温が0℃以下になると、水流路側で凍結が生じ、氷による流路の閉塞、氷の体積膨張による膜の破損、さらにはセパレータの変形といった不具合が生じる。さらに、起動時には凍結した氷を溶かさなくてはならないような低温環境では、起動に非常に長い時間を要することになり、起動時間の大幅な短縮が強く望まれていた。
【0012】
一方、水蒸気透過膜によって隔てられたガス室にそれぞれ既反応ガスと未反応ガスを導いて未反応ガスの加湿を行う場合、水流路の存在による不具合はないが、互いのガスの水蒸気分圧差だけで加湿を行っているので、十分な加湿を実施する場合には大きな加湿器が必要になり、システムの大形化及び重量化を招いた。これは、既反応ガス側での水蒸気濃度勾配による拡散抵抗、水蒸気透過膜内の拡散抵抗、さらに未反応ガス側での拡散抵抗など、水蒸気の拡散抵抗が非常に大きくなるためである。また、燃料電池の運転停止時に電池内部を窒素ガスによりパージする場合、窒素ガスを供給するための高圧ボンベが不可欠であり、システムが大形化及び重量化するといった問題があった。
【0013】
本発明は、以上の問題点を解決するために提案されたものであり、その主たる目的は、システムの小形軽量化を犠牲にすることなく、固体高分子電解質膜の乾燥を確実に防ぐことにより安定した運転状態を維持する信頼性の高い固体高分子型燃料電池システムを提供することである。
【0014】
また、本発明の他の目的は、低温環境でも短時間で確実な起動を可能とする固体高分子型燃料電池システムを提供することである。さらに、本発明の他の目的は、運転停止時における不活性ガスのパージを簡単な構成にて実現することができる固体高分子型燃料電池システムを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記目的を達成するために、請求項1の発明は、燃料電池本体から排出された既反応ガスと燃料電池本体に供給される反応ガスとを保水性の多孔質体を介して接触させることにより温湿度交換を行う温湿度交換器を具備した固体高分子型燃料電池システムにおいて、温湿度交換器に入る既反応ガスの湿度を検出する湿度検出手段と、この湿度検出手段が検出した既反応ガス湿度に応じて燃料電池本体の温度を制御する温度制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0018】
以上の請求項1の発明において、既反応ガスの湿度を最適な湿度とすれば、温湿度交換器の湿度交換は良好である。請求項1の発明では、湿度検出手段が温湿度交換器に入る既反応ガスの湿度を常に検出し、その検出結果に基づいて温度制御手段が燃料電池本体の温度を制御するため、燃料電池本体から排出される既反応ガスの湿度を最適な湿度に保持することができる。したがって、効率良く反応ガスの加湿すなわち固体高分子電解質膜の乾燥防止を行うことができ、システムの小形軽量化及び運転の安定化を図ることができる。
【0019】
また、請求項2に対応する固体高分子型燃料電池システムは、請求項1のシステムにおいて、温湿度交換器へ供給する反応ガスを空気だけにすることを特徴とする。この請求項2の発明では、より単純でコンパクトなシステムを実現することができる。
【0020】
さらに、請求項3に対応する固体高分子型燃料電池システムは、請求項1または2のシステムにおいて、燃料電池本体の温度制御手段を、燃料電池本体に冷却媒体を供給する冷却媒体ポンプと、冷却媒体を放熱する放熱手段と、システム起動時に冷却媒体を加熱するバーナとから構成したことを特徴とする。
【0021】
このような請求項3の発明では、システム起動時にバーナにて加熱した冷却媒体により燃料電池本体を予熱することができ、低温環境にあっても起動時間を大幅に短縮することが可能である。
【0022】
請求項4の発明は、請求項3記載の固体高分子型燃料電池システムにおいて、システムの起動時または停止時に前記バーナの燃焼ガスが、前記反応ガスの前記温湿度交換器への供給経路に供給されるように構成されたことを特徴とする。以上の請求項4の発明では、システムの起動時にバーナの燃焼ガスを燃料電池本体内の固体高分子電解質膜や温湿度交換器内の多孔質体を供給してこれらを高湿度状態とし、よりスムーズな起動を実現することができる。また、システム停止時にバーナの燃焼ガスを電池の周囲雰囲気を覆う不活性ガスとして用いることができるので、窒素ガスを供給するための高圧ボンベが不要となり、システムの小形軽量化を進めることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。なお、従来例と同一の部材については同一符号を記し、説明を省略する。
【0030】
(1)第1の実施の形態
[構成]
本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態のシステム系統図を示しており、図2は本発明の温湿度交換器の温湿度交換の原理を示す概念図を示したものである。
【0031】
まず、図2を用いて温湿度交換器2について説明する。温湿度交換器2は保水性の多孔質体50を挟んで、未反応ガスと既反応ガスを接触させる構造をとっている。この図に示すように、固体高分子型燃料電池本体1より排出された高温、高湿の既反応ガスは、温湿度交換器2に導かれ、ガス溝52を通って排出されるが、温湿度交換器2の内部では、多孔質体50を介して低温の未反応ガスと接触する。一方、未反応ガスは外部より温湿度交換器2に導かれガス溝51を通って電池本体1へと供給される。
【0032】
多孔質体50では低温の未反応ガスと高温の既反応ガスが接触することにより熱交換が行われると同時に、既反応ガス側では露点以下となるために、含まれていた蒸気が凝縮し、保水性の多孔質体50に吸収される。さらに吸収された凝縮水は未反応ガス側へと移動し、乾燥状態にある未反応ガスへ蒸発する。このように温湿度交換器2では温度と湿度が同時に交換されることになる。未反応ガスおよび既反応ガスはそれが酸化剤ガスであっても、燃料ガスであってもまた両方のガスであってもかまわないが、ここでは反応ガスに空気だけを用いている。これは燃料の流量に比べて空気の流量が圧倒的に多いため、空気の加湿が主体的になるためである。
【0033】
続いて、図1を参照して上記のような温湿度交換器2を持つ固体高分子型燃料電池システムについて説明する。図1において、1は固体高分子型燃料電池本体、2は温湿度交換器、3は固体高分子型燃料電池本体1に対する未反応ガスの入口、4は固体高分子型燃料電池本体1からの既反応ガスの出口を示している。5は空気を供給するファンであり、未反応空気供給管6を介して温湿度交換器2に取付けられている。また、温湿度交換器2には既反応空気排出管7が取付けられている。前述したように温湿度交換器2では未反応空気と既反応空気が温度と湿度の交換を行い、さらに高温で高湿の未反応空気が燃料電池本体1へと供給されるようになっている。
【0034】
一方、燃料電池本体1側では、16が燃料供給管、17が燃料排出管であり、20が燃料供給バルブ、18が冷却媒体循環経路を示している。燃料電池本体1内部では供給された未反応空気と燃料ガスとが反応することによって発電を行なうとともに、燃料電池本体1内部で発電に伴う発熱が生じる。冷却媒体循環経路18には、電池本体1内部の発熱を廃熱として大気へと放散させるための放熱器12、放熱器12に空気を送り込むための放熱ファン13、冷却媒体を搬送するためのポンプ9、冷却媒体を起動時に加熱するための冷却媒体加熱器10およびこれに熱を加えるためのバーナ11が組込まれており、これらにより燃料電池本体1の温度を制御する電池温度制御手段が構成される。
【0035】
14はバーナ11に燃料を送り込むための燃料ポンプ、15は燃焼用空気供給ファンである。19は燃料電池本体1の温度を検出するための温度センサであり、8はその温度をもとに各機器の制御を行う制御ユニットである。この制御ユニット8は、空気供給ファン5を制御し温湿度交換器2に対する空気の供給量を調整するようになっている。なお、図1では、温湿度交換部2と燃料電池本体1とは分離されて図示されているが、もちろん一体となっていてもいいことは言うまでもない。
【0036】
次に、図3の制御フロー図を用いて温度センサ19によって各機器が制御される様子を説明する。起動時、センサ19の温度がある設定温度Taより低いとき(ステップ1)は、燃料電池本体1を加熱するように機器が制御される。ここで設定温度Taは本システムにおいては特に重要な値となる。すなわち、本システムのように、電池の廃熱を利用して未反応ガスを加湿する場合、電池の動作温度に温湿度交換器の能力が大きく左右されるためである。通常、電池の動作温度に近い70℃以上か、これに近い温度、もしくは水素燃料のような温度が十分低くても動作可能な燃料であればもっと低い温度に設定されることになる。
【0037】
燃料電池本体1を加熱する場合、まず冷却媒体ポンプ9が起動する(ステップ2)。このとき放熱ファン13はOFFとなっており(ステップ3)、予熱の無駄をできる限り省くように制御される。そして、燃料ポンプ14、燃焼用空気供給ファン15及び冷却媒体加熱器10のバーナ11がONとなり(ステップ4)、高温に熱せられた冷却媒体が冷却媒体加熱器10から燃料電池本体1へと供給されて燃料電池本体1を加熱する。この際、バーナ11の加熱量と冷却媒体量を燃料電池本体1の温度に応じて加減すれば、オーバーシュートのない制御が可能となる。
【0038】
燃料電池本体1が設定温度Taに達すると、これらの燃料電池本体を加熱するための機器はOFFとなり、燃料バルブ20がON(ステップ5)、空気供給ファン5がON(ステップ6)となり、反応ガスが電池へ供給され発電が開始される。そして、燃料ポンプ14、燃焼用空気供給ファン15及び冷却媒体加熱器10のバーナ11がOFFとなり(ステップ7)、放熱ファンがONとなって(ステップ8)、定常運転に移行する。なお、定常状態における燃料電池本体1の温度制御は、冷却媒体の放熱量を電池の発熱量に合わせるように放熱量を制御して行うこととなる。
【0039】
図4はシステム停止時のフロー図である。システム停止が命令されると(ステップ11)、まず空気供給ファン5をOFFし(ステップ12)、次に燃料バルブ20をOFFにする(ステップ13)。その後、温度センサ19が検出した燃料電池本体1の温度が設定温度Tbよりも高ければ(ステップ14)、冷却媒体ポンプ9をON(ステップ15)、放熱ファン13をON(ステップ16)にして燃料電池本体1の温度を下げ、設定温度Tbに達したらシステム全体を停止させる(ステップ17)。なお、設定温度Tbは通常動作温度よりも高いオーバーシュートしている場合であって、動作温度よりも高い設定値にしてある。
【0040】
[作用効果]
以上述べたように、第1の実施の形態では、未反応ガスと既反応ガスを温湿度交換する温湿度交換器2の働きにより、燃料電池本体1から排出された既反応ガスの廃熱を利用して未反応ガスの加湿することができる。このとき、温度センサ19が検出した燃料電池本体1の温度に基づいて、制御ユニット8が空気供給ファン5を制御して温湿度交換器2に対する空気の供給量を調整している。したがって、最適な温度条件下で温湿度交換器2に反応ガスを供給可能であり、温湿度交換器2は高い能力を発揮することができる。その結果、効率良く未反応ガス(空気)を加湿して固体高分子電解質膜103の乾燥防止を行うことができる。これにより、システムの大形化及び重量化を招くことなく、安定した運転の維持が可能である。また、燃料電池本体1の温度を検出することによって、システムを構成する各機器の動作を的確に制御することができる。したがって、余分な機器を動作させる必要がなく、エネルギーの無駄を省いて高効率なシステムを提供することができる。
【0041】
さらに、第1の実施の形態においては、反応ガスを空気だけにしているので、温湿度交換器2の構成を極めて単純化することができ、システムのコンパクト化、軽量化さらには低コスト化が可能となる。しかも、バーナ11を用いて冷却媒体を加熱しているため、短時間で燃料電池本体1を予熱することができ、起動時間を大幅に短縮化することができる。
【0042】
(2)第2の実施の形態
[構成]
図5は本発明の第2の実施の形態のシステム系統図を示している。システムの要素部品およびそれらの構成はほぼ第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明はここでは省略する。第2の実施の形態では、燃料電池本体1の空気出口に湿度センサ21が設けられた点が構成上の特徴である。
【0043】
温湿度交換器2の動作特性は、既反応空気の状態によって大きく影響を受ける。つまり、既反応空気が高温でしかも高湿であればあるほど、未反応空気の受け取る水分は多くなるといった特性がある。また反対に既反応空気が低温、低湿であれば未反応空気の受け取る水分は少なくなる。この湿度交換量を適度な値に保つには、当然最適な湿度条件が存在し、これを維持することがこのシステムを安定に動かすために必要である。実験的に求められた条件は、通常固体高分子型燃料電池1の動作温度範囲が60℃から100℃以下のとき、燃料電池本体1の空気出口の湿度が約85%〜100%の間であれば、良好な特性を示すことがわかっている。本システムは動作中この値を保持するように構成されている。
【0044】
既反応空気の条件を変えるにはさまざまな方法があるが、第2の実施の形態では最も簡単な方法として燃料電池本体1の動作温度を変えることを採用している。すなわち、反応ガス量を変化させずに燃料電池本体の温度を上げると、蒸気圧が上がるため、相対的な湿度は下がる傾向にある。反対に、燃料電池本体1の温度を下げると相対的な湿度が上がる傾向にある。つまり、燃料電池本体1の温度を冷却媒体の温度あるいは流量を変化させることによって、燃料電池本体1の温度を制御し、その温度により最適な湿度となるように構成されている。
【0045】
[作用効果]
第2の実施の形態には、上記第1の実施の形態に加えて次のような作用効果がある。燃料電池本体1の空気出口つまり温湿度交換器2入口の湿度を検出しており、検出された湿度から温湿度交換器2が最適な条件で動作するように燃料電池本体1の温度を変化させることができる。これによって燃料電池本体1の出口の湿度を常時最適な85%〜100%に制御することができ、システムの安定した運転を可能とすることができる。
【0046】
(3)第3の実施の形態
[構成]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図6は第3の実施の形態のシステム系統図を示している。システムの要素部品およびそれらの構成はほぼ第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明はここでは省略する。本実施の形態では、未反応空気供給管6に対して冷却媒体循環経路18内の冷却媒体加熱用バーナ11の燃焼ガス出口が接続され、システムの起動時にバーナ11の燃焼ガスが未反応空気供給管6に供給されるように構成された点、及び未反応空気供給管6に切替弁25が設置され、システムの起動時にバーナ11の燃焼ガスが燃料電池本体1に供給されるように構成された点に特徴がある。
【0047】
[作用効果]
システムの起動時に冷却媒体の加熱が必要な場合、バーナ11の高温の燃焼ガスによって冷却媒体加熱器10が加熱され、熱交換によって冷却媒体が加熱されるが、この燃焼ガスはバーナ出口ではまだ十分に温度が高い。そのため、第3の実施の形態では、この燃焼ガスを未反応空気供給管6を介して温湿度交換器2及び燃料電池本体1に導くことによって、捨てられる熱を予熱に回し、より効率的な予熱ができることになる。また、この燃焼ガスは水分を含むために、燃料電池本体1内部の固体高分子電解質膜103や、温湿度交換器2内の多孔質体50に適度な湿分を与えて高湿度状態とすることができ、より起動をスムーズにすることができる。
【0048】
さらに、バーナ11の燃焼ガスは水蒸気、CO2および窒素が主成分として構成されているため、不活性ガスとしての特性を示す。この特性を利用し、システムの停止時に切替弁25を切替えて燃焼ガスを燃料電池本体1内部へと導き、バーナ11の燃焼ガスにより電池本体1の周囲ガスのパージを行うことができ、電解質膜の劣化を防止できる。しかも、バーナ11の燃焼ガスを利用すれば、窒素ガス供給用の高圧ボンベをわざわざシステム中に組み込む必要がないため、システムの小形軽量化をいっそう進めることができる。なおこの場合、燃料電池本体1の温度が上昇するので、冷却媒体を用いて燃料電池本体1を冷却することになる。
【0049】
(4)参考例1
[構成]
次に、参考例1について説明する。図7は参考例1のシステム系統図である。参考例1の基本構成も第1の実施の形態と同様であるが、燃料電池本体1側に改質器30によって炭化水素系の燃料から得られた水素が燃料供給管16より燃料電池本体1内部へ供給される点が異なっており、改質器30の下流側に改質ガスを燃焼させて冷却媒体を加熱する第2のバーナとして触媒バーナ31を設けたことに特徴がある。以下、改質器30に設置される機器について説明する。33は改質器30に燃料を供給するためにポンプであり、通常メタノールを利用する場合は水分を含んだ状態で供給されるようになっている。また、32はバーナ31に燃焼用空気を供給するためのファン、34は改質器30の予熱バーナである。
【0050】
[作用効果]
上記の構成により、参考例1では、改質器30下流側に設けられたバーナ31で改質ガス中の水素を燃料させ、その熱で冷却媒体を加熱することができる。起動時に改質器30で生成された水素を発電に用いるには、まだ温度が上がっていないため効率が悪く、さらにCOも含まれている場合が多いので、燃料電池本体1の劣化につながる場合がある。しかし本実施の形態では、改質器30のガスをバーナ31にて燃焼させてしまうため、より多くの熱を燃料電池本体1の予熱に用いることができる。しかも、バーナ31の燃焼ガスを燃料電池本体1内部へ供給し燃料電池本体1を加熱することができる。したがって、燃焼ガスを直接燃料電池本体1内部へと供給できるので、冷却媒体の加熱に燃焼ガスの加熱を加え、より多くの熱で燃料電池本体1の予熱ができるようになる。また、燃焼ガスには水蒸気が含まれているために、燃料電池本体1内部の固体高分子電解質膜3を高湿度の状態とすることができ、より起動をスムーズにすることができる。さらに、バーナ31に触媒バーナを採用しているので、クリーンな燃焼ガスの供給が可能となる。また、燃焼ガスが不活性ガスであることを利用して、起動時および停止時にバーナを燃焼させることにより、燃料電池本体のパージを行うことも可能である。
【0051】
(5)参考例2
[構成]
次に、参考例2について説明する。図8は本実施の形態を示す固体高分子型燃料電池のシステム系統図を示している。システムの要素部品およびそれらの構成はほぼ参考例1と同様であるので、詳細な説明はここでは省略する。本参考例では、改質器30下流側に設けられたバーナ31の燃焼ガスを燃料電池本体1の燃料ガス供給側に接続するとともに、温湿度交換器2の未反応ガス供給管5に接続していることが特徴である。
【0052】
[作用効果]
上記のように構成されたシステムでは、温湿度交換器2の予熱による起動時間の短縮化という作用効果に加えて、未反応ガス供給管5を介して温湿度交換器2にバーナ31の燃焼ガスを供給できるので、温湿度交換器2内部の多孔質体50にも水分の供給が可能となり、多孔質体50の加湿が可能となる。したがって、予熱が終了して乾燥した未反応ガスが供給されても、よりスムーズに立ち上げが可能となる。
【0053】
(6)参考例3
[構成]
図9は参考例3のシステム系統図である。システムの要素部品およびそれらの構成はほぼ参考例1と同様であるので、詳細な説明はここでは省略する。本参考例では、燃料電池本体1の燃料ガス入口部に温度検出手段37を設け、制御ユニット8により検出された温度に応じて冷却媒体の流量を制御するように構成されたことに特徴がある。
【0054】
燃焼ガスを直接燃料電池本体1に供給してその予熱を行なう場合、燃焼ガスが燃料電池本体1内の反応面と触れるために、あまり高温度で供給することはできない。通常、高分子電解質膜の耐熱温度である120℃以下である。本実施の形態では温度検出手段37が燃焼ガスの燃料電池本体1の入口部の温度を検出し、制御ユニット8がこの温度を120℃以下になるように、冷却媒体の流量を制御するようになっている。本実施の形態では温度の検出を燃料ガスの入口部としているが、もちろんバーナ31からの燃焼ガスが供給される温湿度交換器2の未反応ガス入口側であってもかわまない。また両方でもあってもよい。
【0055】
[作用効果]
上記のように構成されたシステムにおいては、第4の実施の形態で得られる作用に加えて、燃料電池本体1の入口部の燃焼ガスの温度を検出しこの温度に応じて冷却媒体の流量を制御することによって、燃料電池本体1の予熱するための燃焼ガスの温度を120℃以下とし、高分子電解質膜3を劣化させないように適正な温度に維持することができる。したがって、システムの信頼性がいっそう向上する。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、保水性の多孔質体を介して既反応ガスと未反応ガスを接触させ未反応ガスの加湿を行なう温湿度交換器を有する固体高分子型燃料電池システムにおいて、温湿度交換器が必要とする反応ガスの最適な温度条件あるいは湿度条件の時に反応ガスを供給し、システムの起動・停止・さらには定常運転ができるようになるので、余分な機器を動作させる必要がなくなりエネルギの無駄を省いて、高効率なシステムを提供することができた。また、冷却媒体を加熱するためのバーナの燃焼ガスを温湿度交換器および燃料電池本体のガス供給管に供給することにより、システムの効率的な予熱ができ、燃料の節約および起動時間の短縮が実現した。さらに、燃焼ガスが不活性である性質を利用して、電池のパージを行ない、電解質膜の劣化を防ぎつつ、システムの今泊とかに寄与することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の形態のシステム系統図
【図2】第1の実施例の形態の湿度交換部の概念図
【図3】本発明の第1の実施例の形態のシステム起動時の制御フロー図
【図4】本発明の第1の実施例の形態のシステム停止時の制御フロー図
【図5】本発明の第2の実施例の形態のシステム系統図
【図6】本発明の第3の実施例の形態のシステム系統図
【図7】本発明の第4の実施例の形態のシステム系統図
【図8】本発明の第5の実施例の形態のシステム系統図
【図9】本発明の第6の実施例の形態のシステム系統図
【図10】従来の固体高分子型燃料電池システムの系統図
【符号の説明】
1…固体高分子型燃料電池本体
2…温湿度交換器
3…未反応空気の電池入口
4…既反応空気の電池出口
5…未反応空気供給ファン
6…未反応空気供給管
7…既反応空気排出管
8…制御ユニット
9…冷却媒体供給ポンプ
10…冷却媒体加熱器
11…冷却媒体加熱バーナ
12…放熱器
13…放熱ファン
14…バーナ用燃料供給ポンプ
15…燃焼用空気供給ファン
16…燃料ガス供給管
17…燃料ガス排出管
18…冷却媒体循環経路
19,37…温度センサ
20…燃料ガスバルブ冷却ファン
21…湿度センサ
25,36…燃焼ガス−未反応空気の切替弁
30…改質器
31…改質ガスバーナ
32…空気供給ファン
33…燃料ポンプ
34…改質器予熱バーナ
35…空気切り替え弁
50…保水性多孔質体
51…未反応ガス供給溝
52…既反応ガス供給溝
53…エンドプレート
55…セパレータ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an improvement of a polymer electrolyte fuel cell system for humidifying a reaction gas and preheating a fuel cell.
[0002]
[Prior art]
A fuel cell has an anode electrode and a cathode electrode sandwiching an electrolyte, and causes an electrochemical reaction by supplying a reaction gas such as a fuel such as hydrogen to the anode electrode and an oxidant such as air to the cathode electrode. It is a device that converts chemical energy directly into electrical energy. There are various types of fuel cells due to differences in electrolytes, and in recent years, solid polymer fuel cells using a solid polymer electrolyte membrane as an electrolyte have attracted attention. Since the polymer electrolyte fuel cell can obtain a high output density with a simple structure, the system for performing the operation of the fuel cell can be simplified and made compact. Accordingly, there is a great interest as a power source for space and vehicles, and comprehensive development is progressing over the entire system.
[0003]
Here, the configuration of a general polymer electrolyte fuel cell will be described in detail with reference to FIG. The polymer electrolyte fuel cell is provided with a
[0004]
In the above polymer electrolyte fuel cell, a gas electrode which is an electrochemical reaction is supplied by supplying a fuel such as hydrogen to the anode electrode 101a and an oxidant such as air to the cathode electrode 101b through the groove of the
[0005]
Furthermore, gas leakage to the outside of the system may cause a decrease in gas utilization rate or an explosion due to a combustible gas such as hydrogen. Therefore, a
[0006]
By the way, as the solid
[0007]
Therefore, in the polymer electrolyte fuel cell system, measures for preventing the drying of the
[0008]
In order to solve the above problems, it is desirable to prevent the solid
[0009]
In addition, as described in the 1968 US literature (JFMcElroy and LJNuttall, “Status of Solid Polymer Electrolyte Technology and Potential for Transportation Applications,” 17th IECEC, 1982, pp.667-671.) There is a known method for humidifying unreacted gas by introducing the already reacted gas discharged from the battery and the reaction gas supplied to the fuel cell, that is, the unreacted gas, into gas chambers separated by a water vapor permeable membrane. It has been. As described above, since the water vapor is generated on the cathode electrode 101b side in association with the gas electrode reaction, the existing reaction gas contains a large amount of water vapor that is saturated or close thereto. On the other hand, the unreacted gas contains only a small amount of water vapor, and a water vapor partial pressure difference occurs between the gases. Using this partial pressure difference as a driving force, the concentration of water vapor can be diffused to humidify the unreacted gas. As described in the above-mentioned document, this method is characterized in that it does not cause a phase change. The technique described in Japanese Patent Laid-Open No. 6-132038 also adopts the same concept.
[0010]
Further, the polymer electrolyte fuel cell is provided with catalyst layers on the anode side and the cathode side, which are electrodes, and hydrogen and oxygen are supplied to each side during power generation. When power generation is stopped, the supply of reactive gas is shut off, but if it is shut off as it is, air diffuses to the anode side, causing hydrogen and oxygen to react with the catalyst on the anode side, resulting in an exothermic reaction. In severe cases, the electrolyte membrane may be damaged. Therefore, when the operation of the fuel cell is stopped, purging by flowing an inert gas such as nitrogen on the catalyst surface is generally performed in order to prevent diffusion of air to the anode side.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above prior art has the following problems. First, when the reaction gas is humidified by a humidifier or exchanging humidity, the system becomes complicated and it is difficult to make it compact. Further, in a humidifier having a structure in which water and a reactive gas are circulated on both surfaces of a water vapor permeable membrane, when the outside air temperature becomes 0 ° C. or lower, freezing occurs on the water channel side, and the membrane is caused by blockage of the channel by ice and volume expansion of ice. This causes problems such as breakage of the separator and deformation of the separator. Furthermore, in a low temperature environment where frozen ice must be melted at the time of startup, it takes a very long time to start up, and there has been a strong demand for a significant reduction in startup time.
[0012]
On the other hand, when the unreacted gas is humidified by introducing the reacted gas and the unreacted gas into the gas chambers separated by the water vapor permeable membrane, there is no problem due to the presence of the water flow path, but only the water vapor partial pressure difference between the gases. Therefore, when sufficient humidification is performed, a large humidifier is required, resulting in an increase in size and weight of the system. This is because the diffusion resistance of water vapor becomes very large, such as the diffusion resistance due to the water vapor concentration gradient on the already reacted gas side, the diffusion resistance in the water vapor permeable membrane, and the diffusion resistance on the unreacted gas side. Further, when the inside of the battery is purged with nitrogen gas when the operation of the fuel cell is stopped, a high-pressure cylinder for supplying nitrogen gas is indispensable, and there is a problem that the system is increased in size and weight.
[0013]
The present invention has been proposed to solve the above problems, and its main purpose is to reliably prevent the drying of the solid polymer electrolyte membrane without sacrificing the reduction in size and weight of the system. To provide a highly reliable polymer electrolyte fuel cell system that maintains a stable operation state.
[0014]
Another object of the present invention is to provide a polymer electrolyte fuel cell system that can be reliably started in a short time even in a low temperature environment. Furthermore, another object of the present invention is to provide a polymer electrolyte fuel cell system that can realize purging of an inert gas when the operation is stopped with a simple configuration.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention of claim 1Solid polymer equipped with a temperature / humidity exchanger for exchanging temperature / humidity by bringing the reaction gas discharged from the fuel cell main body into contact with the reaction gas supplied to the fuel cell main body through a water-retaining porous body In the type fuel cell system, humidity detection means for detecting the humidity of the already reacted gas entering the temperature / humidity exchanger, and temperature control means for controlling the temperature of the fuel cell main body according to the already reacted gas humidity detected by the humidity detecting means And is provided.
[0018]
More thanClaim 1In this invention, if the humidity of the already reacted gas is set to an optimum humidity, the humidity exchange of the temperature / humidity exchanger is good.Claim 1In the present invention, the humidity detection means always detects the humidity of the already reacted gas entering the temperature / humidity exchanger, and the temperature control means controls the temperature of the fuel cell body based on the detection result, so that it is discharged from the fuel cell body. It is possible to keep the humidity of the existing reaction gas at the optimum humidity. Therefore,It is possible to efficiently humidify the reaction gas, that is, to prevent the solid polymer electrolyte membrane from being dried, and to reduce the size and weight of the system and stabilize the operation.
[0019]
Also,Claim 2The polymer electrolyte fuel cell system corresponding toClaim 1In this system, the reaction gas supplied to the temperature and humidity exchanger is only air. thisClaim 2In the present invention, a simpler and more compact system can be realized.
[0020]
further,Claim 3The polymer electrolyte fuel cell
[0021]
like thisClaim 3In this invention, the fuel cell main body can be preheated by the cooling medium heated by the burner at the time of system startup, and the startup time can be greatly shortened even in a low temperature environment.
[0022]
The invention of claim 4 is the invention of claim 3.The solid polymer fuel cell system described above is configured such that the combustion gas of the burner is supplied to the supply path of the reaction gas to the temperature and humidity exchanger when the system is started or stopped. And More thanClaim 4In this invention, the combustion gas of the burner is supplied to the solid polymer electrolyte membrane in the fuel cell body and the porous body in the temperature / humidity exchanger at the time of system startup, and these are put in a high humidity state, realizing a smoother startup can do. Further, since the burner combustion gas can be used as an inert gas that covers the ambient atmosphere of the battery when the system is stopped, a high-pressure cylinder for supplying nitrogen gas is not required, and the system can be reduced in size and weight.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be specifically described with reference to the drawings. In addition, about the member same as a prior art example, the same code | symbol is described and description is abbreviate | omitted.
[0030]
(1) First embodimentstate
[Constitution]
A first embodiment of the present invention will be described. FIG. 1 shows a system diagram of the first embodiment, and FIG. 2 is a conceptual diagram showing the principle of temperature / humidity exchange of the temperature / humidity exchanger of the present invention.
[0031]
First, the temperature /
[0032]
In the
[0033]
Next, a polymer electrolyte fuel cell system having the temperature /
[0034]
On the other hand, on the fuel cell
[0035]
[0036]
Next, how each device is controlled by the
[0037]
When the fuel cell
[0038]
When the
[0039]
FIG. 4 is a flowchart when the system is stopped. When the system stop is commanded (step 11), the
[0040]
[Function and effect]
As described above, in the first embodiment, the waste heat of the already-reacted gas discharged from the fuel cell
[0041]
Furthermore, in the first embodiment, since the reaction gas is only air, the configuration of the temperature /
[0042]
(2) Second embodimentstate
[Constitution]
FIG. 5 shows a system diagram of the second embodiment of the present invention. Since the component parts of the system and their configurations are almost the same as those in the first embodiment, a detailed description thereof is omitted here. The second embodiment is characterized in that the
[0043]
The operating characteristics of the temperature /
[0044]
There are various methods for changing the condition of the already reacted air. In the second embodiment, the simplest method is to change the operating temperature of the
[0045]
[Function and effect]
The second embodiment has the following operational effects in addition to the first embodiment. The humidity of the air outlet of the fuel cell
[0046]
(3) Third embodimentstate
[Constitution]
Next, a third embodiment of the present invention will be described. FIG. 6 shows a system diagram of the third embodiment. Since the component parts of the system and their configurations are almost the same as those in the first embodiment, a detailed description thereof is omitted here. In the present embodiment, the combustion gas outlet of the cooling
[0047]
[Function and effect]
If heating of the cooling medium is required at system startup, the cooling
[0048]
Further, since the combustion gas of the
[0049]
(4)Reference example 1
[Constitution]
next,Reference example 1Will be described. FIG.Reference example 1FIG.Reference example 1The basic configuration is the same as in the first embodiment, but hydrogen obtained from the hydrocarbon-based fuel by the
[0050]
[Function and effect]
With the above configuration, in Reference Example 1, hydrogen in the reformed gas can be fueled by the
[0051]
(5)Reference example 2
[Constitution]
next,Reference example 2Will be described. FIG. 8 is a system diagram of a polymer electrolyte fuel cell showing the present embodiment. System component parts and their configuration are almostReference example 1The detailed description is omitted here. BookReference exampleThen, the combustion gas of the
[0052]
[Function and effect]
In the system configured as described above, the combustion gas of the
[0053]
(6)Reference example 3
[Constitution]
Figure 9Reference example 3FIG. System component parts and their configuration are almostReference example 1The detailed description is omitted here. BookReference exampleThen, the temperature detection means 37 is provided in the fuel gas inlet part of the fuel cell
[0054]
When the combustion gas is directly supplied to the fuel cell
[0055]
[Function and effect]
In the system configured as described above, in addition to the action obtained in the fourth embodiment, the temperature of the combustion gas at the inlet of the fuel cell
[0056]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the polymer electrolyte fuel cell having the temperature / humidity exchanger that humidifies the unreacted gas by bringing the unreacted gas into contact with the unreacted gas through the water-retaining porous body. In the system, the reaction gas is supplied under the optimal temperature or humidity conditions of the reaction gas required by the temperature / humidity exchanger, so that the system can be started, stopped, and operated in a steady state. This eliminates the need for operation and eliminates energy waste, thereby providing a highly efficient system. Also, by supplying burner combustion gas for heating the cooling medium to the temperature / humidity exchanger and the gas supply pipe of the fuel cell body, the system can be preheated efficiently, saving fuel and shortening startup time. It was realized. Furthermore, using the property that the combustion gas is inactive, the battery was purged, and it was possible to contribute to the system tonight while preventing deterioration of the electrolyte membrane.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a system diagram of a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a conceptual diagram of a humidity exchange unit according to the first embodiment.
FIG. 3 is a control flowchart at the time of system startup according to the first embodiment of this invention;
FIG. 4 is a control flow diagram when the system is stopped according to the first embodiment of this invention;
FIG. 5 is a system diagram of the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a system diagram of the third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a system diagram of the fourth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a system diagram of the fifth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a system diagram of the sixth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a system diagram of a conventional polymer electrolyte fuel cell system.
[Explanation of symbols]
1. Solid polymer fuel cell body
2. Temperature / humidity exchanger
3 ... Battery entrance of unreacted air
4 ... Battery outlet of already reacted air
5 ... Unreacted air supply fan
6. Unreacted air supply pipe
7 ... Reacted air discharge pipe
8 ... Control unit
9 ... Cooling medium supply pump
10 ... Cooling medium heater
11 ... Cooling medium heating burner
12 ... radiator
13 ... Heat dissipation fan
14 ... Fuel supply pump for burner
15 ... Combustion air supply fan
16 ... Fuel gas supply pipe
17 ... Fuel gas discharge pipe
18 ... Cooling medium circulation path
19, 37 ... Temperature sensor
20 ... Fuel gas valve cooling fan
21 ... Humidity sensor
25, 36 ... Combustion gas-unreacted air switching valve
30 ... reformer
31 ... reformed gas burner
32 ... Air supply fan
33 ... Fuel pump
34 ... Reheater preheating burner
35 ... Air switching valve
50. Water-retaining porous body
51. Unreacted gas supply groove
52 ... Existing reaction gas supply groove
53 ... End plate
55 ... Separator
Claims (4)
前記温湿度交換器に入る既反応ガスの湿度を検出する湿度検出手段が設けられ、
前記電池温度制御手段が、前記湿度検出手段の検出した既反応ガス湿度を所定の湿度にするように、前記燃料電池本体の温度を制御するように構成されたことを特徴とする固体高分子型燃料電池システム。A fuel cell main body having a solid polymer electrolyte membrane and taking in a reaction gas and discharging a pre-reacted gas containing a large amount of water vapor; and having a water-retaining porous body and taking in the pre-reacted gas and the reaction gas; A solid polymer comprising a temperature / humidity exchanger for exchanging heat and moisture between the two gases by contacting the two gases via a material, and a battery temperature control means for controlling the temperature of the fuel cell body Type fuel cell system,
Humidity detection means for detecting the humidity of the existing reaction gas entering the temperature and humidity exchanger is provided,
A solid polymer type, wherein the battery temperature control means is configured to control the temperature of the fuel cell main body so that the existing reaction gas humidity detected by the humidity detection means is a predetermined humidity. Fuel cell system.
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