JP3948567B2 - Ip転送網を用いたip通信システム - Google Patents
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Description
If(“Mask81” and “EA02”=”EA81x”) ・・・ (1)
If(“Mask2” and “EA02”=”EA02y”) ・・・ (2)
If(“Mask1y” and “EA01”=“EA01y”) ・・・ (3)
以上の比較結果に基づいて2行目のレコードが選択され、2行目のレコード内の内部レコード“IA01”と“IA02”とが用いられてカプセル化が行われ、内部IPパケット193−2が形成される。
<<簡易ヘッダと簡易カプセル化>>
本発明の実施例において説明されるIPカプセル化及び逆IPカプセル化を、通信レイヤ3層未満におけるカプセル化や逆カプセル化に置き換えること、例えば、通信レイヤ2層の光HDLCフレームのヘッダによるカプセル化や逆カプセル化に置き換えることができる。更に、カプセル化及び逆カプセル化において付与するヘッダに、送信元内部アドレスを含まないようにすること、即ち、簡易ヘッダを適用する簡易カプセル化と簡易逆カプセル化も可能である。なお、簡易カプセル化においても、カプセル化や逆カプセル化において用いると同機能のアドレス管理表を用いる。図339を用いて説明する。
IA1”であり、IPパケット2310の宛先外部IPアドレスが“ EA3”であることを確認し、アドレス管理表2301−1内部を検索し、始めに送信元内部IPアドレスが“lA1”であり、次に宛先外部IPアドレスが“EA3”が含まれるレコードを検索し、更に前記検出したレコード内にIPパケット2310内の送信元外部IPアドレスが“EA1”が含まれるかを調べる。
<<アドレスマスク技法の適用>>
IPパケットを転送する他の例を説明する。端末2306−5が、送信元アドレス“EA5”、宛先アドレス“EA4”であるIPパケット2312を送信し、網ノード装置2303はIPパケット2312を受信すると、IPパケット2312が入力した通信回線終端の論理端子に付与されている内部アドレスが“IA5”であり、IPパケット2312の宛先外部IPアドレスが“EA4”であることを確認する。そして、アドレス管理表2303−1内部を検索し、始めに送信元内部IPアドレスが“lA5”であるレコードを検索する。本ケースでは、アドレス管理表2303−1の上から1行目のレコード“Msk7,EA7x,IA5,IA7”と、2行目のレコード“Msk4,EA4x,IA5,IA4”とが該当し、1行目のレコードについては、マスク“Msk7”と、外部IPパケット2312内の宛先外部IPアドレス“EA4”との“and”演算の結果が、1行目レコード内の宛先外部IPアドレス“EA7x”と一致するかを調べる(下記(4)式)。本ケースでは一致せず、次に2行目のレコードについて、宛先用外部IPマスク“Msk4”と、外部IPパケット2312内の宛先外部IPアドレス“EA4”との“and”演算の結果が2行目レコード内宛先外部IPアドレス“EA4x”と一致するかを調べる(下記(5)式)。本ケースでは一致する。
If(“Msk7”and“EA4”=“EA7x”) ・・・(4)
If(“Msk4”and“EA4”=“EA4x”) ・・・(5)
本例では上からアドレス管理表2303−1の2行目のレコード“Msk4,EA4x,IA5,IA4”であり、このレコード内部にあるアドレスの“IA4”を用いて、IPパケット2312に簡易ヘッダを付与して内部パケット2314を形成する(簡易カプセル化)。ただし、簡易ヘッダは送信元内部アドレス“A5”を含まない。前記形成された内部パケット2314は、ルータ2307−3、2307−4、2307−2を経由して網ノード装置2302へ到達する。網ノード装置2302は受信した内部パケット2314の簡易へッダを除き(簡易逆カプセル化)、これにより得られた外部IPパケット2318(IPパケット2312と同一内容)を通信回線へ送出し、IP端末2306−4がIPパケット2318を受信する。
If(“Msk2”and“EA2”=“EA2x”)・・・(6)
If(“Msk1”and“EA1”=“EA1x”)・・・(7)
本例では上からアドレス管理表2357−4の前記第1行目のレコードであり、このレコード内部にあるアドレスの“IA2”を用いて、外部IPパケットに簡易ヘッダを付与して内部パケット2354−4を形成する(簡易カプセル化)。前記形成された内部パケット2354−4は、通信回線を経由して網ノード装置2356−4へ到達する。網ノード装置2356−4は前記受信した内部パケット2354−4の簡易へッダを除き(簡易逆カプセル化)、これにより得られた外部IPパケットを通信回線へ送出し、IP端末2353−4が前記IPパケットを受信する。
<<まとめ>>
外部の通信回線経由で網ノード装置に到達した外部パケットは、前記網ノード装置内のアドレス管理表の管理の基に、簡易ヘッダを付与されて内部パケットに変換され、前記簡易ヘッダは宛先内部アドレスと情報部を含む(但し宛先内部アドレスを含まない)。前記内部パケットは網ノードから送出され、中継装置を経由して、前記内部アドレスは前記中継装置で参照されてIP転送網内を転送され、他の網ノード装置に到達し、前記内部パケットから前記外部パケットが復元されて、前記IP転送網の外部の通信回線に転送される。前記外部パケットが入力した通信回線終端の論理端子に付与された送信元内部アドレス、前記入力した外部パケット内の宛先外部アドレスと送信元外部アドレスの3組が前記入力側の網ノード装置のアドレス管理表のレコードとして登録されているときに限り、前記外部パケットが前記内部パケットに変換されるようになっている。バリエーションとして、前記外部パケットが入力した通信回線終端の論理端子に付与された送信元内部アドレス、前記入力した外部パケット内の宛先外部アドレスの2組が前記入力側の網ノード装置のアドレス管理表のレコードとして登録されているときに限り、前記外部パケットが前記内部パケットに変換されるようになっている。
1.メディアルータを用いる第1実施例:
図3において、2は統合IP転送網、3はIPデータ網、4はIP電話網、5−1はIP音声画像網、5−2はベストエフォート網、6−1は通信会社Xが運用管理するIP転送網の範囲、6−2は通信会社Yが運用管理するIP転送網の範囲である。7−1、7−2、7−3、7−4、8−1、8−2、8−3、8−4はそれぞれ網ノード装置であり、9−1及び9−2はゲートウェイである。10−1〜10−8は通信回線、11−1〜11−10はIP端末、12−1及び12−2は独立型IP電話機、13−1〜13−4は非独立型IP電話機、16−1〜16−4は非独立型IP音声画像装置である。
<<メディアルータの動作>>
本発明のメディアルータ14−1の動作を、図6について説明する。メディアルータ14−1の要素の1つであるルータ20−3は、図4のルータ20−0の機能を有し、図6の接続制御部22−1は図4の接続制御部22−0の機能を有し、図6のH323終端部23−1は図4のH323終端部23−0の機能を有し、図6のSCN境界部24−1は図4のSCN境界部24−0の機能を有している。図6の48−1は前述したDNSと同様な機能を有している。RAS機構49−1はメディアルータ14−1への端末の登録と認証(登録とは端末をメディアルータへ接続すること、認証とは端末の接続許可条件に従って端末が正規に利用されるかを確認することをそれぞれ意味する)及びメディアルータの内部状態を管理する(例えば内部構成要素とその利用状況を一元管理すること)機構であり、50−1はメディアルータ14−1内部の情報処理を受け持つ情報処理機構であり、51−1はメディアルータ14−1の操作入出力部である。従って、図6のメディアルータ14−1の接続制御部22−1、H323終端部23−1、SCN境界部24−1の各機能は、図4の接続制御部22−0、H323終端部23−0、SCN境界部24−0についての説明により明らかである。
<<IP端末間の通信接続制御>>
次に、図6、図7及び図8〜図14を参照して、IP端末11−3からIP端末11−7へIPパケットに格納したデータを送信し、また受信する手順を説明する。IP端末11−3は通信回線52−1経由で、自己のアドレス、つまり送信元IPアドレス“A113”、メディアルータ14−1内部のドメイン名サーバ48−1のアドレス、つまり宛先IPアドレス“A481”、通信相手のIP端末11−7のホスト名“IPT-11-7 name”を格納した図9に示すIPパケット45−1を、ドメイン名サーバ48−1へ送信する。ここで、IPパケット45−1に示す問合せ内容、つまり“IPT-11-7 name”は、図5に示す“DNS問合せ応答形式”内の“問合せ部”に格納されている。ドメイン名サーバ48−1は受信したIPパケット45−1の内容を調べ、通信回線10−1を経由し、網ノード装置8−2経由でIPデータ網の専用のドメイン名サーバ30−1に問い合わせる(ステップST10)。ドメイン名サーバ30−1が、前記ホスト名“IPT-11-7 name”に1:1対応するIPアドレス“A117”を含むIPパケットを、ドメイン名サーバ48−1に返信すると(ステップST11)、ドメイン名サーバ48−1はIPパケット45−2をIP端末11−3に返信する。以上述べた手順において、網ノード装置8−2は図8のアドレス管理テーブル44−1を参照し、受信したIPパケット45−1に含まれる送信元アドレス“A113”がアドレス管理テーブルに登録されているかを調べる。本ケースでは、アドレス管理テーブル44−1の上から2行目のレコードに、外部IPアドレスが“A113”であり、通信回線識別記号“Line−10−1”が、通信回線10−1から入力されたIPパケットであることを表わしているので、IP端末11−3が網ノード装置を経由して通信できる許可登録をしていることを確認している。なお、アドレス管理テーブル44−1に登録されていない場合、網ノード装置8−2は受信したIPパケット45−1を廃棄できる。
<<非独立型IP電話機間の通信接続制御>>
次に、電話番号をダイヤルして、非独立型IP電話機13−1から非独立型IP電話機13−2へ電話通信を行う手順を説明する。ここで、“非独立型IP電話機”は、メディアルータ14−1、14−2等に接続して通信を行うIP電話機を指し、一方、“独立型IP電話機”はメディアルータに接続せずに、直接に網ノード装置に接続する図3のIP電話機12−1や12−2であり、その通信手順については後述する。
<<独立型IP電話機間の通信接続制御>>
図6の非独立型IP電話機13−1はH323終端部23−1の終端機能を含んでいることから、非独立型IP電話機13−1は接続制御部22−1と一体化できる。この理由から、図31の独立型IP電話機12−1内部の非独立型IP電話機13−11は、通信回線経由で直接に接続制御部22−11に接続されている。接続制御部22−11から通信回線10−4が出ており、図3の網ノード装置8−4に接続されている。独立型IP電話機12−1と独立型IP電話機12−2とはIPパケットを送受する電話通信を行うことが可能であり、その通信手順は、前記非独立型IP電話機13−1と非独立型IP電話機13−2とがIPパケットを送受することにより電話通信を行うステップST20からステップST32と同様である。そして、異なる第1の点は、メディアルータ14−1内のドメイン名サーバ48−1が存在しないためドメイン名サーバ48−1を経由せず、ステップST23とステップST24とを一体化したステップとみなすこと、異なる第2の点は、H323終端部23−1及び23−2とが存在しないため、これらH323終端部23−1及び23−2の部分をIPパケットが通過できる通信回線に置きかえることである。
<<非独立型IP音声画像装置と非独立型IP音声画像装置間>>
次に、非独立型音声画像装置16−1から非独立型IP音声画像装置16−3へIPパケットを送信し、また受信することにより、装置を識別するホスト名称をIPパケットを送受する音声画像通信で行うことが可能である。その通信手順は、非独立型IP電話機13−1と非独立型IP電話機13−2とが、IP電話網の専用のドメイン名サーバ31−1を使うステップST20からステップST32と同様である。異なる点は、IP電話網の専用のドメイン名サーバ31−1を使わずに図7のIP音声画像網の専用のドメイン名サーバ32−1を用い、ステップST24の代わりにステップST44、ステップST25に代わりステップST45を実行することである。非独立型音声画像装置16−1が、IP転送網内部のIP画像専用ドメイン名サーバ32−1に、非独立型音声画像装置16−2のホスト名を問合せて、非独立型音声画像装置16−2のIPアドレスを取得し、次に、非独立型音声画像装置16−1から、非独立型音声画像装置16−2に音声画像データを送信することから、非独立型音声画像装置16−1と非独立型音声画像装置16−2との間で、音声画像データを送受する音声画像通信を行なうことができる。
<<独立型IP音声画像装置と非独立型IP音声画像装置との間>>
図6の非独立型IP音声画像装置16−1はH323終端部23−1の終端機能を含んでいることから、非独立型IP音声画像装置16−1接続制御部22−1と一体化できる。この理由から、図32の独立型IP音声画像装置12−3内部の非独立型IP音声画像装置16−12は、通信回線経由で直接に接続制御部22−12に接続されている。接続制御部22−12から通信回線10−9が出ており、図3の網ノード装置8−4に接続されている。
<<アナログ電話機間の通信>>
図3、図6、図7、図33乃至図47を参照して、電話番号をダイヤルしてIP電話機でない普通の電話機、つまりアナログ電話機18−1からアナログ電話機18-3へ電話通信を行う手順を説明する。
<<IPデータサービス運用管理サーバ>>
通信会社Xの管理下にあるIPデータサービス運用管理サーバ35−1は周期的に或いは随時、網ノード装置8−2及び8−4等と問合わせIPパケットとを送受することにより、前記ステップST11において網ノード装置が作成したIP端末間通信記録を取得する。また、IPデータサービス運用管理サーバ35−1は、通信会社Xが管理するIPデータ網の内部リソース、例えばルータ19−1、19−2、19−3、IPデータ網の専用のドメイン名サーバ30−1及び30−2、ルータ間の通信回線等を、ICMPパケットを送受する等の手段により正常か否かを調べ(障害管理)、また、IPデータ網内のIPパケットの輻輳が過大でないか等を監視する(通信品質管理)ことにより、通信会社XのIPデータ網を一元的に運用管理する。
<<IP電話サービス運用管理サーバ>>
通信会社Xの管理下にあるIP電話サービス運用管理サーバ36−1は周期的に或いは随時、網ノード装置8−2や8−4等と問合わせIPパケットとを送受することにより、前記電話通信開始記録と電話通信終了記録を取得する。また、通信会社Xの管理するIP電話網の内部リソース、例えばルータ19−8、19−9、19−10、IP電話網の専用のドメイン名サーバ31−1、ルータ間の通信回線等をICMPパケットを送受する等の手段により正常か否かを調べ(障害管理)、また、IP電話網内のIPパケットの輻輳が過大でないか等を監視する(通信品質管理)ことにより、通信会社XのIP電話網を一元的に運用管理する。
<<IP音声画像サービス運用管理サーバ>>
通信会社Xの管理下にあるIP音声画像サービス運用管理サーバ37−1は周期的に或いは随時、網ノード装置8−2及び8−4等と問合わせIPパケットとを送受することにより、前記音声画像通信開始記録と音声画像通信終了記録を取得する。また、通信会社Xの管理するIP音声画像網の内部リソース、例えばルータ19−14、19−15、IP電話網の専用のドメイン名サーバ32−1、ルータ間の通信回線等をICMPパケットを送受する等の手段により正常か否かを調べ(障害管理)、また、IP音声画像網内のIPパケットの輻輳が過大でないか等を監視する(通信品質管理)ことにより、通信会社XのIP音声画像網を一元的に運用管理する。
<<ベストエフォートサービス運用管理サーバ>>
通信会社Xの管理下にあるベストエフォートサービス運用管理サーバ38−1は、通信会社Xのベストエフォート網の障害管理や通信品質を一元的に運用管理する。同様に、通信会社Yの管理下にあるベストエフォートサービス運用管理サーバ38−2は、通信会社Yのベストエフォート網の障害管理や通信品質を一元的に運用管理する。なお、ベストエフォートサービス運用管理サーバ38−1及び38−2はそれぞれベストエフォートサービスを専ら管理するベストエフォートサービスサーバと、ベストエフォートサービス網のリソースを専ら管理するベストエフォート網運用管理サーバとに分けることもできる。
2.ゲートウェイを用いる第2実施例:
<<ゲートウェイを経由したアナログ電話機間の通信>>
図6,7のメディアルータ14−1及び14−2は、図51のゲートウェイ9−1及び図52のゲートウェイ9−2とほぼ同一の内部構成と機能を有し、異なる点はメディアルータ14−1及び14−2が統合IP転送網2の外部にあるのに対して、ゲートウェイ9−1及び9−2は統合IP転送網2の内部にあり、また、ゲートウェイ9−1及び9−2の内部には課金部72−1及び72−2がある他に、メディアルータ14−1及び14−2、ゲートウェイ9−1及び9−2それぞれの内部はSCN境界部、H323終端部、接続制御部、ルータなど共通の内部要素ブロックから構成されている。また、79−1はゲートウェイ9−1のRAS機構、80−1はゲートウェイ9−1の情報処理機構、81−1はゲートウェイ9−1の操作入出力部である。メディアルータとゲートウェイとは、課金部に関する処理が異なる他は、ほぼ類似の機能で成っている。
<<電話サービス運用管理サーバ>>
通信会社Xの管理下にあるIP電話サービス運用管理サーバ36−1は周期的に或いは随時、網ノード装置8−2及び8−4等と問合わせIPパケットとを送受することにより、電話通信開始記録及び電話通信終了記録を取得する。また、通信会社Xの管理するIP電話網の内部リソース、例えばルータ19−8、19−9、19−10、ドメイン名サーバ31−1、ルータ間の通信回線等をICMPパケットを送受する等の手段により正常か否かを調べ(障害管理)、また、IP電話網内のIPパケットの輻輳が過大でないか等を監視する(通信品質管理)ことにより、通信会社XのIP電話網を一元的に運用管理する。
3.メディアルータをCATV通信網内で用いる第3実施例:
図71を参照して、本発明によるメディアルータをCATV通信網の内部で用いることにより、IP転送網を用いた端末間通信接続する第3の実施例を説明する。
4.無線インタフェースを有するゲートウェイを用いる第4実施例:
図72を参照して、本発明によるゲートウェイに端末収容無線装置を組み合わせ、IP転送網を用いて端末間通信接続する第4の実施例を説明する。
5.ゲートウェイの構造が異なる第5実施例:
本実施例は、第2実施例の図51に示すゲートウェイ9−1の構造が異なる他の実施例であり、図73を参照して説明する。
6.電話管理サーバを用いる第6実施例:
図74において、201は統合IP通信網、202はIPデータ網、203はIP電話網、204は音声画像網であり、206−1は通信会社1が運用管理する統合IP通信網の範囲、206−2は通信会社2が運用管理する統合IP通信網の範囲である。図74及び図75を参照し、電話通信の準備から説明する。アナログ電話機213―5から、メディアルータ212―1、通信回線210−1、網ノード装置208−1、IP電話網203内部を経由し、網ノード装置209−2、通信回線210−5、メディアルータ212−2、アナログ電話機214−4へ電話通信を行うための端末間通信接続制御方法を説明する。ここで、219−1乃至219−10、221−1はそれぞれルータであり、また各種サーバが、統合IP通信網201の内部に置かれており、それぞれのサーバはIPアドレスを付与されている。図74に示すように、各種のサーバ、ルータ、ノード装置はそれぞれIP通信回線により接続され、それぞれが有するIP通信手段によりIPパケットを送受してデータ交換できる。209−1及び209−2は電話ゲートウェイであり、例えばアナログ電話機209−4から公衆電話交換網209−3を経由して電話通信を行うことができ、これに関しては他の実施例において説明している。なお、電話管理サーバ313−5及び314−5は、図1の接続サーバ1−5及び1−6にほぼ相当する。ゲートウェイ209−1及び209−2は、図1の中継接続サーバーの1−7にほぼ相当し、これらゲートウェイの機能は、他の実施例において説明する。
<<電話通信の準備>>
IP電話の利用を希望するユーザ227−1は、IP電話サービスの利用を通信会社1に所属するIP電話受付者228−1に申込み(図75のステップP100)、IP電話受付者228−1は、IP電話の申込情報であるユーザ氏名や住所、通信料金の支払い方法、ユーザ電話番号“Tel-No-1”をユーザ227−1から入手し、また、メディアルータ212−1に付与する外部IPアドレス“EA01”、ユーザがメディアルータ212−1を接続するために用いる通信回線210−1の識別記号“L210−1”と、この通信回線210―1が接続する網ノード装置208−1の網ノード装置識別記号“NN−208−1”とをユーザサービスサーバ313−6に通知する(ステップP101)。ここで、ユーザ227−1がIPアドレス“EA01”をIP電話受付者228−1に提示する。
<<通信路確立フェーズ>>
図74、図76乃至図78を参照して、電話機213−5から電話機214−4に電話呼出しする端末間通信接続制御方法を説明する。
<<接続フェーズ>>
利用者が電話機213−5の送受話器を上げ(オフフック)、通信相手先電話機214−4の電話番号“Tel-No-2”をダイヤル入力し、メディアルータ212−1に送信すると(ステップP200)、メディアルータ212−1は応答する(ステップP201)。
<<通信フェーズ>>
図86乃至図89を参照して説明する。電話機213−5に入力した音声はメディアルータに伝送され(ステップP300)、メディアルータは、音声をディジタル化してIPパケット387を形成し、網ノード装置208−1へ送信する(ステップP301)。IPパケット387がカプセル化されて内部IPパケット388に変換されて、通信回線370−3、ルータ219−5、219−7,221−1,219−10,219−9、通信回線370−6を経て網ノード装置209−2に到達し(ステップP302)、IPヘッダを除く逆カプセル化によりIPパケット389に変換してメディアルータ212−2を経て(ステップP303)、電話機214−4に届けられる(ステップP304)。電話機214−4の利用者の音声は逆方向の流れ、つまりメディアルータ212−2(ステップP305)、網ノード装置209−2(ステップP306)、ルータ219−9、219−10,221−1,219−7,219−5を経て網ノード装置208−1に到達し(ステップP307)、メディアルータ212−1を経て(ステップP308)、電話機213−5へ届けられる(ステップP309)。
<<解放フェーズ>>
図90を参照して説明すると、電話機213−5の利用者が電話通信の終了のため送受話器を置き、メディアルータ212−1に電話通信終了を通知すると(ステップP400)、メディアルータ212−1は少なくとも電話通信の解放要求の表示、送信元電話番号“Tel-No-1”、宛先電話番号“Tel-No-2”を含むIPパケットを生成し、網ノード装置208−1に送信すると(ステップP401)、網ノード装置208−1は、図76のアドレス管理表360−1の1行目のレコードを用いて受信したIPパケットをカプセル化したIPパケットを生成し、代理電話管理サーバ313−1に送信する(ステップP402)。次に、代理電話管理サーバ313−1は、前記メディアルータが始めに生成している電話の解放要求の表示、送信元電話番号“Tel-No-1”、宛先電話番号“Tel-No-2”を含むIPパケットを形成して電話管理サーバに送信する(ステップP403)。以上述べたステップP401,P402,P403において使われるIPパケットの形式やIPアドレスの設定方法は、電話通信接続フェーズにおけるステップP204,P205,P206と同一である。
<<電話通信接続制御に付随する事項>>
電話利用者が電話通信を長時間放置し電話通信を終了させないケース、つまり図90に示す電話終了のステップP400を行わないことが考えられる。この場合、電話通信料金が限りなく大きくなる等の弊害が予想される。この事態を避けるため、例えば電話管理サーバ313−5は長い時間、例えば24時間毎に課金管理サーバ313−4に問合わせて検出し、長時間の電話通信を検出すると、図90のステップP400乃至P403を除いて、ステップP404,P407,P433,P442を独自に行うこともできる。
<<他の通信料金の徴収方法>>
通信料金については、例えば統合IP通信網201の内部に通信会社1用の課金情報収集サーバを設置し、課金管理サーバ313−4が収集した課金情報を集めてユーザサービスサーバ313−6に通知し、課金サーバから電話利用者に電話料金を請求することができる。通信会社2も同様に課金情報収集サーバを設置できる。通信会社1と通信会社2との間で、通信会社代表サーバ313−7及び314−7を経由したIP通信手段を用いて、上述により収集した課金情報を交換することもできる。
<<通信会社が1社のケース>>
図74の通信会社2の運用管理範囲206−2が存在せず、IP電話網203が通信会社1の運用管理範囲となった場合にも、上記の電話接続フェーズの動作が可能である。このために、図91に示すように、通信会社2の運用管理範囲206−2を通信会社1の運用管理範囲に変更し、通信会社2の代表サーバ314−7を廃止し、ルータ219−1とルータ219−2との間をIP通信回線で接続する。このようにすると、前記電話通信の接続フェーズにおいて、図78に示すステップP214乃至P216は図92に示すP214Xとなり、図78に示すステップP224乃至P226は図92に示すP224Xとなり、図78に示すステップP234乃至P236は図92に示すP234Xとなり、図78に示すステップP245乃至P247は図92に示すP245Xとなり、他ステップは同一である。
<<電話管理サーバの接続制御に関する説明その1>>
電話管理サーバ313−5から通信会社を代表するサーバ313−7への通信を行う前記ステップP214において、宛先電話番号“Tel-No-2”が自からの通信会社の運用管理するIP電話網の配下に属しているか(加入しているか)、或いは他の通信会社が運用管理するIP電話網の配下に加入しているかを電話ドメイン名サーバ313−2に問合わせ前に知ることも可能であり、以下の手順によって行う。
<<電話管理サーバの接続制御に関する説明その2>>
電話管理サーバ313−5から通信会社を代表するサーバ313−7への通信を行う前記ステップP214において、宛先電話番号“Tel-No-2”のIP電話機が自からの通信会社の運用管理配下にあると判明した場合でも、他の電話管理サーバが接続している電話番号が“Tel-No-2”である電話機が、何処の網ノード装置に加入しているか否かを知ることも可能であり、以下に説明する。電話管理サーバ313−5は、“電話番号の電話管理サーバ区分表”によりこの問題を解決する。図95に示す電話番号の電話管理サーバ区分表の例により説明する。
<<運用管理サーバによる網の運用管理>>
通信会社1の運用管理サーバ313−9は、周期的に或いは随時通信会社1の運用管理範囲206−1内部のリソースである網ノード装置208−1、208−2、ルータ219−1,219−3,219−5,219−6,219−7、電話ドメイン名サーバ313−2、電話管理サーバ313−5、代理電話管理サーバ313−1、表管理サーバ313−3、課金管理サーバ313−4、代表サーバ313−7、ユーザサービスサーバ313−6、電話ゲートウェイ209−1等と、IP通信手段を用いることにより、或いはICMPパケットを送受する手段により、これらリソースが正常か否かを調べ、或いはリソース間の通信回線が正常か否かを調べ(障害管理)、また、前記網内のIPパケットの輻輳が過大でないか等を監視する(通信品質管理)ことにより、通信会社1の運用管理範囲206−1内部を一元的に運用管理する。運用管理の結果得られた通信回線を含む網リソースの障害状況や通信品質状況は、ユーザサービスサーバ313−6を経て電話利用者227−1へ報告することもできる。
7.メディアルータの構造が異なる第7実施例:
図96は、メディアルータに関して、IPアドレス及び電話番号の付与方法を説明するための模式図であり、図97は網ノード装置のIPパケットのカプセル化関連事項を説明する図であり、これらの図を参照して説明する。
<<電話接続のためのメディアルータと網ノード装置の一連の手順>>
IP電話機515−1の受話器を上げると、呼出のIPパケット520が通信回線517−1を経てメディアルータ主要部531へ伝えられる。ここで、IPパケット520内部のヘッダに書込まれている送信元IPアドレスは“AD01”、宛先IPアドレス“ADR”である。メディアルータ主要部531は、“呼出受付”のIPパケットをIP電話機515−1へ返信する。次に、IP電話機515−1の利用者が通信相手先の電話番号“Tel-No-4”をダイヤル入力すると、IP電話機515−1の内部で、IPパケットのペイロードに送信元電話番号“Tel-No-1”と、通信相手先の電話番号“Tel-No-4”とを含む電話の“呼設定”のIPパケットを生成し、メディアルータ530に送信する。
8.閉域電話通信を行う第8の実施例:
図98において、1001は統合IP通信網、1002はIPデータ網、1003はIP電話網、1004は音声画像網であり、1005は通信会社1が運用管理する統合IP通信網の範囲、1006は通信会社2が運用管理する統合IP通信網の範囲である。1002乃至1004は、何れもIPパケット転送機能を有するIP転送網でもあり、IP転送網の内部ではIPパケットを送受するIP通信手段により情報交換できる。統合IP通信網1001の外部で用いるIPアドレスを外部IPアドレスといい、内部で用いるIPアドレスを内部IPアドレスという。1011乃至1017は電話機、1021乃至1025はメディアルータ、1080と1081は電話ゲートウェイ、1082及び1083は公衆電話交換網(PSTN)、1084及び1085は電話機である。
<<電話通信の準備>>
図98及び図99を参照して説明すると、ユーザ1060は電話受付者1061に電話利用を申込み(図99のステップA100)、電話受付者1061は電話の申込情報である前記外部IPアドレス“EA1”及び“EA2”、ユーザ氏名や料金支払い方法、通信回線1040の識別記号“L―1040”と網ノード装置1031の識別記号“NN―1031”、通信回線1041の識別記号“L―1041”と網ノード装置1032の識別記号“NN−1032”等をユーザ1060から入手し、ユーザサービスサーバ1041に通知する(ステップA101)。ユーザサービスサーバ1041は、ユーザ1060を識別するためのユーザ識別記号“UID−1”を決め、前記受付により得られた外部IPアドレス“EA1”及び“EA2”、ユーザ氏名等のユーザ申込情報をユーザサービスサーバ1041が有するデータベースに保持する(ステップA102)。
<<接続フェーズ>>
利用者が電話機1011の受話器を上げて、通信相手先電話機1012の電話番号“Tel-No-2”をダイヤル入力して、メディアルータ1021内部のメディアルータ管理部1056に電話呼出し(図102のステップA200)、メディアルータ管理部1056は電話呼を確認する(ステップA201)。
<<通信フェーズ>>
電話機1011の利用者が音声による会話を始めると、音声信号はメディアルータ管理部1056に送られ(図106のステップA250)、メディアルータ管理部1056は音声をディジタル化して、更に適当な長さに区分し、図107の外部IPパケット1073を形成する。そして、外部IPパケット1073の内部のUDPセグメントのペイロード部分に前記ディジタル化した音声を格納し、IPパケットの1073を網ノード装置1031に送信する(ステップA251)。UDPセグメント内部の送信元ポート番号は、接続フェーズにおいて、メディアルータ管理部1056と1057とが相互に交換して取得した送信元ポート番号“5004”と宛先ポート番号“5006”とが用いられる。
<<解放フェーズ>>
電話機1011の利用者が電話通信の終了のため送受話器を置き、メディアルータ管理部1056に電話通信の終了を通知すると(図110のステップA280)、メディアルータ管理部1056は、少なくとも電話通信の終了を意味する情報及び電話呼識別子“C-ID”を含むIPパケットを形成する。このIPパケットを網ノード装置1031に送信し(ステップA281)、網ノード装置1031においてカプセル化され、IP転送網1003を通過して網ノード装置1032に到達し(ステップA282)、網ノード装置1032において逆カプセル化され、メディアルータ管理部1057を経由して(ステップA283)、電話機1012に到達する(ステップA284)。この一連のステップA281,A282,A283,A284を解放といい、省略記号として“REL”で表わす。
<<他の電話機間の通信>>
電話機1011から電話番号“Tel-No-3”を有する電話機1013に電話通信することも同様に可能であり、電話番号サーバ1026に質問すると、電話番号“Tel-No-3”に対応する外部IPアドレス“EA3”が回答される。アドレス管理表1034内部のIP通信レコード“EA1,EA3,IA1,IA3”及びアドレス管理表1035内部のIP通信レコード“EA3,EA1,IA3,IA1”が、IPパケットのカプセル化や逆カプセル化に用いられる。また、電話機1012から電話機1013に電話通信することも、前記と同様の端末間通信接続制御方法により可能である。電話通信が終了すると、ポート番号“5004”及び“5006”は空き番号として、次の電話通信に用いることができる。
<<通信会社が1社のケース>>
図98の通信会社2の運用管理範囲1006が存在せず、IP電話網1003が通信会社1の運用管理範囲となった場合にも、上記電話呼の接続フェーズ、通話フェーズ、解放フェーズが可能である。このケースでは、通信会社2の運用管理範囲1006を通信会社1の運用管理範囲に変更し、通信会社1の代表サーバ1と通信会社2の代表サーバ1036−1乃至1036−2を廃止し、ルータ1035−7とルータ1035−1との間をIP通信回線で接続する。
<<メディアルータの他の実施例>>
図111を参照して、メディアルータの他の実施例を説明する。メディアルータ1021−1は図98に示すメディアルータ1021の機能を含み、メディアルータ管理部1056−1はメディアルータ管理部1056の機能を含み、電話番号サーバ1026−1は電話番号サーバ1026の機能をそれぞれ含む。1040−1は網ノード装置への通信回線である。1080−1は接続制御部、1081−1は電話制御部、1082はメディアルータ運用管理部、1083は電話番号・ピン番号・UDPポート番号対応表である。メディアルータ運用管理部1082は、電話通話を記録する機能及びメディアルータ内部の障害検出などによる信頼性管理機能を含む。電話制御部1081−1は電話機1011−1乃至1011−4を通信回線経由で接続されており、電話通信におけるプロトコル変換、音声符号変換、揺らぎ制御、アナログ音声をディジタル音声に変換又は逆変換して送受するための機能を有する。1084は回線インタフェース部であり、通信回線1040−1及びIPパケットを送受する機能を含む。メディアルータ運用管理部1056−1は、メディアルータ運用管理部1056と同等の電話接続制御及び解放制御、即ち図102を参照して説明した電話接続制御、図110を参照して説明した電話解放制御を行うことができる。
<<メディアルータの他の実施例>>
図114を参照して、メディアルータの他の実施例を説明する。メディアルータ1021−2は図98に示すメディアルータ1021の機能を含み、接続制御部1080−2は図111に示す接続制御部1080−1の機能を含み、電話制御部1081−2は電話制御部1081−1の機能を含む。1040−2は網ノード装置へ接続するための通信回線である。メディアルータ管理部1056−2はメディアルータ管理部1056の機能を含み、電話番号サーバ1026−2は電話番号サーバ1026の機能を含む。1085−1はPBX制御部、1085−2はPBX、1086及び1087はルータ、1088はメディアルータの運用管理部、1089はイーサネットを用いた通信回線、1090及び1091はIPパケットを送受する機能を有するIP端末、1092は音声画像を送受する機能を有する動画像送受信機である。IP端末1090及び1091、動画像送受信機1092は共にIP通信回線を経てルータ1087に接続されている。また、ルータ1087から、IP通信回線を経てLAN1093に接続されいる。接続制御部1080−2や電話番号サーバ1026−2、ルータ1086及び1087は通信回線1089により相互に接続されている。
<<発信優先度制御>>
次に、メディアルータ1021−2の発信優先度制御の機能について説明する。図115は、メディアルータ1021−2内部の一部と、メディアルータ1021−2に接続するIP端末やLANの接続状態を示す模式図である。但し、途中の通信回線は記載を省略してあり、1085−21は電話番号サーバ1026−2から送出されるIPパケット、1085−22は接続制御部1080−2から送出されるIPパケット、1085−23はLAN1093から送出されるIPパケット、1085−24はIP端末1091から送出されるIPパケット、1085−25は動画像送受信機1092から送出されるIPパケットである。また、IPパケット1085−21乃至1085−25は、イーサネット通信回線1089及びルータ1086を経て通信回線1040−2に送られる。IPパケット1085−21乃至1085−25のペイロードがTCP又はUDPセグメントの場合、これらセグメントの内部に送信元ポート番号と宛先ポート番号とが含まれる。
9.閉域電話通信をおこなう第9の実施例:
図119において、1100はIP転送網であり、IP転送網1100の外部で用いるIPアドレスを外部IPアドレスといい、内部で用いるIPアドレスを内部IPアドレスという。メディアルータ1115乃至1117は外部IPアドレス“EA1”乃至“EA3”をそれぞれ付与されている。電話機1121乃至1124は電話番号“101”、“102”、“103”、“104”を付与され、電話機1125乃至1128は電話番号“211”、“212”、“213”、“214”を付与され、電話機1129乃至1132は電話番号“301”、“302”、“303”、“304”を付与されている。
<<電話通信の準備>>
網ノード装置1101乃至1103はそれぞれ内部のアドレス管理表1110乃至1112のレコードとしてIP通信レコードが設定されている。例えばアドレス管理表1110の第2行目のIP通信レコードとして、“EA1,EA3,IA1,IA3”が設定されており、前記IP通信レコードは、外部IPアドレス“EA1”を有するメディアルータ1115と、外部IPアドレス“EA3”を有するメディアルータ1117との間の電話通信に用いられる。内部IPアドレス“IA1”は論理IP通信回線1144の網ノード装置1101側の終端部(論理端子)に付与され、内部IPアドレス“IA3”は論理IP通信回線1146の網ノード装置1103側の終端部に付与されている。電話機1121からメディアルータ1115、IP転送網1100、メディアルータ1117を経由して電話機1131に電話通信を行うための“端末間通信接続制御方法”を説明する。
<<接続フェーズ>>
利用者が電話機1121の受話器を上げて、通信相手先電話機1131の電話番号“303”をダイヤル入力し、電話制御部1133を経てメディアルータ1115内部のメディアルータ管理部1138に電話呼出し(図120のステップA300)、メディアルータ管理部1138は電話呼を確認する(ステップA301)。メディアルータ管理部1138は電話番号サーバ1135に電話番号“303”を提示し(ステップA302)、メディアルータ1117のIPアドレス“EA3”を取得し(ステップA303)、次に送信元電話番号“101”、宛先電話番号“303”、電話呼識別子“C-ID”、接続制御関連情報としてUDPポート番号“5004”を含む外部IPパケット1134(図119)を形成し、網ノード装置1101に送信する (ステップA304)。
<<通信フェーズ>>
電話機1121の利用者が音声による会話を始めると、音声信号はメディアルータ管理部1138に送られ(図120のステップA350)、メディアルータ管理部1138は、電話制御部1133がディジタル化した音声をIPパケットの内部のUDPセグメントのペイロード部分に格納した後、網ノード装置1101に送信する(ステップA351)。前記UDPセグメント内部の送信元ポート番号は、前記接続フェーズにおいて取得した送信元ポート番号“5004”と宛先ポート番号“5008”とが用いられる。
<<解放フェーズ>>
電話機1121の利用者が電話通信の終了を通知すると(図120のステップA380)、他の実施例で説明していると同様の一連のステップ(ステップA381乃至A383)を経て、電話機1131に到達する(ステップA384)。この電話通信の終了報告が、ステップA386乃至A388によりメディアルータ管理部1138に返信される。前記一連のステップA380,A381,A382,A383,A384を解放といい、省略記号として“REL”で表わす。更に、他の一連のステップA386,A387,A388を解放完了といい、省略記号として“RLC”で表わす。
<<電話番号サーバの詳細説明>>
電話番号サーバの機能をより詳細に説明する。電話番号の100番代はメディアルータ1115に接続し、電話番号の200番代はメディアルータ1116に接続し、電話番号の300番代はメディアルータ1117にそれぞれ接続していることに着目すると、図121に示すように電話番号の木構造を定めることができる。ルート1150の下位に、ドメイン1151乃至1153が同位のレベルで木構造状に関係付けすることが出来る。ドメイン1151は100番代の電話番号に関する情報を提供し、ドメイン1152は200番代の電話番号に関する情報を提供し、ドメイン1153は300番代の電話番号に関する情報を提供でき、100番代の電話番号をドメイン名として“1.”と表わすルールとし、200番代の電話番号をドメイン名として“2.”と表わすルールとし、300番代の電話番号をドメイン名として“3.”と表わすルールとし、図122に整理して示す。図122において、“1XX”は100番代の電話番号を表わし、“2XX”は200番代を、“3XX”は300番代の電話番号をそれぞれ表わす。
<<電話番号サーバの他の実施例>>
図124に示すように、IP転送網1190の網ノード装置1180乃至1184のいずれかに通信回線を経てメディアルータ1191乃至1197を接続し、会社Aに属するメディアルータ1191に接続する電話機の電話番号は、他の会社Bや会社Cに知らせる公開の電話番号“1−1××”である。ここで、“−”は電話番号としては空白と同等で無視し、“××”は10進数の“00”乃至“99”を意味する。会社Aに属するメディアルータ1193に接続する電話機の電話番号も、公開する電話番号で“1−2××”である。会社Aに属するメディアルータ1195に接続する電話機の電話番号は、他社に公開する電話番号の“1−3××”及び会社A外には公開しない内線電話番号“8××”である。会社Bに属するメディアルータ1192に接続する電話機の電話番号は、公開する電話番号“2−1××”であり、会社Bに属するメディアルータ1194に接続する電話機の電話番号は、公開する電話番号“2−2××”である。会社Cに属するメディアルータ1196に接続する電話機の電話番号は、公開する電話番号“3−×××”である。“×××”は10進数の“000”乃至“999”を意味する。会社Aに属するメディアルータ1197に接続する電話機の電話番号は、会社A外には公開しない内線電話番号“7××”である。
10.閉域電話通信と開域電話通信とを併用する第10実施例:
図128において、1200はIP転送網であり、メディアルータ1201乃至1206は外部IPアドレス“EA1”乃至“EA6”をそれぞれ付与されている。電話機1208は電話番号“1001”を、電話機1209は電話番号“1002”をそれぞれ付与され、電話機1210は電話番号“101”を、電話機1211は電話番号“102”をそれぞれ付与され、電話機1212乃至1215は電話番号“3001”乃至“3004”をそれぞれ付与されている。メディアルータ1202に接続する電話機1216乃至1219は、電話番号“234−2001”乃至“234−2004”をそれぞれ有する。
<<電話通信のための端末間接続制御の準備>>
図128に示すように、網ノード装置1244乃至1248はそれぞれ内部にアドレス管理表1250乃至1255があり、それぞれ他の実施例で説明していると同様のIP通信レコードが設定されている。例えばアドレス管理表1250の第1行目のIP通信レコードとして、“EA1,EA3,IA1,IA3”が設定されており、前記IP通信レコードは、外部IPアドレス“EA1”を有するメディアルータ1201と、外部IPアドレス“EA3”を有するメディアルータ1203との間の電話通信に用いられる。内部IPアドレス“IA1”は論理IP通信回線1257の網ノード装置1244側の終端部(論理端子)に付与され、内部IPアドレス“IA3”は論理IP通信回線1258の網ノード装置1248側の終端部に付与されている。
<<接続フェーズ>>
電話機1208の受話器を上げ、通信相手先電話機1224の電話番号“301”をダイヤル入力し、呼出信号がメディアルータ管理部1260へ伝えられ(ステップH300)、メディアルータ管理部1260は電話呼を確認する(ステップH301)。メディアルータ管理部1260は、その内部に保持している図175の表1255−1を調べて、電話番号“301”に対応する電話番号のドメイン名が“3.#.a”であることを知り、電話番号サーバ1137に電話番号ドメイン名“3.#.a”を問合せ(ステップH302)、電話番号サーバ1137は、図176の表1255−2に示すルールに従いメディアルータ1204のIPアドレス“EA4”を回答する(ステップH303)。
<<通信フェーズ>>
電話機1208の利用者と電話機1224との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップであり、アドレス管理表1250内部の第2行目のIP通信レコード、つまり“EA1,EA4,IA1,IA4”のレコードと、アドレス管理表1253内部の第1行目のIP通信レコード、つまり“EA4,EA1,IA4,IA1”のレコードとが用いられる。電話機1208からメディアルータ管理部1260へ音声が送られ(ステップH350)、メディアルータ管理部1260において、前記音声がディジタル化されて外部IPパケット1312(図132)のペイロード部分に転記され、網ノード装置1244に到達する。そして、IPカプセル化されて内部IPパケット1313(図133)に変換された後、IP転送網1200の内部を転送されて、網ノード装置1246に到達し、逆カプセル化されてメディアルータ管理部1265に到達する(ステップH351乃至H353)。ここで、前記ディジタル化された音声がアナログ音声に変換され、電話機1224に到達する(ステップH354)。電話機1224から電話機1208への逆方向への電話音声も同様に伝送される(ステップH360乃至H364)。通話フェーズにおいて、外部IPパケット1312内部はUDPセグメントであり、電話機1208から送信するUDPポート番号は“5004”が、電話機1208が受信するUDPポート番号は“5008”がそれぞれ用いられる例である。
<<解放フェーズ>>
電話機1208の利用者が電話通信の終了を通知すると(図129のステップH380)、他の実施例で説明していると同様の一連のステップ(ステップH381乃至H383)を経て、電話機1224に到達する(ステップH384)。メディアルータ管理部1265から、メディアルータ管理部1260に解放完了を通知する(ステップH386乃至H388)。上記解放フェーズにおける外部IPパケットの形式は、前記接続フェースにおいて使用されるIPパケット1310と同様であり、ペイロード部分はUDPセグメントであり、送信及び受信UDPポート番号は、例えば“5060”が用いられる。
<<メディアルータ内部の電話番号サーバを用いる他の例>>
電話機1208の受話器を上げ、通信相手先の他の企業に属する電話機1220の電話番号“2001”をダイヤル入力すると、メディアルータ管理部1260は、その内部に保持している表1255−1を調べて、電話番号“2001”に対応する電話番号のドメイン名が“b.”であることを知る。次に、電話番号サーバ1137に電話番号ドメイン名“b.”を問合せ、電話番号サーバ1137は、電話機1220を接続しているメディアルータ1205のIPアドレス“EA5”を回答することにより、異なる企業に属する電話機1208と電話機1220との間において、同様の端末間通信接続制御方法により電話通信が可能である。
<<IP転送網内の電話番号サーバを用い、IP通信レコードを生成し電話通信する方法>>
図134を参照して、電話番号“1001”である電話機1208から、電話番号“234−2001”である電話機1216へ電話通信する端末間通信接続制御方法を説明する。
<<接続フェーズ>>
電話機1208の受話器を上げると呼出信号がメディアルータ管理部1260へ伝えられ(ステップV0)、メディアルータ管理部1260は電話呼出を確認し(ステップV1)、メディアルータ管理部1260は、その内部に保持している(図175の)表1255−1を調べて、電話番号“234−2001”に対応する電話番号のドメイン名が“o.”であることを知る。次に、電話番号サーバ1137に電話番号ドメイン名“o.”を問合せ(ステップV2)、電話番号サーバ1137は、前記“o.”を管理する電話番号サーバ1272にアクセスするための代理電話管理サーバ1270の外部IPアドレス“EA81”をメディアルータ管理部1260に回答する(ステップV3)。
<<発信回線数の制御>>
電話管理サーバ1271は、受信したIPパケット1322から送信元側のメディアルータ1201のアドレス“EA1”を取り出し、図160の発信回線管理表1326−5と比較し、IPアドレスが“EA1”のレコードについて、使用中回線数を“1”増やして上限回線数と比較する。本実施例では使用中回線数は“2”であり、上限回線数は“5”であるので、次の手続きに進む。なお、電話管理サーバ1271は、使用中回線数が上限回線数より大となると、以降の接続フェーズに進まずに中断する。或は中断理由を説明するIPパケットを形成して、代理電話サーバ1270を経て、送信元メディアルータ管理部1260へ通知する。電話管理サーバ1271は、発信回線制御を行うか否かを選択できる。
<<回線番号の管理>>
電話管理サーバ1271はIPパケット1322(図137)を読出し、送信元電話番号“1001”及び宛先電話番号“234−2001”を取得し、これら2つの電話番号の組から音声通信用回線を管理するための回線番号“CIC-2”を算出する(CIC:Circuit Identification Code)。次に、CIC管理表1323(図138)のレコードに、回線番号“CIC-2”と、送信元電話番号“1001”と、宛先電話番号“234−2001”と、電話機1208が接続するメディアルータ1201の外部IPアドレス“EA1”及び内部IPアドレス“IA1”と、電話代理サーバ1270の外部IPアドレス“EA81”及び内部IPアドレス“IA81”と、電話代理サーバ1271のIPアドレス“IA91”と、手順区分“IAM”と、書込み時刻(年月日時分秒)“St-2”とを書き込む。
<<着信回線数の制御>>
電話管理サーバ1274は、受信したIPパケット1327(図142)から宛先側のメディアルータ1202のアドレス“EA2”を取り出し、(図161の)着信回線管理表1326−6と比較し、使用中回線数を”1”増やして上限回線数と比較する。本実施例では、アドレス“EA2”のレコードについて、使用中回線数は“2”であり、上限回線数は“7”であるので、次の手続きに進む。電話管理サーバ1274は、着信回線管理表1326−6を用いて着信回線制御を行うか否かを選択できる。
<<回線番号の管理>>
電話管理サーバ1274はIPパケット1327を受信すると、そのペイロード部分に含まれる回線番号“CIC-2”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“1001”、宛先電話番号“234−2001”、IPアドレス(“EA1”,“IA1”,“EA81”,“IA81”,“IA91”,“EA2”,“IA2”,“EA82”,“IA82”,“IA92”)を取り出し、電話管理サーバ1274が管理するCIC管理表1326−2(図143)のレコードとして書き込み記録する。この書込み時刻“St-3”も、CIC管理表1326−2のレコードに書込む。
<<IP通信レコードの設定>>
電話管理サーバ1274は、前記ステップV34において電話管理サーバ1274通過するIPパケットの中から回線番号“CIC-2”を取得し、電話管理サーバ1274が有するCIC管理表1326−2から回線番号が“CIC-2”であるレコードを見出し、このレコード内部からIPアドレス“EA2”,“EA1”,“IA2”,“IA1”を取り出して表管理サーバ1276に送信し(ステップV42)、表管理サーバ1276は、網ノード装置1247内部のアドレス管理表1254の2行目のレコード“EA2,EA1,IA2,IA1”として設定する(ステップV43)。
<<接続フェーズのバリエーション>>
なお、メディアルータ管理部1267はステップV31に対する応答確認を電話機1216に送信することができ(ステップV41)、同様に、電話機1208はステップV39に対する応答確認をメディアルータ管理部1260に送信することができる(ステップV40)。ステップV41及びステップV40は、実施するかしないかを選択できるオプションである。また、前記説明した接続フェーズにおいて、電話機1216の通話用UDPポート及び付加情報はステップV22乃至V29で送信したが、代わりにステップV32乃至V39で行うことも出来る。
<<通信フェーズ>>
電話機1208の利用者と電話機1216との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップであり、アドレス管理表1250内部、前記接続フェーズにおいて設定された第5行目のIP通信レコード(“EA1,EA2,IA1,A2”)と、アドレス管理表1254内部の第2行目のIP通信レコード(“EA2,EA1,IA2,IA1”)とが用られる。電話機1208の音声はディジタル化されて、IPパケット1335(図156)のペイロードに載せられる。ここで、前記接続フェーズにおいて入手した宛先アドレス及びUDPポート番号が用いられる。即ち、送信元アドレスはメディアルータ1201のIPアドレス“EA1”であり、宛先アドレスは宛先電話機1216の接続するメディアルータ1202のIPアドレス“EA2”であり、送信元UDPポート番号として“5006”、宛先UDPポート番号として“5008”が用いられる。電話機1208からアナログ音声が送られ(ステップV50)、メディアルータ管理部1260で音声はディジタル化されて音声IPパケット1335となり、網ノード装置1244に送られる(ステップV51)。ここでカプセル化されてIPパケット1336(図157)となり、IP通信回線経由で、図128のルータ1263、ルータ1264を経て網ノード装置1247に到達し(ステップV52)、ここで逆カプセル化されてメディアルータ管理部1267に到達し(ステップV53)、アナログ音声に戻されて電話機1216に到達する(ステップV54)。電話機1216から送られたアナログ音声は、前記逆方向に送られる(ステップV55乃至V59)。
<<解放フェーズ>>
電話機1208の利用者が電話通信の解放を通知すると(図134のステップV60)、メディアルータ管理部1260、網ノード装置1244、代理電話管理サーバ1270を経由して電話管理サーバ1271に通知され(ステップV60乃至V63)、電話管理サーバ1271は、CIC管理表1326−1の中の回線番号が“CIC-2”であるレコードの終了時刻の欄に終了時刻“Ed-1”を書き込む。次に、解放IPパケット1337(図158)(RELパケットという)を形成して電話管理サーバ1274へ通知し(ステップV64)、電話管理サーバ1274は、電話通信の解放を代理電話管理サーバ1275を経て電話機1216に通知する(ステップV71乃至V74)。更に、電話管理サーバ1274は、CIC管理表1326−2の中の回線番号が“CIC-2”であるレコードの終了時刻の欄に終了時刻“Ed-2”を書き込み、解放IPパケット1337を受信したことを報告するために、解放完了IPパケット1338(図159)(RLCパケットという)を形成して、電話管理サーバ1271に返信する(ステップV70)。
<<IP通信レコードの抹消>>
ステップV64の後に、電話管理サーバ1271は、解放IPパケット1337の中に書き込んだ回線番号“CIC-2”を表管理サーバ1273に送信し(ステップV78)、網ノード装置1244内部の回線番号“CIC-2”に対応するアドレス管理表1250のレコード(このケースでは内容が“EA1,EA2,IA1,IA2”であるIP通信レコード)を抹消する(ステップV79)。ステップV70の後に、電話管理サーバ1274は、解放完了IPパケット1338の中に書き込んだ回線番号“CIC-2”を表管理サーバ1276に送信し(ステップV80)、網ノード装置1247内部の回線番号“CIC-2”に対応するアドレス管理表1254のレコード(このケースでは内容が“EA2,EA1,IA2,IA1”であるIP通信レコード)を抹消する(ステップV81)。
<<通話情報の収集>>
IP転送網1200内部の運用管理サーバ1277は、適宜定めてある時刻或いは時間間隔毎に電話管理サーバ1271に問い合わせると(図162のステップV200)、CIC管理表1326−1の中で終了時刻が書き込まれているかなどを手掛りとして、電話通信が終了しているレコードを検出する。そして、送信元電話番号、宛先電話番号、開始時刻、終了時刻などの電話通信記録を電話管理サーバ1271に通知し(ステップV201)、電話通信が終了しているCIC管理表1326−1のレコードを抹消する。同様に、運用管理サーバ1277は電話管理サーバ1274に問い合わせると(ステップV202)、CIC管理表1326−2の中で終了時刻が書き込まれているかなどを手掛りとして、電話通信が終了しているレコードを検出する。そして、送信元電話番号、宛先電話番号、開始時刻、終了時刻などの電話通信記録を電話管理サーバ1274に通知し(ステップV203)、電話通信が終了しているCIC管理表1326−2のレコードを抹消する。このようになっているから、電話管理サーバを経由する電話通信の記録、つまり送信元電話番号、宛先電話番号、開始時刻、終了時刻などを収集し、電話通信の課金などに用いることができる。なお、前記通話情報の収集は、実施するかしないかを選択できる。
<<発信回線管理と着信回線管理>>
前記接続フェーズにおいて、電話管理サーバ1271は、(図142の)IAMパケット1327形成時に(ステップV9)、図160の発信回線管理表1326−5の送信側のメディアルータのアドレス“EA1”に対応する使用中回線数を”1”増やす。同様に、電話管理サーバ1274は、図161の着信回線管理表1326−6の宛先側のメディアルータのアドレス“EA2”に対応する使用中回線数を“1”増やす。
<<接続フェーズの他の例>>
前記接続フェーズ(ステップV0乃至V45)において、応答確認のステップ(ステップV90乃至V96)を追加することが出来、図163を参照して説明する。メディアルータ管理部1260は応答の通知を受けると(ステップV38)、応答確認の通知を意味するIPパケットを形成して返信することが出来、前記応答確認用のIPパケットは、網ノード装置1244、代理電話管理サーバ1270、電話管理サーバ1271、電話管理サーバ1274、電話代理サーバ1275、網ノード装置1247を経てメディアルータ管理部1267へ送られる(ステップV90乃至V96)。このようにして、通信の信頼性を向上させることも出来る。
<<解放フェーズの他の例>>
前記解放フェーズ(ステップV60乃至V77)に代わり次のステップが可能であり、図163を参照して説明する。
<<TCP技術の採用>>
前記接続フェーズ及び解放フェーズにおいて、電話管理サーバ1271と電話管理サーバ1274との間の通信、つまり図134に示すステップV9,V16,V25,V35,V64,V70をUDP通信により実施する代わりに、TCP通信により実施することができ、図164乃至図169を参照し、以下に説明する。
<制御回線と通話回線の分離>
次に、開域電話通信において、端末間接続制御において用いられるIP通信回線と音声通信において用いられる通信回線とが分離できることを説明する。
<<電話番号の木構造と電話DNSサーバ>>
図171に示す木構造は会社Bの電話番号サーバ1140が管理する電話番号の木構造であり、ルート1250の下位に、ドメイン1251乃至1254が同位のレベルで木構造状に関係付けられており、ドメイン1251は電話番号“1×××”(1000番代の電話番号)を、ドメイン1252は電話番号“2×××”を、ドメイン1253は電話番号“3×××”を、ドメイン1254はその他の電話番号に関係するIPアドレスをそれぞれ管理する。図172に示す木構造は会社Aの電話番号サーバ1142が管理する電話番号の木構造であり、ルート1251の下位に、ドメイン1251−2と1251−3、1254が同位のレベルで木構造状に関係付けられており、ドメイン1251−2は会社Aの電話番号“1×××”を、ドメイン1251−3は会社Aのドメイン“#”をそれぞれ管理し、ドメイン1251−4は会社Aの内線電話番号“1××”を、ドメイン1251−5は会社Aの内線電話番号“2××”を、ドメイン1251−6は会社Aの内線電話番号“3××”に関するIPアドレスをそれぞれ管理する。
11.公衆電話網からの電話転送を行う第11実施例:
<<準備>>
図181を参照して説明する。電話機520は電話番号“03−5414−8510”であり、電話回線517を経て交換機513に接続されている。通信回線524−1は交換機514−1とゲートウェイ521−1とを接続し、インタフェースは共通線信号線と通話回線とを含むNNIであり、共通線信号線上では、共通線信号方式により規定される信号ユニットが伝送される。ゲートウエイ521−1は、一般に公開するGW論理名(ゲートウェイ論理名)“GW5211”と、公衆電話交換網515側から識別できる信号局コード“#1234”とを付与されている。加入者交換機513、511は、前記GW論理名“GW5211”と信号局コード“#1234”との組を、予め内部に保持している。通信回線524−2は交換機514−2とゲートウェイ521−2とを接続し、インタフェースはUNIである。通信回線のゲートウェイ521−2側終端には、電話番号“03−1111−2222”が付与されている。
<<NNI回線着信転送の準備>>
電話機520の所有者は電話機520を電話回線517から切り離し、メディアルータ527に接続する通信回線528に電話機530として接続する。電話機530の電話番号は“03−5414−8510”である。電話機520の利用者532は、公衆交換電話網の受付533に電話機520を電話機530の位置、つまり、ゲートウェイ“GW5211”を入口とするIP転送網522に接続換えしたことを通知し(図182のステップH01)、受付533は変更内容、つまり、前記電話番号“03−5414−8510”とGW論理名“GW5211”を通信回線534を経由して交換機513に通知する(ステップH02)。交換機513は前記保持している情報を用いて、GW論理名“GW5211”を信号局コード“#1234”に変換し、その転送処理部516に、電話番号“03−5414−8510”と転送先ゲートウェイ521−1の信号局コード“#1234”との組を記憶させておく(ステップH03)。
<<NNI回線着信転送>>
電話番号“047−325−3897”である電話機510から、宛先電話番号“03−5414−8510”に発呼すると(ステップH05)、交換機511が発呼を受付ける(ステップH06)。次に、交換機511から通信回線512を経て、交換機513に電話機520を電話呼出する手順を行う(ステップH08)。交換機513は、転送処理部516に予め記憶している電話番号“03−5414−8510”と転送先ゲートウエイ521−1の信号局コード“#1234”を見出し(ステップH09)、交換機511に前記取得した信号局コード“#1234”を通知する(ステップH10)。交換機511は、受信したゲートウェイ521−1のアドレスとしての前記信号局コード“#1234”を宛先とし、メッセージ部に前記転送先の宛先電話番号“03−5414−8510”を含む信号ユニットを形成して送信すると、前記信号ユニットは、交換機514−1を経て(ステップH11)、通信回線524−1を経てゲートウェイ521−1へ到達する(ステップH12)。以降は、ルータ525−1を経て、電話管理サーバ525を経由し(H15)、接続制御用回線524−5、ルータ525−2、接続制御用回線524−4、網ノード装置523−2を経て(ステップH16)、更に通信回線526を経てメディアルータ527に到達する(ステップH17)。メディアルータ527は、前記電話接続要求に対する電話呼受付の通知を逆の方向に送信すると、前記電話呼受付の通知は、網ノード装置523−2を経て(ステップH21)、更に電話管理サーバ525を経て(ステップH22)、ゲートウエイ521−1に到達する(ステップH23)。ゲートウェイ521−1は、前記電話発呼受付を、交換機514−1を経由し(ステップH25)、交換機511に通知する(ステップH26)。
<<UNI回線着信転送の準備>>
図181及び図183を参照して説明する。電話機520の所有者は電話機520を電話回線517から切り離し、通信回線528に電話機530として接続する。電話機530の電話番号は“03−5414−8510”である。次に電話機520の利用者532は、受付533に電話機520を接続換えしたことを通知し(ステップH01)、受付533は、変更内容を通信回線534を経由して交換機513に通知する(ステップH02)。交換機513はその転送処理部516に、電話番号“03−5414−8510”と、通信回線524−2の転送先ゲートウェイ521−2側終端部に付与されている電話番号“03−1111−2222”との組を記憶させておく(ステップH03-2)。
<<UNI回線着信転送>>
本ケースにおいては、交換機514−1の代わりに交換機514−2を用い、更にゲートウェイ521−1の代わりにゲートウェイ521−2を用いることが異なっている。この理由から、交換機514−2とゲートウェイ521−2の間の端末間通信接続制御手順が、新しいステップH12-2及びステップH13-2になることが特徴であり、以下に説明する。
<<通話フェーズと解放フェーズ>>
通話フェーズと解放フェーズは、前記NNI回線着信転送のケースと同様であり、異なる点は、交換機514−1の代わりに交換機514−2を用い、更にゲートウェイ521−1の代わりにゲートウェイ521−2を用いる点である(ステップH50-2及至H53-2、H54-2及至H55-2、H60-2及至H63-2、H65-2及至H68-2)。
<<UNI経由の着信転送の他実施例>>
図181及び図184を参照して説明する。電話機520の所有者は電話機520を電話回線517から切り離し、メディアルータ527に接続する通信回線528に電話機530として接続することは、前記実施例のUNI回線着信転送の準備と同様である。
<<UNI回線着信転送>>
このUNI回線着信転送の実施において、交換機511及び交換機514−2は、交換機513を経由して接続制御用メッセージを送受することが特徴であり、以下に説明する。
<<通話フェーズと解放フェーズ>>
通話フェーズと解放フェーズは前記UNI回線着信転送のケースと同様であり、異なる点は、交換機511と交換機514−2は、交換機513を経由して接続制御用メッセージを送受する点である。
12.公衆電話網からの電話転送を行う第12実施例:
<<準備>>
図185において、540はIP転送網、541乃至545は網ノード装置、546−1乃至546−5は中継装置(ルータ)、550及び554は“回線情報を含むゲートウェイ”、551、552、553はゲートウェイである。これら網ノード装置、中継装置及びゲートウェイは、それぞれIPパケット転送機能を有する通信回線を経由して直接に、或は前記中継装置を経て間接的に接続されている。555乃至556は公衆電話交換網(PSTN)、557乃至566は交換機、570乃至573は電話機、597及び598は電話機、576乃至578はネットワークネットワークインターフェース(NNI)を有する通信回線、580乃至581はユーザネットワークインターフェース(UNI)を有する通信回線、583はIPパケット転送機能を有する通信回線である。584及び585はIP転送網入回線表であり、586乃至590はIP転送網出回線表である。591はメディアルータである。593乃至594は電話番号サーバであり、通信回線を経てルータ546−1又はルータ546−3に接続されている。NNI通信回線に接続するゲートウェイ550、554は、公衆電話交換網側から識別するための信号局コードと、IP転送網540から識別するためのIPアドレスとをそれぞれ個別に付与されている。
<<電話機間の通信接続制御ーその1>>
図185に示す電話番号“03−1111−2222”である発信元の電話機570から、電話番号“06−3333−4444”である宛先の電話機571へ電話接続する例である。図188に示す590−1は、公衆電話交換網555内部における電話接続を、590−2はIP転送網540内部における電話接続を、590−3は公衆電話交換網556内部における電話接続をそれぞれ表わす。図188及び図189を参照して説明する。
<<電話機間の通信接続制御ーその2>>
図190及び図191を参照して説明する。
<<電話機間の通信接続制御ーその3>>
電話番号“03−1111−2222”である発信元の電話機570から、電話番号“093−555−6666”である宛先の電話機598へ電話接続する例である。
<<電話機間の通信接続制御ーその4>>
電話番号“03−1111−2222”である発信元の電話機570から、電話番号“07−3333−4444”である宛先の電話機597へ電話接続する例である。
<<電話機間の通信接続制御ーその5>>
電話番号“03−1111−2222”である発信元の電話機570から、メディアルータ591に接続する電話機573(但し、電話番号は“045−777−8888”である電話機)へ電話接続する例である。
<<電話機間の通信接続制御―その6>>
図193を参照して説明する。540−1はIP転送網、550−1及び554−1はゲートウェイ、1000は「入り回線情報サーバ」である。他の装置や電話機、公衆交換網などは図185に示す装置や電話機などと同一であり、同じ番号で示している。この実施例は、(図185の)回線情報を含むゲートウェイ550の代わりに、IP転送網入回線表584を含む入り回線情報サーバ1000を用いることが特徴であり、図188のステップJ04とステップJ05の代わりに、図194のステップJ04xとステップJ05xを用いる。
<<網ノード装置の実施例>>
前記端末間通信接続制御方法において用いられる網ノード装置について、図195を参照して説明する。
<<網ノード装置の他の実施例>>
図196を参照して、網ノード装置543−2及び545−2の他の実施例を説明する。
13.制御線と音声線とを分離して公衆電話交換網に接続する第13実施例:
制御通信回線と音声通信回線とを分離し、IP転送網と公衆電話交換網(PSTN)とを経由する電話機間通信接続制御する方法を説明する。
<<中継制御部の機能>>
本発明において、共通線信号方式におけるポイント(Point)を信号局、ポイントコード(Point Code)を“信号局アドレス”により表わす。中継ゲートウェイ1503内部の中継制御部1513は、公衆電話交換網1501から見ると共通線信号方式の中継信号局(STP)であり、信号局アドレス“PC-3”を付与されている。中継制御部1513は信号局アドレス管理表1527(図208)を管理しており、この信号局アドレス管理表を検索して、公衆電話交換網1501内の交換機の信号局アドレスを取得することが出来る。中継ゲートウェイ1503は、NNI通信回線1505に送信する信号ユニット内に書き込む回線番号“CIC-n”や、信号リンク選択“SLS-n”の生成ルールを公衆電話交換網1501と同じルールに定めてある。
<<音声制御部の機能>>
音声制御部1516は、音声IP通信回線1509から送られてくるIPパケットに格納された音声を、公衆電話交換網1501内を転送できる形式、例えばISDNの一次群インタフェース(PRI、23B+D)のデータ通信路に適合する音声フレームに変換して音声通信回線1506に送信する。また、逆方向に、音声制御部1516は、公衆電話交換網1501の音声通信回線1506から送られてくる音声フレームをIPパケット形式に変換して、音声IP通信回線1509に送信する機能を有する。音声制御部は内部に音声IPパケットを送受するためのIPアドレスを有し、メディアパス接続表の設定に供する。
<<電話番号サーバ>>
電話番号サーバ1572は電話番号を質問すると、質問を受けた電話番号を有する電話機へ通信するためのIPアドレスを回答する。電話通信先が中継ゲートウェイであるケースでは、中継ゲートウェイに付与されたIPアドレスの値を回答し、電話通信先がカプセル化機能付ゲートウェイであるケースでは、ゲートウェイの先に接続するメディアルータのIPアドレスを回答する。
<<接続フェーズ>>
電話機1508から電話機1520へ電話通信する例である。この実施例では、代理電話サーバ1570のIPアドレス“EA81”はIP転送網1500の利用者へ公開しており、メディアルータ1560は前記IPアドレス“EA81”を保持している。電話機1508の受話器を上げると、呼出信号がメディアルータ1560へ伝えられ(図198のステップN01)、メディアルータ1560は電話呼出を確認する(ステップN02)。次に、メディアルータ1560は、送信元IPアドレスをメディアルータ1560のIPアドレス“EA1”、宛先IPアドレスを代理電話サーバ1570の外部IPアドレス“EA81”とし、送信元となる電話機1508の電話番号“TN-1”、宛先となる電話機1520の電話番号“TN-2”、送信元となる電話機1508が電話音声を送信するために用いるUDPポート番号“5006”、付加情報“Info-2”を含むIPパケット1530(図199)を形成し、網ノード装置1544へ送信する(ステップN03)。IPパケット1530のペイロード部分はUDPパケットであり、その送信元及び宛先ポート番号とも“5060”の例である。
<<CIC管理表の形成>>
電話管理サーバ1571はIPパケット1532−1を受信し、電話管理サーバ1571が管理するCIC管理表のレコードに、電話管理サーバ1571のIPアドレス“IA91”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“TN-1”、宛先電話番号“TN-2”、メディアルータ1560の外部IPアドレスの“EA1”と内部IPアドレスの“IA1”、IPパケット1532−1内部の音声通信用ポート番号“5006”、代理電話サーバ1570の外部IPアドレス“EA81”と内部IPアドレス“IA81”、書込み時刻(年月日時分秒)“St-2”を書き込む(図202のCIC管理表1571−1)。
<<回線番号の管理>>
電話管理サーバ1571は、電話番号サーバ1572から取得した中継制御部1513のIPアドレス“GW03”をCIC管理表1571−1(図202)に追加し、更に電話管理サーバ1571のIPアドレス“IA91”及び中継制御部1513のIPアドレス“GW03”の組に対して、電話管理サーバ1571が定めているルールによりCIC番号“CIC-2”を定め、CIC管理表に書き込む。この様子は、CIC管理表1571−2(図205)のレコード示されている。
<<中継制御部の動作>>
中継制御部1513はIPパケット1534(図206)を受信すると(ステップN09)、IPパケット1534から送信元IPアドレス“IA91”、宛先IPアドレス“GW03”、回線番号“CIC-2”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“TN-1”、宛先電話番号“TN-2”、メディアルータ1560の外部IPアドレスの“EA1”と内部IPアドレスの“IA1”、音声通信用ポート番号“5006”、代理電話サーバ1570の外部IPアドレス“EA81”と内部IPアドレス“IA81”を取り出し、中継制御部1513が管理するCIC管理表1513−1(図207)のレコードとして、時刻“St-3”と共に書込み記録する。
<<中継制御部と音声制御部との連携動作>>
中継制御部1513は、前記メディアパス識別子“MP-7”、カプセル化用の内部IPアドレス“IA1”、前記メディアルータ1560の外部IPアドレスの“EA1”、音声通信用ポート番号“5006”とを、情報回線1515経由で音声制御部1516へ通知し(図211のステップ1513−1)、音声制御部1516は、前記通知された情報をメディアパス接続表1528のレコードとして書き込み、書き込み完了を報告する(ステップ1516−1)。前記メディアパス識別子は、2電話機間の電話呼(接続/通話/解放)に用いる音声通信路を識別するために用いる。メディアパス接続表1528−1(図214)のレコードは書き込み前を、メディアパス接続表1528−2(図215)は書き込み結果を示す。なお、音声制御部1516は、音声制御部1516から音声通信回線1506へ音声を送信するための論理通信回線を定め、その論理通信回線識別子“CH-1”((送信チャネル:Channel-Sにより表わす))を、メディアパス接続表1528−2のレコードとして書き込んでいる。
<<交換網の動作とACMメッセージ>>
交換機1518は、制御通信回線1505経由で信号ユニット1535を受信し(ステップN10)、次に信号ユニット1535を交換機1519へ転送する(ステップN11)。交換機1519は信号ユニット1535を受信し、内部に含まれる宛先電話番号“TN-2”が着信可能であるかを確認し、着信可能であれば着信通知を電話機1520へ通知し(ステップN12)、更に信号ユニット1535の受信を知らせる信号ユニット1538−1(図218)を形成して返信し、前記信号ユニットは交換機1518を経由して(ステップN13)、中継制御部1513に到達する(ステップN14)。中継制御部1513は、受信した信号ユニット1538−1のラベル情報を基に、アドレス接続表1525−1(図209)を参照し、IPパケット形成のためのアドレス情報を取得し、IPパケット1551(ACMメッセージ)(図219)を形成し、IPパケット1551を電話管理サーバ1571へ送信する(ステップN15)。
<<メディアパス接続表>>
ステップN10を完了した後に、中継制御部1513は、音声制御部1516にメディアパス識別子“MP-7”を添付して、IPアドレスとポート番号を要求すると(図212のステップ1513−2)、音声制御部1516は、音声制御部1516が形成しIP転送網1500の内部の音声IP通信回線1509に送出するIPパケットのカプセル化用の内部IPアドレス“IA3”、送信元IPアドレス“EA3”とUDPパケットのポート番号“5008”とを、中継制御部1513へ回答する(ステップ1516−2)。メディアパス識別子により識別する音声通信路は、音声制御部1516の内部に付与するIPアドレス(“IA3,EA3,・・”)と、ポート番号(“5004、5006、・・”)の組み合わせにより、多数の音声通信路を定めることができる。なお、音声制御部1516は、交換機1518から受信する論理音声通信回線を確保し、その識別子“CH-2”(受信チャネル:Channel-Rで表わす)を定め、メディアパス接続表1528−3(図216)のレコードに記録している。
<<CPGメッセージの送信>>
電話機1520が電話呼出中を交換機1519に報告すると(ステップN20)、交換機1519は電話呼出中を知らせる信号ユニット(CPGメッセージ)を形成して送信し、前記信号ユニットは交換機1518を経由して(ステップN21)、中継制御部1513に到達する(ステップN22)。中継制御部1513は、受信した前記信号ユニットのラベル情報を基にアドレス接続表1525−1(図209)を参照し、IPパケット形成のためのアドレス情報を取得し、IPパケット形式のCPGメッセージ1552(図220)を形成し、前記IPパケットは電話管理サーバ1571へ送信される(ステップN23)。電話管理サーバ1571は、前記電話呼出中通知をメディアルータ1560経由で電話機1508へ通知する(ステップN25乃至N28)。中継制御部1513は前記CPGメッセージを形成するとき、CIC管理表1513−2(図217)から音声制御部1516の送信元外部IPアドレス“EA3”、内部IPアドレス“IA3”とUDPパケットのポート番号“5008”とを取得し、CPGメッセージ1552に書き込んでいる。電話管理サーバ1571は、受信したCPGパケット1552から、外部IPアドレス“EA3”,内部IPアドレス“IA3”及びポート番号“5008”を取り出して管理表1571−2(図205)に書き込むことができる。
<<ANMメッセージの送信>>
次に、電話機1520の利用者が電話呼出しに応答すると(ステップN30)、交換機1519は応答を知らせる信号ユニット(ANMメッセージ)を形成して送信し、前記信号ユニットは交換機1518を経由して(ステップN31)、中継制御部1513に到達する(ステップN32)。中継制御部1513は、受信した前記信号ユニットのラベル情報を基にアドレス接続表1525−1(図209)を参照し、IPパケット形式のANMメッセージ1553(図221)を形成し、IPパケット1553は電話管理サーバ1571へ送信される(ステップN33)。そして、電話管理サーバ1571は、前記電話応答の通知をメディアルータ1560経由で電話機1508へ通知する(ステップN35乃至N38)。即ち、電話管理サーバ1571から代理電話サーバ1570へIPパケット1554(図223)が送られ(ステップN35)、代理電話サーバ1570から網ノード装置1544へIPパケット1555(図224)が送られ(ステップN36)、網ノード装置1544からメディアルータ1560へIPパケット1556(図225)が送られる(ステップN37)。
<<CIC管理表1571への書き込みタイミング>>
電話管理サーバ1571が、前記外部IPアドレス“EA3”,内部IPアドレス“IA3”及びポート番号“5008”を取り出してCIC管理表1571−2に書き込むタイミングは、前記説明のうちCPGメッセージを受信したステップN23、又はANMメッセージを受信したステップN33の一方のみ行う。
<<中継制御部によるIP通信レコードの設定>>
中継制御部は、前記ステップN33において、CIC管理表1513−3(図222)のレコード内部からIPアドレス“EA3”、“EA1”、“IA3”、“IA1”を取り出して表管理サーバ1576に送信し(ステップN41)、表管理サーバ1576は、網ノード装置1547内部のアドレス管理表のIP通信レコード“EA3、EA1、IA3、IA1”として設定する(ステップN42)。なお、前記アドレス管理表のレコードの形態及びレコードへのアドレス設定方法は他の実施例において説明している。
<<電話管理サーバによるIP通信レコードの設定>>
同様に、電話管理サーバ1571は、前記ステップN35において、CIC管理表のレコード内部からIPアドレス“EA1”、“EA3”、“IA1”、“IA3”を取り出して表管理サーバ1573に送信し(ステップN43)、表管理サーバ1573は、網ノード装置1544内部のアドレス管理表のIP通信レコード“EA1、EA3、IA1、IA3”として設定する(ステップN44)。
<<通信フェーズ>>
電話機1508の利用者と電話機1520との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップであり、網ノード装置1544内部のアドレス管理表のIP通信レコード、つまり“EA1,EA3,IA1,IA3”のレコードと、網ノード装置1547内部のアドレス管理表のIP通信レコード“EA3,EA1,IA3,IA1”のレコードとが用いられる。
<<解放フェーズ>>
電話機1508の利用者が電話通信の解放を通知すると(図198のステップN50)、メディアルータ1560は電話呼解放通知を電話管理サーバ1571に送り(ステップN51乃至N53)、電話管理サーバ1571は解放完了をメディアルータ1560へ返信する(ステップN64乃至N66)。また、電話管理サーバ1571は、電話呼解放を知らせるIPパケット1565(図230)を中継制御部1513に送り(ステップN55)、中継制御部1513は解放完了を知らせるIPパケット1566(図231)を電話管理サーバ1571へ返信する(ステップN62)。中継制御部1513は電話呼解放通知を中継交換機1518に送り(ステップN56)、中継交換機1518は解放完了を中継制御部1513へ返信する(ステップN61)。また、中継交換機1518は電話呼解放通知を交換機1519に送り(ステップN57)、交換機1519は解放完了を中継交換機1518へ返信し(ステップN60)、交換機1519は電話呼切断信号を電話機1520へ送信する(ステップN58)。
<<メディアパスレコードの抹消>>
前記ステップN55において、中継制御部1513は、音声制御部1516にメディアパス接続表1528−3(図216)の当該メディアパスのレコードを抹消するように指示し(図213のステップ1513−3)、音声制御部1516は当該メディアパスのレコード抹消を報告する(ステップ1516−3)。また、当該レコードは前記、電話呼(接続/通話/解放)の運用記録に用いることができる(オプション)。
<<IP通信レコードとCIC管理表レコードの抹消>>
電話管理サーバ1571は、ステップN55の後に、解放IPパケット1565の中に書き込んだ回線番号“CIC-2”を表管理サーバ1573に送信し(ステップN73)、網ノード装置1544内部の回線番号“CIC-2”対応するIP通信レコード“EA1、EA3、IA1、IA3”を抹消する(ステップN74)。更に、電話管理サーバ1571が管理するCIC管理表1571−2(図205)の当該電話機のレコードを抹消する。なお、電話管理サーバ1571は、当該レコードを前記、電話呼(接続/通話/解放)の運用記録に用いることもできる(オプション)。
14.IP転送を中継網として用いる第14実施例:
図232において、1400はIP転送網、1401及び1402は中継ゲートウェイ、1403はカプセル化機能付ゲートウェイ、1405乃至1407は公衆電話交換網(PSTN)、1408乃至1411は加入者交換機、1412及び1413は中継交換機、1415及び1416は共通線信号方式を適用した制御通信回線、1417及び1418は音声通信回線である。また、制御通信回線1415及び音声通信回線1417の組は、交換機1412と中継ゲートウェイ1401との間のNNI通信回線であり、制御通信回線1416及び音声通信回線1418の組は、交換機1413と中継ゲートウェイ1402との間のNNI通信回線である。1438及び1439はアドレス接続表、1441及び1442はゲートウェイアドレス管理サーバ(図256の記号DNS-1)、1443及び1444は信号局アドレス管理サーバ(図257の記号DNS-2)である。1429及び1430はメディアパス接続表である。本発明において、共通線信号方式におけるポイント(Point)を信号局、ポイントコード(Point Code)を“信号局アドレス”により表わす。
<<電話機1420と電話機1421との間の通信>>
始めに、電話機1420から公衆電話交換網1405、IP転送網1400、公衆電話交換網1406を経由して、電話機1421へ電話通信する端末間通信接続制御方法を説明する。
<<接続フェーズ>>
電話機1420の受話器を上げると、呼出信号が交換機1408へ伝えられ(図233のステップHA01)、交換機1408は電話呼出を確認し(ステップHA02)、交換機1408は電話呼設定要求を中継交換機1412へ通知する(ステップHA03)。そして、中継交換機1412は前記呼設定要求を受付けて共通線信号方式の信号ユニット1451を形成し、前記信号ユニット1451を、制御通信回線1415へ経て中継ゲートウェイ1401内の中継制御部1423へ転送する(ステップHA04)。信号ユニット1451の宛先信号局コードは、“DPC-1”、送信元信号局コードは“OPC-1”、信号リンク選択は“SLS-1”、回線番号は“CIC-1”、メッセージは“IAM”、パラメータは“Para-1”であり、前記パラメータ“Para-1”の内容は、電話機1420の電話番号“TN-1”及び電話機1421の電話番号“TN-2”とを含む。図232に示す信号ユニット1451内のメッセージ“MSG-1”は“IAM”を意味する。
<<中継制御部1423の動作>>
中継制御部1423は信号ユニット1451を受信する(ステップHA04)。図256は、中継制御部1423が、信号ユニット1451をIPパケット1452へ変換する手順を示している。中継制御部1423は信号ユニット1451を受信し(図256のステップS1461−2)、信号ユニット1451内部の信号局ラベル“DPC-1,OPC−1,SLS-1,CIC-1”を取り出し(ステップS1461−3)、アドレス接続表1438内部に信号局ラベル、つまり宛先信号局コード(DPC)、送信元信号局コード(OPC)、信号リンク選択(SLS)、回線番号(CIC)の組を含むレコードが存在するかを調べる(ステップS1461−4)。本ケースでは、アドレス接続表1438−1(図244)内に一致するレコードがないので、前記信号局ラベルをアドレス接続表1438のレコードに追加して書込み(ステップS1461−5)、中継制御部1423は、パラメータ“Para-1”内の電話機1421の電話番号“TN-2”を取り出し、中継制御部1423はゲートウェイアドレス管理サーバ1441に質問し、前記電話番号“TN-2”を管理するゲートウェイのIPアドレスの回答を得る(ステップS1461−6)。本ケースでは、中継ゲートウェイ1402のIPアドレス“D-ad-x”(つまり、“GW06”)を取得する。ここで、ゲートウェイアドレス管理サーバ1441及び1442は、電話番号10桁の全部又は上位の6桁(市外局番と電話局番号)を入力し、質問した電話番号を管理するゲートウェイのIPアドレスを出力する。
CIC-x=CIC-x+1mod65536 ・・・(8)
中継制御部1423のアドレス接続表1438は、中継制御部1423が信号ユニット1451を受信する前の時点において空白であり、この様子をアドレス接続表1438−1(図244)として示す。中継制御部1423がIPパケット1452を形成すると、信号ユニット1451内部のラベル情報“DPC-1,OPC-1,SLS-1,CIC-1”と、IPパケット1452内部のラベル情報“S-ad-x,D-ad-x,CIC-x”とを組合せて、更に音声制御部1427に対して音声通信路を要求するためのメディアパス識別子“MP-8”を定め、アドレス接続表の内部に追加して書込む(図256のステップS1461−8)。この様子をアドレス接続表1438−2(図245)に示す。
<<中継制御部と音声制御部との連携動作>>
図232を参照して説明する。中継制御部1423は、音声制御部1427に、情報回線1429−1経由で前記メディアパス識別子“MP-8”を提示し(図251のステップ1423−1)、音声制御部1427は音声通信用に供する音声制御部1427の内部モジュールの内部IPアドレス“IA5”、外部IPアドレス“EA5”、音声通信用ポート番号“5010”を確保して、情報回線1429−1経由で、中継制御部1423へ報告する(ステップ1427−1)。更に、音声制御部1427は、音声通信回線1417へ音声フレームを送信する論理通信回線を識別する論理通信回線識別子“CH-1”を定め、音声通信回線1417から音声フレームを受信する論理通信回線を識別する論理通信回線識別子“CH-2”を定め、前記論理通信回線識別子“CH-1”及び“CH-2”をメディアパス接続表1429に書き込み、結果はメディアパス接続表1429−1(図248)のようになる。
<<IP転送網内の転送>>
中継制御部1423は、前記により形成した(図256のステップS1461−9)IPパケット1452をIP転送網1400内部へ送信し(ステップS1461−10)、IPパケット1452は、制御通信回線1431−1、ルータ1431、制御通信回線1431−2を経由して、中継ゲートウェイ1402内の中継制御部1424へ到達する(ステップHA05)。
<<中継制御部1424:CIC管理表及びアドレス接続表の設定>>
中継制御部1424はIPパケット1452を受信する(図257のステップS1462-2)。IPパケット1452からIPアドレス、メッセージ、回線番号、パラメータを取り出す(ステップS1462-3)。ここで、宛先IPアドレスは“D-ad-x”、送信元IPアドレスは“S-ad-x”、回線番号は“CIC-x”、メッセージは“IAM”、パラメータは“Para-x”であり、パラメータ“Para-x”は、電話機1420の電話番号“TN-1”と電話機1421の電話番号“TN-2”とを含んでいる。アドレス接続表1439−1(図246)の内部に、対応するIPアドレス“S-ad-x”、“D-ad-x”及び回線番号の組が存在するかを調べる(ステップS1462-4)。本ケースではその組が存在しないので、前記IPアドレス“S-ad-x”及び“D-ad-x”、回線番号アドレス“CIC-x”を取り出してアドレス接続表1439−1に書き込み(ステップS1462-5)、中継制御部1424は、信号局アドレス管理サーバ1444に宛先電話機の電話番号“TN-2”を提示し、電話番号“TN-2”である電話機1421を管理する交換機1409の信号局アドレス“DPC-2”を取得し(ステップS1462-6)、図246のアドレス接続表1439−1に書込む(ステップS1462-7)。結果として、アドレス接続表は1439−2となる(図247)。当該レコードの右端がメディアパス識別子“MP-9”である。
<<中継制御部と音声制御部との連携動作>>
図232を参照して説明する。中継制御部1424は、情報回線1430−1を経由して、音声制御部1428にメディアパス識別子“MP-9”と、前記取得した音声制御部1427内モジュールの内部IPアドレス“IA5”、外部IPアドレス“EA5”と、音声制御部1427が音声送信に用いるポート番号“5010”とを提示すると(図252のステップ1424−1)、音声制御部1428は、音声制御部1428内モジュールの内部IPアドレス“IA6”、外部IPアドレス“EA6”と音声制御部1428が音声送信に用いるポート番号“5012”とを中継制御部1424へ報告する(ステップ1428−1)。この手順において、音声制御部1428は、IPアドレス及びポート番号の2対(内部IPアドレス“IA5”、外部IPアドレス“EA5”及びポート番号“5010”、内部IPアドレス“IA6”、外部IPアドレス“EA6”及びポート番号“5012”)をメディアパス接続表1430に書き込む。更に、音声制御部1428は、音声通信回線1418へ音声フレームを送信する論理通信回線を識別するための論理通信回線識別子“CH-3”を定め、音声通信回線1418から音声フレームを受信する論理通信回線を識別するための論理通信回線識別子“CH-4”を定め、論理通信回線識別子“CH-3”及び“CH-4”をメディアパス接続表1430に書き込む。結果は、メディアパス接続表1430−1(図249)のようになる。
<<公衆電話交換網1406の動作>>
信号ユニット1453は中継交換機1413に到達し(ステップHA06)、信号ユニット1453は公衆電話交換網1406の中を転送され、交換機1409に到達する(ステップHA07)。交換機1409は、電話番号“TN-2”である電話機1421が着信許可されているか等を調べて、着信許可があると、電話呼設定要求(着信通知)を電話機1421に通知する(ステップHA08)。
<<アドレス接続表の完成>>
図232を参照して説明する。中継制御部1423は、音声制御部1427に前記メディアパス識別子“MP-8”と、前記取得した音声制御部1428内モジュールの内部アドレス“IA6”、外部IPアドレス“EA6”と、音声制御部1428が音声送信に用いるポート番号“5012”とを提示すると(図253のステップ1423−2)、音声制御部1427は、メディアパス接続表1429−1(図248)に、前記IPアドレス“IA6,EA6”及び前記ポート番号“5012を書き込み、メディアパス接続表1429−2(図250)を完成して、中継制御部1423へ報告する(ステップ1427−2)。
<<通信フェーズ>>
以上の手順により、電話機1420と電話機1421との間で通話が可能となり、音声通信が行われる(ステップHA38)。電話機1420から送られた音声は、交換機1408において電話呼接続制御の信号と音声信号とに分けられた後に交換機1412に送られ、音声通信回線1417を経て、中継ゲートウェイ1401内の音声制御部1427を経て、音声通信回線1433−1、ルータ1433、音声通信回線1433−2、中継ゲートウェイ1402内の音声制御部1428を経て、音声通信回線1418、交換機1413,交換機1409を経て、電話機1421に到達する。電話機1421から電話機1420は前記説明と逆方向に転送される。音声と電話接続制御との通信回線が、交換機1408と交換機1409との間で分離できることが特徴である。
<<解放フェーズ>>
利用者が受話器を置くと、電話機1420から通信の解放が交換機1408へ通知され(図233のステップHA40)、交換機1408は解放メッセージ(REL)を交換機1412へ通知する(ステップHA41)。交換機1412は解放メッセージを受信すると、直ちに解放完了メッセージ(RLC)を交換機1408へ返信し(ステップHA55)、交換機1412は解放メッセージ(REL)を中継制御部1423へ通知する(ステップHA42)。中継制御部1423は解放完了メッセージ(RLC)を交換機1412へ返信し(ステップHA54)、中継制御部1423は解放メッセージ(REL)を中継制御部1424へ通知し(ステップHA43)、中継制御部1424は解放完了メッセージ(RLC)を中継制御部1423へ返信する(ステップHA53)。中継制御部1424は解放メッセージ(REL)を交換機1413へ通知し(ステップHA44)、交換機1413は解放完了メッセージ(RLC)を中継制御部1424へ返信し(ステップHA52)、交換機1413は解放メッセージ(REL)を交換機1409へ通知する(ステップHA45)。交換機1409は解放完了メッセージ(RLC)を交換機1413へ返信し(ステップHA51)、交換機1409は解放通知を電話機1421へ知らせる(ステップHA46)。
<<メディアパスレコードの抹消>>
中継制御部1423は、前記ステップHA43において、音声制御部1427にメディアパス接続表1429−2(図250)の当該メディアパス“MP-8”のレコードを抹消するように指示し(図254のステップ1423−3)、音声制御部1427は当該メディアパス接続表のレコード抹消を報告する(ステップ1427−3)。また、中継制御部1424は、前記ステップN53において、音声制御部1428にメディアパス接続表1430−1(図249)の当該メディアパス“MP-9”のレコードを抹消するように指示し(図255のステップ1424−2)、音声制御部1428は当該メディアパス接続表のレコード抹消を報告する(ステップ1428−2)。なお、当該レコードは運用記録に用いることができる。
<<電話機1420と電話機1422との間の通信>>
電話機1422から、メディアルータ1404、カプセル化機能付終端ゲートウェイ1403、中継ゲートウェイ1402、公衆電話交換網1406を経由して、電話機1421に電話をかける端末間通信接続制御方法、つまり電話機1―メディアルータ−IP転送網側―公衆電話交換網−電話機2である端末間通信接続制御方法については、他の実施例において説明している。前記と逆方向の電話機2―公衆電話交換網−IP転送網−メディアルータ―電話機1である端末間通信接続制御方法は、ほぼ同様の手順により、容易に類推できる手順により実施できる。電話機1420から、公衆電話交換網1405を経由して、中継ゲートウェイ1401、カプセル機能付終端ゲートウェイ1403、メディアルータ1404を経由して、電話機1422に電話をかける端末間通信接続制御方法は、他の実施例でカプセル化機能付ゲートウェイの機能を説明しており、前記説明とほぼ同様の手順により実施できる。更に、電話機1420から、公衆電話交換網1405を経由して、中継ゲートウェイ1401、カプセル化機能付終端ゲートウェイ1403、メディアルータ1404を経由して、UNI通信回線1419、公衆電話交換網1407を経て電話機1423へ電話をかける端末間通信接続制御方法は、他の実施例でUNI通信回線を経由した公衆電話交換網経由の端末間通信接続制御手順を説明しており、前記説明とほぼ同様の手順により実施できる。
15.音声線をIPカプセル化しない第15実施例:
本実施例は、他実施例中の網ノード装置をIPカプセル化しない終端装置に変更し、終端ゲートウェイは非カプセル化終端ゲートウェイに変更し、中継ゲートウェイは非カプセル化中継ゲートウェイに変更した例である。音声IPパケットはIPカプセル化せず、表管理サーバと代理電話サーバを除いている。
<<接続フェーズ>>
電話機1610から、電話機1611へ電話通信する例である。電話機1610の受話器を上げると、呼出信号がメディアルータ1660へ伝えられ(図261のステップB01)、メディアルータ1660は電話呼出を確認する(ステップB02)。次に、送信元IPアドレス“EA1”、宛先IPアドレス “EA91”、電話番号“TN-1”、電話番号“TN-2”、音声送信用ポート番号“5006”、付加情報“Info-2”を含むIPパケット1630(図262)を形成し、終端装置1603へ送信する(ステップB03)。ここで、IPアドレス“EA1”はメディアルータ1660のIPアドレス、IPアドレス“EA91”は電話管理サーバ1671の外部IPアドレス、IPパケット1630のペイロード部分はUDPパケットであり、送信元及び宛先ポート番号がいずれも“5060”の例である。
<<終端装置によるパケットフィルタ>>
終端装置1603はIPパケット1630を受信すると、IPパケット1630内部に含まれる送信元IPアドレス“EA1”、送信元ポート番号“5060”、宛先IPアドレス“EA91”、宛先ポート番号“5060”の全てが、アドレス管理表1620内部のレコードとして登録されているか否かを調べる。本ケースでは、アドレス管理表1620−1(図263)の1行目のレコードとして含まれているので、終端装置1603は、IPパケット1630内部の宛先IPアドレス“EA91”を電話管理サーバの内部IPアドレス“IA91”に変換する(NAT機能)。次に、アドレス管理表1620−1内の当該レコードの右端の出力インタフェース“IF1612”の指定に従い、制御IP通信回線1612にIPパケット1631として送出する(ステップB04)。なお、受信したIPパケット1630内部のIPアドレス及びポート番号がアドレス管理表1620に登録されていないケースでは、IPパケット1630は廃棄される。このようにして、IPパケットのフィルタリングを行う。
<<CIC管理表の形成>>
電話管理サーバ1671はIPパケット1631を受信し、電話管理サーバ1671が内部に保持するCIC管理表のレコードに、電話管理サーバ1671の内部IPアドレス“IA91”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“TN-1”、宛先電話番号“TN-2”、前記IPアドレスの“EA1”、前記音声送信用ポート番号“5006”、書込み時刻(年月日時分秒)“St6”をCIC管理表1671−1(図264)として書き込む。
<<回線番号の管理>>
電話管理サーバ1671は、IPアドレス“IA91”及びIPアドレス“GW03”の組に対して定めているCIC番号形成ルールによりCIC番号“CIC-2”を定め、IPアドレス“GW03”と共にCIC管理表に書き込む。この結果は、CIC管理表1671−2(図267)のレコードに記録されている。次に電話管理サーバ1671は、IPパケット1631及びCIC管理表1671−2を参照し、IPパケット1634(図268)(IAMパケット)を形成し、IPパケット1634を中継ゲートウェイ1605へ送信する(ステップB09)。
<<中継制御部の動作>>
中継制御部1606は、IPパケット1634(図268)を受信すると(ステップB09)、IPパケット1634から送信元IPアドレス“IA91”、宛先IPアドレス“GW03”、回線番号“CIC-2”、手順区分“IAM”、送信元電話番号“TN-1”、宛先電話番号“TN-2”、外部IPアドレスの“EA1”、音声送信用ポート番号“5006”を取り出し、中継ゲートウェイ1605が内部に保持するCIC管理表1605−1(図269)のレコードとして、時刻“St7”と共に書込んで記録する。
<<中継制御部と音声制御部との連携動作>>
中継制御部1606は、前記メディアパス識別子“MP-7”、前記外部IPアドレス“EA1”、音声送信用ポート番号“5006”を、情報回線1629経由で音声制御部1607へ通知する。音声制御部1607は、前記通知された情報をメディアパス接続表1628のレコードとして書き込む。更に、音声制御部1607は、音声制御部1607から音声通信回線1617へ音声を送信するための論理通信回線を定め、その論理通信回線識別子“CH-1”をメディアパス接続表1628のレコードとして書き込む。以上の結果を、メディアパス接続表1628−1(図273)に示す。
<<交換網の動作とACMメッセージ>>
交換機1608は、制御通信回線1616経由で信号ユニット1635を受信し(ステップB10)、信号ユニット1635を交換機1609へ転送する(ステップB11)。交換機1609は信号ユニット1635を受信し、内部に含まれる宛先電話番号“TN-2”が着信可能であるか否かを確認し、着信可能であれば着信通知を電話機1611へ通知する(ステップB12)。更に、信号ユニット1635の受信を知らせる信号ユニット1635−1(図275)を形成して返信し、信号ユニットは、交換機1608を経由して(ステップB13)、中継ゲートウェイ1605に到達する(ステップB14)。中継制御部1606は、受信した信号ユニット1635−1のラベル情報を基に、アドレス接続表1625−1(図271)を参照し、IPパケット形成のためのアドレス情報を取得する。IPパケット1651(ACMメッセージ)(図276)を形成し、IPパケット1651を電話管理サーバ1671へ送信する(ステップB15)。電話管理サーバ1671は、受信したIPパケット1651から回線番号“CIC-2”及び手順区分“ACM”を取り出し、電話管理サーバ1671が保持するCIC管理表1671−2(図267)を調べて、自己IPアドレス“IA91”、相手IPアドレス“GW03”、回線番号“CIC-2”であるレコードを見出し、CIC管理表1671−2の該当レコードの手順区分欄を前記“ACM”に書き変える。
<<メディアパス接続表>>
前記ステップB10と並行して、あるいはステップB10を完了した後に、中継制御部1606は音声制御部1607にメディアパス識別子“MP-7”を提示し、同時にIPアドレスとポート番号を要求する。すると、音声制御部1607は、音声制御部1607が音声IP通信回線1615に送出するIPパケットの送信元IPアドレス“EA7”とUDPパケットのポート番号“5008”とを中継制御部1606へ回答する。なお、音声制御部1607は交換機1608から受信する論理音声通信回線を確保し、その識別子“CH-2”をメディアパス接続表1628−2(図274)のレコードに記録する。メディアパス接続表のレコードの左側が音声制御部1607のIPアドレス“EA7”及びポート番号“5008”なり、右側が通信相手先のIPアドレス“EA1”及びポート番号“5006”となるように並べている。中継制御部1606は、IPアドレス“EA7”及びポート番号“5008”を受信し、CIC管理表1605−1(図269)に書き込む。その結果は、CIC管理表1605−2(図279)のようになる。
<<CPGメッセージの送信>>
電話機1611が電話呼出中を交換機1609に報告すると(ステップB20)、交換機1609は電話呼出中を知らせる信号ユニット(CPGメッセージ)を形成して送信し、前記信号ユニットは交換機1608を経由して(ステップB21)、中継制御部1606に到達する(ステップB22)。中継制御部1606は、受信した前記信号ユニットのラベル情報を基にアドレス接続表1625−1(図271)を参照し、IPパケット形成のためのアドレス情報を取得し、IPパケット形式のCPGメッセージ1652(図277)を形成する。IPパケットは電話管理サーバ1671へ送信され(ステップB23)、電話管理サーバ1671は、前記電話呼出中通知をメディアルータ1660経由で電話機1610へ通知する(ステップB26乃至B28)。中継制御部1606はCPGメッセージを形成するとき、CIC管理表1605−2(図279)から外部IPアドレス“EA7”及びポート番号“5008”を取得し、CPGメッセージ1652に書き込んでいる。電話管理サーバ1671は、受信したCPGパケット1652から外部IPアドレス“EA7”及びポート番号“5008”を取り出し、管理表1671−2(図267)に書き込むことができる。
<<ANMメッセージの送信>>
次に、電話機1611の利用者が電話呼出しに応答すると(ステップB30)、交換機1609は応答を知らせる信号ユニット(ANMメッセージ)を形成して送信し、前記信号ユニットは交換機1608を経由して(ステップB31)、中継制御部1606に到達する(ステップB32)。中継制御部1606は、受信した前記信号ユニットのラベル情報を基にアドレス接続表1625−1(図271)を参照し、IPパケット形式のANMメッセージ1653(図278)を形成し、IPパケット1653は電話管理サーバ1671へ送信される(ステップB33)。電話管理サーバ1671は、前記応答通知をメディアルータ1660経由で電話機1610へ通知する(ステップB36乃至B38)。即ち、電話管理サーバ1671から、IPパケット1656(図282)が終端装置1603を経由して(ステップB36)、メディアルータ1660へ送られる(ステップB37)。
<<CIC管理表への書き込みタイミング>>
電話管理サーバ1671が、前記外部IPアドレス“EA7”及びポート番号“5008”を取り出してCIC管理表1671−2に書き込み、CIC管理表1671−3(図280)を形成するタイミングは、前記説明のうちCPGメッセージを受信したステップB23、或はANMメッセージを受信したステップB33の一方のみ行う。
<<アドレス管理表への書き込み>>
電話管理サーバ1671は、CIC管理表1671−3(図280)から、送信元電話機1610が接続するメディアルータ1660の外部IPアドレス“EA1”と、メディアルータ1660が音声送信に用いるポート番号“5006”と、音声制御部1607内部の外部IPアドレス“EA7”と、音声制御部が音声送信に用いるポート番号“5008”とを取り出し、音声送出インタフェース“IF1614”と共に終端装置1603のアドレス管理表1620に書き込む(ステップB39)。この結果を、アドレス管理表1620−2(図281)の第3行目のレコード“EA1、5006、EA7,5008,IF1614”に示す。
<<通信フェーズ>>
電話機1610の利用者と電話機1611との電話通信は、他の実施例で説明しているのと同様のステップである。電話機1610のアナログ音声はディジタル化され、IPパケット1661(図283)のペイロードに乗せられる。IPパケット1661の送信元アドレスはメディアルータ1660のIPアドレス“EA1”、宛先アドレスは前記取得した音声制御部1607内部のIPアドレス“EA7”、メディアルータの音声送信ポート番号は“5006”、音声制御部1607が音声送信に用いるUDPポート番号は“5008”である。
<<解放フェーズ>>
電話機1610の利用者が電話通信の解放を通知すると(図261のステップB50)、メディアルータ1660は電話呼解放通知を電話管理サーバ1671に送り(ステップB51乃至N52)、電話管理サーバ1671は解放完了をメディアルータ1660へ返信する(ステップB64乃至B66)。電話管理サーバ1671は、電話呼解放を知らせるIPパケット1665(図285)を中継制御部1606に送り(ステップB55)、中継制御部1606は解放完了を知らせるIPパケット1666(図286)を電話管理サーバ1671へ返信し(ステップB62)、中継制御部1606は電話呼解放通知を中継交換機1608に送る(ステップB56)。中継交換機1608は解放完了を中継制御部1606へ返信し(ステップB61)、中継交換機1608は電話呼解放通知を交換機1609に送り(ステップB57)、交換機1609は解放完了を中継交換機1608へ返信し(ステップB60)、交換機1609は電話呼切断信号を電話機1611へ送信する(ステップB58)。
<<メディアパスレコードの抹消>>
前記ステップB55において、中継制御部1606は音声制御部1607に指示して、メディアパス接続表1628−2(図274)に従って前記設定した当該メディアパスのレコード抹消を指示し、CIC管理表1605−2(図279)の当該レコードの抹消を指示する。更に、前記電話通信の接続制御において設定したアドレス接続表1625−1(図271)の当該レコードを抹消する。
<<アドレス管理表とCIC管理表レコードの抹消>>
電話管理サーバ1671は、前記電話通信の接続制御において設定したCIC管理表1671−3(図280)の当該レコードを抹消すると共に、終端装置1603が管理するアドレス管理表1620−2(図281)の当該レコードを抹消するように終端装置1603に指示する(ステップB69)。
<<終端装置のバリエーション>>
終端装置1603は、受け入れたIPパケット内部のアドレスを変更する機能(NAT機能)を行わないことも可能である。このケースでは、電話管理サーバの外部IPアドレス“EA91”と内部IPアドレス“IA91”とを一致させる。
<<終端装置の他のバリエーション>>
終端装置1603内部のアドレス管理表1620の中にIPアドレスを含まないようにすることも出来、アドレス管理表1620−3(図287)として示す。このケースではIPアドレスの登録は行わないが、電話機の端末間接続制御にポート番号“5060”を用い、電話の音声通信において、ポート番号の“5004”から“5048”を用い、他のポート番号のIPパケットを廃棄する。このようにして、電話以外のIPパケットの送受を禁止する。
16.制御線と音声線とを分離して公衆電話交換網に接続する第16実施例:
図288において、1700及び1701はIP転送網、1702は公衆電話交換網(PSTN)、1703及び1704はカプセル化機能付終端ゲートウェイ、1705は共通線信号方式の制御回線1738に接続する中継ゲートウェイ、1706及び1707はIP通信回線に接続する中継ゲートウェイ、1710乃至1713及び1718は中継制御部、1714及び1715は網ノード装置、1716及び1717は音声制御部、1720及び1721は電話機、1725乃至1729は制御通信回線、1731乃至1736は音声通信回線である。1725乃至1736はIP通信回線でもある。1738は共通線信号方式の制御通信回線、1739は音声通信回線である。網ノード装置1714及び1715はIPカプセル化機能を有し、他の実施例で説明している。IP転送網1700及び1701は異なる通信会社が運用する点で個別のIP転送網であるが、IPパケットは通信回線1727及び1734のいずれを経由しても一方から他方へ転送できる。
<<接続フェーズ>>
電話機1720から電話機1721へ電話通信する例である。図289において、1700−1はIP転送網1700の範囲を、1701−1はIP転送網1701の範囲をそれぞれ表わす。電話機1720の受話器を上げると、呼出信号がメディアルータ1722へ伝えられ(ステップE01)、メディアルータ1722は電話呼出を確認する(ステップE02)。次に、メディアルータ1722は送信元となる電話機1720の電話番号“TN-1”、宛先となる電話機1721の電話番号“TN-2”を含む電話呼接続要求のIPパケットを形成して網ノード装置1714へ送信する.。網ノード装置1714は前記IPパケットを入力し、他の実施例で説明しているIPカプセル化を適用して内部IPパケットを形成し、前記IPパケットをカプセル化機能付終端ゲートウェイ1703内の中継制御部1710へ送信する(ステップE03)。
<<各種ネットワークの接続>>
図291は、公衆電話交換網とIP転送網との接続を、他の実施例を含めてまとめて図に表わしたものである。1760及び1761は公衆電話交換網(PSTN)、1762及び1763はIP転送網、1764及び1765は加入者交換機(LS)、1766及び1767は中継交換機、1768乃至1771はカプセル化機能付終端ゲートウェイ、1772及び1773は中継ゲートウェイ、1776乃至1779はメディアルータ、1780乃至1785は電話機である。各交換機は中継制御部及び音声制御部を含み、カプセル化機能付終端ゲートウェイ及び中継ゲートウェイも中継制御部及び音声制御部を含む。前記交換機とゲートウェイとの間は、制御通信回線と音声制御回線とで結ばれている。中継ゲートウェイ1772とカプセル化機能付終端ゲートウェイ1768及び1769との間の制御回線の間に網ノード装置を設置し、中継ゲートウェイ1773とカプセル化機能付終端ゲートウェイ1770及び1771との間の制御回線の間に網ノード装置を設置する。これについては他の実施例で説明しているので、図291では省略している。
<<非カプセル化終端ゲートウェイを用いる例>>
上述と同様の各種ネットワークの接続であるが、図292に示すように、カプセル化機能付終端ゲートウェイ1768乃至1771を用いずに、非カプセル化終端ゲートウェイ1768x乃至1771xを用いている。中継ゲートウェイ1772及び1773を用いず、非カプセル化機能付終端ゲートウェイと相互通信ができる非カプセル化中継ゲートウェイ1772x及び1773xを用いている。
17.マルチキャスト通信を行う第17実施例:
本実施例を図293乃至図295を参照して説明する。IP転送網1800の内部に網ノード装置1801乃至1805及びルータ1807乃至1809を設置している。網ノード装置とルータはIP通信回線により、直接に或は網ノード装置やルータ経由で間接的に接続される。IPパケット送受機能を有する端未1810−1乃至1810−19はIP通信回線を経由で、網ノード装置に接続される。1811−1乃至1815−1は網ノード装置のアドレス管理表であり、1817−1乃至1819−1はルータの経路表である。
<<通信レコード>>
アドレス管理表の行を通信レコード又はIP通信レコードという。例えばアドレス管理表1811−1の第2行目“I01,E01,E26,I26,G03,F02”を、外部IPアドレス“E01”と外部IPアドレス“E26”との間の通信レコード、或は外部IPアドレス“E01”を有する端末1810−2と、外部IPアドレス“E26”を有する端末1810−16との間のIP通信路を定める通信レコードという。通信レコードの内容が“a,b,c,d,e,f”であるとき、第1番目の項目は“a”、第2番目の項目は“b”であり、以下同様である。項目がアドレスであるとき、例えば第3番目のアドレス項目は“c”であるという。
<<2端末間のIP転送>>
図293の端末1810−2に外部IPアドレス“E01”が付与され、通信回線1822の網ノード装置1801側終端に内部IPアドレス“I01”が付与され、図295の端末1810−16に外部IPアドレス“E26”が付与され、通信回線1826−6の網ノード装置1804側終端に内部IPアドレス“I26”が付与されている。網ノード装置のアドレス管理表1811−1乃至1815−1内部の数値は、他実施例で説明していると同様の方法により初期値が設定された状態を示しており、以下においてIPパケット転送により説明する。
<<端末の種類>>
端末1810−1乃至1810−19はデータ送受信機能を有するデータ端末、ディジタル化音声を送受する機能を有する電話機、ディジタル化音声を送信できる音声送信端末(つまり有線音声放送用の送信機)、ディジタル化音声を受信できる音声受信端末(つまり有線音声放送用の受信機)、ディジタル化音声と画像の送受信機能を有する音声画像送受信端末またはTV会議端末、ディジタル化音声と動画像を送信できる音声画像送信端末(つまり有線音声画像送信機)、ディジタル化音声と動画像を受信できる音声画像受信端末(つまり有線TV受信機)であり、更に前記端末は他の実施例で説明しているメディアルータとメディアルータに接続するデータ端末や電話機、音声画像装置のいずかとの組合せとすることもできる。前記いずれの端末からの送信データ又は受信データも、IPパケットのペイロード部分に格納されるので、以下に述べるマルチキャストの技術が全ての端末に適用できる。
<<マルチキャスト通信実施の準備>>
端末1810−2がマルチキャスト送信端末となり、端末1810−11、1810−13,1810−14,1810−17,1810−18がマルチキャスト受信端末のケースにおける送信端末と受信端末との間における端末間通信接続制御方法を説明する。
<<トリー構築サーバによるマルチキャスト木構造の構築>>
次に、トリー構築サーバ1859は、アドレス管理表追加情報1811−2をアドレス管理表1811−1へ、経路表追加情報1817−2を経路表1817−1へそれぞれ追加するように表管理サーバ1861へ要求し(ステップMS22)、表管理サーバ1861は前記要求に対する設定を報告し(ステップMS25)、トリー構築サーバ1859は、アドレス管理表追加情報1813−2をアドレス管理表1813−1へ、アドレス管理表追加情報1814−2をアドレス管理表1814−1へ、経路表追加情報1818−2を経路表1818−1へそれぞれ追加するように表管理サーバ1862へ要求する(ステップMS23)。そして、表管理サーバ1862は前記要求に対する設定を報告し(ステップMS26)、トリー構築サーバ1859は、アドレス管理表追加情報1815−2をアドレス管理表1815−1へ、経路表追加情報1819−2を経路表1819−1へそれぞれ追加するように表管理サーバ1863へ要求し(ステップMS24)、表管理サーバ1863は前記要求に対する設定を報告する(ステップMS27)。ここで、表管理サーバ1863は、網ノード装置に近いルータに接続されている。なお、アドレス管理表追加情報や経路表追加情報の意味は、IPパケット転送の流れの中で説明する。トリー構築サーバ1859は前記ステップMS25乃至MS27の完了を確認すると、ステップMS18において要求されたトリー構築の完了をマルチキャスト管理サーバ1857へ報告する(ステップMS28)。以上の手続きにより、マルチキャスト通信のための端末間通信接続制御の前半部分、つまりマルチキャスト木構造の構築が完了した。
<<マルチキャスト木構造>>
図301に示す前記マルチキャスト木構造の意味は次の通りである。端末1810−2から送出された外部IPパケットは網ノード装置1801に到達すると内部IPパケットとなり、前記内部IPパケットはルータ1807及びルータ1809の2方向へ分岐し、ルータ1807へ到達した内部IPパケットはルータ1807を通過し、次にルータ1808を通過して網ノード装置1803へ到達する。他の内部IPパケットはルータ1809へ到達し、ルータ1809は前記内部IPパケットを2つの方向、つまり網ノード装置1804及び1805へ送出する。網ノード装置1803は受信した内部IPパケットを逆カプセル化して外部IPパケットを復元し、復元した外部IPパケットを端末1810−11及び1810−13へ送出する。網ノード装置1804は受信した内部IPパケットを逆カプセル化して外部IPパケットを復元し、復元した外部IPパケットを端末1810−14へ送出する。網ノード装置1805は受信した内部IPパケットを逆カプセル化して外部IPパケットを復元し、復元した外部IPパケットを端末1810−17及び1810−18へ送出する。以上述べたように、マルチキャスト通信においてはIPパケットが木構造状に見える通信路を転送されるので、通信路の形状をマルチキャスト木構造という。
<<マルチキャスト技法による木構造の構築>>
前記ステップMS22乃至MS24において、トリー構築サーバ1859から表管理サーバ1861乃至1863への通信は、通信信頼性が高いTCP通信(コネクション通信)で行なっている。但し、前記TCP通信のため、複数の表管理サーバがIP転送網内の多数のルータに接続されており、網ノード装置のアドレス管理表やルータの経路表の新規設定やレコード書換え機能を分担している。本実施例はルータ1807乃至1809という少ない(3個)例であるが、IP転送網内のルータ数は多数、例えばルータ数10万台であり、表管理サーバの数も相当に多くなる他の実施例も想定される。
<<アドレス管理表>>
図309乃至図311を参照して説明すると、アドレス管理表1811の第1行目にはアドレス管理追加情報1811−2が含まれており、アドレス管理表1813の第1行目にはアドレス管理追加情報1813−2が含まれており、アドレス管理表1814の第1行目にはアドレス管理追加情報1814−2が含まれており、アドレス管理表1815の第1行目にはアドレス管理追加情報1815−2が含まれている。
<<アドレス管理表の表現方法>>
アドレス管理表1811乃至1815のレコード内部項目の記載順序は、従来技術の説明においてはレコード内部項目を“E1,E2,I1,I2”の順序により表わしているが、本実施例では項目の順序を“I1,E1,E2,I2”のように位置を変更しているが、表記上の違いのみで本質的な差はない。IPアドレスが“E01”である端末1810−2から送出されたIPパケット1830は、通信回線1822を経て網ノード装置1801に到達する。IPパケット1830の宛先アドレス“M2”はマルチキャスト外部IPアドレスであり、具体的数値として、例えば“224.1.2.3”であり、ここで“224”はIETFの規定のマルチキャストアドレスを意味する。マルチキャスト内部IPアドレス“IM2”の具体的数値として、例えば“225.1.2.3”の値である。
<<ルータの経路表>>
図310を参照して説明すると、経路表1817乃至1819が含まれており、受信したIPパケットを転送すべき通信回線が書き込まれている。経路表1817の第2行目には経路表追加情報1817−2が含まれており、経路表1818の第2行目には経路表追加情報1818−2が含まれており、経路表1819の第2行目には経路表追加情報1819−2が含まれている。例えば、経路表1817の第2行目のレコードの場合、宛先IPアドレスが“IM2”であるIPパケットは、論理通信回線名G12により指定される通信回線1824−1であり、経路表1818の第2行目のレコードの場合、宛先IPアドレスが“IM2”であるIPパケットは、論理通信回線名G27により指定される通信回線1825である。また、経路表1819の第2行目のレコードは“IM2”と“G21,G22”とが書き込まれており、宛先IPアドレスが“IM2”であるIPパケットは、論理通信回線名G21により指定される通信回線1824−2と、論理通信回線名G22により指定される通信回線1824−3とに転送される。
<<IPパケットの転送>>
次に、外部IPパケット1830の送信から始まる一連のIPパケット転送のステップを説明するが、図312の1800−1はIP転送網1800内におけるIPパケット送受を表わす。端末1810−2は通信回線1822に外部IPパケット1830を送信し(図312のステップD1)、網ノード装置1801は外部IPパケット1830を受信すると、IPパケット1830が入力した通信回線1822の終端部(論理端子)に付与されている内部IPアドレスが“I01”、IPパケット1830の宛先外部IPアドレス“M2”を確認し、アドレス管理表1811内部を検索し、始めに送信元内部IPアドレスが“I01”であり、次に宛先外部IPアドレスが“M2”が含まれるレコードを検索し(第1のIPパケット受け入れ検査)、更に前記検索したレコード内にIPパケット1830内の送信元外部IPアドレス“E01”が含まれるかを調べる(第2のIPパケット受け入れ検査)。
<<ACKパケットやNACKパケットの大量洪水の予防>>
端末1810−11が外部IPパケット1832−1の受信を送信元端末1810−2へ報告するため、端末1810−11が送信元外部IPアドレス“M2”、宛先外部IPアドレス“E01”である外部IPパケット1833を形成して、通信回線1826−1に送出するケースを考える(図312のステップD21)。網ノード装置1803は外部IPパケット1833を受信すると、受信した外部IPパケット内部の送信元外部IPアドレス“M2”がマルチキャストアドレスであることを確認し、前記受信した外部IPパケットをそのままパケット溢れ通信回線1843へ転送する。パケット溢れ通信回線1843へ転送された前記外部IPパケットは廃棄される。同様に、網ノード装置1804が端末1810−14から外部IPパケットを受信した場合や(ステップD22)や、網ノード装置1805が端末1810−17から外部IPパケットを受信した場合も(ステップD23)、前記受信した外部IPパケットをそのまま通信回線1844や1845へ転送する。パケット溢れ通信回線1844及び1845へ転送された外部IPパケットは廃棄される。
<<有線放送の実現>>
端末1810−2がディジタル化音声を送信できる音声送信端末であり、端末1810−11、1810−13、1810−14,1810−17,1810−18がディジタル化音声受信端末である場合、IPパケット1830の送信は有線音声放送となる。また、端末1810−2がディジタル化音声動画像を送信できる音声動画像送信端末であり、端末1810−11、1810−13、1810−14,1810−17,1810−18がディジタル化音声動画像受信端末である場合、IPパケット1830の送信は有線TV放送となる。
<<マルチキャスト木構造の修正>>
マルチキャストデータの受信端末の増減等によりマルチキャスト木構造を修正することができる。受付者1854(図294)は、予めマルチキャスト管理サーバ1857から、マルチキャストサービスの内容とマルチキャスト識別情報ID−k(k=1,2,・・)との対応付けを入手して保持している。利用者1852は、受付者1854に網ノード装置1804に接続している端末1810−15を用いて、マルチキャストサービスデータの受信を申込む(図313のステップMS31)。受付者1854は利用者1852から受信者識別情報、料金支払い方法、端末関連情報(網ノード装置1804と端末1810−15を用いること)を取得し、更に利用者1852から得たマルチキャストサービスの内容からマルチキャスト識別情報ID−kを特定する。受付者1854はこれら情報をユーザサービスサーバ1856に入力する(ステップMS32)。
<<マルチキャスト木構造の解放>>
マルチキャストサービスを終了するためのマルチキャスト木構造解放手順を説明する。受付者1853(図294)は、予めマルチキャスト管理サーバ1857から、マルチキャストサービスの内容とマルチキャスト識別情報ID−k(k=1,2,・・)との対応付けを入手して保持している。マルチキャストデータ等の送信者1851は、前記手続きにより形成しているマルチキャスト木構造の解放を受付者1853に申込む(図313のステップMS60)。受付者1853は送信識別情報とマルチキャスト識別情報ID−kを元に、マルチキャスト木構造の解放をユーザサービスサーバ1855に入力する(ステップMS61)。ユーザサービスサーバ1855は、前記送信識別情報と共にマルチキャスト木構造の解放をマルチキャスト管理サーバ1857へ送信し(ステップMS62)、マルチキャスト管理サーバ1857は受信した送信識別情報と、前記マルチキャスト木構造解放情報(マルチキャスト識別情報ID−kを含む)とを元に、前記マルチキャストサービスの終了をそのデータベースに記録する(ステップMS63)。次に、マルチキャスト管理サーバ1857は、トリー構築サーバ1859へ、マルチキャスト識別情報ID−kにより識別できるマルチキャスト木構造を解放することを指示する(ステップMS64)。
<<溢れ通信回線の利用>>
溢れ通信回線1843乃至1845の利用方法を説明する。図314の1801乃至1805は網ノード装置、1810−2はマルチキャストデータを送信する端末、1810−11乃至1810−13はマルチキャストデータを受信する端末であり、1880乃至1882は出力回線1843乃至1845に接続する溢れ通信回線サーバ1880乃至1882である。端末1810−11から送出された図311のIPパケット1833、つまり送信元IPアドレス“M2”、宛先IPアドレス“E01”であるIPパケットは、アドレス管理表1813の第1行目のレコード“IM2,M2、E01,I01,0,(F10,F12)”内部の5番目の項目値“0”により、溢れ通信回線1843に転送される。前記レコードの内部パケット出力指定(5番目の項目)が“0”のとき前記IPパケットは溢れ通信回線に転送され、内部パケット出力指定“0”以外ではIPパケットは溢れ通信回線に転送されないようになっている。
<<アドレス管理表の他の実施形態>>
図309のアドレス管理表1811は、図317のアドレス管理表1811−5の形態としても実施することができる。本実施形態ではアドレス管理表1811のレコードの2番目の項目(送信元外部IPアドレス)を省いて、アドレス管理表1811−5のレコードを形成している。例えばアドレス管理表1811の第3行目のレコード“I01,E01,E26,I26,G03,F02”の2番目の項目“E01”を省いて、アドレス管理表1811−5の第3行目のレコード“I01,E26,I26,G03,F02”となっている。前記2番目の項目を省いたときの網ノード装置のIPカプセル化機能については、本実施例でも説明している。
If(“M−t2”and“E26”=”M2x”) ・・・(9)
If(“M−t26”and“E26”=”E26x”) ・・・(10)
If(“M−h01”and“E01”=“E01x”) ・・・(11)
以上の比較結果に基づいて3行目のレコードが選択され、3行目のレコード内の内部レコード“I01”及び“I26”が用いられてカプセル化が行われ、内部IPパケットが形成される。
18.マルチキャスト通信を行う第18実施例:
本実施例を図321乃至図324を参照して説明する。IP転送網1900の内部に網ノード装置1901乃至1905及びルータ1907−1乃至1907−4を設置している。網ノード装置及びルータはIP通信回線により、直接に或は網ノード装置やルータ経由で間接的に接続される。IPパケット送受機能を有する端未1910−2乃至1910−70は、IP通信回線を経由で網ノード装置に接続される。1911乃至1915は網ノード装置のアドレス管理表である。1911−3、1911−4、1911−5、1912−3、1912−4、1912−5はマルチキャストサービス代理サーバ、1913−3、1913−4、1913−5は溢れ通信回線サーバ、1941乃至1945は溢れ通信回線である。本実施例において、端末やサーバは固有のIPアドレスを有する他に、複数のマルチキャストIPアドレスを有し、IPパケットを交換して互いに情報交換できる。
<<送信端末と送信事務サーバ>>
端末1910−02及び1910−05は、マルチキャストサービスにおいてマルチキャストデータを送信する送信端末でもある。端末1910−06及び1910−08はマルチキャストサービスのための送信事務サーバでもある。送信事務サーバはデータベースや情報処理機構を有し、マルチキャストサービス代理サーバと情報交換すると共に、マルチキャストデータ送信端末の情報処理の一部を分担する。
<<通信レコードの出力先指定>>
アドレス管理表の通信レコードの第5番目の項目を内部IPパケットの出力先指定といい、前記項目値が“0”以外のとき指定有り、“0”のときは指定無しとしている。同様に、アドレス管理表通信レコードの第6番目の項目を外部IPパケットの出力先指定といい、前記項目値が“0”以外のとき指定有り、“0”のときは指定無しとしている。例えばアドレス管理表1913の第1行目の通信レコード“IM2,M2,E02,I02,0,(F11 to F30,F91)”については、内部IPパケットの出力先指定は“0”、つまり出力先指定無し、外部IPパケットの出力先指定は“F11 to F30, F91”、つまり論理通信回線のF11乃至F30及びF91であることを表わす。ここで、論理通信回線のF11乃至F30は通信回線1960−11乃至1960−30であり、論理通信回線F91は通信回線1960−91である。
<<溢れ通信回線>>
溢れ通信回線サーバは、受信端末から送信端末へ返信されるACKパケットやNACKパケットなどのIPパケットを溢れ通信回線経由で集め、マルチキャストアドレス毎に異なるマルチキャストサービス代理サーバへ転送する。
<<マルチキャストIPパケットの転送その1>>
図321の端末1910−02から送信元外部IPアドレス“E02”、宛先外部IPアドレス“M2”である外部IPパケット1930が送出され(図325のステップQ1)、網ノード装置1901に到達し、アドレス管理表1911の第1行目の通信レコード“I02,E02,M2,IM2,・・,0”が用いられて内部IPパケット1931−1及び1931−2が形成され、内部IPパケット1931−1はルータ1907−1に到達し(ステップQ2)、内部IPパケット1931−3となって、網ノード装置1903に到達する(ステップQ3)。一方、内部IPパケット1931−2はルータ1907−2に到達し(ステップQ4)、ルータ1907−2において、内部IPパケット1931−2はコピーされて2つに分岐し、内部IPパケット1931−4は網ノード装置1904へ到達し(ステップQ5)、内部IPパケット1931−5は網ノード装置1905へ到達する(ステップQ6)。
<<受信端末によるIPパケットの送出その1>>
端末1910−11乃至1910−70は各種のIPパケット、例えば正常受信を送信端末へ知らせるACKパケット、受信不良を送信端末へ知らせるNACKパケット、その他例えば質問に対して回答する等のためのIPパケットを、外部IPアドレス“E02”である送信元端末1910−02へ送信することがあり、その手順を以下に説明する。但し、送信元アドレスはマルチキャストIPアドレス“M2”、宛先IPアドレス“E02”とする例である。
<<溢れ通信回線サーバの機能その1>>
溢れ回線通信サーバ1913−3は、溢れ通信回線1943から外部IPパケット1946−1(図328)を受信し(図327のステップMPS1)、外部IPパケット1946−1の送信元IPアドレスが“M2”であることを確認する(ステップMPS2)。そして、マルチキャストアドレス“M2”により特定されるマルチキャストサービスを扱うマルチキャストサービス代理サーバ1911−3へ送出するIPパケット1946−2を形成し、前記IPパケットを送出する(ステップMPS3)。ここで、IPパケット1946−2の送信元IPアドレスは、溢れ通信回線サーバ1913−3のIPアドレス“E90”、宛先IPアドレスは、マルチキャストサービス代理サーバ1911−3のIPアドレス“E91”である。IPパケット1946−2は溢れ通信回線サーバ1913−3から送出され(図325のステップQ13)、網ノード装置1903を経てマルチキャストサービス代理サーバ1911−3に到達する(ステップQ14)。このとき、アドレス管理表1913の第12行目の通信レコード“I90,E90,E91,I91,・・、F90”と、第10行目の通信レコード“I91,E91、E90,I90,・・、F91”とが使用される。
<<マルチキャストサービス代理サーバの機能その1>>
マルチキャストサービス代理サーバ1911−3は受信したIPパケット1946−2の内容を調べて、受信確認を意味するACKパケットを一覧表などに集約した情報、あるいは端末から受信した受信不良通知などを意味するNACKパケットを一覧表などに集約した情報、端末の個別報告などの集約情報などを格納したIPパケットを形成して、送信元端末1910−02へ送出し、あるいは送信元端末1910−02から返信のIPパケットを受信する(図325のステップQ41乃至Q44)。ここで、前記IPパケットのIPアドレスは、マルチキャストサービス代理サーバ1911−3の外部IPアドレス“E91”と送信元端末1910−02の外部IPアドレス“E02”であり、アドレス管理表1913の第7行目の通信レコード“I91,E91,E02,I02,・・、F91”と、アドレス管理表1911の第2行目の通信レコード“I02,E02,E91,I91,・・、F02”とが使用される。
<<受信端末によるIPパケットの送出その2>>
端末1910−31乃至1910−50は、ステップQ8においてマルチキャストデータを受信する。端末1910−31乃至1910−50は受信確認などに用いるIPパケットを形成し(図325のステップQ20)、網ノード装置1904に送出する(ステップQ21)。網ノード装置は外部IPパケットを受信すると、当該外部IPパケットに対応するアドレス管理表1914の第1行目の通信レコード“IM2,M2,E02,I02,0,(F31 to F50,F93)”の内部IPパケット出力先指定が指定無し、つまり当該通信レコードの第5番目の項目が“0”であるので、外部IPパケットをIPカプセル化せずにそのままパケット溢れ出力回線1944へ転送する(ステップQ22)。
<<溢れ通信回線サーバその2>>
溢れ回線通信サーバ1913−4は溢れ通信回線1944から外部IPパケットを受信し、外部IPパケットの送信元IPアドレスが“M2”であることを確認する。そして、マルチキャストアドレス“M2”により特定されるマルチキャストサービスを扱うマルチキャストサービス代理サーバ1911−4へ送出するIPパケットを形成し、前記IPパケットを通信回線1914−1経由でマルチキャストサービス代理サーバ1911−4へ送出する(図325のステップQ24)。このケースでは、溢れ回線通信サーバ1913−4とマルチキャストサービス代理サーバ1911−4との間が通信回線1914−1で接続されていることが特徴である。
<<マルチキャストサービス代理サーバの機能その2>>
マルチキャストサービス代理サーバ1911−4は、前記ステップQ8xにおいてマルチキャストデータを事前に受信している。マルチキャストサービス代理サーバ1911−4は再送要求されているマルチキャストデータを網ノード装置1904へ向けて再送し(ステップQ25)、マルチキャストデータは端末1910−31乃至1910−50へ到達する(ステップQ26)。このとき、アドレス管理表1914の第3行目の通信レコード“I93,E93,M2,IM2,・・、F93”と、第2行目の通信レコード“IM2,M2,E93,I93,0、F31 to F50”とが使用される。
<<受信端末によるIPパケットの送出その3>>
端末1910−51乃至1910−70は、ステップQ9においてマルチキャストデータを受信する。端末1910−51乃至1910−70は受信確認などに用いるIPパケットを生成し(図325のステップQ30)、網ノード装置1905に送出する(ステップQ31)。網ノード装置1905は、前記外部IPパケットをパケット溢れ出力回線1945へ転送する(ステップQ32)。溢れ回線通信サーバ1913−5は溢れ通信回線1945から前記外部IPパケットを受信し、前記IPパケットを通信回線1915−1経由でマルチキャストサービス代理サーバ1911−5へ送出する(図325のステップQ34)。
<<マルチキャストIPアドレス“M5”のパケット転送>>
図322の端末1910−05から送信元外部IPアドレス“E05”、宛先外部IPアドレス“M5”である外部IPパケット1932が送出され、網ノード装置1902を経由してIPカプセル化されて内部IPパケット1933−1及び1933−2となり、それぞれルータ1907−3及び1907−4を経由して網ノード装置1903乃至1905に到達し、ここで内部IPパケットが逆カプセル化され、端末1910−21乃至1910−30、端末1910−41乃至1910−50、端末1910−61乃至1910−70へ送信される。前記手順は、図326に示してあり、図325と異なる主要な第1の点は、送信端末1910−02に代わり端末1910−05が送信端末となり、ルータ1907−1及び1907−2に代わり、ルータ1907−3及び1907−4が用いられる。IPパケットが転送される経路は図326に示すように変更している(ステップR1乃至R9,R7x,R8x,R9x)。
<<送信事務サーバ>>
更に主要な第2の点は、マルチキャストサービス代理サーバ1912−3乃至1912−5が、前記ACK集約情報IPパケット、NACK集約情報IPパケット、個別端末の集約情報を含むIPパケットを送信事務サーバ1910−08へ送信すると共に、送信事務サーバ1910−08から送出されるデータを受信できるようになっていることである(図326のステップR41乃至R44,R45乃至R48,R49乃至R52)。送信事務サーバ1910−08及び送信端末1910−05もIPパケットを送受して情報交換する(図326のステップR55)。マルチキャストサービス代理サーバ1912−3(IPアドレス“E92”)と送信事務サーバ1910−08(IPアドレス“E08”)との間のIPパケット送受は、アドレス管理表1912の第5行目の通信レコード“I08,E08,E92,I92,・・、F08”と、アドレス管理表1913の第8行目の通信レコード“I92,E92,E08,I08,・・、F92”とが使用される。マルチキャストサービス代理サーバ1912−4(IPアドレス“E94”)と送信事務サーバ1910−08との間のIPパケット送受は、アドレス管理表1912の第6行目の通信レコード“I08,E08,E94,I94,・・、F08”と、アドレス管理表1914の第8行目の通信レコード“I94,E94,E08,I08,・・、F94”とが使用される。
<<溢れ通信回線サーバとマルチキャストサービス代理サーバ>>
溢れ通信回線サーバとマルチキャストサービス代理サーバの機能は、マルチキャストIPアドレス“M2”のケースと同一である。溢れ通信回線サーバ1913−3は溢れ通信回線1943からIPパケットを入力すると(図327のステップMPS1、図326のステップR10乃至R12)、IPパケットのマルチキャストIPアドレスが“M2”であるか“M5”であるか等を調べ(ステップMPS2)、マルチキャストサービス代理サーバ1911−3とマルチキャストサービス代理サーバ1912−3に振り分けて転送する(ステップMPS3、図326のステップR13,R14)。
<<マルチキャストIPアドレスの新規設置と取り消し>>
IP転送網1900の管理者は、網ノード装置のアドレス管理表1911乃至1915の通信レコードを書き換える権限を有する。例えば網ノード装置1901内のアドレス管理表1911に、マルチキャストサービス送信用の端末1910−7が用いる通信レコード“I07,E07,M7,IM7,・・、0”を追加し(但し、“M7”はマルチキャストIPアドレス)、ルータ1907−1乃至1907−4内の経路表にマルチキャストアドレス“M7”の経路情報を追加し、網ノード装置1903内のアドレス管理表1913に、マルチキャストサービス受信用の端末1910−11乃至1910−20が用いる通信レコード“IM7,M7,E07,I07,0,F11 to F20,F91−1”を追加できる。但し、“M7”は、“M7”と同一のマルチキャストIPアドレスであり、F11乃至F20は端末1910−11乃至1910−20に接続する出力回線インタフェース、F91−1は新たに設置するマルチキャストサービス代理サーバに接続する出力回線インタフェースである。1900運用管理者は端末1910−11乃至1911−20にマルチキャストIPアドレス“M7”を設置する。
<<送信事務サーバを接続する網ノード装置>>
前記実施例において、送信端末1910−05と送信事務サーバ1910−08とは同じ網ノード装置1902に接続しているが、網ノード装置1901に接続する端末1910−07(IPアドレス“E07”)を送信事務サーバに新たに設定し、端末1910−08(IPアドレス“E08”)を送信事務サーバとして使わないように、送信端末1910−05は網ノード装置1902に接続の状態で、送信事務サーバ1910−07は網ノード装置1901に接続することもできる。つまり、送信端末と送信事務サーバとは異なる網ノード装置に接続できる。
<<送信端末と送信事務サーバの一体化>>
更に、送信端末1910−02と送信事務サーバ1910−06と同じIPを付与し、送信事務サーバ1910−06の機能を送信端末1910−02の機能に含め一体化することもできる。ここで、送信事務サーバ1910−06の機能と送信端末1910−02の機能とは、TCPポート番号やUDPポート番号により区分する。
<<溢れ通信回線のバリエーション>>
図324の溢れ通信回線サーバ1913−5は、溢れ通信回線1945から受信したIPパケットのマルチキャストIPアドレスを分類し、通信回線1915−1と1915−2とに分けて送信する手段であるが、この手段のバリエーションとして、溢れIPパケット分類機能部を設ける方法を述べる。図329の1905−1は網ノード装置、1915−1はアドレス管理表、1925−1は外部回線インタフェース部、1911−5Xは、図324の1911−5と同機能のマルチキャストIPアドレス“M2”により特定されるマルチキャストサービス代理サーバ、1912−5Xは図324の1912−5と同機能のマルチキャストIPアドレス“M5”により特定されるマルチキャストサービス代理サーバである。1913−5Xは、溢れ通信回線サーバ1913−5と類似の機能を有する溢れIPパケット分類機能部である。
<<有線放送やメディア配信通信システムの実現>>
マルチキャストデータはディジタル化した音声やファックスデータ、静止画像や動画像などのいわゆるマルチメディアデータを含む。端末1910−02がディジタル化音声を送信できる音声送信端末であり、端末1910−11乃至1910−70がディジタル化音声受信端末である場合、IPパケット1930の送信は有線音声放送の送信となり、IP転送を用いた有線音声放送通信システムが実現できる。また、端末1910−02がディジタル化音声動画像を送信できる音声動画像送信端末であり、端末1910−11乃至1910−70がディジタル化音声動画像受信端末である場合、IPパケット1930の送信は有線TV放送の送信となり、IP転送を用いた有線TV放送通信システムが実現できる。同様な方法により、ディジタル化静止画像を送受するIP転送を用いた有線ファックス通信システムが実現できる。
<<要約>>
網ノード装置にIP通信回線を経て接続する端末は、固有の外部IPアドレスを有すると共に、マルチキャストサービス毎に定まるマルチキャストIPアドレスを1以上有することができ、送信端末は複数可能である。また、マルチキャストデータの送信端末が送信したマルチキャストデータはIP転送網内部を転送され、複数の端末に送達することにより端末は1以上のマルチキャストサービスを受けられる。受信側端末は、IP転送網運用者に依頼することにより、マルチキャストサービス別のマルチキャストIPアドレスを随時新たに設置し、あるいは取り消すことができる。マルチキャストサービス代理サーバは、網ノード装置に1以上を接続できる。
19.マルチキャスト通信を行う第19実施例:
本実施例は網ノード装置はIPカプセル化を行わない特徴があり、図330乃至図333を参照して説明する。
<<IPパケットの転送>>
次に、送信端末2026による外部IPパケット2040の送信から始まる一連のIPパケット転送のステップを説明する。端末2026は、通信回線2051に送信元外部IPアドレス“E02”、宛先IPアドレス“M2”である外部IPパケット2040を送信し(図333のステップDD1)、網ノード装置2001は、受信したIPパケット2040の送信元IPアドレス“E02”がアドレス管理表2011に登録されているかを調べ(IPパケット受け入れ検査)、このケースでは、通信回線2051の論理通信回線名“F02”とIPアドレス“E02”の組がアドレス管理表2011の第2行目のレコード“F02,E02”として登録されているので、IPパケット2040を受入れる。なお、登録されていないケースでは受信したIPパケットをそのままパケット溢れ通信回線2045へ転送し、IPパケットを廃棄する。
If(“Msk−m2”)and“M2”=“M2”) ・・・(12)
次に、当該レコードの第3番目の項目G02及びG03について、IPパケット2041を論理通信回線名“G02”である通信回線2053へ送出し(ステップDD2)、IPパケット2042を論理通信回線名“G03”である通信回線2054へ送出する(ステップDD3)。IPパケット2041及び2042は共に、IPパケット2040をコピーして生成されている。なお、前記手順において、IPパケット2040の宛先IPアドレス“M2”が経路表2016に含まれていない場合、外部IPパケット2040は廃棄される(マルチキャストアドレスの登録検査)。
If(“Msk−m2”)and“M2”=“M2”) ・・・(13)
次に、当該レコードの第3番目の項目F10,F12,F22について、論理通信回線名“F10”である通信回線2060へIPパケット2038を送出し(ステップDD11)、論理通信回線名“F12”である通信回線2061へIPパケット2039を送出し(ステップDD13)、論理通信回線名“F22”である通信回線2059へIPパケットを送出する(ステップDD9)。端末2031及び2033は、それぞれ通信回線2060及び2061経由でマルチキャストデータを受信する。マルチキャストサービス代理サーバ2050は、通信回線2059経由で受信したマルチキャストデータを内部のデータベースに保持する。
<<ACKパケットやNACKパケットの大量洪水の予防>>
端末2031がIPパケット2038の受信に関連した情報、つまり受信報告のACKパケットや受信不良報告のNACKパケット、端末の個別報告などを送信端末2026へ報告するため、送信元外部IPアドレス“M2”、宛先外部IPアドレス“E02”であるIPパケット2044を形成して通信回線2060に送出する(図333のステップDD21)。同様に、端末2033がIPパケット2039の受信を送信端末2026へ報告するため、送信元外部IPアドレス“M2”、宛先外部IPアドレス“E02”であるIPパケットを通信回線2061に送出する(ステップDD22)。
<<マルチキャストサービス代理サーバによるデータ送信>>
マルチキャストサービス代理サーバ2050は、前記ステップDD9において、端末2026から送信されたマルチキャストデータを受信して内部のデータベースに保持しており、端末2031及び2033から前記ステップDD21及びDD22において、前記マルチキャストデータの再送信を要求されている場合、前記保持しているマルチキャストデータを網ノード装置2003経由で(ステップDD27)、端末2031へ送出し(ステップDD28)、あるいは端末2033へ送出できる(ステップDD29)。このとき、網ノード装置2003内の経路表2018の第1行目“Msk−m2,M2,(F10,F12,F22)”が用いられ、マルチキャストデータの送信が行われる。
<<送信端末間とのデータ送受>>
マルチキャストサービス代理サーバ2050は、前記形成した各種集約情報を格納したIPパケットを送信端末2026へ送信し、あるいは送信端末2026から返信のIPパケットを受信する(図333のステップDD41乃至DD45)。ここで、前記IPパケットのIPアドレスは、マルチキャストサービス代理サーバ2050のIPアドレス“E22”及び送信端末2026のIPアドレス“E02”であり、アドレス管理表2013の第4行目の通信レコード“F22,E22”と、経路表2018の第5行目のレコード“Msk22,E22,F22”及び、アドレス管理表2011の第2行目の通信レコード“F02,E02”と、経路表2016の第3行目のレコード“Msk02,E02,F02”とが用いられる。このように、マルチキャストサービス代理サーバは、マルチキャストサービス代理サーバが接続する当該マルチキャストサービスを実施している送信端末2026と、IPパケットを送受して情報交換できるようになっている。
<<送信事務サーバ間とのデータ送受>>
マルチキャストサービス代理サーバ2050は、前記形成した各種集約情報(ACKパケット集約情報、NACKパケット集約情報、個別端末情報)を格納したIPパケットを送信事務サーバ2027へ送信し、あるいは送信事務サーバ2027から返信のIPパケットを受信することもできる(図333のステップDD46乃至DD50)。ここで、IPパケットのIPアドレスは、マルチキャストサービス代理サーバ2050のIPアドレス“E22”及び送信事務サーバ2027のIPアドレス“E03”であり、アドレス管理表2013の第4行目の通信レコード“F22,E22”と、経路表2018の第5行目のレコード“Msk22,E22,F22”と、アドレス管理表2011の第3行目の通信レコード“F03,E03”と、経路表2016の第4行目のレコード“Msk03,E03,F03”とが用いられる。このように、マルチキャストサービス代理サーバは、マルチキャストサービス代理サーバが接続する当該マルチキャストサービスを実施している送信事務サーバと、IPパケットを送受して情報交換できるようになっている。
<<送信端末と送信事務サーバ間の情報交換>>
送信端末及び送信事務サーバは、IPパケットを交換してマルチキャストサービス実施のために情報交換できる(図333のステップDD51)。更に、送信端末2026と送信事務サーバ2027と同じIPアドレスを付与し、送信事務サーバ2027の機能を送信端末2026の機能に含めて一体化することができる。ここで、送信事務サーバ2027の機能と送信端末2026の機能とは、TCPポート番号やUDPポート番号により区分する。
<<送信事務サーバを接続する網ノード装置>>
本実施例において、送信端末2026と送信事務サーバ2027とは同じ網ノード装置2001に接続しているが、網ノード装置2002に接続する端末2028(IPアドレス“E04”)を送信事務サーバに新たに設定し、端末2027を送信事務サーバとして使わないようにすること、つまり送信端末と送信事務サーバとを異なる網ノード装置に接続することもできる。この場合、送信事務サーバ2028、IPパケットを送受するマルチキャストサービス代理サーバ2050及び送信端末2026は、送信事務サーバのIPアドレスを“E04”としてIPパケットを送受する。
<<網ノード装置のバリエーション>>
図330の網ノード装置2001は、図334に示すアドレス管理モジュール2090とルータ2091とに分離して実施できる。但し、アドレス管理モジュール2090とルータ2091とは、回線2092を経由して情報交換できる。アドレス管理モジュール2090内のアドレス管理表2011xは、網ノード装置2001内のアドレス管理表2011と同一の情報を含み、ルータ2091内の経路表2016xは、網ノード装置2001内の経路表2016と同一の情報を含む。アドレス管理モジュール2090は、パソコンなどで実現するサーバやハードウェアモジュールとして実現する。
<<アドレス管理モジュールを用いたIPパケットの転送>>
図334を参照して、IP転送網2000内のIPパケット転送を説明する。端末2026は、送信元外部IPアドレス“E02”、宛先IPアドレス“M2”である外部IPパケット2040を通信回線2051に送信し、ルータ2091は通信回線2051経由で外部IPパケット2040を受信し、受信した外部IPパケット2040を回線2092経由でアドレス管理モジュール2090に送信する。アドレス管理モジュール2090は、受信したIPパケット2040の送信元IPアドレス“E02”がアドレス管理表2011xに登録されているかを調べる。本ケースでは、通信回線2051の論理通信回線名“F02”とIPアドレス“E02”の組がアドレス管理表2011xの第2行目のレコード“F02,E02”として登録されていることを確認し、ルータ2091へ確認結果を通知する。ルータ2091はアドレス管理モジュール2090の報告に従い、IPパケット2040を受入れる。なお、前記IPパケットが登録されていないと報告されたケースでは、受信したIPパケットをそのままパケット溢れ通信回線2045へ転送し、IPパケットを廃棄する。
If(“Msk−m2”)and“M2”=“M2”) ・・・(14)
次に、当該レコードの第3番目の項目G02及びG03について、IPパケット2041を論理通信回線名“G02”である通信回線2053へ送出し、IPパケット2042を論理通信回線名“G03”である通信回線2054へ送出する。
<<有線放送やメディア配信通信システムの実現>>
端末2026がディジタル化音声を送信できる音声送信端末であり、端末2031乃至2039がディジタル化音声受信端末である場合、前記IPパケット2040の送信は有線音声放送の送信となり、IP転送を用いた有線音声放送通信システムが実現できる。また、端末2026がディジタル化音声動画像を送信できる音声動画像送信端末であり、端末2031乃至2039がディジタル化音声動画像受信端末である場合、IPパケット2040の送信は有線TV放送の送信となり、IP転送を用いた有線TV放送通信システムが実現できる。同様な方法により、ディジタル化静止画像を送受するIP転送を用いた有線ファックス通信システムが実現できる。ディジタル化音声受信端末や音声動画像受信端末は、マルチキャストデータの受信データ(放送内容)に対する感想などの受信端末個別情報を含むIPパケットを送信端末2026へ向けて送信することができ、マルチキャストサービス代理サーバはIPパケットを複数の受信端末から受信し、IPパケットに含まれる情報を一覧表や短い文章に編集した集約情報などを含むIPパケットを送信端末や送信事務サーバに送信できる。また、送信端末や送信事務サーバは、集約情報を含むIPパケットを受信した結果に対するコメントを含んだIPパケットをマルチキャストサービス代理サーバに返信でき、結果としてマルチキャストデータ送信側とマルチキャストデータの受信側との情報交換が行える有線放送通信システムが実現できる。以上述べたように、マルチキャスト代理サーバが、マルチキャストデータ送信側とマルチキャストデータの受信側との間の情報交換を仲介している。送信するメディアを書籍や新聞、音楽やビデオとすると、有線放送通信システムは、マルチキャストサービスとしての書籍配送通信システムや新聞配送通信システム、音楽配送通信システム、ビデオ配送通信システムを実現できる。ここで、ビデオは、ビデオテープやCD,DVDなどにディジタル化され格納されている音声と動画像からなる情報を指す。
<<要約>>
端末は、通信回線経由でアドレス管理モジューを接続するルータに接続し、前記アドレス管理モジュールのアドレス管理表に送信元IPアドレスを登録しておき、ルータに入るIPパケットのヘッダ内の送信元IPアドレスがアドレス管理モジュール内のアドレス管理表に登録されている場合はIPパケットを転送し、登録されていない場合は、当該IPパケットをルータの溢れ通信回線に転送する方法により、予定外のIPパケットがIP転送網内部に混入することを防止するようにしている。更に、ルータに入るIPパケットのヘッダ内の宛先マルチキャストIPアドレスがルータの前記経路表に登録されていない場合は、当該IPパケットをルータの溢れ通信回線に転送する方法により、予定外のIPパケットがIP転送網内部に混入することを防止するようにしている。
20.マルチキャスト通信を行う第20実施例:
本実施例を、図335を参照して説明する。IP転送網2100の内部には通信会社Xの管理範囲2101と通信会社Yの管理範囲2102とが設けられており、更に網ノード装置2103乃至2114,ルータ2115−1乃至2115−11、ルータ2116が設置されている。網ノード装置とルータはIP通信回線により、直接に或は網ノード装置やルータ経由で間接的に接続されている。IPパケット送受機能を有する端未2117乃至2133は、IP通信回線経由で網ノード装置に接続されている。2140乃至2143はマルチキャストPサービス代理サーバ、2144乃至2147はマルチキャストQサービス代理サーバ、2148乃至2151は溢れ通信回線サーバである。通信会社X及び通信会社Yはルータ2116を共同で管理する。網ノード装置2103乃至2114は、全てがIPカプセル化と逆カプセル化機能を有する装置であるか、または全てがIPカプセル化と逆カプセル化機能を有さない装置であるかに限定され、それぞれの網ノード装置の内部構成については他の実施例により説明している。
<<通信会社の送信端末と送信事務サーバ>>
A新聞社による電子新聞配送サービスをマルチキャストPサービス、B放送局によるニュース配信サービスをマルチキャストQサービスとして区分する。端末2117は通信会社Xが管理するマルチキャストデータ送信端末、端末2118は通信会社Xが管理する送信事務サーバ、端末2120は通信会社Yが管理するマルチキャストデータ送信端末、端末2122は通信会社Yが管理する送信事務サーバ、端末2123はA新聞社が管理する端末である。端末2117〜2120は、A新聞社が作成する電子新聞を通信会社Xの送信事務サーバ2118や通信会社Yの送信事務サーバ2122に送信し、電子新聞配送に関する事務連絡通信を行うマルチキャストPサービス用の端末である。端末2119はB放送局が管理する端末であり、B放送局が提供する(音声動画像)TVニュース配信サービスを通信会社Xの送信事務サーバ2118や通信会社Yの送信事務サーバ2122に送信し、電子新聞配送に関する事務連絡通信を行うマルチキャストQサービス用の端末である。
<<マルチキャストIPパケットの転送>>
電子新聞は多数のIPパケットにディジタル情報として格納されており、電子新聞IPパケットと呼ぶ。A新聞社は、電子新聞IPパケットをA新聞社の端末2123から通信会社Xの送信事務サーバ2118に送信する(図336のステップ2160)。このとき、電子新聞IPパケットは、網ノード装置2111、ルータ2115−10、2115−7、2115−6、2116、2115−5,2115−3,2115−1、網ノード装置2103を経由して送信事務サーバ2118に到達する。端末2123から送信事務サーバ2118への電子新聞IPパケットの送信は、公知のUDP通信技法(コネクションレス通信)あるいはTCP通信技法(コネクション通信)のいずれでも実施できる。
<<認証手続き>>
前記ステップ2260の認証手続きは公知の技法が各種あり、図337を参照して一例を説明する。送信事務サーバ2122及び送信端末2120は、共通の関数y=f(a,b)と秘密の認証鍵“K”を内部に保持している。送信事務サーバ2122は、送信事務サーバ2122を識別する情報“ID2122”を送信端末2120へ送信する(ステップ2160−1)。送信端末2120は送信事務サーバ2122を識別する情報“ID2122”を受信し、乱数“R”を生成してC1=f(K,R)を算出し保持すると共に、送信事務サーバ2122へ乱数“R”送信する(ステップ2160−2)。送信事務サーバ2122は、受信した乱数“R”と認証鍵“K”と関数“f”とを用いてC2=f(K,R)を算出し、送信端末2120へ“C2”を送信する(ステップ2160−3)。送信端末は、前記生成し保持している“C1”と、前記受信した“C2”とが一致するか否かを調べ、一致すれば送信事務サーバ2122が正規の認証鍵“K”を保持していることが確認できるので、送信事務サーバ2122が正規送信事務サーバであることを認証できる。
<<バリエーション>>
図338を参照して説明すると、IP転送網2100−1の内部は、通信会社Xの管理範囲2101−1と通信会社Yの管理範囲2102−1、網ノード装置2104−1、2105−1、2107−1乃至2114−1、ルータ2230及び2232、アドレス管理モジュール2231及び2233、ルータ2115−1乃至2115−11、ルータ2116を設置している。網ノード装置2104−1、2105−1、2107−1乃至2114−1は、全てがIPカプセル化と逆カプセル化機能を有さない装置であり、その具体的内部構成は他の実施例により説明しているのと同様である。ルータ2230とアドレス管理モジュール2231とは回線で接続され、ルータ2230とアドレス管理モジュール2231とは一体となって網ノード装置と同様の機能を果たす。同様に、ルータ2232とアドレス管理モジュール2233とは回線で接続され、一体となって網ノード装置と同様の機能を果たす。このようになっているから、図335乃至336を用いて説明したマルチキャストサービスと同様のマルチキャストサービスが実施できる。
<<アドレス管理表や経路表の設定>>
通信会社Xの管理範囲2101及び通信会社Yの管理範囲2102内部の網ノード装置内部のアドレス管理表やルータの経路表は、マルチキャストサービスの種別毎に、別個のアドレス管理表やルータの経路表を設定(マルチキャスト木構造の設定)が必要であり、他の実施例により説明している方法が適用できる。更に、マルチキャストサービス利用者の増減によるマルチキャスト木構造の変更や、マルチキャストサービスの停止によるマルチキャスト木構造の解放などの他実施例において説明されている技法が本実施例に適用できる。
<<まとめ>>
以上述べた方法により、複数のマルチキャストサービスが、複数の通信会社のIP転送網を接続したIP転送網を用いて実施される。マルチキャストサービス提供者は、前記通信会社に依頼して、課金業務の代行を依頼できる。通信会社Xの管理する送信事務サーバと、通信会社Yの管理する送信事務サーバにマルチキャストデータを送信し、前記通信会社Xの送信事務サーバは、通信会社Xの送信端末を経由して、通信会社Xの管理するIP転送網に接続する複数端末にマルチキャストデータを配送し、同様に、前記通信会社Yの送信事務サーバは、通信会社Yの送信端末を経由して、通信会社Yの管理するIP転送網に接続する複数端末にマルチキャストデータを配送できるようになっている。通信会社Xや通信会社Yの管理するIP転送網内の配送結果は、マルチキャストサービス代理サーバ経由で、通信会社Xや通信会社Yの送信事務サーバが収集する。
21. 着信優先度制御を行う第21実施例:
IPパケットのヘッダ部は、“プロトコルタイプ”、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスを含み、IPパケットのペイロードに置かれるTCPパケット内部やUDPパケットの内部には、それぞれ送信元ポート番号と宛先ポート番号とが定義されている。IPアドレス(32ビット)とポート番号(16ビット)を並べた48ビットのデータは、ソケット番号と言われる。本実施例では、送信元ソケット番号=送信元IPアドレス‖送信元ポート番号(‖は、データの連結)、宛先ソケット番号=宛先IPアドレス‖宛先ポート番号と呼ぶ。本実施例は、IP転送網網内を転送された内部パケット(内部フレームともいう)が網ノード装置に到達し、ここで簡易逆カプセル化されて得られる外部IPパケットを、この外部IPパケット内部に表示されている“プロトコルタイプ”や宛先ソケット番号を用いて、IP転送網の外部に送出する順序について優先度を制御する例である。IPパケットはIPv4又はIPv6である。
<<構成>>
図343及び図344に示すように、IP転送網2400は網ノード装置2401乃至2407を含み、網ノード装置2401はアドレス管理表2412を含む。2409−1乃至2409−9はそれぞれLANであり、入口ルータ2410−1乃至2410−9及び通信回線を経て、IP転送網2400内部のいずれかの網ノード装置に接続されている。端末2428は通信回線を経て網ノード装置2402に接続され、端末2429は通信回線を経て網ノード装置2405に接続されている。内部パケットは、例えばMPLSフレームやHDLCフレームを採用して実施でき、図340に示すように宛先アドレスと情報部を含む。MPLSフレームのとき、宛先アドレスはMPLS技法により規定されるラベルであり、光リンク回線(WDM回線)用のHDLCフレームのとき、宛先アドレスはHDLC技法により規定される宛先アドレスである。
<<端末のIPアドレス>>
LAN2409−1内の端末のIPアドレスは“2100”、“2110”であり、LAN2409−2内の端末のIPアドレスは“1200”、“1210”、“1220”であり、LAN2409−3内の端末のIPアドレスは“2600”、“2610”であり、LAN2409−4内の端末のIPアドレスは“1230”、“1240”であり、LAN2409−5内の端末のIPアドレスは“2200”、“2210”であり、LAN2409−6内の端末のIPアドレスは“2300”、“2310”であり、LAN2409−7内の端末のIPアドレスは“2400”、“2410”であり、LAN2409−8内の端末のIPアドレスは“2700”、“2710、“2720”であり、LAN2409−9内の端末のIPアドレスは“2800”、“2810”であり、端末2428のIPアドレスは“2500”であり、端末2429のIPアドレスは“1250”である。なお、IPアドレスは32ビット(IPv4)や128ビット(IPv6)であるが、本実施例は4桁の10進数で表わした例である。
<<アドレス管理表>>
図345を参照して、網ノード装置2401内のアドレス管理表2412を説明する。アドレス管理表2412は、アドレス管理主表2412−1とアドレス管理副表2412−2乃至2412−7とで成る。アドレス管理主表2412−1は、他の実施例において説明しているアドレス管理表の登録項目と共に、少なくとも着信優先度記号を登録する項目を含む。本実施例において、アドレス管理主表2412−1は、更に閉域網識別子を登録する項目を含む。
<<内部パケットの転送>>
外部IPアドレス“2500”の端末2428から送出されたIPパケットが、網ノード装置2402で、他の実施例で説明していると同様にして簡易カプセル化されて、内部パケットIF01となり、IP転送網2400内部の通信回線を転送されている。内部パケットIF01の着信内部アドレスは“7821”であり、IP転送網2400内部の通信回線を転送されて網ノード装置2401に到達する(図346のステップS1000)。内部パケットIF01が受信した内部アドレス“7821”と、受信した内部パケットIF01内部の宛先IPアドレス“2500”と送信元IPアドレス“2100”とを含むレコードは、アドレス管理主表2412−1の第1行目のレコードであり、当該レコードの着信優先度“pr−7821”が選択される。内部パケットIF01は、その簡易ヘッダが除かれて外部IPパケットが復元される(簡易逆カプセル化、ステップS1010)。ここで、前記復元された外部IPパケットの宛先IPアドレスは“2100”、宛先ポート番号“30”となっている例である。
<<優先度の決定の例1>>
図346のフローチャートを参照して、本発明による優先度の決め方を説明する。網ノード装置2401は、IP転送網網通信回線からIP転送網内部パケットIF01及びIF02をほぼ同時刻に受信し(ステップS1000)、それぞれの内部パケットを簡易逆化カプセル化して、外部IPパケットEF01,EF02を得る(ステップS1010)。アドレス管理表2412により、これら外部IPパケットを送信する通信回線終端部の論理端子の着信IP転送網内部アドレスは共に“7821”であり、一致することが分かる(ステップS1020)。IP転送網内部パケットIF01及びIF02とも、その着信優先度記号は“pr−7821”であり、次にアドレス管理表2412の部分表により、“pr−7821”に対応するプロトコル優先度は“p−1”、TCPソケット優先度は“t−1”、UDPソケット優先度は“NULL”がそれぞれ指定されている。
<<優先度の決定の例2>>
網ノード装置2401は、IP転送網網通信回線からIP転送網内部パケットIF03、IF04及びIF05をほぼ同時刻に受信し(ステップS1000)、それぞれの内部パケットを簡易逆化カプセル化し、外部IPパケットEF03,EF04,EF05を得る(ステップS1010)。アドレス管理表2412により、これら外部IPパケットを送信する通信回線終端部の論理端子の着信IP転送網内部アドレスは共に“7822”であり、一致することが分かる(ステップ:S1020)。IP転送網内部パケットIF03,IF04及びIF05とも、その着信優先度記号は“pr−7822”であり、プロトコル優先度は“p−1”、TCPソケット優先度は“t−2”、UDPソケット優先度は“NULL”がそれぞれ指定されている。プロトコル優先度“p−1”の内訳からTCPの優先度が高く、TCPソケット優先度“t−2”の内訳からソケット記号“sk−2”の優先度が高く、更にソケット記号“sk−2”の内訳から送信元ソケット番号を構成するIPアドレスが“2100”、送信元ポート番号が“30”であることが分かる。IP転送網内部パケットIF03の内部に表示されているプロトコルタイプは“TCP”、送信元IPアドレスが“1230”、送信元ポート番号が“30”である。IP転送網内部パケットIF04の内部に表示されているプロトコルタイプは“TCP”、送信元IPアドレスが“1240”、送信元ポート番号が“32”である。更に、IP転送網内部パケットIF05の内部に表示されているプロトコルタイプは“TCP”、送信元IPアドレスが“1250”、送信元ポート番号が“32”である。本実施例において、プロトコルタイプと送信元ソケット番号が、ソケット記号“sk−2”の指定と一致するのは、IP転送網内部パケットIF04であることが分かる。
<<優先度の決定の例3>>
網ノード装置2401は、IP転送網網通信回線からIP転送網内部パケットIF06とIF07をほぼ同時刻に受信し(ステップS1000)、それぞれの内部パケットを簡易逆化カプセル化して外部IPパケットEF06,EF07を得る(ステップS1010)。アドレス管理表2412により、これら外部IPパケットを送信する通信回線終端部の論理端子の着信IP転送網内部アドレスは共に“7823”であり、一致することが分かる(ステップS1020)。IP転送網内部パケットIF06及びIF07とも、その着信優先度記号は“pr−7823”であり、プロトコル優先度は“p−2”、TCPソケット優先度は“NULL”、UDPソケット優先度は“u−1”がそれぞれ指定されている。プロトコル優先度“p−2”の内訳からUDP,TCP,ICMP,IGMPの順に優先度が高く、最も優先度が高いUDPについて、UDPソケット優先度“t−1”の内訳からソケット記号“sk−3”、“sk−8”の順に優先度が高く、更にソケット記号“sk−3”の内訳から宛先ソケット番号を構成するIPアドレスが“2200”、宛先ポート番号が“40”であることが分かる。IP転送網内部パケットIF06の内部に表示されているプロトコルタイプは“UDP”、宛先IPアドレスが“2200”、宛先ポート番号が“40”である。一方、IP転送網内部パケットIF07の内部に表示されているプロトコルタイプは“UDP”、宛先IPアドレスが“2110”、宛先ポート番号が“40”である。本実施例において、プロトコルタイプと宛先ソケット番号が、ソケット記号“sk−3”の指定と一致するのは、IP転送網内部パケットIF06であることが分かる。
<<優先度の決定の例4>>
網ノード装置2401は、IP転送網網通信回線からIP転送網内部パケットIF08及びIF09をほぼ同時刻に受信し(ステップS1000)、それぞれの内部パケットを簡易逆化カプセル化して、外部IPパケットEF08,EF09を得る(ステップS1010)。アドレス管理表2412により、これら外部IPパケットを送信する通信回線終端部の論理端子の着信IP転送網内部アドレスは共に“7824”であり、一致することが分かる(ステップS1020)。IP転送網内部パケットIF08及びIF09とも、その着信優先度記号は“pr−7824”であり、プロトコル優先度は“p−2”、TCPソケット優先度は“NULL”、UDPソケット優先度は“u−2”が指定されている。プロトコル優先度“p−2”の内訳からソケット記号“sk−4”の優先度が高く、更にソケット記号“sk−4”の内訳から送信元ソケット番号を構成するIPアドレスが“2710”、送信元ポート番号が“40”であることが分かる。IP転送網内部パケットIF08の内部に表示されているプロトコルタイプは“UDP”、送信元IPアドレスが“2710”、送信元ポート番号が“40”である。一方、IP転送網内部パケットIF09の内部に表示されているプロトコルタイプは“UDP”、送信元IPアドレスが“2800”、送信元ポート番号が“42”である。本実施例において、プロトコルタイプと送信元ソケット番号が、前記のソケット記号“sk−4”の指定と一致するのは、IP転送網内部パケットIF08であることが分かる。
<<優先度の決定の例5>>
網ノード装置2401は、IP転送網内部パケットIF10及びIP11をほぼ同時刻に受信し(ステップS1000)、それぞれのネットワークパケットを簡易逆化カプセル化して外部IPパケットEF10,EF11を得る(ステップS1010)。アドレス管理表2412により、これら外部IPパケットを送信する通信回線終端部の論理端子の着信IP転送網内部アドレスは共に“7825”であり、一致することが分かる(ステップS1020)。IP転送網内部パケットIF10及びIP11とも、その着信優先度記号は“pr−7825”であり、プロトコル優先度は“p−1”、TCPソケット優先度は“t−3”、UDPソケット優先度は“u−3”が指定されている。プロトコル優先度“p−1”の内訳からTCPの優先度はUDPより高い。しかるに、IP転送網内部パケットIF10の内部に表示されているプロトコルタイプは“TCP”、IP転送網内部パケットIP11の内部に表示されているプロトコルタイプは“UDP”である。
<<まとめ>>
以上説明したように、本実施例において、着信優先度記号により参照されるアドレス管理副表を用いて着信優先度を制御することが特徴である。IPパケット内部の上位プロトコルを参照し、上位プロトコルの種類に応じてIP転送網内部から網ノード装置に着信した内部パケットの次段階の優先度を選択するようになっている。また、上位プロトコルがTCPの場合に、上位ポート番号毎に優先度を選択できるようになっており、上位プロトコルがUDPの場合に、上位ポート番号毎に優先度を選択できるようになっている。更に、アドレス管理表2401は、本発明の課題を解決するための手段において、図339及び図342を用いて説明しているアドレスマスクを含む形式に置き換えて実施できる。また、図339及び図341を用いて説明している送信元外部アドレスを省略した形式も実施できる。
22.発信優先度制御を行う第22実施例:
IP転送網の外部から到着した外部IPパケットを網ノード装置で簡易カプセル化した後、IP転送網網内部の通信回線に送出する順位を決める実施例を説明する。
<<構成>>
図347に示すように、IP転送網2450は網ノード装置2451,2452−1,・・、2452−11を含み、網ノード装置2451はアドレス管理表2454を含む。2456−1,・・,2456−5はLANであり、それぞれ通信回線を経てIP転送網2450内部の網ノード装置のいずれかに接続されている。それぞれのLANはIP端末を複数含む。2457−1乃至2457−11は、いずれもIPパケット送受機能を有するIP端末である。
<<アドレス管理表>>
図348に示すアドレス管理表2454は、アドレス管理主表2454−1とアドレス管理副表2454−2乃至2454−7とで成る。アドレス管理主表2454−1は、他の実施例において説明しているアドレス管理表の登録項目と共に、少なくとも発信優先度記号を登録する項目を含む。本実施例において、アドレス管理主表2454−1は、更に閉域網識別子を登録する項目を含む。
<<優先度決定の例1>>
網ノード装置2451は、内部アドレス“7821”が付与されている論理端子2460から外部IPパケットF01を受信し、内部アドレス“7822”が付与されている論理端子2461から外部IPパケットF02を受信し、前記2つのIPパケットはほぼ同時刻に受信する。網ノード装置2451は、前記取得した内部アドレス“7821”と外部IPパケットF01との組、及び内部アドレス“7822”と外部IPパケットF02との組を保持しておく(ステップS2000)。発信優先度制御の手続きを、次のように行う。
<<IPパケットF01の発信優先度の算出>>
前記取得した内部アドレス“7821”と、外部IPパケットF01内部の宛先外部アドレス“2500”と、送信元外部アドレス“2100”とを含むレコードはアドレス管理主表2454−1の第1行目のレコードであり、その発信優先度記号は当該レコードに“psー7200”と指定されており、アドレス管理副表2454−2より、発信優先度記号“psー7200”に対応するプロトコル優先度は“p−21”、TCPソケット優先度“t−21”、UDPソケット優先度は“NULL”がそれぞれ指定されている。更に、アドレス管理副表2454−3内部を調べると、プロトコル優先度“p−21”の内訳から、TCP,UDP,ICMP,IGMPの順に優先度が高い。外部IPパケットF01内部“上位プロトコル”はTCPであり、外部IPパケットF02の“上位プロトコル”はUDPであるので、前記プロトコル優先度“p−21”の指定によりTCP優先度が高い外部IPパケットF01を選択し、次に外部IPパケットF02を選択する。以上により、優先して簡易カプセル化し、送出する外部IPパケットはF01であることが決定する(ステップS2010)。
<<まとめ>>
以上説明したように、本実施例においては、前記発信優先度記号により参照されるアドレス管理副表を用いて発信優先度を制御することが特徴である。IPパケット内部の上位プロトコルを参照し、上位プロトコルの種類に応じてIP転送網外部から網ノード装置に着信した外部パケットの次段階の優先度を選択するようになっている。また、上位プロトコルがTCPの場合に、上位ポート番号毎に優先度を選択できるようになっており、上位プロトコルがUDPの場合に、上位ポート番号毎に優先度を選択できるようになっている。更にアドレス管理表2454は、本発明の課題を解決するための手段において、図339及び図342を用いて説明しているアドレスマスクを含む形式に置き換えて実施でき、図339及び図341を用いて説明している送信元外部アドレスを省略した形式も実施できる。
<<優先度決定の例2>>
網ノード装置2451は、内部アドレス“7821”が付与されている論理端子2460からの外部IPパケットF03と、内部アドレス“7822”が付与されている論理端子2461からのIPパケットF04とをほぼ同時刻に受信する。網ノード装置2451は、前記取得した内部アドレス“7821”と外部IPパケットF03との組、及び内部アドレス“7822”と外部IPパケットF04との組を保持しておく。
<<IPパケットF03の発信優先度の算出>>
前記取得した内部アドレス“7821”と、外部IPパケットF03内部の宛先外部アドレス“2610”と、送信元外部アドレス“2100”とを含むレコードは、アドレス管理主表2454−1の第1行目のレコードであり、その発信優先度記号は当該レコードに“psー7200”と指定されており、アドレス管理副表2454−2より、発信優先度記号“psー7200”に対応するプロトコル優先度は“p−21”、TCPソケット優先度は“t−21”、UDPソケット優先度は“NULL”がそれぞれ指定されている。更に、アドレス管理副表2454−3内部を調べると、プロトコル優先度“p−21”の内訳からTCPの優先度が高く、アドレス管理副表2454−4内部のTCPソケット優先度“t−21”の内訳からソケット記号“sk−21”、“sk−27”の順に優先度が高く、更にソケット記号“sk−21”の内訳から送信元ソケット番号を構成するIPアドレスが“2110”、送信元ポート番号が“30”であることが分かる。外部IPパケットF03の内部に表示されているプロトコルタイプは“TCP”、送信元IPアドレスは“2110”、送信元ポート番号は“30”である。
1−1,1−2 端末
1−3,1−4 メディアルータ
1−5,1−6 接続サーバ
1−7 中継接続サーバ
1−10 IP転送網
1−11,1−12,1−13,1−14 網ノード装置
1−15乃至1−20 ルータ
2 統合IP転送網
3 IPデータ網
4 IP電話網
5−1 IP音声画像網
5−2 ベストエフォート網
6−1 通信会社Xが運用管理するIP転送網の範囲
6−2 通信会社Yが運用管理するIP転送網の範囲
7−1、7−2,7−3,7−4 通信会社Xが運用管理する網ノード装置
8−1、8−2,8−3,8−4 通信会社Yが運用管理する網ノード装置
9−1,9−2 ゲートウェイ
10−1〜10−8 統合IP転送網1の外部の通信網
11−1〜11−10 IP端末
12−1、12−2 独立型IP電話機
12−3 独立型IP音声画像装置
13−1、13−2,13−3,13−4 非独立型IP電話機
14−1,14−2,14−3,14−4 メディアルータ
15−1,15−2 LAN
16−1、16−2,16−3,16−4 非独立型IP音声画像装置
17−1、17−2,17−3,17−4 公衆電話回線
18−1〜18−8 アナログ電話機
19−1〜19−19 IP転送機能をもつルータ
20−1乃至20−4 LAN内部やメディアルータ内で用いるルータ
21−1乃至21−5 通信会社の異なるIP転送網間で用いるルータ
22−1、22−2 接続制御部
23−1、23−2 H323終端部
24−1、24−2 SCN境界部
27−1、27−2 ATM網
27−3 光通信網
27−4 フレームリレー交換網
30−1乃至30−4 IPデータ網の専用のドメイン名サーバ
31−1、31−2 IP電話網の専用のドメイン名サーバ
32−1、32−2 IP音声画像網の専用のドメイン名サーバ
33−1、33−2 ベストエフォート網の専用のドメイン名サーバ
35−1、35−2 IPデータサービス運用管理サーバ(DSS)
36−1,36−2 IP電話サービス運用管理サーバ(TES)
37−1、37−2 IP音声画像サービス運用管理サーバ(AVS)
38−1、38−2 ベストエフォートサービス運用管理サーバ(BES)
48−1、78−1 ドメイン名サーバ
Claims (26)
- IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、代理接続サーバ、ドメイン名サーバ及び運用管理サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、
端末Tj(j=1,2,・・・,n)は通信回線Ljを経て前記網ノード装置のいずれかに論理端子LPjで接続され、前記ドメイン名サーバは、前記端末Tjの電話番号TNj及び外部IPアドレスEAj、前記論理端子LPjの識別情報である内部IPアドレスIAj、前記端末Tjの接続制御を担う接続サーバSkの内部IPアドレスkの組を保持しており、端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
IP通信レコードR81及びR82がそれぞれ前記網ノード装置N1及びN2内に設定されており、前記IP通信レコードR81は、前記端末T1の外部IPアドレスEA1、前記論理端子LP1の識別情報である内部IPアドレスIA1、代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81及び内部IPアドレスIA81を含み、前記IP通信レコードR82は、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、前記論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2、代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82及び内部IPアドレスIA82を含み、
前記端末T1は、電話番号を用いて前記端末T2に接続するために接続要求、電話番号TN1及びTN2を含み、代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット1を送信し、前記外部IPパケット1は前記通信回線L1を経て前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記網ノード装置N1は、前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81の規定に従って、前記外部IPパケット1内の外部IPアドレスが満たすべきIPアドレス入力条件を調べ、前記条件を満たさない前記外部IPパケット1を廃棄し、
前記条件が満たされると、前記網ノード装置N1は、前記外部IPパケット1をIPカプセル化することによって第1形式の内部IPパケット11を形成して送信し、前記内部IPパケット11の宛先アドレスは前記代理接続サーバPS1の内部IPアドレスIA81であり、前記代理接続サーバPS1は、前記内部IPパケット11を第2形式の内部IPパケット12に変換して接続サーバS1へ送信し、
前記接続サーバS1は、前記内部IPパケット12から前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1、前記内部IPアドレスIA1を取得し、前記宛先端末T2の電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、前記論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2及び前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2の内部IPアドレスIA92を取得し、前記接続サーバS1は前記電話番号TN1及びTN2から回線番号CN12を定め、前記電話番号TN1及びTN2、前記回線番号CN12、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2、その時点の時刻を通信開始時刻として管理表MG1に記録し、
前記接続サーバS1は、前記内部IPアドレスIA92を用いて、前記接続要求及び前記回線番号CN12を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2へ送信し、前記接続サーバS2は、前記初期アドレスメッセージから前記電話番号TN1及びTN2、前記回線番号CN12、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2を取得し、前記電話番号TN1及びTN2、前記回線番号CN12、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2、その時点の時刻を通信開始時刻として管理表MG2に記録し、
前記接続サーバS2は、前記宛先端末T2が着信可能であるかを確認し、着信通知及び前記電話番号TN1を含む第2形式の内部IPパケット21を送信すると、前記代理接続サーバPS2は、受信した前記内部IPパケット21から前記着信通知を含む第1形式の内部IPパケット22を形成して送信し、前記内部IPパケット22は、前記網ノード装置N2で、前記着信通知を含み、前記端末T2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット2に変換され、前記外部IPパケット2は前記通信回線L2を経て前記端末T2に到達し、前記端末T2は前記着信通知及び前記電話番号TN1を取得し、前記接続サーバS2は前記内部IPパケット21を送信した後、着信可否通知及び前記回線番号CN12を含むアドレス完了メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記アドレス完了メッセージを受信し、
前記端末T2は、応答準備開始を知らせる呼出中通知を含み、前記代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82を宛先アドレスとする外部IPパケット3を送信し、前記外部IPパケット3は、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、前記判定に合格すると、前記呼出中通知を含み、前記代理接続サーバPS2の内部IPアドレスIA82を宛先アドレスとする第1形式の内部IPパケット31となり、
前記代理接続サーバPS2において、前記接続サーバS2の内部IPアドレスを宛先アドレスとする第2形式の内部IPパケット32に変換されて前記接続サーバS2に到達し、前記接続サーバS2は、前記呼出中通知及び前記回線番号CN12を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は、前記呼経過メッセージを参照して前記呼出中通知を含む第2形式の内部IPパケット41を送信し、前記内部IPパケット41は前記代理接続サーバPS1により第1形式の内部IPパケット42に変換され、前記網ノード装置N1で、前記呼出中通知を含み、前記外部IPアドレスEA1が宛先アドレスである外部IPパケット4に変換され、前記外部IPパケット4は前記通信回線L1を経て前記端末T1に到達し、
前記端末T2は、応答を知らせる応答通知及び前記端末T2のポート番号PN2を含み、前記代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82を宛先アドレスとする外部IPパケット5を送信し、前記外部IPパケット5の外部IPアドレスは、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、前記判定に合格すると、前記応答通知を含み、前記代理接続サーバPS2の内部IPアドレスIA82を宛先アドレスとする第1形式の内部IPパケット51となり、前記代理接続サーバPS2において、前記接続サーバS2の内部IPアドレスを宛先アドレスとする第2形式の内部IPパケット52に変換されて前記接続サーバS2に到達し、前記接続サーバS2は、前記応答通知、前記回線番号CN12及び前記端末T2のポート番号PN2を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は、前記応答通知、前記端末T2の外部IPアドレスEA2及びポート番号PN2を含む第2形式の内部IPパケット61を送信し、前記内部IPパケット61は前記代理接続サーバPS1により第1形式の内部IPパケット62に変換され、前記網ノード装置N1で、前記応答通知を含み、前記外部IPアドレスEA1が宛先アドレスである外部IPパケット6に変換され、前記応答通知、前記端末T2の外部IPアドレスEA2及びポート番号PN2を含む前記外部IPパケット6は前記通信回線L1を経て前記端末T1に到達し、
前記接続サーバS1及びS2は、前記網ノード装置N1及びN2のアドレス管理表1及び2内にそれぞれIP通信レコードR1及びR2を設定し、前記IP通信レコードR1は、前記端末T1及び前記端末T2の外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2を含み、前記IP通信レコードR2も、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2を含み、
前記IP通信レコードR1及びR2は、前記網ノード装置N1及びN2の間に内部IPパケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記外部IPアドレスEA1を送信元アドレス,前記端末T2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレス,前記ポート番号PN2を宛先ポート番号とする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は、前記網ノード装置N1で前記IP通信レコードR1の管理の基にIPアドレス入力条件に従って判定され、前記判定に合格するとIPカプセル化され、前記内部IPアドレスIA2を宛先アドレスとする内部IPパケット7に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で逆IPカプセル化されて復元された前記外部IPパケット7が前記端末T2に送信され、
前記端末T1が、通信切断要求を含み、前記代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット9を送信すると、前記外部IPパケット9は前記通信切断要求を含む内部IPパケット9になって前記接続サーバS1に到達し、前記接続サーバS1及びS2は、前記通信切断要求通知乃至切断通知受信報告、及び前記回線番号CN12を含む解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
その時点の時刻を通信終了時刻として前記管理表MG1及びMG2に記録し、
前記運用管理サーバは、前記接続サーバS1又はS2に問合せて、前記管理表MG1又はMG2に記録されている送信元電話番号、宛先電話番号、回線番号、端末間通信の開始時刻及び終了時刻を取得し、前記端末T1及びT2の間の通信管理情報若しくは課金情報として収集し、
アドレス入力条件を満たす外部IPパケットのみが入力可能であるIP転送網を経由した2端末間通信が可能であり、宛先端末T2が呼出中通知及び応答通知を別個に送出し、前記呼出中通知及び応答通知は接続要求元の端末T1へ到達し、前記端末T1又はT2が送信した外部IPパケットはIPカプセル化されて接続要求毎に設定され、通信終了後は解放される通信パスを転送され、接続制御メッセージが電話番号に依存して定められる回線番号を含むことにより、他の2端末間通信用の接続制御メッセージと容易かつ確実に識別されて接続制御が遂行されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、代理接続サーバ及びドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、
端末Tj(j=1,2、・・・)は通信回線Ljを経て前記網ノード装置のいずれかに論理端子LPjで接続され、前記ドメイン名サーバは、前記端末Tjの電話番号TNj及び外部IPアドレスEAj、前記論理端子LPjの識別情報である内部IPアドレスIAj、前記端末Tjの接続制御を担う接続サーバSkの内部IPアドレスkの組を保持しており、端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81が前記網ノード装置N1内に設定されており、前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR82が前記網ノード装置N2内に設定されており、
前記端末T1は、電話番号を用いて前記端末T2に接続するために、接続要求、電話番号TN1及びTN2を含み、代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット1を送信し、前記外部IPパケット1は前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記網ノード装置N1は、前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81の規定に従って、前記外部IPパケット1内の外部IPアドレスが満たすべきIPアドレス入力条件を調べ、前記条件を満たさない前記外部IPパケット1を廃棄し、
前記条件が満たされると、前記網ノード装置N1は、前記外部IPパケット1をIPカプセル化することによって前記代理接続サーバPS1の内部IPアドレスIA81を宛先アドレスとする第1形式の内部IPパケット11を形成して送信し、前記代理接続サーバPS1は、前記内部IPパケット11を第2形式の内部IPパケット12に変換して接続サーバS1へ送信し、
前記接続サーバS1は、前記内部IPパケット12から前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1を取得し、前記宛先端末2の電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、前記論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2、前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2の内部IPアドレスIA92を取得し、
前記接続サーバS1は、前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2へ送信し、前記接続サーバS2は、前記初期アドレスメッセージから前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2を取得し、前記接続サーバS2は、前記着信通知及び前記電話番号TN1を含む第2形式の内部IPパケット21を送信すると、前記代理接続サーバPS2は、受信した前記内部IPパケット21から前記着信通知を含む第1形式の内部IPパケット22を形成して送信し、前記内部IPパケット22は、前記網ノード装置2で前記着信通知を含む外部IPパケット2に変換され、前記外部IPパケット2は前記通信回線L2を経て前記端末2に到達し、前記端末T2は前記着信通知及び前記電話番号TN1を取得し、前記接続サーバS2は着信可否通知を含むアドレス完了メッセージを前記接続サーバS1へ送信し、
前記端末T2は、応答準備開始を知らせる呼出中通知を含み、代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82を宛先アドレスとする外部IPパケット3を送信し、前記外部IPパケット3は、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、前記呼出中通知を含む第1形式の内部IPパケット31となり、第2形式の内部IPパケット32に変換されて前記接続サーバS2に到達し、前記接続サーバS2は前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記呼出中通知を含む第2形式の内部IPパケット41を送信し、前記内部IPパケット41は第1形式の内部IPパケット42に変換され、前記網ノード装置1で外部IPパケット4に変換されて前記端末T1に到達し、
前記端末T2は応答を知らせる応答通知を含む外部IPパケット5を送信し、前記外部IPパケット5は、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、前記応答通知を含む第1形式の内部IPパケット51となり、第2形式の内部IPパケット52に変換されて前記接続サーバS2に到達し、前記接続サーバS2は前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は、前記応答通知及び前記端末2の外部IPアドレスEA2を含む第2形式の内部IPパケット61を送信し、前記内部IPパケット61は第1形式の内部IPパケット62に変換され、前記網ノード装置1で前記応答通知を含む外部IPパケット6に変換され、前記応答通知及び前記端末2の外部IPアドレスEA2を含む前記外部IPパケット6は前記端末T1に到達し、
前記接続サーバS2は、前記網ノード装置N2に対して前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR2の設定を指示し、前記接続サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR1の設定を指示し、
前記IP通信レコードR1及びR2は、前記網ノード装置N1及びN2の間に内部IPパケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記外部IPアドレスEA1を送信元アドレス,前記端末2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は、前記網ノード装置N1で前記IP通信レコードR1の管理の基にIPアドレス入力条件に従って判定され、前記判定に合格するとIPカプセル化され、前記内部IPアドレスIA2を宛先アドレスとする内部IPパケット7に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で逆IPカプセル化されて復元された前記外部IPパケット7が前記端末T2に送信され、
前記端末T1が、通信切断要求を含み、前記代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット9を送信すると、前記外部IPパケット9は、前記通信切断要求を含む内部IPパケット9になって前記接続サーバS1に到達し、前記接続サーバS1及びS2は、前記通信切断要求通知若しくは切断通知受信報告を含む解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
アドレス入力条件を満たす外部IPパケットのみが入力可能であるIP転送網を経由した2端末間通信が可能であり、宛先端末T2が呼出中通知及び応答通知を別個に送出し、前記呼出中通知及び応答通知は接続要求元の端末T1へ到達し、前記端末T1又はT2が送信した外部IPパケットはIPカプセル化されて接続要求毎に設定され、通信終了後は解放される通信パスを転送されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - 前記接続サーバS2は、前記接続サーバS2の質問に専ら回答するために設置されるドメイン名サーバDS2に前記端末T2の電話番号TN2を提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、前記論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2を取得し、前記接続サーバS2は、前記取得した外部IPアドレスEA2及び内部IPアドレスIA2を前記アドレス完了メッセージ、前記呼経過メッセージ若しくは前記応答メッセージのいずれかに格納して前記接続サーバS1へ転送するようになっており、前記接続サーバS1は前記ドメイン名サーバDS1から前記端末T2の外部IPアドレスEA2、前記内部IPアドレスIA2を取得しない請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記端末T2は前記着信通知を含む外部IPパケット2を受信すると、呼出中通知及び端末T2のポート番号PN2を含む外部IPパケット3を形成して送信し、前記接続サーバS2は、前記呼出中通知及び前記ポート番号PN2を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記端末T2は、応答通知を含む外部IPパケット5を送信するが、応答通知及び前記端末T2のポート番号PN2を含む外部IPパケット5を送信せず、前記接続サーバS2は、応答通知を含む応答メッセージを前記接続サーバS1へ送信するが、応答通知及び前記ポート番号PN2を含む応答メッセージを前記接続サーバS1へ送信せず、前記接続サーバS1は前記応答通知、前記端末2の外部IPアドレスEA2及び前記ポート番号PN2を含む内部IPパケット61を前記端末T1に向けて送信するようになっている請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記端末T2は応答通知を送信するが前記ポート番号PN2を送信せず、前記応答メッセージは前記ポート番号PN2を含まず、前記接続サーバS1は前記応答通知及び前記端末T2の外部IPアドレスEA2を含む第2形式の内部IPパケット61を送信するが前記ポート番号PN2を送信せず、前記端末T1は前記応答通知及び前記端末T2の外部IPアドレスEA2を受信するが、前記ポート番号PN2を受信せず、前記端末1は、前記端末2の公開されているポート番号PN2を設定したIPパケットを前記端末2に送信するようになっている請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記端末T2に代えて、外部IPアドレスEA2を有するメディアルータMR2が前記通信回線L2を経て前記網ノード装置N2に接続されており、前記メディアルータMR2は電話番号Qj(j=1,2,・・・)が付与された複数の電話機を接続しており、前記電話番号Qjと前記メディアルータMR2が送信する電話音声を格納した外部IPパケット内部の送信元ポート番号Pjとの1:1対応を示す電話番号ポート番号対応表を含み、前記端末T1から送信された外部IPパケット内の宛先ポート番号Pjを基に、前記複数の電話機から前記電話番号Tjが付与された電話機を識別し、前記端末T1が前記メディアルータMR2を経由して前記電話番号Tjが付与された電話機と通信を実施し得る請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記電話番号がホスト名であり、前記端末Tjはそれぞれ外部IPアドレスEAj及びホスト名TNjを付与され、前記ドメイン名サーバは、前記端末Tjのホスト名TNj及び外部IPアドレスEAj、前記論理端子LPjの識別情報である内部IPアドレスIAj、前記端末Tjの接続制御を担う接続サーバSkの内部IPアドレスkの組を保持しており、前記端末T1はホスト名を用いて前記端末T2に接続要求し、前記接続サーバS1は、前記内部IPパケット12から前記ホスト名TN1及びTN2、前記端末1の外部IPアドレスEA1を取得し、前記宛先端末2のホスト名TN2をドメイン名サーバDS1に提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2、前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2の内部IPアドレスIA92を取得するようになっている請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記代理接続サーバPS1及び接続サーバS1を一体化して接続サーバS1xとし、前記接続サーバS1xの外部IPアドレスは前記外部IPアドレスEA81であり、前記代理接続サーバPS2及び接続サーバS2を一体化して接続サーバS2xとして実施し、前記接続サーバS2xの外部IPアドレスは前記外部IPアドレスEA82であり、前記接続サーバS1xの内部IPアドレスはIA91であり、前記接続サーバS2xの内部IPアドレスはIA92であり、前記接続サーバS1xは前記網ノード装置N1と第1形式の内部IPパケットを送受し、前記接続サーバS2xは前記網ノード装置N2と前記第1形式の内部IPパケットを送受し、前記いずれの第1形式の内部IPパケットも、逆IPカプセル化することにより外部IPパケットに復元可能であり、前記接続サーバS1x及びS2xは、前記IP転送網内の各サーバと第2形式の内部パケットを送受するようになっており、前記第2形式の内部パケットは逆IPカプセル化することにより外部IPパケットに復元しない請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記接続サーバS1及びS2を接続サーバXとして一体化し、前記代理接続サーバPS1及びPS2はそれぞれ前記接続サーバXとの間で第2形式の内部IPパケットを送受可能であり、前記端末T1が電話番号を用いて前記端末T2に接続要求すると、前記接続サーバXが前記初期アドレスメッセージ、前記アドレス完了メッセージ、前記呼経過メッセージ、前記応答メッセージ、前記解放メッセージ、前記解放完了メッセージそれぞれを生成して送信し、受信する手順を省いて、単一の接続サーバにより2端末間の接続制御を実施するようになっている請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記接続サーバ及び代理接続サーバの全てを接続サーバYとして一体化し、前記接続サーバYは網ノード装置との間で内部IPパケットを送受可能であり、前記端末T1が電話番号を用いて前記端末T2に接続要求すると、前記接続サーバXが前記初期アドレスメッセージ、前記アドレス完了メッセージ、前記呼経過メッセージ、前記応答メッセージ、前記解放メッセージ、前記解放完了メッセージそれぞれを生成して送信し、受信する手順を省いて、単一の接続サーバYにより2端末間の接続制御を実施するようになっている請求項1又は2に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、ドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に端末T1及びT2が接続されており、前記端末T1は、通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、前記端末T2は、通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
前記端末T1は電話番号を用いて前記端末T2に接続を要求するため、接続要求及び前記宛先端末T2の電話番号TN2を接続サーバS1xに送り、前記接続サーバS1xは、前記電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示して前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2xのIPアドレス2を取得し、前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xは前記接続要求に基づく着信通知を前記端末TN2に送出し、
前記端末T2から応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xが前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1xへ送り、前記接続サーバS1xが前記呼出中通知を前記端末T1に送り、
前記端末T2から応答を知らせる応答通知を前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xが前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1xへ送信し、前記接続サーバS1xは前記応答通知及び前記端末2の外部IPアドレスEA2を前記端末1へ送り、前記接続サーバS1x及びS2xはそれぞれ前記網ノード装置N1及びN2に対してIP通信レコードR1及びR2の設定を指示し、前記IP通信レコードR1及びR2は前記論理端子LP1及びLP2を識別する内部IPアドレスIA1及びIA2を共に含んでおり、前記IP通信レコードR1及びR2は前記網ノード装置N1及びN2の間に内部IPパケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記端末T2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記IP通信レコードR1の規定に従うIPアドレス入力条件を満たすかが調べられ、前記論理端子LP2の識別情報である前記内部IPアドレスIA2を宛先アドレスとする内部IPパケット7に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で復元された外部IPパケット7が前記端末2に送信され、
前記端末T1又はT2が通信切断要求を含む外部IPパケット9を送信すると、前記接続サーバS1x及びS2xは、前記通信切断要求通知に関わる解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記網ノード装置N1及びN2にIP通信レコードR1及びR2が設定されることにより前記IP転送網内部に前記端末T1とT2の通信パスが形成され、前記端末T1又はT2からの通信切断要求により、前記IP通信レコードR1及びR2が抹消されて前記通信パスが抹消されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、端末Tj(j=1,2,・・)は、通信回線Ljを経て前記網ノード装置の論理端子LPjに接続され、前記網ノード装置はアドレス管理表及びアドレス管理表に設定されたレコードを含み、前記網ノード装置の間では前記レコードを用いた通信が可能であり、
端末T1は通信回線L1及び論理端子LP1を経て網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2及び論理端子LP2を経て網ノード装置N2に接続され、接続サーバS1は前記網ノード装置N1に接続され、接続サーバS2は前記網ノード装置N2に接続され、前記接続サーバS1及びS2と前記網ノード装置N1及びN2とは前記IP転送網内部の通信回線で接続され、
前記端末T1から前記端末T2の電話番号及び前記端末T2への通信接続の要求を、前記網ノード装置N1及び接続サーバS1を経由して前記接続サーバS2に送り、前記接続サーバS2は前記端末T2への通信接続の要求を前記端末T2に送り、前記端末T2は応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2に送り、次に応答通知を送り、
前記網ノード装置N1は、前記網ノード装置N1に含まれるアドレス管理表H1に前記論理端子LP2を識別するアドレスを含むレコードR1を設定し、前記網ノード装置N2は、前記網ノード装置N2に含まれるアドレス管理表H2に前記論理端子LP1を識別するアドレスを含むレコードR2を設定し、前記レコードR1及びR2は前記論理端子LP1及びLP2の間に通信パスを定めており、
前記端末T1は、前記端末T2のIPアドレスを宛先アドレスとするIPパケットGP1を前記網ノード装置N1に転送し、前記網ノード装置N1は、前記レコードR1を用いて、前記通信パスを経由して前記IPパケットGP1を含む内部パケットNP1を前記網ノード装置N2に送り、前記網ノード装置N2は、前記内部パケットNP1から前記IPパケットGP1を復元し、復元して得られた前記IPパケットGP1を前記前記論理端子LP2を経て前記端末T2に送り、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記端末T1又はT2からの通信切断の要求を基に、前記網ノード装置N1及びN2が前記レコードR1及びR2を消去することにより前記通信パスが消去されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、代理接続サーバ、ドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、前記ドメイン名サーバは、端末Tj(j=1,2,・・・)の電話番号TNj及び外部IPアドレスEAj、論理端子LPjの識別情報IAj、前記端末Tjの接続制御を担う接続サーバSkの内部アドレスkの組を保持しており、
前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81が前記網ノード装置N1内に設定され、前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR82が前記網ノード装置N2内に設定されており、
端末T1は、端末T2に接続を要求するために、接続要求、電話番号TN1及びTN2を含み、代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット1を送信し、
前記網ノード装置N1は、前記外部IPパケット1が含む外部IPアドレスを対象に、前記IP通信レコードR81が規定する簡易カプセル化条件を調べ、前記簡易カプセル化は前記外部IPパケット1に宛先内部アドレスを含み送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを付与することであり、
前記条件を満たさない外部IPパケット1を廃棄し、前記条件が満たされると、前記網ノード装置N1は、前記外部IPパケット1を簡易カプセル化して第1形式の内部パケット11を形成して送信し、前記内部パケット11の宛先アドレスは前記代理接続サーバPS1の内部アドレスIA81であり、前記代理接続サーバPS1は前記内部パケット11を第2形式の内部パケット12に変換して接続サーバS1へ送信し、
前記接続サーバS1は、前記内部パケット12から前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1を取得し、前記宛先端末2の電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示して、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、論理端子LP2の識別情報IA2、前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2の内部アドレスIA92を取得し、
前記接続サーバS1は前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2へ送信し、前記接続サーバS2は、前記初期アドレスメッセージから前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部アドレスIA1及びIA2を取得し、
前記接続サーバS2は着信通知及び前記電話番号TN1を含む第2形式の内部パケット21を送信し、前記内部パケット21は代理接続サーバPS2で第1形式の内部パケット22に変換され、前記網ノード装置N2で外部IPパケット2に変換され、前記着信通知及び前記電話番号TN1を含む外部IPパケット2が前記端末T2に到達し、前記接続サーバS2は着信可否通知を含むアドレス完了メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、
前記端末T2は、応答準備開始を知らせる呼出中通知を含み、代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82を宛先アドレスとする外部IPパケット3を送信し、前記外部IPパケット3の外部IPアドレスは、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定する簡易カプセル化条件を判定され、前記呼出中通知を含む第1形式の内部パケット31となり、第2形式の内部パケット32となって前記接続サーバS2に到達し、前記接続サーバS2は前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記呼出中通知を含む第2形式の内部パケット41を送信し、前記内部パケット41は第1形式の内部パケット42になり、前記網ノード装置N1で前記呼出中通知を含む外部IPパケット4となって前記端末T1に到達し、
前記端末T2は応答を知らせる応答通知を含む外部IPパケット5を送信し、前記外部IPパケット5は前記網ノード装置N2で簡易カプセル化条件を判定され、前記応答通知を含む第1形式の内部パケット51となり、第2形式の内部パケット52となって前記接続サーバS2へ到達し、前記接続サーバS2は前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記応答通知及び前記端末T2の外部IPアドレスEA2を含む第2形式の内部パケット61を送信し、前記内部パケット61は第1形式の内部パケット62になり、網ノード装置N1で前記応答通知及び前記端末T2の外部IPアドレスEA2を含む外部IPパケット6になって前記端末T1に到達し、
前記接続サーバS2は、前記網ノード装置N2に対して前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR2の設定を指示し、前記接続サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR1の設定を指示し、前記IP通信レコードR1及びR2は前記網ノード装置N1及びN2の間に内部パケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記外部IPアドレスEA1を送信元アドレス,前記端末2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は、前記網ノード装置N1で前記IP通信レコードR1の管理の基に簡易カプセル化条件を満たすかが調べられ、前記条件が満たされると前記簡易カプセル化され、前記論理端子LP2の前記識別情報IA2を根拠に定められた内部アドレスIA2xを宛先アドレスとする内部パケット7となって前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で簡易逆カプセル化されて復元された外部IPパケット7が前記端末T2に送信され、前記簡易逆カプセル化は前記内部パケット7から送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを除くことであり、
前記端末T1が、通信切断要求を含み、前記外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット9を送信すると、前記外部IPパケット9は前記通信切断要求を含む内部パケット9になって前記接続サーバS1に到達し、前記接続サーバS1及びS2は前記通信切断要求通知に関わる解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを前記接続サーバS1から送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
前記宛先端末T2が呼出中通知及び応答通知を別個に送出し、前記呼出中通知及び応答通知は別個に接続要求元端末T1へ到達し、前記端末T1又はT2が送信した外部IPパケットはIPカプセル化されて接続要求毎に設定され、通信終了後は解放される通信パスを転送され、端末T1又はT2は前記通信パス解放を意味する切断報告を受信し、
アドレス入力条件を満たす外部IPパケットのみが入力可能であるIP転送網を経由した2端末間通信が可能であり、宛先端末T2が呼出中通知及び応答通知を別個に送出し、前記呼出中通知及び応答通知は接続要求元の端末T1へ到達し、前記端末T1又はT2が送信した外部IPパケットは簡易カプセル化されて接続要求毎に設定され、通信終了後は解放される通信パスを転送されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、ドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
前記端末T1は、前記端末T2に接続を要求するために接続要求、電話番号TN2を接続サーバS1に送り、前記接続サーバS1は、前記宛先端末T2の電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示して、前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2のアドレスIA92を取得し、
前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2へ送信し、前記接続サーバS2は着信通知を前記端末T2に送り、
前記端末T2は応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2に送り、前記接続サーバS2は前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記呼出中通知を前記端末T1に送り、
前記端末T2は応答を知らせる応答通知を前記接続サーバS2へ送り、前記接続サーバS2は前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記応答通知を前記端末T1に送り、
前記接続サーバS2は、前記網ノード装置N2に対して前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR2の設定を指示し、前記接続サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR1の設定を指示し、前記IP通信レコードR1及びR2は、前記網ノード装置N1及びN2の間に内部パケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記外部IPアドレスEA1を送信元アドレスとし、前記端末2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は、前記網ノード装置N1で前記IP通信レコードR1の管理の基に簡易カプセル化条件を満たすかが調べられ、前記簡易カプセル化は前記外部IPパケット7に宛先内部アドレスを含み送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを付与することであり、
前記条件を満たすと前記簡易カプセル化され、前記論理端子LP2の前記識別情報IA2を根拠に定められた内部アドレスIA2xを宛先アドレスとする内部パケット7となって前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で前記簡易逆カプセル化されて復元された前記外部IPパケット7が前記端末T2に送信され、前記簡易逆カプセル化は前記内部パケット7から送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを除くことであり、前記端末T1が通信切断要求を前記接続サーバS1に送り、前記接続サーバS1及びS2は前記通信切断要求通知に関わる解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記網ノード装置N1及びN2にIP通信レコードR1及びR2が設定されて前記IP転送網内部に前記端末T1とT2の通信パスが形成され、前記端末T1又はT2からの通信切断要求により前記通信パスが抹消され、前記通信パスは外部IPパケットを簡易カプセル化したパケットにより通信が行われることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバを含み、前記網ノード装置はアドレス管理表及びアドレス管理表に設定されたレコードを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、前記網ノード装置N1及びN2は、それぞれレコードの設定及び消去を行うアドレス管理表H1及びH2を含み、
前記端末T1は、前記端末T2に接続を要求するために、接続要求、前記端末T2の電話番号TN2を接続サーバS1に送り、前記接続サーバS1は前記接続要求を前記接続サーバS2へ送り、前記接続サーバS2は着信通知を前記端末T2に送り、前記端末T2は応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2に送ると共に、応答通知を送り、
前記網ノード装置N2は、前記アドレス管理表H2に前記論理端子LP1の識別情報を含むレコードR2の設定を行い、
前記網ノード装置N1は、前記アドレス管理表H1に前記論理端子LP2の識別情報を含むレコードR1の設定を行い、前記レコードR1及びR2により前記IP転送網内部に前記論理端子LP1及びLP2の間の通信パスが設定され、
前記端末T1が前記端末T2を宛先アドレスとする外部IPパケットGP1を送信すると、前記外部IPパケットGP1は前記網ノード装置N1で前記レコードR1を基に簡易カプセル化されて内部IPパケットNP1となり、前記簡易カプセル化は前記外部IPパケットGP1に宛先内部アドレスを含み送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを付与することであり、
前記内部IPパケットNP1は前記通信パスを転送され、前記網ノード装置N2で簡易逆カプセル化されて復元された前記外部IPパケットGP1が、前記論理端子LP2を経由して前記端末T2に送信され、前記簡易逆カプセル化は前記内部パケット7から送信元内部アドレスを含まない簡易ヘッダを除くことであり、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記端末T1又はT2からの通信切断要求により、前記レコードR1及びR2が消去されて前記通信パスが消去されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、代理接続サーバ及びドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に複数の端末が接続されており、
端末Tj(j=1,2,・・・)は、通信回線Ljを経て前記網ノード装置のいずれかに論理端子LPjで接続され、前記ドメイン名サーバは、前記端末Tjの電話番号TNj及び外部IPアドレスEAj、前記論理端子LPjの識別情報である内部IPアドレスIAj、前記端末Tjの接続制御を担う接続サーバSkの内部IPアドレスkの組を保持しており、
端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81が前記網ノード装置N1内に設定されており、前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR82が前記網ノード装置N2内に設定されており、
前記端末T1は、電話番号を用いて前記端末T2に接続を要求するために、接続要求、電話番号TN1及びTN2を含み、代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット1を送信し、前記外部IPパケット1は前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記網ノード装置N1は、前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR81の規定に従って、前記外部IPパケット1内の外部IPアドレスが満たすべきIPアドレス入力条件を調べ、前記条件を満たさない前記外部IPパケット1を廃棄し、
前記条件が満たされると、前記網ノード装置N1は、前記外部IPパケット1をIPカプセル化せずに送信し、前記外部IPパケット1は前記代理接続サーバPS1に到達し、前記代理接続サーバPS1は、前記外部IPパケット1の宛先アドレスを前記接続サーバS1の内部IPアドレスIA91に変換して内部IPパケット1を形成して送信し、内部IPアドレスIA91は前記IP転送網の外部から秘匿されており、
前記接続サーバS1は、受信した前記内部IPパケット1を用いて前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1を取得し、前記宛先端末T2の電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2、前記端末T2の接続制御を担う接続サーバS2の内部IPアドレスIA92を取得し、
前記接続サーバS1は、前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2へ送信し、前記接続サーバS2は、前記初期アドレスメッセージから前記電話番号TN1及びTN2、前記外部IPアドレスEA1及びEA2、前記内部IPアドレスIA1及びIA2を取得し、
前記接続サーバS2は、前記着信通知及び前記電話番号TN1を含む内部IPパケット2を送信すると、前記代理接続サーバPS2は、受信した前記内部IPパケット2の宛先アドレスを前記端末T2の外部IPアドレスEA2に変換して外部IPパケット2を形成して送信し、前記外部IPパケット2は前記網ノード装置N2、前記通信回線L2を経て前記端末T2に到達し、前記端末T2は前記着信通知及び前記電話番号TN1を取得し、前記接続サーバS2は着信可否通知を含むアドレス完了メッセージを前記接続サーバS1へ送信し、
前記端末T2は、応答準備開始を知らせる呼出中通知を含み、代理接続サーバPS2の外部IPアドレスEA82を宛先アドレスとする外部IPパケット3を送信し、前記外部IPパケット3は、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、
前記条件が満たされると、前記網ノード装置N2は、前記外部IPパケット3をIPカプセル化せずに送信し、前記外部IPパケット3は前記代理接続サーバPS2に到達し、前記代理接続サーバPS2は、前記外部IPパケット3の宛先アドレスを前記内部IPアドレスIA92に変換して内部IPパケット3を形成して送信し、
前記接続サーバS2は、受信した前記内部IPパケット3を用いて前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記呼出中通知を含む内部IPパケット4を送信し、前記内部IPパケット4は前記代理接続サーバPS1で外部IPパケット4に変換され、前記網ノード装置N1、前記通信回線L1を経て前記端末T1に到達し、
前記端末T2は応答を知らせる応答通知を含む外部IPパケット5を送信し、前記外部IPパケット5は、前記網ノード装置N2で前記IP通信レコードR82が規定するIPアドレス入力条件に従って判定され、
前記条件が満たされると、前記網ノード装置N2は、前記外部IPパケット5をIPカプセル化せずに送信し、前記外部IPパケット5は前記代理接続サーバPS2に到達すると、前記代理接続サーバPS2は、前記外部IPパケット5の宛先アドレスを前記内部IPアドレスIA92に変換して内部IPパケット5を形成して送信し、
前記接続サーバS2は、受信した前記内部IPアドレスIA92を用いて前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1へ送信し、前記接続サーバS1は前記応答通知及び前記端末T2の外部IPアドレスEA2を含む内部IPパケット6を送信し、前記内部IPパケット6は外部IPパケット6に変換され、前記網ノード装置N1、前記通信回線L1を経て前記端末T1に到達し、
前記接続サーバS2は、前記網ノード装置N2に対して前記論理端子LP2の識別情報を含むIP通信レコードR2の設定を指示し、前記接続サーバS1は、前記網ノード装置N1に対して前記論理端子LP1の識別情報を含むIP通信レコードR1の設定を指示し、
前記IP通信レコードR1及びR2は、前記網ノード装置N1及びN2の間に内部IPパケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記外部IPアドレスEA1を送信元アドレスとし、前記端末T2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は前記網ノード装置N1で前記IP通信レコードR1の管理の基にIPアドレス入力条件に従って判定され、
前記判定に合格するとIPカプセル化され、前記内部IPアドレスIA2を宛先アドレスとする内部IPパケット7に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記網ノード装置N2で逆IPカプセル化されて復元された前記外部IPパケット7が前記端末T2に送信され、
前記端末T1が、通信切断要求を含み、前記代理接続サーバPS1の外部IPアドレスEA81を宛先アドレスとする外部IPパケット9を送信すると、前記外部IPパケット9は前記通信切断要求を含む内部IPパケット9になって前記接続サーバS1に到達し、前記接続サーバS1及びS2は前記通信切断要求通知若しくは切断通知受信報告を含む解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
前記端末T1又はT2が宛先外部IPアドレスを前記代理接続サーバPS1又はPS2の外部IPアドレスとする外部IPパケットを送出すると、前記外部IPパケットは前記網ノード装置でIPカプセル化されずに前記代理接続サーバPS1又はPS2に到達し、前記端末T1又はT2が通信先端末の外部IPアドレスEA2又はEA1を宛先アドレスとする外部IPパケットを送出すると、前記網ノード装置N1又はN2でIPカプセル化されて前記通信パスP12を転送され、
アドレス入力条件を満たす外部IPパケットのみが入力可能であるIP転送網を経由した2端末間通信が可能であり、宛先端末T2が呼出中通知及び応答通知を別個に送出し、前記呼出中通知及び応答通知は接続要求元の端末T1へ到達し、前記端末T1及びT2が送信する外部IPパケットはIPカプセル化されずに代理接続サーバに到達し、又、前記端末T1又はT2が、T2乃至T1に送信した外部IPパケットはIPカプセル化されて接続要求毎に設定され、通信終了後は解放される通信パスを転送されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバ、ドメイン名サーバを含み、前記IP転送網に端末T1及びT2が接続されており、前記端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、前記端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、
前記端末T1は電話番号を用いて前記端末T2に接続を要求するため、接続要求及び前記宛先端末T2の電話番号TN2を前記接続サーバS1xに送り、
前記接続サーバS1xは前記電話番号TN2をドメイン名サーバDS1に提示して接続サーバS2xのIPアドレス2を取得し、前記接続要求を含む初期アドレスメッセージを前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xは前記接続要求を前記端末T2に送り、
前記端末T2から応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xが前記呼出中通知を含む呼経過メッセージを形成して前記接続サーバS1xへ送り、前記接続サーバS1xが前記呼出中通知を前記端末T1に送り、
前記端末T2から応答を知らせる応答通知を前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xが前記応答通知を含む応答メッセージを形成して前記接続サーバS1xへ送信し、前記接続サーバS1xは前記応答通知を前記端末T1に送り、
前記接続サーバS1x及びS2xはそれぞれ前記網ノード装置N1及びN2に対してIP通信レコードR1及びR2の設定を指示し、前記IP通信レコードR1及びR2はそれぞれ前記論理端子LP1及びLP2を識別する内部IPアドレスIA1及びIA2を共に含んでおり、前記網ノード装置N1及びN2の間に内部IPパケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記端末T2の外部IPアドレスEA2を宛先アドレスとする外部IPパケット7を送信すると、前記外部IPパケット7は前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記IP通信レコードR1の規定に従うIPアドレス入力条件を満たすかを調べられ、前記論理端子LP2の識別情報である前記内部IPアドレスIA2を宛先アドレスとする内部IPパケット7に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記内部IPパケット7は前記外部IPパケット7を含み、前記網ノード装置N2で復元された前記外部IPパケット7が前記端末2に送信され、
前記端末T1又はT2が通信切断要求を送ると、前記接続サーバS1x及びS2xは前記通信切断要求通知に関わる解放メッセージ若しくは解放完了メッセージを送受し、前記IP通信レコードR1及びR2の抹消を指示し、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記網ノード装置N1及びN2にIP通信レコードR1及びR2が設定され、前記IP転送網内部に前記端末T1及びT2の間の通信パスが形成され、前記端末T1又はT2からの通信切断要求により前記通信パスが抹消されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - IP転送網は複数の網ノード装置、接続サーバを含み、前記IP転送網に端末T1及びT2が接続されており、前記端末T1は通信回線L1を経て論理端子LP1で網ノード装置N1に接続され、前記端末T2は通信回線L2を経て論理端子LP2で網ノード装置N2に接続され、前記網ノード装置N1及びN2はそれぞれレコードの設定及び消去が可能なアドレス管理表H1及びH2を含み、
前記端末T1は、前記端末T2への接続要求及び前記宛先端末T2の電話番号TN2を前記接続サーバS1xに送り、
前記接続サーバS1xは前記接続要求を前記接続サーバS2xに送り、前記接続サーバS2xは前記接続要求を前記端末T2に送り、前記端末T2から応答準備開始を知らせる呼出中通知を前記接続サーバS2xに送ると共に、応答通知を送り、
前記網ノード装置N1及びN2は、前記論理端子LP2を識別情報を含む前記レコードR1、及び前記論理端子LP1を識別情報を含むレコードR2の設定を前記アドレス管理表H1及びH2に指示し、前記レコードR1及びR2は、前記論理端子LP1及びLP2の間に内部パケットが転送される通信パスP12を定めており、
前記端末T1が、前記端末T2の外部IPアドレスを宛先アドレスとする外部IPパケットGP1を送信すると、前記外部IPパケットGP1は前記論理端子LP1から前記網ノード装置N1に入力し、前記レコードR1の規定により内部パケットNP1に変換されて前記通信パスP12を転送され、前記内部IPパケットNP1は前記外部IPパケットGP1を含み、前記網ノード装置N2で復元された前記外部IPパケットGP1は前記論理端子LP2を経て前記端末2に送信され、
前記端末T1又はT2が通信切断要求を送ると、前記網ノード装置N1及びN2が前記レコードR1及びR2を消去することにより前記通信パスP12が消去され、
前記端末T1又はT2からの接続要求に基づいて前記一方の宛先側端末から接続要求元端末へ、呼出中通知及び応答通知が送出され、前記網ノード装置内のアドレス管理表にレコードが設定されて、前記IP転送網内部に通信パスが形成され、前記端末からの通信切断要求により前記レコードが消去されて前記通信パスが消去されることを特徴とするIP転送網を用いたIP通信システム。 - 前記電話番号がホスト名である請求項11乃至18のいずれかに記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記外部IPアドレスEAjを有する前記端末Tjが外部IPアドレスEAjを有する電話機Tjである請求項11乃至18のいずれかに記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記接続サーバS2は、前記接続サーバS2の質問に回答するために設置されるドメイン名サーバDS2に前記端末T2の電話番号TN2を提示し、前記端末T2の外部IPアドレスEA2、論理端子LP2の識別情報である内部IPアドレスIA2を取得し、前記接続サーバS2は、前記取得した外部IPアドレスEA2及び内部IPアドレスIA2を前記アドレス完了メッセージ、前記呼経過メッセージ若しくは前記応答メッセージのいずれかに格納して前記接続サーバS1へ転送するようになっている請求項13又は16に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記端末T2に代えて、外部IPアドレスEA2を有するメディアルータMR2が前記通信回線L2を経て前記網ノード装置N2に接続されており、前記メディアルータMR2は、電話番号Qj(j=1,2,・・・)が付与された複数の電話機を接続しており、前記電話番号Qjと前記メディアルータMR2が送信する電話音声を格納した外部IPパケット内部の送信元ポート番号Pjとの1:1対応を示す電話番号ポート番号対応表を含み、前記端末T1から送信された外部IPパケット内の宛先ポート番号Pjを基に、前記複数の電話機から前記電話番号Tjが付与された電話機を識別し、前記端末T1が前記メディアルータMR2を経由して前記電話番号Tjが付与された電話機と通信を実施し得る請求項11乃至18のいずれかに記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記接続サーバS1は前記応答通知を含む内部IPパケット6を送信するが、前記内部IPパケット6に前記端末T2の外部IPアドレスEA2を含めずに送信し、前記端末T1は前記応答通知を受信するが、前記端末T2の外部IPアドレスEA2を受信しない請求項16に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記端末間の通信フェーズにおいて、前記端末T1及びT2がそれぞれポート番号P1及びP2を設定したIPパケットを送受する第1の通信を継続しながら、更に前記端末T1及びT2は前記第1の通信と併行して、前記ポート番号P1及びP2と異なるポート番号Q1及びQ2を設定したIPパケットを送受する第2の通信を実施するようになっている請求項11乃至18のいずれかに記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記第1の通信はデータを送受する通信又は音声を送受する通信であり、前記第2の通信は静止画像、動画像、音声、動画像、電子文書を送受する通信である請求項24に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
- 前記IP転送網は網ノード装置N3を含み、外部IPアドレスEA5及びEA6である端末T5及びT6がそれぞれ通信回線L5及びL6を経て前記網ノード装置N1及びN3に接続されており、前記網ノード装置N1及びN3にIP通信レコードR15及びIP通信レコードR51をそれぞれ設定し、前記端末T5が送信元外部IPアドレスEA5,宛先外部IPアドレスEA6である外部IPパケットを送出すると、前記外部IPパケットは前記網ノード装置N1の前記IP通信レコードR15の管理の基に内部パケットとなって前記IP転送網を転送され、前記網ノード装置N3において前記IP通信レコードR51の管理の基に前記外部IPパケットが復元されて前記端末T6に到達するようになっており、前記端末T5及び端末T6の間で電話番号を用いずにIPパケットを送受する通信が可能である請求項13又は16に記載のIP転送網を用いたIP通信システム。
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