JP3946083B2 - Differential feed sewing machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送りベルトを用いて縫製物を送ることのできる差動送りミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、工業用ミシンの一種として、例えば紳士服、婦人服などの縫製物の袖口などに風合いまたは美観を付与するためのギャザを設ける場合など、異なる布端曲線を持つ2枚の布地からなる縫製物を、2枚の布地の布端を揃えながら縫い合わせることのできる差動送りミシンが知られている。
【0003】
このような従来の差動送りミシンは、例えば縫製物としての上下に重ねられる上下2枚の布地を上下一対の送りローラによって上下方向から挟持して送りを行うとともに、両送りローラの速度比を変える(差動をかける)ことにより、2枚の生地の布端が合わされて縫い合わされるように構成されている。
【0004】
また、従来の差動送りミシンにおいて、上下一対の送りローラの速度比を変えるため、上送りローラは、専用の上送りモータによって駆動されるようになっている。この上送りローラは、縫い針が下降して縫製物に刺さっているときに上昇して縫製物から離間し、縫い針が上昇して縫製物から離間しているときに下降して縫製物と当接するように上下動可能に構成されている。そして、各送りローラは、縫製物の送りを円滑かつ良好に行うため、少なくとも送りローラの外周面がゴム層により形成されている。なお、下送りローラのかわりに下送りベルトを用いた構成もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年においては、各種の装置においてコンパクト化および耐久性の向上が常に求められており、差動送りミシンにおいても、コンパクト化および耐久性の向上が求められている。
【0006】
しかしながら、前述した従来の差動送りミシンにおいて、ミシンアームの自由端に設けられたミシン頭部のミシンフレーム外側には、押え棒の上昇位置を調整する調整手段などの種々のミシン部品が配置されるため、ミシン頭部に上送りローラを駆動するための上送りモータを取り付けることができなかった。よって、上送りモータの駆動力を上送りローラに伝達するための伝達経路が長くなるとともに、複雑な駆動力伝動機構が必要となるので、コンパクト化を図ることができず、しかも駆動力の損失が大きくなるとともに、上送りモータの回転に対する上送りローラの応答が遅れ、正確な送りを実現できないという問題点があった。
【0007】
また、前述した従来の差動送りミシンにおいて、上送りローラは、その外周面のゴム層が縫製物と当接することにより生じる摩耗が早く、耐久性に劣るという問題点があった。
【0008】
本発明はこれらのような点に鑑みてなされたものであり、小型化および耐久性の向上を図ることのできる差動送りミシンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明の差動送りミシンの特徴は、ミシンベッドと平行に延在するミシンアームの自由端に設けられた前記ミシンベッドに向かって突出する顎部を下方に備えたミシン頭部の内部に配設され、上軸に連動して針棒を上下動させる針棒駆動機構と、前記針棒駆動機構近傍で前記ミシンアームに上下動可能に設けられた押え棒と、前記押え棒の下方に配置され、縫製物を押える布押えと、前記ミシン頭部の内部で前記押え棒に取り付けられ、前記押え棒を上下動する第1リンクと、前記ミシンアームの前記ミシン頭部より基端側に離間した中間位置の内部に配置され、前記上軸に設けられた押え棒駆動カムによって上下動するように駆動される駆動腕を備えた第2リンクと、前記第2リンクの駆動力を前記第1リンクへ伝達する伝達手段と、前記第2リンクが回動可能かつ回動中心の位置を移動可能に取り付けられ、この第2リンクの回動中心の位置の移動に伴い前記押え棒の上昇位置を調整する調整手段と、前記ミシン頭部の外側に取り付けられた上送りモータ取付ベースに取り付けられた上送りモータと、前記上送りモータの出力軸に取り付けられた上送りベルト用駆動プーリと、前記ミシン頭部の下方に回転可能に設けられた上送りベルト用従動プーリと、前記上送りベルト用駆動プーリと前記上送りベルト用従動プーリとの間に掛け渡された上送りベルトと、を備える点にある。そして、このような構成を採用したことにより、ミシンアームのミシン頭部より離間した位置に配置された第2リンクに調整手段を配設しているので、調整手段をほぼミシンアームの内部に納めることができ、小型化を図ることができる。また、これにより、上送りモータが取り付けられる上送りモータ取付ベースをミシン頭部の側面に取り付けることができるので、上送りモータの出力軸に上送りベルト用駆動プーリを直接取り付けることができ、コンパクト化を図ることができる。さらに、この上送りベルト用駆動プーリと上送りベルト用従動プーリの間に掛け渡された上送りベルトによって縫製物を送るので、駆動力の損失を軽減できるとともに、上送りモータの回転に対する上送りベルトの応答を迅速にできるので、正確な送りを実現できる。さらにまた、上送りベルトの周長が、従来の上送りローラの周長より長いので、上送りベルトが縫製物と当接することにより生じる摩耗が遅く、耐久性を向上できる。
【0010】
また、請求項2に係る本発明の差動送りミシンの特徴は、請求項1において、上送りベルト用従動プーリを上下動する上下動機構と、前記上送りベルト用従動プーリと前記上送りベルト用駆動プーリとの間のベルト経路を規制する回転自在なガイドローラと、前記ガイドローラが取り付けられ、前記上送りベルト用従動プーリが上昇した際に前記上送りベルトの弛みを取る方向に揺動可能に設けられた揺動リンクと、を備え、前記上送りモータ取付ベースが、前記ミシンアームのミシン頭部の背面側側面に取り付けられているとともに、前記揺動リンクが、前記上送りモータ取付ベースに取り付けられている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、上送りモータおよび上送りベルトの組み付け性が向上するとともに、コンパクト化をより図ることができる。
【0011】
また、請求項3に係る本発明の差動送りミシンの特徴は、請求項2において、前記揺動リンクが、前記上送りモータ取付ベースの下方に設けられており、前記上送りベルトは、前記上送りベルト用従動プーリと前記ガイドローラとの相互間における前記ミシンベッド側の部位の角度が水平方向に対して15〜35度の範囲に形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、上送りベルトのベルト経路における屈曲点の数を少なくできるので、上送りベルトの屈曲疲労による耐久性の減少を防止することができる。
【0012】
また、請求項4に係る本発明の差動送りミシンの特徴は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記布押えが、前記上送りベルト用従動プーリの側方に前記針棒の下端に配置された縫い針を間に置いて設けられている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、縫製時に縫製物のばたつきを抑えることができるので、綺麗な縫い目を形成することができる。
【0013】
また、請求項5に係る本発明の差動送りミシンの特徴は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記ミシンアームと前記ミシンベッドとが、鋳造によって一体形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、部品点数の削減および経済的負担の低減を容易に図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0015】
図1から図10は本発明に係る差動送りミシンの実施形態の要部を示すものであり、図1に示すように、本実施形態の差動送りミシン1のミシンフレーム2は、下部にミシンベッド3が配設されており、このミシンベッド3の上面の図1の右側に位置する基端にはアーム支持部4が立設されている。このアーム支持部4の左側面上部には、ミシンベッド3と平行に延在するミシンアーム5が延出形成されており、ミシンアーム5の自由端は、面部などとも称されるミシンベッド3に向かって突出する顎部を下方に備えたミシン頭部6とされている。
【0016】
なお、説明の便宜上、図1の左側に示すミシンアーム5のミシン頭部6側を先端側TS、図1の右側に示すアーム支持部4側を基端側BS、図1の手前側(図2右側)を正面側FS、図1の奥側(図2左側)を背面側RSとする。
【0017】
本実施形態のミシンフレーム2を構成するミシンベッド3、アーム支持部4およびミシンアーム5は、従来と異なり、鋳造によって全体として正面ほぼコ字状に一体形成されている。
【0018】
前記ミシンベッド3には、布などの縫製物を送るための下送りベルト10を具備する下送り機構11が配設されており、ミシンアーム5のミシン頭部6には、下送り機構11の下送りベルト10と協働して縫製物を送るための上送りベルト12を具備する上送り機構13が配設されている。
【0019】
前記ミシンベッド3の先端側TSの上面には釜軸台15が配設されている。この釜軸台15は、鋳造などにより形成されているのが一般的であり、本実施形態においては必要に応じてミシンフレーム2と一体形成することができる。そして、釜軸台15の先端側側面には、釜取付部16が設けられている。この釜取付部16の下方に位置するミシンベッド3の内部には、下送りモータ取付部17が設けられている。そして、下送りモータ取付部17には、下送りモータ18がその出力軸(図示せず)を先端側TSに向けて固着されている。この下送りモータ18の出力軸には、下送りベルト用駆動プーリ19が固着されている。
【0020】
すなわち、下送りモータ18の出力軸に下送りベルト用駆動プーリ19が直接取り付けられており、下送りベルト用駆動プーリ19は、下送りモータ18によって直接回転駆動されるように構成されている。
【0021】
なお、本実施形態では、ミシンフレーム2、すなわち、ミシンベッド3、アーム支持部4、ミシンアーム5が鋳造により一体化して製造されているので、高強度、高剛性とすることができる。一体化において、本実施形態のように、釜軸台15をミシンベッド3と別体に構成すれば、鋳造がより容易になる点で好ましい。さらに、ミシンフレーム2を一体化して鋳造により製造しているので、デザイン的にも優れたものとなり、例えば、ミシンベッド3とアーム支持部4との接合部分に大きな丸みを設けることが可能となる。なお、丸みを設けることは、デザイン性が優れるだけでなく、高強度、高剛性とする点でも好ましい。
【0022】
前記釜取付部16の上端部には、ミシンベッド3と平行な水平方向に延在するほぼ円筒状に形成された釜ハウジング20が配設されている。すなわち、釜ハウジング20は、ミシンベッド3の上方に間隔をおいて配置されている。この釜ハウジング20の基端側BSには、釜駆動手段21が設けられており、釜ハウジング20の内部に回転自在に支持された釜である全回転釜22を回転させることができるようになっている。なお、釜駆動手段21としては、ミシンベッド3の内部に配設されたミシンモータに連動する下軸の回転を駆動源とし、下軸の回転をベルト伝動機構などの回転伝動機構よって釜に伝達する構成や、釜ハウジング20の基端側BSに釜モータを配設して釜を釜モータによって直接駆動する構成などを例示できる。
【0023】
前記釜ハウジング20の外周面の基端側BSの上部には、図3に示すように、厚さ方向に貫通する貫通孔により形成された針穴24が設けられており、この針穴24より先端側TSには、下送りベルト用従動プーリ25が回転自在に支持されている。この下送りベルト用従動プーリ25と前記下送りベルト用駆動プーリ19との相互間には、図1に示すように、縫製物を送るための下送りベルト10が掛け渡されている。このため、ミシンベッド3の上面には、下送りベルト10が通過可能な下送りベルト挿通孔26が形成されている。
【0024】
なお、下送りベルト10としては、歯付きベルト、平ベルト、Vベルトなどが例示できる。本実施形態においては、スリップや速度変化がないなどの理由により歯付きベルトが用いられている。このため、下送りベルト用駆動プーリ19および下送りベルト用従動プーリ25としては歯付きベルトプーリが用いられている。
【0025】
前記下送りベルト10、下送りモータ18、下送りベルト用駆動プーリ19および下送りベルト用従動プーリ25により、本実施形態の布などの縫製物を送るための下送りベルト10を具備する下送り機構11が構成されている。
【0026】
前記釜ハウジング20の上部には、図3に示すように、下送りベルト10の上部および針穴24を露出させる開口27aを有する布ガイド27が配設されており、縫製動作時には、布ガイド27の上面に縫製物が載置されるとともに、布ガイド27の開口27aの内側において下送りベルト10と上送りベルト12との間に縫製物が挟持されて送られるようになっている。
【0028】
前記ミシンアーム5の内部の基端側BSには、図4に示すように、ミシンモータ30がその出力軸(図示せず)を先端側TSに向けて配設されている。このミシンモータ30の出力軸には、ミシンアーム5の内部に水平方向に延在するとともに、回転自在に支持されたミシン駆動軸である上軸31(図4)の基端が連結されている。
【0029】
前記ミシンアーム5のミシン頭部6には、図5に示すように、針棒33が配設されている。この針棒33は、ミシン頭部6の天壁および底壁に配設された上下一対の軸受たる針棒メタル34によって上下方向に摺動可能に支持されており、上軸31の先端部に連結され上軸31の回転に連動する従来公知の針棒駆動機構35によって上下方向に所定のストロークをもって往復動可能とされている。この針棒33の下端部には針留め36が取り付けられており、針留め36には図示しない縫い針の上端部が取着されるようになっている。この縫い針は、必要に応じて着脱可能とされている。
【0030】
前記針棒33の近傍には、針棒33と平行に延在する従来公知の押え棒38がその軸方向を上下方向に向けて配設されている。この押え棒38は、ミシン頭部6の底壁に配設された軸受たる押え棒メタル39によって上下方向に摺動可能に支持されている。この押え棒38の下端部は、押え棒メタル39の下端面より下方に突出されており、上送りベルト用従動プーリ支持部材41の上端が取り付けられている。そして、上送りベルト用従動プーリ支持部材41の手前側である正面側FSの基端側BS側面には、上送りベルト用従動プーリ42が回転自在に支持されている。この上送りベルト用従動プーリ42は、その軸方向を水平にして配置されており、その基端側BSの面は縫い針の移動経路より先端側TSの直近に配置されている。
【0031】
すなわち、上送りベルト用従動プーリ42は、ミシン頭部6の下方に回転可能に設けられている。
【0032】
前記上送りベルト用従動プーリ支持部材41の上送りベルト用従動プーリ42の背面側RSには、図6に示すように、上送りベルト12の上送りベルト用従動プーリ42近傍のベルト経路を上方から規制するためのガイド部43が形成されている。また、上送りベルト用従動プーリ支持部材41の基端側BSの側面の中央上部には、布押え強制移動ピン44が配設されている。
【0033】
前記押え棒38の軸方向の中間部分には、図7および図8に示すように、押え棒抱き46が取り付けられており、この押え棒抱き46の側面には、図8に詳示するように、角駒47が取り付けられている。そして、角駒47には、ほぼL字状に形成された第1リンク48の一端である先端側TSに向かって延出された水平腕48aの先端に二股状に形成された角駒用溝部48aaが嵌合されている。この第1リンク48の中央部分には、ミシン頭部6の内部に固定される第1リンク支持ピン49が枢着されており、第1リンク48は、第1リンク支持ピン49を中心として回動可能に配設されている。また、第1リンク48の他端である上方に向かって延出された垂直腕48bの先端部には、ワイヤ50の先端側TSに位置する一端が連結されている。
【0034】
前記ワイヤ50の基端側BSに位置する他端は、ほぼL字状に形成されている第2リンク51の下方に向かって延出された従動腕51aの下端部に連結されている。この第2リンク51の中央部分には、図7に示すほぼT字状に形成されている第3リンク52の下方に延出された支持腕52aの先端部に固定される第2リンク支持ピン53が枢着されており、第2リンク51は、第2リンク支持ピン53を中心として回動可能に配設されている。また、第2リンク51の基端側BSに向かって延出された駆動腕51bの先端部分には、駆動ピン54の基端部が固着されており、この駆動ピン54の外周面には、図9に示すように、上軸31の軸方向のほぼ中央部分の外周面に固着された押え棒駆動カム55が下方から接離可能に構成されている。
【0035】
したがって、上軸31の回転に連動して第2リンク51の駆動腕51bが第2リンク支持ピン53を中心として上下動し、この第2リンク51の駆動腕51bの上下動は、第2リンク51の駆動腕51bからワイヤ50を介して第1リンク48に伝達した後、角駒47および押え棒抱き46を介して押え棒38に伝達し、押え棒38を所定のストロークをもって上下動するように構成されている。
【0036】
なお、第2リンク51の駆動腕51bは、図示しない引っ張りばねの付勢力によって常に下方に向けて付勢されており、駆動ピン54が常に押え棒駆動カム55に当接するように構成されている。
【0037】
前記ワイヤ50により、本実施形態の第2リンク51の駆動力を前記第1リンク48へ伝達する伝達手段56が構成されている。なお、伝達手段56としては、棒、鎖などを用いてもよく、特に本実施形態のワイヤ50に限定されるものではない。
【0038】
前記第3リンク52の中央部分には、ミシンアーム5の内部に固定される第3リンク支持ピン57が枢着されており、第3リンク52は、第3リンク支持ピン57を中心として回動可能に配設されている。この第3リンク52の先端側TSに向かって延出された調整腕52bの先端部の上面には、調整ねじ58によって上下動する位置決めピン59の下端面が当接されており、ミシンフレーム2の外部から調整ねじ58の外部に露出している上端部をつまんで回動させることで調整される位置決めピン59の下端面の上下方向の位置によって、第3リンク支持ピン57を中心として回動する第3リンク52の調整腕52bの上昇位置が規制されるとともに、第3リンク52に枢着されている第2リンク支持ピン53の位置、すなわち、第2リンク51の回動中心の位置が移動し、これにより押え棒38の上昇位置(上昇量)を調整することができるようになっている。
【0039】
なお、第3リンク52の調整腕52bは、図示しない引っ張りばねの付勢力によって常に上方に向けて付勢されており、調整腕52bの先端部の上面が常に位置決めピン59の下端面に当接するように構成されている。
【0040】
前記第3リンク52、調整ねじ58および位置決めピン59により、本実施形態の第2リンク51が回動可能かつ回動中心の位置を移動可能に取り付けられ、第2リンク51の回動中心の位置を移動することで押え棒38の上昇位置を調整する調整手段60が構成されている。
【0041】
前記第2リンク51は、図4に示すように、ミシンアーム5の上面のミシン頭部6より基端側BSに離れた中間位置に設けられている。すなわち、ミシンアーム5のミシン頭部6より離間した比較的空間に余裕のあるミシンフレーム2のミシンアーム5内に配置された第2リンク51に調整手段60が配設されている。
【0042】
前記押え棒抱き46、角駒47、第1リンク48、ワイヤ50、第2リンク51、第3リンク52および押え棒駆動カム55により、本実施形態の上送りベルト用従動プーリ42を上下動する上下動機構61が構成されている。
【0043】
前記押え棒メタル39の外周面の外部に露出している下部には、図2に示すように、布押え支持体65の基部が取り付けられている。この布押え支持体65の先端は、押え棒38の背面側RS下方に向かって延出されており、この先端部には、ミシンベッド3と平行な水平方向に延在する布押え支持軸66のほぼ中央部分が取り付けられている。
【0044】
前記布押え支持軸66の先端側TSには、図8に詳示するように、布押え67の基部67aが取り付けられている。また、布押え支持軸66の基端側BSには、ねじリコイルばねなどからなる付勢ばね68が取り付けられており、付勢ばね68の付勢力によって、布押え67の正面側FSに位置する自由端を布押え支持軸66を中心として先端側TSから見て時計方向に常に付勢することができるように形成されている。
【0045】
前記布押え67は、図3に詳示するように、布押え支持軸66に枢着される基部67aと、この基部67aから上方に向かって延出された後に下方に向かって延出されている上に凸のほぼ上向き円弧状に形成されたアーチ部67bと、このアーチ部67bの先端部から下に凸のほぼ下向き円弧状に形成された布当接部67cとを有している。そして、布押え67の布当接部67cの下面を針穴24近傍の釜ハウジング20の上面に対して付勢ばね68の付勢力をもって常に当接するように形成されている。また、布当接部67cの釜ハウジング20と当接する部位の先端側TS側面には、平面ほぼコ字状に形成された厚さ方向(上下方向)に貫通する針通過溝67dが針穴24を露出するように設けられており、縫製時における縫製物の周囲の先端側TSを除く3方を付勢ばね68の付勢力をもって上方から押えることができるとともに、縫製時に上下動する縫い針の移動経路を確保することができるようになっている。さらに、布当接部67cの先端側TS側面は、図6に示すように、前記上送りベルト用従動プーリ42の基端側BSに位置する先端面と対向するように設けられている。
【0046】
すなわち、布押え67は、上送りベルト用従動プーリ42の側方との間に、針棒33の下端に配置された縫い針の移動経路を置いて設けられている。
【0047】
前記布押え67のアーチ部67bの上面には、図3に詳示するように、ピン連結部69が設けられており、このピン連結部69のほぼ中央部には、布押え強制移動ピン44が挿通されるほぼ四角形の移動ピン挿通孔69aが設けられている。そして、移動ピン挿通孔69aの上下方向のサイズは、前記上軸31の回転運動に連動して上下動する押え棒38のストロークより若干大きく形成されており、布押え67は、縫製時の押え棒38の上下動によっては不動に構成されている。
【0048】
前記押え棒38および布押え67は、布ガイド27の上面に縫製物を載置する場合、あるいは縫い針の針交換を行う場合などの必要に応じて、ミシン頭部6の背面側RSの下部に配置されている押え上げレバ70を人手によって回動させることでともに上方へ大きく移動させることができるようになっている。この時、布押え67は、移動ピン挿通孔69aの上部に布押え強制移動ピン44が当接して上昇することで、布押え67の布当接部67cが針穴24のほぼ上方に大きく上昇する。なお、ソレノイドなどの駆動手段を用いて押え棒38および布押え67をともに上昇させる構成としてもよい。この場合、押え上げレバ70とソレノイドを併用してもよい。
【0049】
前記ミシン頭部6の背面側RS側面には、図2に示すように、上送りモータ取付ベース75が取り付けられており、この上送りモータ取付ベース75には、図10に示すように、上送りモータ76がその出力軸76aを先端側TSに向けて取り付けられている。この上送りモータ76の出力軸76aには、上送りベルト用駆動プーリ77が固着されている。すなわち、上送りモータ76の出力軸76aに上送りベルト用駆動プーリ77が直接取り付けられており、上送りベルト用駆動プーリ77は、上送りモータ76によって直接回転駆動されるように構成されている。この上送りベルト用駆動プーリ77と、前記上送りベルト用従動プーリ42との相互間には縫製物を送るための上送りベルト12が掛け渡されている。
【0050】
なお、上送りベルト12としては、歯付きベルト、平ベルト、Vベルトなどが例示できる。本実施形態においては、スリップや速度変化がないなどの理由により歯付きベルトが用いられている。このため、上送りベルト用駆動プーリ77および上送りベルト用従動プーリ42としては歯付きベルトプーリが用いられている。
【0051】
前記上送りベルト12、上送り用従動プーリ42、上送りモータ76および上送りベルト用駆動プーリ77により、本実施形態の下送り機構11の下送りベルト10と協働して縫製物を送るための上送りベルト12を具備する上送り機構13が構成されている。
【0052】
前記上送りモータ取付ベース75の下端部には、図10に詳示するように、ほぼ三角形状に形成された揺動リンク78の頂部が揺動リンク支持ピン79によって回動自在に取り付けられている。この揺動リンク78の先端側TSに位置する側面の下部の正面側FSおよび中央部の2個所には、テンショナを兼ねた回転自在なガイドローラ80が取り付けられており、これらのガイドローラ80によって上送りベルト用従動プーリ42と上送りベルト用駆動プーリ77との間のベルト経路が規制されている。また、ガイドローラ80は、上送りベルト12の上送りベルト用従動プーリ42とガイドローラ80との相互間におけるミシンベッド3側の部位の角度αが水平方向に対して15〜35度、好ましくは23〜28度の範囲となるように規制している。この上送りベルト12の角度αが前記範囲より大きくなると、ベルト経路と上下動する針棒33が干渉する傾向があるため、小型化を図る上ではガイドローラ80の数を多くしてベルト経路の屈曲回数を増加させる必要があり、上送りベルト12の耐久性が短くなる。また、上送りベルト12の角度αが前記範囲より小さくなると、ベルト経路と上下動する針棒33が干渉するのを防止することはできるものの、ガイドローラ80の位置が布ガイド27、すなわちミシンベッド3に近くなり、縫製物と干渉する危険性が高くなる。
【0053】
前記揺動リンク78の先端側TSに位置する側面の背面側RSには、第1リンク板支持ピン81が配設されており、この第1リンク板支持ピン81の先端部には、リンク板82(図2)の一端部が枢着されている。そして、リンク板82の他端部は、前記上送りベルト用従動プーリ支持部材41の先端側TS側面に配設された第2リンク板支持ピン83(図2)の先端部に枢着されており、縫製時の針棒33の上下動に連動して、揺動リンク78を揺動リンク支持ピン79を中心として揺動させることができるようになっている。
【0054】
すなわち、揺動リンク78は、前記上送りベルト用従動プーリ42が上昇した際に、揺動リンク支持ピン79を中心として背面側RSに向かって縫い針から離間する方向に移動するように構成されている。
【0055】
したがって、揺動リンク78は、上送りベルト用従動プーリ42が上昇した際に、上送りベルト12の弛みを取る方向に揺動可能に設けられている。
【0056】
その他の構成は従来の差動送りミシンと同様とされているので、その詳しい説明は省略する。
【0057】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0058】
本実施形態の差動送りミシン1による縫製時の送りは、布ガイド27上に縫製物を載置するとともに、縫製物を下送りベルト10と上送りベルト12との間に挟持し、下送りベルト10および上送りベルト12をそれぞれ回転駆動することにより行う。この時、下送りモータ18の駆動力によって駆動する下送りベルト10の速度と、上送りモータ76の駆動力によって駆動する上送りベルト12の速度とに、速度比を設けて差動をかけることにより、異なる布端曲線を持つ2枚の縫製物である布地の布端を揃えながら縫い合わせることができる。また、縫製時における布押え67は、縫い針の上下動にかかわりなく縫製物を押さえた状態を保持している。さらに、縫製時における上送りベルト用従動プーリ42は、上下動機構61によって、縫い針が縫製物に刺さっているときには上昇して上送りベルト12を縫製物から離間し、縫い針が縫製物から離間して上昇しているときには上送りベルト12が縫製物に当接するように制御している。これにより、前述したように、異なる布端曲線を持つ2枚の縫製物のそれぞれの送りを、布端を揃えながら縫い合わせることができるように制御している。
【0059】
本実施形態の差動送りミシン1によれば、ミシンアーム5のミシン頭部6より基端側BSに離間した中間位置に配置された第2リンク51に調整手段60を配設しているので、調整手段60をほぼミシンアーム5の内部に納めることができ、小型化を図ることができる。これにより、上送りモータ76が取り付けられる上送りモータ取付ベース75をミシン頭部6の側面、本実施形態においてはミシン頭部6の背面側RSに位置する側面に取り付けることができるので、上送りモータ76の出力軸76aに上送りベルト用駆動プーリ77を直接取り付けることができ、コンパクト化を図ることができる。
【0060】
また、本実施形態の差動送りミシン1によれば、上送りベルト用駆動プーリ77と上送りベルト用従動プーリ42との間に掛け渡された上送りベルト12によって縫製物を送るので、駆動力の損失を軽減できるとともに、上送りモータ76の回転に対する上送りベルト12の応答を迅速にできるので、正確な送りを実現できる。
【0061】
さらに、本実施形態の差動送りミシン1によれば、上送りベルト12の周長が、従来の上送りローラの周長より長いので、上送りベルト12が縫製物と当接することにより生じる摩耗が遅く、耐久性を向上できる。
【0062】
さらにまた、本実施形態の差動送りミシン1によれば、上送りベルト用従動プーリ42を上下動する上下動機構61と、上送りベルト用従動プーリ42と上送りベルト用駆動プーリ77との間のベルト経路を規制する回転自在なガイドローラ80と、ガイドローラ80が取り付けられ、上送りベルト用従動プーリ42が上昇した際に上送りベルト12の弛みを取る方向に揺動可能に設けられた揺動リンク78と、ミシンアーム5に取り付けられるとともに、上送りモータ76および揺動リンク78が取り付けられる上送りモータ取付ベース75とを備えているので、上送りモータ76および上送りベルト12の組み付け性が向上するとともに、コンパクト化をより図ることができる。
【0063】
また、本実施形態の差動送りミシン1によれば、揺動リンク78が上送りモータ取付ベース75の下方に設けられており、上送りベルト12は、上送りベルト用従動プーリ42とガイドローラ80との相互間におけるミシンベッド3側の部位の角度αが水平方向に対して15〜35度の範囲に形成されているので、上送りベルト12のベルト経路における屈曲点の数を少なくでき、上送りベルト12の屈曲疲労による耐久性の減少を防止することができる。
【0064】
さらに、本実施形態の差動送りミシン1によれば、布押え67が、上送りベルト用従動プーリ42の側方に針棒33の下端に配置された縫い針の移動経路を間に置いて、詳しくは、上送りベルト用従動プーリ42の側方との間に、針棒33の下端に配置された縫い針の移動経路を置いて設けられているので、縫製時に縫製物のばたつきを抑えることができ、綺麗な縫い目を形成することができる。
【0065】
さらにまた、本実施形態の差動送りミシン1によれば、ミシンアーム5とミシンベッド3とが、鋳造によって一体形成されているので、ミシンフレーム2の全体を容易に一体化でき、部品点数の削減および経済的負担の低減を容易に図ることができる。
【0066】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る本発明の差動送りミシンによれば、小型化および耐久性の向上を図ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0068】
また、請求項2に係る本発明の差動送りミシンによれば、上送りモータおよび上送りベルトの組み付け性が向上するとともに、コンパクト化をより図ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0069】
また、請求項3に係る本発明の差動送りミシンによれば、上送りベルトのベルト経路における屈曲点の数を少なくできるので、上送りベルトの屈曲疲労による耐久性の減少を防止することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0070】
また、請求項4に係る本発明の差動送りミシンによれば、縫製時に縫製物のばたつきを抑えることができるので、綺麗な縫い目を形成することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0071】
また、請求項5に係る本発明の差動送りミシンによれば、部品点数の削減および経済的負担の低減を容易に図ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る差動送りミシンの実施形態の要部を示す外観斜視図
【図2】 図1の差動送りミシンのミシン頭部近傍の左側面図
【図3】 図1の差動送りミシンの布押え近傍を示す拡大斜視図
【図4】 図1の差動送りミシンのミシンアームの要部を背面側から見て示す斜視図
【図5】 図1の差動送りミシンのミシン頭部近傍を背面側から見て示す斜視図
【図6】 図1の差動送りミシンのミシン頭部の下部近傍の拡大斜視図
【図7】 図1の差動送りミシンの押え棒近傍を背面側から見て示す斜視図
【図8】 図1の差動送りミシンの押え棒近傍を正面側から見て示す斜視図
【図9】 図1の差動送りミシンの上軸近傍を背面側から見て示す斜視図
【図10】 図1の差動送りミシンの上送りモータ近傍を示す斜視図
【符号の説明】
1 差動送りミシン
2 ミシンフレーム
3 ミシンベッド
4 アーム支持部
5 ミシンアーム
6 ミシンヘッド
10 下送りベルト
11 下送り機構
12 上送りベルト
13 上送り機構
15 釜軸台
18 下送りモータ
24 針穴
25 下送りベルト用従動プーリ
27 布ガイド
30 ミシンモータ
31 上軸
33 針棒
35 針棒駆動機構
38 押え棒
42 上送りベルト用従動プーリ
46 押え棒抱き
47 角駒
48 第1リンク
50 ワイヤ
51 第2リンク
52 第3リンク
55 押え棒駆動カム
56 伝達手段
58 調整ねじ
59 位置決めピン
60 調整手段
61 上下動機構
67 布押え
75 上送りモータ取付ベース
76 上送りモータ
77 上送りベルト用駆動プーリ
78 揺動リンク
80 ガイドローラ
BS 基端側BS
TS 先端側TS
FS 正面側
RS 背面側
α 角度[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a differential feed sewing machine capable of feeding a sewing product using a feed belt.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a kind of industrial sewing machine, it is composed of two fabrics with different fabric edge curves, for example, when providing gathers to give texture or aesthetics to the cuffs of sewn items such as men's clothing and women's clothing There is known a differential feed sewing machine capable of sewing a sewing product while aligning the cloth ends of two pieces of fabric.
[0003]
In such a conventional differential feed sewing machine, for example, two upper and lower fabrics that are stacked one on top of the other as a sewing product are sandwiched from above and below by a pair of upper and lower feed rollers, and the speed ratio of both feed rollers is set. By changing (applying a differential), the fabric ends of the two fabrics are combined and stitched together.
[0004]
In the conventional differential feed sewing machine, the upper feed roller is driven by a dedicated upper feed motor in order to change the speed ratio of the pair of upper and lower feed rollers. The upper feed roller is raised when the sewing needle is lowered and is stuck in the sewing product, and is separated from the sewing product, and is lowered when the sewing needle is raised and separated from the sewing product, and is lowered and separated from the sewing product. It is configured to be movable up and down so as to abut. In order to smoothly and satisfactorily feed the sewing product, each feed roller has at least an outer peripheral surface of the feed roller formed of a rubber layer. There is a configuration in which a lower feed belt is used instead of the lower feed roller.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, various apparatuses are constantly required to be compact and improve durability, and differential feed sewing machines are also required to be compact and improve durability.
[0006]
However, in the above-described conventional differential feed sewing machine, various sewing machine parts such as an adjusting means for adjusting the lifting position of the presser bar are arranged outside the sewing machine frame of the sewing machine head provided at the free end of the sewing machine arm. Therefore, an upper feed motor for driving the upper feed roller on the head of the sewing machine cannot be attached. Therefore, the transmission path for transmitting the driving force of the upper feed motor to the upper feed roller becomes longer, and a complicated driving force transmission mechanism is required, so that the size reduction cannot be achieved and the loss of the driving force is lost. However, the response of the upper feed roller to the rotation of the upper feed motor is delayed, and there is a problem that accurate feeding cannot be realized.
[0007]
Further, in the above-described conventional differential feed sewing machine, the upper feed roller has a problem that the wear caused by the rubber layer on the outer peripheral surface of the upper feed roller coming into contact with the sewing product is early and the durability is inferior.
[0008]
The present invention has been made in view of these points, and an object of the present invention is to provide a differential feed sewing machine that can be reduced in size and improved in durability.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the differential feed sewing machine according to
[0010]
The differential feed sewing machine of the present invention according to
[0011]
The differential feed sewing machine of the present invention according to claim 3 is characterized in that, in
[0012]
The differential feed sewing machine according to a fourth aspect of the present invention is the differential feed sewing machine according to any one of the first to third aspects, wherein the presser foot is disposed laterally to the driven pulley for the upper feed belt. The sewing machine is located at the lower end of the bar with a sewing needle in between. And by employ | adopting such a structure, since the fluttering of a sewing product can be suppressed at the time of sewing, a beautiful seam can be formed.
[0013]
The differential feed sewing machine of the present invention according to
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to embodiments shown in the drawings.
[0015]
1 to 10 show the main part of an embodiment of the differential feed sewing machine according to the present invention. As shown in FIG. 1, the
[0016]
For convenience of explanation, it is shown on the left side of FIG.
[0017]
Unlike the prior art, the sewing machine bed 3, the arm support portion 4 and the
[0018]
The sewing machine bed 3 is provided with a
[0019]
A
[0020]
That is, the lower feed
[0021]
In the present embodiment, since the
[0022]
A
[0023]
As shown in FIG. 3, a
[0024]
Examples of the
[0025]
The
[0026]
As shown in FIG. 3, a
[0028]
As shown in FIG. 4, a
[0029]
As shown in FIG. 5, a
[0030]
In the vicinity of the
[0031]
That is, the upper feed belt driven
[0032]
As shown in FIG. 6, a belt path in the vicinity of the upper feed belt driven
[0033]
As shown in FIGS. 7 and 8, a
[0034]
The other end of the
[0035]
Accordingly, the driving arm 51b of the
[0036]
The drive arm 51b of the
[0037]
The
[0038]
A third
[0039]
The
[0040]
Due to the
[0041]
As shown in FIG. 4, the
[0042]
The upper feed belt driven
[0043]
As shown in FIG. 2, a base portion of a presser
[0044]
As shown in detail in FIG. 8, a base 67 a of the
[0045]
As shown in detail in FIG. 3, the
[0046]
That is, the
[0047]
As shown in detail in FIG. 3, a
[0048]
The
[0049]
As shown in FIG. 2, an upper feed
[0050]
Examples of the
[0051]
The
[0052]
As shown in detail in FIG. 10, the top portion of the
[0053]
A first link
[0054]
That is, the
[0055]
Therefore, the
[0056]
Since other configurations are the same as those of the conventional differential feed sewing machine, detailed description thereof is omitted.
[0057]
Next, the operation of the present embodiment having the above-described configuration will be described.
[0058]
In the feed by the differential
[0059]
According to the differential
[0060]
Further, according to the differential
[0061]
Furthermore, according to the differential
[0062]
Furthermore, according to the differential
[0063]
Further, according to the differential
[0064]
Furthermore, according to the differential
[0065]
Furthermore, according to the differential
[0066]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, A various change can be made as needed.
[0067]
【The invention's effect】
As described above, according to the differential feed sewing machine of the present invention according to the first aspect, it is possible to achieve extremely excellent effects such as downsizing and improvement in durability.
[0068]
Further, according to the differential feed sewing machine of the present invention according to
[0069]
According to the differential feed sewing machine of the present invention according to claim 3, since the number of bending points in the belt path of the upper feed belt can be reduced, it is possible to prevent a decrease in durability due to bending fatigue of the upper feed belt. It has an extremely excellent effect.
[0070]
Further, according to the differential feed sewing machine of the present invention according to claim 4, since the fluttering of the sewn product can be suppressed at the time of sewing, there is an extremely excellent effect that a beautiful seam can be formed.
[0071]
In addition, according to the differential feed sewing machine of the present invention according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external perspective view showing a main part of an embodiment of a differential feed sewing machine according to the present invention.
2 is a left side view of the differential feed sewing machine shown in FIG. 1 in the vicinity of the machine head.
3 is an enlarged perspective view showing the vicinity of the presser foot of the differential feed sewing machine shown in FIG.
4 is a perspective view showing the main part of the sewing machine arm of the differential feed sewing machine of FIG. 1 as seen from the back side.
5 is a perspective view showing the vicinity of the machine head of the differential feed sewing machine of FIG. 1 as seen from the back side.
6 is an enlarged perspective view of the vicinity of the lower part of the sewing machine head of the differential feed sewing machine of FIG.
7 is a perspective view showing the vicinity of the presser bar of the differential feed sewing machine of FIG. 1 as seen from the back side.
8 is a perspective view showing the vicinity of the presser bar of the differential feed sewing machine of FIG. 1 as seen from the front side.
9 is a perspective view showing the vicinity of the upper shaft of the differential feed sewing machine of FIG. 1 as seen from the back side.
10 is a perspective view showing the vicinity of the top feed motor of the differential feed sewing machine of FIG.
[Explanation of symbols]
1 Differential feed sewing machine
2 Sewing frame
3 Sewing bed
4 Arm support
5 Sewing machine arm
6 Sewing head
10 Bottom feed belt
11 Bottom feed mechanism
12 Top feed belt
13 Top feed mechanism
15 Hook shaft stand
18 Bottom feed motor
24 Needle hole
25 Driven pulley for lower feed belt
27 Cloth guide
30 sewing machine motor
31 Upper shaft
33 Needle bar
35 Needle bar drive mechanism
38 Presser bar
42 Follower pulley for upper feed belt
46 Holding the presser bar
47 Kakukoma
48 First link
50 wires
51 Second link
52 3rd link
55 Presser bar drive cam
56 Transmission means
58 Adjustment screw
59 Positioning pin
60 Adjustment means
61 Vertical movement mechanism
67 Presser foot
75 Top feed motor mounting base
76 Top feed motor
77 Driving pulley for upper feed belt
78 Swing link
80 Guide roller
BS Base side BS
TS Tip side TS
FS front side
RS back side
α angle
Claims (5)
前記針棒駆動機構近傍で前記ミシンアームに上下動可能に設けられた押え棒と、
前記押え棒の下方に配置され、縫製物を押える布押えと、
前記ミシン頭部の内部で前記押え棒に取り付けられ、前記押え棒を上下動する第1リンクと、
前記ミシンアームの前記ミシン頭部より基端側に離間した中間位置の内部に配置され、前記上軸に設けられた押え棒駆動カムによって上下動するように駆動される駆動腕を備えた第2リンクと、
前記第2リンクの駆動力を前記第1リンクへ伝達する伝達手段と、
前記第2リンクが回動可能かつ回動中心の位置を移動可能に取り付けられ、この第2リンクの回動中心の位置の移動に伴い前記押え棒の上昇位置を調整する調整手段と、
前記ミシン頭部の外側に取り付けられた上送りモータ取付ベースに取り付けられた上送りモータと、
前記上送りモータの出力軸に取り付けられた上送りベルト用駆動プーリと、
前記ミシン頭部の下方に回転可能に設けられた上送りベルト用従動プーリと、
前記上送りベルト用駆動プーリと前記上送りベルト用従動プーリとの間に掛け渡された上送りベルトと、
を備えることを特徴とする差動送りミシン。A needle bar arranged in the head of the sewing machine having a lower jaw portion protruding toward the sewing machine bed provided at the free end of the sewing machine arm extending in parallel with the sewing machine bed, and interlocking with the upper shaft. A needle bar drive mechanism that moves the needle up and down;
A presser bar provided on the sewing machine arm so as to be movable up and down in the vicinity of the needle bar drive mechanism;
A presser foot that is disposed below the presser bar and presses the sewing product;
A first link attached to the presser bar within the head of the sewing machine and moving the presser bar up and down;
Wherein disposed inside the the intermediate position spaced said sewing the proximal side of the head of the sewing machine arm, the second with a drive arm that is driven to move vertically by a presser bar drive cam provided on said shaft Link,
Transmission means for transmitting the driving force of the second link to the first link;
Adjusting means for adjusting the raising position of the presser bar in accordance with the movement of the position of the center of rotation of the second link, wherein the second link is rotatably attached and movable at the position of the center of rotation ;
An upper feed motor attached to an upper feed motor mounting base attached to the outside of the head of the sewing machine;
An upper feed belt drive pulley attached to the output shaft of the upper feed motor;
A driven pulley for an upper feed belt rotatably provided below the head of the sewing machine;
An upper feed belt stretched between the upper feed belt drive pulley and the upper feed belt driven pulley;
A differential feed sewing machine comprising:
前記上送りベルト用従動プーリと前記上送りベルト用駆動プーリとの間のベルト経路を規制する回転自在なガイドローラと、
前記ガイドローラが取り付けられ、前記上送りベルト用従動プーリが上昇した際に前記上送りベルトの弛みを取る方向に揺動可能に設けられた揺動リンクと、を備え、
前記上送りモータ取付ベースが、前記ミシンアームのミシン頭部の背面側側面に取り付けられているとともに、前記揺動リンクが、前記上送りモータ取付ベースに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の差動送りミシン。A vertically moving mechanism for vertically moving the driven pulley for the upper feed belt;
A rotatable guide roller that regulates a belt path between the driven pulley for the upper feed belt and the drive pulley for the upper feed belt;
A swing link attached to the guide roller and provided so as to be swingable in a direction to remove the slack of the upper feed belt when the driven pulley for the upper feed belt is raised ,
The upper feed motor mounting base is attached to a rear side surface of a sewing machine head of the sewing machine arm, and the swing link is attached to the upper feed motor mounting base. The differential feed sewing machine according to 1.
前記上送りベルトは、前記上送りベルト用従動プーリと前記ガイドローラとの相互間における前記ミシンベッド側の部位の角度が水平方向に対して15〜35度の範囲に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の差動送りミシン。The swing link is provided below the upper feed motor mounting base;
The upper feed belt is formed such that an angle of the part on the sewing bed side between the driven pulley for the upper feed belt and the guide roller is in a range of 15 to 35 degrees with respect to a horizontal direction. The differential feed sewing machine according to claim 2.
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