JP3944523B1 - 焼却灰の溶融方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炉内雰囲気にかかわらず、簡便で、ランニングコストが低く、かつ環境負荷をかけずに、重金属、特にクロムを含有する廃棄物の焼却灰の溶融に際して、クロムの酸化により生成される有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま焼却灰を溶融することでスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止し得る焼却灰の溶融方法を提供する。
【解決手段】廃棄物Kの焼却灰を溶融炉5で溶融して溶融スラグにする焼却灰の溶融方法において、廃棄物K、この廃棄物Kを焼却する焼却炉または焼却灰のうちの何れか一つに塩基度調整剤を添加することにより、焼却灰の塩基度を0.6〜1.0に調整して溶融炉5に供給し、この溶融炉5に供給した塩基度調整後の焼却灰を1350℃以上の温度に加熱して溶融し、溶融した焼却灰の溶融スラグを水冷装置6内に流下させて急冷する。
【選択図】図1

Description

本発明は、焼却灰の溶融方法の改善に係り、より詳しくは、炉内雰囲気にかかわらず、簡便で、ランニングコストが低く、かつ環境負荷をかけずに、クロムを含有する廃棄物に含まれていたり、クロムを含有する廃棄物の燃焼過程等の酸化により生成される有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま焼却灰を溶融することでスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止し得るようにした焼却灰の溶融方法に関するものである。
都市ごみおよび/または産業廃棄物や下水汚泥の脱水ケーキ等の廃棄物を焼却炉で焼却したり、焼却灰を溶融炉で溶融処理したりするに際して焼却灰(焼却炉から排出される焼却残渣および排ガス処理過程で排出される飛灰)が発生するが、焼却灰の多くは最終処分場に埋め立て処分される。ところが、これら焼却灰や飛灰中に含まれている鉛、カドミウム等の有害な重金属、および有害なダイオキシン等が、雨水等の作用により周囲に溶出して環境を汚染させる要因になっており、大きな問題になっている。近年では、焼却灰に含まれている重金属の溶出を防止するために、種々の溶出防止手段が採用されるようになってきている。以下、重金属等の溶出防止を可能ならしめるようにした典型的な従来例に係る焼却灰や飛灰の処理方法を紹介する。
従来例1に係るものは、都市ごみおよび/または産業廃棄物を焼却炉で焼却する際に発生する焼却飛灰、または焼却飛灰を溶融炉で溶融する際に発生する溶融飛灰の処理方法であり、下記のとおりである。なお、前記溶融飛灰、または焼却飛灰を単に飛灰という。
(1)飛灰のpHの測定値が11.0以上の場合、飛灰を580℃〜800℃に加熱処理し、処理灰のpHを8.5以上11.0未満にする飛灰の処理方法である。
(2)飛灰のpHの測定値が8.5未満の場合、予めアルカリ源を加えてpHを11.0以上にした後、飛灰を580℃〜800℃に加熱処理し、処理灰のpHを8.5以上、11.0未満にする飛灰の処理方法である。
(3)水洗した飛灰のpHの測定値が12.0以上の場合、水洗した飛灰を580℃〜800℃に加熱処理し、処理灰のpHを8.5以上、11.8未満にする飛灰の処理方法である。
(4)水洗した飛灰のpHの測定値が8.5未満の場合、予めアルカリ源を加えてpHを12.0以上にした後、飛灰を580℃〜800℃に加熱処理し、処理灰のpHを8.5以上、11.8未満にする飛灰の処理方法である。
即ち、上記従来例1に係る焼却飛灰の処理方法は、飛灰のpH測定に際しての否水洗、水洗の前処理の相違により飛灰のpHの範囲を設定し、必要に応じて飛灰のpHを調整した後、580℃〜800℃で加熱処理して、過熱処理後の処理灰のpHの範囲を変えることより、処理灰中の重金属の溶出を防止すると共に、処理灰中のダイオキシンも同時に分解する飛灰の処理方法である。なお、この従来例1に係る特許公報中において、Pb,Cd,Zn,Cr等の重金属成分溶出は、pH値による依存性が高く、pH値によりPb,Cd,Zn,Cr等の重金属の溶出量が決定されると記載されているが、実施例には重金属としてPb,Cd,Znに係るそれぞれのデータが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
従来例2に係るものは、都市ごみ等の焼却灰を加熱溶融した後溶融スラグを形成するに当り、より低温での加熱溶融でも、Pb等の重金属の溶出量の少ないスラグを得る焼却灰の溶融処理方法である。この焼却灰の溶融処理方法は、都市ごみを例えば流動床焼却炉で800℃前後の温度で焼却し、焼却により生じた焼却灰をストレージングタンクに貯蔵した後、搬出時に水により加湿する。このような焼却灰を、電気炉に供給し、電気炉内の雰囲気中の酸素濃度が10%以下となるように、不活性ガスであるNガスを供給しながら1350℃〜1500℃に加熱して溶融した後に、水中に流下させることにより凝固させて凝固スラグを形成させる。
このように、焼却灰の溶融時にNガスを供給して電気炉内の酸素濃度を低下させると、溶融温度がより低温でも重金属酸化物、例えばPbO等が還元され易くなり、焼却灰中の塩素(Cl)と反応して塩化物が形成される。この塩化物は融点・沸点が低く、容易に揮散するため、溶融スラグ中へのPb等の移行率が低下する。しかも、焼却灰の溶融温度がより低温であるから、電気炉の寿命が向上し、エネルギーコストも低下するので、焼却灰の溶融コストをより安価なものとすることができる(例えば、特許文献2参照。)。
従来例3に係るものは、スラグの重金属溶出防止方法である。より詳しくは、重金属を含む焼却灰を溶融炉で溶融処理してスラグを生成する際に、焼却灰と共に、焼却灰に含まれている重金属に対して少なくとも等モル量の硫黄となる量の硫化鉱石を溶融炉に供給して、スラグ生成過程で重金属の硫黄化合物を生成させて安定化させることにより、スラグ処分時における重金属の溶出を防止するようにしたものである。なお、ごみの焼却灰から生成されたスラグには、アルミニウム、ケイ素、カルシウム等の他に、重金属類として、鉛、銅、亜鉛等が含まれているとしている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−192471号公報 特開平11−104592号公報 特開2000−001346
ところで、なめし皮業界、あるいはめっき業界等の工場等からは、クロムを含有する廃棄物が発生する。また、一般の家庭等からもクロム等の重金属を含有する製品、機器が廃棄物として排出される。このようなクロムを含有する廃棄物を焼却炉で焼却すると、当然クロムを含有する焼却灰が発生する。焼却灰に含まれているクロムは酸化し、極めて毒性が強い六価クロムになるため、このような焼却灰を溶融してスラグにした場合、土壌環境基準をクリアするために、スラグからの六価クロムの溶出を防止する必要がある。
ところで、上記特許文献1には、pH値によりPb,Cd,Zn,Cr等の重金属の溶出量が決定されると記載されている。従って、pH値を調整することによってCrの溶出量を抑制することができると考えられるが、特許文献1には勿論のこと、特許文献2,3の何れにも、Crの溶出を確実に防止することを可能ならしめる具体的なCr溶出防止手段が開示されていない。また、スラグからのCrの溶出を抑制するためには、従来例2のように、溶融炉内を酸素が少ない還元雰囲気にすることや炉内温度を高温にすることが知られている。しかしながら、これらの方法は還元雰囲気にするための、窒素発生装置の設置や溶融炉内へのコークス供給が必要になり、ランニングコストの増大や地球温暖化効果ガスといわれているCOの排出増につながり、トータル的な環境負荷という面では効果的な方法とまではいえない。
従って、本発明の目的は、炉内雰囲気にかかわらず、簡便で、ランニングコストが低く、かつ環境負荷をかけずに、クロムを含有する廃棄物の焼却灰の溶融に際して、廃棄物に含まれていたり、廃棄物中のクロムの酸化により生成される有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま焼却灰を溶融することでスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止し得るようにした焼却灰の溶融方法およびその溶融装置を提供することである。
発明者らは、上記課題を解決するために、ラボ実験により六価クロムの溶出メカニズムを解明すると共に、実験により確認した上で本願発明を具現したものである。より詳しくは、下水汚泥を焼却灰にした後、電気炉により条件を変えて溶融すると共に冷却して、サンプルスラグS11〜S13、S21〜S23およびS25〜S28を製作し、分析によって得られた化学分析データ(定性分析、定量分析)および物理的解析データ(構造解析、形態解析)の結果を基に、六価クロムの溶出メカニズムを解明した。
先ず、上記サンプルスラグS11〜S13、S21〜S23およびS25〜S28のうち、サンプルスラグS11〜S13、およびS21〜S23の溶出試験(環告46号)および重金属含有量(環水管127号)の分析結果を下記表1に示す。この表1に示す各サンプルスラグのうち、サンプルスラグS21〜S23の塩基度(CaO/SiOもしくは(CaO+MgO)/SiO)に対する六価クロムの溶出量(mg/L)の関係は図11に示すとおりである。また、この表1に示す各サンプルスラグの塩基度に対する全クロム溶出量との関係は図12に示すとおりである。なお、塩基度に対する六価クロム、全クロムの検出限界以下については、全て「0」として図示している。また、下記表1中における冷却方式の欄の「a方式」とは1500℃の溶融スラグを約30分間をかけて1000℃に徐冷した後に、1000℃のスラグを水冷により急冷した場合を示し、また「b方式」とは1500℃の溶融スラグを水冷により急冷した場合を示しており、以下表2,3においても同様である。
これら図11,12によれば、塩基度が高くなるにつれて六価クロムの溶出量、全クロムの溶出量が増加することが分かる。また、サンプルスラグS11〜S13の溶出結果によれば、塩基度が1以下であるにもかかわらず、六価クロムが溶出している。特に、サンプルスラグS13の六価クロムの溶出量については土壌環境基準値(0.05mg/L)を超えているが、これは溶融スラグの冷却速度に起因すると考えることができる。
Figure 0003944523
サンプルスラグS21〜S23の溶出液pHと六価クロムの溶出量の関係を図13に示し、溶出液pHと溶出クロムの六価クロムへの転換率(溶出液中の六価クロム/溶出液中の全クロム)の関係を図14に示す。また、サンプルスラグS21〜S23の塩基度と溶出液pHの関係を図15に示し、Caの溶出率と溶出液pHの関係を図16に示す。図13から溶出液pHが高くなるにつれて六価クロムの溶出量が増加することが分かり、図14から溶出液pHが高くなると、検液中に溶出したクロムが酸化され、六価クロムに転換される傾向が高まることが分かる。また、図15から塩基度が高くなるにつれて溶出液pHが高くなる傾向があることが分かり、図16からCaの溶出率が高くなると、溶出液pHも高くなる傾向があることが分かる。
表2に検液中の組成分析および溶融スラグの組成分析結果を示す。
Figure 0003944523
スラグの骨格を構成するSiの溶出率と全クロムの溶出率の関係を図17に示し、スラグの骨格を構成するCaの溶出率と全クロムの溶出率の関係を図18に示し、また塩基度とSi,Caの溶出率の関係を図19に示す。なお、溶出率とは、溶出液中濃度/スラグ中濃度で表されるパラメータのことである。これら図17乃至19から、スラグの骨格を構成する主要成分であるSi,Caの溶出率が高くなるにつれて、全クロムの溶出率も高くなる傾向があることが分かる。このことは、スラグ表面で水溶液と接触しているSi,Caが溶出することにより、スラグマトリックス中に取込まれていたクロムが溶出するということを示すものである。また、塩基度とSi,Caの溶出率にも相関関係が認められ、塩基度が高くなるとSi,Caの溶出率も高くなることが分かる。
サンプルスラグS11〜S13とサンプルスラグS21〜S23を比較した場合、サンプルスラグS11〜S13の方がサンプルスラグS21〜S23より塩基度が低いにもかかわらず、Si,Caの溶出率が高くなっている。これは、スラグ表面の耐水性が、サンプルスラグS11〜S13の方が弱いことを示すものであり、このことから溶融スラグの高温域からの急冷が、スラグ表面のガラス質形成に重要であることが分かる。上記段落番号〔0012〕に記載したとおり、サンプルスラグS11〜S13の冷却過程には約30分間をかけての1500℃から1000℃への冷却過程がある。一方、サンプルスラグS21〜S23は水冷により1500℃から急冷されるため、サンプルスラグS11〜S13と比較して強固なガラス質が形成される(但し、塩基度1以下)。
また、焼却灰を1300℃で溶融して得たサンプルスラグS27と、1400℃で溶融して得たサンプルスラグS28と、1500℃で溶融して得た前記サンプルスラグS21とについて、溶融温度と六価クロムの溶出量の関係を調べた。これらサンプルスラグS27,S28,S21それぞれの分析結果は、下記表3のとおりである。
Figure 0003944523
サンプルスラグの溶融温度と六価クロムの溶出量の関係を図20に示し、サンプルスラグの溶融温度と六価クロムの濃度の関係を図21に示し、そしてサンプルスラグの溶融温度とSi,Ca溶出率の関係を図22に示す。これら図20乃至22から、以下のことが分かる。
(1)溶融温度が1400℃以上になると、六価クロムの溶出は確認されない。
(2)溶融温度によるスラグ中の六価クロムの濃度は1300℃で若干高くなっているものの、その差は極僅かであり、殆ど相違がない。
(3)スラグの主要構成要素のSiの溶出率については溶融温度による顕著な相違が認められないが、Caの溶出率は溶融温度が低温になるにつれて高くなっており、溶融温度が1300℃ではスラグ表面に耐水性が劣る部位があると考えることができる。
また、XRD検査によってサンプルスラグS21(溶融温度;1500℃)、およびサンプルスラグS28(溶融温度;1400℃)にCrが存在していることを確認し、またサンプルスラグS27にCaCr(SiO)というカルシウムとシリカとクロムの複合酸化物が存在していることを確認した。
以上のことから、焼却灰の溶融スラグから六価クロムの溶出を防止するためには、下記のようにすればよいことが分かる。
(1)スラグから骨格元素が溶出しないようにスラグ表面の耐水性を高める。
a.塩基度を1以下にして、シリカネットワークの遮断個所を少なくする。
b.溶融スラグを急冷して、シリカをガラス状態のまま保持し、クロムを耐水性の高いガラス体内に封じ込める。
(2)溶出液pHをアルカリ側に移行させない。
塩基度を1以下にし、溶融スラグを急冷してクロムを耐水性の高いガラス体内に封じ込めて、スラグからのCaの溶出を抑制する。
(3)スラグ中の六価クロムの含有量を減少させるために、高温下で六価クロムを還元させる。
(4)六価クロムは溶融温度(1400℃)のような高温下では不安定であるため、溶融炉内の温度を高温状態に保持する。
本発明は、上記ラボ実験、および実験の結果により具現したものであって、従って本発明の請求項1に係る焼却灰の溶融方法が採用した手段の要旨は、クロムを含有する廃棄物の焼却灰を溶融炉で溶融して溶融スラグにする焼却灰の溶融方法において、前記焼却灰の塩基度とクロム濃度とを計測し、前記廃棄物、前記廃棄物を焼却する焼却炉または前記焼却灰のうちの何れか一つに塩基度調整剤を添加することにより、前記焼却灰の塩基度を0.6〜1.0に調整すると共に、前記廃棄物または焼却灰のうちの何れか一つにクロム濃度調整剤を添加して前記焼却灰のクロム濃度を60000mg/kg以下に調整した後に溶融炉に供給し、この溶融炉に供給した塩基度およびクロム濃度調整後の焼却灰を1350℃以上の温度に加熱して溶融し、溶融した焼却灰の溶融スラグを水冷装置にて急冷することを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る焼却灰の溶融方法が採用した手段の要旨は、請求項1に記載の焼却灰の溶融方法において、前記塩基度調整剤は、消石灰、生石灰、珪砂、ドロマイト、酸化マグネシウムのうち、何れか1以上であることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る焼却灰の溶融方法が採用した手段の要旨は、請求項1に記載の焼却灰の溶融方法において、前記クロム濃度調整剤は、消石灰、生石灰、珪砂、ドロマイト、酸化マグネシウムのうち、何れか1以上であることを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る焼却灰の溶融方法が採用した手段の要旨は、請求項1に記載の焼却灰の溶融方法において、前記廃棄物、前記廃棄物を焼却する焼却炉、または前記焼却灰のうちの何れか一方への塩基度調整剤の添加は、前記焼却灰の溶流温度が1400℃になるように調整するために行うことを特徴とするものである。
本願発明の請求項1乃至4に係る焼却灰の溶融方法では、焼却灰の塩基度とクロム濃度とを計測し、廃棄物、廃棄物を焼却する焼却炉または前記焼却灰のうちの何れか一つに塩基度調整剤を添加することにより、前記焼却灰の塩基度を0.6〜1.0に調整すると共に、前記廃棄物または焼却灰のうちの何れか一つにクロム濃度調整剤を添加して前記焼却灰のクロム濃度を60000mg/kg以下に調整した後に溶融炉に供給し、この溶融炉に供給した塩基度およびクロム濃度調整後の焼却灰を1350℃以上の温度に加熱して溶融し、溶融した焼却灰の溶融スラグを水冷装置にて急冷する。従って、本願発明の請求項1乃至4に係る焼却灰の溶融方法によれば、焼却灰が1350℃以上の温度で溶融されるために、スラグ中の六価クロムの含有量が少なく、かつスラグからの六価クロムの溶出量を少なくし得るのに加えて、スラグ表面が耐水性に優れたガラス質で形成されるため、スラグからの六価クロムの溶出を効果的に抑制することができる。
また、本願発明の請求項1乃至4に係る焼却灰の溶融方法によれば、上記のとおり、クロム濃度調整剤の添加により焼却灰のクロム濃度が60000mg/kg以下に調整されるため、焼却灰を1500℃以下の温度で確実に溶融することができ、溶融炉の運転温度の上昇を抑制することにより、溶融炉の耐火物の寿命を延長させることができるから、焼却灰の溶融装置のランニングコストの低減に寄与することができる。
本発明の請求項4に係る焼却灰の溶融方法では、廃棄物の焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、前記廃棄物、前記廃棄物を焼却する焼却炉または前記焼却灰のうちの何れか一つにクロム濃度調整剤が添加される。従って、本発明の請求項4に係る焼却灰の溶融方法によれば、焼却灰が溶融されたスラグがスラグ排出口で凝固することなく、安定してスラグを排出することが可能になるから、長期に亘って溶融炉の操業運転を行うことが可能となる。
以下、本発明の焼却灰の溶融方法を実施する、本発明の実施の形態に係る焼却灰の溶融装置を、添付図面を参照しながら説明する。先ず、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置を、添付図面を参照しながら説明する。図1は、その廃棄物の処理フローを示すブロック図である。
図1に示す符号Fm1は、本発明の焼却灰の溶融方法を実施する焼却灰の溶融装置である。この焼却灰の溶融装置Fm1は、クロムを含有する廃棄物Kが廃棄物供給装置1を介して供給され、供給された廃棄物Kを焼却する焼却炉3を備えている。この焼却炉3からダクト3aを介して排出される排ガスはサイクロン4に導入され、このサイクロン4によって排ガスから分離されて捕集された焼却灰は焼却灰供給装置4aを介して溶融炉5に供給されるようになっている。
前記焼却炉3には、調整剤供給装置2から調整剤供給ラインが連通しており、前記焼却炉3による廃棄物Kの燃焼によって生じる焼却灰の塩基度が0.6〜1.0になるように塩基度調整剤が供給されるようになっている。また、前記焼却炉3による廃棄物Kの焼却によって生じる焼却灰のクロム濃度が60000mg/kg以下の所定の濃度になるようにクロム濃度調整剤が供給されるようになっている。また、場合によっては、焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、クロム濃度調整剤を供給してもよい。これら塩基度調整剤とクロム濃度調整剤は何れも、消石灰、生石灰、珪砂、およびドロマイトおよび酸化マグネシウムであり、調整剤供給装置2からこれらのうちの1以上が供給されるようになっている。
焼却炉3に供給すべき塩基度調整剤とクロム濃度調整剤との供給量は、溶融装置Fm1の実稼動により、実際に廃棄物Kを焼却すると共に、操業中に定期的に焼却灰の塩基度と、クロム濃度を調べ、その試験結果に基づいて決定するものである。また、廃棄物および焼却灰の溶流温度は、JIS M8801「灰の溶融特性試験」に基づいて計測したものである。
前記サイクロン4によって焼却灰が除去された燃焼排ガスは二次燃焼装置7に導入され、この二次燃焼装置7により燃焼排ガス中の一酸化炭素等の未燃ガスが燃焼された後に減温塔8に導入される。そして、この減温塔8で減温された排ガスは集塵機であるバグフィルタ9に導入され、このバグフィルタ9によって排ガス中の飛灰が捕集され、飛灰が除去された排ガスが煙突10から大気中に放出される。
一方、前記焼却灰供給装置4aを介して溶融炉5に供給され、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤の供給により塩基度が0.6〜1.0になるように、またクロム濃度が0000mg/kg以下、または溶流温度が1200℃〜1400℃になるように調整された焼却灰は、1350℃〜1500℃の温度で溶融されて溶融スラグとなる。そして、溶融スラグは溶融炉5の下部に設けられたスラグ排出口5aから、このスラグ排出口5aの下方に設けられた水冷装置6内に流下し、この水冷装置6内の冷却水により急冷されるように構成されている。
また、前記溶融炉5から排出される高温の排ガスは、ダクト5bを介して前記二次燃焼装置7に導入されるようになっている。前記水冷装置6には、図示省略しているが、クーラを備えた冷却循環ラインが付設されており、この水冷装置6内の冷却水の温度は、例えば50℃〜80℃に保持されるように構成されている。なお、本実施の形態1の場合には、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤は、上記のとおり、焼却炉3に供給されるように構成されている。これは、焼却炉3に塩基度調整剤とクロム濃度調整剤を供給することで、焼却炉3内の排ガスの乱流混合により、焼却灰と塩基度調整剤、クロム濃度調整剤が均一に混合されるからである。しかしながら、図1において破線で示すように、廃棄物供給装置1や焼却灰供給装置4aに供給するようにしても、焼却炉3に供給した場合と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1の作用態様を説明する。廃棄物供給装置1から焼却炉3に供給された廃棄物Kは、この焼却炉3で焼却され、発生した排ガスはダクト3aを介してサイクロン4に導入される。そして、サイクロン4に導入された排ガスと、この排ガス中に含まれている焼却灰はサイクロン4によって分離され、焼却灰が除去された排ガスは二次燃焼装置7、減温塔8、バグフィルタ9を経て煙突10から大気中に放出される。
前記廃棄物供給装置1から焼却炉3に供給される廃棄物Kと共に調整剤供給装置2から塩基度調整剤が供給されると共に、必要に応じてクロム濃度調整剤が供給され、塩基度とクロム濃度が調整されているために、前記サイクロン4により分離されると共に、捕集された焼却灰の塩基度は0.6〜1.0になっており、またクロム濃度は60000mg/kg以下の所定の濃度になっている。このような塩基度とクロム濃度の焼却灰が溶融炉5に供給され、溶融炉5内において1350℃〜1500℃の温度で溶融されて溶融スラグとなる。
溶融スラグは、溶融炉5の炉内壁に沿ってスラグ排出口5aに向って流下すると共に、スラグ排出口5aから溶融スラグを急冷する水冷装置6内に滴下して、この水冷装置6内の冷却水によって急冷されて凝固し、凝固スラグとなる。焼却灰の溶融により溶融炉5から発生する高温の排ガスは、減温塔8、バグフィルタ9を経て煙突10から、前記流動床式焼却炉2から排出される燃焼排ガスと共に大気中に放出される。また、溶融炉5から排出される高温の排ガスは、二次燃焼室7、減温塔8、バグフィルタ9を経て煙突10から、前記焼却炉3から排出される排ガスと共に大気中に放出される。
上記のとおり、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1では、焼却灰の塩基度が0.6〜1.0になるように調整され、1350℃〜1500℃の温度で溶融されると共に、1350℃〜1500℃の温度から水冷装置6内の冷却水によって急冷されるため、スラグ表面が耐水性に優れたガラス質で形成される。従って、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置1によれば、焼却灰中の有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま焼却灰を溶融することでスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止し得る効果がある。
また、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1では、廃棄物Kのクロム含有率が高く、焼却灰のクロム濃度が60000mg/kg以下の所定の濃度になるように調整される。そのため、焼却灰を1500℃以下の温度で確実に溶融することができる。
従って、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1によれば、溶融炉5の運転温度の上昇を抑制することができ、溶融炉5の内壁を構成する耐火物(耐火煉瓦)の寿命を延長させることができるから、焼却灰の溶融装置Fm1のランニングコストの低減、廃棄物の焼却・溶融処理コストの低減および地球温暖化防止に対して大いに寄与することができるという優れた効果を得ることができる。
これに加えて、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1では、廃棄物Kのクロム含有率が高く、焼却灰の溶流温度が高くなる傾向がある。そこで、焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、クロム濃度調整剤を供給して焼却灰の溶流温度を調整してもよい。その結果、焼却灰は1500℃以下の温度で確実に溶融することができると共に、焼却灰が溶融されたスラグは雰囲気温度が低いスラグ排出口5a付近においても、スラグが凝固することがない。従って、本発明の実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1によれば、スラグを安定してスラグ排出口5aから排出することができ、スラグの凝固によりスラグ排出口5aが閉塞することがないので、焼却灰の溶融装置Fm1の長期に亘る安定した操業の継続が可能となる。
本発明の実施の形態2に係る焼却灰の溶融装置を、その廃棄物の処理フローを示すブロック図の図2を参照しながら、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、その相違する点について以下に説明する。
即ち、本発明の実施の形態2に係る図2と、上記実施の形態1に係る図1との比較において良く理解されるように、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、バグフィルタ9と前記焼却灰供給装置4aとを搬送装置である飛灰空気移送装置9aを介して連通させ、バグフィルタ9で捕集された飛灰を、飛灰空気移送装置9aを介して溶融炉5に供給する構成にしたところにある。
従って、本実施の形態2に係る焼却灰の溶融装置Fm2によれば、バグフィルタ9で捕集された飛灰を、飛灰空気移送装置を介して焼却灰供給装置4aから溶融炉5に供給する点が相違するだけであるから、上記実施の形態1に係る焼却灰の溶融装置Fm1と同等の効果が得られるのに加えて、バグフィルタ9で捕集され飛灰を再度溶融炉5で溶融することが可能になり、最終処分場にて埋立処分する飛灰の総量を削減すると共に、六価クロム等の重金属の環境への溶出を可能な限り少なくすることができるという効果がある。
本発明の実施の形態3に係る焼却灰の溶融装置を、廃棄物の処理フローを示すブロック図の図3を参照しながら説明する。
図3に示す符号Fm3は、焼却灰の溶融装置で、この溶融装置Fm3は、クロムを含有する廃棄物Kが廃棄物供給装置21を介して供給され、供給された廃棄物Kを焼却する焼却炉23を備えている。この焼却炉23内で発生した廃棄物Kの焼却残渣は焼却灰供給装置24に供給されるようになっている。前記焼却炉23には、調整剤供給装置22から調整剤供給ラインが連通しており、この調整剤供給ラインを介して焼却灰の塩基度が0.6〜1.0になるように塩基度調整剤が供給されると共に、焼却灰のクロム濃度が60000mg/kg以下の所定濃度になるようにクロム濃度調整剤が供給されるようになっている。または、クロム濃度の代わり、焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるようにクロム濃度調整剤を供給してもよい。なお、廃棄物Kに供給する塩基度調整剤とクロム濃度調整剤との供給量は、上記実施の形態1の場合と同様の手段によって決定される。
前記焼却炉23から排出された排ガスは、この焼却炉23の後段のボイラ27によって熱が回収され、熱回収後の排ガスは減温塔28に導入される。この減温塔28で減温された排ガスはバグフィルタ29に導入され、このバグフィルタ29によって排ガス中の飛灰が捕集され、飛灰が除去された排ガスが煙突30から大気中に放出されるようになっている。さらに、前記焼却灰供給装置24には、前記ボイラ27、減温塔28、およびバグフィルタ29から飛灰空気移送装置29aが連通しており、焼却炉23から排出される焼却残渣の他に、ボイラ27から排出される飛灰、減温塔28から排出される飛灰、およびバグフィルタ29で捕集された飛灰が共に前記焼却灰供給装置24に供給されるように構成されている。
一方、焼却灰供給装置24を介して溶融炉25に供給され、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤の供給により塩基度が0.6〜1.0になるように、またクロム濃度が60000mg/kg以下の所定濃度に、または焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように調整された焼却灰は、1350℃〜1500℃の温度で溶融されて溶融スラグとなる。この溶融スラグは溶融炉25の下部に設けられたスラグ排出口25aから、このスラグ排出口25aの下方に設けられた水冷装置26に流下し、この水冷装置26に排出され、この水冷装置26内の冷却水で急冷されるように構成されている。そして、焼却灰の溶融により溶融炉25から発生する高温の排ガスは、ダクト25bを介して前記減温塔28に導入されると共に、前記バグフィルタ29を経て、前記焼却炉23から排出される排ガスと共に煙突30から大気中に放出されるようになっている。
なお、図3において想像線で示すように、溶融炉25から発生する高温の排ガスを別に設けた減温塔、バグフィルタを経て前記煙突30から放出させるように構成してもよいものである。さらに、本実施の形態3の場合には、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤は、上記のとおり、焼却炉23に供給されるように構成されているが、図3において破線で示すように、廃棄物供給装置21や償却灰供給装置24に供給するようにしてもよい。
本実施の形態3に係る焼却灰の溶融装置Fm3と上記実施の形態1,2に係る焼却灰の溶融装置Fm1,Fm2とは、機器配設構成が大きく相違している。しかしながら、本実施の形態3に係る図3と、本実施の形態1,2に係る図1,2との比較において良く理解されるように、塩基度とクロム濃度が調整された焼却灰を溶融炉25で1350℃〜1500℃の温度で溶融すると共に、溶融炉25のスラグ排出口25aから流下、排出される溶融スラグを水冷装置26内の冷却水により急冷する点は、上記実施の形態1,2の場合と全く同様である。
従って、本実施の形態3に係る焼却灰の溶融装置Fm3によれば、焼却炉23から発生する焼却残渣、ボイラ27、減温塔28、およびバグフィルタ29から排出された飛灰を、溶融炉25で再度溶融することができるので、最終処分場で埋立処分される飛灰の総量を削減すると共に、飛灰中の六価クロムの環境への溶出を防止することができる。
また、本実施の形態3に係る焼却灰の溶融装置Fm3では、溶融炉25に供給される焼却残渣と飛灰とからなる焼却灰は焼却灰供給装置24に供給される。従って、本実施の形態3に係る焼却灰の溶融装置Fm3によれば、付帯設備として溶融炉を備えた特定設備の焼却炉から生じる焼却残渣、ボイラ、減温塔、およびバグフィルタ等の排ガス処理過程で排出された飛灰だけでなく、溶融炉を具備しない他の焼却設備の焼却炉で焼却されて生じた廃棄物の焼却灰も受け入れて溶融処理することができるという汎用効果を得ることができる。
本発明の実施の形態4に係る焼却灰の溶融装置を、その焼却灰の処理フローを示すブロック図の図4を参照しながら説明する。
図4に示す符号Fm4は焼却灰の溶融装置で、この溶融装置Fm4は、図示しない焼却炉等で焼却された生成されたクロムを含有する廃棄物の焼却灰を受入れるホッパ31と、焼却灰を溶融炉34に供給する焼却灰供給装置33を備えている。前記ホッパ31には調整剤供給装置32から調整剤供給ラインが連通しており、焼却灰の塩基度が0.6〜1.0になるように塩基度調整剤が供給されると共に、焼却灰のクロム濃度クロム濃度が60000mg/kg以下の所定の濃度になるように、または焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、クロム濃度調整剤が供給されるように構成されている。
そして、塩基度とクロム濃度が調整された焼却灰は、前記焼却灰供給装置33から溶融炉34に導入されるように構成されている。焼却灰への塩基度調整剤とクロム濃度調整剤の供給量は、上記実施の形態1乃至3の場合と同様に、焼却灰の塩基度とクロム濃度とを蛍光X線分析器により計測し、計測された焼却灰の塩基度とクロム濃度の計測値、または焼却灰の溶流温度をJIS M8801「灰の溶融特性試験」により計測した計測値によって決定される。
前記溶融炉34から排出された高温の排ガスは減温塔36に導入され、この減温塔36で減温された排ガスは、バグフィルタ37に導入され、このバグフィルタ37により排ガス中の飛灰が捕集され、飛灰が除去された排ガスが煙突38から大気中に放出されるようになっている。一方、焼却灰供給装置33を介して溶融炉34に供給され、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤の供給により塩基度が0.6〜1.0になるように、またクロム濃度が60000mg/kg以下の所定の濃度になるように調整された焼却灰は、1350℃〜1500℃の温度で溶融されて溶融スラグとなる。この溶融スラグは溶融炉34の下部に設けられたスラグ排出口34aから、このスラグ排出口34aの下方に設けられた水冷装置35に排出され、この水冷装置35内の冷却水により急冷されるように構成されている。
本実施の形態4に係る焼却灰の溶融装置Fm4と上記実施の形態1乃至2に係る焼却灰の溶融装置とは、機器構成が大きく相違している。しかしながら、塩基度とクロム濃度が調整された焼却灰を溶融炉34で1350℃〜1500℃の温度で溶融すると共に、溶融炉34のスラグ排出口34aから排出される溶融スラグを水冷装置35内の冷却水により急冷する点は、上記実施の形態1乃至3と全く同様である。
従って、本実施の形態4に係る焼却灰の溶融装置Fm4によれば、焼却灰供給装置34から供給された焼却灰を、焼却灰中の有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま溶融することによりスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止することができる。また、本実施の形態4に係る焼却灰の溶融装置Fm4の場合には、他の焼却炉等から発生した焼却灰がホッパ31に供給される。従って、本実施の形態4に係る焼却灰の溶融装置Fm4によれば、上記実施の形態3の場合と同様に、付帯設備として溶融炉を備えた特定設備の焼却炉から生じる焼却残渣、ボイラ、減温塔、およびバグフィルタ等の排ガス処理過程で排出された飛灰だけでなく、溶融炉を具備しないごみ焼却設備で生じた焼却灰も受け入れて溶融処理することができるという汎用効果を得ることができる。
本発明の実施の形態5に係る焼却灰の溶融装置を、その廃棄物の処理フローを示すブロック図の図5を参照しながら説明する。
図5に示す符号Fm5は焼却灰の溶融装置で、この溶融装置Fm5は、廃棄物Kが廃棄物供給装置41を介して供給され、供給された焼却灰を高温加熱によりガス化するガス化炉43を備えている。前記廃棄物供給装置41には調整剤供給装置42から調整剤供給ラインが連通しており、ガス化炉43で生じる分解ガス中の灰分の塩基度が0.6〜1.0になるように塩基度調整剤が供給されると共に、灰分のクロム濃度が60000mg/kg以下の所定濃度になるようにクロム濃度調整剤が供給されるように構成されている。
または、灰分の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、クロム濃度調整剤が供給されるように構成されるように構成されていてもよい。そして、前記ガス化炉43で発生した灰分を含む熱分解ガスはダクト43aを介して溶融炉44に導入されるように構成されている。
前記溶融炉44から排出された高温の排ガスは、この溶融炉44の後段のボイラ46で熱が回収された後に、減温塔47に導入さる。そして、この減温塔47で減温された排ガスは、バグフィルタ48に導入され、このバグフィルタ48によって排ガス中の飛灰が捕集され、飛灰が除去された排ガスが煙突49から大気中に放出されるようになっている。
一方、前記ダクト43aを介して溶融炉44に導入され、塩基度調整剤とクロム濃度調整剤の供給により塩基度が0.6〜1.0になるように、またクロム濃度が60000mg/kg以下の所定の濃度に、または灰分の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように調整された灰は、1350℃〜1500℃の温度で溶融されて溶融スラグとなる。
この溶融スラグは溶融炉44の下部に設けられたスラグ排出口44aから、このスラグ排出口44aの下方に設けられた水冷装置45に排出され、この水冷装置45内の冷却水により急冷されるように構成されている。
本実施の形態5に係る焼却灰の溶融装置Fm5と上記実施の形態1乃至4に係る焼却灰の溶融装置とは、機器構成が大きく相違している。しかしながら、塩基度とクロム濃度が調整された灰を旋回式溶融炉44で1350℃〜1500℃の温度で溶融すると共に、旋回式溶融炉44のスラグ排出口44aから排出される溶融スラグを水冷装置45内の冷却水により急冷する点は、上記実施の形態1乃至4と全く同様である。
本実施の形態5に係る焼却灰の溶融装置Fm5では、ガス化炉43からダクト43aを介して供給された灰分を、灰分中の有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元しながら、三価クロムの形態を維持したまま溶融することによりスラグ中の六価クロム濃度を極小にし、六価クロムの溶出を確実に防止することができる。従って、本実施の形態5に係る焼却灰の溶融装置Fm5によれば、上記実施の形態1乃至4とほぼ同等の効果を得ることができる。
なお、以上の実施の形態1乃至5においては、廃棄物を焼却する一般の焼却炉、ガス化炉を備えた焼却灰の溶融装置を説明したが、これらだけに限らず、例えば循環流動層式焼却炉、気泡流動層式焼却炉、ストーカ炉、キルン炉等多くの形式の炉を用いることができる。また、溶融炉としては、旋回式溶融炉、プラズマ式溶融炉、バーナ式溶融炉、電気式溶融炉、アーク式溶融炉、シャフト式溶融炉を用いることができる。従って、上記実施の形態によって、本発明の形態が限定されるものではない。さらに、実施の形態5においては、ガス化炉と溶融炉が分離した焼却灰の溶融装置を説明したが、これに限らず、ガス化炉と溶融炉が一体化した直接溶融炉でもよい。また、以上の実施の形態1乃至5における灰の溶融温度は、全て溶融炉上部温度、溶融炉中部温度、および溶融炉下部温度の平均温度を意味するものである。
これに加えて、以上の実施の形態1乃至5においては、集塵機としてバグフィルタを備えた焼却灰の溶融装置を説明したが、これだけに限らず、例えば電気集塵機等の集塵機を用いることができることはいうまでもない。また、以上の実施の形態1乃至5において、飛灰搬送装置として飛灰空気移送装置を備えた焼却灰の溶融装置を説明したが、これだけに限らず、例えばコンベア方式の飛灰空気移送装置を用いることができることはいうまでもない。
削除。
以下、旋回式溶融炉を用いて汚泥の乾燥ケーキの焼却灰を溶融した実施例を説明する。
全クロムを高濃度で含有する汚泥の乾燥ケーキを300kg採取し、この乾燥ケーキを流動層式焼却炉(内径;200mmφ)に供給して、1.3以上の空気比で完全燃焼させ、その焼却灰をサイクロンで捕集した。
捕集した焼却灰1kgに対して塩基度調整剤としてSiOを0.3kg添加して塩基度調整を行い、この塩基度調整した焼却灰を10kg/hで旋回式溶融炉(内径;200mmφ)に供給し、溶融空気比約1.1とし、1450℃以上の溶融温度(溶融炉上部;1529℃,溶融炉中部;1547℃,溶融炉下部;1470℃)で溶融すると共に、水冷により急冷して、9個のサンプルスラグを得た。このようにして得たサンプルスラグの塩基度と六価クロム溶出量の関係は図6に示すとおりであり、またサンプルスラグの塩基度と六価クロム含有量の関係は図7に示すとおりである。図6によれば、スラグの塩基度は0.7〜0.9であり、六価クロムの検出量は検出限界以下(<0.02mg/L)であることが分かる。また、図7によれば、焼却灰中に含有されていた六価クロムも検出限界以下となっており、旋回式溶融炉の炉内雰囲気である弱酸化雰囲気においても高温状態にすることで六価クロムが還元されることが分かる。
また、スラグ中からの六価クロム溶出量の観点から、安全上好ましいスラグ中のクロム限界濃度を調べた。スラグ中の全クロム濃度、スラグ塩基度と六価クロムの溶出量との関係は図8に示すとおりである。この図8によれば、スラグ中の全クロム濃度が0000mg/kgまでは、六価クロムの溶出量は検出限界以下になっている。従って、スラグ中の全クロム濃度を0000mg/kg以下に設定すれば、六価クロムの溶出量に関しては問題がないと考えられる。
また、全クロム濃度に対する焼却灰の溶融特性を調べた。焼却灰中の全クロム濃度と焼却灰の溶融温度との関係は図9に示すとおりであり、焼却灰中の全クロム濃度と焼却灰の溶流温度との関係は図10に示すとおりである。これら図9,10によれば、全クロム濃度の上昇につれて、焼却灰の溶融温度と溶流温度が高くなっている。
以上のことから、図8において全クロム濃度が90000mg/kg以下で六価クロムの溶出は問題ないが、図10によれば全クロム濃度が90000mg/kg以下になると、焼却灰の溶流温度が約1400℃となる。焼却灰の溶流温度が1400℃であっても、溶融温度は1450℃以上になるので焼却灰は溶融されてスラグになるが、スラグ排出口付近でスラグが凝固する。その結果、スラグが適切にスラグ排出口から排出されなくなり、溶融装置が長期に亘って安定した操業が阻害される。これを回避するためには、スラグ排出口の雰囲気温度を高温にするために多量の助燃剤が必要となり、ランニングコストの増大、地球温暖化効果ガスであるCO2排出量が増大すると共に、耐火物の損耗を速めることになるため現実的ではない。そこで、焼却灰の溶流温度が1200℃〜1400℃になるように、スラグ中の全クロム濃度を焼却灰の性状変動を考慮して60000mg/kg以下に設定するのが好ましい。
さらに、溶融炉の内張り耐火物の耐久性およびスラグ排出口付近でのスラグ排出安定性を考慮すると、焼却灰中のクロム濃度を0000mg/kg以下に設定すれば、溶融炉の炉内平均温度1400℃〜1500℃、およびスラグ排出口雰囲気温度の両方が焼却灰の溶流温度の+100℃以上を十分満足することになるから、ランニングコストを低減しながら、かつ焼却灰を確実に溶融し得ることが分かる。なお、以上の焼却灰の溶融温度は全て溶融炉上部温度、溶融炉中部温度、溶融炉下部温度の平均を意味するものである。
本発明の実施の形態1に係り、焼却灰の溶融装置の廃棄物の処理フローを示すブロック図である。 本発明の実施の形態2に係り、焼却灰の溶融装置の廃棄物の処理フローを示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係り、焼却灰の溶融装置の廃棄物の処理フローを示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係り、焼却灰の溶融装置の焼却灰の処理フローを示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係り、焼却灰の溶融装置の廃棄物の処理フローを示すブロック図である。 本発明の実施例に係り、スラグの塩基度と六価クロム溶出量の関係を示す図である。 本発明の実施例に係り、スラグの塩基度と六価クロム含有量の関係を示す図である。 本発明の実施例に係り、スラグ中の全クロム濃度と六価クロムの溶出量との関係を示す図である。 本発明の実施例に係り、焼却灰中の全クロム濃度と焼却灰の溶融温度との関係を示す図である。 本発明の実施例に係り、焼却灰中の全クロム濃度と焼却灰の溶流温度との関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、サンプルスラグS11〜S13の塩基度に対する六価クロムの溶出量(mg/L)の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、サンプルスラグS11〜S13、S21〜S23の塩基度に対する全クロムの溶出量(mg/L)の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、溶出液pHと六価クロムの溶出量の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、溶出液pHと溶出クロムの六価クロムへの転換率(検液中の六価クロム/検液中の全クロム)の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、塩基度と溶出液pHの関係を図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、Caの溶出率と溶出液pHの関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、スラグの骨格を構成するSiの溶出率と全クロムの溶出率の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、スラグの骨格を構成するCaの溶出率と全クロムの溶出率の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、塩基度とSi,Caの溶出率の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、サンプルスラグの溶融温度と六価クロムの溶出量の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、サンプルスラグの溶融温度と六価クロムの濃度の関係を示す図である。 本発明を具現するために実施したラボ実験に係り、サンプルスラグの溶融温度とSi,Caの関係を示す図である。
符号の説明
m1〜Fm5…溶融装置,K…廃棄物(汚泥の脱水ケーキ)
1…廃棄物供給装置,2…調整剤供給装置,3…焼却炉,3a…ダクト,4…サイクロン,4a…焼却灰供給装置,5…溶融炉,5a…スラグ排出口,5b…ダクト,6…水冷装置,7…二次燃焼装置,8…減温塔,9…バグフィルタ,9a…飛灰空気移送装置,10…煙突
21…廃棄物供給装置,22…調整剤供給装置,23…焼却炉,24…焼却灰供給装置,25…溶融炉,25a…スラグ排出口,25b…ダクト,26…水冷装置,27…ボイラ,28…減温塔,29…バグフィルタ,29a…飛灰空気移送装置,30…煙突
31…ホッパ,32…調整剤供給装置,33…ホッパ,34…溶融炉,34a…スラグ排出口,35…水冷装置,36…減温塔,37…バグフィルタ,38…煙突
41…廃棄物供給装置,42…調整剤供給装置,43…ガス化炉,43a…ダクト,44…溶融炉,44a…スラグ排出口,45…水冷装置,46…ボイラ,47…減温塔,48…バグフィルタ,49…煙突

Claims (4)

  1. クロムを含有する廃棄物の焼却灰を溶融炉で溶融して溶融スラグにする焼却灰の溶融方法において、前記焼却灰の塩基度とクロム濃度とを計測し、前記廃棄物、前記廃棄物を焼却する焼却炉または前記焼却灰のうちの何れか一つに塩基度調整剤を添加することにより、前記焼却灰の塩基度を0.6〜1.0に調整すると共に、前記廃棄物または焼却灰のうちの何れか一つにクロム濃度調整剤を添加して前記焼却灰のクロム濃度を60000mg/kg以下に調整した後に溶融炉に供給し、この溶融炉に供給した塩基度およびクロム濃度調整後の焼却灰を1350℃以上の温度に加熱して溶融し、溶融した焼却灰の溶融スラグを水冷装置にて急冷することを特徴とする焼却灰の溶融方法。
  2. 前記塩基度調整剤は、消石灰、生石灰、珪砂、ドロマイト、酸化マグネシウムのうち、何れか1以上であることを特徴とする請求項1に記載の焼却灰の溶融方法。
  3. 前記クロム濃度調整剤は、消石灰、生石灰、珪砂、ドロマイト、酸化マグネシウムのうち、何れか1以上であることを特徴とする請求項1に記載の焼却灰の溶融方法。
  4. 前記廃棄物、前記廃棄物を焼却する焼却炉、または前記焼却灰のうちの何れか一つへの塩基度調整剤の添加は、前記焼却灰の溶流温度が1400℃になるように調整するために行うことを特徴とする請求項1に記載の焼却灰の溶融方法。
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