JP3943373B2 - Inorganic pigment dispersant and pigment dispersion for paper coating - Google Patents

Inorganic pigment dispersant and pigment dispersion for paper coating Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無機顔料を水に分散させてスラリーを得る際に好適に用いられる無機顔料分散剤及び、これを用いてなる紙塗工用顔料分散液に関するものである。更に詳しくは高スラリー濃度でも低粘度であり、スラリー静置時に形成する沈降層の固化を防止し、経時的にも安定な紙塗工用顔料分散液を得ることが出来る分散剤と、これを用いてなる紙塗工用顔料分散液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
炭酸カルシウムは安価であり他の無機顔料と比べて優れた白色度、インキ受理性、光沢、印刷適性を有するため、製紙業界で賞用されている顔料の1つである。また中性抄紙の普及によりその使用量は急激に増えてきている。従来、炭酸カルシウムは平均粒子径1μm前後のいわゆる重質炭酸カルシウムが多用されてきたが、近年紙質の高級化に伴い平均粒子径0.1〜0.3μmの沈降性膠質炭酸カルシウムの使用比率が増大しつつある。しかるに、平均粒子径が小さくなればなるほど水性媒体中への分散が困難になり、また凝集しやすく、水分散液の経日安定性にも問題が生じやすくなる。従来使用されている炭酸カルシウム用分散剤には、無機系ではピロリン酸塩、トリポリリン酸塩、トリメタリン酸塩、テトラメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩などの縮合リン酸塩、亜鉛塩、珪酸塩などがある。しかし、これら無機系分散剤は、得られた水分散液の経日安定性に問題があり、また微粒子状の沈降性膠質炭酸カルシウムの分散には多量の添加を必要とする欠点があつた。一方、有機系の分散剤ではポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリマレイン酸塩などのポリカルボン酸塩が公知である。しかし、ポリカルボン酸塩例えばポリアクリル酸ナトリウムは、平均粒子径1μm前後の重質炭酸カルシウムの分散には比較的良好な評価を得ているが、0.1〜0.3μm前後の極めて粒径の細かい炭酸カルシウムの分散には、得られた水分散液の粘度が高くまた経日安定性などに問題があった。このような公知の分散剤の欠点を克服するため、特公昭54−36166号、特公昭56−47131号、特開昭53−144499号、特開昭57−168906号などにマレイン酸共重合体を使用する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
無機顔料を水に分散させることによって得られる無機顔料分散体に、用途に応じてカゼインや澱粉、ビニル系合成ラテックス等のバインダーを適宜含んでいる紙塗工用顔料分散液を紙の表面に塗布することにより、紙の白色度や隠ぺい性向上、また紙表面に光沢性や平滑性等を付与することが行われている。上記の無機顔料分散体は、均一にかつ容易に塗布することができるように、或いは他の無機顔料との混合を行い易いように、高濃度でかつ粘度ができるだけ低いことが望ましい。しかしながら、高濃度になるとスラリー粘度は急激に上昇し、取り扱いが困難になるばかりではなく、スラリー静置時に形成する沈降層が固化し易くなるといった問題があり、こういった課題を解決する分散剤が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和カルボン酸系単量体とを共重合させて得られる、分子中に(ポリ)オキシアルキレン基とカルボキシル基とを有する特定の重合体と、水溶性ポリアルキレングリコールとの2成分を必須とする無機顔料分散剤を用いることにより、高スラリー濃度でも低粘度であり、スラリー静置時に形成する沈降層の固化を防止し、経時的にも安定な紙塗工用顔料分散液が得られることを見出した。
即ち、本発明は、下記(1)、(2)に示す構成からなる。
(1)下記一般式(A)で示される不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、
【0005】
【化3】

Figure 0003943373
【0006】
(但し、式中Yは、炭素原子数2〜8のアルケニル基を表し、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基の1種又は2種以上の混合物を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり1〜300の数を表す。)
下記一般式(B)で示される不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを必須の構成単位として有している共重合体(P)及び、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の2成分を必須成分として含み、
【0007】
【化4】
Figure 0003943373
【0008】
(但し、式中R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、メチル基又は−(CHCOOX基を表し、Xは、同一若しくは異なって、水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表し、mは、0〜2の整数を表す。また、COOX基が2個存在する場合には、2個の−COOX基により−COOCO−基が形成されていてもよい。)
水溶性ポリアルキレングリコール(G)の含有量が共重合体(P)に対して、0.1〜10質量%であることを特徴とする無機顔料分散剤。
(2)上記(1)に記載の無機顔料分散剤を含む紙塗工用顔料分散液。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による無機顔料分散剤は、共重合体(P)、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の2成分を必須成分として含み、かつ、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の含有量が共重合体(P)に対して0.1〜10質量%であることを特徴としている。以下にこれらをそれぞれ説明する。
【0010】
共重合体(P)は、上記一般式(A)で表される不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、上記一般式(B)で表される不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを、必須の構成単位として有する共重合体である。尚、共重合体(P)は、後述の単量体(c)由来の構成単位(III)を有していてもよく、単量体(c)由来の構成単位(III)は1種であってもよく、2種以上であってもよい。
共重合体(P)における、構成単位(I)及び構成単位(II)の割合としては、構成単位(I)、構成単位(II)それぞれどちらも、共重合体(P)の全構成単位中の1質量%以上を占めることが望ましい。構成単位(I)の割合が1質量%未満では、共重合体(P)中に存在する不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来のオキシアルキレン基の割合が少なすぎ、又構成単位(II)の割合が1質量%未満では、共重合体(P)中に存在する不飽和カルボン酸系単量体(b)由来のカルボキシル基の割合が少なすぎ、どちらも充分な分散性を発揮し得なくなる。尚、構成単位(I)の占める割合としては、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましく、15〜30質量%がさらに好ましい。又、共重合体(P)の全構成単位中における構成単位(I)と構成単位(II)との合計の比率(質量%)としては、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましい。
【0011】
上記共重合体(P)は、例えば、構成単位(I)を与える不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)及び構成単位(II)を与える不飽和カルボン酸系単量体(b)を必須成分として含む単量体成分を共重合して製造することができるが、これに限定されない。例えば、単量体(a)の代わりに、アルキレンオキシドを付加する前の単量体、すなわちアリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−2−ブテン−1−オール等の不飽和アルコールを用い、これを重合開始剤の存在下で単量体(b)と共重合させた後、アルキレンオキシドを平均1〜500モル付加する方法によっても得ることができる。尚、単量体成分を共重合する際には、必要に応じ上記単量体と共重合可能なその他の単量体をさらに共重合させてもよい。
【0012】
上記不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)を表わす一般式(A)において、オキシアルキレン基ROの炭素原子数としては、2〜18が適当であるが、2〜8が好ましく、2〜4がより好ましい。又、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物については、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれの形態であってもよい。尚、親水性と疎水性とのバランス確保のため、オキシアルキレン基中にオキシエチレン基を必須成分として有することが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることがさらに好ましい。
【0013】
上記一般式(A)におけるオキシアルキレン基の平均付加モル数nは、1〜300であることが適当である。好ましくは2〜200、より好ましくは5〜100、さらに好ましくは10〜50である。この平均付加モル数が小さいほど、得られる重合体の親水性が低下する傾向にあり、一方、300を超えると、共重合反応性が低下する傾向となる。尚、平均付加モル数とは、単量体1モル中における、オキシアルキレン基ROの構成原料となる化合物の付加モル数の平均値を意味する。
【0014】
上記一般式(A)におけるRは、水素原子又は炭素原子数1〜30の炭化水素基であればよく、該炭素原子数1〜30の炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜30のアルキル基(脂肪族アルキル基又は脂環式アルキル基)、炭素原子数6〜30のフェニル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキル基、(アルキル)フェニル基で置換されたフェニル基、ナフチル基等のベンゼン環を有する芳香族基等が挙げられる。Rにおいては、炭化水素基の炭素原子数が増大するに従って疎水性が大きくなり、分散性が低下するため、Rが炭化水素基の場合の炭素原子数としては、1〜22が好ましく、1〜18がより好ましく、1〜12がさらに好ましく、1〜4が特に好ましく、そしてRが水素原子の場合が最も好ましい。
【0015】
上記一般式(A)におけるYで表わされる炭素原子数2〜8のものとしては、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基等が挙げられる。
【0016】
上記一般式(A)で表わされる不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)としては、例えば、アリルアルコール、メタリルアルコール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−2−ブテン−1−オール等の不飽和アルコールにアルキレンオキシドを1〜500モル付加して製造することができるが、具体的には、(ポリ)エチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールアリルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコールメタリルエーテル、(ポリ)エチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)プロピレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル、(ポリ)エチレン(ポリ)ブチレングリコール3−メチル−3−ブテニルエーテル等が挙げられる。本発明では、構成単位(I)を与える単量体(a)として、これらの1種を単独で使用できるほか、2種以上を併用することができる。
【0017】
尚、上記一般式(A)で表わされる不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)として、オキシアルキレン基の平均付加モル数nの異なる2種類以上の単量体を組み合わせて用いることができる。好適な組み合わせとして、例えば、nの差が10以上(好ましくはnの差が20以上)の2種類の単量体(a)の組み合わせ、あるいは各々の平均付加モル数nの差が10以上(好ましくはnの差が20以上)の3種類以上の単量体(a)の組み合わせ等が挙げられる。
【0018】
本発明で用いられる不飽和カルボン酸系単量体(b)の具体例として、不飽和モノカルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられ、不飽和ジカルボン酸系単量体としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、又はこれらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられ、更にこれらの無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。中でも不飽和カルボン酸系単量体(b)としては、(メタ)アクリル酸及びこれらの塩、マレイン酸及びその塩、並びに、無水マレイン酸からなる群より選ばれる1種以上の単量体を必須とするのが好ましく、アクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、並びに、無水マレイン酸からなる群より選ばれる1種以上の単量体を必須とするのがより好ましい。尚、これら単量体(b)は、2種類以上併用してもよい。
【0019】
上記共重合体(P)において、必須の構成単位を与える単量体成分以外に、その他の共重合可能な単量体(c)を用いることができる。このような単量体(c)により構成単位(III)が形成されることになる。上記構成単位(III)を与える単量体(c)としては、単量体(a)及び/又は単量体(b)と共重合可能な単量体であり、例えば、下記のもの等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
【0020】
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのハーフエステル、ジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;上記アルコールやアミンに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと上記不飽和ジカルボン酸類とのハーフエステル、ジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルクロトネート、エチルクロトネート、プロピルクロトネート等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのエステル類;炭素原子数1〜30のアルコールに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールと(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類とのエステル類;(ポリ)エチレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)ブチレングリコールモノメタクリレート等の、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類への炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドの1〜500モル付加物類;マレアミド酸と炭素原子数2〜18のグリコール又はこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフアミド類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、並びに、それらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩及び有機アミン塩;メチル(メタ)アクリルアミドのように不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのアミド類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等のビニル芳香族類;1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート類;ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン等のジエン類;(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等の不飽和シアン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の不飽和エステル類;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジブチルアミノエチル、ビニルピリジン等の不飽和アミン類;ジビニルベンゼン等のジビニル芳香族類;トリアリルシアヌレート等のシアヌレート類;(メタ)アリルアルコール、グリシジル(メタ)アリルエーテル等のアリル類;メトキシポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アリルエーテル、等のビニルエーテル或いはアリルエーテル類;ポリジメチルシロキサンプロピルアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサンアミノプロピレンアミノマレインアミド酸、ポリジメチルシロキサン−ビス−(プロピルアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(ジプロピレンアミノマレインアミド酸)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−(1−プロピル−3−メタクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−アクリレート)、ポリジメチルシロキサン−ビス−(1−プロピル−3−メタクリレート)等のシロキサン誘導体;等。
【0021】
上記共重合体(P)における単量体(c)由来の構成単位(III)の割合は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば特に制限されないが、共重合体(P)全体の0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%以下がより好ましい。
【0022】
本発明における共重合体(P)を得るには、重合開始剤を用いて上記単量体成分を共重合させればよい。共重合は、溶液重合や塊状重合等の公知の方法で行うことができる。溶液重合は回分式でも連続式でも行うことができ、その際に使用される溶媒としては特に限定されず、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール;ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサン等の芳香族あるいは脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル化合物等が挙げられるが、原料単量体及び得られる重合体の溶解性から、水及び炭素数1〜4の低級アルコールよりなる群から選ばれた少なくとも1種を用いることが好ましく、その中でも水を溶媒に用いるのが、脱溶剤工程を省略できる点でさらに好ましい。
【0023】
上記共重合体(P)を製造するために水溶液重合を行なう場合には、ラジカル重合開始剤として、水溶性の重合開始剤、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化水素;2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオンアミジン塩酸塩等のアゾアミジン化合物、2,2’−アゾビス−2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン塩酸塩等の環状アゾアミジン化合物、2−カルバモイルアゾイソブチロニトリル等のアゾニトリル化合物等の水溶性アゾ系開始剤等が使用され、この際、亜硫酸水素ナトリウム等のアルカリ金属亜硫酸塩、メタ二亜硫酸塩、次亜燐酸ナトリウム、モール塩等のFe(II)塩、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム二水和物、ヒドロキシルアミン塩酸塩、チオ尿素、L−アスコルビン酸(塩)、エリソルビン酸(塩)等の促進剤を併用することもできる。中でも、過酸化水素とL−アスコルビン酸(塩)等の促進剤との組み合わせが好ましい。これらのラジカル重合開始剤や促進剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0024】
又、低級アルコール、芳香族若しくは脂肪族炭化水素、エステル化合物、又は、ケトン化合物を溶媒とする溶液重合を行う場合、あるいは塊状重合を行う場合には、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ナトリウムパーオキシド等のパーオキシド;t−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が、ラジカル重合開始剤として用いられる。この際アミン化合物等の促進剤を併用することもできる。さらに、水−低級アルコール混合溶媒を用いる場合には、上記の種々のラジカル重合開始剤、又は、ラジカル重合開始剤と促進剤の組み合わせの中から適宜選択して用いることができる。
【0025】
各単量体の反応容器への投入方法は特に限定されず、全量を反応容器に初期に一括投入する方法、全量を反応容器に分割若しくは連続投入する方法、一部を反応容器に初期に投入し、残りを反応容器に分割若しくは連続投入する方法のいずれでもよい。具体的には、単量体(a)と単量体(b)の全部を反応容器に連続投入する方法、単量体(a)の一部を反応容器に初期に投入し、単量体(a)の残りと単量体(b)の全部を反応容器に連続投入する方法、或いは、単量体(a)の一部と単量体(b)の一部を反応容器に初期に投入し、単量体(a)の残りと単量体(b)の残りをそれぞれ反応容器に交互に数回に分けて分割投入する方法等が挙げられる。さらに、反応途中で各単量体の反応容器への投入速度を連続的又は段階的に変えることにより各単量体の単位時間当りの投入質量比を連続的又は段階的に変化させて、共重合体(P)中の構成単位(I)と構成単位(II)の比率が異なる共重合体の混合物を重合反応中に合成するようにしてもよい。尚、ラジカル重合開始剤は反応容器に初めから仕込んでも良く、反応容器へ滴下しても良く、また目的に応じてこれらを組み合わせてもよい。
【0026】
上記共重合体(P)の分子量調整のため、連鎖移動剤を用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されず、例えば、メルカプトエタノール、チオグリセロール、チオグリコール酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオリンゴ酸、チオグリコール酸オクチル、3−メルカプトプロピオン酸オクチル、2−メルカプトエタンスルホン酸等のチオール系連鎖移動剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、共重合体(P)の分子量調整のためには、単量体(c)として(メタ)アリルスルホン酸(塩)類等の連鎖移動性の高い単量体を用いることも有効である。
【0027】
所定の分子量の共重合体(P)を再現性よく得るには、共重合反応を安定に進行させることが必要であることから、溶液重合する場合には、使用する溶媒の25℃における溶存酸素濃度を5ppm以下の範囲とすることが好ましい。好ましくは0.01〜4ppmの範囲、さらに好ましくは0.01〜2ppmの範囲、最も好ましくは0.01〜1ppmの範囲である。尚、溶媒に単量体を添加後、窒素置換等を行う場合には、単量体を含んだ系の溶存酸素濃度を上記範囲内とする。尚、溶媒の溶存酸素濃度の調整は、重合反応槽で行ってもよく、予め溶存酸素量を調整したものを用いてもよく、溶媒中の酸素を追い出す方法としては、例えば、下記の(1)〜(5)の方法が挙げられる。
(1)溶媒を入れた密閉容器内に窒素等の不活性ガスを加圧充填後、密閉容器内の圧力を下げることで溶媒中の酸素の分圧を低くする。窒素気流下で、密閉容器内の圧力を下げてもよい。
(2)溶媒を入れた容器内の気相部分を窒素等の不活性ガスで置換したまま液相部分を長時間激しく攪拌する。
(3)容器内に入れた溶媒に窒素等の不活性ガスを長時間バブリングする。
(4)溶媒を一旦沸騰させた後、窒素等の不活性ガス雰囲気下で冷却する。
(5)配管の途中に静止型混合機(スタティックミキサー)を設置し、溶媒を重合反応槽に移送する配管内で窒素等の不活性ガスを混合する。
【0028】
共重合により得られた上記共重合体(P)は、そのままでも本発明の無機顔料分散剤の必須成分として用いられるが、分散性の観点からpHを5以上に調整しておくことが好ましい。しかしながら、重合をpH5以上で行なった場合、重合率の低下が起こると同時に、共重合性が悪くなり、無機顔料に対する分散性能が低下するため、pH5未満で共重合反応を行い、共重合後にpHを5以上に調整することが好ましい。pHの調整は、例えば、一価金属及び二価金属の水酸化物及び炭酸塩等の無機塩;アンモニア、有機アミン等のアルカリ性物質の1種又は2種以上を用いて行なうことができる。
【0029】
上記共重合体(P)の重量平均分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC」ともいう)によるポリエチレングリコール換算で1,000〜500,000が適当であるが、3,000〜300,000が好ましく、5,000〜150,000がより好ましい。このような重量平均分子量の範囲を選ぶことで、より高い分散性能を発揮する無機顔料分散剤が得られる。
【0030】
また、本発明の無機顔料分散剤においては、2種類以上の共重合体(P)を組み合わせて用いることができる。例えば、不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)との割合(質量比又はモル比)の異なる2種類以上の共重合体(P)の組み合わせ、各共重合体において上記一般式(A)で示される不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)のオキシアルキレン基の平均付加モル数nの異なる2種類以上の共重合体(P)の組み合わせ等が可能である。
【0031】
本発明の無機顔料分散剤は、水溶性ポリアルキレングリコール(G)を上記共重合体(P)に対して0.1〜10質量%含有することが重要である。より好ましくは0.2〜7質量%、さらに好ましくは0.3〜5質量%である。水溶性ポリアルキレングリコール(G)の含有量が0.1質量%未満の場合には、スラリー沈降層の固化防止が不十分となり好ましくなく、他方、10質量%を超える場合には、スラリー粘度が上昇して好ましくない。
又、水溶性ポリアルキレングリコール(G)のオキシアルキレン基の炭素原子数としては、2〜18の範囲が適当であるが、2〜8の範囲が好ましく、2〜4の範囲がより好ましい。さらに、水溶性ポリアルキレングリコール(G)は水溶性が必要であることから、親水性の高い炭素原子数が2のオキシアルキレン基、即ちオキシエチレン基を必須成分として含むことが好ましく、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることがさらに好ましい。又、オキシアルキレン基の繰り返し単位は同一であってもあるいは異なっていてもよく、オキシアルキレン基が2種以上の混合物の形態である場合には、ブロック状付加、ランダム状付加、交互状付加等のいずれの付加形態でもよい。又、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の末端基は水素原子、炭素原子数1〜30のアルキル基又は(アルキル)フェニル基が適当であるが、水素原子が好ましい。又、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の平均分子量としては、200〜200,000の範囲が好ましいが、300〜100,000の範囲がより好ましく、500〜50,000の範囲がさらに好ましい。
両末端基が水素原子である水溶性ポリアルキレングリコール(G)として具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリブチレングリコール等が挙げられるが、水溶性ポリアルキレングリコール(G)は水溶性であることが必要であることから、親水性の高いオキシエチレン基を必須成分として含むポリアルキレングリコールが好ましく、90モル%以上のオキシエチレン基を必須成分として含むポリアルキレングリコールがより好ましい。中でもポリエチレングリコール又はポリエチレンポリプロピレングリコールが好ましく、ポリエチレングリコールが最も好ましい。又、2種類以上の水溶性ポリアルキレングリコール(G)を用いてもよい。
【0032】
本発明の無機顔料分散剤は、上記共重合体(P)を必須成分として含有し、上記水溶性ポリアルキレングリコール(G)を共重合体(P)に対して0.1〜10質量%含有することが重要である。これらの2成分の相乗効果により、高い分散性とスラリー沈降層の固化防止性を発揮する優れた無機顔料分散剤となる。
【0033】
本発明の無機顔料分散剤の必須成分である上記水溶性ポリアルキレングリコール(G)は、上記共重合体(P)の製造後に配合してもよいが、共重合体(P)を製造する際に、上記不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)と上記不飽和カルボン酸系単量体(b)とを必須成分として含む単量体成分以外に、水溶性ポリアルキレングリコール(G)をも含む組成物を原料として共重合反応を行なうことによって、共重合体(P)と水溶性ポリアルキレングリコール(G)とを含有する無機顔料分散剤を得ることができる。
【0034】
本発明で用いられる不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)は、不飽和アルコール類に、アルキレンオキシドを1〜300モル付加することによって得ることができるが、この付加反応の際に、反応系に該不飽和アルコール類以外の飽和脂肪族アルコール類(メタノール、エタノール等)や水等の活性水素を有する化合物が存在していると、主生成物である該単量体(a)以外に、該活性水素を有する化合物を出発物質とするポリアルキレングリコールを副生成物として含む組成物が得られる。本発明では、該単量体(a)の製造の際に副生するポリアルキレングリコールを除去せずに、主生成物である該単量体(a)以外にポリアルキレングリコールを副生成物として含む組成物を原料として共重合反応を行なうことができ、この製造方法により、容易に上記共重合体(P)と水溶性ポリアルキレングリコール(G)とを含有する無機顔料分散剤を得ることができる。又、共重合体(P)の製造後に、さらに水溶性ポリアルキレングリコール(G)を配合してもよく、配合する水溶性ポリアルキレングリコール(G)は、副生成物として含まれていた水溶性ポリアルキレングリコール(G)と同一であっても異なっていてもよい。
【0035】
本発明の無機顔料分散剤は、共重合体(P)及び水溶性ポリアルキレングリコール(G)の2成分を必須成分として含むものであるが、水溶液の形態でそのまま無機顔料分散剤の主成分として使用しても良いし、あるいは、カルシウム、マグネシウム等の二価金属の水酸化物で中和して多価金属塩として使用してもよい。
【0036】
上記の共重合体からなる顔料分散剤、即ち、本発明にかかる顔料分散剤を用いて水に分散すべき無機顔料としては、具体的には、例えば、カオリン、クレー、天然炭酸カルシウムや合成炭酸カルシウムである各種炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、サチンホワイト、ベンガラ、亜鉛華、水酸化アルミニウム等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら無機顔料は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0037】
【実施例】
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれだけに限定されるものではない。尚、下記実施例、比較例及び表中、特にことわりのない限り、「%」は質量%を表すものとする。
【0038】
製造例において、不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体の製造時に副生するポリアルキレングリコールの生成量は、下記の条件で測定した。
【0039】
<ポリアルキレングリコールの生成量の測定条件>
機 種:島津製作所社 LC−10
検出器:示差屈折計(RI)検出器(HITACHI 3350 RI MONITOR)
溶離液:種類 イオン交換水
流量 1.5ml/分
カラム:種類 昭和電工(株)製、「Shodex GF−310」4.6×300mm
温度 40℃
実施例及び比較例における各単量体の反応率及び得られた共重合体の重量平均分子量は、下記の条件で測定した。
【0040】
<各原料単量体の反応率測定条件>
機 種:日本分光社 Borwin
検出器:示差屈折計(RI)検出器(HITACHI 3350 RI MONITOR)
溶離液:種類 アセトニトリル/0.1%リン酸イオン交換水溶液=50/50(vol%)
流量 1.0ml/分
カラム:種類 東ソー(株)製、「ODS−120T」+「ODS−80Ts」各 4.6×250mm
温度 40℃
<共重合体の重量平均分子量測定条件>
機 種:Waters LCM1
検出器:示差屈折計(RI)検出器(Waters410)
溶離液:種類 アセトニトリル/0.05M酢酸ナトリウムイオン交換水溶液=40/60(vol%)、酢酸でpH6.0に調整
流量 0.6ml/分
カラム:種類 東ソー(株)製、「TSK−GEL G4000SWXL」+「G3000SWXL」+「G2000SWXL」+「GUARD COLUMN」各 7.8×300mm、6.0×40mm
温度 40℃
検量線:ポリエチレングリコール基準
<製造例1>
温度計、攪拌機、窒素及びアルキレンオキシド導入管を備えたステンレス製高圧反応器に不飽和アルコールとして3−メチル−3−ブテン−1−オール234g、付加反応触媒として水酸化ナトリウム3.1gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で120℃まで加熱した。そして、安全圧下で120℃を保持したままエチレンオキシド1284gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−1と称す。)は、3−メチル−3−ブテン−1−オールに平均10モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、IPN−10と称す。)とともに、副生成物としてポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、ポリエチレングリコールの生成量は、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体に対して1.4%であった。
【0041】
<製造例2、3>
不飽和アルコール、付加反応触媒である水酸化ナトリウム、アルキレンオキシドの種類及び使用量を表1に示すように変更したこと以外は製造例1と同様にして、不飽和アルコールへのアルキレンオキシド付加反応を行ない、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体とポリアルキレングリコールとを含む反応生成物(M−2)、(M−3)を得た。尚、アルキレンオキシド付加反応は全て120℃で行ない、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの2種類のアルキレンオキシドを用いた場合は、不飽和アルコールにまずエチレンオキシド全量を付加させた後、次にプロピレンオキシドを付加させるという方法でブロック状付加物を得た。得られた反応生成物における不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体に対する副生ポリアルキレングリコール生成量は表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003943373
【0043】
<実施例1−無機顔料分散剤(1)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水198g、製造例1で得られた反応生成物(M−1)405.6g(IPN−10を400g、ポリエチレングリコールを5.6g含有)を仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素11.5gとイオン交換水104gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸251gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸4.5gを3時間、イオン交換水135gにL−アスコルビン酸15gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(1)を得た。
【0044】
<実施例2−無機顔料分散剤(2)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水271g、製造例2で得られた反応生成物(M−2)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)を仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.44gとイオン交換水8.4gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸34gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸1.4gを3時間、イオン交換水10.8gにL−アスコルビン酸0.57gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(2)を得た。
【0045】
<実施例3−無機顔料分散剤(3)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水273g、製造例3で得られた反応生成物(M−3)406g(IPN−10EO3POを400g、ポリエチレンポリプロピレングリコールを6g含有)を仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.4gとイオン交換水7.6gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸34gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸1.3gを3時間、イオン交換水9.8gにL−アスコルビン酸0.52gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(3)を得た。
【0046】
<実施例4−無機顔料分散剤(4)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水276g、製造例1で得られた反応生成物(M−2)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)を仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.52gとイオン交換水9.8gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸35gと2−ヒドロキシエチルアクリレート11.4gとを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸1.6gを3時間、イオン交換水12.7gにL−アスコルビン酸0.67gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(4)を得た。
【0047】
<実施例5−無機顔料分散剤(5)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水279g、製造例1で得られた反応生成物(M−1)405.6g(IPN−10を400g、ポリエチレングリコールを5.6g含有)、及びマレイン酸41.4gを仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.36gとイオン交換水6.9gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、イオン交換水8.9gにL−アスコルビン酸0.47gを溶解させた水溶液を反応容器内に1時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(5)を得た。
【0048】
<実施例6−無機顔料分散剤(6)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水273g、製造例2で得られた反応生成物(M−2)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)、及びマレイン酸21.8gを仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.19gとイオン交換水3.6gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、イオン交換水4.6gにL−アスコルビン酸0.24gを溶解させた水溶液を反応容器内に1時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(6)を得た。
【0049】
<実施例7−無機顔料分散剤(7)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水280g、製造例1で得られた反応生成物(M−1)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)、及びマレイン酸34.1gを仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.49gとイオン交換水9.3gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸18gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水12gにL−アスコルビン酸0.63gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(7)を得た。
【0050】
<実施例8−無機顔料分散剤(8)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水284g、製造例1で得られた反応生成物(M−1)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)、及びマレイン酸42.7gを仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.44gとイオン交換水8.3gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、2−ヒドロキシエチルアクリレート11.8gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水10.8gにL−アスコルビン酸0.57gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、本発明の無機顔料分散剤(8)を得た。
【0051】
<比較例1−比較無機顔料分散剤(1)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水198g、3−メチル−3−ブテン−1−オール(3Me3Bu1OHと称す。)65.6gを仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素11.5gとイオン交換水104gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸251gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸4.5gを3時間、イオン交換水135gにL−アスコルビン酸15gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、比較無機顔料分散剤(1)を得た。
【0052】
<比較例2−比較無機顔料分散剤(2)の製造>
温度計、攪拌機、滴下ロート、窒素導入管及び還流冷却器を備えたガラス製反応容器に、イオン交換水271g、製造例2で得られた反応生成物(M−2)426.8g(IPN−50を400g、ポリエチレングリコールを26.8g含有)を仕込み、65℃に昇温した。反応容器を65℃に保った状態で過酸化水素0.44gとイオン交換水8.4gとからなる過酸化水素水溶液を添加した。次いで、アクリル酸34gを反応容器内に3時間かけて滴下し、それと同時に、3−メルカプトプロピオン酸1.4gを3時間、イオン交換水10.8gにL−アスコルビン酸0.57gを溶解させた水溶液を反応容器内に3.5時間かけて滴下した。その後、1時間引き続いて65℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いて反応溶液をpH7に中和し、続いてポリエチレングリコール(重量平均分子量20,000)を26.8g添加し、比較無機顔料分散剤(2)を得た。
【0053】
【表2】
Figure 0003943373
【0054】
尚、表2においては、下記の略号を用いた。
AA:アクリル酸
MA:マレイン酸
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
<顔料分散性試験>
上記実施例1〜8及び比較例1、2で得られた分散剤を用いて、無機顔料分散液を調製した。また比較例3として、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量10,000)を分散剤に用いて評価を行った。無機顔料分散液の調製は、600mlの容器に分散剤1.5g(無機顔料に対して0.5wt%)と、イオン交換水128.6gとを入れ、ホモミキサーを用いて低速で撹拌しながら、無機顔料として軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業株式会社製:タマパール121)300gを少量づつ添加した。炭酸カルシウム全量添加後、撹拌翼を回転数3000rpmで回転させて内容物を10分間撹拌することにより、濃度70%の炭酸カルシウム水分散液を得た。分散性の評価は、上記分散液の粘度をB型粘度計で測定することにより行った。該測定は、分散液の調製直後並びに、該分散液を室温で14日静置した後に実施した。14日静置後の粘度は、スラリーをホモミキサーで10分間撹拌した後に測定を行ったが、その時の撹拌の容易さの程度により、スラリー静置時に形成する沈降層の固化の度合いを評価した。測定結果を表3に示す。
【0055】
【表3】
Figure 0003943373
【0056】
【発明の効果】
表3に見られるように本発明の分散剤を用いることにより、高スラリー濃度でも低粘度であり、スラリー静置時に形成する沈降層の固化を防止し、経時的にも安定な紙塗工用顔料分散液が得られ、当該の紙塗工用顔料分散液を塗工した紙は表面平滑性に優れる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inorganic pigment dispersant suitably used for obtaining a slurry by dispersing an inorganic pigment in water, and a paper coating pigment dispersion using the same. More specifically, a dispersant capable of obtaining a pigment dispersion for paper coating, which is low in viscosity even at high slurry concentration, prevents solidification of the sedimented layer formed when the slurry is allowed to stand, and is stable over time. The present invention relates to a pigment dispersion for paper coating.
[0002]
[Prior art]
Calcium carbonate is one of the pigments that have been used in the paper industry because it is inexpensive and has superior whiteness, ink acceptability, gloss, and printability compared to other inorganic pigments. In addition, the use of neutral paper has increased rapidly. Conventionally, so-called heavy calcium carbonate having an average particle diameter of about 1 μm has been widely used as calcium carbonate, but the use ratio of sedimentary colloidal calcium carbonate having an average particle diameter of 0.1 to 0.3 μm has been increasing in recent years as paper quality has been upgraded. is there. However, the smaller the average particle size, the more difficult it is to disperse in an aqueous medium, and the more easily the particles are aggregated. Conventionally used dispersants for calcium carbonate include inorganic phosphates such as pyrophosphate, tripolyphosphate, trimetaphosphate, tetrametaphosphate, hexametaphosphate, zinc salt, and silicate. is there. However, these inorganic dispersants have a problem in the stability over time of the obtained aqueous dispersion, and there is a drawback that a large amount of addition is required for the dispersion of the particulate precipitated colloidal calcium carbonate. On the other hand, polycarboxylic acid salts such as polyacrylates, polymethacrylates, and polymaleates are known as organic dispersants. However, polycarboxylates such as sodium polyacrylate have a relatively good evaluation for the dispersion of heavy calcium carbonate having an average particle size of about 1 μm, but carbonic acid with an extremely fine particle size of about 0.1 to 0.3 μm. Dispersion of calcium has problems such as high viscosity of the obtained aqueous dispersion and stability over time. In order to overcome such disadvantages of known dispersants, maleic acid copolymers are disclosed in JP-B-54-36166, JP-B-56-47131, JP-A-53-144499, JP-A-57-168906, etc. A method of using is proposed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Apply a pigment dispersion for paper coating to the inorganic pigment dispersion obtained by dispersing the inorganic pigment in water on the surface of paper, which contains binders such as casein, starch, and vinyl synthetic latex as appropriate depending on the application. By doing so, the whiteness and concealment of paper are improved, and glossiness and smoothness are imparted to the paper surface. The inorganic pigment dispersion preferably has a high concentration and a viscosity as low as possible so that it can be uniformly and easily applied or can be easily mixed with other inorganic pigments. However, when the concentration is high, the viscosity of the slurry rises rapidly, making it difficult to handle, and there is a problem that the sedimented layer formed when the slurry is left standing tends to solidify. Was demanded.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have obtained (poly) oxy in the molecule obtained by copolymerizing a specific unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer and an unsaturated carboxylic acid monomer. By using an inorganic pigment dispersant that has two components, a specific polymer having an alkylene group and a carboxyl group, and a water-soluble polyalkylene glycol, the viscosity is low even at a high slurry concentration, and it is formed when the slurry is left standing. It was found that a pigment dispersion for paper coating that is stable over time can be obtained by preventing the sedimentation layer from solidifying.
That is, this invention consists of a structure shown to following (1), (2).
(1) the structural unit (I) derived from the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) represented by the following general formula (A);
[0005]
[Chemical 3]
Figure 0003943373
[0006]
(Wherein Y represents an alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, R 2 Represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms, and R 1 O represents one or a mixture of two or more oxyalkylene groups having 2 to 18 carbon atoms, and n represents the average number of added moles of oxyalkylene groups and represents a number of 1 to 300. )
A copolymer (P) having a structural unit (II) derived from an unsaturated carboxylic acid monomer (b) represented by the following general formula (B) as an essential structural unit, and a water-soluble polyalkylene 2 components of glycol (G) are included as essential components,
[0007]
[Formula 4]
Figure 0003943373
[0008]
(However, R in the formula 3 , R 4 And R 5 Are the same or different and each represents a hydrogen atom, a methyl group or — (CH 2 ) m Represents a COOX group, and X is the same or different and represents a hydrogen atom, a monovalent metal atom, a divalent metal atom, an ammonium group or an organic amine group, and m represents an integer of 0 to 2. When two COOX groups are present, a —COOCO— group may be formed by the two —COOX groups. )
Content of water-soluble polyalkylene glycol (G) is 0.1-10 mass% with respect to copolymer (P), The inorganic pigment dispersant characterized by the above-mentioned.
(2) A pigment dispersion for paper coating containing the inorganic pigment dispersant described in (1) above.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The inorganic pigment dispersant according to the present invention contains two components of a copolymer (P) and a water-soluble polyalkylene glycol (G) as essential components, and the content of the water-soluble polyalkylene glycol (G) is a copolymer. It is characterized by 0.1 to 10% by mass relative to (P). Each of these will be described below.
[0010]
The copolymer (P) is represented by the structural unit (I) derived from the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) represented by the general formula (A) and the general formula (B). And a structural unit (II) derived from the unsaturated carboxylic acid monomer (b) as an essential structural unit. The copolymer (P) may have a structural unit (III) derived from the monomer (c) described later, and the structural unit (III) derived from the monomer (c) is one kind. There may be two or more types.
The ratio of the structural unit (I) and the structural unit (II) in the copolymer (P) is such that both the structural unit (I) and the structural unit (II) are all in the structural unit of the copolymer (P). It is desirable to occupy 1% by mass or more. When the proportion of the structural unit (I) is less than 1% by mass, the proportion of the oxyalkylene group derived from the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) present in the copolymer (P) is too small, When the proportion of the structural unit (II) is less than 1% by mass, the proportion of the carboxyl group derived from the unsaturated carboxylic acid monomer (b) present in the copolymer (P) is too small, and both are sufficient. Dispersibility cannot be exhibited. In addition, as a ratio for which structural unit (I) accounts, 5-50 mass% is preferable, 10-40 mass% is more preferable, 15-30 mass% is further more preferable. Moreover, as a ratio (mass%) of the sum total of structural unit (I) and structural unit (II) in all the structural units of copolymer (P), 50-100 mass% is preferable, and 70-100 mass% is preferable. Is more preferable.
[0011]
The copolymer (P) includes, for example, an unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) that gives the structural unit (I) and an unsaturated carboxylic acid monomer that gives the structural unit (II) ( Although it can manufacture by copolymerizing the monomer component which contains b) as an essential component, it is not limited to this. For example, instead of the monomer (a), a monomer before addition of alkylene oxide, that is, allyl alcohol, methallyl alcohol, 3-methyl-3-buten-1-ol, 3-methyl-2-butene An unsaturated alcohol such as -1-ol and 2-methyl-2-buten-1-ol was used, and this was copolymerized with the monomer (b) in the presence of a polymerization initiator. It can also be obtained by a method of adding 1 to 500 mol. In addition, when copolymerizing a monomer component, you may further copolymerize the other monomer copolymerizable with the said monomer as needed.
[0012]
In the general formula (A) representing the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a), an oxyalkylene group R 1 As the number of carbon atoms of O, 2-18 is suitable, but 2-8 is preferable, and 2-4 is more preferable. Moreover, any two or more types of alkylene oxide adducts selected from ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, styrene oxide, etc. may be in any form such as random addition, block addition, and alternate addition. In order to secure a balance between hydrophilicity and hydrophobicity, the oxyalkylene group preferably has an oxyethylene group as an essential component, more preferably 50 mol% or more is an oxyethylene group, and 90 mol% or more. Is more preferably an oxyethylene group.
[0013]
The average added mole number n of the oxyalkylene group in the general formula (A) is suitably 1 to 300. Preferably it is 2-200, More preferably, it is 5-100, More preferably, it is 10-50. The smaller the average number of added moles, the lower the hydrophilicity of the resulting polymer. On the other hand, when it exceeds 300, the copolymerization reactivity tends to decrease. The average number of moles added refers to the oxyalkylene group R in 1 mole of monomer. 1 It means the average value of the number of added moles of a compound that is a constituent material of O.
[0014]
R in the general formula (A) 2 May be a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms. Examples of the hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms include an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms (aliphatic alkyl group). Or an alicyclic alkyl group), a phenyl group having 6 to 30 carbon atoms, an alkylphenyl group, a phenylalkyl group, a phenyl group substituted with a (alkyl) phenyl group, an aromatic group having a benzene ring such as a naphthyl group, etc. Is mentioned. R 2 , The hydrophobicity increases and the dispersibility decreases as the number of carbon atoms of the hydrocarbon group increases. 2 In the case where is a hydrocarbon group, the number of carbon atoms is preferably 1 to 22, more preferably 1 to 18, still more preferably 1 to 12, particularly preferably 1 to 4, and R 2 Is most preferably a hydrogen atom.
[0015]
Examples of those having 2 to 8 carbon atoms represented by Y in the general formula (A) include, for example, vinyl group, allyl group, methallyl group, 3-butenyl group, 3-methyl-3-butenyl group, and 3-methyl. -2-butenyl group, 2-methyl-3-butenyl group, 2-methyl-2-butenyl group, 1,1-dimethyl-2-propenyl group and the like can be mentioned.
[0016]
Examples of the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) represented by the general formula (A) include allyl alcohol, methallyl alcohol, 3-methyl-3-buten-1-ol, 3- It can be produced by adding 1 to 500 moles of alkylene oxide to an unsaturated alcohol such as methyl-2-buten-1-ol or 2-methyl-2-buten-1-ol. Poly) ethylene glycol allyl ether, (poly) ethylene glycol methallyl ether, (poly) ethylene (poly) propylene glycol allyl ether, (poly) ethylene (poly) propylene glycol methallyl ether, (poly) ethylene (poly) butylene glycol allyl ether , (Poly) ethylene (poly) butylene glycol methallyl A (Poly) ethylene glycol 3-methyl-3-butenyl ether, (poly) ethylene (poly) propylene glycol 3-methyl-3-butenyl ether, (poly) ethylene (poly) butylene glycol 3-methyl-3 -Butenyl ether etc. are mentioned. In the present invention, as the monomer (a) giving the structural unit (I), one of these can be used alone, or two or more can be used in combination.
[0017]
In addition, as the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) represented by the general formula (A), two or more monomers having different average addition mole numbers n of oxyalkylene groups are used in combination. be able to. As a suitable combination, for example, a combination of two types of monomers (a) having a difference of n of 10 or more (preferably a difference of n of 20 or more), or a difference of each average added mole number n of 10 or more ( A combination of three or more types of monomers (a) preferably having a difference of n of 20 or more is mentioned.
[0018]
As a specific example of the unsaturated carboxylic acid monomer (b) used in the present invention, as the unsaturated monocarboxylic acid monomer, acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid and their metal salts, ammonium salts, Examples of the unsaturated dicarboxylic acid monomer include maleic acid, itaconic acid, citraconic acid, fumaric acid, or metal salts thereof, ammonium salts, amine salts, and the like. Examples of the product include maleic anhydride, itaconic anhydride, citraconic anhydride and the like. Among them, the unsaturated carboxylic acid monomer (b) includes (meth) acrylic acid and salts thereof, maleic acid and salts thereof, and one or more monomers selected from the group consisting of maleic anhydride. It is preferably essential, and more preferably one or more monomers selected from the group consisting of acrylic acid and salts thereof, maleic acid and salts thereof, and maleic anhydride. These monomers (b) may be used in combination of two or more.
[0019]
In the copolymer (P), other copolymerizable monomers (c) can be used in addition to the monomer component that gives an essential structural unit. The structural unit (III) is formed by such a monomer (c). The monomer (c) giving the structural unit (III) is a monomer copolymerizable with the monomer (a) and / or the monomer (b). 1 type or 2 types or more can be used.
[0020]
Half esters and diesters of unsaturated dicarboxylic acids such as maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, itaconic acid and citraconic acid and alcohols having 1 to 30 carbon atoms; the above unsaturated dicarboxylic acids and 1 to 30 carbon atoms Half-amides and diamides of the above-mentioned amines: Half-esters and diesters of alkyl (poly) alkylene glycols obtained by adding 1 to 500 moles of alkylene oxides having 2 to 18 carbon atoms to the above alcohols and amines and the above-mentioned unsaturated dicarboxylic acids Half-esters and diesters of the above unsaturated dicarboxylic acids and glycols having 2 to 18 carbon atoms or polyalkylene glycols having 2 to 500 addition moles of these glycols; methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate , Propyl (meth) acrylate, Esters of unsaturated monocarboxylic acids such as sidyl (meth) acrylate, methyl crotonate, ethyl crotonate, propyl crotonate and alcohols having 1 to 30 carbon atoms; carbon atoms in alcohols having 1 to 30 carbon atoms Esters of alkoxy (poly) alkylene glycols to which 1 to 500 moles of 2 to 18 alkylene oxides are added and unsaturated monocarboxylic acids such as (meth) acrylic acid; (poly) ethylene glycol monomethacrylate, (poly) propylene 1-500 mole adducts of alkylene oxides of 2-18 carbon atoms to unsaturated monocarboxylic acids such as (meth) acrylic acid, such as glycol monomethacrylate, (poly) butylene glycol monomethacrylate; maleamic acid and carbon Glycol with 2 to 18 atoms or this Half-amides of polyalkylene glycols having 2 to 500 moles of addition of these glycols; triethylene glycol di (meth) acrylate, (poly) ethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate, (poly ) (Poly) alkylene glycol di (meth) acrylates such as ethylene glycol (poly) propylene glycol di (meth) acrylate; hexanediol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate, trimethylolpropane di (meta) ) Polyfunctional (meth) acrylates such as acrylates; (Poly) alkylene glycol dimaleates such as triethylene glycol dimaleate and polyethylene glycol dimaleate; Vinyl sulfonate, (meth) Allyl sulfonate, 2- (meth) acryloxyethyl sulfonate, 3- (meth) acryloxypropyl sulfonate, 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropyl sulfonate, 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropylsulfophenyl ether , 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropyloxysulfobenzoate, 4- (meth) acryloxybutyl sulfonate, (meth) acrylamidomethylsulfonic acid, (meth) acrylamidoethylsulfonic acid, 2-methylpropanesulfonic acid (meta ) Unsaturated sulfonic acids such as acrylamide and styrene sulfonic acid, and monovalent metal salts, divalent metal salts, ammonium salts and organic amine salts thereof; unsaturated monocarboxylic acids such as methyl (meth) acrylamide Amides with amines having 1 to 30 carbon atoms; vinyl aromatics such as styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene, p-methylstyrene; 1,4-butanediol mono (meth) acrylate, 1,5- Alkanediol mono (meth) acrylates such as pentanediol mono (meth) acrylate and 1,6-hexanediol mono (meth) acrylate; butadiene, isoprene, 2-methyl-1,3-butadiene, 2-chloro-1, Dienes such as 3-butadiene; Unsaturated amides such as (meth) acrylamide, (meth) acrylalkylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N, N-dimethyl (meth) acrylamide; (meth) acrylonitrile, α -Unsaturated cyanides such as chloroacrylonitrile; vinyl acetate, propionic acid Unsaturated esters such as Nyl; aminoethyl (meth) acrylate, methylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminopropyl (meth) acrylate, dibutylamino (meth) acrylate Unsaturated amines such as ethyl and vinylpyridine; divinyl aromatics such as divinylbenzene; cyanurates such as triallyl cyanurate; allyls such as (meth) allyl alcohol and glycidyl (meth) allyl ether; methoxypolyethylene glycol mono Vinyl ethers or allyl ethers such as vinyl ether, polyethylene glycol monovinyl ether, methoxypolyethylene glycol mono (meth) allyl ether, polyethylene glycol mono (meth) allyl ether; polydimethylsiloxane N-propylaminomaleamic acid, polydimethylsiloxane aminopropylaminomaleamic acid, polydimethylsiloxane-bis- (propylaminomaleamic acid), polydimethylsiloxane-bis- (dipropyleneaminomaleamic acid), polydimethylsiloxane- (1-propyl-3-acrylate), polydimethylsiloxane- (1-propyl-3-methacrylate), polydimethylsiloxane-bis- (1-propyl-3-acrylate), polydimethylsiloxane-bis- (1-propyl) Siloxane derivatives such as -3-methacrylate);
[0021]
The proportion of the structural unit (III) derived from the monomer (c) in the copolymer (P) is not particularly limited as long as it does not impair the effects of the present invention, but the entire copolymer (P) 0-50 mass% is preferable and 0-30 mass% or less is more preferable.
[0022]
In order to obtain the copolymer (P) in the present invention, the monomer component may be copolymerized using a polymerization initiator. The copolymerization can be performed by a known method such as solution polymerization or bulk polymerization. The solution polymerization can be carried out batchwise or continuously, and the solvent used in that case is not particularly limited. For example, water; alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol; benzene, toluene, xylene, Examples include aromatic or aliphatic hydrocarbons such as cyclohexane and n-hexane; ester compounds such as ethyl acetate; ketone compounds such as acetone and methyl ethyl ketone; and cyclic ether compounds such as tetrahydrofuran and dioxane. It is preferable to use at least one selected from the group consisting of water and a lower alcohol having 1 to 4 carbon atoms because of the solubility of the obtained polymer. Among them, using water as a solvent can omit the solvent removal step. More preferable in terms.
[0023]
When aqueous solution polymerization is carried out to produce the copolymer (P), a water-soluble polymerization initiator, for example, a persulfate such as ammonium persulfate, sodium persulfate, potassium persulfate or the like is used as a radical polymerization initiator. Hydrogen peroxide; azoamidine compounds such as 2,2′-azobis-2-methylpropionamidine hydrochloride, and cyclic azoamidine compounds such as 2,2′-azobis-2- (2-imidazolin-2-yl) propane hydrochloride; Water-soluble azo initiators such as azonitrile compounds such as 2-carbamoylazoisobutyronitrile are used, and in this case, alkali metal sulfites such as sodium hydrogen sulfite, metabisulfites, sodium hypophosphite, molle Fe (II) salts such as salts, sodium hydroxymethanesulfinate dihydrate, hydroxylamine hydrochloride, thiourea, L-a Accelerators such as scorbic acid (salt) and erythorbic acid (salt) can also be used in combination. Among these, a combination of hydrogen peroxide and an accelerator such as L-ascorbic acid (salt) is preferable. These radical polymerization initiators and accelerators may be used alone or in combination of two or more.
[0024]
When performing solution polymerization using a lower alcohol, aromatic or aliphatic hydrocarbon, ester compound, or ketone compound as a solvent, or bulk polymerization, benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, sodium peroxide And the like; hydroperoxides such as t-butyl hydroperoxide and cumene hydroperoxide; azo compounds such as azobisisobutyronitrile and the like are used as radical polymerization initiators. In this case, an accelerator such as an amine compound can be used in combination. Furthermore, when a water-lower alcohol mixed solvent is used, it can be appropriately selected from the above-mentioned various radical polymerization initiators or combinations of radical polymerization initiators and accelerators.
[0025]
The method for charging each monomer into the reaction vessel is not particularly limited, a method in which the entire amount is initially charged into the reaction vessel, a method in which the entire amount is divided or continuously charged into the reaction vessel, and a part is initially charged in the reaction vessel. Any method may be used in which the remainder is divided or continuously charged into the reaction vessel. Specifically, a method in which all of monomer (a) and monomer (b) are continuously charged into a reaction vessel, a part of monomer (a) is initially charged into a reaction vessel, A method in which the remainder of (a) and all of monomer (b) are continuously charged into the reaction vessel, or a part of monomer (a) and a portion of monomer (b) are initially introduced into the reaction vessel. Examples of the method include charging and dividing the remainder of the monomer (a) and the remainder of the monomer (b) into the reaction vessel alternately in several times. Furthermore, by changing the charging rate of each monomer into the reaction vessel during the reaction continuously or stepwise, the charging mass ratio of each monomer per unit time can be changed continuously or stepwise. You may make it synthesize | combine the mixture of the copolymer from which the ratio of structural unit (I) and structural unit (II) in polymer (P) differs in a polymerization reaction. The radical polymerization initiator may be charged into the reaction vessel from the beginning, may be dropped into the reaction vessel, or these may be combined according to the purpose.
[0026]
A chain transfer agent can be used for adjusting the molecular weight of the copolymer (P). The chain transfer agent is not particularly limited. For example, mercaptoethanol, thioglycerol, thioglycolic acid, 2-mercaptopropionic acid, 3-mercaptopropionic acid, thiomalic acid, octyl thioglycolate, octyl 3-mercaptopropionate, 2 -Thiol chain transfer agents such as mercaptoethanesulfonic acid. These may be used alone or in combination of two or more. Furthermore, in order to adjust the molecular weight of the copolymer (P), it is also effective to use a monomer having high chain mobility such as (meth) allylsulfonic acid (salt) as the monomer (c). .
[0027]
In order to obtain a copolymer (P) having a predetermined molecular weight with good reproducibility, it is necessary to allow the copolymerization reaction to proceed stably. Therefore, in the case of solution polymerization, dissolved oxygen at 25 ° C. in the solvent used. The concentration is preferably in the range of 5 ppm or less. Preferably it is the range of 0.01-4 ppm, More preferably, it is the range of 0.01-2 ppm, Most preferably, it is the range of 0.01-1 ppm. In addition, when nitrogen substitution etc. are performed after adding a monomer to a solvent, the dissolved oxygen concentration of the system containing the monomer is within the above range. The dissolved oxygen concentration in the solvent may be adjusted in a polymerization reaction tank, or a solution in which the amount of dissolved oxygen is adjusted in advance may be used. For example, the following (1) ) To (5).
(1) After pressure-filling an inert gas such as nitrogen in a sealed container containing a solvent, the partial pressure of oxygen in the solvent is lowered by lowering the pressure in the sealed container. You may reduce the pressure in an airtight container under nitrogen stream.
(2) The liquid phase portion is vigorously stirred for a long time while the gas phase portion in the container containing the solvent is replaced with an inert gas such as nitrogen.
(3) An inert gas such as nitrogen is bubbled in the solvent in the container for a long time.
(4) The solvent is once boiled and then cooled in an inert gas atmosphere such as nitrogen.
(5) A static mixer (static mixer) is installed in the middle of the pipe, and an inert gas such as nitrogen is mixed in the pipe for transferring the solvent to the polymerization reaction tank.
[0028]
The copolymer (P) obtained by copolymerization is used as it is as an essential component of the inorganic pigment dispersant of the present invention, but it is preferable to adjust the pH to 5 or more from the viewpoint of dispersibility. However, when the polymerization is carried out at a pH of 5 or more, the polymerization rate is lowered, and at the same time, the copolymerizability is deteriorated and the dispersion performance with respect to the inorganic pigment is lowered. Is preferably adjusted to 5 or more. The pH can be adjusted using, for example, inorganic salts such as monovalent metal and divalent metal hydroxides and carbonates; or one or more alkaline substances such as ammonia and organic amines.
[0029]
The weight average molecular weight of the copolymer (P) is suitably 1,000 to 500,000 in terms of polyethylene glycol by gel permeation chromatography (hereinafter also referred to as “GPC”), but is preferably 3,000 to 300. 5,000 is preferable, and 5,000 to 150,000 is more preferable. By selecting such a weight average molecular weight range, an inorganic pigment dispersant exhibiting higher dispersion performance can be obtained.
[0030]
In the inorganic pigment dispersant of the present invention, two or more kinds of copolymers (P) can be used in combination. For example, the ratio of the structural unit (I) derived from the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) to the structural unit (II) derived from the unsaturated carboxylic acid monomer (b) (mass ratio or Combinations of two or more types of copolymers (P) having different molar ratios, and oxyalkylenes of unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomers (a) represented by the above general formula (A) in each copolymer Combinations of two or more kinds of copolymers (P) having different average added mole numbers n of groups are possible.
[0031]
It is important that the inorganic pigment dispersant of the present invention contains 0.1 to 10% by mass of the water-soluble polyalkylene glycol (G) with respect to the copolymer (P). More preferably, it is 0.2-7 mass%, More preferably, it is 0.3-5 mass%. When the content of the water-soluble polyalkylene glycol (G) is less than 0.1% by mass, solidification prevention of the slurry sedimentation layer is insufficient, and on the other hand, when the content exceeds 10% by mass, the slurry viscosity is It is not desirable to rise.
Further, the number of carbon atoms of the oxyalkylene group of the water-soluble polyalkylene glycol (G) is suitably in the range of 2-18, preferably in the range of 2-8, and more preferably in the range of 2-4. Further, since the water-soluble polyalkylene glycol (G) needs to be water-soluble, it preferably contains a highly hydrophilic oxyalkylene group having 2 carbon atoms, that is, an oxyethylene group as an essential component. The above is more preferably an oxyethylene group, and more preferably 90 mol% or more is an oxyethylene group. In addition, the repeating unit of the oxyalkylene group may be the same or different. When the oxyalkylene group is in the form of a mixture of two or more, block addition, random addition, alternating addition, etc. Any of these additional forms may be used. The terminal group of the water-soluble polyalkylene glycol (G) is suitably a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 30 carbon atoms, or an (alkyl) phenyl group, but a hydrogen atom is preferred. The average molecular weight of the water-soluble polyalkylene glycol (G) is preferably in the range of 200 to 200,000, more preferably in the range of 300 to 100,000, and still more preferably in the range of 500 to 50,000.
Specific examples of the water-soluble polyalkylene glycol (G) in which both terminal groups are hydrogen atoms include polyethylene glycol, polypropylene glycol, polyethylene polypropylene glycol, polyethylene polybutylene glycol, and the like. Water-soluble polyalkylene glycol (G) Is preferably water-soluble, polyalkylene glycol having a highly hydrophilic oxyethylene group as an essential component is preferable, and polyalkylene glycol having 90 mol% or more of oxyethylene group as an essential component is more preferable. . Among these, polyethylene glycol or polyethylene polypropylene glycol is preferable, and polyethylene glycol is most preferable. Two or more types of water-soluble polyalkylene glycol (G) may be used.
[0032]
The inorganic pigment dispersant of the present invention contains the copolymer (P) as an essential component and contains the water-soluble polyalkylene glycol (G) in an amount of 0.1 to 10% by mass with respect to the copolymer (P). It is important to. Due to the synergistic effect of these two components, it becomes an excellent inorganic pigment dispersant exhibiting high dispersibility and preventing solidification of the slurry sedimentation layer.
[0033]
The water-soluble polyalkylene glycol (G), which is an essential component of the inorganic pigment dispersant of the present invention, may be added after the production of the copolymer (P), but when producing the copolymer (P). In addition to the monomer component containing the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) and the unsaturated carboxylic acid monomer (b) as essential components, a water-soluble polyalkylene glycol ( An inorganic pigment dispersant containing the copolymer (P) and the water-soluble polyalkylene glycol (G) can be obtained by carrying out a copolymerization reaction using a composition containing G) as a raw material.
[0034]
The unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) used in the present invention can be obtained by adding 1 to 300 mol of alkylene oxide to unsaturated alcohols. In addition, if a compound having an active hydrogen such as saturated aliphatic alcohols (methanol, ethanol, etc.) other than the unsaturated alcohols or water is present in the reaction system, the monomer (a In addition to the above, a composition containing a polyalkylene glycol starting from the compound having active hydrogen as a by-product is obtained. In the present invention, polyalkylene glycol is used as a by-product in addition to the monomer (a) as a main product without removing the polyalkylene glycol by-produced during the production of the monomer (a). A copolymerization reaction can be carried out using the composition containing the raw material, and an inorganic pigment dispersant containing the copolymer (P) and the water-soluble polyalkylene glycol (G) can be easily obtained by this production method. it can. Further, after the production of the copolymer (P), a water-soluble polyalkylene glycol (G) may be further blended, and the water-soluble polyalkylene glycol (G) to be blended is water-soluble contained as a by-product. It may be the same as or different from the polyalkylene glycol (G).
[0035]
The inorganic pigment dispersant of the present invention contains two components of a copolymer (P) and a water-soluble polyalkylene glycol (G) as essential components, but is used as a main component of the inorganic pigment dispersant in the form of an aqueous solution. Alternatively, it may be neutralized with a hydroxide of a divalent metal such as calcium or magnesium and used as a polyvalent metal salt.
[0036]
Specific examples of the pigment dispersant composed of the above copolymer, that is, the inorganic pigment to be dispersed in water using the pigment dispersant according to the present invention include kaolin, clay, natural calcium carbonate and synthetic carbonic acid. Examples of the calcium include calcium carbonate, titanium oxide, calcium sulfate, barium sulfate, satin white, red rose, zinc white, and aluminum hydroxide, but are not particularly limited. These inorganic pigments may be used alone or in combination of two or more.
[0037]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples, but the present invention is not limited thereto. In the following examples, comparative examples, and tables, “%” represents mass% unless otherwise specified.
[0038]
In the production examples, the amount of polyalkylene glycol produced as a by-product during production of the unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer was measured under the following conditions.
[0039]
<Measurement conditions for polyalkylene glycol production>
Model: Shimadzu Corporation LC-10
Detector: Differential refractometer (RI) detector (HITACHI 3350 RI MONITOR)
Eluent: Type Ion exchange water
Flow rate 1.5ml / min
Column: Type Showa Denko K.K., “Shodex GF-310” 4.6 × 300 mm
Temperature 40 ℃
The reaction rate of each monomer and the weight average molecular weight of the obtained copolymer in Examples and Comparative Examples were measured under the following conditions.
[0040]
<Reaction rate measurement conditions for each raw material monomer>
Model: JASCO Borwin
Detector: Differential refractometer (RI) detector (HITACHI 3350 RI MONITOR)
Eluent: Kind Acetonitrile / 0.1% Phosphate ion exchange aqueous solution = 50/50 (vol%)
Flow rate 1.0ml / min
Column: Type Tosoh Co., Ltd., “ODS-120T” + “ODS-80Ts” each 4.6 × 250 mm
Temperature 40 ℃
<Conditions for measuring weight average molecular weight of copolymer>
Model: Waters LCM1
Detector: differential refractometer (RI) detector (Waters 410)
Eluent: Type Acetonitrile / 0.05M sodium acetate ion exchange aqueous solution = 40/60 (vol%), adjusted to pH 6.0 with acetic acid
Flow rate 0.6ml / min
Column: Type Tosoh Corporation, “TSK-GEL G4000SWXL” + “G3000SWXL” + “G2000SWXL” + “GUARD COLUMN” 7.8 × 300 mm, 6.0 × 40 mm
Temperature 40 ℃
Calibration curve: Polyethylene glycol standard
<Production Example 1>
A stainless steel high-pressure reactor equipped with a thermometer, stirrer, nitrogen and alkylene oxide introduction tube was charged with 234 g of 3-methyl-3-buten-1-ol as an unsaturated alcohol, and 3.1 g of sodium hydroxide as an addition reaction catalyst. The inside of the reaction vessel was purged with nitrogen under stirring and heated to 120 ° C. in a nitrogen atmosphere. And 1284g of ethylene oxide was introduce | transduced in the reactor, hold | maintaining 120 degreeC under safe pressure, and the temperature was hold | maintained until the alkylene oxide addition reaction was completed, and reaction was complete | finished. The obtained reaction product (hereinafter referred to as “M-1”) was an unsaturated polyalkylene glycol ether monomer (hereinafter referred to as “Methyl 3-buten-1-ol” added with an average of 10 moles of ethylene oxide). , IPN-10) and polyalkylene glycol (polyethylene glycol) as a by-product. The amount of polyethylene glycol produced is 1.4 with respect to the unsaturated polyalkylene glycol ether monomer. %Met.
[0041]
<Production Examples 2 and 3>
An alkylene oxide addition reaction to an unsaturated alcohol was conducted in the same manner as in Production Example 1 except that the type and amount of unsaturated alcohol, addition reaction catalyst sodium hydroxide and alkylene oxide were changed as shown in Table 1. Then, reaction products (M-2) and (M-3) containing an unsaturated polyalkylene glycol ether monomer and polyalkylene glycol were obtained. All the alkylene oxide addition reactions are carried out at 120 ° C. When two types of alkylene oxides, ethylene oxide and propylene oxide, are used, first add all the ethylene oxide to the unsaturated alcohol, then add propylene oxide. In this way, a block adduct was obtained. Table 1 shows the amount of by-product polyalkylene glycol produced with respect to the unsaturated polyalkylene glycol ether monomer in the obtained reaction product.
[0042]
[Table 1]
Figure 0003943373
[0043]
<Example 1-Production of inorganic pigment dispersant (1)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 198 g of ion-exchanged water and 405.6 g of the reaction product (M-1) obtained in Production Example 1 (IPN- 10) (containing 400 g of polyethylene glycol and 5.6 g of polyethylene glycol), and heated to 65 ° C. With the reaction vessel kept at 65 ° C., an aqueous hydrogen peroxide solution consisting of 11.5 g of hydrogen peroxide and 104 g of ion-exchanged water was added. Next, 251 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, an aqueous solution in which 4.5 g of 3-mercaptopropionic acid was dissolved for 3 hours and 15 g of L-ascorbic acid was dissolved in 135 g of ion-exchanged water. The solution was added dropwise to the inside over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature lower than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (1) of the present invention.
[0044]
Example 2 Production of Inorganic Pigment Dispersant (2)
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 271 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-2) obtained in Production Example 2 (IPN- 50 g containing 400 g and polyethylene glycol 26.8 g), and the temperature was raised to 65 ° C. A hydrogen peroxide aqueous solution consisting of 0.44 g of hydrogen peroxide and 8.4 g of ion-exchanged water was added while maintaining the reaction vessel at 65 ° C. Next, 34 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, 1.4 g of 3-mercaptopropionic acid was dissolved for 3 hours and 0.57 g of L-ascorbic acid was dissolved in 10.8 g of ion-exchanged water. The aqueous solution was dropped into the reaction vessel over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature lower than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (2) of the present invention.
[0045]
Example 3 Production of Inorganic Pigment Dispersant (3)
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 273 g of ion-exchanged water and 406 g of the reaction product (M-3) obtained in Production Example 3 (IPN-10EO3PO were added). 400 g, containing 6 g of polyethylene polypropylene glycol), and heated to 65 ° C. With the reaction vessel kept at 65 ° C., an aqueous hydrogen peroxide solution consisting of 0.4 g of hydrogen peroxide and 7.6 g of ion-exchanged water was added. Next, 34 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, 1.3 g of 3-mercaptopropionic acid was dissolved for 3 hours and 0.52 g of L-ascorbic acid was dissolved in 9.8 g of ion-exchanged water. The aqueous solution was dropped into the reaction vessel over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (3) of the present invention.
[0046]
Example 4 Production of Inorganic Pigment Dispersant (4)
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen introduction tube and a reflux condenser, 276 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-2) obtained in Production Example 1 (IPN- 50 g containing 400 g and polyethylene glycol 26.8 g), and the temperature was raised to 65 ° C. With the reaction vessel kept at 65 ° C., an aqueous hydrogen peroxide solution consisting of 0.52 g of hydrogen peroxide and 9.8 g of ion-exchanged water was added. Next, 35 g of acrylic acid and 11.4 g of 2-hydroxyethyl acrylate are dropped into the reaction vessel over 3 hours. At the same time, 1.6 g of 3-mercaptopropionic acid is added to 12.7 g of ion-exchanged water for 3 hours. -An aqueous solution in which 0.67 g of ascorbic acid was dissolved was dropped into the reaction vessel over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (4) of the present invention.
[0047]
<Example 5-Production of inorganic pigment dispersant (5)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 279 g of ion-exchanged water and 405.6 g of the reaction product (M-1) obtained in Production Example 1 (IPN- 10) (containing 400 g of polyethylene glycol and 5.6 g of polyethylene glycol) and 41.4 g of maleic acid were charged, and the temperature was raised to 65 ° C. A hydrogen peroxide aqueous solution consisting of 0.36 g of hydrogen peroxide and 6.9 g of ion-exchanged water was added while maintaining the reaction vessel at 65 ° C. Subsequently, an aqueous solution in which 0.47 g of L-ascorbic acid was dissolved in 8.9 g of ion-exchanged water was dropped into the reaction vessel over 1 hour. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (5) of the present invention.
[0048]
Example 6 Production of Inorganic Pigment Dispersant (6)
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 273 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-2) obtained in Production Example 2 (IPN- 50 and 400 g of polyethylene and 26.8 g of polyethylene glycol) and 21.8 g of maleic acid were charged, and the temperature was raised to 65 ° C. With the reaction vessel kept at 65 ° C., an aqueous hydrogen peroxide solution consisting of 0.19 g of hydrogen peroxide and 3.6 g of ion-exchanged water was added. Next, an aqueous solution in which 0.24 g of L-ascorbic acid was dissolved in 4.6 g of ion-exchanged water was dropped into the reaction vessel over 1 hour. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature equal to or lower than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (6) of the present invention.
[0049]
<Example 7-Production of inorganic pigment dispersant (7)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen introduction tube and a reflux condenser, 280 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-1) obtained in Production Example 1 (IPN- 50 and 400 g of polyethylene and 26.8 g of polyethylene glycol) and 34.1 g of maleic acid were charged, and the temperature was raised to 65 ° C. A hydrogen peroxide aqueous solution consisting of 0.49 g of hydrogen peroxide and 9.3 g of ion-exchanged water was added while maintaining the reaction vessel at 65 ° C. Next, 18 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, an aqueous solution in which 0.63 g of L-ascorbic acid was dissolved in 12 g of ion-exchanged water was dropped over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (7) of the present invention.
[0050]
<Example 8-Production of inorganic pigment dispersant (8)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen introduction tube and a reflux condenser, 284 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-1) obtained in Production Example 1 (IPN- 50 and 400 g of polyethylene and 26.8 g of polyethylene glycol) and 42.7 g of maleic acid were charged, and the temperature was raised to 65 ° C. A hydrogen peroxide aqueous solution consisting of 0.44 g of hydrogen peroxide and 8.3 g of ion-exchanged water was added while maintaining the reaction vessel at 65 ° C. Next, 11.8 g of 2-hydroxyethyl acrylate was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, an aqueous solution in which 0.57 g of L-ascorbic acid was dissolved in 10.8 g of ion exchange water was added over 3.5 hours. And dripped. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain the inorganic pigment dispersant (8) of the present invention.
[0051]
<Comparative Example 1-Production of Comparative Inorganic Pigment Dispersant (1)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen inlet tube and a reflux condenser, 198 g of ion-exchanged water and 65.6 g of 3-methyl-3-buten-1-ol (referred to as 3Me3Bu1OH) are added. Charged and heated to 65 ° C. While maintaining the reaction vessel at 65 ° C., an aqueous hydrogen peroxide solution consisting of 11.5 g of hydrogen peroxide and 104 g of ion-exchanged water was added. Next, 251 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, an aqueous solution in which 4.5 g of 3-mercaptopropionic acid was dissolved for 3 hours and 15 g of L-ascorbic acid was dissolved in 135 g of ion-exchanged water. The solution was added dropwise to the inside over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using an aqueous sodium hydroxide solution at a temperature not higher than the polymerization reaction temperature to obtain a comparative inorganic pigment dispersant (1).
[0052]
<Comparative Example 2-Production of Comparative Inorganic Pigment Dispersant (2)>
In a glass reaction vessel equipped with a thermometer, a stirrer, a dropping funnel, a nitrogen introducing tube and a reflux condenser, 271 g of ion-exchanged water and 426.8 g of the reaction product (M-2) obtained in Production Example 2 (IPN- 50 g containing 400 g and polyethylene glycol 26.8 g), and the temperature was raised to 65 ° C. A hydrogen peroxide aqueous solution consisting of 0.44 g of hydrogen peroxide and 8.4 g of ion-exchanged water was added while maintaining the reaction vessel at 65 ° C. Next, 34 g of acrylic acid was dropped into the reaction vessel over 3 hours, and at the same time, 1.4 g of 3-mercaptopropionic acid was dissolved for 3 hours and 0.57 g of L-ascorbic acid was dissolved in 10.8 g of ion-exchanged water. The aqueous solution was dropped into the reaction vessel over 3.5 hours. Thereafter, the temperature was maintained at 65 ° C. for 1 hour, and then the polymerization reaction was terminated. Thereafter, the reaction solution was neutralized to pH 7 using a sodium hydroxide aqueous solution at a temperature lower than the polymerization reaction temperature, and then 26.8 g of polyethylene glycol (weight average molecular weight 20,000) was added, and a comparative inorganic pigment dispersant ( 2) was obtained.
[0053]
[Table 2]
Figure 0003943373
[0054]
In Table 2, the following abbreviations were used.
AA: Acrylic acid
MA: Maleic acid
HEA: 2-hydroxyethyl acrylate
<Pigment dispersibility test>
Using the dispersants obtained in Examples 1 to 8 and Comparative Examples 1 and 2, inorganic pigment dispersions were prepared. As Comparative Example 3, evaluation was performed using sodium polyacrylate (weight average molecular weight 10,000) as a dispersant. The inorganic pigment dispersion was prepared by adding 1.5 g of a dispersant (0.5 wt% with respect to the inorganic pigment) and 128.6 g of ion-exchanged water in a 600 ml container while stirring at a low speed using a homomixer. As an inorganic pigment, 300 g of light calcium carbonate (Okutama Kogyo Co., Ltd .: Tama Pearl 121) was added little by little. After the total amount of calcium carbonate was added, the content of the stirring blade was rotated at 3000 rpm and the contents were stirred for 10 minutes to obtain a calcium carbonate aqueous dispersion having a concentration of 70%. The dispersibility was evaluated by measuring the viscosity of the dispersion with a B-type viscometer. The measurement was performed immediately after preparation of the dispersion and after the dispersion was allowed to stand at room temperature for 14 days. The viscosity after standing for 14 days was measured after stirring the slurry for 10 minutes with a homomixer, and the degree of solidification of the sedimented layer formed when the slurry was allowed to stand was evaluated based on the ease of stirring at that time. . Table 3 shows the measurement results.
[0055]
[Table 3]
Figure 0003943373
[0056]
【The invention's effect】
As shown in Table 3, by using the dispersant of the present invention, the viscosity is low even at a high slurry concentration, prevents the sedimentation layer formed during standing of the slurry from solidifying, and is stable over time. A pigment dispersion is obtained, and the paper coated with the paper coating pigment dispersion is excellent in surface smoothness.

Claims (2)

下記一般式(A)で示される不飽和(ポリ)アルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、
Figure 0003943373
(但し、式中Yは、炭素原子数2〜8のアルケニル基を表し、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜30の炭化水素基を表し、ROは、炭素原子数2〜18のオキシアルキレン基の1種又は2種以上の混合物を表し、nは、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり1〜300の数を表す。)
下記一般式(B)で示される不飽和カルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを必須の構成単位として有している共重合体(P)及び、水溶性ポリアルキレングリコール(G)の2成分を必須成分として含み、
Figure 0003943373
(但し、式中R、R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、メチル基又は−(CHCOOX基を表し、Xは、同一若しくは異なって、水素原子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基を表し、mは、0〜2の整数を表す。また、COOX基が2個存在する場合には、2個の−COOX基により−COOCO−基が形成されていてもよい。)
水溶性ポリアルキレングリコール(G)の含有量が共重合体(P)に対して、0.1〜10質量%であることを特徴とする無機顔料分散剤。
A structural unit (I) derived from an unsaturated (poly) alkylene glycol ether monomer (a) represented by the following general formula (A);
Figure 0003943373
(In the formula, Y represents an alkenyl group having 2 to 8 carbon atoms, R 2 represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 30 carbon atoms, and R 1 O represents 2 to 2 carbon atoms. 18 represents one or a mixture of two or more oxyalkylene groups, and n is the average number of moles added of the oxyalkylene group and represents a number of 1 to 300.)
A copolymer (P) having a structural unit (II) derived from an unsaturated carboxylic acid monomer (b) represented by the following general formula (B) as an essential structural unit, and a water-soluble polyalkylene 2 components of glycol (G) are included as essential components,
Figure 0003943373
(Wherein R 3 , R 4 and R 5 are the same or different and each represents a hydrogen atom, a methyl group or — (CH 2 ) m COOX group; Represents a metal atom, a divalent metal atom, an ammonium group or an organic amine group, and m represents an integer of 0 to 2. In addition, when two COOX groups are present, two -COOX groups represent -COOCO. -A group may be formed.)
Content of water-soluble polyalkylene glycol (G) is 0.1-10 mass% with respect to copolymer (P), The inorganic pigment dispersant characterized by the above-mentioned.
請求項1に記載の無機顔料分散剤を含む紙塗工用顔料分散液。A pigment dispersion for paper coating comprising the inorganic pigment dispersant according to claim 1.
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