JP3937938B2 - Vehicle seat belt device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、あらかじめ設定した目標張力に対しシートベルトの張力を制御する車両用シートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用シートベルト装置として、例えば特開2000−127896号公報には、シートベルトの巻き取りおよび引き出しを行うモータの駆動を制御する際に、快適性を付与する条件と安全性を付与する条件との少なくとも一方を変更する点が記載されている。
【0003】
また、特開2000−52925号公報には、車両の衝突リスク度に応じて、シートベルトの弛み量を変化させる点が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両を運転している際に、障害物が横から飛び出すような場面では、衝突のリスク度が高い状態が急に出現することになる。
【0005】
この場合には、衝突リスク度の変化に対してベルト張力が変化することになり、乗員が違和感を感じることになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、シートベルトの張力に2つ以上の目標値を設定し、車両走行時において、常時は低い目標値を使用する一方、危急時には高い目標値を使用して前記張力を制御する張力制御手段と、前記目標値が低い値から高い値に変更になったことを検出する目標値変更検出手段とをそれぞれ備え、前記張力制御手段は、前記目標値変更検出手段が前記目標値の変更を検出したときに、低い目標値から高い目標値への前記シートベルトの張力の変化特性を、前記低い目標値へ張力を高める際の前記シートベルトの張力の変化特性よりも緩やかにし、前記シートベルトの張力が、前記低い目標値から高い目標値へ変化する過程で、前記高い目標値よりさらに高い目標値に変更が必要となったときに、前記高い目標値への変化特性を、前記低い目標値から高い目標値への変化特性と、この低い目標値から高い目標値への変化特性よりも急峻な、前記変更が必要になった時点から前記さらに高い目標値への変化特性との、中間となるようにし、この中間の変化特性によって前記シートベルトの張力が前記高い目標値に達した後は、前記中間の変化特性よりも急峻な変化特性とする構成としてある。
【0007】
【発明の効果】
この発明によれば、シートベルトの張力の目標値が低い値から高い値に変更になったときに、この低い値から高い値へ達するときの張力の変化が緩やかになるので、乗員は、張力変化を感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
また、ベルト張力が目標張力に一致するように変化している途中で、目標張力がさらに高い値に変更した場合の張力変化特性を、中間的な張力変化の傾きを途中に設けるようにしたので、目標張力の変更に対して速やかにベルト張力を上昇させることができるとともに、目標張力の変更に伴うベルト張力の急激な変化を抑制し、乗員に張力変化を強く意識させないようにできる。つまり、高い目標値よりさらに高い目標値のベルト張力が必要となったときに、張力変化が滑らかになり、これにより乗員は、張力変化をより感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0009】
図1はこの発明の第1の実施形態に係わる車両用シートベルト装置を示す分解斜視図、図2は同装置の組立状態の縦断面図である。ここでのシートベルト装置は、運転席および助手席にそれぞれ設けてあるものとする。
【0010】
図1に示すように、このシートベル装置は、大きく分けてフレーム1と、シートベルト3を巻き取るリール5と、フレーム1の片側(図1において手前側)に配設され、作動時にリール5のベルト引き出し方向αの回転を阻止するロック機構7と、このロック機構7を必要時に作動させるロック作動機構9と、車両加減速時や左右旋回時の加速度を検知する加速度検知機構11と、車両衝突時などの大減速時にロック機構7の作動によりシートベルト3の引き出しが阻止されたとき、シートベルト3に掛かる荷重を制限するフォースリミッタ機構(以下、EA機構ともいう)13と、フレーム1のもう一方側(図1において奥側)に配設され、ベルト巻取りトルクを発生するモータ15と、モータ15のトルクを減速してリール5に伝達する減速ギア17および遊星歯車機構19とから構成されている。
【0011】
フレーム1は互いに平行な一対の側壁21,23と、この各側壁21,23相互を連結する背板25を備えている。このフレーム1内の両側壁21,23相互間に前記したリール5が収容されている。
【0012】
リール5は、その中央に軸方向に貫通する貫通孔5aが設けられている。この貫通孔5aは、側壁23側の端部に、トーションバー29の一端が嵌合する後述するシャフトギア27の断面正6角形の筒状の軸部27aが嵌合可能で、かつリール5とシャフトギア27と後述するトーションバー29の一端とが一体回転可能になる断面正6角形状の孔に形成され、また側壁21側の端部に、トーションバー29の他端部が嵌合する後述するストッパ31が嵌合可能でかつリール5とストッパ31とが一体回転可能になる断面形状の孔に形成されている。
【0013】
ロック機構7は、図3に拡大して示すように、ロッキングベース33とパウル35とを備えている。ロッキングベース33は、パウル35を回転可能に支持するとともに、その支持点を中心とする円弧状の荷重被伝達部33aが形成されており、パウル35からの荷重を荷重伝達部35aを介して受けるようになっている。
【0014】
パウル35の図中で下部側の先端には係止爪35bが形成されるとともに、突出軸からなるカムフォロワ35cが設けられている。係止爪35bは、パウル35の回転に伴って、フレーム1の内歯1aに係合・離脱動作を行い、係合した場合には、パウル35の反力をロッキングベース33の荷重被伝達部33aで支持するようになっている。
【0015】
ロック作動機構9は、図4に拡大して示した斜視図および、図5に示した図4の右側からの組付状態の構成図のように、ロックギア37,フライホイール39,リテーナ41を備えている。ロックギア37には円弧状のカム孔37aが設けられ、このカム孔37aには、パウル35のカムフォロワ35cが挿入される。したがって、ロックギア37がロッキングベース33に対して相対回転すると、カムフォロワ35cがカム孔37aにガイドされて、パウル35が回転する。
【0016】
また、ロックギア37は、フライホイール39を回転可能に支持している。フライホイール39には、先端に係止爪39aが形成され、フライホイール39の回転に伴って、リテーナ41の内歯41aに係合・離脱動作する。さらに、ロックギア37の外周面には所定数のラチェット歯状の外歯37bが形成されている。このラチェット歯状の外歯37bには、図3に示してある加速度検知機構11のアクチュエータ43が係合し、ロックギア37のベルト引き出し方向の回転をロックする。
【0017】
図1および図4中に示してある符号45は、ロッキングベース33とロックギア37との間に縮設されるパウルスプリングで、ロックギア37をロッキングベース33に対してベルト引き出し方向αに常時付勢している。また符号47は、ロックギア37とフライホイール39との間に縮設されるフライホイールスプリングで、フライホイール39をロックギア37に対してベルト引き出し方向αに常時付勢している。
【0018】
加速度検知機構11は、図3に示すように、フレーム1の側壁21に取り付けられるハウジング49と、このハウジング49に取り付けられるセンサケース51と、このセンサケース51に搭載される慣性質量53と、この慣性質量53により作動される前記したアクチュエータ43とを備えている。
【0019】
ハウジング49は、センサケース51を支持して、フレーム1の側壁21に嵌合されて取り付けられる。センサケース51は、慣性質量53が搭載されるとともに、アクチュエータ43を回転可能に支持する。慣性質量53は、通常時は図6(a)のように直立しているが、車両に所定値以上の加減速度や求心加速度が作用したときに、図6(b)のように傾動して、アクチュエータ43を回転させるようになっている。
【0020】
さらに、アクチュエータ43は、慣性質量53によって押圧される被押圧部55と、回転軸部57と反対側に設けられ、ロックギア37に係止可能な係止爪59とを備えている。そして、このアクチュエータ43は、慣性質量53が直立状態のときは、最下位置にあって、係止爪59がロックギア37に係合しない非係合位置となり、慣性質量53が傾動したときは上方へ回転して、係止爪59がロックギア37の外歯37bに係合する位置となるようにされている。
【0021】
車両に所定の減速度が作用すると、加速度検知機構11の慣性質量53が車両前方へ傾動してアクチュエータ43が回動し、係止爪59がロックギア37の外歯37bに係合する位置になる。しかし、このとき減速による慣性力で乗員が前方移動し、シートベルト3が引き出されようとする。すると、リール5、トーションバー29、ロッキングベース33およびロックギア37がともにベルト引き出し方向αに回転しようとするが、係止爪59が外歯37bに係合してロック作動機構9のロックギア37のベルト引き出し方向αの回転が阻止されるので、リール5、トーションバー29およびロッキングベース33のみが同方向αに回転する。
【0022】
このため、ロッキングベース33とロックギア37との間で相対回転が生じ、ロック機構7のパウル35が回動し、このパウル35の係止爪35bがフレーム1の内歯1aに係合する。これにより、リール5のベルト引き出し方向αの回転が停止されてシートベルト3の引き出しが阻止される。さらにシートベルト3が引き出されようとすると、トーションバー29がねじれて、リール5のみが所定量ベルト引き出し方向αに回転する。
【0023】
また、シートベルト3が通常の速度で引き出された場合は、リール5、トーションバー29、ロッキングベース33およびロックギア37がともにベルト引き出し方向αに回転し、フライホイール39もロックギア37と一緒に回転し、ロックギア37はフライホイール39に対して相対回転しない。
【0024】
しかし、シートベルト3が急激に引き出された場合は、フライホイール39がロックギア37の回転に遅れを生じ、ロックギア37に対して相対回転する。このため、フライホイール39の係止爪39aがリテーナ41の内歯41aに係合する位置となり、それ以上のロックギア37のベルト引き出し方向αの回転が阻止される。ロックギア37のベルト引き出し方向αの回転が阻止されると、前述と同様にリール5のベルト引き出し方向αの回転も阻止される。
【0025】
なお、図4中で符号61は、トーションバー29の回転、つまりリール5の回転量を絶対値で検出し、これを電気信号に変換するリール回転ボリューム検出機構であり、符号63はリール回転ボリューム検出機構61を覆うカバーである。また、図1中で符号64は、フレーム1の側壁23側を覆うカバーである。
【0026】
EA機構13は、トーションバー29と、ロッキングベース33のねじ軸部33bに螺合される筒状のストッパ31とを備えている。図3に示すトーションバー29の一端側のトルク伝達部29aは、ロッキングベース33の断面正6角形状孔33cに、ロッキングベース33と相対回転不能に嵌合し、他端側のトルク伝達部29bはシャフトギア27に嵌合する。
【0027】
図3に示すように、筒状のストッパ31は、内周に雌ねじ31aが形成されており、ロッキングベース33のねじ軸部33bに螺合している。また、ストッパ31の外周には2つの凸部31bが設けられ、リール5の回転トルクが伝達される。これらの凸部31bにより、ストッパ31はリール5と一体に回転するとともに、リール5に対して軸方向に相対的に移動可能となっている。
【0028】
したがって、ストッパ31がロッキングベース33に対してベルト引き出し方向αに回転するような回転差が生じる。換言すれば、リール5がロッキングベース33に対してベルト引き出し方向αに回転するような回転差が生じると、ストッパ31は軸方向に移動してロッキングベース33のディスク部33dに当接するようになっている。さらに、ストッパ31がロッキングベース33に当接すると、ストッパ31は軸方向移動が停止し、ロッキングベース33と一体回転するようになる。
【0029】
したがって、ストッパ31とロッキングベース33との間に回転差が生じている間は、トーションバー29がねじられるので、EA機構13は車両衝突時のベルト荷重を制限するEA機能を発揮するようになり、ストッパ31がロッキングベース33に当接すると、EA機能が終了する。このように、ストッパ31およびその雌ねじ31aとロッキングベース33およびそのねじ軸部33bとにより、EA機能を行う範囲が規定されている。
【0030】
モータ15は、図1に示すように、モータブラケット67を介して、フレーム1に取り付けられるようになっている。モータトルクは、図7に示すように、減速ギア17と遊星歯車機構19によって、リール5に伝達される。図7(a)は正面図、図7(b)は図7(a)の平面図である。
【0031】
減速ギア17によって減速されたモータ15の回転は、遊星歯車機構19のサンギア69に入力され、4つの遊星ギア71に伝達される。ここで、リングギア73の回転が固定されていれば、回転が遊星ギア71を支持するキャリア75に伝達され、シャフトギア27を駆動し、リール5を回転させ、シートベルト3を巻き取る。
【0032】
減速ギア17には、アーム77の一端が、図8に拡大して示すように、フランジ79との間の軸部81に揺動自在に巻き付けてあり、もう一端がロック片としてのロックキー83と係合されている。モータ15をシートベルト3を巻き取る方向に駆動すると、図9のように、減速ギア17の回転に伴うアーム77の動きによってロックキー83が移動し、リングギア73の外周のラチェット73aと係合する。ロックキー77とリングギア73のラチェット73aとの係合により、リングギア73の回転が固定されるので、モータ15の回転がリール5に伝達されて、シートベルト3が巻き取られ、ベルト張力が上昇する。
【0033】
一方、モータ15を逆方向に回転すると、図10のように、アーム77がロックキー83を元に戻す方向に動かそうとする。しかし、ベルト張力がかかっていると、図11(a)のように、リングギア73の外周のラチェット73aとロックキー83との間に摩擦力が作用するため、ロックキー83が元に戻ってこない。さらにモータ15を逆方向に回転させると、シートベルト3が引き出されてベルト張力が低下し、図11(b)のように、リングギア73の外周のラチェット73bとロックキー83との間の摩擦力が低下し、ロックキー83が元の位置に戻ってくる。
【0034】
リングギア73に対するロックキー83のロックが外れ、リングギア73がフリーに回転できるようになると、モータ15とリール5との間でトルク伝達がされなくなり、ベルト張力が下がる。
【0035】
また、ベルト張力を保持する場合には、張力を上昇させた後、モータ15へ通電を停止することで可能である。なぜなら、モータ15からリール5まではトルクの小さなモータでも駆動できるように、モータトルクを増幅し、回転数を減速するギアを介しているが、逆に、シートベルト3を引き出すためには、減速ギア17を逆側から強制的に駆動する必要があり、大きな力が必要となる。
【0036】
さらに、モータ15は電流が0のときでも、モータ自身の保持トルクにより、その位置にとどまろうとする。したがって、シートベルト3を強制的に引き出すには、モータ15の保持トルクを減速ギア17のギア比の逆数分だけ増幅した力が必要となるが、この力によってベルト張力を保持することができる。
【0037】
さらに、より大きな力でシートベルト3が引き出されようとしたときに、その力に抵抗して、シートベルト3の引き出しを阻止する必要がある。そのような場合に備えて、図12(a)に示すようなベルト張力保持機構85を備えている。
【0038】
ベルト張力保持機構85は、ソレノイド87のプランジャ89の先端に係止爪91を備えており、係止爪91はスプリング93により図中で下方に向けて常時付勢されている。図12(b)に示してあるソレノイド87のコイル95に電流が流れると、プランジャ89がスプリング93の弾性力に抗して上昇し、保持爪91が支持ピン92を中心として回転し、ロックギア37の外歯37bに係合する。
【0039】
ここで、モータ15によりベルト張力を上昇させた後、ソレノイド87に通電することにより、係止爪91が外歯37bに係合してロックギア37のベルト引き出し方向の回転がロックされるので、より大きな力でシートベルト3が引き出されようとしても、シートベルト3の引き出しを阻止して、乗員を拘束することができる。
【0040】
次に、張力制御手段と目標値変更検出手段とによるベルト張力の制御について説明する。
【0041】
制御系のブロック図を図13に示す。車両には、前後および左右の加速度をそれぞれ検知する、加速度検出手段としての前後加速度センサ97および左右加速度センサ99が取り付けられており、車両の減速度および旋回時の求心加速度に応じた電圧を出力する。この各加速度センサ97,99は前記図1の加速度検知機構11に対応しており、その各電圧信号は、張力制御手段および目標値変更検出手段を含むコントローラ101に入力される。また、このコントローラ101には、エンジンの作動状態を検出するために、イグニッションスイッチ103の検出信号も入力される。
【0042】
コントローラ101では、それぞれの加速度センサ97,99からの入力電圧がI/F回路105,107でデジタル値に変換され、またイグニッションスイッチ103の検出信号もI/F回路109を経て、CPU111へとそれぞれ渡される。CPU111は、メモリ113に格納されたプログラムを読み出して、プログラムに従って動作する。また、演算過程におけるデータを一時メモリ113に格納する。
【0043】
CPU111内部では、各加速度センサ97,99の値に応じて、運転席および助手席の各シートベルトの張力(以下、ベルト張力と呼ぶ)の目標値を演算し、それぞれのベルト張力が目標値となるように、前記したモータ15に相当する運転席モータ15dおよび助手席モータ15aならびに,前記図12のソレノイド87に相当する運転席ソレノイド87dおよび助手席ソレノイド87aの各ドライバ回路115,117,119,121をそれぞれ駆動制御する。
【0044】
ここで、メモリ113に格納されたプログラムとしては、例えば、図14のフローチャートに示すようなものがある。
【0045】
イグニッションスイッチ103のON後、エンジンが始動したことを検出すると、プログラムがスタートする。まず、前後加速度(G)センサ97からの信号と左右加速度(横G)センサ99からの信号がA/D変換されて入力される(ステップ1401)。
【0046】
次に、現在制御中であるか否かを判断し(ステップ1403)、制御中でなければ、前後加速度の値:前後Gの値が、しきい値Gx1と比較され(ステップ1405)、左右加速度の値:横Gの値が、しきい値Gy1と比較される(ステップ1407)。
【0047】
前後GがGx1より小さい、すなわち車両の制動時での制動加速度(減速度):制動Gが、|Gx1|より大きい場合、または、横Gの絶対値がGy1より大きい場合には、ベルト張力の目標値として低い値となる第1の目標張力T1が設定され(ステップ1409)、ベルト張力が第1の目標張力T1となるように、モータ15に通電する電流の電流値と通電時間が演算される(ステップ1411)。電流値と通電時間が演算されると、シートベルト3を巻き取るよう、モータ15に通電する(ステップ1413)。前後GがGx1以上で、かつ、横Gの絶対値がGy1以下の場合には、張力制御は行わない。
【0048】
次に、イグニッションスイッチ103がONであるかOFFであるかが判定され(ステップ1415)、OFFである場合には、そのままプログラムを終了する。一方、イグニッションスイッチ103がONである場合には、前記ステップ1401に戻り、再び、前後加速度センサ97および左右加速度センサ99からの信号の取り込みを行う。
【0049】
ここで再び、現在制御中であるか否かが判定され(ステップ1403)、制御中である場合には、制御開始時に設定された通電時間が経過したか否かを判断する(ステップ1417)。通電時間が経過していない場合には、何もせず、巻き取りを続ける。
【0050】
通電時間が経過した場合は、前後Gがしきい値Gx2と比較され(ステップ1419)、横Gの絶対値がしきい値Gy2と比較される(ステップ1421)。前後GがGx2より小さい、すなわち、制動Gが|Gx2|(|Gx1|<|Gx2|)より大きい場合、または、横Gの絶対値がGy2(Gy1<Gy2)より大きい場合には、ベルト張力の目標値として高い値となる第2の目標張力T2が設定され(ステップ1423)、ベルト張力が第2の目標張力T2となるようモータ15に通電する電流の電流値と通電時間が演算される(ステップ1425)。電流値と通電時間が演算されると、シートベルト3を巻き取るよう、モータ15に通電する(ステップ1427)。
【0051】
前後GがGx2以上の場合、かつ、横Gの絶対値がGy2以下の場合には、シートベルト3の巻き取り解除条件を満たしているか否かを判断する(ステップ1429)。ここでは、前後Gが0、横Gが0を、ベルト巻き取り解除条件とした。あるいは、前後Gが所定値以上でかつ、横Gの絶対値が所定値以下となったときを、解除条件としてもよく、さらに、車速などのパラメータによって、この条件を変化させてもよい。
【0052】
上記したベルト巻き取り解除条件が満たされて、制動、旋回がともに終了した時点が検知された時点で、シートベルト3の巻き取りを解除する。一方、ベルト巻き取り解除条件が満たされていなければ、シートベルト3を巻き取った状態のベルト張力を保持するために、張力保持動作を行う。
【0053】
ベルト巻き取り解除動作とは、前記した図10に示すように、モータ15を逆回転させることによって行う。また、ベルト張力保持動作とは、モータ15に一定の弱電流を流し続けることによって、シートベルト3を巻き取らないが、シートベルト3の引き出しを防いで、そのベルト巻き取り位置を維持するようにする。
モータ15に弱電流を流すことで、目標張力が変化せずに一定の張力を維持する場合にも、シートベルト3のロック作動機構9を使用せずに、シートベルト3の巻き取り位置を保持するので、ロック作動機構9によらずにシートベルト3の引き出しを防ぐことができる。これにより、ロック作動機構9が働くまでの間に生じる張力変化を避けることができ、乗員に違和感を与えるような張力変化が生じない。
【0054】
ここで、第1の目標張力T1および第2の目標張力T2にそれぞれ達するまでの張力変化特性は、第1の参考例として図15に示すように設定される。すなわち、第1の目標張力T1に達するまでの電流値と通電時間の設定は、時間t0での通電開始から一定の電流値で一定時間通電するようにし、ベルト張力ができるだけ速やかに立ち上がるようにしている。なお、図15では前後Gの例で示しているが、横Gでも同様な設定とする。
【0055】
一方、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの電流値と通電時間の設定は、時間t1での通電開始から徐々にベルト張力が増加して、目標張力T2に達するようにする。したがって、第2の目標張力T2に対する電流値は、時間の経過とともに増加し、通電時間はベルト張力が目標張力T2に達するまでに要する時間として設定される。
【0056】
このように設定することで、ベルト張力が第1の目標張力T1に速やかに達することになり、乗員は体が移動を始める前に拘束されることになる。さらに、ベルト張力が、第1の目標張力T1に達した後、第2の目標張力T2へと変化していく際には、張力変化が緩やかになるため、ベルト張力は、不自然な変化を抑制することができて連続的に変化し、これにより乗員は、張力変化を感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
【0057】
このように、上記した第1の参考例によれば、張力制御手段と目標値変更検出手段とによりシートベルト3の張力の目標値が低い値から高い値に変更になったときに、この低い値から高い値へ達するときの張力の変化が緩やかになるので、乗員は、張力変化を感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
【0058】
また、張力制御を行うコントローラ101によりモータ15の駆動を制御することで、シートベルト3の張力を的確に制御することができる。さらに、コントローラ101は、前後加速度センサ97および左右加速度センサ99が検出した車両の加速度に応じて、シートベルト3の張力を的確に制御することができる。
【0059】
また、張力制御手段によりモータの駆動を制御することで、シートベルトの張力を的確に制御することができる、かつ、張力制御手段は、加速度検出手段が検出した車両の加速度に応じて、シートベルトの張力を的確に制御することができる。
【0060】
図16は、この発明の第2の参考例を示す。なお、この第2の参考例では、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0061】
この参考例は、ベルト張力を高める際に、第1の目標張力T1に達するまでのベルト張力の特性を、変化させるようにしたものである。なお、図16では、前後Gの例で示しているが、横Gでも同様な設定とする。
【0062】
すなわち、第1の目標張力T1に達するまでの張力変化の傾きAを、前後Gがしきい値Gx1より小さくなった(|Gx1|より大きくなった)瞬間の前後Gの傾きB、あるいは、横Gの絶対値がしきい値Gy1を越えた瞬間の横Gの絶対値の傾きBに応じて、変化させるようにした。つまり、第1の目標張力T1に至る張力変化特性(傾きA)は、しきい値Gx1またはGy1を超えたときの加速度傾きBの関数となる。
【0063】
これにより、乗員が車両に対し緊急回避操作を行ったような場合には、前後Gまたは横Gが急激に変化するため、第1の目標張力T1に達するまでの張力変化の傾きAが直線的で急なものとなり、張力が速やかに立ち上がるようになる。このような場合には、その後さらに前後Gまたは横Gが急激に高くなることが予想されるので、それに対して、乗員の体が移動する前に乗員の体を拘束できる。
【0064】
一方、前後Gまたは横Gが徐々に変化していく場合には、その後の前後Gまたは横Gの変化が緩やかであると予想される。そのような場合には、張力変化の傾きAを緩やかなものとして、ベルト張力を緩やかに変化させる。これにより、乗員は不必要な拘束感を意識しないようになる。
【0065】
このように、第2の参考例によれば、低い目標値に至る張力変化特性を制御するようにしたので、シートベルト3の巻取り初期に迅速に張力が立ち上がるように制御することで、シートベルト3の張力の立上りタイミングの迅速化を達成することができる。また、低い目標値に至る張力変化特性を直線的にしたので、張力の立ち上がりを迅速なものとすることができる。
【0066】
図17は、この発明の第3の参考例を示す。この参考例においても、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0067】
この参考例では、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの張力の特性を変化させるようにしたものである。なお、図17では、前後Gの例で示してあるが、横Gでも同様な設定とする。
【0068】
すなわち、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの張力変化の傾きCを、しきい値Gx2またはGy2の値によって変化させるようにした。つまり、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に至る張力変化特性(傾きC)は、しきい値Gx2またはGy2の関数となる。
【0069】
この場合、しきい値Gx2、Gy2は一定ではなく、他のパラメータによって変化する。例えば図18のように、車速が低いときと高いときとでは、車速が高いときの方が、Gx2、Gy2は大きい値に設定される。そして、Gx2、Gy2が大きいほど、張力変化の傾きCを急な変化とする。
【0070】
車速が低いときにGx2、Gy2を小さくする理由は、前後Gまたは横Gが充分に発生する前に車両が停止してしまったり、あるいは、車両周辺との距離が小さいために衝突前に充分に前後Gまたは横Gが発生しないためである。また、車速が低い場合には、衝突時のエネルギも低いため、車速が高いときよりも、張力変化を緩やかなものとする。したがって、低速時にはGx2,Gy2を低く設定し、そのときの張力変化の傾きを緩やかとなるように設定する。
【0071】
一方、車速が高いときには、車両周辺との距離が長くなるので、車両が停止または衝突する前に前後Gや横Gが充分上昇するので、しきい値Gx2、Gy2を低速時よりも高い値に設定する。しかしながら、衝突した場合の衝突エネルギが大きいので、できるだけ速やかに張力を上昇させることが望ましく、張力変化の傾きを急な変化とする。
【0072】
以上より、上記した第3の参考例によれば、急激な張力上昇が必要ない場面において乗員に違和感を与えることなく張力を上昇させることと、速やかな張力上昇が必要な場面において速やかに張力を上昇させることとを、両立させることができる。また、ベルト張力の目標値(高い目標値T2)が大きくなるに伴って、ベルト張力がより速やかに上昇するようになるので、目標値(高い目標値T2)に対応した的確な張力変化を得ることができる。さらに、一旦張力が立ち上がって低い目標値に達した状態から、さらにシートベルト3を巻き取る際に、シートベルト3の張力変化を連続的にすることができ、これにより乗員は、張力変化を感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
【0073】
またこの参考例によれば、高い目標値が大きくなるほど、シートベルトの張力がより速やかに上昇するようになるので、速やかな張力上昇が必要な場面において速やかに張力を上昇させることと、急激な張力上昇が必要ない場面において乗員に違和感を与えることなく張力を上昇させることとを、両立させることができる。
【0074】
図19は、この発明の第4の参考例を示す。この実施形態においても、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0075】
この参考例は、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの張力変化の傾きDを、第1の目標張力T1と第2の目標張力T2との差に応じて変化させるようにした。
【0076】
すなわち、第1の目標値T1、第2の目標値T2が、それぞれ条件によって変化し、その変化に伴って、第1の目標値T1と第2の目標値T2との差も変化する。この差に応じて、第1の目標値T1から第2の目標値T2に達するまでの張力変化の特性(傾きD)を変更する。
【0077】
例えば、第1および第2の各目標張力T1およびT2は、運転者の制動操作による減速度の立上りが急峻な場合には、高めの値とし、減速度の立上りが緩やかな場合には、低めの値とする。
【0078】
ところで、一般の運転状況においては、図20のように、乗員が車両走行時に急制動をかけようとして制動操作を開始したが、実際にはそれほどの急制動が必要でなかった、という場面や、逆に、図21のように、制動開始時には通常の制動操作であったが、そこから急制動が必要になる場面がある。
【0079】
前者の場合は、第1の目標張力T1は高めであるが、第2の目標張力T1は低めとなり、後者の場合は、第1の目標張力T1は低めとなるが、第2の目標張力T2は高めとなる。したがって、前者のT2−T1<後者のT2−T1となる。
【0080】
また、急制動を開始してそのまま制動を続ける場合には、第1の目標張力T1が高めで第2の目標張力T1も高め、緩やかな制動を開始してそのまま徐徐にブレーキを踏み増していく場合には、第1の目標張力T1は低めで第2の目標張力T2も低めである。
【0081】
このように、第1の目標張力T1と第2の目標張力T2とが、制動操作の状況によって変化するので、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2への張力変化特性が常に同じであると、張力上昇が遅れたり、あるいは、張力変化が急激で乗員に張力変化を不必要に意識させるようになってしまう。
【0082】
しかし、第1の目標張力T1と第2の目標張力T2との差に応じて、この差が大きいときには張力変化の傾きDを大きくして、速やかに目標張力に達するようにし、逆に差が小さいときには張力変化の傾きDを小さくして、張力変化を乗員に意識させないようにする。
【0083】
このように、第4の参考例によれば、低い目標値T1と高い目標値T2との差に応じて、張力変化特性を変化させるようにしたので、差が大きいときには速やかに目標張力に達するようにし、逆に差が小さいときには緩やかに目標張力に達するようにして、張力変化を乗員に意識させないようにすることができる。
【0084】
図22,23,24は、この発明の第5の参考例を示す。この参考例においても、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0085】
この参考例は、目標張力を3段階に設定してあり、このときのフローチャートは図22のようになる。図22のフローチャートは、前記した第1の参考例における図14のフローチャートに対して、前後Gと横Gの絶対値をそれぞれ、第3のしきい値Gx3、Gy3と比較し(ステップ2201)、第3の目標張力T3を設定する部分を追加してある。
【0086】
前後GがGx3より小さい、すなわち車両の制動時での制動加速度(減速度):制動Gが、|Gx3|(|Gx2|<|Gx3|)より大きい場合、または、横Gの絶対値がGy3(Gy2<Gy3)より大きい場合には、ベルト張力の目標値として第3の目標張力T3が設定され(ステップ2203)、ベルト張力が第3の目標張力T3となるように、モータ15に通電する電流の電流値と通電時間が演算される(ステップ2205)。電流値と通電時間が演算されると、シートベルト3を巻き取るよう、モータ15に通電する(ステップ2207)。前後GがGx3以上で、かつ、横Gの絶対値がGy3以下の場合には、シートベルト3の巻き取り解除条件を満たしているかを判断するステップ1429に移行する。
【0087】
ここでは図23に示すように、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの張力変化特性および、第2の目標張力T2から第3の目標張力T3に達するまでの張力変化特性を、変化させている。すなわち、より高い目標張力T3に達するまでの張力変化の傾きEを、それより低い目標張力T2に達するまでの傾きFより大きくしている。
【0088】
これにより、図23のように減速度が徐々に増加していくような場合に、目標張力が次々に高くなっていくが、そのときの張力変化特性が図24の矢印Gで示すように、全体として、指数関数的に増加していくようになる。このような設定は、横Gでも同様とする。
【0089】
これにより、目標張力が低い間は、張力変化が緩やかになるとともに、目標張力が高くなってくると、張力が速やかに上昇するようになる。これは、減速度や横Gが大きくなる緊急時には、張力が速やかに立ち上がり、その後衝突した場合に乗員を確実に拘束できるようになり、また、緊急度がそれほど高くない場合には、緩やか張力変化により、張力変化の不自然さを乗員に感じさせないようにでき、さらに、低い目標張力から高い目標張力へと目標張力が変化する際の、張力変化がスムーズになり、違和感を確実に軽減することができる。
【0090】
この参考例においても、一旦張力が立ち上がって低い目標値に達した状態から、さらにシートベルト3を巻き取る際に、シートベルト3の張力変化を連続的にすることができ、これにより乗員は、張力変化を感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。また、高い目標値が大きくなるほど、シートベルト3の張力がより速やかに上昇するようになるので、速やかな張力上昇が必要な場面において速やかに張力を上昇させることと、急激な張力上昇が必要ない場面において乗員に違和感を与えることなく張力を上昇させることとを、両立させることができる。
【0091】
図25は、この発明の第6の参考例を示す。この参考例においても、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0092】
この第6の参考例では、前記した第5の参考例と同様に、目標張力を第1の目標張力T1、第2の目標張力T2および第3の目標張力T3からなる3段階に設定している。
【0093】
ここで、最も低い第1の目標張力T1に達するまでの張力変化は、前記図23に示してある第5の参考例と同様に直線的で急峻な特性とする。これに対し、第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に達するまでの張力変化は、直線H1と指数関数的な曲線I1,I2とを組合せた特性とし、第2の目標張力T2から第3の目標張力T3に達するまでの張力変化は、直線H2と指数関数的な曲線I3,I4とを組み合わせた特性とした。
【0094】
これは、低い目標張力T1は張力自体が低いため、直線的に張力を上昇させても不快感を与えにくいことと、張力が低くても速やかに張力を立ち上げることによって、乗員の体が移動する前に、乗員の体を拘束することができるためである。
【0095】
一方、張力が高くなってくると、乗員が拘束力を強く感じるようになることに加え、衝突のリスク度が高くなってくると考えられる。このため、より速やかに張力を上昇させる必要があることから張力変化が急になり、余計に乗員が拘束力を感じやすくなる。したがって、このような場面では、張力変化の初期特性を指数関数的(I1,I3)とした後に、張力変化を直線的(H1,H2)に上昇させるようにする。また、目標張力T2,T3に達する直前には、再び、張力の変化特性を負の指数関数的(I2,I4)とすることにより、張力変化の変化点を感じにくくする。
【0096】
このように、第6の参考例によれば、ベルト張力の高い目標値T2またはT3に至る張力変化特性を幾何級数的なものとしたので、張力変化が連続的なものとなり、これにより乗員は、張力変化をより感知しにくくなり、違和感を確実に軽減することができる。
【0097】
図26,27,28は、この発明の第1の実施形態を示す。この実施形態におけるシートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記図1〜図13に示している。
【0098】
この第1の実施形態では、図26のように、ベルト張力が時間t1を起点として第1の目標張力T1から第2の目標張力T2に一致するように変化している途中(時間t2)で、目標張力が第3の目標張力T3に一致するように変更した場合の張力変化特性に対応している。
【0099】
このような場合には、図27に示すように、第1の目標値T1から第2の目標値T2に達するまでの変化特性(傾きKa)と、第3の目標張力T3に達するまでの変化特性(傾きKb)との間の中間的な張力変化の傾きKcを、途中に設けるようにした。このときのフローチャートは図28のようになる。
【0100】
このフローチャートは、前記図22〜24に示した第5の参考例とほぼ同じであるが、ステップ1417で通電時間が経過しなかった場合に、前後G,横Gを、それぞれしきい値Gx3、Gy3と比較する動作以降が加わっている部分のみ異なっている。
【0101】
そこで、この異なっている部分を中心に説明する。第2の目標張力T2に対して制御を行い、ステップ1417でモータ15への通電時間が経過していない場合に、前後G,横Gの絶対値を、それぞれしきい値Gx3,Gy3と比較する(ステップ2801)。そして、前後GがGx3より小さい、すなわち、減速度が|Gx3|より大きい場合、あるいは、横Gの絶対値がGy3より大きい場合には、目標張力をより高い値、すなわち第3の目標張力T3へと時間t2にて変更する。
【0102】
このとき、シートベルトの張力は、まだ第2の目標張力T2に達しておらず、できるだけ速やかに張力を上昇させなければ、乗員は充分な拘束感を体感できなくなる恐れがある。一方、ここで第2の目標張力T2に達するための制御において通電を開始した直後の場合には、すぐに目標張力を第3の目標張力T3に変更すると、ベルト張力が急激に変化することになり、乗員に張力変化を強く意識させることになる。
【0103】
そこで、できるだけ速やかに張力を上昇させるとともに、ベルト張力の変化を抑制できるようにするために、張力変化の傾きを、第1の目標値T1から第2の目標張力T2に達するように設定した張力変化の傾きKaと、変更した時点(時間t2)から第3の目標張力T3に達するように設定した張力変化の傾きKbの中間(平均値)の傾きKcとした。この傾きKcにより、第2の目標値T2に達するように、張力変化を設定した。
【0104】
このようにして張力変化特性を演算し(ステップ2803)、その後はモータ15に通電する電流の電流値と通電時間の演算(ステップ2805)および、シートベルト3を巻き取るためのモータ15への通電をそれぞれ行う(ステップ2807)。
【0105】
このように、上記した第1の実施形態によれば、ベルト張力が目標張力T2に一致するように変化している途中で、さらに目標張力がT3に変更した場合の張力変化特性を、中間的な張力変化の傾きKcを途中に設けるようにしている。これにより、目標張力の変更に対して速やかにベルト張力を上昇させることができるとともに、目標張力の変更に伴うベルト張力の急激な変化を抑制し、乗員に張力変化を強く意識させないようにできる。つまり、高い目標値よりさらに高い目標値のベルト張力が必要となったときに、張力変化が滑らかになり、これにより乗員は、張力変化をより感知しにくくなり、違和感を軽減することができる。
【0106】
図29は、この発明の第2の実施形態を示す。この実施形態においても、シートベルト装置の構成および制御系の構成については、前記第1の実施形態における図1〜図13と同様のものを用いるものとする。
【0107】
この第2の実施形態は、前記図26ないし図28に示した第1の実施形態と同様に、ベルト張力が目標張力に一致するように変化している途中で、さらに目標張力が変化した場合であるが、このときの張力変化特性を図29のようにしている。
【0108】
すなわち、緊急度が低い場合(第3の目標張力T3a)には、第1の実施形態と同様に、第1の目標値T1から第2の目標値T2に達するまでの変化特性(傾きKa)と、第3の目標張力T3に達するまでの変化特性(傾きKb)との間の中間的な張力変化の傾きKcを、途中に設けるようにしている。これにより、張力の急激な変化を抑制し、乗員に張力変化を強く意識させないようにする。
【0109】
一方、緊急度が高い場合(所定値となる第3の目標張力T3b以上)には、上記した中間的な張力変化の傾きKcを設けずに、変更が必要になった時点(時間t2)から、さらに高い目標値(第3の目標張力T3b)に対する張力変化特性(傾きKb)とし、より速やかに張力を上昇させるようにする。
【0110】
フローチャートは、第1の実施形態における図28と同じであるが、張力変化特性演算(ステップ2803)において、車両の緊急度を判断している。車両の緊急度としては、例えば、前後G、横Gが高い場合や急激に上昇した場合、あるいは、レーダや超音波などを利用した車間距離センサによる車間距離と相対車速とから演算できる、衝突までの時間を車両の緊急度として用いることができる。緊急度として、衝突までの時間を用いると、張力変化特性の傾きは、例えば、図30(a),(b)のように求めることができる。
【0111】
すなわち、中間の傾きKcは、Kc=Ka+(Kb−Ka)×Kで表される。Kは、図30(b)に示すように、衝突までの時間の経過とともに小さくなる係数である。
【0112】
上記した第2の実施形態によれば、さらに高い目標値T3が所定値T3bを下回るときには、張力変化が滑らかになって、張力変化を乗員が感知しにくくなる一方、さらに高い目標値T3が所定値T3b以上のときには、張力変化を急峻として、乗員を速やかに拘束することができる。
【0113】
なお、上記した各実施形態や参考例においては、制動時の制御を前後加速度センサ97からの値に基づいて行い、旋回時の制御を左右加速度センサ99からの値に基づいて行う例を示したが、これに限るものではない。
【0114】
前後加速度センサ97の代わりとしては、減速時の前後Gに相当する値を検出できればよく、例えばブレーキペダルストローク、ブレーキ液圧などを利用できる。左右加速度センサ99の代わりとしては、旋回状態を検出できればよく、例えばヨーレートセンサ、操舵角センサ、左右の車輪速差などを用いることができる。
【0115】
さらに、上記した各実施形態や参考例においては、制動時の制御と旋回時の制御を同時に行う例を示しているが、制動時のみの制御を行うシステムや、旋回時のみの制御を行うシステムにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態に係わる車両用シートベルト装置を示す分解斜視図である。
【図2】 図1のシートベルト装置の組立状態の縦断面図である。
【図3】 図1のシートベルト装置のロック機構を示す分解斜視図である。
【図4】 図1のシートベルト装置のロック作動機構を示す分解斜視図である。
【図5】 図4の右側からの組付状態の構成図である。
【図6】 図1のシートベルト装置の加速度検知機構を示す動作説明図で、(a)は通常時、(b)は加減速・旋回時でのものである。
【図7】 (a)は図1のシートベルト装置におけるモータの回転力伝達機構部の構成を示す正面図、(b)は(a)の平面図である。
【図8】 図7に示すアーム取付部の詳細を示す拡大図である。
【図9】 図7のモータ駆動によるベルト巻き取り動作を示す説明図である。
【図10】 図7のモータ駆動によるベルト張力解放動作を示す説明図である。
【図11】 ベルト巻き取り、巻き戻し時の動作を示す説明図で、(a)はリングギアとロックキーとの間に摩擦力が作用している状態、(b)は同摩擦力が低下した状態を示す。
【図12】 図1のシートベルト装置のベルト張力保持機構を示すもので、(a)はその全体構成を示す正面図、(b)は(a)におけるソレノイドの断面図である。
【図13】 図1のシートベルト装置の制御系のブロック図である。
【図14】 第1の実施形態に係わるプログラムのフローチャートである。
【図15】 第1の参考例に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図16】 第2の参考例に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図17】 第3の参考例に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図18】 第3の参考例に係わる車速によるしきい値の変化特性図である。
【図19】 第4の参考例に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図20】 車両制動時での目標張力の変化を示す説明図である。
【図21】 車両制動時での目標張力の変化を示す説明図である。
【図22】 第5の参考例に係わるプログラムのフローチャートである。
【図23】 第5の参考例に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図24】 第5の参考例における張力変化特性を示す説明図である。
【図25】 第6の参考例における張力変化特性を示す説明図である。
【図26】 第1の実施形態に係わる前後加速度のしきい値を超えた時点から目標張力に達するまでの張力変化特性図である。
【図27】 第1の実施形態における張力変化特性を示す説明図である。
【図28】 第1の実施形態に係わるプログラムのフローチャートである。
【図29】 第2の実施形態における張力変化特性を示す説明図である。
【図30】 (a)は第2の実施形態における張力変化特性図、(b)は衝突までの時間と張力変化特性を求める式に使用する係数Kとの相関図である。
【符号の説明】
3 シートベルト
5 リール
15 モータ
97 前後加速度センサ(加速度検出手段)
99 左右加速度センサ(加速度検出手段)
101 コントローラ(張力制御手段,目標値変更検出手段)
T1 第1の目標値(低い目標値)
T2 第2の目標値(高い目標値)
T3 第3の目標値(高い目標値よりさらに高い目標値) [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle seat belt device that controls the tension of a seat belt with respect to a preset target tension.
[0002]
[Prior art]
As a conventional vehicle seat belt device, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-127896 provides conditions and safety for imparting comfort when controlling the driving of a motor that winds and pulls out a seat belt. The point which changes at least one of conditions is described.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-52925 describes that the amount of seat belt slack is changed in accordance with the degree of collision risk of a vehicle.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when driving the vehicle, in a scene where an obstacle jumps out from the side, a state where the risk of collision is high appears suddenly.
[0005]
In this case, the belt tension changes with respect to the change in the collision risk degree, and the passenger feels uncomfortable.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention of
[0007]
【The invention's effect】
According to the present invention, when the target value of the seat belt tension is changed from a low value to a high value, the change in the tension when the target value reaches a high value from the low value becomes gentle. It becomes difficult to perceive changes, and the uncomfortable feeling can be reduced.
In addition, since the belt tension is changing to match the target tension, the tension change characteristics when the target tension is changed to a higher value are provided in the middle of the gradient of the intermediate tension change. The belt tension can be quickly increased with respect to the change in the target tension, and the rapid change in the belt tension accompanying the change in the target tension can be suppressed so that the occupant is not strongly aware of the change in the tension. In other words, when a belt tension with a higher target value than the high target value is required, the tension change becomes smooth, which makes it difficult for the occupant to sense the tension change and reduce the sense of incongruity.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0009]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a vehicle seat belt apparatus according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a longitudinal sectional view of the assembled state of the apparatus. Here, it is assumed that the seat belt device is provided in each of the driver seat and the passenger seat.
[0010]
As shown in FIG. 1, this seat bell apparatus is roughly divided into a
[0011]
The
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
A
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
[0018]
As shown in FIG. 3, the
[0019]
The
[0020]
Further, the
[0021]
When a predetermined deceleration acts on the vehicle, the
[0022]
For this reason, relative rotation occurs between the locking
[0023]
Further, when the
[0024]
However, when the
[0025]
In FIG. 4,
[0026]
The
[0027]
As shown in FIG. 3, the
[0028]
Therefore, a rotation difference is generated such that the
[0029]
Therefore, the
[0030]
As shown in FIG. 1, the
[0031]
The rotation of the
[0032]
As shown in an enlarged view in FIG. 8, one end of an
[0033]
On the other hand, when the
[0034]
When the
[0035]
Further, when the belt tension is maintained, it is possible to stop energization of the
[0036]
Further, even when the current is zero, the
[0037]
Furthermore, when the
[0038]
The belt
[0039]
Here, after the belt tension is increased by the
[0040]
Next, belt tension control by the tension control means and the target value change detection means will be described.
[0041]
A block diagram of the control system is shown in FIG. The vehicle is provided with a
[0042]
In the
[0043]
In the
[0044]
Here, examples of the program stored in the
[0045]
When it is detected that the engine has started after the
[0046]
Next, it is determined whether or not the current control is being performed (step 1403). If the control is not currently performed, the longitudinal acceleration value: the longitudinal G value is compared with the threshold value Gx1 (step 1405), and the lateral acceleration is determined. Value: The value of the lateral G is compared with the threshold value Gy1 (step 1407).
[0047]
Front and rear G is smaller than Gx1, that is, braking acceleration (deceleration) at the time of braking of the vehicle: When braking G is larger than | Gx1 |, or when the absolute value of lateral G is larger than Gy1, the belt tension A first target tension T1 that is a low value is set as the target value (step 1409), and the current value of the current to be supplied to the
[0048]
Next, it is determined whether the
[0049]
Here, it is again determined whether or not the current control is being performed (step 1403). If the control is being performed, it is determined whether or not the energization time set at the start of the control has elapsed (step 1417). If the energization time has not elapsed, do nothing and continue winding.
[0050]
When the energization time has elapsed, the front and rear G are compared with the threshold value Gx2 (step 1419), and the absolute value of the lateral G is compared with the threshold value Gy2 (step 1421). When the front-rear G is smaller than Gx2, that is, when the braking G is larger than | Gx2 | (| Gx1 | <| Gx2 |), or when the absolute value of the lateral G is larger than Gy2 (Gy1 <Gy2), the belt tension The second target tension T2 that is a high value is set as the target value of the current (step 1423), and the current value of the current that is energized to the
[0051]
When the front and rear G is equal to or greater than Gx2 and the absolute value of the lateral G is equal to or less than Gy2, it is determined whether or not the
[0052]
When the above-described belt winding release condition is satisfied and the time point when both braking and turning are detected is detected, the
[0053]
The belt winding release operation is performed by rotating the
Even when a constant tension is maintained without changing the target tension by passing a weak current through the
[0054]
Here, the tension change characteristics until the first target tension T1 and the second target tension T2 are reached respectively.As a first reference exampleIt is set as shown in FIG. That is, the setting of the current value and the energization time until the first target tension T1 is reached is such that the energization is performed for a certain period of time with a constant current value from the start of energization at time t0 so that the belt tension rises as quickly as possible. Yes. In FIG. 15, an example of front and rear G is shown, but the same setting is made for horizontal G.
[0055]
On the other hand, the current value and energization time from the first target tension T1 to the second target tension T2 are set so that the belt tension gradually increases from the start of energization at time t1 to reach the target tension T2. To. Therefore, the current value for the second target tension T2 increases with time, and the energization time is set as the time required for the belt tension to reach the target tension T2.
[0056]
By setting in this way, the belt tension quickly reaches the first target tension T1, and the occupant is restrained before the body starts moving. Further, when the belt tension changes to the second target tension T2 after reaching the first target tension T1, the tension change becomes gentle, so the belt tension changes unnaturally. It can be suppressed and changes continuously, which makes it difficult for the occupant to perceive a change in tension and reduce the sense of incongruity.
[0057]
Thus, the first described aboveReference exampleAccording to the above, when the target value of the tension of the
[0058]
Further, the tension of the
[0059]
Further, by controlling the driving of the motor by the tension control means, the tension of the seat belt can be accurately controlled, and the tension control means can adjust the seat belt according to the vehicle acceleration detected by the acceleration detection means. It is possible to accurately control the tension.
[0060]
FIG. 16 shows a second embodiment of the present invention.Reference exampleIndicates. This secondReference exampleThe configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0061]
thisReference exampleIn this case, when the belt tension is increased, the characteristic of the belt tension until the first target tension T1 is reached is changed. In FIG. 16, an example of front and rear G is shown, but the same setting is made for horizontal G.
[0062]
That is, the gradient A of the tension change until the first target tension T1 is reached, the gradient B of the longitudinal G at the moment when the longitudinal G becomes smaller than the threshold Gx1 (greater than | Gx1 |), or the lateral The absolute value of G is changed according to the gradient B of the absolute value of the lateral G at the moment when the absolute value of the G exceeds the threshold value Gy1. That is, the tension change characteristic (slope A) reaching the first target tension T1 is a function of the acceleration slope B when the threshold value Gx1 or Gy1 is exceeded.
[0063]
As a result, when the occupant performs an emergency avoidance operation on the vehicle, the front-rear G or the lateral G changes abruptly. Therefore, the gradient A of the tension change until reaching the first target tension T1 is linear. It becomes sudden and the tension rises quickly. In such a case, it is expected that the front-rear G or the lateral G will further increase rapidly thereafter. On the other hand, the occupant's body can be restrained before the occupant's body moves.
[0064]
On the other hand, when the front-rear G or the lateral G gradually changes, the subsequent change of the front-back G or the lateral G is expected to be moderate. In such a case, the belt tension is gradually changed by setting the gradient A of the tension change to be gentle. This prevents the occupant from being aware of unnecessary restraint.
[0065]
Thus, the secondReference exampleAccording to the above, since the tension change characteristic to reach a low target value is controlled, the rise of the tension of the
[0066]
FIG. 17 shows a third embodiment of the present invention.Reference exampleIndicates. thisReference exampleHowever, the configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0067]
thisReference exampleThen, the characteristic of the tension until the second target tension T2 is reached from the first target tension T1 is changed. In FIG. 17, an example of front and rear G is shown, but the same setting is made for horizontal G.
[0068]
That is, the gradient C of the tension change from the first target tension T1 to the second target tension T2 is changed according to the threshold Gx2 or Gy2. That is, the tension change characteristic (slope C) from the first target tension T1 to the second target tension T2 is a function of the threshold value Gx2 or Gy2.
[0069]
In this case, the threshold values Gx2 and Gy2 are not constant and vary depending on other parameters. For example, as shown in FIG. 18, when the vehicle speed is low and when the vehicle speed is high, Gx2 and Gy2 are set to larger values when the vehicle speed is high. Then, as Gx2 and Gy2 are larger, the gradient C of the tension change is abrupt.
[0070]
The reason for reducing Gx2 and Gy2 when the vehicle speed is low is that the vehicle stops before the front and rear G or side G is sufficiently generated, or that the distance from the vehicle surroundings is small enough to make it sufficiently before the collision. This is because the front and rear G or the lateral G does not occur. In addition, when the vehicle speed is low, the energy at the time of collision is low, so the tension change is more gradual than when the vehicle speed is high. Therefore, Gx2 and Gy2 are set low at a low speed, and the gradient of the tension change at that time is set to be gentle.
[0071]
On the other hand, when the vehicle speed is high, the distance to the surroundings of the vehicle becomes long. Therefore, the front and rear G and the side G are sufficiently increased before the vehicle stops or collides. Therefore, the threshold values Gx2 and Gy2 are set higher than those at the low speed. Set. However, since the collision energy is large when a collision occurs, it is desirable to increase the tension as quickly as possible, and the slope of the tension change is abrupt.
[0072]
From the above, the third described aboveReference exampleAccording to the present invention, it is possible to increase both the tension without causing a sense of incongruity to the occupant in a scene where a sudden increase in tension is not necessary, and to quickly increase the tension in a scene where a rapid increase in tension is necessary. it can. Further, as the belt tension target value (high target value T2) increases, the belt tension rises more quickly, so that an accurate tension change corresponding to the target value (high target value T2) is obtained. be able to. Furthermore, when the
[0073]
Also thisreferenceAccording to the example, the higher the target value, the more quickly the tension of the seat belt increases. It is possible to make it possible to increase tension without giving a sense of incongruity to an occupant in an unnecessary scene.
[0074]
FIG. 19 shows a fourth embodiment of the present invention.Reference exampleIndicates. Also in this embodiment, the configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0075]
thisReference exampleThe gradient D of the tension change from the first target tension T1 to the second target tension T2 is changed according to the difference between the first target tension T1 and the second target tension T2. .
[0076]
That is, the first target value T1 and the second target value T2 change depending on the conditions, and the difference between the first target value T1 and the second target value T2 also changes with the change. In accordance with this difference, the tension change characteristic (slope D) from the first target value T1 to the second target value T2 is changed.
[0077]
For example, each of the first and second target tensions T1 and T2 is set to a higher value when the rise of the deceleration due to the driver's braking operation is steep, and lower when the rise of the deceleration is gentle. The value of
[0078]
By the way, in a general driving situation, as shown in FIG. 20, the occupant started a braking operation in an attempt to apply a sudden braking when the vehicle travels, but in fact, a scene in which such a sudden braking was not necessary, On the contrary, as shown in FIG. 21, a normal braking operation is performed at the start of braking, but there is a scene where sudden braking is required.
[0079]
In the former case, the first target tension T1 is high, but the second target tension T1 is low. In the latter case, the first target tension T1 is low, but the second target tension T2 is low. Will be higher. Therefore, the former T2-T1 <the latter T2-T1.
[0080]
In addition, when sudden braking is started and braking is continued as it is, the first target tension T1 is increased and the second target tension T1 is also increased, and gentle braking is started and the brake is gradually stepped on as it is. In this case, the first target tension T1 is lower and the second target tension T2 is lower.
[0081]
Thus, since the first target tension T1 and the second target tension T2 change depending on the state of the braking operation, the tension change characteristics from the first target tension T1 to the second target tension T2 are always the same. If this is the case, the increase in tension will be delayed, or the change in tension will be abrupt and the passenger will be unnecessarily aware of the change in tension.
[0082]
However, depending on the difference between the first target tension T1 and the second target tension T2, when this difference is large, the gradient D of the tension change is increased so that the target tension can be reached quickly. When it is small, the inclination D of the tension change is made small so that the occupant is not aware of the tension change.
[0083]
ThisNoThe fourthReference exampleAccording to the above, since the tension change characteristic is changed according to the difference between the low target value T1 and the high target value T2, the target tension is quickly reached when the difference is large, and conversely when the difference is small. By gradually reaching the target tension, it is possible to prevent the occupant from being aware of the change in tension.
[0084]
22, 23 and 24 show the fifth aspect of the present invention.Reference exampleIndicates. thisReference exampleHowever, the configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0085]
thisReference exampleThe target tension is set in three stages, and the flowchart at this time is as shown in FIG. The flowchart of FIG.Reference example14 is compared with the third threshold values Gx3 and Gy3 (step 2201), and a portion for setting the third target tension T3 is added to the flowchart of FIG. It is.
[0086]
The longitudinal G is smaller than Gx3, that is, the braking acceleration (deceleration) at the time of braking of the vehicle: when the braking G is larger than | Gx3 | (| Gx2 | <| Gx3 |), or the absolute value of the lateral G is Gy3 If it is larger than (Gy2 <Gy3), the third target tension T3 is set as the target value of the belt tension (step 2203), and the
[0087]
Here, as shown in FIG. 23, the tension change characteristic until the second target tension T2 is reached from the first target tension T1, and the tension change until the third target tension T3 is reached from the second target tension T2. The characteristics are changed. That is, the gradient E of the tension change until reaching the higher target tension T3 is made larger than the gradient F until reaching the lower target tension T2.
[0088]
As a result, when the deceleration gradually increases as shown in FIG. 23, the target tension increases one after another. The tension change characteristic at that time is indicated by an arrow G in FIG. Overall, it increases exponentially. This is the same for the horizontal G.
[0089]
As a result, while the target tension is low, the change in tension becomes gradual, and when the target tension becomes high, the tension quickly increases. This means that in the event of an emergency where the deceleration and lateral G increase, the tension rises quickly, and then the occupant can be reliably restrained in the event of a collision. This makes it possible to prevent the occupant from feeling the unnaturalness of the tension change, and when the target tension changes from a low target tension to a high target tension, the tension change is smooth and the uncomfortable feeling is surely reduced. Can do.
[0090]
thisReference exampleThe tension change of the
[0091]
FIG. 25 shows a sixth embodiment of the present invention.Reference exampleIndicates. thisReference exampleHowever, the configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0092]
This sixthReference exampleThen, the fifth mentioned aboveReference exampleSimilarly, the target tension is set in three stages including the first target tension T1, the second target tension T2, and the third target tension T3.
[0093]
Here, the change in tension until the lowest first target tension T1 is reached is the fifth change shown in FIG.Reference exampleSimilar to the linear and steep characteristics. On the other hand, the tension change from the first target tension T1 to the second target tension T2 is a combination of the straight line H1 and the exponential curves I1 and I2, and from the second target tension T2. The tension change until reaching the third target tension T3 is a characteristic in which the straight line H2 and exponential curves I3 and I4 are combined.
[0094]
This is because the low target tension T1 is low in tension itself, so that it is difficult to cause discomfort even if the tension is increased linearly, and the occupant's body moves by quickly raising the tension even if the tension is low. This is because it is possible to restrain the occupant's body before doing this.
[0095]
On the other hand, it is considered that when the tension becomes higher, the occupant feels the restraining force strongly and the risk of collision becomes higher. For this reason, since it is necessary to raise the tension more quickly, the change in tension becomes abrupt, and the occupant is more likely to feel the restraining force. Therefore, in such a situation, the initial change characteristic of the tension change is made exponential (I1, I3), and then the tension change is increased linearly (H1, H2). Also, immediately before reaching the target tensions T2 and T3, the change characteristics of the tension are made negative exponential (I2, I4) again, thereby making it difficult to sense the change point of the tension change.
[0096]
Thus, the sixthReference exampleAccording to the above, since the tension change characteristic reaching the target value T2 or T3 having a high belt tension is made to be a geometric series, the tension change becomes continuous, which makes it difficult for the occupant to detect the tension change. , Can surely reduce the sense of incongruity.
[0097]
26, 27, and 28 show the present invention.1The embodiment of is shown. In this embodimentThe configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are shown in FIGS.The
[0098]
This first1In this embodiment, as shown in FIG. 26, the belt tension starts from time t1.FirstThe tension change characteristic when the target tension is changed to coincide with the third target tension T3 in the middle of changing from the target tension T1 of 1 to coincide with the second target tension T2 (time t2). It corresponds.
[0099]
In such a case, as shown in FIG. 27, the change characteristic (inclination Ka) until the second target value T2 is reached from the first target value T1 and the change until the third target tension T3 is reached. An inclination Kc of an intermediate tension change between the characteristic (inclination Kb) is provided in the middle. The flowchart at this time is as shown in FIG.
[0100]
This flowchart shows the fifth embodiment shown in FIGS.Reference exampleIs substantially the same as the above, except that when the energization time does not elapse in
[0101]
Therefore, this difference will be mainly described. When the second target tension T2 is controlled and the energization time to the
[0102]
At this time, the tension of the seat belt has not yet reached the second target tension T2, and the occupant may not be able to feel a sufficient sense of restraint unless the tension is increased as quickly as possible. On the other hand, immediately after the start of energization in the control for reaching the second target tension T2, the belt tension changes abruptly when the target tension is immediately changed to the third target tension T3. This makes the passengers strongly aware of changes in tension.
[0103]
Therefore, in order to increase the tension as quickly as possible and to suppress the change in the belt tension, the tension in which the inclination of the tension change is set so as to reach the second target tension T2 from the first target value T1. The change slope Ka and the slope Kc intermediate (average value) between the change change slope Kb set to reach the third target tension T3 from the time of change (time t2). With this inclination Kc, the tension change was set so as to reach the second target value T2.
[0104]
In this way, the tension change characteristic is calculated (step 2803), and thereafter, the current value of the current to be supplied to the
[0105]
Thus, the above-mentioned number1According to the embodiment, while the belt tension is changing so as to coincide with the target tension T2, the tension change characteristic when the target tension is further changed to T3 is shown, and the intermediate tension change inclination Kc is shown on the way. To be provided. As a result, the belt tension can be quickly increased with respect to the change in the target tension, and a rapid change in the belt tension accompanying the change in the target tension can be suppressed, so that the passenger is not strongly aware of the change in the tension. In other words, when a belt tension with a higher target value than the high target value is required, the tension change becomes smooth, which makes it difficult for the occupant to sense the tension change and reduce the sense of incongruity.
[0106]
FIG. 29 shows the first of the present invention.2The embodiment of is shown. Also in this embodiment, the configuration of the seat belt device and the configuration of the control system are the same as those in FIGS. 1 to 13 in the first embodiment.
[0107]
This first2This embodiment is the same as that shown in FIGS.1In the same way as in the above embodiment, the target tension is further changed while the belt tension is changing so as to coincide with the target tension. The tension change characteristic at this time is as shown in FIG.
[0108]
That is, when the degree of urgency is low (third target tension T3a),1As in the first embodiment, the change characteristic (slope Ka) until the second target value T2 is reached from the first target value T1 and the change characteristic (slope Kb) until the third target tension T3 is reached. An intermediate tension change gradient Kc is provided in the middle. As a result, a rapid change in tension is suppressed so that the passenger is not strongly aware of the change in tension.
[0109]
On the other hand, when the degree of urgency is high (greater than or equal to a third target tension T3b that is a predetermined value), the above-described intermediate tension change gradient Kc is not provided, and from the point in time when the change becomes necessary (time t2) The tension change characteristic (inclination Kb) with respect to a higher target value (third target tension T3b) is set so as to increase the tension more quickly.
[0110]
The flowchart1In the embodiment, the urgency level of the vehicle is determined in the tension change characteristic calculation (step 2803). As the vehicle urgency level, for example, when the front and rear G, the lateral G are high or suddenly rise, or the vehicle can be calculated from the inter-vehicle distance and the relative vehicle speed by the inter-vehicle distance sensor using radar, ultrasonic waves, etc. Can be used as the urgency level of the vehicle. If the time to collision is used as the degree of urgency, the gradient of the tension change characteristic can be obtained as shown in FIGS. 30 (a) and 30 (b), for example.
[0111]
That is, the intermediate inclination Kc is expressed by Kc = Ka + (Kb−Ka) × K. As shown in FIG. 30B, K is a coefficient that decreases with the passage of time until the collision.
[0112]
No. mentioned above2According to the embodiment, when the higher target value T3 is lower than the predetermined value T3b, the tension change becomes smooth and the occupant is less likely to detect the tension change, while the higher target value T3 is equal to or higher than the predetermined value T3b. Sometimes, the change in tension is steep, and the occupant can be restrained quickly.
[0113]
Each of the above embodiments andReference exampleIn the above example, the control at the time of braking is performed based on the value from the
[0114]
As an alternative to the
[0115]
Further, each of the above embodiments andReference exampleShows an example in which control at the time of braking and control at the time of turning are performed simultaneously, but the present invention can also be applied to a system that performs control only during braking or a system that performs control only during turning.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a vehicle seat belt device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of the seat belt device of FIG. 1 in an assembled state.
3 is an exploded perspective view showing a locking mechanism of the seat belt device of FIG. 1. FIG.
4 is an exploded perspective view showing a lock operating mechanism of the seat belt device of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a configuration diagram of the assembled state from the right side of FIG. 4;
6A and 6B are operation explanatory views showing an acceleration detection mechanism of the seat belt device of FIG. 1, wherein FIG. 6A is a normal time, and FIG. 6B is an acceleration / deceleration / turning.
7A is a front view showing a configuration of a rotational force transmission mechanism portion of a motor in the seat belt device of FIG. 1, and FIG. 7B is a plan view of FIG.
FIG. 8 is an enlarged view showing details of the arm mounting portion shown in FIG. 7;
9 is an explanatory view showing a belt winding operation by driving the motor of FIG. 7;
10 is an explanatory diagram showing a belt tension releasing operation by driving the motor of FIG. 7;
FIGS. 11A and 11B are explanatory diagrams showing the operation during belt winding and rewinding, where FIG. 11A shows a state in which a frictional force is acting between the ring gear and the lock key, and FIG. 11B shows a decrease in the frictional force. Shows the state.
12A and 12B show a belt tension holding mechanism of the seat belt apparatus of FIG. 1, in which FIG. 12A is a front view showing the overall configuration, and FIG. 12B is a sectional view of a solenoid in FIG.
13 is a block diagram of a control system of the seat belt apparatus of FIG. 1. FIG.
FIG. 14 is a flowchart of a program according to the first embodiment.
FIG. 15 shows the firstReference exampleIt is a tension change characteristic figure until it reaches target tension from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration concerning.
FIG. 16 shows the secondReference exampleIt is a tension change characteristic figure until it reaches target tension from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration concerning.
FIG. 17 shows the thirdReference exampleIt is a tension change characteristic figure until it reaches target tension from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration concerning.
FIG. 18 shows the thirdReference exampleIt is a change characteristic figure of the threshold value by the vehicle speed concerning.
FIG. 19 shows the fourthReference exampleIt is a tension change characteristic figure until it reaches target tension from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration concerning.
FIG. 20 is an explanatory diagram showing a change in target tension during vehicle braking.
FIG. 21 is an explanatory diagram showing a change in target tension during vehicle braking.
FIG. 22 shows the fifthReference exampleIt is a flowchart of the program concerning.
FIG. 23 shows the fifthReference exampleIt is a tension change characteristic figure until it reaches target tension from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration concerning.
FIG. 24 shows the fifthReference exampleIt is explanatory drawing which shows the tension change characteristic in.
FIG. 25 shows the sixthReference exampleIt is explanatory drawing which shows the tension change characteristic in.
FIG. 261It is a tension change characteristic view from the time of exceeding the threshold value of the longitudinal acceleration according to the embodiment until reaching the target tension.
FIG. 271It is explanatory drawing which shows the tension | tensile_strength change characteristic in embodiment of this.
FIG. 281It is a flowchart of the program concerning the embodiment.
FIG. 292It is explanatory drawing which shows the tension | tensile_strength change characteristic in embodiment of this.
FIG. 30 (a) is the first2(B) is a correlation diagram between the time until the collision and the coefficient K used in the equation for obtaining the tension change characteristic.
[Explanation of symbols]
3 Seat belt
5 reels
15 motor
97 Longitudinal acceleration sensor (acceleration detection means)
99 Left / right acceleration sensor (acceleration detection means)
101 controller (tension control means, target value change detection means)
T1 First target value (low target value)
T2 Second target value (high target value)
T3 Third target value (a higher target value than a higher target value)
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