JP3936576B2 - Full-color image forming apparatus and process cartridge - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐久性を有し、かつ長期間にわたり高画質化を実現したタンデム方式のフルカラー画像形成装置および該フルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ等に応用されている電子写真感光体を用いた電子写真方式とは、少なくとも電子写真感光体(感光体)が帯電、画像露光、現像の過程を経た後、トナー画像を画像保持体(転写紙)へ転写、定着というプロセスよりなる方式である。感光体が、この電子写真方式において要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において電荷の散逸が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を散逸できること等が挙げられる。
さらに、これらの特性以外に画質特性等の長期信頼性や低公害性、コストの低さ等も要求される。
【0003】
従来、電子写真方式において使用される感光体としては導電性支持体上にセレン、ないしセレン合金を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛・硫化カドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散させたもの、および非晶質シリコン系材料を用いたもの等が一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感光体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が広く利用されるようになってきている。
【0004】
有機系の感光体には、ポリビニルカルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、PVK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バインダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが知られており、特に機能分離型の感光体が感度、耐久性、安定性など様々な特性において優れており注目されている。
【0005】
この機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入され、帯電によって生じた電界に沿って電荷輸送層中を移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜像を形成するものである。機能分離型感光体においては、主に可視部、近赤外部に吸収を持たず高い移動度を有する電荷輸送物質と、主に可視部に吸収を持ち高い量子効率を有する電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られており、かつ有用である。
【0006】
ところが、電子写真方式に用いられる有機系電子写真感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物として開発されており、低分子化合物は単独で成膜性がないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いられる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセスにおいて繰り返し使用された場合に感光体表面への機械的負荷により摩耗が生じ、電荷輸送層の膜厚が薄くなることが短所として挙げられる。実際、感光体の摩耗により電界強度が高くなり、局部的リークによる黒点や感度の劣化による画像濃度低下、地肌汚れ等の異常画像が発生し、感光体の寿命を低下させることがある。
【0007】
さらに、近年は画像形成装置のカラー化が進み、電子写真方式を利用したカラー画像形成装置としては、一般的に次の2つの方式が提案されている。
1つはシングル方式あるいはシングルドラム方式呼ばれるものであり、装置中に1つの感光体が搭載され、4色の現像部材が搭載されたものである。この方式においては、感光体上もしくは被転写部材(出力用の紙に直接、あるいは中間転写体に一旦転写され、その後に紙に転写される)に4色(シアン、マゼンタ、イエローおよびブラック)のトナー像が形成される。この場合、感光体の周りに配置される帯電部材、露光部材、転写部材、定着部材は共通化することが可能で、後述のタンデム方式に比べ、小型で、低コストに設計することが可能である。
【0008】
一方、もう1つの方式としてタンデム方式あるいはタンデムドラム方式と呼ばれる方式がある。これは、少なくとも装置中に複数の感光体が搭載されたものである。一般的には、1本の感光体に対し、帯電、露光、現像の各部材が1つずつ配置され、1つの画像形成要素を形成し、これが複数個(一般的には4つ)搭載されている。この方式においては、1つの画像形成要素で1色のトナー像を形成し、順次、被転写体にトナー像を転写し、カラー像を形成する。この方式のメリットとして、高速画像形成が可能であることが挙げられる。これは上述のように、各色のトナー像を並列処理にて作製できるためである。このため、シングル方式に比べ、画像形成処理時間がおよそ4分の1の時間で済み、4倍の高速プリントに対応が可能になる。
【0009】
ところが、このタンデム方式においては、高速のカラー記録に対応できる利点を有している反面、複数の画像形成要素を有するためにいくつかの課題が残されている。例えば、装置の大型化や複数の各画像形成要素間での特性の均一化が挙げられる。即ち、従来のシングル方式においては、使用される感光体は基本的に1本であり、最もシンプルな構成においては帯電器や書き込み系を共通化し、現像器を複数個配置される構成に止まるものである。
【0010】
しかしながら高速カラー記録の実現のためには、上記のように各色トナー像の並列作製が必須であって、少なくとも複数本の感光体に対応した帯電器、書き込み系、現像器を、それぞれ独立に感光体周りに配置することが必要である。この1つの画像形成要素を小型化するためには、感光体周りに配置される帯電器、書き込み系、現像器を小さくすることも重要であるが、その中心である感光体の径を小さくすることが最も重要である。
【0011】
他方、このように複数個の画像形成要素を用いて同時にトナー像を形成する場合には、静電潜像の形成されるコンディションがすべて同一でなければならない。即ち、複数個のうちどれか1つでもコンディションが異なってしまうと、色再現性や色ムラといった問題が発生してしまう。この点がシングル方式と大きく異なる点である。このコンディションを最も左右するものが、感光体の特性変化およびバラツキである。
【0012】
以上のことから、タンデム方式の画像形成装置に使用される感光体には小径化と高耐久性が同時に要求される。つまり、高速カラー記録に対応した小径化に対しては、感光体の高感度化および高速応答性が要求される。また、複数本の感光体間に差を生じないような高耐久性、即ち耐摩耗性と電位安定性が要求される。特に耐摩耗性と電位安定性に関しては、(1)複数本の感光体使用初期状態の静電特性および膜厚のバラツキを無くすこと、(2)感光体の繰り返し使用における静電疲労特性のプロフィールを揃えること、(3)繰り返し使用における感光体の摩耗量および摩耗分布を均一化することが極めて重要なポイントになる。
【0013】
しかしながら、これまでの感光体開発においては、先のシングルカラー方式あるいはモノクロ現像を使用した画像形成装置を対象に行われてきたため、複数本の感光体の静電特性および摩耗特性を初期および繰り返し使用後に至るまで、均一化するという考え方は希であり、それに対応できる技術も極めて少ないものであった。
【0014】
このような課題に対し、タンデム方式の画像形成装置用感光体として、無機系光導電材料の代表であるアモルファスシリコンを用いた画像形成装置が提案(特開平12−19809号公報、特開平13−60012号公報)されているが、光導電層にアモルファスシリコンを用いた感光体は、帯電能が低く、シアン、マゼンタ、イエローの各色においてコントラストが得られないという問題点や、さらに温度/湿度の影響を受けやすく、生産コストが高くなるといった問題もある。また、その他の無機系光導電材料としてのセレン系材料やCdSといった材料も毒性の問題から、その発展性は困難と考えられる。これに対して、本願においては、感光体を構成する光導電材料としては、有機系光導電材料を対象としている。
【0015】
前記耐摩耗性を向上させる手段として、感光体の最表面に保護層を設けるという考え方もある。感光体の表面層としての保護層の検討は、無機系感光体から始まり、例えば、特公平2−3171号公報、特公平2−7058号公報、特公平3−43618号公報などに記載されている。このように無機感光体の表面に保護層が設けられた場合には、保護層には比較的電気抵抗の低いフィラーが用いられている(特開昭63−254462、特開昭63−254463号公報)。このため、感光体が帯電される際、感光体表面に帯電されるというより、むしろ保護層バルクもしくは保護層/無機感光層界面に帯電される場合が多かった。このように潜像が感光体表面でなく、保護層内部(無機感光層との界面を含む)に形成された場合、感光体表面の形状(キズ等)の影響は少なくなるという利点はある。しかしながら、表面層に保護層としての機能を持たせようとした場合、表面層(保護層)中に添加するフィラーとしての導電性金属酸化物を多量に添加する必要がある。この場合、材料の適切な選択により表面層の透明性を確保したとしても、表面層(保護層)のバルクもしくは表面抵抗が低くなってしまうため、繰り返し使用時に画像ボケという欠点が出現する場合があった。このような欠点を解消するため、特公平2−7057号公報、特許番号2675035号公報に、表面層中の導電性金属酸化物濃度を塗膜表面からの深さ方向において変化させ、これにより画像ボケ・流れを解消させる方法が開示されている。
【0016】
また、画像ボケに対する問題をプロセス中の処理により解消する方法として、感光体を加熱するドラムヒーターを搭載する手段が用いられている。感光体を加熱することによって画像ボケの発生は抑制できるものの、ドラムヒーターを搭載するには感光体の径が大きくなければならないため、本発明のようにタンデム方式に用いられる小径感光体には適用できず、小径感光体の高耐久化が困難とされてきた。さらに、ドラムヒーターの搭載によって装置が大型にならざるを得ず、消費電力が顕著に増加する上、装置の立ち上げ時には多くの時間を要する等、多くの課題を残しているのが実状であった。
【0017】
一方、有機系の電荷発生物質および電荷輸送物質を用いた感光体(俗に言うOPC)上に、前述のような技術を応用し、抵抗の低いフィラーを用いた表面層(保護層)を積層し、繰り返し使用の試験を行った場合、OPCとのマッチングが悪いためか、画像流れが生じた。また、無機系の感光体で有効であった導電性金属酸化物の表面層中に濃度分布を持たせる方法を用いた場合でも、ほぼ同様の結果であった。この原因については不明であるが、最近の有機感光体を用いた電子写真プロセスにおいては、デジタル信号を感光体上にドットして書き込むような使い方がなされ、このような使用状況は無機系感光体が感光体の主流であったころとは大きく異なっている。即ち、画像形成装置側から要求される解像度のレベルが大きく変わり、画像流れ等の現象が顕著になったという見方もできる。
【0018】
このような状況から、有機系感光体の表面層には、導電性でなく電気抵抗の高いフィラーを用いることが必須である。しかしながら、電気抵抗の高いフィラーを用いた場合には、残留電位が増加してしまうという問題点が発生する場合がある。多く見られる残留電位の増加は、電子写真装置内では明部電位が高いことにつながり、画像濃度や階調性の低下を招くことになる。それを補うためには暗部電位を高くする必要があるが、暗部電位を高くすると電界強度が高くなり、地肌汚れ等の画像欠陥を生じさせるだけでなく、感光体の寿命をも低下させることにつながる。
このような点に鑑み、電気抵抗の高いフィラーと電気抵抗の低いフィラーとの2種類を混合させて使用するという考え方も試みられたが、電気抵抗の低いフィラーが感光体表面に多く存在すると、繰り返し使用時に画像ボケが発生するという問題は解消されず、根本的な解決には至っていない。
【0019】
従来技術において残留電位上昇を抑制させる方法としては、保護層を光導電層とする方法(特公昭44−834号公報、特公昭43−16198号公報、特公昭49−10258号公報)が開示されている。しかし、保護層による光の吸収によって感光層へ到達する光量が減少するため、感光体の感度が低下する問題が生じ、その効果はわずかであった。
【0020】
それに対して、フィラーとして含有される金属あるいは金属酸化物の平均粒径を0.3μm以下にすることによって(特開昭57−30846号公報)、保護層が実質的に透明となり、残留電位蓄積を抑制する方法が開示されている。この方法は残留電位の増加を抑制する効果は認められるものの、その効果は不十分であり、課題を解決するには至っていないのが実状である。それは、フィラーを含有させた場合に引き起こされる残留電位の増加は、電荷発生効率よりもフィラーの存在による電荷トラップやフィラーの分散性に起因する可能性が高いことによる。
【0021】
残留電位上昇を抑制する別の手段としては、保護層中にルイス酸等を添加する方法(特開昭53−133444号公報)、保護層に有機プロトン酸を添加する方法(特開昭55−157748号公報)、電子受容性物質を含有させる方法(特開平2−4275号公報)、酸価が5(mgKOH/g)以下のワックスを含有させる方法(特開平12−66434号公報)、電荷(正孔)輸送物質を含有させる方法(特開平8−15887号公報、特開平8−123053号公報等)、電荷輸送性能を有する構造単位を有し、かつ架橋構造を有するシロキサン系樹脂を含有する表面保護層とする方法(特開平12−338704号公報)等が開示されている。
これらの方法は、保護層/電荷輸送層界面での電荷の注入性を向上させ、また保護層に低抵抗部分が形成されることにより、電荷が表面にまで到達しやすくなるものと考えられている。上記手法によれば、残留電位の低減効果が認められるが、それによって画像ボケを引き起こしやすくなり、画像への影響が顕著に現れる副作用を有する。また、有機酸を添加した場合にはフィラーの分散性の低下を引き起こしやすくなるため、その効果は十分ではなく、課題の解決に至っていないのが実状である。
【0022】
また、高耐久化のためにフィラーを含有させた電子写真感光体(感光体)において、高画質化を実現するためには、前述の画像ボケの発生や残留電位上昇を抑制させるだけでなく、電荷が保護層中のフィラーによって進行を妨げられることなく、感光体の表面まで電荷が直線的に到達することも重要である。それには保護層膜中のフィラーの分散性が大きく影響する。フィラーが凝集した状態では、電荷輸送層より保護層へ注入された電荷が表面へ移動する際、フィラーによって進行が妨げられやすくなり、結果的にトナーにより形成されたドットが散った状態となって解像度が大きく低下する。また、保護層を設けた場合に、フィラーによって書き込み光が散乱され光透過性が低下する場合も、同様に解像度に大きな悪影響を与えることになるが、この光透過性に与える影響もまたフィラーの分散性と密接に関係している。
【0023】
さらに、フィラーの分散性は耐摩耗性に対しても大きく影響し、フィラーが強い凝集を起こし、分散性に乏しい状態では耐摩耗性が大きく低下する。従って、高耐久化のためにフィラーを含有させた保護層を形成した感光体において、同時に高画質化を実現するためには、画像ボケの発生や残留電位上昇を抑制させるだけでなく、保護層膜中のフィラーの分散性を高めることが重要である。
【0024】
また、本発明のようにタンデム方式の画像形成装置に用いられる感光体においては、耐摩耗性を高めるだけでなく、使用する複数本の感光体の摩耗速度がほとんど等しく、初期および繰り返し使用後においても複数本の感光体の膜厚が同等であることが重要である。また、画像形成装置に搭載される各々の感光体1本内の膜厚分布や繰り返し使用における摩耗量分布が極めてフラットであることも重要なことである。このような観点に対しても、従来用いられてきた保護層では、その機能を満足できるものはない。
【0025】
一方、主として感光体を構成する支持体の構造的欠陥の被覆や該支持体から感光層へのキャリアの注入を阻止することを目的として、支持体と感光層との間に中間層を設けることが行われている。
従来より(1)ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリアミド等の熱可塑性樹脂、およびメラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂に見られるような樹脂薄膜単独の中間層(特開昭63−292147号公報、特開平12−19763号公報、特開平2−193152号公報等)、(2)導電性フィラーを結着樹脂(バインダー樹脂)中に分散した中間層(特開平6−208238号公報、特開平7−271072号公報、特開平9−62021号公報等)、(3)導電性支持体上に陽極酸化皮膜を設ける方法(特開平7−333881号公報)、(4)ゾルゲル法により無機系の硬化膜を用いた中間層(特開平12−314975号公報、特開平13−42553号公報)等が提案されている。
しかしながら、いずれの場合にも本発明のようなタンデム方式のフルカラー画像形成装置に使用される場合には、以下に示すような問題を招く。
【0026】
前記(1)の場合には、支持体上の欠陥を被覆するために厚膜にすると、使用できる樹脂のほとんどが電気的絶縁性材料であるため、繰り返し使用において残留電位が高くなってしまう。これを防ぐため、中間層の膜厚は非常に薄くする必要があり、ほとんどの場合1μm以下の膜厚構成になる。このような薄膜の場合には、その形成法が湿式塗工法で行われるため、塗膜中のピンホールを回避することが困難である。このように薄膜化するとバリア性が低下したり、局所的なピンホールが発生し易くなり、現在の主流であるネガ・ポジ現像方式においては、画像の地汚れ・黒ポチといった欠陥を有することになる。この欠陥は、図面における点、英文原稿におけるピリオド、カンマなどと見間違えられることがあり、画像としては致命的な欠陥であると言える。さらに樹脂の体積抵抗はイオン伝導性に依存するところが多いため、画像形成装置の置かれる環境変動によって著しく影響を受け、常に安定したフルカラー画像を形成することができない。
【0027】
前記(2)の場合には、上記(1)の欠点を克服するため、導電性フィラーあるいは電子伝導性フィラー(感光体のほとんどが正孔輸送タイプであるためであり、電子輸送タイプの感光体の場合には正孔輸送タイプのフィラーが用いられる)を用いることで、厚膜化を図っている。この際、導電性フィラーの分散性が悪いと中間層の電気抵抗や誘電率等の電気特性が変化し、電位特性や画像特性に大きな影響を与える場合がある。また、フィラー樹脂分散系で構成される中間層には、超微粒子化したサブミクロン以下のフィラーは、高コストであることに加えて、極めて嵩高いために作業性が悪く、製造上使用することができない。このため、サブミクロン(最小で一次粒子が0.3μm程度)の微粒子が用いられることが多い。このため、分散液中あるいは塗工成膜中にフィラーの再凝集が起こり、結果として1μm以上の塗膜欠陥を生じることがあり、均一な帯電性、電位保持性を有する感光体設計のための中間層が形成されず、(1)の場合と同様に常に安定したフルカラー画像を形成することができない。
【0028】
前記(3)の場合には、導電性支持体であるアルミ基板を硫酸や蓚酸等の電解質を用い、陽極酸化することによりアルマイトに代表されるアルミニウムの酸化皮膜を支持体表面に形成するものである。この酸化皮膜を有する感光体は、耐圧性も高く、画像形成装置中における感光体の繰り返し使用でも帯電性の低下が少なく、前述した地肌部での点欠陥の増加もあまり観察されない。これは前述のように化学反応を利用した被膜形成であって、反応が分子(原子)レベルで起こるものであるため、形成される被膜のセル構造がサブミクロン以下の非常に小さな単位であることに由来していると思われる。しかしながら、陽極酸化皮膜を用いた感光体の致命的な欠点として、本発明のようなフルカラー画像形成装置の主流であるネガ・ポジ現像で使用した場合、感光体使用の初期段階において、点欠陥が多いという問題がある。この欠点は、感光体を無理矢理その状態で使用していくと徐々に欠陥が減少していくものであるが、初期状態から安定して使用できないことは、実使用上大きな問題として認識されるものである。
【0029】
前記(4)の場合には、均一溶液系から硬化膜を形成するものであり、非常に緻密な膜が形成され、また、前記(1)の様なケースよりも多少厚膜化が可能であるため、中間層としては非常に高い機能を有する事ができる。また、その構成によっては、繰り返し使用時の電位安定性、静電特性の環境依存性の低さが利点として認められる。このことは、前述の特開平12−314975号公報では、このような中間層を用いることにより、環境による電位の変動が少なく、電子写真特性に優れた電子写真感光体が得られ、従来よりも高解像度な画像、特に写真等が用いられる高階調性でフルカラーの画像を提供することができる旨が開示されている。この点からすると、本発明のカラー画像形成装置に搭載される感光体に用いられる中間層としては、(4)の方式が最も向いていると考えられる。
【0030】
しかしながら、特開平12−314975号公報では、その対象をシングル方式のフルカラー電子写真装置としており、必ずしもタンデム方式に必要な複数本の感光体における特性の均一性、および繰り返し使用後の均一性が保証されたものではなく、そのままタンデム方式の画像形成装置に応用展開できるものではない。以下にその理由を述べる。
【0031】
シングルカラー方式とタンデムカラー方式の異なる点は、入力される画像情報に対する出力方式の多様性の点にある。即ち、シングルカラー方式の場合には、その画像形成速度がタンデム方式に比べ遅いため、一般的にはカラー専用機として使用される。また、その複写速度(プリント速度)も必要とされる画質に応じた最高速の状態で使用されるものである。
一方、タンデム方式の場合には、先述のようにシングルカラー方式に比べプリント速度が4倍程度まで高められるため、様々な使用方法が適用される。即ち、モノクロ機としての出力、カラー機として速度を最優先にしたモード、カラー機として画質を優先したモード等々である。モノクロ機としての使用は、タンデム方式が複数の画像形成要素により各色の画像を並列に処理できるためであり、従来のモノクロ画像形成装置と同等のプリント速度が達成されることによるものである。また、カラー機として速度を最優先にするモードとは、上述の如く、その画像形成装置の最大のプリント速度で画像形成がなされるものであり、モノクロ出力の場合と同等のフルカラー出力をするものである。一方、画質優先のモードとは、例えば書き込みの解像度を2倍に高めるモードであり、その結果プリント速度は多少犠牲にするといったものである。
【0032】
このような使用環境下では、例えばモノクロ出力の際には黒以外の画像形成要素は、被転写体(中間転写体、あるいは直接紙等)に接触させないような機構が設けられるため、黒の画像形成要素は他の画像形成要素と比較して、より多くの動作をすることになる。また、過去に黒・赤の2色複写機が開発された根拠のように、日本人が書く原稿には判子などが用いられたり、出版原稿のゲラチェックの際にはほとんどの場合、黒で書かれた基礎原稿に対して、その修正が赤文字で書き込まれる。このように、先のような原稿に対応したマゼンタやイエローの画像形成要素の特定の部分(例えば原稿の端)が非常に多く、画像書き込み・現像が行われ、その結果、端ばかりが疲労しやすくなったり、摩耗しやすくなる可能性も秘めている。また、プリント速度が異なる場合には、感光体の線速を変えることが常套手段であり、タンデムフルカラーという特別な構成のため、複数の画像形成要素にかかるストレスが常に異なるものである。
【0033】
上記のような状況における感光体にかかるストレスに関しては、静電的なストレスと機械的なストレスが存在する。まず、静電的なストレスについて述べる。タンデム方式のフルカラー画像形成装置には通常、ネガ・ポジ現像が用いられる。これはベタ画像を除き、通常の原稿では書き込み率が10%以下であることに基づき、感光体の光疲労をも考慮したものである。このネガ・ポジ現像においては、感光体の表面電位が現像バイアスよりも低い部分に現像が行われるため、感光体の使用時には全面の帯電が行われる。また、書き込みは原稿に依存するものであり、場所により行われたり行われなかったりするものであるが、クリーニング後に行われる除電工程で、光除電やAC除電が行われ、感光体のバルク方向にはほぼ全面均一な電流が流れることになる。このように、帯電と露光(書き込みや除電光)に基づく静電的な疲労に関しては、様々な形態の画像が入力されても、ほとんどの場合において感光体全面が均一に疲労されることになる。
【0034】
次に、機械的なストレスについて述べる。
一般的に感光体にかかる機械的なストレスは、クリーニング部材による摩耗と思われがちであるが、それだけが全てではない。例えば、近年画像形成装置の小型化のために非常によく用いられる接触帯電部材を使用する場合、従来用いられてきたコロナチャージャーのような場合よりも、感光体の摩耗性を非常に高めてしまうことが分かってきた。感光体に接触帯電部材を用いた場合、帯電ムラを防止するため、DC成分にAC成分を重畳する技術が有効であることが知られている。この際、AC成分の周波数あるいはpeak to peak 間の電圧差が大きいほど、感光体への帯電によるストレスが大きくなる。本発明のように感光体の小径化が進むと、帯電におけるニップ幅が小さくなり、また感光体線速が大きくなる程、AC成分の周波数および/または上記電圧差を大きくする必要がある。この結果、帯電における感光体表面と帯電部材表面間での繰り返し行われる電子の授受により、感光体表面の化学的劣化(例えば、バインダー樹脂の主鎖切断など)が促進され、摩耗量が大きくなってしまう。このような現象は、同一感光体内における摩耗速度の不均一化をも促進するものである。即ち、様々な要因によって生ずる同一感光体内における帯電性(電荷受容性)の不均一化は、接触帯電時に帯電部材から感光体へのストレスの不均一化を引き起こす。この結果、帯電性の低い部分には多くのストレスがかかることになり、その部分の摩耗量が局部的に大きくなり、繰り返し使用時の摩耗量が他の部分と異なってしまう。
【0035】
また、最近のカラー用の現像剤には必須である流動化剤などの添加剤は、一般的にトナーと同極性であることが多いため、感光体上に形成された静電潜像に対して、トナーと同様に現像されてしまう場合が多い。このため、このような添加剤が感光体上にトナーと共に残留し、感光体の摩耗を促進したり、逆にフィルミングを促進したりもする。このような状況は、先の静電疲労の場合と異なり、感光体全面に起こりうる現象ではなく、書き込みが行われた場所のみに起こる現象である。従って、先述のように特定の画像形成要素ばかりが使用される状況等においては、他色の画像形成要素に使用される感光体よりも機械的なストレスが大きくなってしまう。
【0036】
以上のことから、タンデム方式のフルカラー画像形成装置に使用される感光体においては、静電特性的な均一性、繰り返し使用における静電疲労特性の均一性に加えて、さらに重要な点が膜厚の均一性、繰り返し使用による摩耗特性の均一性、さらには感光体各々1本内の摩耗特性の均一性も重要であり、これら全てを満足させることが要求される。
このような点に基づくと、静電特性の安定性に関しては、使用初期の1本内のバラツキが小さく、かつ繰り返し使用における静電特性の劣化が極めて小さいことが必須であり、さらに環境安定性の高さが要求され、この機能は中間層の特性と保護層の特性に依存することが分かる。一方の摩耗特性の均一性に関しては、使用初期の膜厚分布が極めて小さく、繰り返し使用における摩耗量が極めて小さいことが必須であり、この機能は保護層の特性に左右されることが分かる。
【0037】
これらの要求項目に対して、比較的近い構成要件を有する公知技術は、特開平12−314975号公報に記載された感光体である。同公報には、ゾルゲル法により形成された中間層を用いることにより静電特性を安定させ、表面保護層を有することにより耐摩耗性を向上させていることが記載されている。しかしながら、この技術はシングル方式の画像形成装置を対象とした感光体について記載したものであり、タンデム方式の画像形成装置における様々なモードに対する耐摩耗性の安定性が考慮されておらず、必ずしも満足のいくものではなかった。
【0038】
以上のように、タンデム方式のフルカラー画像形成装置において、耐摩耗性、電位安定性、環境安定性を同時に満足し、良好な画像を長期にわたり持続して得られる感光体は未だ見出されていない。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたもので、その目的は長期間の繰り返し使用に対しても、あらゆる環境下で良好な環境安定性を有するとともに安定した高画質が得られる極めて高安定な電子写真感光体(感光体)を用いることにより、小型で、かつ高速のタンデム方式のフルカラー画像形成装置および該フルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジを提供することである。即ち、あらゆる環境下において、同一原稿の多数枚のカラー画像を形成した場合においても、常に色再現性の良好な画像を形成することができ、また、長期間の繰り返し使用後においても同様の特性を維持できるタンデム方式のフルカラー画像形成装置および該画像形成装置用プロセスカートリッジを提供するものである。
【0040】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るタンデム方式のフルカラー画像形成装置およびフルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジは、複数の画像形成要素に搭載(具備)される電子写真感光体(感光体)を以下の構成とすることにより、耐摩耗性、電位安定性、環境安定性、耐久性の向上が達成される。以下、本発明について具体的に説明する。請求項1の発明は、少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段、および電子写真感光体を具備してなる画像形成要素を複数配列したタンデム方式のフルカラー画像形成装置において、前記電子写真感光体が、導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、保護層を設けてなり、該中間層が有機金属化合物および/またはシランカップリング剤を含有し、かつ該保護層が少なくともアルミニウムアンモニウムカーボネートハイドロオキサイド[NH 4 AlCO 3 (OH) 2 ]を熱分解することにより得られたα−アルミナ粒子とバインダー樹脂を含有することを特徴とするフルカラー画像形成装置である。請求項2の発明は、前記α−アルミナ粒子の平均粒径が0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置である。請求項3の発明は、前記α−アルミナ粒子が、累積粒度分布の微粒側から累積10%、および累積90%の平均粒径をそれぞれDa、Dbとしたときに、粒径比(Db/Da)の値が4以下であることを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置である。請求項4の発明は、前記α−アルミナ粒子に含まれる不純物としてのナトリウム含有量が20ppm以下であることを特徴とする請求項1記載のフルカラー画像形成装置である。請求項5の発明は、前記中間層に含有される有機金属化合物が金属アルコキシドまたは有機金属キレートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置である。請求項6の発明は、前記金属アルコキシドまたは有機金属キレートが、ジルコニウム、チタニウムまたはアルミニウムから選択された少なくとも1種の金属からなる有機金属化合物であることを特徴とする請求項5記載のフルカラー画像形成装置である。請求項7の発明は、前記保護層に電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置である。請求項8の発明は、前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求項7記載のフルカラー画像形成装置である。請求項9の発明は、前記高分子電荷輸送物質が少なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項8記載のフルカラー画像形成装置である。請求項10の発明は、前記保護層にポリカルボン酸を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のフルカラー画像形成装置である。請求項11の発明は、電子写真感光体と、少なくとも帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、分離手段、クリーニング手段のいずれか1つとを組み合わせて構成された画像形成要素を具備してなる着脱可能なタンデム方式のフルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジにおいて、前記電子写真感光体が、導電性支持体上に少なくとも中間層、感光層、保護層を設けてなり、該中間層が有機金属化合物および/またはシランカップリング剤を含有し、かつ該保護層が少なくともアルミニウムアンモニウムカーボネートハイドロオキサイド[NH 4 AlCO 3 (OH) 2 ]を熱分解することにより得られたα−アルミナ粒子とバインダー樹脂を含有することを特徴とするプロセスカートリッジである。請求項12の発明は、前記α−アルミナ粒子の平均粒径が0.05〜1.0μmであることを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジである。請求項13の発明は、前記α−アルミナ粒子が、累積粒度分布の微粒側から累積10%、および累積90%の平均粒径をそれぞれDa、Dbとしたときに、粒径比(Db/Da)の値が4以下であることを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジである。請求項14の発明は、前記α−アルミナ粒子に含まれる不純物としてのナトリウム含有量が20ppm以下であることを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジである。請求項15の発明は、前記中間層に含有される有機金属化合物が金属アルコキシドまたは有機金属キレートであることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。請求項16の発明は、前記金属アルコキシドまたは有機金属キレートが、ジルコニウム、チタニウムまたはア ルミニウムから選択された少なくとも1種の金属からなる有機金属化合物であることを特徴とする請求項15記載のプロセスカートリッジである。請求項17の発明は、前記保護層に電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。請求項18の発明は、前記電荷輸送物質が高分子電荷輸送物質であることを特徴とする請求項17記載のプロセスカートリッジである。請求項19の発明は、前記高分子電荷輸送物質が少なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項18記載のプロセスカートリッジである。請求項20の発明は、前記保護層にポリカルボン酸を含有することを特徴とする請求項11〜19のいずれかに記載のプロセスカートリッジである。
【0041】
以下、課題を解決する手段の詳細を説明する。
本発明のタンデム方式のフルカラー画像形成装置に用いられる電子写真感光体(感光体)は、α−アルミナ粒子とバインダー樹脂を含有する保護層を感光体の最表面層に設けるものである。これまでに耐摩耗性の向上を目的として保護層にフィラーを分散させる試みがなされてきたが、先の従来技術に挙げたようにフィラー含有に起因する問題が生ずる。しかしながら、効果の詳細については不明であるが、保護層に前記アルミナ粒子を用いることにより、静電特性、フィラー分散性、環境安定性に優れた使用初期状態のバラツキが少ない感光体が得られることが分かった。さらに、繰り返し使用における静電特性、摩耗特性が均一であり、複数本の感光体間における特性変化、バラツキの極めて小さいタンデム方式のフルカラー画像形成装置用感光体が得られる。
この理由は、本発明に用いられる前記アルミナ粒子が有する次のような特徴によるものと考えられる。(1)形状および粒度分布、(2)高純度、(3)屈折率、(4)環境変動に対する安定性である。
【0042】
まず、(1)形状および粒度分布について説明する。
本発明に用いられるα−アルミナ粒子は、特開平6−191833号公報、特開平6−191836号公報等に記載の、遷移アルミナまたは熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ粉末を原料として、塩化水素を含有する雰囲気中にて焼成する製法に準じて得られる。また、特公昭-51−139810号公報、特許番号第2983042号公報、特公平6−17224号公報等に記載の[NH4AlCO3(OH)2]を低温焼成する製法に準じて得られる。このため、従来の粉砕法によって得られるα−アルミナ粒子の欠点であった形状の不均一性や幅広い粒度分布等の品質上の問題が改善され、破砕面を有さず、微紛の割合も非常に少ない粒子が得られる。
α−アルミナ粒子の平均粒径としては、0.05〜1.0μmであり、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、および累積90%の平均粒径をそれぞれDa、Dbとしたときに粒径比(Db/Da)の値が4以下のものが特に良好に用いられる。このような特徴を有するα−アルミナ粒子を用いると、塗工液中でのフィラー凝集が起こることなく分散も良好である。そのような塗工液を用いて保護層を形成すると、保護層中のフィラー濃度分布が均一で、かつ表面平滑性に優れたものが形成される。フィラーが凝集した状態では、書き込み光の直進性やエネルギーの低下、さらには、電荷発生層で発生した電荷の感光体表面への進行を妨げる。その結果、形成されたトナー像はドットが散った状態となり、解像度の低下を引き起こす。また、フィラー粒径の均一性、およびフィラーの分散性に起因する表面平滑性が向上されることで、初期状態における同一感光体内での膜厚ムラが少なく、かつ複数本の感光体間での膜厚のバラツキも抑制される。また、保護層中でのフィラー分布が均質であるため繰り返し使用によって各感光体の経時の摩耗特性が等しく、さらに耐摩耗特性が優れるため摩耗量が少ない。その結果、使用後においても膜厚のバラツキが極めて僅かであり、色ズレ、ムラの少ない均一な色再現性が可能となる。
【0043】
次に(2)高純度について説明する。
本発明に用いられるα−アルミナ粒子は、上記の製法によって得られる高純度で、かつ不純物であるナトリウム含有量が20ppm以下のものである。製造工程にて混入されるナトリウムイオン等の不純物イオンが含有されていると電荷トラップとなりやすく、露光部電位の上昇を引き起こす。このため、本発明の高純度のα−アルミナ粒子を用いることで、繰り返し使用による露光部電位の上昇を抑制することができる。
【0044】
次いで(3)屈折率について説明する。
耐摩耗性の向上を目的として、表面層(保護層)にフィラーを含有させた場合、書き込み光がフィラーにより反射され、光の直進性、エネルギーの低下を引き起こす。この反射は、光が伝搬、入射する媒体と保護層を構成するフィラー材料固有の屈折率の差によって決まる相対的なものであるために、この差が小さいフィラー材質を選択することが必要である。保護層を構成する材質の屈折率は、およそ1.6であり、アルミナ粒子は1.76である。従来、高耐久性化を目的として感光層または保護層に添加されたフィラーについては、例えばシリカでは1.55、酸化チタンでは2.71である。この屈折率の差からアルミナ、シリカでは反射の影響は小さいが、酸化チタンを用いた場合、解像度に大きな悪影響を与える。しかしながら、シリカを用いた場合、画像流れが発生しやすくなる。この理由としては、長期間の繰り返し使用において、特には高温高湿下での使用に際し、水等の吸着が起こりやすく、これにより感光体表面の横方向への電荷がリークを招き、その結果画像流れが発生する問題が生じる。
さらに、この水等の吸着に起因する画像流れの問題に関しては、フィラー材質のみならず、フィラー粒子の表面積も影響する。本感光体に用いられるα−アルミナ粒子は、先に述べたように粒度分布が狭く、微紛の割合が小さい特徴を有するために、繰り返し使用における画像流れの発生が抑制されるものと考えられる。
【0045】
以上のことから、α−アルミナ粒子を用いた保護層は、極めて均質な性質を示すことが分かる。即ち、上記(1)から保護層の組成(例えば分散質であるフィラー濃度分布、粒度分布等)が均一であり、分散膜である保護層においてもその構造的な均一性(均質体)が達成される。(2)から、保護層バルクにおける電荷トラップが抑制され、保護層に必要な静電的物性値であるトラップフリー、高速電荷移動性が達成され、また繰り返し使用においても静電的な均一性が達成される。(3)から保護層の分散媒であるバインダーと分散質であるフィラーの屈折率差が小さく、光学的な均一性も達成される。
このように、化学的・物理的均一性が達成された保護層は、繰り返し使用における摩耗、化学的な劣化が均一に起こると考えられる。また、本発明の保護層は極めて耐摩耗性が高いため、繰り返し使用における摩耗量が非常に少ない。このため本発明のタンデム方式の画像形成装置において、複数本の感光体間での摩耗量のバラツキは、非常に小さいものになり、複数の画像形成要素の安定性が大きくなる。
また、前述のように様々な複写(プリント)モードで使用された場合にも、耐摩耗性が高いため、特定の画像形成要素(例えば黒色用)の感光体だけが摩耗量が極端に大きくなってしまう可能性は非常に小さい。さらに、仮に特定の画像形成要素の感光体だけが、摩耗量がわずかに大きくなった場合においても、上述のように保護層としての物性値が均一であるから、仮に複数本の感光体間で多少の膜厚差が生じたとしても、感光体特性に与える影響は小さく、その結果、出力されるフルカラー画像に影響を与える可能性は極めて小さいといった利点を有するものである。
【0046】
次に(4)環境変動に対する安定性について説明する。
この効果の詳細については、不明であるが、本発明で使用するα−アルミナ粒子が他のフィラーと比較して、大気中または紙に含まれる水分を吸着する性質が小さく、環境変動に対する影響が小さいものと考えられる。例えば、高温高湿下で使用した場合、画像ボケの抑制に対して優れた効果を示すため、ドラムヒーター等の搭載による装置の大型化や消費電力の増加などの問題が解消される。
【0047】
以上のように述べてきたα−アルミナ粒子を用いた保護層の優位性は、有機金属化合物および/またはシランカップリング剤を用いて形成する中間層、いわゆるゾルゲル法により形成される中間層を併用することによって、より顕著になるものである。これは、既に述べたようにゾルゲルタイプの中間層が、その他公知の中間層と比較して、物理的・化学的にミクロなレベルで均質な構造を有しており、中間層の基本的必要特性であるバリア性に優れ、また感光体の繰り返し使用による特性の劣化が小さく、環境安定性に優れるものであることに基づく。
このようなゾルゲルタイプの中間層の優位性は、本発明における特定の保護層と組み合わされることにより、その効果をいかんなく発揮することになり、特にタンデム方式のフルカラー画像形成装置に搭載されることによりその効果が極めて有効に応用されるものである。
【0048】
さらに、本発明においては、保護層に電荷輸送物質を含有することができる。これによって、例えば残留電位上昇が抑制されるなど性能向上が図れる。このような電荷輸送物質としては、高分子電荷輸送物質が使用でき、中でも主鎖および/または側鎖にトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートが有効である。
また、本発明の保護層には分散剤としてポリカルボン酸化合物を含有することができる。ポリカルボン酸化合物を用いることによって塗工液の安定性が高められ、均質で安定した塗膜形成ができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の画像形成装置を詳しく説明する。
図1は、本発明のタンデム方式のフルカラー画像形成装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
【0050】
図1において、符号1C,1M,1Y,1Kはドラム状の感光体であり、この感光体1C,1M,1Y,1Kは図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材2C,2M,2Y,2K、現像部材4C,4M,4Y,4K、クリーニング部材5C,5M,5Y,5Kが配置されている。帯電部材2C,2M,2Y,2Kは、感光体表面を均一に帯電するための帯電装置を構成する帯電部材である。この帯電部材2C,2M,2Y,2Kと現像部材4C,4M,4Y,4Kの間の感光体表面に図示しない露光部材からのレーザー光3C,3M,3Y,3Kが照射され、感光体1C,1M,1Y,1Kに静電潜像が形成されるようになっている。そして、このような感光体1C,1M,1Y,1Kを中心とした4つの画像形成要素6C,6M,6Y,6Kが、転写材搬送手段である転写搬送ベルト10に沿って並置されている。転写搬送ベルト10は各画像形成要素6C,6M,6Y,6Kの現像部材4C,4M,4Y,4Kとクリーニング部材5C,5M,5Y,5Kの間で感光体1C,1M,1Y,1Kに当接しており、転写搬送ベルト10の感光体側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写ブラシ11C,11M,11Y,11Kが配置されている。各画像形成要素6C,6M,6Y,6Kは現像装置内部のトナーの色が異なるだけで、その他は全て同様の構成となっている。
【0051】
図1に示す構成のカラー画像形成装置において、画像形成動作は次のようにして行われる。まず、各画像形成要素6C,6M,6Y,6Kにおいて、感光体1C,1M, 1Y,1Kが矢印方向(感光体と連れ周り方向)に回転する帯電部材2C,2M,2Y,2Kにより帯電され、次に露光部でレーザー光3C,3M,3Y,3Kにより、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。次に現像部材4C,4M,4Y,4Kにより潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材4C,4M,4Y,4Kは、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行う現像部材で、4つの感光体1C,1M,1Y,1K上で作られた各色のトナー像は転写紙7上で重ねられる。転写紙7は給紙コロ8によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ9で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト10に送られる。転写搬送ベルト10上に保持された転写紙7は搬送されて、各感光体1C,1M,1Y,1Kとの当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行われる。感光体上のトナー像は、転写ブラシ11C,11M,11Y,11Kに印加された転写バイアスと感光体1C,1M,1Y,1Kとの電位差から形成される電界により、転写紙7上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙7は定着装置12に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体1C,1M,1Y,1K上に残った残留トナーは、クリーニング装置5C,5M,5Y,5Kで回収される。尚、第1図の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けてC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものでは無く、色順は任意に設定されるものである。
【0052】
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、各々の画像形成要素は図2に示すようなフルカラー画像形成用プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光体を内蔵し、他に少なくとも帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、分離手段、クリーニング手段等の何れか1つを組み合わせて構成された1つの装置(部品)である。
【0053】
以下、本発明に用いられる電子写真感光体を図面に沿って説明する。
図3は、本発明に使用する電子写真感光体の感光層33が単層構成で形成された構成例を示す断面図であり、導電性支持体31上に順次、中間層32、電荷発生材料と電荷輸送材料とを主成分とする単層の感光層33が設けられ、さらにその上に保護層36が積層されている。
【0054】
図4、図5は、本発明の電子写真感光体の感光層33が積層構成で形成された別の構成例を示す断面図である。図4では、導電性支持体31上に順次、中間層32上に電荷発生材料を主成分とする電荷発生層34と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層35とが、積層された構成をとっており、さらにその上に保護層36が積層されている。図5においては、電荷発生層34と電荷輸送層35とが図4と逆の積層構成となっている例を示す。
【0055】
以下に本発明の電子写真感光体(感光体)の各構成層について説明する。
<導電性支持体について>
導電性支持体31としては、体積抵抗1010 Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチックや紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当なバインダー樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体31として用いることができる。
【0056】
上記導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またはアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられるバインダー樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。
【0057】
このような導電性層は、上記導電性粉体とバインダー樹脂とを適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロンなどの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
【0058】
<中間層について>
本発明の感光体においては、導電性支持体31と感光層33との間に有機金属化合物および/またはシランカップリング剤を含有する中間層32を設けることを特徴とする。中間層は主として下記の事項を目的として設けられる。
(1)導電性支持体からの不必要なキャリアの注入を阻止し、画像品質を向上させる。
(2)感光体の環境変動を起こさせず、安定した画像品質を得る。
(3)適度な電荷輸送性能を持ち、長期繰り返し使用時においても電荷が蓄積されず、感度変動を防ぐ。
(4)帯電電圧に対する適度な耐圧を持ち、絶縁破壊による画像欠陥の発生を防ぐ。
(5)感光層を導電性支持体に対して一体的に接着保持させる接着層としての作用を示す。
(6)導電性支持体の光の反射光防止作用を示す。
【0059】
中間層に用いられる有機金属化合物としては、有機ジルコニウム化合物、有機チタニウム化合物、有機アルミニウム化合物が挙げられる。
有機ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテ−ト、ジルコニウムブトキシトリスエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシビスエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、ジルコニウムテトラキスエチルラクテート、ジルコニウムジブトキシビスエチルラクテート、ビスアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテートジルコニウム、モノアセチルアセトネートトリスエチルアセトアセテートジルコニウム、ビスアセチルアセトネートビスエチルラクテートジルコニウム等のジルコニムキレート化合物、ジルコニウム−n−ブチレート、ジルコニウム−n−プロピレート等のジルコニウムアルコキシド等が用いられる。
【0060】
また、有機チタニウム化合物としては、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テトラ−n−プロピルオルソチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルオルソチタネート、テトラブチルポリチタネート、テトラアセチルアセトネートポリチタネート、ジイソプロポキシチタニウム−ビス−オクタンジオール、ジイソプロポキシチタニウム−ビス−(アセチルアセトネート)、チタニウムテトララクテート、トラトリエタノールアミンチタニウムキレート、チタニウムテトラアンモニウムラクテート、チタニウムテトラアセチルアセトネートアンモニウムラクテート、ビス(ジオクチルビスホスフェート)オキシアセテートチタネート等が用いられる。
【0061】
また、有機アルミニウム化合物としては、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレート、アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセチルアセトネート等のアルミニウムキレート化合物が用いられる。さらにこれらの有機金属化合物の単独または複合オリゴマー誘導体を用いることもできる。
【0062】
シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−グリドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルモノメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、モノフェニルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が用いられる。
【0063】
本発明における中間層には、少なくとも上記の有機金属化合物と上記シランカップリング剤より選ばれた1種を含むものであるが、それらの2種類以上を混合して用いることもできる。シランカップリング剤の混合割合は、有機金属化合物の含量に対し、0.1〜10重量%の範囲が好ましい。
上記有機金属化合物単独、もしくは上記有機シラン化合物のようなシランカップリング剤の塗工用塗液を形成するための溶剤としては様々なものを用いることが出来る。例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、酢酸エチル、トルエンなどを単独、または混合して用いることが出来る。塗工法は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用いて行なうことができる。中間層の膜厚は0.01〜10μmが適当である。
【0064】
<感光層について>
感光層は積層構造でも単層構造でもよく、図4、図5に示す積層構造の場合は、感光層33は電荷発生物質を含んだ電荷発生層34と電荷輸送物質を含んだ電荷輸送層35から構成される。また、単層構造の場合には、感光層は少なくとも電荷発生物質を含んだ層から構成される。以下、積層構造の感光層および単層構造の感光層について説明する。
【0065】
〔感光層が積層構造からなる場合の感光層〕
電荷発生層
電荷発生層34は、画像露光により潜像電荷を発生分離させることを目的とし、電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
【0066】
無機系材料には、結晶セレン、アモルファスセレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファスシリコン等が挙げられる。アモルファスシリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
【0067】
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタンおよびトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノンおよびナフトキノン系顔料、シアニンおよびアゾメチン系染料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
【0068】
電荷発生層34に用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。バインダー樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
【0069】
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層34の膜厚は0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0070】
電荷輸送層
電荷輸送層35は、帯電電荷を保持させ、かつ露光により電荷発生層34で発生した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的達成のために電気抵抗が高いことが要求され、また保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さくかつ電荷移動性が良いことが要求される。これらの要件を満足させるための電荷輸送層は、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層34上に塗布、乾燥することにより形成できる。
【0071】
上記電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
【0072】
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
【0073】
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量はバインダー樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。
【0074】
電荷輸送層35の塗工に用いられる溶媒としては前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質およびバインダー樹脂を良好に溶解するものが適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上混合して使用してもよい。また、電荷輸送層35の形成には電荷発生層34と同様な塗工法が可能である。
【0075】
また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
電荷輸送層35に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の汎用の可塑剤がそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
電荷輸送層35に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
電荷輸送層35の膜厚は、5〜50μm程度が適当であり、解像度、地汚れ等の画像特性及び帯電電位、感度等の電気特性上、好ましくは10〜30μm程度が適当である。
【0076】
〔感光層が単層構造からなる場合の感光層〕
次に感光層が単層構造の場合について説明する。
単層構造は導電性支持体31、中間層32上に少なくとも電荷発生物質をバインダー樹脂中に分散した感光層33を設けたものである。感光層33は、電荷発生物質とバインダー樹脂の他に必要に応じて電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添加することもできる。それぞれ電荷発生物質、電荷輸送物質、可塑剤、レベリング剤は前記のものと同様のものが使用できる。
【0077】
また、バインダー樹脂としては、既に電荷輸送層35で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層34で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。樹脂成分100重量部に対する電荷発生物質の量は1〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。感光層33は、電荷発生物質、バインダー樹脂を必要に応じて電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。
感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
【0078】
<保護層について>
本発明の電子写真感光体(感光体)では、感光層33を保護する目的で保護層36が設けられ、該保護層36は少なくともα−アルミナ粒子とバインダー樹脂を含有する層からなる。
α−アルミナ粒子としては、前記のように特開平6−191833号公報、特開平6−191836号公報に記載の、遷移アルミナまたは熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ粉末を原料として、塩化水素を含有する雰囲気中にて焼成する製法に準じて得られるものや、また特開昭−51−139810号公報、特許第2983042号、特公平6−17224号公報等に記載の[NH4AlCO3(OH)2]を低温焼成する製法に準じて得られるものが特に有用である。
このα−アルミナ粒子の平均粒径としては0.05〜1.0μmのものが好適である。0.05μmより小さいと塗工液中でα−アルミナ粒子の凝集が起こりやすく、均一な塗工が困難となり、その結果、繰り返し使用における摩耗ムラの問題が発生する可能性がある。また、1.0μmより大きいと繰り返し使用により表面の凹凸が激しくなり、トナーフィルミングやクリーニングブレードの破損が誘発され、黒スジ、スジ状白抜けなどの異常画像の原因となる場合がある。また、塗工液中においてα−アルミナ粒子の沈降速度が速くなることなどの生産性の悪影響も考えられる。
【0079】
さらに、前述のように累積粒度分布の微粒側から累積10%、および累積90%の平均粒径をそれぞれDa、Dbとしたときに粒径比(Db/Da)の値が4以下である粒径が揃った粒子を用いることが好ましい。
ここで用いられる累積粒度分布はレーザー散乱法から求めた累積体積率の値で、測定装置としては例えば動的光散乱装置 DLS−700(大塚電子製)が使用できる。また、累積体積率の50%の値を上記平均粒径として用いている。
【0080】
また、発光分析による不純物の定量により、特にナトリウム含有量が20ppm以下である高純度α−アルミナ粒子を用いることでその効果が有効に発揮される。高純度のアルミナが適している理由は、ナトリウムイオン等の不純物イオンが溶出し、このイオンが電荷のトラップとして露光部電位の上昇を招くためである。
以上のように、粒径の揃った、粒度分布の狭い、高純度のα−アルミナ粒子を用いることで特に良好な電子写真特性を示す。
【0081】
なお、本発明の効果を阻害しない範囲で他のフィラーを併用することもできる。
例えば、無機フィラーとしては、銅、錫、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素など粒子が挙げられる。
【0082】
α−アルミナ粒子をはじめこれらのフィラーは、分散性改良などの目的で表面処理を施すことが可能であり、この時用いられる表面処理剤としてはチタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸、シランカップリング剤、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム、あるいはそれらの混合処理等が挙げられる。
保護層36に含有されるフィラーの割合は、目的とする耐摩耗性、フィラーの粒径、用いられる画像形成プロセス等様々な要因に左右されるが、保護層36を構成する全材料の合計重量に対して5重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜40重量%である。
【0083】
保護層36に用いられるバインダー樹脂としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもポリカーボネートが特に好ましい。
【0084】
また、保護層36には電荷輸送物質を用いることができ、保護層を積層することによる残留電位の上昇を抑える等の点で有効な手段である。電荷輸送物質としては、前記電荷輸送層の説明に挙げた材料を使用することができる。電子輸送物質と正孔輸送物質との使い分けに関しては、帯電の極性と層構成により適当な選択をすることが好ましい。また、電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を使用することもできる。
高分子電荷輸送物質の中でも主鎖および/または側鎖にトリアリールアミン構造を有するポリカーボネートが有効である。この場合、高分子電荷輸送物質はバインダー樹脂としての役割も担うものである。
本発明に用いられる更に有用なトリアリールアミン構造有するポリカーボネートとしては、以下に示す一般式(1)〜(10)の高分子電荷輸送物質が例示される。
【0085】
高分子電荷輸送物質の第1の例としては下記一般式(1)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0086】
【化1】
【0087】
式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子、R4は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基、R5,R6は置換もしくは無置換のアリール基、o,p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数、k,jは組成を表し、電荷輸送構造が30重量%以上70重量%以下になるように調節される。nは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(1−1)で表される2価基を表す。
【0088】
【化2】
(式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。l、mは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO−,−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。)、
または、下記一般式(1−2)
【0089】
【化3】
(式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R103,R104は置換または無置換のアルキル基またはアリール基を表す。)を表す。ここで、R101とR102、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。)
【0090】
一般式(1)の具体例
R1,R2,R3はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
アルキル基として好ましくは、C1〜C12 とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
【0091】
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
R4は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表すがそのアルキル基の具体例としては上記のR1,R2,R3と同様のものが挙げられる。
R5,R6は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
【0092】
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0093】
上述のアリール基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、上記のR1,R2,R3と同様のものが挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR105)、式中のR105は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4 のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0094】
Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(A)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0095】
【化4】
【0096】
一般式(B)のジオール化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙げられる。
また、芳香環を有するジオールとしては、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0097】
高分子電荷輸送物質の第2の例としては下記一般式(2)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0098】
【化5】
【0099】
式中、R7,R8は置換もしくは無置換のアリール基、Ar1,Ar2,Ar3は同一または異なるアリレン基を表す。 X、k、jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0100】
一般式(2)の具体例
R7,R8は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、または下記一般式(2−1)
【0101】
【化6】
【0102】
(ここで、Wは−O−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO−および下記一般式(2−2)、(2−3)、(2−4)、(2−5);
【0103】
【化7】
【0104】
【化8】
【0105】
【化9】
【0106】
【化10】
で表される2価基を表す。)
で表される基を示す。
【0107】
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0108】
また、Ar1,Ar2およびAr3で示されるアリレン基としてはR7および R8で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。また、これら置換基は上記一般式中のR106,R107,R108の具体例として表される。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12 とりわけC1〜C18、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR109)、式中のR109は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)下記一般式(2−6)
【0109】
【化11】
【0110】
(式中、R110およびR111は各々独立に(2)で定義したアルキル基またはアリール基を表す。アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基、またはナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成してもよい。)
具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基、等が挙げられる。
【0111】
Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(C)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0112】
【化12】
【0113】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0114】
高分子電荷輸送物質の第3の例としては下記一般式(3)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0115】
【化13】
【0116】
式中、R9,R10は置換もしくは無置換のアリール基、Ar4,Ar5,Ar6は同一または異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0117】
一般式(3)の具体例
R9,R10は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0118】
また、Ar4,Ar5およびAr6で示されるアリレン基としては、R9およびR10で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR112)、式中のR112は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0119】
Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(D)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0120】
【化14】
【0121】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0122】
高分子電荷輸送物質の第4の例としては下記一般式(4)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0123】
【化15】
【0124】
式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、Ar7,Ar8,Ar9は同一または異なるアリレン基、sは1〜5の整数を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0125】
一般式(4)の具体例
R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0126】
また、Ar7,Ar8およびAr9で示されるアリレン基としてはR11およびR12で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR113 )、式中のR113は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0127】
Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(E)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0128】
【化16】
【0129】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0130】
高分子電荷輸送物質の第5の例としては下記一般式(5)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0131】
【化17】
【0132】
式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、Ar10,Ar11,Ar12は同一または異なるアリレン基、X1,X2 は置換もしくは無置換のエチレン基、または置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0133】
一般式(5)の具体例
R13,R14 は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0134】
また、Ar10,Ar11,Ar12で示されるアリレン基としてはR13およびR14で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8 、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4 のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR114 )、式中のR114は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0135】
X1,X2は置換もしくは無置換のエチレン基、置換もしくは無置換のビニレン基を表し、この置換基としては、シアノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、上記R13,R14のアリール基、上記(2)のアルキル基が挙げられる。
【0136】
Xは下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(F)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0137】
【化18】
【0138】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0139】
高分子電荷輸送物質の第6の例としては下記一般式(6)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0140】
【化19】
【0141】
式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一または異なるアリレン基、Y1,Y2,Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0142】
一般式(6)の具体例
R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0143】
また、Ar13,Ar14,Ar15および Ar16で示されるアリレン基としては、R15,R16,R17およびR18で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8 、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR115)、式中のR115は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
【0144】
Y1,Y2,Y3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基、を表し同一であっても異なってもよい。
アルキレン基としては、上記(2)で示したアルキル基より誘導される2価基を表す。具体的には、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メチルフェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,2−ブチレン基、ジフェニルメチレン基等を挙げることができる。
シクロアルキレン基としては、1,1−シクロペンチレン基、1,1−シクロへキシレン基、1,1−シクロオクチレン基等を挙げることができる。
アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメチレンエーテル基等が挙げられる。
【0145】
Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(G)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0146】
【化20】
【0147】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0148】
高分子電荷輸送物質の第7の例としては下記一般式(7)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0149】
【化21】
【0150】
式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し,R19とR20は環を形成していてもよい。Ar17,Ar18,Ar19は同一または異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0151】
一般式(7)の具体例
R19,R20は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
また、R19,R20は環を形成する場合、9−フルオリニリデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘブテニリデンなどが挙げられる。
【0152】
また、Ar17,Ar18,Ar19で示されるアリレン基としてはR19およびR20で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR11 6)、式中のR11 6 は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0153】
Xは下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(H)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0154】
【化22】
【0155】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0156】
高分子電荷輸送物質の第8の例としては下記一般式(8)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0157】
【化23】
【0158】
式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、Ar20,Ar21,Ar22,Ar23は同一または異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0159】
一般式(8)の具体例
R21は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0160】
また、Ar20,Ar21,Ar22,Ar23で示されるアリレン基としてはR21で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR117)、式中の R117 は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0161】
Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(J)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0162】
【化24】
【0163】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0164】
高分子電荷輸送物質の第9の例としては下記一般式(9)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0165】
【化25】
【0166】
式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28は同一または異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0167】
一般式(9)の具体例
R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基としては、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0168】
また、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27およびAr28で示されるアリレン基としては、R22,R23,R24およびR25で示した上記のアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR118)、式中のR118は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0169】
Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(L)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0170】
【化26】
【0171】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0172】
高分子電荷輸送物質の第10の例としては下記一般式(10)で表されるトリアリールアミン構造有するポリカーボネートがある。
【0173】
【化27】
【0174】
式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、Ar29,Ar30,Ar31は同一または異なるアリレン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式(1)の場合と同じである。
【0175】
一般式(10)の具体例
R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基を表すが、その具体例としては以下のものを挙げることができ、同一であっても異なってもよい。
芳香族炭化水素基として、フェニル基、縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ [a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基などが挙げられる。
複素環基として、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。
【0176】
また、Ar29,Ar30,Ar31で示されるアリレン基としてはR26およびR27で示したアリール基の2価基が挙げられ、同一であっても異なってもよい。
上述のアリール基およびアリレン基は以下に示す基を置換基として有してもよい。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)アルキル基としては、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−OR119)、式中のR119は(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基としては、アリール基としてフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
(5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)アルキル置換アミノ基としては、アルキル基は(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。
(7)アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0177】
Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステル交換法等を用い重合するとき、下記一般式(B)のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はランダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、Xは下記一般式(M)のトリアリールアミノ基を有するジオール化合物と下記一般式(B)から誘導されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボネートは交互共重合体となる。
【0178】
【化28】
【0179】
一般式(B)のジオール化合物は一般式(1)と同じものが挙げられる。
【0180】
さらに、本発明の保護層には必要に応じてポリカルボン酸化合物等の分散剤が用いられる。分散剤は、塗工液作製時に無機フィラーの分散性を向上させ塗工液の安定性を高める目的で必要に応じて添加される。この分散剤としては無機フィラーを一次粒径に近い値まで分散する、電気的特性・画像特性に悪影響を及ぼさない、などの点でポリカルボン酸化合物が特に有効である。
このポリカルボン酸化合物としては、複数のカルボン酸残基を有する低分子化合物、オリゴマー、高分子化合物があり、例えば有機脂肪酸、高酸化樹脂等が挙げられる。このポリカルボン酸化合物がオリゴマー、高分子化合物であるものとしては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アクリル酸やメタクリル酸を用いた共重合体、スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。ここで用いられるポリカルボン酸化合物の酸価としては、10〜400(mgKOH/g)のものが有効に使用できる。(酸価とは、1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数で定義される。)
ポリカルボン酸化合物添加量としては、含有される無機フィラー100重量部に対し0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜20重量部である。
【0181】
保護層の形成法としては通常の塗布法が採用される。中でも、スプレー工法は有効な手段である。保護層の厚さは1.0〜15μm、好ましくは2〜10μm程度が適当である。
【0182】
<酸化防止剤の添加について>
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、保護層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。本発明に用いることができる酸化防止剤として、下記フェノ−ル系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類等が挙げられる。
【0183】
フェノ−ル系化合物:
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類など。
【0184】
パラフェニレンジアミン類:
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
【0185】
ハイドロキノン類:
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、 2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
【0186】
有機硫黄化合物類:
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネ−ト、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネ−トなど。
【0187】
有機燐化合物類:
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
【0188】
上記例示化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品から容易に入手できる。
本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
【0189】
【実施例】
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが本発明は以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例中使用する部は、すべて重量部を表す。
【0190】
感光体作製例1
φ30mmのアルミニウムドラム上に、下記組成の中間層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液、保護層用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、0.3μmの中間層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送層を形成した。
次いでα−アルミナ粒子含有の保護層用塗工液を電荷輸送層上にスプレー塗工し、保護層を5μm設け、本発明の電子写真感光体(感光体)を作製した。
【0191】
【化29】
【0192】
【化30】
【0193】
感光体作製例2
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0194】
感光体作製例3
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
〔保護層用塗工液〕
【0195】
感光体作製例4
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0196】
感光体作製例5
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0197】
感光体作製例6
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0198】
感光体作製例7
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0199】
感光体作製例8
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0200】
感光体作製例9
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0201】
感光体作製例10
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
(本塗工液は保護層形成のためのスプレー塗工の際、作製した分散液に凝集物が多く、スプレー吐出量が不安定であった。)
【0202】
感光体作製例11
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
(本塗工液は作製した感光体表面の凹凸が確認され表面平滑性に劣っていた。)
【0203】
感光体作製例12
感光体作製例1における中間層用塗工液を以下の組成のものに変更し、中間層の膜厚を0.3μmに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
〔中間層用塗工液〕
ポリアミド樹脂(CM8000:東レ社製) 4部メタノール 70部ブタノール 30部
【0204】
感光体作製例13
感光体作製例1における中間層用塗工液を以下の組成のものに変更し、中間層の膜厚を3.5μmに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0205】
感光体作製例14
感光体作製例1において、導電性支持体に以下の陽極酸化皮膜処理を行い、さらに中間層を形成せずに、陽極酸化皮膜上に電荷発生層、電荷輸送層、保護層を形成し、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
(陽極酸化皮膜処理)
導電性支持体表面の鏡面研磨仕上げを行い、脱脂洗浄、水洗浄を行った後、液温20℃、硫酸15vol%の電解浴に浸し、電解電圧15Vにて30分間陽極酸化皮膜処理を行った。さらに、水洗浄を行った後、7%の酢酸ニッケル水溶液(50℃)にて封孔処理を行った。さらに、水洗浄を行った後、7%の酢酸ニッケル水溶液(50℃)にて封孔処理を行った。その後純水による洗浄を経て、6μmの陽極酸化皮膜が形成された導電性支持体を得た。
【0206】
感光体作製例15
感光体作製例1における保護層用塗工液を下記組成のものに変更した以外は、感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
〔保護層用塗工液〕
α−アルミナ粒子(スミコランダムAA−03:住友化学工業製) 2部
ポリカルボン酸化合物(BYK−P104:ビックケミー製) 0.02部
下記構造(T−1)の高分子電荷輸送物質 7部
【0207】
【化31】
シクロヘキサノン 60部
テトラヒドロフラン 200部
【0208】
感光体作製例16
感光体作製例1において、電荷輸送層を30μmとし、保護層を設けない以外は感光体作製例1と同様に感光体を作製した。
【0209】
上記のように作製した感光体について、感光体No.と保護層に含有されるフィラー名および特性値の一覧を表1に示す。
【0210】
【表1】
【0211】
実施例1、参考例1〜6、比較例1〜3
感光体作製例1、3、5〜11、15に示される感光体を図2に示すようなプロセス用カートリッジに装着し、図2に示すようなタンデム方式のフルカラー画像形成装置に搭載した。帯電電位を−850Vになるように帯電バイアスを設定し、655nmのLDを用いて、画像書き込みを行った。出力原稿として、黒文字書き込み率5%、赤文字書き込み率1%の文字チャートを連続1000枚、さらに4色フルカラーモードで書き込み率6%の斜め格子チャートを連続9000枚、計1万枚の出力を1セットとして、合計5セット(5万枚)の画像出力を常温常湿(20℃/50%RH)環境下で行った。
【0212】
評価方法としては、初期および5万枚通紙後に膜厚の標準偏差、摩耗量、露光部電位の測定と画像評価を行った。それぞれの評価方法および評価結果を以下に示す。
感光体の膜厚と摩耗量:
感光体ドラムの長手方向について、等間隔で20点、周方向4点の合計80点から膜厚の標準偏差と平均値(平均膜厚とした)を求めた。
摩耗量は、初期状態における感光体平均膜厚と5万枚通紙後の平均膜厚の差により求めた。膜厚の標準偏差と摩耗量の結果を表2に示す。
露光部電位:
図1の装置の現像部に電位計プローブを装着し、帯電、画像露光後、現像部位まで移動した際の感光体表面電位を測定した。初期および5万枚通紙後の露光部電位の測定結果を表3に示す。
初期および5万枚通紙後の画像:
(1)ハーフトーン、(2)解像度、(3)色再現性の画像品質評価を行った果を表4に示す。以下に各評価について示す。
(1)ハーフトーンの画像評価:初期および5万枚通紙後に各画像形成要素について単色ハーフトーン画像を出力し、目視及び顕微鏡で画質を評価した。画質評価ランクは下記による。
◎・・・良好
○・・・局所的にやや濃度ムラがある
△・・・濃度ムラが発生するが、実使用上問題なし
×・・・濃度ムラが目立つ
(2)解像度の画像評価:初期および5万枚通紙後に各画像形成要素について単色の100μm幅の細線画像を出力し、目視及び顕微鏡を用いて評価した。評価ランクは下記による。
◎・・・良好
○・・・局所的に線幅の太りが見られる
△・・・線太りがやや目立つ
×・・・線幅の太りに加え、トナー飛散が見られる
(3)色再現性の評価:初期および5万枚通紙後のフルカラー画像出力を行い、それぞれのフルカラー画像について、以下のように5〜1の5段階で色再現性のランク付けを行った。5は色再現性が良好であることを示し、1に向かうにつれて再現性が低下することを示す。なお、4以上は実使用上問題ないレベルである。
【0213】
【表2】
【0214】
【表3】
【0215】
【表4】
【0216】
また、常温常湿(20℃/50%RH)環境下にて、上記連続5万枚の画像出力を行った後、さらに高温高湿(30゜C/90%RH)環境下で、連続100枚のフルカラー画像出力を行った。
常温常湿(20℃/50%RH)環境下における連続5万枚通紙後の画像と、高温高湿(30゜C/90%RH)環境下にて連続100枚のフルカラー画像出力後の画像についての評価結果を表5に示す。
【0217】
【表5】
【0218】
〈評価結果〉
実施例1、参考例1〜6の結果より、保護層にα−アルミナ粒子を用いることで耐摩耗性、環境特性、静電特性、摩耗特性に対し、タンデム方式のフルカラー画像形成装置用感光体として極めて均質な特性を示すことが分かる。中でも、粒径の揃った、粒度分布の狭い、高純度のα−アルミナを用いることで特に良好な特性を示すことが分かる。一方、比較例1〜3は保護層に含有されるフィラーをα−アルミナ粒子からそれぞれ酸化チタン、シリカ、ポリテトラフルオロエチレンに変えたものである。比較例1からは、フィラーとして用いた酸化チタンにより書き込み光の散乱が生じ解像度が低下し、トナー飛散が見られた。比較例2のシリカを用いた場合には、特に高温高湿の環境下でプリント全面に画像流れが発生した。比較例3では、ポリテトラフルオロエチレンを用いた場合、耐摩耗性の効果が十分でなく、表面の傷や削れによる画像欠陥が認められた。
【0219】
実施例2、参考例7、比較例4〜7
次に、感光体作製例2、3、12〜14、16に示される感光体を図2に示すようなプロセス用カートリッジに装着し、図1に示すようなタンデム方式のフルカラー画像形成装置に搭載した。帯電電位を−850Vになるように帯電バイアスを設定し、655nmのLDを用いて画像書き込みを行った。出力原稿として、書き込み率6%の斜め格子チャートのフルカラー画像出力を常温常湿(20℃/50%RH)環境下で連続5万枚行い、初期および5万枚通紙後の地肌部の地汚れを目視にて評価し、以下のようにランク付けを行った。評価結果を表6に示す。
◎・・・良好
○・・・僅かに汚れが認められる
△・・・地汚れが認められるが、実使用上問題なし
×・・・地汚れが目立ち、画質が低下
【0220】
【表6】
【0221】
実施例3、参考例8、比較例8〜11
また、感光体作製例2、3、12〜14、16に示される感光体を図2に示すようなプロセス用カートリッジに装着し、図1に示すようなタンデム方式のフルカラー画像形成装置に搭載した。帯電電位を−850Vになるように帯電バイアスを設定し、655nmのLDを用いて画像書き込みを行った。フルカラー画像出力を低温低湿(10゜C/15%RH)環境下で連続500枚行い、初期および500枚通紙後のフルカラー画像について画質評価を行った結果を表7に示す。
【0222】
【表7】
【0223】
〈評価結果〉
表6、7の実施例8〜11の結果から明らかなように、中間層に本発明のゾルゲル法による無機系の硬化膜を用いた場合、常温常湿、および低温低湿の環境下での繰り返し使用においても優れた画像品質が安定して得られた。
感光体12の中間層にポリアミドよりなる樹脂層を用いた場合には、中間層の電気抵抗の増大を招くために画像濃度の低下を引き起こし、所望の画質が継続的に得られない。感光体13のように導電性フィラーをバインダー樹脂中に分散した中間層を用いた場合、フィラー分散性の問題や、露光部電位の上昇により、安定した画像が得られない。感光体14のように中間層の代わりにアルマイトを用いた場合、使用初期において画像の地汚れや黒ポチ等の画像欠陥が見られた。感光体16のように保護層を設けない場合、耐久性を有しないことが分かる。
【0224】
【発明の効果】
以上のように本発明により、あらゆる環境下において、使用初期状態の各感光体間が均一な特性を有し、タンデム方式特有の様々なプリントモードで繰り返し使用された場合においても、耐摩耗性、静電疲労安定性が高く、複数の電子写真感光体間での特性変化やバラツキの小さい極めて均質な電子写真感光体が提供できる。また、該電子写真感光体を用いることにより、あらゆる環境下において、同一原稿の多数枚のカラー画像を形成した場合においても、常に色再現性の良好な画像を形成することができる小型で、かつ高速のタンデム方式のフルカラー画像形成装置および該画像形成装置用プロセスカートリッジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタンデム方式のフルカラー画像形成装置を説明するための概略図である。
【図2】本発明のフルカラー画像形成装置用プロセスカートリッジを説明するための概略図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の感光層が単層構成の構成例を示す断面模式図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の感光層が積層構成された別の構成例を示す断面模式図である。
【図5】本発明の電子写真感光体の感光層が積層構成されたさらに別の構成例を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1C、1M、1Y、1K 感光体
2C、2M、2Y、2K 帯電部材
3C、3M、3Y、3K レーザー光
4C、4M、4Y、4K 現像部材
5C、5M、5Y、5K クリーニング部材
6C、6M、6Y、6K 画像形成要素
7 転写紙
8 供給コロ
9 レジストローラ
10 転写搬送ベルト
11C、11M、11Y、11K 転写ブラシ
12 定着装置
16 感光体
17 帯電チャージャ
18 クリーニングブラシ
19 画像露光部
20 現像ローラ
31 導電性支持体
32 中間層
33 感光層
34 電荷発生層
35 電荷輸送層
36 保護層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a tandem full color image forming apparatus having high durability and realizing high image quality over a long period of time, and a process cartridge for the full color image forming apparatus.
[0002]
[Prior art]
An electrophotographic method using an electrophotographic photosensitive member applied to a copying machine, a facsimile, a laser printer, or the like is a toner image after at least the electrophotographic photosensitive member (photosensitive member) has undergone charging, image exposure, and development processes. Is a system comprising a process of transferring and fixing to an image holding member (transfer paper). The basic characteristics required of the photoconductor in this electrophotographic system are (1) that it can be charged to an appropriate potential in a dark place, (2) there is little charge dissipation in the dark place, and (3) light irradiation. Can quickly dissipate the charge.
In addition to these characteristics, long-term reliability such as image quality characteristics, low pollution, and low cost are also required.
[0003]
Conventionally, as a photoconductor used in an electrophotographic system, a photoconductive layer mainly composed of selenium or a selenium alloy is provided on a conductive support, and an inorganic photoconductive material such as zinc oxide or cadmium sulfide is used as a binder. In general, those dispersed in the material and those using an amorphous silicon-based material are known. However, in recent years, the cost is low, the degree of freedom in designing the photoconductor, the pollution-free property, etc. Therefore, organic photoreceptors are widely used.
[0004]
For organic photoreceptors, photoconductive resins typified by polyvinylcarbazole (PVK), charge transfer complex types typified by PVK-TNF (2,4,7-trinitrofluorenone), typified by phthalocyanine-binder Pigment dispersion type, functional separation type photoconductor using a combination of charge generation material and charge transport material, etc. are known. Especially, the functional separation type photoconductor has various characteristics such as sensitivity, durability, and stability. And is attracting attention.
[0005]
The mechanism of electrostatic latent image formation in this function-separated type photoreceptor is that when the photoreceptor is charged and irradiated with light, the light passes through the transparent charge transport layer and is absorbed by the charge generation material in the charge generation layer, The charge generating material that has absorbed the light generates charge carriers, which are injected into the charge transport layer and move in the charge transport layer along the electric field generated by charging, neutralizing the charge on the surface of the photoreceptor. Thus, an electrostatic latent image is formed. In the functionally separated photoconductor, a charge transport material that has high mobility without absorption mainly in the visible region and near infrared region, and a charge generation material that absorbs mainly in the visible region and has high quantum efficiency are combined. Are known and useful.
[0006]
However, many charge transport materials for organic electrophotographic photoreceptors used in electrophotography have been developed as low-molecular compounds, and low-molecular compounds alone have no film-forming properties. Used by dispersing and mixing. However, a charge transport layer composed of a low molecular charge transport material and an inert polymer is generally soft and wears due to mechanical load on the surface of the photoreceptor when repeatedly used in an electrophotographic process, resulting in a film thickness of the charge transport layer. The disadvantage is that the thickness of the film becomes thinner. In fact, the electric field strength increases due to wear of the photoconductor, and abnormal images such as black spots due to local leaks, image density decrease due to sensitivity deterioration, and background stains may occur, which may shorten the life of the photoconductor.
[0007]
Further, in recent years, colorization of image forming apparatuses has progressed, and the following two systems are generally proposed as color image forming apparatuses using an electrophotographic system.
One is a so-called single method or single drum method, in which one photosensitive member is mounted in the apparatus and four color developing members are mounted. In this method, four colors (cyan, magenta, yellow, and black) on the photosensitive member or on the transfer target member (directly transferred to the output paper or once transferred to the intermediate transfer member and then transferred to the paper) are used. A toner image is formed. In this case, the charging member, the exposure member, the transfer member, and the fixing member arranged around the photoconductor can be shared, and can be designed to be smaller and less expensive than the tandem method described later. is there.
[0008]
On the other hand, there is a system called a tandem system or a tandem drum system as another system. This is one in which a plurality of photoconductors are mounted at least in the apparatus. In general, one charging member, one exposure member, and one developing member are arranged on one photoconductor to form one image forming element, and a plurality of (generally, four) members are mounted. ing. In this method, one color toner image is formed by one image forming element, and the toner image is sequentially transferred to a transfer target to form a color image. An advantage of this method is that high-speed image formation is possible. This is because the toner images of the respective colors can be produced by parallel processing as described above. For this reason, compared with the single method, the image forming processing time is about one-fourth, and it is possible to cope with four times higher speed printing.
[0009]
However, this tandem system has an advantage that it can cope with high-speed color recording, but has several problems because it has a plurality of image forming elements. For example, the size of the apparatus can be increased and the characteristics can be made uniform among a plurality of image forming elements. In other words, in the conventional single method, only one photoconductor is used, and in the simplest configuration, a charger and a writing system are shared, and a configuration in which a plurality of developing devices are arranged is limited. It is.
[0010]
However, in order to realize high-speed color recording, it is indispensable to produce toner images of each color in parallel as described above, and at least a charger, a writing system, and a developer corresponding to a plurality of photosensitive members are individually exposed to light. It is necessary to place it around the body. In order to reduce the size of one image forming element, it is important to reduce the charger, the writing system, and the developer arranged around the photoconductor, but the diameter of the photoconductor at the center is reduced. It is most important.
[0011]
On the other hand, when a toner image is simultaneously formed using a plurality of image forming elements as described above, all the conditions in which the electrostatic latent image is formed must be the same. That is, if any one of a plurality of conditions is different, problems such as color reproducibility and color unevenness occur. This is a significant difference from the single method. What influences this condition most is the characteristic change and variation of the photoreceptor.
[0012]
From the above, a photoreceptor used in a tandem image forming apparatus is required to have a small diameter and high durability at the same time. That is, for the reduction in diameter corresponding to high-speed color recording, high sensitivity and high-speed response of the photosensitive member are required. Further, high durability that does not cause a difference between a plurality of photoconductors, that is, wear resistance and potential stability is required. In particular, regarding wear resistance and potential stability, (1) elimination of variations in electrostatic characteristics and film thickness in the initial state of use of a plurality of photoconductors, and (2) profile of electrostatic fatigue characteristics in repeated use of photoconductors. (3) It is an extremely important point to make the wear amount and wear distribution of the photoreceptor uniform in repeated use.
[0013]
However, since the development of the photoreceptors up to now has been carried out on the image forming apparatus using the single color method or monochrome development, the electrostatic characteristics and wear characteristics of a plurality of photoreceptors are initially and repeatedly used. Until later, the idea of uniformization was rare, and there were very few technologies that could cope with it.
[0014]
In response to such problems, image forming apparatuses using amorphous silicon, which is a representative inorganic photoconductive material, are proposed as tandem image forming apparatus photoconductors (Japanese Patent Laid-Open Nos. 12-19809 and 13-13). However, the photoconductor using amorphous silicon for the photoconductive layer has a problem that the charging ability is low, and contrast cannot be obtained in each color of cyan, magenta, and yellow. There are also problems such as being easily affected and high production costs. Also, other materials such as selenium-based materials and CdS as inorganic photoconductive materials are considered difficult to develop due to toxicity problems. In contrast, in the present application, the photoconductive material constituting the photoconductor is an organic photoconductive material.
[0015]
As a means for improving the abrasion resistance, there is a concept of providing a protective layer on the outermost surface of the photoreceptor. Examination of a protective layer as a surface layer of a photoreceptor starts with an inorganic photoreceptor, and is described in, for example, Japanese Patent Publication No. 2-3171, Japanese Patent Publication No. 2-7058, Japanese Patent Publication No. 3-43618, and the like. Yes. When the protective layer is thus provided on the surface of the inorganic photoreceptor, a filler having a relatively low electric resistance is used for the protective layer (Japanese Patent Laid-Open Nos. 63-254462 and 63-254463). Publication). For this reason, when the photosensitive member is charged, the protective layer bulk or the protective layer / inorganic photosensitive layer interface is often charged rather than charged on the surface of the photosensitive member. Thus, when the latent image is formed not on the surface of the photoreceptor but inside the protective layer (including the interface with the inorganic photosensitive layer), there is an advantage that the influence of the shape (such as scratches) on the surface of the photoreceptor is reduced. However, when an attempt is made to give the surface layer a function as a protective layer, it is necessary to add a large amount of a conductive metal oxide as a filler to be added to the surface layer (protective layer). In this case, even if the transparency of the surface layer is ensured by appropriate selection of the material, the bulk or surface resistance of the surface layer (protective layer) becomes low, so that the disadvantage of image blur may appear during repeated use. there were. In order to eliminate such drawbacks, Japanese Patent Publication No. 2-7057 and Japanese Patent No. 2675035 disclose that the conductive metal oxide concentration in the surface layer is changed in the depth direction from the surface of the coating film. A method of eliminating blur / flow is disclosed.
[0016]
Further, as a method for solving the problem with image blur by processing in the process, means for mounting a drum heater for heating the photosensitive member is used. Although the occurrence of image blur can be suppressed by heating the photoconductor, the diameter of the photoconductor must be large in order to mount the drum heater. Therefore, it is applicable to the small-diameter photoconductor used in the tandem system as in the present invention. Therefore, it has been difficult to make the small-diameter photoreceptor highly durable. In addition, the installation of a drum heater inevitably increases the size of the device, which significantly increases power consumption and requires a lot of time to start up the device. It was.
[0017]
On the other hand, a surface layer (protective layer) using a filler with low resistance is laminated on a photoreceptor (commonly called OPC) using an organic charge generating material and charge transporting material by applying the above-mentioned technique. However, when the repeated use test was performed, image flow occurred due to poor matching with OPC. In addition, even when a method of providing a concentration distribution in the surface layer of the conductive metal oxide, which was effective for an inorganic photoreceptor, the results were almost the same. The cause of this is unknown, but in recent electrophotographic processes using organic photoreceptors, digital signals are used by dot-writing on the photoreceptor. Is significantly different from the time when the mainstream of photoconductors. That is, it can be said that the level of resolution required from the image forming apparatus side has changed greatly, and phenomena such as image flow have become prominent.
[0018]
From this situation, the surface layer of the organic photoreceptor is not conductive.ElectricalIt is essential to use a highly resistive filler. However, when a filler having a high electrical resistance is used, there may be a problem that the residual potential increases. The increase in the residual potential that is often observed leads to a high bright portion potential in the electrophotographic apparatus, which leads to a decrease in image density and gradation. In order to compensate for this, it is necessary to increase the dark part potential. However, if the dark part potential is increased, the electric field strength increases, which not only causes image defects such as background stains, but also reduces the life of the photoreceptor. Connected.
In view of such points, the idea of using a mixture of a filler having a high electrical resistance and a filler having a low electrical resistance was also tried, but when many fillers having a low electrical resistance exist on the photoreceptor surface, The problem of image blurring during repeated use has not been solved and has not led to a fundamental solution.
[0019]
As a method of suppressing the increase in residual potential in the prior art, a method using a protective layer as a photoconductive layer (Japanese Patent Publication No. 44-834, Japanese Patent Publication No. 43-16198, Japanese Patent Publication No. 49-10258) is disclosed. ing. However, since the amount of light reaching the photosensitive layer is reduced by the absorption of light by the protective layer, there is a problem that the sensitivity of the photosensitive member is lowered, and the effect is slight.
[0020]
On the other hand, when the average particle size of the metal or metal oxide contained as the filler is 0.3 μm or less (Japanese Patent Laid-Open No. 57-30846), the protective layer becomes substantially transparent and the residual potential is accumulated. A method of suppressing this is disclosed. Although this method has an effect of suppressing an increase in the residual potential, the effect is insufficient, and the actual situation is that the problem has not been solved. This is because the increase in the residual potential caused when the filler is contained is more likely to be caused by charge traps and filler dispersibility due to the presence of the filler than the charge generation efficiency.
[0021]
As another means for suppressing the increase in the residual potential, a method of adding a Lewis acid or the like in the protective layer (Japanese Patent Laid-Open No. 53-133444), a method of adding an organic protonic acid to the protective layer (Japanese Patent Laid-Open No. 55-55). No. 157748), a method of containing an electron-accepting substance (JP-A-2-4275), a method of containing a wax having an acid value of 5 (mgKOH / g) or less (JP-A-12-66434), charge A method of containing a (hole) transport material (Japanese Patent Laid-Open No. 8-15887, Japanese Patent Laid-Open No. 8-123053, etc.), containing a siloxane-based resin having a structural unit having charge transport performance and a crosslinked structure A method for forming a surface protective layer (Japanese Patent Laid-Open No. 12-338704) and the like are disclosed.
These methods are considered to improve the charge injection property at the protective layer / charge transport layer interface, and to form a low resistance portion in the protective layer, so that the charge can easily reach the surface. Yes. According to the above method, the effect of reducing the residual potential is recognized, but it is easy to cause image blur, thereby having a side effect in which the influence on the image is noticeable. Moreover, since it becomes easy to cause the dispersibility fall of a filler when adding an organic acid, the effect is not enough and it is the actual condition that it has not resulted in the solution of a subject.
[0022]
In addition, in the electrophotographic photosensitive member (photosensitive member) containing a filler for high durability, in order to realize high image quality, not only the occurrence of the above-mentioned image blur and the residual potential increase are suppressed, It is also important that the charge reaches the surface of the photoreceptor linearly without being prevented from proceeding by the filler in the protective layer. This is greatly influenced by the dispersibility of the filler in the protective layer film. In the state where the filler is aggregated, when the charge injected into the protective layer from the charge transport layer moves to the surface, the progress is easily hindered by the filler, and as a result, the dots formed by the toner are scattered. The resolution is greatly reduced. In addition, when the protective layer is provided, if the writing light is scattered by the filler and the light transmittance is lowered, the resolution is similarly adversely affected. However, the influence on the light transmittance is also affected by the filler. It is closely related to dispersibility.
[0023]
Further, the dispersibility of the filler greatly affects the wear resistance, the filler causes strong aggregation, and the wear resistance is greatly lowered in a state where the dispersibility is poor. Therefore, in order to achieve high image quality at the same time in the photoreceptor formed with a protective layer containing a filler for high durability, in addition to suppressing the occurrence of image blurring and the increase in residual potential, the protective layer It is important to increase the dispersibility of the filler in the film.
[0024]
Further, in the photoconductor used in the tandem type image forming apparatus as in the present invention, not only the wear resistance is improved, but also the wear speed of a plurality of photoconductors to be used is almost equal. In addition, it is important that the film thicknesses of the plurality of photoconductors are equal. It is also important that the film thickness distribution in each photoconductor mounted on the image forming apparatus and the wear amount distribution in repeated use are extremely flat. Also from such a viewpoint, none of the conventionally used protective layers can satisfy the function.
[0025]
On the other hand, coating of structural defects on the support mainly constituting the photoconductorTheIn order to prevent carrier injection from the support to the photosensitive layer, an intermediate layer is provided between the support and the photosensitive layer.
Conventionally, (1) the middle of a resin thin film alone as seen in thermoplastic resins such as polyvinyl acetate, polyvinyl alcohol, polyvinyl butyral, polyamide, and thermosetting resins such as melamine resin, phenol resin, epoxy resin, and urethane resin Layer (Japanese Patent Laid-Open No. 63-292147, Japanese Patent Laid-Open No. 12-19663, Japanese Patent Laid-Open No. 2-193152, etc.), (2) An intermediate layer in which a conductive filler is dispersed in a binder resin (binder resin) JP-A-6-208238, JP-A-7-271072, JP-A-9-62021, etc.), (3) Method of providing an anodic oxide film on a conductive support (JP-A-7-333881) (4) Intermediate layer using an inorganic cured film by the sol-gel method (Japanese Patent Laid-Open Nos. 12-314975 and 13-42553) And the like have been proposed.
However, in any case, when used in a tandem-type full-color image forming apparatus as in the present invention, the following problems occur.
[0026]
In the case of (1), if a thick film is used to cover defects on the support, most of the resin that can be used is an electrically insulating material, so that the residual potential becomes high in repeated use. In order to prevent this, it is necessary to make the film thickness of the intermediate layer very thin, and in most cases, the film thickness is 1 μm or less. In the case of such a thin film, it is difficult to avoid pinholes in the coating film because the forming method is performed by a wet coating method. When the film thickness is reduced in this way, the barrier property is lowered and local pinholes are likely to occur. In the negative / positive development method which is the current mainstream, there are defects such as background smudges and black spots. Become. This defect may be mistaken for a point in the drawing, a period in the English manuscript, a comma, or the like, and can be said to be a fatal defect as an image. Furthermore, since the volume resistance of the resin often depends on the ionic conductivity, it is significantly affected by the environmental change in which the image forming apparatus is placed, and a stable full-color image cannot always be formed.
[0027]
In the case of the above (2), in order to overcome the disadvantage of the above (1), a conductive filler or an electron conductive filler (because most of the photoconductor is a hole transport type, and an electron transport type photoconductor. In this case, a hole transport type filler is used) to increase the film thickness. At this time, if the dispersibility of the conductive filler is poor, the electrical characteristics such as the electrical resistance and dielectric constant of the intermediate layer change, which may greatly affect the potential characteristics and image characteristics. In addition, in the intermediate layer composed of the filler resin dispersion, the submicron filler made into ultrafine particles is not only costly, but also very bulky and therefore has poor workability and should be used in production. I can't. For this reason, fine particles of submicron (minimum primary particle is about 0.3 μm) are often used. For this reason, reaggregation of the filler occurs during dispersion or coating film formation, and as a result, a coating film defect of 1 μm or more may occur, and for the design of a photoreceptor having uniform charging property and potential holding property. No intermediate layer is formed, and a stable full-color image cannot always be formed as in the case of (1).
[0028]
In the case of (3), an aluminum oxide film typified by alumite is formed on the support surface by anodizing the aluminum substrate, which is a conductive support, using an electrolyte such as sulfuric acid or oxalic acid. is there. The photoconductor having this oxide film has high pressure resistance, little reduction in chargeability even when the photoconductor is repeatedly used in the image forming apparatus, and the above-described increase in point defects in the background portion is hardly observed. This is a film formation using a chemical reaction as described above, and the reaction occurs at the molecular (atomic) level, so the cell structure of the formed film is a very small unit of submicron or less. It seems to be derived from. However, as a fatal defect of a photoreceptor using an anodized film, when used in negative / positive development, which is the mainstream of a full-color image forming apparatus such as the present invention, point defects are present in the initial stage of use of the photoreceptor. There is a problem that there are many. This defect is that the defects gradually decrease when the photoconductor is forcibly used in that state, but the fact that it cannot be used stably from the initial state is recognized as a major problem in practical use. It is.
[0029]
In the case of (4), a cured film is formed from a uniform solution system, a very dense film is formed, and it is possible to make the film slightly thicker than in the case (1). Therefore, the intermediate layer can have a very high function. Depending on the configuration, potential stability during repeated use and low environmental dependency of electrostatic characteristics are recognized as advantages. In the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 12-314975, the use of such an intermediate layer provides an electrophotographic photosensitive member with less fluctuation in potential due to the environment and excellent electrophotographic characteristics. It is disclosed that a high-resolution image, in particular, a high-gradation and full-color image using a photograph or the like can be provided. From this point, it is considered that the method (4) is most suitable for the intermediate layer used in the photoreceptor mounted in the color image forming apparatus of the present invention.
[0030]
However, in Japanese Patent Laid-Open No. 12-314975, the target is a single-type full-color electrophotographic apparatus, and the uniformity of characteristics in a plurality of photoreceptors necessary for the tandem method and the uniformity after repeated use are guaranteed. However, it cannot be applied to a tandem image forming apparatus as it is. The reason is described below.
[0031]
The difference between the single color system and the tandem color system is in the variety of output systems for input image information. That is, in the case of the single color system, since the image forming speed is slower than that of the tandem system, it is generally used as a dedicated color machine. The copying speed (printing speed) is also used at the highest speed according to the required image quality.
On the other hand, in the case of the tandem method, as described above, the printing speed is increased up to about four times as compared with the single color method, so various usage methods are applied. That is, an output as a monochrome machine, a mode in which speed is given the highest priority as a color machine, a mode in which image quality is given priority as a color machine, and the like. The use as a monochrome machine is because the tandem method can process images of each color in parallel by a plurality of image forming elements, and is achieved by achieving a printing speed equivalent to that of a conventional monochrome image forming apparatus. In addition, as described above, the mode in which speed is given the highest priority as a color machine is one in which image formation is performed at the maximum printing speed of the image forming apparatus, and full color output equivalent to that for monochrome output is performed. It is. On the other hand, the image quality priority mode is a mode in which, for example, the writing resolution is doubled, and as a result, the printing speed is somewhat sacrificed.
[0032]
Under such a usage environment, for example, when monochrome output is performed, a mechanism is provided to prevent image forming elements other than black from coming into contact with the transfer target (intermediate transfer member or direct paper). The forming element will perform more operations compared to other imaging elements. Also, like the grounds on the development of black and red two-color copiers in the past, Japanese manuscripts are written with stamps, etc., and in most cases when checking galley of published manuscripts, black The correction is written in red text on the written basic manuscript. As described above, a specific portion of the magenta or yellow image forming element corresponding to the original document (for example, the edge of the original document) is very large, and image writing / development is performed. As a result, only the edge is fatigued. It also has the potential to become easy and to wear out easily. When the printing speed is different, changing the linear speed of the photoconductor is a conventional means, and the stress applied to a plurality of image forming elements is always different because of the special configuration of tandem full color.
[0033]
Regarding the stress applied to the photoreceptor in the above situation, there are electrostatic stress and mechanical stress. First, electrostatic stress will be described. In general, negative / positive development is used in a tandem full-color image forming apparatus. This is based on the fact that, with the exception of solid images, a normal document has a writing rate of 10% or less, and light fatigue of the photosensitive member is also taken into consideration. In this negative / positive development, development is performed in a portion where the surface potential of the photosensitive member is lower than the developing bias. Therefore, the entire surface is charged when the photosensitive member is used. In addition, writing depends on the original and may or may not be performed depending on the location. In the static elimination process performed after cleaning, photo neutralization and AC static elimination are performed, and in the bulk direction of the photoreceptor. Almost uniform current flows over the entire surface. As described above, with respect to electrostatic fatigue based on charging and exposure (writing and static elimination light), even when various types of images are input, the entire surface of the photoreceptor is uniformly fatigued in most cases. .
[0034]
Next, mechanical stress will be described.
In general, mechanical stress applied to the photoconductor tends to be thought of as wear by the cleaning member, but that is not all. For example, when a contact charging member that is very often used for downsizing of an image forming apparatus in recent years is used, the wearability of the photosensitive member is greatly increased as compared with the case of a corona charger that has been conventionally used. I understand that. When a contact charging member is used for the photoreceptor, it is known that a technique of superimposing an AC component on a DC component is effective in order to prevent uneven charging. At this time, the greater the voltage difference between the AC component frequency and peak to peak, the greater the stress due to charging of the photoreceptor. As the diameter of the photoconductor progresses as in the present invention, it is necessary to increase the frequency of the AC component and / or the voltage difference as the nip width in charging decreases and the linear velocity of the photoconductor increases. As a result, repeated electron transfer between the photosensitive member surface and the charging member surface during charging promotes chemical deterioration of the photosensitive member surface (for example, main chain breakage of the binder resin) and increases the amount of wear. End up. Such a phenomenon also promotes uneven wear rate in the same photoreceptor. That is, non-uniformity of chargeability (charge acceptance) within the same photoconductor caused by various factors causes nonuniformity of stress from the charging member to the photoconductor during contact charging. As a result, a lot of stress is applied to the portion with low chargeability, the wear amount of the portion is locally increased, and the wear amount during repeated use is different from the other portions.
[0035]
In addition, additives such as a fluidizing agent, which are essential for recent color developers, generally have the same polarity as that of toner. In many cases, the toner is developed in the same manner as the toner. For this reason, such an additive remains on the photosensitive member together with the toner, and promotes abrasion of the photosensitive member or conversely promotes filming. Unlike the case of the electrostatic fatigue described above, this situation is not a phenomenon that can occur on the entire surface of the photoconductor but a phenomenon that occurs only at the place where writing is performed. Therefore, in the situation where only a specific image forming element is used as described above, mechanical stress becomes larger than that of the photoconductor used for the image forming elements of other colors.
[0036]
From the above, in the photoreceptor used in the tandem full-color image forming apparatus, in addition to the uniformity of electrostatic characteristics and the uniformity of electrostatic fatigue characteristics in repeated use, the more important point is the film thickness. The uniformity of the wear characteristics, the uniformity of the wear characteristics due to repeated use, and the uniformity of the wear characteristics within each photoconductor are also important, and it is required to satisfy all of them.
Based on such points, regarding the stability of electrostatic characteristics, it is essential that there is little variation in one in the initial stage of use, and that the deterioration of electrostatic characteristics in repeated use is extremely small, and that environmental stability is further improved. It can be seen that this function depends on the properties of the intermediate layer and the protective layer. On the other hand, regarding the uniformity of the wear characteristics, it is essential that the film thickness distribution in the initial use is extremely small and the wear amount in repeated use is extremely small, and this function depends on the characteristics of the protective layer.
[0037]
A publicly known technique having structural requirements that are relatively close to these required items is a photoconductor described in JP-A-12-314975. This publication describes that electrostatic properties are stabilized by using an intermediate layer formed by a sol-gel method, and wear resistance is improved by having a surface protective layer. However, this technique describes a photoconductor intended for a single type image forming apparatus, and does not take into account the stability of wear resistance to various modes in a tandem type image forming apparatus, and is not always satisfactory. It wasn't going to be good.
[0038]
As described above, in a tandem-type full-color image forming apparatus, a photoconductor that satisfies the wear resistance, the potential stability, and the environmental stability at the same time and can obtain a good image for a long time has not yet been found. .
[0039]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and the object thereof is extremely excellent in that it has good environmental stability and stable high image quality under various environments even for repeated use over a long period of time. By using a highly stable electrophotographic photosensitive member (photosensitive member), a small and high-speed tandem full-color image forming apparatus and a process cartridge for the full-color image forming apparatus are provided. In other words, even when a large number of color images of the same document are formed under any environment, an image with good color reproducibility can always be formed, and the same characteristics can be obtained even after long-term repeated use. Are provided, and a tandem-type full-color image forming apparatus and a process cartridge for the image forming apparatus.
[0040]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a tandem-type full-color image forming apparatus and a process cartridge for a full-color image forming apparatus according to the present invention include an electrophotographic photosensitive member (photosensitive member) mounted (provided) on a plurality of image forming elements. By adopting the following configuration, improvement in wear resistance, potential stability, environmental stability, and durability is achieved. Hereinafter, the present invention will be specifically described. The invention of
[0041]
Details of means for solving the problems will be described below.
The electrophotographic photoreceptor (photoreceptor) used in the tandem-type full-color image forming apparatus of the present invention is provided with a protective layer containing α-alumina particles and a binder resin on the outermost surface layer of the photoreceptor. Attempts have been made so far to disperse the filler in the protective layer for the purpose of improving the wear resistance, but there are problems caused by the inclusion of the filler as mentioned in the prior art. However, the details of the effect are unknown, but by using the alumina particles in the protective layer, it is possible to obtain a photoreceptor that is excellent in electrostatic characteristics, filler dispersibility, and environmental stability and has little variation in the initial use state. I understood. Furthermore, a tandem-type photoconductor for a full color image forming apparatus can be obtained which has uniform electrostatic characteristics and wear characteristics in repeated use, and has extremely small characteristic variation and variation among a plurality of photoconductors.
This reason is considered to be due to the following characteristics of the alumina particles used in the present invention. (1) shape and particle size distribution, (2) high purity, (3) refractive index, and (4) stability against environmental fluctuations.
[0042]
First, (1) shape and particle size distribution will be described.
The α-alumina particles used in the present invention contain hydrogen chloride using, as a raw material, transition alumina or alumina powder that becomes transition alumina by heat treatment described in JP-A-6-191833, JP-A-6-191836, etc. Obtained in accordance with a production method of firing in an atmosphere. In addition, [NH] described in Japanese Patent Publication No. 51-139810, Japanese Patent No. 2983042, Japanese Patent Publication No. 6-17224, and the like.4AlCO3(OH)2] According to the manufacturing method which carries out low-temperature baking. For this reason, quality problems such as shape non-uniformity and wide particle size distribution, which were disadvantages of α-alumina particles obtained by conventional pulverization methods, have been improved, there is no crushing surface, and the proportion of fine particles is also low. Very few particles are obtained.
The average particle diameter of the α-alumina particles is 0.05 to 1.0 μm, and the average particle diameters of 10% and 90% from the fine particle side of the cumulative particle size distribution are Da and Db, respectively. Those having a particle size ratio (Db / Da) value of 4 or less are particularly preferably used. When α-alumina particles having such characteristics are used, filler aggregation does not occur in the coating solution and the dispersion is good. When a protective layer is formed using such a coating liquid, a filler having a uniform filler concentration distribution and excellent surface smoothness is formed. In the state where the filler is aggregated, the straightness of writing light and the decrease in energy are prevented, and further, the charge generated in the charge generation layer is prevented from proceeding to the surface of the photoreceptor. As a result, the formed toner image is in a state where dots are scattered, causing a decrease in resolution. In addition, by improving the uniformity of the filler particle size and the surface smoothness due to the dispersibility of the filler, there is little film thickness unevenness in the same photoconductor in the initial state, and between multiple photoconductors. Variations in film thickness are also suppressed. Further, since the filler distribution in the protective layer is uniform, the wear characteristics of each photoreceptor over time are equal by repeated use, and the wear resistance is small because of excellent wear resistance characteristics. As a result, even after use, the film thickness variation is extremely small, and uniform color reproducibility with little color shift and unevenness is possible.
[0043]
Next, (2) high purity will be described.
The α-alumina particles used in the present invention have a high purity obtained by the above-described production method and have an impurity sodium content of 20 ppm or less. If impurity ions such as sodium ions mixed in the manufacturing process are contained, charge trapping is likely to occur, and the exposure portion potential is increased. For this reason, by using the high-purity α-alumina particles of the present invention, it is possible to suppress an increase in the exposed portion potential due to repeated use.
[0044]
Next, (3) the refractive index will be described.
When a filler is contained in the surface layer (protective layer) for the purpose of improving the wear resistance, the writing light is reflected by the filler, causing light straightness and energy reduction. Since this reflection is determined by the difference in refractive index inherent to the medium through which light propagates and enters and the filler material constituting the protective layer, it is necessary to select a filler material with a small difference. . The refractive index of the material constituting the protective layer is approximately 1.6, and the alumina particles are 1.76. Conventionally, the filler added to the photosensitive layer or the protective layer for the purpose of increasing durability is 1.55 for silica and 2.71 for titanium oxide, for example. From the difference in refractive index, the influence of reflection is small in alumina and silica, but when titanium oxide is used, the resolution is greatly adversely affected. However, when silica is used, image flow tends to occur. The reason for this is that, when used repeatedly over a long period of time, especially when used under high temperature and high humidity, water and the like are likely to be adsorbed, which causes leakage of charges in the lateral direction of the surface of the photoreceptor, resulting in an image. There is a problem of flow.
Further, regarding the problem of image flow caused by the adsorption of water or the like, not only the filler material but also the surface area of the filler particles affects. As described above, the α-alumina particles used in the present photoreceptor are characterized by a narrow particle size distribution and a small proportion of fine particles, so that it is considered that the occurrence of image flow in repeated use is suppressed. .
[0045]
From the above, it can be seen that the protective layer using α-alumina particles exhibits extremely homogeneous properties. That is, from the above (1), the composition of the protective layer (for example, the filler concentration distribution as a dispersoid, the particle size distribution, etc.) is uniform, and the structural uniformity (homogeneous body) is also achieved in the protective layer as a dispersion film. Is done. From (2), trapping of charges in the bulk of the protective layer is suppressed, trap-free and high-speed charge mobility, which are the electrostatic properties necessary for the protective layer, are achieved, and electrostatic uniformity is achieved even during repeated use. Achieved. From (3), the refractive index difference between the binder as the dispersion medium of the protective layer and the filler as the dispersoid is small, and optical uniformity is also achieved.
As described above, it is considered that the protective layer in which chemical and physical uniformity is achieved is subject to uniform wear and chemical degradation during repeated use. Further, since the protective layer of the present invention has extremely high wear resistance, the amount of wear in repeated use is very small. For this reason, in the tandem image forming apparatus of the present invention, the variation in the amount of wear between the plurality of photoconductors is very small, and the stability of the plurality of image forming elements is increased.
Further, as described above, even when used in various copying (printing) modes, since the wear resistance is high, only the photoconductor of a specific image forming element (for example, for black) has an extremely large wear amount. The possibility of getting lost is very small. Further, even if only the photoconductor of a specific image forming element has a slight increase in wear amount, the physical property value as the protective layer is uniform as described above. Even if a slight difference in film thickness occurs, the effect on the photoreceptor characteristics is small, and as a result, there is an advantage that the possibility of affecting the output full-color image is extremely small.
[0046]
Next, (4) stability against environmental fluctuation will be described.
Although the details of this effect are unknown, the α-alumina particles used in the present invention have a smaller property of adsorbing moisture contained in the air or paper than other fillers, and have no influence on environmental fluctuations. It is considered small. For example, when it is used under high temperature and high humidity, it exhibits an excellent effect for suppressing image blur, and thus problems such as an increase in the size of the apparatus and an increase in power consumption due to the installation of a drum heater or the like are solved.
[0047]
The superiority of the protective layer using α-alumina particles as described above is that an intermediate layer formed using an organometallic compound and / or a silane coupling agent, an intermediate layer formed by a so-called sol-gel method is used in combination. By doing so, it becomes more prominent. As described above, the sol-gel type intermediate layer has a homogeneous structure at the physical and chemical micro level compared to other known intermediate layers. It is based on the fact that it is excellent in barrier properties as a characteristic, has little deterioration in characteristics due to repeated use of a photoreceptor, and is excellent in environmental stability.
The advantage of such a sol-gel type intermediate layer is that it is fully effective when combined with the specific protective layer in the present invention, and is particularly mounted in a tandem full-color image forming apparatus. Therefore, the effect is applied very effectively.
[0048]
Furthermore, in the present invention, the protective layer can contain a charge transport material. As a result, for example, the performance can be improved by suppressing an increase in residual potential. As such a charge transport material, a polymer charge transport material can be used, and among them, a polycarbonate having a triarylamine structure in the main chain and / or side chain is effective.
The protective layer of the present invention can contain a polycarboxylic acid compound as a dispersant. By using a polycarboxylic acid compound, the stability of the coating solution is enhanced, and a uniform and stable coating can be formed.
[0049]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the image forming apparatus of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram for explaining a tandem-type full-color image forming apparatus according to the present invention, and modifications as described below also belong to the category of the present invention.
[0050]
In FIG. 1, reference numerals 1C, 1M, 1Y, and 1K denote drum-shaped photoconductors. The photoconductors 1C, 1M, 1Y, and 1K rotate in the direction of an arrow in the drawing, and at least around the charging member 2C in the order of rotation. , 2M, 2Y, 2K, developing
[0051]
In the color image forming apparatus having the configuration shown in FIG. 1, the image forming operation is performed as follows. First, in each of the image forming elements 6C, 6M, 6Y, and 6K, the photoreceptors 1C, 1M, 1Y, and 1K are charged by the charging
[0052]
The image forming means as described above may be fixedly incorporated in a copying machine, facsimile, or printer, but each image forming element is in the form of a full color image forming process cartridge as shown in FIG. It may be incorporated in these devices. A process cartridge is a single device (component) that contains a photoreceptor and is combined with at least one of charging means, image exposure means, developing means, transfer means, separation means, and cleaning means. It is.
[0053]
Hereinafter, the electrophotographic photosensitive member used in the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a configuration example in which the
[0054]
4 and 5 are cross-sectional views showing another configuration example in which the
[0055]
The constituent layers of the electrophotographic photoreceptor (photoreceptor) of the present invention will be described below.
<About conductive support>
The
In addition, a material obtained by dispersing conductive powder in an appropriate binder resin and coating it on the support can also be used as the
[0056]
Examples of the conductive powder include carbon black, acetylene black, metal powder such as aluminum, nickel, iron, nichrome, copper, zinc and silver, or metal oxide powder such as conductive tin oxide and ITO. It is done. The binder resin used at the same time includes polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, Polyvinyl acetate, polyvinylidene chloride, polyarylate resin, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinylcarbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, melamine Examples thereof include thermoplastic, thermosetting resins, and photocurable resins such as resins, urethane resins, phenol resins, and alkyd resins.
[0057]
Such a conductive layer can be provided by dispersing the conductive powder and the binder resin in a suitable solvent, for example, tetrahydrofuran, dichloromethane, methyl ethyl ketone, toluene, and the like.
Furthermore, a conductive layer is provided on a suitable cylindrical substrate by a heat-shrinkable tube containing the conductive powder in a material such as polyvinyl chloride, polypropylene, polyester, polystyrene, polyvinylidene chloride, polyethylene, chlorinated rubber, and Teflon. Can be used favorably as the
[0058]
<About the intermediate layer>
The photoreceptor of the present invention is characterized in that an
(1) Prevent unnecessary carrier injection from the conductive support and improve image quality.
(2) Stable image quality can be obtained without causing environmental fluctuations of the photoreceptor.
(3) Appropriate charge transport performance, no charge accumulation even during long-term repeated use, and prevents sensitivity fluctuations.
(4) It has a moderate withstand voltage against the charging voltage and prevents the occurrence of image defects due to dielectric breakdown.
(5) An action as an adhesive layer that integrally adheres and holds the photosensitive layer to the conductive support is shown.
(6) The effect of preventing reflected light from the conductive support is shown.
[0059]
Examples of the organometallic compound used for the intermediate layer include an organozirconium compound, an organotitanium compound, and an organoaluminum compound.
Examples of organic zirconium compounds include zirconium tetraacetylacetonate, zirconium dibutoxybisacetylacetonate, zirconium tributoxyacetylacetonate, zirconium tetrakisethylacetoacetate, zirconium butoxytrisethylacetoacetate, zirconium butoxybisethylacetoacetate, zirconium Zirconium such as tributoxy monoethyl acetoacetate, zirconium tetrakisethyl lactate, zirconium dibutoxy bisethyl lactate, bisacetylacetonate bisethylacetoacetate zirconium, monoacetylacetonate trisethylacetoacetate zirconium, bisacetylacetonate bisethyl lactate zirconium Muchelate, Jill Bromide -n- butylate, zirconium alkoxides such as zirconium -n- propylate is used.
[0060]
Examples of the organic titanium compound include tetramethyl orthotitanate, tetraethyl orthotitanate, tetra-n-propyl orthotitanate, tetraisopropyl titanate, tetrabutyl orthotitanate, tetrabutyl polytitanate, tetraacetylacetonate polytitanate, diisopropoxytitanium. -Bis-octanediol, diisopropoxytitanium-bis- (acetylacetonate), titanium tetralactate, tratriethanolamine titanium chelate, titanium tetraammonium lactate, titanium tetraacetylacetonate ammonium lactate, bis (dioctylbisphosphate) oxy Acetate titanate or the like is used.
[0061]
Examples of the organic aluminum compound include aluminum alcoholates such as aluminum isopropylate, mono-sec-butoxyaluminum diisopropylate, aluminum-sec-butyrate, aluminum ethylate, aluminum ethylacetoacetate diisopropylate, aluminum tris (ethylacetate). Acetate), aluminum tris (acetylacetonate), aluminum bisethylacetoacetate monoacetylacetonate and other aluminum chelate compounds are used. Further, single or complex oligomer derivatives of these organometallic compounds can also be used.
[0062]
Examples of the silane coupling agent include vinyltrichlorosilane, vinyltriethoxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, γ-gridoxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, N-β- (Aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyl Trimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, methyltrimethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, trimethylmonomethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, monophenyltrimethoxysilane Lan, γ- (2-aminoethyl) aminopropyltrimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) aminopropyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane and the like are used.
[0063]
The intermediate layer in the present invention contains at least one selected from the above organometallic compounds and the above silane coupling agent, and two or more kinds thereof can be mixed and used. The mixing ratio of the silane coupling agent is preferably in the range of 0.1 to 10% by weight with respect to the content of the organometallic compound.
Various solvents can be used as the solvent for forming the coating solution for coating the silane coupling agent such as the organometallic compound alone or the organosilane compound. For example, methanol, ethanol, propanol, butanol, ethyl acetate, toluene and the like can be used alone or in combination. The coating method can be performed using a dip coating method, a spray coating method, a bead coating method, or the like. The film thickness of the intermediate layer is suitably from 0.01 to 10 μm.
[0064]
<About photosensitive layer>
The photosensitive layer may have a laminated structure or a single layer structure. In the case of the laminated structure shown in FIGS. 4 and 5, the
[0065]
[Photosensitive layer when the photosensitive layer has a laminated structure]
Charge generation layer
The
[0066]
Inorganic materials include crystalline selenium, amorphous selenium, selenium-tellurium, selenium-tellurium-halogen, selenium-arsenic compounds, amorphous silicon, and the like. In amorphous silicon, dangling bonds terminated with hydrogen atoms or halogen atoms, or doped with boron atoms, phosphorus atoms or the like are preferably used.
[0067]
On the other hand, a known material can be used as the organic material. For example, phthalocyanine pigments such as metal phthalocyanine and metal-free phthalocyanine, azulenium salt pigments, squaric acid methine pigments, azo pigments having carbazole skeleton, azo pigments having triphenylamine skeleton, azo pigments having diphenylamine skeleton, dibenzothiophene skeleton Azo pigments having fluorenone skeleton, azo pigments having oxadiazole skeleton, azo pigments having bis-stilbene skeleton, azo pigments having distyryl oxadiazole skeleton, azo pigments having distyrylcarbazole skeleton, perylene Pigments, anthraquinone or polycyclic quinone pigments, quinoneimine pigments, diphenylmethane and triphenylmethane pigments, benzoquinone and naphthoquinone pigments, cyanine and azomethine dyes Indigoid pigments, and bisbenzimidazole pigments. These charge generation materials can be used alone or as a mixture of two or more.
[0068]
Examples of the binder resin used for the
[0069]
Examples of the solvent used here include isopropanol, acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, tetrahydrofuran, dioxane, ethyl cellosolve, ethyl acetate, methyl acetate, dichloromethane, dichloroethane, monochlorobenzene, cyclohexane, toluene, xylene, ligroin and the like. In particular, ketone solvents, ester solvents, and ether solvents are preferably used. As a coating method for the coating solution, a dip coating method, spray coating, beat coating, nozzle coating, spinner coating, ring coating, or the like can be used.
The film thickness of the
[0070]
Charge transport layer
The
[0071]
The charge transport material includes an electron transport material and a hole transport material.
Examples of the electron transporting material include chloroanil, bromoanil, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, 2,4,7-trinitro-9-fluorenone, 2,4,5,7-tetranitro-9-fluorenone, 2,4 , 5,7-tetranitroxanthone, 2,4,8-trinitrothioxanthone, 2,6,8-trinitro-4H-indeno [1,2-b] thiophen-4-one, 1,3,7-tri Examples thereof include electron-accepting substances such as nitrodibenzothiophene-5,5-dioxide and benzoquinone derivatives.
[0072]
Examples of hole transport materials include poly-N-vinylcarbazole and derivatives thereof, poly-γ-carbazolylethyl glutamate and derivatives thereof, pyrene-formaldehyde condensates and derivatives thereof, polyvinylpyrene, polyvinylphenanthrene, polysilane, oxazole derivatives, Oxadiazole derivatives, imidazole derivatives, monoarylamine derivatives, diarylamine derivatives, triarylamine derivatives, stilbene derivatives, α-phenylstilbene derivatives, benzidine derivatives, diarylmethane derivatives, triarylmethane derivatives, 9-styrylanthracene derivatives, pyrazolines Derivatives, divinylbenzene derivatives, hydrazone derivatives, indene derivatives, butadiene derivatives, pyrene derivatives, etc., bisstilbene derivatives, enamine derivatives, etc. Other known materials may be mentioned. These charge transport materials may be used alone or in combination of two or more.
[0073]
Binder resins include polystyrene, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-maleic anhydride copolymer, polyester, polyvinyl chloride, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyvinyl acetate, poly Vinylidene chloride, polyarate, phenoxy resin, polycarbonate, cellulose acetate resin, ethyl cellulose resin, polyvinyl butyral, polyvinyl formal, polyvinyl toluene, poly-N-vinyl carbazole, acrylic resin, silicone resin, epoxy resin, melamine resin, urethane resin, phenol resin And thermoplastic or thermosetting resins such as alkyd resins.
The amount of the charge transport material is 20 to 300 parts by weight, preferably 40 to 150 parts by weight, based on 100 parts by weight of the binder resin.
[0074]
As the solvent used for coating the
[0075]
If necessary, a plasticizer and a leveling agent can be added.
As the plasticizer that can be used in combination with the
Leveling agents that can be used in combination with the
The thickness of the
[0076]
[Photosensitive layer when the photosensitive layer has a single layer structure]
Next, the case where the photosensitive layer has a single layer structure will be described.
In the single layer structure, a
[0077]
Further, as the binder resin, in addition to the binder resin already mentioned in the
The film thickness of the photosensitive layer is suitably about 5 to 25 μm.
[0078]
<About protective layer>
In the electrophotographic photoreceptor (photoreceptor) of the present invention, a
As described above, the α-alumina particles contain hydrogen chloride by using, as a raw material, transition alumina or alumina powder that becomes transition alumina by heat treatment described in JP-A-6-191833 and JP-A-6-191836. Those obtained in accordance with a method of firing in an atmosphere, and those described in JP-A-51-139810, Japanese Patent No. 2983042, Japanese Patent Publication No. 6-17224, etc.4AlCO3(OH)2Are particularly useful in accordance with a method for low-temperature firing.
The average particle size of the α-alumina particles is preferably 0.05 to 1.0 μm. If it is smaller than 0.05 μm, aggregation of α-alumina particles is likely to occur in the coating liquid, and uniform coating becomes difficult. As a result, there may be a problem of uneven wear in repeated use. On the other hand, if it is larger than 1.0 μm, the unevenness of the surface becomes severe due to repeated use, and toner filming and damage to the cleaning blade are induced, which may cause abnormal images such as black streaks and streaky white spots. In addition, an adverse effect on productivity such as an increase in the sedimentation rate of α-alumina particles in the coating solution may be considered.
[0079]
Further, as described above, particles having a particle size ratio (Db / Da) of 4 or less when the average particle sizes of 10% and 90% from the fine particle side of the cumulative particle size distribution are Da and Db, respectively. It is preferable to use particles having a uniform diameter.
The cumulative particle size distribution used here is the value of the cumulative volume ratio obtained from the laser scattering method. For example, a dynamic light scattering device DLS-700 (manufactured by Otsuka Electronics) can be used as the measuring device. Further, a value of 50% of the cumulative volume ratio is used as the average particle diameter.
[0080]
Moreover, the effect is effectively exhibited by using high-purity α-alumina particles having a sodium content of 20 ppm or less by quantifying impurities by emission analysis. The reason why high-purity alumina is suitable is that impurity ions such as sodium ions are eluted, and these ions act as traps of charges and increase the potential of the exposed portion.
As described above, particularly good electrophotographic characteristics are exhibited by using high-purity α-alumina particles having a uniform particle size and a narrow particle size distribution.
[0081]
In addition, another filler can also be used together in the range which does not inhibit the effect of this invention.
For example, as inorganic fillers, metal powder such as copper, tin, aluminum, indium, silica, tin oxide, zinc oxide, titanium oxide, zirconium oxide, indium oxide, antimony oxide, bismuth oxide, calcium oxide, antimony-doped oxide Examples thereof include metal oxides such as tin and tin-doped indium oxide, metal fluorides such as tin fluoride, calcium fluoride, and aluminum fluoride, potassium titanate, and boron nitride.
[0082]
These fillers including α-alumina particles can be subjected to surface treatment for the purpose of improving dispersibility. As the surface treatment agent used at this time, titanate coupling agents, aluminum coupling agents, zirco coupling agents and the like can be used. Aluminate coupling agent, higher fatty acid, silane coupling agent, Al2O3TiO2, ZrO2, Silicone, aluminum stearate, or a mixed treatment thereof.
The proportion of the filler contained in the
[0083]
As the binder resin used for the
[0084]
In addition, a charge transport material can be used for the
Among polymer charge transport materials, polycarbonate having a triarylamine structure in the main chain and / or side chain is effective. In this case, the polymer charge transport material also serves as a binder resin.
Examples of the more useful polycarbonate having a triarylamine structure used in the present invention include polymer charge transport materials represented by the following general formulas (1) to (10).
[0085]
As a first example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (1).
[0086]
[Chemical 1]
[0087]
Where R1, R2, R3Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group or a halogen atom, R4Is a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted alkyl group, R5, R6Is a substituted or unsubstituted aryl group, o, p and q are each independently an integer of 0 to 4, k and j are compositions, and the charge transport structure is adjusted to be 30 wt% to 70 wt% Is done. n represents the number of repeating units and is an integer of 5 to 5000. X represents an aliphatic divalent group, a cycloaliphatic divalent group, or a divalent group represented by the following general formula (1-1).
[0088]
[Chemical 2]
(Wherein R101, R102Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or halogen atom. l and m are integers of 0 to 4, Y is a single bond, a linear, branched or cyclic alkylene group having 1 to 12 carbon atoms, -O-, -S-, -SO-, -SO2-, -CO-, -CO-O-Z-O-CO- (wherein Z represents an aliphatic divalent group),
Or the following general formula (1-2)
[0089]
[Chemical 3]
(Wherein, a is an integer of 1 to 20, b is an integer of 1 to 2000, R103, R104Represents a substituted or unsubstituted alkyl group or aryl group. ). Where R101And R102, R103And R104May be the same or different. )
[0090]
Specific example of general formula (1)
R1, R2, R3Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group or a halogen atom. Specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
The alkyl group is preferably C1~ C12 C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
[0091]
Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom, and an iodine atom.
R4Represents a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted alkyl group. Specific examples of the alkyl group include the above R1, R2, R3The same thing is mentioned.
R5, R6Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
[0092]
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0093]
The above aryl group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) As the alkyl group, the above R1, R2, R3The same thing is mentioned.
(3) Alkoxy group (-OR105), R in the formula105Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4 An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0094]
X is introduced into the main chain by using the diol compound of the following general formula (B) together with the diol compound of the following general formula (B) when the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (A) is polymerized using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (A) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0095]
[Formula 4]
[0096]
Specific examples of the diol compound of the general formula (B) include the following.
1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1,8-octanediol, 1,10-decanediol, 2-methyl-1,3- Aliphatic diols such as propanediol, 2,2-dimethyl-1,3-propanediol, 2-ethyl-1,3-propanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, polytetramethylene ether glycol, and 1,4 -Cycloaliphatic diols such as cyclohexanediol, 1,3-cyclohexanediol, and cyclohexane-1,4-dimethanol.
Examples of the diol having an aromatic ring include 4,4′-dihydroxydiphenyl, bis (4-hydroxyphenyl) methane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) ethane, and 1,1-bis (4-hydroxyphenyl). ) -1-phenylethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (3-methyl-4-hydroxyphenyl) propane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclopentane, 2,2-bis (3-phenyl-4-hydroxyphenyl) propane, 2,2-bis (3-isopropyl-4-hydroxyphenyl) propane, 2, 2-bis (4-hydroxyphenyl) butane, 2,2-bis (3,5-dimethyl-4-hydroxyphenyl) pro 2,2-bis (3,5-dibromo-4-hydroxyphenyl) propane, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfone, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfoxide, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfide, 3, 3′-dimethyl-4,4′-dihydroxydiphenyl sulfide, 4,4′-dihydroxydiphenyl oxide, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) hexafluoropropane, 9,9-bis (4-hydroxyphenyl) fluorene 9,9-bis (4-hydroxyphenyl) xanthene, ethylene glycol-bis (4-hydroxybenzoate), diethylene glycol-bis (4-hydroxybenzoate), triethylene glycol-bis (4-hydroxybenzoate), 1,3 -Bis (4-H Rokishifeniru) - tetramethyldisiloxane, phenol-modified silicone oils.
[0097]
As a second example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (2).
[0098]
[Chemical formula 5]
[0099]
Where R7, R8Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar1, Ar2, Ar3Represent the same or different arylene groups. X, k, j and n are the same as those in the general formula (1).
[0100]
Specific example of general formula (2)
R7, R8Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, non-condensed polycyclic group biphenylyl group, terphenylyl group, or the following general formula (2-1)
[0101]
[Chemical 6]
[0102]
(W is -O-, -S-, -SO-, -SO2-, -CO- and the following general formulas (2-2), (2-3), (2-4), (2-5);
[0103]
[Chemical 7]
[0104]
[Chemical 8]
[0105]
[Chemical 9]
[0106]
[Chemical Formula 10]
The divalent group represented by these is represented. )
The group represented by these is shown.
[0107]
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0108]
Ar1, Ar2And Ar3The arylene group represented by R is R7And R8The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents. These substituents are R in the above general formula.106, R107, R108It is expressed as a specific example.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12 C in particular1~ C18, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR109), R in the formula109Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) The following general formula (2-6)
[0109]
Embedded image
[0110]
(Wherein R110And R111Each independently represents an alkyl group or an aryl group defined in (2). Examples of the aryl group include a phenyl group, a biphenyl group, and a naphthyl group, and these include C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. A ring may be formed together with a carbon atom on the aryl group. )
Specifically, diethylamino group, N-methyl-N-phenylamino group, N, N-diphenylamino group, N, N-di (p-tolyl) amino group, dibenzylamino group, piperidino group, morpholino group, Examples include a yurolidyl group.
(7) An alkylenedioxy group or an alkylenedithio group such as a methylenedioxy group or a methylenedithio group.
[0111]
X is introduced into the main chain by using the diol compound of the following general formula (B) together with the diol compound of the following general formula (B) when polymerizing the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (C) using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (C) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0112]
Embedded image
[0113]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0114]
As a third example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (3).
[0115]
Embedded image
[0116]
Where R9, R10Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar4, Ar5, Ar6Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0117]
Specific example of general formula (3)
R9, R10Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0118]
Ar4, Ar5And Ar6The arylene group represented by R is R9And R10The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different. The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR112), R in the formula112Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Acyl group; Specific examples include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0119]
X is introduced into the main chain by using a diol compound of the following general formula (B) together when the diol compound having a triarylamino group of the following general formula (D) is polymerized using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (D) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0120]
Embedded image
[0121]
Examples of the diol compound of the general formula (B) include the same compounds as those in the general formula (1).
[0122]
As a fourth example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (4).
[0123]
Embedded image
[0124]
Where R11, R12Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar7, Ar8, Ar9Are the same or different arylene groups, and s represents an integer of 1 to 5. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0125]
Specific example of general formula (4)
R11, R12Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0126]
Ar7, Ar8And Ar9The arylene group represented by R is R11And R12The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4A phenyl group substituted with an alkoxy group of Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR113 ), R in the formula113Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0127]
X is introduced into the main chain by using a diol compound of the following general formula (B) together with the diol compound of the following general formula (B) when the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (E) is polymerized using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (E) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0128]
Embedded image
[0129]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0130]
As a fifth example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (5).
[0131]
Embedded image
[0132]
Where R13, R14Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar10, Ar11, Ar12Are the same or different arylene groups, X1, X2 Represents a substituted or unsubstituted ethylene group or a substituted or unsubstituted vinylene group. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0133]
Specific example of general formula (5)
R13, R14 Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0134]
Ar10, Ar11, Ar12The arylene group represented by R is R13And R14The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8 , More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4 Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR114 ), R in the formula114Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0135]
X1, X2Represents a substituted or unsubstituted ethylene group, a substituted or unsubstituted vinylene group, and examples of the substituent include a cyano group, a halogen atom, a nitro group, and the above R13, R14And the alkyl group of (2) above.
[0136]
X is introduced into the main chain by using a diol compound of the following general formula (B) together with a diol compound of the following general formula (B) when polymerizing a diol compound having the triarylamino group of the following general formula (F) using a phosgene method, a transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (F) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0137]
Embedded image
[0138]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0139]
As a sixth example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (6).
[0140]
Embedded image
[0141]
Where R15, R16, R17, R18Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar13, Ar14, Ar15, Ar16Are the same or different arylene groups, Y1, Y2, Y3Represents a single bond, a substituted or unsubstituted alkylene group, a substituted or unsubstituted cycloalkylene group, a substituted or unsubstituted alkylene ether group, an oxygen atom, a sulfur atom, or a vinylene group, which may be the same or different. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0142]
Specific example of general formula (6)
R15, R16, R17, R18Represents a substituted or unsubstituted aryl group. Specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0143]
Ar13, Ar14, Ar15And Ar16The arylene group represented by R is R15, R16, R17And R18The above-mentioned divalent group of the aryl group shown above is mentioned, and they may be the same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8 , More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR115), R in the formula115Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
[0144]
Y1, Y2, Y3Represents a single bond, a substituted or unsubstituted alkylene group, a substituted or unsubstituted cycloalkylene group, a substituted or unsubstituted alkylene ether group, an oxygen atom, a sulfur atom, or a vinylene group, which may be the same or different. .
The alkylene group represents a divalent group derived from the alkyl group shown in (2) above. Specifically, methylene group, ethylene group, 1,3-propylene group, 1,4-butylene group, 2-methyl-1,3-propylene group, difluoromethylene group, hydroxyethylene group, cyanoethylene group, methoxyethylene Group, phenylmethylene group, 4-methylphenylmethylene group, 2,2-propylene group, 2,2-butylene group, diphenylmethylene group and the like.
Examples of the cycloalkylene group include 1,1-cyclopentylene group, 1,1-cyclohexylene group, 1,1-cyclooctylene group and the like.
Examples of the alkylene ether group include a dimethylene ether group, a diethylene ether group, an ethylene methylene ether group, a bis (triethylene) ether group, and a polytetramethylene ether group.
[0145]
X is introduced into the main chain by using a diol compound of the following general formula (B) together with a diol compound of the following general formula (B) when polymerizing a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (G) using the phosgene method, transesterification method, etc. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction between a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (G) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0146]
Embedded image
[0147]
Examples of the diol compound of the general formula (B) include the same compounds as those in the general formula (1).
[0148]
As a seventh example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (7).
[0149]
Embedded image
[0150]
Where R19, R20Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted aryl group, and R19And R20May form a ring. Ar17, Ar18, Ar19Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0151]
Specific example of general formula (7)
R19, R20Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
R19, R20In the case of forming a ring, 9-fluorenylidene, 5H-dibenzo [a, d] cyclohebutenylidene and the like can be mentioned.
[0152]
Ar17, Ar18, Ar19The arylene group represented by R is R19And R20The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR11 6), R in the formula11 6Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0153]
X is introduced into the main chain by using the diol compound of the following general formula (B) together when the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (H) is polymerized using the phosgene method, the transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (H) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0154]
Embedded image
[0155]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0156]
As an eighth example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (8).
[0157]
Embedded image
[0158]
Where R21Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar20, Ar21, Ar22, Ar23Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0159]
Specific example of general formula (8)
R21Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0160]
Ar20, Ar21, Ar22, Ar23The arylene group represented by R is R21The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR117), R in the formula117 Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0161]
X is introduced into the main chain by using the diol compound of the following general formula (B) together when the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (J) is polymerized using the phosgene method, the transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction between a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (J) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0162]
Embedded image
[0163]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0164]
As a ninth example of the polymer charge transport material, there is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (9).
[0165]
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[0166]
Where R22, R23, R24, R25Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar24, Ar25, Ar26, Ar27, Ar28Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0167]
Specific example of general formula (9)
R22, R23, R24, R25Represents a substituted or unsubstituted aryl group. Specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As an aromatic hydrocarbon group, a phenyl group, a condensed polycyclic group as a naphthyl group, a pyrenyl group, a 2-fluorenyl group, a 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, an azulenyl group, an anthryl group, a triphenylenyl group, a chrysenyl group, Examples of the fluorenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0168]
Ar24, Ar25, Ar26, Ar27And Ar28The arylene group represented by R is R22, R23, R24And R25The above-mentioned divalent group of the aryl group shown above is mentioned, and they may be the same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR118), R in the formula118Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0169]
X is introduced into the main chain by using the diol compound of the following general formula (B) together with the diol compound of the following general formula (B) when the diol compound having the triarylamino group of the following general formula (L) is polymerized using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction of a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (L) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0170]
Embedded image
[0171]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0172]
A tenth example of the polymer charge transport material is a polycarbonate having a triarylamine structure represented by the following general formula (10).
[0173]
Embedded image
[0174]
Where R26, R27Is a substituted or unsubstituted aryl group, Ar29, Ar30, Ar31Represent the same or different arylene groups. X, k, j, and n are the same as in the general formula (1).
[0175]
Specific example of general formula (10)
R26, R27Represents a substituted or unsubstituted aryl group, and specific examples thereof include the following, which may be the same or different.
As aromatic hydrocarbon group, phenyl group, as condensed polycyclic group, naphthyl group, pyrenyl group, 2-fluorenyl group, 9,9-dimethyl-2-fluorenyl group, azulenyl group, anthryl group, triphenylenyl group, chrysenyl group, fullerene group Examples of the oleenylidenephenyl group, 5H-dibenzo [a, d] cycloheptenylidenephenyl group, and non-condensed polycyclic groups include a biphenylyl group and a terphenylyl group.
Examples of the heterocyclic group include a thienyl group, a benzothienyl group, a furyl group, a benzofuranyl group, and a carbazolyl group.
[0176]
Ar29, Ar30, Ar31The arylene group represented by R is R26And R27The bivalent group of the aryl group shown by these is mentioned, You may be same or different.
The above aryl group and arylene group may have the following groups as substituents.
(1) Halogen atom, trifluoromethyl group, cyano group, nitro group.
(2) The alkyl group is preferably C1~ C12C in particular1~ C8, More preferably C1~ C4These alkyl groups are further a fluorine atom, a hydroxyl group, a cyano group, C1~ C4An alkoxy group, a phenyl group, or a halogen atom, C1~ C4Alkyl group or C1~ C4It may contain a phenyl group substituted with an alkoxy group. Specifically, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, t-butyl group, s-butyl group, n-butyl group, i-butyl group, trifluoromethyl group, 2-hydroxyethyl Group, 2-cyanoethyl group, 2-ethoxyethyl group, 2-methoxyethyl group, benzyl group, 4-chlorobenzyl group, 4-methylbenzyl group, 4-methoxybenzyl group, 4-phenylbenzyl group and the like.
(3) Alkoxy group (-OR119), R in the formula119Represents an alkyl group defined in (2). Specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, t-butoxy group, n-butoxy group, s-butoxy group, i-butoxy group, 2-hydroxyethoxy group, 2-cyano Examples include ethoxy group, benzyloxy group, 4-methylbenzyloxy group, trifluoromethoxy group and the like.
(4) As an aryloxy group, a phenyl group and a naphthyl group are mentioned as an aryl group. This is C1~ C4An alkoxy group of1~ C4The alkyl group or halogen atom may be contained as a substituent. Specific examples include phenoxy group, 1-naphthyloxy group, 2-naphthyloxy group, 4-methylphenoxy group, 4-methoxyphenoxy group, 4-chlorophenoxy group, 6-methyl-2-naphthyloxy group and the like. It is done.
(5) Specific examples of the substituted mercapto group or aryl mercapto group include a methylthio group, an ethylthio group, a phenylthio group, and a p-methylphenylthio group.
(6) As the alkyl-substituted amino group, the alkyl group represents the alkyl group defined in (2). Specific examples include a dimethylamino group, a diethylamino group, an N-methyl-N-propylamino group, and an N, N-dibenzylamino group.
(7) Specific examples of the acyl group include an acetyl group, a propionyl group, a butyryl group, a malonyl group, and a benzoyl group.
[0177]
X is introduced into the main chain by using a diol compound of the following general formula (B) together with the diol compound of the following general formula (B) when polymerizing a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (M) using the phosgene method, transesterification method or the like. Is done. In this case, the produced polycarbonate resin is a random copolymer or a block copolymer. X is also introduced into the repeating unit by a polymerization reaction between a diol compound having a triarylamino group of the following general formula (M) and a bischloroformate derived from the following general formula (B). In this case, the produced polycarbonate becomes an alternating copolymer.
[0178]
Embedded image
[0179]
Examples of the diol compound of the general formula (B) are the same as those of the general formula (1).
[0180]
Furthermore, a dispersant such as a polycarboxylic acid compound is used in the protective layer of the present invention as necessary. The dispersant is added as necessary for the purpose of improving the dispersibility of the inorganic filler and improving the stability of the coating liquid during the preparation of the coating liquid. As the dispersant, a polycarboxylic acid compound is particularly effective in that it disperses the inorganic filler to a value close to the primary particle size and does not adversely affect the electrical characteristics and image characteristics.
Examples of the polycarboxylic acid compound include a low molecular compound, an oligomer, and a high molecular compound having a plurality of carboxylic acid residues, and examples thereof include organic fatty acids and highly oxidized resins. Examples of the polycarboxylic acid compound that is an oligomer or a polymer compound include polyester resins, acrylic resins, copolymers using acrylic acid or methacrylic acid, and styrene-acrylic copolymers. As the acid value of the polycarboxylic acid compound used here, one having 10 to 400 (mg KOH / g) can be used effectively. (The acid value is defined as the number of milligrams of potassium hydroxide required to neutralize the free fatty acid contained in 1 g.)
The addition amount of the polycarboxylic acid compound is 0.01 to 50 parts by weight, preferably 0.1 to 20 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the inorganic filler contained.
[0181]
As a method for forming the protective layer, a normal coating method is employed. Among them, the spray method is an effective means. The thickness of the protective layer is 1.0 to 15 μm, preferably about 2 to 10 μm.
[0182]
<Addition of antioxidant>
In the present invention, in order to improve environmental resistance, an antioxidant is added to each layer such as an intermediate layer, a charge generation layer, a charge transport layer, and a protective layer, particularly for the purpose of preventing a decrease in sensitivity and an increase in residual potential Can be added. Examples of the antioxidant that can be used in the present invention include the following phenol compounds, paraphenylenediamines, hydroquinones, organic sulfur compounds, and organic phosphorus compounds.
[0183]
Phenolic compounds:
2,6-di-t-butyl-p-cresol, butylated hydroxyanisole, 2,6-di-t-butyl-4-ethylphenol, stearyl-β- (3,5-di-t-butyl-4 -Hydroxyphenyl) propionate, 2,2'-methylene-bis- (4-methyl-6-tert-butylphenol), 2,2'-methylene-bis- (4-ethyl-6-tert-butylphenol), 4, 4'-thiobis- (3-methyl-6-tert-butylphenol), 4,4'-butylidenebis- (3-methyl-6-tert-butylphenol), 1,1,3-tris- (2-methyl-4 -Hydroxy-5-t-butylphenyl) butane, 1,3,5-trimethyl-2,4,6-tris (3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzyl) benzene, tetrakis- [meth -3- (3 ′, 5′-di-t-butyl-4′-hydroxyphenyl) propionate] methane, bis [3,3′-bis (4′-hydroxy-3′-t-butylphenyl) buty Rick acid] cricol ester, tocopherols and the like.
[0184]
Paraphenylenediamines:
N-phenyl-N'-isopropyl-p-phenylenediamine, N, N'-di-sec-butyl-p-phenylenediamine, N-phenyl-N-sec-butyl-p-phenylenediamine, N, N'- Di-isopropyl-p-phenylenediamine, N, N′-dimethyl-N, N′-di-t-butyl-p-phenylenediamine and the like.
[0185]
Hydroquinones:
2,5-di-t-octylhydroquinone, 2,6-didodecylhydroquinone, 2-dodecylhydroquinone, 2-dodecyl-5-chlorohydroquinone, 2-t-octyl-5-methylhydroquinone, 2- (2-octadecenyl) ) -5-methylhydroquinone and the like.
[0186]
Organic sulfur compounds:
Dilauryl-3,3'-thiodipropionate, distearyl-3,3'-thiodipropionate, ditetradecyl-3,3'-thiodipropionate and the like.
[0187]
Organophosphorus compounds:
Triphenylphosphine, tri (nonylphenyl) phosphine, tri (dinonylphenyl) phosphine, tricresylphosphine, tri (2,4-dibutylphenoxy) phosphine, and the like.
[0188]
The above exemplified compounds are known as antioxidants such as rubbers, plastics, oils and fats, and can be easily obtained from commercial products.
The addition amount of the antioxidant in the present invention is 0.01 to 10% by weight based on the total weight of the layer to be added.
[0189]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited to a following example. In addition, all the parts used in an Example represent a weight part.
[0190]
Photoconductor Preparation Example 1
By sequentially coating and drying an intermediate layer coating solution, a charge generation layer coating solution, a charge transport layer coating solution, and a protective layer coating solution having the following composition on a φ30 mm aluminum drum: A 3 μm intermediate layer, a 0.2 μm charge generation layer, and a 25 μm charge transport layer were formed.
Subsequently, the α-alumina particle-containing coating solution for protective layer was spray-coated on the charge transport layer, and a protective layer was provided in a thickness of 5 μm to produce the electrophotographic photosensitive member (photosensitive member) of the present invention.
[0191]
Embedded image
[0192]
Embedded image
[0193]
Photoconductor Preparation Example 2
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0194]
Photoconductor Preparation Example 3
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[Coating liquid for protective layer]
[0195]
Photoconductor Preparation Example 4
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0196]
Photoconductor Preparation Example 5
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0197]
Photoconductor Preparation Example 6
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0198]
Photoconductor Preparation Example 7
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0199]
Photoconductor Preparation Example 8
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0200]
Photoconductor Preparation Example 9
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[0201]
Photoconductor Preparation Example 10
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
(This spray solution was agglomerated in the produced dispersion during spray coating for forming the protective layer, and the spray discharge amount was unstable.)
[0202]
Photoconductor Preparation Example 11
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
(This coating solution was found to have irregularities on the surface of the produced photoreceptor and was inferior in surface smoothness.)
[0203]
Photoconductor Preparation Example 12
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the intermediate layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition, and the film thickness of the intermediate layer was changed to 0.3 μm. .
[Coating liquid for intermediate layer]
Polyamide resin (CM8000: manufactured by Toray Industries, Inc.) 4 parts Methanol 70 parts Butanol 30 parts
[0204]
Photoconductor Preparation Example 13
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1, except that the intermediate layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition and the thickness of the intermediate layer was changed to 3.5 μm. .
[0205]
Photoconductor Preparation Example 14
In Photoconductor Preparation Example 1, the following anodic oxide film treatment was performed on the conductive support, and a charge generation layer, a charge transport layer, and a protective layer were formed on the anodic oxide film without forming an intermediate layer. A photoconductor was prepared in the same manner as in Example 1 of the photoconductor.
(Anodized film treatment)
The surface of the conductive support was mirror-polished, degreased and washed with water, then immersed in an electrolytic bath with a liquid temperature of 20 ° C. and sulfuric acid of 15 vol%, and an anodized film treatment was performed at an electrolysis voltage of 15 V for 30 minutes. . Further, after washing with water, sealing treatment was performed with a 7% nickel acetate aqueous solution (50 ° C.). Further, after washing with water, sealing treatment was performed with a 7% nickel acetate aqueous solution (50 ° C.). Thereafter, washing with pure water was performed to obtain a conductive support on which a 6 μm anodic oxide film was formed.
[0206]
Photoconductor Preparation Example 15
A photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the protective layer coating solution in Photoconductor Preparation Example 1 was changed to one having the following composition.
[Coating liquid for protective layer]
α-alumina particles (Sumicorundum AA-03: manufactured by Sumitomo Chemical) 2 parts
Polycarboxylic acid compound (BYK-P104: manufactured by Big Chemie) 0.02 parts
7 parts of a polymer charge transport material having the following structure (T-1)
[0207]
Embedded image
60 parts of cyclohexanone
Tetrahydrofuran 200 parts
[0208]
Photoconductor Preparation Example 16
In Photoconductor Preparation Example 1, a photoconductor was prepared in the same manner as in Photoconductor Preparation Example 1 except that the charge transport layer was 30 μm and no protective layer was provided.
[0209]
For the photoconductors produced as described above, photoconductor No. Table 1 shows a list of filler names and characteristic values contained in the protective layer.
[0210]
[Table 1]
[0211]
Example 1,Reference Examples 1-6Comparative Examples 1 to 3
The photoconductors shown in Photoconductor Preparation Examples 1, 3, 5 to 11, and 15 were mounted on a process cartridge as shown in FIG. 2 and mounted on a tandem-type full-color image forming apparatus as shown in FIG. The charging bias was set so that the charging potential was −850 V, and image writing was performed using a 655 nm LD. As an output manuscript, output a total of 10,000 sheets, 1000 sheets of continuous character charts with 5% black character writing rate and 1% red character writing rate, and 9000 sheets of diagonal lattice chart with 6% writing rate in full color mode. As one set, a total of 5 sets (50,000 sheets) of image output were performed in a normal temperature and normal humidity (20 ° C./50% RH) environment.
[0212]
As an evaluation method, measurement of standard deviation of film thickness, wear amount, and exposed portion potential and image evaluation were performed at the initial stage and after passing through 50,000 sheets. Each evaluation method and evaluation result are shown below.
Photoreceptor film thickness and wear:
In the longitudinal direction of the photosensitive drum, the standard deviation and the average value (referred to as the average film thickness) of the film thickness were determined from a total of 80 points including 20 points at equal intervals and 4 points in the circumferential direction.
The amount of wear was determined from the difference between the average film thickness of the photoreceptor in the initial state and the average film thickness after passing 50,000 sheets. Table 2 shows the results of the standard deviation of the film thickness and the amount of wear.
Exposure part potential:
An electrometer probe was attached to the developing portion of the apparatus shown in FIG. 1, and the surface potential of the photosensitive member was measured after moving to the developing site after charging and image exposure. Table 3 shows the measurement results of the exposure portion potential at the initial stage and after the passage of 50,000 sheets.
Images after initial and after 50,000 sheets have passed:
Table 4 shows the results of image quality evaluation of (1) halftone, (2) resolution, and (3) color reproducibility. Each evaluation is shown below.
(1) Halftone image evaluation: A single-color halftone image was output for each image forming element at the initial stage and after passing through 50,000 sheets, and the image quality was evaluated visually and with a microscope. The image quality evaluation rank is as follows.
◎ ・ ・ ・ Good
○ ・ ・ ・ Some local density unevenness
Δ: Density unevenness occurs, but there is no problem in actual use
×: Concentration unevenness is conspicuous
(2) Image evaluation of resolution: Monochromatic 100 μm wide thin line images were output for each image forming element at the initial stage and after passing through 50,000 sheets, and evaluated visually and using a microscope. The evaluation rank is as follows.
◎ ・ ・ ・ Good
○ ... There is a local thickening of the line width
△ ・ ・ ・ Line weight is slightly noticeable
× ... In addition to thickening of the line width, toner scattering is seen
(3) Evaluation of color reproducibility: A full color image was output at the initial stage and after passing through 50,000 sheets, and the color reproducibility was ranked for each full color image in five stages of 5 to 1 as follows. . 5 indicates that the color reproducibility is good, and that the reproducibility decreases as it goes to 1. In addition, 4 or more is a level which does not have a problem in actual use.
[0213]
[Table 2]
[0214]
[Table 3]
[0215]
[Table 4]
[0216]
In addition, after the above-described continuous output of 50,000 images in a normal temperature and normal humidity (20 ° C./50% RH) environment, a continuous high temperature and high humidity (30 ° C./90% RH) environment continues to 100 One full color image was output.
After continuous printing of 50,000 sheets under normal temperature and normal humidity (20 ° C / 50% RH) environment, and after 100 full-color images are output continuously under high temperature and high humidity (30 ° C / 90% RH) environment Table 5 shows the evaluation results for the images.
[0217]
[Table 5]
[0218]
<Evaluation results>
Example 1,Reference Examples 1-6As a result, the use of α-alumina particles in the protective layer shows extremely uniform characteristics as a tandem photoconductor for a full-color image forming apparatus with respect to wear resistance, environmental characteristics, electrostatic characteristics, and wear characteristics. I understand. In particular, it can be seen that the use of α-alumina having a uniform particle size, narrow particle size distribution, and high purity exhibits particularly good characteristics. On the other hand, in Comparative Examples 1 to 3, the filler contained in the protective layer is changed from α-alumina particles to titanium oxide, silica, and polytetrafluoroethylene, respectively. From Comparative Example 1, the writing light was scattered by the titanium oxide used as the filler, the resolution was lowered, and toner scattering was observed. When the silica of Comparative Example 2 was used, image flow occurred on the entire print surface, particularly in a high temperature and high humidity environment. In Comparative Example 3, when polytetrafluoroethylene was used, the effect of abrasion resistance was not sufficient, and image defects due to surface scratches or abrasion were observed.
[0219]
Example2, Reference Example 7,Comparative Examples 4-7
Next, the photoconductors shown in photoconductor preparation examples 2, 3, 12 to 14 and 16 are mounted on a process cartridge as shown in FIG. 2 and mounted on a tandem type full-color image forming apparatus as shown in FIG. did. The charging bias was set so that the charging potential was −850 V, and image writing was performed using a 655 nm LD. As an output document, a full-color image output of a diagonal grid chart with a writing rate of 6% is performed continuously in an environment of normal temperature and humidity (20 ° C./50% RH) at 50,000 sheets. The dirt was visually evaluated and ranked as follows. The evaluation results are shown in Table 6.
◎ ・ ・ ・ Good
○ ・ ・ ・ Slightly dirty
△ ... Stained on the ground, but no problem in actual use
× ... Soil stains are noticeable and image quality deteriorates
[0220]
[Table 6]
[0221]
Example3, Reference Example 8,Comparative Examples 8-11
In addition, the photoconductors shown in photoconductor production examples 2, 3, 12 to 14 and 16 are mounted on a process cartridge as shown in FIG. 2 and mounted in a tandem-type full-color image forming apparatus as shown in FIG. . The charging bias was set so that the charging potential was −850 V, and image writing was performed using a 655 nm LD. Table 7 shows the results of image quality evaluation of full-color images that were output continuously for 500 sheets in a low-temperature and low-humidity (10 ° C./15% RH) environment, and the full-color images were initially and after 500 sheets were passed.
[0222]
[Table 7]
[0223]
<Evaluation results>
As is apparent from the results of Examples 8 to 11 in Tables 6 and 7, when the inorganic cured film according to the sol-gel method of the present invention is used for the intermediate layer, it is repeated in an environment of normal temperature and normal humidity and low temperature and low humidity. Excellent image quality was stably obtained even in use.
When a resin layer made of polyamide is used for the intermediate layer of the photoreceptor 12, the electrical resistance of the intermediate layer is increased, causing a decrease in image density, and a desired image quality cannot be obtained continuously. When an intermediate layer in which a conductive filler is dispersed in a binder resin as in the photosensitive member 13 is used, a stable image cannot be obtained due to a problem of filler dispersibility and an increase in exposed portion potential. When alumite was used instead of the intermediate layer as in the photoconductor 14, image defects such as background smudges and black spots were observed in the initial use. It can be seen that when the protective layer is not provided as in the photoconductor 16, it does not have durability.
[0224]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even in various environments, the respective photoreceptors in the initial use state have uniform characteristics, and even when repeatedly used in various print modes peculiar to the tandem method, It is possible to provide an extremely homogeneous electrophotographic photosensitive member that has a high electrostatic fatigue stability and has little change in characteristics and variation among a plurality of electrophotographic photosensitive members. Further, by using the electrophotographic photosensitive member, it is small enough to always form an image with good color reproducibility even when a large number of color images of the same document are formed under any environment, and A high-speed tandem full-color image forming apparatus and a process cartridge for the image forming apparatus can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram for explaining a tandem full-color image forming apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic view for explaining a process cartridge for a full-color image forming apparatus according to the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing a configuration example in which the photosensitive layer of the electrophotographic photosensitive member of the present invention has a single layer configuration.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing another structural example in which the photosensitive layers of the electrophotographic photosensitive member of the present invention are laminated.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing still another structural example in which the photosensitive layers of the electrophotographic photosensitive member of the present invention are laminated.
[Explanation of symbols]
1C, 1M, 1Y, 1K photoconductor
2C, 2M, 2Y, 2K charging member
3C, 3M, 3Y, 3K laser light
4C, 4M, 4Y, 4K development member
5C, 5M, 5Y, 5K Cleaning member
6C, 6M, 6Y, 6K imaging elements
7 Transfer paper
8 Supply roller
9 Registration roller
10 Transfer conveyor belt
11C, 11M, 11Y, 11K transfer brush
12 Fixing device
16 photoconductor
17 Charger charger
18 Cleaning brush
19 Image exposure unit
20 Development roller
31 Conductive support
32 Middle layer
33 Photosensitive layer
34 Charge generation layer
35 Charge transport layer
36 Protective layer
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