JP3935750B2 - Wireless receiver, reception response vector estimation method, and reception response vector estimation program - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線受信装置、受信応答ベクトル推定方法および受信応答ベクトル推定プログラムに関し、特に移動体通信システムの基地局において、移動端末装置から受信した信号の受信応答ベクトルを推定するための無線受信装置、受信応答ベクトル推定方法および受信応答ベクトル推定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発達しつつある移動体通信システム(たとえば、Personal Handyphone System:以下、PHS)では、基地局の無線受信装置は、各ユーザの移動端末装置の応答ベクトルの推定を行なう。
【0003】
ここで、応答ベクトル(Steering Vector)とは、基地局の無線受信装置で受信した移動端末装置からの信号成分のうち、各移動端末装置からの信号の振幅および位相に関する情報を表わすものである。無線受信装置において、このような各移動端末装置ごとの応答ベクトルを推定することにより、各移動端末装置から基地局の無線受信装置までの無線区間の伝搬路特性、信号受信時における電力値などを検出することが可能となる。
【0004】
特に、基地局の複数のアンテナで送受信される信号の振幅および位相の成分を調整することによって、信号電波の送受信の指向性を制御するアダプティブアレイ方式の無線受信装置においては、各アンテナごとの振幅および位相の成分の調節は、本質的に、推定された応答ベクトルに基づいてウェイトベクトルを計算することによって行なわれる。
【0005】
従来、各移動端末装置から基地局で受信した信号の応答ベクトル(受信応答ベクトル)の推定方法としては、基地局の各アンテナごとに受信した受信信号(IQ信号)と、当該移動端末装置からの復調ビットデータの再変調信号とを複素乗算してその結果をアンサンブル平均(時間平均)することによって推定する手法が提案されている。この手法については後で詳述する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の受信応答ベクトル推定方法では、複数ユーザの移動端末装置が当該基地局にパス多重接続(Path Division Multiple Access:以下、PDMA)している場合、各アンテナの受信信号(IQ信号)と所望の移動端末装置からの再変調信号との複素乗算結果は、当該所望の移動端末装置からの再変調信号と、多重接続している他の移動端末装置からの受信信号との相関値の項を含むことになる。
【0007】
このような相関値の項は、複素乗算する信号成分同士が時系列で完全にランダムであったり、または上述のアンサンブル平均を十分に時間を取って行なえば、ゼロになることが期待される。
【0008】
しかしながら、実際には、複素乗算する信号成分同士が時系列でランダムであるという保証はなく、また移動体通信システムにおける信号処理上の種々の制限により、長期間のアンサンブル平均を取ることは困難である(通常はせいぜい20シンボル期間程度)。
【0009】
このため、所望ユーザの再変調信号と他のユーザの受信信号との相関値の項がアンサンブル平均処理の後も消去されずに残存し、余剰成分として受信応答ベクトルの推定結果に含まれることになる。
【0010】
したがって、従来の受信応答ベクトル推定方法では、アンサンブル平均処理後にこのような余剰成分が残存することにより、受信応答ベクトルの高精度の推定が困難になるという問題があった。
【0011】
それゆえに、この発明の目的は、少ない演算量で高精度の受信応答ベクトルの推定が可能な無線受信装置、受信応答ベクトル推定方法および受信応答ベクトル推定プログラムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の1つの局面によれば、複数のアンテナを用いて複数の移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置であって、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差はシンボル期間の整数倍である。無線受信装置は、信号抽出手段と、相関値算出手段と、相関値選択手段と、演算手段とを備える。信号抽出手段は、複数のアンテナで受信した複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、複数の移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出する。相関値算出手段は、信号抽出手段によってシンボルごとに抽出された複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定する。相関値選択手段は、相関値算出手段によりそれぞれのシンボルに対応して算出された複数の相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せを選択する。演算手段は、選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて受信応答ベクトルを推定する。
【0013】
好ましくは、無線受信装置は、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるか否かを判定する組合せ数判定手段と、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるときに、演算手段による受信応答ベクトルの推定を許可する推定許可手段とをさらに備える。
【0014】
好ましくは、無線受信装置は、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であるか否かを判定するタイミング差判定手段と、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段とをさらに備える。
【0015】
好ましくは、送信タイミング制御手段は、複数の移動端末装置がそれぞれ固有の既知参照信号に対応している場合には、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がゼロとなるように送信タイミングを制御する。
【0016】
好ましくは、相関値選択手段は、相関値算出手段によりあるシンボルに対応して算出された相互相関値に対して(−1+0j)を乗算する乗算手段と、乗算手段の乗算結果と同じ値の相互相関値が算出された他のシンボルを特定するシンボル特定手段と、あるシンボルおよび他のシンボルのそれぞれにおける相互相関値を相互相関値の組合せとして選択する選択手段とを含む。
【0017】
好ましくは、相関値選択手段は、選択した相互相関値の組合せの個数が受信応答ベクトルの推定に十分な所定数に達すると選択動作を終了させる。
【0018】
この発明の他の局面によれば、複数のアンテナを用いて複数の移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置における受信応答ベクトル推定方法であって、前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差はシンボル期間の整数倍である。受信応答ベクトル推定方法は、複数のアンテナで受信した複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、複数の移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出するステップと、シンボルごとに抽出された複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定するステップと、それぞれのシンボルに対応して算出された複数の相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せを選択するステップと、選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて受信応答ベクトルを演算するステップとを備える。
【0019】
好ましくは、受信応答ベクトル推定方法は、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるか否かを判定するステップと、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるときに、受信応答ベクトルの推定を許可するステップとをさらに備える。
【0020】
好ましくは、受信応答ベクトル推定方法は、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であるか否かを判定するステップと、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御するステップとをさらに備える。
【0021】
好ましくは、送信タイミングを制御するステップは、複数の移動端末装置がそれぞれ固有の既知参照信号に対応している場合には、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がゼロとなるように送信タイミングを制御する。
【0022】
好ましくは、相互相関値の組合せを選択するステップは、あるシンボルに対応して算出された相互相関値に対して(−1+0j)を乗算するステップと、乗算結果と同じ値の相互相関値が算出された他のシンボルを特定するステップと、あるシンボルおよび他のシンボルのそれぞれにおける相互相関値を相互相関値の組合せとして選択するステップとを含む。
【0023】
好ましくは、相互相関値の組合せを選択するステップは、選択した相互相関値の組合せの個数が受信応答ベクトルの推定に十分な所定数に達すると選択動作を終了させる。
【0024】
この発明のさらに他の局面によれば、複数のアンテナを用いて複数の移動端末装置からの信号を受信する無線受信装置における受信応答ベクトル推定プログラムであって、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差はシンボル期間の整数倍である。受信応答ベクトル推定プログラムは、コンピュータに、複数のアンテナで受信した複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、複数の移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出するステップと、シンボルごとに抽出された複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定するステップと、それぞれのシンボルに対応して算出された複数の相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せを選択するステップと、選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて受信応答ベクトルを演算するステップとを実行させる。
【0025】
好ましくは、受信応答ベクトル推定プログラムは、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるか否かを判定するステップと、組合せて平均化したときに(0+0j)となる相互相関値の組合せの個数が所定数以上あるときに、受信応答ベクトルの推定を許可するステップとをさらにコンピュータに実行させる。
【0026】
好ましくは、受信応答ベクトル推定プログラムは、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であるか否かを判定するステップと、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御するステップとをさらにコンピュータに実行させる。
【0027】
好ましくは、送信タイミングを制御するステップは、複数の移動端末装置がそれぞれ固有の既知参照信号に対応している場合には、複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がゼロとなるように送信タイミングを制御する。
【0028】
好ましくは、相互相関値の組合せを選択するステップは、あるシンボルに対応して算出された相互相関値に対して(−1+0j)を乗算するステップと、乗算結果と同じ値の相互相関値が算出された他のシンボルを特定するステップと、あるシンボルおよび他のシンボルのそれぞれにおける相互相関値を相互相関値の組合せとして選択するステップとを含む。
【0029】
好ましくは、相互相関値の組合せを選択するステップは、選択した相互相関値の組合せの個数が受信応答ベクトルの推定に十分な所定数に達すると選択動作を終了させる。
【0030】
したがって、この発明によれば、組合せて時間平均したときにゼロとなる相互相関値の組合せを選択して、その組合せに対応するシンボルにおいて受信応答ベクトルを演算することにより、ユーザ同士の受信信号の余剰相関値が残存することを防ぎ、少ない演算量で高精度の受信応答ベクトルの推定を実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0032】
この発明の背景となる移動体通信システム(PHS)では、電波の周波数利用効率を高めるために、同一周波数の同一タイムスロットを空間的に分割することにより複数ユーザの移動端末装置を基地局にパス多重接続させることができるPDMA方式が採用されているものとする。
【0033】
このPDMA方式では、各ユーザの移動端末装置からの信号は、周知のアダプティブアレイ処理により分離抽出される。
【0034】
以下に、この発明の背景について説明する。まず、一般的な受信応答ベクトルの推定方法について説明する。
【0035】
たとえば、後述する図5の例のように、基地局は4本のアンテナを有し、ユーザ1およびユーザ2がパス多重接続している場合を想定する。
【0036】
この場合、ユーザ1の受信応答ベクトルH1およびユーザ2の受信応答ベクトルH2は下記の式で表わされる。
【0037】
H1=[h11,h21,h31,h41]
H2=[h12,h22,h32,h42]
ここで、ユーザ1を抽出したい所望ユーザとし、ユーザ2を干渉ユーザとする。たとえば、アンテナ1の受信応答ベクトルh11,h12のうち、h11が所望ユーザの受信応答ベクトルであり、h12が干渉ユーザの受信応答ベクトルである。
【0038】
一方、4本のアンテナでそれぞれ受信された信号を、X1(t),X2(t),X3(t),X4(t)とし、ユーザ1およびユーザ2のそれぞれの受信信号をS1(t),S2(t)とすると、それぞれのアンテナの受信信号は下記の式で表わされる。
【0039】
X1(t)=h11・S1(t)+h12・S2(t)+N1(t)
X2(t)=h21・S1(t)+h22・S2(t)+N2(t)
X3(t)=h31・S1(t)+h32・S2(t)+N3(t)
X4(t)=h41・S1(t)+h42・S2(t)+N4(t)
ここで、N1(t),N2(t),N3(t),N4(t)は、ノイズ成分である。
【0040】
所望ユーザ1の受信応答ベクトルは、4本のアンテナの受信信号X1(t),X2(t),X3(t),X4(t)の各々と、一旦受信に成功してアダプティブアレイ処理により得られた所望ユーザ1の受信信号を再変調した信号S1(t)の複素共役S1*(t)との積を一定時間平均することによって、すなわちアンサンブル平均Eを取ることによって、次式のように得られる。
【0041】
E[X1(t)・S1*(t)]=E[h11・S1(t)・S1*(t)+h12・S2(t)・S1*(t)+N1(t)・S1*(t)]・・・(1)
E[X2(t)・S1*(t)]=E[h21・S1(t)・S1*(t)+h22・S2(t)・S1*(t)+N2(t)・S1*(t)]・・・(2)
E[X3(t)・S1*(t)]=E[h31・S1(t)・S1*(t)+h32・S2(t)・S1*(t)+N3(t)・S1*(t)]・・・(3)
E[X4(t)・S1*(t)]=E[h41・S1(t)・S1*(t)+h42・S2(t)・S1*(t)+N4(t)・S1*(t)]・・・(4)
ここで、受信信号S1(t)とその複素共役であるS1*(t)とのアンサンブル平均は、E[S1(t)・S1*(t)]=1となる。また、時系列にランダムなノイズ成分Nn(t)と受信信号S1(t)の複素共役であるS1*(t)とのアンサンブル平均は、E[Nn(t)・S1*(t)]=0となる。
【0042】
したがって、上述の(1)〜(4)式はそれぞれ下記の(5)〜(8)式のように表わされる。
【0043】
E[X1(t)・S1*(t)]=h11+h12・E[S2(t)・S1*(t)]・・・(5)
E[X2(t)・S1*(t)]=h21+h22・E[S2(t)・S1*(t)]・・・(6)
E[X3(t)・S1*(t)]=h31+h32・E[S2(t)・S1*(t)]・・・(7)
E[X4(t)・S1*(t)]=h41+h42・E[S2(t)・S1*(t)]・・・(8)
ここで、他のユーザ2の受信信号S2(t)と所望ユーザ1の変調信号の複素共役S1*(t)とのアンサンブル平均E[S2(t)・S1*(t)]がゼロとなれば、ユーザ1の受信応答ベクトルH1=[h11,h21,h31,h41]は、下記の(9)〜(12)式のように求められる。
【0044】
h11=E[X1(t)・S1*(t)]・・・(9)
h21=E[X2(t)・S1*(t)]・・・(10)
h31=E[X3(t)・S1*(t)]・・・(11)
h41=E[X4(t)・S1*(t)]・・・(12)
しかしながら、(5)〜(8)式における項E[S2(t)・S1*(t)]は必ずしも完全にはゼロにならない。なぜなら、信号S1(t)と信号S2(t)とが時系列に相関のない信号であるという保証はないからである。したがって、この項を完全にゼロにするには、長期間の(多くのデータシンボル数にわたる)時間平均が必要である。
【0045】
しかしながら、先に述べたように、システムの信号処理上の時間的制約から、十分な長さの(シンボル数の)時間平均を取ることはできない(前述のようにせいぜい20シンボル程度のデータ期間である)。
【0046】
実際には、短期間の時間平均でも項E[S2(t)・S1*(t)]の大きさをかなり小さくすることはできるが、そもそも干渉成分S2(t)が大きい場合には、E[S2(t)・S1*(t)]は相対的に大きな値の項として残ることになる。
【0047】
したがって、このような余剰項E[S2(t)・S1*(t)]が(5)〜(8)式に残存するため、推定される受信応答ベクトルは、上記の(9)〜(12)式のようにはならず、受信応答ベクトルの推定精度が劣化することになる。
【0048】
従来の方法では、アンサンブル平均の期間として、任意の複数シンボル期間を用いていたため、限られた期間内で余剰項E[S2(t)・S1*(t)]をゼロにすることは難しかった。
【0049】
これに対し、この発明では、S2(t)・S1*(t)の時間平均を取ったときにその結果がゼロとなるようなデータシンボルの組合せを予め見出し、そのようなシンボルに対して受信応答ベクトルの演算(平均化処理)を行なうように構成したものである。これにより、ユーザ同士(所望ユーザおよび干渉ユーザ)の信号の相互相関値(E[S2(t)・S1*(t)])の残存(受信応答ベクトルに対する影響)を抑制することが可能となり、少ない演算量で高精度の受信応答ベクトルの推定が可能となる。
【0050】
以下に、図1〜図4を参照して、この発明による受信応答ベクトルの推定方法の基本原理について説明する。
【0051】
上述のように、この発明の基本原理は、ユーザ同士の信号の相互相関値の時間平均である余剰項E[S2(t)・S1*(t)]をゼロ(すなわち0+0j)とするような相殺成分の組合せを見出して当該データ期間において平均化処理を行なうものである。
【0052】
このような手法について、PHS等で採用されているπ/4シフトQPSK(Quaternary Phase Sift Keying)変調方式の下に、2ユーザがパス多重接続している場合を例に取って説明する。
【0053】
図1は、π/4シフトQPSK変調方式における基準信号点A〜Hの配置を示す図であり、図2はこれらの基準信号点A〜Hのパターニング(I,Q座標)を示すテーブルである。π/4シフトQPSK変調方式では、各シンボル点で、常に(I,Q)座標上の8個の基準信号点A〜Hのいずれかに真の信号点を有している。実際に、各ユーザからのアダプティブアレイ処理後の信号は、(I,Q)座標上の基準信号点A〜Hのいすれかの近傍に分布している。
【0054】
ここで、前述の(1)〜(4)式を用いて受信応答ベクトルの推定を行なう場合、所望ユーザ同士の相互相関E[S1(t)・S1*(t)]が1となるためには、信号S1(t)のサンプリングは、図1の基準信号点A〜Hに正確に対応するタイミングtで行なう。すなわち、ユーザ1の信号が基準信号点A〜Hのいずれかに正確に到来している場合のデータシンボルを用いて、E[S1(t)・S1*(t)]を算出すれば、E[S1(t)・S1*(t)]=1が得られる。
【0055】
このような所望ユーザ1と、干渉ユーザ2との基地局到来タイミングがシンボル期間の整数倍の場合、信号S1(t)のサンプリングタイミングtにおいて、ユーザ2の信号も基準信号点A〜Hのいずれかに到来していることになる。
【0056】
図3は、ユーザ1の信号S1(t)およびユーザ2の信号S2(t)が取り得る信号点、およびそれらの組合せに応じて相互相関値S2(t)・S1*(t)が取り得る信号点の対応関係を示すテーブルである。図3に示すように、ユーザ1の信号S1(t)が現れる信号点は、8個の基準信号点A〜Hのいずれかであり、ユーザ2の信号S2(t)が現れる信号点も、8個の基準信号点A〜Hのいずれかである。
【0057】
そして、これらの相互相関値であるS2(t)・S1*(t)の出力結果も結局は、図3のテーブルに示すように、図1の8個の基準信号点A〜Hのいずれかとなる。
【0058】
ここで、図1および図2に着目し、基準信号点A(1,0)とE(−1,0)とを平均化すると、0+0jとなる。同様に、基準信号点B(0.71,0.71)とF(−0.71,−0.71)とを平均化すると0+0jとなり、基準信号点C(0,1)とG(0,−1)とを平均化すると0+0jとなり、基準信号点D(−0.71,0.71)とH(0.71,−0.71)とを平均化すると0+0jとなる。
【0059】
したがって、余剰項であるE[S2(t)・S1*(t)]をゼロとするには、ユーザ1およびユーザ2の信号点の相関値が相殺して0+0jとなるような信号点の組合せ(上述の(A,E)、(B,F)、(C,D)、(D,H))を選択して平均化処理を行なうことにより達成することができる。
【0060】
実際の処理としては、ユーザ1およびユーザ2のアダプティブアレイ処理により抽出されたそれぞれの復調データ(ビット列)を再変調した変調信号S1(t)およびS2(t)を算出し、それぞれの取る基準信号点に対応する相互相関値S2(t)・S1*(t)を図3のテーブルから求める。図3のテーブルから求められる相互相関値S2(t)・S1*(t)は、A〜Hのいずれかの信号点にあるので、上述の組合せ(A,E)、(B,F)、(C,D)、(D,H)から、相互相関値S2(t)・S1*(t)を相殺するための対となる信号点が判明する。
【0061】
そのような組合せて平均化することにより相殺される相互相関値の信号点のデータを求めて平均化処理をすることにより、余剰項であるE[S2(t)・S1*(t)]をゼロとすることができ(9)〜(12)式に示すような受信応答ベクトルの推定が可能となる。
【0062】
次に、図4を参照して、相互相関値を相殺するための組合せの選出方法について、説明する。図4において、時間tは、1〜120の120シンボルからなるデータ区間を示しており、各シンボルに対応して、算出された変調信号S1(t),S2(t)と、その相互相関値S2(t)・S1*(t)とが例示されている。
【0063】
なお、この発明の推定原理は、多重ユーザ数が2ユーザの場合に限られず、ユーザ数が、3ユーザ、4ユーザに増えた場合にも同様に適用可能である。図4の例では、シンボルごとに、3ユーザ目のユーザ3の変調信号S3(t)と、ユーザ1およびユーザ3の相互相関値S3(t)・S1*(t)とがさらに例示されている。
【0064】
図5を参照して、たとえば、時刻(シンボル)t=1およびt=119に対応する相互相関値を組合せて平均化する。
【0065】
ユーザ1およびユーザ2の相互相関値S2(t)・S1*(t)について見れば、時刻t=1においては信号点Aの値であり、時刻t=119においては信号点Eの値である。したがって、時刻t=1,119において相互相関値S2(t)・S1*(t)の平均を取った場合、相互相関値S2(t)・S1*(t)は0+0jとなる。
【0066】
また、ユーザ1およびユーザ3の相互相関値S3(t)・S1*(t)について見れば、時刻t=1においては信号点Hの値であり、時刻t=119においては信号点Dの値である。したがって、時刻t=1,119において相互相関値S3(t)・S1*(t)の平均を取った場合、相互相関値S3(t)・S1*(t)は0+0jとなる。
【0067】
たとえば、図4の例により、実際に、アンテナ番号1に対応するユーザ1の受信応答ベクトルh11を求める手順について説明する。アンテナ番号1に対応する受信応答ベクトルをRV1(t)とし、アンテナ番号1での受信信号をRX1(t)とする。
【0068】
時刻t=1における受信応答ベクトルRV1(1)は、時刻t=1におけるRX1(1)・S1*(1)と、これと対となる時刻t=119におけるRX1(119)・S1*(119)との平均を取ることによって求められる。すなわち、次式のように表される。
【0069】
RV1(1)=[RX1(1)・S1*(1)+RX1(119)・S1*(119)]/2・・・(13)
=[h11(1)・S1(1)・S1*(1)+h12(1)・S2(1)・S1*(1)+h13(1)・S3(1)・S1*(1)+N1(1)・S1*(1)+h11(119)・S1(119)・S1*(119)+h12(119)・S2(119)・S1*(119)+h13(119)・S3(119)・S1*(119)+N1(119)・S1*(119)]/2
=[h11{S1(1)・S1*(1)+S1(119)・S1*(119)}]/2+[h12{S2(1)・S1*(1)+S2(119)・S1*(119)}]/2+[h13{S3(1)・S1*(1)+S3(119)・S1*(119)}]/2+[N1(1)・S1*(1)+N1(119)・S1*(119)]/2
ここで、上述のように、時刻t=1,119において、相互相関値S2(t)・S1*(t)の平均を取った場合、相互相関値S2(t)・S1*(t)は0+0jとなり、相互相関値S3(t)・S1*(t)の平均を取った場合、相互相関値S3(t)・S1*(t)は0+0jとなる。したがって、受信応答ベクトルRV1(1)は、下記のとおりになる。
【0070】
RV1(1)=h11+0+0+(ノイズ成分)
ノイズ成分は、平均化数を増大すればゼロになるので、結局、受信応答ベクトルRV1(1)=h11が求まることになる。
【0071】
図5は、この発明による移動体通信システム(たとえばPHS)の基地局の全体構成を示す機能ブロック図である。
【0072】
図5を参照して、基地局の複数本、たとえば4本のアンテナ1,2,3,4で受信された複数ユーザの移動端末装置からの信号は、対応する送受信回路5,6,7,8のそれぞれのRF回路5a,6a,7a,8aで受信処理が施され、さらにA/DおよびD/A変換機9,10,11,12でデジタル信号に変換される。
【0073】
デジタル信号に変換されたそれぞれのアンテナからの4系統の受信信号は、サーキュレータ13を介してデジタルシグナルプロセッサ(DSP)14に与えられる。破線14で表わされたDSPの内部は、DSPによってソフトウェア的に実行される処理を機能ブロック図で示したものである。
【0074】
サーキュレータ13を介してDSP14に与えられた4系統の受信信号は、受信処理部15の同期処理部15aに与えられる。
【0075】
同期処理部15aは、周知の同期位置推定方法により、当該基地局にパス多重接続している複数ユーザ(この例ではユーザ1およびユーザ2)からのそれぞれの受信信号の受信タイミングを高精度に推定し、推定した受信タイミングを、受信応答ベクトル推定処理部17に与える。
【0076】
同期窓制御部15bは、受信信号に対し、所定の同期窓制御を施す。
次に、受信信号に対してアダプティブアレイ処理部15cにより周知のアダプティブアレイ処理が施され、ユーザ1および2用の算出されたウェイトを用いて、ユーザ1および2の受信信号が分離抽出される。
【0077】
分離抽出されたユーザごとの信号は、検波部15dで復調され、ユーザ1および2の復調データ(ビット列)として、受信応答ベクトル推定処理部17に与えられるとともに、DSP14から出力される。
【0078】
受信応答ベクトル推定処理部17は、検波部15dからのユーザ1および2の復調ビット列に基づいて、図1〜図4を参照して説明した推定原理に則って受信応答ベクトルを推定する。
【0079】
また、その推定過程において、ユーザ1および2の受信タイミングに基づいてユーザ1および2に対する送信タイミングを制御する信号を発生する。
【0080】
一方、ユーザ1および2の送信すべきデータ(音声データなど)は、DSP14の送信処理部16の変調処理部16aに与えられる。変調処理部16aで変調されたユーザ1および2のデータは、それぞれ乗算器16b,16cの一方入力に与えられる。
【0081】
また、乗算器16b,16cの他方入力には、アダプティブアレイ処理部15cで算出されたユーザ1および2用のウェイトが与えられ、ユーザ1および2のデータの送信指向性が決定される。
【0082】
乗算器16b,16cのそれぞれの出力は、送信タイミング制御部16dに与えられる。送信タイミング制御部16dは、受信応答ベクトル推定処理部17から与えられるユーザ1および2用の送信タイミングの制御信号に基づいて、ユーザ1および2のデータ送信のタイミングを調整する。
【0083】
送信信号合成処理部16eは、ユーザ1および2の送信信号を合成し、図中1本の矢印で示す4系統の送信信号に変換し、サーキュレータ13を介してA/DおよびD/A変換機9,10,11,12に配分する。
【0084】
A/DおよびD/A変換機9,10,11,12でアナログ信号に変換された4系統の送信信号は、対応する送受信回路5,6,7,8のそれぞれのRF回路5a,6a,7a,8aで送信処理が施され、対応するアンテナ1,2,3,4を介して移動端末装置に向かって送出される。
【0085】
[実施の形態1]
図6は、上述の基本原理に基づいて図5のDSP14で実現されるこの発明の実施の形態1による受信応答ベクトル推定方法を説明するフロー図である。
【0086】
図6を参照して、処理の開始時には、複数のパス多重ユーザのアダプティブアレイ処理による受信・復調処理は終了しているものとする。
【0087】
まず、ステップS1において、多重ユーザ全員の復調データ(ビット列)に受信エラーがないか否か判定される。もしも1ユーザにでも受信エラーがあれば受信応答ベクトルの正確な推定はできなくなるので、ステップS2において受信応答ベクトル推定処理は終了し、受信エラーのなかった一番最近のフレーム(たとえば前フレーム)で算出された受信応答ベクトルを現フレームの受信応答ベクトルとして使用する。
【0088】
一方、ステップS1において、全多重ユーザの復調データに受信エラーがないことが判定されると、ステップS3において、全多重ユーザ間の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であるか否かが判定される。
【0089】
もしもこの条件が満たされていないと判定されると、前述のようにこの発明の動作原理を実現できなくなるので、ステップS4において、全多重ユーザ間の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍になるよう基地局からユーザ端末に対する送信タイミング制御を実行する。ステップS4の処理の詳細については後述する。
【0090】
そして、このような基地局送信タイミング制御により、ステップS5において現タイムスロットの多重度X(多重ユーザ数Xによるパス多重接続)が実現され、ステップS6においては、この発明ではなく、先に説明した従来の処理により受信応答ベクトルの推定がなされる。
【0091】
一方、ステップS3において、全多重ユーザ間の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であると判定されると、ステップS7において、X人の多重ユーザの1人目のユーザ(X=1)に関する処理(ユーザループ)が設定される。
【0092】
次に、ステップS8において、当該ユーザX(=1)および他の全ユーザの復調信号により、たとえば図3に示すテーブルからユーザ同士の相互相関値をそれぞれ8個の基準信号点のいずれかに特定して求める。そのような処理を、たとえば図4に示すように、当該フレーム(120シンボル)の全区間(各シンボル時刻をtで表わすとt=1〜120)内のそれぞれのシンボルにおいて行ない、時刻t=1〜120のそれぞれに対応するテーブルを作成する。
【0093】
そして、ステップS9において、図4のテーブルを参照して先に説明したように、相互相関値を相殺する(0+0jにする)ための組合わせを検索する。ステップS9の処理の詳細については後述する。
【0094】
ステップS10において、ステップS9における検索の結果、相互相関値を相殺する組合せが存在するか否かが判定される。そのような組合せが存在しなければ、ステップS6に進み、この発明ではなく、先に説明した従来の処理により受信応答ベクトルの推定がなされる。
【0095】
一方、ステップS10において、相互相関値を相殺する組合せが存在すると判定されると、ステップS11において、アンテナ番号1〜4のそれぞれに対応する受信応答ベクトルRV1(X)〜RV4(X)が、前述の(13)式の展開式に基づいて算出される。
【0096】
すなわち、ステップS9で決定した相殺される相互相関値の組合せに対応する時刻の組合せ(t=1〜120のうちの複数の時刻)をzで表わすと、アンテナ番号1〜4のそれぞれの受信信号はRX1(z)〜RX4(z)で表わされる。
【0097】
同様に、当該ユーザループのユーザ番号Xの復調信号をSX(z)とすると、各アンテナ番号の受信応答ベクトルは、各アンテナの受信信号と当該ユーザの復調信号との乗算結果の時刻zの組合せについての総和となる。すなわち、下記のように表わされる。
【0098】
RV1(X)=Σ(RX1(z)・SX*(Z))・・・(14)
RV2(X)=Σ(RX2(z)・SX*(Z))・・・(15)
RV3(X)=Σ(RX3(z)・SX*(Z))・・・(16)
RV4(X)=Σ(RX4(z)・SX*(Z))・・・(17)
これらの式の各々を(13)式の展開式のように相互相関値の平均化処理によって演算することにより、ユーザX=1に対応する受信応答ベクトルベクトルが算出される。
【0099】
ステップS12において、ユーザループXが現スロットにおける多重数に達したか否かが判定され、達していなければ、Xを1だけインクリメントしてステップS8に戻り、ステップS8からステップS11の処理を繰返す。
【0100】
ステップS12において、Xが多重数に達したことが判定されるまで、ステップS8〜11の処理が繰返されてステップS11において各ユーザごとの受信応答ベクトルが得られ、ステップS12においてXが現スロットの多重数に達したことが判定されると、受信応答ベクトル推定処理を終了する。
【0101】
次に、図7は、図6のステップS9における相互相関値を相殺する組合せの検索処理を示すフロー図である。
【0102】
まず、ステップS21において、当該フレームの120シンボルの最初のシンボル(t=1)に関する処理(シンボルループ)が設定される。
【0103】
ステップS22において、たとえば図4のテーブルのうち、時刻t(=1)における当該ユーザXと他のユーザのそれぞれとの相互相関値がセットされる。
【0104】
次に、ステップS23において、時刻t(=1)における相互相関値のそれぞれに、(−1+0j)を乗算する。
【0105】
そして、ステップS24において、当該フレーム(t=1〜120)内で、ステップS23の乗算結果に一致する相互相関値が存在する他の時刻t1を検索する。
【0106】
ステップS24でそのような時刻t1が存在しなければステップS26に進む。一方、ステップS24でそのような時刻t1が存在すれば、ステップS25で、当該シンボルループのt(=1)および見出された時刻t1(図4の例ではt=1および119)を相互相関値の平均化(アンサンブル平均)に使用するデータとして記憶する。
【0107】
ステップS26では、シンボルループtがt=120に達したか、すなわち時刻t=1〜120のすべてについて検索が終了したか否かが判定され、達していなければ、tを1だけインクリメントしてステップS22に戻り、ステップS22からステップS25の処理を繰返す。
【0108】
ステップS26において、tが全シンボル数である120に達したことが判定されるまで、ステップS22〜26の処理が繰返されてステップS25において相互相関値を相殺するための時刻データが記憶される。そしてステップS26においてtが全シンボル数である120に達してすべての時刻t=1〜120について検索が終了したことが判定されると、検索処理を終了する。
【0109】
次に、図8は、図6のステップS4における送信タイミング制御を示すフロー図である。先に説明したように、たとえばπ/4シフトQPSK変調方式の場合、各ユーザの変調信号を8点の基準信号点のいずれかのタイミング(基準タイミング)で信号をサンプリングできるという前提の下に、この発明の原理が実現されている。
【0110】
一方、このような基準タイミングから少しでもずれたタイミングでサンプリングした信号は、8点の基準信号点に収束することはなく、この発明の原理を適用することができない。
【0111】
すなわち、パス多重接続しているそれぞれのユーザの基地局到来タイミング差が整数シンボル倍の場合にのみこの発明の原理を適用できるが、それ以外の場合にはこの発明の原理を適用することはできない。
【0112】
一般に、パス多重接続しているそれぞれのユーザの基地局到来タイミング差が整数シンボル倍になることは偶発的であり、確率的には低いものと考えられる。
【0113】
すなわち、移動体通信システムにおいては、多重接続している複数の移動端末装置のそれぞれと、当該基地局との距離差が互いに大きくことなることは通常起こり得ることであり、このようなユーザごとの距離差に起因する遅延時間により基地局における多重ユーザ同士の受信タイミングは通常変化しやすい。
【0114】
また、このような、距離差に起因する時間遅延以外に、各移動端末装置の特性差により、受信タイミングの時間差が基地局受信時に変化することがある。すなわち、移動端末装置は、基地局から信号を受信してから所定時間後に、基地局に向けて信号を送信することが規格で決められているが、各移動端末装置の特性差により、端末が基地局からの送信信号を受信してから上記所定時間よりも早く送信信号を基地局に送信するような端末や、逆に上記所定時間よりも遅く送信信号を基地局に送信するような端末が存在する。
【0115】
そこで、この発明を実現するためには、パス多重接続しているすべてのユーザの受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるようにする必要がある。
【0116】
基地局において、移動端末装置からの受信タイミングを制御する方法としては、基地局から移動端末装置への送信タイミングを制御することが有効である。
【0117】
ユーザごとの送信タイミングの制御により、ユーザごとの受信タイミングを制御することができる理由について説明する。
【0118】
たとえばPHSのような移動体通信システムにおいて基地局と移動端末装置との間の信号の送受信のタイミングについては、移動端末装置は、基地局から信号を受信してから所定時間後に、基地局に向けて信号を送信することが規格で決められている。
【0119】
すなわち、基地局において各ユーザごとに信号送信のタイミングをずらせば、対応する各移動端末装置ごとに信号受信のタイミングがずれることになる。したがって、各移動端末装置から基地局に信号を送信するタイミングも移動端末装置ごとにずれることになる。
【0120】
結果として、基地局における各移動端末装置からの信号受信のタイミングは移動端末装置ごとにずれることになる。
【0121】
このように、基地局において、各移動端末装置ごとに信号送信のタイミングを制御することにより、間接的に基地局における各移動端末装置からの受信タイミングを制御することができ、ひいては受信タイミング同士が離れるように受信タイミングを制御することも可能である。
【0122】
なお、一般には、基地局において、同一タイムスロットにパス多重接続している複数のユーザに対する送信タイミングの時間差を最大化することにより、これらのユーザからの受信タイミング同士が近接することを防止し、パス多重接続時における通信品質の安定化を図ることが提案されている。
【0123】
図8を参照して、ステップS31において、通常の基地局送信タイミング制御(たとえば上述の送信タイミング差の最大化)により、送信タイミングの移動位置を算出する。
【0124】
次に、ステップS32において、パス多重接続しているすべてのユーザの受信タイミング差がシンボル期間の整数倍であるか否かが判定される。そして、整数倍であると判定されると、ステップS33に進んで、通常の基地局送信タイミング制御(この例では上述のように送信タイミング差の最大化)を実行する。
【0125】
一方、ステップS32において、整数倍でないと判定されると、ステップS34で、パス多重接続しているユーザがそれぞれ異なるユニークワード(UW)に対応しているか否かが判定される。
【0126】
一般に、PHSでは、UWは全ユーザに共通の既知の信号系列である。このため、UWでは複数の多重ユーザを分離することができず、これらのユーザからの受信タイミングの近接を防止するため、送信タイミング差の最大化が必要となる。
【0127】
これに対し、UWを複数化し、ユーザごとに異なるUWを持たせることが考えられる。その場合には、UWによって多重ユーザの分離が可能となるため、基地局において送信タイミング差を設ける必要はなくなる。
【0128】
ステップS34では、多重ユーザがそのような複数UWに対応しているか否かが判定される。複数UWに対応している場合には、全多重ユーザの受信タイミングが近接しても分離可能なため、ステップS35において、全多重ユーザの受信タイミングが同一となる(受信タイミング差が0となる)ような送信タイミング制御を行なう。
【0129】
一方、ステップS34で複数UWに対応していないことが判定されると、ステップS36に進み、パス多重接続しているすべてのユーザの受信タイミング差がシンボル期間の整数倍(0以外)となるような送信タイミング制御を行なう。
【0130】
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、複数のユーザからの信号のシンボルごとの相互相関値のうち、組合せて平均化したときにゼロとなる相互相関値の組合せを選択して、その組合せに対応するそれぞれのシンボルにおいて受信応答ベクトルを演算するように構成しているので、少ない演算量で高精度の受信応答ベクトルの推定を実現することができる。
【0131】
[実施の形態2]
図4に示したようなユーザ同士の相互相関値のテーブルにおいて、多重ユーザ数が、3ユーザ、4ユーザと増大していくと、シンボルtごとのユーザ同士の組合せである相互相関値の種類も増えていくことになる。
【0132】
一方で、各フレームのシンボル数は、たとえばPHSでは120シンボルと限定されており、多重ユーザ数が増えた場合、120シンボルの全区間内で、相殺することができる相互相関値の組合せを見出すことが困難になる。たとえば図4の例のように、2つのシンボル(t=1、119)でしか相殺できない場合、ノイズを含む場合があり、平均化処理のためのサンプル数としては少なすぎるとも考えられ、受信応答ベクトルの推定精度の劣化のおそれがある。
【0133】
一方、組合せの個数が多すぎても余分な計算量の増大をもたらすという問題がる。
【0134】
そこで、この発明の実施の形態2では、平均化処理(アンサンブル平均)の対象となる相互相関値組合せの個数の最小値を予め定め、その値に満たない場合はこの発明による制御を行なわず、受信応答ベクトルの推定精度の劣化を防止しようとするものである。また、組合せの個数が推定に十分な一定数に達すればその時点で検索を終了し、計算量の増大を防止しようとするものである。
【0135】
図9は、上述の原理に基づいて、図5のDSP14で実現されるこの発明の実施の形態2による受信応答ベクトル推定方法を説明するフロー図である。図9に示す実施の形態2のフロー図は、図6に示す実施の形態1のフロー図と、以下の点を除いて同じであり、共通する部分の処理については説明を省略する。
【0136】
すなわち、図6のステップS9における検索に代えて図9のステップS40の検索処理が実行され、さらに図6のステップS10における組合せの有無の判定に変えて図9のステップS41の組合せ数の判定処理が実行される。
【0137】
まず、ステップS40においては、基本的には、図6のステップS9と同様に、相互相関値を相殺する(0+0jにする)ための組合せを検索する。ただし、この図9のステップS40では、相互相関値の組合せの個数が所定数に達した場合には、その時点で検索処理を終了し、計算量の増大を防止している。
【0138】
図10は、このステップS40における検索処理を示すフロー図である。図10に示すフロー図は、図7に示す実施の形態1のフロー図と、以下の点を除いて同じであり、共通する部分については説明を省略する。
【0139】
まず、ステップS51において、図7のステップS21におけるシンボルループの設定に加えて、アンサンブル平均の対象となる相互相関値(対応するシンボルt)の個数Zが0に設定される。
【0140】
そして、ステップS52において、図7のステップS25におけるアンサンブル平均にしようするデータ(シンボルtの対)の記憶に加えて、平均化数Zをシンボルtの対に対応して2だけインクリメントする。
【0141】
そして、ステップS53において、図7のステップS26における時刻t=1〜120のすべてについて検索が終了したか否かの判定に加えて、平均化数Zが所定値β以上か否かが判定される。所定値βは、一定の精度で受信応答ベクトルの推定が可能な平均化数に設定されている。
【0142】
ステップS53において、シンボルループtが120に達していなくても、平均化数Zが所定値β以上となれば、その時点で処理を終了し、計算量の増大を防いでいる。
【0143】
次に、図9に戻って、ステップS41において、ステップS40において検索された相互相関値を相殺する組合せの個数が所定値α以上か否かが判定される。所定値αは、精度劣化をもたらさずに受信応答ベクトルの推定が可能な最低限の個数に設定されている。
【0144】
ステップS41において、所定値α以上でないと判定されれば、ステップS6に進み、この発明ではなく、先に説明した従来の処理により受信応答ベクトルの推定がなされる。
【0145】
一方、ステップS41において、所定値α以上であると判定されると、ステップS11において、アンテナ番号1〜4のそれぞれに対応する受信応答ベクトルRV1(X)〜RV4(X)が、前述のように算出される。
【0146】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば、平均化処理のための相互相関値の組合せ個数が十分でない場合にはこの発明による受信応答ベクトル推定方法を終了して推定精度の劣化を防止するとともに、個数が一定数に達した場合には、組合せの検索を終了して余分な計算量の増大を防止することができる。
【0147】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0148】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、複数の移動端末装置からの信号のシンボルごとの相互相関値のうち、組合せて時間平均したときにゼロとなる相互相関値の組合せを選択して、その組合せに対応するそれぞれのシンボルにおいて受信応答ベクトルを演算するように構成しているので、少ない演算量で高精度の受信応答ベクトルの推定を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明で利用するπ/4シフトQPSK変調方式における基準信号点の配置を示す図である。
【図2】 図1に示した基準信号点のパターニングを示す図である。
【図3】 ユーザ同士の信号成分の相互相関値のテーブルを示す図である。
【図4】 この発明による相互相関値の組合せの選択方法を説明するためのテーブルを示す図である。
【図5】 この発明による基地局の全体構成を示す機能ブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による受信応答ベクトル推定方法を示すフロー図である。
【図7】 図6に示した受信応答ベクトル推定方法における相互相関値の組合せの選択方法を示すフロー図である。
【図8】 図6に示した受信応答ベクトル推定方法における基地局送信タイミング制御方法を示すフロー図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による受信応答ベクトル推定方法を示すフロー図である。
【図10】 図9に示した受信応答ベクトル推定方法における相互相関値の組合せの選択方法を示すフロー図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 アンテナ、5,6,7,8 送受信回路、5a,6a,7a,8a RF回路、9,10,11,12 A/DおよびD/A変換機、13 サーキュレータ、14 DSP、15 受信処理部、15a 同期処理部、15b 同期窓制御部、15c アダプティブアレイ処理部、15d 検波部、16送信処理部、16a 変調処理部、16b,16c 乗算器、16d 送信タイミング制御部、16e 送信信号合成処理部、17 受信応答ベクトル推定処理部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a radio reception apparatus, a reception response vector estimation method, and a reception response vector estimation program, and more particularly to a radio reception apparatus for estimating a reception response vector of a signal received from a mobile terminal apparatus in a base station of a mobile communication system. The present invention relates to a reception response vector estimation method and a reception response vector estimation program.
[0002]
[Prior art]
In recent mobile communication systems (for example, Personal Handyphone System: hereinafter referred to as PHS), a base station radio receiving apparatus estimates a response vector of each user's mobile terminal apparatus.
[0003]
Here, the response vector (Steering Vector) represents information related to the amplitude and phase of the signal from each mobile terminal device among the signal components from the mobile terminal device received by the radio reception device of the base station. In the wireless reception device, by estimating the response vector for each mobile terminal device, the propagation path characteristics of the wireless section from each mobile terminal device to the wireless reception device of the base station, the power value at the time of signal reception, etc. It becomes possible to detect.
[0004]
In particular, in an adaptive array radio receiver that controls the directivity of signal radio wave transmission and reception by adjusting the amplitude and phase components of signals transmitted and received by multiple antennas of the base station, the amplitude of each antenna The adjustment of the and phase components is essentially done by calculating a weight vector based on the estimated response vector.
[0005]
Conventionally, as a method of estimating a response vector (reception response vector) of a signal received at each base station from each mobile terminal apparatus, a received signal (IQ signal) received for each antenna of the base station, There has been proposed a method of performing estimation by performing complex multiplication on a remodulated signal of demodulated bit data and performing ensemble averaging (time averaging) of the result. This method will be described in detail later.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional reception response vector estimation method, when a mobile terminal device of a plurality of users has a path division multiple access (hereinafter referred to as PDMA) to the base station, a reception signal (IQ of each antenna) Signal) and the re-modulated signal from the desired mobile terminal device is the correlation between the re-modulated signal from the desired mobile terminal device and the received signal from the other mobile terminal device connected in multiple connections. It will contain a value term.
[0007]
Such a correlation value term is expected to be zero if the signal components to be subjected to complex multiplication are completely random in time series or if the above-described ensemble averaging is performed sufficiently.
[0008]
However, in practice, there is no guarantee that the signal components to be complex-multiplied are random in time series, and it is difficult to take a long-term ensemble average due to various limitations on signal processing in mobile communication systems. Yes (usually about 20 symbol periods at most).
[0009]
For this reason, the correlation value term between the remodulated signal of the desired user and the received signal of the other user remains without being erased even after the ensemble averaging process, and is included in the estimation result of the received response vector as a surplus component. Become.
[0010]
Therefore, the conventional reception response vector estimation method has a problem that it is difficult to estimate the reception response vector with high accuracy because such surplus components remain after the ensemble averaging process.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION Therefore, an object of the present invention is to provide a radio reception apparatus, a reception response vector estimation method, and a reception response vector estimation program that can estimate a reception response vector with a small amount of calculation and high accuracy.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
According to one aspect of the present invention, there is provided a wireless reception device that receives signals from a plurality of mobile terminal devices using a plurality of antennas, and the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal devices is a symbol period. It is an integer multiple. The wireless reception device includes a signal extraction unit, a correlation value calculation unit, a correlation value selection unit, and a calculation unit. The signal extraction means performs adaptive array processing on signals from a plurality of mobile terminal apparatuses received by a plurality of antennas, and converts the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses at any one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. Extract. The correlation value calculation means specifies the cross-correlation value of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses extracted for each symbol by the signal extraction means as one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. The correlation value selection unit selects a combination of cross-correlation values that is (0 + 0j) when averaged in combination among a plurality of cross-correlation values calculated corresponding to each symbol by the correlation value calculation unit. The computing means estimates a reception response vector for each symbol corresponding to the selected combination of cross-correlation values.
[0013]
Preferably, the wireless reception device has a combination number determination unit that determines whether or not the number of combinations of cross-correlation values that are (0 + 0j) when combined and averaged is equal to or greater than a predetermined number, and when combined and averaged And (0 + 0j) further including estimation permission means for allowing the calculation means to estimate the reception response vector when the number of combinations of cross-correlation values is equal to or greater than a predetermined number.
[0014]
Preferably, the wireless reception device includes timing difference determination means for determining whether or not a reception timing difference of signals from a plurality of mobile terminal devices is an integral multiple of a symbol period, and reception of signals from the plurality of mobile terminal devices. A transmission timing control means for controlling transmission timings for a plurality of mobile terminal apparatuses so that a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integer multiple of the symbol period if the timing difference is not an integer multiple of the symbol period; Is further provided.
[0015]
Preferably, the transmission timing control means, when each of the plurality of mobile terminal devices corresponds to a unique known reference signal, the transmission timing so that the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal devices becomes zero. To control.
[0016]
Preferably, the correlation value selection unit multiplies the cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by the correlation value calculation unit by (−1 + 0j), and a mutual value having the same value as the multiplication result of the multiplication unit. Symbol specifying means for specifying another symbol for which a correlation value has been calculated, and selection means for selecting a cross-correlation value for each of a certain symbol and another symbol as a combination of cross-correlation values.
[0017]
Preferably, the correlation value selection unit terminates the selection operation when the number of selected combinations of cross-correlation values reaches a predetermined number sufficient for estimation of the reception response vector.
[0018]
According to another aspect of the present invention, there is provided a reception response vector estimation method in a radio reception apparatus that receives signals from a plurality of mobile terminal apparatuses using a plurality of antennas, wherein signals of the plurality of mobile terminal apparatuses are received. The reception timing difference is an integral multiple of the symbol period. The reception response vector estimation method performs adaptive array processing on signals from a plurality of mobile terminal apparatuses received by a plurality of antennas, and converts signals from the plurality of mobile terminal apparatuses to any one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. Extracting the cross-correlation values of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses extracted for each symbol as one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol, and for each symbol A step of selecting a combination of cross-correlation values that becomes (0 + 0j) when averaged in combination among a plurality of cross-correlation values calculated correspondingly, and symbols respectively corresponding to the selected combination of cross-correlation values And calculating a reception response vector.
[0019]
Preferably, the reception response vector estimation method includes a step of determining whether or not the number of combinations of cross-correlation values that become (0 + 0j) when averaged in combination is greater than or equal to a predetermined number, and when averaged in combination A step of permitting estimation of a reception response vector when the number of combinations of cross-correlation values to be (0 + 0j) is a predetermined number or more.
[0020]
Preferably, in the reception response vector estimation method, a step of determining whether or not a difference in reception timing of signals from a plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of a symbol period, and a reception timing of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses If the difference is not an integral multiple of the symbol period, the method further includes a step of controlling transmission timings for the plurality of mobile terminal apparatuses such that a difference in reception timing of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of the symbol period.
[0021]
Preferably, the step of controlling the transmission timing is performed such that when the plurality of mobile terminal apparatuses correspond to specific known reference signals, the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses becomes zero. Control transmission timing.
[0022]
Preferably, the step of selecting a combination of cross-correlation values includes a step of multiplying a cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by (−1 + 0j), and a cross-correlation value having the same value as the multiplication result is calculated. Identifying the selected other symbols, and selecting a cross-correlation value for each of the symbol and the other symbols as a combination of cross-correlation values.
[0023]
Preferably, the step of selecting the combination of cross-correlation values terminates the selection operation when the number of the selected cross-correlation value combinations reaches a predetermined number sufficient to estimate the reception response vector.
[0024]
According to still another aspect of the present invention, there is provided a reception response vector estimation program in a radio reception apparatus that receives signals from a plurality of mobile terminal apparatuses using a plurality of antennas, The reception timing difference is an integral multiple of the symbol period. The reception response vector estimation program performs adaptive array processing on signals from a plurality of mobile terminal apparatuses received by a plurality of antennas on a computer, and converts signals from the plurality of mobile terminal apparatuses into a plurality of predetermined reference signals for each symbol. Extracting at any of the points, identifying the cross-correlation values of the signals from the plurality of mobile terminal devices extracted for each symbol as any of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol, and Selecting a cross-correlation value combination that is (0 + 0j) when combined and averaged among a plurality of cross-correlation values calculated corresponding to the symbols of And calculating a reception response vector for the corresponding symbol.
[0025]
Preferably, the reception response vector estimation program determines whether or not the number of combinations of cross-correlation values that are (0 + 0j) when combined and averaged is greater than or equal to a predetermined number, and when combined and averaged When the number of combinations of cross-correlation values that are (0 + 0j) is greater than or equal to a predetermined number, the computer is further caused to execute a step of permitting estimation of a reception response vector.
[0026]
Preferably, the reception response vector estimation program determines whether or not a difference between reception timings of signals from a plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of a symbol period, and reception timings of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses If the difference is not an integral multiple of the symbol period, the computer further includes a step of controlling transmission timings for the plurality of mobile terminal apparatuses so that a difference in reception timing of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of the symbol period. Let it run.
[0027]
Preferably, the step of controlling the transmission timing is performed such that when the plurality of mobile terminal apparatuses correspond to specific known reference signals, the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses becomes zero. Control transmission timing.
[0028]
Preferably, the step of selecting a combination of cross-correlation values includes a step of multiplying a cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by (−1 + 0j), and a cross-correlation value having the same value as the multiplication result is calculated. Identifying the selected other symbols, and selecting a cross-correlation value for each of the symbol and the other symbols as a combination of cross-correlation values.
[0029]
Preferably, the step of selecting the combination of cross-correlation values terminates the selection operation when the number of the selected cross-correlation value combinations reaches a predetermined number sufficient to estimate the reception response vector.
[0030]
Therefore, according to the present invention, by selecting a combination of cross-correlation values that becomes zero when time-averaged in combination and calculating a reception response vector in a symbol corresponding to the combination, It is possible to prevent the surplus correlation value from remaining, and to realize a highly accurate reception response vector estimation with a small amount of calculation.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. In the drawings, the same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals and description thereof will not be repeated.
[0032]
In the mobile communication system (PHS) as the background of the present invention, in order to improve the frequency utilization efficiency of radio waves, the same time slot of the same frequency is spatially divided to pass the mobile terminal device of multiple users to the base station. It is assumed that a PDMA system capable of multiple connection is adopted.
[0033]
In this PDMA system, signals from each user's mobile terminal apparatus are separated and extracted by known adaptive array processing.
[0034]
The background of the present invention will be described below. First, a general reception response vector estimation method will be described.
[0035]
For example, it is assumed that the base station has four antennas and
[0036]
In this case, the reception response vector H1 of the
[0037]
H1 = [h11, h21, h31, h41]
H2 = [h12, h22, h32, h42]
Here, it is assumed that
[0038]
On the other hand, the signals received by the four antennas are X1 (t), X2 (t), X3 (t), and X4 (t), and the received signals of
[0039]
X1 (t) = h11 · S1 (t) + h12 · S2 (t) + N1 (t)
X2 (t) = h21 · S1 (t) + h22 · S2 (t) + N2 (t)
X3 (t) = h31 · S1 (t) + h32 · S2 (t) + N3 (t)
X4 (t) = h41 · S1 (t) + h42 · S2 (t) + N4 (t)
Here, N1 (t), N2 (t), N3 (t), and N4 (t) are noise components.
[0040]
The reception response vector of the desired
[0041]
E [X1 (t) ・ S1 * (t)] = E [h11 · S1 (t) · S1 * (t) + h12 ・ S2 (t) ・ S1 * (t) + N1 (t) ・ S1 * (t)] ... (1)
E [X2 (t) ・ S1 * (t)] = E [h21 · S1 (t) · S1 * (t) + h22 ・ S2 (t) ・ S1 * (t) + N2 (t) ・ S1 * (t)] ... (2)
E [X3 (t) ・ S1 * (t)] = E [h31 · S1 (t) · S1 * (t) + h32 ・ S2 (t) ・ S1 * (t) + N3 (t) ・ S1 * (t)] ... (3)
E [X4 (t) ・ S1 * (t)] = E [h41 · S1 (t) · S1 * (t) + h42 ・ S2 (t) ・ S1 * (t) + N4 (t) ・ S1 * (t)] ... (4)
Here, the received signal S1 (t) and its complex conjugate, S1 * The ensemble average with (t) is E [S1 (t) · S1 * (t)] = 1. Further, S1 which is a complex conjugate of the noise component Nn (t) random in time series and the received signal S1 (t). * The average ensemble with (t) is E [Nn (t) · S1 * (t)] = 0.
[0042]
Therefore, the above equations (1) to (4) are expressed as the following equations (5) to (8), respectively.
[0043]
E [X1 (t) ・ S1 * (t)] = h11 + h12 · E [S2 (t) · S1 * (t)] ... (5)
E [X2 (t) ・ S1 * (t)] = h21 + h22 · E [S2 (t) · S1 * (t)] ... (6)
E [X3 (t) ・ S1 * (t)] = h31 + h32 · E [S2 (t) · S1 * (t)] ... (7)
E [X4 (t) ・ S1 * (t)] = h41 + h42 · E [S2 (t) · S1 * (t)] ... (8)
Here, the complex conjugate S1 of the received signal S2 (t) of the
[0044]
h11 = E [X1 (t) · S1 * (t)] ... (9)
h21 = E [X2 (t) · S1 * (t)] ... (10)
h31 = E [X3 (t) · S1 * (t)] ... (11)
h41 = E [X4 (t) · S1 * (t)] ... (12)
However, the term E [S2 (t) · S1 in the equations (5) to (8) * (t)] is not necessarily zero. This is because there is no guarantee that the signal S1 (t) and the signal S2 (t) are uncorrelated in time series. Therefore, long term (over a large number of data symbols) time average is required to make this term completely zero.
[0045]
However, as described above, due to the time restriction on the signal processing of the system, it is not possible to take a sufficiently long time average (of the number of symbols) (as described above, with a data period of about 20 symbols at most). is there).
[0046]
In practice, the term E [S2 (t) · S1 * (t)] can be considerably reduced, but if the interference component S2 (t) is large in the first place, E [S2 (t) · S1 * (t)] remains as a relatively large term.
[0047]
Therefore, such surplus term E [S2 (t) · S1 * (t)] remains in the equations (5) to (8), the estimated reception response vector does not become the above equations (9) to (12), and the estimation accuracy of the reception response vector is It will deteriorate.
[0048]
In the conventional method, an arbitrary multiple symbol period is used as the ensemble average period, and therefore, the surplus term E [S2 (t) · S1 within a limited period. * It was difficult to make (t)] zero.
[0049]
In contrast, in the present invention, S2 (t) · S1 * A combination of data symbols such that when the time average of (t) is taken, the result is zero is found in advance, and the reception response vector is calculated (averaged) for such symbols. Is. As a result, the cross-correlation value (E [S2 (t) · S1) of signals between users (desired user and interfering user) * (t)]) remaining (influence on the reception response vector) can be suppressed, and a highly accurate reception response vector can be estimated with a small amount of calculation.
[0050]
The basic principle of the reception response vector estimation method according to the present invention will be described below with reference to FIGS.
[0051]
As described above, the basic principle of the present invention is that the surplus term E [S2 (t) · S1 which is the time average of the cross-correlation values of signals between users. * (t)] is found to be zero (that is, 0 + 0j) and a combination of canceling components is found, and the averaging process is performed in the data period.
[0052]
Such a method will be described by taking, as an example, a case where two users are path-multiplexed under the π / 4 shift QPSK (Quaternary Phase Shift Keying) modulation method employed in PHS and the like.
[0053]
FIG. 1 is a diagram showing the arrangement of reference signal points A to H in the π / 4 shift QPSK modulation system, and FIG. 2 is a table showing patterning (I, Q coordinates) of these reference signal points A to H. . In the π / 4 shift QPSK modulation method, each symbol point always has a true signal point at any of eight reference signal points A to H on (I, Q) coordinates. Actually, the signal after adaptive array processing from each user is distributed in the vicinity of any one of the reference signal points A to H on the (I, Q) coordinates.
[0054]
Here, when the reception response vector is estimated using the above-described equations (1) to (4), the cross-correlation E [S1 (t) · S1 between the desired users. * In order for (t)] to be 1, the sampling of the signal S1 (t) is performed at the timing t corresponding to the reference signal points A to H in FIG. That is, E [S1 (t) · S1 using the data symbol in the case where the signal of the
[0055]
When the base station arrival timing of the desired
[0056]
FIG. 3 shows cross-correlation values S2 (t) · S1 depending on signal points that can be taken by the signal S1 (t) of the
[0057]
These cross-correlation values S2 (t) · S1 * The output result of (t) eventually becomes one of the eight reference signal points A to H in FIG. 1 as shown in the table of FIG.
[0058]
Here, focusing on FIG. 1 and FIG. 2, when the reference signal points A (1, 0) and E (-1, 0) are averaged, 0 + 0j is obtained. Similarly, when the reference signal points B (0.71, 0.71) and F (−0.71, −0.71) are averaged, 0 + 0j is obtained, and the reference signal points C (0, 1) and G (0 , -1) is 0 + 0j, and the reference signal points D (-0.71, 0.71) and H (0.71, -0.71) are averaged to 0 + 0j.
[0059]
Therefore, the surplus term E [S2 (t) · S1 * (t)] is set to zero, a combination of signal points (corresponding to the above (A, E), (B, F), This can be achieved by selecting (C, D), (D, H)) and performing an averaging process.
[0060]
As actual processing, modulated signals S1 (t) and S2 (t) obtained by remodulating the demodulated data (bit strings) extracted by the adaptive array processing of
[0061]
E [S2 (t) · S1 which is a surplus term is obtained by obtaining data of signal points of cross-correlation values that are canceled out by averaging in such a combination and performing averaging processing. * (t)] can be set to zero, and the reception response vector can be estimated as shown in equations (9) to (12).
[0062]
Next, a method for selecting a combination for canceling the cross-correlation value will be described with reference to FIG. In FIG. 4, time t indicates a data section consisting of 120 symbols of 1 to 120, and calculated modulation signals S1 (t) and S2 (t) and their cross-correlation values corresponding to each symbol. S2 (t) ・ S1 * (t) is illustrated.
[0063]
Note that the estimation principle of the present invention is not limited to the case where the number of multiple users is two users, but can be similarly applied when the number of users increases to three users and four users. In the example of FIG. 4, for each symbol, the modulation signal S3 (t) of the third user,
[0064]
Referring to FIG. 5, for example, cross-correlation values corresponding to times (symbols) t = 1 and t = 119 are combined and averaged.
[0065]
[0066]
Further, the cross-correlation values S3 (t) · S1 of
[0067]
For example, a procedure for actually obtaining the reception response vector h11 of the
[0068]
The reception response vector RV1 (1) at time t = 1 is RX1 (1) · S1 at time t = 1. * (1) and RX1 (119) · S1 at time t = 119 paired with (1) * It is obtained by taking the average with (119). That is, it is expressed as the following equation.
[0069]
RV1 (1) = [RX1 (1) ・ S1 * (1) + RX1 (119) ・ S1 * (119)] / 2 ... (13)
= [H11 (1) ・ S1 (1) ・ S1 * (1) + h12 (1) ・ S2 (1) ・ S1 * (1) + h13 (1) ・ S3 (1) ・ S1 * (1) + N1 (1) ・ S1 * (1) + h11 (119) ・ S1 (119) ・ S1 * (119) + h12 (119) ・ S2 (119) ・ S1 * (119) + h13 (119) ・ S3 (119) ・ S1 * (119) + N1 (119) ・ S1 * (119)] / 2
= [H11 {S1 (1) · S1 * (1) + S1 (119) ・ S1 * (119)}] / 2+ [h12 {S2 (1) · S1 * (1) + S2 (119) ・ S1 * (119)}] / 2+ [h13 {S3 (1) · S1 * (1) + S3 (119) ・ S1 * (119)}] / 2+ [N1 (1) · S1 * (1) + N1 (119) ・ S1 * (119)] / 2
Here, as described above, at time t = 1, 119, the cross-correlation value S2 (t) · S1. * When taking the average of (t), the cross-correlation value S2 (t) · S1 * (t) is 0 + 0j, and the cross-correlation value S3 (t) · S1 * When the average of (t) is taken, the cross-correlation value S3 (t) · S1 * (t) is 0 + 0j. Therefore, the reception response vector RV1 (1) is as follows.
[0070]
RV1 (1) = h11 + 0 + 0 + (noise component)
Since the noise component becomes zero when the averaging number is increased, the reception response vector RV1 (1) = h11 is finally obtained.
[0071]
FIG. 5 is a functional block diagram showing an overall configuration of a base station of a mobile communication system (for example, PHS) according to the present invention.
[0072]
Referring to FIG. 5, signals from mobile terminal apparatuses of a plurality of users received by a plurality of base stations, for example, four
[0073]
The four systems of received signals from the respective antennas converted into digital signals are given to a digital signal processor (DSP) 14 via a
[0074]
The four received signals given to the
[0075]
The
[0076]
The synchronization
Next, a known adaptive array process is performed on the received signal by the adaptive array processing unit 15c, and the received signals of the
[0077]
The separated and extracted signals for each user are demodulated by the
[0078]
The reception response vector
[0079]
In the estimation process, a signal for controlling the transmission timing for the
[0080]
On the other hand, data to be transmitted by the
[0081]
Further, the weights for the
[0082]
The outputs of the
[0083]
The transmission signal synthesis processing unit 16e synthesizes the transmission signals of the
[0084]
The four transmission signals converted into analog signals by the A / D and D /
[0085]
[Embodiment 1]
FIG. 6 is a flowchart for explaining a reception response vector estimation method according to the first embodiment of the present invention realized by the
[0086]
Referring to FIG. 6, it is assumed that reception / demodulation processing by adaptive array processing of a plurality of path multiplexed users is completed at the start of processing.
[0087]
First, in step S1, it is determined whether or not there is a reception error in the demodulated data (bit string) of all the multiple users. If even one user has a reception error, the reception response vector cannot be accurately estimated. Therefore, the reception response vector estimation process ends in step S2, and the most recent frame (for example, the previous frame) in which no reception error has occurred. The calculated reception response vector is used as the reception response vector of the current frame.
[0088]
On the other hand, if it is determined in step S1 that there is no reception error in the demodulated data of all multiplex users, it is determined in step S3 whether or not the reception timing difference between all multiplex users is an integral multiple of the symbol period. The
[0089]
If it is determined that this condition is not satisfied, the operation principle of the present invention cannot be realized as described above, so that in step S4, the reception timing difference among all the multiplexed users becomes an integral multiple of the symbol period. Transmission timing control from the base station to the user terminal is executed. Details of the process of step S4 will be described later.
[0090]
By such base station transmission timing control, the multiplicity X of the current time slot (path multiplex connection by the number of multiplexed users X) is realized in step S5. In step S6, this is not the present invention, but described above. The reception response vector is estimated by conventional processing.
[0091]
On the other hand, if it is determined in step S3 that the reception timing difference between all the multiplexed users is an integral multiple of the symbol period, in step S7, processing related to the first user (X = 1) of the X multiplexed users (X = 1) User loop) is set.
[0092]
Next, in step S8, the cross-correlation value between users is specified as one of eight reference signal points from the table shown in FIG. 3, for example, using the demodulated signals of the user X (= 1) and all other users. And ask. For example, as shown in FIG. 4, such processing is performed for each symbol in the entire section of the frame (120 symbols) (where each symbol time is represented by t = 1 to 120), and time t = 1. A table corresponding to each of ~ 120 is created.
[0093]
Then, in step S9, as described above with reference to the table of FIG. 4, a combination for canceling the cross-correlation value (set to 0 + 0j) is searched. Details of the processing in step S9 will be described later.
[0094]
In step S10, as a result of the search in step S9, it is determined whether there is a combination that cancels the cross-correlation value. If there is no such combination, the process proceeds to step S6, and the reception response vector is estimated not by the present invention but by the conventional process described above.
[0095]
On the other hand, if it is determined in step S10 that there is a combination that cancels the cross-correlation value, in step S11, the reception response vectors RV1 (X) to RV4 (X) corresponding to the
[0096]
That is, when a combination of times (a plurality of times from t = 1 to 120) corresponding to the canceled cross-correlation value combination determined in step S9 is represented by z, each received signal of
[0097]
Similarly, assuming that the demodulated signal of user number X of the user loop is SX (z), the reception response vector of each antenna number is a combination of times z of the multiplication results of the received signal of each antenna and the demodulated signal of the user. Is the sum of That is, it is expressed as follows.
[0098]
RV1 (X) = Σ (RX1 (z) · SX * (Z)) ... (14)
RV2 (X) = Σ (RX2 (z) · SX * (Z)) ... (15)
RV3 (X) = Σ (RX3 (z) · SX * (Z)) ... (16)
RV4 (X) = Σ (RX4 (z) · SX * (Z)) ... (17)
A reception response vector vector corresponding to the user X = 1 is calculated by calculating each of these expressions by the cross-correlation value averaging process like the expansion expression of the expression (13).
[0099]
In step S12, it is determined whether or not the user loop X has reached the multiplex number in the current slot. If not, X is incremented by 1 and the process returns to step S8, and the processes from step S8 to step S11 are repeated.
[0100]
Until it is determined in step S12 that X has reached the multiplex number, the processing in steps S8 to S11 is repeated, and a reception response vector for each user is obtained in step S11. In step S12, X is the current slot. If it is determined that the multiplexing number has been reached, the reception response vector estimation process is terminated.
[0101]
Next, FIG. 7 is a flowchart showing a combination search process for canceling the cross-correlation value in step S9 of FIG.
[0102]
First, in step S21, a process (symbol loop) regarding the first symbol (t = 1) of 120 symbols of the frame is set.
[0103]
In step S22, for example, the cross-correlation value between the user X and each of the other users at time t (= 1) in the table of FIG. 4 is set.
[0104]
Next, in step S23, each cross-correlation value at time t (= 1) is multiplied by (−1 + 0j).
[0105]
In step S24, another time t1 in which a cross-correlation value matching the multiplication result in step S23 exists is searched for in the frame (t = 1 to 120).
[0106]
If such a time t1 does not exist in step S24, the process proceeds to step S26. On the other hand, if such a time t1 exists in step S24, then in step S25, the symbol loop t (= 1) and the found time t1 (t = 1 and 119 in the example of FIG. 4) are cross-correlated. Stored as data used for averaging values (ensemble averaging).
[0107]
In step S26, it is determined whether or not the symbol loop t has reached t = 120, that is, whether or not the search has been completed for all of the times t = 1 to 120. If not, t is incremented by 1 and step is performed. Returning to S22, the processing from step S22 to step S25 is repeated.
[0108]
Until it is determined in step S26 that t has reached 120, which is the total number of symbols, the processing in steps S22 to S26 is repeated, and time data for canceling the cross-correlation value is stored in step S25. If it is determined in step S26 that t has reached 120, which is the total number of symbols, and the search has been completed for all times t = 1 to 120, the search process ends.
[0109]
Next, FIG. 8 is a flowchart showing the transmission timing control in step S4 of FIG. As described above, for example, in the case of the π / 4 shift QPSK modulation system, the modulation signal of each user can be sampled at any timing (reference timing) of 8 reference signal points. The principle of the present invention is realized.
[0110]
On the other hand, a signal sampled at a timing slightly deviated from the reference timing does not converge to eight reference signal points, and the principle of the present invention cannot be applied.
[0111]
That is, the principle of the present invention can be applied only when the base station arrival timing difference of each user connected by path multiplexing is an integer symbol multiple, but in other cases, the principle of the present invention cannot be applied. .
[0112]
In general, it is accidental that the difference in base station arrival timing of each user connected by path multiplexing is an integer symbol multiple, and it is considered probabilistically low.
[0113]
That is, in a mobile communication system, it is normally possible that the difference in distance between each of a plurality of mobile terminal apparatuses connected in multiple ways and the base station is large. The reception timing between multiple users in a base station is usually likely to change due to the delay time due to the distance difference.
[0114]
In addition to the time delay due to such a distance difference, the time difference in reception timing may change during reception of the base station due to the difference in characteristics of each mobile terminal apparatus. That is, the standard determines that a mobile terminal apparatus transmits a signal to a base station after a predetermined time from receiving a signal from the base station. A terminal that transmits a transmission signal to the base station earlier than the predetermined time after receiving a transmission signal from the base station, or a terminal that transmits a transmission signal to the base station later than the predetermined time. Exists.
[0115]
Therefore, in order to realize the present invention, it is necessary to make the difference in the reception timings of all users connected in path multiplex connection an integral multiple of the symbol period.
[0116]
As a method for controlling the reception timing from the mobile terminal apparatus in the base station, it is effective to control the transmission timing from the base station to the mobile terminal apparatus.
[0117]
The reason why the reception timing for each user can be controlled by controlling the transmission timing for each user will be described.
[0118]
For example, in a mobile communication system such as PHS, for the timing of signal transmission / reception between a base station and a mobile terminal device, the mobile terminal device is directed to the base station a predetermined time after receiving a signal from the base station. The standard determines that signals are transmitted.
[0119]
That is, if the signal transmission timing is shifted for each user in the base station, the signal reception timing is shifted for each corresponding mobile terminal device. Therefore, the timing for transmitting a signal from each mobile terminal apparatus to the base station is also shifted for each mobile terminal apparatus.
[0120]
As a result, the timing of signal reception from each mobile terminal apparatus in the base station is shifted for each mobile terminal apparatus.
[0121]
In this way, in the base station, by controlling the signal transmission timing for each mobile terminal device, the reception timing from each mobile terminal device in the base station can be indirectly controlled. It is also possible to control the reception timing so as to leave.
[0122]
In general, in the base station, by maximizing the time difference of the transmission timing for a plurality of users that are path-multiplex connected to the same time slot, it is possible to prevent the reception timings from these users from approaching each other, It has been proposed to stabilize the communication quality at the time of path multiplex connection.
[0123]
Referring to FIG. 8, in step S31, the movement position of the transmission timing is calculated by normal base station transmission timing control (for example, maximization of the transmission timing difference described above).
[0124]
Next, in step S32, it is determined whether or not the reception timing difference of all users connected by path multiplexing is an integer multiple of the symbol period. If it is determined that the number is an integral multiple, the process proceeds to step S33, and normal base station transmission timing control (in this example, maximization of the transmission timing difference as described above) is executed.
[0125]
On the other hand, if it is determined in step S32 that the number is not an integral multiple, it is determined in step S34 whether or not users connected by path multiplexing correspond to different unique words (UW).
[0126]
In general, in PHS, UW is a known signal sequence common to all users. For this reason, a plurality of multiple users cannot be separated by UW, and the transmission timing difference needs to be maximized in order to prevent the proximity of reception timings from these users.
[0127]
On the other hand, it can be considered that a plurality of UWs are provided and different UWs are provided for each user. In that case, since multiple users can be separated by UW, it is not necessary to provide a transmission timing difference in the base station.
[0128]
In step S34, it is determined whether or not multiple users are compatible with such multiple UWs. In the case of supporting a plurality of UWs, the reception timings of all the multiplexed users can be separated even if the reception timings of all the multiplexed users are close to each other. Such transmission timing control is performed.
[0129]
On the other hand, if it is determined in step S34 that it does not support a plurality of UWs, the process proceeds to step S36 so that the reception timing difference of all users connected by path multiplexing is an integral multiple (other than 0) of the symbol period. Transmission timing control.
[0130]
As described above, according to the first embodiment of the present invention, a combination of cross-correlation values that becomes zero when combined and averaged is selected from cross-correlation values for each symbol of signals from a plurality of users. Since the reception response vector is calculated for each symbol corresponding to the combination, it is possible to estimate the reception response vector with high accuracy with a small amount of calculation.
[0131]
[Embodiment 2]
In the table of cross-correlation values between users as shown in FIG. 4, when the number of multiple users increases to 3 users and 4 users, the types of cross-correlation values that are combinations of users for each symbol t are also increased. It will increase.
[0132]
On the other hand, the number of symbols in each frame is limited to 120 symbols in PHS, for example, and when the number of multiple users increases, find a combination of cross-correlation values that can be offset within the entire interval of 120 symbols. Becomes difficult. For example, as shown in the example of FIG. 4, when only two symbols (t = 1, 119) can be canceled, noise may be included, and the number of samples for the averaging process may be too small. There is a risk of deterioration of the vector estimation accuracy.
[0133]
On the other hand, there is a problem that even if the number of combinations is too large, the amount of extra calculation increases.
[0134]
Therefore, in the second embodiment of the present invention, the minimum value of the number of cross-correlation value combinations to be subjected to averaging processing (ensemble averaging) is determined in advance, and if the value is less than that value, the control according to the present invention is not performed. It is intended to prevent deterioration of the estimation accuracy of the reception response vector. Also, if the number of combinations reaches a certain number sufficient for estimation, the search is terminated at that time to prevent an increase in the amount of calculation.
[0135]
FIG. 9 is a flowchart for explaining a reception response vector estimation method according to the second embodiment of the present invention realized by the
[0136]
That is, the search process in step S40 in FIG. 9 is executed instead of the search in step S9 in FIG. 6, and the determination process for the number of combinations in step S41 in FIG. 9 is performed instead of the determination of the presence / absence of combinations in step S10 in FIG. Is executed.
[0137]
First, in step S40, basically, as in step S9 of FIG. 6, a combination for canceling the cross-correlation value (set to 0 + 0j) is searched. However, in step S40 in FIG. 9, when the number of cross-correlation value combinations reaches a predetermined number, the search process is terminated at that point to prevent an increase in the amount of calculation.
[0138]
FIG. 10 is a flowchart showing the search process in step S40. The flowchart shown in FIG. 10 is the same as the flowchart of the first embodiment shown in FIG. 7 except for the following points, and the description of common parts is omitted.
[0139]
First, in step S51, in addition to the symbol loop setting in step S21 of FIG. 7, the number Z of cross-correlation values (corresponding symbols t) to be subjected to ensemble averaging is set to zero.
[0140]
Then, in step S52, in addition to storing the data (symbol t pair) to be ensemble averaged in step S25 of FIG. 7, the average number Z is incremented by 2 corresponding to the symbol t pair.
[0141]
In step S53, it is determined whether or not the average number Z is equal to or greater than the predetermined value β, in addition to determining whether or not the search has been completed for all times t = 1 to 120 in step S26 of FIG. . The predetermined value β is set to an averaging number that allows the reception response vector to be estimated with a certain accuracy.
[0142]
In step S53, even if the symbol loop t has not reached 120, if the average number Z is equal to or greater than the predetermined value β, the process is terminated at that point to prevent an increase in calculation amount.
[0143]
Next, returning to FIG. 9, in step S41, it is determined whether or not the number of combinations that cancel the cross-correlation value searched in step S40 is equal to or greater than a predetermined value α. The predetermined value α is set to the minimum number that can estimate the reception response vector without causing deterioration in accuracy.
[0144]
If it is determined in step S41 that it is not equal to or greater than the predetermined value α, the process proceeds to step S6, and the reception response vector is estimated by the conventional process described above, not by the present invention.
[0145]
On the other hand, if it is determined in step S41 that the value is greater than or equal to the predetermined value α, the reception response vectors RV1 (X) to RV4 (X) corresponding to the
[0146]
As described above, according to the second embodiment of the present invention, when the number of combinations of cross-correlation values for averaging processing is not sufficient, the reception response vector estimation method according to the present invention is terminated and the estimation accuracy deteriorates. In addition, when the number reaches a certain number, the combination search can be terminated to prevent an increase in the amount of extra calculation.
[0147]
The embodiment disclosed this time should be considered as illustrative in all points and not restrictive. The scope of the present invention is defined by the terms of the claims, rather than the description above, and is intended to include any modifications within the scope and meaning equivalent to the terms of the claims.
[0148]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, among cross-correlation values for each symbol of signals from a plurality of mobile terminal apparatuses, a combination of cross-correlation values that becomes zero when combined and time-averaged is selected. Since the reception response vector is calculated for each symbol corresponding to the combination, it is possible to realize a highly accurate reception response vector estimation with a small amount of calculation.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an arrangement of reference signal points in a π / 4 shift QPSK modulation method used in the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing patterning of reference signal points shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a diagram showing a table of cross-correlation values of signal components between users.
FIG. 4 is a diagram showing a table for explaining a method for selecting a combination of cross-correlation values according to the present invention.
FIG. 5 is a functional block diagram showing an overall configuration of a base station according to the present invention.
FIG. 6 is a flowchart showing a reception response vector estimation method according to
7 is a flowchart showing a method for selecting a combination of cross-correlation values in the reception response vector estimation method shown in FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is a flowchart showing a base station transmission timing control method in the reception response vector estimation method shown in FIG. 6;
FIG. 9 is a flowchart showing a reception response vector estimation method according to
10 is a flowchart showing a method for selecting a combination of cross-correlation values in the reception response vector estimation method shown in FIG.
[Explanation of symbols]
1, 2, 3, 4 Antenna, 5, 6, 7, 8 Transmission / reception circuit, 5a, 6a, 7a, 8a RF circuit, 9, 10, 11, 12 A / D and D / A converter, 13 Circulator, 14 DSP, 15 reception processing unit, 15a synchronization processing unit, 15b synchronization window control unit, 15c adaptive array processing unit, 15d detection unit, 16 transmission processing unit, 16a modulation processing unit, 16b, 16c multiplier, 16d transmission timing control unit, 16e Transmission signal synthesis processing unit, 17 Reception response vector estimation processing unit.
Claims (18)
前記複数のアンテナで受信した前記複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、前記複数のの移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出する信号抽出手段と、
前記信号抽出手段によってシンボルごとに抽出された前記複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに前記複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定する相関値算出手段と、
前記相関値算出手段によりそれぞれのシンボルに対応して算出された複数の前記相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せを選択する相関値選択手段と、
前記選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて前記受信応答ベクトルを推定する演算手段とを備える、無線受信装置。A radio reception apparatus that receives signals from a plurality of mobile terminal apparatuses using a plurality of antennas, wherein a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integer multiple of a symbol period,
Adaptive array processing is performed on signals from the plurality of mobile terminal apparatuses received by the plurality of antennas, and signals from the plurality of mobile terminal apparatuses are extracted at any one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. Signal extraction means for
Correlation value calculating means for specifying a cross-correlation value of signals from the plurality of mobile terminal devices extracted for each symbol by the signal extraction means as any of the plurality of predetermined reference signal points for each symbol;
Correlation value selection means for selecting a combination of the cross-correlation values that is (0 + 0j) when averaged in combination among the plurality of cross-correlation values calculated corresponding to each symbol by the correlation value calculation means. When,
A radio receiving apparatus comprising: arithmetic means for estimating the reception response vector in symbols respectively corresponding to the selected combination of cross-correlation values.
前記組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せの個数が前記所定数以上あるときに、前記演算手段による受信応答ベクトルの推定を許可する推定許可手段とをさらに備える、請求項1に記載の無線受信装置。Combination number determination means for determining whether or not the number of combinations of the cross-correlation values that become (0 + 0j) when averaged in combination is equal to or greater than a predetermined number;
An estimation permission unit that permits estimation of a reception response vector by the calculation unit when the number of combinations of the cross-correlation values that are (0 + 0j) when the combination is averaged is equal to or greater than the predetermined number; The wireless receiver according to claim 1.
前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように前記複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御する送信タイミング制御手段とをさらに備える、請求項1または2に記載の無線受信装置。Timing difference determination means for determining whether or not a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal devices is an integral multiple of a symbol period;
If the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is not an integral multiple of the symbol period, the plurality of movements so that the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of the symbol period The radio reception apparatus according to claim 1, further comprising transmission timing control means for controlling transmission timing for the terminal apparatus.
前記相関値算出手段によりあるシンボルに対応して算出された前記相互相関値に対して(−1+0j)を乗算する乗算手段と、
前記乗算手段の乗算結果と同じ値の前記相互相関値が算出された他のシンボルを特定するシンボル特定手段と、
前記あるシンボルおよび前記他のシンボルのそれぞれにおける前記相互相関値を前記相互相関値の組合せとして選択する選択手段とを含む、請求項1から4のいずれかに記載の無線受信装置。The correlation value selection means includes:
Multiplying means for multiplying the cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by the correlation value calculating means by (−1 + 0j);
Symbol specifying means for specifying other symbols for which the cross-correlation value having the same value as the multiplication result of the multiplication means is calculated;
The radio reception apparatus according to claim 1, further comprising selection means for selecting the cross-correlation value in each of the certain symbol and the other symbol as a combination of the cross-correlation values.
前記複数のアンテナで受信した前記複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、前記複数の移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出するステップと、
前記シンボルごとに抽出された前記複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに前記複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定するステップと、
それぞれのシンボルに対応して算出された複数の前記相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せを選択するステップと、
前記選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて前記受信応答ベクトルを演算するステップとを備える、受信応答ベクトル推定方法。A reception response vector estimation method in a radio reception apparatus that receives signals from a plurality of mobile terminal apparatuses using a plurality of antennas, wherein a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of a symbol period. Yes,
Adaptive array processing is performed on signals from the plurality of mobile terminal apparatuses received by the plurality of antennas, and signals from the plurality of mobile terminal apparatuses are extracted at any one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. Steps,
Identifying a cross-correlation value of signals from the plurality of mobile terminal devices extracted for each symbol as one of the plurality of predetermined reference signal points for each symbol;
Selecting a combination of the cross-correlation values that is (0 + 0j) when averaged in combination among the plurality of cross-correlation values calculated corresponding to each symbol;
Calculating a reception response vector for each symbol corresponding to the selected combination of cross-correlation values.
前記組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せの個数が前記所定数以上あるときに、前記受信応答ベクトルの推定を許可するステップとをさらに備える、請求項7に記載の受信応答ベクトル推定方法。Determining whether the number of combinations of the cross-correlation values that become (0 + 0j) when averaged in combination is greater than or equal to a predetermined number;
The method of claim 7, further comprising: allowing estimation of the reception response vector when the number of combinations of the cross-correlation values that are (0 + 0j) when the combination is averaged is equal to or greater than the predetermined number. Receiving response vector estimation method.
前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように前記複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御するステップとをさらに備える、請求項7または8に記載の受信応答ベクトル推定方法。Determining whether a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal devices is an integral multiple of a symbol period;
If the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is not an integral multiple of the symbol period, the plurality of movements so that the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of the symbol period The reception response vector estimation method according to claim 7, further comprising a step of controlling transmission timing for the terminal device.
あるシンボルに対応して算出された前記相互相関値に対して(−1+0j)を乗算するステップと、
前記乗算結果と同じ値の前記相互相関値が算出された他のシンボルを特定するステップと、
前記あるシンボルおよび前記他のシンボルのそれぞれにおける前記相互相関値を前記相互相関値の組合せとして選択するステップとを含む、請求項7から10のいずれかに記載の受信応答ベクトル推定方法。The step of selecting a combination of the cross-correlation values includes
Multiplying the cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by (−1 + 0j);
Identifying another symbol for which the cross-correlation value having the same value as the multiplication result is calculated;
The reception response vector estimation method according to claim 7, further comprising: selecting the cross-correlation value in each of the certain symbol and the other symbol as a combination of the cross-correlation values.
前記複数のアンテナで受信した前記複数の移動端末装置からの信号にアダプティブアレイ処理を施して、前記複数の移動端末装置からの信号をシンボルごとに複数の所定の基準信号点のいずれかにおいて抽出するステップと、
前記シンボルごとに抽出された前記複数の移動端末装置からの信号の相互相関値を、シンボルごとに前記複数の所定の基準信号点のいずれかとして特定するステップと、
それぞれのシンボルに対応して算出された複数の前記相互相関値のうち、組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せを選択するステップと、
前記選択された相互相関値の組合せにそれぞれ対応するシンボルにおいて前記受信応答ベクトルを演算するステップとを実行させる、受信応答ベクトル推定プログラム。A reception response vector estimation program in a radio reception apparatus that receives signals from a plurality of mobile terminal apparatuses using a plurality of antennas, wherein a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of a symbol period Yes, on the computer,
Adaptive array processing is performed on signals from the plurality of mobile terminal apparatuses received by the plurality of antennas, and signals from the plurality of mobile terminal apparatuses are extracted at any one of a plurality of predetermined reference signal points for each symbol. Steps,
Identifying a cross-correlation value of signals from the plurality of mobile terminal devices extracted for each symbol as one of the plurality of predetermined reference signal points for each symbol;
Selecting a combination of the cross-correlation values that is (0 + 0j) when averaged in combination among the plurality of cross-correlation values calculated corresponding to each symbol;
And a step of calculating the reception response vector for each symbol corresponding to the selected combination of cross-correlation values.
前記組合せて平均化したときに(0+0j)となる前記相互相関値の組合せの個数が前記所定数以上あるときに、前記受信応答ベクトルの推定を許可するステップとをさらにコンピュータに実行させる、請求項13に記載の受信応答ベクトル推定プログラム。Determining whether the number of combinations of the cross-correlation values that become (0 + 0j) when averaged in combination is greater than or equal to a predetermined number;
The computer is further configured to allow the estimation of the reception response vector when the number of combinations of the cross-correlation values that become (0 + 0j) when the combination is averaged is equal to or greater than the predetermined number. 14. A reception response vector estimation program according to item 13.
前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍でなければ、前記複数の移動端末装置からの信号の受信タイミング差がシンボル期間の整数倍となるように前記複数の移動端末装置に対する送信タイミングを制御するステップとをさらにコンピュータに実行させる、請求項13または14に記載の受信応答ベクトル推定プログラム。Determining whether a reception timing difference of signals from the plurality of mobile terminal devices is an integral multiple of a symbol period;
If the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is not an integral multiple of the symbol period, the plurality of movements so that the reception timing difference of the signals from the plurality of mobile terminal apparatuses is an integral multiple of the symbol period The reception response vector estimation program according to claim 13 or 14, further causing the computer to execute a step of controlling transmission timing for the terminal device.
あるシンボルに対応して算出された前記相互相関値に対して(−1+0j)を乗算するステップと、
前記乗算結果と同じ値の前記相互相関値が算出された他のシンボルを特定するステップと、
前記あるシンボルおよび前記他のシンボルのそれぞれにおける前記相互相関値を前記相互相関値の組合せとして選択するステップとを含む、請求項13から16のいずれかに記載の受信応答ベクトル推定プログラム。The step of selecting a combination of the cross-correlation values includes
Multiplying the cross-correlation value calculated corresponding to a certain symbol by (−1 + 0j);
Identifying another symbol for which the cross-correlation value having the same value as the multiplication result is calculated;
The reception response vector estimation program according to claim 13, further comprising: selecting the cross-correlation value in each of the certain symbol and the other symbol as a combination of the cross-correlation values.
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