JP3935415B2 - Pore-forming agent, method for producing pore-forming agent, porous ceramic filter, and method for producing porous ceramic filter - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、造孔剤、該造孔剤の製造方法、造孔剤を用いて得られる多孔質セラミックフィルタおよび多孔質セラミックフィルタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、多孔質のセラミックフィルタとして、コージェライトあるいは炭化ケイ素からなるハニカム構造体の隔壁を多孔質構造と為して、そのような隔壁を通過せしめることにより、ガス等の流体に対してフィルタ機能を持たせた多孔質ハニカムフィルタが種々提案され、例えばディーゼル車から排出される排ガスの微粒子捕集用フィルタ(ディーゼルパティキュレートフィルタ)として実用されている。
【0003】
このような多孔質ハニカムフィルタにおいては、多孔質の平均細孔径(以下細孔径と呼ぶ)および気孔率がフィルタの性能を決定する非常に重要な因子であり、特にディーゼルパティキュレートフィルタの如き多孔質セラミックフィルタにあっては、微粒子の捕集効率、圧損、捕集時間の関係から、細孔径が大きく、気孔率の大きいフィルタが望まれている。
【0004】
従来、細孔径の制御は、フィルタの原料となるセラミック組成物中の骨材粒子径を適宜選択することにより行われてきたが、骨材粒子に制限があるため原料コストや生産性の面で問題がある。
そこで、特許文献1には骨材粒子の種類に影響されずに、細孔径の制御する方法としてはセラミック組成物に有機高分子を添加する方法などが提案されている。
【特許文献1】
特開2000−288325号公報
【0005】
一方、気孔率を向上させるためにはグラファイト粒子などを造孔剤としてセラミック組成物中に添加する方法が一般的である。
しかしながら、気孔率をさらに向上させようとして、造孔剤を多量に使用すると、焼成時間が延長して工数増となると共に、造孔剤の燃焼熱の増加によりフィルタに歪みがかかり、フィルタにクラックが生じるという問題を生ずる。
【0006】
すなわち、セラミックフィルタにおいては低熱膨張化、耐熱衝撃性の向上が重要である。
そこで、燃焼熱を押さえるために、発明者らは造孔剤として中空のポリマー粒子を使用することに着想したが、既存の中空ポリマー粒子では造孔剤としては小さすぎる、また発泡による中空ポリマー粒子では粒子強度が不足してセラミック組成物を混合するとき、あるいは成形するときに、機械的剪断力により粒子が破壊されるという問題を生じ、造孔剤として機能するために適切な粒径および強度を有する中空ポリマー粒子は存在しなかった。
【0007】
中空ポリマー粒子の製造方法としては、例えば特許文献2には、親水性モノマー、架橋性モノマーおよび油性物質が一定の割合で共存する分散液を懸濁重合または乳化重合を実施することにより、該油性物質を内孔中に含有するポリマー粒子を得た後、油性物質を除去して中空ポリマー粒子を得る方法が開示されている。
【特許文献2】
特公平5−40770号公報
しかし、この方法においては、重合分散剤の量を調節し、造孔剤として適当な平均粒径が15μm以上の中空ポリマー粒子を得ようとしても、粒子の凝集を招き、所望する粒子を得ることは困難であった。
【0008】
また、特許文献3に開示されているような、ブタンやペンタンといった揮発性物質を封入したマイクロカプセルを加熱し、揮発性物質をガス化膨張させることにより得られる発泡粒子の場合、シェルポリマー層の厚みが非常に薄いものとなり、強度的に満足するものは得られない。
【特許文献3】
特開平9−19635号公報
従って、上記セラミック組成物に造孔剤として高充填使用可能な、中空率が高くて燃焼発熱が低く、より高い強度および適度な粒径を有する中空ポリマー粒子が要望されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は以上に述べたように、造孔剤として有効に使用できる一定値以上の強度および適度な粒子径を有する中空ポリマー粒子、その製造方法と、この中空ポリマー粒子を用いて製造される高性能な多孔質セラミックフィルタおよびその製造方法とを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的として、本発明者らはそれら各種の問題点に関し充分に満足できるような中空ポリマー粒子およびその製造方法について鋭意検討を重ねてきた結果、高い中空率にて一定値以上の強度および適度な粒子径を有する中空ポリマー粒子得ることができ、上記中空ポリマー粒子の骨格となるポリマーを製造する工程で、それほど親水性が強くないモノマーを使用すると、中空ポリマー粒子の内部モルホロジーは単一空孔とはならず、複数孔を有するハニカム状を呈すること,造孔剤として該中空ポリマー粒子とセラミック組成物との混合物からなる賦形物を焼成すればより性能が改善された多孔質セラミックフィルタが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明における請求項1に記載の発明にかかる造孔剤(以下、「請求項1の造孔剤」と記す)は、平均粒径が15μm以上500μm以下、10%圧縮強度が5.0MPa以上で、内部に多数の中空部を有する多孔質中空ポリマー粒子であって、燃焼熱量測定装置を用いて測定された燃焼熱量が20kJ / cm 3 以下で、中空部の体積の割合が50体積%以上であり、粒子内に複数の一次粒子が集合した球状の二次粒子からなる多数の中空部を有する構成とした。
【0015】
本発明における請求項2に記載の発明にかかる造孔剤の製造方法(以下、「請求項2の造孔剤の製造方法」と記す)は、請求項1の造孔剤を製造するにあたり、多官能モノマー含む重合用モノマー成分100重量部を重合用モノマーとは反応せず、重合用モノマー溶液との溶解度パラメータ(SP値)の差が1.5MPa 0.5 未満である有機溶剤1〜400重量部と混合した重合用モノマー溶液を、分散安定剤を含む極性溶媒に懸濁せしめた後、重合用モノマー成分を重合させて、有機溶剤を内包するポリマー粒子を得て、得られたポリマー粒子中の有機溶剤を除去する造孔剤の製造方法であって、混合される重合用モノマー成分と有機溶剤の溶解度パラメータ(SP値)の差が1.0MPa0.5未満の時は、重合用モノマー成分に占める多官能モノマーの割合が少なくとも5重量%以上であり、単官能モノマーが、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、及び(メタ)アクリル酸からなる群より選ばれた少なくとも一種の単官能モノマーとなるようにした。
【0016】
本発明における請求項3に記載の発明にかかる造孔剤の製造方法(以下、「請求項3の造孔剤の製造方法」と記す)は、請求項2の造孔剤の製造方法において、分散安定剤が部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドンの少なくとも一つを使用するようにした。
【0017】
本発明における請求項4に記載の発明にかかる多孔質セラミックフィルタ(以下、「請求項4のフィルタ」と記す)は、請求項1に記載の造孔剤が、セラミック組成物中に分散混合された混合物からなる賦形物が、焼成されて得られる構成とした。
【0018】
本発明における請求項5に記載の発明にかかる多孔質セラミックフィルタ(以下、「請求項5のフィルタ」と記す)は、セラミック組成物としてコージェライト化組成物を用いるようにした。
本発明における請求項6に記載の発明にかかる多孔質セラミックフィルタ(以下、「請求項6のフィルタ」と記す)は、セラミック組成物として炭化ケイ素組成物を用いるようにした。
【0019】
本発明における請求項7に記載の発明にかかる多孔質セラミックフィルタ(以下、「請求項7のフィルタの製造方法」と記す)は、請求項1に記載の造孔剤と、セラミック組成物とを混合混練する混練工程と、混練工程で得られたセラミック組成物中に分散混合された混合物を得ようとするフィルタ形状に賦形する賦形工程と、賦形工程でえられた賦形物を焼成する焼成工程を備えている構成とした。
【0020】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の中空ポリマー粒子は、平均粒径が15以上500μm以下、10%圧縮強度が5.0MPa以上に限定される。平均粒径が15μmより小さいと、造孔剤として用いた場合得られる多孔質セラミック成形体は、その細孔径が小さくなり、フィルタとして用いたとき、圧力損失が増大して捕集時間が短くなる。一方、平均粒径が500μmより大きいと、造孔剤として用いた場合、得られる多孔質セラミック成形体は、細孔径が大きくなり過ぎて、フィルタとして用いたとき圧力損失は減少するが捕集効率は低下する。
【0021】
一方、10%圧縮強度が5.0MPa未満である場合、セラミック組成物と混合し、所定の成形体に賦形する段階で、機械的剪断力により中空ポリマー粒子が破壊する恐れがある。
【0022】
本発明の中空ポリマー粒子をディーゼルパティキュレートフィルタ等の多孔質セラミックフィルタの造孔剤に用いる場合、平均粒径を15μm以上300μm以下、燃焼熱量測定装置を用いて測定された燃焼熱量が20kJ/cm3以下とすることがさらに好ましい。燃焼熱量が20kJ/cm3を超えるとフィルタにクラックが入る可能性がある。
また、上記のとおり燃焼熱量を抑えるために、本発明の中空ポリマー粒子は、中空部の割合が50体積%以上であることが好ましい。
本発明の中空ポリマー粒子は中空部の割合が高くとも高強度で粒子が破壊しにくい。
【0023】
また、本発明の中空ポリマー粒子は、内部に中空部を複数個有する内部モルホロジーを呈することが好ましい。上記のような内部モルホロジーを呈することによって中空部と中空部とを粒子内部で仕切る厚いポリマー隔壁がピラーの働きをして十分な圧縮強度を確保できるためである。よって、安定した圧縮強度の中空ポリマー粒子を歩留りよく得ることができる。
【0024】
本発明の中空ポリマー粒子は、吸湿板、吸音板等の多孔質セラミック成形体の製造時の造孔剤としても用いることができる。なかでも、特に製造過程で粒子に強い圧縮が加わるセラミックフィルタを製造する際の造孔剤として好適である。
【0025】
本発明の造孔剤の製造方法は、重合過程において粒子径の制御が容易で、有効な中空部を内包する粒子を形成しやすい。
【0026】
請求項2の造孔剤の製造方法において、重合用モノマー成分と有機溶剤のSP値の差を1.5MPa0.5未満とし、重合用モノマー成分に占める多官能モノマーの割合を5重量%することが本発明の特徴である。重合用モノマーと有機溶剤のSP値を近づけることで、重合中にポリマー成分と有機溶剤が相分離することが抑制され、粒子内部に緻密な複数の中空部を有する中空ポリマー粒子を得ることができる。また、球状の粒子構造を重合後も保持するためには、5重量%以上の架橋性多官能性モノマーを使用することが必要である。多官能性モノマーが少ないと、SP値の差が大きいときには粒子が異形化し、SP値の差が小さいときには粒子内部の中空部が収縮する問題が生じる。従って所定の中空度及び強度を発現するための組成として、混合される重合用モノマー成分と有機溶剤の溶解度パラメータ(SP値)の差が1.0MPa0.5未満の時は、重合用モノマー成分に占める多官能モノマーの割合が少なくとも5重量%以上とし、1.0以上1.5MPa0.5未満の時は、重合用モノマー成分に占める多官能モノマーの割合が少なくとも20重量%以上となるように制御する必要がある。
【0027】
重合用モノマーを構成する単官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、クミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の極性基含有(メタ)アクリル系モノマー、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p−クロロスチレン等の芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン含有モノマー、ビニルピリジン、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、イタコン酸、フマル酸、、エチレン、プロピレン等が挙げられ、これらは単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
この中で焼成時にすすや灰分を生じにくい性質からアクリル系モノマーの使用が好ましく、より好ましくは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸が挙げられる。
【0028】
上記重合用モノマー成分を構成する多官能性モノマーは、粒子の収縮を抑制し、耐圧縮強度を改善する目的で添加され、特に種類は限定されないが、例えば、以下に示すようなジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、ジアリル化合物、トリアリル化合物、ビニル化合物が挙げられ、これらは単独または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0029】
ジ(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
トリ(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0030】
ジもしくはトリアリル化合物としては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、トリアリルイソシアヌレート等が挙げられる。
ジビニル化合物としては、ジビニルベンゼン、ブタジエンが挙げられる。
【0031】
上記非重合性有機溶剤は、重合用モノマー溶液とのSP値の差が1.5MPa0.5未満となり、且つ重合系の媒体である水等の極性溶媒と相溶しないものから適宜選択され、特に種類は限定されないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられる。
非重合性有機溶剤の添加量は、少なすぎると粒子の空隙率が低くなり、多すぎると空隙率が大きくなりすぎて粒子の強度が低下するため、重合用モノマー成分100重量部に対して1重量部以上400重量部以下の割合で添加されることが好ましく、さらに好ましくは10重量部以上200重量部以下である。
【0032】
また、本発明の造孔剤の製造方法においては、上記モノマー溶液を極性溶媒中で懸濁重合する際に、分散安定剤として、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドンの少なくとも一つを添加することが特徴である。
上記水溶性高分子系分散安定剤を使用することにより、粒子のセラミックに対する混和性が改良され、セラミック組成物の混合・成形時において粒子が破壊されにくくなる。
【0033】
水溶性高分子系分散安定剤の使用量は、多すぎても少なすぎても重合用モノマー溶液の油滴の安定性が十分でなく、重合中に粒子凝集が発生するため、重合用モノマー溶液100重量部に対して0.1重量部以上20重量部以下の割合で使用されるのが好ましく、より好ましくは0.3重量部以上5重量部以下であ
る。
【0034】
上記懸濁重合に用いられる極性溶媒は、上記重合用モノマー溶液と非相溶である必要があり、特に種類は限定されないが、例えば、水、メタノール、エタノール、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド等が挙げられ、扱いが容易なことから水を使用することが好ましい。
【0035】
上記懸濁重合に用いられる重合開始剤は、上記重合用モノマー溶液と相溶する油溶性のフリーラジカルを発生する化合物、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキシジカーボネート、αークミルパーオキシネオデカノエート等の有機系過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤、レドックス開始剤等が挙げられる。
【0036】
上記懸濁重合においては、重合用モノマー溶液の油滴以外の場所で重合が生じることによる新粒子の発生を抑制するために、極性溶媒に無機塩や水溶性重合禁止剤が添加されても良い。無機塩は極性溶媒中に溶解して、極性溶媒に対する重合用モノマー成分の溶解度を低下させ、極性溶媒での重合を抑制する働きがあり、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。また、水溶性重合禁止剤はやはり極性溶媒での重合を抑制する目的で添加され、例えば、亜硫酸ナトリウム、塩化銅、塩化鉄、塩化チタン、ヒドロキノンなどが挙げられる。
【0037】
本発明の造孔剤の製造方法の好ましい例としては、油溶性重合開始剤を用いる場合には、撹拌機、温度計などを備えた容器に極性溶媒として例えば水、水溶性高分子分散安定剤および必要に応じて補助安定剤、pH調整剤、水溶性重合禁止剤などを添加し、重合用モノマー成分または非重合性有機溶剤、あるいはそれらの混合した重合用モノマー溶液に開始剤を予め溶解しておき、これらを初期仕込物に添加し、開始剤が実質的に作用しない温度において所定時間撹拌した後、開始剤が作用する温度以上に昇温するか還元剤を添加し、所定時間撹拌を続けて重合を完結させるという方法をとることができる。重合用モノマー成分および非重合性有機溶剤はそのまま初期仕込物に添加しても良いが、予め分散媒中に微分散したものを添加することが好ましい。あるいはそのまま初期仕込物に添加し、機械的撹拌力の作用により系内で微分散することが好ましい。
【0038】
重合用モノマー成分および非重合性有機溶剤を予め分散媒中に微分散する方法の例としては、ホモミキサー、バイオミキサーなどの機械的分散機あるいは超音波ホモジナイザーなどを用いる方法がある。
重合の結果得られる中空ポリマー粒子の粒子径は分散媒中に微分散された重合用モノマー溶液の油滴径に依存するため、分散安定剤の種類や量、あるいは機械的分散機の撹拌力により容易にコントロールできる。
【0039】
本発明の方法における反応系の温度設定は、用いる重合用モノマー成分の組成や分子量、開始剤の種類および量などによって異なるが、通常は30℃以上100℃以下の範囲で行なわれる。
重合を実施する際あるいは実施した後に各種の添加剤を用いることはなんら差し支えない。このような添加剤としては、pH調整剤、老化防止剤、酸化防止剤、防腐剤などが挙げられる。
【0040】
また、重合が実質的に完結した状態においては、ポリマー粒子の中空部(内孔)には用いた非重合性有機溶剤が内包された状態で残存している。
この内包された溶剤は必要に応じて、得られたポリマー粒子の分散液にスチームあるいは窒素や空気などの気体を吹き込むという方法、系を減圧条件下におく方法などにより除去することができる。さらに本発明の製造方法により得られた中空ポリマー粒子は乾燥させ、粉体として用途に供することもできる。
【0041】
本発明の多孔質セラミックフィルタは、混合された造孔剤を焼失させるようにセラミック組成物を焼成されることにより得られる。なお、セラミック組成物はコージェライト組成物であっても炭化ケイ素組成物であってもよい。
【0042】
コージェライト組成物は、SiO2が42重量%以上56重量%以下、Al2O3が30重量%以上45重量%以下、MgOが12重量%以上16重量%以下の配合組成のものを意味し、コージェライト組成物の調製に際し、そのセラミック原料は特に限定されないが、例えば、タルクや焼タルクなどのタルク粉末成分、非晶質シリカにて代表されるシリカ粉末、カオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウム等を配合して調製することができる。
【0043】
また、炭化ケイ素組成物も同様に、炭化ケイ素粉末に無機質結合材としてタルクや焼タルクなどのタルク粉末成分、非晶質シリカにて代表されるシリカ粉末、カオリン、仮焼カオリン、酸化硼素、アルミナ、水酸化アルミニウム等適宜を配合して、炭化ケイ素粉末を主成分とするセラミック組成物が調製される。
【0044】
本発明の多孔質セラミックフィルタを製造するに際し、上記セラミック組成物と中空ポリマー粒子との混合物中、造孔剤の添加量は、特に限定されないが、少なすぎると増孔効果が見られず、多すぎると焼成後のセラミック成形体の強度が低下するため、混合物中10重量%以上90重量%以下の割合が好ましい。
【0045】
請求項7のフィルタの製造方法において、混合物の賦形方法としては、特に限定されないが、例えば、得ようとする賦形物の断面形状をした柱状をした連続賦形物を押出成形法で賦形し、この連続賦形物を賦形物寸法に切断する方法、プレス成形法で賦形する方法等が挙げられる。
なお、セラミック組成物には、従来と同様に可塑剤や粘結剤等が加えられて可塑化される。
【0046】
上記のようにして賦形された賦形物は、通常、乾燥されたのち、焼成される。
焼成温度は、セラミック組成物の組成によっても異なり、コージェライト組成物を用いる場合は、1380℃以上1440℃以下が好ましく、炭化ケイ素組成物。を用いる場合は、1600℃以上2200℃以下が好ましい。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、下記の例に限定されるものではない。
【0048】
(実施例1〜3、比較例1〜3)
表1に示した配合組成に基づいて、下記の手順で中空ポリマー粒子を得た。
重合用モノマー成分(単官能モノマー、多官能性モノマー)、有機溶剤、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル(表1では「AIBN」と記す)を混合・撹拌し、重合用モノマー溶液を調製した。ついで極性溶媒としてのイオン交換水(全使用量の50重量%)および水溶性高分子水溶液を添加、ホモジナイザーにて撹拌し、懸濁液を調製した。一方、撹拌機、ジャケット、還流冷却器、および温度計を備えた20リットルの重合器に、残りのイオン交換水、水溶性重合禁止剤としての亜硫酸ナトリウムを入れて、攪拌を開始した。重合器内を減圧して容器内の脱酸素をおこなった後、窒素により圧力を大気圧まで戻して、内部を窒素雰囲気とした後、上記懸濁液を重合槽に一括投入したのち、重合槽を60℃まで昇温し重合を開始した。4時間で重合を終了し、その後1時間の熟成期間をおいた後、重合槽を室温まで冷却した。スラリーをセントルにて脱水し、その後真空乾燥により有機増剤を除去し中空ポリマー粒子を得た。
【0049】
(実施例4)
分散剤として無機系分散安定剤を表1に示す配合組成で用いた以外は実施例1と同様に中空ポリマー粒子を製造した。
【0050】
(比較例4)
表1に示すように松本油脂製薬社製熱膨張性マイクロカプセルF−85Dを170℃で1分間加熱して中空ポリマー粒子を製造した。
【0051】
上記実施例1〜4で得られた中空ポリマー粒子および比較例1〜4で得られたポリマー粒子についてそれぞれ粒子内部モルホロジー、平均粒径、空隙率、10%圧縮強度を調べその結果を併せて表1に示した。
なお、平均粒径、内部モルホロジー、空隙率、10%圧縮強度は、以下のようにして評価した。
【0052】
〔平均粒径〕
堀場製作所社製レーザー回折粒度分布計LA−910にて体積平均粒径を測定した。粉末の任意の場所から3カ所サンプリングし、その平均値を用いた。
〔内部モルホロジー観察〕
粒子の赤道断面を薄膜にカットし、透過型電子顕微鏡にて内部モルホロジーを観察した。
【0053】
〔空隙率〕
アムコ社性ポロシメーター2000にて測定した。封入水銀圧力は2000kg/cm2であった。任意の場所から0.5gサンプリングしたサンプルを評価に用いた。
〔10%圧縮強度〕
島津製作所社製微小圧縮試験機MCTM−500にて、粒子の10%圧縮強度を測定した。
〔燃焼熱量〕
吉田製作所製熱量測定装置にて、単位重量あたりの燃焼熱量を測定し、粒子の真比重で除した値を用いた。粒子の真比重はミラージュ社製比重計MD−200Sで計測した。
【0054】
【表1】
【0055】
表1から本発明の製造方法によれば、内部に多くの中空部を備えている強度的に優れ、大粒径の空隙率も高い中空ポリマー粒子が得られることがわかる。また、比較例1のように、SP値の差が1.5MPa0.5より大きいと、粒子が稲モミ状に異形化し中空率も低下した。また、比較例2のように、SP値の差が小さくても多官能性モノマーの使用量が少ないと、粒子が収縮し中空率が低下することがわかる。
【0056】
(実施例5〜7、比較例5〜7)
下記および表2の組成に基づいて、多孔質セラミックフィルタを作成した。
タルク40重量%、カオリン20重量%、アルミナ18重量%、水酸化アルミニウム12重量%、シリカ10重量%からなるセラミック組成物と実施例1〜4、比較例3〜4で得られた粒子を表2の組成割合で混合した混合物100重量部に対し、メチルセルロース4.0重量部及び添加水を加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。次いで、それぞれのバッチの坏土を、公知の押出成形法により、リブ厚:430μm、セル数:16個/cm2を有する直径:118mm、高さ:152mmの円筒形ハニカム構造体を成形した。そして、それぞれのバッチによるハニカム構造体を乾燥した後、昇温速度40℃/h、最高温度1410℃、保持時間6時間にて焼成して多孔質セラミックフィルタを得た。
【0057】
(実施例8〜10、比較例8〜10)
下記および表3の組成に基づいて、多孔質セラミックフィルタを作成した。
SiC90重量%、酸化硼素5重量%、カオリン2重量%、アルミナ3重量%からなるセラミック組成物と実施例1〜4、比較例3〜4で得られた粒子を表2の組成割合で混合した混合物100重量部に対し、メチルセルロース15重量部及び添加水を加え、混練し、押出成形可能な坏土とした。次いで、それぞれのバッチの坏土を、公知の押出成形法により、リブ厚:430μm、セル数:16個/cm2を有する直径:118mm、高さ:152mmの円筒形ハニカム構造体を成形した。そして、それぞれのバッチによるハニカム構造体を乾燥した後、昇温速度40℃/h、500℃にて1時間脱脂工程を行い、さらに不活性ガス雰囲気下2100℃、保持時間2時間にて焼成した。
【0058】
実施例5〜10および比較例5〜10で得られた多孔質セラミックフィルタのひずみ割れついて目視にて調べ、その結果を気孔率と共に表2に示した。なお、気孔率は以下のようにして評価した。
【0059】
〔気孔率〕
アムコ社製ポロシメーター2000にて測定した。封入水銀圧力は2000kg/cm2であった。サンプルはフィルタをそのまま使用した。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
表2及び表3から本発明の製造方法っで得られた中空ポリマー粒子を造孔剤として用いて多孔質セラミックフィルタを製造するようにすれば、中実粒子や発泡粒子を用いた場合に比べ、歪みの少ない耐熱衝撃性に優れ、気孔率の高い多孔質セラミックフィルタを得られることがわかる。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明の造孔剤は、多孔質セラミックフィルタを製造するためにセラミック組成物に添加される造孔剤用中空ポリマー粒子として特に好適である。本発明の造孔剤を用いて焼成すれば、気孔率が高いセラミック多孔体を得ることができる。
【0064】
そして、本発明の造孔剤は、高強度でありながらも焼成時の燃焼発熱が低く抑えることができるので、特に耐熱性を要求されるディーゼルパティキュレートフィルタの製造に用いられる造孔剤として好適である。
【0065】
本発明の造孔剤の製造方法は、上記本発明の造孔剤を効率よく得ることができる。すなわち、高い中空度を保ちながら、内部モルホロジーをコントロールして、粒子の高強度化を図ることができる。
【0066】
本発明の多孔質セラミックフィルタは、セラミック組成物と造孔剤として本発明の造孔剤との混合物からなる賦形物を焼成するようにしたので、得られる多孔質セラミックフィルタは、気孔率の向上と低熱膨張化、耐熱衝撃性の向上がなされ、フィルタ高捕集効率を維持しつつ、圧力損失の上昇を抑制し、捕集時間の効果的な延長が可能なフィルタとなる。すなわち、従来の造孔剤である有機粒子を同重量の本発明の造孔剤に置き換えることによって、造孔剤が占める体積は増大し、気孔率の向上を図ることができる。また、同体積の本発明の造孔剤で置き換えた場合、焼成時における粒子の燃焼熱は減少し、セラミック成形品にかかる歪みが小さくなるため、低熱膨張化が図られ耐熱衝撃性は向上する。また、焼成時間を短縮できるので焼成にかかる燃料費の削減および生産性が向上し、結果としてフィルタの製造コストを削減できる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention pore former, a method of manufacturing a the contrast pore agent, a method for manufacturing a porous ceramic filter and the porous ceramic filter obtained using the pore forming agent.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as the porous ceramic filter, the partition wall of the honeycomb structure made of cordierite or silicon carbide has a porous structure, and by passing through such a partition wall, it has a filter function for a fluid such as gas. Various porous honeycomb filters that have been provided have been proposed and put to practical use, for example, as a filter for collecting particulates of exhaust gas discharged from a diesel vehicle (diesel particulate filter).
[0003]
In such a porous honeycomb filter, the average pore diameter (hereinafter referred to as the pore diameter) and the porosity of the porous honeycomb filter are very important factors that determine the performance of the filter. Particularly, the porous honeycomb filter such as a diesel particulate filter is used. In the ceramic filter, a filter having a large pore diameter and a large porosity is desired from the relationship of the collection efficiency of fine particles, pressure loss, and collection time.
[0004]
Conventionally, the control of the pore diameter has been performed by appropriately selecting the aggregate particle diameter in the ceramic composition that is the raw material of the filter. However, since the aggregate particles are limited, in terms of raw material cost and productivity. There's a problem.
Therefore, Patent Document 1 proposes a method of adding an organic polymer to a ceramic composition as a method of controlling the pore diameter without being affected by the type of aggregate particles.
[Patent Document 1]
JP 2000-288325 A
On the other hand, in order to improve the porosity, a method of adding graphite particles or the like into the ceramic composition as a pore-forming agent is common.
However, if a large amount of a pore-forming agent is used in an attempt to further improve the porosity, the firing time is extended and the number of processes is increased, and the filter is distorted due to an increase in the heat of combustion of the pore-forming agent, and the filter is cracked. Causes the problem of
[0006]
That is, in a ceramic filter, it is important to reduce thermal expansion and improve thermal shock resistance.
Therefore, in order to suppress combustion heat, the inventors conceived of using hollow polymer particles as a pore-forming agent. However, existing hollow polymer particles are too small as a pore-forming agent, and hollow polymer particles by foaming are used. When the ceramic composition is mixed or formed due to insufficient particle strength, the problem is that the particles are broken by mechanical shearing force, and the appropriate particle size and strength to function as a pore former There were no hollow polymer particles having
[0007]
As a method for producing hollow polymer particles, for example, Patent Document 2 discloses that the oily property is obtained by performing suspension polymerization or emulsion polymerization on a dispersion in which a hydrophilic monomer, a crosslinkable monomer, and an oily substance coexist at a certain ratio. A method for obtaining hollow polymer particles by removing oily substances after obtaining polymer particles containing the substance in the inner pores is disclosed.
[Patent Document 2]
However, in this method, even if the amount of the polymerization dispersant is adjusted to obtain hollow polymer particles having an average particle size of 15 μm or more suitable as a pore-forming agent, the particles are aggregated. It was difficult to obtain the desired particles.
[0008]
In the case of expanded particles obtained by heating microcapsules enclosing volatile substances such as butane and pentane as disclosed in Patent Document 3 and gasifying and expanding the volatile substances, the shell polymer layer The thickness becomes very thin, and a material satisfying the strength cannot be obtained.
[Patent Document 3]
Accordingly, there is a demand for hollow polymer particles that have a high hollow ratio, low combustion heat generation, higher strength, and an appropriate particle size that can be used as a pore-forming agent in the ceramic composition. It was.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the problem to be solved by the present invention is a hollow polymer particle having a strength above a certain value and an appropriate particle diameter that can be effectively used as a pore-forming agent, a method for producing the same, and a method for producing the hollow polymer particle. An object of the present invention is to provide a high-performance porous ceramic filter manufactured using the same and a manufacturing method thereof.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
For the purpose of solving the above-mentioned problems, the present inventors have conducted extensive studies on hollow polymer particles and their production methods that are sufficiently satisfactory with respect to these various problems. Hollow polymer particles having the above strength and appropriate particle diameter can be obtained, and if a monomer that is not so hydrophilic is used in the process of producing a polymer that becomes the skeleton of the hollow polymer particles, the internal morphology of the hollow polymer particles Does not become a single pore but exhibits a honeycomb shape having a plurality of pores, and a porous material with improved performance can be obtained by firing a shaped product made of a mixture of the hollow polymer particles and the ceramic composition as a pore-forming agent. The inventors have found that a quality ceramic filter can be obtained, and have completed the present invention.
[0011]
That is, the pore-forming agent according to the first aspect of the present invention (hereinafter referred to as “the pore-forming agent of the first aspect ”) has an average particle size of 15 μm or more and 500 μm or less, and a 10% compressive strength of 5. A porous hollow polymer particle having a number of hollow portions of 0 MPa or more and having a combustion calorific value of 20 kJ / cm 3 or less measured using a combustion calorimeter , and a volume ratio of the hollow portion of 50 vol. %, And a large number of hollow portions composed of spherical secondary particles in which a plurality of primary particles are aggregated in the particles .
[0015]
The method for producing a pore-forming agent according to the invention described in claim 2 in the present invention (hereinafter referred to as “the method for producing the pore-forming agent according to claim 2”) is as follows. 1 to 400 parts by weight of an organic solvent in which 100 parts by weight of a monomer component for polymerization including a polyfunctional monomer does not react with the monomer for polymerization and the difference in solubility parameter (SP value) from the monomer solution for polymerization is less than 1.5 MPa 0.5 The monomer solution for polymerization mixed with is suspended in a polar solvent containing a dispersion stabilizer, and then the polymerization monomer component is polymerized to obtain polymer particles encapsulating the organic solvent. A method for producing a pore-forming agent for removing an organic solvent, wherein the difference in solubility parameter (SP value) between the monomer component for polymerization and the organic solvent to be mixed is less than 1.0 MPa 0.5, which occupies the monomer component for polymerization Many officers The proportion of the monomer is at least 5% by weight or more, and the monofunctional monomer is at least one monofunctional monomer selected from the group consisting of methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, and (meth) acrylic acid. .
[0016]
The method of manufacturing pore-forming agent according to the invention of claim 3 of the present invention (hereinafter, referred to as "method for producing a pore-forming agent according to claim 3") is a method of manufacturing a pore-forming agent according to claim 2, As the dispersion stabilizer, at least one of partially saponified polyvinyl acetate, cellulose derivative, and polyvinylpyrrolidone was used.
[0017]
In the porous ceramic filter according to the invention described in claim 4 of the present invention (hereinafter referred to as “filter of claim 4 ”), the pore former according to claim 1 is dispersed and mixed in the ceramic composition. The shaped product made of the mixture was obtained by firing.
[0018]
In the porous ceramic filter according to the fifth aspect of the present invention (hereinafter referred to as “filter of the fifth aspect ”), a cordierite-forming composition is used as the ceramic composition.
In the porous ceramic filter according to the sixth aspect of the present invention (hereinafter referred to as “filter of the sixth aspect ”), a silicon carbide composition is used as the ceramic composition.
[0019]
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided a porous ceramic filter (hereinafter referred to as “the method for producing a filter according to the seventh aspect ”) comprising the pore former according to the first aspect and the ceramic composition. A kneading step for mixing and kneading, a shaping step for shaping into a filter shape to obtain a mixture dispersed and mixed in the ceramic composition obtained in the kneading step, and a shaped product obtained in the shaping step It was set as the structure provided with the baking process to bake.
[0020]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The hollow polymer particles of the present invention are limited to an average particle size of 15 to 500 μm and a 10% compressive strength of 5.0 MPa or more. When the average particle size is less than 15 μm, the porous ceramic molded body obtained when used as a pore-forming agent has a small pore size, and when used as a filter, the pressure loss increases and the collection time is shortened. . On the other hand, when the average particle size is larger than 500 μm, when used as a pore-forming agent, the resulting porous ceramic molded body has too large a pore size, and when used as a filter, the pressure loss decreases but the collection efficiency. Will decline.
[0021]
On the other hand, when the 10% compressive strength is less than 5.0 MPa, the hollow polymer particles may be destroyed by mechanical shearing force at the stage of mixing with the ceramic composition and shaping into a predetermined shaped body.
[0022]
When the hollow polymer particles of the present invention are used as a pore-forming agent for a porous ceramic filter such as a diesel particulate filter, the average particle size is 15 μm or more and 300 μm or less, and the combustion calorific value measured using a combustion calorimeter is 20 kJ / cm. More preferably, it is 3 or less. If the amount of combustion heat exceeds 20 kJ / cm 3 , the filter may crack.
Moreover, in order to suppress the amount of combustion heat as described above, the hollow polymer particles of the present invention preferably have a hollow portion ratio of 50% by volume or more.
The hollow polymer particles of the present invention have high strength and are difficult to break even if the proportion of the hollow portions is high.
[0023]
The hollow polymer particles of the present invention preferably exhibit an internal morphology having a plurality of hollow portions inside. This is because, by exhibiting the internal morphology as described above, a thick polymer partition wall that partitions the hollow portion and the hollow portion inside the particle functions as a pillar and can secure a sufficient compressive strength. Therefore, it is possible to obtain the hollow polymer particles having a stable compressive strength with a high yield.
[0024]
The hollow polymer particles of the present invention can also be used as a pore-forming agent during the production of porous ceramic molded bodies such as moisture absorbing plates and sound absorbing plates. Especially, it is suitable as a pore making material at the time of manufacturing a ceramic filter in which strong compression is applied to particles in the manufacturing process.
[0025]
In the method for producing a pore- forming agent of the present invention, it is easy to control the particle diameter in the polymerization process, and it is easy to form particles enclosing an effective hollow portion.
[0026]
3. The method for producing a pore-forming agent according to claim 2, wherein the difference in SP value between the monomer component for polymerization and the organic solvent is less than 1.5 MPa 0.5, and the proportion of the polyfunctional monomer in the monomer component for polymerization is 5% by weight. Is a feature of the present invention. By bringing the SP value of the polymerization monomer and the organic solvent close to each other, phase separation of the polymer component and the organic solvent during the polymerization is suppressed, and hollow polymer particles having a plurality of dense hollow portions inside the particles can be obtained. . In order to retain the spherical particle structure after polymerization, it is necessary to use 5% by weight or more of a crosslinkable polyfunctional monomer. When the polyfunctional monomer is small, the particles are deformed when the difference in SP value is large, and the hollow portion inside the particles contracts when the difference in SP value is small. Therefore, as a composition for expressing the predetermined hollowness and strength, when the difference in solubility parameter (SP value) between the monomer component for polymerization and the organic solvent to be mixed is less than 1.0 MPa 0.5, it accounts for the monomer component for polymerization. When the ratio of the polyfunctional monomer is at least 5% by weight and is 1.0 to 1.5 MPa and less than 0.5 , it is necessary to control the ratio of the polyfunctional monomer to the polymerization monomer component to be at least 20% by weight. There is.
[0027]
The monofunctional monomer constituting the polymerization monomer is not particularly limited. For example, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, propyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, cumyl (meth) acrylate, Alkyl (meth) acrylates such as cyclohexyl (meth) acrylate, myristyl (meth) acrylate, palmityl (meth) acrylate, stearyl (meth) acrylate, isobornyl (meth) acrylate, (meth) acrylonitrile, (meth) acrylamide, (meth) Polar group-containing (meth) acrylic monomers such as acrylic acid, glycidyl (meth) acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, styrene, α-methylstyrene, p-methyl Aromatic vinyl monomers such as styrene and p-chlorostyrene, vinyl esters such as vinyl acetate and vinyl propionate, halogen-containing monomers such as vinyl chloride and vinylidene chloride, vinyl pyridine, 2-acryloyloxyethylphthalic acid, itaconic acid, fumarate An acid, ethylene, propylene, etc. are mentioned, These can be used individually or in combination of 2 or more types.
Of these, acrylic monomers are preferably used because they are less likely to generate soot and ash during firing, and more preferably methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, and (meth) acrylic acid.
[0028]
The polyfunctional monomer constituting the monomer component for polymerization is added for the purpose of suppressing particle shrinkage and improving compressive strength, and the type is not particularly limited. For example, di (meth) as shown below Examples include acrylates, tri (meth) acrylates, diallyl compounds, triallyl compounds, and vinyl compounds, and these can be used alone or in combination of two or more.
[0029]
Di (meth) acrylates include ethylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, 1.6-hexanediol di (meth) acrylate, and trimethylolpropane di (meth) acrylate. Etc.
Examples of the tri (meth) acrylate include trimethylolpropane tri (meth) acrylate, ethylene oxide-modified trimethylolpropane tri (meth) acrylate, and pentaerythritol tri (meth) acrylate.
[0030]
Examples of the di- or triallyl compound include pentaerythritol tetra (meth) acrylate, dipentaerythritol hexa (meth) acrylate, diallyl phthalate, diallyl malate, diallyl fumarate, diallyl succinate, triallyl isocyanurate, and the like.
Examples of the divinyl compound include divinylbenzene and butadiene.
[0031]
The non-polymerizable organic solvent is appropriately selected from those having a difference in SP value from the monomer solution for polymerization of less than 1.5 MPa 0.5 and incompatible with polar solvents such as water as a polymerization medium. Is not limited, but examples include butane, pentane, hexane, heptane, cyclohexane, toluene, xylene, ethyl acetate, methyl chloride, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride and the like.
If the amount of the non-polymerizable organic solvent added is too small, the porosity of the particles will be low, and if it is too large, the porosity will be too large and the strength of the particles will be reduced. It is preferably added in a proportion of not less than 400 parts by weight and more preferably not less than 10 parts by weight and not more than 200 parts by weight.
[0032]
In the method for producing a pore-forming agent of the present invention, when the monomer solution is subjected to suspension polymerization in a polar solvent, at least one of partially saponified polyvinyl acetate, cellulose derivative, and polyvinylpyrrolidone is used as a dispersion stabilizer. It is the feature to add.
By using the water-soluble polymer dispersion stabilizer, the miscibility of the particles with the ceramic is improved, and the particles are less likely to be destroyed during the mixing and forming of the ceramic composition.
[0033]
If the amount of water-soluble polymer dispersion stabilizer used is too large or too small, the stability of the oil droplets in the monomer solution for polymerization is not sufficient, and particle aggregation occurs during the polymerization. It is preferably used in a proportion of 0.1 to 20 parts by weight, more preferably 0.3 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight.
[0034]
The polar solvent used for the suspension polymerization needs to be incompatible with the monomer solution for polymerization, and the type is not particularly limited. For example, water, methanol, ethanol, dimethyl sulfoxide, dimethylformamide, and the like can be used. It is preferable to use water because it is easy to handle.
[0035]
The polymerization initiator used in the suspension polymerization is a compound that generates oil-soluble free radicals that are compatible with the monomer solution for polymerization, such as benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, dibutyl peroxydicarbonate, α-cumium. Examples thereof include organic peroxides such as ruperoxyneodecanoate, azo initiators such as azobisisobutyronitrile, and redox initiators.
[0036]
In the above suspension polymerization, an inorganic salt or a water-soluble polymerization inhibitor may be added to the polar solvent in order to suppress the generation of new particles due to the occurrence of polymerization in a place other than the oil droplets of the monomer solution for polymerization. . The inorganic salt dissolves in a polar solvent, reduces the solubility of the monomer component for polymerization in the polar solvent, and suppresses polymerization in the polar solvent, and examples thereof include sodium chloride, calcium chloride, and sodium carbonate. . The water-soluble polymerization inhibitor is also added for the purpose of suppressing polymerization in a polar solvent, and examples thereof include sodium sulfite, copper chloride, iron chloride, titanium chloride, and hydroquinone.
[0037]
As a preferred example of the method for producing a pore-forming agent of the present invention, when an oil-soluble polymerization initiator is used, for example, water, a water-soluble polymer dispersion stabilizer as a polar solvent in a container equipped with a stirrer, a thermometer, etc. If necessary, add an auxiliary stabilizer, pH adjuster, water-soluble polymerization inhibitor, etc., and dissolve the initiator in advance in the polymerization monomer component or non-polymerizable organic solvent, or a mixture of these polymerization monomer solutions. Add these to the initial charge, stir for a predetermined time at a temperature at which the initiator does not substantially act, then increase the temperature above the temperature at which the initiator acts or add a reducing agent and stir for a predetermined time. Subsequently, the polymerization can be completed. Although the monomer component for polymerization and the non-polymerizable organic solvent may be added to the initial charge as they are, it is preferable to add those finely dispersed in a dispersion medium in advance. Alternatively, it is preferably added to the initial charge as it is and finely dispersed in the system by the action of mechanical stirring force.
[0038]
Examples of a method for finely dispersing the monomer component for polymerization and the non-polymerizable organic solvent in advance in a dispersion medium include a method using a mechanical disperser such as a homomixer or a biomixer or an ultrasonic homogenizer.
The particle size of the hollow polymer particles obtained as a result of the polymerization depends on the oil droplet size of the monomer solution for polymerization finely dispersed in the dispersion medium, so depending on the type and amount of the dispersion stabilizer or the stirring force of the mechanical disperser Easy to control.
[0039]
The temperature setting of the reaction system in the method of the present invention varies depending on the composition and molecular weight of the monomer component for polymerization used, the type and amount of the initiator, etc., but is usually performed in the range of 30 ° C. to 100 ° C.
Various additives may be used during or after the polymerization. Examples of such additives include pH adjusters, antioxidants, antioxidants, preservatives, and the like.
[0040]
Further, in a state where the polymerization is substantially completed, the non-polymerizable organic solvent used remains in the hollow portion (inner hole) of the polymer particles.
If necessary, the encapsulated solvent can be removed by a method of blowing a gas such as steam or nitrogen or air into the obtained dispersion of polymer particles, or a method of placing the system under reduced pressure. Furthermore, the hollow polymer particles obtained by the production method of the present invention can be dried and used as a powder.
[0041]
The porous ceramic filter of the present invention is obtained by firing the ceramic composition so that the mixed pore former is burned off. The ceramic composition may be a cordierite composition or a silicon carbide composition.
[0042]
The cordierite composition means a composition having a SiO 2 content of 42% to 56% by weight, an Al 2 O 3 content of 30% to 45% by weight, and an MgO content of 12% to 16% by weight. In preparation of the cordierite composition, the ceramic raw material is not particularly limited, for example, talc powder components such as talc and baked talc, silica powder represented by amorphous silica, kaolin, calcined kaolin, alumina, It can be prepared by blending aluminum hydroxide or the like.
[0043]
Similarly, the silicon carbide composition includes silicon carbide powder, talc powder components such as talc and calcined talc as inorganic binder, silica powder represented by amorphous silica, kaolin, calcined kaolin, boron oxide, alumina. A ceramic composition containing silicon carbide powder as a main component is prepared by appropriately blending aluminum hydroxide or the like.
[0044]
In the production of the porous ceramic filter of the present invention, the amount of pore-forming agent added in the mixture of the ceramic composition and the hollow polymer particles is not particularly limited. Since the intensity | strength of the ceramic molded object after baking will fall when too large, the ratio of 10 to 90 weight% in a mixture is preferable.
[0045]
In the method for producing a filter according to claim 7, a method for shaping the mixture is not particularly limited. For example, a columnar continuous shaped product having a cross-sectional shape of the shaped product to be obtained is shaped by an extrusion molding method. Examples thereof include a method of forming and cutting this continuous shaped article into a dimension of the shaped article, a method of shaping by a press molding method, and the like.
In addition, a plasticizer, a binder, etc. are added to a ceramic composition like the past, and it plasticizes.
[0046]
The shaped product shaped as described above is usually dried and then fired.
The firing temperature varies depending on the composition of the ceramic composition. When a cordierite composition is used, it is preferably 1380 ° C. or higher and 1440 ° C. or lower, and is a silicon carbide composition. When is used, 1600 ° C. or higher and 2200 ° C. or lower is preferable.
[0047]
【Example】
Examples of the present invention will be described below, but the present invention is not limited to the following examples.
[0048]
(Examples 1-3, Comparative Examples 1-3)
Based on the formulation shown in Table 1, hollow polymer particles were obtained by the following procedure.
A monomer solution for polymerization is prepared by mixing and stirring a monomer component for polymerization (monofunctional monomer, polyfunctional monomer), an organic solvent, and azobisisobutyronitrile (indicated as “AIBN” in Table 1) as an initiator. did. Subsequently, ion-exchanged water (50% by weight of the total amount used) as a polar solvent and a water-soluble polymer aqueous solution were added and stirred with a homogenizer to prepare a suspension. On the other hand, the remaining ion-exchanged water and sodium sulfite as a water-soluble polymerization inhibitor were placed in a 20 liter polymerization vessel equipped with a stirrer, a jacket, a reflux condenser, and a thermometer, and stirring was started. After deoxidizing the inside of the vessel by depressurizing the inside of the polymerization vessel, the pressure was returned to atmospheric pressure with nitrogen, the inside was made into a nitrogen atmosphere, and then the suspension was put into the polymerization vessel in a lump, and then the polymerization vessel The temperature was raised to 60 ° C. to initiate polymerization. The polymerization was completed in 4 hours, and after a aging period of 1 hour, the polymerization tank was cooled to room temperature. The slurry was dehydrated with a centle, and then the organic extender was removed by vacuum drying to obtain hollow polymer particles.
[0049]
Example 4
Hollow polymer particles were produced in the same manner as in Example 1 except that an inorganic dispersion stabilizer was used as a dispersant in the composition shown in Table 1.
[0050]
(Comparative Example 4)
As shown in Table 1, thermally expandable microcapsules F-85D manufactured by Matsumoto Yushi Seiyaku Co., Ltd. were heated at 170 ° C. for 1 minute to produce hollow polymer particles.
[0051]
The hollow polymer particles obtained in Examples 1 to 4 and the polymer particles obtained in Comparative Examples 1 to 4 were examined for particle internal morphology, average particle size, porosity, and 10% compressive strength, respectively, and the results were also shown. It was shown in 1.
The average particle size, internal morphology, porosity, and 10% compressive strength were evaluated as follows.
[0052]
[Average particle size]
The volume average particle size was measured with a laser diffraction particle size distribution analyzer LA-910 manufactured by HORIBA. Three places were sampled from arbitrary places of the powder, and the average value was used.
[Internal morphology observation]
The equator cross section of the particles was cut into a thin film, and the internal morphology was observed with a transmission electron microscope.
[0053]
[Porosity]
Measured with an Amco Porosimeter 2000. The enclosed mercury pressure was 2000 kg / cm 2 . A sample obtained by sampling 0.5 g from an arbitrary place was used for evaluation.
[10% compressive strength]
The 10% compressive strength of the particles was measured with a micro compression tester MCTM-500 manufactured by Shimadzu Corporation.
(Combustion heat)
The calorific value per unit weight was measured with a calorimeter manufactured by Yoshida Seisakusho, and the value divided by the true specific gravity of the particles was used. The true specific gravity of the particles was measured with a hydrometer MD-200S manufactured by Mirage.
[0054]
[Table 1]
[0055]
It can be seen from Table 1 that according to the production method of the present invention, hollow polymer particles having a large number of hollow portions inside and excellent in strength and having a large particle size and a high porosity can be obtained. Also, as in Comparative Example 1, the difference in SP value is larger than 1.5 MPa 0.5, the particles has fallen hollow ratio is profiled in rice fir shape. In addition, as in Comparative Example 2, it can be seen that if the amount of the polyfunctional monomer used is small even if the SP value difference is small, the particles shrink and the hollowness decreases.
[0056]
(Examples 5-7, Comparative Examples 5-7)
Based on the composition shown below and in Table 2, a porous ceramic filter was prepared.
The ceramic composition comprising 40% by weight of talc, 20% by weight of kaolin, 18% by weight of alumina, 12% by weight of aluminum hydroxide and 10% by weight of silica and the particles obtained in Examples 1 to 4 and Comparative Examples 3 to 4 are shown. To 100 parts by weight of the mixture mixed at a composition ratio of 2, 4.0 parts by weight of methylcellulose and added water were added and kneaded to obtain an extrudable clay. Next, a cylindrical honeycomb structure having a rib thickness of 430 μm, a cell number of 16 cells / cm 2 and a diameter of 118 mm and a height of 152 mm was formed from each batch of kneaded material by a known extrusion molding method. And after drying the honeycomb structure by each batch, it was fired at a temperature rising rate of 40 ° C./h, a maximum temperature of 1410 ° C., and a holding time of 6 hours to obtain a porous ceramic filter.
[0057]
(Examples 8 to 10, Comparative Examples 8 to 10)
Based on the composition shown below and in Table 3, a porous ceramic filter was prepared.
A ceramic composition comprising 90% by weight of SiC, 5% by weight of boron oxide, 2% by weight of kaolin and 3% by weight of alumina and the particles obtained in Examples 1 to 4 and Comparative Examples 3 to 4 were mixed in the composition ratio shown in Table 2. To 100 parts by weight of the mixture, 15 parts by weight of methylcellulose and added water were added and kneaded to form a kneaded clay. Next, a cylindrical honeycomb structure having a rib thickness of 430 μm, a cell number of 16 cells / cm 2 and a diameter of 118 mm and a height of 152 mm was formed from each batch of kneaded material by a known extrusion molding method. And after drying the honeycomb structure by each batch, a degreasing process was performed at a heating rate of 40 ° C./h and 500 ° C. for 1 hour, and further fired in an inert gas atmosphere at 2100 ° C. and a holding time of 2 hours. .
[0058]
The porous ceramic filters obtained in Examples 5 to 10 and Comparative Examples 5 to 10 were visually checked for strain cracks, and the results are shown in Table 2 together with the porosity. The porosity was evaluated as follows.
[0059]
[Porosity]
Measured with an AMCO Porosimeter 2000. The enclosed mercury pressure was 2000 kg / cm 2 . The sample used the filter as it was.
[0060]
[Table 2]
[0061]
[Table 3]
[0062]
If a porous ceramic filter is produced using the hollow polymer particles obtained by the production method of the present invention from Tables 2 and 3 as a pore-forming agent, compared to the case of using solid particles or expanded particles. It can be seen that a porous ceramic filter having excellent thermal shock resistance with little distortion and high porosity can be obtained.
[0063]
【The invention's effect】
As described above, the pore-forming agent of the present invention is particularly suitable as hollow polymer particles for pore-forming agent to be added to the ceramic composition to produce a porous ceramic filter. When fired using the pore former of the present invention, a ceramic porous body having a high porosity can be obtained.
[0064]
And since the pore-forming agent of the present invention can suppress the combustion heat generation at the time of firing while being high in strength, it is particularly suitable as a pore-forming agent used in the production of diesel particulate filters that require heat resistance. It is.
[0065]
The method for producing a pore former of the present invention can efficiently obtain the pore former of the present invention. That is, it is possible to increase the strength of the particles by controlling the internal morphology while maintaining a high hollowness.
[0066]
Since the porous ceramic filter of the present invention is made by firing a shaped product comprising a mixture of the ceramic composition and the pore- forming agent of the present invention as a pore- forming agent, the resulting porous ceramic filter has a porosity of Improvement, low thermal expansion, and improvement of thermal shock resistance are achieved, and a filter capable of effectively extending the collection time while suppressing an increase in pressure loss while maintaining high filter collection efficiency. That is, by replacing the organic particles, which are conventional pore-forming agents, with the same weight of the pore-forming agent of the present invention, the volume occupied by the pore-forming agent is increased and the porosity can be improved. Also, when replaced with the same volume of the pore- forming agent of the present invention, the heat of combustion of the particles during firing is reduced, and the strain applied to the ceramic molded product is reduced, so that the thermal expansion is reduced and the thermal shock resistance is improved. . In addition, since the firing time can be shortened, the fuel cost for firing and the productivity are improved, and as a result, the manufacturing cost of the filter can be reduced.
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