JP3934890B2 - Initializing method of magnetic recording medium - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータのハードディスク等の磁気記録媒体、特に磁気記録媒体面に対して垂直な方向に磁化を記録するいわゆる垂直磁気記録媒体であって、初期化された媒体およびその初期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
計算機の記録容量の増大に伴い、磁気記録装置の記録容量はますます大容量化される傾向にある。面記録密度を向上させるためには、磁気ヘッドから発生する信号磁界によって形成される磁気記録層中の記録磁区列をいかに微細化できるかがポイントとなる。
【0003】
従来より用いられている、いわゆる長手記録方式においては、磁気ヘッドの走行方向に磁化を安定して存在させるために、記録がなされる磁気記録層としては、走行方向に高い保磁力、大きな角型比を持つことが要求される。記録磁区列の微細化に伴い、この要求は一段と大きくなっている。
【0004】
しかしながら、ハードディスクの面記録密度の上昇が年率200%以上といわれる現在、線記録密度の上昇に伴い、記録磁化の減磁が顕著になるとともに、1つの磁気粒子(磁気クラスター)の大きさの微細化に伴う活性化体積の低下により、熱揺らぎによる磁化反転の影響が無視できなくなり、これまで以上の超記録密度においては、長手方式の記録は不可能と言われている。
【0005】
そこで、このような長手記録方式に替わり、より高密度記録に適用可能な方式として、いわゆる垂直記録方式が提案されている。この方式は、記録層面内に記録磁化を書き込む長手方式に対し、記録層面に対して垂直方向に磁化させることによって記録することを特徴とする方式である。
【0006】
この垂直記録方式により、上述したような線記録密度の上昇に伴う記録磁化の減磁を抑えることができるだけでなく、密度が高くなるほど反磁界が減り、記録磁化をより安定化させることができる。また、記録層の膜厚を小さくしなければ面内方向に磁化させることが困難である長手方式に対し、垂直記録方式ではある程度膜厚を持たせた方が、形状異方性の効果で記録に有利となる。さらに、垂直記録方式は、熱揺らぎによる磁化反転の影響も大幅に低減できるという利点がある。
【0007】
しかしながらそれでも、100Gbit/in2以上の超記録密度となると、ヘッド側面から発生するサイドフリンジングによって、隣接トラックへの書き込みの問題が生じてしまう。そのため、現行の連続膜(単なるベタ膜)への記録では、それ以上の記録密度の実現は不可能となってしまう。
【0008】
そこで、提唱されているのが、記録層の円周方向に非磁性体の列を形成し、磁性体部分のみ記録していく、いわゆるディスクリートトラック媒体である。非磁性体部分の存在により、上述した隣接したトラックへの書き込みの問題を回避でき、良好な記録再生特性を得ることができる。
【0009】
このようなディスクリートトラック媒体の従来例として、例えば、特開平4−310621号公報、特開平7―129953号公報には、記録層を直接エッチングすることにより凹部を設け、この凹部にガードバンドとなる非磁性体を埋め込み、しかる後、平滑化処理をすることによりトラック方向に並んだ磁性体列を形成してなる媒体を提案している。しかしながら、これらの媒体は、記録層そのものを直接エッチングしており、エッチング時の熱履歴による記録層(磁性体)へのダメージが発生し、磁気記録層の磁気特性が劣化するおそれがある。
【0010】
また、特開昭56−119934号公報や特開平2−201730号公報では、非磁性体(基板)表面にエッッチングにより凹部を形成し、その凹部に磁性体を埋め込んだ後、平坦化処理をすることによりトラック方向に並んだ磁性体列を形成してなる媒体を提案している。しかしながら、これらの媒体において、微細な溝の中に良好な結晶配向性および垂直異方性を保持したまま磁性体を形成させることは不可能に近いと言える。
【0011】
また、上記いずれの方法においても、CMP(chemical mechanical polishing)等による表面平滑化処理過程における磁性層(記録層)表面の研磨によって、磁気記録層の磁気特性が劣化するおそれがある。
【0012】
また、平滑・平坦化処理を行っても、記録層あるいは非磁性層のディッシング等により、媒体表面に凹凸が残り表面が均一でないために、安定したヘッドディスクインターフェイス(HDI)を実現することが困難である。
【0013】
このような問題を解決するために本出願に係る発明者らは、すでに、特願2001−200380号として、新規な磁気記録媒体の構造を提案している。本発明は、すでに提案した特願2001−200380号の媒体のいわゆる初期化に関する技術提案であり、本発明の目的は、磁性層に覆われてその下に位置するパターニングされたトラックの位置等を光学的または磁気的に検出することができるように初期化された磁気記録媒体および初期化方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明は、磁気記録媒体を準備する工程と、当該準備された磁気記録媒体を初期化する初期化工程とを、有する磁気記録媒体の初期化方法であって、前記磁気記録媒体を準備する工程における磁気記録媒体は、平板状の非磁性基板の上に、軟磁性裏打ち層と、垂直磁気記録層とを備え、該媒体の軟磁性裏打ち層は、記録再生が行われるデータトラックとデータトラックの間に位置する領域、またはサーボ信号が記録される領域にディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部を有するとともに、その凹部には非磁性材が充填されて非磁性層が形成されており、前記垂直磁気記録層は、少なくとも基板の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜として構成され、前記初期化工程は、垂直磁気記録層面に対して垂直方向の磁界でかつ垂直磁気記録層の保磁力よりも大きい磁界を垂直磁気記録層に印加して、垂直磁気記録層全体を一様に一方向に予め磁化させ、しかる後、前記予め磁化された磁化方向と反対方向の磁界でかつ前記非磁性層が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化のみを反転できる大きさの磁界を垂直磁気記録層に印加して、データトラックまたはサーボ信号が記録される領域のサーボマークに相当する垂直磁気記録層の磁化を反転させてなるように構成される。
【0017】
また、本発明は、磁気記録媒体を準備する工程と、当該準備された磁気記録媒体を初期化する初期化工程とを、有する磁気記録媒体の初期化方法であって、前記磁気記録媒体を準備する工程における磁気記録媒体は、平板状の非磁性基板の上に、軟磁性裏打ち層と、垂直磁気記録層とを備え、該媒体の軟磁性裏打ち層は、記録再生が行われるデータトラックとデータトラックの間に位置する領域、およびサーボ信号が記録される領域にディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部を有するとともに、その凹部には非磁性材が充填されて非磁性層が形成されており、前記垂直磁気記録層は、少なくとも基板の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜として構成され、前記初期化工程は、垂直磁気記録層面に対して垂直方向の磁界でかつ垂直磁気記録層の保磁力よりも大きい磁界を垂直磁気記録層に印加して、垂直磁気記録層全体を一様に一方向に予め磁化させ、しかる後、前記予め磁化された磁化方向と反対方向の磁界でかつ前記非磁性層が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化のみを反転できる大きさの磁界を垂直磁気記録層に印加して、データトラックおよびサーボ信号が記録される領域のサーボマークに相当する垂直磁気記録層の磁化を反転させてなるように構成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
図1(A)には本発明のディスク状の磁気記録媒体1の全体形状を表す概略平面図が示され、図1(B)には、図1(A)の四角で囲まれた微小部分100の部分拡大概略図が示される。特に、図1(B)においては、サーボ信号領域90およびデータ領域80(記録再生のためのデータトラック群)の位置を概念的に現すために、本発明において、これらの上に被着されている垂直磁気記録層は除かれた状態で描かれている。図2(A)および(B)には、それぞれ、本発明の磁気記録媒体の好適な実施の形態を概念的に示す断面図が示され、これらの図は、図1(B)のα−α矢視断面図に実質的に相当する。図3(A)〜(H)は、本発明のいやゆる初期化の操作が行われる前段階における磁気記録媒体の好適な製造プロセスの一例を経時的に説明するための概略断面図である。図4(A)〜(C)は、本発明の初期化の方法を経時的に説明するための概略断面図である。
図1(A)において、図示されてはいないがディスク基板上には記録再生のための複数のデータトラック群が同心円状に配置・形成されている。また、ディスクの中心から外方に向けて、放射状にサーボ信号領域(図面で線状に描かれている箇所)が形成されている。
【0020】
図2(A)、(B)に示されるように、本発明の磁気記録媒体1は、非磁性基板2上に、軟磁性裏打ち層10と、垂直磁気記録層20とを備える磁気記録媒体であり、垂直磁気記録層20には後述するようにパターニングされたトラックの位置等を光学的または磁気的に検出することができるように初期化の操作が施されている。
【0021】
本発明における軟磁性裏打ち層10は、記録再生が行われるデータトラック22とデータトラック22の間に位置する箇所(いわゆるガードバンド部)に、隣接するデータトラックが磁気的に分離されるごとくディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部10aを備えるとともに、その凹部10aには非磁性材が充填され非磁性層15が形成されている。
【0022】
なお、ディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部10aは、上記のデータトラック間のみならず、さらに、サーボ信号が記録される領域(図1のサーボ信号領域90)において、その信号が機能する形態に設けてもよい。すなわち、サーボ信号領域90においてサーボ信号パターンに応じた欠如凹が形成されるようにしてもよい。
【0023】
図2(A)、(B)に示されるように、本発明における軟磁性裏打ち層10および非磁性層15の上に形成される垂直磁気記録層20は、少なくとも基板2の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜として構成される。ここで、「意図的に形成された欠如凹部が存在しない」とは、従来公知の技術である特開平7−129953号公報に開示されているごとく、例えば、リソグラフィー法等によって、意識的に磁性層を欠いて凹部を形成したものを排除する趣旨である。それゆえ、垂直磁気記録層20の成膜により生じる、例えば、ナノメートル(nm)単位の表面凹凸部は意図的に形成されたものではない。
【0024】
図2(A)における欠如凹部10aは、それが形成される場所において、軟磁性裏打ち層10の厚さ方向(図面の上下方向)の一部を欠如させるように形成されている。この態様に限定されることなく、前記欠如凹部10aは、図2(B)に示されるようにそれが形成される場所において、軟磁性裏打ち層10の厚さ方向の実質的全部を欠如させるように形成してもよい。ここで、「実質的全部」とは、本発明の作用効果を逸脱しない範囲で、基板2の一部までをわずかにエッチングして基板の一部に非磁性材が充填されている態様をも含む趣旨である。厳密に軟磁性裏打ち層10のみを完全に除去することは極めて困難といえるからである。
【0025】
図2(A)の態様において、実質的なディスクリート作用を働かせるための欠如凹部10aの深さ(非磁性材15の厚さ)Dは、媒体を構成する各部材の材料選定によっても異なるが、軟磁性裏打ち層10の厚さをDsとした場合、D=0.2〜0.9Ds程度とすることが望ましい。また、図2(A)の態様のごとく軟磁性裏打ち層10は下部で繋がっていることが望ましい。使用する単磁極ヘッドと、垂直磁気記録層20、軟磁性裏打ち層10との間で磁束が閉ループを形成しやすく磁束密度の高い良好な記録ができるからである。
【0026】
一方、図2(B)の態様の場合、軟磁性裏打ち層内に磁壁を形成することが困難となり、軟磁性裏打ち層の磁区に起因するノイズを抑制することができるというメリットがある。
【0027】
本発明における非磁性基板2としては、アルミニウム、強化ガラス、結晶化ガラス、カーボンプラスチック等、通常この種の磁気記録媒体に使用されるものを用いれば良い。
【0028】
本発明における軟磁性裏打ち層10としては、NiFe,NiFeNb,NiFeMo,FeAlSi,FeTaC等が好適に用いられる。データトラックにおける軟磁性裏打ち層10の厚さは、0.1〜10μm程度とされる。この厚さが0.1μm未満となると、使用する単磁極ヘッドと、垂直磁気記録層20、軟磁性裏打ち層10との間で磁束が閉ループを形成しにくくなり、良好な再生出力を得ることができなくなってしまう。また、10μmを超えると膜の内部応力が増大して、膜にクラックが発生し易くなる傾向が生じてしまう。
【0029】
本発明における垂直磁気記録層20としては、CoCr,CoCrTa,CoPt,CoCrPt,CoPtCrO,TbFeCo等、通常この種の磁気記録媒体の垂直磁気記録層に使用されるものであればいかなるものであっても良い。このような垂直磁気記録層20の厚さは、使用するヘッドや用いられる記録波長等を考慮しつつ適宜選定すれば良い。通常は、10〜100nm程度とされる。厚さが10nm未満となると垂直磁気記録層20に信号が記録された際の残留磁化量が非常に小さくなるために、信号の再生出力が著しく劣化してしまう傾向が生じる。
【0030】
本発明の欠如凹部10aに充填される非磁性材(非磁性層15を構成する材料)としては、SiO2、Al2O3、C等が好適に用いられる。
【0031】
また、垂直磁気記録層20の上には、磁性層を保護する目的でC、ZrO2、SiO2等を主体とする保護膜を1〜10nm程度の厚さに形成することが望ましい。あまり厚く形成し過ぎるとすると、スペーシングロスの問題が生じる傾向にあり、また、あまりに薄く形成し過ぎると、耐久性等の問題が生じる傾向にある。さらにこの保護膜の上に公知の種々の有機潤滑剤を含有させた潤滑膜を形成してもよい。
【0032】
本発明の磁気記録媒体の製造方法
本発明の磁気記録媒体の製造方法の好適な一例を図3(A)〜(H)および図4(A)〜(C)に基づいて説明する。
【0033】
まず、最初に図3(A)に示されるように非磁性基板2の上に軟磁性裏打ち層10をスパッタ法等により形成する。
【0034】
次いで、図3(B)に示されるように軟磁性裏打ち層10の上にレジスト層50を形成する。
【0035】
次いで、図3(C)に示されるようにトラック間隙、サーボ信号等の凹凸形状が微細加工された成形金型60を準備して、このものを、レジスト層50の表面に加熱しつつ加圧してインプリント(imprint)する。成形金型60を外す(remove)ことによって図3(D)のインプリント形状(レジストパターン)が形成される。なお、レジストパターンは、電子ビームリソグラフィ等で形成してもよい。
【0036】
次いで、リアクティブイオンエッチング(RIE)等により、軟磁性裏打ち層10をレジストパターンに沿ってエッチングしていき、図3(E)に示されるごとく複数の欠如凹部10aを形成する。この時、軟磁性裏打ち層10のエッチング箇所において、深さ方向に一部の軟磁性裏打ち層10を残せば、前述した図2(A)に示される形態となり、また、深さ方向に実質的に全ての軟磁性裏打ち層10を除去すれば、前述の図2(B)に示される形態となる。
【0037】
軟磁性裏打ち層10の上の残余のレジストを除去した後、図3(F)に示されるように非磁性材をスパッタ堆積させ、軟磁性裏打ち層10の欠如凹部10aに非磁性層15を形成させる。
【0038】
次いで、CMP(chemical mechanical polishing)等の手法で軟磁性裏打ち層10および非磁性層15の平坦化処理(planarization)をすることにより、表面の平坦化が図られるとともに不要な非磁性層15(非磁性材)が除去され、図3(G)の状態に至る。
【0039】
次いで、図3(H)に示されるように垂直磁気記録層20がスパッタ等で堆積形成される。なお、図面には示されていないが垂直磁気記録層20の形成前に、良好な垂直磁気記録層20を得るために予め、結晶配向層を下地層として設けるようにすることが好ましい。特に、軟磁性裏打ち層の欠如凹部が存在しない箇所(非磁性層が存在しない箇所)のみに結晶配向層を形成するようにすることは、本来良好な磁気特性が要望されるデータトラック部の垂直磁気記録層と良好な磁気特性が要望されないディスクリート部の垂直磁気記録層とで、本来の要求を満たすような磁気特性の差別化を図れるという点で特に好ましい。
【0040】
上記図3(A)〜(H)に基づき製造された磁気記録媒体は、従来技術の問題点、すなわち、磁気記録層の磁気特性の劣化のおそれや、表面の不均一性の発生のおそれを改善することができるなどの極めて優れた効果を発現する。しかしながら、上記図3(A)〜(H)に基づき製造された磁気記録媒体は、そのままでは、その表面が垂直磁気記録層20で一様に覆われているためにその下に位置するパターニングされたトラックやサーボ信号等を光学的または磁気的に検出することが困難である。そのため、図4(A)〜(C)に示されるような本発明の初期化方法(着磁方法)が採られる。なお、図4にはいわゆる両面記録型媒体の例示、すなわち、非磁性基板2の両面にそれぞれ本願発明の軟磁性裏打ち層10と、軟磁性裏打ち層10の欠如凹部に形成された非磁性層15と、垂直磁気記録層20とを備える媒体が例示されている。
【0041】
最初に、図4(A)に示されるように、垂直磁気記録層20面に対して垂直方向の磁界(図4の場合、上から下方向の矢印(α1)で示される磁界)でかつ垂直磁気記録層20の保磁力Hcよりも大きい外部磁界H1(H1>>Hc)を垂直磁気記録層20の全面に印加して、垂直磁気記録層20の全体を一様に一方向(図4の場合、上から下方向)に予め磁化させる。垂直磁気記録層20中に模式的に記載された矢印が磁化方向を示している。
【0042】
次いで、図4(B)に示されるように、前記予め磁化された磁化方向と反対方向の磁界(図4の場合、下から上方向の矢印(β)で示される磁界)で、かつ、前記非磁性層15が存在しない位置における垂直磁気記録層20の磁化のみを反転できる程度大きさの外部磁界H2を印加する。この場合の外部磁界H2の大きさは、外部磁界を発生させる、例えば幅広の記録ヘッド(永久磁石や電磁石)40と軟磁性裏打ち層15との磁気的結合(模式的に表示すれば、矢印(β)と矢印(γ)との磁気的結合)により、軟磁性裏打ち層15が下方に位置する垂直磁気記録層20のみの磁化を反転させることができる大きさとされる。この外部磁界H2は、例えば、垂直磁気記録層20の保磁力Hcと同等あるいはそれよりもやや小さめの磁界に設定される。
【0043】
図4(B)に示されるような磁化反転操作を、例えば、媒体表面に沿って矢印41方向に続けることにより、図4(C)に示されるように軟磁性裏打ち層15と垂直磁気記録層20とが磁気的に結合することができる所定位置(非磁性層15が存在しない位置)の垂直磁気記録層20の磁化反転が完了する。
【0044】
このようにして前記非磁性層15が下方に存在する位置における垂直磁気記録層20の磁化方向と、前記非磁性層15が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化方向とが反対となるように初期化されることになる。このような初期化処理をすることにより、垂直磁気記録層20に覆われてその下に位置するパターニングされたトラック位置やサーボ信号(サーボ信号が記録される領域のサーボマーク)を光学的または磁気的に検出することができるようになる。
【0045】
なお、図示していないが、引き続き、基板の裏面側も図4(B)と同じ操作をすることにより、基板裏面側の垂直磁気記録層20(図面の下側に位置する記録層)の初期化(磁化反転)が行われる。
【0046】
なお、「非磁性層15が存在する位置における垂直磁気記録層20」とは、非磁性層15の上に形成された垂直磁気記録層20の部分をいい、この逆に、「非磁性層15が存在しない位置における垂直磁気記録層20」とは、非磁性層15の上に形成された垂直磁気記録層20の部分を排除する趣旨であり、換言すれば、軟磁性裏打ち層15の上に垂直磁気記録層20が磁気的に結合することができるような位置における垂直磁気記録層20の部分ということになる。
【0047】
【実施例】
以下に具体的実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0048】
図3(A)〜(H)に示される製造プロセスに準じて本発明の磁気記録媒体サンプルを作製した。非磁性基板2として、外径65mm、内径20mm、厚さ0.63mmのハードディスク用の結晶化ガラスを用いた。軟磁性裏打ち層10として、NiFeパーマロイを用いてスパッタ成膜し、平坦部の厚さを500nm、欠如凹部10aの深さを250nmとした。欠如凹部10aに充填する非磁性材としてはSiO2を用いた。垂直磁気記録層20として、CoCrPtを厚さ50nmにスパッタ成膜した。
【0049】
このようにして作製した本発明サンプルを図4(A)〜(C)に示される方法で初期化した。初期化の際に用いた外部磁界H1は、800kA/m(10000Oe)、外部磁界H2は、400kA/m(5000Oe)とした。
【0050】
このようにして作製した本発明サンプルについて、トラック位置およびサーボ信号を磁気的に検出する実験を試みたところ、これらの磁気的信号は確かに検出できることが確認できた。カー効果を用いた光学的検出もできることが確認できた。
【0051】
加えて、本発明サンプルは、垂直磁気記録層20には成膜後、エッチング処理を施さない構造を採択しているので、垂直磁気記録層20の磁気特性の劣化を防止することができる。
【0052】
さらに、本発明のサンプルは、軟磁性裏打ち層10の欠如凹部10aのみに非磁性材を埋め込み、CMP等により平滑・平坦化処理を行ってから垂直磁気記録層を形成する構造を備えている。そのため、従来技術のように例えば垂直磁気記録層に形成した欠如部に非磁性材を埋め込んでから平滑・平坦化を行うことにより発生し得る垂直磁気記録層へのダメージを回避することができ、この観点からも垂直磁気記録層20の磁気特性の劣化を防止することができる。さらに、本発明のサンプルは、従来技術の媒体構成より必然的に発生していた垂直磁気記録層および非磁性層のディッシング等による媒体表面の凹凸を無くすことができる。
【0053】
もちろん、上記の構成よりなる本発明サンプルは、いわゆるサイドクロストークの低減化(cross write/cross read の低減化)、およびトラッキング精度の向上を図り面記録密度の向上を図ることができることも実験的に確認された。
【0054】
【発明の効果】
上記の結果より本発明の効果は明らかである。すなわち、本発明は、非磁性基板上に、軟磁性裏打ち層と、垂直磁気記録層とを備える磁気記録媒体であって、該媒体の軟磁性裏打ち層は、記録再生が行われるデータトラックとデータトラックの間に位置する領域、またはサーボ信号が記録される領域にディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部を有するとともに、その凹部には非磁性材が充填されて非磁性層が形成されており、前記垂直磁気記録層は、少なくとも基板の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜であり、前記非磁性層が存在する位置における垂直磁気記録層の磁化方向と、前記非磁性層が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化方向とが反対となるように初期化されてなるので、垂直磁気記録層に覆われてその下に位置するパターニングされたトラックの位置やサーボ信号を光学的または磁気的に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明のディスク状の磁気記録媒体の全体形状を表す概略平面図であり、図1(B)は図1(A)の四角で囲まれた微小部分の部分拡大概略図である。
【図2】図2(A)および(B)は、それぞれ、本発明の磁気記録媒体の好適な実施の形態を概念的に示す断面図である。
【図3】図3(A)〜(H)は、本発明の磁気記録媒体の好適な製造プロセスの一例を経時的に説明するための概略断面図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、本発明の初期化の方法を経時的に説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体
2…非磁性基板
10…軟磁性裏打ち層
10a…欠如凹部
15…非磁性層
20…垂直磁気記録層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic recording medium such as a hard disk of a computer, particularly a so-called perpendicular magnetic recording medium that records magnetization in a direction perpendicular to the surface of the magnetic recording medium, and relates to an initialized medium and an initialization method thereof.
[0002]
[Prior art]
As the recording capacity of computers increases, the recording capacity of magnetic recording devices tends to increase. In order to improve the surface recording density, the point is how the recording magnetic domain sequence in the magnetic recording layer formed by the signal magnetic field generated from the magnetic head can be miniaturized.
[0003]
In the so-called longitudinal recording method that has been used in the past, the magnetic recording layer on which recording is performed has a high coercive force and a large square shape in order to cause magnetization to stably exist in the traveling direction of the magnetic head. It is required to have a ratio. This requirement is further increased with the miniaturization of the recording magnetic domain array.
[0004]
However, the increase in the surface recording density of the hard disk is said to be 200% or more per year. With the increase in the linear recording density, the demagnetization of the recording magnetization becomes remarkable and the size of one magnetic particle (magnetic cluster) is minute. The effect of magnetization reversal due to thermal fluctuation cannot be ignored due to the decrease in activation volume accompanying the conversion, and it is said that longitudinal recording is impossible at a super recording density higher than before.
[0005]
Therefore, in place of such a longitudinal recording method, a so-called vertical recording method has been proposed as a method applicable to higher density recording. This method is characterized in that recording is performed by magnetizing in a direction perpendicular to the recording layer surface, as opposed to the longitudinal method in which recording magnetization is written in the recording layer surface.
[0006]
With this perpendicular recording system, not only can the demagnetization of the recording magnetization accompanying the increase in the linear recording density as described above be suppressed, but also the demagnetizing field can be reduced and the recording magnetization can be further stabilized as the density increases. Also, in contrast to the longitudinal method, where it is difficult to magnetize in the in-plane direction unless the recording layer thickness is reduced, the perpendicular recording method has a certain degree of film thickness because of the effect of shape anisotropy. Is advantageous. Further, the perpendicular recording method has an advantage that the influence of magnetization reversal due to thermal fluctuation can be greatly reduced.
[0007]
However, even at a super recording density of 100 Gbit / in 2 or more, there is a problem of writing to an adjacent track due to side fringing generated from the side surface of the head. For this reason, it is impossible to realize a recording density higher than that in recording on the current continuous film (simple solid film).
[0008]
Therefore, what is proposed is a so-called discrete track medium in which a non-magnetic row is formed in the circumferential direction of a recording layer and only the magnetic portion is recorded. Due to the presence of the non-magnetic portion, the above-described problem of writing to adjacent tracks can be avoided, and good recording / reproducing characteristics can be obtained.
[0009]
As a conventional example of such a discrete track medium, for example, in JP-A-4-310621 and JP-A-7-129953, a concave portion is provided by directly etching a recording layer, and this concave portion serves as a guard band. A medium is proposed in which a non-magnetic material is embedded and then smoothed to form a magnetic material array aligned in the track direction. However, in these media, the recording layer itself is directly etched, damage to the recording layer (magnetic material) due to the thermal history during etching may occur, and the magnetic characteristics of the magnetic recording layer may be deteriorated.
[0010]
In Japanese Patent Laid-Open Nos. 56-119934 and 2-201730, a recess is formed by etching on the surface of a non-magnetic material (substrate), and after the magnetic material is embedded in the recess, a flattening process is performed. Thus, a medium is proposed in which magnetic material rows arranged in the track direction are formed. However, in these media, it can be said that it is almost impossible to form a magnetic material while maintaining good crystal orientation and perpendicular anisotropy in a fine groove.
[0011]
In any of the above methods, the magnetic characteristics of the magnetic recording layer may be deteriorated by polishing the surface of the magnetic layer (recording layer) in the process of surface smoothing by CMP (chemical mechanical polishing) or the like.
[0012]
In addition, even if smoothing and flattening processing is performed, it is difficult to realize a stable head disk interface (HDI) because irregularities remain on the surface of the medium due to dishing of the recording layer or nonmagnetic layer and the surface is not uniform. It is.
[0013]
In order to solve such problems, the inventors of the present application have already proposed a novel magnetic recording medium structure as Japanese Patent Application No. 2001-2003380. The present invention is a technical proposal related to so-called initialization of the medium of Japanese Patent Application No. 2001-2003380 that has already been proposed. An object of the present invention is to provide a magnetic recording medium and an initialization method that are initialized so that they can be detected optically or magnetically.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such a problem, the present invention is a method for initializing a magnetic recording medium, which includes a step of preparing a magnetic recording medium and an initialization step of initializing the prepared magnetic recording medium. The magnetic recording medium in the step of preparing the magnetic recording medium includes a soft magnetic backing layer and a perpendicular magnetic recording layer on a flat nonmagnetic substrate , and the soft magnetic backing layer of the medium is a recording medium. The area between the data track to be reproduced and the area where the servo signal is recorded, or the area where the servo signal is recorded, has a lacking recess for exerting a discrete action, and the recess is filled with a nonmagnetic material to and a magnetic layer is formed, the perpendicular magnetic recording layer is configured with a magnetic anisotropy in the vertical direction of at least a substrate, a planar membrane having no intentionally formed absence recess Is, the initial step is, the greater the magnetic field than the coercive force of the perpendicular magnetic recording layer surface magnetic field a and the perpendicular magnetic recording layer in the direction perpendicular to the applied to the perpendicular magnetic recording layer, uniformly across the perpendicular magnetic recording layer Then, a magnetic field having a magnitude that can reverse only the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer at a position opposite to the previously magnetized magnetization direction and where the nonmagnetic layer is not present is perpendicularly magnetized. When applied to the magnetic recording layer, the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer corresponding to the servo mark in the area where the data track or servo signal is recorded is reversed.
[0017]
The present invention is also a method for initializing a magnetic recording medium, comprising the steps of preparing a magnetic recording medium and an initializing step of initializing the prepared magnetic recording medium, wherein the magnetic recording medium is prepared The magnetic recording medium in the process includes a soft magnetic backing layer and a perpendicular magnetic recording layer on a flat nonmagnetic substrate , and the soft magnetic backing layer of the medium includes data tracks and data to be recorded and reproduced. The area located between the tracks and the area where the servo signal is recorded have a missing recess for exerting a discrete action, and the recess is filled with a nonmagnetic material to form a nonmagnetic layer, the perpendicular magnetic recording layer, which has a magnetic anisotropy in the vertical direction of at least a substrate, is configured as a planar membrane having no intentionally formed absence recess, wherein the initialization step, vertical A magnetic field perpendicular to the magnetic recording layer surface and larger than the coercive force of the perpendicular magnetic recording layer is applied to the perpendicular magnetic recording layer, and the entire perpendicular magnetic recording layer is uniformly magnetized in one direction in advance. Thereafter, a magnetic field in a direction opposite to the pre-magnetized magnetization direction and a magnitude capable of reversing only the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer at a position where the non-magnetic layer does not exist is applied to the perpendicular magnetic recording layer. The configuration is such that the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer corresponding to the servo mark in the area where the track and servo signal are recorded is reversed.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described in detail.
[0019]
FIG. 1A is a schematic plan view showing the entire shape of the disk-shaped
In FIG. 1A, although not shown, a plurality of data track groups for recording and reproduction are concentrically arranged and formed on a disk substrate. Servo signal regions (locations drawn in a line in the drawing) are formed radially from the center of the disk to the outside.
[0020]
As shown in FIGS. 2A and 2B, the
[0021]
The soft
[0022]
The
[0023]
As shown in FIGS. 2A and 2B, the perpendicular
[0024]
The
[0025]
In the embodiment of FIG. 2A, the depth (the thickness of the nonmagnetic material 15) D of the lacking
[0026]
On the other hand, in the case of the embodiment of FIG. 2B, it is difficult to form a domain wall in the soft magnetic backing layer, and there is an advantage that noise due to the magnetic domain of the soft magnetic backing layer can be suppressed.
[0027]
As the
[0028]
As the soft
[0029]
As the perpendicular
[0030]
As the nonmagnetic material (material constituting the nonmagnetic layer 15) filled in the
[0031]
On the perpendicular
[0032]
Method for manufacturing magnetic recording medium of the present invention A preferred example of the method for manufacturing a magnetic recording medium of the present invention will be described with reference to FIGS. 3 (A) to (H) and FIGS. 4 (A) to (C). To do.
[0033]
First, as shown in FIG. 3A, the soft
[0034]
Next, a resist
[0035]
Next, as shown in FIG. 3C, a
[0036]
Next, the soft
[0037]
After removing the remaining resist on the soft
[0038]
Next, the soft
[0039]
Next, as shown in FIG. 3H, the perpendicular
[0040]
The magnetic recording medium manufactured based on FIGS. 3A to 3H has the problems of the prior art, that is, the possibility of deterioration of the magnetic properties of the magnetic recording layer and the occurrence of surface non-uniformity. It exhibits extremely excellent effects such as being able to improve. However, the magnetic recording medium manufactured based on FIGS. 3A to 3H is patterned as it is because the surface is uniformly covered with the perpendicular
[0041]
First, as shown in FIG. 4A, a magnetic field perpendicular to the surface of the perpendicular magnetic recording layer 20 (in FIG. 4, a magnetic field indicated by an arrow (α1) from the top to the bottom) and perpendicular to the surface. An external magnetic field H 1 (H 1 >> Hc) larger than the coercive force Hc of the
[0042]
Next, as shown in FIG. 4B, a magnetic field in the direction opposite to the previously magnetized magnetization direction (in FIG. 4, a magnetic field indicated by an arrow (β) from the bottom to the top), and An external magnetic field H 2 having a magnitude sufficient to reverse only the magnetization of the perpendicular
[0043]
By continuing the magnetization reversal operation as shown in FIG. 4B in the direction of the
[0044]
In this way, the magnetization direction of the perpendicular
[0045]
Although not shown in the drawing, the initial operation of the perpendicular magnetic recording layer 20 (the recording layer located on the lower side of the drawing) on the back side of the substrate is continued by performing the same operation on the back side of the substrate as in FIG. 4B. (Magnetization reversal) is performed.
[0046]
The “perpendicular
[0047]
【Example】
The present invention will be described in further detail with reference to specific examples.
[0048]
A magnetic recording medium sample of the present invention was manufactured according to the manufacturing process shown in FIGS. As the
[0049]
The sample of the present invention thus produced was initialized by the method shown in FIGS. 4 (A) to (C). The external magnetic field H 1 used for initialization was 800 kA / m (10000 Oe), and the external magnetic field H 2 was 400 kA / m (5000 Oe).
[0050]
An experiment was carried out to magnetically detect the track position and the servo signal for the sample of the present invention thus produced, and it was confirmed that these magnetic signals could be detected reliably. It was confirmed that optical detection using the Kerr effect was also possible.
[0051]
In addition, since the sample of the present invention adopts a structure in which the perpendicular
[0052]
Further, the sample of the present invention has a structure in which a nonmagnetic material is embedded only in the lacking
[0053]
Of course, the sample of the present invention having the above-described configuration is also experimentally capable of reducing the so-called side crosstalk (reducing cross write / cross read) and improving the tracking accuracy by improving the tracking accuracy. Was confirmed.
[0054]
【The invention's effect】
The effects of the present invention are clear from the above results. That is, the present invention relates to a magnetic recording medium comprising a soft magnetic backing layer and a perpendicular magnetic recording layer on a nonmagnetic substrate, and the soft magnetic backing layer of the medium has data tracks and data to be recorded and reproduced. The area located between the tracks, or the area where the servo signal is recorded has a lacking recess for exerting a discrete action, and the recess is filled with a nonmagnetic material to form a nonmagnetic layer, The perpendicular magnetic recording layer is a planar film having magnetic anisotropy at least in the vertical direction of the substrate and having no intentionally formed recess, and the perpendicular magnetic recording layer at a position where the nonmagnetic layer is present Is initialized so that the magnetization direction of the perpendicular magnetic recording layer at a position where the nonmagnetic layer does not exist is opposite to that of the perpendicular magnetic recording layer. It is possible to detect the position and the servo signal of the patterned track located beneath optically or magnetically.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 (A) is a schematic plan view showing the overall shape of a disk-shaped magnetic recording medium of the present invention, and FIG. 1 (B) is a micro-part surrounded by a square in FIG. 1 (A). FIG.
FIGS. 2A and 2B are sectional views conceptually showing preferred embodiments of the magnetic recording medium of the present invention, respectively.
FIGS. 3A to 3H are schematic cross-sectional views for explaining an example of a suitable manufacturing process of the magnetic recording medium of the present invention over time. FIGS.
4 (A) to 4 (C) are schematic cross-sectional views for explaining the initialization method of the present invention over time.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (2)
当該準備された磁気記録媒体を初期化する初期化工程とを、有する磁気記録媒体の初期化方法であって、
前記磁気記録媒体を準備する工程における磁気記録媒体は、平板状の非磁性基板の上に、軟磁性裏打ち層と、垂直磁気記録層とを備え、
該媒体の軟磁性裏打ち層は、記録再生が行われるデータトラックとデータトラックの間に位置する領域、またはサーボ信号が記録される領域にディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部を有するとともに、その凹部には非磁性材が充填されて非磁性層が形成されており、
前記垂直磁気記録層は、少なくとも基板の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜として構成され、
前記初期化工程は、垂直磁気記録層面に対して垂直方向の磁界でかつ垂直磁気記録層の保磁力よりも大きい磁界を垂直磁気記録層に印加して、垂直磁気記録層全体を一様に一方向に予め磁化させ、
しかる後、前記予め磁化された磁化方向と反対方向の磁界でかつ前記非磁性層が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化のみを反転できる大きさの磁界を垂直磁気記録層に印加して、データトラックまたはサーボ信号が記録される領域のサーボマークに相当する垂直磁気記録層の磁化を反転させてなることを特徴とする磁気記録媒体の初期化方法。 Preparing a magnetic recording medium;
An initialization step of initializing the prepared magnetic recording medium, and an initialization method of the magnetic recording medium,
Magnetic recording medium in the step of preparing the magnetic recording medium, on a plate-shaped non-magnetic substrate, comprising a soft magnetic underlayer, a perpendicular magnetic recording layer,
The soft magnetic underlayer of the medium has a lacking recess for exerting a discrete action in an area located between data tracks where recording / reproduction is performed, or an area where a servo signal is recorded. Is filled with nonmagnetic material to form a nonmagnetic layer,
The perpendicular magnetic recording layer has a magnetic anisotropy in at least the vertical direction of the substrate, and is configured as a planar film having no intentionally formed lacking recess ,
In the initialization step, a magnetic field perpendicular to the surface of the perpendicular magnetic recording layer and a magnetic field larger than the coercive force of the perpendicular magnetic recording layer is applied to the perpendicular magnetic recording layer so that the entire perpendicular magnetic recording layer is uniformly uniform. Pre-magnetized in the direction,
Thereafter, a magnetic field having a magnitude that can reverse only the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer in a position opposite to the pre-magnetized magnetization direction and where the nonmagnetic layer is not present is applied to the perpendicular magnetic recording layer, A method of initializing a magnetic recording medium, comprising reversing the magnetization of a perpendicular magnetic recording layer corresponding to a servo mark in an area where a data track or a servo signal is recorded.
当該準備された磁気記録媒体を初期化する初期化工程とを、有する磁気記録媒体の初期化方法であって、
前記磁気記録媒体を準備する工程における磁気記録媒体は、平板状の非磁性基板の上に、軟磁性裏打ち層と、垂直磁気記録層とを備え、
該媒体の軟磁性裏打ち層は、記録再生が行われるデータトラックとデータトラックの間に位置する領域、およびサーボ信号が記録される領域にディスクリート作用を発揮させるための欠如凹部を有するとともに、その凹部には非磁性材が充填されて非磁性層が形成されており、
前記垂直磁気記録層は、少なくとも基板の鉛直方向に磁気異方性を有するとともに、意図的に形成された欠如凹部が存在しない平面膜として構成され、
前記初期化工程は、垂直磁気記録層面に対して垂直方向の磁界でかつ垂直磁気記録層の保磁力よりも大きい磁界を垂直磁気記録層に印加して、垂直磁気記録層全体を一様に一方向に予め磁化させ、
しかる後、前記予め磁化された磁化方向と反対方向の磁界でかつ前記非磁性層が存在しない位置における垂直磁気記録層の磁化のみを反転できる大きさの磁界を垂直磁気記録層に印加して、データトラックおよびサーボ信号が記録される領域のサーボマークに相当する垂直磁気記録層の磁化を反転させてなることを特徴とする磁気記録媒体の初期化方法。 Preparing a magnetic recording medium;
An initialization step of initializing the prepared magnetic recording medium, and an initialization method of the magnetic recording medium,
Magnetic recording medium in the step of preparing the magnetic recording medium, on a plate-shaped non-magnetic substrate, comprising a soft magnetic underlayer, a perpendicular magnetic recording layer,
The soft magnetic underlayer of the medium has a lacking recess for exerting a discrete action in an area located between data tracks on which recording / reproduction is performed and an area where a servo signal is recorded. Is filled with nonmagnetic material to form a nonmagnetic layer,
The perpendicular magnetic recording layer has a magnetic anisotropy in at least the vertical direction of the substrate, and is configured as a planar film having no intentionally formed lacking recess ,
In the initialization step, a magnetic field perpendicular to the surface of the perpendicular magnetic recording layer and a magnetic field larger than the coercive force of the perpendicular magnetic recording layer is applied to the perpendicular magnetic recording layer so that the entire perpendicular magnetic recording layer is uniformly uniform. Pre-magnetized in the direction,
Thereafter, a magnetic field having a magnitude that can reverse only the magnetization of the perpendicular magnetic recording layer in a position opposite to the pre-magnetized magnetization direction and where the nonmagnetic layer is not present is applied to the perpendicular magnetic recording layer, A method of initializing a magnetic recording medium, comprising reversing the magnetization of a perpendicular magnetic recording layer corresponding to a servo mark in an area where data tracks and servo signals are recorded.
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