JP3934034B2

JP3934034B2 - Sound-absorbing molded body

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Publication number: JP3934034B2
Application number: JP2002326620A
Authority: JP
Inventors: 喬池辺; 光康上田
Original assignee: Daicel Chemical Industries Ltd
Current assignee: Daicel Corp
Priority date: 2002-11-11
Filing date: 2002-11-11
Publication date: 2007-06-20
Anticipated expiration: 2022-11-11
Also published as: US20050126851A1; JP2004163510A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸音性成形体、吸音性積層体及びそれらを用いた自動車用内装材料等に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、車両用や住宅用吸音・遮音材料、あるいは高速道路の遮音壁用吸音材として、主に無機材料としては、グラスウール、ロックウール、アルミ繊維、軽量発泡コンクリート、多孔質セラミック等が使用されており、有機材料としては、発泡ウレタンのような高分子発泡体をイソシアネートのような接着剤で積層したものが主に自動車用天井材として使用され、有機材料からなる繊維状体のものを用いた吸音パネルも実用化されている。
【０００３】
しかし、施工性改善、人体への障害の防止、環境保護、資源の効率的利用のための廃棄物処理の容易性や再利用の可能性といった点からは、満足できる吸音材は得られなかった。
【０００４】
更には、人の可聴音域の中でも４００〜１０００ヘルツの音域は、人の発生音域に重なるため、通常の音域よりも聴覚が鋭敏に感じ取り、この音域が含まれる騒音に対しては疲労を感じ易いので、この音域の騒音を効率的に吸音する素材が求められていたが満足するものはなかった。
【０００５】
関連する先行技術として、特開平８−８７２７８号公報、同８−８７２７９号公報、同１０−７７５６２号公報、同１０−１１０３７０号公報が知られている。
【０００６】
特開平８−８７２７８号公報には、多孔質吸音体から構成された吸音シートで外表面に近いほど吸音層の気孔率が大きくなるような吸音シートが開示されている。この発明によれば、吸音効果は向上するものの、構成が複雑になり、実用性に乏しかった。
【０００７】
特開平８−８７２７９号公報には、吸音周波数領域が異なる吸音材を積層することにより、吸音周波数領域を均一化させる技術が開示されている。しかし、この発明では、異なる吸音周波数領域の吸音材を製造し、積層する工程が必要であるため、生産性が低かった。
【０００８】
特開平１０−７７５６２号公報及び同１０−１１０３７０号公報には、繊維状体からなる吸音材の技術が開示されている。これらの発明では、２種類以上の繊維で構成され、構成繊維の一部が熱融着している吸音材が開示されている。しかし、このような構造をとるためには、繊維を中心層と表層の２層構造（芯／鞘構造）とする必要があることから、繊維の製造に際して特別な装置が必要であり、一般的ではなかった。
【０００９】
上記した４件の発明には、いずれも廃材等を使用することは開示されていない。
【００１０】
特開平８−８４９８２号公報には、自動車、建築物からなる廃材を細かく粉砕したものとバインダーを混合し、空気が流通可能な網状物（金網、パンチングメタル等）に挟み、熱風を通過させて加熱成形する廃棄物のリサイクル法が開示され、吸音材等として適用できることが記載されている。しかし、細かな粉砕物を挟む金網やパンチングメタルの網目は非常に小さなものとなり、その結果、吸音性能が劣ることが予想され、具体的な吸音効果についての開示も全くない。
【００１１】
特開平７−２０５１６９号公報には、自動車、建築物からなる廃材を粉砕し、繊維状のバインダーを混合、水中にて均一分散させた後、脱水加熱を行い、更に加熱加圧成形する成形防音材の製造方法が開示されている。しかし、この方法は製造工程が複雑である点が問題であるほか、得られた成形防音材の具体的な防音効果についての開示も全くない。
【００１２】
特開平３−７７３９号公報には、ポリウレタンの媒材の破砕物にジオールとイソシアネートからなるプレポリマーをバインダーで添加混合した上、加熱加圧成形する技術が開示されているが、吸音効果についての開示もない。
【００１３】
本発明の課題は、特に人の可聴周波数帯における吸音性が優れている吸音材料、吸音積層体、それらを用いた自動車用内装材料等を提供することである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
請求項１の発明は、上記課題の解決手段として、（Ａ）有機又は無機繊維状体の細片、及び（Ｂ）有機又は無機多孔質体の細片を含む吸音性成形体を提供する。
【００１５】
本発明でいう「繊維状体」とは、有機又は無機繊維を含む成形体をいい、この成形体の形状、大きさ等は特に制限されるものではない。
【００１６】
本発明でいう「細片」とは、繊維状体に対して、機械的手段等を加えて破砕、切断、解砕又は粉砕したもの、製造加工時に生じる破片のように当初から細片として存在しているもの、細片に成形したもの等が含まれる。細片の形状や大きさは特に制限されるものではないが、最大長さが２０ｍｍ以下であるものが好ましい。
【００１７】
請求項２１の発明は、他の解決手段として、上記の吸音性成形体と、発泡体を含む２層以上が積層された吸音性積層体を提供する。
【００１８】
上記の吸音性成形体又は吸音性積層体は、自動車用内装材料、建築材料及び吸音性構造体として適用できる。なお、「吸音性構造体」における「構造体」とは、用途に応じた平面又は立体形状を有するものの意味であり、パネル状、筺状等の所望形状のものを含む。
【００１９】
本発明でいう「吸音」は、音の大きさを減少させるように作用させる性質であり、音を遮断するだけの遮音作用とは異なる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
本発明の吸音性成形体に含まれる（Ａ）成分の有機繊維状体の細片は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、天然高分子、半合成高分子等からなるものを挙げることができる。
【００２１】
熱可塑性合成高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-４-メチルペンテン-1等のポリオレフィン樹脂、アイオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチルメタアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エチル共重合体、エチレンアクリル酸共重合体等のエチレン系共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の含ハロゲン共重合体、ＡＳ樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリスチレン等を挙げることができる。
【００２２】
熱硬化性合成高分子としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。天然高分子としては、セルロース、綿、絹、羊毛、麻等を挙げることができる。半合成繊維としては、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸・プロピオン酸セルロース、酢酸・酪酸セルロース、エチルセルロース等を挙げることができる。
【００２３】
無機繊維状物の細片としては、グラスウール、ロックウール、アルミ繊維、ボロン繊維等からなるものを挙げることができる。
【００２４】
（Ａ）成分として熱可塑性合成高分子を用いる場合は、融点が高いものが好ましい。熱可塑性合成高分子は融点が低いものが多く、成形時において、圧縮成形処理等で加熱されたときに変形し、繊維状物の形状がそのまま保たれない恐れがあり、吸音性能に悪影響を及ぼすことがある。
【００２５】
（Ａ）成分として熱可塑性合成高分子を用いる場合、ポリエチレンテレフタレート樹脂やナイロン６樹脂程度の耐熱性を備えているものが好ましい。しかし、原料として廃棄物を利用するとの観点からは、より融点の低い熱可塑性高分子化合物（例えば、ポリエチレン樹脂、エチレン系共重合体樹脂）を用いることもでき、その場合には、前記熱可塑性高分子化合物の融点及び（Ａ）成分中の含有量を調整することが望ましい。
【００２６】
低融点の熱可塑性高分子化合物を用いる場合、融点が８０〜１１０℃の範囲のものを用い、（Ａ）成分中の含有量は、２０質量％以下、好ましくは１５質量％以下、より好ましくは１０質量％以下、更に好ましくは５質量％以下、特に好ましくは３質量％以下である。
【００２７】
（Ａ）成分として低融点の熱可塑性高分子化合物を用いる場合、前記高分子化合物の融点及び含有量に応じて、圧縮成形処理における加熱温度及び加熱時間を調整することが望ましい。なお、（Ａ）成分として低融点の熱可塑性高分子化合物を用い、圧縮成形処理における加熱温度及び加熱時間を調整することにより、前記高分子化合物が溶融して結合剤乃至接着剤としての作用もなすため、（Ｃ）成分の結合剤を不要とするか、又は使用量を減少できることができると共に、残部の（Ａ）成分の作用により、吸音性能が損なわれることがない。
【００２８】
（Ａ）成分としては、吸音性能を高めるためには剛性が高いことが好ましく、このような観点から、半合成高分子であるセルロースアセテート繊維が好ましい。
【００２９】
セルロースアセテート繊維は、セルロースジアセテート繊維とセルローストリアセテート繊維があるが、セルロースジアセテート繊維が好ましい。セルロースジアセテート繊維は、天然繊維に比べると疎水性が高いが、合成繊維に比べると疎水性は低く、適度な吸湿性と疎水性を有している。このため、適度に吸湿した水分自体が吸音性能を高めるように作用するので好ましい。
【００３０】
（Ａ）成分としてセルロースアセテート繊維を用いる場合は、アセテートフィラメント（長繊維）、アセテートフィラメントを集束したアセテートトウ、アセテートステープル（短繊維）を含むものが好ましい。これらの繊維には、捲縮はあってもなくても良いが、通気性、保湿性の点からは、捲縮があるアセテートステープルが好ましい。
【００３１】
セルロースアセテート繊維としては、ステープル工場等の屑繊維、たばこフィルター工場の屑フィルター等の廃材を用いることができ、フィルターごとに繊維長さが切り揃えられており、セルロースジアセテート繊維を原料としていることから、屑フィルタが好ましい。これらのセルロースアセテート繊維は、吸音性成形体中における分散性を高めるため、カード等でよく解して使用することが好ましい。
【００３２】
たばこ用の屑フィルターを用いた場合には、フィルターを形成している紙（たばこフィルターの巻紙）が（Ａ）成分に含まれることになるが、このような紙成分は少なくとも（Ａ）成分の８０質量％未満であり、好ましくは５０質量％以下、より好ましくは４０質量％以下、更に好ましくは３０質量％以下、特に好ましくは１０〜２０質量％、最も好ましくは１２〜１８質量％である。
【００３３】
原料に起因する紙の含有量が大きい場合、紙の除去操作をしたり、別途、紙を含まない（Ａ）成分を添加したりすることもできるが、ごみの減量化及び資源の有効利用の観点からは、余り高い吸音性能が要求されないような用途に適用するため製造原料として、例えば、吸音性よりも断熱性の要求の方が高いような用途の製造原料として適用しても良い。
【００３４】
（Ａ）成分は、短繊維、長繊維又はこれらの混合物を含むものにすることができる。
【００３５】
（Ａ）成分の細片の大きさ（繊維の場合は繊維長さ）は、分散性を高め、かつ吸音性能を高めるため、最大長さは２０ｍｍ以下が好ましく、１〜２０ｍｍがより好ましく、５〜２０ｍｍが更に好ましく、１０〜２０ｍｍが特に好ましく、１０〜１５ｍｍが最も好ましい。
【００３６】
本発明でいう最大長さは、加熱成形を行った面を既知の画像取り込み装置で撮影し、画像処理装置等で二次元処理した場合における島部（ドメイン）の長径の最大値を示す。
【００３７】
（Ａ）成分の繊度は特に制限されないが、好ましくは１．５〜１０デニール、より好ましくは２〜８デニール、更に好ましくは２．５〜５デニールの範囲から選択することができ、繊度の異なるものを混合して使用しても良い。
【００３８】
（Ａ）成分の断面形状は特に制限されないが、吸音性能の点と、廃棄物としてのたばこフィルターを使用できることから、Ｙ字型が好ましい。
【００３９】
（Ａ）成分は、原料に由来する成分が含まれていても良く、例えば、産業廃棄物等として処分される、天然繊維の反毛、落綿、繊維屑等の産業廃棄物を含んでいても良いし、当然合成繊維の繊維屑を含んでいても良い。
【００４０】
本発明の吸音性成形体に含まれる（Ｂ）成分は、有機又は無機多孔質体である。多孔質体に含まれる空隙は、独立していても良いし、連続していても良い。（Ｂ）成分の無機多孔質体としては、木炭を含む活性炭、軽石、発泡コンクリート、焼結粘土等を挙げることができる。有機多孔質体としては、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン等の発泡体を挙げることができる。
【００４１】
（Ｂ）成分の多孔質体発泡体としては、無機発泡体のみからなるよりも、少なくとも有機発泡体、特に高分子発泡体が用いられていることが好ましい。無機発泡体のみからなると、（Ａ）成分と（Ｂ）成分の一体化が困難となり、得られた吸音性成形体の強度が実用的範囲から外れてしまう。
【００４２】
（Ｂ）成分として、無機発泡体を有機発泡体と混合して使用する場合は、無機発泡体は発泡体全体の２０質量％以下にすることが、一体化の点で有利である。
【００４３】
高分子発泡体としては、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレン等の熱可塑性高分子の発泡体も用いることができるが、熱硬化性樹脂からなる発泡体を用いた方が、吸音性能の点でより好ましい効果が得られる。これは繊維状体の場合ほどではないが、熱可塑性高分子発泡体は、成形時において、圧縮成形処理等で加熱されたときに変形し、空隙比率が減少することがあり、音波領域全域の吸音性能を損ないやすい。
【００４４】
特に好適な熱硬化性高分子発泡体としては、発泡ポリウレタン（ウレタンフォーム）が挙げられ、特にポリオールとイソシアネートの反応発泡体である軟質ポリウレタンフォームからなるものが好適である。（Ａ）成分と（Ｂ）成分とを強固に一体化させるために接着剤を用いた場合に、接着剤との親和性、濡れ性が、発泡ポリウレタンは優れているほか、吸音性成形体に対して、強度、硬度、耐久性を付与することができるので好ましい。
【００４５】
（Ｂ）成分の原料となるポリウレタンフォームは、例えば、発泡工程で出る屑、ウレタンフォーミングのトリミング耳、荷物等の緩衝材として使用されたもの、家具等に充填材として使用されたものも用いることができる。家電製品、特に冷蔵庫等の廃棄された製品から回収されたウレタン破砕物、圧縮ウレタンチップも用いることができる。例えば冷蔵庫であれば、手分解で断熱材を選別し、風力でウレタンを選別し、破砕機でこれらを細片状にするが、これらの破砕物も用いることができるし、これらを適度に圧縮してできた圧縮ウレタンチップを用いることもできる。
【００４６】
（Ｂ）成分の密度は、０．０１５〜０．０３ｇ／ｃｍ^３の範囲が好ましく、０．０１５〜０．０２５ｇ／ｃｍ^３の範囲がより好ましく、０．０１５〜０．０２ｇ／ｃｍ^３の範囲が更に好ましい。
【００４７】
（Ｂ）成分をポリウレタンフォームとする場合は、ポリウレタンフォーム成形体が、切断、破砕、解砕、粉砕等の手段により機械的に細片化されたものを用いることができるほか、細片状に成形したものを用いることもできる。
【００４８】
（Ｂ）成分の細片の形状は特に制限されるものではないが、最大長さが２０ｍｍ以下であることが好ましく、５〜２０ｍｍであることがより好ましく、１０〜１５ｍｍであることが更に好ましい。
【００４９】
最大長さが２０ｍｍ以下であると、吸音性成形体中における分散性を高めることができると共に、成形時における復元性が抑制されるので、成形性が向上され、成形体にしたときの吸音性能の偏在が抑制される。下限値を５ｍｍ以上にした場合、（Ａ）成分と（Ｂ）成分との混合性が良く、吸音性能が偏在することが抑制されるため好ましい。
【００５０】
（Ａ）成分と（Ｂ）成分の含有割合は、吸音性能を高めるため、（Ａ）成分が好ましくは８０〜２０質量％、より好ましくは７０〜３０質量％、更に好ましくは６０〜４０質量％、特に好ましくは４５〜５５質量％であり、（Ｂ）成分が好ましくは２０〜８０質量％、より好ましくは３０〜７０質量％、更に好ましくは４０〜６０質量％、特に好ましくは５５〜４５質量％である。
【００５１】
（Ａ）成分の含有割合が８０質量％以下で、（Ｂ）成分の含有割合が２０質量％以上であると、（Ａ）及び（Ｂ）成分を均一に混合することができ、結合剤との混合性も良いので、成形性が向上する。また、（Ａ）成分の含有割合が２０質量％以上で、（Ｂ）成分の含有割合が８０質量％以下であると、吸音性能を高めることができるので、吸音材として好適な性能を保持できる。（Ａ）成分と（Ｂ）成分の含有量が上記範囲内であると、これらの材料から得られる成形体の吸音性と、強度及び硬度とをバランス良く付与することができる。
【００５２】
本発明の吸音性成形体は、（Ａ）成分と（Ｂ）成分が一体化されており、一体化を補う材料として、（Ｃ）成分の結合剤を併用することができる。結合剤は、粘着性のあるものであれば特に制限されないが、特に接着剤が好ましい。
【００５３】
接着剤としては、酢酸ビニル系、ポリビニルアルコール系、セルロース系、オレフィン樹脂系、エポキシ樹脂系、ニトリルゴム系、ウレタン樹脂系等の親水性高分子系並びに疎水性高分子系接着剤を挙げることができる。
【００５４】
これらの中でも、成形体にしたときに十分な引張強度、曲げ強度及び適度な硬度を得るため、エポキシ樹脂系、ニトリルゴム系、ウレタン樹脂系等の疎水性高分子系接着剤が好ましく、最も好ましいものはウレタン樹脂系接着剤である。
【００５５】
ウレタン樹脂系接着剤の合成に用いるポリオールとしては、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等を挙げることができ、ポリエーテルポリオール系のものが好ましい。これらのポリエーテルポリオールは、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン、エタノールアミン等のアミン類を出発原料とし、これにエチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキシドを開環重合したものが用いられる。ポリオールは、数平均分子量が２００〜１０，０００の範囲のものが好ましい。ウレタン樹脂系接着剤の合成に用いるイソシアネートとしては、芳香族イソシアネート、代表的にはＴＤＩ（トリレンジイソシアネート）、ＭＤＩ（ジフェニルメタンジイソシアネート）等を挙げることができる。
【００５６】
結合剤（接着剤）の含有割合は、（Ａ）及び（Ｂ）成分の合計量１００質量部に対し、１０〜３０質量部が好ましく、１５〜３０質量部がより好ましく、２０〜２５質量部が更に好ましい。１０質量部以上の場合、（Ａ）成分と（Ｂ）成分との充分な結合強度を維持でき、３０質量部以下の場合、優れた吸音性能を維持できる。
【００５７】
本発明の吸音性成形体には、必要に応じて助剤として、活性炭のような多孔質粒状体、紙片や不織布片のような天然繊維細片を添加することができる。たばこフィルターに活性炭が含まれているものの場合、そのフィルタ屑をそのまま用いることができる。特に紙片を添加した場合は吸音性能に影響を与えることなく、成形体の体積を増加させることができる。
【００５８】
助剤の配合量は、（Ａ）及び（Ｂ）成分の合計１００質量部に対し、５〜２０質量部が好ましく、７〜１８質量部がより好ましく、１０〜１５質量部が更に好ましい。
【００５９】
本発明の吸音性成形体は、（Ａ）成分の繊維状体と（Ｂ）成分の多孔質体とを、それぞれ個別に細片化し、混合した後、又は両成分を混合した状態で破砕等の手段により細片化した後、必要に応じて接着剤や他の助剤を混合し、成形して得ることができる。
【００６０】
（Ａ）及び（Ｂ）成分の細片化に用いる破砕機は、回転式破砕機、反毛式破砕機等を用いることができる。
【００６１】
成形は、所望形状の容器に（Ａ）、（Ｂ）成分及び必要に応じて（Ｃ）成分からなる成形材料を混合して充填する方法、又は所望形状に圧縮成形する方法を適用できる。
【００６２】
所望形状の容器は特に制限されるものではなく、木製、プラスチック製、金属製、セラミックス製等のものを用いることができるほか、（Ａ）及び（Ｂ）成分を含む上記成形材料から得られたものであっても良い。
【００６３】
圧縮成型法を適用する場合の条件は、（Ａ）及び（Ｂ）成分の割合、成形体の大きさ、厚み等と接着剤の種類により若干の差異があるが、例えば、３０ｃｍ×３０ｃｍ×１０ｃｍ程度の成形体の場合には、温度８０〜１１０℃、圧力９８〜９８０ｋＰａ（１〜１０kg/cm^２）、時間３〜１０分で行う。
【００６４】
成形体の密度は、０．０５〜０．２ｇ／ｃｍ^３の範囲が好ましく、０．０８〜０．１８ｇ／ｃｍ^３の範囲がより好ましく、０．１２〜０．１８ｇ／ｃｍ^３の範囲が更に好ましい。密度が前記範囲内にあれば、軽量性と共に、吸音性、強度、硬度を満足させることができる。
【００６５】
成形体の形状は、シート状、平板状、立方体状、直方体状、柱状、球状等の用途に応じた所望形状にすることができる。
【００６６】
本発明の吸音性成形体の製造法としては、モールド製法、スライス製法等を適用することができるが、モールド製法により得られた成形体の方が、高比重のものの場合、６００Hz以上の周波数領域での吸音率が良い。
【００６７】
本発明の吸音性成形体が優れた吸音性能、特に人の可聴領域の音において優れた吸音性能を発揮する理由は、次のとおりであると推測される。吸音性成形体を構成する（Ａ）成分及び（Ｂ）成分の形状は均一ではないため、粉末に比べると均一分散性が劣り、部分的には一方の成分が若干偏在した状態でランダムに分散されている。このため、人間の可聴範囲の音域に含まれる音波エネルギーを吸収し、熱エネルギーに変換するに際して、（Ａ）成分と（Ｂ）成分のランダムな分散状態が、逆に相乗的に相互作用することで、音波エネルギーの吸収能力が高められる結果、吸音性能が高められるものと思われる。
【００６８】
本発明の吸音性成形体は、垂直入射吸音測定法（ＪＩＳＡ１４０５）に従って測定した４００ヘルツでの垂直入射吸音率を０．２以上にすることができ、好ましくは０．４以上にすることができる。更に、４００〜１０００ヘルツでの垂直入射吸音率を０．４以上にすることができ、好ましくは４００〜５５０ヘルツでの垂直入射吸音率を０．４以上にすることができる。
【００６９】
本発明の吸音性積層体は、上記した吸音性成形体と、発泡体を含む２層以上が積層されたものである。各層間は、上記した接着剤等で結合されている。
【００７０】
積層体に含まれる発泡体は、（Ｂ）成分と同様な成分からなるものを用いることができる。吸音性成形体と発泡体の形状、大きさは、用途に応じて決定することができる。発泡体は、それぞれ異なる厚さのもの、異なる密度のものが組み合わされて、２以上が積層されていても良い。
【００７１】
吸音性成形体と発泡体の積層順序は、規則性があっても良いし、ランダムであっても良く、それぞれが１層又は２層以上積層されていても良い。例えば、吸音性成形体と発泡体とが交互に積層されていても良いし、中間層が発泡体で、その両側に吸音性成形体が積層されていても良いし、中間層が吸音性成形体で、その両側に発泡体が積層されていても良い。
【００７２】
積層体の一方又は両方の面には、支持層及び／又は保護層が積層されていても良い。
【００７３】
支持層とは、金属板、プラスチック板、木板、セラミックス板、織布、不織布、厚紙、紙等からなるものであり、例えば自動車の天井面、室内の壁面等に積層体を取り付ける際、それらとの接着面を形成する層である。
【００７４】
保護層とは、例えば自動車の天井面、室内の壁面等に積層体を取り付ける際、室内側に面した層であり、支持層と同一の材料から形成することができるが、吸音性能を高める観点からは、織布、不織布等が好ましい。
【００７５】
吸音性積層体の例としては、密度０．１０g/cm³程度のものを吸音面側に設置し、それよりも密度の小さなものを背面側に組み合わせたものを挙げることができる。この場合、２層目の密度が小さなものの方が、吸音性能が優れている。
【００７６】
このように異なる密度のものを２層以上積層した場合、例えば、吸音面側に厚み１０ｍｍ程度の密度０．１０g/cm^３の吸音性成形体を配置し、その背面に、厚み２５ｍｍの密度０．１５g/cm^３の吸音性成形体を配置したものと、全体を厚み３５ｍｍで密度０．１０g/cm^３のものにしたものと比較すると、積層体の方が強度や剛性が優れているので、より広範囲な用途に適用できるので好ましい。
【００７７】
本発明の吸音性成形体又は吸音性積層体は、自動車用内装材料、建築材料、吸音性構造体等に適用できる。
【００７８】
自動車の天井材に適用する場合は、吸音性成形体又は吸音性積層体を天井面に配置し、吸音性成形体の表面にホットメルトパウダーやホットメルトフィルムを塗布し、更に不織布、織物等の保護層となる材料を積層した後、加熱成形することにより、所望の深絞り形状（深さ１５０ｍｍ程度）にすることができる。この場合、保護層としては、織布、不織布が好適であり、塩化ビニル等の合成皮革の場合は吸音性能が損なわれる。
【００７９】
その他、住宅、事務所、工場、作業所、あるいはコンプレッサー、モーター、空調機の室外熱交換器部の壁面や天井材、間仕切り壁、パーテーション用、室内装飾材料等に適用できる。本発明の吸音性成形体又は吸音性積層体は、遮音ではなく、吸音作用をするものであるため、前記のようなパーテーションのような使用形態であっても、優れた吸音性能を発揮できる。
【００８０】
屋外において使用する場合や、工場内又は作業所内等で使用する場合は、硬いものとの接触が多いことが予想されるため、保護層としてパンチングメタルを用いることもできる。パンチングメタルを用いた場合には、全体に占めるパンチ（穴）面積の割合を、好ましくは４０％以上、より好ましくは６０％以上にすることで、保護機能と吸音性能の両方を得ることができる。このような場合、更に支持層側にディンプルシートを貼ることにより、５００Hz前後の周波数帯での吸音性能が向上され、１．５kHz以上での高周波領域での吸音性能が向上される。
【００８１】
吸音性成形体の構成材料として、セルロースアセテート繊維を用いた場合は、セルロースアセテートが吸水しても膨潤しないので、吸湿性が求められる内装用途に適している。例えば、車両や室内の天井材として適用した場合には、使用時に変形したりせず、空気中の水分を吸収保持できるので、吸湿材として結露防止機能や調湿機能等を発揮できるほか、吸湿自体により、即ち水分を保持することにより、更に吸音性能を高めることができる。
【００８２】
本発明の吸音性成形体は、製造原料として有害成分を含むものでなければ、多少の不純物を含んでいても良いため、廃棄物を製造原料とすることができる。更に、本発明の吸音性成形体は、使用後であっても廃棄することなく、洗浄、破砕機等による細片化の後、必要に応じて接着剤を添加して再成形することで、再利用することができる。このため、本発明の吸音性成形体は、ごみの減量化及び資源の再利用の両面から優れている。
【００８３】
更に本発明の吸音性成形体及び吸音性積層体は、吸音作用と共に断熱作用を発揮することができるので、各種用途における断熱材としても適用できる。
【００８４】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。以下の実施例及び比較例における測定方法は下記のとおりである。
（１）吸音性能
実施例及び比較例で得られた成形体を、JIS A1405:1998音響−インピーダンス管による吸音率及びインピーダンスの測定−定在波比法に従って測定した。
【００８５】
サンプルの大きさは、JIS A1405の6.1.2参考の記述に従い、低周波側（作動周波数100〜800Hz）については、直径１００ｍｍの円形に切り取った厚み３５ｍｍのものを用い、高周波側（作動周波数800〜5000Hz以上）については、直径２９ｍｍの円形に切り取った厚み３５ｍｍのものを用いた。サンプルの切り出しは、吸音性成形体を成形する場合の加圧方向が音波の入射方向になるように行った。
【００８６】
吸音率は、JIS A1405:1998の3.1垂直入射吸音率に定められたαであり、ＪＩＳのαの算出方法に従って求めた。測定環境は、２３℃、６０％ＲＨで行った。測定は３回行い、これらの平均を取った。結果を表１に示す。
（２）通気性
実施例及び比較例で得られた成形体を厚み３ｍｍ、直径１００ｍｍの円盤状に切り取ったものを、図１に示すような上下の透明プラスチック管で挟み込んだものを測定装置とした。この測定装置の下部透明プラスチック管に設けた穴から火の付いたタバコを入れ、上部透明プラスチック管から煙が出るまでの時間（秒）を測定した。なお、成形体の周囲と上下のプラスチック管との接続部分を含む側面は、透明な防水性粘着テープを巻き付けて、煙が漏れないようにした。結果を表１に示す。
【００８７】
実施例１
（Ａ）成分として、繊度３デニールの捲縮を有するジアセテートトウのプレーンたばこ用フィルター（活性炭を含まないたばこ用フィルター）の破砕屑を用いた。このフィルターは紙（フィルターの巻紙）が一本当たり０．０９グラム、ジアセテートトウが０．５５グラムであった。巻紙の重量割合は１４質量％である。
【００８８】
（Ａ）成分５０質量％と、（Ｂ）成分としてグリセリンのプロピレンオキサイド付加体（分子量３，５００）とＴＤＩ（トリレンジイソシアネート）から製造した軟質ポリウレタンフォーム成形体（５ｃｍ×１０ｃｍ×２０ｃｍ；密度０．０２０g/cm^３）５０質量％とを混合した後、刃渡り６００ｍｍの回転式破砕機（浅井製作所製）を用い、最大長さが２０ｍｍ以下になるように破砕して細片にした。
【００８９】
前記混合物１４８０ｇに対し、グリセリンのプロピレンオキサイド付加体（分子量３，５００）と、ＭＤＩ（ジフェニルメタンジイソシアネート）から製造した湿気硬化型ポリウレタン系接着剤（商品名リボンデックス，トーケン樹脂化学（株）製）２２０ｇを加えて均一に混合し、吸音性材料を得た。
【００９０】
この吸音性材料を成形容積３０ｃｍ×３０ｃｍ×３．５ｃｍの圧縮成型機に投入し、水蒸気を加えて、温度１０５℃、圧力３９２ｋＰａ（４kg/cm^２）の条件下、２分間かけて成形し、密度０．１０g/cm^３、厚み３５ｍｍの本発明の吸音性成形体を得た。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【００９１】
参考例１
（Ａ）成分である繊度３デニールの捲縮を有するたばこ用セルロースジアセテートトウの屑であるジアセテートステープル７０質量％と、（Ｂ）成分であるグリセリンのプロピレンオキサイド付加体（分子量３，５００）とＴＤＩ（トリレンジイソシアネート）から製造した軟質ポリウレタンフォーム成形体（５ｃｍ×１０ｃｍ×２０ｃｍ；密度０．０２０g/cm^３）３０質量％とを混合した後、刃渡り６００ｍｍの回転式破砕機（浅井製作所製）を用い、最大長さが２０ｍｍ以下になるように破砕して細片にした。
【００９２】
前記混合物１４８０ｇに対し、グリセリンのプロピレンオキサイド付加体（分子量３，５００）と、ＭＤＩ（ジフェニルメタンジイソシアネート）から製造した湿気硬化型ポリウレタン系接着剤（商品名リボンデックス，トーケン樹脂化学（株）製）２２０ｇを加えて均一に混合し、吸音性材料を得た。
【００９３】
次に、前記吸音性材料を、成形容積３０ｃｍ×３０ｃｍ×１０ｃｍの圧縮成型機に投入し、水蒸気を加えて、温度１０５℃、圧力４９０ｋＰａ（５kg/cm^２）の条件下、２分間かけて成形し、密度０．２０g/cm^３の本発明の吸音性成形体を得た。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【００９４】
実施例２
実施例１と同じ（Ａ）成分５０質量％と（Ｂ）成分５０質量％とを、別々に回転式破砕機で破砕して、最大長さの平均が７ｍｍの細片にした後、混合した。
【００９５】
前記混合物１００質量部に対し、最大長さが７ｍｍになるように粉砕した紙片５質量部を加え、均一に混合し、更にこの混合物１２１５ｇに実施例１と同じ湿気硬化型ポリウレタン系接着剤１３５ｇを加えて、吸音性材料を得た。
【００９６】
この吸音用材料を用い、実施例１と同じ条件で成形して、本発明の吸音性成形体（密度０．１５g/cm^３）を得た。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【００９７】
参考例２
実施例１と同じ（Ａ）成分５０質量％と（Ｂ）成分５０質量％の混合物１００質量部に対し、硬化剤を配合したエポキシ系接着剤（商品名エピコート，シェル社製）３０質量部を添加し、均一に混合して、吸音性材料を得た後、参考例１と同様にして成形し、密度０．２０g/cm^３の本発明の吸音性成形体を得た。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【００９８】
参考例３
実施例１で得られた吸音性成形体を厚さ１５ｍｍに切り出した、これらを直径１００ｍｍ、直径２９ｍｍに切り出し、吸音性試験を行った。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【００９９】
実施例３
実施例１と同じジアセテートステープル５０質量％と、密度０．０２g/cm^３のポリスチレンフォーム成形体（５ｃｍ×１０ｃｍ×２０ｃｍ）５０質量％を用いた他は実施例１と同様にして、本発明の吸音性成形体を得た。成形体の密度は０．１０g/cm^３であった。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【０１００】
実施例４
実施例１の吸音性成形体密度（０．１０g/cm^３）を１０ｍｍの厚みに切り出したものと、参考例１の吸音性成形体（密度０．２０g/cm^３）を２５ｍｍの厚みに切り出したものを用い、これらを接着剤により一体化して、吸音性積層体（総厚み３５ｍｍ）を得た。この吸音性積層体について、密度０．１０g/cm^３の層を吸音面として吸音率を測定した。この積層体について吸音率を測定した。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【０１０１】
実施例８
実施例１の吸音性成形体（０．１０g/cm^３）を１０ｍｍの厚みに切り出したものと、実施例２の吸音性成形体（密度０．１５g/cm^３）を２５ｍｍの厚みに切り出したものを用い、これらを接着剤により一体化した。吸音性積層体（総厚み３５ｍｍ）を得た。この吸音性積層体について、密度０．１０g/cm^３の層を吸音面として吸音率を測定した。この積層体について吸音率を測定した。
【０１０２】
比較例１
実施例１と同じ（Ａ）成分のみを用い、実施例１と同様にして最大長さが約１２ｍｍになるように破砕した。この破砕物と実施例１と同じ湿気硬化型ポリウレタン系接着剤製を用い、参考例２と同様にして成形体を得た。成形体の密度は０．１０g/cm^３であった。この成形体について吸音率と通気性を測定した。
【０１０３】
比較例２
参考例１のジアセテートステープルを用い、トリアセチンを用いて加圧することにより、密度０．１g/cm^３、厚み１０ｍｍに固めた成形体を得た。この成形体と、支持層として用いたポリスチレン発泡体（密度０．０２g/cm^３、厚み２５ｍｍ）とを接着剤により積層一体化した。この積層体について吸音率を測定した。
【０１０４】
【表１】

【０１０５】
実施例１〜５、参考例１〜３の吸音性成形体及び吸音性積層体は、４００〜１０００Ｈｚにおける吸音性能が優れていた。更に実施例１〜３、参考例１〜３の吸音性成形体は、比較例１、２と同じか又は大きな密度であるにも拘わらず、通気性が非常に良かった。
【０１０６】
【発明の効果】
本発明の吸音性成形体及び吸音性積層体は、特に人の可聴音域の中でも４００〜１０００Ｈｚの領域における吸音性能が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図１】通気性の測定装置の説明図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sound-absorbing molded body, a sound-absorbing laminate, and an automobile interior material using the same.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Conventionally, glass wool, rock wool, aluminum fiber, lightweight foamed concrete, porous ceramics, etc. have been used mainly as inorganic materials for sound absorbing and sound insulating materials for vehicles and houses, or for sound insulating walls of expressways. As organic materials, polymer foams such as urethane foam laminated with an adhesive such as isocyanate are mainly used as automotive ceiling materials, and sound absorption using fibrous materials made of organic materials Panels are also in practical use.
[0003]
However, satisfactory sound-absorbing materials were not obtained from the viewpoints of improvement in workability, prevention of damage to the human body, environmental protection, ease of waste disposal for efficient use of resources, and possibility of reuse. .
[0004]
Furthermore, since the sound range of 400 to 1000 Hz in the human audible sound range overlaps with the sound range generated by humans, the sense of hearing is perceived more sensitively than the normal sound range, and it is easy to feel fatigue for noise that includes this sound range. Therefore, there was a demand for a material that efficiently absorbs noise in this range, but none was satisfactory.
[0005]
As related prior art, JP-A-8-87278, JP-A-8-87279, JP-A-10-77562, and JP-A-10-110370 are known.
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-87278 discloses a sound-absorbing sheet composed of a porous sound-absorbing body in which the porosity of the sound-absorbing layer increases as the outer surface is closer. According to this invention, although the sound absorption effect is improved, the configuration is complicated and the practicality is poor.
[0007]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-87279 discloses a technique for making a sound absorption frequency region uniform by stacking sound absorbing materials having different sound absorption frequency regions. However, in the present invention, since a process for producing and laminating sound absorbing materials in different sound absorbing frequency regions is required, productivity is low.
[0008]
Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 10-77562 and 10-110370 disclose a technique of a sound absorbing material made of a fibrous body. In these inventions, a sound-absorbing material composed of two or more kinds of fibers and a part of the constituent fibers being heat-sealed is disclosed. However, in order to adopt such a structure, it is necessary to make the fiber a two-layer structure (core / sheath structure) of a center layer and a surface layer. It wasn't.
[0009]
None of the above four inventions disclose the use of waste materials or the like.
[0010]
In JP-A-8-84982, a waste material made of automobiles and buildings is finely pulverized and mixed with a binder, sandwiched between reticulated objects (wire mesh, punching metal, etc.) through which air can flow, and hot air is passed through. A recycling method for waste to be heat-molded is disclosed, and is described as being applicable as a sound absorbing material. However, the mesh of the metal mesh or punching metal sandwiching the finely pulverized product is very small, and as a result, the sound absorption performance is expected to be inferior, and there is no disclosure about the specific sound absorption effect.
[0011]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-205169 discloses molding soundproofing in which waste materials made of automobiles and buildings are pulverized, a fibrous binder is mixed, dispersed uniformly in water, dehydrated and then heated and pressed. A material manufacturing method is disclosed. However, this method is problematic in that the manufacturing process is complicated, and there is no disclosure about the specific soundproofing effect of the molded soundproofing material obtained.
[0012]
Japanese Patent Laid-Open No. 3-7739 discloses a technique in which a prepolymer composed of diol and isocyanate is added and mixed with a crushed material of a polyurethane medium with a binder, followed by heat and pressure molding. There is no disclosure.
[0013]
An object of the present invention is to provide a sound-absorbing material, a sound-absorbing laminate, an automobile interior material using them, and the like that are particularly excellent in sound-absorbing properties in human audible frequency bands.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The invention of claim 1 provides a sound-absorbing molded article comprising (A) a strip of an organic or inorganic fibrous body and (B) a strip of an organic or inorganic porous body as means for solving the above problems.
[0015]
The “fibrous body” in the present invention refers to a molded body containing organic or inorganic fibers, and the shape, size, etc. of the molded body are not particularly limited.
[0016]
The “strip” as used in the present invention is present as a strip from the beginning, such as a fragment obtained by crushing, cutting, crushing or pulverizing a fibrous body by adding mechanical means, etc. And those formed into strips are included. The shape and size of the strip are not particularly limited, but those having a maximum length of 20 mm or less are preferable.
[0017]
The invention of claim 21 provides a sound-absorbing laminate in which two or more layers including the above-mentioned sound-absorbing molded article and a foam are laminated as another solution.
[0018]
The above sound-absorbing molded body or sound-absorbing laminate can be applied as an automobile interior material, building material, and sound-absorbing structure. In addition, the “structure” in the “sound-absorbing structure” means one having a planar or three-dimensional shape depending on the application, and includes a desired shape such as a panel shape or a bowl shape.
[0019]
The “sound absorption” as used in the present invention is a property that acts so as to reduce the volume of the sound, and is different from the sound insulation function that only blocks the sound.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the strip of the organic fibrous body of the component (A) contained in the sound-absorbing molded article of the present invention include those made of a thermoplastic resin, a thermosetting resin, a natural polymer, a semi-synthetic polymer, and the like. .
[0021]
As thermoplastic synthetic polymers, polyolefin resins such as polyethylene, polypropylene, poly-4-methylpentene-1, ionomers, ethylene vinyl acetate copolymers, ethylene methyl methacrylic acid copolymers, ethylene ethyl acrylate copolymers And ethylene copolymers such as ethylene acrylic acid copolymer, halogen-containing copolymers such as polyvinyl chloride and polyvinylidene chloride, AS resin, ABS resin, and polystyrene.
[0022]
Examples of the thermosetting synthetic polymer include epoxy resins and unsaturated polyester resins. Examples of natural polymers include cellulose, cotton, silk, wool and hemp. Examples of semisynthetic fibers include cellulose nitrate, cellulose acetate, cellulose acetate / propionate cellulose, cellulose acetate / butyrate, and ethyl cellulose.
[0023]
Examples of the inorganic fiber-like strip include glass wool, rock wool, aluminum fiber, boron fiber and the like.
[0024]
When a thermoplastic synthetic polymer is used as the component (A), those having a high melting point are preferred. Many thermoplastic synthetic polymers have a low melting point, and during molding, they may be deformed when heated by compression molding, etc., and the shape of the fibrous material may not be maintained, which adversely affects sound absorption performance. Sometimes.
[0025]
When a thermoplastic synthetic polymer is used as the component (A), those having heat resistance of about polyethylene terephthalate resin or nylon 6 resin are preferable. However, from the viewpoint of using waste as a raw material, a thermoplastic polymer compound having a lower melting point (eg, polyethylene resin, ethylene copolymer resin) can also be used. It is desirable to adjust the melting point of the polymer compound and the content in the component (A).
[0026]
When using a thermoplastic polymer compound having a low melting point, one having a melting point in the range of 80 to 110 ° C. is used, and the content in the component (A) is 20% by mass or less, preferably 15% by mass or less, more preferably It is 10 mass% or less, More preferably, it is 5 mass% or less, Most preferably, it is 3 mass% or less.
[0027]
When a thermoplastic polymer compound having a low melting point is used as the component (A), it is desirable to adjust the heating temperature and heating time in the compression molding process according to the melting point and content of the polymer compound. In addition, by using a thermoplastic polymer compound having a low melting point as the component (A) and adjusting the heating temperature and heating time in the compression molding process, the polymer compound is melted to act as a binder or an adhesive. Therefore, the binder of component (C) can be dispensed with, or the amount used can be reduced, and the sound absorbing performance is not impaired by the action of the remaining component (A).
[0028]
As the component (A), in order to improve sound absorption performance, it is preferable that the rigidity is high. From such a viewpoint, cellulose acetate fiber which is a semi-synthetic polymer is preferable.
[0029]
Cellulose acetate fibers include cellulose diacetate fibers and cellulose triacetate fibers, with cellulose diacetate fibers being preferred. Cellulose diacetate fiber has higher hydrophobicity than natural fiber, but lower hydrophobicity than synthetic fiber, and has moderate hygroscopicity and hydrophobicity. For this reason, it is preferable because the moisture itself that has absorbed moisture moderately acts to enhance the sound absorption performance.
[0030]
When cellulose acetate fibers are used as the component (A), those containing acetate filaments (long fibers), acetate tow obtained by bundling acetate filaments, and acetate staples (short fibers) are preferable. These fibers may or may not be crimped, but acetate staples having crimps are preferred from the viewpoint of air permeability and moisture retention.
[0031]
As cellulose acetate fibers, waste fibers such as waste fibers from staple factories, waste filter such as tobacco filter factories can be used, and fiber lengths are aligned for each filter, and cellulose diacetate fibers are used as raw materials. Therefore, a waste filter is preferable. These cellulose acetate fibers are preferably used after being well understood with a card or the like in order to enhance dispersibility in the sound-absorbing molded article.
[0032]
When the waste filter for tobacco is used, the paper forming the filter (cigarette filter paper) is included in the component (A), but such a paper component is at least of the component (A). The amount is less than 80% by mass, preferably 50% by mass or less, more preferably 40% by mass or less, still more preferably 30% by mass or less, particularly preferably 10 to 20% by mass, and most preferably 12 to 18% by mass.
[0033]
If the content of the paper caused by the raw material is large, you can remove the paper or add the component (A) that does not contain paper, but you can reduce waste and effectively use resources. From the viewpoint, it may be applied as a production raw material for use in applications where a very high sound absorption performance is not required, for example, as a production raw material for use where the requirement for heat insulation is higher than the sound absorption.
[0034]
The component (A) can include short fibers, long fibers, or a mixture thereof.
[0035]
The size of the component (A) strip (fiber length in the case of fibers) is preferably 20 mm or less, more preferably 1 to 20 mm, and more preferably 5 mm in order to enhance dispersibility and improve sound absorption performance. -20 mm is more preferable, 10-20 mm is particularly preferable, and 10-15 mm is most preferable.
[0036]
The maximum length referred to in the present invention indicates the maximum value of the long diameter of the island (domain) when the surface subjected to heat molding is photographed with a known image capturing device and two-dimensionally processed with an image processing device or the like.
[0037]
The fineness of the component (A) is not particularly limited, but can be selected from the range of preferably 1.5 to 10 denier, more preferably 2 to 8 denier, and further preferably 2.5 to 5 denier, and the fineness is different. You may mix and use things.
[0038]
The cross-sectional shape of the component (A) is not particularly limited, but a Y-shape is preferred because of the sound absorption performance and the ability to use a tobacco filter as waste.
[0039]
(A) The component may contain the component derived from a raw material, for example, industrial wastes, such as natural fiber repelling, cotton wool, and fiber waste, disposed of as industrial waste, etc. Of course, synthetic fiber scraps may be included.
[0040]
The component (B) contained in the sound-absorbing molded body of the present invention is an organic or inorganic porous body. The voids contained in the porous body may be independent or continuous. (B) As an inorganic porous body of a component, activated carbon containing charcoal, pumice, foamed concrete, sintered clay, etc. can be mentioned. Examples of the organic porous body include foams such as foamed polyethylene, foamed polystyrene, and foamed polypropylene.
[0041]
  As the porous foam of the component (B), it is preferable to use at least an organic foam, particularly a polymer foam, rather than only an inorganic foam. Inorganic foamthe body'sIf it consists only, it will become difficult to integrate (A) component and (B) component, and the intensity | strength of the obtained sound-absorbing molded object will remove | deviate from a practical range.
[0042]
As the component (B), when an inorganic foam is mixed with an organic foam and used, it is advantageous in terms of integration that the inorganic foam is 20% by mass or less of the entire foam.
[0043]
As the polymer foam, thermoplastic polymer foams such as foamed polyethylene and foamed polystyrene can also be used, but it is more advantageous in terms of sound absorption performance to use a foam made of a thermosetting resin. Is obtained. Although this is not as much as in the case of a fibrous body, the thermoplastic polymer foam is deformed when it is heated by compression molding or the like at the time of molding, and the void ratio may be reduced. Sound absorption performance is likely to be impaired.
[0044]
Particularly preferred thermosetting polymer foams include foamed polyurethane (urethane foam), and those made of flexible polyurethane foam which is a reaction foam of polyol and isocyanate are particularly suitable. When an adhesive is used to firmly integrate the (A) component and the (B) component, the foamed polyurethane is superior in terms of affinity and wettability with the adhesive, and in a sound-absorbing molded product. On the other hand, strength, hardness, and durability can be imparted, which is preferable.
[0045]
The polyurethane foam used as the raw material for the component (B) may be, for example, waste produced in the foaming process, urethane forming trimming ears, used as a cushioning material for luggage, etc., or used as a filler for furniture, etc. Can do. Urethane crushed materials and compressed urethane chips recovered from household appliances, particularly discarded products such as refrigerators, can also be used. For example, in the case of a refrigerator, heat insulation is selected by manual decomposition, urethane is selected by wind power, and these are crushed by a crusher. These crushed materials can also be used, and these are compressed appropriately. It is also possible to use a compressed urethane chip made in this way.
[0046]
The density of the component (B) is 0.015 to 0.03 g / cm.³A range of 0.015 to 0.025 g / cm is preferable.³Is more preferable, 0.015-0.02 g / cm³The range of is more preferable.
[0047]
In the case where the component (B) is a polyurethane foam, the polyurethane foam molded body can be mechanically cut into pieces by means of cutting, crushing, crushing, crushing, etc. A molded product can also be used.
[0048]
The shape of the (B) component strip is not particularly limited, but the maximum length is preferably 20 mm or less, more preferably 5 to 20 mm, and even more preferably 10 to 15 mm. .
[0049]
When the maximum length is 20 mm or less, the dispersibility in the sound-absorbing molded body can be increased, and since the restoration property at the time of molding is suppressed, the moldability is improved, and the sound absorption performance when the molded body is formed. Is unevenly distributed. When the lower limit is 5 mm or more, it is preferable because the miscibility of the component (A) and the component (B) is good and the sound absorption performance is suppressed from being unevenly distributed.
[0050]
The content ratio of the component (A) and the component (B) is preferably 80 to 20% by mass, more preferably 70 to 30% by mass, and still more preferably 60 to 40% by mass in order to improve sound absorption performance. The component (B) is preferably 20 to 80% by mass, more preferably 30 to 70% by mass, still more preferably 40 to 60% by mass, and particularly preferably 55 to 45% by mass. %.
[0051]
When the content ratio of the component (A) is 80% by mass or less and the content ratio of the component (B) is 20% by mass or more, the components (A) and (B) can be mixed uniformly, Since the mixing property is good, the moldability is improved. Moreover, since the sound absorption performance can be improved when the content ratio of the component (A) is 20% by mass or more and the content ratio of the component (B) is 80% by mass or less, performance suitable as a sound absorbing material can be maintained. . When the content of the component (A) and the component (B) is within the above range, the sound absorption, strength, and hardness of a molded body obtained from these materials can be imparted with a good balance.
[0052]
In the sound-absorbing molded article of the present invention, the component (A) and the component (B) are integrated, and the binder of the component (C) can be used in combination as a material for supplementing the integration. The binder is not particularly limited as long as it is tacky, but an adhesive is particularly preferable.
[0053]
Adhesives include hydrophilic polymers such as vinyl acetate, polyvinyl alcohol, cellulose, olefin resin, epoxy resin, nitrile rubber, urethane resin, and hydrophobic polymer. it can.
[0054]
Among these, in order to obtain sufficient tensile strength, bending strength, and appropriate hardness when formed into a molded body, hydrophobic polymer adhesives such as epoxy resin, nitrile rubber, and urethane resin are preferable and most preferable. The thing is a urethane resin adhesive.
[0055]
Examples of the polyol used for the synthesis of the urethane resin adhesive include polyether polyols and polyester polyols, and polyether polyols are preferable. These polyether polyols use polyhydric alcohols such as polypropylene glycol, glycerin, diglycerin and pentaerythritol, and amines such as ethylenediamine and ethanolamine as starting materials, and are opened with alkylene oxides such as ethylene oxide and propylene oxide. A polymerized product is used. The polyol preferably has a number average molecular weight in the range of 200 to 10,000. Examples of the isocyanate used for the synthesis of the urethane resin adhesive include aromatic isocyanate, typically TDI (tolylene diisocyanate), MDI (diphenylmethane diisocyanate), and the like.
[0056]
The content ratio of the binder (adhesive) is preferably 10 to 30 parts by mass, more preferably 15 to 30 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the total amount of the components (A) and (B), and 20 to 25 parts by mass. Is more preferable. In the case of 10 parts by mass or more, sufficient bond strength between the component (A) and the component (B) can be maintained, and in the case of 30 parts by mass or less, excellent sound absorbing performance can be maintained.
[0057]
If necessary, the sound-absorbing molded article of the present invention may contain, as an auxiliary agent, a porous granular material such as activated carbon, or a natural fiber strip such as a piece of paper or a nonwoven fabric piece. When the cigarette filter contains activated carbon, the filter waste can be used as it is. In particular, when a piece of paper is added, the volume of the molded body can be increased without affecting the sound absorbing performance.
[0058]
As for the compounding quantity of an adjuvant, 5-20 mass parts is preferable with respect to a total of 100 mass parts of (A) and (B) component, 7-18 mass parts is more preferable, and 10-15 mass parts is still more preferable.
[0059]
The sound-absorbing molded article of the present invention comprises a component (A) fibrous body and a component (B) porous body, which are individually fragmented and mixed, or crushed in a state where both components are mixed. It can be obtained by stripping by means of the above, followed by mixing with an adhesive or other auxiliary agent if necessary, and molding.
[0060]
As the crusher used for fragmenting the components (A) and (B), a rotary crusher, an anti-hair crusher, or the like can be used.
[0061]
For molding, a method of mixing and filling a molding material comprising the components (A) and (B) and, if necessary, the component (C) into a container having a desired shape, or a method of compression molding to a desired shape can be applied.
[0062]
The container of the desired shape is not particularly limited, and can be made of wood, plastic, metal, ceramics, etc., and obtained from the above molding material containing the components (A) and (B) It may be a thing.
[0063]
The conditions for applying the compression molding method are slightly different depending on the ratio of the components (A) and (B), the size and thickness of the molded body, and the type of adhesive, for example, 30 cm × 30 cm × 10 cm. In the case of a molded body of a degree, a temperature of 80 to 110 ° C., a pressure of 98 to 980 kPa (1 to 10 kg / cm²) For 3 to 10 minutes.
[0064]
The density of the molded body is 0.05 to 0.2 g / cm.³The range of 0.08 to 0.18 g / cm³Is more preferable, 0.12-0.18 g / cm³The range of is more preferable. If the density is within the above range, it is possible to satisfy sound absorption, strength, and hardness as well as light weight.
[0065]
The shape of the molded body can be a desired shape according to the application, such as a sheet shape, a flat plate shape, a cubic shape, a rectangular parallelepiped shape, a columnar shape, and a spherical shape.
[0066]
As a method for producing the sound-absorbing molded body of the present invention, a mold manufacturing method, a slice manufacturing method, or the like can be applied. When the molded body obtained by the mold manufacturing method has a higher specific gravity, a frequency region of 600 Hz or more is used. Good sound absorption rate.
[0067]
The reason why the sound-absorbing molded article of the present invention exhibits excellent sound-absorbing performance, particularly in sound in the human audible region, is presumed to be as follows. Since the shape of the component (A) and component (B) constituting the sound-absorbing molded body is not uniform, the uniform dispersibility is inferior to that of the powder, and partially dispersed randomly with one component being slightly unevenly distributed. Has been. For this reason, when the sound wave energy included in the human audible range is absorbed and converted into thermal energy, the random dispersion state of the component (A) and the component (B) interacts synergistically. Therefore, it is considered that the sound absorption performance is improved as a result of the enhancement of the sound wave energy absorption capability.
[0068]
In the sound-absorbing molded article of the present invention, the normal incident sound absorption coefficient at 400 Hz measured according to the normal incident sound absorption measurement method (JIS A1405) can be 0.2 or more, preferably 0.4 or more. it can. Furthermore, the normal incident sound absorption coefficient at 400 to 1000 hertz can be 0.4 or more, and preferably the normal incident sound absorption coefficient at 400 to 550 hertz can be 0.4 or more.
[0069]
The sound-absorbing laminate of the present invention is obtained by laminating the above-described sound-absorbing molded article and two or more layers including a foam. Each layer is bonded with the above-described adhesive or the like.
[0070]
As the foam contained in the laminate, one comprising the same component as the component (B) can be used. The shape and size of the sound-absorbing molded body and the foam can be determined according to the application. Two or more foams having different thicknesses and different densities may be combined and laminated.
[0071]
The order of lamination of the sound-absorbing molded body and the foam may be regular or random, and each may be laminated with one layer or two or more layers. For example, the sound-absorbing molded body and the foam may be alternately laminated, the intermediate layer may be a foam, and the sound-absorbing molded body may be laminated on both sides thereof, or the intermediate layer may be the sound-absorbing molding. The foam may be laminated on both sides of the body.
[0072]
A support layer and / or a protective layer may be laminated on one or both sides of the laminate.
[0073]
The support layer is made of a metal plate, a plastic plate, a wood plate, a ceramic plate, a woven fabric, a non-woven fabric, cardboard, paper, etc., for example, when attaching a laminate to the ceiling surface of an automobile, an indoor wall surface, etc. It is a layer which forms the adhesion surface.
[0074]
The protective layer is, for example, a layer facing the indoor side when the laminate is attached to the ceiling surface of an automobile, the wall surface of the room, etc., and can be formed from the same material as the support layer, but the viewpoint of improving the sound absorption performance Is preferably a woven fabric, a non-woven fabric or the like.
[0075]
An example of a sound-absorbing laminate is a density of 0.10 g / cm^ThreeThe thing of the thing of a grade is installed in the sound-absorption surface side, and the thing with a smaller density than it can be mentioned to the back side. In this case, the sound absorption performance is better when the density of the second layer is smaller.
[0076]
When two or more layers having different densities are laminated as described above, for example, a density of about 0.10 g / cm having a thickness of about 10 mm on the sound absorbing surface side.³A sound-absorbing molded body is placed on the back surface, and a density of 25 mm thickness is 0.15 g / cm.³And a total of 35mm thickness and 0.10g / cm density³Compared to those made of the laminate, the laminate is preferable because it is more excellent in strength and rigidity and can be applied to a wider range of uses.
[0077]
The sound-absorbing molded article or sound-absorbing laminate of the present invention can be applied to automobile interior materials, building materials, sound-absorbing structures, and the like.
[0078]
When applied to automobile ceiling materials, a sound-absorbing molded product or sound-absorbing laminate is placed on the ceiling surface, hot melt powder or hot-melt film is applied to the surface of the sound-absorbing molded product, and nonwoven fabrics, fabrics, etc. A desired deep-drawn shape (depth of about 150 mm) can be obtained by laminating the material to be the protective layer and then thermoforming. In this case, the protective layer is preferably a woven fabric or a non-woven fabric. In the case of synthetic leather such as vinyl chloride, the sound absorbing performance is impaired.
[0079]
In addition, it can be applied to walls, ceiling materials, partition walls, partition walls, interior decoration materials, etc. for houses, offices, factories, workplaces, or outdoor heat exchangers of compressors, motors, and air conditioners. Since the sound-absorbing molded article or sound-absorbing laminate of the present invention is not sound-insulating, but has a sound-absorbing action, excellent sound-absorbing performance can be exhibited even in a usage form such as a partition as described above.
[0080]
When used outdoors or when used in a factory or a work place, it is expected that there will be many contacts with hard objects, so punching metal can also be used as a protective layer. When a punching metal is used, it is possible to obtain both the protection function and the sound absorption performance by setting the ratio of the punch (hole) area to the whole to preferably 40% or more, more preferably 60% or more. . In such a case, by further attaching a dimple sheet to the support layer side, the sound absorption performance in the frequency band around 500 Hz is improved, and the sound absorption performance in the high frequency region at 1.5 kHz or more is improved.
[0081]
When cellulose acetate fiber is used as a constituent material of the sound-absorbing molded article, the cellulose acetate fiber does not swell even when it absorbs water, and thus is suitable for interior use where moisture absorption is required. For example, when applied as a ceiling material for vehicles or indoors, it can absorb and retain moisture in the air without being deformed during use. The sound absorption performance can be further enhanced by itself, that is, by retaining moisture.
[0082]
Since the sound-absorbing molded article of the present invention may contain some impurities as long as it does not contain harmful components as a production raw material, waste can be used as a production raw material. Furthermore, the sound-absorbing molded article of the present invention is not discarded even after use, and after refining by washing, fragmenting with a crusher, etc., and adding an adhesive as necessary, Can be reused. For this reason, the sound-absorbing molded article of the present invention is excellent from the viewpoints of reducing the amount of waste and reusing resources.
[0083]
Furthermore, since the sound-absorbing molded article and sound-absorbing laminate of the present invention can exhibit a heat-insulating action as well as a sound-absorbing action, they can also be applied as heat-insulating materials in various applications.
[0084]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to these examples. The measuring methods in the following examples and comparative examples are as follows.
(1) Sound absorption performance
The molded bodies obtained in Examples and Comparative Examples were measured in accordance with JIS A1405: 1998 Sound—Measurement of sound absorption coefficient and impedance by impedance tube—Standing wave ratio method.
[0085]
The size of the sample is according to the description in 6.1.2 Reference of JIS A1405. For the low frequency side (operating frequency 100 to 800 Hz), a sample with a diameter of 35 mm cut into a circle with a diameter of 100 mm is used, and the high frequency side (operating frequency 800 ˜5000 Hz or more) was used with a thickness of 35 mm cut into a circle with a diameter of 29 mm. The sample was cut so that the pressurizing direction when forming the sound-absorbing molded body was the incident direction of the sound wave.
[0086]
The sound absorption coefficient is α defined in 3.1 normal incidence sound absorption coefficient of JIS A1405: 1998, and was determined according to the JIS α calculation method. The measurement environment was 23 ° C. and 60% RH. The measurement was performed 3 times and the average of these was taken. The results are shown in Table 1.
(2) Breathability
What measured the molded object obtained by the Example and the comparative example in thickness 3mm and cut | disconnected in the disk shape of diameter 100mm between the upper and lower transparent plastic tubes as shown in FIG. 1 was used as the measuring apparatus. A cigarette with fire was put through a hole provided in the lower transparent plastic tube of this measuring device, and the time (seconds) until smoke was emitted from the upper transparent plastic tube was measured. In addition, a transparent waterproof adhesive tape was wrapped around the side surface including the connection portion between the periphery of the molded body and the upper and lower plastic tubes so that smoke did not leak. The results are shown in Table 1.
[0087]
Example 1
As the component (A), crushed waste of a diacetate tow plain tobacco filter (cigarette filter not containing activated carbon) having a crimp of 3 denier in fineness was used. This filter was 0.09 grams per paper (filter wrapping paper) and 0.55 grams of diacetate tow. The weight ratio of the wrapping paper is 14% by mass.
[0088]
(A) 50 mass% of component, and a flexible polyurethane foam molded product (5 cm × 10 cm × 20 cm; density 0) produced from propylene oxide adduct of glycerin (molecular weight 3,500) and TDI (tolylene diisocyanate) as component (B) .020g / cm³) After mixing with 50% by mass, using a rotary crusher (manufactured by Asai Seisakusho) with a blade span of 600 mm, the maximum length was crushed into pieces of 20 mm or less to form pieces.
[0089]
220 g of moisture-curable polyurethane adhesive (trade name Ribbondex, manufactured by Token Resin Chemical Co., Ltd.) manufactured from propylene oxide adduct of glycerin (molecular weight 3,500) and MDI (diphenylmethane diisocyanate) with respect to 1480 g of the mixture. Was added and mixed uniformly to obtain a sound-absorbing material.
[0090]
This sound-absorbing material is put into a compression molding machine having a molding volume of 30 cm × 30 cm × 3.5 cm, water vapor is added, and the temperature is 105 ° C. and the pressure is 392 kPa (4 kg / cm²) For 2 minutes, and the density is 0.10 g / cm³A sound-absorbing molded article of the present invention having a thickness of 35 mm was obtained. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0091]
  Reference example 1
  70% by mass of diacetate staples, which are scraps of cellulose diacetate tow for cigarettes having a crimp of 3 denier, which is a component (A), and a propylene oxide adduct of glycerin, which is a component (B) (molecular weight 3,500) And a flexible polyurethane foam molded body (5 cm × 10 cm × 20 cm; density 0.020 g / cm) produced from TDI (tolylene diisocyanate)³) After mixing with 30% by mass, using a rotary crusher (manufactured by Asai Seisakusho) with a blade span of 600 mm, the maximum length was crushed into pieces of 20 mm or less to form pieces.
[0092]
220 g of moisture-curable polyurethane adhesive (trade name Ribbondex, manufactured by Token Resin Chemical Co., Ltd.) manufactured from propylene oxide adduct of glycerin (molecular weight 3,500) and MDI (diphenylmethane diisocyanate) with respect to 1480 g of the mixture. Was added and mixed uniformly to obtain a sound-absorbing material.
[0093]
Next, the sound absorbing material is put into a compression molding machine having a molding volume of 30 cm × 30 cm × 10 cm, water vapor is added, and the temperature is 105 ° C. and the pressure is 490 kPa (5 kg / cm).²) For 2 minutes under a condition of 0.20 g / cm³Of the present invention was obtained. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0094]
  Example2
  The same 50% by weight of component (A) and 50% by weight of component (B) as in Example 1 were separately crushed with a rotary crusher to obtain a strip having an average maximum length of 7 mm, and then mixed. .
[0095]
To 100 parts by mass of the mixture, 5 parts by mass of a paper piece pulverized so as to have a maximum length of 7 mm is added, and mixed uniformly. Further, 135 g of the same moisture-curable polyurethane adhesive as in Example 1 is added to 1215 g of the mixture. In addition, a sound absorbing material was obtained.
[0096]
Using this sound-absorbing material, it was molded under the same conditions as in Example 1, and the sound-absorbing molded article of the present invention (density 0.15 g / cm).³) The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0097]
  Reference example 2
  30 parts by mass of an epoxy-based adhesive (trade name Epicoat, manufactured by Shell Co., Ltd.) containing a curing agent with respect to 100 parts by mass of a mixture of 50% by mass of component (A) and 50% by mass of component (B) as in Example 1. After adding and mixing evenly to obtain a sound-absorbing material,Reference example 1Molded in the same way as above, density 0.20 g / cm³Of the present invention was obtained. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0098]
  Reference example 3
  The sound-absorbing molded body obtained in Example 1 was cut out to a thickness of 15 mm. These were cut into a diameter of 100 mm and a diameter of 29 mm, and a sound-absorbing test was performed. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0099]
  Example3
  50% by mass of the same diacetate staple as in Example 1 and a density of 0.02 g / cm³A sound-absorbing molded article of the present invention was obtained in the same manner as in Example 1 except that 50% by mass of a polystyrene foam molded article (5 cm × 10 cm × 20 cm) was used. The density of the compact is 0.10 g / cm³Met. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0100]
  Example4
  Sound-absorbing molded body density of Example 1 (0.10 g / cm³) To a thickness of 10 mm;Reference example 1Sound-absorbing molded body (density 0.20 g / cm³) Was cut into a thickness of 25 mm, and these were integrated with an adhesive to obtain a sound-absorbing laminate (total thickness 35 mm). This sound-absorbing laminate has a density of 0.10 g / cm.³The sound absorption rate was measured using the layer of No. 1 as the sound absorbing surface. The sound absorption coefficient of this laminate was measured. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0101]
  Example 8
  Sound absorbing molded body of Example 1 (0.10 g / cm³) To a thickness of 10 mm, and examples2Sound-absorbing molded body (density 0.15 g / cm³) Was cut into a thickness of 25 mm, and these were integrated with an adhesive. A sound-absorbing laminate (total thickness 35 mm) was obtained. This sound-absorbing laminate has a density of 0.10 g / cm.³The sound absorption rate was measured using the layer of No. 1 as the sound absorbing surface. The sound absorption coefficient of this laminate was measured.
[0102]
  Comparative Example 1
  Using only the same component (A) as in Example 1, it was crushed in the same manner as in Example 1 so that the maximum length was about 12 mm. Using this crushed material and the same moisture-curable polyurethane adhesive as in Example 1,Reference example 2In the same manner, a molded body was obtained. The density of the compact is 0.10 g / cm³Met. The molded product was measured for sound absorption rate and air permeability.
[0103]
  Comparative Example 2
  Reference example 1By using a diacetate staple and pressing with triacetin, a density of 0.1 g / cm³A molded product hardened to a thickness of 10 mm was obtained. This molded product and the polystyrene foam used as the support layer (density 0.02 g / cm³And a thickness of 25 mm) were laminated and integrated with an adhesive. The sound absorption coefficient of this laminate was measured.
[0104]
[Table 1]

[0105]
Example1-5, Reference Examples 1-3The sound-absorbing molded article and the sound-absorbing laminate were excellent in sound-absorbing performance at 400 to 1000 Hz. Further examples1-3, Reference Examples 1-3Although the sound-absorbing molded article had the same density as Comparative Examples 1 and 2 or a large density, it had very good breathability.
[0106]
【The invention's effect】
The sound-absorbing molded body and sound-absorbing laminate of the present invention are particularly excellent in sound-absorbing performance in the region of 400 to 1000 Hz in the human audible sound region.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a breathability measuring apparatus.

Claims

(A) an organic fiber維状body strips, and (B) a mixture containing a strip of organic multi porous body is to mold the sound absorbing molded article,
The organic fibrous material (A) contains cellulose acetate fiber and paper derived from the tobacco filter, and the content of paper in the component (A) is 10 to 30% by mass.
(B) The organic porous body of the component contains a polymer foam,
The content of the component (A) is 80 to 20% by mass, the content of the component (B) is 20 to 80% by mass,
A sound-absorbing molded article having a normal incidence sound absorption coefficient at 400 Hz measured by a normal incidence sound absorption measurement method (JIS A1405) of 0.2 or more.

(A) In addition to the strip of organic fiber strips維状body and (B) organic multi porous body, further (C) a coupling agent (A) and (B) add up to 100 parts by weight of component The sound-absorbing molded article according to claim 1, comprising 10 to 30 parts by mass .

The component (A) contains short fibers and / or long fibers, and the fine piece has a maximum length of 20 mm or less. The fine piece of the organic porous material (B) has a maximum length of 20 mm. The sound-absorbing molded article according to claim 1 or 2, which is as follows.

The sound-absorbing molded article according to any one of claims 1 to 3 , wherein the organic porous body as the component (B) contains polyurethane foam.

The sound-absorbing molded body according to any one of claims 1 to 4 , wherein the organic porous body strip of the component (B) comprises a urethane foam trimming ear or a recycled product of waste heat insulating material.

The sound-absorbing molded article according to any one of claims 1 to 5 , having a density of 0.05 to 0.2 g / cm ³ .

Any one sound absorbing molded body according sound absorbing laminates two or more layers are stacked, including a foam of claim 1-6.

The sound-absorbing laminate according to claim 7 , further comprising a support layer and / or a protective layer on one or both surfaces of a laminate of two or more layers including the sound-absorbing molded article and the foam.

The sound-absorbing laminate according to claim 8 , wherein the intermediate layer is a foam layer and has sound-absorbing molded body layers on both sides thereof.

The interior material for motor vehicles using the sound-absorbing molded object of any one of Claims 1-6 , or the sound-absorbing laminated body of any one of Claims 7-9 .

A building material using the sound-absorbing molded article according to any one of claims 1 to 6 or the sound-absorbing laminate according to any one of claims 7 to 9 .

A sound-absorbing structure using the sound-absorbing molded article according to any one of claims 1 to 6 or the sound-absorbing laminate according to any one of claims 7 to 9 .