JP3927488B2 - Image processing method, image processing apparatus, and program - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法及び画像処理装置並びにプログラムに関し、更に詳しくは、血管造影剤を使用して撮影した動脈瘤のX線CT画像解析処理に適用して好適なるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、動脈瘤の撮影目的で血管造影剤を用いたX線CT撮影が行われている。動脈瘤は、血管部と、この血管壁に付着し、ゼリー(jelly)状に血液が固まった血栓部分とからなっている。マルチディテクタを使用したX線CT撮影では被検体体軸方向の分解能を高めて血管造影を行うことができ、動脈瘤部の血管領域抽出を容易に行うことができる。
【0003】
動脈瘤の定量的な評価は、正常な血管部の径と瘤部の径とを計測/比較することにより行われる。この場合に、血管部のCT断層像は血中の造影剤により鮮明に得られるが、血管壁に付着した血栓部分には造影剤が流入しないため、鮮明な像は得られない。しかも、血栓部には濃度斑と呼ばれる明るさの濃淡が存在しており、これが画像処理技術による血栓部分の計測を妨げている。
【0004】
この様な状況の下、従来は、造影領域を抽出するための閾値を適切に求める目的で、造影剤を注入しないで撮影したプレーンスカウト像と、造影剤を注入して撮影したアキシャル画像に基づき作成した造影スカウト像との差分をとって差分画像を求めると共に、該差分画像の造影領域の画素値に基づき造影領域抽出用の閾値を決定し、該閾値で造影アキシャル画像から造影領域を抽出し、鮮明な3D画像を作成するものが知られている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−325340(要約)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記造影領域(即ち、血管領域)の3D画像が鮮明に観察できるだけでは、動脈瘤等の治療に関する医療上の多面的かつ有用な情報は得られない。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的とする所は、動脈瘤等の治療に関する医療上の多面的かつ有用な情報が得られる画像処理方法及び画像処理装置並びにプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は例えば図1の構成により解決される。即ち、本発明(1)の画像処理方法は、血管のCT断層像に基づき血管部CT断面の中心点Oを求め、隣接する各血管部CT断面の中心点O1〜On間を滑らかな曲線で補間して血管部中心線を形成するステップと、前記中心線Cに垂直な血管部垂直断面を該中心線Cの微小区間毎に作成すると共に、該血管部垂直断面の輪郭形状を多角形で近似するステップと、隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離を夫々累積加算することにより血管壁の長さを求めるステップとを備えるものである。
【0009】
従って、様々な形状を有する動脈瘤(特に血管部)の形状、寸法を立体的、かつ忠実に把握できると共に、動脈瘤の多面的な診断が可能となる。なお、上記隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離とは、好ましくは、隣接する多角形断面の各頂点間を滑らかな曲線で補間した場合の微小距離である。
【0010】
本発明(2)では、上記本発明(1)において、前記求めた血管壁の長さに基づき血管壁の(長手方向の)最大長と最小長とを求めるステップを更に備える。従って、血管の曲がりのみならず、血管のねじれも含めたより実際的な形状、寸法を忠実に把握できる。
【0011】
本発明(3)では、上記本発明(1)において、血管部垂直断面につき求めた面積に、隣接する垂直断面間の距離を乗算して微小区間毎の血管部微小体積を求めると共に、該求めた各微小体積を加算して血管部全体の体積を求めるステップと、前記CT断層像により作成した3次元画像につき所定のCT閾値範囲内に含まれる血栓部のボクセルデータを抽出・計数して、該血栓部の体積を求めるステップと、前記求めた血管部全体の体積と血栓部体積との比を求めるステップとを備えるものである。従って、様々な形状を有する動脈瘤の立体的、定量的な診断が容易に行える。
【0012】
また本発明(4)の画像処理装置は、血管のCT断層像に基づき血管部CT断面の中心点を求め、隣接する各血管部CT断面の中心点間を滑らかな曲線で補間して血管部中心線を形成する中心線形成手段と、前記中心線に垂直な血管部垂直断面を該中心線の微小区間毎に作成すると共に、該血管部垂直断面の輪郭形状を多角形で近似する垂直断面作成手段と、隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離を夫々累積加算することにより血管壁周囲の長さを求める血管長演算手段とを備えるものである。
【0013】
本発明(5)では、上記本発明(4)において、血管長演算手段は、求めた血管壁の長さに基づき血管壁の(長手方向の)最大長と最小長とを求める。
【0014】
本発明(6)では、上記本発明(4)において、垂直断面作成手段は、隣接する垂直断面の一部が交差しない範囲内で中心線上の各微小区間を選択する。従って、血栓部を除く血管部の全体を重複なく、効率よく微小体積区間に分割できる。
【0015】
本発明(7)では、上記本発明(6)において、血管部垂直断面につき求めた面積に、隣接する垂直断面間の距離を乗算して微小区間毎の血管部微小体積を求めると共に、該求めた各微小体積を加算して血管部全体の体積を求める血管部体積演算手段と、前記CT断層像に基き血栓部の体積を求める血栓部体積演算手段と、前記求めた血管部体積と血栓部体積との比を求める体積比演算手段とを備える。
【0016】
本発明(8)では、上記本発明(6)において、血管部両端面部の垂直断面につき第1,第2の血管径を求めると共に、中間の微小区間毎の各血管径を前記第1,第2の血管径の中間の血管径で滑らかに補間する血管径補間手段と、前記補間された各血管径を有する仮想の血管部画像を作成する血管部作成手段とを備えるものである。
【0017】
本発明(8)によれば、計測された血管部両端面部の正常な血管径の情報をもとに、動脈瘤部も正常血管径であったと仮定した場合の正常血管を容易に作成(推定)できる。また、この正常血管の情報をもとに、ステントグラフト(stent graft)法等で用いる代替用血管部品を容易かつ適正に設計できる。更には、動脈瘤部の術前/術後の状態や、その後の経過を予測(シミュレーション)する上で多面的かつ極めて有用な医用情報が豊富に得られる。
【0018】
本発明(9)では、上記本発明(8)において、血管部垂直断面につき求めた面積に、隣接する垂直断面間の距離を乗算して微小区間毎の血管部微小体積を求めると共に、該求めた各微小体積を加算して血管部全体の体積を求める血管部体積演算手段と、前記CT断層像に基き血栓部の体積を求める血栓部体積演算手段と、前記求めた血管部体積と血栓部体積との比を求める体積比演算手段とを備える。従って、正常であった場合の血管部と、血栓部との様々な関係を容易に見積もれる。
【0019】
本発明(10)では、上記本発明(7)又は(9)において、血栓部体積演算手段は、CT断層像により作成した3次元画像につき所定のCT閾値範囲内に含まれる血栓部のボクセルデータを抽出・計数して、該血栓部の体積を求める。従って、もとのCT断層像情報を利用できると共に、比較的容易な演算で血栓部の体積を計測できる。なお、この血栓部の体積に上記求めた血管部の体積も含めることで比較の対象を動脈瘤部の体積としてもよい。
【0020】
本発明(11)では、上記本発明(7)又は(9)において、血管部体積演算手段は、隣接する垂直断面間の距離を該隣接する多角形頂点間の最大の距離と最小の距離との和の1/2により求める。従って、簡単な演算により各微小体積をより正確に求められる。なお、上記隣接する多角形頂点間の最大の距離と最小の距離とは、好ましくは、隣接する多角形断面の各頂点間を滑らかな曲線で補間した場合の最大の距離と最小の距離である。
【0021】
また本発明(12)のプログラムは、コンピュータに上記本発明(1)乃至(3)の何れか1に記載の画像処理方法を実行させるためのプログラムである。この様なプログラムは、CD−ROM等の記録媒体を介して、又は通信ネットワークを介するオンラインによりユーザに提供可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。
【0023】
図2は実施の形態によるX線CT装置の要部構成図であり、本装置は大きく分けて、X線ファンビームXLFBにより被検体100のアキシャル/ヘリカルスキャン・読取等を行う走査ガントリ部30と、被検体100を搭載して体軸CLbの方向に移動させる撮影テーブル20と、操作者の設定・操作に基づき前記走査ガントリ部30及び撮影テーブル20の遠隔制御を行うと共に、走査ガントリ部30で検出された被検体の投影データ(RAWデータとも呼ばれる)に基づき該被検体のCT断層像を再構成する操作コンソール部10とを備える。
【0024】
更に、走査ガントリ部30において、40はX線管、40AはX線管制御部、50はX線の体軸CLb方向の曝射幅を制限するコリメータ、50Aはコリメータ制御部、90はチャネルCH方向に並ぶ多数(例えばn=1000程度)のX線検出素子が体軸CLb方向の例えば4列L1〜L4に配列されている多列X線検出器(マルチディテクタとも呼ばれる)、91はX線検出器90の検出信号に基づき被検体100の投影データg1(X,θ)〜g4(X,θ)を生成し、収集するデータ収集部、30Aは上記X線撮影系を体軸CLbの回りに回転させる回転制御部である。なお、慣例に従い、被検体体軸CLbの方向は装置座標のz軸と一致している。
【0025】
また、操作コンソール部10において、11はX線CT装置のスキャン制御並びにスキャン計画やCT断層像の再構成処理等を行う中央処理装置、11aはそのCPU、11bはCPU11aが使用するRAM,ROM等からなる主メモリ(MM)、12はキーボードやマウス等を含む指令やデータの入力装置、13はスキャン計画情報や再構成されたCT断層像等を表示するための表示装置(CRT)、14はCPU11aと走査ガントリ部30及び撮影テーブル20等との間で各種制御信号CSやモニタ信号MSのやり取りを行う制御インタフェース、15はデータ収集部91からの投影データを一時的に蓄積するデータ収集バッファ、16は再構成されたCT断層像データを蓄積・格納すると共に、X線CT装置の運用に必要な各種アプリケーションプログラムや各種演算/補正用のデータファイル等を格納している2次記憶装置(ハードディスク装置等)である。
【0026】
そして、200は病院内の1又は2以上の上記X線CT装置と遠隔の画像処理装置(ワークステーションとも呼ばれる)との間をオンラインで接続するためのローカルエリアネットワーク(LAN)、17はLAN200に接続するためのLANインタフェース(LIF)、50は本発明による画像処理を行うワークステーション(WS)である。なお、このワークステーション50は本発明の画像処理装置に相当する。
【0027】
次に血管造影剤を使用したX線CT撮影処理を説明する。図3は実施の形態によるX線CT撮影処理のフローチャートであり、CPU11aの制御下で実行される。図において、好ましくは、事前に被検体100のスカウトスキャンを行った後、この処理に入力する。ステップS11では、続く被検体100のアキシャル/ヘリカルスキャンのためのスキャン計画画面を表示部13に表示する。ステップS12では、操作者がスキャン範囲、スキャン密度、X線強度等からなるスキャンパラメータを設定する。
【0028】
次に、操作者が画面上のリコンタグをクリックすると、X線CT断層像の再構成パラメータを入力可能となる。ステップS13では、操作者がCT断層像のリコン範囲、リコン密度等からなるリコンパラメータを設定する。ステップS14ではこれらの設定確認ボタン「CONFIRM」の入力を待ち、該ボタンが入されない場合は、ステップS12に戻って各種パラメータ情報の設定変更が可能である。
【0029】
やがて、ステップS14で設定確認ボタン「CONFIRM」が入力されると、ステップS15では上記設定されたスキャンパラメータに従って被検体100のスキャン制御を行う。その際には、予め別途に設定されたシーケンスやタイミングに従って血管造影剤を投入する。ステップS16では被検体100の投影データg1(X,θ)〜g4(X,θ)を収集・蓄積する。ステップS17では所要撮影領域についての全スキャンを完了したか否かを判別し、完了でない場合はステップS15に戻る。
【0030】
こうして、やがて、全スキャンを完了すると、ステップS18では上記設定されたリコンパラメータに従って被検体100のCT断層像を再構成する。ステップS19では再構成されたCT断層像をディスク16に保存する。そして、ステップS20では該作成したCT断層像を表示装置13に表示する。
【0031】
図4は実施の形態による動脈瘤解析処理のフローチャートであり、ワークステーション50のCPU(不図示)により実行される。また、図5〜図8は動脈瘤解析処理のイメージ図(1)〜(4)であり、以下、これらの図を参照して動脈瘤解析処理を詳細に説明する。図4において、造影剤を使用した動脈瘤のCT画像データが入手可能になるとこの処理に入力する。
【0032】
ステップS31ではX線CT装置よりLAN200を介して入力した動脈瘤を含む血管のCT画像データに基き公知の処理により該血管部の3D画像を作成する。図5(A)に血管部3D画像のイメージを示す。被検体体軸(z軸)方向のCT断層像を重ね合せて表示することにより血管部の3D画像が得られる。ここで、61は血管部、62は血栓部である。このままでも、動脈瘤の3D画像を観察できるが、診断や治療に有用な幾何学的情報は得られない。
【0033】
ステップS32では操作者の指示に従い注目すべき血管領域を抽出し、血管部61の中心線を作成する。図5(B)に中心線Cの3D画像を示す。この場合に、上記図5(A)の3D画像データを使用して血管61の中心線Cを作成する処理としては、血管断面の面積重心を求める等の、公知の方法を採用できるが、ここでは断面中心を高速に検出可能な一例の方法を説明する。この処理はワークステーション50のCPUにより自動的に行われる。
【0034】
図6に血管部中心線作成処理のイメージを示す。図6(A)に血管部61のあるCTスライス面の平面図を示す。一般に、血管部のスライス断面は円形又は楕円形をしているが、ここでは一般性を損なうことなく楕円形の場合を示す。まず直交線分X,Yを容易し、その中心Oが血管部61の内側に来るようにセットする。線分中心Oが血管部61の内側にある判定は、各線分長PO≠0,OQ≠0,SO≠0,OT≠0であり、このとき、通常は、線分長PO≠OQ,SO≠OTである。なお、直交線分X,Yと血管部断面輪郭との交点P,Q,S,Tは、血管部61の造影撮影により、鮮明に得られる。
【0035】
次に図6(B)では例えば線分長PO=OQになるまで直交線分X,Yをx軸方向(矢印a方向)にスライドする。このとき、線分長SO≠OTのままである。そこで、次に図6(C)では線分長SO=OTになるまで直交線分X,Yをy軸方向(矢印b方向)にスライドする。この時点で、もし両線分長PO,OQが略等しい(許容範囲内である)状態に維持されていれば、その時の中心点Oの座標が血管61の中心座標となる。特に、血管断面が円形の場合はこの時点で血管中心Oが求まる。しかし、図示の如く楕円形の場合は更に上記の処理を繰り返す必要がある。
【0036】
即ち、この時点でまだ線分長PO≠OQの場合は、更に図6(D)において、該線分長PO=OQになるまで直交線分X,Yをx軸方向(矢印a方向)にスライドする。こうして、血管部61の中心を比較的に高速に検出できる。
【0037】
そして、こうして求めた各血管部中心座標につき、隣接するCT断面の中心点間を滑らかな曲線で補間することにより、血管部中心線Cを形成する。滑らかな曲線としてはBスプライン曲線等を利用できる。
【0038】
図4に戻り、ステップS33では上記形成した中心線Cに沿って該中心線Cに垂直な断面を作成する。図7に血管部垂直断面の作成イメージを示す。ここで、図7(A)に上記図5(B)の血管部CT断面を再度示す。また挿入図(a)に血管部垂直断面作成処理のイメージを示す。図(a)において、今、中心点Onの血管部断面に注目すると、該中心点Onのところで中心線Cを微分することにより接線の単位ベクトル<u1>を得る。次に該ベクトル<u1>に直交するベクトル<u2>を求める。直交ベクトルを求める方法は公知であり、例えばグラムシュミットのベクトル直交化法を利用できる。そして、該ベクトル<u2>に平行な多数の線分を想定すると共に、該線分と血管部周囲との交点座標をプロットすることにより、中心線Cに垂直な断面を形成できる。この場合に、血管壁部は周囲とのCT値の相違によって鮮明に識別できる。図7(B)に血管部垂直断面のイメージを示す。
【0039】
ステップS34では、こうして得られた血管部垂直断面の幾何学的取り扱いが容易となるように、該断面の輪郭を例えば20角形等からなる多角形で近似する。図8(A)に多角形で近似された血管部垂直断面のイメージを示す。断面を多角形近似することによりコンピュータ処理(CADによる処理)が容易となる。
【0040】
ステップS35では多角形断面の各頂点間を滑らかな曲線(Bスプライン曲線等)により補間する。このとき、各隣接する断面につき、どの頂点間を順次補間・接続するかについては幾分の自由度が存在する。今、z軸方向に展開する血管部に曲がりはあるが、ねじれが無いとすると、隣接する多角形の各頂点はz軸方向に略揃っている。この場合は、各多角形断面のz軸方向に対応する(振れの少ない)頂点間をねじれ無く接続することにより、ねじれの無い血管部を再生できる。この処理は、CPUにより自動的に行える。一方、血管部にねじれが存在するような場合には、どの頂点間を接続するかの頂点の選択に人手を介入させてもよい。そして、ステップS36ではこうして形成された血管部61aの情報に基き動脈瘤の診断や治療に有用な各種幾何学的情報を抽出する。次にこれらを説明する。
【0041】
図9は実施の形態による各種医用情報の抽出処理を説明するイメージ図であり、動脈瘤をなす血管部全体の体積と血栓部体積との比を求める場合を示している。図9(A)に血管部垂直断面の一部を示す。今、最初の垂直断面の中心点をO1とすると、その下側に第2,第3の各垂直断面に対応する中心点02,03等が続いている。最初の垂直断面と第2の垂直断面に着目すると、多角形の左端の頂点P1間の距離D12aが最大であり、その反対の右側の頂点Pi間の距離D12bが最小となっている。この場合に、隣接する第1,第2の各垂直断面は、該断面の一部が交差しない範囲内で中心線C上の微小区間O1,O2が選択されている。更に、この例の中心線C(即ち、血管部)はxz平面内で蛇行しており、よって多角形の頂点間の距離は図の左側が最大になったり、右側が最大になったりする。図示しないが、中心線Cがyz平面内で蛇行する場合も同様に考えられる。更に、実際の血管部の曲がり方の方向は、もっと複雑かつ多様であり、これに応じて頂点間の距離が最大になる頂点の位置も変化する。そしてその反対側に頂点間の距離が最小となる頂点が表れる。
【0042】
いずれにしても、隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離を夫々累積加算することにより血管壁周囲の長さを求めることができる。例えば、D12a+D23a+D34b+…の演算により血管部左面の長さが求まる。なお、図示の各微小距離D12a,D23a,D34b等は直線であるが、これに限らない。好ましくは、各微小距離D12a,D23a,D34b等は隣接する多角形断面の各頂点間を滑らかな曲線で補間した場合の微小距離とする。また、血管部にねじれが存在するような場合には、最大と最小の各微小距離の表れる位置が僅かな角度をずらしながら表れる。この場合はD12a’+D23a’+D34b’+…の演算が行われる場合もある。この各微小距離D12a’,D23a’,D34b’等についても滑らかな曲線で補間したものを採用できる。また、他の血管壁の長さも同様にして求まる。かくして、動脈瘤をなす血管部の有用な幾何学的情報が得られる。
【0043】
次に血管部体積の計算方法を説明する。図9(A)において、血管部垂直断面につき求めた面積に、隣接する垂直断面間の距離を乗算して微小区間毎の血管部微小体積を求めると共に、該求めた各微小体積を中心線Cの方向に順次加算して血管部全体の体積を求める。この場合に、隣接する垂直断面間の距離は、隣接する多角形頂点間の最大の距離(例えばD12a)と最小の距離(例えばD12b)との和の1/2により求める。従って、簡単な演算により各微小体積をより正確に求められる。
【0044】
図9(B)に多角形の面積を求める方法のイメージを示す。今、中心点0から見た各頂点P1〜Pmの位置ベクトルを<P1>〜<Pm>とすると、多角形の面積Sは次式の演算により求まる。
【0045】
【数1】
【0046】
ここで、×はベクトルの外積、またi=mの時のベクトル<Pi+1>=<P1>である。なお、CT断層画像につき、造影剤部分のボクセルデータの個数をカウントする方法もあるが、そのカウント領域が複数のCT断面を横切る垂直断面によって複雑な形状による制限を受けるため、上記数1による演算の方が簡単である。
【0047】
一方、血栓部62の体積については、CT断層像により作成した3次元画像につき血栓部組織のCT閾値範囲内に含まれる血栓部のボクセルデータをCT断層像毎に抽出し、累積計数することにより、該血栓部の体積を比較的容易に求めることが可能である。なお、隣接するCT断層像間に距離がある場合は該距離分を加味してその微小体積分のボクセルデータを計数する。そして、前記求めた血管部全体の体積と血栓部体積との比を求めることにより、様々な形状を有する動脈瘤の立体的、定量的な診断情報が容易に得られる。
【0048】
図10は実施の形態によるステントグラフト(stent graft)医療への適用例を説明するイメージ図である。ステントグラフトは、柔らかい金属(ステント:stent)の回りに皮(グラフト:graft)をつけてできた代替用血管部品で、動脈瘤や奇形血管部の治療によく用いられる。ステントグラフト法では、カテーテルを使用して人工血管をはめ込むため、人工血管の寸法(血管径や長さ等)が合わないとうまくはまらない。従って、まず治療を受ける血管部に関する正確な寸法情報が必要である。この寸法情報は上記実施の形態により正確に得られた。これに対して、新たに置換すべき正常な血管部品(ステントグラフト)の詳細な寸法情報も必要である。
【0049】
本実施の形態では、図10に示す如く、正常な血管部両端面部の各垂直断面につき第1,第2の血管径を求めると共に、中間の微小区間毎の各血管径を前記第1,第2の血管径の中間の血管径で滑らかに補間することにより、該滑らかに変化する各血管径を有するような仮想の正常な血管部品61bを設計する。好ましくは、正常な血管径は、正常部の複数垂直断面の血管径の平均により求める。
【0050】
また、この例の血管部品61bでは中央部の血管径が上記図8(B)のものに比べて太くなっており、よって置換後には血栓部62による悪影響が除去される。なお、術後の血栓部は次第に消滅してゆくことが知られている。
【0051】
この様に、本実施の形態では、計測された血管部両端面部の正常な血管径の情報をもとに、動脈瘤部も正常血管径であったと仮定した場合の正常血管を容易に作成(推定)できる。また、この正常血管の情報をもとに、ステントグラフト法等で用いる代替用血管部品を容易かつ適正に設計できる。必要なら、公知のCAD技術を使用して血管部品の様々な変更が行える。更には、動脈瘤部の術前/術後の状態や、手術計画、更には術後の経過等を予測(シミュレーション)する上で多面的かつ極めて有用な医用情報が豊富に得られる。
【0052】
なお、上記実施の形態では、本発明の経皮的人工血管置換(即ち、カテーテルを用いた内皮的なステントグラフト置換)への応用例を述べたが、これに限らない。本発明は動脈瘤の外科的なバイパス手術等にも応用可能である。
【0053】
また、上記実施の形態では本発明のX線CT画像への適用例を具体的に述べたが、これに限らない。本発明は核磁気共鳴(NMR)法により被検体の空間的な核磁化分布を画像化するところの所謂MRI(Magnetic Resonance Imaging)画像にも適用可能である。
【0054】
また、上記本発明に好適なる実施の形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で各部の構成、制御、処理及びこれらの組み合わせの様々な変更が行えることは言うまでも無い。
【0055】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、動脈瘤等の治療に関する医療上の多面的かつ有用な情報が得られ、動脈瘤等の診断、治療に寄与するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】実施の形態によるX線CT装置の要部構成図である。
【図3】実施の形態によるX線CT撮影処理のフローチャートである。
【図4】実施の形態による動脈瘤解析処理のフローチャートである。
【図5】実施の形態による動脈瘤解析処理のイメージ図(1)である。
【図6】実施の形態による動脈瘤解析処理のイメージ図(2)である。
【図7】実施の形態による動脈瘤解析処理のイメージ図(3)である。
【図8】実施の形態による動脈瘤解析処理のイメージ図(4)である。
【図9】実施の形態による各種医用情報の抽出処理を説明するイメージ図である。
【図10】実施の形態によるステントグラフト医療への適用例を説明するイメージ図である。
【符号の説明】
30 走査ガントリ部
20 撮影テーブル
10 操作コンソール部
50 ワークステーション(WS)
100 被検体
200 ローカルエリアネットワーク(LAN)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an image processing method, an image processing apparatus, and a program. More specifically, the present invention is preferably applied to X-ray CT image analysis processing of an aneurysm imaged using an angiographic agent.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, X-ray CT imaging using an angiographic agent has been performed for the purpose of imaging an aneurysm. An aneurysm is composed of a blood vessel portion and a thrombus portion that adheres to the blood vessel wall and solidifies blood in a jelly shape. In X-ray CT imaging using a multi-detector, angiography can be performed by increasing the resolution in the direction of the subject body axis, and the blood vessel region of the aneurysm can be easily extracted.
[0003]
The quantitative evaluation of the aneurysm is performed by measuring / comparing the diameter of the normal blood vessel and the diameter of the aneurysm. In this case, the CT tomogram of the blood vessel is clearly obtained by the contrast medium in the blood, but the contrast medium does not flow into the thrombus portion attached to the blood vessel wall, so that a clear image cannot be obtained. In addition, the thrombus has lightness shades called density spots, which hinders measurement of the thrombus by image processing technology.
[0004]
Under such circumstances, conventionally, for the purpose of appropriately obtaining a threshold for extracting a contrast region, based on a plain scout image photographed without injecting a contrast agent and an axial image photographed by injecting a contrast agent. A difference image is obtained by taking a difference from the created contrast scout image, and a threshold value for contrast region extraction is determined based on the pixel value of the contrast region of the difference image, and the contrast region is extracted from the contrast axial image using the threshold value. A device that creates a clear 3D image is known (Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2000-325340 (Abstract).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, if the 3D image of the contrast region (i.e., the blood vessel region) can only be observed clearly, multifaceted and useful information on the treatment of aneurysms and the like cannot be obtained.
[0007]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and its object is to provide an image processing method, an image processing apparatus, and a program capable of obtaining medically multifaceted and useful information related to the treatment of aneurysms and the like. Is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The above problem is solved by the configuration of FIG. That is, according to the image processing method of the present invention (1), the center point O of the blood vessel portion CT cross section is obtained based on the CT tomographic image of the blood vessel, and between the center points O1 to On of the adjacent blood vessel portion CT cross sections is a smooth curve. A step of forming a blood vessel center line by interpolation, a blood vessel vertical cross section perpendicular to the center line C is created for each minute section of the center line C, and the contour shape of the blood vessel vertical cross section is polygonal A step of approximating, and a step of determining the length of the blood vessel wall by accumulating and adding the minute distances determined between the vertices of the adjacent polygonal sections.
[0009]
Accordingly, the shape and dimensions of aneurysms having various shapes (particularly blood vessel portions) can be grasped three-dimensionally and faithfully, and a multifaceted diagnosis of the aneurysms can be performed. The minute distance obtained between the vertices of the adjacent polygon cross section is preferably a minute distance when the vertices of the adjacent polygon cross section are interpolated with a smooth curve.
[0010]
The present invention (2) further includes the step of obtaining the maximum length and the minimum length (in the longitudinal direction) of the blood vessel wall based on the obtained length of the blood vessel wall in the present invention (1). Accordingly, it is possible to faithfully grasp not only the bending of the blood vessel but also more practical shapes and dimensions including the twist of the blood vessel.
[0011]
In the present invention (3), in the above-mentioned present invention (1), the area obtained for the blood vessel part vertical cross section is multiplied by the distance between adjacent vertical cross sections to obtain the blood vessel part microvolume for each micro section. Adding each minute volume to obtain the volume of the entire blood vessel, and extracting and counting the voxel data of the thrombus included within a predetermined CT threshold range for the three-dimensional image created from the CT tomogram, A step of obtaining the volume of the thrombus portion, and a step of obtaining a ratio of the obtained volume of the entire blood vessel portion and the volume of the thrombus portion. Therefore, three-dimensional and quantitative diagnosis of aneurysms having various shapes can be easily performed.
[0012]
The image processing apparatus of the present invention (4) obtains the center point of the blood vessel CT cross section based on the CT tomographic image of the blood vessel, and interpolates between the center points of the adjacent blood vessel CT cross sections with a smooth curve. Centerline forming means for forming a centerline, and a vertical section that creates a blood vessel part vertical section perpendicular to the centerline for each minute section of the centerline and approximates the contour shape of the blood vessel part vertical section with a polygon A creation means and a blood vessel length calculation means for obtaining the length of the circumference of the blood vessel wall by accumulating and adding the minute distances obtained between the vertices of the adjacent polygonal cross sections are provided.
[0013]
In the present invention (5), in the present invention (4), the blood vessel length calculation means obtains the maximum length and the minimum length (in the longitudinal direction) of the blood vessel wall based on the obtained length of the blood vessel wall.
[0014]
In the present invention (6), in the present invention (4), the vertical section creating means selects each minute section on the center line within a range in which a part of the adjacent vertical sections does not intersect. Therefore, the entire blood vessel portion excluding the thrombus portion can be efficiently divided into minute volume sections without duplication.
[0015]
In the present invention (7), in the present invention (6), the area obtained for the blood vessel part vertical cross section is multiplied by the distance between the adjacent vertical cross sections to obtain the blood vessel part microvolume for each minute section. Blood vessel volume calculating means for calculating the volume of the entire blood vessel by adding the respective minute volumes, thrombus volume calculating means for calculating the volume of the thrombus based on the CT tomographic image, and the calculated blood vessel volume and thrombus Volume ratio calculating means for obtaining a ratio to the volume.
[0016]
In the present invention (8), in the above-mentioned present invention (6), the first and second blood vessel diameters are obtained for the vertical cross-sections of the both end faces of the blood vessel portion, and the respective blood vessel diameters for each intermediate minute section are calculated. A blood vessel diameter interpolation means for smoothly interpolating with a blood vessel diameter intermediate between the two blood vessel diameters, and a blood vessel part creation means for creating a virtual blood vessel part image having each of the interpolated blood vessel diameters.
[0017]
According to the present invention (8), a normal blood vessel can be easily created (estimated) when it is assumed that the aneurysm portion also has a normal blood vessel diameter on the basis of the information on the normal blood vessel diameter at the both end faces of the measured blood vessel portion. )it can. Further, based on the information on the normal blood vessel, a substitute blood vessel part used in a stent graft method or the like can be designed easily and appropriately. Furthermore, a wealth of medical information that is multifaceted and extremely useful in predicting (simulating) the pre- / post-operative state of the aneurysm and the subsequent course is obtained.
[0018]
In the present invention (9), in the present invention (8), the area obtained for the blood vessel part vertical cross section is multiplied by the distance between adjacent vertical cross sections to obtain the blood vessel part microvolume for each micro section, Blood vessel volume calculating means for calculating the volume of the entire blood vessel by adding the respective minute volumes, thrombus volume calculating means for calculating the volume of the thrombus based on the CT tomographic image, and the calculated blood vessel volume and thrombus Volume ratio calculating means for obtaining a ratio to the volume. Therefore, various relationships between the blood vessel portion and the thrombus portion when normal can be easily estimated.
[0019]
In the present invention (10), in the present invention (7) or (9), the thrombus volume calculating means includes the thrombus volume voxel data included within a predetermined CT threshold range for a three-dimensional image created from a CT tomogram. Are extracted and counted to determine the volume of the thrombus. Therefore, the original CT tomographic image information can be used, and the volume of the thrombus can be measured by a relatively easy calculation. The volume of the blood vessel part may be included in the volume of the thrombus to make the comparison target the volume of the aneurysm part.
[0020]
In the present invention (11), in the present invention (7) or (9), the blood vessel volume calculating means calculates the distance between the adjacent vertical cross sections as the maximum distance and the minimum distance between the adjacent polygon vertices. It is obtained by 1/2 of the sum of. Accordingly, each minute volume can be obtained more accurately by a simple calculation. The maximum distance and the minimum distance between the adjacent polygon vertices are preferably the maximum distance and the minimum distance when each vertex of the adjacent polygon cross section is interpolated with a smooth curve. .
[0021]
The program of the present invention (12) is a program for causing a computer to execute the image processing method according to any one of the present inventions (1) to (3). Such a program can be provided to the user via a recording medium such as a CD-ROM or online via a communication network.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, preferred embodiments of the invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. Note that the same reference numerals denote the same or corresponding parts throughout the drawings.
[0023]
FIG. 2 is a configuration diagram of the main part of the X-ray CT apparatus according to the embodiment. This apparatus is roughly divided into a
[0024]
Further, in the
[0025]
In the
[0026]
[0027]
Next, X-ray CT imaging processing using an angiographic agent will be described. FIG. 3 is a flowchart of the X-ray CT imaging process according to the embodiment, which is executed under the control of the CPU 11a. In the figure, preferably, after performing a scout scan of the subject 100 in advance, this process is input. In step S <b> 11, a scan plan screen for the subsequent axial / helical scan of the subject 100 is displayed on the
[0028]
Next, when the operator clicks on the recon tag on the screen, the reconstruction parameters of the X-ray CT tomogram can be input. In step S13, the operator sets recon parameters including a recon range of the CT tomographic image, a recon density, and the like. In step S14, input of these setting confirmation buttons “CONFIRM” is awaited. If the button is not input, the process returns to step S12, and various parameter information settings can be changed.
[0029]
When the setting confirmation button “CONFIRM” is input in step S14, scan control of the subject 100 is performed in accordance with the set scan parameter in step S15. At that time, the angiographic contrast agent is introduced in accordance with a sequence and timing set separately in advance. In step S16, the projection data g of the subject 100 is displayed. 1 (X, θ) to g Four Collect and accumulate (X, θ). In step S17, it is determined whether or not all scans for the required imaging area have been completed. If not, the process returns to step S15.
[0030]
Thus, when all the scans are completed, a CT tomographic image of the subject 100 is reconstructed in step S18 in accordance with the set recon parameters. In step S19, the reconstructed CT tomogram is stored in the
[0031]
FIG. 4 is a flowchart of aneurysm analysis processing according to the embodiment, which is executed by a CPU (not shown) of the
[0032]
In step S31, a 3D image of the blood vessel part is created by a known process based on CT image data of the blood vessel including the aneurysm input from the X-ray CT apparatus via the
[0033]
In step S32, a blood vessel region to be noticed is extracted according to an instruction from the operator, and a center line of the
[0034]
FIG. 6 shows an image of the blood vessel centerline creation process. FIG. 6A shows a plan view of a CT slice surface with a
[0035]
Next, in FIG. 6B, for example, the orthogonal line segments X and Y are slid in the x-axis direction (arrow a direction) until the line segment length PO = OQ. At this time, the line segment length SO ≠ OT remains unchanged. Therefore, in FIG. 6C, the orthogonal line segments X and Y are slid in the y-axis direction (arrow b direction) until the line segment length SO = OT. At this time, if both line segment lengths PO and OQ are maintained substantially equal (within an allowable range), the coordinates of the center point O at that time become the center coordinates of the
[0036]
That is, if the line segment length PO ≠ OQ still remains at this point, in FIG. 6D, the orthogonal line segments X and Y are moved in the x-axis direction (arrow a direction) until the line segment length PO = OQ. Slide. Thus, the center of the
[0037]
Then, for each blood vessel part center coordinate thus obtained, a blood vessel part center line C is formed by interpolating between the center points of adjacent CT cross sections with a smooth curve. A B-spline curve or the like can be used as the smooth curve.
[0038]
Returning to FIG. 4, in step S33, a cross section perpendicular to the center line C is created along the formed center line C. FIG. 7 shows an image for creating a vertical cross section of a blood vessel. Here, FIG. 7A shows the blood vessel CT cross section of FIG. 5B again. In addition, an inset (a) shows an image of the blood vessel part vertical section creation process. In FIG. 5A, when attention is paid to the blood vessel section at the center point On, the unit vector of the tangent line is obtained by differentiating the center line C at the center point On. Get <u1>. Then the vector vector orthogonal to <u1> Find <u2>. A method for obtaining an orthogonal vector is known, and for example, the Gramschmitt vector orthogonalization method can be used. And the vector A cross section perpendicular to the center line C can be formed by assuming a large number of line segments parallel to <u2> and plotting the intersection coordinates between the line segments and the periphery of the blood vessel. In this case, the blood vessel wall can be clearly identified by the difference in CT value from the surroundings. FIG. 7B shows an image of a blood vessel portion vertical cross section.
[0039]
In step S34, the contour of the cross section is approximated by a polygon such as a decagon so as to facilitate the geometric handling of the blood vessel vertical cross section thus obtained. FIG. 8A shows an image of a vertical cross section of a blood vessel portion approximated by a polygon. Computer processing (processing by CAD) is facilitated by approximating the cross section to a polygon.
[0040]
In step S35, interpolation between the vertices of the polygonal section is performed by a smooth curve (B-spline curve or the like). At this time, there is some degree of freedom as to which vertexes are sequentially interpolated and connected for each adjacent cross section. Now, although there is a bend in the blood vessel part that develops in the z-axis direction, if there is no twist, each vertex of the adjacent polygon is substantially aligned in the z-axis direction. In this case, an untwisted blood vessel portion can be regenerated by connecting the apexes corresponding to the z-axis direction of each polygonal cross section (with little vibration) without twisting. This process can be automatically performed by the CPU. On the other hand, when there is a twist in the blood vessel portion, human intervention may be performed to select the vertexes that are to be connected. In step S36, various kinds of geometric information useful for diagnosis and treatment of an aneurysm are extracted based on the information of the
[0041]
FIG. 9 is an image diagram for explaining a process for extracting various types of medical information according to the embodiment, and shows a case where the ratio of the volume of the entire blood vessel part forming the aneurysm and the volume of the thrombus part is obtained. FIG. 9A shows a part of a blood vessel portion vertical cross section. Now, assuming that the center point of the first vertical section is O1, the center points 02, 03 and the like corresponding to the second and third vertical sections follow below. Focusing on the first vertical section and the second vertical section, the distance D12a between the vertices P1 at the left end of the polygon is the maximum, and the distance D12b between the opposite right vertices Pi is the minimum. In this case, the minute sections O1 and O2 on the center line C are selected for the adjacent first and second vertical sections within a range where a part of the sections does not intersect. Furthermore, the center line C (that is, the blood vessel portion) in this example meanders in the xz plane, and therefore the distance between the vertices of the polygon is maximized on the left side of the figure or maximized on the right side. Although not shown, the case where the center line C meanders in the yz plane is also conceivable. Furthermore, the actual bending direction of the blood vessel part is more complicated and diverse, and the position of the vertex where the distance between the vertices becomes maximum also changes accordingly. On the opposite side, a vertex having the smallest distance between the vertices appears.
[0042]
In any case, the length around the blood vessel wall can be obtained by accumulating and adding the minute distances obtained between the vertices of adjacent polygonal cross sections. For example, the length of the left side of the blood vessel is obtained by calculating D12a + D23a + D34b +. In addition, although each minute distance D12a, D23a, D34b etc. of illustration is a straight line, it is not restricted to this. Preferably, the minute distances D12a, D23a, D34b, etc. are minute distances when the vertices of adjacent polygonal sections are interpolated with a smooth curve. In addition, when the blood vessel portion is twisted, the positions where the maximum and minimum minute distances appear appear while shifting a slight angle. In this case, the calculation of D12a ′ + D23a ′ + D34b ′ +. Each of these minute distances D12a ′, D23a ′, D34b ′, etc. can also be interpolated with a smooth curve. The lengths of the other blood vessel walls can be obtained in the same manner. Thus, useful geometric information of the blood vessel part forming the aneurysm can be obtained.
[0043]
Next, a method for calculating the blood vessel volume will be described. In FIG. 9A, the area obtained for the vertical cross section of the blood vessel is multiplied by the distance between the adjacent vertical cross sections to obtain the blood vessel micro volume for each micro section, and the obtained micro volume is represented by the center line C. The volume of the entire blood vessel is obtained by sequentially adding in the direction of. In this case, the distance between adjacent vertical sections is obtained by ½ of the sum of the maximum distance (for example, D12a) and the minimum distance (for example, D12b) between adjacent polygon vertices. Accordingly, each minute volume can be obtained more accurately by a simple calculation.
[0044]
FIG. 9B shows an image of a method for obtaining a polygonal area. Now, the position vectors of the vertices P1 to Pm viewed from the
[0045]
[Expression 1]
[0046]
Where x is the outer product of the vectors, and the vector when i = m <P i + 1 > = <P1>. In addition, there is a method of counting the number of voxel data of the contrast agent portion for the CT tomographic image, but since the count region is limited by a complicated shape by a vertical cross section crossing a plurality of CT cross sections, the calculation by the
[0047]
On the other hand, with respect to the volume of the
[0048]
FIG. 10 is an image diagram for explaining an application example to stent graft medical treatment according to the embodiment. A stent graft is an alternative vascular component made of a soft metal (stent) with a skin (graft), and is often used to treat aneurysms and deformed blood vessels. In the stent graft method, since an artificial blood vessel is fitted using a catheter, the size of the artificial blood vessel (blood vessel diameter, length, etc.) does not work well. Therefore, accurate dimensional information about the blood vessel to be treated is first required. This dimensional information was accurately obtained by the above embodiment. On the other hand, detailed dimensional information of a normal vascular component (stent graft) to be newly replaced is also necessary.
[0049]
In the present embodiment, as shown in FIG. 10, the first and second blood vessel diameters are obtained for each vertical cross section of both end surfaces of a normal blood vessel portion, and the blood vessel diameters for each intermediate minute section are determined as the first and first blood vessel diameters. By smoothly interpolating with a blood vessel diameter intermediate between the two blood vessel diameters, a virtual normal
[0050]
Further, in the
[0051]
Thus, in the present embodiment, based on the information of the normal blood vessel diameter of the measured blood vessel part both end surfaces, a normal blood vessel is easily created when it is assumed that the aneurysm part also has a normal blood vessel diameter ( Estimate). In addition, based on the information on the normal blood vessels, it is possible to easily and appropriately design an alternative blood vessel component used in the stent graft method or the like. If necessary, various changes in vascular components can be made using known CAD techniques. Furthermore, abundant and extremely useful medical information can be obtained for predicting (simulating) the pre- / post-operative state of the aneurysm, the surgical plan, and the post-operative progress.
[0052]
In the above embodiment, the application example of the present invention to percutaneous artificial blood vessel replacement (that is, endothelial stent graft replacement using a catheter) has been described, but the present invention is not limited to this. The present invention is also applicable to aneurysm surgical bypass surgery and the like.
[0053]
In the above-described embodiment, the application example of the present invention to the X-ray CT image has been specifically described. The present invention is also applicable to a so-called MRI (Magnetic Resonance Imaging) image in which a spatial nuclear magnetization distribution of a subject is imaged by a nuclear magnetic resonance (NMR) method.
[0054]
Further, although the preferred embodiment of the present invention has been described, it goes without saying that various changes in the configuration, control, processing, and combination of each part can be made without departing from the spirit of the present invention.
[0055]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, medical multifaceted and useful information regarding the treatment of aneurysms and the like can be obtained, which greatly contributes to the diagnosis and treatment of aneurysms and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating the principle of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram of a main part of an X-ray CT apparatus according to an embodiment.
FIG. 3 is a flowchart of X-ray CT imaging processing according to the embodiment.
FIG. 4 is a flowchart of aneurysm analysis processing according to the embodiment.
FIG. 5 is an image diagram (1) of aneurysm analysis processing according to the embodiment.
FIG. 6 is an image diagram (2) of aneurysm analysis processing according to the embodiment.
FIG. 7 is an image diagram (3) of aneurysm analysis processing according to the embodiment.
FIG. 8 is an image diagram (4) of aneurysm analysis processing according to the embodiment;
FIG. 9 is an image diagram illustrating extraction processing of various medical information according to the embodiment.
FIG. 10 is an image diagram for explaining an application example to stent graft medicine according to an embodiment.
[Explanation of symbols]
30 Scanning gantry section
20 Shooting table
10 Operation console section
50 workstation (WS)
100 subjects
200 Local Area Network (LAN)
Claims (12)
前記中心線に垂直な血管部垂直断面を該中心線の微小区間毎に作成すると共に、該血管部垂直断面の輪郭形状を多角形で近似するステップと、
隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離を夫々累積加算することにより血管壁の長さを求めるステップとを備えることを特徴とする画像処理方法。Obtaining a central point of a blood vessel CT cross section based on a CT tomographic image of the blood vessel, interpolating between the central points of adjacent blood vessel CT cross sections with a smooth curve, and forming a blood vessel central line;
Creating a blood vessel portion vertical cross section perpendicular to the center line for each minute section of the center line, and approximating a contour shape of the blood vessel portion vertical cross section with a polygon;
And a step of obtaining the length of the blood vessel wall by cumulatively adding the minute distances obtained between the vertices of adjacent polygonal sections.
前記CT断層像により作成した3次元画像につき所定のCT閾値範囲内に含まれる血栓部のボクセルデータを抽出・計数して、該血栓部の体積を求めるステップと、
前記求めた血管部全体の体積と血栓部体積との比を求めるステップとを備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。The area obtained for the vertical cross section of the blood vessel is multiplied by the distance between the adjacent vertical cross sections to obtain the micro volume of the blood vessel for each micro section, and the total volume of the blood vessel is obtained by adding the obtained micro volumes. Steps,
Extracting and counting voxel data of a thrombus part included in a predetermined CT threshold range for a three-dimensional image created from the CT tomogram, and obtaining a volume of the thrombus part;
The image processing method according to claim 1, further comprising a step of obtaining a ratio between the obtained volume of the entire blood vessel part and the volume of the thrombus part.
前記中心線に垂直な血管部垂直断面を該中心線の微小区間毎に作成すると共に、該血管部垂直断面の輪郭形状を多角形で近似する垂直断面作成手段と、
隣接する多角形断面の各頂点間につき求めた微小距離を夫々累積加算することにより血管壁周囲の長さを求める血管長演算手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。A center line forming means for obtaining a center point of a blood vessel part CT cross section based on a CT tomogram of a blood vessel, and interpolating between the center points of adjacent blood vessel part CT cross sections with a smooth curve;
Creating a vertical cross section of the blood vessel part perpendicular to the center line for each minute section of the center line, and a vertical cross section creating means for approximating the outline shape of the vertical cross section of the blood vessel part with a polygon;
An image processing apparatus comprising: a blood vessel length calculating means for obtaining a length of a circumference of a blood vessel wall by accumulating and adding minute distances obtained between vertices of adjacent polygonal cross sections.
前記CT断層像に基き血栓部の体積を求める血栓部体積演算手段と、
前記求めた血管部体積と血栓部体積との比を求める体積比演算手段とを備えることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。The area obtained for the vertical cross section of the blood vessel is multiplied by the distance between the adjacent vertical cross sections to obtain the micro volume of the blood vessel for each micro section, and the total volume of the blood vessel is obtained by adding the obtained micro volumes. Blood vessel volume calculation means;
A thrombus volume calculating means for determining the volume of the thrombus based on the CT tomogram,
The image processing apparatus according to claim 6, further comprising a volume ratio calculation unit that calculates a ratio between the calculated blood vessel volume and thrombus volume.
前記補間された各血管径を有する仮想の血管部画像を作成する血管部作成手段とを備えることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。A blood vessel in which the first and second blood vessel diameters are obtained for the vertical cross-sections at both end surfaces of the blood vessel portion, and each blood vessel diameter in each intermediate minute section is smoothly interpolated with a blood vessel diameter intermediate between the first and second blood vessel diameters. Diameter interpolation means;
The image processing apparatus according to claim 6, further comprising a blood vessel part creating unit that creates a virtual blood vessel part image having each of the interpolated blood vessel diameters.
前記CT断層像に基き血栓部の体積を求める血栓部体積演算手段と、
前記求めた血管部体積と血栓部体積との比を求める体積比演算手段とを備えることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。The area obtained for the vertical cross section of the blood vessel is multiplied by the distance between the adjacent vertical cross sections to obtain the micro volume of the blood vessel for each micro section, and the total volume of the blood vessel is obtained by adding the obtained micro volumes. Blood vessel volume calculation means;
A thrombus volume calculating means for determining the volume of the thrombus based on the CT tomogram,
The image processing apparatus according to claim 8, further comprising a volume ratio calculation unit that calculates a ratio between the calculated blood vessel volume and thrombus volume.
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