JP3923771B2 - 多波長光源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長多重光伝送システムの光源や、光計測における光周波数基準として用いる多波長光源に関する。特に、1つの光源で等しい光周波数間隔の多波長光を一括して発生させる多波長光源に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、光ファイバの伝送容量を増大させるために波長多重光伝送方式が用いられている。その光周波数は、ITU−Tによって 194.1THzを基準として 100GHzの整数倍ごとに標準化されている。なお、その整数分の1である12.5GHz、25GHz、50GHzごとにも使用されている。
【0003】
一般に、多くの波長を用いた波長多重伝送を行うためには、その数に等しい光源を用意する必要がある。そのため、波長数が増大すると光源の数も増大し、光源のコストとともに各光源波長の正確な調整が問題となる。この問題を解決するために、1つの光源で等しい光周波数間隔の多波長光を一括して発生させる多波長光源の実現が望まれている。
【0004】
また、基準光周波数に対して等しい光周波数間隔で並ぶ多波長光源は、光周波数コムとも呼ばれ、光計測における光周波数基準としても有望である。
【0005】
このような用途が期待されている多波長光源の一つとして、光リング回路(光ループ回路)を利用した構成が知られている。図7は、光リング回路を利用した多波長光源(光周波数コム)の基本構成を示す(P.Coppin et al.,Electron.Lett.,vol.26, No.1, p.30 (1990)) 。
【0006】
図7において、多波長光源は、連続光光源10と光リング回路20とを光カプラ21を介して結合する構成である。光リング回路20は、光カプラ21、光増幅器22、光周波数シフタ23、光アイソレータ24を含む構成である。連続光光源10から出力された連続光は、光カプラ21を介して光リング回路20内に入力されて周回し、光周波数シフタ23を通過するごとにΔfだけ光周波数がシフトし、各光周波数の出力光(多波長光)が光カプラ21を介して光リング回路20外に取り出される。すなわち、周波数間隔Δfの光周波数コムが生ずる。なお、光増幅器22は、光カプラ21やその他の光損失を補償している。
【0007】
ところで、この従来の多波長光源では、光周波数シフタ23として音響光学素子(AO)型光周波数シフタを用いているため、多波長光の光周波数間隔が 100MHz程度に制限される問題があった。これは、波長多重伝送に用いる光周波数間隔である25GHz、50GHz、 100GHzといった値に比べると極めて小さいので、波長多重伝送用の光源としての使用には適さなかった。
【0008】
これに対して、10GHz程度の光周波数間隔の多波長光を発生させる方法として、光リング回路内に光変調器と光共振器を挿入し、変調周波数と光周波数シフタにおける周波数シフト量との和が光共振器の共振ピーク間隔に等しくなるように設定する構成により、1周回あたりの周波数シフト量を数GHz〜10GHz程度にまで拡大できる構成が提案されている(特開平8−262515号公報「光周波数基準発生装置」、その学術論文である「K.Shimizu et al.,IEEE J.Quantum Electron., vol.33, No.8, p.1268(1997) 」)。その構成を図8に示す。なお、図8の構成では、図7の構成に対して光パルス変調器、同期制御装置、光遅延素子などが追加されているが、周波数シフト量の拡大には直接関与しないので、ここでは光周波数をシフトする部分のみに注目して説明する。
【0009】
図8において、光共振器25の共振ピーク間隔fs が、光変調器26の変調周波数fm と光周波数シフタ23のシフト量fAOの和に等しく、光共振器25の半値幅が光周波数シフタ23のシフト量fAO(前記学術論文では120 MHz)と同程度もしくはそれ以下であるという条件とする。このように設定すると、変調周波数fm とシフト量fAOの和以外に光変調器で発生したスプリアスの光周波数を除去でき、周波数シフタとして動作する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示す従来構成に、図8に示す従来構成の光周波数をシフトする部分を組み合わせることにより、光周波数間隔を10GHz程度(現在の高速な光変調器を用いれば数十GHz程度)の多波長光源が実現可能である。
【0011】
しかし、光共振器の共振ピーク間隔が指定した値に正確に一致する狭帯域なファブリペロ光共振器は、製作が困難な問題がある。例えば、前記学術論文中で10GHzちょうどを目指したと思われる共振ピーク間隔は、実験値では 9.855GHzであった。光共振器の半値幅が光周波数シフタの周波数シフト量fAO(前記学術論文では120 MHz)と同程度もしくはそれ以下で狭いので、光周波数間隔(変調周波数と周波数シフト量の和)を共振ピーク間隔からずらすことができず、光周波数間隔は共振ピーク間隔に一致する必要がある。
【0012】
このように、光リング回路と光周波数シフタを利用した構成で、波長多重伝送用の多波長光源に適した光周波数間隔が数十GHzの指定した値(例えば25GHz、50GHzちょうどなど)を有するものを製作することが極めて困難であった。
【0013】
本発明は、1つの光源で等しい光周波数間隔の多波長光を一括して発生させる多波長光源であり、波長多重伝送用の多波長光源に適した数十GHz程度の指定した値の光周波数間隔を有し、かつ製作容易な多波長光源を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、連続光を発生する連続光光源と、連続光を入力する手段、この連続光に周回ごとに光周波数Δfの光周波数シフトを与える光周波数シフト手段、光周波数間隔Δfの多波長光を出力する手段を含む光リング回路とを備えた多波長光源において、光周波数シフト手段は、入力光に対する変調側帯波を発生させる光変調器と、この変調側帯波の1つを透過し、他の変調側帯波を阻止する周期性光フィルタとを1組とし、これを複数n組縦続に接続した構成であり、各組の周期性光フィルタを透過する変調側帯波がそれぞれの入力光の光周波数に対してΔf1 ,Δf2 ,…,Δfn シフトした光周波数であるときに、Δf1+Δf2+…+Δfn =Δfとする。
【0015】
あるいは、光周波数シフト手段は、入力光に対する変調側帯波を発生させる光変調器と、m次(mは自然数)以下の変調側帯波の1つを透過し、m次以下の他の変調側帯波を阻止する周期性光フィルタとを1組とし、これを複数n組縦続に接続した構成であり、各組の周期性光フィルタの光周波数間隔がΔfであるとともに、各組の周期性光フィルタを透過する変調側帯波がそれぞれの入力光の光周波数に対してΔf1 ,Δf2 ,…,Δfn シフトした光周波数であるときに、Δf1+Δf2+…+Δfn =Δfとする。
【0016】
ここで、周期性光フィルタとは、光フィルタを透過する波長(光周波数)が等周波数間隔で並ぶ光透過特性を有する光フィルタのことをいう。
【0017】
また、以上の多波長光源において、光リング回路は、所定周回後の光周波数に相当する光を阻止する光フィルタ手段を備えてもよい。
【0018】
また、本発明は多波長光源において、光リング回路内に、光周波数間隔がΔfであり、かつ合分波波長がリング内を周回する多波長光に等しい波長分波器と波長合波器をこの順に波長分波器の各出力端子と波長合波器の各入力端子を1対1に接続して配置し、波長分波器の各出力端子と波長合波器の各入力端子とを接続する光導波路の各々に、分波された各波長光を分岐する分岐手段を備える。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態を示す。図において、本発明の多波長光源は、光周波数f0 の連続光を発生する連続光光源10と光リング回路20から構成される。光リング回路20は、光カプラ21、光増幅器22a、第1の光変調器31a、第1の周期性光フィルタ32a、光増幅器22b、第2の光変調器31b、第2の周期性光フィルタ32bをその順にリング状に接続した構成である。ここで、第1の光変調器31aおよび第1の周期性光フィルタ32aと、第2の光変調器31bおよび第2の周期性光フィルタ32bの2組で光周波数シフタが構成される。
【0020】
なお、光増幅器22a,22bは、位置および個数ともに一例である。例えば、光リング回路20の損失を補償するという観点からは、光増幅器は光リング内のいずれかの位置に1つあればよいが、光損失が大きいと信号対雑音比が劣化することや必要とする光出力パワーを考慮して、光リング内に適宜配置される。また、光リング回路20を安定して多波長光が周回するためには、光リング回路20内に光アイソレータを挿入する構成が好ましい。それは、光リング回路20内の異常反射による異常発振の抑制や、光リング回路20を逆向きに伝搬する異常発振を抑制するためである。
【0021】
連続光光源10で発生させた光周波数f0 の連続光は、光カプラ21を介して光リング回路20へ結合される。この連続光は、光増幅器22aで増幅された後に、第1の光変調器31aに入力される。第1の光変調器31aはRF周波数Δf1 で駆動され、光周波数f0 +Δf1 を含む複数の変調側帯波を発生させる。第1の周期性光フィルタ32aは光周波数間隔がΔfであり、光周波数f0 +Δf1 の変調側帯波を透過し、その他の変調側帯波を阻止する。ここで、Δf1 <Δfとする。
【0022】
この変調側帯波は、光増幅器12bでその強度低下が補償された後に、第2の光変調器31bに入力される。第2の光変調器31bはRF周波数Δf2 で駆動され、光周波数f0 +Δf1 +Δf2 を含む複数の変調側帯波を発生させる。ここで、Δf2 <Δf、Δf1 +Δf2 =Δfとする。第2の周期性光フィルタ32bは光周波数間隔がΔfであり、光周波数f0 +Δfの変調側帯波を透過し、その他の変調側帯波を阻止する。このように、光変調器と周期性光フィルタを2組縦続に接続することにより、RF周波数Δf1 およびΔf2 の和であるΔfの光周波数シフトを与える光周波数シフタが構成される。
【0023】
Δfの光周波数シフトが与えられた連続光は、その一部が光カプラ21を介して光リング回路20の外部に取り出されるとともに、残りが再び光リング回路20を周回する。なお、ここでは光リング回路20に連続光を入力する結合手段と、光周波数シフトを受けた連続光(多波長光)を出力する結合手段を2×2の光カプラ21によって同時に実現しているが、それぞれ専用の結合手段を用いてもよい。
【0024】
以上の動作および2周目以降の動作例を図2に示す。図2(a) は第1の光変調器31aの入力光スペクトル、図2(b) は第1の光変調器31aの出力光スペクトル、図2(c) は第1の周期性光フィルタ32aの透過特性および出力光スペクトル(第2の光変調器31bの入力光スペクトル)、図2(d) は第2の光変調器31bの出力光スペクトル、図2(e) は第2の周期性光フィルタ32bの透過特性および出力光スペクトルを示す。なお、実線および破線で示す光スペクトルは、光リング回路20の1周目および2周目のものである。
【0025】
本実施形態では、光変調器で発生する複数の変調側帯波のうち、上側の1次(+1次)の変調側帯波を利用する構成になっているが、下側の1次(−1次)の変調側帯波を利用する構成としてもよい。いずれにしても、周期性光フィルタで一方の1次の変調側帯波のみを透過するためには、Δf1 ≠Δf/2、Δf2 ≠Δf/2(Δf1 +Δf2 =ΔfであるのでΔf1 ≠Δf2 )の条件が必要になる。ただし、例えば2電極型のマッハツェンダ型光強度変調器にRF電圧の位相をずらして印加し、片側帯波のみを発生させるような光変調器や変調方式を用いる場合には、この条件は必ずしも必要としない。
【0026】
さらに、2次の変調側帯波を阻止するためには、Δf1 ≠Δf/3、Δf2 ≠Δf/3の条件が必要になる。一般に、n組の光変調器と周期性光フィルタを用いた構成において、例えばm次の変調側帯波を阻止するためには、Δfi ≠Δf/(m+1)とする必要がある(iは1〜nの整数)。
【0027】
2周目の光周波数シフト動作について図1および図2を参照して説明する。光カプラ21を通過した光周波数f0 +Δfの連続光は、光増幅器22aで増幅された後に第1の光変調器31aに入力される。第1の光変調器31aは、光周波数f0 +Δf+Δf1 を含む複数の変調側帯波を発生させる。第1の周期性光フィルタ32aは光周波数間隔がΔfであるので、1周目とΔfだけ異なる光周波数f0 +Δf+Δf1 の変調側帯波を透過する。この変調側帯波は、光増幅器22bでその強度低下が補償された後に第2の光変調器31bに入力される。第2の光変調器31bは、光周波数f0 +Δf+Δf1 +Δf2(=f0 +2Δf)を含む複数の変調側帯波を発生させる。第2の周期性光フィルタ32bは光周波数間隔がΔfであるので、1周目とΔfだけ異なる光周波数f0 +2Δfの変調側帯波を透過する。
【0028】
2Δfの光周波数シフトが与えられた連続光は、その一部が光カプラ21を介して光リング回路20の外部に取り出されるとともに、残りが再び光リング回路20を周回する。3周目以降も同様であり、3Δf、4Δf、…の光周波数シフトが順次得られる。
【0029】
このように、光リング回路20を周回するごとに光周波数がΔfずつ順次シフトしていき、その一部が光カプラ21を介して光リング回路20外へ取り出される。なお、連続光光源10は、常に光リング回路20へ光周波数f0 の連続光を結合し続けているので、周回する波長光の数は増え続け、光周波数間隔Δfの多波長連続光光源が実現する。ただし、無限に波長光が発生することはなく、光リング回路20内の光増幅器22a,22bの利得および増幅波長帯域により、発生する波長数は制限される。
【0030】
図3は、光変調器と周期性光フィルタを3組縦続に接続した場合の動作例を示す。1組目ではΔf1 の光周波数シフトを与え、2組目ではさらにΔf2 の光周波数シフトを与え、3組ではさらにΔf3 の光周波数シフトを与え、合計Δf1 +Δf2 +Δf3 =Δfの光周波数シフトを与える構成となる。
【0031】
このように、光変調器と周期性光フィルタを2組以上用いることにより、周回ごとに光周波数をΔfずつ順次シフトさせて光周波数間隔Δfの多波長を発生させながら、光周波数f0 の搬送波成分および他の変調側帯波を抑圧することができる。また、光周波数間隔Δfは、光変調器を駆動するRF周波数によって正確に決定されるので、多波長光の波長間隔が正確である特長を有する。
【0032】
(周期性光フィルタについて)
本発明に使用する周期性光フィルタとしては、非対称マッハツェンダ干渉フィルタ、ファブリペロ共振器フィルタ、Lyotフィルタ、導波路型光周波数インターリーブフィルタ、アレイ導波路回折格子(AWG)等の波長分波器と波長合波器を組み合わせた構成等を用いることができる。
【0033】
ただし、光フィルタとしては、所定の波長光成分のみを透過し、不要な他の波長光成分を十分に抑圧する特性が望まれる。例えば上記の例では、搬送波および−1次の変調側帯波の抑圧が重要である。ここで、光変調器と周期性光フィルタを2組用いる構成において、
Δf/2<Δf1 <Δf、Δf2 <Δf/2
とした場合の各周期性光フィルタの特性の一例について、図4を参照して説明する。
【0034】
第1の周期性光フィルタでは、搬送波を抑圧するためには中心周波数から(Δf−Δf1 )離れて十分な減衰量が必要となる。また、−1次の変調側帯波を抑圧するためには、中心周波数から(2Δf1 −Δf)離れて十分な減衰量が必要となる。第2の周期性光フィルタでも、搬送波を抑圧するためには中心周波数からΔf2 離れて十分な減衰量が必要となる。また、−1次の変調側帯波を抑圧するためには、中心周波数から(Δf−2Δf2 )離れて十分な減衰量が必要となる。具体例としてΔf=50GHz、Δf1 =30GHz、Δf2 =20GHzとすると、搬送波を抑圧するためには中心周波数から20GHz離れて十分な減衰量を有する周期性光フィルタが必要となり、−1次の変調側帯波を抑圧するためには中心周波数から10GHz離れて十分な減衰量を有する周期性光フィルタが必要となる。
【0035】
上記の従来例では、音響光学素子型光周波数シフタの光周波数シフト量が小さいために、それ以下の半値幅の狭帯域フィルタを必要としたわけであるが、本発明では変調側帯波の間隔が広いので、周期性光フィルタとしてそれほど狭帯域のものを必要とせず、製作が容易である。したがって、ファブリペロ共振器フィルタに限らず、上記のような様々な周期性光フィルタを用いることができる。さらに、光フィルタの帯域が広くてもよいので、周期性光フィルタの周期に多少の誤差を許容することができ、この点でも光フィルタの製作および選択が容易になる。
【0036】
また、上記の周期性光フィルタは光周波数間隔を変えることは困難であるが、透過波長の位置を変えることは比較的容易であり、透過波長を変化させることができる構造の周期性光フィルタも多い。したがって、図1の構成では、第1および第2の周期性光フィルタとして、同一の波長可変の周期性光フィルタを2台用意すれば対応できる。
【0037】
(光変調器について)
本発明に使用する光変調器としては、光強度変調器、光位相変調器等を用いることができる。現在、ニオブ酸リチウム導波路やポリマー導波路を用いた位相変調器やマッハツェンダ型強度変調器により、あるいはIn P系の光半導体導波路を用いたマッハツェンダ型強度変調器や電界吸収型強度変調器により、RF周波数が数十GHz程度の光変調器が実現されている。本発明では、変調を2回以上行うことから、使用するRF周波数の和に相当する大きな光周波数間隔Δfを実現することができる。すなわち、数十GHz以上の光周波数間隔Δfを有する多波長光源を実現することができる。
【0038】
また、光変調器を変調周波数fRFで変調すると、±1次の変調側帯波(±fRF)だけでなく、±2次の変調側帯波(±2fRF)などの高次の変調側帯波が発生する。したがって、第1の実施形態においてこの高次の変調側帯波を利用する場合には、光変調器をΔf1 およびΔf2 (=Δf−Δf1 )の整数分の1の変調周波数で駆動しても、Δf1 およびΔf2 (=Δf−Δf1 )の変調側帯波を発生させることができる。この方法では、多波長光の光周波数間隔Δfを変調周波数の整数倍まで大きくすることができる。
【0039】
また、多波長光の光周波数間隔を大きくするには、図3に示した光変調器と周期性光フィルタを3組以上縦続に接続する構成が有効である。あるいは、光リング回路の出力に光周波数間隔がΔfの整数k倍の周期性光フィルタを用い、発生する多波長光からk本ごとに間引いて出力することにより、多波長光の光周波数間隔をk倍にすることも可能である。
【0040】
(連続光光源について)
連続光光源の絶対光周波数を正確に制御する形態を用いることにより、すべての波長光の絶対光周波数を正確に制御した多波長光源を実現することができる。これは、広波長範囲にわたる光周波数基準となる。例えば波長1.5 μm帯では、アセチレンやシアン化合物の吸収線に波長をロックする構成をとることにより、絶対光周波数が正確な連続光光源として利用することができる。
【0041】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態を示す。本実施形態は、図1に示す第1の実施形態の構成において、発生する多波長光の波長範囲を特定するための構成例を示す。すなわち、光リング回路20の任意の位置に、f0 +NΔfの光周波数を阻止する光帯域阻止フィルタ33を挿入する(Nは任意の自然数)。ここでは、光帯域阻止フィルタ15を周期性光フィルタ32bの後段に配置しているので、光周波数がf0 +(N−1)Δfまでの波長光が光カプラ21から出力され、新たにf0 +NΔf以降の波長光の発生が抑止される。
【0042】
また、同じ光帯域阻止フィルタ33を光増幅器22aの前段に配置する場合には、光周波数がf0 +NΔfまでの波長光が光カプラ21から出力され、新たにf0 +(N+1)Δf以降の波長光の発生が抑止される。また、それぞれに位置に、透過帯域がf0 からf0 +(N−1)Δfまでの光帯域透過フィルタ、またはf0 からf0 +NΔfまでの光帯域透過フィルタを挿入しても同様である。なお、光変調器と周期性光フィルタは2組の構成に限定されるものではない。
【0043】
また、光リング回路20に結合する連続光光源10として、光周波数がΔfの倍数だけ異なった複数の波長の連続光を発生できるものを用いることにより、それぞれの連続光に対して多波長光を発生させることができる。この場合には、発生した互いの多波長光が重なるとビート成分が発生し不安定になることから、各連続光から発生した多波長光が重ならないように帯域制限する必要がある。これには、例えば複数の光帯域阻止フィルタまたは光帯域透過フィルタを光リング回路20に挿入し、各連続光から発生する多波長光を帯域制限する。
【0044】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態を示す。本実施形態は、図1に示す第1の実施形態の構成において、後段の周期性光フィルタ32bとして光周波数間隔がΔfであり、かつ合分波波長がリング内を周回する多波長光に等しい波長分波器34と波長合波器35を用い、波長分波器34と波長合波器35との間に、分波された各波長光を分岐する分岐手段36を挿入し、各波長光を取り出す構成である。なお、光変調器と周期性光フィルタは2組の構成に限定されるものではない。また、本実施形態の構成は、光リング回路を用いた従来の多波長光源にも適用することができる。
【0045】
波長分波器34と波長合波器35は、入出力端子を逆にした構造で実現でき、例えばアレイ導波路回折格子(AWG)、複数の誘電体多層膜光フィルタ、複数のファイバブラッグ回折格子などを用いることができる。また、本実施形態の波長分波器34の出力端子数は有限であるので、第2の実施形態と同様に波長範囲は波長分波器34の分波波長に限定される特徴がある。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の多波長光源は、1つの光源で等しい光周波数間隔の多波長光を一括して発生させることができ、特に現状の波長多重伝送用の多波長光源に適した光周波数間隔が25GHz、50GHzなどの指定した正確な値の光周波数間隔の多波長光を一括して発生させることができる。さらに、光フィルタに要求される特性が緩和されるので、製作容易な多波長光源を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態における光周波数シフト動作例を示す図。
【図3】光変調器と周期性光フィルタを3組縦続に接続した場合の動作例を示す図。
【図4】周期性光フィルタの特性を説明する図。
【図5】本発明の第2の実施形態を示すブロック図。
【図6】本発明の第3の実施形態を示すブロック図。
【図7】光リング回路を利用した多波長光源の基本構成を示すブロック図。
【図8】光リング回路を利用した多波長光源の他の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10 連続光光源
20 光リング回路
21 光カプラ
22 光増幅器
23 光周波数シフタ
24 光アイソレータ
25 光共振器
26 光変調器
31 光変調器
32 周期性光フィルタ
33 光帯域阻止フィルタ
34 光分波器
35 光合波器
36 分岐手段

Claims (5)

  1. 連続光を発生する連続光光源と、
    前記連続光を入力する手段、この連続光に周回ごとに光周波数Δfの光周波数シフトを与える光周波数シフト手段、光周波数間隔Δfの多波長光を出力する手段を含む光リング回路と
    を備えた多波長光源において、
    前記光周波数シフト手段は、入力光に対する変調側帯波を発生させる光変調器と、この変調側帯波の1つを透過し、他の変調側帯波を阻止する周期性光フィルタとを1組とし、これを複数n組縦続に接続した構成であり、
    前記各組の周期性光フィルタの光周波数間隔がΔfであるとともに、前記各組の周期性光フィルタを透過する変調側帯波がそれぞれの入力光の光周波数に対してΔf1 ,Δf2 ,…,Δfn シフトした光周波数であるときに、Δf1+Δf2+…+Δfn=Δfとする
    ことを特徴とする多波長光源。
  2. 連続光を発生する連続光光源と、
    前記連続光を入力する手段、この連続光に周回ごとに光周波数Δfの光周波数シフトを与える光周波数シフト手段、光周波数間隔Δfの多波長光を出力する手段を含む光リング回路と
    を備えた多波長光源において、
    前記光周波数シフト手段は、入力光に対する変調側帯波を発生させる光変調器と、m次(mは自然数)以下の変調側帯波の1つを透過し、m次以下の他の変調側帯波を阻止する周期性光フィルタとを1組とし、これを複数n組縦続に接続した構成であり、
    前記各組の周期性光フィルタの光周波数間隔がΔfであるとともに、前記各組の周期性光フィルタを透過する変調側帯波がそれぞれの入力光の光周波数に対してΔf1 ,Δf2 ,…,Δfn シフトした光周波数であるときに、Δf1+Δf2+…+Δfn=Δfとする
    ことを特徴とする多波長光源。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多波長光源において、
    前記光リング回路は、所定周回後の光周波数に相当する光を阻止する光フィルタ手段を備えた
    ことを特徴とする多波長光源。
  4. 連続光を発生する連続光光源と、
    前記連続光を入力する手段、この連続光に周回ごとに光周波数Δfの光周波数シフトを与える光周波数シフト手段、光周波数間隔Δfの多波長光を出力する手段を含む光リング回路と
    を備えた多波長光源において、
    前記光リング回路内に、光周波数間隔がΔfであり、かつ合分波波長がリング内を周回する多波長光に等しい波長分波器と波長合波器をこの順に波長分波器の各出力端子と波長合波器の各入力端子を1対1に接続して配置し、前記波長分波器の各出力端子と前記波長合波器の各入力端子とを接続する光導波路の各々に、分波された各波長光を分岐する分岐手段を備えた
    ことを特徴とする多波長光源。
  5. 請求項1または請求項2に記載の多波長光源において、
    前記周期性光フィルタのうちの一つとして、前記光リング回路内に、光周波数間隔がΔfであり、かつ合分波波長がリング内を周回する多波長光に等しい波長分波器と波長合波器をこの順に波長分波器の各出力端子と波長合波器の各入力端子を1対1に接続して配置し、前記波長分波器の各出力端子と前記波長合波器の各入力端子とを接続する光導波路の各々に、分波された各波長光を分岐する分岐手段を備えた
    ことを特徴とする多波長光源。
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