JP3923213B2

JP3923213B2 - Bearing / sealing device for tandem negative pressure booster

Info

Publication number: JP3923213B2
Application number: JP11168999A
Authority: JP
Inventors: 敏之諏訪
Original assignee: Nissin Kogyo Co Ltd
Current assignee: Nissin Kogyo Co Ltd
Priority date: 1999-04-20
Filing date: 1999-04-20
Publication date: 2007-05-30
Anticipated expiration: 2019-04-20
Also published as: JP2000302024A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，ブースタシェルに，その内部を前部シェル室と後部シェル室とに仕切る隔壁板を設け，前部シェル室には，該室を前側の前部負圧室と後側の前部作動室とに区画する前部ブースタピストンを前後往復動可能に収容し，また後部シェル室には，該室を前側の後部負圧室と後側の後部作動室とに区画する後部ブースタピストンを前後往復動可能に収容し，これら前部及び後部ブースタピストン間を連結するピストンボスを隔壁板に，該板に装着された弾性材からなる軸受け・シール部材を介して摺動自在に支承した，タンデム型負圧ブースタに関し，特に，前記軸受けシール部材を前記隔壁板に取付け，この単一の部材により前記ピストンボスの支持とハウジング前後間の気密を同時に達成するようにした軸受け・シール装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
かゝるタンデム型負圧ブースタの軸受け・シール装置は，例えば実公５−４７０１９号公報に開示されているように，既に知られている。
【０００３】
上記公報に開示されたものでは，前記ブースタシェルの隔壁板に，その内周端から後方へ突出して前記ピストンボスを囲繞すると共に，後端に内向き鍔を有する円筒状のハウジングを形成し，その内向き鍔に係止される軸受け・シール部材をハウジングに収納している。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記構成では，隔壁板の円筒状ハウジングの後端には，軸受け・シール部材を係止するための内向き鍔が形成されているため，その内向き鍔を除くハウジングの円筒部とピストンボスとの間には，必然的に半径幅が大きい収容スペースができるので，この収容スペースに嵌装される軸受け・シール部材は，半径方向の肉厚が大とならざるを得ない。しかしながら，軸受け・シール部材の半径方向の肉厚が大となると，その部分の剛性が大幅に弱まり，該部材の軸受け機能が低下することになり，ピストンボスの進退時，姿勢変化により摺動抵抗が増加することがある。そこで，軸受け・シール部材の軸受け機能を高めるべく，それを比較的硬い弾性材で成形すると，今度はシール機能が低下するという弊害が生ずることになる。
【０００５】
本発明は，かゝる点に鑑みてなされたもので，ピストンボスに対する軸受け機能及びシール機能の両方を満足させ得る，前記タンデム型負圧ブースタの軸受け・シール装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ブースタシェルに、その内部を前部シェル室と後部シェル室とに仕切る隔壁板を設け、前部シェル室には、該室を前側の前部負圧室と後側の前部作動室とに区画する前部ブースタピストンを前後往復動可能に収容し、また後部シェル室には、該室を前側の後部負圧室と後側の後部作動室とに区画する後部ブースタピストンを前後往復動可能に収容し、これら前部及び後部ブースタピストン間を連結するピストンボスを隔壁板に、該板に装着された弾性材からなる軸受け・シール部材を介して摺動自在に支承した、タンデム型負圧ブースタの軸受け・シール装置において、前記隔壁板に、その内周端から後方へ突出して前記ピストンボスを筒状間隙を存して囲繞する内径が一様な円筒状のハウジングを形成する一方、このハウジングの内周面に嵌合されて前記ピストンボスの外周面を摺動自在に支承する円筒状の軸受け部と、この軸受け部の後端から半径方向外方へ鉤状に屈曲して、前記ハウジングの後端部を嵌合させる環状溝を画成する鉤状部と、同軸受け部の前端から半径方向外方へ突出して前記隔壁板の前面に当接する鍔部と、同軸受け部の前端に同軸で連なり、前記ハウジング外の前方に延びて前記ピストンボスの外周面に摺動自在に密接するシールリップ部とを弾性材により一体成形して、ピストンボスに対する軸受け機能及びシール機能を両方とも満足させ得る単一の部材として前記軸受け・シール部材を構成し、前記軸受け部の内周面には、周方向に配列する多数の軸方向溝と、これら軸方向溝の前端部相互を連通する環状溝とからなるグリース溜めを形成して、前記ピストンボスの外周面に摺動自在に接触し各軸方向溝の後端部を閉じる環状ランド部と、この環状ランド部から前方に各々延びて前記ピストンボスの外周面に摺動自在に各々接触する多数の軸方向ランド部とを残存させ、前記グリース溜めに潤滑用グリースを充填するようにしたことを第１の特徴とする。
【０００７】
この第１の特徴によれば、ハウジングが一様な内径の円筒状をなしているため、そのハウジング及びピストンボス間の環状間隙を充分につめて、その間に配置される軸受け部を肉厚の薄いものとすることが可能となり、これにより軸受け部は適度な剛性を持ち、良好な軸受け機能を発揮することができ、したがってピストンボスの移動姿勢を安定させ、その摺動抵抗を軽減することができる。しかも、軸受け・シール部材は、上記軸受け部と、後述する鉤状部、鍔部及びシールリップ部とを弾性材により一体成形して、ピストンボスに対する軸受け機能及びシール機能を両方とも満足させ得る単一の部材とするものであり、特に軸受け部の前後端に連設された鉤状部及び鍔部がハウジングを前後から把持することにより、ハウジングに保持されるので、専用の保持部材は不要であり、その取付け構造の簡素化を図ることができ、また、上記軸受け部の前端に同軸で連なるシールリップ部は、ハウジング外の前方に配置されて、ピストンボスの外周面に密接するので、このシールリップ部の肉厚をハウジングに干渉されることなく自由に選定することで、シール機能に適した弾性を得ることができて、シールリップ部のシール機能を効果的に高めることができる。
【０００９】
また上記軸受け部の内周面には、周方向に並ぶ軸方向溝と、これら溝の前端部相互を連通する環状溝とからなるグリース溜めが形成されているため、そのグリース溜めに詰めたグリースによってピストンボスの全周面を万遍無く潤滑して、その摺動を一層スムーズにすることができる。しかも、このグリース溜めに隣接し、ピストンボスの外周面に摺動自在に各々接触する環状ランド部及び軸方向ランド部によって、軸受け部の内周面の剛性は確保できるので、ピストンボスの安定支持に支障を来すこともない。
【００１０】
【実施の形態】
以下，本発明の実施の形態を，添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。
【００１１】
図１は本発明の実施例に係る自動車のブレーキ用負圧ブースタの縦断側面図，図２は図１の２部拡大図，図３は図２の３−３線断面図，図４は軸受け・シール部材の内周面の一部展開図である。
【００１２】
図１において，負圧ブースタＢのブースタシェル１は，開放端を相互に結合する椀状の前部シェル１ａ及び後部シェル１ｂと，両シェル１ａ，１ｂ間に挟止されてブースタシェル１内部を前部シェル室２と後部シェル室３とに仕切る隔壁板１ｃとから構成され，その後部シェル１ｂが自動車の車室前壁に固定され，前部シェル１ａにブレーキ用マスタシリンダシリンダＭが取付けられる。
【００１３】
前部シェル室２は，それに前後往復動可能に収容される前部ブースタピストン４と，その後面に重ねて結着されると共に前部シェル１ａと隔壁板１ｃ間に挟着される前部ダイヤフラム５とにより，前側の前部負圧室２ａと後側の前部作動室２ｂとに区画される。そして，前部負圧室２ａは，負圧導入管１４を介して負圧源Ｖ，例えばエンジンの吸気マニホールド内部と接続される。
【００１４】
また後部シェル室３は，それに前後往復動可能に収容される後部ブースタピストン６と，その後面に重ねて結着され，且つ隔壁板１ｃと共に両シェル１ａ，１ｂ間に固着される後部ダイヤフラム７とにより，前側の後部負圧室３ａと後側の後部作動室３ｂとに区画される。
【００１５】
前，後部ブースタピストン４，６はそれぞれ鋼板により環状に成形されており，これらは中心部に固着される合成樹脂製のピストンボス１０を介して一体に連結される。
【００１６】
ピストンボス１０は，隔壁板１ｃに軸受け・シール部材１１を介して，また後部シェル１ｂの中心部に形成された後方延長筒１２にシール部材１３を介して摺動自在に支承される。両ブースタピストン４，６の後退限は，後部ダイヤフラム７の後面に多数隆起させた突起７ａがブースタシェル１の後壁に当接することにより規定される。
【００１７】
ピストンボス１０は，それと一体の中間隔壁１０ｃを挟んで前後に並ぶ前部室１０ａと後部室１０ｂを備える。その中間隔壁１０ｃの後端面には有底のシリンダ孔１６が形成されており，これに弁ピストン１７が摺動自在に嵌合される。この弁ピストン１７には，前記後方延長筒１２の後端から後部室１０ｂに挿入された入力杆１９の前端部が首振り可能に連結され，またこの入力杆１９の後端には，操縦者によって踏み込み操作されるブレーキペダルＰが連結される。
【００１８】
弁ピストン１７は，その後端面から後部室１０ｂ側へ突出した円錐状の第１弁座２３₁を一体に備えており，その第１弁座２３₁を環状通路２２を存して囲繞する環状の第２弁座２３₂が前記中間隔壁１０ｃの後面に突設される。そして，これら弁座２３₁，２３₂と協働する弁体２４が，後部室１０ｂの内周面に嵌着された弁体保持筒２６によって保持される。
【００１９】
弁体２４は，第１及び第２弁座２３₁，２３₂に対して進退し得る共通の環状弁部２４ａを有しており，その弁部２４ａと入力杆１９との間に，弁部２４ａを両弁座２３₁，２３₂との着座方向へ付勢する弁ばね２７が縮設される。これら第１，第２弁座２３₁，２３₂，弁体２４及び弁ばね２７によって制御弁２８が構成される。
【００２０】
ピストンボス１０には，前後の作動室２ｂ，３ｂ間を連通する第１連通路３６₁と，前後の負圧室２ａ，３ａ間を連通する第２連通路３６₂と，前記環状通路２２に上記第１連結路３６₁を連通する第１ポート３８₁と，第２連通路３６₂を第２弁座２３₂の外周側に連通する第２ポート３８₂とが形成される。
【００２１】
入力杆１９と弁体保持筒２６との間には，入力杆１９を後退方向に付勢する入力杆戻しばね３２が縮設される。
【００２２】
前記後方延長筒１２の後端には，内向きフランジ１２ａが一体に形成されており，この内向きフランジ１２ａの中心部が大気に開口する大気導入口２９となっている。この内向きフランジ１２ａの内側面に当接して入力杆１９の最終後退限を規定するストッパ３０が入力杆１９に前後方向調節可能に固着される。このストッパ３０には通気孔３１が穿設されている。
【００２３】
ピストンボス１０の後端部内周には，エアフィルタ３４が装着され，それを通して第１弁座２３₁の内周は大気導入口２９と常時連通している。上記エアフィルタ３４は，入力杆１９のピストンボス１０に対する前後動を妨げないように柔軟性を有する。
【００２４】
前部負圧室２ａの中心部には，ブースタシェル１の前壁を貫通する出力杆４６が配設され，ピストンボス１０，弁ピストン１７及び出力杆４６の三者を連結する反力機構３９がピストンボス１０の前部室１０ａに設けられる。この反力機構３９は，中間隔壁１０ｃの前面に突設された大径ピストン４０と，この大径ピストン４０の前面中心部に開口するように中間隔壁１０ｃを貫通する小径シリンダ孔４１と，前記弁ピストン１７の前端面に突設されて，この小径シリンダ孔４１に摺動自在に嵌合された小径ピストン４２と，大径ピストン４０の外周に摺動自在に嵌合するカップ体４４と，このカップ体４４内に充填されて大径及び小径ピストン４０，４２に対向する，ゴム等の弾性材からなる弾性ピストン４５とから構成される。カップ体４４には，その前端面から突出するように前記出力杆４６が一体に形成される。この出力杆４６は前記ブレーキマスタシリンダＭのピストンＭａに連接される。
【００２５】
ピストンボス１０の前部室１０ａの中間段部４９に，カップ体４４の前端面を覆うリテーナ４７が重ねられ，このリテーナ４７とブースタシェル１の前壁との間に，ピストンボス１０を後方へ付勢するピストン戻しばね４８が縮設される。
【００２６】
而して，車両を制動すべくブレーキペダルＰを踏込めば，入力杆２９は，第１弁座２３₁を有する弁ピストン１７を伴って前進するが，当初，前，後部ブースタピストン４，６及びピストンボス１０は不動であるから，第１弁座２３₁が弁体２４の弁部２４ａから直ちに離れて，両作動室２ｂ，３ｂに連なる第１ポート３８₁を環状通路２２を介して大気導入口２９に連通させる。一方，第２弁座２３₂には，弁体２４の弁部２４ａが弁ばね２７の弾発力をもって着座し，両負圧室２ａ，３ａに連なる第２ポート３８₂と環状通路２２間を遮断している。その結果，大気導入口２９からピストンボス１０内に流入した大気は第１弁座２３₁を通過し，第１ポート３８₁を経て両作動室２ｂ，３ｂに導入され，該室２ｂ，３ｂを両負圧室２ａ，３ａより高圧にするので，それらの気圧差に基づく大きな前進力を得て前部及び後部ブースタピストン４，６は，ピストンボス１０を伴い，ピストン戻しばね４８の力に抗して前進するので，大径ピストン４０が弾性ピストン４５を介してカップ体４４，即ち出力杆４６を前方へ押動してブレーキマスタシリンダＭのピストンＭａを駆動する。こうして，ブレーキマスタシリンダＭをブレーキペダルＰの踏込み力に応じて作動させ，車両に制動かけることができる。そのとき，弾性ピストン４５の後端面には，大径ピストン４０に加わる両ブースタピストン４，６の前進力と，入力杆１９から小径ピストン４２に入力される操縦者の踏力とが作用し，またその前端面には出力杆４６の作動反力が作用し，これによって弾性ピストン４５は前後に圧縮される。その結果，出力杆４６の作動反力の一部が弾性ピストン４５から小径ピストン４２を介して弁ピストン１７，したがって入力杆１９に伝達されることになり，操縦者は出力杆４６の出力，即ち制動力の大きさを感受することができる。
【００２７】
ブレーキペダルＰに対する踏力を解除すると，入力杆１９及び弁ピストン１７は入力杆戻しばね３２の反発力によりピストンボス１０に対して後退するので，第１弁座２３₁が弁体２４の弁部２４ａに着座すると共に，弁ばね２７のセット荷重に抗して弁体２４の弁部２４ａを後退させてその弁部２４ａを第２弁座２３₂から離座させる。その結果，両作動室２ｂ，３ｂが第１ポート３８₁，環状通路２２及び第２ポート３８₂を介して両負圧室２ａ，３ａと連通するので，両作動室２ｂ，３ｂへの大気の導入が阻止されると共に，両作動室２ｂ，３ｂの空気が両負圧室２ａ，３ａに移動し，負圧限Ｖへと吸入される。これに伴い負圧室２ａ，３ａ及び作動室２ｂ，３ｂ間の気圧差が無くなると，前，後部ブースタピストン４，６及びピストンボス１０はピストン戻しばね４８の反発力でピストンボス１０と共に後退し，マスタシリンダＭの作動を解除していく。そして，前，後部ブースタピストン４，６及びピストンボス１０が後退限に到達する手前で，入力杆１９は先に後退限に到達して，弁ピストン１７と共に停止し，その後の僅かなピストンボス１０の後退により，第２弁座２３₂を弁体２４の弁部２４ａに着座させ，休止状態に戻る。
【００２８】
負圧ブースタＢのこのような作動中，ブースタシェル１の隔壁板１ｃに取付けられた軸受け・シール部材１１は，ピストンボス１０の軸方向移動を案内しながら，ピストンボス１０の外周面において前部作動室２ｂ及び後部負圧室３ａ間のシールを行う。
【００２９】
さて，図２〜図４により，この軸受け・シール部材１１及びその取付け構造について説明する。
【００３０】
ブースタシェル１の隔壁板１ｃに、その内周端から後方へ突出して前記ピストンボス１０を筒状間隙を存して囲繞する内径が一様な円筒状のハウジング５０が形成される。
【００３１】
一方，軸受け・シール部材１１は，ゴム等の弾性材により一体成形されたもので，円筒状の軸受け部５１と，この軸受け部５１の一端から半径方向外方へ鉤状に屈曲して，該一端部外周に環状溝５２を画成する鉤状部５３と，軸受け部５１の他端部から半径方向外方に突出する鍔部５４と，軸受け部５１の他端部に同軸で連なるシールリップ部５５とから構成される。
【００３２】
軸受け部５１の内周面には，周方向に配列する多数の軸方向溝５６ａ，５６ａ…と，これら軸方向溝５６ａ，５６ａ…の前端部相互を連通する環状溝５６ｂとからなるグリース溜め５６が形成され，これに潤滑用グリースが充填される。グリース溜め５６の凹設に伴い軸受け部５１の内周面には，環状ランド部５７と，この環状ランド部５７から前方に延びる多数の軸方向ランド部５８，５８…とが残存する。
【００３３】
この軸受け・シール部材１１のハウジング５０への取付に当たり，軸受け部５１は，隔壁板１ｃのハウジング５０内周面に嵌装され，鉤状部５３は，環状溝５２にハウジング５０の後端部を係合させるように配置され，鍔部５４は隔壁板１ｃの前面に当接するように配置される。
【００３４】
こうして，軸受け・シール部材１１は，鉤状部５３と鍔部５４とによってハウジング５０の定位置に保持されるもので，この軸受け・シール部材１１の内周面にピストンボス１０を嵌挿すると，軸受け部５１の内面，即ち環状ランド部５７，５８及び軸方向ランド部５８，５８…はピストンボス１０を摺動自在に支承し，またシールリップ部５５は，ハウジング５０から前方に露出してピストンボス１０の外周面に摺動自在に密接する。
【００３５】
次に，この実施例の作用について説明する。
【００３６】
前，後部ブースタピストン４，６と共にピストンボス１０が前後動するとき，隔壁板１ｃのハウジング５０に取付けられた軸受け・シール部材１１の軸受け部５１によってピストンボス１０の姿勢が規制され，またシールリップ部５５によってピストンボス１０上での前部作動室２ｂ及び後部負圧室３ａ間の気密が保持される。
【００３７】
その際，特に，ハウジング５０は，鍔を持たない単純な円筒状をなしているから，このハウジング５０及びピストンボス１０間の環状間隙を充分につめて，その間に配置される軸受け部５１を肉厚の薄いものとすることが可能となる。これにより軸受け部５１は適度な剛性を持ち，良好な軸受け機能を発揮することができるので，ピストンボス１０の移動姿勢を安定させ，その摺動抵抗を軽減することができる。
【００３８】
しかも，軸受け部５１の内周面には，その周方向に並ぶ多数の軸方向溝５６ａ，５６ａ…と，これら軸方向溝５６ａ，５６ａ…の前端部相互を連通する環状溝５６ｂとからなるグリース溜め５６が形成されているから，これに詰めたグリースによってピストンボス１０のの外周面を万遍無く潤滑することができ，したがって軸受け部５１に対するピストンボス１０の摺動を一層スムーズにすることができる。しかも，これらグリース溜め５６に隣接する環状ランド部５７及び多数の軸方向ランド部５８，５８…によって軸受け部５１の内周面の剛性は確保できるので，ピストンボス１０の安定支持に支障を来すこともない。
【００３９】
また，軸受け・シール部材１１は，軸受け部５１の前後端に連設された鉤状部５３及び鍔部５４がハウジング５０を前後から把持することにより，ハウジング５０に保持されるので，専用の保持部材は不要であり，その取付け構造の簡素化を図ることができる。
【００４０】
一方，軸受け・シール部材１１のシールリップ部５５は，ハウジング５０外の前方に配置されて，ピストンボス１０の外周面に密接するので，このシールリップ部５５の肉厚をハウジング５０に干渉されることなく自由に選定して，シール機能に適した弾性を得ることができ，したがって，シールリップ部５５のシール機能を効果的に高めることができる。
【００４１】
本発明は，上記実施例に限定するものではなく，その要旨を逸脱しない範囲内で種々の設計変更を行うことができる。
【００４２】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ブースタシェルの隔壁板にその内周端から後方へ突出してピストンボスを筒状間隙を存して囲繞するよう形成されるハウジングが、一様な内径の円筒状をなしているので、そのハウジング及びピストンボス間の環状間隙を充分に詰めることができて、その間に配置される軸受け部を肉厚の薄いものとすることが可能となり、これにより軸受け部は適度な剛性を持ち、良好な軸受け機能を発揮することができ、したがってピストンボスの移動姿勢を安定させ、その摺動抵抗を軽減することができる。しかも、軸受け・シール部材は、上記軸受け部と、後述する鉤状部、鍔部及びシールリップ部とを弾性材により一体成形して、ピストンボスに対する軸受け機能及びシール機能を両方とも満足させ得る単一の部材とするものであり、特に軸受け部の前後端に連設された鉤状部及び鍔部がハウジングを前後から把持することにより、ハウジングに保持されるので、専用の保持部材は不要であり、その取付け構造の簡素化を図ることができ、また、上記軸受け部の前端に同軸で連なるシールリップ部は、ハウジング外の前方に配置されて、ピストンボスの外周面に密接するので、このシールリップ部の肉厚をハウジングに干渉されることなく自由に選定することで、シール機能に適した弾性を得ることができて、シールリップ部のシール機能を効果的に高めることができる。
【００４３】
また上記軸受け部の内周面には、周方向に並ぶ軸方向溝と、これら溝の前端部相互を連通する環状溝とからなるグリース溜めが形成されているので、そのグリース溜めに詰めたグリースによってピストンボスの全周面を万遍無く潤滑して、その摺動を一層スムーズにすることができる。しかも、このグリース溜めに隣接し、ピストンボス外周面に摺動自在に各々接触する環状ランド部及び多数の軸方向ランド部によって、軸受け部の内周面の剛性は確保できるので、ピストンボスの安定支持に支障を来すこともない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例に係る自動車のブレーキ用負圧ブースタの縦断側面図。
【図２】図１の２部拡大図。
【図３】図２の３−３線断面図。
【図４】軸受け・シール部材の内周面の一部展開図。
【符号の説明】
Ｂ・・・・・負圧ブースタ
１・・・・・ブースタシェル
１ｃ・・・・隔壁板
４・・・・・前部ブースタピストン
６・・・・・後部ブースタピストン
１０・・・・ピストンボス
１１・・・・軸受け・シール部材
５０・・・・ハウジング
５１・・・・軸受け部
５２・・・・環状溝
５３・・・・鉤状部
５４・・・・鍔部
５５・・・・シールリップ部
５６ａ・・・軸方向溝
５６ｂ・・・環状溝
５６・・・・グリース溜め
５７・・・・環状ランド部
５８・・・・軸方向ランド部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a booster shell provided with a partition plate that divides the interior of the booster shell into a front shell chamber and a rear shell chamber. The front shell chamber is divided into a front negative pressure chamber on the front side and a front front chamber on the rear side. A front booster piston that divides into a working chamber is accommodated in a reciprocating manner, and a rear booster piston that divides the chamber into a front negative pressure chamber and a rear rear working chamber is provided in the rear shell chamber. The piston boss, which is housed so as to be able to reciprocate back and forth, and connects between the front and rear booster pistons, is slidably supported on the partition plate via a bearing / seal member made of an elastic material attached to the plate. The present invention relates to a tandem negative pressure booster, and more particularly, to a bearing / seal device in which the bearing seal member is attached to the partition plate, and the piston boss is supported and airtight between the front and rear of the housing is simultaneously achieved by this single member.
[0002]
[Prior art]
Such a tandem negative pressure booster bearing / seal device is already known as disclosed in, for example, Japanese Utility Model Publication No. 5-47019.
[0003]
In the above-mentioned publication, a cylindrical housing having an inward flange at the rear end is formed on the partition plate of the booster shell so as to protrude rearward from the inner peripheral end thereof and surround the piston boss. A bearing / seal member that is locked to the inward flange is housed in the housing.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional configuration described above, an inward flange for locking the bearing / seal member is formed at the rear end of the cylindrical housing of the partition plate, so the cylindrical portion of the housing excluding the inward flange and the piston Since a housing space with a large radial width is inevitably formed between the boss and the bearing / seal member fitted in the housing space, the thickness in the radial direction must be increased. However, if the radial thickness of the bearing / seal member is increased, the rigidity of that part will be significantly reduced, and the bearing function of the member will be reduced. May increase. Therefore, if it is formed of a relatively hard elastic material in order to enhance the bearing function of the bearing / seal member, this will cause a problem that the seal function is lowered.
[0005]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to provide a bearing / seal device for the tandem negative pressure booster which can satisfy both a bearing function and a sealing function for a piston boss. .
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, a booster shell is provided with a partition plate that divides the interior into a front shell chamber and a rear shell chamber. A front booster piston that is divided into a pressure chamber and a rear front working chamber is accommodated so as to be able to reciprocate back and forth, and the rear shell chamber includes the front rear negative pressure chamber and the rear rear working chamber. The rear booster piston is divided into a partition plate and a piston boss that connects between the front and rear booster pistons is interposed between the partition plate and a bearing / seal member made of an elastic material attached to the plate. In the bearing / seal device of the tandem negative pressure booster supported slidably, the partition plate protrudes rearward from its inner peripheral end and has an inner diameter that surrounds the piston boss with a cylindrical gap. form a kind of cylindrical housing On the other hand, a cylindrical bearing portion that is fitted to the inner peripheral surface of the housing and slidably supports the outer peripheral surface of the piston boss, and is bent in a bowl shape radially outward from the rear end of the bearing portion. A flange-like portion defining an annular groove for fitting the rear end portion of the housing, a flange portion protruding radially outward from the front end of the coaxial receiving portion and abutting against the front surface of the partition plate, A seal lip portion that is coaxially connected to the front end of the receiving portion, extends forward to the outside of the housing, and is slidably in close contact with the outer peripheral surface of the piston boss is integrally formed of an elastic material so that the bearing function and seal for the piston boss The bearing / seal member is configured as a single member that can satisfy both functions, and the inner peripheral surface of the bearing portion has a large number of axial grooves arranged in the circumferential direction, and front end portions of the axial grooves. An annular groove communicating with each other An annular land portion that slidably contacts the outer peripheral surface of the piston boss and closes the rear end portion of each axial groove, and extends forward from the annular land portion. The first feature is that a large number of axial land portions that are slidably in contact with the outer peripheral surface of the grease are left and the grease reservoir is filled with lubricating grease.
[0007]
According to the first feature, since the housing has a cylindrical shape with a uniform inner diameter, the annular gap between the housing and the piston boss is sufficiently filled, and the bearing portion disposed therebetween is made thick. This makes it possible to make the bearing thin, so that the bearing portion can have an appropriate rigidity and can exhibit a good bearing function, thus stabilizing the moving posture of the piston boss and reducing its sliding resistance. it can. Moreover, the bearing / seal member is a single unit that can satisfy both the bearing function and the sealing function with respect to the piston boss by integrally molding the bearing part and a hook-like part, a hook part, and a seal lip part, which will be described later, with an elastic material. In particular, the hook-like part and the hook part connected to the front and rear ends of the bearing part are held by the housing by gripping the housing from the front and back, so a dedicated holding member is not required. There, it is possible to simplify the mounting structure and the seal lip portion continuous coaxial to the front end of the bearing portion is disposed in front of the outside housing, so close contact with the outer peripheral surface of the piston boss, this effect the thickness of the seal lip portion is free to select without interference from the housing, and it is possible to obtain an elastic which is suitable for sealing function, the sealing function of the sealing lip It can be enhanced manner.
[0009]
In addition, a grease reservoir is formed on the inner peripheral surface of the bearing portion. The grease reservoir is composed of axial grooves arranged in the circumferential direction and an annular groove communicating with the front end portions of these grooves. Thus, the entire circumferential surface of the piston boss can be lubricated uniformly, and the sliding can be made smoother. Moreover, the grease reservoir to adjacent the annular land portion and the axial lands slidably respectively in contact with the outer peripheral surface of the piston boss, the rigidity of the inner peripheral surface of the bearing portion can be secured, the piston boss stable support There will be no hindrance.
[0010]
[Embodiment]
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described based on an embodiment of the present invention shown in the accompanying drawings.
[0011]
FIG. 1 is a longitudinal side view of a negative pressure booster for an automobile brake according to an embodiment of the present invention, FIG. 2 is an enlarged view of a part 2 in FIG. 1, FIG. 3 is a sectional view taken along line 3-3 in FIG. -It is a partial expanded view of the internal peripheral surface of a sealing member.
[0012]
In FIG. 1, a booster shell 1 of a negative pressure booster B is sandwiched between a shell-like front shell 1a and a rear shell 1b, and open shells 1a and 1b that connect open ends to each other. The partition plate 1c is divided into a front shell chamber 2 and a rear shell chamber 3. The rear shell 1b is fixed to the front wall of the vehicle compartment, and a brake master cylinder cylinder M is attached to the front shell 1a. .
[0013]
The front shell chamber 2 includes a front booster piston 4 accommodated therein so as to be capable of reciprocating back and forth, and a front diaphragm which is bonded to the rear surface and is sandwiched between the front shell 1a and the partition plate 1c. 5 is divided into a front-side negative pressure chamber 2a and a rear-side front working chamber 2b. The front negative pressure chamber 2a is connected to a negative pressure source V, for example, the inside of an intake manifold of the engine via a negative pressure introduction pipe 14.
[0014]
The rear shell chamber 3 includes a rear booster piston 6 accommodated therein so as to be capable of reciprocating back and forth, a rear diaphragm 7 attached to the rear surface of the rear booster piston 6 and fixed between the shells 1a and 1b together with the partition plate 1c. Thus, the front rear negative pressure chamber 3a and the rear rear working chamber 3b are partitioned.
[0015]
The front and rear booster pistons 4 and 6 are each formed in an annular shape from a steel plate, and these are integrally connected via a synthetic resin piston boss 10 fixed to the center.
[0016]
The piston boss 10 is slidably supported on the partition plate 1c via a bearing / seal member 11 and on a rear extension cylinder 12 formed at the center of the rear shell 1b via a seal member 13. The retreat limit of the booster pistons 4 and 6 is defined by the protrusions 7 a that are raised on the rear surface of the rear diaphragm 7 abutting against the rear wall of the booster shell 1.
[0017]
The piston boss 10 includes a front chamber 10a and a rear chamber 10b that are arranged in the front-rear direction with an intermediate partition wall 10c integrated therewith. A bottomed cylinder hole 16 is formed in the rear end surface of the intermediate partition wall 10c, and a valve piston 17 is slidably fitted thereto. A front end of an input rod 19 inserted from the rear end of the rear extension cylinder 12 into the rear chamber 10b is connected to the valve piston 17 so as to be swingable. The brake pedal P that is depressed by is connected.
[0018]
The valve piston 17 is integrally provided with a conical first valve seat 23 ₁ protruding from the rear end face toward the rear chamber 10b, and the first valve seat 23 ₁ is surrounded by an annular passage 22 to surround the first valve seat 23 ₁ . A second valve seat 23 ₂ projects from the rear surface of the intermediate partition wall 10c. And the valve body 24 which cooperates with these valve seats 23 ₁ and 23 ₂ is held by a valve body holding cylinder 26 fitted to the inner peripheral surface of the rear chamber 10b.
[0019]
The valve body 24 has a common annular valve portion 24a that can advance and retreat with respect to the first and second valve seats 23 ₁ , 23 ₂ , and a valve portion between the valve portion 24a and the input rod 19 is provided. A valve spring 27 is urged to urge 24a in the seating direction with both valve seats 23 ₁ and 23 ₂ . The first and second valve seats 23 ₁ and 23 ₂ , the valve body 24 and the valve spring 27 constitute a control valve 28.
[0020]
The piston boss 10, the front and rear working chambers 2b, a first communication passage 36 ₁ for communicating the inter 3b, front and rear of the negative pressure chamber 2a, and the second communication passage 36 ₂ which communicates between 3a, the annular passage 22 the first port 38 ₁ of the first communication passage 36 ₁ communicates, the second port 38 ₂ and is formed for communicating the second communication passage 36 ₂ to the outer peripheral side of the second valve seat 23 _2.
[0021]
Between the input rod 19 and the valve body holding cylinder 26, an input rod return spring 32 for biasing the input rod 19 in the backward direction is provided in a contracted manner.
[0022]
An inward flange 12a is integrally formed at the rear end of the rear extension cylinder 12, and the central portion of the inward flange 12a serves as an air introduction port 29 that opens to the atmosphere. A stopper 30 that abuts on the inner surface of the inward flange 12a and defines the final retreat limit of the input rod 19 is fixed to the input rod 19 so as to be adjustable in the front-rear direction. The stopper 30 is formed with a vent hole 31.
[0023]
The inner periphery of the rear end portion of the piston boss 10, air filter 34 is mounted, through which the inner circumference of the first valve seat 23 ₁ always communicates with the atmosphere introduction port 29. The air filter 34 is flexible so as not to prevent the input rod 19 from moving back and forth with respect to the piston boss 10.
[0024]
An output rod 46 penetrating the front wall of the booster shell 1 is disposed at the center of the front negative pressure chamber 2a, and a reaction force mechanism 39 that connects the piston boss 10, the valve piston 17 and the output rod 46 together. Is provided in the front chamber 10 a of the piston boss 10. The reaction force mechanism 39 includes a large-diameter piston 40 projecting from the front surface of the intermediate partition wall 10c, a small-diameter cylinder hole 41 penetrating the intermediate partition wall 10c so as to open at the center of the front surface of the large-diameter piston 40, A small-diameter piston 42 protruding from the front end surface of the valve piston 17 and slidably fitted in the small-diameter cylinder hole 41; a cup body 44 slidably fitted on the outer periphery of the large-diameter piston 40; The cup body 44 is filled with an elastic piston 45 made of an elastic material such as rubber and facing the large and small diameter pistons 40 and 42. The cup body 44 is integrally formed with the output rod 46 so as to protrude from the front end surface thereof. The output rod 46 is connected to the piston Ma of the brake master cylinder M.
[0025]
A retainer 47 covering the front end surface of the cup body 44 is superimposed on the intermediate step portion 49 of the front chamber 10a of the piston boss 10, and the piston boss 10 is attached rearward between the retainer 47 and the front wall of the booster shell 1. The biasing piston return spring 48 is retracted.
[0026]
Thus, when the brake pedal P is depressed to brake the vehicle, the input rod 29 moves forward with the valve piston 17 having the first valve seat 23 ₁ , but initially, the front and rear booster pistons 4, 6 Since the piston boss 10 is stationary, the first valve seat 23 ₁ is immediately separated from the valve portion 24a of the valve body 24, and the first port 38 ₁ connected to both the working chambers 2b and 3b is connected to the atmosphere via the annular passage 22. The inlet 29 is communicated. On the other hand, on the second valve seat 23 ₂ , the valve portion 24 a of the valve body 24 is seated by the elastic force of the valve spring 27, and the second port 38 ₂ connected to both the negative pressure chambers 2 a and 3 a is connected between the annular passage 22. It is shut off. As a result, the air flowing in from the air inlet 29 to the piston boss 10 in passes through the first valve seat 23 _1, the first port 38 ₁ through to both working chambers 2b, is introduced into 3b, the chamber 2b, and 3b Since the negative pressure chambers 2a and 3a are set to a pressure higher than that of the negative pressure chambers 2a and 3a, the front and rear booster pistons 4 and 6 are accompanied by the piston bosses 10 with a large forward force based on the pressure difference therebetween, and resist the force of the piston return spring 48. Therefore, the large-diameter piston 40 pushes the cup body 44, that is, the output rod 46 forward through the elastic piston 45, and drives the piston Ma of the brake master cylinder M. Thus, the brake master cylinder M can be actuated according to the depression force of the brake pedal P to brake the vehicle. At this time, the forward end force of the booster pistons 4 and 6 applied to the large-diameter piston 40 and the driver's stepping force input from the input rod 19 to the small-diameter piston 42 act on the rear end surface of the elastic piston 45. The reaction force of the output rod 46 acts on the front end surface, and the elastic piston 45 is thereby compressed back and forth. As a result, a part of the reaction force of the output rod 46 is transmitted from the elastic piston 45 to the valve piston 17 and thus the input rod 19 via the small diameter piston 42, and the operator outputs the output rod 46, that is, The magnitude of the braking force can be perceived.
[0027]
When the depressing force on the brake pedal P is released, the input rod 19 and the valve piston 17 are moved backward with respect to the piston boss 10 by the repulsive force of the input rod return spring 32, so that the first valve seat 23 ₁ is moved to the valve portion 24a of the valve body 24. while seated on, thereby unseating the valve portion 24a from the second valve seat 23 ₂ is retracted the valve portion 24a of the valve body 24 against the set load of the valve spring 27. As a result, both the working chambers 2b and 3b communicate with both the negative pressure chambers 2a and 3a through the first port 38 ₁ , the annular passage 22 and the second port 38 ₂ , so that the atmosphere to both the working chambers 2b and 3b The introduction is blocked and the air in both working chambers 2b and 3b moves to both negative pressure chambers 2a and 3a and is sucked into the negative pressure limit V. As a result, when the pressure difference between the negative pressure chambers 2a and 3a and the working chambers 2b and 3b disappears, the front and rear booster pistons 4 and 6 and the piston boss 10 retreat together with the piston boss 10 by the repulsive force of the piston return spring 48. The operation of the master cylinder M is released. Then, before the front and rear booster pistons 4 and 6 and the piston boss 10 reach the backward limit, the input rod 19 reaches the backward limit first and stops together with the valve piston 17, and the slight piston boss 10 thereafter. , The second valve seat 23 ₂ is seated on the valve portion 24a of the valve body 24 and returns to the resting state.
[0028]
During such operation of the negative pressure booster B, the bearing / seal member 11 attached to the partition plate 1c of the booster shell 1 guides the axial movement of the piston boss 10 while Sealing between the working chamber 2b and the rear negative pressure chamber 3a is performed.
[0029]
Now, the bearing / seal member 11 and its mounting structure will be described with reference to FIGS.
[0030]
A cylindrical housing 50 having a uniform inner diameter is formed on the partition plate 1c of the booster shell 1 so as to protrude rearward from the inner peripheral end thereof and surround the piston boss 10 with a cylindrical gap.
[0031]
On the other hand, the bearing / seal member 11 is integrally formed of an elastic material such as rubber. The bearing / seal member 11 is bent in a hook shape radially outward from one end of the cylindrical bearing portion 51 and the bearing portion 51. A flange 53 defining an annular groove 52 on the outer periphery of one end, a flange 54 protruding radially outward from the other end of the bearing 51, and a seal lip coaxially connected to the other end of the bearing 51 Part 55.
[0032]
On the inner peripheral surface of the bearing portion 51, a grease reservoir 56 comprising a number of axial grooves 56a, 56a,... Arranged in the circumferential direction and an annular groove 56b communicating with the front ends of these axial grooves 56a, 56a,. Is formed and filled with lubricating grease. As the grease reservoir 56 is recessed, an annular land portion 57 and a number of axial land portions 58, 58... Extending forward from the annular land portion 57 remain on the inner peripheral surface of the bearing portion 51.
[0033]
In attaching the bearing / seal member 11 to the housing 50, the bearing portion 51 is fitted on the inner peripheral surface of the housing 50 of the partition plate 1 c, and the flange-like portion 53 is formed by attaching the rear end portion of the housing 50 to the annular groove 52. It arrange | positions so that it may engage, and the collar part 54 is arrange | positioned so that it may contact | abut on the front surface of the partition board 1c.
[0034]
Thus, the bearing / seal member 11 is held at a fixed position of the housing 50 by the flange-like portion 53 and the flange portion 54. When the piston boss 10 is inserted into the inner peripheral surface of the bearing / seal member 11, The inner surface of the bearing portion 51, that is, the annular land portions 57, 58 and the axial land portions 58, 58... Slidably support the piston boss 10, and the seal lip portion 55 is exposed forward from the housing 50 to the piston. The boss 10 is slidably in close contact with the outer peripheral surface of the boss 10.
[0035]
Next, the operation of this embodiment will be described.
[0036]
When the piston boss 10 moves back and forth together with the front and rear booster pistons 4 and 6, the posture of the piston boss 10 is regulated by the bearing portion 51 of the bearing / seal member 11 attached to the housing 50 of the partition plate 1c, and the seal lip The airtightness between the front working chamber 2b and the rear negative pressure chamber 3a on the piston boss 10 is maintained by the portion 55.
[0037]
At this time, since the housing 50 has a simple cylindrical shape having no flanges, the annular gap between the housing 50 and the piston boss 10 is sufficiently closed, and the bearing portion 51 disposed therebetween is made thicker. It becomes possible to make it thin. As a result, the bearing portion 51 has an appropriate rigidity and can exhibit a good bearing function, so that the movement posture of the piston boss 10 can be stabilized and its sliding resistance can be reduced.
[0038]
In addition, the inner circumferential surface of the bearing portion 51 includes a plurality of axial grooves 56a, 56a... Arranged in the circumferential direction and an annular groove 56b communicating with the front ends of the axial grooves 56a, 56a. Since the reservoir 56 is formed, the outer peripheral surface of the piston boss 10 can be uniformly lubricated by the grease packed therein, and therefore the sliding of the piston boss 10 with respect to the bearing portion 51 can be made smoother. it can. In addition, the annular land portion 57 adjacent to the grease reservoir 56 and the large number of axial land portions 58, 58... Can secure the rigidity of the inner peripheral surface of the bearing portion 51, which hinders stable support of the piston boss 10. There is nothing.
[0039]
Further, the bearing / seal member 11 is held by the housing 50 when the flange-like portion 53 and the flange portion 54 connected to the front and rear ends of the bearing portion 51 hold the housing 50 from the front and rear. No member is required, and the mounting structure can be simplified.
[0040]
On the other hand, since the seal lip portion 55 of the bearing / seal member 11 is disposed in front of the housing 50 and is in close contact with the outer peripheral surface of the piston boss 10, the thickness of the seal lip portion 55 is interfered with the housing 50. Therefore, it is possible to select freely and obtain elasticity suitable for the sealing function. Therefore, the sealing function of the sealing lip portion 55 can be effectively enhanced.
[0041]
The present invention is not limited to the above embodiment, and various design changes can be made without departing from the scope of the invention.
[0042]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the housing formed on the partition plate of the booster shell so as to protrude rearward from the inner peripheral end thereof and surround the piston boss with the cylindrical gap therebetween is a cylinder having a uniform inner diameter. Therefore, the annular gap between the housing and the piston boss can be sufficiently filled, and the bearing portion disposed between the housing and the piston boss can be made thin. It has an appropriate rigidity and can exhibit a good bearing function. Therefore, the moving posture of the piston boss can be stabilized and its sliding resistance can be reduced. Moreover, the bearing / seal member is a single unit that can satisfy both the bearing function and the sealing function with respect to the piston boss by integrally molding the bearing part and a hook-like part, a hook part, and a seal lip part, which will be described later, with an elastic material. In particular, the hook-like part and the hook part connected to the front and rear ends of the bearing part are held by the housing by gripping the housing from the front and back, so a dedicated holding member is not required. There, it is possible to simplify the mounting structure and the seal lip portion continuous coaxial to the front end of the bearing portion is disposed in front of the outside housing, so close contact with the outer peripheral surface of the piston boss, this effect the thickness of the seal lip portion is free to select without interference from the housing, and it is possible to obtain an elastic which is suitable for sealing function, the sealing function of the sealing lip It can be enhanced manner.
[0043]
In addition, a grease reservoir is formed on the inner peripheral surface of the bearing portion. The grease reservoir is composed of axial grooves arranged in the circumferential direction and an annular groove communicating with the front end portions of the grooves. Thus, the entire circumferential surface of the piston boss can be lubricated uniformly, and the sliding can be made smoother. Moreover, adjacent to the grease reservoir, the annular land portion and a plurality of axial land section slidably respectively in contact with the piston boss an outer circumferential surface, the rigidity of the inner peripheral surface of the bearing portion can be secured, the piston boss stable There is no hindrance to support.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical side view of a negative pressure booster for a vehicle brake according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of part 2 of FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line 3-3 in FIG.
FIG. 4 is a partial development view of an inner peripheral surface of a bearing / seal member.
[Explanation of symbols]
B ... Negative pressure booster 1 ... Booster shell 1c ... Bulkhead plate 4 ... Front booster piston 6 ... Rear booster piston 10 ... Piston boss 11... Bearing / seal member 50... Housing 51... Bearing 52... Ring groove 53. Lip part 56a ... axial groove 56b ... annular groove 56 ... grease reservoir 57 ... annular land part 58 ... axial land part

Claims

The booster shell (1) is provided with a partition plate (1c) that divides the interior into a front shell chamber (2) and a rear shell chamber (3), and the front shell chamber (2) includes the chamber (2). The front booster piston (4) is divided into a front front negative pressure chamber (2a) and a rear front working chamber (2b) so as to be capable of reciprocating back and forth, and the rear shell chamber (3). Accommodates a rear booster piston (6) that divides the chamber (3) into a front rear negative pressure chamber (3a) and a rear rear working chamber (3b) so as to be capable of reciprocating back and forth. The piston boss (10) connecting the rear booster pistons (4, 6) is slid onto the partition plate (1c) via a bearing / seal member (11) made of an elastic material attached to the plate (1c). In the tandem negative pressure booster bearing / seal device supported freely,
On the partition plate (1c), while forming a cylindrical housing (50) having a uniform inner diameter that protrudes rearward from the inner peripheral end and surrounds the piston boss (10) with a cylindrical gap ,
A cylindrical bearing portion (51) that is fitted to the inner peripheral surface of the housing (50) and slidably supports the outer peripheral surface of the piston boss (10), and a rear end of the bearing portion (51). A flange-shaped part (53) that is bent radially outwardly and forms an annular groove (52) for fitting the rear-end part of the housing (50), and a front end of the coaxial receiving part (51) Projecting radially outward from the flange (54) contacting the front surface of the partition plate (1c) and the front end of the coaxial receiving portion (51) coaxially and extending forward outside the housing (50). A seal lip portion (55) that is slidably in close contact with the outer peripheral surface of the piston boss (10) is integrally formed of an elastic material so that both the bearing function and the seal function for the piston boss (10) can be satisfied. the bearing seal member as one of the members (11 Configure the,
The inner peripheral surface of the bearing portion (51) includes a large number of axial grooves (56a) arranged in the circumferential direction and an annular groove (56b) communicating with the front end portions of the axial grooves (56a). An annular land portion (57) which forms a grease reservoir (56), slidably contacts the outer peripheral surface of the piston boss (10) and closes the rear end portion of each axial groove (56a), and the annular land A number of axial land portions (58) extending forward from the portion (57) and slidably contacting the outer peripheral surface of the piston boss (10) are left, and the grease reservoir (56) is used for lubrication. A bearing / sealing device for a tandem negative pressure booster, characterized by being filled with grease.