JP3921072B2 - Anodizing method and apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のピストンヘッド等の金属製品(金属製被処理体)の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被処理体表面の限られた範囲のみに陽極酸化処理を行なうようにした装置としては、例えば、特開平9−217200号公報に記載されているようなものが知られている。
この従来例の陽極酸化処理装置は、図9に示すように、電解液(反応流体)循環回路の一部を形成する有底円筒状のジャケット槽101の上端開口部に中央穴を有する環状蓋体102が装着され、この環状蓋体102の中央穴には下端開口縁部に内向き環状係止段部を備えた円筒状のマスクソケット103が装着され、環状係止段部には、マスクソケット103内に収容したピストンヘッド(被処理体)104の底面(ヘッド)外周部に当接して陽極酸化処理を施す部分を画成シールするOリングパッキン105が設けられ、前記ジャケット槽101内に備えた電解槽106内には、前記ピストンヘッド104の陽極酸化処理部分に向けて電解液(反応流体)を吐出供給する噴射装置107が備えられ、また、前記電解槽106の上端部に電解液(反応流体)に接する陰極(電極)108が設けられる一方、ピストンヘッド104に接する陽極(電極)109が設けられた構造となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の陽極酸化処理装置は、上述のように、Oリングパッキン105が被処理体を構成するピストンヘッド104の底面(ヘッド)側に当接する構造であっため、筒状もしくは柱状被処理体の端面、すなわち外表面の一部にだけ陽極酸化処理を施す装置である。
しかしながら、被処理体の一部のみを陽極酸化処理するにも拘らず被処理面に接した電解液の新旧ぶつかり合うことのない一方向のみの流通、早い流速、陽極とのスパークなしに陰極をできるだけ陽極側に近づけるなどの対策がなく、通電量や反応流体を多くしないといつでも安定した酸化皮膜が得られないという問題がある。
【0004】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、作業効率を低下させることなしに柱状もしくは筒状の被処理体の外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを能率的に環状に陽極酸化処理することを可能として常に安定した酸化皮膜を経済的に得ることができる陽極酸化処理方法および装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載の陽極酸化処理方法は、ピストンと電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内の表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法であって、収容容器体の収容穴内に前記ピストンを収容し、前記収容穴の内周面に有する一対のシール部材を前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接し、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーを形成し、絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切る通路形成部を有する通路板を配置して、前記通路形成部の下方にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成し、前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切る本体部を配置して、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを形成し、前記本体部に前記電極を設け、前記反応流体を前記小流路を経由して前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記小流路を経由して排出しながら、陽極酸化処理を行うこととした。
請求項2記載の陽極酸化処理方法は、請求項1に記載の陽極酸化処理方法において、前記反応流体を前記通路形成部の下方に形成された小流路を経由して前記リング溝内に供給した後、前記通路形成部の上方に形成された小流路を経由して排出させるようにした。
請求項3記載の陽極酸化処理方法は、請求項1又は2に記載の陽極酸化処理方法において、前記電極を環状に形成し、前記環状隙間の回りに配置させたこととした。
【0006】
請求項4記載の陽極酸化処理装置は、ピストンと電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内の表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装置であって、前記ピストンを収容する収容穴を有する収容容器体と、前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーと、絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切ることにより、前記反応流体を前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成する通路形成部を有する通路板と、前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを上下にそれぞれ形成する本体部と、
を備え、前記本体部に前記電極が設けられている手段とした。
【0007】
請求項5記載の陽極酸化処理装置は、請求項3に記載の陽極酸化処理装置において、前記電極が、前記環状隙間を囲繞する大きさの環状に形成され、前記通路板と同軸に配置されていることとした。
【0008】
請求項6記載の陽極酸化処理装置は、請求項4又は5に記載の陽極酸化処理装置において、前記ピストンの径方向で、前記リング溝と前記電極との間に、絶縁体で形成された目隠し部材が配置されていることとした。
【0009】
請求項7記載の陽極酸化処理装置は、請求項4〜6のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記電極の表面が前記本体部の上下いずれかの表面において露出するように、前記電極が前記本体部に埋め込み一体化されていることとした。
請求項8記載の陽極酸化処理装置は、請求項7に記載の陽極酸化装置において、前記ピストンの径方向で、前記リング溝と前記電極との間に、絶縁体で形成された目隠し部材が配置され、前記本体部の上下方向厚みが前記通路形成部よりも厚く形成され、前記本体部には、該本体部外周と前記通路形成部とを結合するとともに、前記通路形成部に向かうほど上下方向厚みが薄くなる傾斜面部が形成され、該傾斜面部が前記目隠し部材を構成していることとした。
請求項9に記載の陽極酸化処理装置は、請求項4〜8のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記電極に通電するための導電体が、前記供給通路および前記排出通路の外から前記電極に接触し、前記反応流体と接しないこととした。
請求項10記載の陽極酸化処理装置は、請求項4〜9のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記収容容器体の少なくとも前記収容穴を形成する部材が、前記環状隙間を境に上下に分割可能な上側構成部材と下側構成部材とで構成され、前記上側構成部材は、第1内側円筒部と、該第1内側円筒部よりも大径の第1外側円筒部と、を有し、前記下側構成部材は、前記第1内側円筒部と同径の第2内側円筒部と、前記第1外側円筒部と同径の第2外側円筒部と、を有し、前記収容穴内周面を構成する前記第1および第2内側円筒部の内周面に、前記上下一対のシール部材の一方がそれぞれ配置され、前記第1内側円筒部の下端面と前記第2内側円筒部の上端面との間に、前記環状隙間が形成されるとともに、前記第1外側円筒部の下端面と前記第2外側円筒部の上端面との間に、前記本体部が挟持されることにより、前記本体部の下方に前記供給通路または前記排出通路の一方が形成され、前記本体部の上方に前記供給通路または前記排出通路の他方が形成されていることとした。
請求項11記載の陽極酸化処理装置は、請求項10に記載の陽極酸化処理装置において、前記本体部を挟持するフランジ部が、前記第1外側円筒部の下端面および前記第2外側円筒部の上端面にそれぞれ形成されていることとした。
請求項12記載の陽極酸化処理装置は、請求項11に記載の陽極酸化処理装置において、前記本体部の上下両面のうち前記埋め込まれた電極が露出する面に押接する前記フランジ部の面に複数の溝が設けられ、前記両フランジ部により前記本体部が挟持された状態で、前記複数の溝が前記供給通路または前記排出通路と連通することにより、前記埋め込まれた電極の表面と前記供給通路または前記排出通路とが導通することとした。
請求項13記載の陽極酸化処理装置は、請求項12に記載の陽極酸化処理装置において、前記複数の溝は放射状に設けられていることとした。
請求項14記載の陽極酸化処理装置は、請求項12または13に記載の陽極酸化処理装置において、前記複数の溝は、該複数の溝が設けられた前記フランジ部の内周側で、前記供給通路または前記排出通路と連通することとした。
請求項15記載の陽極酸化処理装置は、請求項10に記載の陽極酸化処理装置において、前記第1および第2外側円筒部により前記本体部が挟持された状態で、前記露出した電極の表面の内周側が、前記第1外側円筒部の下端面または前記第2外側円筒部の上端面により覆われて前記供給通路または前記排出通路との導通が遮断されるとともに、前記露出した電極の表面の外周側が、前記第1外側円筒部の下端面または前記第2外側円筒部の上端面により覆われることなく前記供給通路または前記排出通路と導通することとした。
請求項16記載の陽極酸化処理装置は、請求項11に記載の陽極酸化処理装置において、前記両フランジ部により前記本体部が挟持された状態で、前記露出した電極の表面の内周側が前記第1または第2外側円筒部の前記フランジ部によって覆われるとともに、前記露出した電極の表面の外周側が前記第1または第2外側円筒部の前記フランジ部によって覆われることなく前記供給通路または前記排出通路と導通することとした。
請求項17記載の陽極酸化処理装置は、請求項10〜16のいずれかに記載の陽極酸化 処理装置において、前記上側および下側構成部材を収装する外筒部材が設けられ、該外筒部材の内周面に、前記供給通路に前記反応流体を供給する供給穴と、前記排出通路から前記反応流体を排出する排出穴と、がそれぞれ1つずつ開設され、前記第1および第2外側円筒部に、該第1および第2外側円筒部の内周側と外周側とを連通する連通穴が開設され、前記第1および第2外側円筒部が前記外筒部材の内周面に嵌め合うように装着されていることとした。
【0010】
【作用】
この発明請求項1に記載の陽極酸化処理方法では、上述のように、収容容器体の収容穴内にピストンを収容した状態で収容穴内周面に備えた上下一対の環状シール部材をピストンの外周面における陽極酸化処理を施すべき環状処理部分を決定する両境界線付近の外周面にそれぞれ当接させてシールするようにしたことにより、作業効率を低下させることなしにリング溝を含む所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となる。また、両環状シール部材相互間におけるピストンの外周面と収容容器体における収容穴の内周面との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーを形成し、反応チャンバー内に反応流体を導入して排出側に導く環状の通路形成部を有する通路板を絶縁体で形成し、該絶縁体からなる通路形成部を陽極となるピストンと反応流体と通電し陰極となる電極の間に配置させるようにしたことにより、反応流体と通電する電極を陽極となるピストンとの間でスパークさせることなくできるだけ反応チャンバーに近づけることができる。また、絶縁体による通路形成部を反応チャンバーで被処理体に接近して臨ませ反応流体を一方向のみに流して少ない流量でも常に新鮮な反応流体のみをピストン表面に接触させ、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
【0011】
この発明請求項2に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、通路形成部の下方に形成された小流路を経由して通路形成部の上方に形成された小流路から排出させるため、反応流体内に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができる。
請求項3に記載の発明では、環状隙間の周りに電極を配置させたことで、絶縁体である通路形成部の存在によりピストンとの間でスパークさせることなくピストンの全周に亘って電極を均等に近づけ、通電量を少なくして常に安定した酸化被膜を形成することができる。
【0012】
この発明請求項4に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、収容容器体の上方からピストンを収容穴内に収容すると、収容容器体の底部に当接して支持されると共に、収容穴の軸方向中間部内周面に設けられた上下一対の環状シール部材がピストンにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分を決定する両境界線部分の外周面に当接してシールした状態となる。これにより、前記一対の環状シール部材相互間におけるピストンの環状外周面と前記収容容器体における収容穴の内周面との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーが形成された状態となり、通路形成部はその内周面側をこの反応チャンバーに臨ませて反応流体の導入と排出を行なわせる。従って、作業効率を低下させることなしに筒状もしくは柱状のピストンの外周面における軸方向中間部分の所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになる。また、絶縁体による通路形成部を狭い反応チャンバーに臨ませ反応流体を一方向のみに流して少ない流量でも常に新鮮な反応流体のみをピストン表面に接触させ、かつ反応流体と通電する電極をピストンとスパークさせることなくできるだけ反応チャンバーに近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
【0013】
請求項5に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、反応流体と通電するための電極が反応チャンバーを囲繞する大きさの環状に形成されて通路板と同軸に配置されている手段としたため、絶縁体による通路形成部でピストンとのスパークを避け得る範囲で反応チャンバーを囲繞するように近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
請求項6に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように目隠し部材が配置されていることで、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。また、電極間距離を短くすることにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0014】
請求項7記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、環状に形成された通路板表面に、この通路板に対し内径を大きく外径を同一にし厚みを薄くして形成された電極が同心上で一表面同士を同一にして埋め込み一体化されているため、反応チャンバー内の被処理体に対向する電極の内周面やこの内周面と上下面との端縁で形成される放電し易い角が被処理体に対し絶縁体の通路板によって目隠しされるため、極力電極を被処理体に近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
請求項8記載の陽極酸化処理装置では、上述のように目隠し部材が構成されていることで、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。また、電極間距離を短くすることにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
請求項9記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができる。
請求項10記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、各構成部材を上下方向に積み上げることで供給流路及び排出流路とそれぞれ連通する反応チャンバーを備えた収容容器体を容易に構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができる。
請求項11記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、装置製造時における組付性を向上させることができる。
請求項12,13,14記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、反応チャンバー内の反応流体と電極とを完全な導通状態とすることができる。
請求項15記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、電極がピストンに対し完全に目隠し状態となるため、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。
請求項16記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、部品形状を簡略化しコストを低減化できるようになる。
請求項17記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、部品形状を簡略化しコストを低減化できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
(発明の実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1の陽極酸化処理方法を図1〜4に示す陽極酸化置に基づいて説明する。なお、この発明の実施の形態1では、ピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に陽極酸化処理を行う場合について説明する。図1は本発明の実施の形態1の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図において、1は収容容器体、2は外筒、3は通路板、34は陰極(反応流体に通電する電極)、4、4は環状シール部材、Pはピストンヘッド(金属製被処理体)を示す。
【0016】
前記収容容器体1は、前記ピストンヘッドPを上下逆さまの状態で上方から収容可能な収容穴を有する有底円筒状の容器を構成するもので、底部構成部材5と、下部周壁構成部材6a、上部周壁構成部材6bとで構成されている。
【0017】
前記外筒2は、円筒状周壁部21の下端開口縁部内周に環状底部22が形成され、上端開口部には別部材の環状上蓋部材23が装着されることにより、内周に前記下部周壁構成部材6aおよび上部周壁構成部材6b等を組み付けるための環状溝を有する断面コ字状に形成されている。
【0018】
前記底部構成部材5は、収容容器体1における収容穴の底部を構成するもので、ピストンヘッドPの外径と同一外径を有する略円柱状に形成されていて、その下端外周部を外筒2における環状底部22の軸心穴内周部に装着係止させた状態で組み付けられている。
【0019】
前記下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bはそれぞれ外装部材61と内装部材62の2部材で構成されている。
即ち、前記外装部材61は、下部周壁構成部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒部61aの下端部に外向に突出するフランジ部61bを備えると共に、円筒部61aの上端部内側には前記環状シール部材4を位置決め支持するための小幅な係止フランジ61cが内向き環状に突出形成された構造となっている。そして、この下部周壁構成部材6a側の外装部材61は、外筒2における環状底部22の上部に形成された環状係止段部24に外向フランジ部61bの外周部を係止させた状態で外筒2の環状溝内下部に組み付けられている。
【0020】
前記外装部材61と底部構成部材5との間に、前記下側の環状シール部材4を押圧する押圧筒41が上下摺動自在な状態で組み込まれている。また、外筒2における環状底部22と外装部材61におけるフランジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が径方向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環42はその上端内周縁部に形成された環状テーパ面42aを押圧筒41の下端外周縁部に当接させると共に、外筒2の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込まれた複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されている。
【0021】
前記内装部材62は、同じく下部周壁構成部材6a側の組み付け状態で説明すると、円筒部62aの下端部に内向きフランジ部62bを備え、また、円筒部62aの上端部には外向フランジ部62cをそれぞれ備えることにより前記円筒部62aと円筒状周壁部21との間に外側空間62dが形成されると共に円筒部62aと外装部材61の内壁との間に内側空間62eが形成され、かつ前記円筒部62aには前記外側空間62dと内側空間62eとの間を連通する複数の連通穴62fが形成された構造となっている。
【0022】
次に、前記上部周壁構成部材6bを構成する外装部材61は、前記下部周壁構成部材6aを構成する外装部材61と同一形状のものが用いられている。
また、内装部材62は下部周壁構成部材6aの内装部材62の形状を主体としているが、更に外向フランジ62cのフランジ面に複数の溝62gが放射状に刻設されており、下部周壁構成部材6aの上部に上下逆向きの状態で組み付けられる。なお、その組み付けに際しては、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bの両内装部材62、62の両外向フランジ部62c、62c相互間に後述する通路板3を挟持させた状態で組み付けられる。
そして、この組み付け状態において、下部周壁構成部材6aと上部周壁構成部材6bの両係止フランジ61c、61c側端面相互間に反応チャンバー7を構成する環状隙間が形成されるように通路板3と各外装部材61および各内装部材62の軸方向寸法設定がなされている。なお、図において符号63、63は、外筒2と外装部材61、61との間をシールするシールリングを示す。
【0023】
前記通路板3は図2、図3にも示すように環状に形成され、前記外向フランジ部62cと同じ幅を有してこの外向フランジ部62c、62c相互間に挟持される平坦部分を設けて本体部31とし、またその内周面側に、小径になる程厚みが薄くなるように形成された傾斜面部31aを介して通路形成部32が絶縁体で一体に形成されている。この通路形成部32は、内径が前記反応チャンバー7を構成する環状隙間に臨む大きさに形成されると共に、厚さがこの環状隙間の幅より肉薄となるように形成されている。
更に、前記本体部31の上面側には上面と外周面のみが露出するようにリング状の陰極(反応流体に通電するための電極)34が埋設された構造となっている。この陰極34は本体部31の約半分の厚みを有しており、その内周面34a、およびこの内周面34aの上縁と上面34bの内側端縁とで形成される角34cは前記通路形成部32側から見て、傾斜面部31aの最大径部で目隠しされた形状となっている。
そして、通路板3は、前記本体部31を両外向フランジ部62c、62c相互間で挟持して装置内に配置されるとき、前記通路形成部32の先端部が環状隙間に対し上下の隙間が同一となり、また、この状態で図4にも示すように、前記陰極34の上面34bが、前記上側配置の外向フランジ62cのフランジ面に刻設した溝62gと内側空間62eを介して前記反応チャンバー7に連通した状態となる。
【0024】
前記上部周壁構成部材6bを構成する外装部材61の内周側には、前記同様に、押圧筒41が上下摺動自在な状態で組み込まれ、この場合、上側の環状シール部材4を押圧するようになっている。
また、環状上蓋部材23と外装部材61におけるフランジ部61bとの間に前記2つ割り状の押圧環42が径方向摺動可能な状態で組み込まれている。この押圧環42はその下端内周縁部に形成された環状テーパ面42aを押圧筒41の上端外周縁部に当接させると共に、外筒2の円筒状周壁部21を貫通して摺動自在に組み込まれた複数の押圧軸43により押圧摺動可能に構成されている。
【0025】
次に、反応流体の通路構成を説明する。
前記外筒2の円筒状周壁部21には、下部周壁構成部材6a側の外側空間62dと連通する反応流体の供給穴21aが形成され、また、上部周壁構成部材6b側の外側空間62dと連通する反応流体の排出穴21bが形成されている。
【0026】
即ち、前記下部周壁構成部材6aにおける外側空間62dと連通穴62fと内側空間62eとで、反応流体が供給される供給穴21aと反応チャンバー7との間を連通する供給通路Iが形成され、また、上部周壁構成部材6bにおける内側空間62eと連通穴62fと外側空間62dとで、反応チャンバー7と反応流体が排出される排出穴21bとの間を連通する排出通路IIが形成されている。
【0027】
即ち、前記下部周壁構成部材6aにおける外側空間62dと連通穴62fと内側空間62eとで、反応流体が供給される供給穴21aと反応チャンバー7との間を連通する供給通路Iが形成され、また、上部周壁構成部材6bにおける内側空間62eと連通穴62fと外側空間62dとで、反応チャンバー7と反応流体が排出される排出穴21bとの間を連通する排出通路IIが形成されている。
反応流体の通路構成は上述のようになっており、供給通路Iからの反応流体は通路板3における薄肉の通路形成部32を介して反応チャンバー7内に達した後、後述する反応チャンバー7内のトップリング溝10に接触してから供給通路IIに至る。この供給通路IIでは、外向フランジ62cによる通路板3の本体部31挟持部分において、反応流体は溝62gから浸入して陰極34の表面を浸しており、従って、反応チャンバー7内の反応流体は、前記陰極34と完全な導通状態となっている。
【0028】
また、陽極酸化を行なうピストンヘッドPは、収容容器体1の収容穴内に上下逆さまの状態で上方から収容され、その底面(ヘッド)が底部構成部材5の上面に形成された窪部51に当接して位置決めされた状態となる。この時、ピストンヘッドPのトップリング溝10が前記反応チャンバー7を構成する環状隙間と一致すると共に、上下一対の環状シール部材4、4がピストンヘッドPの外周面でトップリング溝10の上下両開口縁部付近(陽極酸化処理を施すべき処理部分を決定する両境界線k、k部分)に位置するように、各構成部材の寸法設定がなされている。
【0029】
また、収容容器体1において、前記通路板3における陰極34の外周面34dが位置する外筒2の円筒状周壁部21には貫通穴21cが形成され、この貫通穴21cには、押圧筒25により押圧状態でシールリング26が装着され、このシールリング26により貫通穴21c方向への反応流体の漏洩が防止された状態となっている。そして、前記円筒状周壁部21の外部から押圧筒25の軸心穴内に挿入した導電棒33の先端を、前記陰極34の外周面34dに当接させている。即ち、導電棒33は、前記反応流体に接する陰極側に通電するために、前記反応流体と接しない反応チャンバー7および流路外において陰極34の外周面側に接触させるようになっている。尚、前記押圧筒25は、外筒2に螺合固定されたねじ筒25aに対し螺合された袋ナット状の締結ねじ25bにより、押圧固定されるようになっている。
【0030】
また、前記底部構成部材5の上面に形成された窪部51の中央部には、ピストンヘッドPの脱却時に反応チャンバー7から窪部51内に漏洩する反応流体を排出させる排出穴52が形成されている。
なお、金属製被処理体に充電する陽極8は、収容容器体1の収容穴内に収容された状態で金属製被処理体を構成するピストンヘッドPに当接可能な状態に設けられている。
【0031】
次に、この発明の実施の形態1の作用・効果を説明する。
この発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、収容容器体1の収容穴内に金属製被処理体を構成するピストンヘッドPを収容した状態で、各押圧軸43、43により2つ割り状に形成された上下各押圧環42、42を内部方向にそれぞれ押圧摺動させると、上下各押圧環42、42に形成された環状テーパ面42a、42aが上下各押圧筒41、41の外周縁部に当接して軸方向に押圧摺動させ、上下各環状シール部材4、4をそれぞれ係止フランジ部61c、61cに向けて軸方向に押圧して圧縮することによりその内径が縮径される。
このようにして、上下一対の環状シール部材4、4がピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき処理部分を決定する両境界線k、k部分の外周面にそれぞれ当接してシールした状態となり、これにより、上下一対の環状シール部材4、4相互間におけるトップリング溝10の表面を含むピストンヘッドPの環状外周面と収容容器体1における収容穴の内周面側との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバー7が形成された状態となる。
【0032】
そこで、図示を省略したポンプを駆動させると、ポンプから吐出された反応流体は、供給穴21aから供給通路I(下部周壁構成部材6aにおける外側空間62d→連通穴62f→内側空間62e)を経由して、反応チャンバー7に供給され、この反応チャンバー7内では、通路板3における通路形成部32の下面側を経由してピストンヘッドPにおけるトップリング溝10の表面に向けて噴射供給された後、通路形成部32の上面側および排出通路II(上部周壁構成部材6bにおける内側空間62e→連通穴62f→外側空間62d)を経由し、排出穴21bから収容容器体1の外部に排出される。
【0033】
そして、この状態で反応流体に接する通路板3側の陰極34と金属製被処理体を構成するピストンヘッドPに当接された陽極8に、DC電源から直流電流を通電することにより、トップリング溝10→反応チャンバー7内の反応流体→内側空間62e内の反応流体→溝62g内の反応流体→陰極34のように電流が流れ、この内の反応流体に接している金属部分、つまりトップリング溝10の表面を含む限られた所定範囲のみを環状に陽極酸化処理することができる。
【0034】
以上のように、ピストンヘッドPを収容容器体1の収容穴に収容した後、各押圧軸43、43を押圧操作するだけで、上下一対の環状シール部材4、4によりピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分を決定する両境界線k、k部分の外周面に当接してシールすることができるため、作業効率を低下させることなしにピストンヘッドPの外周面における軸方向中間部分に存在するトップリング溝10を含む限られた所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となり、これにより、処理能力の向上が図れるようになるという効果が得られる。
【0035】
通路板3の通路形成部32を反応チャンバー7内に配置させ、ピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分に反応流体を供給する供給通路Iの終端と該供給された反応流体を排出する排出通路IIの始端とを反応チャンバー7内を上下方向に仕切って反応流体が淀まないように形成したことで、反応チャンバー7内における反応流体の流れが極めてスムーズであると共に、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー7内で効率的に循環させることになるため、装置のコンパクト化が可能となる。
また、その通路形成部32を含め通路板3を絶縁体で形成し、陰極34は通路板3の本体部31表面に埋設したので、陽極となる前記トップリング溝10に対向する陰極34の内周面34aと角34cはこのトップリング溝10に対し目隠しされた状態となり、トップリング溝10と陰極34との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。
また、電極間距離を短くすることにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0036】
また、上下一対の環状シール部材4、4により反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできるため、小さな処理電力ですみ、これにより、反応流体の発熱も小さくなり、しかも、反応チャンバーの容量も最小限度に小さくなり、かつ反応流体の流れが水平方向のままであるため、反応チャンバー内における反応流体の流れもスムーズで流速が速くなって冷却効率がよくなり、これにより、反応流体を冷却する冷却機の能力を低く設定することができる。従って、コストを低減化させることができるようになる。
【0037】
また、反応流体を環状処理部分の面積に応じた必要最小限度の狭いスペースの反応チャンバー内で効率的に循環させることができるため、装置のコンパクト化が可能となる。
また、上述のように、反応流体が接する処理面積を最小限度に狭くできることから、陽極酸化皮膜に吸着するHC等の有害な排気ガスの量を低減させることができるようになる。
【0038】
また、被処理体における陽極酸化処理を施すべき環状処理部分に対してその全周から同時にかつ均一に反応流体が供給されるため、円周方向において均一に陽極酸化処理することができるようになる。
また、上述のように、排出通路II側には該排出通路IIより高い位置を経由する排出穴(排出路)21bが形成されているため、反応流体内に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができるようになる。
【0039】
また、反応流体に接する陰極34に通電するための導電棒(導電体)33が反応流体と接しない反応チャンバー7外において陰極34に接触させた構成としたことで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができるようになる。
【0040】
また、収容容器体1の少なくとも収容穴を形成する部分がピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分(トップリング溝10部分)を境にして上下に分割可能な上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aと底部構成部材5で構成され、該上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aに上下一対の各環状シール部材4、4の一方がそれぞれ配置され、上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aとの付き合わせ面相互間に反応流体に接する方の電極を備えた通路板3が挟持状態で配置され、上部周壁構成部材6bと下部周壁構成部材6aと通路板3とピストンヘッドPにおける陽極酸化処理を施すべき環状処理部分(トップリング溝10部分)との間に反応チャンバー7が形成され、下部周壁構成部材6aに反応チャンバー7と連通する供給通路Iが形成され、上部周壁構成部材6bに反応チャンバー7と連通する排出通路IIが形成された構成としたことで、以上の各構成部材を上下方向に積み上げることで供給流路Iおよび排出流路IIとそれぞれ連通する反応チャンバー7を備えた収容容器体1を容易に構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができるようになる。
【0041】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。なお、この他の発明の実施の形態の説明にあたっては、前記発明の実施の形態1と同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
【0042】
(発明の実施の形態2)
図5は、発明の実施の形態2の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
この発明の実施の形態2における陽極酸化処理装置は、通路板3を挟持する内装部材62−1の構成が、前記発明の実施の形態1における内装部材62とは相違したものである。
【0043】
即ち、この発明の実施の形態2の内装部材62−1は、陰極34を反応チャンバー7に連通させるための溝62gを省略し、その代わりに外向フランジ62cの外径を小さくして陰極34の表面を外側空間62d側で露出させた構造となっている。
【0044】
この発明の実施の形態2では、上述のように構成されるため、陰極34はその表面が露出した外側空間62d→連通穴62f→内側空間62e→反応チャンバー7→トップリング溝10の順に反応流体で連通しているから、陽極となるトップリング溝10側から電流を陰極34まで流し、トップリング溝10の酸化反応を行なわせることができる。尚、円筒部62aを厚くした場合は前記外向フランジ62cを省略することもできる。
【0045】
この発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置では、上述のように構成されるため、前記発明の実施の形態1とほぼ同様の効果が得られる他、陰極34が内装部材62−1の円筒部62aによって陽極となるトップリング溝10に対し完全に目隠し状態となるため、トップリング溝10と陰極34との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。
【0046】
(発明の実施の形態3)
図6は、発明の実施の形態3の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置を示す縦断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態3における陽極酸化処理装置は、前記発明の実施の形態2とほぼ同様であるが、内装部材62−2がストレートの円筒状に形成され、円筒状周壁部21の内壁側に嵌め合うように装着されることにより、内部には内側空間62eのみが形成される。そして、通路板3は本体部31を内装部材62−2の円筒部端面のみで挟持され、陰極34は前記内側空間62eに露出した構成となっている。また、連通穴62fは、外側空間がないため供給穴21a、または排出穴21bに連通するだけで良いので、1カ所のみが開設されている。
従って、この発明の実施の形態3では、前記発明の実施の形態2とほぼ同様の効果が得られると共に、部品形状を簡略化しコストを低減化できるようになる。
【0047】
(発明の実施の形態4)
図7は、発明の実施の形態4の陽極酸化処理方法で用いられる陽極酸化処理装置の通路板30を示す平面図、図8は同図のC−C線による断面図であり、この図に示すように、この発明の実施の形態4における通路板30は、前記発明の実施の形態1〜3とほぼ同様であるが、陰極34を通路板30における本体部31と同一厚さに形成して本体部31の外周面側に嵌合させて設けた点で前記発明の実施の形態1〜3とは相違したものである。
即ち、陰極34は上下面で各空間に露出させることが可能となって、通電できる面積を拡大し、より安定した陽極酸化反応を行なわせることができるようになる。
【0048】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0049】
例えば、発明の実施の形態では、絶縁体で形成した通路板3または30に陰極34の部材を一体に設けるとしたが、これに限らず、陰極34を通路板3または30と別体に設け、陽極酸化処理装置には陰極34が陽極側に対し通路板3または30で目隠しできる位置に設置して使用することもできる。
【0050】
また、被処理体としてピストンヘッドPを例にとったが、あらゆる金属性製品の軸方向中間部における限られた所定範囲の環状外周面に陽極酸化処理を施す場合に適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明請求項1に記載の陽極酸化処理方法では、ピストンと電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内の表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理方法であって、収容容器体の収容穴内に前記ピストンを収容し、前記収容穴の内周面に有する一対のシール部材を前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接し、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーを形成し、絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切る通路形成部を有する通路板を配置して、前記通路形成部の下方にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成し、前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切る本体部を配置して、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを形成し、前記本体部に前記電極を設け、前記反応流体を前記小流路を経由して前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記小流路を経由して排出しながら、陽極酸化処理を行うことにより、作業効率を低下させることなしにリング溝を含む所定範囲のみを効率的に環状に陽極酸化処理することが可能となる。また、両環状シール部材相互間におけるピストンの外周面と収容容器体における収容穴の内周面との間に反応流体を保持流通させる環状の反応チャンバーを形成し、反応チャンバー内に反応流体を導入して排出側に導く環状の通路形成部を有する通路板を絶縁体で形成し、該絶縁体からなる通路形成部を陽極となるピストンと反応流体と通電し陰極となる電極の間に配置させるようにしたことにより、反応流体と通電する電極を陽極となるピストンとの間でスパークさせることなくできるだけ反応チャンバーに近づけることができる。また、絶縁体による通路形成部を反応チャンバーで被処理体に接近して臨ませ反応流体を一方向のみに流して少ない流量でも常に新鮮な反応流体のみをピストン表面に接触させ、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
【0052】
請求項2に記載の陽極酸化処理装置は、通路形成部の下方に形成された小流路を経由して通路形成部の上方に形成された小流路から排出させるため、反応流体内に混入された空気が効率よく排出され、従って、混入空気による反応むらの発生を防止することができる。
請求項3に記載の発明では、環状隙間の周りに電極を配置させたことで、絶縁体である通路形成部の存在によりピストンとの間でスパークさせることなくピストンの全周に亘って電極を均等に近づけ、通電量を少なくして常に安定した酸化被膜を形成することができる。
【0053】
請求項4に記載の陽極酸化処理装置では、ピストンと電極との間に反応流体を通して通電し、前記ピストンの少なくともリング溝内の表面に陽極酸化処理を施すための陽極酸化処理装置であって、前記ピストンを収容する収容穴を有する収容容器体と、前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーと、絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切ることにより、前記反応流体を前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成する通路形成部を有する通路板と、前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを上下にそれぞれ形成する本体部と、を備え、前記本体部に前記電極が設けられている手段としたため、絶縁体による通路形成部を狭い反応チャンバーに臨ませ反応流体を一方向のみに流して少ない流量でも常に新鮮な反応流体のみをピストン表面に接触させ、かつ反応流体と通電する電極をピストンとスパークさせることなくできるだけ反応チャンバーに近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
【0054】
請求項5に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように、反応流体と通電するための電極が反応チャンバーを囲繞する大きさの環状に形成されて通路板と同軸に配置されている手段としたため、絶縁体による通路形成部でピストンとのスパークを避け得る範囲で反応チャンバーを囲繞するように近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
請求項6に記載の陽極酸化処理装置では、上述のように目隠し部材が配置されていることで、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。また、電極間距離を短くすることにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0055】
請求項7記載の陽極酸化処理装置では、請求項4〜6のいずれかに記載の陽極酸化処理装置において、前記電極の表面が前記本体部の上下いずれかの表面において露出するように、前記電極が前記本体部に埋め込み一体化されている手段としたため、反応チャンバー内の被処理体に対向する電極の内周面やこの内周面と上下面との端縁で形成される放電し易い角が被処理体に対し絶縁体の通路板によって目隠しされるため、極力電極を被処理体に近づけ得ることで、通電量を少なくして安定した酸化皮膜を形成することができる。
請求項8記載の陽極酸化処理装置では、上述のように目隠し部材が構成されていることで、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。また、電極間距離を短くすることにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
請求項9記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、反応流体による接点部分の腐食を防止することができる。
請求項10記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、各構成部材を上下方向に積み上げることで供給流路及び排出流路とそれぞれ連通する反応チャンバーを備えた収容容器体を容易に構成することができるため、装置製造時における組付性を向上させることができる。
請求項11記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、装置製造時における組付性を向上させることができる。
請求項12,13,14記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、反応チャンバー内の反応流体と電極とを完全な導通状態とすることができる。
請求項15記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、電極がピストンに対し完全に目隠し状態となるため、ピストンと電極との間で放電して電極が傷むのを阻止し、電極の耐久性を向上させることができる。
請求項16記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、部品形状を簡略化しコストを低減化できるようになる。
請求項17記載の陽極酸化処理装置では、上述のように構成したことで、部品形状を簡略化しコストを低減化できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図2】発明の実施の形態1の陽極酸化処理装置における絶縁体で形成した通路板の表面に陰極を埋設した状態を示す平面図である。
【図3】図2のB−B線における拡大断面図である。
【図4】図1のA矢視における拡大説明図である。
【図5】発明の実施の形態2の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図6】発明の実施の形態3の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【図7】発明の実施の形態4の陽極酸化処理装置における絶縁体で形成した通路板の表面に陰極を埋設した状態を示す平面図である。
【図8】図7のC−C線における拡大断面図である。
【図9】従来例の陽極酸化処理装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
P ピストンヘッド(金属製被処理体)
k 境界線
I 供給通路
II 排出通路
1 収容容器体
2 外筒
3 通路板
4 環状シール部材
7 反応チャンバー
8 電極(陽極側)
10 トップリング溝(陽極酸化処理部)
21 円筒状周壁部
21a 供給穴(供給路)
21b 排出穴(排出路)
30 通路板(電極)
31 本体部
32 薄肉の通路形成部
33 通路形成部
34 陰極(電極)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an anodizing method and apparatus for anodizing an annular outer peripheral surface of a limited predetermined range in an axially intermediate portion of a metal product (metal workpiece) such as a piston head of an internal combustion engine. .
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as an apparatus for performing anodizing treatment only on a limited range of the surface of an object to be processed, for example, a device described in Japanese Patent Laid-Open No. 9-217200 is known.
As shown in FIG. 9, this conventional anodizing apparatus has an annular lid having a central hole at the upper end opening of a bottomed
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the conventional anodizing apparatus has a structure in which the O-
However, despite the fact that only a part of the object to be treated is anodized, the electrolyte in contact with the surface to be treated does not collide with the old and new in one direction, fast flow rate, fast flow, and no cathode sparking with the anode. There is a problem that there is no measure such as bringing the anode side as close as possible, and a stable oxide film cannot be obtained anytime unless the energization amount and the reaction fluid are increased.
[0004]
The present invention has been made by paying attention to the above-mentioned conventional problems, and efficiently reduces only a predetermined range of the intermediate portion in the axial direction on the outer peripheral surface of the columnar or cylindrical object to be processed without reducing the work efficiency. It is an object of the present invention to provide an anodizing method and apparatus which can be annularly anodized and can always provide a stable oxide film economically.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, an anodizing method according to claim 1 of the present invention comprises:pistonWhenBetween the electrodesReaction fluidThroughEnergizedAnd at least the surface of the piston in the ring grooveAn anodizing method for anodizing the material,The piston is accommodated in the accommodating hole of the accommodating container body, and a pair of sealing members provided on the inner peripheral surface of the accommodating hole are in contact with the vicinity of the upper and lower opening edges of the ring groove, respectively, and at least the upper and lower sealing members; The ring groove and an annular gap opened between the upper and lower seal members on the inner peripheral surface of the accommodation hole, forming a reaction chamber for holding and flowing the reaction fluid, and formed in an annular shape with an insulator, In addition, a passage plate having a passage forming portion for partitioning the annular gap in the vertical direction is disposed, and a small flow path for supplying and discharging the reaction fluid is formed below the passage forming portion, and an outer periphery of the passage forming portion. A supply passage that is formed in an annular shape with an insulator integrally with the passage plate and that divides a space in the container body in the vertical direction, and supplies the reaction fluid to the small flow path, The応流body to form a discharge passage for discharging from said small channels, wherein said main body portionelectrodeThe reaction fluid is supplied to the ring groove via the small flow path, and anodization is performed while discharging the supplied reaction fluid via the small flow path.It was decided.
The anodizing method according to
According to a third aspect of the present invention, in the anodizing method according to the first or second aspect, the electrode is formed in an annular shape and disposed around the annular gap.
[0006]
Claim4The anodizing apparatus described isThe reaction fluid is energized between the piston and the electrode, and at least the surface of the piston in the ring grooveAn anodizing apparatus for performing anodizing treatment onA receiving container body having a receiving hole for receiving the piston; a pair of sealing members provided on the inner peripheral surface of the receiving hole that seals in contact with the vicinity of the upper and lower opening edges of the ring groove; and at least the upper and lower The seal member, the ring groove, and an annular gap opened between the upper and lower seal members on the inner peripheral surface of the accommodation hole,Reaction fluidRetentionDistributionDoReaction chamberAnd the annular gap is vertically partitioned to supply the reaction fluid to the ring groove and to discharge the supplied reaction fluid from the ring groove. A passage plate having a passage forming portion for forming a small flow path for supplying and discharging the reaction fluid, and an annular insulator formed integrally with the passage plate on the outer periphery of the passage forming portion, and the container It is arranged to partition the space in the body in the vertical direction,The reaction fluidSmall channelInSupplySupply passageAnd saidThe reaction fluidDischarge from small channelDischarge passageAnd a main body part that respectively forms the upper and lower sides,
Comprising the body portionelectrodeIs providedAs a means.
[0007]
Claim5The anodizing apparatus according to claim3In the anodizing apparatus described inThe electrode is formed in an annular shape having a size surrounding the annular gap, and is arranged coaxially with the passage plate.
[0008]
Claim6The anodizing apparatus according to claim4 or 5In the anodizing apparatus described inA blindfold member formed of an insulator is disposed between the ring groove and the electrode in the radial direction of the piston.
[0009]
Claim7The anodizing apparatus according to claimAny of 4-6In the anodizing apparatus described inThe surface of the electrode is either above or below the main bodysurfaceTo be exposed in theElectrodeIn the main bodyIt was assumed that it was embedded and integrated.
The anodizing apparatus according to
The anodizing apparatus according to claim 9 is the anodizing apparatus according to any one of
The anodizing apparatus according to
An anodizing apparatus according to an eleventh aspect is the anodizing apparatus according to the tenth aspect, wherein the flange portion sandwiching the main body portion includes a lower end surface of the first outer cylindrical portion and a second outer cylindrical portion. It was supposed that each was formed on the upper end surface.
An anodizing apparatus according to a twelfth aspect is the anodizing apparatus according to the eleventh aspect, wherein a plurality of the anodizing apparatuses are provided on a surface of the flange portion that is pressed against a surface of the main body portion where the embedded electrode is exposed. In the state where the main body is sandwiched between the flange portions, the plurality of grooves communicate with the supply passage or the discharge passage, whereby the surface of the embedded electrode and the supply passage are provided. Alternatively, the discharge passage is electrically connected.
An anodizing apparatus according to a thirteenth aspect is the anodizing apparatus according to the twelfth aspect, wherein the plurality of grooves are provided radially.
The anodizing apparatus according to claim 14 is the anodizing apparatus according to claim 12 or 13, wherein the plurality of grooves are provided on an inner peripheral side of the flange portion provided with the plurality of grooves. It was decided to communicate with the passage or the discharge passage.
The anodizing apparatus according to claim 15 is the anodizing apparatus according to
An anodizing apparatus according to a sixteenth aspect is the anodizing apparatus according to the eleventh aspect, wherein an inner peripheral side of a surface of the exposed electrode is the first in the state where the main body is sandwiched between the flange portions. The supply passage or the discharge passage is covered by the flange portion of the first or second outer cylindrical portion, and the outer peripheral side of the exposed electrode surface is not covered by the flange portion of the first or second outer cylindrical portion. And decided to conduct.
The anodizing apparatus according to claim 17 is the anodizing apparatus according to any one of
[0010]
[Action]
In the anodizing method according to the first aspect of the present invention, as described above, in the accommodation hole of the accommodation container body.pistonA pair of upper and lower annular seal members provided on the inner peripheral surface of the receiving holepistonThe outer peripheral surface of each of the outer peripheral surfaces to be anodized is determined by contacting the outer peripheral surfaces in the vicinity of both boundary lines to determine the annular processing portion, without reducing the work efficiency.Including ring grooveOnly a predetermined range can be efficiently anodized annularly. Also, between the two annular seal memberspistonOuter peripheral surfaceAnd yieldBetween the inner peripheral surface of the receiving hole in the container bodyAgainstAn annular reaction chamber that holds and circulates the reaction fluid is formed., AntiAn annular ring that introduces the reaction fluid into the reaction chamber and leads it to the discharge sideHas a passage forming partThe passage plate is made of an insulator,TheMade of insulatorPassage forming partThe anode becomespistonAnd the electrode that is energized with the reaction fluid and becomes the cathode, and the electrode that is energized with the reaction fluid becomes the anodepistonAs close as possible to the reaction chamber without sparking. Also by insulatorPassage forming partWith the reaction chamber approaching the object to be treated, allowing the reaction fluid to flow in only one direction, so that only fresh reaction fluid can be obtained even at low flow rates.Piston tableA stable oxide film can be formed by contacting the surface and reducing the amount of energization.
[0011]
In the anodizing apparatus according to
In the invention according to
[0012]
Claims of the invention4Since the anodizing apparatus described in the above is configured as described above, from above the container body.pistonIs accommodated in the receiving hole and is supported by contacting the bottom of the receiving container body, and a pair of upper and lower annular seal members provided on the inner circumferential surface of the axially intermediate portion of the receiving hole are provided.pistonIn this state, the outer peripheral surfaces of both boundary portions that determine the annular processing portion to be subjected to the anodizing treatment are brought into contact and sealed. Thereby, between the pair of annular seal memberspistonAn annular reaction chamber that holds and circulates the reaction fluid is formed between the annular outer peripheral surface of the storage container body and the inner peripheral surface of the storage hole in the storage container body,Passage forming partIntroduces and discharges the reaction fluid with its inner peripheral surface facing this reaction chamber. Therefore, cylindrical or columnar without reducing work efficiencypistonIt is possible to efficiently anodize only a predetermined range of the intermediate portion in the axial direction on the outer peripheral surface of the outer peripheral surface, thereby improving the processing capability. Also by insulatorPassage forming partWith the reaction fluid flowing in only one direction with a narrow reaction chamber and always supplying only fresh reaction fluid even at low flow rates.Piston tableAn electrode that is in contact with the surface and energizes the reaction fluid.pistonBy making it as close as possible to the reaction chamber without sparking, it is possible to form a stable oxide film by reducing the amount of energization.
[0013]
Claim5In the anodizing apparatus described in 1), as described above, the electrode for energizing the reaction fluid is formed in an annular shape having a size surrounding the reaction chamber and is arranged coaxially with the passage plate. Depends on bodyPassage forming partsopistonThus, a stable oxide film can be formed by reducing the amount of energization.
In the anodizing apparatus according to claim 6, since the blindfold member is disposed as described above, the electrode is prevented from being damaged by discharge between the piston and the electrode, and the durability of the electrode is improved. Can be made. Further, the apparatus can be made compact by shortening the distance between the electrodes.
[0014]
Claim7In the described anodizing apparatus, as described above, on the surface of the passage plate formed in an annular shape, an electrode formed with a larger inner diameter and a smaller outer diameter is formed concentrically with respect to the passage plate. Since the surfaces are embedded and integrated, the inner peripheral surface of the electrode facing the object to be processed in the reaction chamber and the corner where discharge is easily formed at the edge between the inner peripheral surface and the upper and lower surfaces are formed. Since the object is covered with the insulating passage plate, the electrode can be brought closer to the object to be processed, so that a stable oxide film can be formed with a small amount of current flow.
In the anodizing apparatus according to
In the anodizing apparatus according to the ninth aspect of the present invention, it is possible to prevent the contact portion from being corroded by the reaction fluid by being configured as described above.
In the anodizing apparatus according to
In the anodizing apparatus according to the eleventh aspect of the present invention, it is possible to improve the assembling property at the time of manufacturing the apparatus by configuring as described above.
In the anodizing apparatus according to claims 12, 13, and 14, the reaction fluid in the reaction chamber and the electrode can be brought into a complete conduction state by being configured as described above.
In the anodizing apparatus according to claim 15, since the electrode is completely blinded with respect to the piston by being configured as described above, the electrode is prevented from being damaged by discharge between the piston and the electrode. The durability of the electrode can be improved.
In the anodizing apparatus according to the sixteenth aspect, the configuration as described above can simplify the part shape and reduce the cost.
In the anodizing apparatus according to the seventeenth aspect, by being configured as described above, it is possible to simplify the part shape and reduce the cost.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
(Embodiment 1 of the invention)
First, the anodizing method of Embodiment 1 of the present invention will be described based on the anodizing apparatus shown in FIGS. In the first embodiment of the present invention, a case where an anodizing process is performed on the surface of the
[0016]
The housing container 1 constitutes a bottomed cylindrical container having a housing hole capable of housing the piston head P upside down from above, and includes a
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
The lower peripheral
That is, when the
[0020]
A
[0021]
Similarly, the
[0022]
Next, the
The
In this assembled state, the
[0023]
The
Further, a ring-shaped cathode (electrode for energizing the reaction fluid) 34 is embedded on the upper surface side of the
When the
[0024]
As described above, the
In addition, the
[0025]
Next, the structure of the reaction fluid passage will be described.
A reaction
[0026]
That is, the
[0027]
That is, the
The reaction fluid passage configuration is as described above. After the reaction fluid from the supply passage I reaches the
[0028]
The piston head P that performs anodization is accommodated from above in the accommodation hole of the accommodation container body 1 upside down, and the bottom surface (head) thereof contacts the
[0029]
Further, in the container 1, a through
[0030]
A
The
[0031]
Next, operations and effects of the first embodiment of the present invention will be described.
Since the anodizing apparatus according to Embodiment 1 of the present invention is configured as described above, each pressing is performed in a state in which the piston head P constituting the metal object is accommodated in the accommodation hole of the accommodation container body 1. When the upper and lower
In this way, the pair of upper and lower
[0032]
Therefore, when the pump (not shown) is driven, the reaction fluid discharged from the pump passes through the supply passage I (the
[0033]
In this state, a DC current is supplied from a DC power source to the
[0034]
As described above, after the piston head P is accommodated in the accommodating hole of the accommodating container body 1, the anodic oxidation in the piston head P is performed by the pair of upper and lower
[0035]
The
Further, since the
Further, the apparatus can be made compact by shortening the distance between the electrodes.
[0036]
In addition, since the processing area in contact with the reaction fluid can be minimized by the pair of upper and lower
[0037]
In addition, since the reaction fluid can be circulated efficiently in the reaction chamber having a minimum space corresponding to the area of the annular processing portion, the apparatus can be made compact.
In addition, as described above, since the processing area in contact with the reaction fluid can be minimized, the amount of harmful exhaust gas such as HC adsorbed on the anodic oxide film can be reduced.
[0038]
In addition, since the reaction fluid is supplied simultaneously and uniformly from the entire circumference to the annular treatment portion to be anodized in the object to be treated, the anodization treatment can be performed uniformly in the circumferential direction. .
Further, as described above, since the discharge hole (discharge path) 21b passing through a position higher than the discharge path II is formed on the discharge path II side, the air mixed in the reaction fluid is efficiently discharged. Therefore, it is possible to prevent the occurrence of reaction unevenness due to mixed air.
[0039]
Further, since the conductive rod (conductor) 33 for energizing the
[0040]
In addition, an upper peripheral
[0041]
Next, another embodiment of the present invention will be described. In the description of the other embodiments of the present invention, the same components as those of the first embodiment of the present invention are denoted by the same reference numerals, the description thereof will be omitted, and only the differences will be described.
[0042]
(
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing an anodizing apparatus used in the anodizing method according to
The anodizing apparatus according to
[0043]
That is, in the interior member 62-1 of the second embodiment of the present invention, the
[0044]
In the second embodiment of the present invention, since the
[0045]
Since the anodizing apparatus according to the second embodiment of the present invention is configured as described above, substantially the same effects as those of the first embodiment of the present invention can be obtained, and the
[0046]
(
FIG. 6 is a longitudinal sectional view showing an anodizing apparatus used in the anodizing method of
Therefore, in the third embodiment of the present invention, substantially the same effects as those of the second embodiment of the present invention can be obtained, and the part shape can be simplified and the cost can be reduced.
[0047]
(
FIG. 7 is a plan view showing a
That is, the
[0048]
Although the embodiments of the invention have been described with reference to the drawings, the specific configuration is not limited to the embodiments of the invention, and the present invention can be applied even if there is a design change or the like without departing from the gist of the invention. include.
[0049]
For example, in the embodiment of the invention, the member of the
[0050]
Further, the piston head P is taken as an example of the object to be treated, but the present invention can be applied to a case where an anodizing process is performed on a limited range of the annular outer peripheral surface in the axially intermediate portion of any metallic product.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, in the anodizing method according to claim 1 of the present invention,pistonWhenBetween the electrodesReaction fluidThroughEnergizedAnd at least the surface of the piston in the ring grooveAn anodizing method for anodizing the material,The piston is accommodated in the accommodating hole of the accommodating container body, and a pair of sealing members provided on the inner peripheral surface of the accommodating hole are in contact with the vicinity of the upper and lower opening edges of the ring groove, respectively, and at least the upper and lower sealing members; The ring groove and an annular gap opened between the upper and lower seal members on the inner peripheral surface of the accommodation hole, forming a reaction chamber for holding and flowing the reaction fluid, and formed in an annular shape with an insulator, In addition, a passage plate having a passage forming portion for partitioning the annular gap in the vertical direction is disposed, and a small flow path for supplying and discharging the reaction fluid is formed below the passage forming portion, and an outer periphery of the passage forming portion. A supply passage that is formed in an annular shape with an insulator integrally with the passage plate and that divides a space in the container body in the vertical direction, and supplies the reaction fluid to the small flow path, The応流body to form a discharge passage for discharging from said small channels, wherein said main body portionelectrodeThe reaction fluid is supplied to the ring groove via the small flow path, and anodization is performed while discharging the supplied reaction fluid via the small flow path.Without reducing work efficiencyIncluding ring grooveOnly a predetermined range can be efficiently anodized annularly. Also, between the two annular seal memberspistonOuter peripheral surfaceAnd yieldBetween the inner peripheral surface of the receiving hole in the container bodyAgainstAn annular reaction chamber that holds and circulates the reaction fluid is formed., AntiAn annular ring that introduces the reaction fluid into the reaction chamber and leads it to the discharge sideHas a passage forming partThe passage plate is made of an insulator,TheMade of insulatorPassage forming partThe anode becomespistonAnd the electrode that is energized with the reaction fluid and becomes the cathode, and the electrode that is energized with the reaction fluid becomes the anodepistonAs close as possible to the reaction chamber without sparking. Also by insulatorPassage forming partWith the reaction chamber approaching the object to be treated, allowing the reaction fluid to flow in only one direction, so that only fresh reaction fluid can be obtained even at low flow rates.Piston tableA stable oxide film can be formed by contacting the surface and reducing the amount of energization.
[0052]
The anodizing apparatus according to
In the invention according to
[0053]
Claim4In the anodizing apparatus described inThe reaction fluid is energized between the piston and the electrode, and at least the surface of the piston in the ring grooveAn anodizing apparatus for performing anodizing treatment onA receiving container body having a receiving hole for receiving the piston; a pair of sealing members provided on the inner peripheral surface of the receiving hole that seals in contact with the vicinity of the upper and lower opening edges of the ring groove; and at least the upper and lower The seal member, the ring groove, and an annular gap opened between the upper and lower seal members on the inner peripheral surface of the accommodation hole,Reaction fluidRetentionDistributionDoReaction chamberAnd the annular gap is vertically partitioned to supply the reaction fluid to the ring groove and to discharge the supplied reaction fluid from the ring groove. A passage plate having a passage forming portion for forming a small flow path for supplying and discharging the reaction fluid, and an annular insulator formed integrally with the passage plate on the outer periphery of the passage forming portion, and the container It is arranged to partition the space in the body in the vertical direction,The reaction fluidSmall channelInSupplySupply passageAnd saidThe reaction fluidDischarge from small channelDischarge passageAnd a main body part formed respectively on the upper and lower sides,electrodeIs providedTherefore, an electrode that allows the reaction fluid to flow in only one direction, keeps only one fresh reaction fluid in contact with the piston surface even at a small flow rate, and allows the reaction fluid to be energized. By being as close to the reaction chamber as possible without sparking with the piston, a stable oxide film can be formed with a small amount of current flow.
[0054]
Claim5In the anodizing apparatus described in 1), as described above, the electrode for energizing the reaction fluid is formed in an annular shape having a size surrounding the reaction chamber and is arranged coaxially with the passage plate. Depends on bodyPassage forming partsopistonThus, a stable oxide film can be formed by reducing the amount of energization.
In the anodizing apparatus according to claim 6, since the blindfold member is disposed as described above, the electrode is prevented from being damaged by discharge between the piston and the electrode, and the durability of the electrode is improved. Can be made. Further, the apparatus can be made compact by shortening the distance between the electrodes.
[0055]
Claim7In the described anodizing apparatus, the claimAny of 4-6In the anodizing apparatus described inThe surface of the electrode is either above or below the main bodysurfaceTo be exposed in theElectrodeIn the main bodyBecause it is an embedded and integrated means, the inner peripheral surface of the electrode facing the object to be processed in the reaction chamber and the dischargeable corner formed on the edge between the inner peripheral surface and the upper and lower surfaces are in the object to be processed. On the other hand, since it is hidden by the passage plate of the insulator, it is possible to form a stable oxide film by reducing the amount of energization by making the electrode as close as possible to the object to be processed.
In the anodizing apparatus according to
In the anodizing apparatus according to the ninth aspect of the present invention, it is possible to prevent the contact portion from being corroded by the reaction fluid by being configured as described above.
In the anodizing apparatus according to
In the anodizing apparatus according to the eleventh aspect of the present invention, it is possible to improve the assembling property at the time of manufacturing the apparatus by configuring as described above.
In the anodizing apparatus according to claims 12, 13, and 14, the reaction fluid in the reaction chamber and the electrode can be brought into a complete conduction state by being configured as described above.
In the anodizing apparatus according to claim 15, since the electrode is completely blinded with respect to the piston by being configured as described above, the electrode is prevented from being damaged by discharge between the piston and the electrode. The durability of the electrode can be improved.
In the anodizing apparatus according to the sixteenth aspect, the configuration as described above can simplify the part shape and reduce the cost.
In the anodizing apparatus according to the seventeenth aspect, by being configured as described above, it is possible to simplify the part shape and reduce the cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an anodizing apparatus according to a first embodiment of the invention.
FIG. 2 is a plan view showing a state in which a cathode is embedded in the surface of a passage plate formed of an insulator in the anodizing apparatus according to Embodiment 1 of the present invention.
3 is an enlarged cross-sectional view taken along line BB in FIG.
4 is an enlarged explanatory view taken along arrow A in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing an anodizing apparatus according to a second embodiment of the invention.
FIG. 6 is a longitudinal sectional view showing an anodizing apparatus according to a third embodiment of the invention.
FIG. 7 is a plan view showing a state where a cathode is embedded in the surface of a passage plate formed of an insulator in an anodizing apparatus according to a fourth embodiment of the invention.
8 is an enlarged cross-sectional view taken along line CC in FIG.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing a conventional anodizing apparatus.
[Explanation of symbols]
P Piston head (metal workpiece)
k border
I Supply passage
II Discharge passage
1 Container body
2 outer cylinder
3 passage plates
4 Annular seal member
7 Reaction chamber
8 electrodes (anode side)
10 Top ring groove (anodizing section)
21 Cylindrical peripheral wall
21a Supply hole (supply path)
21b Discharge hole (discharge path)
30 passage plate (electrode)
31 Body
32 Thin wall passage forming part
33 Passage forming part
34 Cathode (electrode)
Claims (17)
収容容器体の収容穴内に前記ピストンを収容し、
前記収容穴の内周面に有する一対のシール部材を前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接し、
少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーを形成し、
絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切る通路形成部を有する通路板を配置して、前記通路形成部の上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成し、
前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切る本体部を配置して、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを形成し、
前記本体部に前記電極を設け、
前記反応流体を前記小流路を経由して前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記小流路を経由して排出しながら、陽極酸化処理を行うことを特徴とする陽極酸化処理方法。 Energized through the reaction fluid between the piston and the electrode, at least on the surface of the ring groove of the piston a anodizing process for anodizing,
Receiving the piston in the receiving hole of the receiving container body;
A pair of seal members on the inner peripheral surface of the receiving hole abut each of the ring grooves near the upper and lower opening edges,
At least the upper and lower seal members, the ring groove, and an annular gap opened between the upper and lower seal members on the inner peripheral surface of the accommodation hole, forming a reaction chamber for holding and circulating the reaction fluid,
A passage plate having a passage forming portion that is formed in an annular shape with an insulator and that partitions the annular gap in the vertical direction is disposed to form small flow paths that supply and discharge the reaction fluid above and below the passage forming portion, respectively. And
The reaction fluid is supplied to the small flow path by arranging a main body part that is formed in an annular shape with an insulator integrally with the passage plate on the outer periphery of the passage forming part and partitions the space in the container body in the vertical direction. Forming a supply passage and a discharge passage for discharging the reaction fluid from the small flow path,
The body is provided with the electrode ,
Anodization characterized in that the reaction fluid is supplied to the ring groove via the small channel, and anodization is performed while discharging the supplied reaction fluid via the small channel. Processing method.
前記ピストンを収容する収容穴を有する収容容器体と、
前記リング溝の上下の開口縁部付近にそれぞれ当接してシールする、前記収容穴内周面に設けられる一対のシール部材と、
少なくとも前記上下のシール部材と、前記リング溝と、前記収容穴の内周面において前記上下のシール部材の間に開口した環状隙間とからなり、前記反応流体を保持流通する反応チャンバーと、
絶縁体で環状に形成され、かつ前記環状隙間を上下方向に仕切ることにより、前記反応流体を前記リング溝に供給し、該供給された反応流体を前記リング溝から排出するために、上下にそれぞれ前記反応流体を供給・排出する小流路を形成する通路形成部を有する通路板と、
前記通路形成部の外周において該通路板と一体に絶縁体で環状に形成され、かつ前記収容容器体内の空間を上下方向に仕切るように配置され、前記反応流体を前記小流路に供給する供給通路と、前記反応流体を前記小流路から排出する排出通路とを上下にそれぞれ形成する本体部と、
を備え、
前記本体部に前記電極が設けられていることを特徴とする陽極酸化処理装置。An anodizing apparatus for energizing a reaction fluid between a piston and an electrode, and anodizing the surface of at least the ring groove of the piston ,
A storage container body having a storage hole for storing the piston;
A pair of sealing members provided on the inner peripheral surface of the accommodation hole, which respectively contact and seal near the upper and lower opening edge portions of the ring groove;
A reaction chamber comprising at least the upper and lower seal members, the ring groove, and an annular gap opened between the upper and lower seal members on an inner peripheral surface of the accommodation hole, and holding and circulating the reaction fluid ;
In order to supply the reaction fluid to the ring groove and to discharge the supplied reaction fluid from the ring groove by forming an annular shape with an insulator and partitioning the annular gap vertically, respectively. A passage plate having a passage forming portion for forming a small flow path for supplying and discharging the reaction fluid;
Wherein the outer periphery of the passage forming part is formed annularly passage plate and integral with the insulator, and is disposed so as to partition the container body volume in the vertical direction, the supply supplying the reaction fluid to the small flow path a passage, a main body portion respectively forming a discharge passage for discharging the reaction fluid from the small channels up and down,
With
An anodizing apparatus characterized in that the body is provided with the electrode.
前記本体部の上下方向厚みが前記通路形成部よりも厚く形成され、The vertical thickness of the main body is formed thicker than the passage forming portion,
前記本体部には、該本体部外周と前記通路形成部とを結合するとともに、前記通路形成部に向かうほど上下方向厚みが薄くなる傾斜面部が形成され、The main body portion is formed with an inclined surface portion that combines the outer periphery of the main body portion and the passage forming portion, and the thickness in the vertical direction becomes thinner toward the passage forming portion,
該傾斜面部が前記目隠し部材を構成していること特徴とする請求項7に記載の陽極酸化装置。The anodizing apparatus according to claim 7, wherein the inclined surface portion constitutes the blindfold member.
前記上側構成部材は、第1内側円筒部と、該第1内側円筒部よりも大径の第1外側円筒部と、を有し、The upper constituent member has a first inner cylindrical portion and a first outer cylindrical portion having a larger diameter than the first inner cylindrical portion,
前記下側構成部材は、前記第1内側円筒部と同径の第2内側円筒部と、前記第1外側円筒部と同径の第2外側円筒部と、を有し、The lower component member includes a second inner cylindrical portion having the same diameter as the first inner cylindrical portion, and a second outer cylindrical portion having the same diameter as the first outer cylindrical portion,
前記収容穴内周面を構成する前記第1および第2内側円筒部の内周面に、前記上下一対のシール部材の一方がそれぞれ配置され、One of the pair of upper and lower seal members is respectively disposed on the inner peripheral surfaces of the first and second inner cylindrical portions constituting the inner peripheral surface of the receiving hole,
前記第1内側円筒部の下端面と前記第2内側円筒部の上端面との間に、前記環状隙間が形成されるとともに、The annular gap is formed between the lower end surface of the first inner cylindrical portion and the upper end surface of the second inner cylindrical portion,
前記第1外側円筒部の下端面と前記第2外側円筒部の上端面との間に、前記本体部が挟持されることにより、前記本体部の下方に前記供給通路または前記排出通路の一方が形成され、前記本体部の上方に前記供給通路または前記排出通路の他方が形成されていることを特徴とする請求項4〜9のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。By sandwiching the main body between the lower end surface of the first outer cylindrical portion and the upper end surface of the second outer cylindrical portion, one of the supply passage or the discharge passage is located below the main body portion. The anodizing apparatus according to claim 4, wherein the other of the supply passage and the discharge passage is formed above the main body portion.
前記両フランジ部により前記本体部が挟持された状態で、前記複数の溝が前記供給通路または前記排出通路と連通することにより、前記埋め込まれた電極の表面と前記供給通路または前記排出通路とが導通することを特徴とする請求項11に記載の陽極酸化処理装置。The plurality of grooves communicate with the supply passage or the discharge passage in a state where the main body is sandwiched between the two flange portions, whereby the surface of the embedded electrode and the supply passage or the discharge passage are connected to each other. The anodizing apparatus according to claim 11, wherein the anodizing apparatus is conductive.
該外筒部材の内周面に、前記供給通路に前記反応流体を供給する供給穴と、前記排出通路から前記反応流体を排出する排出穴と、がそれぞれ1つずつ開設され、A supply hole for supplying the reaction fluid to the supply passage and a discharge hole for discharging the reaction fluid from the discharge passage are each opened on the inner peripheral surface of the outer cylinder member,
前記第1および第2外側円筒部に、該第1および第2外側円筒部の内周側と外周側とを連通する連通穴が開設され、In the first and second outer cylindrical portions, a communication hole that opens the inner peripheral side and the outer peripheral side of the first and second outer cylindrical portions is opened,
前記第1および第2外側円筒部が前記外筒部材の内周面に嵌め合うように装着されていることを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の陽極酸化処理装置。The anodizing apparatus according to any one of claims 10 to 16, wherein the first and second outer cylindrical portions are mounted so as to fit into an inner peripheral surface of the outer cylinder member.
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