JP3918518B2 - 情報処理システムおよび情報処理方法、プログラムおよび記録媒体、移動体、並びに情報処理装置 - Google Patents

情報処理システムおよび情報処理方法、プログラムおよび記録媒体、移動体、並びに情報処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法、プログラムおよび記録媒体、移動体、並びに情報処理装置に関し、特に、例えば、複数の移動体それぞれから、被写体の検知結果を受信して処理することにより、その被写体について、付加価値のある情報を得ることができるようにする情報処理システムおよび情報処理方法、プログラムおよび記録媒体、移動体、並びに情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、ハードウェアの高速化、低価格化、小規模化が進み、例えば、小型のCCD(Charged Coupled Device)カメラ等の撮像装置を備えた携帯電話機やPHS(Personal Handyphone System)等の携帯通信端末が実現されている。
【0003】
このような携帯通信端末では、所望の被写体を撮像(撮影)し、他の携帯通信端末に送信することができる。従って、あるユーザは、他のユーザに連絡をして、画像を送ってもらうことにより、他のユーザがいる場所まで行かなくても、その場所にある被写体の画像を見ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、あるユーザが、所望の被写体の画像を得るには、自身の携帯通信端末によって、所望の被写体がある場所にいる他のユーザの携帯通信端末に連絡をし、さらに、その、他のユーザに、その携帯通信端末によって、所望の被写体を撮影してもらう必要がある。そして、他のユーザの携帯通信端末から送信されてくる画像は、他のユーザのいる位置を視点として、被写体を見たものとなる。
【0005】
従って、ユーザは、所望の被写体の全体を把握することが困難な場合があった。
【0006】
そこで、他のユーザに、所望の被写体の周囲を移動しながら、その被写体を撮像してもらう方法があるが、この方法では、他のユーザに煩わしさを感じさせることとなるし、また、被写体が、巨大な建造物等である場合には、その周囲を移動することは容易ではない。さらに、この方法では、他のユーザが所望の被写体を撮像して送信するまでに、多大な時間を要することとなる。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、例えば、被写体を、その周囲を移動しながら撮像したような付加価値のある画像等を、容易に得ることができるようにするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報処理システムは、複数のユーザの操作に応じて移動する複数の移動体と、複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する複数の撮像手段と、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体に設けられ、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信手段と、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体に設けられ、リクエスト信号に応じて、他の移動体で撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信手段と、受信手段により受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の情報処理方法は、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、リクエスト信号に応じて、他の移動体で撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第1のプログラムは、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、リクエスト信号に応じて、他の移動体で撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の第1の記録媒体は、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、リクエスト信号に応じて、他の移動体で撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の移動体は、被写体を撮像する撮像手段と、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出手段と、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信手段と、リクエスト信号に応じて、他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像、他の移動体から受信する受信手段と、受信手段により受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の情報処理方法は、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第2のプログラムは、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の記録媒体は、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像を、他の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の情報処理装置は、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出手段と、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信手段と、リクエスト信号に応じて、複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像、複数の移動体から受信する受信手段と、受信手段により受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の第3の情報処理方法は、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像、複数の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明の第3のプログラムは、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像、複数の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明の第3の記録媒体は、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、リクエスト信号に応じて、複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像、複数の移動体から受信する受信ステップと、受信ステップにより受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップとを備えるプログラムが記録されていることを特徴とする。
【0020】
本発明の情報処理システムおよび第1の情報処理方法、並びに第1のプログラムにおいては、複数の移動体それぞれが、複数のユーザそれぞれの操作に応じて移動し、また、その複数の移動体それぞれには、被写体を撮像する複数の撮像手段それぞれが設けられている。また、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体では、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が、他の移動体に対して送信される。さらに、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体では、他の移動体から送信されてくる、リクエスト信号に応じて他の移動体で撮像された被写体の画像が受信される。そして、受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。
【0021】
本発明の移動体および第2の情報処理方法、並びに第2のプログラムにおいては、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が送信される。また、他の移動体から送信されてくる、リクエスト信号に応じて他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像が受信される。さらに、受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。
【0022】
本発明の情報処理装置および第3の情報処理方法、並びに第3のプログラムにおいては、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が送信される。また、複数の移動体から送信されてくる、複数の移動体に設けられた、リクエスト信号に応じて被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像が受信され、受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した移動体システムの一実施の形態の構成例を示している。
【0024】
この移動体システムは、多数の移動体(例えば、自動車など)1011,1012,・・・,101k、各移動体101kに設けられた全方位カメラ102k、およびネットワーク104から構成されている。なお、図1の実施の形態では、4台の移動体1011乃至1014を図示してある。
【0025】
移動体101kとしての自動車は、それを運転操作するユーザUkによる操作に応じて作動することにより、道路上等を移動する。移動体101kに設けられた全方位カメラ102kは、自身を中心とする全方位の画像を撮像(検知)する。従って、ある被写体103を見通すことのできる位置にある移動体101kの全方位カメラ102kにおいては、特に、被写体103が存在する方向を意識しなくても、被写体103を含む画像を撮像することができる。ネットワーク104は、任意の移動体101kと101k'の間の無線通信を可能とするネットワークである。
【0026】
ここで、以下、適宜、全方位カメラ102kにおいて得られる、自身を中心とする全方位の画像を、全方位画像という。
【0027】
移動体101kは、ネットワーク104を介して、他の移動体101k'と通信する。そして、移動体101kは、他の移動体101k'で撮像された画像データを、ネットワーク104を介して受信し、その画像データを処理することによって、付加価値を付けた画像データを生成する。
【0028】
なお、移動体101k'との通信は、移動体101kだけでなく、固定局としての情報処理装置105も行うことができるようになっている。そして、固定局である情報処理装置105でも、移動体101kにおける場合と同様に、他の移動体101k'で撮像された画像データを、ネットワーク104を介して受信し、その画像データを処理することによって、付加価値を付けた画像データを生成することができる。
【0029】
次に、図2を参照して、図1の移動体システムの機能について概説する。なお、図2では、8台の移動体1011乃至1018を図示してある。
【0030】
移動体システムでは、第1の機能として、ある図示しない移動体101kは、所望の移動体である、例えば、移動体1018を指定し、その移動体1018の現在地から全方位カメラ1028によって撮像された全方位画像データを、ネットワーク104を介して取得することができる。
【0031】
また、第2の機能として、移動体101kは、ある被写体103について、所望の視点方向v上に位置する移動体(図2においては、移動体1017)を指定し、その移動体1017の現在地から全方位カメラ1027によって撮像された全方位画像データを、ネットワーク104を介して取得することができる。この場合、その全方位画像データには、被写体103を所定の視点方向vから見た画像が含まれることになる。
【0032】
さらに、第3の機能として、移動体101kは、複数の移動体(図2においては、被写体103を囲む点線の円上に位置する移動体1011,1012,1013,1014,1015,1016)それぞれによって撮像された、被写体103を多数の視点方向から見た画像を含む全方位画像データを、ネットワーク104を介して取得し、その複数の全方位画像データを処理することによって、被写体103を、視点を変えながら見た画像(被写体103を、その周囲を一周しながら撮像したような画像)(以下、適宜、視点可変画像という)を、即座に得ることができる。
【0033】
ここで、第3の機能は、複数の移動体101k、並びに1011,1012,1013,1014,1015、および1016が、視点可変画像を得るための処理を協調しながら分担することで実現されるが、この点についての詳細は、後述する。
【0034】
次に、図3は、移動体101kの構成例を示している。
【0035】
全方位カメラ102kは、撮像装置111とA/D(Analog/Digital)変換部112で構成されている。
【0036】
撮像装置111は、バスBus1を介して制御部118から供給される制御信号にしたがって、全方位画像を撮像(撮影)し、その結果得られるアナログの画像信号を、A/D変換部112に供給する。また、撮像装置111は、全方位画像を撮像したときのズームに関するズーム情報等を、スケール加工部113に供給する。
【0037】
A/D変換部112は、撮像装置111からのアナログの画像信号をA/D変換し、これにより、ディジタルの全方位画像データを得て、スケール加工部113に供給する。
【0038】
スケール加工部113は、全方位カメラ112k(のA/D変換部112)から供給される全方位画像データのスケールを、同じく全方位カメラ112k(の撮像装置111)から供給されるズーム情報に基づいて変換する。
【0039】
即ち、スケール加工部113は、全方位カメラ102kにおいて、任意のズーム倍率で撮像された全方位画像データを、所定のズーム倍率で撮像されたものに変換する。
【0040】
スケール加工部113で処理された全方位画像データは、画像データベース114に供給され、画像データベース114は、スケール加工部113からの全方位画像データを、必要な情報と対応付けて記憶する。また、画像データベース114は、後述するようにして、制御部118からバスBus1を介して供給される画像データ等も記憶(登録)する。
【0041】
操作部115は、所定の情報(例えば、撮像装置111のズーム倍率など)やコマンドを入力するときに操作され、その入力は、バスBus1を介して制御部118に供給されて処理される。また、操作部115は、移動体101kを制御するためのハンドルや、アクセル、ブレーキ等も含んでいる。
【0042】
送信部116は、バスBus1を介して供給される情報を、ネットワーク104(図1)を介して送信する。受信部117は、ネットワーク104を介して送信されてくる情報を受信し、バスBus1上に出力する。
【0043】
制御部118は、バスBus1とBus2に接続されており、そのバスBus1とBus2に接続されている各ブロックを制御する。
【0044】
表示画像加工部119は、バスBus2を介して供給される画像データから、表示部122に表示させる画像を生成するための加工処理を行い、バスbus2上に出力する。
【0045】
比較部120は、バスBus2を介して、記憶部121と位置検出部123を参照することにより、記憶部121に記憶された情報と、位置検出部123が出力する情報とを比較し、その比較結果を、バスBus2を介して、制御部118に通知する。
【0046】
記憶部121は、バスBus2を介して制御部118から供給される情報等を一時記憶する。
【0047】
表示部122は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathod Ray Tube)等で構成され、バスBus2を介して供給される画像データにしたがって、画像を表示する。
【0048】
位置検出部123は、例えば、GPS(Global Positioning System)等で構成され、移動体101kの現在地を検出し、バスBus2上に出力する。
【0049】
地図データベース124は、地図を電子化したデータである地図データを記憶しており、バスBus2を介して、他のブロックから参照される。
【0050】
座標演算部125は、バスBus2を介して制御部118から供給される制御信号にしたがって、所定の座標等を演算する。
【0051】
切り出し部126は、制御部118の制御の下、バスBus2を介して供給される画像データから所定の領域を切り出し、バスBus2上に出力する。
【0052】
画像変換部127は、制御部118の制御の下、バスBus2を介して供給される画像データを、後述する歪みを除去した画像データに変換し、バスbus2上に出力する。
【0053】
次に、図4は、図3の撮像装置111の構成例を示している。
【0054】
撮像装置111は、集光部202が、撮像部203の上部に配置された支持体201によって支持されることによって構成されており、集光部202の周囲360度の方向を撮像することができるようになっている。
【0055】
支持体201は、ガラスなどの反射率の低い透明材料からなり、ガラス面での光の屈折を最小化するために、入射光がガラス面と直交するように、集光部202の後述する焦点を中心とした球面になっている。
【0056】
集光部202には、双曲面形状をしており、支持体201を介して入射する周囲の光を、撮像部203の方向に反射する。
【0057】
撮像部203は、例えば、CCD等の光電変換素子で構成され、そこに入射する光を電気信号としての画像信号に変換する。この撮像部203で得られる画像信号が、撮像装置111の出力として、図3のA/D変換部112に供給される。
【0058】
ここで、全方位カメラ102kを構成する撮像装置111の構成や集光の原理については、例えば、「移動ロボット用全方位視覚センサの開発」、自動化技術第29巻第6号(1997年)(以下、適宜、文献1という)に開示されているため、ここでは、簡単に説明する。
【0059】
図5は、図4の撮像装置111によって撮像された全方位画像データの例を示している。
【0060】
全方位画像データは、中心点C1を中心とする2つの円の円周F1とF2によって区分される。なお、図5では、円周F1の方が、円周F2よりも半径が大きいものとなっている。
【0061】
即ち、全方位画像データは、大きい円周F1の内側で、かつ小さい円周F2の外側になっている領域R1、大きい円周F1の外側の領域R2、小さい円周R2に囲まれた領域(内側の領域)R3から構成される。
【0062】
以上の3つの領域R1乃至R3のうち、領域R1においては、集光部202で反射された、周囲からの光に対応する画像データが撮像されており、領域R2においては、集光部202の外側の部分(集光部202で反射されずに、撮像部203に直接入射する光)が撮像されている。また、領域R3には、撮像部203自身が撮像されている。
【0063】
さらに、図5の実施の形態では、領域R1には、複数の建物が撮像されているが、大きい円周F1に近い方向に、建物の上部が撮像され、小さい円周F2に近い方向に、建物の下部が撮像されている。
【0064】
次に、図6を参照して、図4の集光部202を構成する双曲面について説明する。
【0065】
集光部202は、双曲面の一部により構成されており、双曲面の軸に対して垂直する面により、双曲面を切断して得られた双曲面の凸型先頭部の凸状面に、鏡面を形成したものとなっている
【0066】
集光部202には、双曲面の1つである二葉双曲面を用いることができ、二葉双曲面は、図6に示すように、双曲線を軸(Z軸)回りに回転して得られる曲面であり、Z>0の領域に存在する下に凸の双曲面H1と、Z<0の領域に存在する上に凸の双曲面H2から構成される。
【0067】
集光部202には、二葉の双曲面H1とH2のうち、Z>0の領域にある双曲面H1を利用する。なお、以下、適宜、Z軸を、双曲線の中心軸または単に軸ともいう。
【0068】
図6に示したX,Y,Zの3次元直交座標系において、二葉双曲面H1とH2は、式(1)で示される。
【0069】
【数1】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0070】
ここで、式(1)において、定数aとbは、双曲面H1およびH2の形状を定義する定数である。即ち、定数bは、原点Oから、双曲面H1(H2)とZ軸との交点までの距離を表す。また、定数aは、その交点を通る、XY平面と平行な平面と、双曲面H1(H2)の漸近面A1との交線が描く円の半径を表す。
【0071】
さらに、式(1)において、定数cは、双曲面H1およびH2の焦点の位置を定義する定数である。即ち、Z軸上の+cの位置(0,0,+c)が、双曲面H2の焦点f1となり、Z軸上の−cの位置(0,0,−c)が、双曲面H1の焦点f2となる。
【0072】
なお、定数a,b,cは、次式で示される関係を有する。
【0073】
【数2】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0074】
集光部202が、図6で説明したような双曲面H1で構成されるとした場合、撮像部203は、図7に示すように、そのレンズの中心軸がZ軸に一致し、かつ、レンズ中心が、双曲面H1の焦点f2に一致するように配置される。
【0075】
次に、撮像部203が出力する全方位画像データは、上述の図5に示したようなものとなるが、いま、この全方位画像データについて、図8に示すように、その左上の点を原点Oとするとともに、左から右方向にx軸をとり、上から下方向にy軸をとった2次元直交座標系を定義する。
【0076】
この場合、円周F1の円および円周F2の円の中心点C1の座標を(X0 、Y0 )とするとともに、円周F1の円の半径をrF1とし、円周F2の円の半径をrF2とすると、円周F1の外側の領域R2を構成する点(x,y)は、式(3)により表され、円周F2の内側の領域R3を構成する点(x,y)は、式(4)により表される。
【0077】
【数3】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0078】
【数4】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0079】
図3のスケール加工部113は、全方位画像データのスケールを変換する前に、式(3)で表される領域R2を構成する画素値と、式(4)で表される領域R3を構成する画素値を、例えば、0に変換する。
【0080】
ここで、この画素値の変換にあたっては、中心点C1の座標(X0 、Y0 )、並びに半径rF1およびrF2が必要となるが、これらの情報は、撮像装置111からスケール加工部113に対して、ズーム情報とともに供給されるようになっている。なお、撮像装置111(図3)は、ズーム情報や、中心点C1の座標(X0 、Y0 )、並びに半径rF1およびrF2の他、撮像時の露出時間や、絞り等の、撮像装置111の設定に関する情報を、撮像情報として、スケール加工部113に出力するようになっている。
【0081】
なお、ここでは、説明を簡単にするため、露出時間や絞りは、固定であるとする。
【0082】
ところで、図5や図8に示した領域R1の画像データである全方位画像データについては、所望の被写体が表示されている部分等の、全方位画像データの一部分だけが必要な場合がある。
【0083】
図3の切り出し部126は、全方位画像データの一部分を切り出すようになっているが、その切り出しは、図9に示すように行われる。
【0084】
即ち、切り出し部126は、中心点C1を通る半径方向の2つの直線Lc1とLc2に囲まれ、かつ中心点C1を中心とする2つの円の円周Fc1とFc2に囲まれる略扇形の領域R11の画像データを切り出すようになっている。
【0085】
次に、全方位画像データは、図5や図8に示したように、中心点C1に近づくほど狭まったものとなり、逆に、中心点C1から遠ざかるほど広がったものとなるような歪みを有する。このことは、切り出し部126が全方位画像データから切り出す略扇形の領域R11の画像データについても同様であり、このようは歪みのある画像データは、図3の表示部122で表示等するにあたって、歪みのないものに変換する必要がある。
【0086】
全方位カメラ102が出力する、上述のような全方位画像データの歪みは、中心点C1を通る円の円周方向の歪みと、半径方向の歪みとに分けて考えることができる。
【0087】
そこで、まず円周方向の歪みを考えてみると、図5や図8の全方位画像データの、中心点C1を中心とするある円の円周上においては、スケールが一定であり、従って、歪みはない。
【0088】
即ち、図10は、Z軸方向から見た集光部202としての双曲面H1を示している。
【0089】
図10では、被写体上のある点P(X,Y,Z)から、Z軸に向かい、X軸(XZ平面)と角度θをつくるように、光線rが入射している。この光線rは、双曲面H1で反射され、後述する図11に図示してある撮像部203の受光面(画像面)A3上の点p(x,y)に到達する。そして、この場合、点p(x,y)は、X軸(XZ平面)との間で、光線rがX軸との間でつくるのと同一の角度θをつくる。
【0090】
また、Z軸に向かい、X軸と角度θ’をつくるように入射する光線r’を考えた場合、この光線r’も、双曲面H1で反射され、受光面(画像面)A3上の点p’(x’,y’)に到達する。そして、この場合も、点p’(x’,y’)は、X軸との間で、光線r’がX軸との間でつくるのと同一の角度θ’をつくる。
【0091】
また、光線rとr’の、Z軸に対する仰角(後述する)が同一であれば、光線rおよびr’は、受光面A3上の、位置は異なるが、Z軸から同一の距離rpだけ離れた点で受光される。
【0092】
以上から、Z軸に対する仰角が同一の複数の光線それぞれは、受光面A3上の、Z軸から同一の距離にある点であって、X軸との間で、光線とX軸とがつくるのと同一の角度をつくる点で受光される。
【0093】
従って、仰角が同一で、X軸との角度が等角度の複数の光線は、受光面A3の、Z軸を中心とする円周上に、等間隔で入射することになるから、全方位画像データにおいて、受光面A3とZ軸との交点にあたる中心点C1を中心とする円の円周方向には、歪みは生じない。
【0094】
一方、図5や図8の全方位画像データの、中心点C1を通る半径方向の直線上においては、中心点C1に近づくほど、スケールが小さくなり、中心点C1から離れるほど、スケールが大きくなることから、全方位画像データは、半径方向の歪みを有する。
【0095】
即ち、図11は、X軸方向から見た集光部202としての双曲面H1を示している。
【0096】
図11において、Z軸に対して仰角0度で、焦点f1に向かって入射する光線r1は、双曲面H1で反射され、焦点f2に向かっていき、撮像部203の受光面(画像面)A3で受光される。
【0097】
ここで、Z軸に対する仰角とは、Z軸上の焦点f1を通り、XY面に平行な面と、焦点f1に向かって入射する光線とがつくる角度を意味する。また、撮像部203の受光面A3は、撮像装置111の焦点距離をfとすると、焦点f2から、Z軸に沿って、fだけ離れた原点O方向に位置する。
【0098】
Z軸に対して仰角△d度で、焦点f1に向かって入射する光線r2は、双曲面H1で反射され、焦点f2に向かっていき、受光面A3で受光される。Z軸に対して仰角2△d度で、焦点f1に向かって入射する光線r3は、双曲面H1で反射され、焦点f2に向かっていき、受光面A3で受光される。以下、仰角がΔd度ずつ大きくなっていく光線r4,r5,r6も同様にして、受光面A3で受光される。
【0099】
このように、仰角が△d度ずつ異なる光線r1乃至r6それぞれが、受光面A3で受光される点どうしの間隔は、図11の拡大図に示すように、等間隔にはならず、Z軸に近い点どうしの間隔ほど狭くなる(Z軸から離れた点どうしの間隔ほど広くなる)。即ち、仰角が大きい光線どうしの間隔ほど狭くなる(仰角が小さい光線どうしの間隔ほど広くなる)。
【0100】
そして、仰角が等角度の光線について、受光面A3上で受光される点どうしの間隔が、上述のように、等間隔にならないことから、全方位画像データには、半径方向の歪みが生じる。
【0101】
従って、全方位画像データの半径方向の歪みを除去するには、仰角が等角度の光線の、受光面A3上での受光点どうしの間隔が、等間隔になるようにすれば良い。
【0102】
そこで、いま、図12に示すように、被写体上のある点P(X,Y,Z)から、焦点f1に向かって、仰角α度で入射する光線rを考える。
【0103】
この光線rは、図11で説明した場合と同様に、集光部202としての双曲面H1で反射され、焦点f2に向かっていき、受光面A3で受光される。
【0104】
この場合において、焦点f2に向かう光線rが、焦点f2を通り、XY平面に平行な平面とつくる角度をγ度とする。さらに、X軸とY軸とで定義される2次元直交座標系において、光線rが受光面A3で受光された点(受光点)pの座標を(x,y)で表し、その点p(x,y)とZ軸との距離をRと表す。
【0105】
図12における角度αは、式(1)で表される双曲面H1において、光線rが反射される点の座標を求めることにより、次式で表すことができる。
【0106】
【数5】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0107】
式(5)から、tanαは、次式で求めることができる。
【0108】
【数6】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0109】
ここで、cosγを、次式のようにおく。
【0110】
【数7】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0111】
式(6)に、式(7)を代入すると、次式が求められる。
【0112】
【数8】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0113】
式(8)を変形して、式(9)が得られる。
【0114】
【数9】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0115】
一方、AとBを、それぞれ式(10)と(11)に示すように定義する。
【0116】
【数10】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0117】
【数11】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0118】
式(9)に、式(10)および(11)を代入することにより、式(12)が求められる。
【0119】
【数12】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0120】
式(12)は、次のような、Xについての2次方程式とすることができる。
【0121】
【数13】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0122】
式(13)の2次方程式を解くと、次式が得られる。
【0123】
【数14】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0124】
従って、式(7)より、角度γは、次式によって求めることができる。
【0125】
【数15】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0126】
但し、式(15)において、Xは、式(14)で定義されるものであり、また、式(14)中のAとBは、それぞれ、式(10)と(11)で定義されるものである。
【0127】
また、図12における点pの座標から、角度γは、次式で求めることができる。
【0128】
【数16】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0129】
一方、図12におけるZ軸と点p(x,y)との距離Rは、√(x2+y2)で表されるから、式(16)は、次式のように変形することができる。
【0130】
【数17】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0131】
以上から、式(15)によって、角度γを求め、その角度γを用いて、式(17)を計算することにより、Z軸に対して仰角α度で、焦点f1に向かって入射する光線rが、受光面A3において受光される点p(x,y)のZ軸からの距離Rを算出することができる。
【0132】
従って、Z軸に対する仰角の所定の範囲(例えば、0度乃至80度など)を等角度△dに分割し、各仰角△d,2△d,3△d,・・・で入射する光線が、受光面A3上で受光される各点p1,p2,p3・・・について、Z軸からの距離Rp1,Rp2,Pp3・・・を求めておき、隣接する点どうしの距離の差|Rp1−Rp2|,|Rp2−Pp3|,・・・が、一定値になるように、撮像装置111が出力する全方位画像データを変換することにより、その半径方向の歪みを除去した全方位画像データを得ることができることになる。
【0133】
なお、この歪み除去のための全方位画像データの変換は、図3の画像変換部127が行う。
【0134】
即ち、画像変換部127は、図13に示すように、制御部118から、上述した半径方向の歪みがある全方位画像データ(以下、適宜、歪み全方位画像データという)とともに、中心点C1、円周F1の円の半径rF1、および円周F2の半径rF2を受信する。
【0135】
そして、画像変換部127は、中心点C1を中心とする半径rF1の円の円周F1と、中心点C1を中心とする半径rF2の円の円周F2とで囲まれる領域R1内において、中心点C1を中心とする、上述のRp1,Rp2,Pp3・・・を半径とする複数の同心円を描く。さらに、画像変換部127は、その複数の同心円の円周を等分する、中心点C1を通る複数の直線を描く。これにより、画像変換部127は、領域R1において、複数の同心円と、複数の直線とで形成される多数の交点を得る。
【0136】
ここで、上述の複数の同心円と、複数の直線とで形成される多数の交点を、以下、適宜、変換対象点という。
【0137】
上述したことから、変換対象点を、その隣接するものどうしが等間隔になるように配置することで、歪みのある全方位画像データを、その歪みを除去した画像データに変換することができる。
【0138】
そこで、いま、図13における、図9に示したのと同一の略扇形の領域R11の画像データを、歪みのないものに変換することを考える。
【0139】
この領域R11内には、図14(A)に示すように、中心点C1を中心とする複数の同心円の円弧F11,F12,F13,F14,F15,F16それぞれと、中心点C1を通る複数の直線L1,L2,L3,L4,L5,L6それぞれとの交点である多数の変換対象点が存在する。
【0140】
画像変換部127は、領域R11内に存在する多数の変換対象点を、図14(B)に示すように、隣接するものどうしが等間隔になるように配置する。
【0141】
即ち、画像変換部127は、図14(A)の円弧F11,F12,F13,F14,F15,F16それぞれに対応する、等間隔に配置された横方向の直線L21,L22,L23,L24,L25,L26と、図14(A)の直線L1,L2,L3,L4,L5,L6それぞれに対応する、等間隔に配置された縦方向の直線L11,L12,L13,L14,L15,L16を想定し、その横方向の直線L21乃至L26それぞれと、縦方向の直線L11乃至L16それぞれとの交点上に、対応する変換対象点を変換する(割り当てる)。
【0142】
これにより、例えば、図14(A)において、円弧F14と、直線L5との交点である変換対象点p11は、図14(B)の、円弧F14に対応する直線L24と、直線L5に対応する直線L15との交点p12に変換される。
【0143】
ところで、画像変換部127は、上述のように、変換対象点の位置を変換(変更)することによって、半径方向の歪みを有する画像データを、その歪みを除去した画像データに変換するが、変換対象点は、上述したように、中心点C1を中心とする円と、中心点C1を通る直線との交点である。従って、変換対象点は、撮像部203(図4)の受光面A3(図11、図12)を構成する画素の画素中心に一致するとは限らず、むしろ、一般には、一致しないことが多い。
【0144】
このように、変換対象点は、画素中心からずれているのが一般的であるから、画像変換部127において、変換対象点の位置を変換する前に、その変換対象点における画素値を求める必要がある。
【0145】
そこで、画像変換部127は、変換対象点における画素値を、例えば、次のようにして求めるようになっている。
【0146】
即ち、いま、図14の変換対象点p11が、図15に示すように、受光面A3上の隣接する2×2の4画素P1,P2,P3,P4それぞれの画素中心CP1,CP2,CP3,CP4を頂点とする長方形(正方形)の範囲内にあるとする。なお、図15の実施の形態においては、上下、または左右方向に隣接する画素中心どうしの距離が1であるとしてある。
【0147】
そして、変換対象点p11が、画素中心CP1よりも距離αだけ右方向の、距離βだけ下方向の点である場合、画像変換部127は、例えば、次式で求められる画素値Ssを、変換対象点p11の画素値とする。
【0148】
【数18】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0149】
但し、式(18)において、Sa,Sb,Sc,Sdは、画素P1,P2,P3,P4それぞれの画素値を表す。また、式(18)において、αおよびβは、0以上1以下の範囲の値で、変換対象点p11の位置に対応するものである。
【0150】
次に、図3のスケール加工部113は、上述したように、全方位カメラ102kにおいて、任意のズーム倍率で撮像された全方位画像データを、所定のズーム倍率で撮像されたものに変換する。このズーム倍率の変換は、単純な画素の補間や間引きと、ローパスフィルタによる必要なフィルタリング等によって実現することも可能であるが、倍率を向上させる場合には、単純な画素の補間ではなく、例えば、本件出願人が先に提案しているクラス分類適応処理を利用することができる。
【0151】
クラス分類適応処理は、クラス分類処理と適応処理とからなり、クラス分類処理によって、データが、その性質に基づいてクラス分けされ、各クラスごとに適応処理が施される。
【0152】
ここで、適応処理について、低倍率の画像(以下、適宜、低倍率画像という)を、高倍率の画像(以下、適宜、高倍率画像という)に変換する場合を例に説明する。
【0153】
この場合、適応処理では、低倍率画像を構成する画素(以下、適宜、低倍率画素という)と、所定のタップ係数との線形結合により、その低倍率画像の空間解像度を向上させた高倍率画像の画素の予測値を求めることで、その低倍率画像の倍率を高くした画像が得られる。
【0154】
具体的には、例えば、いま、ある高倍率画像を教師データとするとともに、その高倍率画像の解像度を劣化させた低倍率画像を生徒データとして、高倍率画像を構成する画素(以下、適宜、高倍率画素という)の画素値yの予測値E[y]を、幾つかの低倍率画素(低倍率画像を構成する画素)の画素値x1,x2,・・・の集合と、所定のタップ係数w1,w2,・・・の線形結合により規定される線形1次結合モデルにより求めることを考える。この場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0155】
Figure 0003918518
【0156】
式(19)を一般化するために、タップ係数wjの集合でなる行列W、生徒データxijの集合でなる行列X、および予測値E[yj]の集合でなる行列Y’を、
【数19】
Figure 0003918518
で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0157】
Figure 0003918518
ここで、行列Xの成分xijは、i件目の生徒データの集合(i件目の教師データyiの予測に用いる生徒データの集合)の中のj番目の生徒データを意味し、行列Wの成分wjは、生徒データの集合の中のj番目の生徒データとの積が演算されるタップ係数を表す。また、yiは、i件目の教師データを表し、従って、E[yi]は、i件目の教師データの予測値を表す。なお、式(19)の左辺におけるyは、行列Yの成分yiのサフィックスiを省略したものであり、また、式(19)の右辺におけるx1,x2,・・・も、行列Xの成分xijのサフィックスiを省略したものである。
【0158】
式(20)の観測方程式に最小自乗法を適用して、高倍率画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めることを考える。この場合、教師データとなる高倍率画素の真の画素値yの集合でなる行列Y、および高倍率画素の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でなる行列Eを、
【数20】
Figure 0003918518
で定義すると、式(20)から、次のような残差方程式が成立する。
【0159】
Figure 0003918518
【0160】
この場合、高倍率画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めるためのタップ係数wjは、自乗誤差
【数21】
Figure 0003918518
を最小にすることで求めることができる。
【0161】
従って、上述の自乗誤差をタップ係数wjで微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たすタップ係数wjが、高倍率画素の画素値yに近い予測値E[y]を求めるため最適値ということになる。
【0162】
【数22】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0163】
そこで、まず、式(21)を、タップ係数wjで微分することにより、次式が成立する。
【0164】
【数23】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0165】
式(22)および(23)より、式(24)が得られる。
【0166】
【数24】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0167】
さらに、式(21)の残差方程式における生徒データxij、タップ係数wj、教師データyi、および残差eiの関係を考慮すると、式(24)から、次のような正規方程式を得ることができる。
【0168】
【数25】
Figure 0003918518
Figure 0003918518
【0169】
なお、式(25)に示した正規方程式は、行列(共分散行列)Aおよびベクトルvを、
【数26】
Figure 0003918518
で定義するとともに、ベクトルWを、数19で示したように定義すると、式
Figure 0003918518
で表すことができる。
【0170】
式(25)における各正規方程式は、生徒データxijおよび教師データyiのセットを、ある程度の数だけ用意することで、求めるべきタップ係数wjの数Jと同じ数だけたてることができ、従って、式(26)を、ベクトルWについて解くことで(但し、式(26)を解くには、式(26)における行列Aが正則である必要がある)、最適なタップ係数wjを求めることができる。なお、式(26)を解くにあたっては、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることが可能である。
【0171】
以上のように、生徒データと教師データを用いて、最適なタップ係数wjを求める学習をしておき、さらに、そのタップ係数wjを用い、式(19)により、教師データyに近い予測値E[y]を求めるのが適応処理である。
【0172】
なお、適応処理は、低倍率画像には含まれていないが、高倍率画像に含まれる成分が再現される点で、単なる補間とは異なる。即ち、適応処理では、式(19)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタを用いての単なる補間と同一に見えるが、その補間フィルタのタップ係数に相当するタップ係数wが、教師データyを用いての、いわば学習により求められるため、高倍率画像に含まれる成分を再現することができる。このことから、適応処理は、いわば画像の創造(解像度創造)作用がある処理ということができる。
【0173】
次に、図16は、上述のようなクラス分類適応処理を行うクラス分類適応処理回路によって実現されるスケール加工部113の構成例を示している。なお、ここでは、スケール加工部113は、全方位画像データを、所定の固定倍率の画像データに変換するが、全方位画像データの倍率が所定の固定倍率よりも低い場合には、クラス分類適応処理によって、全方位画像データを、その倍率よりも高い固定倍率の画像データに変換し、逆に、全方位画像データの倍率が所定の固定倍率よりも高い場合には、間引き等を行って、全方位画像データを、その倍率よりも低い固定倍率の画像データに変換するようになっており、図16は、全方位画像データを、その倍率よりも高い固定倍率の画像データに変換する部分を構成するクラス分類適応処理回路を示している。
【0174】
全方位カメラ102kが出力する画像データ(全方位画像データ)である低倍率画像データは、バッファ231に供給され、バッファ231は、そこに供給される低倍率画像データを一時記憶する。
【0175】
予測タップ抽出回路232は、後述する積和演算回路236において求めようとする固定倍率の画像データの画素(以下、適宜、固定倍率画素という)を、順次、注目画素とし、さらに、その注目画素を予測するのに用いる低倍率画像データの画素を、バッファ231から抽出し、予測タップとする。
【0176】
即ち、予測タップ抽出回路232は、例えば、注目画素としての固定倍率画素に対応する位置に対して近い位置にある低倍率画素の幾つかを、予測タップとして、バッファ231から読み出す。
【0177】
そして、予測タップ抽出回路232は、注目画素について、予測タップを得ると、その注目画素についての予測タップを、積和演算回路236に供給する。
【0178】
ここで、予測タップ抽出回路232には、制御回路237から制御信号が供給されるようになっており、予測タップ抽出回路232は、制御回路237からの制御信号にしたがって、予測タップを構成する低倍率画素、即ち、予測タップの構造を決定する。
【0179】
即ち、制御回路237には、全方位カメラ102kの撮像装置111が出力する撮像情報が供給されるようになっており、制御回路237は、その撮像情報のうちの、例えば、ズーム情報に基づいて、そのズーム情報が表す倍率に適した処理が行われるようにするための制御信号を生成し、予測タップ抽出回路232、クラスタップ抽出回路233、および係数記憶部235に供給する。
【0180】
具体的には、制御回路237は、例えば、ズーム情報が表すズーム倍率が小さいほど、注目画素に対応する位置からより近い位置にある低倍率画素を用いて予測タップを構成することを指示する制御信号(ズーム倍率が大きいほど、注目画素に対応する位置からより遠い位置にある低倍率画素を用いて予測タップを構成することを指示する制御信号)を生成し、予測タップ抽出回路232に供給する。
【0181】
従って、予測タップ抽出回路232は、このような制御信号にしたがい、低倍率画像のズーム倍率によって異なる構造の予測タップを構成する。
【0182】
一方、クラスタップ抽出回路233は、注目画素を、幾つかのクラスのうちのいずれかに分類するためのクラス分類に用いる低倍率画素を、バッファ231から抽出し、クラスタップとする。
【0183】
ここで、クラスタップ抽出回路233も、制御回路237から供給される制御信号にしたがい、クラスタップを構成させる低倍率画素、即ち、クラスタップの構造を決定する。
【0184】
即ち、制御回路237は、例えば、クラスタップ抽出回路233に対して、予測タップ抽出回路232に対するのと同様の制御信号を供給するようになっており、従って、クラスタップ抽出回路233は、ズーム情報が表すズーム倍率が小さいほど、注目画素に対応する位置からより近い位置にある低倍率画素を用いてクラスタップを構成する(ズーム倍率が大きいほど、注目画素に対応する位置からより遠い位置にある低倍率画素を用いてクラスタップを構成する)。
【0185】
なお、ここでは、説明を簡単にするために、例えば、予測タップ抽出回路232で得られる予測タップと、クラスタップ抽出回路233で得られるクラスタップとは、同一のタップ構造を有するものとする。但し、勿論、予測タップとクラスタップとは、独立(別)のタップ構造を有するものとすることが可能である。
【0186】
クラスタップ抽出回路233において得られる、注目画素についてのクラスタップは、クラス分類回路234に供給される。クラス分類回路234は、クラスタップ抽出回路233からのクラスタップに基づき、注目画素をクラス分類し、その結果得られるクラスに対応するクラスコードを出力する。
【0187】
ここで、クラス分類を行う方法としては、例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)等を採用することができる。
【0188】
ADRCを用いる方法では、クラスタップを構成する画素の画素値が、ADRC処理され、その結果得られるADRCコードにしたがって、注目画素のクラスが決定される。
【0189】
なお、KビットADRCにおいては、例えば、クラスタップを構成する画素値の最大値MAXと最小値MINが検出され、DR=MAX-MINを、集合の局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、クラスタップを構成する画素がKビットに再量子化される。即ち、クラスタップを構成する各画素の画素値から、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)される。そして、以上のようにして得られる、クラスタップを構成するKビットの各画素の画素値を、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。従って、クラスタップが、例えば、1ビットADRC処理された場合には、そのクラスタップを構成する各画素の画素値は、最小値MINが減算された後に、最大値MAXと最小値MINとの平均値で除算され、これにより、各画素の画素値が1ビットとされる(2値化される)。そして、その1ビットの画素値を所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
【0190】
なお、クラス分類回路234には、例えば、クラスタップを構成する画素のレベル分布(画素値分布)のパターンを、そのままクラスコードとして出力させることも可能であるが、この場合、クラスタップが、N個の画素で構成され、各画素に、Kビットが割り当てられているとすると、クラス分類回路234が出力するクラスコードの場合の数は、(2NK通りとなり、画素のビット数Kに指数的に比例した膨大な数となる。
【0191】
従って、クラス分類回路234においては、クラスタップの情報量を、上述のADRC処理や、あるいはベクトル量子化等によって圧縮してから、クラス分類を行うのが好ましい。
【0192】
また、ここでは、低倍率画素だけを用いてクラス分類を行うようにしが、クラス分類は、低倍率画素とともに(または、低倍率画素ではなく)、撮像情報に含まれるズーム情報や露出時間等を、クラスタップとして行うことが可能である。
【0193】
クラス分類回路234が出力するクラスコードは、係数記憶部235に、アドレスとして与えられる。
【0194】
係数記憶部235は、学習処理が行われることにより得られるタップ係数を記憶しており、クラス分類回路234が出力するクラスコードに対応するアドレスに記憶されているタップ係数を、積和演算回路236に出力する。
【0195】
なお、係数記憶部235には、後述するように、複数セットの教師データと生徒データを用いた学習を行うことにより得られる複数セットのタップ係数が記憶されている。係数記憶部235において、複数セットのタップ係数のうち、どのセットのタップ係数を用いるかは、制御回路237からの制御信号にしたがって決定される。
【0196】
即ち、係数記憶部235は、例えば、複数バンクで構成されており、各バンクには、複数のズーム倍率の範囲ごとに学習を行うことにより得られた複数セットのタップ係数のうちの対応するセットが記憶されている。制御回路237は、撮像情報におけるズーム情報に基づいて、そのズーム情報が表すズーム倍率に対応するバンクを指示する制御信号を生成し、係数記憶部235に供給する。係数記憶部235は、制御回路237からの制御信号にしたがってバンク切り換えを行うことにより、使用するバンクを選択し、その選択したバンクに記憶されているタップ係数のセットの中から、クラス分類回路234より供給されるクラスコードに対応するタップ係数を、積和演算回路236に出力する。
【0197】
積和演算回路236は、予測タップ抽出回路232が出力する予測タップと、係数記憶部235が出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタップ係数とを用いて、式(19)に示した線形予測演算(積和演算)を行い、その演算結果を、注目画素となっている固定倍率画素の画素値として出力する。
【0198】
次に、図17は、図16の係数記憶部235に記憶させるタップ係数の学習処理を行う学習装置の一実施の形態の構成例を示している。
【0199】
教師データメモリ242には、学習に用いられる学習用データが供給される。ここで、学習用データとしては、固定倍率の画像データ(以下、適宜、固定倍率画像データという)が用いられる。
【0200】
教師データメモリ242は、そこに供給される、学習用データとしての固定倍率画像データを、学習の教師となる教師データとして記憶する。そして、生徒データ生成回路243は、制御回路251から供給される制御信号にしたがい、教師データメモリ242に記憶された教師データから、学習の生徒となる生徒データを生成する。
【0201】
即ち、制御回路251には、複数のズーム倍率の範囲が設定されており、制御回路251は、その複数のズーム倍率の範囲のうちの、ある範囲を、注目範囲として選択する。そして、制御回路251は、その注目範囲のズーム倍率の代表値(例えば、注目範囲内のズーム倍率の中心値)を決定し、そのズーム倍率の代表値に基づいて、制御信号を生成して、生徒データ生成回路243、予測タップ抽出回路245、およびクラスタップ抽出回路246に供給する。
【0202】
具体的には、制御回路251は、教師データメモリ242に記憶された教師データとしての固定倍率画像データを、代表値のズーム倍率の画像データとするための間引き率を計算し、その間引き率で、教師データを間引くことを指示する制御信号を、生徒データ生成回路243に供給する。
【0203】
生徒データ生成回路243は、上述のような制御信号にしたがい、教師データメモリ242に記憶された教師データを間引き、これにより、代表値のズーム倍率の画像データを、生徒データとして生成する。この生徒データは、生徒データ生成回路243から生徒データメモリ244に供給されて記憶される。
【0204】
教師データメモリ242に記憶された教師データについて、生徒データが求められ、生徒データメモリ244に記憶されると、予測タップ抽出回路245は、教師データメモリ242に記憶された教師データを、順次、注目画素とし、さらに、その注目画素を予測するのに用いる生徒データを、生徒データメモリ244から抽出し、予測タップとする。
【0205】
ここで、制御回路251は、代表値のズーム倍率に基づいて、図16の制御回路237と同様の制御信号を生成し、予測タップ抽出回路245に供給するようになっている。そして、予測タップ抽出回路245は、制御回路251から供給される制御信号にしたがい、図16の予測タップ抽出回路232における場合と同一の予測タップを構成する。
【0206】
以上のようにして、予測タップ抽出回路245で得られた予測タップは、正規方程式加算回路248に供給される。
【0207】
一方、クラスタップ抽出回路246は、注目画素のクラス分類に用いる生徒データを、生徒データメモリ244から抽出し、クラスタップとして、クラス分類回路247に供給する。
【0208】
ここで、制御回路251は、代表値のズーム倍率に基づいて、図16の制御回路237と同様の制御信号を生成し、クラスタップ抽出回路246に供給するようになっている。そして、クラスタップ抽出回路246は、制御回路251から供給される制御信号にしたがい、図16のクラスタップ抽出回路233における場合と同一のクラスタップを構成する。
【0209】
クラス分類回路247は、クラスタップ抽出回路246から、注目画素についてのクラスタップが供給されると、そのクラスタップを用い、図16のクラス分類回路234と同一のクラス分類を行い、注目画素のクラスを表すクラスコードを、正規方程式加算回路248に供給する。
【0210】
正規方程式加算回路248は、教師データメモリ242から、注目画素となっている教師データを読み出し、予測タップ抽出回路245からの予測タップを構成する生徒データ、および注目画素としての教師データを対象とした足し込みを、クラス分類回路247から供給されるクラスごとに行う。
【0211】
即ち、正規方程式加算回路248は、クラス分類回路247から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)を用い、式(26)の行列Aにおける各コンポーネントとなっている、生徒データどうしの乗算(xinim)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
【0212】
さらに、正規方程式加算回路248は、やはり、クラス分類回路247から供給されるクラスコードに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)および注目画素(教師データ)を用い、式(26)のベクトルvにおける各コンポーネントとなっている、生徒データと教師データの乗算(xini)と、サメーション(Σ)に相当する演算を行う。
【0213】
正規方程式加算回路248は、以上の足し込みを、教師データメモリ242に記憶された教師データすべてを注目画素として行い、これにより、各クラスについて、式(26)に示した正規方程式をたてる。
【0214】
その後、タップ係数決定回路249は、正規方程式加算回路248においてクラスごとに生成された正規方程式を解くことにより、クラスごとに、タップ係数を求め、係数メモリ250の、各クラスに対応するアドレスに供給する。これにより、係数メモリ250では、タップ係数決定回路249から供給されるクラスごとのタップ係数が記憶される。
【0215】
なお、学習用データとして用意する画像データによっては、正規方程式加算回路248において、タップ係数を求めるのに必要な数の正規方程式が得られないクラスが生じる場合があり得るが、タップ係数決定回路249は、そのようなクラスについては、例えば、デフォルトのタップ係数を出力する。
【0216】
以上のようにして、注目範囲のズーム倍率について、タップ係数のセットが求められると、制御回路251は、注目範囲を、他のズーム倍率の範囲に変更し、図17の学習装置では、以下、同様の処理が繰り返される。これにより、制御回路251に設定されている複数のズーム倍率の範囲それぞれに対応するタップ係数のセットが求められる。
【0217】
次に、図18は、図3の座標演算部125の構成例を示している。
【0218】
座標演算部125は、検索部261および撮像ポイント算出部262から構成されており、制御部118(図3)からの要求に応じて、所望の被写体を撮像する位置(座標)(例えば、緯度と経度など)としての撮像ポイントを計算する。
【0219】
即ち、検索部261には、被写体情報が供給されるようになっている。この被写体情報は、例えば、操作部115が、ユーザによって操作されることにより入力され、制御部118を介して、検索部261に供給される。ここで、被写体情報は、所望の被写体を特定するための情報で、被写体の名前(例えば、「東京タワー」や「国会議事堂」など)や、住所などを用いることができる。
【0220】
検索部261は、被写体情報を受信すると、地図データベース124に記憶された地図データを参照し、その被写体情報によって特定される被写体の位置(座標)(例えば、緯度と経度など)を検索する。そして、検索部261は、被写体の位置(以下、適宜、被写体ポイントという)を、撮像ポイント算出部262に供給する。
【0221】
ここで、図2で説明したように、図1の移動体システムにおいては、第1乃至第3の3つの機能が実現される。この第1乃至第3の機能のうち、第1の機能については、撮像ポイントを決定する必要がなく、撮像ポイントを決定する必要があるのは、第2および第3の機能を実現する場合だけである。
【0222】
第2の機能を実現する場合、即ち、所望の被写体を、所望の視点方向vから見た画像を得る場合には、次のようにして、撮像ポイントが求められる。
【0223】
即ち、この場合、所望の被写体について、所望の視点方向vを表す視点情報が、ユーザが操作部115を操作することによって入力される。
【0224】
この視点情報は、制御部118を介して、撮像ポイント算出部262に供給される。
【0225】
撮像ポイント算出部262は、第2の機能を実現する場合、検索部261からの被写体ポイントの位置にある被写体を、視点情報が表す視点方向vから見た画像を撮像するのに適した位置としての撮像ポイントを算出する。
【0226】
即ち、撮像ポイント算出部262は、地図データベース124に記憶された地図データを参照することにより、例えば、図19に示すように、被写体を撮像するのに適した場所の範囲として、被写体ポイントから距離Rp2以上離れており、かつ、距離Rp1より近い、いわゆるドーナツ状の範囲(以下、適宜、適切範囲という)を設定する。
【0227】
さらに、撮像ポイント算出部262は、被写体ポイントに対して、視点情報が表す視点方向vから向かう線分と、移動体101kが移動することのできる道路等との交点のうち、適切範囲内にあるものすべてを、撮像ポイントの候補として検出する。
【0228】
そして、撮像ポイント算出部262は、撮像ポイントの候補から、例えば、任意の1つを選択し、その選択した撮像ポイントを、制御部118に供給する。
【0229】
なお、ここでは、説明を簡単にするため、第2の機能を実現するにあたって、視点方向v上の1つの位置だけを撮像ポイントとするようにしたが、視点方向v上の複数の位置を撮像ポイントとすることも可能である。また、複数の撮像ポイントの候補から、1つの撮像ポイントを選択する方法としては、例えば、被写体ポイントから最も近いまたは遠いものを選択する方法等がある。
【0230】
第3の機能を実現する場合、即ち、所望の被写体を、視点を変えながら見渡した視点可変画像を得る場合には、次のようにして、撮像ポイントが求められる。
【0231】
即ち、撮像ポイント算出部262は、第3の機能を実現する場合、地図データベース124に記憶された地図データを参照することにより、例えば、図20(A)に示すように、検索部261から供給される被写体ポイントを中心とし、被写体を撮像するのに適した距離R(例えば、図19における距離Rp1とRp2の平均値など)を半径とする円を求め、その円(円周)と、移動体101kが移動することのできる道路等との交点を求める。そして、撮像ポイント算出部262は、その交点のすべてを撮像ポイントとして求め、制御部118に供給する。
【0232】
ここで、被写体を、視点を変えながら見渡した視点可変画像を得るには、理想的には、その被写体を、その360度の各方向から、いわば万遍なく撮像した画像が必要となる。
【0233】
しかしながら、被写体を、その360度の各方向から見ることのできるすべての位置が、被写体ポイントを中心とした、距離Rを半径とする円と、移動体101kが移動することのできる道路等との交点として、必ずしも得られるとは限らない。
【0234】
即ち、被写体ポイントを中心とした、距離Rを半径とする円と、移動体101kが移動することのできる道路等との交点を、撮像ポイントとするのでは、被写体ポイントから同一距離にある撮像ポイントを得ることはできるが、道路の存在状況によっては、被写体を、特定の方向から見ることのできる撮像ポイントが得られない場合がある。
【0235】
そこで、撮像ポイント算出部262では、第3の機能を実現する場合、例えば、図20(B)に示すようにして、撮像ポイントを求めるようにすることができる。
【0236】
即ち、この場合、撮像ポイント算出部262は、被写体ポイントを中心とする360度の方向を、幾つかの方向に等分する。ここで、図20(B)の実施の形態では、被写体ポイントの中心とする360度の方向が、45度ずつ異なる8つの方向に等分されている。
【0237】
そして、撮像ポイント算出部262は、その8つの方向それぞれが視点情報であるとして、その8つの方向それぞれについて、図19で説明した場合と同様に、撮像ポイントを求める。この場合、被写体を、45度ずつ異なる方向から見ることのできる8つの撮像ポイントが得られることになる。即ち、この場合、被写体ポイントから各撮像ポイントまでの距離は、一般に同一にならないが、被写体を、その360度の各方向から万遍なく見ることのできる撮像ポイントを得ることができる。
【0238】
次に、図21は、図3の画像データベース114に、全方位画像データが記憶されるときのフォーマットを示している。
【0239】
画像データベース114においては、例えば、1枚の全方位画像データが、図21に示すように、ヘッダ部とデータ部を設けて管理される。
【0240】
ヘッダ部には、画像ID(Identification)、属性情報、撮像情報等が配置され、データ部には、画像データ(全方位画像データ)が配置される。
【0241】
なお、画像IDは、例えば、そのデータ部に配置される全方位画像データについての固有のIDであり、制御部118が、画像データベース114に登録する。画像IDとしては、例えば、対応する全方位画像データを撮像した移動体101kの移動体ID、その撮像を行った年月日、その年月日における何枚目の撮像であるか、などの情報を組み合わせたものを用いることが可能である。ここで、移動体101kの移動体IDは、移動体101kごとにユニークなIDで、例えば、制御部118が記憶しているものとする。
【0242】
属性情報は、データ部に配置された全方位画像データの各種の属性の情報を表す。属性情報としては、例えば、全方位画像データに含まれる被写体を特定する被写体情報や、被写体ポイント、全方位画像データを撮像した撮像ポイント、その撮像ポイントから見た被写体の方向(視点方向)を表す視点情報等がある。なお、属性情報は、制御部118によって、画像データベース114に登録される。
【0243】
撮像情報は、上述したように、撮像装置111が出力する、その撮像装置111の設定に関する情報であり、スケール加工部113によって、全方位画像データとともに、画像データベース114に登録される。
【0244】
なお、移動体101kは、他の移動体101k'の全方位カメラ102kで撮像された画像データや、他の移動体101k'が、さらに他の移動体101k''から受信して、その画像データベース114(移動体101k'の画像データベース114)に記憶した画像データを受信することができるようになっており、移動体101kの画像データベース114には、自身の全方位カメラ102kで撮像された画像データの他、上述したようして、他の移動体101k'から受信した画像データも記憶されるようになっている。
【0245】
次に、図22は、図3の表示画像加工部119の構成例を示している。
【0246】
画像メモリ271には、制御部118から画像データ(全方位画像データ、または全方位画像データの一部を切り出して得られる画像データ)が供給されるようになっており、画像メモリ271は、その画像データを記憶する。
【0247】
なお、画像メモリ271には、画像データとともに、その画像データについての、図21に示したヘッダ部に配置された情報(以下、適宜、ヘッダ情報という)も供給されるようになっており、画像メモリ271は、画像データを、そのヘッダ情報とともに記憶する。
【0248】
また、画像メモリ271は、複数枚の全方位画像データ(ヘッダ情報も含む)を記憶することのできる記憶容量を有している。
【0249】
スケール加工部272は、例えば、図3のスケール加工部113と同様に構成されており、制御部118からの制御にしたがい、画像メモリ271に記憶された画像データを、拡大または縮小する。
【0250】
即ち、例えば、ユーザが操作部115を操作することによって、画像の拡大または縮小を指示した場合には、制御部118は、その指示にしたがって、スケール加工部272を制御することにより、画像メモリ271に記憶された画像データを拡大または縮小する。
【0251】
また、スケール加工部272は、画像メモリ271に複数の画像データが記憶された場合に、必要に応じて、その複数の画像データを、その画像データに表示されている被写体の大きさを一定にするように拡大または縮小する。
【0252】
即ち、第3の機能では、所望の被写体を、視点を変えながら見渡した視点可変画像を生成するため、画像メモリ271には、図20で説明したような、同一の被写体を、複数の方向から撮像した複数の画像データが、画像メモリ271に記憶される。
【0253】
この同一の被写体を、複数の方向から撮像した複数の画像データ(以下、適宜、異方向画像データという)が、図20(A)に示したように、被写体ポイントから同一の距離だけ離れた撮像ポイントで撮像されたものである場合には、各撮像ポイントにおける撮像時のズーム倍率が異なっていても、スケール加工部113において、同一のズーム倍率(固定倍率)の画像データに変換されるから、各異方向画像データに写っている被写体の大きさ(スケール)は、同一になる。
【0254】
しかしながら、複数の異方向画像データが、図20(B)に示したように、被写体ポイントからの距離が異なる複数の撮像ポイントで撮像されたものである場合には、スケール加工部113において、その複数の異方向画像データのズーム倍率を同一に変換しても、各異方向画像データに写っている被写体の大きさは同一にならない。即ち、各異方向画像データに写っている被写体の大きさは、その異方向画像データを撮像した撮像ポイントが、被写体ポイントから、どれだけ離れているかによって異なるものとなる。
【0255】
そこで、スケール加工部272は、画像メモリ271に、複数の異方向画像データが記憶された場合には、その複数の異方向画像データに写っている同一の被写体の大きさ(スケール)をあわせるために、画像メモリ271に記憶された異方向画像データを拡大または縮小する。
【0256】
なお、この場合、各異方向画像データの拡大率または縮小率は、そのヘッダ情報に含まれる撮像ポイントと被写体ポイントとの間の距離に基づき、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データに写っている同一の被写体の大きさ(スケール)を同一にするように決定される。
【0257】
スケール加工部272は、以上のようにして、画像メモリ271に記憶された画像データを拡大または縮小すると、その拡大または縮小後の画像データを、例えば、画像メモリ271の、元の画像データに上書きする形で書き込む。
【0258】
対応画素演算部273は、制御部118からの制御にしたがい、第3の機能を実現する場合において、画像メモリ271に記憶された複数枚の異方向画像データにおける、対応する画素どうしを検出する。
【0259】
即ち、対応画素演算部273は、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データそれぞれのヘッダ情報の中の視点情報を参照することにより、視点情報が表す視点方向が、ある方向を基準方向として、時計回りまたは反時計回り方向になる順番(以下、適宜、視点方向順という)を認識する。さらに、対応画素演算部273は、視点方向順で、i+1番目の異方向画像データに写っている被写体部分の各画素が、i番目の異方向画像データに写っている被写体部分のどの画素に対応するかを検出する。
【0260】
なお、この対応する画素の検出は、例えば、いわゆるブロックマッチングなどを用いて行うことが可能である。
【0261】
対応画素演算部273は、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データすべてについて、上述したような画素の対応関係を検出すると、その画素の対応関係を、画像生成部274に供給する。
【0262】
画像生成部274は、第1の機能または第2の機能を実現する場合には、画像メモリ271に記憶された画像データを読み出し、表示メモリ276に供給する。
【0263】
また、画像生成部274は、第3の機能を実現する場合には、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データを用いて、視点を時計回りまたは反時計回り方向に変えながら、被写体を見渡した視点可変画像データを生成する。
【0264】
即ち、画像生成部274は、視点方向順の異方向画像データを、対応画素演算部273から供給される画素の対応関係に基づいて、対応する画素どうしを対応させるように空間方向の位置あわせをしながら、動画のフレームとして並べることにより、視点を時計回りまたは反時計回り方向に変えながら被写体を撮像したならば得られるであろう動画データとしての視点可変画像データを生成する。
【0265】
なお、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データを、視点方向順に、順次、第1フレーム、第2フレーム、・・・として配置して、動画データとしての視点可変画像データを生成した場合には、異方向画像データの枚数や、撮像ポイントの粗密によって、視点可変画像データが、滑らかな動画にならないことがある。
【0266】
そこで、画像生成部274は、画像メモリ271に記憶された複数の異方向画像データを、その視点方向に対応した順番のフレームに配置するようになっている。
【0267】
即ち、例えば、フレームレートを30フレーム/秒として、3秒間で、被写体の周囲を1周する(360度回転する)ような視点可変画像データを生成するとした場合、視点可変画像データは、90フレーム(=30フレーム/秒×3秒)で構成する必要があり、さらに、その視点可変画像データの隣接フレーム間における視点方向の変化は、4度(=360度/90フレーム)とする必要がある。
【0268】
従って、この場合、画像生成部274は、視点方向が4×(i−1)度に最も近い異方向画像データを、第iフレームに配置する。
【0269】
但し、この場合、異方向画像データが配置されないフレームが生ずることがある。そこで、画像生成部274は、異方向画像データが配置されないフレーム(以下、適宜、未配置フレームという)については、補間フレーム生成部275を制御することにより、異方向画像データが配置されるフレーム(以下、適宜、既配置フレームという)を用いて補間を行わせ、未配置フレームに配置する画像データを生成させる。即ち、補間フレーム生成部275は、例えば、未配置フレームから最も近い位置にある、時間的に先行する既配置フレームと、時間的に後行する既配置フレームとを用いて補間を行い、未配置フレームの画像データを生成する。なお、この未配置フレームの補間は、その未配置フレームから、その補間に用いられる、時間的に先行または後行する既配置フレームそれぞれまでの時間的距離を考慮して行われる。
【0270】
ここで、補間フレーム生成部275では、既配置フレームの画像データを用いて、単なる補間を行うことにより、未配置フレームの画像データを生成する他、例えば、既配置フレームの画像データを用いて、上述のクラス分類適応処理を行うことにより、未配置フレームの画像データを生成するようにすることが可能である。
【0271】
画像生成部274は、上述のようにして必要な補間等を行い、動画データとしての視点可変画像データを最終的に完成すると、その視点可変画像データを、表示メモリ276に供給して記憶させる。
【0272】
表示メモリ276に記憶された画像データは、表示部122(図3)に供給されて表示される。
【0273】
次に、図3の移動体101kが行う処理について説明する。
【0274】
なお、移動体101kが行う処理は、その移動体101kが、いわば主の移動体(以下、主移動体という)となり、他の移動体101k'が、いわば従の移動体(以下、従移動体という)となって、その従移動体としての移動体101k'に対して各種の要求を行う処理と、他の移動体101k'が主移動体となった場合に、その主移動体の要求に応じて行う処理とに、大きく分けることができる。
【0275】
そこで、以下では、移動体101kを主移動体とするとともに、移動体101k'を従移動体として、主移動体としての移動体101kが行う処理(主移動体の処理)と、従移動体としての移動体101k'が行う処理(従移動体の処理)について説明する。
【0276】
まず、図23のフローチャートを参照して、主移動体の処理について説明する。
【0277】
まず最初に、ステップS201において、制御部118は、ユーザUkが操作部115を操作することにより、何らかの入力を行ったかどうかを判定する。ステップS201において、何らの入力も行われていないと判定された場合、ステップS201に戻る。
【0278】
また、ステップS201において、ユーザUkによって、何らかの入力が行われたと判定された場合、ステップS202に進み、制御部118は、そのユーザUkからの入力が、何を要求するものであるかを判定する。
【0279】
ステップS202において、ユーザUkからの入力が、全方位画像データを要求するものであると判定された場合、ステップS203に進み、後述する全方位画像取得処理が行われ、ステップS201に戻る。
【0280】
また、ステップS202において、ユーザUkからの入力が、所望の被写体を、所望の視点方向から撮像した画像データ(以下、適宜、視点指定画像データという)を要求するものであると判定された場合、ステップS204に進み、後述する視点指定画像取得処理が行われ、ステップS201に戻る。
【0281】
さらに、ステップS202において、ユーザUkからの入力が、視点可変画像データを要求するものであると判定された場合、ステップS205に進み、後述する視点可変画像取得処理が行われ、ステップS201に戻る。
【0282】
なお、上述の第1乃至第3の機能は、ステップS203における全方位画像取得処理、ステップS204における視点指定画像取得処理、ステップS205における視点可変画像取得処理に、それぞれ対応する。
【0283】
次に、図24のフローチャートを参照して、図23のステップS203における全方位画像取得処理について説明する。
【0284】
全方位画像取得処理では、まず最初に、ステップS211において、制御部118は、ユーザUkが操作部115を操作することにより、他の移動体(従移動体)を特定する移動体IDの入力があったかどうかを判定する。
【0285】
ステップS211において、ユーザUkによる移動体IDの入力がなかったと判定された場合、ステップS212に進み、制御部118は、全方位カメラ102kの撮像装置111に対して、撮像の要求を行う。撮像装置111は、制御部118からの要求に応じて、全方位画像データを撮像し、A/D変換部112を介して、スケール加工部113に供給する。
【0286】
スケール加工部113は、全方位カメラ102kから、全方位画像データが供給されると、ステップS213において、その全方位画像データを、固定倍率の全方位画像データに変換し(スケール加工し)、ステップS214に進み、画像データベース114に供給して登録する。
【0287】
その後、ステップS215に進み、制御部118は、直前のステップS214で画像データベース114に登録された全方位画像データを読み出し、画像変換部127に供給して、その全方位画像データの歪みを除去する画像変換を行わせる。
【0288】
そして、ステップS216に進み、制御部118は、画像変換後(歪み除去後)の全方位画像データを、表示画像加工部119に供給し、表示部122に表示させる画像データ(以下、適宜、表示データという)を生成させる。
【0289】
即ち、この場合、表示画像加工部119(図22)では、画像メモリ271において、制御部118からの全方位画像データが記憶される。この画像メモリ271に記憶された全方位画像データは、必要に応じて、スケール加工部272において、そのスケールが調整され、画像生成部274を介して、表示メモリ276に供給される。
【0290】
表示メモリ276は、画像生成部274を介して供給される全方位画像データを、表示データとして記憶し、表示部122に供給する。これにより、ステップS216では、表示部122において、全方位画像データが表示され、全方位画像取得処理を終了する。
【0291】
従って、この場合、表示部122では、主移動体が、現在地で撮像した全方位画像データ(静止画)が表示される。
【0292】
一方、ステップS211において、ユーザUkによる移動体IDの入力があったと判定された場合、ステップS217に進み、制御部118は、送信部116を制御することにより、画像データを要求するリクエスト信号を、それに、ユーザUkが入力した移動体IDを含めて送信させる。
【0293】
この場合、後述するように、リクエスト信号に含まれる移動体IDによって特定される移動体(従移動体)は、現在地における全方位画像データを撮像して、主移動体である移動体101kに送信してくるので、ステップS218において、受信部117が、その全方位画像データが送信されてくるのを待って受信する。なお、従移動体は、全方位画像データを、図21に示した画像データベース114の記憶フォーマットと同様のフォーマットで送信してくるようになっている。
【0294】
その後、ステップS214に進み、受信部117で受信された全方位画像データは、画像データベース114に供給されて登録される。そして、以後、ステップS215,S216において、上述した場合と同様の処理が行われ、全方位画像取得処理を終了する。
【0295】
従って、この場合、表示部122では、ユーザUkが入力した移動体IDによって特定される従移動体が、現在地で撮像した全方位画像データ(静止画)が表示される。
【0296】
次に、図25のフローチャートを参照して、図23のステップS204における視点指定画像取得処理について説明する。
【0297】
まず最初に、ステップS211において、制御部118は、表示部122を制御することにより、被写体情報と視点情報の入力を要求するメッセージを表示させ、ステップS222に進み、制御部118は、ユーザUkが操作部115を操作することにより、被写体情報と視点情報を入力したかどうかを判定する。
【0298】
ステップS222において、被写体情報および視点情報の入力が行われていないと判定された場合、ステップS211に戻り、再度、ユーザに対して、被写体情報および視点情報の入力が要求される。
【0299】
また、ステップS222において、被写体情報および視点情報の入力があったと判定された場合、ステップS223に進み、制御部118は、その被写体情報および視点情報を、座標演算部125に供給し、撮像ポイントを計算させる。即ち、この場合、座標演算部125は、図19で説明したようにして、1つの撮像ポイントを求め、制御部118に供給する。
【0300】
制御部118は、座標演算部125からの撮像ポイントを、記憶部121に供給して記憶させ、ステップS224に進み、画像データベース114を参照することにより、ステップS223で得られた撮像ポイントから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写った全方位画像データが、既に登録されているかどうかを判定する。なお、この判定は、画像データベース114におけるヘッダ部(図21)の情報(ヘッダ情報)を参照することによって行うことができる。
【0301】
ステップS224において、ステップS223で得られた撮像ポイントから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写った全方位画像データが、画像データベース114に、既に登録されていると判定された場合、即ち、ユーザUkが入力した視点情報が表す視点方向から、同じくユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体を見た場合の全方位画像データを、過去に、自身で撮像したか、または、他の移動体から受信したことがあり、その全方位画像データが、画像データベース114に既に登録されている場合、ステップS225に進み、制御部118は、その全方位画像データを、画像データベース114から読み出し、ステップS232に進む。
【0302】
また、ステップS224において、ステップS223で得られた撮像ポイントから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写った全方位画像データが、画像データベース114に登録されていないと判定された場合、ステップS226に進み、比較部120は、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントと一致するかどうかを判定する。
【0303】
即ち、ステップS226では、比較部120において、位置検出部123で検出されている現在地が、ステップS223で記憶部121に記憶された撮像ポイントと一致するかどうかが判定される。
【0304】
ステップS226において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントと一致すると判定された場合、即ち、主移動体自身が、撮像ポイントに位置している場合、ステップS227に進み、制御部118は、全方位カメラ102kの撮像装置111に対して、撮像の要求を行う。撮像装置111は、制御部118からの要求に応じて、全方位画像データを撮像し、A/D変換部112を介して、スケール加工部113に供給する。
【0305】
スケール加工部113は、全方位画像データが供給されると、ステップS228において、その全方位画像データを、固定倍率の全方位画像データに変換し(スケール加工し)、ステップS229に進み、画像データベース114に供給して登録する。そして、制御部118は、ステップS229で画像データベース114に登録された全方位画像データを読み出し、ステップS232に進む。
【0306】
一方、ステップS226において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントと一致しないと判定された場合、ステップS230に進み、制御部118は、送信部116を制御することにより、画像データを要求するリクエスト信号を、それに、ステップS223で求められた撮像ポイントを含めて送信させる。
【0307】
この場合、後述するように、リクエスト信号に含まれる撮像ポイントを現在地とする移動体(従移動体)は、現在地(従って、撮像ポイント)における全方位画像データを撮像等して、主移動体である移動体101kに送信してくるので、ステップS231において、受信部117が、その全方位画像データが送信されてくるのを待って受信する。
【0308】
なお、この場合、複数の従移動体それぞれにおいて、後述する図27の従移動体の処理が行われることにより、リクエスト信号に含まれる撮像ポイントから撮像した同一の全方位画像データが送信されてくることが考えられるが、このように、同一の全方位画像データが、複数の従移動体から送信されてきた場合は、受信部117は、例えば、その複数の同一の全方位画像データのうちの1つを選択するようになっている。後述する図26のステップS250においても同様である。
【0309】
その後、ステップS229に進み、受信部117で受信された全方位画像データは、画像データベース114に供給されて登録される。そして、制御部118は、ステップS229で画像データベース114に登録した全方位画像データを読み出し、ステップS232に進む。
【0310】
ステップS232では、制御部118は、画像データベース114から読み出した全方位画像データ、即ち、ユーザUkが入力した視点情報が表す視点方向から、同じくユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体を見た場合の全方位画像データである視点指定画像データを、そのヘッダ情報とともに、切り出し部126に供給し、その視点指定画像データから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写っている部分を切り出させる。
【0311】
即ち、視点指定画像データである全方位画像データにおいて、被写体が写っている部分は、そのヘッダ情報の中の被写体ポイントと撮像ポイントとから認識することができる。そこで、切り出し部126は、視点指定画像データである全方位画像データから、被写体が写っている部分を含む、図9に示したような、中心点C1を中心とする円の円弧FC1およびFC2、並びに中心点C1を通る直線LC1およびLC2で囲まれる領域を切り出し、その切り出した領域の画像データ(以下、適宜、切り出し画像データという)を、制御部118に供給する。
【0312】
制御部118は、切り出し画像データを受信すると、ステップS233に進み、その切り出し画像データを、画像変換部127に供給して、その歪みを除去する画像変換を行わせる。
【0313】
そして、ステップS234に進み、制御部118は、画像変換後(歪み除去後)の切り出し画像データを、表示画像加工部119に供給し、表示データを生成させる。
【0314】
即ち、この場合、表示画像加工部119(図22)では、画像メモリ271において、制御部118からの切り出し画像データが記憶される。この画像メモリ271に記憶された切り出し画像データは、必要に応じて、スケール加工部272において、そのスケールが調整され、画像生成部274を介して、表示メモリ276に供給される。
【0315】
表示メモリ276は、画像生成部274を介して供給される切り出し画像データを、表示データとして記憶し、表示部122に供給する。これにより、ステップS234では、表示部122において、切り出し画像データが表示され、視点指定画像取得処理を終了する。
【0316】
従って、この場合、表示部122では、ユーザが所望する被写体を、ユーザが所望する視点方向から撮像した画像(静止画)が表示される。
【0317】
次に、図26のフローチャートを参照して、図23のステップS205における視点可変画像取得処理について説明する。
【0318】
まず最初に、ステップS241において、制御部118は、表示部122を制御することにより、被写体情報の入力を要求するメッセージを表示させ、ステップS242に進み、制御部118は、ユーザUkが操作部115を操作することにより、被写体情報を入力したかどうかを判定する。
【0319】
ステップS242において、被写体情報の入力が行われていないと判定された場合、ステップS241に戻り、再度、ユーザに対して、被写体情報の入力が要求される。
【0320】
また、ステップS242において、被写体情報の入力があったと判定された場合、ステップS243に進み、制御部118は、その被写体情報を、座標演算部125に供給し、撮像ポイントを計算させる。即ち、この場合、座標演算部125は、図20で説明したようにして、被写体情報によって特定される被写体を撮像する複数の撮像ポイントを求め、制御部118に供給する。
【0321】
制御部118は、座標演算部125からの複数の撮像ポイントを、記憶部121に供給して記憶させ、ステップS244に進み、画像データベース114を参照することにより、記憶部121に記憶された複数の撮像ポイントの中に、被写体情報によって特定される被写体についての撮影ポイントとして、画像データベース114に、既に登録されているものがあるかどうかを判定する。
【0322】
ステップS244において、記憶部121に記憶された撮像ポイントの中に、被写体情報によって特定される被写体についての撮影ポイントとして、画像データベース114に既に登録されているものがあると判定された場合、即ち、記憶部121に記憶された撮像ポイントから、被写体情報によって特定される被写体を撮像した全方位画像データが、画像データベース114に既に登録されている場合、ステップS245に進み、制御部118は、その全方位画像データを、画像データベース114から読み出し、ステップS246に進む。
【0323】
ステップS246では、制御部118は、画像データベース114から読み出した全方位画像データを、そのヘッダ情報とともに、切り出し部126に供給し、その全方位画像データから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写っている部分を切り出させる。
【0324】
即ち、上述したように、全方位画像データにおいて、被写体が写っている部分は、そのヘッダ情報の中の被写体ポイントと撮像ポイントとから認識することができるので、切り出し部126は、全方位画像データから、被写体が写っている部分を含む画像データを切り出し、その結果得られる切り出し画像データ(ヘッダ情報を含む)を、制御部118に供給する。
【0325】
制御部118は、このようにして、切り出し部126から供給される切り出し画像データを、その内蔵するメモリ(図示せず)に一時記憶し、ステップS247に進む。
【0326】
ステップS247では、制御部118は、記憶部121に記憶された複数の撮像ポイントのうち、ステップS245で画像データベース114から読み出した全方位画像データの撮像ポイントと一致するものを消去し、ステップS248に進む。
【0327】
即ち、これにより、記憶部121は、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体についての全方位画像データが得られていない視点方向にある撮像ポイントだけが記憶された状態となる。
【0328】
なお、記憶部121に記憶された複数の撮像ポイントの中に、被写体情報によって特定される被写体についての撮影ポイントとして、画像データベース114に、既に登録されているものが2以上ある場合には、上述のステップS245乃至S247の処理は、その既に登録されている2以上の撮像ポイントそれぞれについて行われる。
【0329】
一方、ステップS244において、記憶部121に記憶された撮像ポイントの中に、被写体情報によって特定される被写体についての撮影ポイントとして、画像データベース114に登録されているものがないと判定された場合、即ち、記憶部121に記憶された撮像ポイントから、被写体情報によって特定される被写体を撮像した全方位画像データが、画像データベース114に登録されていない場合、ステップS248に進み、制御部118は、送信部116を制御することにより、画像データを要求するリクエスト信号を、それに、記憶部121に記憶されている撮像ポイントを含めて送信させ、ステップS249に進む。
【0330】
ステップS249では、受信部117は、ステップS248で送信したリクエスト信号に対応して、移動体(従移動体)から、そのリクエスト信号に含まれるいずれかの撮像ポイントで撮像された全方位画像データが送信されてきたかどうかを判定し、送信されてきたと判定した場合、ステップS250に進み、受信部117は、その全方位画像データを受信する。そして、受信部117は、ステップS254に進み、ステップS250で受信した全方位画像データを、画像データベース114に供給して登録し、ステップS255に進む。
【0331】
一方、ステップS249において、移動体(従移動体)から、全方位画像データが送信されてきていないと判定された場合、ステップS251に進み、比較部120は、図25のステップS226における場合と同様にして、現在地が、記憶部121に記憶されたいずれかの撮像ポイントと一致するかどうかを判定する。
【0332】
ステップS251において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントのいずれとも一致しないと判定された場合、ステップS252乃至S256をスキップして、ステップS257に進む。
【0333】
また、ステップS251において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントのいずれかと一致すると判定された場合、即ち、主移動体自身が、撮像ポイントに位置している場合、ステップS252に進み、制御部118は、全方位カメラ102kの撮像装置111に対して、撮像の要求を行う。撮像装置111は、制御部118からの要求に応じて、全方位画像データを撮像し、A/D変換部112を介して、スケール加工部113に供給する。
【0334】
スケール加工部113は、上述のようにして、全方位画像データが供給されると、ステップS253において、その全方位画像データを、固定倍率の全方位画像データに変換し(スケール加工し)、ステップS254に進み、画像データベース114に供給して登録し、ステップS255に進む。
【0335】
ステップS255では、制御部118が、記憶部121に記憶された撮像ポイントのうち、ステップS254で画像データベース114に記憶された全方位画像データの撮像ポイントと一致するものを消去し、ステップS256に進む。
【0336】
ステップS256では、制御部118は、ステップS254で画像データベース114に登録した全方位画像データを読み出し、ステップS246における場合と同様に、そのヘッダ情報とともに、切り出し部126に供給する。これにより、切り出し部126は、制御部118からのヘッダ情報に基づき、同じく制御部118からの全方位画像データから、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体が写っている部分を切り出す。そして、切り出し部126は、その結果得られる切り出し画像データを、制御部118に供給し、制御部118は、切り出し部126から供給される切り出し画像データを、その内蔵するメモリに一時記憶して、ステップS257に進む。
【0337】
ステップS257では、制御部118は、記憶部121に撮像ポイントが記憶されていないか、または、ステップS248でリクエスト信号を送信してから所定の時間が経過したかどうかを判定する。ステップS257において、記憶部121に撮像ポイントが記憶されており、かつリクエスト信号を送信してから所定の時間が経過していないと判定された場合、ステップS249に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0338】
また、ステップS257において、記憶部121に撮像ポイントが記憶されていないか、またはリクエスト信号を送信してから所定の時間が経過したと判定された場合、即ち、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体を、ステップS243で求められた複数の撮像ポイントすべてから撮像した全方位画像データが得られるか、または、そのような全方位画像データが、リクエスト信号を送信してから所定の時間が経過しても得られなかった場合、ステップS258に進み、制御部118は、記憶部121の記憶内容をクリアし、ステップS259に進む。
【0339】
ステップS259では、制御部118は、その内蔵するメモリに記憶されている切り出し画像データすべてを、画像変換部127に供給し、その歪みを除去する画像変換を行わせる。
【0340】
そして、ステップS260に進み、制御部118は、画像変換後(歪み除去後)の切り出し画像データを、表示画像加工部119に供給し、表示データを生成させる。
【0341】
即ち、この場合、表示画像加工部119(図22)では、画像メモリ271において、制御部118から供給される切り出し画像データが、上述の異方向画像データとして記憶される。この画像メモリ271に記憶された異方向画像データは、必要に応じて、スケール加工部272において、そのスケールが調整される。
【0342】
そして、対応画素演算部273は、画像メモリ271に記憶された異方向画像データについて、上述したようにして、画素の対応関係を検出し、画像生成部274に供給する。
【0343】
画像生成部274は、画像メモリ271に記憶された異方向画像データを用い、対応画素演算部273からの画素の対応関係を参照しながら、視点可変画像データ、即ち、視点を時計回りまたは反時計回り方向に変えながら、ユーザUkが入力した被写体情報によって特定される被写体を撮像した画像データを生成し、表示データとして、表示メモリ276に供給される。
【0344】
表示メモリ276は、画像生成部274を介して供給される視点可変画像データを、表示データとして記憶し、表示部122に供給する。これにより、ステップS260では、表示部122において、動画データである視点可変画像データが表示され、視点可変画像取得処理を終了する。
【0345】
従って、この場合、表示部122では、ユーザが所望する被写体を、その周囲を一周しながら撮像したような動画が表示される。
【0346】
なお、表示画像加工部119(図22)の画像生成部274において、画像メモリ271に記憶された異方向画像データを用いて、視点可変画像データが生成される場合には、図22で説明したように、視点可変画像としての動画を構成するフレームのうち、画像メモリ271に記憶された異方向画像データが配置されないもの(未配置フレーム)については、その未配置フレームに配置する画像データが、補間フレーム生成部275において生成される。
【0347】
従って、視点可変画像は、未配置フレームが少ないほど動きが滑らかなもの(時間方向の解像度が高いもの)となるが、このことは、異方向画像データが多数集まるほど、視点可変画像の画質が向上することを意味する。
【0348】
次に、図27を参照して、従移動体の処理について説明する。
【0349】
従移動体の処理では、ステップS271において、受信部117が、他の移動体である主移動体からリクエスト信号が送信されてきたかどうかを判定し、送信されてきていないと判定した場合、ステップS271に戻る。
【0350】
そして、ステップS271において、リクエスト信号が送信されてきたと判定された場合、受信部117は、そのリクエスト信号を受信して、制御部118に供給し、ステップS272に進む。
【0351】
ステップS272では、制御部118は、受信部117からのリクエスト信号に、移動体IDが含まれるかどうかを判定し、含まれると判定した場合、ステップS273に進む。
【0352】
ステップS273では、制御部118は、リクエスト信号に含まれる移動体IDが、自身の移動体IDと一致するかどうかを判定する。ここで、制御部118は、自身の移動体IDを、例えば、その内蔵するメモリに記憶している。
【0353】
ステップS273において、リクエスト信号に含まれる移動体IDが、自身の移動体IDと一致しないと判定された場合、ステップS271に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。
【0354】
また、ステップS273において、リクエスト信号に含まれる移動体IDが、自身の移動体IDと一致すると判定された場合、ステップS274に進み、制御部118は、撮像装置111に対して、撮像の要求を行う。撮像装置111は、制御部118からの要求に応じて、全方位画像データを撮像し、A/D変換部112を介して、スケール加工部113に供給する。
【0355】
スケール加工部113は、全方位画像データが供給されると、ステップS275において、その全方位画像データを、固定倍率の全方位画像データに変換し(スケール加工し)、ステップS276に進み、画像データベース114に供給して登録し、ステップS277に進む。
【0356】
ステップS277では、制御部118は、ステップS276で画像データベース114に登録した全方位画像データを、ヘッダ情報とともに読み出し、送信部116に供給して、リクエスト信号を送信してきた主移動体に送信させる。そして、ステップS271に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。なお、リクエスト信号には、そのリクエスト信号を送信してきた移動体の移動体IDが含められており、ステップS277(後述するステップS282およびS288においても同様)では、その移動体IDを宛先として、全方位画像データが送信される。
【0357】
一方、ステップS272において、リクエスト信号に、移動体IDが含まれていないと判定された場合、ステップS278に進み、制御部118は、リクエスト信号に、1以上の撮像ポイントが含まれているかどうかを判定する。ステップS278において、リクエスト信号に、撮像ポイントが含まれていないと判定された場合、ステップS271に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。
【0358】
一方、ステップS278において、リクエスト信号に、1以上の撮像ポイントが含まれていると判定された場合、ステップS279に進み、制御部118は、リクエスト信号に含まれている1以上の撮像ポイントを、記憶部121に供給して記憶させる。
【0359】
ここで、主移動体において、図25の視点指定画像取得処理が行われる場合には、リクエスト信号には、1つの撮影ポイントだけが含まれ、図26の視点可変画像取得処理が行われる場合には、リクエスト信号には、1以上の撮影ポイントが含まれる。
【0360】
その後、ステップS280に進み、制御部118は、画像データベース114を参照することにより、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントの中に、画像データベース114に記憶されている全方位画像データの撮影ポイントと一致するものがあるかどうかを判定する。
【0361】
ステップS280において、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントの中に、画像データベース114に記憶されている全方位画像データの撮影ポイントと一致するものがあると判定された場合、即ち、記憶部121に記憶された撮像ポイントから撮像した全方位画像データが、画像データベース114に既に登録されている場合、ステップS282に進み、制御部118は、その全方位画像データを、画像データベース114から読み出し、ステップS282に進む。
【0362】
ステップS282では、制御部118は、画像データベース114から読み出した全方位画像データを、そのヘッダ情報とともに、送信部116に供給し、リクエスト信号を送信してきた主移動体に送信させる。そして、ステップS283に進み、制御部118は、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントのうち、ステップS281で画像データベース114から読み出した全方位画像データの撮像ポイントと一致するものを消去し、ステップS284に進む。
【0363】
なお、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントの中に、画像データベース114に記憶されている全方位画像データの撮影ポイントと一致するものが複数ある場合には、上述のステップS281乃至S283の処理は、その複数の撮像ポイントそれぞれについて行われる。
【0364】
一方、ステップS280において、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントの中に、画像データベース114に記憶されている全方位画像データの撮影ポイントと一致するものがないと判定された場合、即ち、主移動体が要求する全方位画像データが、従移動体の画像データベース114には登録されていない場合、ステップS284に進み、比較部120が、図25のステップS226にで説明したようにして、現在地が、記憶部121に記憶されたいずれかの撮像ポイントと一致するかどうかを判定する。
【0365】
ステップS284において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントのいずれかと一致すると判定された場合、即ち、従移動体が、リクエスト信号に含まれている撮像ポイントのうちのいずれかに位置している場合、ステップS285に進み、制御部118は、撮像装置111に対して、撮像の要求を行う。撮像装置111は、制御部118からの要求に応じて、全方位画像データを撮像し、A/D変換部112を介して、スケール加工部113に供給する。
【0366】
スケール加工部113は、全方位画像データが供給されると、ステップS286において、その全方位画像データを、固定倍率の全方位画像データに変換し(スケール加工し)、ステップS287に進み、画像データベース114に供給して登録し、ステップS288に進む。
【0367】
ステップS288では、制御部118は、ステップS287で画像データベース114に登録した全方位画像データを、ヘッダ情報とともに読み出し、送信部116に供給して、リクエスト信号を送信してきた主移動体に送信させる。
【0368】
その後、ステップS289に進み、制御部118が、記憶部121に記憶された1以上の撮像ポイントのうち、ステップS287で画像データベース114に記憶された全方位画像データの撮像ポイントと一致するものを消去し、ステップS284に戻る。
【0369】
一方、ステップS284において、現在地が、記憶部121に記憶された撮像ポイントのいずれとも一致しないと判定された場合、ステップS290に進み、制御部118は、記憶部121に撮像ポイントが記憶されていないか、または、主移動体からのリクエスト信号を受信してから所定の時間が経過したかどうかを判定する。ステップS290において、記憶部121に撮像ポイントが記憶されており、かつリクエスト信号を受信してから所定の時間が経過していないと判定された場合、ステップS284に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0370】
また、ステップS290において、記憶部121に撮像ポイントが記憶されていないか、またはリクエスト信号を送信してから所定の時間が経過したと判定された場合、即ち、リクエスト信号に含まれる1以上の撮像ポイントそれぞれから撮像した全方位画像データすべてを主移動体に送信したか、または、リクエスト信号を受信してから所定の時間が経過しても、そのリクエスト信号に含まれる1以上の撮像ポイントそれぞれから撮像した全方位画像データの一部もしくは全部が得られなかった場合、ステップS291に進み、制御部118は、記憶部121の記憶内容をクリアする。そして、ステップS271に戻り、以下、同様の処理を繰り返す。
【0371】
以上のように、従移動体は、リクエスト信号に、自身の移動体IDが含まれている場合には、現在地を撮像ポイントとして、全方位画像データを撮像し、主移動体に送信する。また、従移動体は、リクエスト信号に、1以上の撮像ポイントが含まれており、その撮像ポイントの全方位画像データが画像データベース114に記憶されている場合には、その全方位画像データを、主移動体に送信し、記憶されていない場合において、自身の現在地が撮像ポイントに一致するときには、その撮像ポイントである現在地で全方位画像データを撮像し、主移動体に送信する。
【0372】
従って、主移動体は、リクエスト信号に移動体IDを含めて送信した場合には、その移動体IDの従移動体から、その従移動体が現在地において撮像した全方位画像データを得ることができる(第1の機能)。
【0373】
また、主移動体は、リクエスト信号に、1つの撮像ポイントを含めて送信した場合には、その撮像ポイントを現在地とする従移動体から、その従移動体が現在地で撮像した全方位画像データを得ることができる。あるいは、また、主移動体は、リクエスト信号に含まれる撮像ポイントの全方位画像データを有している従移動体から、その全方位画像データを得ることができる。その結果、主移動体は、所望の視点方向から、所望の被写体を見た姿が写っている全方位画像データを得ることができる(第2の機能)。
【0374】
さらに、主移動体は、リクエスト信号に、複数の撮像ポイントを含めて送信した場合には、その複数の撮像ポイントをそれぞれ現在地とする複数の従移動体から、各従移動体が現在地で撮像した全方位画像データを得ることができる。あるいは、また、主移動体は、リクエスト信号に含まれる各撮像ポイントの全方位画像データを有している各従移動体から、その全方位画像データを得ることができる。その結果、主移動体は、所望の被写体を、複数の視点方向から見た姿が映っている複数の全方位画像データを得ることができ、さらには、そのような複数の全方位画像データから、所望の被写体を、その周りから見渡したような動画である視点可変画像を得ることができる。
【0375】
即ち、移動体1011,1012,・・・,101Kそれぞれの全方位カメラ1021,1022,・・・,102Kにおいて、それ単独で、視点可変画像を得ようとすると、被写体の周りを移動し、複数の視点方向から被写体を撮像することにより、複数の全方位画像データを得る必要があるから、即座に、視点可変画像を得ることはできない。
【0376】
そこで、図1の移動体システムでは、複数の移動体どうしが協調して(協力しあって)、複数の撮像ポイントそれぞれから撮像した全方位画像データを取得する。即ち、主移動体が、複数の撮像ポイントそれぞれから撮像した全方位画像データを、従移動体に要求し、その全方位画像データを有する従移動体、またはその全方位画像データを撮像しうる従移動体は、その全方位画像データを、主移動体に提供する。
【0377】
このように、主移動体は、必要な全方位画像データを有する従移動体、または必要な全方位画像データを撮像しうる従移動体の協力によって、必要な全方位画像データを得て、自身の全方位カメラだけでは得られなかった視点可変画像、即ち、所望の被写体が単に写っているのではなく、その周囲を移動しながら撮像したような姿が映っているという付加価値が付いた動画像を得ることができる。
【0378】
従って、主移動体においては、その全方位カメラだけでは困難であった、視点可変画像を生成(撮像)するという高機能が実現されているということができるが、これは、主移動体と、1以上の従移動体とが、図28において点線で囲むように、まるで1つの装置であるかのようになって、従移動体が、主移動体が要求する撮像ポイントの全方位画像データを提供し、主移動体が、そのようにして従移動体から提供される全方位画像データを用いて視点可変画像データを生成することにより、結果として、複数の移動体の全方位カメラそれぞれが、視点可変画像データを撮像(生成)するという処理を、互いに協調しながら分担することとなっているからである。
【0379】
これに対して、従移動体が、任意に撮像した全方位画像データを、主移動体に提供するというだけでは、従移動体が、全方位画像データを集めるという処理を、単に分担しているだけとなり、主移動体において、視点可変画像の生成に必要な画像を得られず、従って、視点可変画像を生成するという高機能を実現することはできない。
【0380】
なお、移動体システムにおいて、上述のように、複数の移動体の全方位カメラそれぞれが、視点可変画像データを撮像(生成)するという処理を、互いに協調しながら分担する場合には、視点可変画像データを、即座に得ることができるから、この点に注目すれば、いわばリアルタイムの協調分担が行われているということができる。
【0381】
一方、移動体システムでは、上述のようなリアルタイムの協調分担が行われることにより、主移動体となった移動体の画像データベース114には、所定の被写体について視点可変画像を生成するのに必要な複数の撮像ポイントから撮像された全方位画像データが蓄積される。その結果、所定の被写体について、視点可変画像の生成の要求が多い場合には、その要求回数に応じて時間解像度の高い視点可変画像が生成されるようになる。
【0382】
即ち、例えば、上述したように、フレームレートを30フレーム/秒として、3秒間で、被写体の周囲を1周するような視点可変画像を生成する場合には、理想的には、その被写体を、4度ずつ異なる視点方向から撮像した90枚の画像(異方向画像)が必要であり、この90枚の異方向画像が集まれば、フレームレートが30フレーム/秒で、3秒間の間に被写体の周囲を1周するという条件下において、最も時間解像度の高い視点可変画像を得ることができる。
【0383】
この場合、90カ所の撮像ポイントで撮像された全方位画像(90枚の異方向画像となる全方位画像)を得る必要があるが、いま、説明を簡単にするために、いずれの移動体の画像データベース114にも全方位画像データが記憶されていないと仮定すると、ある1つの移動体Aが、視点可変画像取得処理(図26)において、所定の被写体についての90カ所の撮像ポイントを含むリクエスト信号を送信しても、その90カ所のそれぞれに、他の移動体が存在するとは限らず、従って、90カ所の撮像ポイントそれぞれで撮像された全方位画像すべては、一般には、集まらない。
【0384】
しかしながら、例えば、いま、移動体Aによる視点可変画像取得処理によって、90カ所の撮像ポイントのうちの、例えば1/3の30カ所の撮像ポイントの全方位画像が集まり、その画像データベース114に登録されたとすると、その後、他の移動体Bが、視点可変画像取得処理(図26)において、所定の被写体についての90カ所の撮像ポイントを含むリクエスト信号を送信した場合には、移動体Bは、少なくとも、移動体Aの画像データベース114に記憶されている30カ所の全方位画像を得ることができる。さらに、この場合、残りの60カ所の撮像ポイントのうちのいずれかに、他の移動体が位置している可能性が高く、移動体Bは、そのような他の移動体から、残りの60カ所のうちのいずれかの撮像ポイントの全方位画像を得ることができる。
【0385】
従って、所定の被写体について、多数の移動体から、視点可変画像の生成の要求があると、その要求回数に応じて、多数の撮像ポイントの全方位画像が得られることとなり、その結果、時間解像度の高い視点可変画像が生成されるようになる。
【0386】
このように、視点可変画像の生成の要求が多い所定の被写体については、その要求回数に応じて、時間解像度の高いという付加価値が付いた視点可変画像が生成されるようになるが、これも、複数の移動体の全方位カメラそれぞれが、視点可変画像データを撮像(生成)するという処理を、互いに協調しながら分担することとなっているからである。但し、時間解像度の高いという付加価値が付いた視点可変画像が生成されることに注目すると、時間解像度が高くなるのは、所定の被写体についての視点可変画像の生成の要求が何度も行われることによるものであるから、ある程度の時間の経過が必要であり、従って、上述のリアルタイムの協調分担に対して、長期的な協調分担が行われているということができる。
【0387】
なお、上述の場合には、移動体101kにおいて、全方位カメラ102kにより撮像を行うようにしたが、移動体101kでは、通常のカメラで撮像を行うようにすることも可能である。
【0388】
また、移動体101kとしては、自動車の他、船舶や航空機等を採用することも可能である。
【0389】
さらに、上述の場合には、移動体システムにおいて、付加価値のある画像として、被写体を、その周囲を移動しながら撮像したような視点可変画像を生成するようにしたが、付加価値のある画像としては、その他、例えば、いわゆる三角測量を利用して、3次元画像を生成するようにすることも可能である。
【0390】
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0391】
そこで、図29は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0392】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク2105やROM2103に予め記録しておくことができる。
【0393】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体2111に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体2111は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0394】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体2111からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部2108で受信し、内蔵するハードディスク2105にインストールすることができる。
【0395】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)2102を内蔵している。CPU2102には、バス2101を介して、入出力インタフェース2110が接続されており、CPU2102は、入出力インタフェース2110を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部2107が操作等されることにより指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read Only Memory)2103に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU2102は、ハードディスク2105に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部2108で受信されてハードディスク2105にインストールされたプログラム、またはドライブ2109に装着されたリムーバブル記録媒体2111から読み出されてハードディスク2105にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)2104にロードして実行する。これにより、CPU2102は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU2102は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース2110を介して、LCD(Liquid CryStal Display)やスピーカ等で構成される出力部2106から出力、あるいは、通信部2108から送信、さらには、ハードディスク2105に記録等させる。
【0396】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0397】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0398】
【発明の効果】
本発明の情報処理システムおよび第1の情報処理方法、並びに第1のプログラムによれば、複数の移動体それぞれが、複数のユーザそれぞれの操作に応じて移動し、また、その複数の移動体それぞれには、被写体を撮像する複数の撮像手段それぞれが設けられている。また、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体では、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、その撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が、他の移動体に対して送信される。さらに、複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体では、他の移動体から送信されてくる、リクエスト信号に応じて他の移動体で撮像された被写体の画像が受信される。そして、受信された複数の被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。従って、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を、容易に得ることが可能となる。
【0399】
本発明の移動体および第2の情報処理方法、並びに第2のプログラムによれば、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、他の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が送信される。また、他の移動体から送信されてくる、リクエスト信号に応じて他の移動体の撮像手段によって撮像された被写体の画像が受信される。さらに、受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。従って、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を、容易に得ることが可能となる。
【0400】
本発明の情報処理装置および第3の情報処理方法、並びに第3のプログラムによれば、被写体の位置と、被写体の撮像方向とに基づいて、被写体を撮像すべき撮像位置が算出され、ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、撮像位置とともに、被写体の画像を要求するリクエスト信号が送信される。また、複数の移動体から送信されてくる、複数の移動体に設けられた、リクエスト信号に応じて被写体を撮像する撮像手段によって撮像された被写体の画像が受信され、受信された被写体の画像を処理することにより、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像が生成される。従って、撮像位置に対応した全方位画像、被写体を指定方向から撮像した画像、または、被写体の周囲から見た画像を、容易に得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した移動体システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】移動体システムの機能の概略を説明するための図である。
【図3】移動体101kの電気的構成例を示すブロック図である。
【図4】撮像装置111の構成例を示す斜視図である。
【図5】全方位画像データを示す図である。
【図6】集光部202を構成する双曲面を説明する図である。
【図7】集光部202と撮像部203との位置関係を説明するための図である。
【図8】全方位画像データを示す図である。
【図9】全方位画像データからの切り出しを説明するための図である。
【図10】円周方向の歪みを説明するための図である。
【図11】半径方向の歪みを説明するための図である。
【図12】半径方向の歪みを除去する方法を説明するための図である。
【図13】半径方向の歪みを除去する方法を説明するための図である。
【図14】半径方向の歪みを除去する全方位画像データの変換を説明するための図である。
【図15】変換対象点における画素値の求め方を説明するための図である。
【図16】スケール加工部113の電気的構成例を示すブロック図である。
【図17】タップ係数を学習する学習装置の電気的構成例を示すブロック図である。
【図18】座標演算部125の電気的構成例を示すブロック図である。
【図19】撮像ポイントの求め方を説明するための図である。
【図20】撮像ポイントの求め方を説明するための図である。
【図21】画像データベース114の記憶フォーマットを示す図である。
【図22】表示画像加工部119の電気的構成例を示すブロック図である。
【図23】主移動体の処理を説明するフローチャートである。
【図24】全方位画像取得処理を説明するフローチャートである。
【図25】視点指定画像取得処理を説明するフローチャートである。
【図26】視点可変画像取得処理を説明するフローチャートである。
【図27】従移動体の処理を説明するフローチャートである。
【図28】移動体システムにおける協調分担を説明するための図である。
【図29】本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1011乃至101K 移動体, 1021乃至102K 全方位カメラ, 103 被写体, 104 ネットワーク, 105 情報処理装置, 111 撮像装置, 112 A/D変換部, 113 スケール加工部, 114 画像データベース, 115 操作部, 116 送信部, 117 受信部, 118 制御部, 119 表示画像加工部, 120 比較部, 121 記憶部, 122 表示部, 123 位置検出部, 124 地図データベース,125 座標演算部, 126 切り出し部, 127 画像変換部, 201 支持体, 202 集光部, 203 撮像部, 231 バッファ, 232 予測タップ抽出回路, 233 クラスタップ抽出回路, 234 クラス分類回路, 235 係数記憶部, 236 積和演算回路, 237 制御回路, 242 教師データメモリ, 243 生徒データ生成回路, 244生徒データメモリ, 245 予測タップ抽出回路, 246 クラスタップ抽出回路, 247 クラス分類回路, 248 正規方程式加算回路, 249 タップ係数決定回路, 250 係数メモリ, 251 制御回路, 261 検索部, 262 撮像ポイント算出部, 271 画像メモリ, 272スケール加工部, 273 対応画素演算部, 274 画像生成部, 275 補間フレーム生成部, 276 表示メモリ, 1001 ネットワーク,1002 合成/統合部, 10031乃至1003K 操作部, 1004 駆動制御部, 10051乃至1005M アクチュエータ, 1006 信号処理部, 10071乃至1007N センサ, 2101 バス, 2102 CPU, 2103 ROM, 2104 RAM, 2105 ハードディスク, 2106 出力部, 2107 入力部, 2108 通信部, 2109 ドライブ, 2110 入出力インタフェース, 2111 リムーバブル記録媒体

Claims (24)

  1. 複数のユーザの操作に応じて移動する複数の移動体と、
    前記複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する複数の撮像手段と、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体に設けられ、前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信手段と、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体に設けられ、前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体で撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  2. 前記生成手段は、前記被写体の画像を処理することにより、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
  3. 前記他の移動体は、現在位置が前記撮像位置に一致したとき、前記撮像手段によって、前記被写体を撮像する
    ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
  4. 前記他の移動体は、前記被写体を撮像した画像とともに、前記撮像位置を、前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体に送信し、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体は、前記他の移動体からの前記被写体の画像を、その画像とともに送信されてくる前記撮像位置に基づいて処理し、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム。
  5. 前記撮像手段は、全方位の撮像が可能な全方位カメラである
    ことを特徴とする請求項に記載の情報処理システム
  6. 複数のユーザの操作に応じて移動する複数の移動体と、
    前記複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する複数の撮像手段と
    を備える情報処理システムの情報処理方法であって、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体が、前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体で撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  7. 複数のユーザの操作に応じて移動する複数の移動体と、
    前記複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する複数の撮像手段と
    を備える情報処理システム用のプログラムであって、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体が、前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体で撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラム。
  8. 複数のユーザの操作に応じて移動する複数の移動体と、
    前記複数の移動体に設けられた、被写体を撮像する複数の撮像手段と
    を備える情報処理システム用のプログラムが記録されている記録媒体であって、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の移動体が、前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出し、その撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を、他の移動体に対して送信する送信ステップと、
    前記複数の移動体のうちの少なくとも1の前記移動体が、前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体で撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている
    ことを特徴とする記録媒体。
  9. ユーザの操作に応じて移動する移動体であって、
    被写体を撮像する撮像手段と、
    前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出手段と、
    他の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信手段と、
    前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像、前記他の移動体から受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする移動体。
  10. 前記生成手段は、前記被写体の画像を処理することにより、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項に記載の移動体。
  11. 前記受信手段は、前記他の移動体の現在位置が前記撮像位置に一致したときに、前記他の移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を受信する
    ことを特徴とする請求項に記載の移動体。
  12. 前記他の移動体は、前記被写体を撮像した画像とともに、前記撮像位置を送信し、
    前記生成手段は、前記他の移動体からの前記被写体の画像を、その画像とともに送信されてくる前記撮像位置に基づいて処理し、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の移動体。
  13. 前記撮像手段は、全方位の撮像が可能な全方位カメラである
    ことを特徴とする請求項に記載の移動体
  14. 被写体を撮像する撮像手段を備え、ユーザの操作に応じて移動する移動体の情報処理方法であって、
    前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    他の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  15. 被写体を撮像する撮像手段を備え、ユーザの操作に応じて移動する移動体用のプログラムであって、
    前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    他の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラム。
  16. 被写体を撮像する撮像手段を備え、ユーザの操作に応じて移動する移動体用のプログラムが記録されている記録媒体であって、
    前記被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    他の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記他の移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を、前記他の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えるコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている
    ことを特徴とする記録媒体。
  17. 所定の情報処理を行う情報処理装置であって、
    被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出手段と、
    ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信手段と、
    前記リクエスト信号に応じて、前記複数の移動体に設けられた、前記被写体を撮像する撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を、前記複数の移動体から受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  18. 前記生成手段は、前記被写体の画像を処理することにより、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
  19. 前記受信手段は、前記移動体の現在位置が前記撮像位置に一致したときに、その移動体の前記撮像手段によって撮像された前記被写体の画像を受信する
    ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
  20. 前記複数の移動体は、前記被写体を撮像した画像とともに、前記撮像位置を送信し、
    前記生成手段は、前記複数の移動体からの前記被写体の画像を、その画像とともに送信されてくる前記撮像位置に基づいて処理し、前記被写体を多方位から見た画像を生成する
    ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
  21. 前記撮像手段は、全方位の撮像が可能な全方位カメラである
    ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
  22. 所定の情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法であって、
    被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記複数の移動体に設けられた、前記被写体を撮像する撮像手段によって撮像された前記被写体の画像、前記複数の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  23. 所定の情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムであって、
    被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記複数の移動体に設けられた、前記被写体を撮像する撮像手段によって撮像された前記被写体の画像、前記複数の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えることを特徴とするプログラム。
  24. 所定の情報処理を、コンピュータに行わせるプログラムが記録されている記録媒体であって、
    被写体の位置と、前記被写体の撮像方向とに基づいて、前記被写体を撮像すべき撮像位置を算出する算出ステップと、
    ユーザの操作に応じて移動する複数の移動体に対して、前記撮像位置とともに、前記被写体の画像を要求するリクエスト信号を送信する送信ステップと、
    前記リクエスト信号に応じて、前記複数の移動体に設けられた、前記被写体を撮像する撮像手段によって撮像された前記被写体の画像、前記複数の移動体から受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにより受信された前記被写体の画像を処理することにより、前記撮像位置に対応した全方位画像、前記被写体を指定方向から撮像した画像、または、前記被写体の周囲から見た画像を生成する生成ステップと
    を備えるプログラムが記録されている
    ことを特徴とする記録媒体。
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