JP3918316B2 - Curable resin composition - Google Patents
Curable resin composition Download PDFInfo
- Publication number
- JP3918316B2 JP3918316B2 JP25114198A JP25114198A JP3918316B2 JP 3918316 B2 JP3918316 B2 JP 3918316B2 JP 25114198 A JP25114198 A JP 25114198A JP 25114198 A JP25114198 A JP 25114198A JP 3918316 B2 JP3918316 B2 JP 3918316B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- epoxy
- epoxy resin
- resin composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はエポキシ樹脂用潜在性硬化剤および硬化性エポキシ樹脂組成物に関し、更には、半導体封止用樹脂、異方性導電接着フィルム、導電性樹脂等のエレクトロニクス用途に適したエポキシ樹脂用潜在性硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス分野の最近の著しい発展により、半導体素子の回路の集積度が急激に増大すると共に大量生産が可能となり、電子機器の小型・薄型化、高性能化が急速に進行している。また、これらの電子機器の普及に伴い、量産における作業性の向上およびコストダウンが重要な問題となってきている。また、これら電子機器用の接着剤として用いられてきたエポキシ樹脂においても、種々の物性の高性能化がより一層求められている。
【0003】
エポキシ樹脂組成物には主剤のエポキシ樹脂と硬化剤とを使用直前に混合する二液タイプと、主剤のエポキシ樹脂に硬化剤を予め配合した一液タイプのものとがあるが、配合ミスの防止、機械による自動化、ライン化が可能である等の理由から一液タイプのものが好まれている。一液タイプのエポキシ樹脂組成物には室温ではエポキシ樹脂化合物と反応しないが、加熱により反応を開始して硬化する性質を持つ硬化剤、いわゆる潜在性硬化剤が必要である。
【0004】
従来、潜在性硬化剤としてフェノール樹脂、ジシアンジアミド、ヒドラジド化合物等が用いられてきたが、これらは硬化に150〜200℃のオーブンで長時間加熱処理する必要があった。最近では半導体組立工程の作業性の向上およびコストダウンの要求から短時間で硬化する硬化性樹脂組成物が求められている。また、プリント配線板等において配線の高密度化が進む中、高温硬化による熱的ストレスによる精度低下が懸念されており、またエネルギーコストの観点からも、電子基板への熱履歴をできるだけ小さくするため、比較的低温での硬化が求められるようになっている。
【0005】
低温速硬化性の潜在性硬化剤の代表的なものとしては、例えばアミンアダクト型の潜在性硬化剤が知られており、例えば特開平9−92029では市販の潜在性硬化剤(アミキュア:味の素(株)製)を導電性ペーストに用いた例が記載されている。
一方、半導体製造技術が急激に進歩する中で、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれる硬化剤自身の物性、電気的信頼性への影響が無視できない存在となってきており、従来用いられていたものよりも、よりエレクトロニクス分野用途に適した潜在性硬化剤が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は低温速硬化性で、耐熱性、電気的信頼性等に優れ、半導体封止用樹脂、異方性導電接着フィルム、導電性樹脂等のエレクトロニクス用途に適したエポキシ樹脂用潜在性硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記実状に鑑み鋭意検討した結果、特定のアミンアダクト型潜在性硬化剤が、低温速硬化性であると同時に、従来のものと比べ、硬化物の耐熱性、電気的信頼性を向上させ、更に、導電性樹脂に用いた場合、導電性をも向上させることを見いだし、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち本発明は、以下の化合物(a)、(b)及び(c)の反応物からなることを特徴とするエポキシ樹脂用潜在性硬化剤である。
(a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ化合物。
(b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、COOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。
(c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基または3級アミノ基を有する化合物を除く)。
【0009】
また本発明は、以下の化合物(a)、(b)、(c)及び(d)の反応物からなることを特徴とするエポキシ樹脂用潜在性硬化剤である。
(a)分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ化合物。
(b)分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、COOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物。
(c)分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基または3級アミノ基を有する化合物を除く)。
(d)分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジル化合物。
【0010】
また本発明は、上記エポキシ樹脂用潜在性硬化剤及び分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物を含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物である。
【0011】
また本発明は、上記エポキシ樹脂用潜在性硬化剤、分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物及び無機系充填剤を含有することを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物である。
【0012】
以下に、本発明の詳細について説明する。
【0013】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤における化合物(a)、すなわち、分子内に2個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ化合物としては、脂環式炭化水素環上にあるエポキシ基および/または脂環式炭化水素環を形成する炭素原子に直接結合したエポキシ基を分子内に2個以上有するエポキシ化合物などが挙げられる。
【0014】
例えば、式(1)または、式(2)で表されるエポキシ基(Yは置換基を有していてもよい炭素数2〜8の単環、多環または有橋炭化水素環を示す)を分子内に2個以上有するエポキシ化合物などが挙げられる。
【0015】
【化1】
【0016】
具体例としては、例えば、式(i)〜(vii)で表されるエポキシ化合物を挙げることができる。
【0017】
【化2】
【0018】
特に(vi)及び(vii)で表される脂環式エポキシ化合物が沸点が高い点で好ましく、特に(vi)で表される脂環式エポキシ化合物は低粘度でもあり、より好ましい。
【0019】
上記の式(vi)で表される脂環式エポキシ化合物としては、例えばダイセル化学工業(株)製の「セロキサイド 2021」(式(vi)においてR1 及びR2 が水素原子である化合物)、式(vii)で表される脂環式エポキシ化合物としては、例えばユニオンカーバイド社製の「ERL−4299」(式(vii)においてR3 及びR4 が水素原子かつn=4である化合物)等が市販されている。
【0020】
以上に述べた脂環式エポキシ化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0021】
エポキシ樹脂に含まれる加水分解性ハロゲン基は、電気的信頼性を落とす重大な要因となるため、エレクトロニクス用途、特に半導体部品の製造に用いられるエポキシ樹脂組成物においては、この濃度をできるだけ低くすることが要求される。従来の潜在性硬化剤においては通常エポキシ化合物としてグリシジル化合物が用いられていたが、グリシジル化合物は通常1000ppm(重量)オーダーの加水分解性ハロゲン基を有するため、エレクトロニクス分野における電気的信頼性の点で好ましいものとは言えなかった。また精製により加水分解ハロゲン基を低減させることもできるが、純度の高いものを得るのが困難であり、また精製を行う場合、工程の増加、コストの増大等の問題を生じる。脂環式エポキシ化合物は本質的に加水分解性ハロゲン基を含んでおらず、上記の問題が生じることなく、潜在性硬化剤中の加水分解性ハロゲン基を大幅に低減する事ができる。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤における化合物(b)、すなわち、分子中にOH基、SH基、NH基、NH2 基、COOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物は例えば式(3)で表される。
【0023】
【化3】
【0024】
式中、WはOH基、SH基、NH基、NH2 基、COOH基またはCONHNH2 基を示し、R5 、R6 はそれぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、ベンジル基などのアラルキル基、またはこれらの炭化水素基中の一部に炭素以外の原子、例えば酸素、ハロゲンや上記Wで示される官能基などが置換あるいは介在した基を示し、R7 は上記R5 、R6 と同じ各基の2価の残基を示す。また、R5 とR6 、あるいはR5 、R6 、R7 が互いに結合し、環を形成していてもよい。また、化合物(b)としては、例えば下記式(4)、(5)、(7)で示されるように3級アミノ基が環に含まれている化合物でもよい。
【0025】
【化4】
【0026】
(ここに、R8 、R9 、R10 、R11 はそれぞれ独立に水素原子、上記式(3)で示したR5 、R6 と同じ各基、アルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリール基、または上記Wで示される官能基を示し、R11 が水素原子である場合を除いてR8、R9 、R10 、R11 のうち少なくとも1つはWで示される官能基、あるいはWで示される官能基を有する基である。またR11 が水素原子の場合においてもR8 、R9 、R10 がWで示される官能基、あるいはWで示される官能基を有する基であってもよい。)
【0027】
【化5】
【0028】
(ここに、R12、R13、R15はそれぞれ独立に水素原子、上記式(3)で示したR5 、R6 と同じ各基、またはアルキル基またはアリール基で置換されていてもよいアリール基を示す。R14は上記式(3)で示したR5 、R6 と同じ各基の2価の残基、またはアルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリーレン基を示す。X’は水素原子または式(6)
【0029】
【化6】
【0030】
(式中、R12 、R13 は上記式(5)中に同じであり、R16は水素原子、上記式(3)で示したR5 、R6 と同じ各基、またはアルキル基もしくはアリール基で置換されていてもよいアリール基である。)で示される基を示す。
R15およびR16がともに水素原子でない場合は、R12 、R13 、R14、R15、R16 のうち少なくとも1つはWで示される官能基、あるいはWで示される官能基を有する基である。また、R15、R16のどちらか一方あるいは両方が水素原子の場合においてもR12 、R13 、R14、R15、R16がWで示される官能基、あるいはWで示される官能基を有する基であってもよい。
【0031】
【化7】
【0032】
(ここに、R17はWで示される官能基またはWで示される官能基を有するR5 、R6 と同じ基である。)
【0033】
本発明における化合物(b)の具体例としては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン、2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−β−ヒドロキシエチルモルホリン、2−ジメチルアミノエタンチオール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸、N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ジメチルアミノエチルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等が挙げられる。
【0034】
化合物(b)としては、OH基、NH基及びNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物が好ましい。
【0035】
このような化合物としては、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、N−β−ヒドロキシエチルモルホリン、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン等の3級アミノ基含有アルコール化合物;2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等の3級アミノ基含有フェノール化合物;2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ジメチルアミノエチルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等の1級または2級アミノ基含有3級アミン化合物が挙げられる。
【0036】
このうち特に好ましいのは3級アミノ基含有アルコール化合物、1級または2級アミノ基含有3級アミン化合物である。
【0037】
前記の3級アミノ基含有アルコール化合物としてより好ましいのは、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン等の5員環または6員環の窒素含有複素環構造を持つものであり、特に、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール骨格を持つものが好ましい。
【0038】
前記の1級または2級アミノ基含有3級アミン化合物としてより好ましいのは、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、N−アミノエチルピペラジン、ジメチルアミノエチルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等の5員環または6員環の窒素含有複素環構造を持つものであり、特に、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール骨格を持つものが好ましい。
【0039】
以上に述べた化合物(b)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0040】
本発明における化合物(c)、すなわち分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも2個の官能基を有する化合物(ただし分子中にエポキシ基または3級アミノ基を有する化合物を除く)としては、例えば、ピペラジン、アニリン、シクロヘキシルアミンなどのアミン化合物、アジピン酸、フタル酸、3,9−ビス(2−カルボキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどの多価カルボン酸、1,2−ジメルカプトエタン、2−メルカプトエチルエーテルなどの多価チオール、フェニル酢酸ヒドラジドなどのヒドラジド化合物アラニン、バリンなどのアミノ酸、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト−3−フェノキシ−2−プロパノール、メルカプト酢酸、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、ヒドロキシアニリン、N−メチル−o−アミノ安息香酸、アントラニル酸、サルコシン、ヒドロキシ安息香酸、乳酸などの2種類以上の官能基を有する化合物、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどの多価アルコール化合物、多価フェノール化合物などが挙げられる。
【0041】
化合物(c)としては、多価フェノール化合物が特に好ましく、これらの例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂などが挙げられる。
【0042】
以上に述べた化合物(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0043】
化合物(b)、(c)の双方がOH基、SH基、COOH基、CONHNH2 基のいずれも有しない場合、脂環式エポキシ化合物とこれらの化合物との反応性が著しく低くなるので好ましくない。また、化合物(b)、(c)は本質的にグリシジル化合物のように加水分解性ハロゲン基を含むものではない。
【0044】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を調製する際、化合物(a)、(b)、(c)に、更に、(d)分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジル化合物を添加することもできる。この場合、本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を製造する際の反応温度及び反応時間を低減することができ、エポキシ樹脂用潜在性硬化剤の生産性の観点から利点が生じる。しかしながら、上述したようにグリシジル化合物の添加は潜在性硬化剤中の加水分解性ハロゲン基の濃度を上げることとなり、更には本発明の効果を低下させることにもなるので、添加の有無および添加量は求められる用途、規格、トータルのコスト等を考慮し適宜決定される。例えば、本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を導電性樹脂に用いる場合、添加量は化合物(a)の全重量に対し30重量%以下であるのが好ましい。
グリシジル化合物を添加する場合、精製を行って加水分解性ハロゲン基の濃度を低くしたものを用いてもよいが、却って製造コストを挙げてしまう結果にもなりうるので、状況に応じて適宜判断される。
【0045】
上記の化合物(d)、すなわち分子内に2個以上のエポキシ基を有するグリシジル化合物としては、多価グリシジルエーテル化合物、多価グリシジルエステル化合物、多価グリシジルアミン化合物、グリシジルエーテルエステル化合物や式(8)に示される様なグリシジルエーテル基と脂環式エポキシ基を分子内に有する化合物などが挙げられる。
【0046】
【化8】
【0047】
多価グリシジルエーテル化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、カテコール、レゾルシノール、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂などの多価フェノール化合物、あるいはグリセリン、ポリエチレングリコール、多価フェノール化合物と炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドとの付加反応によって得られる化合物などの多価アルコール化合物と、エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。
多価グリシジルエステル化合物としては、例えば、アジピン酸、セバチン酸などの脂肪族多価カルボン酸化合物またはフタル酸、テレフタル酸などの芳香族多価カルボン酸と、エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエステル化合物等が挙げられる。
多価グリシジルアミン化合物としては、例えば、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、アニリン、m−アミノフェノールなどと、エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジルアミン化合物等が挙げられる。
グリシジルエーテルエステル化合物としては、例えば、p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸などのヒドロキシカルボン酸と、エピハロヒドリンを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル化合物等が挙げられる。
また、ここにエピハロヒドリンとは、例えばエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、1,2−エポキシ−2−メチル−3−クロルプロパン、1,2−エポキシ−2−エチル−3−クロルプロパンなどが挙げられる。
【0048】
上記グリシジル化合物のうち、グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物、グリシジルエーテルエステル化合物が好ましい。特にグリシジルエーテル化合物が好ましい。
【0049】
以上に述べたグリシジル化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
【0050】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を製造する際の各化合物の反応割合は、化合物(b)が分子中にOH基、SH基、COOH基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物である場合は、化合物(b)、(c)のOH基、SH基、COOH基またはCONHNH2 基の当量数の和(但し、CONHNH2 基についてはCONHNH2 基がエポキシ化合物に対して2官能性基であるため、CONHNH2 基のモル数の2倍をCONHNH2 基の当量数とする)に対し、化合物(a)(あるいは化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基0.5〜2.5倍当量、好ましくは0.6〜1.5倍当量であり、化合物(b)に対し化合物(c)を2倍モル以下使用するのが好ましい。化合物(a)(あるいは化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基が0.5倍当量未満では潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分な貯蔵安定性が得られず、2.5倍当量以上では反応物の軟化温度が高くなってしまい、潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分な速硬化性が発揮されずかつ硬化物が不均一になってしまう。化合物(b)に対し化合物(c)が2倍モルを超える場合は硬化性が低下してしまう。
【0051】
化合物(b)が分子中にNH基及びNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基並びに3級アミノ基を有する化合物である場合の反応割合は、化合物(b)、(c)のOH基、SH基、COOH基、CONHNH2基、NH基、NH2基の当量数の和(但し、CONHNH2基、NH2基についてはそれらの基がエポキシ化合物に対して2官能性基なため、CONHNH2基またはNH2基のモル数の2倍をCONHNH2基またはNH2基の当量数とする。)に対し、化合物(a)(あるいは化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基0.2〜1.1倍当量である。化合物(a)(あるいは化合物(a)及び化合物(d)の合計)のエポキシ基が0.2倍当量未満では潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分な貯蔵安定性が得られず、1.1倍当量以上では反応物の軟化温度が高くなってしまい潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際に十分な速硬化性が発揮されずかつ硬化物が不均一になってしまう。
【0052】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は、例えば化合物(a)、(b)及び(c)(あるいは(a)、(b)、(c)及び(d))の各化合物を十分混合し、室温にてゲル化させ、その後80〜150℃の温度にて反応を完結させ冷却、固化、粉砕する事により得られる。この際、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミドなどの溶剤中で反応を行い、脱溶媒、固化、粉砕しても良い。
【0053】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は、化合物(a)、(b)及び(c)(あるいは(a)、(b)、(c)及び(d))の種類、混合割合を変化させることにより任意の軟化温度を有する付加化合物を得ることができるが、60〜180℃の軟化温度を有するものである方が好ましい。軟化温度が60℃未満では潜在性硬化剤としてエポキシ化合物に配合した際、室温での貯蔵安定性が悪く、軟化温度が180℃を超える時は十分な硬化性が得られない。
【0054】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を調製する際、上記化合物(a)、(b)、(c)、(d)の他に、本発明の効果を阻害しない範囲でモノエポキシ化合物が含まれていてもよい。モノエポキシ化合物としては、例えばブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレートなどのモノエポキシ化合物が挙げられる。
【0055】
また、本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の硬化剤、例えば酸無水物、ジシアンジアミド、ヒドラジド化合物、グアナミン類、メラミン類などと併用する事もできる。
【0056】
以上述べた本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の原料となる各化合物は、一部の化合物について既に述べたが、必要に応じ、蒸留、再結晶等の常法により適宜精製して用いてもよい。
【0057】
本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は低温速硬化性であり、接着に高温を要しないため、被着体である電子素子、液晶パネル等のエレクトロニクス部品への熱的ストレスを低減でき、また接続精度の低下や不良を低減できる。また、低温速硬化性であると同時に、従来のアミンアダクト型潜在性硬化剤に比べ以下の優れた特徴を有する。
(1)加水分解ハロゲン基の濃度が低く、電気的信頼性にも優れている。
(2)得られる樹脂のガラス転移点を上昇させ、硬化物の耐熱性を向上させる。(3)導電性樹脂に用いた場合、硬化物の導電性を向上させる。
【0058】
以上述べた(A)本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤を(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物に均一に混合することにより容易に本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができる。
【0059】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における、(B)分子内に2個以上のエポキシを有するエポキシ化合物としては、前述した、化合物(a)として用いられる脂環式エポキシ化合物あるいは化合物(d)として用いられるグリシジル化合物等の種々のエポキシ化合物を挙げることができる。エレクトロニクス分野においては、グリシジル化合物として、精製により加水分解性ハロゲン基の濃度を低くしたものが用いられるが、本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤においても加水分解性ハロゲン基濃度が低く、エレクトロニクス用途により適した硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができる。
【0060】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における(A)本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の使用量は、(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物100重量部に対して0.3〜50重量部であるのが好ましい。0.3重量部未満では十分な硬化性が得られず、50重量部を超えると硬化物の性能低下を招く原因となる。
【0061】
上記の成分(A)及び(B)から成る硬化性エポキシ樹脂組成物に、更に(C)無機系充填剤を添加することにより、例えば導電性樹脂組成物、異方性導電接着フィルム、半導体封止用樹脂組成物として用いられる硬化性エポキシ樹脂組成物とすることができる。
【0062】
例えば導電性樹脂組成物、異方性導電接着フィルムとして用いる場合、無機系充填剤としては、導電性充填剤である金、銀、銅、パラジウム、ニッケル等の金属粉、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。また、鉄、銅、ニッケル等の金属粉、カーボンブラック、シリカ粉末、ポリスチレン等の有機樹脂粉体の表面を金、銀等の導電性材料で被覆した複合充填剤も使用できる。充填剤の粒子形状は球状、フレーク状、樹枝状等適宜使用できる。通常、コストと導電性の観点から銀粉が多用されている。
【0063】
また、例えば半導体封止用樹脂として用いる場合、無機系充填剤としては、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、ベントナイト、硫酸バリウム、アエロジル等の粉末が挙げられる。特に結晶シリカ、溶融シリカ等のシリカが多用されている。
【0064】
無機系充填剤の配合量は、例えば導電性樹脂組成物に用いる場合、組成物100体積に対して10体積%〜55体積%である。10体積%未満では十分な導電性が得られず、55体積%を超えると組成物の粘度が高くなり過ぎ、実用性がない。好ましくは15体積%〜55体積%である。また、異方性導電接着フィルムに用いる場合、フィルム100体積に対して0.1体積%〜25体積%であり、さらに好ましくは過剰な導電性の無機系充填剤により隣接する回路が短絡するのを防止するために0.1体積%〜10体積%である。また、半導体封止用樹脂に用いる場合、充填剤を除く樹脂100重量部に対して40重量部〜90重量部である。
【0065】
また、上記で述べた無機系充填剤の他に、本発明の効果を妨げない範囲で、硬化性エポキシ樹脂組成物に通常配合される有機系充填剤を配合することもできる。このような有機系充填剤としては、ナイロン微粒子、ポリスチレン微粒子、ポリエチレン微粒子、架橋ゴム微粒子、アクリル系コアシェル微粒子、ゴム系コアシェル微粒子、シリコーン微粒子、エチレン−アクリル酸共重合体微粒子などが挙げられる。
【0066】
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じてその他の添加物を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば、アクリルオリゴマー、シリコーンなどの流動調整剤、表面調整剤や着色剤、離型剤、界面活性剤、カップリング剤、希釈剤、難燃剤、シリコンオイル、ゴム等が挙げられる。
【0067】
【実施例】
次に製造例、実施例により具体的に本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、製造例および実施例に用いた原料の略称は以下の通りである。
【0068】
化合物(a)として用いた脂環式エポキシ化合物。
<EP−C1>3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸エステル(エポキシ当量134、加水分解性塩素なし)
【0069】
化合物(b)として用いた化合物。
<2E4MZ> 2−エチル−4−メチルイミダゾール(塩素イオン含量2ppm)
<PG−MZ> 1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール(塩素イオン含量70ppm)
<DMP−30> 2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(塩素イオン含量5ppm)
【0070】
化合物(c)として用いた化合物。
<BA> ビスフェノールA(塩素イオン含量0.8ppm)
<PNV> フェノールノボラック樹脂(水酸基当量104、平均核体数5〜6、塩素イオン含量0.3ppm)
<AA> アジピン酸(塩素イオン含量10ppm)
【0071】
成分(d)として用いたエポキシ化合物。
<EP−G1> ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量184、加水分解性塩素100ppm)
<EP−G2> ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量166、加水分解性塩素150ppm)
<EP−G3> ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量189、加水分解性塩素1000ppm)
【0072】
なお、エポキシ化合物の加水分解性塩素量は次に示す方法で調べた。すなわち、エポキシ化合物をジオキサンに溶解し、1N水酸化カリウムエタノール溶液を加えて30分間加熱還流させ、生成した塩素イオンを0.01N硝酸銀標準液を用いて電位差滴定により定量した。
【0073】
製造例1
EP−C1とEP−G2と2E4MZとPNVの反応物
2E4MZ、132g(1.2当量)とPNV、126g(1.2当量)とをビーカーに秤取り130℃で1時間加熱し均一に溶解させた後、100℃まで冷却し、予め70℃に加温しておいたEP−C1、201g(1.5当量)とEP−G2、50g(0.3当量)の混合物とを室温で混合し、反応物の温度が110℃〜130℃になる様に冷却または加熱して1時間反応させる。反応終了後、室温まで冷却し淡黄色の固体を得た。この付加物を、粗砕、微粉砕して平均粒径約10μmの粉体を得た。このエポキシ樹脂用潜在性硬化剤をサンプルNo.1とする。
【0074】
表1に製造例1に準じて製造した本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤のサンプル番号とその原料組成を示す。
【0075】
【表1】
【0076】
参考例1〜5、比較例1
各エポキシ樹脂用潜在性硬化剤とエポキシ樹脂−1(ビスフェノールA型エポキシ樹脂:エポキシ当量185、加水分解性塩素300ppm)を表2に示した割合で配合し、真空らいかい機((株)石川工場製)により減圧下脱法混合を30分行って各硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0077】
<熱水抽出によるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤の塩素イオン濃度の測定>
エポキシ樹脂用潜在性硬化剤の塩素イオン濃度を熱水抽出により測定した。熱水抽出される塩素イオン量は、本発明の潜在性硬化剤1gをテフロン容器にとり、純水15mlを加えて密閉し、121℃で20時間プレッシャークッカ−テストにかけて得られる検液をイオンクロマトグラフ分析により求めた。
<熱水抽出による硬化性エポキシ樹脂組成物の塩素イオン濃度の測定>
硬化性エポキシ樹脂組成物を150℃で30分硬化させて得られた硬化物を粉砕し、熱水抽出による塩素イオン濃度を定量した。熱水抽出される塩素イオン量は、前記の粉砕した硬化物1gをテフロン容器にとり、純水15mlを加えて密閉し、121℃で20時間プレッシャクッカーテストにかけて得られる検液をイオンクロマトグラフ分析により求めた。
<ゲルタイムの測定>
特に断りがない場合は安田式ゲルタイマー((株)安田精機製作所)で、約2.5gの硬化性エポキシ樹脂組成物を用いて表2記載の各温度にて測定した。
<ガラス転移温度>
エポキシ樹脂組成物を1〜2mmの厚さで150℃で30分間硬化させ、TMA(熱機械分析)法で測定した。
【0078】
得られた結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】
表2の結果より、本発明のエポキシ樹脂用潜在性硬化剤は低温速硬化性に優れると同時に、熱水抽出される塩素イオン濃度も低く、また本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は硬化した際のガラス転移温度が高く耐熱性に優れ、塩素含量も低いことが分かる。なお実施例の各硬化性エポキシ樹脂組成物を密閉した容器に入れ、40℃の恒温槽で貯蔵し、流動性のなくなるまでの日数を測定したところ、1ヶ月から2ヶ月という良好な貯蔵安定性が示された。
【0081】
実施例6〜9、比較例2
エポキシ樹脂−2(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、加水分解性塩素150ppm)およびエポキシ樹脂−3(レゾルシノールジグリシジルエーテル、加水分解性塩素100ppm)、各潜在性硬化剤及び銀粉(銀粉A:フレーク状銀粉、粒径1〜10ミクロン、銀粉B:球状銀粉、粒径0.1〜0.5ミクロン)を表3に示した混合比率で配合し、真空らいかい機、3本ロールを適宜用いて硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
【0082】
<体積抵抗率>
得られた硬化性エポキシ樹脂組成物をスライドグラス上に4mm幅、30ミクロン厚みになるように塗布し110℃−30分で硬化させたもの及び150℃−30分で硬化させたものを体積抵抗率を測定した。
<硬化物の塩素イオン濃度>
体積抵抗率の測定と同様の方法で得られた硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物を粉砕し、実施例1〜5と同様の方法で熱水抽出される塩素イオン濃度を定量した。
【0083】
得られた結果を表3に示す。
【0084】
【表3】
【0085】
表3より、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は硬化した際の導電性に優れ、また塩素含量も低いことが分かる。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、低温速硬化性であり、かつ耐熱性、電気的信頼性に優れ、導電性樹脂に用いた場合、導電性にも優れるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤及び硬化性エポキシ樹脂組成物を得ることができる。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a latent curing agent for an epoxy resin and a curable epoxy resin composition, and furthermore, a latent for epoxy resin suitable for electronics applications such as a resin for semiconductor encapsulation, an anisotropic conductive adhesive film, and a conductive resin. The present invention relates to a curing agent and a curable epoxy resin composition.
[0002]
[Prior art]
Recent remarkable developments in the electronics field have led to a rapid increase in the degree of integration of semiconductor device circuits and mass production, and electronic devices are rapidly becoming smaller, thinner and higher performance. In addition, with the spread of these electronic devices, improvement in workability and cost reduction in mass production have become important problems. In addition, epoxy resins that have been used as adhesives for these electronic devices are required to have higher performance in various physical properties.
[0003]
There are two types of epoxy resin compositions, the main component epoxy resin and curing agent mixed just before use, and the one component type in which the main component epoxy resin is pre-mixed with a curing agent, but prevention of mixing errors. The one-component type is preferred because it can be automated by a machine and lined. The one-pack type epoxy resin composition requires a curing agent that does not react with the epoxy resin compound at room temperature but has a property of starting and curing by heating, a so-called latent curing agent.
[0004]
Conventionally, phenol resins, dicyandiamide, hydrazide compounds, and the like have been used as latent curing agents, but these had to be heat-treated in an oven at 150 to 200 ° C. for a long time for curing. Recently, there has been a demand for a curable resin composition that can be cured in a short time in order to improve the workability of the semiconductor assembly process and reduce costs. Also, as the wiring density of printed wiring boards is increasing, there is a concern about the decrease in accuracy due to thermal stress due to high temperature curing, and also from the viewpoint of energy cost, to minimize the thermal history to the electronic board Therefore, curing at a relatively low temperature is required.
[0005]
As typical examples of low-temperature fast-curing latent curing agents, amine adduct-type latent curing agents are known. For example, in JP-A-9-92029, a commercially available latent curing agent (Amicure: Ajinomoto ( An example in which the product manufactured by Co., Ltd.) is used as a conductive paste is described.
On the other hand, with the rapid progress of semiconductor manufacturing technology, the influence on the physical properties and electrical reliability of the curing agent itself contained in the curable epoxy resin composition has become non-negligible and has been used in the past. There is a need for latent curing agents that are more suitable for electronics applications than those.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is a latent curing agent for epoxy resins that is low-temperature fast-curing, excellent in heat resistance, electrical reliability, etc., and suitable for electronics applications such as semiconductor sealing resins, anisotropic conductive adhesive films, conductive resins, etc. And it aims at providing a curable epoxy resin composition.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above circumstances, the inventor of the present invention has a specific amine adduct type latent curing agent having a low temperature rapid curing property, and at the same time, compared with the conventional one, the heat resistance and electrical reliability of the cured product. In addition, the inventors have found that when used in a conductive resin, the conductivity is also improved, and the present invention has been completed.
[0008]
That is, the present invention is a latent curing agent for epoxy resins, comprising the reaction product of the following compounds (a), (b) and (c).
(A) An alicyclic epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule.
(B) OH group, SH group, NH group, NH in the molecule2 Group, COOH group and CONHNH2 A compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group.
(C) NH in the molecule2 Group and CONHNH2 A compound having at least one functional group selected from a group or at least two functional groups selected from an OH group, an SH group, an NH group and a COOH group in the molecule (an epoxy group or a tertiary amino group in the molecule) Excluding compounds having).
[0009]
Moreover, this invention is a latent hardening | curing agent for epoxy resins characterized by consisting of the reaction material of the following compounds (a), (b), (c), and (d).
(A) An alicyclic epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule.
(B) OH group, SH group, NH group, NH in the molecule2 Group, COOH group and CONHNH2 A compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group.
(C) NH in the molecule2 Group and CONHNH2 A compound having at least one functional group selected from a group or at least two functional groups selected from an OH group, an SH group, an NH group and a COOH group in the molecule (an epoxy group or a tertiary amino group in the molecule) Excluding compounds having).
(D) A glycidyl compound having two or more epoxy groups in the molecule.
[0010]
The present invention is also a curable epoxy resin composition comprising the latent curing agent for epoxy resin and an epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule.
[0011]
The present invention also provides a curable epoxy resin composition comprising the latent curing agent for epoxy resin, an epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule, and an inorganic filler.
[0012]
Details of the present invention will be described below.
[0013]
As the compound (a) in the latent curing agent for epoxy resins of the present invention, that is, an alicyclic epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule, an epoxy group on the alicyclic hydrocarbon ring and / or Or the epoxy compound etc. which have 2 or more of epoxy groups in the molecule | numerator directly couple | bonded with the carbon atom which forms an alicyclic hydrocarbon ring are mentioned.
[0014]
For example, an epoxy group represented by formula (1) or formula (2) (Y represents a monocyclic, polycyclic or bridged hydrocarbon ring having 2 to 8 carbon atoms which may have a substituent) And an epoxy compound having two or more in the molecule.
[0015]
[Chemical 1]
[0016]
Specific examples include epoxy compounds represented by formulas (i) to (vii).
[0017]
[Chemical 2]
[0018]
In particular, the alicyclic epoxy compounds represented by (vi) and (vii) are preferable because of their high boiling points, and the alicyclic epoxy compounds represented by (vi) are particularly preferable because of their low viscosity.
[0019]
Examples of the alicyclic epoxy compound represented by the above formula (vi) include “Celoxide 2021” manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd. (R in Formula (vi)).1And R2As the alicyclic epoxy compound represented by the formula (vii), for example, “ERL-4299” manufactured by Union Carbide (R in the formula (vii))ThreeAnd RFourIs a hydrogen atom and n = 4).
[0020]
The alicyclic epoxy compounds described above may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
Since hydrolyzable halogen groups contained in epoxy resins are a significant factor in reducing electrical reliability, this concentration should be kept as low as possible in epoxy resin compositions used in electronics applications, particularly in the manufacture of semiconductor components. Is required. In conventional latent curing agents, glycidyl compounds are usually used as epoxy compounds, but glycidyl compounds usually have hydrolyzable halogen groups on the order of 1000 ppm (weight), so that in terms of electrical reliability in the electronics field. It was not preferable. Although the hydrolysis halogen group can be reduced by purification, it is difficult to obtain a high-purity product, and when purification is performed, problems such as an increase in process and an increase in cost occur. The alicyclic epoxy compound essentially does not contain a hydrolyzable halogen group, and the hydrolyzable halogen group in the latent curing agent can be greatly reduced without causing the above problems.
[0022]
Compound (b) in the latent curing agent for epoxy resin of the present invention, that is, OH group, SH group, NH group, NH in the molecule2Group, COOH group and CONHNH2The compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group is represented, for example, by the formula (3).
[0023]
[Chemical Formula 3]
[0024]
In the formula, W is OH group, SH group, NH group, NH2Group, COOH group or CONHNH2Group RFive, R6Are each independently an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an alkenyl group having 2 to 20 carbon atoms, an aralkyl group such as benzyl group, or a part of these hydrocarbon groups other than carbon atoms such as oxygen, halogen, A group in which the functional group represented by W is substituted or interposed, and R7Is the above RFive, R6And divalent residues of the same groups. RFiveAnd R6Or RFive, R6, R7May be bonded to each other to form a ring. Moreover, as a compound (b), the compound in which the tertiary amino group is contained in the ring as shown, for example by following formula (4), (5), (7) may be sufficient.
[0025]
[Formula 4]
[0026]
(Here, R8, R9, RTen, R11Each independently represents a hydrogen atom, R represented by the above formula (3)Five, R6Each of the same groups, an aryl group which may be substituted with an alkyl group or an aryl group, or the functional group represented by the above W, R11Except when is a hydrogen atom8, R9, RTen, R11At least one of them is a functional group represented by W or a group having a functional group represented by W. R11R is also a hydrogen atom8, R9, RTenMay be a functional group represented by W or a group having a functional group represented by W. )
[0027]
[Chemical formula 5]
[0028]
(Here, R12, R13, R15Each independently represents a hydrogen atom, R represented by the above formula (3)Five, R6And the same group or an aryl group which may be substituted with an alkyl group or an aryl group. R14Is R shown in the above formula (3)Five, R6And an arylene group which may be substituted with a divalent residue of the same group or an alkyl group or an aryl group. X ′ represents a hydrogen atom or formula (6)
[0029]
[Chemical 6]
[0030]
(Wherein R12, R13Are the same in the above formula (5) and R16Is a hydrogen atom, R represented by the above formula (3)Five, R6Or an aryl group optionally substituted with an alkyl group or an aryl group. ).
R15And R16R is not a hydrogen atom, R12, R13, R14, R15, R16At least one of them is a functional group represented by W or a group having a functional group represented by W. R15, R16Even when one or both of them are hydrogen atoms, R12, R13, R14, R15, R16May be a functional group represented by W or a group having a functional group represented by W.
[0031]
[Chemical 7]
[0032]
(Here, R17Is a functional group represented by W or R having a functional group represented by WFive, R6Is the same group. )
[0033]
Specific examples of the compound (b) in the present invention include, for example, 2-dimethylaminoethanol, 1-methyl-2-dimethylaminoethanol, 1-phenoxymethyl-2-dimethylaminoethanol, 2-diethylaminoethanol, 1-butoxy. Methyl-2-dimethylaminoethanol, 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 2-undecylimidazole, 2-heptadecylimidazole, 2-phenylimidazole, 1-aminoethyl-2-methylimidazole, 1 -(2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) ) -2-Methylimidazole 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-phenylimidazoline, 1- (2-hydroxy-3-butoxy Propyl) -2-methylimidazoline, 2-methylimidazoline, 2,4-dimethylimidazoline, 2-ethylimidazoline, 2-ethyl-4-methylimidazoline, 2-benzylimidazoline, 2-phenylimidazoline, 2- (o-tolyl) ) -Imidazoline, tetramethylene-bis-imidazoline, 1,1,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-imidazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-imidazoline, 1 , 1,3-Trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-4-methyl Dazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-4-methylimidazoline, 1,2-phenylene-bis-imidazoline, 1,3-phenylene-bis-imidazoline, 1,4-phenylene- Bis-imidazoline, 1,4-phenylene-bis-4-methylimidazoline, 2- (dimethylaminomethyl) phenol, 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol, N-β-hydroxyethylmorpholine, 2- Dimethylaminoethanethiol, 2-mercaptobenzimidazole, 2-mercaptobenzothiazole, 2-mercaptopyridine, 4-mercaptopyridine, N, N-dimethylaminobenzoic acid, N, N-dimethylglycine, nicotinic acid, isonicotinic acid, Picolinic acid, N, N-dimethylglycine hydrazide Nicotinic acid hydrazide, isonicotinic acid hydrazide, dimethylaminopropylamine, diethylaminopropylamine, dipropylaminopropylamine, dibutylaminopropylamine, dimethylaminoethylamine, diethylaminoethylamine, dipropylaminoethylamine, dibutylaminoethylamine, N-aminoethyl Examples include piperazine, dimethylaminoethylpiperazine, diethylaminoethylpiperazine and the like.
[0034]
As the compound (b), OH group, NH group and NH2A compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group is preferred.
[0035]
Examples of such a compound include 2-dimethylaminoethanol, 1-methyl-2-dimethylaminoethanol, 1-phenoxymethyl-2-dimethylaminoethanol, 2-diethylaminoethanol, 1-butoxymethyl-2-dimethylaminoethanol, N-β-hydroxyethylmorpholine, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) 2-Phenylimidazoline, 1- (2-hydroxy Tertiary amino group-containing alcohol compounds such as -3-butoxypropyl) -2-methylimidazoline; tertiary amino group-containing compounds such as 2- (dimethylaminomethyl) phenol and 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol Phenol compounds; 2-methylimidazoline, 2,4-dimethylimidazoline, 2-ethylimidazoline, 2-ethyl-4-methylimidazoline, 2-benzylimidazoline, 2-phenylimidazoline, 2- (o-tolyl) -imidazoline, tetra Methylene-bis-imidazoline, 1,1,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-imidazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-imidazoline, 1,1,3- Trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-4-methylimidazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-4-methylimidazoline, 1,2-phenylene-bis-imidazoline, 1,3-phenylene-bis-imidazoline, 1,4-phenylene-bis- Imidazoline, 1,4-phenylene-bis-4-methylimidazoline, dimethylaminopropylamine, diethylaminopropylamine, dipropylaminopropylamine, dibutylaminopropylamine, dimethylaminoethylamine, diethylaminoethylamine, dipropylaminoethylamine, dibutylaminoethylamine Primary or secondary amino group-containing tertiary amine compounds such as N-aminoethylpiperazine, dimethylaminoethylpiperazine, and diethylaminoethylpiperazine.
[0036]
Among these, a tertiary amino group-containing alcohol compound, a primary or secondary amino group-containing tertiary amine compound is particularly preferable.
[0037]
More preferable as the tertiary amino group-containing alcohol compound is 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-ethyl- 4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2- It has a 5-membered or 6-membered nitrogen-containing heterocyclic structure such as hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-phenylimidazoline and 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-methylimidazoline. In particular, 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydro Ci-3-phenoxypropyl) -2-ethyl-4-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2-methylimidazole, 1- (2-hydroxy-3-butoxypropyl) -2- Those having an imidazole skeleton such as ethyl-4-methylimidazole are preferred.
[0038]
More preferred as the primary or secondary amino group-containing tertiary amine compound is 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 2-undecylimidazole, 2-heptadecylimidazole, 2-phenylimidazole. 1-aminoethyl-2-methylimidazole, 2-methylimidazoline, 2,4-dimethylimidazoline, 2-ethylimidazoline, 2-ethyl-4-methylimidazoline, 2-benzylimidazoline, 2-phenylimidazoline, 2- ( o-tolyl) -imidazoline, tetramethylene-bis-imidazoline, 1,1,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-imidazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis- Imidazoline, 1,1,3-trimethyl-1,4-teto Methylene-bis-4-methylimidazoline, 1,3,3-trimethyl-1,4-tetramethylene-bis-4-methylimidazoline, 1,2-phenylene-bis-imidazoline, 1,3-phenylene-bis-imidazoline 1-, 4-phenylene-bis-imidazoline, 1,4-phenylene-bis-4-methylimidazoline, N-aminoethylpiperazine, dimethylaminoethylpiperazine, diethylaminoethylpiperazine, etc. It has a heterocyclic structure, and in particular, 2-methylimidazole, 2-ethyl-4-methylimidazole, 2-undecylimidazole, 2-heptadecylimidazole, 2-phenylimidazole, 1-aminoethyl-2-methyl Those with an imidazole skeleton such as imidazole are preferred. There.
[0039]
As the compound (b) described above, one kind may be used alone, or two or more kinds may be mixed and used.
[0040]
Compound (c) in the present invention, that is, NH in the molecule2 Group and CONHNH2 A compound having at least one functional group selected from a group, or at least two functional groups selected from an OH group, an SH group, an NH group and a COOH group in the molecule (provided that an epoxy group or a tertiary amino group is present in the molecule) Examples of such compounds include amine compounds such as piperazine, aniline, cyclohexylamine, adipic acid, phthalic acid, 3,9-bis (2-carboxyethyl) -2,4,8,10-tetraoxa Polyvalent carboxylic acids such as spiro [5,5] undecane, polyvalent thiols such as 1,2-dimercaptoethane and 2-mercaptoethyl ether, hydrazide compounds such as phenylacetic acid hydrazide, amino acids such as alanine and valine, 2-mercapto Ethanol, 1-mercapto-3-phenoxy-2-propanol, mercaptoacetic acid, N Compounds having two or more functional groups such as methylethanolamine, diethanolamine, hydroxyaniline, N-methyl-o-aminobenzoic acid, anthranilic acid, sarcosine, hydroxybenzoic acid, lactic acid, pentaerythritol, sorbitol, trimethylolpropane, Examples thereof include polyhydric alcohol compounds such as trimethylolethane and tris (hydroxyethyl) isocyanurate, and polyhydric phenol compounds.
[0041]
The compound (c) is particularly preferably a polyhydric phenol compound, and examples thereof include bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, hydroquinone, catechol, resorcinol, pyrogallol, phenol novolac resin, and resole resin.
[0042]
The compound (c) described above may be used alone or in combination of two or more.
[0043]
Both the compounds (b) and (c) are OH group, SH group, COOH group, CONHNH.2If none of the groups is present, the reactivity between the alicyclic epoxy compound and these compounds is remarkably lowered, which is not preferable. In addition, the compounds (b) and (c) essentially do not contain a hydrolyzable halogen group like the glycidyl compounds.
[0044]
When preparing the latent curing agent for epoxy resins of the present invention, (d) a glycidyl compound having two or more epoxy groups in the molecule is further added to the compounds (a), (b), and (c). You can also In this case, the reaction temperature and reaction time when producing the latent curing agent for epoxy resin of the present invention can be reduced, and an advantage is produced from the viewpoint of productivity of the latent curing agent for epoxy resin. However, as described above, the addition of the glycidyl compound increases the concentration of the hydrolyzable halogen group in the latent curing agent, and further reduces the effect of the present invention. Is appropriately determined in consideration of required applications, standards, total cost, and the like. For example, when the latent curing agent for epoxy resins of the present invention is used for a conductive resin, the addition amount is preferably 30% by weight or less based on the total weight of the compound (a).
When a glycidyl compound is added, it may be refined to lower the concentration of hydrolyzable halogen groups, but it may also result in an increase in production cost, so it will be appropriately determined depending on the situation. The
[0045]
As the compound (d), that is, a glycidyl compound having two or more epoxy groups in the molecule, a polyvalent glycidyl ether compound, a polyvalent glycidyl ester compound, a polyvalent glycidyl amine compound, a glycidyl ether ester compound and a formula (8 And a compound having a glycidyl ether group and an alicyclic epoxy group in the molecule.
[0046]
[Chemical 8]
[0047]
Examples of the polyvalent glycidyl ether compound include polyphenol compounds such as bisphenol A, bisphenol F, bisphenol S, catechol, resorcinol, phenol novolac resin, and resole resin, or glycerin, polyethylene glycol, polyhydric phenol compound and 2 carbon atoms. Examples thereof include a glycidyl ether compound obtained by reacting a polyhydric alcohol compound such as a compound obtained by addition reaction with ˜4 alkylene oxides and an epihalohydrin.
As the polyvalent glycidyl ester compound, for example, an aliphatic polyvalent carboxylic acid compound such as adipic acid or sebacic acid or an aromatic polyvalent carboxylic acid such as phthalic acid or terephthalic acid, and an epihalohydrin can be obtained. Etc.
Examples of the polyvalent glycidylamine compound include glycidylamine compounds obtained by reacting 4,4'-diaminodiphenylmethane, aniline, m-aminophenol, and epihalohydrin.
Examples of the glycidyl ether ester compound include glycidyl ether ester compounds obtained by reacting a hydroxycarboxylic acid such as p-oxybenzoic acid and β-oxynaphthoic acid with epihalohydrin.
Examples of epihalohydrin include epichlorohydrin, epibromohydrin, 1,2-epoxy-2-methyl-3-chloropropane, 1,2-epoxy-2-ethyl-3-chloropropane, and the like.
[0048]
Of the glycidyl compounds, glycidyl ether compounds, glycidyl ester compounds, and glycidyl ether ester compounds are preferred. A glycidyl ether compound is particularly preferable.
[0049]
The glycidyl compounds described above may be used alone or in combination of two or more.
[0050]
The reaction ratio of each compound when producing the latent curing agent for epoxy resin of the present invention is such that the compound (b) has OH group, SH group, COOH group and CONHNH in the molecule.2In the case of a compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group, the OH group, SH group, COOH group or CONHNH of the compounds (b) and (c)2Sum of equivalent number of groups (however, CONHNH2CONHNH for the group2Since the group is a bifunctional group with respect to the epoxy compound, CONHNH2CONNHNH twice the number of moles of the group20.5 to 2.5 times equivalent of the epoxy group of the compound (a) (or the total of the compound (a) and the compound (d)), preferably 0.6 to 1.5 It is preferable that the compound (c) is used in an amount equivalent to 2 times the compound (b). When the epoxy group of the compound (a) (or the total of the compound (a) and the compound (d)) is less than 0.5 times equivalent, sufficient storage stability cannot be obtained when blended with the epoxy compound as a latent curing agent. When the amount is 2.5 times equivalent or more, the softening temperature of the reaction product becomes high, and when it is blended with an epoxy compound as a latent curing agent, sufficient rapid curability is not exhibited and the cured product becomes non-uniform. . When the compound (c) exceeds 2 times mol with respect to the compound (b), the curability is lowered.
[0051]
Compound (b) contains NH group and NH in the molecule.2The reaction ratio in the case of a compound having at least one functional group selected from a group and a tertiary amino group is the OH group, SH group, COOH group, CONHNH of the compounds (b) and (c).2Group, NH group, NH2Sum of equivalent number of groups (however, CONHNH2Group, NH2As for the groups, since these groups are difunctional groups with respect to epoxy compounds, CONHNH2Group or NH2CONNHNH twice the number of moles of the group2Group or NH2The number of equivalents of the group. ) Is 0.2 to 1.1 times equivalent of the epoxy group of the compound (a) (or the total of the compound (a) and the compound (d)). When the epoxy group of the compound (a) (or the sum of the compound (a) and the compound (d)) is less than 0.2 times equivalent, sufficient storage stability cannot be obtained when blended with an epoxy compound as a latent curing agent. If it is 1.1 times equivalent or more, the softening temperature of the reaction product becomes high, and when it is blended with an epoxy compound as a latent curing agent, sufficient rapid curability is not exhibited and the cured product becomes non-uniform.
[0052]
The latent curing agent for epoxy resin of the present invention is prepared by sufficiently mixing, for example, the compounds (a), (b) and (c) (or (a), (b), (c) and (d)). It is obtained by gelling at room temperature, then completing the reaction at a temperature of 80 to 150 ° C., cooling, solidifying and grinding. At this time, the reaction may be carried out in a solvent such as toluene, tetrahydrofuran, methyl ethyl ketone, dimethylformamide, etc., and the solvent may be removed, solidified, or pulverized.
[0053]
The latent curing agent for epoxy resins of the present invention changes the types and mixing ratios of the compounds (a), (b) and (c) (or (a), (b), (c) and (d)). In this way, an addition compound having an arbitrary softening temperature can be obtained, but those having a softening temperature of 60 to 180 ° C. are preferred. When the softening temperature is less than 60 ° C., when blended with an epoxy compound as a latent curing agent, the storage stability at room temperature is poor, and when the softening temperature exceeds 180 ° C., sufficient curability cannot be obtained.
[0054]
When preparing the latent curing agent for epoxy resin of the present invention, in addition to the above compounds (a), (b), (c), (d), a monoepoxy compound is included within a range not inhibiting the effects of the present invention. It may be. Examples of the monoepoxy compound include monoepoxy compounds such as butyl glycidyl ether, phenyl glycidyl ether, p-tert-butylphenyl glycidyl ether, sec-butylphenyl glycidyl ether, and glycidyl methacrylate.
[0055]
In addition, the latent curing agent for epoxy resins of the present invention may be used in combination with known curing agents such as acid anhydrides, dicyandiamides, hydrazide compounds, guanamines, melamines, etc., as long as the effects of the present invention are not impaired. it can.
[0056]
Each compound used as a raw material of the latent curing agent for epoxy resin of the present invention described above has already been described for some compounds, but if necessary, it can be appropriately purified by a conventional method such as distillation or recrystallization. Also good.
[0057]
The latent curing agent for epoxy resin of the present invention is low-temperature fast-curing and does not require high temperature for adhesion, so it can reduce thermal stress on electronic parts such as electronic elements and liquid crystal panels as adherends, and Reduction in connection accuracy and defects can be reduced. Moreover, it has the following superior characteristics as compared with conventional amine adduct type latent curing agents as well as low temperature rapid curing.
(1) The concentration of the hydrolyzed halogen group is low, and the electrical reliability is excellent.
(2) The glass transition point of the obtained resin is raised, and the heat resistance of the cured product is improved. (3) When used in a conductive resin, the conductivity of the cured product is improved.
[0058]
The curable epoxy resin composition of the present invention can be easily prepared by uniformly mixing the latent curing agent for epoxy resin of the present invention described above with (B) an epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule. It can be a thing.
[0059]
In the curable epoxy resin composition of the present invention, as the (B) epoxy compound having two or more epoxies in the molecule, the alicyclic epoxy compound or compound (d) used as the compound (a) described above is used. Examples include various epoxy compounds such as glycidyl compounds used. In the electronics field, a glycidyl compound having a reduced hydrolyzable halogen group concentration by purification is used. However, the latent curing agent for epoxy resins of the present invention also has a low hydrolyzable halogen group concentration and is used for electronics. It can be set as a more suitable curable epoxy resin composition.
[0060]
The amount of (A) the latent curing agent for epoxy resin of the present invention used in the curable epoxy resin composition of the present invention is (B) 100 parts by weight of an epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule. It is preferable that it is 0.3-50 weight part. If it is less than 0.3 part by weight, sufficient curability cannot be obtained, and if it exceeds 50 parts by weight, the performance of the cured product is deteriorated.
[0061]
By further adding (C) an inorganic filler to the curable epoxy resin composition comprising the above components (A) and (B), for example, a conductive resin composition, an anisotropic conductive adhesive film, a semiconductor encapsulant, and the like. It can be set as the curable epoxy resin composition used as a resin composition for a stop.
[0062]
For example, when used as a conductive resin composition or an anisotropic conductive adhesive film, the inorganic filler includes metal powders such as gold, silver, copper, palladium, nickel, etc., carbon black, graphite, etc., which are conductive fillers. Can be mentioned. Moreover, the composite filler which coat | covered the surface of metal powder, such as iron, copper, nickel, organic resin powder, such as carbon black, a silica powder, and polystyrene, with electroconductive materials, such as gold | metal | money and silver, can also be used. The particle shape of the filler can be suitably used, such as a spherical shape, a flake shape, or a dendritic shape. Usually, silver powder is frequently used from the viewpoint of cost and conductivity.
[0063]
For example, when used as a semiconductor sealing resin, examples of the inorganic filler include powders of alumina, silica, calcium carbonate, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, talc, bentonite, barium sulfate, and aerosil. In particular, silica such as crystalline silica and fused silica is frequently used.
[0064]
The compounding quantity of an inorganic type filler is 10 volume%-55 volume% with respect to 100 volume of compositions, for example when using for a conductive resin composition. If it is less than 10% by volume, sufficient conductivity cannot be obtained, and if it exceeds 55% by volume, the viscosity of the composition becomes too high, and there is no practicality. Preferably they are 15 volume%-55 volume%. Moreover, when using for an anisotropic conductive adhesive film, it is 0.1 volume%-25 volume% with respect to 100 volumes of a film, More preferably, an adjacent circuit short-circuits with an excess conductive inorganic type filler. In order to prevent this, it is 0.1 volume%-10 volume%. Moreover, when using for resin for semiconductor sealing, it is 40 weight part-90 weight part with respect to 100 weight part of resin except a filler.
[0065]
In addition to the inorganic fillers described above, organic fillers that are usually blended into the curable epoxy resin composition can be blended within a range that does not interfere with the effects of the present invention. Examples of such organic fillers include nylon fine particles, polystyrene fine particles, polyethylene fine particles, crosslinked rubber fine particles, acrylic core-shell fine particles, rubber-based core-shell fine particles, silicone fine particles, and ethylene-acrylic acid copolymer fine particles.
[0066]
In the curable epoxy resin composition of the present invention, other additives may be added as necessary within a range not impeding the effects of the present invention. Examples of such additives include flow regulators such as acrylic oligomers and silicones, surface modifiers and colorants, mold release agents, surfactants, coupling agents, diluents, flame retardants, silicone oil, rubber, and the like. Is mentioned.
[0067]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to production examples and examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, the abbreviation of the raw material used for the manufacture example and the Example is as follows.
[0068]
An alicyclic epoxy compound used as the compound (a).
<EP-C1> 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexylcarboxylate (epoxy equivalent 134, no hydrolyzable chlorine)
[0069]
Compound used as compound (b).
<2E4MZ> 2-ethyl-4-methylimidazole (chloride ion content 2 ppm)
<PG-MZ> 1- (2-hydroxy-3-phenoxypropyl) -2-methylimidazole (chloride ion content 70 ppm)
<DMP-30> 2,4,6-Tris (dimethylaminomethyl) phenol (chlorine ion content 5 ppm)
[0070]
Compound used as compound (c).
<BA> Bisphenol A (chlorine ion content 0.8 ppm)
<PNV> Phenol novolak resin (hydroxyl equivalent 104, average number of nuclei 5-6, chloride ion content 0.3 ppm)
<AA> Adipic acid (chlorine ion content 10ppm)
[0071]
Epoxy compound used as component (d).
<EP-G1> Bisphenol A type epoxy resin (epoxy equivalent 184, hydrolyzable chlorine 100 ppm)
<EP-G2> Bisphenol F type epoxy resin (epoxy equivalent 166, hydrolyzable chlorine 150 ppm)
<EP-G3> Bisphenol A type epoxy resin (epoxy equivalent 189, hydrolyzable chlorine 1000 ppm)
[0072]
The amount of hydrolyzable chlorine in the epoxy compound was examined by the following method. That is, the epoxy compound was dissolved in dioxane, 1N potassium hydroxide ethanol solution was added and heated to reflux for 30 minutes, and the generated chlorine ions were quantified by potentiometric titration using a 0.01N silver nitrate standard solution.
[0073]
Production Example 1
Reaction product of EP-C1, EP-G2, 2E4MZ and PNV
2E4MZ, 132 g (1.2 eq) and PNV, 126 g (1.2 eq) were weighed in a beaker and heated at 130 ° C. for 1 hour to dissolve uniformly, then cooled to 100 ° C. and pre-heated to 70 ° C. A mixture of warm EP-C 1,201 g (1.5 eq) and EP-G2, 50 g (0.3 eq) is mixed at room temperature so that the temperature of the reaction is 110 ° C. to 130 ° C. The mixture is cooled or heated to react for 1 hour. After completion of the reaction, the reaction mixture was cooled to room temperature to obtain a pale yellow solid. This adduct was coarsely pulverized and pulverized to obtain a powder having an average particle size of about 10 μm. This latent curing agent for epoxy resin was added to Sample No. Set to 1.
[0074]
Table 1 shows sample numbers and raw material compositions of the latent curing agent for epoxy resins of the present invention produced according to Production Example 1.
[0075]
[Table 1]
[0076]
referenceExamples 1-5, Comparative Example 1
Each latent curing agent for epoxy resin and epoxy resin-1 (bisphenol A type epoxy resin: epoxy equivalent 185, hydrolyzable chlorine 300 ppm) were blended in the proportions shown in Table 2, and a vacuum separator (Ishikawa Co., Ltd.) Each curable epoxy resin composition was obtained by performing demixing under reduced pressure for 30 minutes by a factory.
[0077]
<Measurement of chloride ion concentration of latent curing agent for epoxy resin by hot water extraction>
The chlorine ion concentration of the latent curing agent for epoxy resin was measured by hot water extraction. The amount of chlorine ion extracted with hot water was determined by taking 1 g of the latent curing agent of the present invention in a Teflon container, adding 15 ml of pure water, sealing it, and subjecting the test solution obtained by subjecting it to a pressure cooker test at 121 ° C. for 20 hours by ion chromatography. Obtained by analysis.
<Measurement of chloride ion concentration of curable epoxy resin composition by hot water extraction>
The cured product obtained by curing the curable epoxy resin composition at 150 ° C. for 30 minutes was pulverized, and the chlorine ion concentration by hot water extraction was quantified. The amount of chlorine ions extracted with hot water is 1 g of the pulverized cured product, put in a Teflon container, sealed with 15 ml of pure water, and subjected to a pressure cooker test at 121 ° C. for 20 hours by ion chromatography analysis. Asked.
<Measurement of gel time>
Unless otherwise specified, the temperature was measured with a Yasuda-type gel timer (Yasuda Seiki Seisakusho Co., Ltd.) at about each temperature shown in Table 2 using about 2.5 g of the curable epoxy resin composition.
<Glass transition temperature>
The epoxy resin composition was cured at 150 ° C. for 30 minutes at a thickness of 1 to 2 mm and measured by the TMA (thermomechanical analysis) method.
[0078]
The obtained results are shown in Table 2.
[0079]
[Table 2]
[0080]
From the results shown in Table 2, the latent curing agent for epoxy resins of the present invention is excellent in low-temperature rapid curability, and at the same time, the chlorine ion concentration extracted with hot water is low, and the curable epoxy resin composition of the present invention is cured. It can be seen that the glass transition temperature is high, the heat resistance is excellent, and the chlorine content is low. In addition, when each curable epoxy resin composition of an Example was put into the airtight container, and it stored in a 40 degreeC thermostat, and measured the number of days until fluidity | liquidity disappeared, the favorable storage stability of 1 to 2 months It has been shown.
[0081]
Examples 6-9, Comparative Example 2
Epoxy resin-2 (bisphenol F type epoxy resin, hydrolyzable chlorine 150 ppm) and epoxy resin-3 (resorcinol diglycidyl ether, hydrolyzable chlorine 100 ppm), each latent curing agent and silver powder (silver powder A: flaky silver powder, 1 to 10 microns in particle size, silver powder B: spherical silver powder, 0.1 to 0.5 microns in particle size) are mixed at the mixing ratio shown in Table 3 and cured using a vacuum separator and three rolls as appropriate. An epoxy resin composition was obtained.
[0082]
<Volume resistivity>
Volume resistance was obtained by applying the obtained curable epoxy resin composition on a slide glass so as to have a width of 4 mm and a thickness of 30 microns and curing it at 110 ° C. for 30 minutes, and curing it at 150 ° C. for 30 minutes. The rate was measured.
<Chlorine ion concentration of cured product>
The hardened | cured material of the curable epoxy resin composition obtained by the method similar to the measurement of volume resistivity was grind | pulverized, and the chlorine ion density | concentration extracted with hot water by the method similar to Examples 1-5 was quantified.
[0083]
The obtained results are shown in Table 3.
[0084]
[Table 3]
[0085]
From Table 3, it can be seen that the curable epoxy resin composition of the present invention is excellent in conductivity when cured and has a low chlorine content.
[0086]
【The invention's effect】
According to the present invention, a latent curing agent for epoxy resins and a curable epoxy resin composition that is low-temperature fast-curing, excellent in heat resistance, electrical reliability, and excellent in conductivity when used in a conductive resin. You can get things.
Claims (5)
(A)下記(a)、(b)及び(c)の反応物からなるエポキシ樹脂用潜在性硬化剤。
(a)下記一般式(1)または、式(2)で表されるエポキシ基(Yは置換基を有していてもよい炭素数2〜8の単環、多環または有橋炭化水素環を示す)を分子内に2個以上有する脂環式エポキシ化合物。
(c)ビスフェノールA、フェノールノボラック樹脂のいずれかから選ばれる、分子中にNH2 基及びCONHNH2 基から選ばれる少なくとも1個の官能基、または分子中にOH基、SH基、NH基及びCOOH基から選ばれる少なくとも2個の官能基を有する化合物(分子中にエポキシ基または3級アミノ基を有する化合物を除く)。
(B)分子内に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物。
(C)導電性充填剤、または導電性材料で被覆した複合充填剤。An epoxy resin composition comprising (A), (B) and (C).
(A) A latent curing agent for epoxy resin comprising the reaction product of the following (a), (b) and (c).
(A) An epoxy group represented by the following general formula (1) or formula (2) (Y is a monocyclic, polycyclic or bridged hydrocarbon ring having 2 to 8 carbon atoms which may have a substituent) An alicyclic epoxy compound having two or more in the molecule.
(C) selected from either bisphenol A or phenol novolac resin, at least one functional group selected from NH2 group and CONHNH2 group in the molecule, or from OH group, SH group, NH group and COOH group in the molecule A compound having at least two functional groups selected (excluding a compound having an epoxy group or a tertiary amino group in the molecule).
(B) An epoxy compound having two or more epoxy groups in the molecule.
(C) A conductive filler or a composite filler coated with a conductive material.
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25114198A JP3918316B2 (en) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | Curable resin composition |
CA002269378A CA2269378C (en) | 1998-04-17 | 1999-04-15 | Curable resin composition |
DE69935623T DE69935623T2 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
TW088106197A TW409139B (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
EP05015222A EP1593701B1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
DE69927734T DE69927734T2 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
EP99302972A EP0950677B1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
US09/292,844 US6482899B2 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
SG9901875A SG83123A1 (en) | 1998-04-17 | 1999-04-16 | Curable resin composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25114198A JP3918316B2 (en) | 1998-09-04 | 1998-09-04 | Curable resin composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000080153A JP2000080153A (en) | 2000-03-21 |
JP3918316B2 true JP3918316B2 (en) | 2007-05-23 |
Family
ID=17218292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25114198A Expired - Lifetime JP3918316B2 (en) | 1998-04-17 | 1998-09-04 | Curable resin composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3918316B2 (en) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4752131B2 (en) * | 2001-05-16 | 2011-08-17 | 味の素株式会社 | Latent curing agent for epoxy resin and curable epoxy resin composition |
JP4760066B2 (en) * | 2005-03-14 | 2011-08-31 | 住友電気工業株式会社 | Anisotropic conductive adhesive |
TWI491601B (en) * | 2008-09-25 | 2015-07-11 | Sekisui Chemical Co Ltd | A sulfide compound, a mixture containing a cyclic sulfide, a process for producing a mixture containing a cyclic sulfide, a hardened composition and a connecting structure |
JP2011079986A (en) * | 2009-10-08 | 2011-04-21 | Uniplus Electronics Co Ltd | Method for producing laminating adhesive having high thermal conductivity and low dissipation factor |
JP5267958B2 (en) * | 2011-03-22 | 2013-08-21 | 住友電気工業株式会社 | Adhesive composition |
KR102229770B1 (en) * | 2014-03-17 | 2021-03-18 | 나믹스 가부시끼가이샤 | Resin composition |
JP6268026B2 (en) * | 2014-03-31 | 2018-01-24 | 国立大学法人名古屋大学 | Conductive polymer composition, conductive layer and conductor |
JP2016071336A (en) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | 富士フイルム株式会社 | Optical film and polarizing plate including the same, liquid crystal display device, and manufacturing method of optical film |
US9766378B2 (en) | 2014-09-26 | 2017-09-19 | Fujifilm Corporation | Optical film, polarizing plate equipped with the optical film, liquid crystal display device, and method for producing an optical film |
SG11201707285TA (en) * | 2015-03-12 | 2017-10-30 | Namics Corp | Semiconductor device and image sensor module |
WO2021043728A1 (en) * | 2019-09-02 | 2021-03-11 | Sika Technology Ag | Latent epoxy-amine composition for cipp application |
CN115448859B (en) * | 2022-10-08 | 2023-12-01 | 江苏三木化工股份有限公司 | Thiol epoxy curing agent and preparation method thereof |
-
1998
- 1998-09-04 JP JP25114198A patent/JP3918316B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000080153A (en) | 2000-03-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6482899B2 (en) | Curable resin composition | |
TWI811288B (en) | One-component resin composition | |
EP0942028B1 (en) | Epoxy resin composition | |
TWI732059B (en) | Resin composition, adhesive, packaging material, damping agent, semiconductor device and image sensor module | |
TWI672335B (en) | Resin composition, adhesive agent and sealant | |
EP0659793B1 (en) | One component epoxy resin compositions containing modified epoxy-amine adducts as curing agents | |
JP3391074B2 (en) | Epoxy resin composition | |
JP3918316B2 (en) | Curable resin composition | |
EP0138465A2 (en) | Latent curing agents for epoxy resins | |
EP0569044A1 (en) | Latent curing agents for epoxy resins | |
JP4942937B2 (en) | Epoxy resin composition | |
JPH066621B2 (en) | One-component heat-curable epoxide composition | |
JP3837134B2 (en) | One-component heat-curable epoxide composition | |
JP3924875B2 (en) | Liquid epoxy resin composition | |
JP2000248053A (en) | Liquid epoxy resin composition | |
JPH0218326B2 (en) | ||
JPH06184274A (en) | One component system thermoset epoxide composition | |
JPH059267A (en) | One-component epoxy resin composition | |
JP2014173008A (en) | Curable resin composition | |
JP3876954B2 (en) | Curable resin composition | |
JPH0446970B2 (en) | ||
JPS61148228A (en) | One pack-type epoxy resin composition | |
JP2568593B2 (en) | Conductive resin composition | |
JP4565489B2 (en) | Curing agent for epoxy resin, epoxy resin composition, and cured product thereof | |
JPH0812855A (en) | One pack epoxy resin composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040518 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060516 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060718 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061114 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061205 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |