JP3916459B2 - マルチプロセッサシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチプロセッサシステムに関し、例えば、ATM(非同期転送モード)メッセージ通信機構を介したマルチプロセッサシステムで電話交換機などに関する制御を行う通話路系装置の障害処理を行う場合などに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシステムで、障害処理時などの即時性の高い処理を無中断で実施しようとする場合、制御を行う制御系装置からその制御の対象となる通話路系装置に宛てて制御用メッセージを送信しても、通話路系装置が当該制御用メッセージを確かに受信したことを示す応答確認メッセージを返却しない方式(突き放し方式)を採用している。
【0003】
応答確認メッセージの返却を行わないことにより、制御系装置では、応答確認メッセージの受信を待つことなく一連の障害処理を次々と、無中断で実行することが可能となり、即時性が向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した突き放し方式では、伝送途中の障害などによって前記制御用メッセージが通話路系装置に受信されなかった場合、当該制御用メッセージの受信処理に応じて当然、遷移すべき内部状態へ通話路系装置が遷移しないため、制御系装置の内部状態と通話路系装置の内部状態が整合しなくなってしまう。
【0005】
本来、発生してはならないこのような不整合が発生すると、以降の処理にもその影響が波及して、障害からの復旧処理なども含め、正常な処理を行えなくなる可能性が高い。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、本発明では、所定のメッセージ通信機構を介したメッセージの通信により、1または複数の制御対象装置を制御する複数のプロセッサを備えたマルチプロセッサシステムにおいて、前記メッセージ通信機構は、前記プロセッサから前記制御対象装置にメッセージが送達されたことを示す確認メッセージを送信する確認メッセージ返送手段を備え、前記プロセッサと制御対象装置のあいだで、前記メッセージを通信することによって即時性の高い処理を実行するとき、メッセージの宛先である当該制御対象装置ではなく前記確認メッセージ返送手段が、当該メッセージの送達を示す確認メッセージを該当するプロセッサに返すことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
(A)実施形態
以下、本発明にかかるマルチプロセッサシステムの実施形態について説明する。
【0008】
本実施形態は、従来、シングルプロセッサにより、システムバスを介して制御を行なっていた制御系装置と通話路系装置を独立させ、ATMメッセージ通信機構により任意に接続可能な構成を取ることにより、処理能力の向上、及び汎用性の向上を可能としたものである。
【0009】
(A−1)実施形態の構成
本実施形態にかかるマルチプロセッサシステム10の全体構成例は図1に示す通りである。
【0010】
図1において、当該マルチプロセッサシステム10は、3つの通話路系装置11〜13と、3つの制御系装置14〜16と、ATMメッセージ通信機構17と回線交換機(電話交換機などのSTM交換機)21とを備えている。
【0011】
このうち通話路系装置11〜13は、例えば回線交換機21などのサービス装置を管理、制御する装置(通話路系装置13が管理、制御するサービス装置は図示省略)である。各通話路系装置11〜13の機能は、同じであってもよく、相違してもよい。一般的には、管理、制御の対象となるサービス装置の具体的な仕様に応じて各通話路系装置11〜13の機能は相違する。
【0012】
また、通話路系装置11〜13相互間の関係も、必ずしも対等で、均一な関係である必要はない。ここでは一例として、通話路系装置11と12は、ATMメッセージ通信機構17とは別個な通信機構である外部伝送路22,23によって前記回線交換機21に接続されており、通話路系装置11と12は共通の回線交換機21の障害発生などを監視する関係となっているが、通話路系装置13とのあいだにはそのような関係は存在しないものとする。
【0013】
共通の回線交換機21を監視するため、通話路系装置11と12がともに正常であれば、一方の通話路系装置(例えば、11)が回線交換機21に何らかの事象(障害はその1例)が発生したことを検出した場合、他方の通話路系装置(例えば、12)も、同じ障害の発生を検出し、ともに障害発生の検出を示す障害通知メッセージをATMメッセージ通信機構17経由で制御系装置(例えば、14)に通知することになる。
【0014】
これは、例えば、通話路系装置11と12が相互の正常性を監視し合い、自身に障害が発生した場合だけでなく、他方に障害が発生した場合にも、障害発生の検出をATMメッセージ通信機構17経由で制御系装置(例えば、14)に通知する機能を備えている場合でも同様である。このような重複した障害の監視機能は、一方の障害検出機能自体に障害が発生した場合などにも障害発生の検出を通知することが可能になるため、信頼性の向上に有効である。
【0015】
各通話路系装置11〜13はメモリ(またはレジスタ)11A〜13Aを内蔵しており、前記障害発生の検出などはまず自身のメモリに書込んだ上で、そのメモリの内容を読み出すことによって、制御系装置に通知するための障害通知メッセージを構成する。
【0016】
なお、マルチプロセッサシステム10中には、図示した通話路系装置11〜13以外の通話路系装置が存在していてもかまわない。
【0017】
ATMメッセージ通信機構17は、ATMスイッチ30(図4参照)を主体とし、通話路系装置11〜13と制御系装置14〜16のあいだ、または、制御系装置14〜16相互間に通信路を提供する機構である。
【0018】
ATMスイッチ30は、ATMセルに付与されたヘッダ部に含まれるVPI(仮想パス識別子)やVCI(仮想チャネル識別子)などの情報をもとに各ATMセルの宛先に応じたスイッチングを行うものである。当該ATMスイッチ30には、接続されている装置に応じた数だけの物理ポートが設けられている。
【0019】
例えば、図1の例では、通話路系装置11〜13および制御系装置14〜16の6つの装置が接続されているため、各装置ごとに別なポートを用意するものとすると、少なくとも6つの物理ポートが設けられる。さらに各装置11〜16からATMメッセージ通信機構17に向かう方向(ATMスイッチ30からみて入力方向)と、ATMメッセージ通信機構17から各装置11〜16に向かう方向(ATMスイッチ30からみて出力方向)に別な物理ポートを用いる場合ならば、少なくとも12個の物理ポートが必要になる。
【0020】
図4には、この12個の物理ポートのうち、通話路系装置11に対応する2つの物理ポート31および32を示してある。出力用物理ポート31はポート番号R1に対応し、入力用物理ポート32はポート番号R2に対応する。
【0021】
図示は省略しているが、ポート番号R3の位置には通話路系装置12へATMセルを供給するための出力用物理ポートが設けられ、ポート番号R4の位置には通話路系装置12から送信されたATMセルをATMスイッチ30に供給するための入力用物理ポートが設けられ、ポート番号R5の位置には通話路系装置13へATMセルを供給するための出力用物理ポートが設けられ、ポート番号R6の位置には通話路系装置13から送信されたATMセルをATMスイッチ30に供給するための入力用物理ポートが設けられる。
【0022】
同様に、ポート番号L1の位置には制御系装置14へATMセルを供給するための出力用物理ポートが設けられ、ポート番号L2の位置には制御系装置14から送信されたATMセルをATMスイッチ30に供給するための入力用物理ポートが設けられ、ポート番号L3の位置には制御系装置15へATMセルを供給するための出力用物理ポートが設けられ、ポート番号L4の位置には制御系装置15から送信されたATMセルをATMスイッチ30に供給するための入力用物理ポートが設けられ、ポート番号L5の位置には制御系装置16へATMセルを供給するための出力用物理ポートが設けられ、ポート番号L6の位置には制御系装置16から送信されたATMセルをATMスイッチ30に供給するための入力用物理ポートが設けられ、
図4でATMスイッチ30の右側に配置した6つの物理ポートのうち、3つの出力用物理ポートの内部構成は実質的に出力用ポート31と同じであってよく、同様に、3つの入力用物理ポートの内部構成は実質的に入力用ポート32と同じであってよい。
【0023】
出力用ポート31の内部には、図示しないヘッダ変換部(HCV)などの通常の構成要素のほかに、メッセージ検出部33が設けられている。
【0024】
当該メッセージ検出部33は、当該出力用物理ポート31内をATMスイッチ30から通話路系装置11へ向かう方向に伝送されるATMセル流STR1のなかから、所定の送信確認付き緊急プリミティブEP1を検出すると、検出信号DE1を出力する部分である。送信確認付き緊急プリミティブEP1は、制御系装置14〜16のうちいずれかの装置から、該当する通話路系装置(ここでは、11)に宛てて発行された最小単位の基本命令を示すメッセージである。
【0025】
最小単位の基本命令であるから、緊急プリミティブEP1は、それ以上細かく分割すると意味を失い、他の基本命令を複合することによって表現することのできない命令である。例えば、後述する障害マスク設定命令など、高度な即時性を求められる基本命令に、当該緊急プリミティブEP1が該当する。
【0026】
また、送信確認付きとは、送信先の装置(例えば、制御系装置14から通話路系装置11に送信確認付き緊急プリミティブEP1を送信する場合ならば、当該通話路系装置11)が返す上述した応答確認メッセージとほぼ同等な役割を持つ送信確認メッセージを、送信先装置より手前に位置する装置に送信させる制御情報を緊急プリミティブEP1に付与してあることを意味する。本実施形態の場合、当該手前に位置する装置には、メッセージ検出部33および確認メッセージ生成部34が該当し得る。
【0027】
応答確認メッセージではなく送信確認メッセージを返すことによって、単純にメッセージを伝搬する物理的な距離が短くなるだけでなく、送信先装置の内部の応答確認メッセージを返送するための応答機能に障害が発生していて応答確認メッセージの返送が正常に行えないケースでも送信確認メッセージを受け取ることが可能になる。応答確認メッセージを受け取れば、緊急プリミティブが送信先装置に届いたことが確認できるだけでなく、送信先装置において緊急プリミティブが正常に受信処理されたことまで確認できるが、送信確認メッセージを受け取ることによって確認できるのは、緊急プリミティブが送信先装置まで届いたことにとどまる。
【0028】
したがって応答確認メッセージの替わりに送信確認メッセージを用いると、応答確認メッセージが正常に受信できないことを元に送信先装置の障害の発生を検出する機会を失う可能性もあるが、送信確認付き緊急プリミティブを送信するのは、無中断で処理を進めたい場合であるため、障害発生の検出機会の喪失よりも処理の速やかな進行が重要である。
【0029】
応答確認メッセージを用いる場合に送信先装置の応答機能に障害があると、送信元装置(例えば、制御系装置14)は、受信監視タイマなどを用いて設定したタイマ値だけ受信を待たなければならないため、その部分で処理が中断し得るからである。
【0030】
これらの点を考慮すると、送信確認付き緊急プリミティブEP1の使用が有利なのは、例えば、送信確認付き緊急プリミティブEP1の送信時点までに得られた情報によって、送信元装置(例えば、制御系装置14)側で、送信先装置(例えば、11)における障害の発生がすでに判明しているか、あるいは障害の発生が高い確率で推測できているケースなどである。
【0031】
ATMセルは周知のように53バイトの固定長で、ペイロード部分は48バイトであるため、当該緊急プリミティブEP1の内容が1つのATMセルのペイロード部分に収容しきれない場合には、複数のATMセルで1つの緊急プリミティブEP1を運ぶことになる。
【0032】
なお、メッセージ検出部33はATMセル流STR1のなかに当該緊急プリミティブEP1が存在することを検出するだけであり、当該緊急プリミティブEP1を含め、ATMセル流STR1内の各メッセージが通話路系装置11に伝送されることを妨げる処理はいっさい行わない。
【0033】
また、当該メッセージ検出部33は、出力用物理ポート31の内部において、できるだけ通話路系装置11に近い位置に配置することが望ましい。これにより、緊急プリミティブEP1がメッセージ検出部33によって検出された場合、非常に高い確率で、当該緊急プリミティブEP1が通話路系装置11に送達されることが期待できる。
【0034】
なお、ここでは、出力用物理ポート31の内部にメッセージ検出部33を設けているが、当該出力用物理ポート31と通話路系装置11のあいだに、長い伝送ケーブルや、ノイズの発生源、あるいは、何らかの伝送装置などが介在する場合などには、当該メッセージ検出部33は、当該伝送装置などよりも通話路系装置11に近い位置に配置することが望ましいので、必要に応じて出力用物理ポート31の外部に設けるようにしてもかまわない。これは、緊急プリミティブEP1がメッセージ検出部33によって検出されたにもかかわらず、通話路系装置11には送達されないという現象の発生確率をできるだけ小さくするためである。
【0035】
当該メッセージ検出部33から出力される検出信号DE1を受け取る確認メッセージ生成部34は、入力用物理ポート32の内部に配置されている。この確認メッセージ生成部34は、検出信号DE1を受け取ったときに、緊急プリミティブEP1が通話路系装置11に受信されたことを伝える送信確認メッセージAK1を生成し、送信する部分である。
【0036】
送信確認メッセージAK1を必要としているのは、制御系装置14〜16のうち緊急プリミティブEP1を送信した制御系装置(ここでは、14を仮定する)だけであるから、当該送信確認メッセージAK1は当該制御系装置14にだけ返送するのが望ましい。しかしながら、ATMヘッダのなかには送信元を示す情報などは含まれていないため、それを実行するには、特別な処理が必要となる。
【0037】
一例としては、制御系装置14が緊急プリミティブEP1を送信する時点で、自身のアドレスを示す情報をATMセルのペイロード部分に収容しておき、メッセージ検出部33が検出信号DE1とともにそのアドレス情報を確認メッセージ生成部34に供給することで、確認メッセージ生成部34に送信確認メッセージAK1の宛先を伝えることも考えられる。
【0038】
また、必要に応じて、LANE(LANエミュレーション)により、マルチプロセッサシステム10内でブロードキャストを行ったり、予め、すべての制御系装置(ここでは、14〜16)のアドレス情報を確認メッセージ生成部34に登録しておいて、全制御系装置に送信確認メッセージAK1を送信する方法なども使用可能である。
【0039】
当該確認メッセージ生成部34はまた、送信確認付き緊急プリミティブEP1の送信を妨げるような通信障害が出力用物理ポート31やATMスイッチ30の内部などで発生した場合に、当該送信確認メッセージAK1の替わりに通信障害発生メッセージCD1を送信する機能も備えている。
【0040】
なお、当該確認メッセージ生成部34の配置位置は、上述したメッセージ検出部33の配置位置ほど重要な意味は持たないので、入力用物理ポート32の内部または入力用物理ポート32から通話路系装置11に至るまでの任意の位置に配置可能である。
【0041】
一対の、これらメッセージ検出部33と確認メッセージ生成部34によって、図1に示す送信確認メッセージ出力部18が構成される。他の送信確認メッセージ出力部19,20も同様である。ただし送信確認メッセージ出力部19は通話路系装置12に緊急プリミティブを送信する場合のために設けられたものであり、送信確認メッセージ出力部20は通話路系装置13に緊急プリミティブを送信する場合のために設けられたものである。
【0042】
また、各入力用、出力用ポート(31、32など)とATMスイッチ30は、それ自体に障害が発生した場合のために二重化されており、障害の発生した際には、自身で、あるいは制御系装置(例えば、14)からの制御に応じて、現用系と予備系の系切り替えを行い、正常な運用を継続することが可能な構成となっている。
【0043】
当該ATMメッセージ通信機構17に接続された3つの制御系装置14〜16は、各制御系装置14〜16内に内蔵されたプロセッサPR4,PR5,PR6を主体とする装置で、プロセッサPR4〜PR6の並列処理によって、通話路系装置11〜13に関する障害の分析を行い、分析結果に応じて、障害の発生した通話路系装置(例えば、11)やその配下装置(例えば、前記回線交換機21)に対する障害切り離しなどの処理を起動する。障害の分析を行いながら他の制御系装置のプロセッサと通信したり、別な障害のための分析や通信を同時並列的に行うこと等も起こり得るため、各プロセッサPR4〜PR6は通常、マルチタスクやマルチスレッドの機能を搭載する必要がある。
【0044】
図1の例では、制御系装置14〜16の数と、通話路系装置11〜13の数は同じであるが、これらが同数である必要はない。ただし、制御対象となる通話路系装置の数が増加すれば、一般的には、制御系装置にかかる負荷も増大する傾向にあるから、制御系装置の数の増大が必要になる可能性は小さくない。
【0045】
また、各制御系装置14〜16がマルチプロセッサシステム10の内部で果たす役割は固定的に決まっているものではなく、プロセッサPR4〜PR6間の通信により、実行すべき制御の緊急度などに応じて、動的に変更され得る。そしてこのプロセッサPR4〜PR6間の通信にも、ATMメッセージ通信機構17によるATM通信が活用される。
【0046】
本実施形態のマルチプロセッサシステムは、プロセッサPR4〜PR6間の通信に共有メモリを用いない疎結合型のマルチプロセッサシステムとしても使用可能であり、共有メモリを利用する密結合型のマルチプロセッサシステムとしても使用可能である。密結合型に必要な共有メモリとしては、例えば、各通話路系装置11〜13が内蔵しているメモリ11A〜13Aを利用可能である。
【0047】
密結合型の場合、マルチプロセッサPR4〜PR6全体が1つのオペレーティングシステム(OS)によって制御されることになり、基本的にすべてのプロセッサPR4〜PR6があらゆるタスクを処理することができるが、疎結合型の場合にはプロセッサPR4〜PR6ごとに異なるOSで制御されるため、各プロセッサPR4〜PR6は各OSが許容する範囲内で多様なタスクの処理を行うことになる。
【0048】
制御系装置14〜16の内部には、必要に応じて、ローカルな記憶装置や、キャッシュメモリなどを内蔵するようにしてもよい。制御系装置14〜16側には少なくとも、上述した通話路系装置11〜13相互間の関係や、各通話路系装置11〜13内部の詳細な機能などに関する所要の情報が格納されていることが必要である。これらの情報は、制御系装置14〜16が共用するデータベース(図示せず)に格納するようにしてもよい。
【0049】
以下、上記のような構成を有する本実施形態の動作について説明する。
【0050】
本実施形態の動作は、図2のフローチャートと、図3のシーケンスに示す。
【0051】
図2のフローチャートはP21〜P26の各ステップから構成されており、図3のシーケンスはS31〜S36の各ステップから構成されている。
【0052】
(A−2)実施形態の動作
図2のフローチャートも図3のシーケンスも障害発生がすでに検出されたときから始まっているが、図3には、ATMメッセージ通信自体にも通信障害が発生した場合を示している。
【0053】
図2において、制御系装置14〜16または、通話路系装置11〜13経由で到来する障害通知メッセージの受信を契機として、制御系プロセッサPR4〜PR6が通話路系の障害対象装置の分析を行なう(P21)。
【0054】
この分析により障害が発生しているとされた装置及びその配下装置に対する障害切り離しなどの処理を起動し、その結果として前記送信確認付き緊急プリミティブ(例えば、EP1)を送信することで、制御系装置(例えば14)は、該当する装置(例えば、11)に対し、切り離しや、障害マスクの設定などを指示する(P22)。障害発生時に行われるこれらの処理には緊急性が要求されるため、無中断で行うことが必要である。
【0055】
例えば、上述したように、通話路系装置11と12で共通の回線交換機21の障害発生を監視する構成を取っている場合、回線交換機21に障害が発生すると、通話路系装置11からも通話路系装置12からも、制御系装置(例えば14。いずれの制御系装置がその機能(ここでは、障害通知メッセージの受付け)を分担しているかは、予め各通話路系装置に知らせておくこともできる)に対して同じ内容の障害通知が行われる可能性があるが、障害が通知されれば、その通知自体がATMメッセージ通信機構17内に不必要なトラフィックを発生して制御系装置14〜16間の通信(この通信は、前記密結合型の場合、前記共有メモリ経由で行われる)を妨げる要因にもなるし、その分析等のために制御系装置14〜16のプロセッサPR4〜PR6に新たな負荷が発生する可能性もあるため、同じ内容の障害通知メッセージの発生は制限したほうが効率的な場合も多い。
【0056】
この制限に用いられるのが、前記障害マスク設定命令である。
【0057】
上述したように、各通話路系装置11〜13が障害発生の検出をメモリ(またはレジスタ)11A〜13Aに書込んだ上で、そのメモリの内容を読み出すことによって、制御系装置に通知するための障害通知メッセージを構成する場合、障害マスクを設定しておくことで、障害通知メッセージの送信を行わないようにすることができる。
【0058】
障害マスクの実現法にも様々なものが考えられるが、一例としては、全ビット0のビット列を障害マスクとし、論理積(AND)演算を用いる方法があげられる。
【0059】
例えば、メモリ11A〜13A上の所定の領域に障害発生検出を示す情報(ビット列)を書き込むための情報用領域と、この情報用領域と対応づけられた当該メモリ11A〜13A上の別なメモリ領域であるマスク用領域とを設けておき、障害通知メッセージの送信の要否を判定するときには、情報用領域から読み出したビット列とマスク用領域から読み出したビット列につき、対応ビット間で論理積を求めるものである。この場合、障害マスクとして全ビット0のビット列をマスク用領域に格納しておくと、障害発生検出情報がどのようなビット列であっても、前記論理積の結果は、常に0(全ビット0)になる。論理積の結果0を障害通知メッセージの送信不要を示すものと決めておけば、これによって、無用な障害通知メッセージの送信を阻止することが可能となる。
【0060】
このケースにおいて、障害マスクの設定命令は、当該マスク用領域に全ビット0の障害マスクを格納する操作の指示を指し、反対に障害マスクの解除命令は、全ビット1のビット列を格納する操作の指示を指す。
【0061】
不必要なトラフィックの発生や不必要な分析の実行を防止するには、全ビット0の障害マスクの設定は、障害通知メッセージを送信してくる可能性のあるすべての通話路系装置に対し、できるだけ早く行う必要があり、無中断処理として実行することになるから、前記送信確認付き緊急プリミティブ(例えば、EP1)を用いて行うことになる。
【0062】
ステップP23では、制御系装置(例えば、14)において、障害通知メッセージを送信する可能性のある通話路系装置など、必要なすべての装置に対する送信確認付き緊急プリミティブ(例えば、EP1)の発行が終了したか否かが検査され、終了するまで、ステップP22の処理が繰り返される。図3の例では、送信が必要な装置の数は、通話路系装置11〜13の3つであるから、図2のステップP22およびP23のループが3回繰り返されることになる。
【0063】
前記ステップP21から当該ステップP23までが、無中断処理の区間B1となる。この無中断区間B1では、障害検出後の障害分析、この分析による障害対象装置決定後の障害装置に対する装置切り離し、障害マスク設定等の緊急性の高い処理が実行される。
【0064】
図3における送信確認付き緊急プリミティブはEP1〜EP3である。ここで、EP1は制御系装置(例えば、14)から通話路系装置11に送信された送信確認付き緊急プリミティブであり、EP2は制御系装置(例えば、14)から通話路系装置12に送信された送信確認付き緊急プリミティブであり、EP3は制御系装置(例えば、14)から通話路系装置13に送信された送信確認付き緊急プリミティブであってよい。なお、必要に応じて、送信確認付き緊急プリミティブEP1〜EP3の送信は、1つの制御系装置(ここでは、14)がまとめて実行するではなく複数の制御系装置が分担して実行するようにしてもよい。
【0065】
図3の例では、EP1およびEP2の送信は正常に行われ、それぞれ送信確認メッセージAK1,AK2の受信によって確認できたが、送信確認付き緊急プリミティブEP3の送信は前記通信障害によって実行できず、通信障害発生メッセージCD3が返されている。この通信障害は、図2のフローチャートおよび図3のシーケンスの開始時に検出されていた障害と、同一のまたは関連する障害であってもよく、まったく別個の障害であってもよい。
【0066】
図2では、ステップP24〜P26が、障害回復および障害回復監視を実行する区間であって中断することが可能な中断可能区間B2に属する。
【0067】
図2のステップP24では、制御系装置(例えば14)が送信確認付き緊急プリミティブの送信結果を判定し、送信確認メッセージの受信によってすべての送信が正常に行われたことが確認された場合には処理を終了し、通信障害発生メッセージによって正常に送信できなかったものが確認できた場合には、ステップP25およびP26で構成されるループを繰り返すことにより、その送信確認付き緊急プリミティブに関する送信だけを、正常な送信確認メッセージが返送されるまで繰り返し実行する。
【0068】
発生した通信障害が突発的な障害である場合などには、図3に示すように1度の繰り返しで正常な送信確認メッセージAK3が得られて処理が終了する。
【0069】
ただし当該通信障害が、間欠的に発生する間欠障害や、連続的に発生する固定障害の場合には、複数回繰り返しても正常な送信確認メッセージが得られない場合が起こり得る。そのようなケースでは、二重化されているATMスイッチ30などが自律的に、または制御系装置(例えば、14)などからの指示に応じて前記系切り替えを実行することで、正常な送信が行われ、送信確認メッセージAK3が得られる。
【0070】
制御系装置からの指示に応じて行う場合においても自律的に行う場合においても、系切り替えを実行すれば、ATMメッセージ通信機構17の少なくとも一部が一時的に使用不能になって中断が発生し得る。したがって、前記無中断区間B1では系切り替えを実行することはできなかったが、当該中断可能区間B2においては実行可能になる。
【0071】
上述した従来の突き放し方式では、制御系装置14〜16が当該送信確認メッセージAK1〜AK3や通信障害発生メッセージCD3を受け取ることができないため、緊急プリミティブを送信した側の制御系装置(14〜16に相当)側の各プロセッサでは送信した緊急プリミティブが通話路系装置(11〜13に相当)に届いたものとして以降の処理を進め、他方の通話路系装置(11〜13に相当)では受け取っていないことが起こり得るから、制御系装置(14〜16に相当)側の認識と、通話路系装置11〜13の状態に不整合が生じることがあった。このような不整合は以降の処理に影響し、マルチプロセッサシステム(10に相当)全体を正常に運用することを難しくしたが、本実施形態では当該不整合はほとんど発生しない。
【0072】
なお、前記障害が復旧したときには、前記メモリ11A〜13Aのマスク用領域に、全ビット1のビット列を格納することにより、前記障害マスクを解除しておく。
【0073】
(A−3)実施形態の効果
本実施形態によれば、無中断区間(B1)では無中断で処理を進めることができる一方で、送信確認付き緊急プリミティブ(EP1〜EP3)を使用して制御系装置の認識と通話路系装置の状態の不整合を解消することも可能なので、効率的で、信頼性の高いマルチプロセッサシステムを提供することができる。
【0074】
(B)他の実施形態
上記実施形態では制御系装置14〜16は障害発生時に動作するものとしたが、これらの装置は障害発生時以外に用いるものであってもよい。
【0075】
また、上記実施形態では各装置11〜16をATMメッセージ通信機構17で接続するようにしたが、当該ATMメッセージ通信機構17は、必要に応じて他のネットワークに置換可能である。一例としては、イーサネット(登録商標)に置換することもできる。イーサネットの1つのバスでは、いずれか2つの装置が同時に送信すると衝突が発生するため、例えば、CSMA/CDやトークンパッシングなどの衝突検出・防止機構を設ける必要がある点で上記実施形態よりも不利であるが、本来的にコネクション型のATMと異なりブロードキャストを用いやすい点が簡便である。
【0076】
さらに、上記実施形態では、制御系装置で通話路系装置を制御したが、制御対象は必ずしも回線交換機などの管理、制御を行う通話路系装置である必要はない。
【0077】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、効率的で、信頼性の高いマルチプロセッサシステムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るマルチプロセッサシステムの全体構成例を示す概略図である。
【図2】実施形態の動作説明図である。
【図3】実施形態の動作説明図である。
【図4】実施形態で使用するATMメッセージ通信機構の主要部の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
10…マルチプロセッサシステム、11〜13…通話路系装置、14〜16…制御系装置、17…ATMメッセージ通信機構、18〜20…送信確認メッセージ出力部、21…回線交換機、30…ATMスイッチ、31…出力用物理ポート、32…入力用物理ポート、EP1〜EP3…送信確認付き緊急プリミティブ。

Claims (1)

  1. 所定のメッセージ通信機構を介したメッセージの通信により、1または複数の制御対象装置を制御する複数のプロセッサを備えたマルチプロセッサシステムにおいて、
    前記メッセージ通信機構は、
    前記プロセッサから前記制御対象装置にメッセージが送達されたことを示す確認メッセージを送信する確認メッセージ返送手段を備え、
    前記プロセッサと制御対象装置のあいだで、前記メッセージを通信することによって即時性の高い処理を実行するとき、メッセージの宛先である当該制御対象装置ではなく前記確認メッセージ返送手段が、当該メッセージの送達を示す確認メッセージを該当するプロセッサに返すことを特徴とするマルチプロセッサシステム。
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