JP3915528B2 - Air conditioner for vehicles - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に車室内前席側の領域を空調する前席側蒸発器を有する前席側空調ユニットと、車室内後席側の領域を空調する後席側蒸発器を有する後席側空調ユニットとを備える車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特公昭62−58926号公報においては、デフロスタモード時に強制的に外気導入モードを設定して内気よりも低湿度の外気を空調装置の空気通路に導入するとともに冷凍サイクルを運転して、この導入空気を冷凍サイクルの蒸発器により除湿し、この除湿した空調風をデフロスタ吹出口から車両窓ガラスの内面に向けて吹き出すことが記載されている。
【0003】
これにより、デフロスタモードが選択されたときに車両窓ガラスの防曇性能を向上して窓ガラスの曇りを急速に除去できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の従来技術は、車室内空調用のユニットとして車室内前席側のみに空調ユニットを配置するシングルエアコンに関するものであって、冷凍サイクルに蒸発器を1つのみ設けるものであるので、車両窓ガラスの防曇性能において特に問題は生じない。しかし、車室内空調用のユニットとして車室内の前席側と後席側の両方に空調ユニットを配置するデュアルエアコンタイプの冷凍サイクルでは、前席側空調ユニットの蒸発器と後席側空調ユニットの蒸発器を並列に設けるとともに、圧縮機と凝縮器は共通使用しているので、前席側空調ユニットの吹出モードとしてデフロスタモードが選択されたときに前席側空調ユニットと後席側空調ユニットとの同時運転が選択されていると、前席側蒸発器の除湿能力が低下して車両窓ガラスの防曇性能が低下するという問題が生じる。
【0005】
このことを更に詳述すると、春秋期から冬期にかけての低外気温時には、前席側空調ユニットでは通常、車両窓ガラスの防曇のために内外気モードとして外気導入モードが選択され、外気が前席側空調ユニットの空気通路に導入される。従って、前席側蒸発器には低温外気が流入するので、前席側蒸発器の熱負荷は小さくなる。このため、前席側減圧手段をなす膨張弁の開度が絞られて前席側蒸発器への冷媒流量が小さくなる。
【0006】
これに反し、後席側空調ユニットにおいては後席側蒸発器に温度の高い内気が流入するので、後席側蒸発器の方が前席側蒸発器より熱負荷が高くなる。その結果、後席側減圧手段をなす膨張弁の開度が前席側膨張弁より増加して後席側蒸発器への冷媒流量が前席側蒸発器より大きくなる。
【0007】
以上の結果、1つの冷凍サイクルにおいて後席側蒸発器と並列接続される前席側蒸発器への冷媒流量が減少して、前席側蒸発器の除湿能力が低下し車両窓ガラスの防曇性能が低下するという事態を招く。
【0008】
また、冷凍サイクルの圧縮機として吐出容量を変化させる可変容量型圧縮機を用いる場合に、低外気温時には、冷凍サイクル全体としての熱負荷が小さいので、可変容量型圧縮機の吐出容量が小さくなる。この結果、前席側蒸発器への冷媒流量の減少が一層助長され、防曇性能が低下する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記点に鑑みて、車室内前席側を空調する前席側空調ユニットおよび車室内後席側を空調する後席側空調ユニットを備えるとともに、前席側空調ユニットの蒸発器と後席側空調ユニットの蒸発器とを並列接続するデュアルエアコンタイプの車両用空調装置において、低外気温時における前席側蒸発器の除湿能力を確保することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内前席側を空調する前席側空調ユニット(1)および車室内後席側を空調する後席側空調ユニット(26)を備え、前席側空調ユニット(1)に前席側蒸発器(9)および前席側蒸発器(9)に送風する前席側送風機(8)を配置し、後席側空調ユニット(26)に後席側蒸発器(27)および後席側蒸発器(27)に送風する後席側送風機(29)を配置し、前席側蒸発器(9)と後席側蒸発器(27)を冷凍サイクル(10)において並列接続し、
前席側空調ユニット(1)は、吹出モードとして前席乗員の顔部側へ空調風を吹き出すフェイスモード、前席乗員の足元部側へ空調風を吹き出すフットモード、および車両窓ガラス側へ空調風を吹き出すデフロスタモードを少なくとも設定するようになっており、
前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されたときは、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止して、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量を増加させることを特徴とする。
【0011】
これにより、前後の両空調ユニット(1、26)の同時運転時で、かつ、低外気温時にデフロスタモードが設定された場合でも、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量を自動的に増加して、前席側蒸発器(9)の除湿能力を確保できる。従って、低外気温時でも車両窓ガラスの曇りを短時間で急速に除去できる。
【0012】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、冷凍サイクル(10)の圧縮機として吐出容量を変化させる可変容量型圧縮機(11)を備え、前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されたときに、可変容量型圧縮機(11)の吐出容量を最大容量にすることを特徴とする。
【0013】
これにより、可変容量型圧縮機(11)を用いる場合に、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止すると同時に、可変容量型圧縮機(11)の吐出容量を最大容量にして、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量、ひいては除湿能力をより一層増加できる。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項1において、冷凍サイクル(10)の圧縮機として吐出容量が固定された固定容量型圧縮機(11)を備え、固定容量型圧縮機(11)の作動を断続することにより前席側蒸発器(9)の温度(Te)が目標温度(TEO)となるように制御し、前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されたときに、目標温度(TEO)を凝縮水の凍結温度付近の最低温度にして固定容量型圧縮機(11)の作動を断続制御することを特徴とする。
【0015】
これにより、固定容量型圧縮機(11)を用いる場合に、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止すると同時に、固定容量型圧縮機(11)の断続制御の稼働率を増加して、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量、ひいては除湿能力をより一層増加できる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項1において、冷凍サイクル(10)の圧縮機として回転数の調節可能な電動圧縮機(11)を備え、前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されたときに、電動圧縮機(11)の回転数を最大回転数にすることを特徴とする。
【0017】
これにより、電動圧縮機(11)を用いる場合に、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止すると同時に、電動圧縮機(11)の回転数を最大にして、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量、ひいては除湿能力をより一層増加できる。
【0018】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、後席側蒸発器(27)に流入する冷媒の減圧手段として、後席側蒸発器(27)の出口冷媒の過熱度を調節する温度式膨張弁(28)を備え、前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてデフロスタモードが設定されたときに、後席側送風機(29)の作動を停止して、温度式膨張弁(28)を閉弁することを特徴とする。
【0019】
これにより、後席側送風機(29)の作動停止により温度式膨張弁(28)を閉弁して、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止させることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、前席側空調ユニット(1)は、前席乗員の足元部側と車両窓ガラス側へ略同等の風量の空調風を同時に吹き出すフットデフロスタモードを設定するようになっており、前席側空調ユニット(1)および後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前席側空調ユニット(1)の吹出モードとしてフットデフロスタモードが設定されたときにも、後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止して、前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量を増加させることを特徴とする。
【0021】
これにより、デフロスタモード時のみならず、フットデフロスタモード時においても、低外気温時における前席側蒸発器(9)の除湿能力を確保でき、車両窓ガラスの曇りを短時間で急速に除去できる。
【0022】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1は本実施形態の全体構成の概要を示すもので、車両用空調装置は室内ユニットとして、前席側空調ユニット1と後席側空調ユニット26を備えている。前席側空調ユニット1は、車室内の最前部の計器盤(図示せず)の内側部に配設されて、車室内前席側の領域を空調するものである。
【0024】
前席側空調ユニット1はケース2を有し、このケース2内に車室内前席側へ向かって空気が送風される空気通路を構成する。このケース2の空気通路の最上流部に内気導入口3および外気導入口4を有する内外気切替箱5を配置している。この内外気切替箱5内に、内外気切替手段としての内外気切替ドア6を回動自在に配置している。
【0025】
この内外気切替ドア6はサーボモータ7によって駆動されるもので、内気導入口3より内気(車室内空気)を導入する内気導入モードと外気導入口4より外気(車室外空気)を導入する外気導入モードとを切り替える。
【0026】
内外気切替箱5の下流側には車室内に向かう空気流を発生させる電動式の前席側送風機8を配置している。この送風機8は、遠心式の送風ファン8aをモータ8bにより駆動するようになっている。送風機8の下流側にはケース2内を流れる空気を冷却する前席側蒸発器9を配置している。この蒸発器9は、送風機8の送風空気を冷却する冷房用熱交換器で、冷凍サイクル10を構成する要素の一つである。
【0027】
なお、冷凍サイクル10は、圧縮機11の吐出側から、凝縮器12、受液器13および前席側減圧手段をなす膨張弁14を介して前席側蒸発器9に冷媒が循環するように形成された周知のものである。また、受液器13の出口側と圧縮機11の吸入側との間に、前席側膨張弁14および前席側蒸発器9と並列に、後席側減圧手段をなす膨張弁28および後席側蒸発器27が設けられ、前席側蒸発器9と後席側蒸発器27に冷媒が並列に循環するようになっている。
【0028】
圧縮機11は、電磁クラッチ11a、ベルト等を介して車両エンジン(図示せず)の回転動力が伝達されることにより回転駆動される。また、この圧縮機11は、本例では外部からの制御信号により吐出容量を連続的に可変する外部可変容量型圧縮機を用いている。
【0029】
この外部可変容量型圧縮機11は公知のものであり、例えば、斜板型圧縮機において吐出圧と吸入圧を利用して斜板室の圧力を制御する電磁式圧力制御装置を持つ容量可変装置11bを備えている。この容量可変装置11bにて斜板室の圧力を制御することにより斜板の傾斜角度を可変してピストンのストローク、すなわち圧縮機吐出容量を略0%〜100%の範囲で連続的に変化させることができる。
【0030】
この容量可変装置11bの電磁式圧力制御装置は、圧縮機11の吐出圧と吸入圧を利用して制御圧力(斜板室圧力)を変化させるものであり、図2に示す制御電流Inにより電磁力が調節される電磁機構、およびこの電磁機構の電磁力と吸入圧との釣り合いによって変位する弁体を有し、この弁体により圧縮機1の吐出圧を斜板室内に導く通路の圧損を調節して、制御圧力を変化させるようになっている。
【0031】
容量可変装置11bの電磁式圧力制御装置への通電は後述の図3の空調制御装置40の出力により制御され、例えば、容量可変装置11bの制御電流Inを増大させると、圧縮機吐出容量が増大方向に変化するようになっている。つまり、容量可変装置11bの制御電流Inは、直接的には冷凍サイクルの低圧圧力(吸入圧)Psの目標圧力を決めるものであり、制御電流Inの増加に反比例して低圧圧力Psの目標圧力が図2のように低下するので、制御電流Inの増加により圧縮機吐出容量が増大方向に変化する。
【0032】
従って、制御電流Inの増減により圧縮機11の吐出容量、ひいては吐出冷媒流量が増減して実際の低圧圧力Psを上下させて、前席側蒸発器9の温度(蒸発器吹出温度)が所定の目標温度(低圧圧力Psの目標圧力に対応した温度)となるように前席側蒸発器9の冷却能力を制御できる。ここで、制御電流Inは具体的にはデューティ制御により可変するが、制御電流Inの値をデューティ制御によらず直接連続的に増減してもよい。
【0033】
冷凍サイクル10においては、圧縮機11により冷媒が高温高圧に圧縮され、この圧縮機11から吐出された高圧ガス冷媒は凝縮器(放熱器)12に導入され、この凝縮器12にてガス冷媒は図示しない冷却ファンにより送風される外気と熱交換して放熱し凝縮する。凝縮器12を通過した冷媒を受液器13にて液相冷媒と気相冷媒とに分離するとともに、液相冷媒を受液器13内に貯留する。
【0034】
受液器13からの高圧液冷媒を前席側温度式膨張弁14にて低圧の気液2相状態に減圧し、この減圧後の低圧冷媒を上記の前席側蒸発器9において空調空気から吸熱して蒸発させるようになっている。
【0035】
前席側温度式膨張弁14は周知のごとく前席側蒸発器9出口の冷媒過熱度が所定値に維持されるように弁開度を自動調節するものである。そのため、温度式膨張弁14は、前席側蒸発器9出口の冷媒温度を感知する感温部と、この感温部の感知した冷媒温度に対応した圧力が加えられる第1圧力室と、蒸発器9の冷媒圧力(サイクル低圧)が加えられる第2圧力室と、この第1、第2圧力室を仕切るダイヤフラムとを備え、第1、第2圧力室の圧力差とばね力とに応じてダイヤフラムおよび弁体が変位して冷媒流量を調節するようになっている。
【0036】
前席側蒸発器9において蒸発した後のガス冷媒は再度、圧縮機11に吸入され、圧縮される。なお、冷凍サイクル10のうち、圧縮機11、凝縮器12、受液器13等の機器は、車室より前方側のエンジンルーム(図示せず)内に配置されている。
【0037】
後席側蒸発器27の冷媒入口部に設けられる後席側温度式膨張弁28も前席側温度式膨張弁14と同様の構成であり、受液器13からの高圧液冷媒を低圧の気液2相状態に減圧して後席側蒸発器27に循環させる。
【0038】
一方、前席側空調ユニット1において、前席側蒸発器9の下流側にはケース2内を流れる空気を加熱する前席側ヒータコア15を配置している。このヒータコア15は車両エンジンの温水(エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器9通過後の空気(冷風)を加熱する暖房用熱交換器であり、その側方にはヒータコア15をバイパスして空気が流れるバイパス通路16が形成してある。
【0039】
蒸発器9とヒータコア15との間にエアミックスドア17が回動自在に配置してある。このエアミックスドア17はサーボモータ18により駆動されて、その回転位置(開度)が連続的に調節可能になっている。エアミックスドア17の開度によりヒータコア15を通る空気量(温風量)と、バイパス通路16を通過してヒータコア15をバイパスする空気量(冷風量)とを調節し、これにより、車室内前席側に吹き出す空気の温度を調節するようになっている。
【0040】
ケース2の空気通路の最下流部には、車両の前面窓ガラスWに向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口19、前席乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すための前席側フェイス吹出口20、および前席乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すための前席側フット吹出口21の計3種類の吹出口が設けられている。
【0041】
これら吹出口19〜21の上流部にはデフロスタドア22、前席側フェイスドア23および前席側フットドア24が回動自在に配置されている。これらのドア22〜24は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ25によって駆動される。
【0042】
次に、後席側空調ユニット26について説明する。この後席側空調ユニット26は車室内の後席側を空調するように車室内の後部側等に配置される。後席側空調ユニット26は空気通路を形成するケース26aを有し、このケース26aの上流側に内気(車室内空気)を吸入して送風する後席側送風機29が配置されている。この後席側送風機29は遠心式送風ファン29aをモータ29bにより駆動するようになっている。後席側送風機29の下流側に前述の後席側蒸発器27を配置してケース26a内を流れる空気を冷却する。
【0043】
後席側蒸発器27の下流側に車両エンジンの温水を熱源として空気を加熱する後席側ヒータコア30を配置し、後席側ヒータコア30の下流側、すなわち、ケース26aの空気通路の最下流部には、後席乗員の顔部に向けて空調風を吹き出すための後席側フェイス吹出口31、および後席乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すための後席側フット吹出口32を設けている。
【0044】
そして、これら吹出口31、32には、それぞれ後席側フェイスドア33、後席側フットドア34が回動自在に配置されている。この後席側フェイスドア33および後席側フットドア34は、図示しないリンク機構を介して共通のサーボモータ35によって駆動される。
【0045】
なお、後席側空調ユニット26においても、前席側のエアミックスドア17に相当する温度調節手段(図示せず)が備えられて、後席側空間への吹出空気温度を調節できるようになっている。
【0046】
次に、図3により本実施形態の電気制御部の概要を説明すると、空調制御装置40はCPU、ROMおよびRAM等を含んで構成される周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されるもので、ROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。空調制御装置40の入力側にはセンサ群41からのセンサ検出信号、前席側空調パネル42からの操作信号および後席側空調パネル43からの操作信号が入力される。
【0047】
センサ群41には、前席側蒸発器9の空気吹出部に配置されて蒸発器吹出空気温度(蒸発器冷却温度)Teを検出する蒸発器温度センサ41aが備えられ、この温度センサ41aにより検出される蒸発器吹出空気温度Teに応じて圧縮機11の吐出容量を可変することにより前席側蒸発器9の冷却能力を制御するようになっている。蒸発器温度センサ41aの他に、外気温Tam、内気温Tr、日射量Ts、温水温度Tw等を検出する各種のセンサ41b〜41d等が備えられている。
【0048】
前席側空調パネル42は、車室内の運転席前方の計器盤(図示せず)付近に配置されるものであって、乗員により操作される以下の操作スイッチ42a〜42eを有する。温度設定スイッチ42aは車室内前席側の設定温度の信号を出すものであり、内外気切替スイッチ42bは内外気切替ドア6による内気モードと外気モードをマニュアル設定する信号を出すものである。
【0049】
吹出モードスイッチ42cは前席側吹出モードとしてフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、およびデフロスタモードをマニュアル設定するための信号を出すものである。風量切替スイッチ42dは前席側送風機8のオンオフおよび前席側送風機8の風量切替をマニュアル設定するための信号を出すものであり、エアコンスイッチ42eは電磁クラッチ11aの通電のオンオフ信号を出して圧縮機11の作動を断続するものである。
【0050】
なお、フェイスモードは、前席側フェイス吹出口20を全開し、デフロスタ吹出口19および前席側フット吹出口21を閉塞して、前席側フェイス吹出口20のみから空調風を車室内の前席乗員の顔部側へ吹き出すモードである。バイレベルモードは、前席側のフェイス吹出口20およびフット吹出口21を全開し、デフロスタ吹出口19を閉塞して、前席側のフェイス吹出口20およびフット吹出口21の両方から前席乗員の顔部側および前席乗員の足元側へ空調風を略同量ずつ吹き出すモードである。
【0051】
フットモードは、前席側フェイス吹出口20を閉塞し、前席側フット吹出口21を全開し、デフロスタ吹出口19を小開度だけ開口して、前席フット吹出口21から主に空調風を乗員足元側へ吹き出すと同時に、デフロスタ吹出口19から少量の空調風を窓ガラスWの内面側へ吹き出すモードである。
【0052】
デフロスタモードは、前席側のフェイス吹出口20およびフット吹出口21を閉塞し、デフロスタ吹出口19を全開して、デフロスタ吹出口19から空調風を窓ガラスWの内面側へ吹き出すモードである。フットデフロスタモードは、前席側フェイス吹出口20を閉塞し、デフロスタ吹出口19および前席側フット吹出口21を全開して、前席側フット吹出口21とデフロスタ吹出口19から略同等の風量の空調風を吹き出すモードである。
【0053】
一方、後席側空調パネル43は車室内の後席側領域等に配置されるもので、後席側吹出モードスイッチ43aは後席側吹出モードとしてフェイスモード、バイレベルモード、およびフットモードをマニュアル設定するための信号を出すものである。後席側風量切替スイッチ43bは後席側送風機29のオンオフおよび後席側送風機29の風量切替をマニュアル設定するための信号を出すものである。なお、この後席側の風量切替および吹出モード切替の操作信号を、前席側空調パネル42からも入力できるようにしてもよい。
【0054】
空調制御装置40の出力側には、圧縮機11の電磁クラッチ11a、容量可変装置11b、各機器の電気駆動手段をなすサーボモータ7、18、25、35、前席側送風機8のモータ8bおよび後席側送風機29のモータ29bが接続され、これらの機器の作動が空調制御装置40の出力信号により制御される。
【0055】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。最初に、車両用空調置としての作動の概要を説明すると、まず、前席側空調ユニット1および後席側空調ユニット26をともに作動させるときは、前席側空調パネル42の風量切替スイッチ42dおよび後席側空調パネル43の風量切替スイッチ43bを投入して、前後両方の送風機8、29を作動させ、両空調ユニット1、26に送風する。
【0056】
そして、前席側空調パネル42の圧縮機作動スイッチであるエアコンスイッチ42eを投入すると、空調制御装置40により電磁クラッチ11aに通電されて電磁クラッチ11aが接続状態となり、圧縮機11が車両エンジンにより回転駆動される。また、空調制御装置40により圧縮機11の容量可変装置11bの制御電流Inが後述の図4の方法により算出され、圧縮機11が所定の吐出容量の状態にて作動する。
【0057】
これにより、冷凍サイクル10において前後の蒸発器9、27に冷媒が並列に循環する。そのため、前席側空調ユニット1では送風空気を蒸発器9により冷却、除湿して、車室内の前席側空間へ空調風を吹き出すことができる。同様に、後席側空調ユニット26においても、送風空気を蒸発器27により冷却、除湿して、車室内の後席側空間へ空調風を吹き出すことができる。
【0058】
前後両方の空調ユニット1、26を上記のように同時運転しているときは、前後の温度式膨張弁14、28がそれぞれ前後の蒸発器9、27の冷房熱負荷に対応した弁開度に調節され、その冷房熱負荷に対応した流量の冷媒を常時、各蒸発器9、27の流路を通過させる。これにより、各蒸発器9、27の出口冷媒の過熱度を所定値に調節する。
【0059】
次に、後席側空調ユニット26を停止して、前席側空調ユニット1のみ単独運転するときは、前席側風量切替スイッチ42dのみを投入し、後席側風量切替スイッチ43bをオフ状態とする。これにより、後席側送風機29が停止し、後席側蒸発器27に空気が送風されないので、後席側蒸発器27の出口冷媒がその雰囲気温度に対応する飽和状態となり、出口冷媒が過熱度を持たないので、後席側温度式膨張弁28が閉弁状態、もしくは閉弁に近い状態となる。その結果、冷凍サイクル10において後席側蒸発器27への冷媒の循環が停止され、前席側蒸発器9のみに冷媒が循環する。
【0060】
次に、圧縮機11の容量制御を図4により説明すると、図4は空調制御装置40により実行される制御ルーチンであり、ステップS100にてセンサ群41の検出信号、空調パネル42、43からの操作信号等を読み込む。次に、ステップ110にて車室内への吹出空気の目標吹出温度TAOを算出する。この目標吹出温度TAOは空調熱負荷変動にかかわらず、車室内の前席側を乗員の設定した設定温度Tsetに維持するために必要な車室内前席側への吹出空気温度であって、TAOは公知のごとく設定温度Tset、外気温Tam、内気温Tr、日射量Tsに基づいて算出する。
【0061】
次に、ステップS120にて前席側蒸発器9の目標蒸発器温度TEOを算出する。この目標蒸発器温度TEOは前席側蒸発器9の吹出空気の目標温度であり、上記TAO、外気温Tam等に基づいて決定される。
【0062】
次に、ステップS130にて、圧縮機容量制御のための制御電流Inを算出する。この制御電流Inは前述の図2に示すように圧縮機11の容量可変装置11bにおける電磁式圧力制御装置の目標低圧圧力を決定するものであって、制御電流Inは、前席側蒸発器9の吹出温度センサ41aにより検出される実際の蒸発器吹出温度Teが目標蒸発器吹出温度TEOとなるように決定される。
【0063】
この制御電流値Inの具体的算出方法としては、まず、実際の蒸発器吹出温度Teと目標蒸発器吹出温度TEOとの偏差En(En=Te−TEO)を算出し、この偏差Enに基づいて制御電流値Inを比例積分制御(PI制御)等によるフィードバック制御の手法にて算出すればよい。
【0064】
次に、ステップS140にて上記の制御電流値Inが圧縮機11の容量可変装置11bの電磁式圧力制御装置に出力され、圧縮機11の容量制御が実行される。
【0065】
次に、低外気温時における車両窓ガラスの防曇性能を確保するための制御を図5により説明する。図5は図4の基本制御ルーチンに対して所定の時間間隔にて割り込み制御されるサブルーチンであり、先ず、ステップS200にて前席側送風機8が作動しているか判定する。前席側送風機8が作動している時(すなわち、前席側空調ユニット1の運転時)はステップS210に進み、前席側空調ユニット1の吹出モードとして、デフロスタモードまたはフットデフロスタモードが選択されているか判定する。
【0066】
ここで、デフロスタモードは空調風の全量(あるいは大部分)を車両窓ガラスWの内面に向けて吹き出して窓ガラスWの曇りを除去することを目的とした吹出モードである。また、フットデフロスタモードは空調風の吹出風量の略半分を車両窓ガラスWの内面に向けて吹き出し、残りの略半分の空調風を乗員足元側へ吹き出して、窓ガラスWの曇り除去と乗員足元部の暖房とを同時に行う吹出モードである。従って、この両吹出モードはいずれも窓ガラスWの曇りを除去することを目的としている。
【0067】
デフロスタモードまたはフットデフロスタモードが選択されていると、ステップS220に進み、前席側空調ユニット1の内外気導入モードが外気導入モードであるか判定する。もし、内外気導入モードが内気導入モードであるときはステップS230に進み、サーボモータ7の回転位置を制御して内外気切替ドア6を外気導入モードの位置に駆動する。すなわち、前席側空調ユニット1の吹出モードがデフロスタモードまたはフットデフロスタモードであるときは必ず、内外気導入モードを外気導入モードに設定して、内気よりも低湿度の外気を前席側空調ユニット1に導入する。
【0068】
次のステップS240では、前席側空調パネル42の圧縮機作動スイッチであるエアコンスイッチ42eが投入(ON)されているか判定する。もし、エアコンスイッチ42eが投入されていないときはステップS250に進み、電磁クラッチ11aの駆動回路をON状態にして電磁クラッチ11aを接続し、圧縮機11を作動状態とする。つまり、前席側吹出モードがデフロスタモードまたはフットデフロスタモードであるときは、エアコンスイッチ42eがOFF状態にあっても圧縮機11を強制的に作動状態とする。
【0069】
次のステップS260では、外気温センサ41bにより検出される外気温Tamが所定温度To以下であるか判定する。ここで、所定温度Toは外気温が低外気温時であるか判定するための「しきい値」であり、例えば、15℃ある。外気温Tamが所定温度Toより高いときは、ステップS200に戻り、デフロスタモードまたはフットデフロスタモードにおける外気導入モードおよび圧縮機11の作動状態を維持する。
【0070】
一方、外気温Tamが所定温度To以下であるときはステップS270に進み、後席側空調ユニット26の送風機29が作動(ON)状態にあるか判定する。後席側送風機29が作動状態にあるときはステップS280に進み後席側送風機29を強制的に停止(OFF)させる。
【0071】
後席側送風機29が停止すると、後席側空調ユニット26の蒸発器27への送風が停止されるので、この後席側蒸発器27の出口冷媒の過熱度がなくなり、後席側蒸発器27の出口冷媒はその雰囲気温度により決まる飽和ガス状態になる。その結果、後席側空調ユニット26の温度式膨張弁28が閉弁状態となり、後席側蒸発器27への冷媒循環が強制的に停止される。
【0072】
次のステップS290では、圧縮機11の吐出容量が最大であるか判定する。具体的には、図2で説明した圧縮機11の容量可変装置11bにおける電磁式圧力制御装置の目標低圧圧力を決定する制御電流Inにより判定することができる。すなわち、制御電流Inが所定値以上であると、目標低圧圧力が所定値以下となり、圧縮機11の吐出容量が最大状態になるから、制御電流Inにより圧縮機11の吐出容量の最大状態を判定できる。もし、圧縮機11の吐出容量が最大状態でないときはステップS300に進み圧縮機11の吐出容量を強制的に最大状態にする。
【0073】
以上によりデフロスタモードまたはフットデフロスタモードが選択され、かつ、低外気温であるときは、後席側蒸発器27への冷媒循環を強制的に停止し、且つ、圧縮機11の吐出容量を強制的に最大状態にするから、前席側蒸発器9への冷媒循環流量を最大に増加でき、その結果、前席側蒸発器9による除湿能力を最大に発揮できる。従って、デフロスタモードまたはフットデフロスタモードによる車両窓ガラスWの曇り除去を短時間で急速に行うことができ、車両前方視界を速やかに確保できる。
【0074】
(他の実施形態)
なお、本発明は上述の一実施形態に限定されることなく、種々変形可能である。
【0075】
▲1▼上述の一実施形態では、後席側空調ユニット26が1つである場合について説明したが、バスのように車室スペースが大きい車両では、後席側空調ユニット26を複数個設け、後席側蒸発器27を複数個並列接続する場合があり、このように後席側蒸発器27を複数個並列接続する車両用空調装置にも本発明を同様に適用である。
【0076】
▲2▼上述の一実施形態では、低外気温時に、後席側送風機29を強制的に停止することにより、後席側の温度式膨張弁28を閉弁し、それにより、後席側蒸発器27への冷媒循環を強制的に停止しているが、後席側蒸発器27の冷媒通路に電磁弁のような電気制御弁を設けて、低外気温時にはこの電気制御弁を閉弁して後席側蒸発器27への冷媒循環を強制的に停止するようにしてもよい。
【0077】
▲3▼上述の一実施形態では、圧縮機11として吐出容量を変化させることができる可変容量型圧縮機11を使用しているが、圧縮機11として吐出容量が所定容量に固定された固定容量型圧縮機を使用してもよい。この場合は、固定容量型圧縮機の作動を断続して、その断続作動の稼働率を変化させることにより蒸発器吹出温度Teが目標吹出温度TEOとなるように制御する。従って、低外気温時には目標吹出温度TEOを蒸発器凝縮水の凍結温度付近の最低温度(3〜4℃付近)に設定することにより、圧縮機断続作動の稼働率を増加して前席側蒸発器9による除湿能力を増加できる。
【0078】
▲4▼上述の一実施形態では、圧縮機11として車両エンジンにより駆動される可変容量型圧縮機11を使用しているが、車載バッテリを電源として作動する電動モータにより回転駆動される電動圧縮機を使用してもよい。この場合は電動モータの回転数制御により電動圧縮機の回転数、すなわち、冷媒吐出能力を制御して、蒸発器吹出温度Teが目標吹出温度TEOとなるように制御できる。従って、低外気温時には電動圧縮機の回転数を強制的に最大回転数に設定することにより、前席側蒸発器9による除湿能力を増加できる。
【0079】
▲5▼上述の一実施形態では、可変容量型圧縮機11として、容量可変装置11bの制御電流Inにより図2のように低圧圧力Psの目標圧力を設定して、低圧圧力Psがこの目標圧力に維持されるように吐出容量を増減させる低圧圧力制御式を使用しているが、可変容量型圧縮機11として、容量可変装置11bの制御電流Inにより図6のように圧縮機吐出流量の目標流量Groを設定して、圧縮機吐出流量が目標流量Groに維持されるように吐出容量を増減させるもの(吐出量制御式)を使用してもよい。この吐出量制御式の可変容量型圧縮機は特開2001−107854号公報等により公知である。
【0080】
▲6▼上述の一実施形態では、可変容量型圧縮機11に電磁クラッチ11aを備えて、電磁クラッチ11aへの通電を断続して圧縮機11の運転を断続するようにしているが、可変容量型圧縮機11はその吐出容量を略0%付近まで減少させるものであるから、電磁クラッチ11aを廃止して、車両エンジンの運転時にはプーリ、ベルト等を介して常時、エンジンの回転動力が可変容量型圧縮機11に伝達されるようにしてもよい。この場合は、前席側空調パネル42のエアコンスイッチ42eがオフになっているときは可変容量型圧縮機11の吐出容量を略0%付近の最小容量に維持して、可変容量型圧縮機11を実質的な停止状態とする。
【0081】
▲7▼上述の一実施形態では、前席側吹出モードがデフロスタモードまたはフットデフロスタモードであり、かつ、低外気温であるときに、前席側蒸発器9への冷媒循環流量を最大に増加するための制御を行っているが、デフロスタモードに比較してフットデフロスタモードは車両窓ガラスWの曇り除去に対する緊急性が低いので、前席側蒸発器9への冷媒循環流量を最大に増加するための制御をデフロスタモード時のみ行って、フットデフロスタモード時は行わないようにしてもよい。
【0082】
▲8▼上述の一実施形態では、前席側吹出モードがデフロスタモードまたはフットデフロスタモードであり、かつ、低外気温であるときに、後席側送風機29を強制的に停止する状態の表示について特に説明していないが、この後席側送風機29の強制的停止状態を表示する表示手段(例えば、表示灯)を後席側空調パネル43に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両空調装置の全体構成の概要図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いる可変容量型圧縮機の制御特性図である。
【図3】本発明の一実施形態における電気制御部の概略ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態による可変容量型圧縮機の容量制御のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による空調制御のフローチャートである。
【図6】本発明において用いる別の可変容量型圧縮機の制御特性図である。
【符号の説明】
1…前席側空調ユニット、8…前席側送風機、9…前席側蒸発器、
10…冷凍サイクル、11…圧縮機、26…後席側空調ユニット、
27…後席側蒸発器、28…後席側膨張弁、29…後席側送風機。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention particularly relates to a front-seat-side air conditioning unit having a front-seat evaporator for air-conditioning a region on the front-seat side of the vehicle interior, and a rear-seat-side air-conditioning having a rear-seat-side evaporator for air-conditioning the region on the rear seat side of the vehicle interior. The present invention relates to a vehicle air conditioner including a unit.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in Japanese Examined Patent Publication No. 62-58926, in the defroster mode, the outside air introduction mode is forcibly set to introduce outside air having a lower humidity than the inside air into the air passage of the air conditioner and the refrigeration cycle is operated. It is described that the introduced air is dehumidified by the evaporator of the refrigeration cycle, and the dehumidified conditioned air is blown out from the defroster outlet toward the inner surface of the vehicle window glass.
[0003]
Thereby, when the defroster mode is selected, the anti-fogging performance of the vehicle window glass is improved so that the fog of the window glass can be removed rapidly.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the above-mentioned prior art relates to a single air conditioner in which an air conditioning unit is disposed only on the front seat side of the vehicle interior as a unit for air conditioning in the vehicle interior, and only one evaporator is provided in the refrigeration cycle. There is no particular problem in the antifogging performance of the vehicle window glass. However, in a dual air-conditioning type refrigeration cycle in which air conditioning units are arranged on both the front and rear seats in the passenger compartment, the front seat air conditioning unit evaporator and rear seat air conditioning unit Since the evaporator and the condenser are used in common, the front seat air conditioning unit and the rear seat air conditioning unit are selected when the defroster mode is selected as the blowing mode of the front seat air conditioning unit. If the simultaneous operation is selected, there arises a problem that the dehumidifying capacity of the front seat evaporator decreases and the anti-fogging performance of the vehicle window glass decreases.
[0005]
More specifically, when the outside air temperature is low from spring to autumn, the front air conditioning unit normally selects the outside air introduction mode as the inside / outside air mode to prevent the vehicle window glass from fogging, and the outside air is It is introduced into the air passage of the seat side air conditioning unit. Therefore, since low temperature outside air flows into the front seat evaporator, the heat load on the front seat evaporator is reduced. For this reason, the opening degree of the expansion valve forming the front seat side pressure reducing means is reduced, and the refrigerant flow rate to the front seat side evaporator is reduced.
[0006]
On the other hand, in the rear seat side air conditioning unit, since the high temperature inside air flows into the rear seat side evaporator, the rear seat side evaporator has a higher heat load than the front seat side evaporator. As a result, the opening degree of the expansion valve constituting the rear seat side pressure reducing means is increased from that of the front seat side expansion valve, and the refrigerant flow rate to the rear seat side evaporator becomes larger than that of the front seat side evaporator.
[0007]
As a result, the refrigerant flow rate to the front seat evaporator connected in parallel with the rear seat evaporator in one refrigeration cycle is reduced, the dehumidifying capacity of the front seat evaporator is reduced, and the vehicle window glass is anti-fogged. This leads to a situation where performance decreases.
[0008]
In addition, when a variable capacity compressor that changes the discharge capacity is used as the compressor of the refrigeration cycle, the heat load of the entire refrigeration cycle is small at low outside air temperature, so the discharge capacity of the variable capacity compressor is small. . As a result, the reduction of the refrigerant flow rate to the front seat side evaporator is further promoted, and the anti-fogging performance is lowered.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above, the present invention includes a front seat air conditioning unit that air-conditions the front seat side of the vehicle interior and a rear seat air conditioning unit that air-conditions the rear seat side of the vehicle interior, and the evaporator and rear of the front seat air conditioning unit. An object of the present invention is to secure a dehumidifying capacity of a front-seat-side evaporator at a low outside temperature in a dual air-conditioner type vehicle air-conditioner that is connected in parallel with an evaporator of a seat-side air-conditioning unit.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, the front seat side air conditioning unit (1) for air conditioning the front seat side of the vehicle interior and the rear seat side air conditioning unit (26) for air conditioning the rear seat side of the vehicle interior are provided. A front seat side air conditioner unit (1) and a front seat side evaporator (9) and a front seat side blower (8) for blowing air to the front seat side evaporator (9) are arranged, and the rear seat side air conditioner unit (26). The rear seat side evaporator (27) and the rear seat side blower (29) for sending air to the rear seat side evaporator (27) are arranged in the front seat evaporator (9) and the rear seat side evaporator (27). In parallel in the refrigeration cycle (10),
The front-seat side air conditioning unit (1) is a blowing mode in which a conditioned air is blown to the front seat occupant's face side, a foot mode in which the conditioned air is blown to the feet side of the front seat occupant, and the vehicle window glass side is air-conditioned At least the defroster mode that blows out the wind is set,
When the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously, and the defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) at the time of low outside air temperature. The refrigerant circulation to the rear seat side evaporator (27) is stopped, and the refrigerant circulation flow rate to the front seat side evaporator (9) is increased.
[0011]
As a result, even when the front and rear air conditioning units (1, 26) are simultaneously operated and the defroster mode is set at a low outside air temperature, the refrigerant circulation flow rate to the front seat evaporator (9) is automatically set. And the dehumidifying capacity of the front seat side evaporator (9) can be secured. Therefore, fogging of the vehicle window glass can be rapidly removed in a short time even at a low outside temperature.
[0012]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect, the compressor of the refrigeration cycle (10) includes a variable capacity compressor (11) that changes a discharge capacity, and the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat When the defroster mode is set as the blowing mode of the front seat air conditioning unit (1) during simultaneous operation of the side air conditioning unit (26) and at a low outside air temperature, the discharge of the variable capacity compressor (11) The capacity is the maximum capacity.
[0013]
As a result, when the variable capacity compressor (11) is used, the refrigerant circulation to the rear seat evaporator (27) is stopped, and at the same time, the discharge capacity of the variable capacity compressor (11) is set to the maximum capacity, It is possible to further increase the refrigerant circulation flow rate to the front seat evaporator (9), and thus the dehumidifying capacity.
[0014]
According to a third aspect of the present invention, in the first aspect, the compressor of the refrigeration cycle (10) includes a fixed capacity type compressor (11) having a fixed discharge capacity, and the operation of the fixed capacity type compressor (11). Is controlled so that the temperature (Te) of the front seat evaporator (9) becomes the target temperature (TEO), and the front seat air conditioning unit (1) and the rear seat air conditioning unit (26) are simultaneously controlled. When the defroster mode is set as the blowing mode of the front seat air conditioning unit (1) during operation and at low outside air temperature, the target temperature (TEO) is fixed at the lowest temperature near the freezing temperature of the condensed water. The operation of the capacity type compressor (11) is intermittently controlled.
[0015]
Thus, when the fixed capacity compressor (11) is used, the refrigerant circulation to the rear seat evaporator (27) is stopped, and at the same time, the operation rate of the intermittent control of the fixed capacity compressor (11) is increased. Thus, the refrigerant circulation flow rate to the front seat side evaporator (9), and thus the dehumidifying capacity, can be further increased.
[0016]
According to a fourth aspect of the present invention, in the first aspect, as the compressor of the refrigeration cycle (10), an electric compressor (11) having an adjustable rotation speed is provided, and the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side are provided. When the defroster mode is set as the blowing mode of the front seat air conditioning unit (1) during simultaneous operation of the air conditioning unit (26) and at a low outside air temperature, the rotational speed of the electric compressor (11) is maximized. It is characterized by a rotational speed.
[0017]
Thus, when the electric compressor (11) is used, the refrigerant circulation to the rear seat side evaporator (27) is stopped, and at the same time, the number of rotations of the electric compressor (11) is maximized to increase the front seat side evaporator. The refrigerant circulation flow rate to (9), and thus the dehumidifying capacity, can be further increased.
[0018]
According to a fifth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects, the outlet refrigerant of the rear seat side evaporator (27) is used as a pressure reducing means for the refrigerant flowing into the rear seat side evaporator (27). A thermal expansion valve (28) for adjusting the degree of superheat, and the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. When the defroster mode is set as the blowing mode of (1), the operation of the rear seat blower (29) is stopped and the temperature type expansion valve (28) is closed.
[0019]
Thereby, the temperature-type expansion valve (28) is closed by stopping the operation of the rear seat side blower (29), and the refrigerant circulation to the rear seat side evaporator (27) can be stopped.
[0020]
According to a sixth aspect of the present invention, in any one of the first to fifth aspects, the front seat side air conditioning unit (1) is configured to perform air conditioning with substantially the same amount of airflow toward the foot portion side of the front seat occupant and the vehicle window glass side. The foot defroster mode that blows out the wind at the same time is set, and the front seat air-conditioning unit (1) and the rear seat air-conditioning unit (26) are operated at the same time and when the outside air temperature is low. Even when the foot defroster mode is set as the blowing mode of the unit (1), the refrigerant circulation to the rear seat evaporator (27) is stopped and the refrigerant circulation flow rate to the front seat evaporator (9) is reduced. It is characterized by increasing.
[0021]
Thereby, not only in the defroster mode but also in the foot defroster mode, the dehumidifying ability of the front seat side evaporator (9) at the time of low outside air temperature can be secured, and the fog of the vehicle window glass can be removed rapidly in a short time. .
[0022]
In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each said means shows the correspondence with the specific means as described in embodiment mentioned later.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows an outline of the overall configuration of the present embodiment. The vehicle air conditioner includes a front seat air conditioning unit 1 and a rear seat air conditioning unit 26 as indoor units. The front seat side air-conditioning unit 1 is disposed on the inner side of the foremost instrument panel (not shown) in the vehicle interior and air-conditions the area on the front seat side of the vehicle interior.
[0024]
The front seat side air conditioning unit 1 has a case 2 and forms an air passage through which air is blown toward the front seat side of the vehicle interior. An inside / outside air switching box 5 having an inside air introduction port 3 and an outside air introduction port 4 is arranged at the most upstream part of the air passage of the case 2. Inside / outside air switching box 5, an inside / outside air switching door 6 as inside / outside air switching means is rotatably arranged.
[0025]
The inside / outside air switching door 6 is driven by a servo motor 7, and an inside air introduction mode for introducing inside air (vehicle compartment air) from the inside air introduction port 3 and an outside air for introducing outside air (vehicle compartment outside air) from the outside air introduction port 4. Switch between introduction modes.
[0026]
On the downstream side of the inside / outside air switching box 5, an electric front seat side blower 8 that generates an air flow toward the passenger compartment is disposed. The blower 8 is configured to drive a centrifugal blower fan 8a by a motor 8b. A front seat side evaporator 9 for cooling the air flowing in the case 2 is disposed on the downstream side of the blower 8. The evaporator 9 is a cooling heat exchanger that cools the air blown from the blower 8 and is one of the elements constituting the refrigeration cycle 10.
[0027]
In the refrigeration cycle 10, the refrigerant circulates from the discharge side of the compressor 11 to the front seat side evaporator 9 through the condenser 12, the liquid receiver 13, and the expansion valve 14 that forms the front seat side pressure reducing means. It is a well-known one formed. Further, between the outlet side of the liquid receiver 13 and the suction side of the compressor 11, an expansion valve 28 that forms a rear-seat-side decompression unit and a rear part are provided in parallel with the front-seat side expansion valve 14 and the front-seat side evaporator 9. A seat side evaporator 27 is provided, and a refrigerant circulates in parallel between the front seat side evaporator 9 and the rear seat side evaporator 27.
[0028]
The compressor 11 is rotationally driven by the rotational power of a vehicle engine (not shown) being transmitted through an electromagnetic clutch 11a, a belt, and the like. In this example, the compressor 11 uses an external variable capacity compressor that continuously varies the discharge capacity by a control signal from the outside.
[0029]
The external variable capacity compressor 11 is a known one. For example, a capacity variable device 11b having an electromagnetic pressure control device for controlling the pressure in the swash plate chamber using the discharge pressure and the suction pressure in the swash plate compressor. It has. By controlling the pressure in the swash plate chamber with the variable capacity device 11b, the inclination angle of the swash plate is varied to continuously change the stroke of the piston, that is, the compressor discharge capacity in the range of approximately 0% to 100%. Can do.
[0030]
This electromagnetic pressure control device of the variable capacity device 11b changes the control pressure (swash plate chamber pressure) using the discharge pressure and suction pressure of the compressor 11, and the electromagnetic force is controlled by the control current In shown in FIG. And a valve body that is displaced by a balance between the electromagnetic force of the electromagnetic mechanism and the suction pressure, and the pressure loss of the passage that guides the discharge pressure of the compressor 1 into the swash plate chamber is adjusted by the valve body. Thus, the control pressure is changed.
[0031]
Energization of the variable capacity device 11b to the electromagnetic pressure control device is controlled by the output of the air conditioning control device 40 shown in FIG. 3 to be described later. For example, when the control current In of the variable capacity device 11b is increased, the compressor discharge capacity increases. It is designed to change direction. That is, the control current In of the variable capacity device 11b directly determines the target pressure of the low pressure (suction pressure) Ps of the refrigeration cycle, and the target pressure of the low pressure Ps is inversely proportional to the increase of the control current In. However, as shown in FIG. 2, the discharge capacity of the compressor changes in the increasing direction as the control current In increases.
[0032]
Accordingly, the discharge capacity of the compressor 11 and thus the discharge refrigerant flow rate are increased or decreased by increasing or decreasing the control current In to increase or decrease the actual low pressure Ps, and the temperature of the front seat side evaporator 9 (evaporator outlet temperature) is set to a predetermined value. The cooling capacity of the front seat side evaporator 9 can be controlled so as to be the target temperature (the temperature corresponding to the target pressure of the low pressure Ps). Here, the control current In is specifically variable by duty control, but the value of the control current In may be directly increased or decreased independently of duty control.
[0033]
In the refrigeration cycle 10, the refrigerant is compressed to a high temperature and high pressure by the compressor 11, and the high-pressure gas refrigerant discharged from the compressor 11 is introduced into a condenser (heat radiator) 12, where the gas refrigerant is Heat is exchanged with outside air blown by a cooling fan (not shown) to dissipate heat and condense. The refrigerant that has passed through the condenser 12 is separated into a liquid phase refrigerant and a gas phase refrigerant by the liquid receiver 13, and the liquid phase refrigerant is stored in the liquid receiver 13.
[0034]
The high-pressure liquid refrigerant from the liquid receiver 13 is depressurized to a low-pressure gas-liquid two-phase state by the front seat side temperature type expansion valve 14, and the low-pressure refrigerant after this pressure reduction is supplied from the conditioned air in the front seat side evaporator 9. It absorbs heat and evaporates.
[0035]
As is well known, the front seat side temperature type expansion valve 14 automatically adjusts the valve opening so that the refrigerant superheat degree at the outlet of the front seat side evaporator 9 is maintained at a predetermined value. Therefore, the temperature type expansion valve 14 includes a temperature sensing part that senses the refrigerant temperature at the outlet of the front seat evaporator 9, a first pressure chamber to which a pressure corresponding to the refrigerant temperature sensed by the temperature sensing part is applied, and evaporation. A second pressure chamber to which the refrigerant pressure (cycle low pressure) of the container 9 is applied, and a diaphragm for partitioning the first and second pressure chambers, depending on the pressure difference between the first and second pressure chambers and the spring force. The diaphragm and the valve body are displaced to adjust the refrigerant flow rate.
[0036]
The gas refrigerant that has evaporated in the front seat side evaporator 9 is again sucked into the compressor 11 and compressed. In the refrigeration cycle 10, devices such as the compressor 11, the condenser 12, and the liquid receiver 13 are arranged in an engine room (not shown) on the front side from the vehicle compartment.
[0037]
The rear seat side temperature type expansion valve 28 provided at the refrigerant inlet of the rear seat side evaporator 27 has the same configuration as the front seat side temperature type expansion valve 14, and the high pressure liquid refrigerant from the liquid receiver 13 is supplied to the low pressure gas. The pressure is reduced to a liquid two-phase state, and then circulated to the rear seat evaporator 27.
[0038]
On the other hand, in the front seat side air conditioning unit 1, a front seat side heater core 15 that heats the air flowing in the case 2 is disposed downstream of the front seat side evaporator 9. The heater core 15 is a heat exchanger for heating that uses warm water (engine cooling water) of the vehicle engine as a heat source and heats air (cold air) after passing through the evaporator 9. A bypass passage 16 through which the gas flows is formed.
[0039]
An air mix door 17 is rotatably disposed between the evaporator 9 and the heater core 15. The air mix door 17 is driven by a servo motor 18 so that its rotational position (opening) can be continuously adjusted. The amount of air passing through the heater core 15 (warm air amount) and the amount of air passing through the bypass passage 16 and bypassing the heater core 15 (cold air amount) are adjusted according to the opening degree of the air mix door 17, whereby the front seat in the vehicle interior The temperature of the air blown out to the side is adjusted.
[0040]
At the most downstream part of the air passage of the case 2 is a defroster outlet 19 for blowing conditioned air toward the front window glass W of the vehicle, and the front seat side for blowing conditioned air toward the face of the front seat passenger A total of three types of air outlets are provided: a face air outlet 20 and a front seat-side foot air outlet 21 for blowing air-conditioned air toward the feet of the front seat occupant.
[0041]
A defroster door 22, a front seat side face door 23, and a front seat side foot door 24 are rotatably disposed upstream of the air outlets 19 to 21. These doors 22 to 24 are driven by a common servo motor 25 through a link mechanism (not shown).
[0042]
Next, the rear seat side air conditioning unit 26 will be described. The rear seat side air conditioning unit 26 is disposed on the rear side of the vehicle interior so as to air-condition the rear seat side of the vehicle interior. The rear seat side air conditioning unit 26 has a case 26a that forms an air passage, and a rear seat side blower 29 that sucks and blows in internal air (vehicle compartment air) is disposed upstream of the case 26a. The rear seat blower 29 is configured to drive a centrifugal blower fan 29a by a motor 29b. The aforementioned rear seat evaporator 27 is disposed downstream of the rear seat blower 29 to cool the air flowing in the case 26a.
[0043]
A rear seat heater core 30 that heats air using hot water of the vehicle engine as a heat source is disposed downstream of the rear seat evaporator 27, and is downstream of the rear seat heater core 30, that is, the most downstream portion of the air passage of the case 26a. The rear-seat-side face outlet 31 for blowing air-conditioned air toward the face of the rear-seat occupant and the rear-seat-side foot outlet 32 for blowing air-conditioned air toward the foot of the rear-seat occupant Provided.
[0044]
And the rear seat side face door 33 and the rear seat side foot door 34 are each arrange | positioned rotatably at these blower outlets 31 and 32, respectively. The rear seat side face door 33 and the rear seat side foot door 34 are driven by a common servo motor 35 via a link mechanism (not shown).
[0045]
The rear seat air conditioning unit 26 is also provided with a temperature adjusting means (not shown) corresponding to the air mixing door 17 on the front seat side, so that the temperature of the air blown into the rear seat side space can be adjusted. ing.
[0046]
Next, the outline of the electric control unit of this embodiment will be described with reference to FIG. 3. The air conditioning control device 40 is composed of a known microcomputer including a CPU, a ROM, a RAM, and the like and its peripheral circuits. A control program for air conditioning control is stored in the ROM, and various calculations and processes are performed based on the control program. A sensor detection signal from the sensor group 41, an operation signal from the front seat side air conditioning panel 42, and an operation signal from the rear seat side air conditioning panel 43 are input to the input side of the air conditioning control device 40.
[0047]
The sensor group 41 is provided with an evaporator temperature sensor 41a that is disposed in an air blowing portion of the front seat side evaporator 9 and detects an evaporator blowing air temperature (evaporator cooling temperature) Te, and is detected by the temperature sensor 41a. The cooling capacity of the front seat side evaporator 9 is controlled by varying the discharge capacity of the compressor 11 in accordance with the evaporator blown air temperature Te. In addition to the evaporator temperature sensor 41a, various sensors 41b to 41d for detecting the outside air temperature Tam, the inside air temperature Tr, the solar radiation amount Ts, the hot water temperature Tw, and the like are provided.
[0048]
The front seat side air conditioning panel 42 is disposed in the vicinity of an instrument panel (not shown) in front of the driver's seat in the passenger compartment, and includes the following operation switches 42a to 42e operated by the occupant. The temperature setting switch 42a outputs a signal of the set temperature on the front seat side of the vehicle interior, and the inside / outside air switching switch 42b outputs a signal for manually setting the inside air mode and the outside air mode by the inside / outside air switching door 6.
[0049]
The blowout mode switch 42c outputs a signal for manually setting the face mode, the bi-level mode, the foot mode, the foot defroster mode, and the defroster mode as the front seat side blowout mode. The air volume changeover switch 42d outputs a signal for manually setting on / off of the front seat side blower 8 and air volume change of the front seat side blower 8, and the air conditioner switch 42e outputs an on / off signal of energization of the electromagnetic clutch 11a for compression. The operation of the machine 11 is interrupted.
[0050]
In the face mode, the front-seat face outlet 20 is fully opened, the defroster outlet 19 and the front-seat foot outlet 21 are closed, and the conditioned air is sent from the front-seat face outlet 20 only in front of the passenger compartment. This mode blows out to the face side of the seat occupant. In the bi-level mode, the front air outlet 20 and the foot air outlet 21 on the front seat side are fully opened, the defroster air outlet 19 is closed, and the front seat occupant from both the front air outlet 20 and the foot air outlet 21 on the front seat side. This is a mode in which air-conditioned air is blown out substantially the same amount toward the face side and the foot side of the front seat occupant.
[0051]
In the foot mode, the front-seat face outlet 20 is closed, the front-seat foot outlet 21 is fully opened, the defroster outlet 19 is opened by a small opening, and the conditioned air is mainly emitted from the front seat foot outlet 21. Is blown out toward the passenger's feet, and a small amount of conditioned air is blown out from the defroster outlet 19 to the inner surface side of the window glass W.
[0052]
The defroster mode is a mode in which the face air outlet 20 and the foot air outlet 21 on the front seat side are closed, the defroster air outlet 19 is fully opened, and the conditioned air is blown from the defroster air outlet 19 to the inner surface side of the window glass W. In the foot defroster mode, the front seat face outlet 20 is closed, the defroster outlet 19 and the front seat foot outlet 21 are fully opened, and substantially the same amount of air flows from the front seat foot outlet 21 and the defroster outlet 19. This mode is to blow out the conditioned air.
[0053]
On the other hand, the rear seat side air-conditioning panel 43 is disposed in the rear seat side area or the like of the vehicle interior, and the rear seat side blowing mode switch 43a is manually operated in the face mode, bi-level mode, and foot mode as the rear seat side blowing mode. A signal for setting is output. The rear seat air volume switching switch 43b outputs a signal for manually setting on / off of the rear seat air blower 29 and air volume switching of the rear seat air blower 29. The rear seat air volume switching and blowing mode switching operation signals may also be input from the front seat air conditioning panel 42.
[0054]
On the output side of the air conditioning control device 40, there are an electromagnetic clutch 11a of the compressor 11, a variable capacity device 11b, servo motors 7, 18, 25, 35 serving as electric drive means for each device, a motor 8b of the front seat side blower 8, and The motor 29b of the rear seat blower 29 is connected, and the operation of these devices is controlled by the output signal of the air conditioning controller 40.
[0055]
Next, the operation of this embodiment in the above configuration will be described. First, the outline of the operation as the vehicle air conditioning unit will be described. First, when both the front seat side air conditioning unit 1 and the rear seat side air conditioning unit 26 are operated, the air volume changeover switch 42d of the front seat side air conditioning panel 42 and The air volume changeover switch 43b of the rear seat side air conditioning panel 43 is turned on to operate both the front and rear fans 8 and 29 to blow air to both the air conditioning units 1 and 26.
[0056]
When the air conditioner switch 42e, which is a compressor operation switch of the front seat side air conditioning panel 42, is turned on, the electromagnetic clutch 11a is energized by the air conditioning control device 40 so that the electromagnetic clutch 11a is connected, and the compressor 11 is rotated by the vehicle engine. Driven. Further, the control current In of the variable capacity device 11b of the compressor 11 is calculated by the air conditioning control device 40 by the method of FIG. 4 described later, and the compressor 11 operates in a state of a predetermined discharge capacity.
[0057]
Accordingly, the refrigerant circulates in parallel in the front and rear evaporators 9 and 27 in the refrigeration cycle 10. Therefore, in the front seat side air conditioning unit 1, the blown air is cooled and dehumidified by the evaporator 9, and the conditioned air can be blown out to the front seat side space in the passenger compartment. Similarly, in the rear seat side air conditioning unit 26, the blown air can be cooled and dehumidified by the evaporator 27, and the conditioned air can be blown out to the rear seat side space in the passenger compartment.
[0058]
When both the front and rear air conditioning units 1 and 26 are operated simultaneously as described above, the front and rear temperature expansion valves 14 and 28 have valve openings corresponding to the cooling heat loads of the front and rear evaporators 9 and 27, respectively. The refrigerant having a flow rate adjusted and corresponding to the cooling heat load is always passed through the flow paths of the evaporators 9 and 27. Thereby, the superheat degree of the exit refrigerant | coolant of each evaporator 9 and 27 is adjusted to a predetermined value.
[0059]
Next, when the rear seat air conditioning unit 26 is stopped and only the front seat air conditioning unit 1 is operated alone, only the front seat air volume switching switch 42d is turned on, and the rear seat air volume switching switch 43b is turned off. To do. As a result, the rear seat blower 29 stops and no air is blown to the rear seat evaporator 27, so that the outlet refrigerant of the rear seat evaporator 27 is saturated corresponding to the ambient temperature, and the outlet refrigerant is superheated. Therefore, the rear seat side temperature type expansion valve 28 is in a closed state or a state close to closing. As a result, the circulation of the refrigerant to the rear seat side evaporator 27 is stopped in the refrigeration cycle 10, and the refrigerant circulates only to the front seat side evaporator 9.
[0060]
Next, the capacity control of the compressor 11 will be described with reference to FIG. 4. FIG. 4 is a control routine executed by the air conditioning control device 40. In step S100, the detection signal from the sensor group 41, the air conditioning panels 42, 43 Read operation signals. Next, in step 110, a target blowing temperature TAO of air blown into the vehicle interior is calculated. This target blowing temperature TAO is the temperature of the blowing air to the front seat side of the vehicle interior that is necessary to maintain the front seat side in the vehicle interior at the set temperature Tset set by the occupant regardless of the air-conditioning heat load fluctuation. Is calculated based on the set temperature Tset, the outside air temperature Tam, the inside air temperature Tr, and the solar radiation amount Ts as is well known.
[0061]
Next, the target evaporator temperature TEO of the front seat side evaporator 9 is calculated in step S120. The target evaporator temperature TEO is the target temperature of the air blown from the front seat evaporator 9, and is determined based on the TAO, the outside air temperature Tam, and the like.
[0062]
Next, in step S130, a control current In for compressor capacity control is calculated. This control current In determines the target low pressure of the electromagnetic pressure control device in the capacity variable device 11b of the compressor 11 as shown in FIG. 2, and the control current In is the front seat side evaporator 9. The actual evaporator outlet temperature Te detected by the outlet temperature sensor 41a is determined to be the target evaporator outlet temperature TEO.
[0063]
As a specific calculation method of the control current value In, first, a deviation En (En = Te−TEO) between the actual evaporator outlet temperature Te and the target evaporator outlet temperature TEO is calculated, and based on this deviation En. The control current value In may be calculated by a feedback control technique such as proportional integral control (PI control).
[0064]
Next, in step S140, the control current value In is output to the electromagnetic pressure control device of the capacity variable device 11b of the compressor 11, and the capacity control of the compressor 11 is executed.
[0065]
Next, the control for ensuring the anti-fogging performance of the vehicle window glass at the low outside air temperature will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a subroutine that is interrupt-controlled at a predetermined time interval with respect to the basic control routine of FIG. 4. First, in step S200, it is determined whether the front seat blower 8 is operating. When the front seat side blower 8 is operating (that is, when the front seat side air conditioning unit 1 is in operation), the process proceeds to step S210, and the defroster mode or the foot defroster mode is selected as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit 1. Judgment is made.
[0066]
Here, the defroster mode is a blowing mode for removing the fog of the window glass W by blowing out the entire amount (or most) of the conditioned air toward the inner surface of the vehicle window glass W. Further, in the foot defroster mode, about half of the air-conditioning air blowing amount is blown out toward the inner surface of the vehicle window glass W, and the remaining half of the air-conditioning air is blown out toward the passenger's feet to remove fogging of the window glass W and the passenger's feet. This is a blowing mode in which heating of the part is performed simultaneously. Therefore, both of these blowing modes are aimed at removing fogging of the window glass W.
[0067]
When the defroster mode or the foot defroster mode is selected, the process proceeds to step S220, and it is determined whether the inside / outside air introduction mode of the front seat air conditioning unit 1 is the outside air introduction mode. If the inside / outside air introduction mode is the inside air introduction mode, the process proceeds to step S230, and the rotational position of the servo motor 7 is controlled to drive the inside / outside air switching door 6 to the position of the outside air introduction mode. That is, whenever the blowing mode of the front seat air conditioning unit 1 is the defroster mode or the foot defroster mode, the inside / outside air introduction mode is set to the outside air introduction mode, and outside air having a lower humidity than the inside air is set to the front seat side air conditioning unit. 1 is introduced.
[0068]
In the next step S240, it is determined whether or not the air conditioner switch 42e, which is a compressor operation switch of the front seat air conditioning panel 42, is turned on. If the air conditioner switch 42e is not turned on, the process proceeds to step S250, the drive circuit of the electromagnetic clutch 11a is turned on, the electromagnetic clutch 11a is connected, and the compressor 11 is activated. That is, when the front seat side blowing mode is the defroster mode or the foot defroster mode, the compressor 11 is forcibly activated even when the air conditioner switch 42e is in the OFF state.
[0069]
In the next step S260, it is determined whether or not the outside air temperature Tam detected by the outside air temperature sensor 41b is equal to or lower than a predetermined temperature To. Here, the predetermined temperature To is a “threshold value” for determining whether the outside air temperature is a low outside air temperature, and is, for example, 15 ° C. When the outside air temperature Tam is higher than the predetermined temperature To, the process returns to step S200, and the outside air introduction mode and the operating state of the compressor 11 in the defroster mode or the foot defroster mode are maintained.
[0070]
On the other hand, when the outside air temperature Tam is equal to or lower than the predetermined temperature To, the process proceeds to step S270, and it is determined whether the blower 29 of the rear seat air conditioning unit 26 is in an operating (ON) state. When the rear seat blower 29 is in the operating state, the process proceeds to step S280 and the rear seat blower 29 is forcibly stopped (OFF).
[0071]
When the rear seat side blower 29 stops, the air blowing to the evaporator 27 of the rear seat side air conditioning unit 26 is stopped, so the degree of superheat of the outlet refrigerant of the rear seat side evaporator 27 disappears, and the rear seat side evaporator 27 The refrigerant at the outlet is in a saturated gas state determined by the ambient temperature. As a result, the temperature type expansion valve 28 of the rear seat air conditioning unit 26 is closed, and the refrigerant circulation to the rear seat evaporator 27 is forcibly stopped.
[0072]
In the next step S290, it is determined whether the discharge capacity of the compressor 11 is maximum. Specifically, it can be determined by the control current In that determines the target low pressure of the electromagnetic pressure control device in the capacity variable device 11b of the compressor 11 described in FIG. That is, when the control current In is equal to or greater than a predetermined value, the target low pressure is equal to or less than the predetermined value, and the discharge capacity of the compressor 11 is maximized. it can. If the discharge capacity of the compressor 11 is not in the maximum state, the process proceeds to step S300 to forcibly set the discharge capacity of the compressor 11 to the maximum state.
[0073]
When the defroster mode or the foot defroster mode is selected as described above and the outside air temperature is low, the refrigerant circulation to the rear seat evaporator 27 is forcibly stopped and the discharge capacity of the compressor 11 is forcibly stopped. Therefore, the refrigerant circulation flow rate to the front seat side evaporator 9 can be maximized, and as a result, the dehumidifying ability of the front seat side evaporator 9 can be maximized. Therefore, the fog removal of the vehicle window glass W in the defroster mode or the foot defroster mode can be quickly performed in a short time, and the vehicle front view can be secured quickly.
[0074]
(Other embodiments)
The present invention is not limited to the above-described embodiment and can be variously modified.
[0075]
(1) In the above-described embodiment, the case where there is one rear seat side air conditioning unit 26 has been described. However, in a vehicle having a large cabin space such as a bus, a plurality of rear seat side air conditioning units 26 are provided. In some cases, a plurality of rear seat evaporators 27 are connected in parallel. Thus, the present invention is similarly applied to a vehicle air conditioner in which a plurality of rear seat evaporators 27 are connected in parallel.
[0076]
{Circle around (2)} In the above-described embodiment, the rear seat side blower 29 is forcibly stopped at a low outside air temperature, thereby closing the rear seat side thermal expansion valve 28, thereby rear seat side evaporation. Although the refrigerant circulation to the evaporator 27 is forcibly stopped, an electric control valve such as an electromagnetic valve is provided in the refrigerant passage of the rear seat evaporator 27, and the electric control valve is closed at a low outside temperature. Then, the refrigerant circulation to the rear seat evaporator 27 may be forcibly stopped.
[0077]
(3) In the above-described embodiment, the variable displacement compressor 11 capable of changing the discharge capacity is used as the compressor 11. However, the compressor 11 has a fixed capacity in which the discharge capacity is fixed to a predetermined capacity. A mold compressor may be used. In this case, the operation of the fixed capacity compressor is intermittently performed, and the operation rate of the intermittent operation is changed to control the evaporator outlet temperature Te to be the target outlet temperature TEO. Therefore, by setting the target outlet temperature TEO to the lowest temperature near the freezing temperature of the evaporator condensate (around 3 to 4 ° C) at low outside air temperature, the operating rate of the intermittent compressor operation is increased and the front seat side evaporation The dehumidifying capacity of the vessel 9 can be increased.
[0078]
(4) In the above-described embodiment, the variable displacement compressor 11 driven by the vehicle engine is used as the compressor 11. However, the electric compressor is rotationally driven by an electric motor that operates using a vehicle-mounted battery as a power source. May be used. In this case, it is possible to control the rotation speed of the electric compressor, that is, the refrigerant discharge capacity by controlling the rotation speed of the electric motor so that the evaporator outlet temperature Te becomes the target outlet temperature TEO. Therefore, the dehumidifying capacity of the front seat side evaporator 9 can be increased by forcibly setting the rotational speed of the electric compressor to the maximum rotational speed at a low outside air temperature.
[0079]
(5) In the above-described embodiment, as the variable displacement compressor 11, the target pressure of the low pressure Ps is set by the control current In of the variable capacity device 11b as shown in FIG. 6 is used as the variable displacement compressor 11 by the control current In of the variable displacement device 11b, as shown in FIG. A flow rate Gro may be set to increase or decrease the discharge capacity so that the compressor discharge flow rate is maintained at the target flow rate Gro (discharge amount control type). This variable displacement compressor of the discharge amount control type is known from Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-107854.
[0080]
(6) In the above embodiment, the variable displacement compressor 11 is provided with the electromagnetic clutch 11a, and the operation of the compressor 11 is interrupted by intermittently energizing the electromagnetic clutch 11a. Since the compressor 11 reduces its discharge capacity to approximately 0%, the electromagnetic clutch 11a is eliminated, and the rotational power of the engine is always variable via pulleys, belts, etc. during operation of the vehicle engine. It may be transmitted to the mold compressor 11. In this case, when the air conditioner switch 42e of the front seat side air conditioning panel 42 is turned off, the discharge capacity of the variable capacity compressor 11 is maintained at a minimum capacity of approximately 0%, and the variable capacity compressor 11 is maintained. Is substantially stopped.
[0081]
(7) In the above-described embodiment, when the front seat side blowing mode is the defroster mode or the foot defroster mode and the ambient temperature is low, the refrigerant circulation flow rate to the front seat side evaporator 9 is maximized. However, since the foot defroster mode is less urgent for the fog removal of the vehicle window glass W than the defroster mode, the refrigerant circulation flow rate to the front seat side evaporator 9 is increased to the maximum. Therefore, the control may be performed only in the defroster mode and not performed in the foot defroster mode.
[0082]
(8) In the above-described embodiment, when the front seat side blowing mode is the defroster mode or the foot defroster mode and the outside air temperature is low, the display of the state in which the rear seat side blower 29 is forcibly stopped. Although not specifically described, display means (for example, an indicator lamp) for displaying the forced stop state of the rear seat side blower 29 may be provided on the rear seat side air conditioning panel 43.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of the overall configuration of a vehicle air conditioner showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a control characteristic diagram of a variable capacity compressor used in an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a schematic block diagram of an electric control unit according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a flowchart of capacity control of a variable capacity compressor according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart of air conditioning control according to an embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a control characteristic diagram of another variable capacity compressor used in the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Front seat side air conditioning unit, 8 ... Front seat side blower, 9 ... Front seat side evaporator,
10 ... Refrigeration cycle, 11 ... Compressor, 26 ... Rear seat air conditioning unit,
27 ... rear seat side evaporator, 28 ... rear seat side expansion valve, 29 ... rear seat side blower.

Claims (6)

車室内前席側を空調する前席側空調ユニット(1)および車室内後席側を空調する後席側空調ユニット(26)を備え、
前記前席側空調ユニット(1)に前席側蒸発器(9)および前記前席側蒸発器(9)に送風する前席側送風機(8)を配置し、
前記後席側空調ユニット(26)に後席側蒸発器(27)および前記後席側蒸発器(27)に送風する後席側送風機(29)を配置し、
前記前席側蒸発器(9)と前記後席側蒸発器(27)を冷凍サイクル(10)において並列接続し、
前記前席側空調ユニット(1)は、吹出モードとして前席乗員の顔部側へ空調風を吹き出すフェイスモード、前席乗員の足元部側へ空調風を吹き出すフットモード、および車両窓ガラス側へ空調風を吹き出すデフロスタモードを少なくとも設定するようになっており、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記デフロスタモードが設定されたときは、前記後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止して、前記前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量を増加させることを特徴とする車両用空調装置。
A front seat side air conditioning unit (1) for air conditioning the front seat side of the vehicle interior and a rear seat side air conditioning unit (26) for air conditioning the rear seat side of the vehicle interior;
The front seat side air conditioner unit (1) is provided with a front seat side evaporator (9) and a front seat side blower (8) for blowing air to the front seat side evaporator (9),
The rear seat side air conditioning unit (26) is provided with a rear seat side evaporator (27) and a rear seat side blower (29) for blowing air to the rear seat side evaporator (27),
The front seat evaporator (9) and the rear seat evaporator (27) are connected in parallel in the refrigeration cycle (10),
The front-seat-side air conditioning unit (1) is a blow-out mode in which a conditioned air is blown toward the front seat occupant's face, a foot mode in which the conditioned air is blown toward the front-seat occupant's feet, and the vehicle window glass side. At least the defroster mode that blows air-conditioned air is set,
The defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) when the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. When this is done, the vehicle air conditioner is characterized in that the refrigerant circulation to the rear seat evaporator (27) is stopped and the refrigerant circulation flow rate to the front seat evaporator (9) is increased.
前記冷凍サイクル(10)の圧縮機として吐出容量を変化させる可変容量型圧縮機(11)を備え、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記デフロスタモードが設定されたときに、前記可変容量型圧縮機(11)の吐出容量を最大容量にすることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
As a compressor of the refrigeration cycle (10), comprising a variable capacity compressor (11) for changing the discharge capacity,
The defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) when the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. 2. The vehicle air conditioner according to claim 1, wherein the discharge capacity of the variable capacity compressor (11) is set to a maximum capacity.
前記冷凍サイクル(10)の圧縮機として吐出容量が固定された固定容量型圧縮機(11)を備え、
前記固定容量型圧縮機(11)の作動を断続することにより前記前席側蒸発器(9)の温度(Te)が目標温度(TEO)となるように制御し、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記デフロスタモードが設定されたときに、前記目標温度(TEO)を凝縮水の凍結温度付近の最低温度にして前記固定容量型圧縮機(11)の作動を断続制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
A fixed capacity compressor (11) having a fixed discharge capacity as a compressor of the refrigeration cycle (10),
By controlling the operation of the fixed capacity compressor (11), the temperature (Te) of the front seat evaporator (9) is controlled to be the target temperature (TEO),
The defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) when the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. 2. The vehicle according to claim 1, wherein when the operation is performed, the operation of the fixed capacity compressor (11) is intermittently controlled by setting the target temperature (TEO) to a minimum temperature near a freezing temperature of condensed water. Air conditioner.
前記冷凍サイクル(10)の圧縮機として回転数の調節可能な電動圧縮機(11)を備え、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記デフロスタモードが設定されたときに、前記電動圧縮機(11)の回転数を最大回転数にすることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
The compressor of the refrigeration cycle (10) comprises an electric compressor (11) with adjustable rotation speed,
The defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) when the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. 2. The vehicle air conditioner according to claim 1, wherein when the electric compressor is operated, the rotational speed of the electric compressor is set to a maximum rotational speed.
前記後席側蒸発器(27)に流入する冷媒の減圧手段として、前記後席側蒸発器(27)の出口冷媒の過熱度を調節する温度式膨張弁(28)を備え、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記デフロスタモードが設定されたときに、前記後席側送風機(29)の作動を停止して、前記温度式膨張弁(28)を閉弁することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
As a pressure reducing means for the refrigerant flowing into the rear seat evaporator (27), a temperature expansion valve (28) for adjusting the degree of superheat of the outlet refrigerant of the rear seat evaporator (27) is provided.
The defroster mode is set as the blowing mode of the front seat side air conditioning unit (1) when the front seat side air conditioning unit (1) and the rear seat side air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside temperature. 5. The operation of the rear seat side blower (29) is stopped when the operation is performed, and the temperature type expansion valve (28) is closed. 6. Vehicle air conditioner.
前記前席側空調ユニット(1)は、前席乗員の足元部側と車両窓ガラス側へ略同等の風量の空調風を同時に吹き出すフットデフロスタモードを設定するようになっており、
前記前席側空調ユニット(1)および前記後席側空調ユニット(26)の同時運転時で、かつ、低外気温時に、前記前席側空調ユニット(1)の吹出モードとして前記フットデフロスタモードが設定されたときにも、前記後席側蒸発器(27)への冷媒循環を停止して、前記前席側蒸発器(9)への冷媒循環流量を増加させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
The front seat air conditioning unit (1) is configured to set a foot defroster mode that simultaneously blows substantially the same amount of conditioned air toward the foot portion side of the front seat occupant and the vehicle window glass side,
When the front seat air conditioning unit (1) and the rear seat air conditioning unit (26) are operated simultaneously and at a low outside air temperature, the foot defroster mode is used as the blowing mode of the front seat air conditioning unit (1). The refrigerant circulation flow to the front seat evaporator (9) is increased by stopping refrigerant circulation to the rear seat evaporator (27) even when set. The vehicle air conditioner as described in any one of thru | or 5.
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