JP3914086B2 - 生体分子計算システム設計システムおよび設計方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、生体分子の自己組織化機構に基づいて実現可能で、かつ、導電性を有する3次元の分子群構造を設計し,シミュレーションするシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、DNA(Deoxyribonucleic Acid)分子など生体分子間の相互作用を計算機構として利用する分子計算が注目されている。
【0003】
このようなDNAを用いた分子計算については、たとえば、文献1:Qinghua Liu 他、NATUERE VOL403 13 January 2000 pp.175-179 "DNA computing on surfaces"に開示がある。
【0004】
また同時に、生体分子から成る分子構造が電気を流す特性があることが発見される一方、分子構造を電子回路として利用する分子エレクトロニクス(分子−電子デバイス)の研究が活発化しつつある。このような分子エレクトロニクスに対する試みについては、たとえば、文献2:Serge G. Lemay 他、NATURE VOL412 9 August 2001 pp.617-620 "Two-dimentional imaging of electronic wavefunctions in carbon nanotubes"に開示がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,これらの両分野は別々に進歩してきた。従って、分子計算では、生体分子の超並列性は生かせるが、その動作環境は、基本的には「生体外(たとえば、試験管内)(in vitro)」または「生体内(in vivo)」であるため、計算処理の高速化は望めない。
【0006】
一方、分子エレクトロニクスは、現状2次元構造のスイッチング素子の実現レベルに留まっている。3次元構造でかつ導電性を有する生体分子の存在は、たとえば、文献3:Karl M.Kadish et.al., (Editors), "The Porphyrin Handbook, Volume 8/ Electron Transfer, Academic Press (San Diego),2000に開示があるものの、生体分子の自己組織化機構を利用して3次元構造を生成する試みすら無い状況にある。
【0007】
そこで、この発明では、「分子計算システム」を実現する手続きあるいは理論を解明するためのシミュレーション方法を提供することを目的とする。たとえば、我々の脳が学習・記憶の中枢であるとともに意識や心の座であることは疑いようがなく、脳そのものが脳型情報処理の存在証明となっている。ただし、このような脳型の情報処理の実現手続きも理論も未だ解明されたとは言えないものの、シミュレーションは脳研究の有力な研究手段となっている。
【0008】
それゆえに、この発明の目的は、言いかえると、生体分子計算と分子エレクトロニクスの特長を組み合わせることにより、各々が持つ上記のような欠点や限界を解決して、分子エレクトロニクス(分子−電子デバイス)を利用して生体分子計算を含む超並列でかつ超高速の分子計算システムを設計・シミュレーションできるシステムおよび方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の生体分子計算システム設計システムは、生体分子の自己組織化機構に基づいて、導電性を有する3次元の分子群構造を設計・シミュレーションする生体分子計算システム設計システムであって、遺伝子と該遺伝子から合成されるたんばく質とに関わる遺伝子ネットワーク情報を入力として、生体分子の自己組織化機構に従い、かつ、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプを複数個生成する分子構造生成手段を備え、分子構造生成手段は、遺伝子ネットワーク情報を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて,時空間的に形成可能な分子構造を複数生成する調整ネットワーク手段と、時空間的に形成可能な分子構造を入力として、生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させる分子構造成長手段と、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、導電性を有する分子構造を選択する導電性チェック手段と、導電性を有する生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて、該分子構造の論理素子としての実現性をチェックする論理素子性チェック手段と、導電性かつ論理素子実現性を有し、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプとして出力する空間最適化手段とを含み、分子構造生成手段により生成された3次元分子構造の各プロトタイプに対して、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーションモデル生成手段と、3次元分子構造のプロトタイプおよびそれに対応する実装シミュレーションモデルを用いて電気的な性能テストシミュレーションを行い、導電性を有する3次元分子構造情報を出力するシミュレーション演算手段とをさらに備える。
【0010】
請求項2記載の生体分子計算システム設計システムは、請求項1記載の生体分子計算システム設計システムの構成に加えて、分子構造生成手段に対して、分子間の相互作用および遺伝子ネットワークに関する知識および生体分子の自己組織化に関する知識を与える第1のデータベースと、シミュレーション演算手段に対して、分子構造の電気的特性に関する知識を与える第2のデータベースとをさらに備える。
【0011】
請求項3記載の生体分子計算システム設計システムは、請求項1または2記載の生体分子計算システム設計システムの構成に加えて、分子構造生成手段は、遺伝子ネットワーク情報を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて,時空間的に形成可能な分子構造を複数生成する調整ネットワーク手段と、時空間的に形成可能な分子構造を入力として、生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させる分子構造成長手段と、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、導電性を有する分子構造を選択する導電性チェック手段と、導電性を有する生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて、該分子構造の論理素子としての実現性をチェックする論理素子性チェック手段と、導電性かつ論理素子実現性を有し、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプとして出力する空間最適化手段とを含み、シミュレーションモデル生成手段は、3次元分子構造の各プロトタイプの分子数に基づいて命令セットを生成する命令セット設計手段と、生成された命令セットに基づき、メモリ管理戦略を生成するメモリモニタリング手段と、メモリ管理戦略に基づいて、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーション性チェック手段とを含む。
【0012】
請求項4記載の生体分子計算システム設計方法は、生体分子の自己組織化機構に基づいて、導電性を有する3次元の分子群構造を設計・シミュレーションする生体分子計算システム設計方法であって、遺伝子と該遺伝子から合成されるたんばく質とに関わる遺伝子ネットワーク情報を入力として、生体分子の自己組織化機構に従い、かつ、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプを複数個生成するステップを備え、生成するステップは、遺伝子ネットワーク情報を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて,時空間的に形成可能な分子構造を複数生成するステップと、時空間的に形成可能な分子構造を入力として、生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させるステップと、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、導電性を有する分子構造を選択するステップと、導電性を有する生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて、該分子構造の論理素子としての実現性をチェックするステップと、導電性かつ論理素子実現性を有し、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプとして出力するステップとを含み、生成された3次元分子構造の各プロトタイプに対して、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するステップと、3次元分子構造のプロトタイプおよびそれに対応する実装シミュレーションモデルを用いて電気的な性能テストシミュレーションを行い、導電性を有する3次元分子構造情報を出力するステップとを備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図にしたがって説明する。
【0014】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の生体分子計算システム設計システム1000の構成を説明する図である。
【0015】
図1を参照して、生体分子計算システム設計システム1000は、外部から与えられる入力情報に基づいて、導電性を有しかつ生体として実現可能な構造に相当し、入力に対して論理演算結果を出力することが期待される3次元分子構造のプロトタイプ(原型)を複数個生成する分子構造生成部10と、これら複数の3次元分子構造に対して、システムとして動作させるための命令セット等の選択を行って実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーションモデル生成部20と、生成された実装シミュレーションモデルについて、導電性を有する3次元分子構造情報を出力するシミュレーション演算部30とを備える。ここで、「3次元分子構造情報」とは、構成分子リスト・それらの構造関係・電気的特性などの情報を意味する。すなわち、生体分子計算システム設計システム1000では、生体分子計算システムを構成する可能性のある既知の構成分子を組み合わせた際の電気的特性をソフトウェア上でシミュレートするものである。
【0016】
このような分子構造に対するシミュレーションの可能性については、Daniel N Bolon and Stephen L. Mayo, Enzyme-like proteins by computational design, PNAS, 98(25), Dec. 4, 2001;14274-14279に開示がある。
【0017】
図1に示すような生体分子計算システム設計システム1000によれば、外部から与えられる入力情報に基づいて、生成される複数の分子構造をもとに、これを組み合わせてシステムに実装した際に、その組み合わせの構造に対応する生体分子が有する電気的特性をシュミレーションできるので、生体分子を用いた電気的な計算機の設計、シミュレーションおよびテステングを一貫して行える環境が提供される。
【0018】
生体分子は、その3次元構造に依存して導電性を有する。したがって、上述した生体分子計算システム設計システム1000を利用して、導電速度と3次元構造の両方の最適な組み合わせをシミュレーションおよびテストすることができる。
【0019】
その結果、生体分子の生化学反応を利用する従来の方法に比べて、生体分子の導電性を活用することにより電子の速度で計算することを可能とする。従って、計算速度の向上と生体分子が本来もつ超並列性を兼ね備えた計算システムの設計・シミュレーションおよび試験が可能となる。
【0020】
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の形態2の生体分子計算システム設計システム1100を説明する図である。
【0021】
実施の形態2の生体分子計算システム設計システム1100の構成が、実施の形態1の生体分子計算システム設計システム1000の構成と異なる点は、分子構造生成部10に対して、分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識および生体分子の自己組織化に関する知識を外部から与えるデータベース40および41が設けられている点,およびシミュレーションモデル生成部20に対して分子構造の電気的特性に関する知識を外部から与えるデータベース42を設ける構成とした点である。
【0022】
すなわち、図2において、データベース40は分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識データベースであり、データベース41は、は生体分子の自己組織化に関する知識データベースであり、データベース42は分子構造の電気的特性に関する知識データベースである。
【0023】
その他の構成および効果は、実施の形態1と同様であるので、その説明は繰り返さない。
【0024】
[実施の形態3]
図3は、本発明の実施の形態3の生体分子計算システム設計システム1200を説明する図である。
【0025】
図中、実施の形態1と同一部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0026】
生体分子計算システム設計システム1200において、分子構造生成部10は、遺伝子/たんばく質に対する遺伝子ネットワーク情報(以下、「遺伝子/たんばく質GNW情報」)を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて、時空間的に形成可能な分子構造を複数生成する調整ネットワーク部110と、時空間的に形成可能な分子構造を入力として,生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて,生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させる分子構造成長部111と、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として,導電性を有する分子構造を選択する導電性チェック部112と、導電性を有する生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて,該分子構造の論理素子としての実現性をチェックする論理素子性チェック部113と、導電性かつ論理素子実現性を有し,生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプ(原型)として出力する空間最適化部114とを備える。
【0027】
このような「超分子(Supramolecular)」の成長や導電性のチェックを行うためには、予めNMR等により構成分子の構造についての情報を得ておいた上で、PCR(Polymerase Chain Reaction)/Gelにより、DNA分子の結合を評価しておく。このような実験により得られたパラメータに基づいて、シミュレーションを実行することが可能である。このような方法については、たとえば、John D. Scott and Tony Pawson, Cell Communication: The Inside Story, Scientific American (June,2000;54-61)に開示がある。
【0028】
また,生体分子計算システム設計システム1200において、シミュレーションモデル生成部20は、3次元分子構造の各プロトタイプの分子数に基づいて命令セットを生成する命令セット設計部220と、上記命令セットに基づき,メモリ管理戦略を生成するメモリモニタリング部221と、メモリ管理戦略に基づいて,並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーション性チェック部222とを備える。
【0029】
以下、まず、分子構造生成部10中の調整ネットワーク部110、分子構造成長部111、導電性チェック部112、論理素子性チェック部113、空間最適化部114の動作について、それぞれ説明する。
【0030】
図4は、調整ネットワーク部110の動作を説明するフローチャートである。図4を参照して、調整ネットワーク部110は、遺伝子とその遺伝子から合成されるたんばく質とに関わる遺伝子ネットワーク情報(遺伝子/たんばく質GNW情報)を入力として受けて(ステップS100)、その候補となる分子集団から時空間的な構造情報を生成する(ステップS102)。ここで空間的構造情報とは、化学的な化合物の形状情報である。また、時間的構造情報とは、化合物を成長させる時間調整機構としての遺伝子調整ネットワーク情報であり、遺伝子ネットワーク情報或いはそのデータベース検索により与えられる遺伝子、たんばく質或いは酵素などの生化学的な反応に関する情報である。
【0031】
このように、データベース上の情報に基づいて、共有結合的、あるいは、非共有結合的に形成される分子構造については、Karl M. Kadish et.al., (Editors), The Porphyrin Handbook, Volume 8/Electron Transfer, Academic Press (San Diego), 2000に開示がある。
【0032】
次に、調整ネットワーク部110は、分子構造の物性、自己触媒的な相互作用メカニズムおよび安定性の点で合理的な2次元および3次元の構造を作り出し(ステップS106)、その生化学的な合成確率を推定して分子構造情報(酵素、遺伝子および機能)を出力する(ステップS110)。
【0033】
図5は、分子構造成長部111の動作を説明するフローチャートである。
図5を参照して、分子構造成長部111は、調整ネットワーク部110の出力の分子構造情報を入力として受け(ステップS200)、生体分子の生化学特性に基づいて2次元の分子構造を成長させる(ステップS202)。
【0034】
次に、分子構造成長部111は、分子生化学反応によって2次元の構造同士の相互作用を行わせ(ステップS204)、生化学的な径路が認証されると(ステップS206)、3次元構造を成長させる(ステップS208)。一方、生化学的な経路が認証されないと処理はステップS202に戻る。
【0035】
ステップS208に続いて、分子構造成長部111は、3次元構造について生化学的な径路が認証されると(ステップS210)、3次元分子構造を出力する(ステップS212)。ただし、ステップS210において、生化学的な経路が認証されないと処理はステップS202に戻る。
【0036】
生物学および生化学的知識に合致する分子構造の計算を通じて、分子の種類,化合物の属性や結合能力および空間安定性などが明らかにされる。
【0037】
なお、このプロセスで得られる3次元分子構造は,空間的な安定性のみならず、アデノシン3リン酸(ATP)やアデニル酸(AMP)などの最小限の生命維持に必要なエネルギー等の条件も満足するものである。
【0038】
図6は、導電性チェック部112の動作を説明するフローチャートである。
図6を参照して、導電性チェック部112は、分子構造成長部111の出力である3次元分子構造を入力として受け(ステップS300)、時空間領域での電気的特性を計算する(ステップS302)。
【0039】
次に,コストに応じて分子材料を選択し(ステップS304)、消費電力を最小化する(ステップS306)。具体的には、3次元分子構造をある種の木構造とみると,枝の追加や削除により探索を行い、分子材料的に経済的で、かつ、電流特性を最大化する分子構造を選択する。
【0040】
次に、導電性チェック部112は、その分子構造の効率を計算して(ステップS308)、電気的特性を満たす分子構造を出力する(ステップS310)。
【0041】
図7は、論理素子性チェック部113の動作を説明するフローチャートである。
【0042】
図7を参照して、論理素子性チェック部113は、導電性チェック部112の出力である電気的特性を満たす分子構造を受けて(ステップS400)、サンプル入出力試験により算術ユニット(ALU:Arithmetic Logocal Unit)の実装シミュレーションを行い(ステップS402)、同様に,論理ユニット実装シミュレーションを行う(ステップS404)。これらは論理矛盾を避けるために行うものである。
【0043】
次に,それらユニットの複雑性と粒度を最小化し(ステップS406)、ユニットのライフサイクルの確率を推定して(ステップS408)、対応する算術論理ゲートアレーとして出力とする(ステップS410)。
【0044】
即ち,ここでは3次元分子構造に対応する算術論理ユニットに関するゲートアレーが得られることになる。
【0045】
図8は、空間最適化部114の動作を説明するフローチャートである。
図8を参照して、空間最適化部114は、論理素子性チェック部113からの上記ゲートアレーにおけるノード対ノード実装のシミュレーションを行い(ステップS502)、続いて、ゲートアレーにおけるビット対ビットのルックアップテーブルの実装シミュレーションを行う(ステップS504)。
【0046】
次に、空間最適化部114は、空間情報に基づいて信頼性の最大化を図る(ステップS506)。具体的には、パスやループなどの回路構成,算術演算に対する上限性能,配線や排熱などの最適化や最大化を行う。すなわち、上述したような算術ユニットの空間配置を用いて、算術演算のエラーが小さくなるように、生体分子電子回路の選択を行う。
【0047】
このような構成の計算においては、まず、構成をつくるために必要とされるパラメータを計算し、動的に作用し合う分子部分のチェックを行う。その上で、構造上異なる分子間の角度等を考慮の上、結合状態を決定する。このとき、不規則な構造については、そのひずみの可能性も計算することができる。その上で、各部分が共有する共有部分と相互作用する部分について検証を行い、必要であれば、構成を別のものと置換える。
【0048】
その上で、空間最適化部114は、全体システムとしての正確性の確立推定を行った上で、生体分子電子回路を出力する(ステップS510)。
【0049】
次に、シミュレーションモデル生成部20中の命令セット設計部220、メモリモニタリング部221、シミュレーション性チェック部222の動作について、それぞれ説明する。
【0050】
図9は、命令セット設計部220の動作を説明するフローチャートである。
図9を参照して、命令セット設計部220は、命令のワード長を入力として(ステップS600)、分子生化学的な性質に基づいて、例えば分子系列から成る命令セットを生成し(ステップS602)、その命令セットを用いたシミュレーションを行う(ステップS604)。
【0051】
異なる命令セットからは異なる計算結果が生成されるが、計算の効率と分子コストが最大限になるかを判定し(ステップS606)、最大でない場合は命令ワード長を長くして(ステップS608)、処理はステップS602に復帰する。
【0052】
一方、最大になったと判定されると(ステップS606)、命令セットの最適化および選択を行い(ステップS610)、最終的な命令セットを出力する(ステップS612)。
【0053】
図10は、メモリモニタリング部221の動作を説明するフローチャートである。
【0054】
図10を参照して、メモリモニタリング部221は、命令セット設計部220で得られた命令セットを受けて(ステップS700)、この命令セットを用いたシステム動作〈情報フローやメモリアクセス,メモリ確認率など)のシミュレーションを行う(ステップS702)。
【0055】
次に、メモリモニタリング部221は、メモリのランクづけを行い(ステップS704)、並列アーキテクチャの特長を活かした,最大の効率が達成できたか否かを調べる(ステップS706)。最大の効率が達成できていなければ、処理はステップS702に復帰する。
【0056】
一方、最大の効率が達成されている場合は、その後,システム全体に散らばったメモリ空間をいかに集め,制御するかなどのメモリアクセス戦略を決定し(ステップS710)、メモリ管理プロセスを出力する(ステップS712)。
【0057】
図11は、シミュレーション性チェック部222の動作を説明するフローチャートである。
【0058】
図11を参照して、シミュレーション性チェック部222は、上記のメモリ管理プロセス情報を基に、分子ユニット間をネットワーク化するためにローカルなルーティングの決定と処理要素(Processing Element:PE)群の分割を行う(ステップS802)。
【0059】
次に、分子ユニット間の距離,隣接関係,均質性や異質性等に基づいてPEクラスターを決定する(ステップS804)。
【0060】
このようにして決定されたPEクラスターが、性能を満足するか否かの判定を行い(ステップS806)、性能を満足しない場合PEクラスターを組替えて(ステップS808)、処理をステップS802に復帰させる。
【0061】
以上のようにして、性能を満足するまでPEのクラスターへの割付を変えながら、性能を満足した時点で、システム全体のパーティション(PEクラスター分割構成)を決定し(ステップS810)、システムパーティションをシュミレーション演算部30に対して出力する。
【0062】
以上のような構成により、生体分子を用いた電気的な計算機の設計、シミュレーションおよびテステングを一貫して行える環境が提供される。
【0063】
したがって、上述した生体分子計算システム設計システム1200を利用して、導電速度と3次元構造の両方の最適な組み合わせをシミュレーションおよびテストすることができる。
【0064】
その結果、生体分子の導電性を活用することにより電子の速度で計算することを可能とする。つまり、計算速度の向上と生体分子が本来もつ超並列性を兼ね備えた計算システムの設計・シミュレーションおよび試験が可能となる。
【0065】
[実施の形態4]
図12は、本発明の実施の形態4の生体分子計算システム設計システム1300を説明する図である。
【0066】
実施の形態4の生体分子計算システム設計システム1300の構成が、実施の形態3の生体分子計算システム設計システム1200の構成と異なる点は、分子構造生成部10の調整ネットワーク部110に対して、分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識および生体分子の自己組織化に関する知識を外部から与えるデータベース40および41が設けられている点,およびシミュレーションモデル生成部20の命令セット設計部220に対して、分子構造の電気的特性に関する知識を外部から与えるデータベース42を設ける構成とした点である。
【0067】
すなわち、図12において、データベース40は分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識データベースであり、データベース41は、は生体分子の自己組織化に関する知識データベースであり、データベース42は分子構造の電気的特性に関する知識データベースである。
【0068】
その他の構成および効果は、実施の形態3と同様であるので、その説明は繰り返さない。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本願発明によれば、以上説明してように、本発明によって分子レベルで電流制御可能なシステムの設計が実現できるため、計算速度と集積度および並列度の点でシリコンの限界を遥かに超える計算システムの構築が可能となる。さらに、ナノオーダーのシステム実装などナノテクノロジーのための重要なツールとなることは勿論、生体分子エレクトロニクスに基づくナノコンピューティングのOS(オペレーティングシステム)具現化の開発ツールとしても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の生体分子計算システム設計システム1000の構成を説明する図である。
【図2】 本発明の実施の形態2の生体分子計算システム設計システム1100を説明する図である。
【図3】 本発明の実施の形態3の生体分子計算システム設計システム1200を説明する図である。
【図4】 調整ネットワーク部110の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 分子構造成長部111の動作を説明するフローチャートである。
【図6】 導電性チェック部112の動作を説明するフローチャートである。
【図7】 論理素子性チェック部113の動作を説明するフローチャートである。
【図8】 空間最適化部114の動作を説明するフローチャートである。
【図9】 命令セット設計部220の動作を説明するフローチャートである。
【図10】 メモリモニタリング部221の動作を説明するフローチャートである。
【図11】 シミュレーション性チェック部222の動作を説明するフローチャートである。
【図12】 本発明の実施の形態4の生体分子計算システム設計システム1300を説明する図である。
【符号の説明】
10 分子構造生成部、20 シミュレーションモデル生成部、30 シミュレーション演算部、40,41,42 データベース、110 調整ネットワーク部、111 分子構造成長部、112 導電性チェック部、113 論理素子性チェック部、114 空間最適化部、220 命令セット設計部、221 メモリモニタリング部、222 シミュレーション性チェック部、1000,1100,1200,1300 生体分子計算システム設計システム。
Claims (4)
- 生体分子の自己組織化機構に基づいて、導電性を有する3次元の分子群構造を設計・シミュレーションする生体分子計算システム設計システムであって、
遺伝子と該遺伝子から合成されるたんばく質とに関わる遺伝子ネットワーク情報を入力として、生体分子の自己組織化機構に従い、かつ、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプを複数個生成する分子構造生成手段を備え、
前記分子構造生成手段は、
前記遺伝子ネットワーク情報を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて,時空間的に形成可能な分子構造を複数生成する調整ネットワーク手段と、
時空間的に形成可能な前記分子構造を入力として、生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させる分子構造成長手段と、
生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、導電性を有する分子構造を選択する導電性チェック手段と、
導電性を有する生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて、該分子構造の論理素子としての実現性をチェックする論理素子性チェック手段と、
導電性かつ論理素子実現性を有し、生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する前記3次元分子構造のプロトタイプとして出力する空間最適化手段とを含み、
前記分子構造生成手段により生成された3次元分子構造の各プロトタイプに対して、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーションモデル生成手段と、
前記3次元分子構造のプロトタイプおよびそれに対応する実装シミュレーションモデルを用いて電気的な性能テストシミュレーションを行い、導電性を有する3次元分子構造情報を出力するシミュレーション演算手段とをさらに備える、生物分子計算システム設計システム。 - 前記分子構造生成手段に対して、分子間の相互作用および遺伝子ネットワークに関する知識および生体分子の自己組織化に関する知識を与える第1のデータベースと、
前記シミュレーション演算手段に対して、分子構造の電気的特性に関する知識を与える第2のデータベースとをさらに備える、請求項1記載の生物分子計算システム設計システム。 - 前記シミュレーションモデル生成手段は、
3次元分子構造の各前記プロトタイプの分子数に基づいて命令セットを生成する命令セット設計手段と、
生成された前記命令セットに基づき、メモリ管理戦略を生成するメモリモニタリング手段と、
前記メモリ管理戦略に基づいて、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するシミュレーション性チェック手段とを含む、請求項1または2記載の生物分子計算システム設計システム。 - 生体分子の自己組織化機構に基づいて、導電性を有する3次元の分子群構造を設計・シミュレーションする生体分子計算システム設計方法であって、
遺伝子と該遺伝子から合成されるたんばく質とに関わる遺伝子ネットワーク情報を入力として、生体分子の自己組織化機構に従い、かつ、導電性を有する3次元分子構造のプロトタイプを複数個生成するステップを備え、
前記生成するステップは、
前記遺伝子ネットワーク情報を入力として,分子間の相互作用や遺伝子ネットワークに関する知識に基づいて,時空間的に形成可能な分子構造を複数生成するステップと、
時空間的に形成可能な前記分子構造を入力として、生体分子の自己組織化に関する知識に基づいて、生物学的に実現可能な2次元および3次元の分子構造を自己組織的に成長させるステップと、
生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、導電性を有する分子構造を選択するステップと、
導電性を有する生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造の電気的特性に関する知識に基づいて、該分子構造の論理素子としての実現性をチェックするステップと、
導電性かつ論理素子実現性を有し、生物学的に実現可能な前記2次元および3次元の分子構造を入力として、分子構造を空間的に最適化し、導電性を有する前記3次元分子構造のプロトタイプとして出力するステップとを含み、
生成された前記3次元分子構造の各プロトタイプに対して、並列処理計算要素からなる実装シミュレーションモデルを生成するステップと、
前記3次元分子構造のプロトタイプおよびそれに対応する実装シミュレーションモデルを用いて電気的な性能テストシミュレーションを行い、導電性を有する3次元分子構造情報を出力するステップとを備える、生物分子計算システム設計方法。
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