JP3911205B2

JP3911205B2 - Slippery polyester fiber

Info

Publication number: JP3911205B2
Application number: JP2002175434A
Authority: JP
Inventors: 民男山本
Original assignee: Teijin Fibers Ltd
Current assignee: Teijin Fibers Ltd
Priority date: 2002-06-17
Filing date: 2002-06-17
Publication date: 2007-05-09
Anticipated expiration: 2022-06-17
Also published as: JP2004019041A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、易滑性ポリエステル繊維に関する。特には、紡績性に優れる易滑性ポリエステル繊維に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
合成繊維は機械的特性、電気的特性、耐熱性、寸法安定性等に優れているため、衣料分野、詰綿分野、産業資材分野等、非常に多くの分野で使用されている。そして、合成繊維に特殊な機能を付与したものとして、易滑性の合成繊維がある。例えば、繊維表面にシリコン系の高分子皮膜を形成させた易滑性風合いの詰綿用ポリエステル繊維は、羽毛調を付加価値としてより高価格で取引されている。
【０００３】
しかしながら、このような易滑性合成繊維からは、不織布は生産できるものの、繊維対繊維の静摩擦係数が非常に低いために紡績糸とすることが難しく、紡績糸の生産が困難であるとの問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術を背景になされたもので、その目的は、易滑性ポリエステル繊維であるにもかかわらず、紡績性に優れたポリエステル繊維を提供することにある。さらには獣毛調の布帛に適した、紡績性に優れる易滑性ポリエステル繊維を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、上記課題は「シリコン系樹脂による高分子皮膜が繊維表面に付着し、アルキレンオキサイドを付加した脂肪酸エステル、アルキレンオキサイドを付加した脂肪酸エーテル、又はロジンエステルが付与された易滑性ポリエステル繊維」により達成されることを見出した。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の易滑性繊維としては、その物性からポリエステル繊維であることが必要である。特にポリエステル繊維を構成するポリエステルが、主たる繰り返し単位としてエチレンテレフタレートが８５モル％以上、好ましくは９５モル％以上からなるポリエステルであることが最適である。また、テレフタル酸成分およびエチレングリコール成分以外の成分を少量（通常は、テレフタル酸成分に対して１５モル％以下）共重合したものであっても良い。最も好適なポリエステルとしては５−ナトリウムスルホイソフタル酸が３〜６モル％、より好ましくは３．５〜５モル％、共重合されたポリエチレンテレフタレート系ポリエステルが挙げられる。このような共重合ポリエチレンテレフタレート系ポリエステルはカチオン系染料によって常圧沸水染色が可能であり、繊維表面に形成されたシリコン系高分子皮膜の破壊脱落を少なくすることができる。なお、５−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合割合が３モル％より少なくなると、大気圧下での染色が難しくなる。逆に、６モル％を超えると、ポリエステルの溶融粘度が非常に高くなって溶融紡糸が難しくなり、且つコスト面からも不利となる。また、これらのポリエステルは、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の添加剤、例えば艶消し剤、蛍光増白剤、抗菌剤、消臭剤等を含んでいてもよい。
【０００７】
本発明のポリエステル繊維は、通常の紡績糸として使用される範囲の繊維長にカットされ、捲縮が施された短繊維である。用途にもよるが、好ましい繊維長は、３５〜１１０ｍｍである。捲縮としては１０〜２０山／２５ｍｍの範囲が好ましい。また、好ましい単繊維太さは２〜１０デシテックスである。繊維断面は円形、多葉形、中空などいずれであっても良いが、生産性、品質安定性の面で円形が好ましい。
【０００８】
本発明のポリエステル繊維の繊維対繊維の静摩擦係数は０．１６以上であり、沸騰水中で１０分間洗浄を行った後の繊維対繊維の静摩擦係数は０．１４以下であることが好ましい。なお、本発明で用いる繊維対繊維の静摩擦係数は、ＪＩＳＬ−１０１５（１９９９）８．１３の方法で測定した。
【０００９】
また、本発明の易滑性ポリエステル繊維は、繊維表面にＳｉが付着していることが好ましい。これは例えば、シリコン系の樹脂を付着させることで得ることができ、沸騰水中で洗浄を行った後の繊維対繊維の静摩擦係数を、低くすることができる。
【００１０】
本発明の易滑性ポリエステル繊維は、繊維対繊維の静摩擦係数が０．１６以上である場合には、カードのドッファーから出てくるウェブを構成する繊維同士の滑り抜けが少なく、該ポリエステル繊維のカード通過が可能である。繊維対繊維の静摩擦係数が０．１６未満の場合は、カードのドッファーから出てくるウェブが切れ、安定したカード処理ができなくなる。なお、繊維対繊維の静摩擦係数が０．１６より大幅に高くても、カード通過性に問題は起こらないが、通常得られる繊維対繊維の静摩擦係数は高々０．５であり、それ以上高くする必要は無い。
【００１１】
このような本発明の易滑性ポリエステル繊維を得る方法は、例えばシリコン系樹脂による高分子皮膜が繊維表面に付着した易滑性ポリエステル繊維表面に、増摩剤を付与する方法である。易滑性ポリエステル繊維表面に付与する増摩剤としては、比較的粘度の高い水溶性非イオン系液状物から適宜選ぶことができる。例えば、５〜１５モルのアルキレンオキサイドを付加した脂肪酸エステルおよび脂肪族エーテル等の非イオン系活性剤、ロジンエステルなどを好ましく用いることができる。より具体的には例えば、これら増摩剤を水溶液とし、シリコン系高分子皮膜が形成され、捲縮が施されたポリエステル繊維からなるトウに、スプレーなどを用いて散布し、付着させる。付着量は繊維重量基準で０．０５〜０．３重量％が好ましい。
【００１２】
次に、本発明の易滑性ポリエステル繊維は、沸騰水中で１０分間洗浄することによって、シリコン系高分子皮膜の上などに付与されている増摩剤が容易に脱落し、繊維対繊維の静摩擦係数が０．１４以下の表面となり、易滑性繊維となる。繊維対繊維の静摩擦係数が０．１４を超えるポリエステル繊維からなる紡績糸布帛では、カシミアに代表される獣毛調の風合いが発現しない。なお、繊維対繊維の静摩擦係数が０．１３以下になるとさらに易滑性風合いが強くなるので、より好ましい。しかしシリコン系高分子皮膜による繊維対繊維の静摩擦係数があまり低くなると、付与する増摩剤の量を増やす必要があり、染色時の汚染が増えることもあるので、低くても０．０７程度にすることが好ましい。
【００１３】
該シリコン系高分子皮膜は、特開昭５０−４８２９３号公報で開示されているようなオルガノシロキサンなどを処理剤として水エマルジョンとなし、ポリエステル繊維を走行させつつディップし、ローラーで適量となるように絞り付着させ、１３０〜１８０℃程度の温度で熱処理を行う方法によって形成することができる。該処理剤の付着量は繊維重量基準で０．１〜０．３重量％が好ましい。付着量が０．１重量％未満の場合は、繊維対繊維の静摩擦係数の変動が大きくなり、好ましくない傾向にある。付着量が０．３重量％を超える場合は、シリコン系高分子皮膜の上に付与する増摩剤の量を増やす必要があり、染色時の汚染が増えることもあるので、好ましくない傾向にある。
【００１４】
このような本発明の易滑性ポリエステル繊維は、容易に紡績糸となすことが可能であり、かつ染色工程等の熱水処理を行い、易滑性風合いの優れたカシミア調の獣毛風の布帛とすることができる。
【００１５】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例における各項目は次の方法で測定した。
（１）固有粘度
オルソクロロフェノールを溶媒として使用し３５℃で測定した。
（２）繊維対繊維の静摩擦係数
ＪＩＳＬ−１０１５（１９９９）８．１３に示される方法で測定した。
（３）繊維の洗浄方法
１Ｌのビーカーに５００ｍｌの純水を入れ、沸騰状態とする。この沸騰水中に１０ｇのポリエステル短繊維を投入し、ピンセットまたはガラス棒で１０分間かき混ぜ、洗浄する。次いでビーカーの中に常温の純水を流入させながら冷却する。冷却後、ビーカーからポリエステル短繊維を取出し、水切りを行い、１１０〜１２０℃の赤外線乾燥機の中で３０分間乾燥し、摩擦係数測定用の洗浄サンプルとした。
（４）カード通過性
ローラーカードを使い、１５ｍ／分のドッファー速度下で、幅が約５５ｃｍ、目付が約３０ｇ／ｍ²のウェブを１０分間紡出し、ドッファー出口でのウェブの状態を次の基準で判定した。
極めて良好：ウェブの切断が全くなく、ウェブの張り具合も良い状態。
良好：ウェブのたれ下がりはあるが、切断は起こらない状態。
不良：ウェブのたれ下がりが激しく、数回のウェブ切れが起こる状態。
【００１６】
［実施例１〜３］
５−ナトリウムスルホイソフタル酸を３．５モル％共重合した、固有粘度が０．５０のポリエチレンテレフタレート系ポリエステルチップを１５０℃で乾燥し、２９５℃で溶融後、紡糸温度２８５℃、紡糸速度１１５０ｍ／分で紡糸した。得られた未延伸糸の固有粘度は０．４８、単繊維繊度は８．７デシテックスであった。該未延伸糸を引き揃えて９０万デシテックスのトウとなし、７０℃の温水中で１．５５の倍率で延伸し、引続いて９０℃の温水中で３％の制限収縮処理を行い、引続き加熱ローラーにて乾燥した。
【００１７】
別途、下記化合物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄを各々２７重量部、２０重量部、４０重量部、１３重量％の割合で混合した濃度が５重量％の水エマルジョンを処理槽に準備した。
【００１８】
［化合物Ａ］(化１）で表されるアミノ基含有トリメチルシラン。
【００１９】
【化１】

【００２０】
［化合物Ｂ］（化２）で表されるアミノ基含有オルガノシロキサン。ただし、ｍ＝１００、ｎ１＝２〜３。
【００２１】
【化２】

【００２２】
［化合物Ｃ］（化３）で表されるオルガノシロキサン。ただし、ｎ２＝１００〜８０００。
【００２３】
【化３】

【００２４】
［化合物Ｄ］（化４）で表されるアルキルアミドアンモニウム塩。
【００２５】
【化４】

【００２６】
乾燥したトウを該化合物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの混合水エマルジョン中を通過させ、混合液をトウに付着させた後、クリンパーへ導入し、１４山／２５ｍｍの捲縮を付与した。捲縮が付与されたトウへ付着している化合物Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄ混合物の付着量は繊維重量に対して０．２５重量％であり、水分率は７重量％であった。次に、この巻縮付与トウを１５０℃の熱風循環式の熱処理機へ通し、３０分間の弛緩熱処理を行い、繊維表面にシリコン系高分子皮膜を形成させた。
【００２７】
次に、熱処理されたトウにスプレー方式で各々表１に示す仕上げ処理剤（増摩剤）を付与し、ドラム式カッターで７６ｍｍに切断しポリエステル捲縮短繊維とした。得られたポリエステル捲縮短繊維の各々の例におけるカード通過性および洗浄前後の繊維対繊維の静摩擦係数をまとめて表１に示す。
【００２８】
得られた繊維からなる紡績糸を布帛にしたところ、カシミア調の獣毛風の風合が得られた。
【００２９】
［比較例１〜３］
仕上げ処理剤（増摩剤）を、表１にそれぞれ示したものに変更する以外は、実施例と同様にして繊維を得た。得られたポリエステル捲縮短繊維の各々の例におけるカード通過性および洗浄前後の繊維対繊維の静摩擦係数をまとめて表１に示す。得られた繊維のカード通過性は不良であった。
【００３０】
【表１】

【００３１】
【発明の効果】
本発明によれば、易滑性ポリエステル繊維であるにもかかわらず、紡績性に優れたポリエステル繊維を提供する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a slippery polyester fiber. In particular, it relates to a slippery polyester fiber excellent in spinnability.
[0002]
[Prior art]
Synthetic fibers are excellent in mechanical properties, electrical properties, heat resistance, dimensional stability, and the like, and are therefore used in many fields such as clothing, cotton filling, and industrial materials. And as what gave the special function to the synthetic fiber, there exists a slippery synthetic fiber. For example, a polyester fiber for stuffed cotton having a slippery texture in which a silicon-based polymer film is formed on the fiber surface is traded at a higher price with a feather tone as an added value.
[0003]
However, from such slippery synthetic fibers, although nonwoven fabrics can be produced, it is difficult to produce spun yarns because the fiber-to-fiber static friction coefficient is so low that it is difficult to produce spun yarns. was there.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made against the background of the above prior art, and its object is despite the lubricity polyester fiber, which is excellent polyester fiber spinning properties. Furthermore, it is providing the slippery polyester fiber excellent in spinnability suitable for an animal hair-like fabric.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of extensive investigations, the present inventors have found that the above-mentioned problem is that a fatty acid ester having an alkylene oxide added thereto, a fatty acid ester having an alkylene oxide added thereto, or a rosin ester has been attached to the fiber surface. It has been found that this is achieved by the “slidable polyester fibers made”.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
The lubricity fibers of the present invention, it is necessary that the physical properties of its polyester fibers. In particular, the polyester constituting the polyester fiber is optimally a polyester composed of 85 mol% or more, preferably 95 mol% or more of ethylene terephthalate as a main repeating unit. Further, a component obtained by copolymerizing a component other than the terephthalic acid component and the ethylene glycol component in a small amount (usually 15 mol% or less with respect to the terephthalic acid component) may be used. The most preferred polyester includes polyethylene terephthalate polyester copolymerized with 3 to 6 mol%, more preferably 3.5 to 5 mol% of 5-sodium sulfoisophthalic acid. Such a copolymerized polyethylene terephthalate-based polyester can be dyed at atmospheric pressure with a cationic dye, and can reduce the break-off of the silicon-based polymer film formed on the fiber surface. When the copolymerization ratio of 5-sodium sulfoisophthalic acid is less than 3 mol%, dyeing under atmospheric pressure becomes difficult. On the other hand, if it exceeds 6 mol%, the melt viscosity of the polyester becomes very high, melt spinning becomes difficult, and it is disadvantageous in terms of cost. Further, these polyesters may contain a known additive such as a matting agent, a fluorescent brightening agent, an antibacterial agent, and a deodorizing agent as long as the effects of the present invention are not impaired.
[0007]
The polyester fiber of the present invention is a short fiber that is cut into a fiber length in a range used as a normal spun yarn and crimped. Although it depends on the application, the preferred fiber length is 35 to 110 mm. The crimp is preferably in the range of 10-20 peaks / 25 mm. Moreover, a preferable single fiber thickness is 2-10 dtex. The fiber cross section may be any of a circular shape, a multileaf shape, a hollow shape, and the like, but a circular shape is preferable in terms of productivity and quality stability.
[0008]
The fiber-to-fiber static friction coefficient of the polyester fiber of the present invention is preferably 0.16 or more, and the fiber-to-fiber static friction coefficient after washing in boiling water for 10 minutes is preferably 0.14 or less. In addition, the static friction coefficient of the fiber to fiber used by this invention was measured by the method of JIS L-1015 (1999) 8.13.
[0009]
Moreover, it is preferable that Si adheres to the fiber surface of the slippery polyester fiber of this invention. This can be obtained, for example, by attaching a silicon-based resin, and the fiber-to-fiber static friction coefficient after washing in boiling water can be lowered.
[0010]
Lubricity polyester fiber of the present invention, when the static friction coefficient of the fiber to fiber is 0.16 or more, slip loss less of fibers constituting the web emerging from the doffer of the card, of the polyester fibers The card can be passed. When the fiber-to-fiber static coefficient of friction is less than 0.16, the web coming out of the card doffer is cut and stable card processing cannot be performed. It should be noted that even if the fiber-to-fiber static friction coefficient is significantly higher than 0.16, there is no problem with the card passing property, but the normally obtained fiber-to-fiber static friction coefficient is at most 0.5, and it is further increased. There is no need.
[0011]
Such a method for obtaining the slippery polyester fiber of the present invention is a method of applying a lubricant to the surface of the slippery polyester fiber in which a polymer film made of a silicon resin adheres to the fiber surface. The lubricant applied to the surface of the slippery polyester fiber can be appropriately selected from water-soluble nonionic liquids having a relatively high viscosity. For example, nonionic active agents such as fatty acid esters and aliphatic ethers added with 5 to 15 moles of alkylene oxide, rosin esters, and the like can be preferably used. More specifically, for example, these lubricants are used as an aqueous solution, and are sprayed and adhered to a tow made of polyester fiber on which a silicon polymer film is formed and crimped. The adhesion amount is preferably 0.05 to 0.3% by weight based on the fiber weight.
[0012]
Next, the slippery polyester fiber of the present invention is washed for 10 minutes in boiling water, so that the lubricant applied on the silicon-based polymer film easily falls off, and the static friction between the fiber and the fiber. The surface has a coefficient of 0.14 or less and becomes a slippery fiber. The spun yarn fabric static friction coefficient of the fibers to fibers composed of polyester fibers of more than 0.14, the texture of animal hair tone typified by Casimi A is not exhibited. In addition, it is more preferable that the coefficient of static friction of the fiber to fiber is 0.13 or less because the slippery texture is further increased. However, if the static coefficient of fiber-to-fiber friction due to the silicon-based polymer film is too low, it is necessary to increase the amount of lubricant to be applied, and contamination at the time of dyeing may increase. It is preferable to do.
[0013]
The silicon-based polymer film is made into a water emulsion using organosiloxane as disclosed in JP-A-50-48293 as a treating agent, and dip while running polyester fibers so that it becomes an appropriate amount with a roller. The film can be formed by squeezing and applying heat treatment at a temperature of about 130 to 180 ° C. The amount of the treatment agent attached is preferably 0.1 to 0.3% by weight based on the fiber weight. When the adhesion amount is less than 0.1% by weight, the fluctuation of the coefficient of static friction between fibers becomes large, which tends to be undesirable. When the adhesion amount exceeds 0.3% by weight, it is necessary to increase the amount of the lubricant applied on the silicon-based polymer film, and the contamination during dyeing may increase, which tends to be undesirable. .
[0014]
Such a slippery polyester fiber of the present invention can be easily formed into a spun yarn and is subjected to a hot water treatment such as a dyeing process, so that it has a cashmere-like animal hair style having an excellent slippery texture. It can be a fabric.
[0015]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. In addition, each item in an Example was measured with the following method.
(1) Intrinsic viscosity Measured at 35 ° C. using orthochlorophenol as a solvent.
(2) Coefficient of static friction between fiber and fiber It was measured by the method shown in JIS L-1015 (1999) 8.13.
(3) Cleaning method of fiber 500 ml of pure water is put into a 1 L beaker to bring it to a boiling state. 10 g of polyester short fiber is put into this boiling water, and it is stirred for 10 minutes with tweezers or a glass rod and washed. Next, it is cooled while flowing pure water at room temperature into the beaker. After cooling, the polyester short fibers were taken out from the beaker, drained, dried in an infrared dryer at 110 to 120 ° C. for 30 minutes, and used as a washed sample for measuring the friction coefficient.
(4) Card passing property Using a roller card, a web having a width of about 55 cm and a basis weight of about 30 g / m ² is spun for 10 minutes at a doffer speed of 15 m / min. Judged by criteria.
Extremely good: No web cutting and web tension.
Good: The web sags but no cutting occurs.
Defective: A state in which the web droops down and the web is cut several times.
[0016]
[Examples 1 to 3]
A polyethylene terephthalate-based polyester chip having an intrinsic viscosity of 0.50 copolymerized with 3.5 mol% of 5-sodium sulfoisophthalic acid is dried at 150 ° C., melted at 295 ° C., spinning temperature of 285 ° C., spinning speed of 1150 m / Spinned in minutes. The obtained undrawn yarn had an intrinsic viscosity of 0.48 and a single fiber fineness of 8.7 dtex. The unstretched yarns are aligned to form a 900,000 dtex tow, stretched at a magnification of 1.55 in warm water at 70 ° C., and subsequently subjected to 3% limited shrinkage treatment in warm water at 90 ° C. It dried with the heating roller.
[0017]
Separately, a water emulsion having a concentration of 5% by weight prepared by mixing 27 parts by weight, 20 parts by weight, 40 parts by weight, and 13% by weight of the following compounds A, B, C, and D was prepared in a treatment tank.
[0018]
An amino group-containing trimethylsilane represented by [Compound A] (Chemical Formula 1).
[0019]
[Chemical 1]

[0020]
An amino group-containing organosiloxane represented by [Compound B] (Chemical Formula 2). However, m = 100 and n1 = 2 to 3.
[0021]
[Chemical 2]

[0022]
Organosiloxane represented by [Compound C] (Chemical Formula 3). However, n2 = 100-8000.
[0023]
[Chemical 3]

[0024]
An alkylamide ammonium salt represented by [Compound D] (Chemical Formula 4).
[0025]
[Formula 4]

[0026]
The dried tow was passed through a mixed water emulsion of the compounds A, B, C, and D, and the mixed solution was attached to the tow and then introduced into the crimper to give a crimp of 14 peaks / 25 mm. The adhesion amount of the compound A, B, C, D mixture adhering to the crimped tow was 0.25% by weight with respect to the fiber weight, and the moisture content was 7% by weight. Next, the crimped tow was passed through a hot air circulation type heat treatment machine at 150 ° C. and subjected to relaxation heat treatment for 30 minutes to form a silicon polymer film on the fiber surface.
[0027]
Next, the finishing agents (thickeners) shown in Table 1 were respectively applied to the heat-treated tows by spraying, and cut into 76 mm with a drum cutter to obtain polyester crimped short fibers. Table 1 summarizes the card passing properties and the fiber-to-fiber static friction coefficient before and after washing in each of the obtained polyester crimped short fibers.
[0028]
When the spun yarn made of the obtained fiber was used as a fabric, a cashmere-like animal hair-like texture was obtained.
[0029]
[Comparative Examples 1-3]
Fibers were obtained in the same manner as in Example except that the finishing agent (thickener) was changed to those shown in Table 1, respectively. Table 1 summarizes the card passing properties and the fiber-to-fiber static friction coefficient before and after washing in each of the obtained polyester crimped short fibers. The resulting fiber had poor card passage properties.
[0030]
[Table 1]

[0031]
【The invention's effect】
According to the present invention, although it is lubricity polyester fibers provides excellent polyester fiber spinning properties.

Claims

Polymer coating by silicone resin adheres to the fiber surface, fatty acid esters obtained by adding an alkylene oxide, fatty ethers obtained by adding alkylene oxide slippery polyester fibers or the rosin ester has been applied.

A method for producing slippery polyester fiber, the polyester fiber is passed through a water emulsion containing organosiloxane, and after crimping, heat treatment is performed at 130 to 180 ° C.,
The manufacturing method of the slippery polyester fiber of Claim 1 which provides the fiber with the fatty acid ester which added the alkylene oxide, the fatty acid ether which added the alkylene oxide, or rosin ester .