JP3906570B2 - Air conditioner for vehicles - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調空気の通路を内気側の第1空気通路と外気側の第2空気通路とに区画形成することにより、フット吹出口からは暖められた高温内気を再循環して吹き出し、一方、デフロスタ吹出口からは低湿度の外気を吹き出すようにして、暖房能力の向上と窓ガラスの防曇性確保の両立を図った2層モードが切換可能な車両用空調装置(以下、2層ユニットと呼ぶ)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記2層ユニットとして、特開平8−318727号公報に記載されているものが知られている。
この車両用空調装置の最空気上流部をなす内外気送風ユニットは、図10に示すように内気用の第1空気通路100と外気用の第2空気通路101とを有する。そして、内外気送風ユニットには、これら空気通路100、101に対応して、1つのモータ103にて駆動される第1のファン110および第2のファン111が設けられている。
【0003】
内外気送風ユニットには、図中上方でモータ103の回転軸線方向の一端側に、第1内気導入口102および外気導入口104が形成されている。外気導入口104は、車両側に開口した外気取入口(図示しない)とダクトによって連通される。これら第1内気導入口102と外気導入口104は、第1内外気切換ドア106にて開閉される。
【0004】
また、内外気送風ユニットには、図中下方でモータ103の回転軸線方向の他端側に、第2内気導入口105が形成されている。この第2内気導入口105は、第2内外気切換ドア107にて開閉される。
そして、内外気送風ユニットには、第1のファン110と第2のファン111との各吸込口を連通させるように連通路108が形成されており、この連通路108は、上記第2内外気切換ドア107にて開閉される。
【0005】
そして、内外気モードを上記2層モードに切り換えるには、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口102を閉塞するとともに、上記外気導入口104を開口する。一方、第1内外気切換ドア107にて連通路108を閉塞するとともに、第2内気導入口105を開口する。
これにより、第1空気通路100には、第2内気導入口105より内気が取り入れられ、第2空気通路101には外気導入口104より外気が取り入れられる。
【0006】
例えば、第1空気通路100および第2空気通路101の両方に外気を取り入れる場合(全外気モード)は、第1内外気切換ドア106にて第1内気導入口102を閉塞するとともに、外気導入口104を開口する。さらに第2内外気切換ドア107にて連通路108を開口するとともに、第2内気導入口105を閉じる。
【0007】
従って、外気導入口104からの外気は、図中矢印Aで示すように第2のファン111に吸い込まれるとともに、図中矢印Bで示すように連通路108を通じて第1のファン110に吸い込まれる。
ここで、上記全外気モードにおいて、連通路108を通じて第1空気通路101に外気を導入したが、これには以下のような理由がある。つまり、第2内気導入口105の近傍に別個に他の外気導入口を形成すると、車両側に開口した外気取入口をもう1つ形成したり、上記外気取入口と上記外気導入口とをダクトにて連通させる必要が生じ、構造が複雑になり得策でない。
【0008】
このため、上記連通路108を設けることで、1つの外気取入口から容易に第1空気通路100および第2空気通路101に外気を導入できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述の理由からして、上記2層ユニットでは、連通路108を設けている。そこで、本発明者は、上述のような2層モードが切換可能な車両用空調装置を試作し、このものを実際に車両に搭載して検討した結果、以下の問題が発生することが分かった。図2に本発明者が試作検討した車両用空調装置の内外気ユニット部1の車両搭載図を示す。
【0010】
本発明者の検討によると、先ず、上記2層モードや全外気モードでは、外気導入口22から進入した水(粉雪等)が、矢印Eで示すように連通路29に流れ落ちるという現象が確認された。そして、連通路29を流れ落ちた水は、内外気ユニット部1のケースの底面に溜まり、例えば、この部分がケースの嵌合部であったとすると、この嵌合部から車室内に水が漏れだすという不具合が生じる。また、嵌合部が無くとも、このように内外気ユニット内に水が溜まることは、好ましく無い。
【0011】
そこで、本発明は、このような課題を見いだしたことで、発想されたものであって、上記連通路が形成された上記2層ユニットにおいて、内外気ユニット部内に水が溜まることを未然に防止することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、前記外気導入口から前記連通路を通じて侵入する水を、車室外に排出する排水通路(68)を設けたことを特徴としている。これにより、排水通路により連通路を通じて侵入する水が、車室外に排出できる。この結果、内外気ユニット内に水が溜まることを未然に防止できる。
【0013】
また、請求項1記載の発明では、第1空気通路(5a)および第2空気通路(5b)に設けられ、通過する空気を冷却する冷却用熱交換器(12)を有し、連通路(29)からの水は、冷却用熱交換器(12)にて発生した凝縮水と合流させたのちに車室外に排出されることを特徴としている。これにより、連通路からの水と、冷却用熱交換器での凝縮水を合流させてから、車室外に排出するため、合流した水を車両側に開口した1つの開口部を通じて良好に車室外へ排出できる。
【0014】
また、請求項1記載の発明では、第1、第2空気通路(5a、5b)に車室内に向かう空気流を発生する送風機(300)を収納する内外気ユニット部(1)と、内外気ユニット部(1)の空気下流側に配置され、冷却用熱交換器(12)および空気を加熱する加熱用熱交換器(13)が収納され、送風機(300)からの送風空気を温度調整する温度調整ユニット部(100)と、温度調整ユニット部(100)のうち、冷却用熱交換器(12)の空気下流側に設けられ、冷却用熱交換器(12)にて発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水路(92、122)とを有し、排水通路(68)は、前記内外気ユニット部(1)と前記温度調整ユニット部(100)が接続されることで、前記凝縮水排水路(92、122)と連通するようになっていることを特徴としている。
【0015】
これにより、排水通路による組み付け手順を削減できる。
また、請求項2記載の発明では、排水通路(68)の途中部位は、その上流側および下流側に比べて流路面積が小さい絞り部(120)が設けられていることを特徴としている。ところで、このような排水通路は、上流側が圧力の低いファンの吸込口に連通しており、下流側はファンの下流側で圧力の高い部分に連通している。このため、連通路に入り込んだ水は、圧力差によって逆流しやすくなり、排水性の悪化の原因となる。
【0016】
そこで、請求項2に記載の発明によれば、排水通路の途中部位に絞り部が設けられているため、排水通路での水の逆流を防止でき、確実に連通路に入り込んだ水を、車室外に排出できる。また、ファンにより送風を行っているときには、内外気送風ユニット内は送風を行っていない場合に比べて負圧になることから、連通路に入り込んだ水の排水をスム−スに行うことができない場合がある。特に、大風量時には内外気送風ユニット内はより負圧になり、内外気送風ユニット内に溜まる水の量は増大する可能性がある。
【0017】
そこで、請求項5記載の発明は、第1、第2ファン(6a、6b)のうち下方に位置する側のファンから吹き出された送風空気を前記車室外に送風する送風通路(135)が排出通路(68)に合流しており、排水通路(68)の送風通路(135)が合流する位置に、送風空気により負圧を発生させ、排水通路(68)内に強制的に空気流を発生させることにより、外気導入口(22)から連通路(29)を通じて浸入する水を吸引するアスピレータ(130)を設けたことを特徴としている。
【0018】
これによれば、アスピレータによって吸引効果が発生し、排出通路を通じて内外気ユニット部1に溜まった水を良好に車室外に排出することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態を示すものであり、本実施形態は、ディーゼルエンジンを搭載する車両、電気自動車、ハイブリッド車等のように、暖房用として十分な熱源の確保が困難な車両における空調装置に適用されるものである。そして、本例は、ハイブリッド車に適用した例で、車両走行駆動源として、少なくとも図示しない電動モータと図示しない内燃機関(エンジン)とのうち、一方で車両走行可能な車両について説明するものである。
【0020】
具体的には、本例の車両は充電可能な2次電池を搭載しており、この2次電池の充電量が少なくなると、自動的にエンジンが駆動されて発電(充電)が行われるようになっている。そして、走行負荷等によって駆動源が切り換わり、例えば、充電量が十分な場合で、発進時には電動モータのみで車両が走行し、坂道等の走行負荷が高いときには、エンジンと電動モータの双方で走行するようになっている。また、充電量が十分な場合、車両が交差点等にて停車すると、排気ガスおよび燃費向上のために自動的にエンジンを停止するようになっている。
【0021】
図1は、本実施形態における空調装置通風系の全体構成を示す概要図である。図2は本実施形態における内外気ユニット部1の車両搭載図である。なお、本例における車両は右ハンドル車である。
図1において、空調装置通風系は、大別して、内外気ユニット部1と温度調整ユニット部100の2つの部分に分かれている。内外気ユニット部1は、車両用空調装置の最空気上流部を構成するものである。内外気ユニット部1は、図2に示すように車室内のうち車両前方側の意匠面をなすインストルメントパネルPの車両前方側に配置されている。また、内外気ユニット部1は、エンジンルーム(E/G)と車室内とを区画する鉄板製の仕切り壁2の車両後方側で、車両幅方向の中央部より助手席側にオフセットして配置されている。
【0022】
つまり、内外気ユニット部1は、仕切り板2とインストルメントパネルPとの間に配置されている。内外気ユニット部1は、後述の第1空気通路5aおよび第2空気通路5bに車室内に向かう空気流を発生する送風機300を収納している。
インストルメントパネルPのうち助手席側、かつ前記内外気ユニット部1の車両後方側には、内外気ユニット部1と対向配置されて、物品を収納する容器状の収納部材(以下、グローボックス200)が設けられている。グローボックス200は、インストルメントパネルPに回動可能に支持された回動軸20bにて、図2中矢印C方向に回動するようになっている。これにより、グローボックス200の開閉が行える。
【0023】
内外気ユニット部1は、車室内への空気流路をなし、上記第1、第2空気通路5a、5bを構成する空調ケース3を有する。空調ケース3内は、水平方向に延びる仕切り板4にて2つの通路に仕切られている。具体的には、空調ケース3は、流路がスクロール状となるスクロールケース部3aを有し、このスクロールケース部3a内は、仕切り板4にて上下(天地)方向に仕切られて、上下方向に並ぶように第1、第2空気通路5a、5bが形成されている。なお、内外気ユニット部1は、実際には、複数のケース部材が図1、図2中上下方向に積み重ねるようにして構成されている。
【0024】
第1、第2空気通路5a、5bの下流側には、図1に示すように空調風の温度を調整する上記温度調整ユニット部100が配置されている。温度調整ユニット部100は、実際には上記内外気ユニット部1と車両幅方向に並び、車両幅方向の中央部位に配置されている。
内外気ユニット部1から送風される空気は、図2に示すように車両左側(助手席側)から車両右側(運転席側)に流れて、温度調整ユニット部100内に導入される。温度調整ユニット部100内に導入された空気は、車両前方側から車両後方側に流れるように向きを変えて流れるようになっている。
【0025】
上記送風機300は、ファン6a、6bとこれを駆動する電動モータ7とからなる。ファン6aは第1空気通路5a内に配置されており、ファン6bは、第2空気通路5b内に配置されている。ファン6a、6bは、本例では遠心式多翼ファン(シロッコファン)であり、樹脂にて一体形成されている。これらファン6a、6bは、図2に示すように回転軸線方向が上下方向を向くように配置されており、この回転軸線方向(上下方向)の両側から吸い込む両吸込式のファンとなっている。
【0026】
ファン6aは、上方から下方に向けて空気を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって送風する。一方、ファン6bは、下方から上方に向けて空気を吸い込み、この空気を車両幅方向の右側に向かって送風する。
ファン6a、6bは、図1、図2に示すように1つの電動モータ7にて駆動され、この電動モータ7は、下方から上方に向かってファン6aの吸込口から挿入されている。従って、ファン6bの吸込抵抗は、電動モータ7にてファン6aより大きくなる。このため、第2空気通路5bには空調風が流れにくく、空調風の風量がでにくい。そこで、本例では電動モータ7の吸込抵抗の増加分を見込んで、ファン6bの送風能力を高めるために、ファン6bはファン6aよりファン径を大きくしている。なお、電動モータ7は、取り付けステー8にてスクロールケース部3aの外壁面に取り付けられている。
【0027】
内外気ユニット部1の上方部位には、第1空気通路5aに内気を導入するための第1内気導入口26と、第1空気通路5aおよび第2空気通路5bに外気を導入するための外気導入口22が形成されている。
外気導入口22は、図1に示すように仕切り壁2の上方部位に開口した外気取入口23と、ダクト24を介して連通している。第1内気導入口26は、インストルメントパネルP内の上方部位に開口している。
【0028】
そして、これら外気導入口22および第1内気導入口26は、ファン6aの上方部位に形成されており、開閉部材である第1内外気切換ドア25にて選択的に開閉されるようになっている。なお、この第1内外気切換ドア25は、駆動手段としてサーボモータ(図示しない)にて駆動されるようになっている。
内外気ユニット部1内で、第1内気導入口26とファン6aとの間には、塵埃を除去するフィルター部材40が設けられている。このフィルター部材40は、車室内から容易に脱着可能となっており、フィルター部材40の内外気ユニット部1からの取り外し方は、以下のように行う。
【0029】
先ず、グローボックス200をインストルメントパネルPから取り外す。すると、フィルター部材40を取り出すための蓋部41が車室内に露出する。さらにこの蓋部41を取り外すと、フィルター部材40の端部が車室内に露出して、この露出した部分を取っ手として、フィルター部材40を車両後方側に引き抜く。これにより、フィルター部材40を内外気ユニット部1から取り外すことができる。なお、フィルター部材40を内外気ユニット部1内に装着する場合は、上述の手順を逆に行う。
【0030】
内外気ユニット部1の下方部位で、ファン6bの下方部位には、第2空気通路5bに内気を導入するための第2内気導入口21が形成されている。この第2内気導入口26は、連通路開閉部材である第2内外気切換ドア27にて開閉される。な第2内外気切換ドア27は、駆動手段としてサーボモータ(図示しない)にて駆動されるようになっている。また、本例では、上記第1内外気切換ドア25と第2内外気切換ドア27とは、図示しないリンク機構にて連結されており、同一の駆動手段である上記サーボモータにて駆動される。
【0031】
さらに内外気ユニット部1内には、上記外気導入口22から上下方向へ延びるようにして外気導入口22とファン6bの吸込口28とを連通する連通路29が設けられている。連通路29は、一端側が外気導入口22と連通し、他端側が第2空気通路5bと連通し、上記第2内外気切換ドア27にて開閉される。つまり、第2内外気切換ドア27は、前記第2内気導入口21と連通路29を選択的に開閉するようになっている。
【0032】
連通路29は、第1空気通路5aおよび第2空気通路5bと共に外気を導入する全外気モードを達成するためにある。ここで、全外気モードとは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに、外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を閉塞して、連通路29を開口するモードである。これにより、第1空気通路5aには、外気導入口22から外気が導入され、第2空気通路5bには、外気導入口22から連通路29を通じて外気が導入される。
【0033】
また、本例では、上記全外気モードの他に、内外気導入モードとして全内気モードと2層モードとが切換可能となっている。
先ず、全内気モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を開口するとともに外気導入口22を閉塞し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞する。これにより、第1空気通路5aには、第1内気導入口26から内気が導入され、第2空気通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0034】
2層モードでは、第1内外気切換ドア25が、第1内気導入口26を閉塞するとともに外気導入口22を開口し、第2内外気切換ドア27が第2内気導入口21を開口するとともに、連通路29を閉塞(遮断)する。これにより、第1空気通路5aには、外気導入口22から内気が導入され、第2空気通路5bには、第2内気導入口21から内気が導入される。
【0035】
ここで、上記全外気モードでは、連通路29を通じて第2空気通路5bに外気を導入した。以下、この理由を説明する。上述の全外気モードでは、上記連通路29を設けなくても、例えば、内外気ユニット部1の下方部位に、もう1つ別個の外気導入口を設け、この外気導入口から第2空気通路5bに外気を導入すれば達成できる。しかし、このようにすると、この外気導入口と外気取入口23とを連通させるために上述のようなダクト24をもう1つ設ける必要がある。
【0036】
このため、ダクト24のとりまわしが複雑になったり、もう1つ外気取入口を形成する必要があるため、好ましくない。そこで、上述のような連通路29を設けることで、1つの外気取入口23にて容易に全外気モードを達成できる。
温度調整ユニット部100は、図1に示すように通過する空気を冷却する冷却用熱交換器であるエバポレータ12や、このエバポレータ12の下流側に設置され、通過する空気を加熱する加熱用熱交換器であるヒータコア13等を収納するものである。温度調整ユニット部100は、内外気ユニット部1から送風される送風空気の温度を調整する機能を有する。
【0037】
温度調整ユニット部100は、2つの空調ケース11内にエバポレータ12とヒータコア13とを両方とも一体的に内蔵するタイプのものである。以下、温度調整ユニット部100の具体的構造を図1により詳述する。なお、図1に温度調整ユニット部100と上記内外気ユニット部1との結合部位を線Vで模式的に示す。
【0038】
空調ケース11はポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなり、図1の上下方向(車両上下方向)に分割面を有する左右2分割のケースからなる。この左右2分割のケースは、エバポレータ12、ヒータコア13、後述するドア等の機器を収納した後に、金属バネクリップ、ネジ等の締結手段により一体に結合されて、空調ケース11を構成する。
【0039】
空調ケース11内には、図1に示すように最上流部である空気流入口14直後の部位にエバポレータ12が第1、第2空気通路5a、5bの全域を横切るように配置されている。エバポレータ12は周知のごとく冷凍サイクルの冷媒の蒸発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却する。
また、空気流入口14からエバポレータ12に至る空気通路は、仕切り板15により車両下方側の第2空気通路5bと車両上方側の第1空気通路5aとに仕切られている。この仕切り板15は空調ケース11に樹脂にて一体成形され、水平方向に延びる固定仕切り部材である。
【0040】
そして、エバポレータ12の空気下流側(車両後方側)に、所定の間隔を開けてヒータコア13が隣接配置されている。このヒータコア13は、エバポレータ12を通過した冷風を再加熱するものであって、その内部に高温のエンジン冷却水(温水)が流れ、この冷却水を熱源として空気を加熱する。
また、空調ケース11内で、ヒータコア13の上方部位には、このヒータコア13をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路16が形成されている。
【0041】
空調ケース11内で、ヒータコア13とエバポレータ12との間には、ヒータコア13で加熱される温風とヒータコア13をバイパスする冷風(すなわち、冷風バイパス通路16を流れる冷風)との風量割合を調整する平板状の主エアミックスドア17、および補助エアミックスドア18が配置されている。ここで、この両エアミックスドア17、18は、それぞれ水平方向に配置された回転軸17a、18aと一体に結合されており、この回転軸17a、18aとともに車両上下方向に回動可能になっている。
【0042】
回転軸17a、18aは、空調ケース11に回転自在に支持され、かつ回転軸17a、18aの一端部は空調ケース11の外部に突出して、図示しないリンク機構に結合されている。両エアミックスドア17、18は、このリンク機構およびサーボモータのようなアクチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0043】
そして、最大冷房時には、両エアミックスドア17、18は図1の実線に示すように互いにラップした位置に回動操作されて、両エアミックスドア17、18が空調ケース11側の突出リブに圧着し、ヒータコア13への空気流入路を全閉する。
一方、最大暖房時には、両エアミックスドア17、18は図2の2点鎖線に示す位置に回動操作されて、主エアミックスドア17が冷風バイパス通路16を全閉すると同時に、補助エアミックスドア18の先端部がエバポレータ12直後の位置で、かつ仕切り板15の延長線近傍に位置することにより、補助エアミックスドア18は、エバポレータ12とヒータコア13との間の空気通路を、第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0044】
そして、空調ケース11内において、ヒータコア13の空気下流側(車両後方側の部位)には、ヒータコア13との間に所定間隔を開けて上下方向に延びる仕切り壁19が空調ケース11に一体成形されており、この仕切り壁19によりヒータコア13の直後から上方に向かう温風通路19aが形成されている。この温風通路19aの下流側(上方側)はヒータコア13の上方部において冷風バイパス通路16と合流し、冷風と温風の混合を行う冷温風混合空間20を形成している。
【0045】
また、仕切り壁19の下端部には、ヒータコア13の空気下流側の面と対向するようにして、温風バイパス入口部60が開口しており、この温風バイパス入口部60は温風バイパスドア61により開閉される。この温風バイパスドア61は温風バイパス入口部60の上端部に回動自在に配置された回転軸61a連結され、この回転軸61aと一体に図1の実線位置と2点鎖線位置との間で回動操作される。本例では、温風バイパスドア61は図示しないリンク機構およびサーボモータのようなアクチュエータを介して、空調装置の吹出空気温度制御信号および吹出モード制御信号に応じて操作されるようになっている。
【0046】
温風バイパスドア61は、後述のフット吹出モードおよびフットデフロスタ吹出モードにおいて、最大暖房状態が設定されたとき(2層モード)には、図1の実線位置(ヒータコア13の仕切り線B近傍位置)に操作されてヒータコア13直後の温風通路19aを第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0047】
また、ヒータコア13の空気上流側には、その仕切り線Bと補助エアミックスドア18の回転軸17aとの間を仕切る固定仕切り板24が空調ケース11に一体成形されている。
空調ケース11の上面部において、車両前方側の部位にはデフロスタ用空気通路62が開口している。このデフロスタ用空気通路62は冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を介して、車両窓ガラス(63、図2参照)内面に向けて空気を吹き出す。このデフロスタ用空気通路62は、デフロスタドア64により開閉される。
【0048】
空調ケース11の上面部において、デフロスタ用空気通路62よりも車両後方側(乗員寄り)の部位にはフェイス用空気通路65が開口している。このフェイス用空気通路65も冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するものであって、図示しないフェイスダクトを介して計器盤上方部のフェイス吹出口より乗員頭部に向けて風を吹き出す。なお、本例では、常時開口し、車両幅方向の端部から乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すサイドフェイス用空気通路が、このフェイス用空気通路65と並ぶようにして設けてある。
【0049】
フェイス用空気通路65の入口部には、フェイスドア50が設置され、このドア50によりフェイス用空気通路65が切替開閉される。
また、空調ケース11のうち、車両後方側の側面の上部側には、前席用フット用空気通路66が開口している。この前席用フット用空気通路66は冷温風混合空間20から温度制御された空調空気が流入するとともに、最大暖房時には、温風バイパス入口部60の開口により、このバイパス入口部60からの温風が温風通路30を通して上方に流入するようになっている。そして、前席用フット用空気通路66は図示しない前席用フットダクトを介して前席用フット吹出口から前席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0050】
前席用フット用空気通路66の入口部には、フットドア31が設置され、このドア31により前席用フット用空気通路66が切替開閉される。
また、空調ケース11のうち、車両後方側(乗員寄り)の側面の下部側には、後席用フット用空気通路33が温風バイパス入口部60の直後に対向するように開口している。この後席用フット用空気通路33は、温風バイパス入口部60および温風通路30からの温風が流入し、この温風を図示しない後席用フットダクトを介して後席用フット吹出口から後席側の乗員足元に温風を吹き出す。
【0051】
本実施形態では、フット吹出モードにおける2層モード時には、ヒータコア13の空気下流側では、温風バイパスドア61が一点鎖線位置に操作されて、第1、第2空気通路5a、5bを仕切る。デフロスタドア64とフットドア31とフェイスドア50は、吹出モード切替用のドア手段であって、図示しないリンク機構に連結されて、サーボモータのようなアクチュエータにより、空調装置の吹出モード制御信号に応じて、連動操作されるようになっている。
【0052】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置は、図3に示すように、空調操作パネル201に設けられた各種操作部材(例えば車室内の設定温度を設定する温度設定器)からの操作信号、および空調制御用の各種センサ群202からのセンサ信号が入力される電子制御装置300を備えており、この電子制御装置200の出力信号により空調機器301(電動モータ7の印加電圧(ファン6a、6bの送風量)、各ドア17、18、25、27、31、50、61、64の位置等)が制御される。
【0053】
例えば、電子制御装置300では、上記設定温度や上記センサ信号に基づいて空調環境に応じて、5つの吹出モードと上述の3つの内外気導入モードとが自動的に決定制御される。また、このような空調自動制御は、上記空調操作パネル201に設けられた自動制御スイッチ201a(AUTO)をオンすると、車室内の空調を開始し、上記電動モータ8が起動されて空調風の送風が行われる。
【0054】
また、この電子制御装置300には、図3に示すように乗員により操作され、車両を走行可能とするスイッチ手段であるイグニッションスイッチI/Gがオンされると、図示しない車載バッテリから給電されて、上記自動制御がはじめて開始可能となる。
そして、例えば、電子制御装置300にて車室内を暖房する必要があると判断されて、フット吹出モードと決定され、さらにこの際最大暖房状態と決定されると、上記2層モードとなる。すると、この2層モードでは、図1において、両エアミックスドア17、18は図示の2点鎖線位置に回動操作される。これにより、補助エアミックスドア18は、エバポレータ12とヒータコア13との間の空気通路を第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用する。
【0055】
また、温風バイパスドア61は、図1の一点鎖線位置に操作されてヒータコア13直後の第1温風通路19aを第1空気通路5aと第2空気通路5bとに区画形成する可動仕切り部材として作用するとともに、温風バイパス入口部60を開放する。また、デフロスタドア64はデフロスタ用空気通路62を若干開口し、フットドア31は、フット用空気通路66を全開する。さらにはフェイスドア31はフェイス用空気通路65を閉塞する。
【0056】
従って、ファン6a、6bを作動させることにより、内外気ユニット部1において第1空気通路5aと第2空気通路5bとをそれぞれ流れた、外気と内気とは、空調ケース部100内でも区分されたまま流れ、この内気と外気はすべてヒータコア13を通過し、最大限加熱される。
内気はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパス入口部60を通って前席用、後席用フット用空気通路66、33に至る。これに対して、外気はヒータコア13で加熱された後に、温風バイパスドア61上方側の温風通路19aを経て、冷温風混合空間20に至り、さらに、ここから外気は2つの流れに分岐して、その一方の外気はデフロスタ用空気通路62に流入し、残余の外気はサイドフェイス用空気通路に流入する。
【0057】
以上の結果、デフロスタ用空気通路62には低湿度の外気を加熱した温風が流れて、車両窓ガラス63(図2参照)内面にこの低湿度の温風が吹き出すので、窓ガラスの防曇性を良好に確保できる。しかも、前席用、後席用フット用空気通路66、33には主に内気を加熱した温度の高い温風を吹き出して、暖房効果を向上させることができる。
【0058】
次に、上記フット吹出モードにおいて、両エアミックスドア17、18が最大暖房状態から吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作されたとする。この通常モード状態では、両エアミックスドア17、18が中間開度位置に操作されて、主エアミックスドア17が冷風バイパス通路16を開放するので、この冷風バイパス通路16を通って冷風がヒータコア13をバイパスして直接、冷温風混合空間20に至る。
【0059】
この両エアミックスドア17、18の操作に連動して、温風バイパスドア61が図1の実線位置に操作されて温風バイパス入口部60を閉塞するとともに、ヒータコア13直後の第1温風通路19aに対する仕切り作用が消滅する。
従って、ヒータコア13を通過して加熱された温風はすべて第1温風通路19aを上昇した後に空間20にて冷風バイパス通路16からの冷風と混合して所望の温度となる。
【0060】
そして、上記温度制御域におけるフット吹出モードでは、最大暖房能力を必要としていないため、上記内外気導入モードは、上記全外気モードに設定する。しかし、乗員の手動操作による設定にて、上記全内気モードが設定されている場合は、全内気モードとすることもできる。
また、上記フット吹出モードの他に、本例では以下の吹出モードが設定可能となっている。先ず、フットデフロスタモードであるが、これは、前席用フット用空気通路66、後席用フット用空気通路33からの吹出風量と、デフロスタ用空気通路62からの吹出風量とを略同等とするものである。そして、これは上記デフロスタドア64およびフットドア31の作動位置(開度)が、上記フット吹出モードとは異なり、予め設定された位置に制御することで、達成される。
【0061】
なお、このフットデフロスタモードにおいて、最大暖房状態が設定されて、2層流モードが設定された場合は、上記フット吹出モードと同様に内外気ユニット部1において第1空気通路5aと第2空気通路5bとをそれぞれ流れた、外気と内気とは、空調ケース部100内でも区分されたまま流れ、この内気と外気はすべてヒータコア13を通過し、最大限加熱される。
【0062】
また、フットデフロスタ吹出モードにおいて、両エアミックスドア17、18を最大暖房状態から吹出空気温度の制御のために中間開度位置に操作した場合では、上記内外気導入モードは、自動的に上記全外気モードとなる。
次にフェイス吹出モードであるが、この場合は、ドア31、61、64がそれぞれ対応する通路を閉塞し、フェイスドア50にてフェイス用空気通路65のみを開放している。そして、フェイス吹出モードは、車室内を冷房する冷房時に使用されるモードであるため、この場合は、電子制御装置200により、両エアミックスドア17、18はヒータコア13への空気流入路を全閉する最大冷房状態を示している。従って、エバポレータ12で冷却された冷風はすべてバイパス通路16を通過して、フェイス開口部65側へ吹き出す。もしくは、車室内の冷房負荷に応じて、両エアミックスドア17、18を最大冷房状態から最大暖房側へ回動操作することにより、フェイス吹出モードにおける吹出空気温度を任意に調整できる。
【0063】
続いて、バイレベル吹出モードは、フットドア31にて前席用フット用空気通路66を開口し、温風バイパスドア61にて温風バイパス入口部60を閉塞する。さらには、フェイスドア50にてフェイス用空気通路65を開口する。また、残りの空気通路は、閉塞する。
そして、バイレベルモードは、両エアミックスドア17、18が中間開度位置にて使用されるモードであり、頭寒足熱を達成するモードである。このため、本例では、冷風バイパス通路16からの冷風が主にフェイス用空気通路65側へ流れ、第1温風通路19aからの温風が主にフット用空気通路66、33側へ流れるようになっている。これにより、フェイス用空気通路65側の吹出温度がフット用空気通路66、33側の吹出温度より低くなり、頭寒足熱の吹出温度分布が得られる。
【0064】
最後にデフロスタ吹出モードでは、デフロスタドア64にてデフロスタ用空気通路62を開口し、その他のドア31、50、61にて対応する各空気通路を閉塞する。そして、このデフロスタモードでは、上記空調操作パネル上に設けられたデフロスタスイッチ(図示しない)を乗員が手動操作することで、始めて切り換わる。
【0065】
そして、このデフロスタモードに設定されたときは、上記内外気導入モードは設定前と同じとなる。また、両エアミックスドア17、18は、上記電子制御装置200にて、車室内が上記設定温度となるように自動制御される。
次に本発明の要部について説明する。
本例では、上記連通路29が外気導入口から下方に延びるように構成されている。従って、上記2層モードや上記全外気モードにおいては、図1中矢印Mで示すように外気導入口22から粉雪や水等が進入し、内外気ユニット部1の下方部位には、図1中斜線で示すように上記水が溜まる。従って、このままでは、ファン6bがこの水を吸い込んで、電動モータ7に水が付着して好ましく無い。
【0066】
そこで、本例では、溜まった水を以下のようにして車室外へ排出する。図1に示すように内外気ユニット部1(空調ケース3)の最下方部位には、排水パイプ部67が一体成形されている。排水パイプ部67には、連通路29から入り込む水を車室外に排出する排水通路68が接続されている。具体的には、この排水通路68は、管状のゴムパイプ68であり、このゴムパイプ68は、排水パイプ部67にはめ込まれている。
【0067】
ゴムパイプ68の他端側は、樹脂性の三股パイプ部69のうち、1つのパイプ部69aに接続されている。また、三股パイプ部69のうち、もう1つのパイプ部69bには、ゴムパイプ70の一端側がはめ込まれており、このゴムパイプ70の他端側は、温度調整ユニット部100内でエバポレータ12の空気下流側近傍に接続されている。なお、このゴムパイプ70は、エバポレータ12で発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水通路を構成している。
【0068】
そして、残りのパイプ部69cには、ゴムパイプ71の一端側がはめ込まれており、ゴムパイプ71の他端側は、車両の床壁72(鉄板製)に開口した開口部73内に挿入されて、車室外に突出して配置されている。さらにゴムパイプ71の外周部と、開口部73との隙間は、ゴム材であるグロメット74にてシールされている。
【0069】
これにより、内外気ユニット部1からの水と、エバポレータ12での凝縮水は、それぞれゴムパイプ68、70を流れて、三股パイプ部69内に流入する。そして、この水は、その後、三股パイプ部69内で合流して、パイプ部69cからゴムパイプ71に流れ込んで、車室外に排出される。
このようにすることで、内外気ユニット部1内に溜まった水を、良好に車室外に排出できる。さらには、内外気ユニット部1からの水と、エバポレータ12での凝縮水を合流させ、合流した水を車両側に開口した1つの開口部73を通じて良好に車室外へ排出できる。
【0070】
(第2実施形態)
本実施形態では、連通路29から入り込んだ水の排水構造が異なるものであって、図4は本例の車両用空調装置の車両搭載図であって、天方向から地方向に向けて見た上面図である。図5に本例の車両用空調装置の全体構成図を示す。図6に図5のK−K断面図を示す。
【0071】
なお、上記第1実施形態では、温度調整ユニット部を構成する空調ケース11は、左右に分割される2つのケース部材で構成されていると述べたが、本例でもこれは同様で、図5に符号として11a、11bを付けた。また、図4において、3つあるフェイス用空気通路65のうち、車両幅方向の両側の2つは、上記サイドフェイス用空気通路である。
【0072】
先ず、温度調整ユニット部100について説明する。温度調整ユニット部100は、上記エバポレータでの凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水路が形成されている。具体的には、凝縮水排水路は、管状のダクト部92にて構成されている。ダクト部92は、図4に示すように空調ケース11bに一体成形されている。なお、このダクト部92は、温度調整ユニット部100のうち最も、低い位置に形成されている。このため、凝縮水は自然にダクト部92に流れ込むようになっている。また、ダクト部92には、ゴムパイプ122の一端側がはめ込まれており、ゴムパイプ122の他端側は車室外に開口している。
【0073】
本例における排水通路68は、内外気ユニット部1と温度調整ユニット部100とに一体成形されている。以下、これについて詳しく説明する。
内外気ユニット部1は、複数のケース部材が上下方向に組み付けられて構成されており、最も下方に位置するケース部3aは、図面上分かりにくいが略椀状に形成されている。ケース部3aの底面は、図5に示すように水平線に対して下方にα度傾斜した傾斜面80が形成されている。傾斜面80の最も下方部位には、上記排水通路68の一部を構成するダクト部81(第1ダクト部)が一体成形されている。
【0074】
ダクト部81は、図4に示すように内外気ユニット部1と温度調整ユニット部100との間のデッドスペースに形成配置されている。具体的には、図4に示すように内外気ユニット部1のうち車両前方側で、丁度スクロールケーシング3aと車両前後方向に並ぶようにして、スクロールシング3aの車両後方側に形成されている。
【0075】
ダクト部81は、温度調整ユニット部100に設けられたダクト部87にはめ込まれる。ここで、本例における温度調整ユニット部100は、図4中左右に分割する2つのケース部材11a、11bが組み付けられて、流路が構成されているのであるが、図4中左側で、一方のケース部材11bには1つの開口部82が形成されている。
【0076】
開口部82は、エバポレータ12を温度調整ユニット部100内に取り付けるための取り出し孔であり、例えばエバポレータ12を点検交換する場合には、取り出し孔となる。また、開口部82は、図5、図6に示すように温度調整ユニット部100のうち車両右側で、エバポレータ12の側面側に開口形成されている。そして、エバポレータ12を交換する場合は、後述の蓋部84を取り外した後、上記開口部82から車両左側(助手席側)に引き抜くことで、取り外される。
【0077】
開口部82には、ポロプロピレン等の樹脂材で形成された蓋部84がはめ込まれる。具体的には、開口部82の開口縁には、図6に示すように溝状の雌嵌合部85が一体成形されており、蓋部84には、雌嵌合部85に嵌まり込む雄嵌合部86が一体形成されている。蓋部84は、上記雌嵌合部85および上記雄嵌合部86を嵌合させたのち、実際には上述のように取り付けられた後、ネジ等の締結部材にて温度調整ユニット部100に取り付けられている。
【0078】
蓋部84には、水の流路をなすダクト部87(第2ダクト部)が一体成形されている。ダクト部87は、上記ダクト部81に合わせて、上記デッドスペースで、図4に示すようにエバポレータ12の側方に形成されている。ダクト部87は、図5に示すように蓋部84を貫通するように形成されている。また、蓋部84のうち、上記雄嵌合部86の内側には、図5に示すようにレール状の2列のリブ88が一体成形されている。
【0079】
また、蓋部84と対向配置されるエバポレータ12の側面には、図5に示すように発泡ウレタンフォームにて形成され、断熱部材であるインシュレータ89が例えば接着材等にてはりつけられている。インシュレータ89は、エバポレータ89での冷熱が、温度調整ユニット部100の外壁ケースに伝わって、温度調整ユニット部100の外面(車室内側の面)に露が付くことを防止するためのものである。
【0080】
リブ88は、エバポレータ12を保持する機能と、内外気ユニット部1からの送風空気が全てエバポレータ12を通過するようにシールする機能を有する。つまり、リブ88は、インシュレータ89を介して、図6中車両左側から右側に向けてエバポレータ12を押さえつけるように保持しており、さらには図6中紙面上方から下方に向けて流れる送風空気が、エバポレータ12と蓋部84との間から漏れ出さないようにシールしている。
【0081】
そして、このように蓋部84が取り付けられると、蓋部84の内面84aとイイシュレータ89との間には、空間90ができるようになっている。この空間90の機能は、以下のようなものである。つまり、蓋部84は、エバポレータ12が温度調整ユニット部100内に取り付けた後に、取り付けられる。従って、図5中下方部位に示すように空調ケース11bと蓋部84とには、ケースの合わせ部91が必ずある。
【0082】
このため、例えば空間90が無いと、インシュレータ89の表面に沿って流れたエバポレータ12での凝縮水が、図5中下方に流れて、丁度この部分に上記合わせ部91があるため、車室内に漏れだすといった不具合が生じる。
そこで、本例では、空間90を設けることで、合わせ部91の位置が図5中車両左側にずれている。このため、エバポレータ12での凝縮水が下方に流れたとしても、凝縮水が合わせ部91に流れ込まずに済む。
【0083】
また、図5中分かりにくいが、エバポレータ12は空調ケース11a、11b内にて挟みこまれるようにして保持され、風漏れが無いようにシールされている。例えば、エバポレータ12は、その空気上流側においては、送風空気が確実に全てエバポレータ12を通過するように全周部位で上記インシュレータ89等にてシールされている。従って、エバポレータ12は、その空気下流側では、風漏れのシールを完全にする必要は無く、一部分が温度調整ユニット部100内に保持されていれば良い。
【0084】
従って、本例では、エバポレータ12のうち空気下流側部位は、空調ケース11a、11bの内壁面と一部分のみが接するようにして、上記空間90がダクト部92と連通する空間が存在する。
そして、このように構成された上記ダクト部81と、上記ダクト部87とは、内外気ユニット部1および温度調整ユニット部100の車両搭載に接続される。つまり、ダクト部81のうちダクト部82とはめあわさる外周部位には、図5に示すように発泡材であるウレタンフォームにて形成されたシール部材93が接着材にてはりつけられている。
【0085】
そして、内外気ユニット部1および温度調整ユニット部100の接続時(車両搭載時)に、ダクト部81とダクト部87とは、ダクト部81が雌嵌合部となり、ダクト部87が雄嵌合部となって、嵌合する。これにより、ダクト部81とダクト部87とが連通し、この際シール部材93により、ダクト部81とダクト部87との嵌合部から水が漏れだすことが防止される。
【0086】
このようにダクト部81、ダクト部82、空間90、ダクト部92により、連通路29に流れ込んだ水を車室外に排出する排水通路68が構成される。このため、本例では、上記第1実施形態のように水を排出するために、別体のゴムパイプ68を取り付ける必要が無く、排水通路68による組み付け手順を削減できる。
【0087】
ところで、このような排水通路90は、上流側が圧力の低いファン6bの吸込口に連通しており、下流側は圧力の高いファン6a、6bの下流側でダクト部92に連通している。このため、連通路29に入り込んだ水は、圧力差によって逆流しやすくなり、排水性の悪化の原因となる。そこで、本例では、このような逆流を防止するために、以下のような構成としている。
【0088】
つまり、図5、図6に示すように排水通路90の途中部位には、その上流側および下流側に比べて流路面積が小さい絞り部120が設けられている。具体的には、図7に示すように絞り部120は、蓋部84のうち下方部位の内壁面に一体形成された一対の傾斜壁121a、121bにて構成されている。傾斜壁121a、121bは、図5に示すように各リブ88からお互いに近づくように形成されている。そして、上記絞り部121は、これら傾斜壁121a、121bの各先端部と、蓋部84の内壁84aとに囲まれて形成されている。なお、本例の絞り部121の流路面積は、例えば56mm2 である。
【0089】
そして、この排水通路68により、先ず連通路29に流れ込んだ水は、図5中矢印で示すように傾斜面80上に流れ込み、この傾斜面80の傾斜により自然にダクト部81に流れ込む。なお、この角度αは、本発明者の検討によると、5度以上あれば、水が自然と良好にダクト部81にまで流れることが確認されている。
【0090】
ダクト部81に流れ込んだ水は、ダクト部87を通じて上記空間90に流れ込み、ケース部11aの底面(実際にはこの部分にもインシュレータ89がはりつけてあるため、インシュレータ89の表面)を流れる。そして、最終的には、この水は上記ダクト部92に流れ込む。この結果、連通路29に侵入した水は、凝縮水とダクト部93にて合流して、ダクト部122に流れ込み、車室外に排出される。また、この際、絞り部121を形成することで、排水通路90での水の逆流を防止でき、確実に連通路29に入り込んだ水を、車室外に排出できる。この結果、内外気ユニット部1内に水が溜まることを未然に防止できる。
【0091】
また、本例では、上記第1実施形態では、ゴムパイプ68が助手席右側の空間(助手席者の右足元に垂れ下がるように形態となり、助手席者の邪魔となり、最悪助手席者の足によってゴムパイプ68が引き抜かれるという不具合がある。しかし、本例では、本例の排出通路68は、上記デッドスペースを利用し、スクロールケーシング3aの吹出部3a′と車両前後方向に並ぶように形成配置されているため、上述の不具合を未然に防止できる。
【0092】
(第3実施形態)
ところで、本発明者の検討によれば、上記第1、第2実施形態においては、以下の理由によって上記2層ユニットからの排水をスムースに行うことができない場合がある。
即ち、ファン6a、6bにより送風を行っている場合には、内外気ユニット部1の内部は送風していない場合に比べて負圧になるため、内外気ユニット部1内のケース底面にたまった水の排出がスムースに行うことができない場合がある。特に、大風量時には内外気ユニット部1内はより負圧になるのでケース底面にたまる水の量が増大する可能性がある。
【0093】
そこで、第3実施形態においては、排水通路68にアスピレータ130を設け、内外気ユニット部1のケース底面にたまった水を車室外に排出しやすくしている。
以下、第3実施形態について図8、9に基づいて説明する。第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付けてその説明を省略する。本第3実施形態では、内外気導入モードは2層モードまたは全外気モードとする
図8に示すように、内外気ユニット部1の最下方部位に排水パイプ部67が一体成形され、この排水パイプ部67には、連通路29から入り込む水を車室外に排出する排水通路68が接続されている。そして、ファンから吹き出された送風空気を車室外に送風するための送風通路135が、排水通路68に合流している。この送風通路135は、第2空気通路5b、空調ケース11内のエバポレータ12上流側の空間、排水通路68から構成される。排水通路68において、送風通路135が合流する位置には、内外気ユニット部1にたまった水を吸引するためのアスピレータ130が設けられている。
【0094】
排水通路68は、アスピレータ130を中心にして上流側の上流側排水通路68aと下流側の下流側排水通路68bとから構成される。下流側排水通路68bは、図示しない下流部において、エバポレータ12で発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水通路70と合流している。
アスピレータ130は、図9に示すように、上流側排水通路68aに接続する第1部材131と下流側排水通路68bに接続する第2部材132とからなる。第1部材131は、下流側先端部131aが第2部材132の上流側に挿入されることにより第2部材132と接続される。第2部材132は、送風通路135を排水通路68に合流させるため、空調ケース11の空気通路5a、5b側の側面部下方に設けられた送風口140に接続されている。また、第2部材132は、下流側排水通路68bとの接続部において、空気通路が狭くなるように下流側先端に向かって細くなる絞り部132aを有する。第2部材132内に挿入された第1部材下流側先端部131aは、第2部材絞り部132aの近傍に位置する。
【0095】
本第3実施形態では、ファン6a、6bを作動させると、車室内へ向かう送風空気の流れが発生する。第1、第2ファン6a、6bのうち下方側に位置する第2ファン6bにより発生した送風空気は、第2空気通路5bから空調ケース11内に導入される。この送風空気の一部は、空調ケース11内のエバポレータ12上流側で送風通路135へ流れる。即ち、送風空気の一部は、アスピレータ第2部材132へ流れ、更に、下流側排水通路68bへと流れる。これにより、第2部材132から下流側排水通路68bへと向かう一次空気流Gが生じる。上記のように、第2部材絞り部132aにおいて空気通路が狭くなるので、絞り部132aを通過する一次空気流Gの流速が速くなり、絞り部132a付近に負圧が発生する。
【0096】
この絞り部132a付近に発生した負圧により、第1部材下流側先端部131a付近に吸引効果が生じるため、上流側排水通路68a内部において、第1部材131へ向かう二次空気流Hを強制的に発生させることができる。この二次空気流Hにより、2層モードや全外気モードにおいて内外気ユニット部1にたまった水を排水通路68を通して良好に排出させることが可能になる。
【0097】
また、大風量時には、内外気ユニット部1内はより負圧になって排水されにくくなるが、この第3実施形態によれば、大風量時には送風通路135を通過する空気量が増大することにより一次空気流Gも増大し、これに伴って二次空気流Hも増大するので、大風量時においても良好に排水を行うことができる
なお、ファン6a、6bが作動していない場合には、内外気ユニット部1内は負圧とならないので、内外気ユニット部1にたまった水は排水通路68を通して正常に排出される。
【0098】
(他の実施形態)
上記各実施形態では、ファン6a、6bは、その回転軸心方向が天地方向を向くように配置されていたが、水平方向に設置し、連通路29が水平方向に延びるように形成しても良い。
また、上記第2実施形態では、ダクト部81をケース部3aに一体形成し、ダクト部87をケース部材11bに一体形成したが、別体としても良い。
【0099】
また、上述した各空調機器のレイアウトは、どのような配置であっても良く、本発明は、上記各実施形態に限定されるものでは無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。
【図2】上記実施形態における内外気ユニット部1の車両搭載図である。
【図3】上記実施形態における空調装置の制御構成図を表す図である。
【図4】本発明の第2実施形態における車両用空調装置の上面図である。
【図5】上記第2実施形態における車両用空調装置の全体構成図である。
【図6】図5のK─K断面図である。
【図7】上記第2実施形態における蓋部84を、車両左側方向から右側方向に向けて見た詳細図である。
【図8】上記第3実施形態におけるアスピレータ130を備えた車両用空調装置の全体構成図である。
【図9】上記第3実施形態におけるアスピレータ130の拡大断面図である。
【図10】従来の車両用空調装置の内外気ユニットを表す図である。
【符号の説明】
5a…第1空気通路、5b…第2空気通路、21…内気導入口、
22…外気導入口、27…第2内外気切換ドア、29…連通路、
33…後席用フット用空気通路、62…デフロスタ用空気通路、
66…前席用フット用空気通路、68…排水通路、130…アスピレータ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, the conditioned air passage is partitioned into a first air passage on the inside air side and a second air passage on the outside air side, so that the warm hot air is recirculated and blown out from the foot outlet. The air conditioner for vehicles that can be switched between two-layer modes (hereinafter referred to as two-layer units) that aims to improve heating capacity and ensure anti-fogging properties of the window glass by blowing out low humidity outside air from the defroster outlet Called).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, what is described in JP-A-8-318727 is known as the above-mentioned two-layer unit.
As shown in FIG. 10, the inside / outside air blowing unit that forms the most upstream portion of the vehicle air conditioner includes a
[0003]
In the inside / outside air blowing unit, a first inside
[0004]
Further, the inside / outside air blowing unit has a second inside
A
[0005]
In order to switch the inside / outside air mode to the two-layer mode, the first inside / outside
Thereby, the inside air is taken into the
[0006]
For example, when taking outside air into both the
[0007]
Accordingly, outside air from the
Here, in the all outside air mode, the outside air is introduced into the
[0008]
For this reason, by providing the
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, for the reasons described above, the
[0010]
According to the study by the present inventor, first, in the two-layer mode or the all-out-air mode, it has been confirmed that water (powder snow or the like) that has entered from the
[0011]
Therefore, the present invention has been conceived by finding such a problem, and in the two-layer unit in which the communication path is formed, water is prevented from being accumulated in the inside / outside air unit. The purpose is to do.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the
[0013]
[0014]
[0015]
Thereby, the assembly procedure by a drainage channel can be reduced.
[0016]
Therefore, the
[0017]
Therefore, the claim 5 In the described invention, an air passage (135) for blowing air blown from a fan located on the lower side of the first and second fans (6a, 6b) to the outside of the passenger compartment is an exhaust passage (68). The negative air pressure is generated by the blown air at the position where the air passage (135) of the drainage passage (68) joins and the air flow is forcibly generated in the drainage passage (68). An aspirator (130) that sucks water entering from the introduction port (22) through the communication path (29) is provided.
[0018]
According to this, the suction effect is generated by the aspirator, and the water accumulated in the inside /
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
FIG. 1 shows an embodiment of the present invention, which is an air conditioner in a vehicle in which it is difficult to secure a sufficient heat source for heating, such as a vehicle equipped with a diesel engine, an electric vehicle, a hybrid vehicle, and the like. It is applied to the device. The present example is an example applied to a hybrid vehicle, and describes a vehicle capable of traveling on one of an electric motor (not shown) and an internal combustion engine (engine) (not shown) as a vehicle driving source. .
[0020]
Specifically, the vehicle of this example is equipped with a rechargeable secondary battery, and when the amount of charge of the secondary battery decreases, the engine is automatically driven to generate power (charge). It has become. Then, the driving source is switched by the driving load, for example, when the charging amount is sufficient, the vehicle runs only with the electric motor at the start, and when the driving load on the hill is high, the vehicle runs with both the engine and the electric motor. It is supposed to be. Further, when the amount of charge is sufficient, when the vehicle stops at an intersection or the like, the engine is automatically stopped to improve exhaust gas and fuel consumption.
[0021]
FIG. 1 is a schematic diagram showing the overall configuration of the air conditioning system ventilation system in the present embodiment. FIG. 2 is a vehicle mounting diagram of the inside /
In FIG. 1, the air conditioning system ventilation system is roughly divided into two parts, an inside / outside
[0022]
That is, the inside /
On the passenger seat side of the instrument panel P and on the vehicle rear side of the inside / outside
[0023]
The inside /
[0024]
On the downstream side of the first and
As shown in FIG. 2, the air blown from the inside / outside
[0025]
The
[0026]
The
The
[0027]
In the upper part of the inside /
As shown in FIG. 1, the
[0028]
The outside
In the inside /
[0029]
First, the
[0030]
A second
[0031]
Further, a
[0032]
The
[0033]
In this example, in addition to the all outside air mode, the inside / outside air introduction mode can be switched between the all inside air mode and the two-layer mode.
First, in the all inside air mode, the first inside / outside
[0034]
In the two-layer mode, the first inside / outside
[0035]
Here, in the all outside air mode, outside air is introduced into the
[0036]
For this reason, since the arrangement of the
As shown in FIG. 1, the
[0037]
The
[0038]
The air conditioning case 11 is made of a resin molded product having a certain degree of elasticity and excellent strength, such as polypropylene, and is divided into a left and right divided case having a dividing surface in the vertical direction (vehicle vertical direction) in FIG. Become. This left and right divided case constitutes an air conditioning case 11 by housing devices such as an
[0039]
In the air conditioning case 11, as shown in FIG. 1, the
The air passage from the
[0040]
A heater core 13 is disposed adjacent to the downstream side of the evaporator 12 (the vehicle rear side) at a predetermined interval. The heater core 13 reheats the cold air that has passed through the
In the air conditioning case 11, a cold
[0041]
Within the air conditioning case 11, the air volume ratio between the hot air heated by the heater core 13 and the cold air that bypasses the heater core 13 (that is, the cold air flowing through the cold air bypass passage 16) is adjusted between the heater core 13 and the
[0042]
The
[0043]
At the time of maximum cooling, the
On the other hand, at the time of maximum heating, the
[0044]
In the air conditioning case 11, a
[0045]
A hot
[0046]
When the maximum heating state is set in the foot blowing mode and the foot defroster blowing mode (described later), the hot
[0047]
A fixed
On the upper surface of the air conditioning case 11, a
[0048]
On the upper surface of the air conditioning case 11, a
[0049]
A
Further, in the air conditioning case 11, a front seat
[0050]
A
Further, in the air conditioning case 11, a rear seat
[0051]
In the present embodiment, in the two-layer mode in the foot blowing mode, the hot
[0052]
Next, the operation of this embodiment in the above configuration will be described. As shown in FIG. 3, the vehicle air conditioner includes operation signals from various operation members (for example, a temperature setter that sets a set temperature in the passenger compartment) provided on the air
[0053]
For example, the
[0054]
As shown in FIG. 3, when the ignition switch I / G, which is a switch means that enables the vehicle to travel, is turned on, the
For example, when it is determined by the
[0055]
Further, the hot
[0056]
Therefore, by operating the
After the inside air is heated by the heater core 13, it passes through the warm
[0057]
As a result, the warm air that has heated the low humidity outside air flows through the
[0058]
Next, in the foot blowing mode, it is assumed that the
[0059]
In conjunction with the operation of both the
Therefore, all the warm air heated through the heater core 13 rises through the first
[0060]
And since the maximum heating capacity is not required in the foot blowing mode in the temperature control region, the inside / outside air introduction mode is set to the all outside air mode. However, when the all-in-air mode is set by the manual operation of the occupant, the all-in-air mode can be set.
In addition to the foot blowing mode, the following blowing modes can be set in this example. First, in the foot defroster mode, the air flow rate from the front seat
[0061]
In the foot defroster mode, when the maximum heating state is set and the two-layer flow mode is set, the
[0062]
Further, in the foot defroster blowing mode, when the
Next, in the face blowing mode, in this case, the
[0063]
Subsequently, in the bi-level blowing mode, the
The bi-level mode is a mode in which both the
[0064]
Finally, in the defroster blowing mode, the
[0065]
When the defroster mode is set, the inside / outside air introduction mode is the same as before the setting. Further, the
Next, the main part of the present invention will be described.
In this example, the
[0066]
Therefore, in this example, the accumulated water is discharged out of the passenger compartment as follows. As shown in FIG. 1, a
[0067]
The other end of the
[0068]
One end side of the
[0069]
Thereby, the water from the inside /
By doing in this way, the water collected in the inside-and-outside
[0070]
(Second Embodiment)
In this embodiment, the drainage structure of the water that has entered from the
[0071]
In the first embodiment, it has been described that the air conditioning case 11 constituting the temperature adjustment unit portion is composed of two case members divided into left and right. The
[0072]
First, the
[0073]
The
The inside / outside
[0074]
The
[0075]
[0076]
The
[0077]
A
[0078]
The
[0079]
Further, as shown in FIG. 5, an
[0080]
The
[0081]
When the
[0082]
For this reason, for example, if there is no
Therefore, in this example, by providing the
[0083]
Further, although it is difficult to understand in FIG. 5, the
[0084]
Therefore, in the present example, the air downstream side portion of the
And the said
[0085]
When the inside / outside
[0086]
In this manner, the
[0087]
By the way, such a
[0088]
That is, as shown in FIG. 5 and FIG. 6, a
[0089]
Then, the water that first flows into the
[0090]
The water that has flowed into the
[0091]
Further, in this example, in the first embodiment, the
[0092]
(Third embodiment)
By the way, according to the study of the present inventor, in the first and second embodiments, there is a case where drainage from the two-layer unit cannot be performed smoothly for the following reason.
That is, when the air is blown by the
[0093]
Therefore, in the third embodiment, an
Hereinafter, the third embodiment will be described with reference to FIGS. About the same part as 1st Embodiment, the same code | symbol is attached | subjected and the description is abbreviate | omitted. In the third embodiment, the inside / outside air introduction mode is the two-layer mode or the all outside air mode.
As shown in FIG. 8, a
[0094]
The
As shown in FIG. 9, the
[0095]
In the third embodiment, when the
[0096]
The negative pressure generated in the vicinity of the
[0097]
Further, when the air volume is large, the inside /
When the
[0098]
(Other embodiments)
In each of the above-described embodiments, the
Moreover, in the said 2nd Embodiment, although the
[0099]
Moreover, the layout of each air-conditioning apparatus mentioned above may be what arrangement | positioning, and this invention is not limited to said each embodiment.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram of a vehicle air conditioner according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a vehicle mounting diagram of the inside /
FIG. 3 is a diagram illustrating a control configuration diagram of an air conditioner in the embodiment.
FIG. 4 is a top view of a vehicle air conditioner according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an overall configuration diagram of a vehicle air conditioner in the second embodiment.
6 is a cross-sectional view taken along the line KK of FIG.
FIG. 7 is a detailed view of the
FIG. 8 is an overall configuration diagram of a vehicle air conditioner including an
FIG. 9 is an enlarged cross-sectional view of an
FIG. 10 is a diagram showing an inside / outside air unit of a conventional vehicle air conditioner.
[Explanation of symbols]
5a ... 1st air passage, 5b ... 2nd air passage, 21 ... Inside air introduction port,
22 ... Outside air introduction port, 27 ... Second inside / outside air switching door, 29 ... Communication path,
33 ... Air passage for rear seat foot, 62 ... Air passage for defroster,
66 ... Air passage for front seat foot, 68 ... Drain passage, 130 ... Aspirator.
Claims (5)
一端側に内気導入口(21)が形成され、他端側が乗員の下半身に向かって空気を送風するフット用空気通路(33、66)に連通可能な第2空気通路(5b)と、
一端側が前記外気導入口(22)と連通し、他端側が前記第2空気通路(5b)と連通する連通路(29)と、前記連通路(29)に設けられ、前記連通路(29)を開閉する連通路開閉部材(27)とを備え、
前記外気導入口(22)から前記第1空気通路(5a)に外気を導入するとともに、前記連通路開閉部材(27)にて前記連通路(29)を開けて、この連通路(29)を通じて前記外気導入口(22)から前記第2空気通路(5b)にも外気を導入する全外気モードが設定可能となっており、
さらに前記外気導入口(22)から前記第1空気通路(5a)に外気を導入するとともに、前記連通路開閉部材(27)にて前記連通路(29)を遮断することで、前記内気導入口(21)から前記第2空気通路(5b)に内気を導入する2層モードが設定可能となっている車両用空調装置であって、
前記外気導入口(22)から前記連通路(29)を通じて侵入する水を、車室外に排出する排水通路(68)を設け、
さらに、前記第1、第2空気通路(5a、5b)に車室内に向かう空気流を発生する送風機(300)を収納する内外気ユニット部(1)と、
前記内外気ユニット部(1)の空気下流側に配置され、前記第1空気通路(5a)および前記第2空気通路(5b)に設けられて、通過する空気を冷却する冷却用熱交換器(12)および空気を加熱する加熱用熱交換器(13)が収納され、前記送風機(300)からの送風空気を温度調整する温度調整ユニット部(100)と、
前記温度調整ユニット部(100)のうち、前記冷却用熱交換器(12)の空気下流側に設けられ、前記冷却用熱交換器(12)にて発生した凝縮水を車室外に排出する凝縮水排水路(92、122)とを有し、
前記排水通路(68)は、前記内外気ユニット部(1)と前記温度調整ユニット部(100)が接続されることで、前記凝縮水排水路(92、122)と連通するようになっており、前記連通路(29)からの水は、前記冷却用熱交換器(12)にて発生した凝縮水と合流させたのちに車室外に排出され、
さらに、前記冷却用熱交換器(12)を前記温度調整ユニット部(100)内に取り付けおよび取り出すための開口部(82)と、
前記開口部(82)を塞ぐ蓋部材(84)と、
前記蓋部材(84)に一体成形され、前記凝縮水排水路(92、120)と連通する管状の第1ダクト部(87)と、
前記内外気ユニット部(1)に一体成形され、前記第1ダクト部(87)と接続される管状の第2ダクト部(81)とを有することを特徴とする車両用空調装置。 A first air passage (5a) having an outside air introduction port (22) formed on one end side and the other end side communicating with a defroster air passage (62) for blowing air toward the vehicle window glass (63);
A second air passage (5b) having an inside air introduction port (21) formed on one end side and the other end side communicating with a foot air passage (33, 66) for blowing air toward the lower body of the occupant;
One end side communicates with the outside air introduction port (22), and the other end side communicates with the second air passage (5b). The communication passage (29) is provided in the communication passage (29), and the communication passage (29). and a communication passage opening and closing member for opening and closing (27),
Outside air is introduced into the first air passage (5a) from the outside air introduction port (22), and the communication passage (29) is opened by the communication passage opening / closing member (27). An all outside air mode for introducing outside air from the outside air introduction port (22) to the second air passage (5b) can be set.
Further, the outside air introduction port (22) introduces outside air into the first air passage (5a), and the communication passage opening and closing member (27) shuts off the communication passage (29). A vehicle air conditioner in which a two-layer mode for introducing the inside air into the second air passage (5b) from (21) can be set,
A drainage passage (68) for discharging water entering from the outside air inlet (22) through the communication passage (29) to the outside of the passenger compartment is provided ,
Furthermore, an inside / outside air unit part (1) that houses a blower (300) that generates an air flow toward the vehicle interior in the first and second air passages (5a, 5b);
A cooling heat exchanger (cooling heat exchanger) disposed on the air downstream side of the inside / outside air unit (1) and provided in the first air passage (5a) and the second air passage (5b) to cool the air passing therethrough ( 12) and a heating heat exchanger (13) for heating the air, and a temperature adjustment unit (100) for adjusting the temperature of the blown air from the blower (300),
Condensation that is provided on the air downstream side of the cooling heat exchanger (12) in the temperature adjustment unit (100) and that discharges condensed water generated in the cooling heat exchanger (12) to the outside of the passenger compartment. Water drainage channels (92, 122),
The drainage passage (68) communicates with the condensed water drainage channel (92, 122) by connecting the inside / outside air unit (1) and the temperature adjustment unit (100). The water from the communication passage (29) is discharged to the outside of the passenger compartment after joining the condensed water generated in the cooling heat exchanger (12),
Furthermore, an opening (82) for mounting and removing the cooling heat exchanger (12) in and out of the temperature adjustment unit (100),
A lid member (84) for closing the opening (82);
A tubular first duct portion (87) integrally formed with the lid member (84) and communicating with the condensed water drainage channel (92, 120);
A vehicle air conditioner comprising a tubular second duct part (81) integrally formed with the inside / outside air unit part (1) and connected to the first duct part (87).
前記内外気ユニット(1)には、前記第1、第2ファン(6a、6b)の上方部位に前記外気導入口(22)と前記第1通路用内気導入口(26)とが形成されており、
前記連通路(29)は、前記外気導入口(22)から下方に延びるようにして前記第2ファン(6b)の吸込口(28)とを連通していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。A first fan (6a) that generates an air flow toward the vehicle interior is accommodated in the first air passage (5a), and a second fan that generates an air flow toward the vehicle interior in the second air passage (5b). (6b) having an inside / outside air unit (1) for storing,
In the inside / outside air unit (1), the outside air introduction port (22) and the inside air introduction port for the first passage (26) are formed in the upper part of the first and second fans (6a, 6b). And
Said communicating passage (29), according to claim 1, wherein the outside air inlet from the (22) so as to extend downwardly and communicates with a suction port (28) of said second fan (6b) or The vehicle air conditioner according to 2 .
前記排水通路(68)の前記送風通路(135)が合流する位置に、前記送風空気により負圧を発生させ、前記排水通路(68)内に強制的に空気流を発生させることにより、前記外気導入口(22)から前記連通路(29)を通じて浸入する水を吸引するアスピレータ(130)を設けたことを特徴とする請求項3または4に記載の車両用空調装置。A blower passage (135) for blowing the blown air blown out from the lower fan of the first and second fans (6a, 6b) joins the drainage passage (68). ,
A negative pressure is generated by the blown air at a position where the blower passage (135) of the drainage passage (68) joins, and an air flow is forcibly generated in the drainage passage (68). The vehicle air conditioner according to claim 3 or 4 , further comprising an aspirator (130) for sucking water entering from the introduction port (22) through the communication path (29).
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