JP3906451B2 - ピン型同期装置 - Google Patents

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    • F16D2023/065Means to provide additional axial force for self-energising, e.g. by using torque from the friction clutch

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速機のピン型同期装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
多段変速機の技術分野では周知のように、同期装置の機構は、いくつかのギヤ比もしくは全てのギヤ比において、変速に要する時間を短縮するために用いられている。また、自己付勢形式の同期装置を用いれば、車両の操作者によって変速が試みられたとき、すなわち、シフトレバーに力が加えられたときに、変速を容易とするものであることが良く知られている。車両の大きさに比例して操作者による変速操作は難易度を増すので、自己付勢形式の同期装置は、特に重量形トラックにおいて必要性が高いものである。この同期装置に関連する従来技術として、米国特許第5,078,244 号、第5,092,439 号、第5,339,936 号にその詳細が開示されており、その開示内容は参考文献として本説明に含まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、改良されたジョー部材を備えるピン型同期装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、自己付勢式のピン型同期装置の改良に関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、米国特許第5,092,439 号に開示されたピン型同期装置や、請求項1の前提部分に示された従来技術に係るピン型同期装置のように、軸回りに相対回転可能に設けられた第1の駆動体と第2の駆動体とを、選択的に同期摩擦させ、噛み合い連結させるピン型同期装置を含むものである。該同期装置は、前記第1、第2の駆動体の間で軸方向に移動可能に配置された第3、第4のジョー部材の各々を、前記第1、第2の駆動体が各々備える第1、第2のジョー部材に対して連結可能としている。この第3、第4のジョー部材は、軸に形成された外歯スプラインに対し、共転可能かつ軸方向に摺動可能に係合する内歯スプラインを備える。
【0005】
また、各々第1、第2の駆動体と共転可能な第1、第2の摩擦リングを有する。さらに、前記第1、第2の駆動体の間で前記軸と同心をなし、かつ、軸方向に移動可能となるように第3、第4の摩擦リングを配置し、前記第1、第2の駆動体と軸との同期の際これらに同期トルクを与えるために、前記第3、第4の摩擦リングが各々第1、第2の摩擦リングに対して摩擦連結する。さらに、前記第3、第4のジョー部材および第3、第4の摩擦リングの間に、軸方向に相対する対向面を有し放射状に広がるフランジを配置している。そして、該フランジに与えられる軸方向のシフト力(F0 )に対応して、前記ジョー部材および円錐摩擦リングを軸方向に移動させ、前記摩擦連結を発生させる。
【0006】
また、摩擦連結の際に、同期に先立ち前記ジョー部材の連結を、ブロック手段により阻止することが可能である。このブロック手段は、複数の円周方向に間隔を置いて配置された複数のピンを有する。該ピンは軸方向に延びて前記第3、第4の摩擦リング同士を固定し、前記フランジに形成された第1の開口部に挿通されている。また、各ピン形成されたブロック肩部が、前記第1の開口部に設けられたブロック肩部と係合可能となっている。
【0007】
さらに、前記第3、第4のジョー部材に応じて前記フランジの軸方向に対する移動を許容する第1手段を備える。また、前記第3、第4のジョー部材および軸に対する前記フランジの所定範囲内での回転動作を許容する第2手段を備える。該第2手段は、前記フランジと軸との軸方向および回転方向の相対移動の各々に対応する、第1および第2の斜面を有する。これら第1および第2の斜面は、前記各円錐摩擦リングの間の総連結力を増加させるべく、前記フランジ上でシフト力(F0 )と同一方向の軸方向付加力(Fa )を発生させるために、前記同期トルクに対応して係合可能である。
【0008】
さらに、本発明の特徴部分として、前記軸は、複数の歯車を回転可能に支持する第1及び第2の円筒面と、該円筒面に比して外周面がより大径をなす環状部とを備える。また、該環状部は、前記歯車同士を分離する所定の軸方向長さを規定するための、軸方向に背中合わせに向き合う肩部を有し、この肩部は歯車同士を互いに接近させる軸方向の作動を制限する。前記環状部は、軸に対し軸方向および半径方向に相対移動しないように軸に固定され、前記環状部の外周面に外歯スプラインが設けられている。また、前記第1、第2のジョー部材は、外歯スプラインからなるものである。前記第3、第4のジョー部材の内歯スプラインは、前記環状部の外歯スプラインと常時噛み合っている。この第3、第4のジョー部材の内歯スプラインは、前記第1、第2のジョー部材の外歯スプラインに対して係合可能となっている。
【0009】
また、本発明によると、米国特許第5,092,439 号に開示されたピン型同期装置や、請求項の前提部分に示された従来技術に係るピン型同期装置のように、軸回りに相対回転可能に設けられた第1の駆動体と第2の駆動体とを、選択的に同期摩擦させ、噛み合い連結させるピン型同期装置を含むものである。該同期装置は、前記第1、第2の駆動体の間で軸方向に移動可能に配置された第3、第4のジョー部材の各々を、前記第1、第2の駆動体が各々備える第1、第2のジョー部材に対して連結可能としている。この第3、第4のジョー部材は、軸に形成された外歯スプラインに対し、共転可能かつ軸方向に摺動可能に係合する内歯スプラインを備える。
【0010】
また、各々第1、第2の駆動体と共転可能な第1、第2の摩擦リングを有する。さらに、前記第1、第2の駆動体の間で前記軸と同心をなし、かつ、軸方向に移動可能となるように第3、第4の摩擦リングを配置し、前記第1、第2の駆動体と軸との同期の際これらに同期トルクを与えるために、前記第3、第4の摩擦リングが各々第1、第2の摩擦リングに対して摩擦連結する。さらに、前記第3、第4のジョー部材および第3、第4の摩擦リングの間に、軸方向に相対する対向面がを有し放射状に広がるフランジを配置している。そして、該フランジに与えられる軸方向のシフト力(F0 )に対応して、前記ジョー部材および円錐摩擦リングを軸方向に移動させ、前記摩擦連結を発生させる。
【0011】
また、摩擦連結の際に、同期に先立ち前記ジョー部材の連結を、ブロック手段により阻止することが可能である。このブロック手段は、複数の円周方向に間隔を置いて配置された複数のピンを有する。該ピンは軸方向に延びて前記第3、第4の摩擦リング同士を固定し、前記フランジに形成された第1の開口部に挿通されている。また、各ピン形成されたブロック肩部が、前記第1の開口部に設けられたブロック肩部と係合可能となっている。
【0012】
さらに、前記第3、第4のジョー部材に応じて前記フランジの軸方向に対する移動を許容する第1手段を備える。また、前記第3、第4のジョー部材および軸に対する前記フランジの所定範囲内での回転動作を許容する第2手段を備える。該第2手段は、前記フランジと軸との軸方向および回転方向の相対移動の各々に対応する、第1および第2の斜面を有する。これら第1および第2の斜面は、前記各円錐摩擦リングの間の総連結力を増加させるべく、前記フランジ上でシフト力(F0 )と同一方向の軸方向付加力(Fa )を発生させるために、前記同期トルクに対応して係合可能である。
【0013】
さらに、本発明の特徴部分として、前記軸は、複数の駆動体を回転可能に支持する第1及び第2の円筒面と、該円筒面に比して外周面がより大径をなす環状部とを備える。また、該環状部は、前記歯車同士の軸方向の可動範囲を決定するための軸方向に対面する肩部によって、各駆動体同士を離間させうる長さを有する。前記環状部は、軸に対し軸方向および半径方向に相対移動しないように設けられ、前述のごとく軸に設けられた前記外歯スプラインは、前記環状部の外周面に設けられたものである。また、前記環状部の外周部分には、前記環状部と同じ長さをなし、前記環状部に設けられたスプラインの長さと略同一の可動範囲を有する凹部を少なくとも1つ備える。前記第2の斜面は、該凹部に設けられている。
【0014】
【発明の実施の形態】
本説明において用いられている「同期クラッチ機構」という用語は、選択した減速比の歯車を噛み合いクラッチによって軸に対し共転可能に連結するものであって、前記噛み合いクラッチの各構成要素が、該噛み合いクラッチと協働する同期摩擦クラッチにより十分な同期回転状態を得るまでは、該噛み合いクラッチの連結の試行を行わない形式の、クラッチ機構を示すものである。また「自己付勢」という用語は、摩擦クラッチの同期トルクに比例して、同期クラッチの連結力を増加させるための、斜面、カムまたはこれと同等の作用をなすものを備える同期クラッチ機構を意味する。
【0015】
図1、図2には、歯車および同期装置の組立体10が示されている。該組立体10は、軸12を有し、この軸12は、変速装置の軸線12aに対して回転可能に設けられている。また、軸方向(軸線12aの方向)に間隔を開けて配置された第1、第2の駆動体である歯車14,16と、複列作動式同期装置(double-acting synchronizer)22とを備える。
【0016】
また、軸12は歯車14,16を回転可能に支持する第1、第2の円筒面である円筒面12b,12cと、該円筒面より大径の外周面をなす環状部12dとを備える。さらに、環状部12dは、軸方向に対面するその肩部12e,12fによって、歯車14,16同士を分離しうる長さをなす。そして、肩部12e,12fによって歯車14,16同士の軸方向の移動を制限する。歯車14,16相互間の軸方向移動は、何らかの一般的な手法によって制限される。ところで、環状部12dは軸12に固定された別体のリングでもよく、図示のように軸12に一体形成されたものでもよい。
【0017】
図4、図5に示すように、環状部12dの外周面には外歯スプライン12gと3つの凹部18とが、環状部12dの全長にわたって設けられている。さらに、環状部12dの外周面には、後述する自己付勢斜面(self-energizing ramps )20a,20b,20c,20d(第2の斜面ともいう)が形成されている。前記凹部18の近傍では、外歯スプライン12gがその全長にわたって除去され、よって、自己付勢斜面の成形を容易としている。
【0018】
ここで、図1ないし図3を参照しながら、複列作動式同期装置22(以下、「ピン型同期装置」ともいう)の構成を説明する。ピン型同期装置22は、歯車14,16の各々に一体形成された第1、第2の摩擦リングである摩擦リング26,28と、第1、第2のジョー部材であるジョー部材30,32と、第3、第4のジョー部材であるジョー部材34,36とを備える。ジョー部材34,36は、環状部12dの外周面に形成された外歯スプライン12gに対し、摺動可能に係合する内歯スプライン38,40を有するものである。また、軸方向の側面42a,42bが相対し放射状に広がるフランジ42が、ジョー部材34,36の互いに軸方向に対向する面34a,36aによって挟まれている。
【0019】
また、軸方向に延び、フランジ42および各ジョー部材の軸方向の相対移動を許容する3つのリテーナ44(第1手段ともいう)を備える。さらに、第3、第4の摩擦リングである環状摩擦リング46,48は、円周方向に間隔を置いて配置され軸方向に延びる3つのピン50によって互いに固定されている。ピン50は、環状摩擦リング46,48の双方に対して軸方向に延び、フランジ42の開口部42cを貫通している。また、3つの初期付勢組立体52(preenergizer assemblies )を備える。なお、初期付勢組立体52は図3にのみ示されている。
【0020】
摩擦リング26,28および環状摩擦リング46,48は、ジョー部材の連結に先立って、歯車を軸に同期摩擦により連結させる円錐摩擦面26a,46a,28a,48aを有する。(以下、円錐摩擦面26a,46a,28a,48aの摩擦伝達作用から、摩擦リング26,28および環状摩擦リング46,48を「円錐クラッチ」と称す。)環状摩擦リング46,48は、長手方向を円周方向に一致させた軸方向の貫通穴46b,48bを、同一円周上に間隔をおいて3つ形成している。また、環状摩擦リング46,48には、半径方向内側が解放され、軸方向に貫通する凹部46c,48cを、同一円周上に間隔をおいて6つ形成している。該凹部46c,48cは、環状摩擦リング46,48の相互交換を容易にする(facilitate interchangeability )ものである。
【0021】
さらに後述のごとく、貫通穴46b,48bは初期付勢組立体52を受け止め、凹部46c,48cはリテーナ44を受け止める。また、円錐摩擦面46a,48aおよび26a,28aは、広角の円すい角度の設定が可能であり、本実施の形態では7.5 °の角度が与えられている。円錐摩擦面46a,48aおよび26a,28aの少なくとも一方は、母材に熱分解炭素摩擦素材(pyrolytic carbon friction materials )等の、周知の摩擦素材を付着させることにより構成することが可能である。なお、この技術内容については、米国特許第4,700,823 号、第4,844,218 号、第4,778,548 号等に開示されており、これら特許の技術内容は参考文献として本説明に含まれる。
【0022】
さて、ピン50は各々大径部50aを有している。該大径部50aの直径は、フランジ42の開口部42cに対して若干小径である。また、小径をなす溝部50bが、環状摩擦リング46,48の間にこれらと間隔をあけて(本実施の形態では、中間位置に)設けられている。また、円錐状のブロック面(ブロック肩部)50c,50dが、互いに軸方向に離間する位置で、ピン50の軸芯に対し各々同一角度で該軸芯から半径方向に広がっている。溝部50bは、各々の対応するフランジ42の、第1の開口部である開口部42cの内部で、互いに固定された環状摩擦リング46,48およびピン50の、フランジ42に対する所定範囲内での回転動作を許容する。そして、開口部42cの端面の面取りされた部分であるブロック肩部との係合状態をもたらす。ピン50は、環状摩擦リング46,48に対し何らかの一般的な手法によって固定されている。
【0023】
前記初期付勢組立体52は、前述の米国特許第5,339,936 号において、より詳細に開示されている割りピン構造をなしている。各初期付勢組立体52は、環状摩擦リング46,48の間でその長手方向を軸方向に一致させて配置し、フランジ42の開口部42cと交互に形成された貫通穴42dを貫通している。
【0024】
図3にのみ示される各初期付勢組立体52は、同一形状をなす2つのシェル(shell )54を備え、該シェルによって少なくとも2つの同一形状をなす板バネ56を挟み込み、該板バネ56によってシェル54を分離させる方向へと付勢してなるものである。2つのリテーナ58が、板バネ56の両端部56aに外側から嵌め込まれ、長円形をなす椀状部材60が、環状摩擦リング46,48の長円形をなす各貫通穴46b,48bに組み込まれている。長円形をなす椀状部材60および貫通穴46b,48b(図1、図3)は、環状摩擦リング46,48の円周方向にその長手方向を一致させており、かつ、環状摩擦リング46,48の半径方向にシェル54の両端部54aの摺動を可能とするだけの十分な直径を有する。シェル54の各対は、これらが初期付勢組立体52を縮径させる状態にあるとき、これらが係合する貫通穴42d(図3)の直径に対して若干小径をなす大径部を有する。また、シェル54の各対は、面取り端面54cを伴う半円柱状の溝部54bと、端部54aとを有する。
【0025】
既知のごとく、フランジ42の初期連結動作に際し、端部54aは環状摩擦リング46,48に追従し、面取り端面54cはフランジ42の貫通穴42dに追従する。椀状部材60は環状摩擦リング46,48に固定され、椀状部材60およびシェルの端部54aの対向面には、耐摩耗性素材が与えられている。例えば、椀状部材60には鉄を、環状摩擦リング46,48にはアルミニウムもしくはその他鉄よりも軟質の素材を用いることが可能である。
【0026】
前述のごとく、ジョー部材34,36には内歯スプライン38,40が形成されており、これが軸12に設けられた外歯スプライン12dに対し摺動可能に係合している。また、外歯スプライン12dは軸線に平行なフランク面を有し、該フランク面がジョー部材34,36の内歯スプラインに形成されたフランク面と組み合わさって、これらの間の相対回転を阻止する。
【0027】
フランジ42の両側面には、環状の補強リング42e,42fが軸方向に突出するように設けられている。また、軸12の環状部12dの外周面に設けられた各凹部18内に向けて、自己付勢歯62が半径方向内側に突き出している。自己付勢歯62の各々は、自己付勢斜面62a,62b,62c,62d(第1の斜面ともいう)を有し、これらが自己付勢斜面20a,20b,20c,20dの各々と係合し、若しくは互いに力を及ぼし合うようになっている。各補強リング42e,42fは半径方向内側面42g,42h(図2)を有し、該半径方向内側面で、ジョー部材34,36の外周面34c、36cを支持している。各補強リング42e,42fは、本装置の製造時および使用時におけるフランジ42の軸方向の歪みを減少させる。すなわち、自己付勢斜面62a,62b,62c,62dを備える自己付勢歯62と、自己付勢斜面20a,20b,20c,20dを備える凹部18とで、ジョー部材34,36および軸12に対するフランジ42の所定範囲内での回転動作を許容する、第2手段を構成している。
【0028】
また、円錐クラッチと軸12との間の同期トルクに応答して、フランジ42にシフト力(shift force )を付与し係合開始する際に、前記円錐クラッチの連結力を増加させるための軸方向付加力を供給する。したがって、円錐クラッチにより供給される同期トルクは増加する。前記各自己付勢斜面は、アップシフト、ダウンシフトのいずれの際にも、図1、図2に示す1歯車の一方もしくは両方への同期トルクを増加させ、かつ、いずれの回転方向のトルクであっても同期トルクを増加させることが可能である。
【0029】
リテーナ44の各々は、軸方向に延びる軸部44aと、軸方向に離間し半径方向内側に向けて突出する突起部44bとを有する。このうち軸部44aは、ジョー部材34,36の半径方向外側面34b,36bに対して配置されている。また、突起部44bは、ジョー部材34,36の軸方向対向面34b’,36b’(図1参照)を取り囲むように配置されている。このリテーナ44は、フランジ42に形成された貫通穴42jに隙間をもって挿通され、これにより、フランジ42とリテーナ44との間での所定範囲内の回転動作を許容している。さらに、各リテーナの軸部44aは、軸方向に離間し凹部46c,48cによって支持される半径方向外側面44c(図3参照)を有する。この半径方向外側面44cは、凹部46c,48cの半径方向内側面に対し互いに密着しかつ摺動自在となっている。また、半径方向外側面44cは、凹部46c,48cの半径方向内側面に対する摺動関係を損なうことがないように、軸方向の十分な長さを有する。
【0030】
歯車14,16には、ジョー部材30,34または32,36が係合する際に、リテーナ44の端部を受けるための、軸方向に延びる凹部14a,16aが形成されている。図2には、凹部46c,48cの半径方向に延びる側面によって、リテーナ44の円周方向の間隔を維持している様子が示されている。自己付勢歯62の自己付勢斜面62a,62bの各々に対応する自己付勢斜面20a,20bが、軸12に設けられている。そしてこれらによって、同期比(synchronization rate)、歯車16へとシフトする際の作動精度等の向上を図るべく、トルクがいずれの方向にかかってもそれに応じた軸方向付加力を供給する。また、トルクがいずれの方向にかかっても、軸方向付加力を歯車14に与えるべく、自己付勢斜面20c,20dの各々が、自己付勢斜面62c,62dに当接する。前記各自己付勢斜面の角度は、アップシフト、ダウンシフト、高速ギヤ比、低速ギヤ比等の各条件において、各々異なる大きさの軸方向付加力を与えるために、様々な値に設定することが可能である。
【0031】
もちろん、1つの歯車もしくは多数の歯車に対する一方向の軸方向付加力が不要である場合には、前記傾斜面を軸方向と平行に設けることにより、軸方向付加力を発生させない傾斜面を形成することができる。後述のごとく、軸方向付加力の大きさ又は量は、摩擦クラッチの平均半径比(the mean radii ratio)と、自己付勢斜面のなす角度の関数として表される。したがって、シフトフォークによってフランジ42にシフト力を加える際に発生する軸方向付加力の大きさは、前記傾斜面の角度および前記平均半径比の少なくとも一方を変化させることにより、様々に変化する。
【0032】
図1に示すように、フランジ42が中立位置にあるとき、ピン50の(小径部)溝部50bは、それが係合する開口部42cと半径方向に整列し、円錐クラッチの摩擦面(円錐摩擦面26a,46a,28a,48a)には僅かに間隙を生じている。また、初期付勢組立体52の初期付勢面である面取り端面54cを、板バネ56によって、フランジの貫通穴42dの初期付勢面である面取り端面に当接させることにより、前記円錐クラッチの摩擦面に生じている間隙を維持する。これら初期付勢面による軸方向の力は、前記円錐クラッチの摩擦面における潤滑油の粘性剪断力により、前記自己付勢斜面(20a,20b,20c,20d,62a,62b,62c,62d)からフランジ42へと作用する力等、何らかの軸方向付加力に十分対抗しうるものであることが望ましい。そして、いずれかの歯車を軸12に連結することを望む時には、例えば参考文献として本説明に含まれる米国特許第4,920,815 号に開示されているような適当なシフト機構(図示省略)が、周知の手法によりフランジ42の外縁部に組み合わされており、これによって、図1の左側の歯車14または右側の歯車16に連結させるべくフランジ42を軸12の軸方向に移動させる。
【0033】
前記シフト機構は、リンク機構を通じて操作者により手動操作することが可能である。また、アクチュエータによる操作を選択することも可能である。さらに、自動始動シフト機構の作動により、フランジ42に対するシフト力の大きさを調節することも可能である。前記シフト機構が手動操作される場合には、該シフト力は、操作者がシフトレバーを動かす力に比例する。このように、手動であると自動であるとに係らず、フランジ42に対して軸方向のシフト力が付与される。図8には、このシフト力が矢印FO の長さとして示されている。
【0034】
操作者のシフト力FO によるフランジ42の軸方向右側への初期動作が、初期付勢面である面取り端面54cによってピン50に伝達され、円錐摩擦面28aおよび48aの初期摩擦連結を促す。この円錐摩擦面28aおよび48aの初期摩擦連結力は、もちろん板バネ56の弾性力と面取り端面54c角度との関数として表される。この初期摩擦連結状態(非同期状態であり、瞬間的に自己付勢斜面からの力が作用しない状態)では、円錐クラッチの初期連結力および同期トルクTO が発生し、これによって、フランジ42と摩擦リング28との所定範囲内での相対回転を発生させる。したがって、ピンの溝部50bのフランジ開口部42cに対する適当な方向への動作が、ピンのブロック肩部(ブロック面)50dと開口部42cに設けられたブロック肩部との係合を生じせしめる。これらブロック肩部が係合しているとき、フランジ42に対して付与される操作者のシフト力FO は、これらブロック肩部を介して環状摩擦リング48に伝達される。そして、操作者のシフト力FO によって生ずる操作者による同期トルクTO で、前記円錐クラッチは連結する。
【0035】
この、操作者による同期トルクTO は、図8に矢印TO として示されている。前記ブロック肩部が、操作者のシフト力FO の軸方向分力に対して所定の角度をなすことにより、対抗力または非ブロックトルク(非同期状態において前記円錐クラッチからの同期トルクに対抗する、該同期トルクよりも小さな力)が発生する。実質的な同期状態に達すると、前記同期トルクは非ブロックトルクを下回る。そして、前記ブロック肩部は、ピン50を開口部42cに対し同心状をなす位置に案内し、図2に示すように、フランジ42の連続的な軸方向移動、および、内歯スプラインであるジョー部材36の内歯スプライン40と外歯スプラインである歯車16のジョー部材32との連結を許容する。このスプライン歯については、米国特許第3,265,173 号および第4,246,993 号に開示されており、その内容は参考文献として本説明に含まれる。
【0036】
前記自己付勢斜面からの力が作用しない状態では、操作者のシフト力FO に基づく円錐クラッチトルク(同期トルク)TO は、以下の数式(1)にて表される。
O =FO ・RC ・μC /sin α ……(1)
ここで、
C :円錐摩擦面の平均半径
μC :円錐摩擦面の摩擦係数
α :円錐摩擦面の角度
【0037】
ここで、図6および図7を参照しながら、自己付勢斜面の効果について説明する。操作者のシフト力FO に基づく同期トルクTO は、ピン50によってフランジ42に伝達される。そして、前記自己付勢斜面を通じて軸12に到達する。連結状態にある自己付勢斜面は、フランジ42、軸12およびジョー部材34,36の各部材間の相対回転を制限し、このとき、フランジに対し操作者のシフト力FO と同一方向に、軸方向分力である軸方向付加力Fa を発生させる。そして、操作者のシフト力FO と軸方向付加力Fa との合計の力Ft によって、円錐クラッチの連結力を増加させ、同期トルクTO に付加同期トルクTa が加えられ、合計トルクTt を発生させる。
【0038】
図6には、図1と同様にフランジ42が中立位置にあるときの、自己付勢斜面の周辺部の様子を示している。図7には、歯車16が円錐摩擦面28a,48aの係合によって同期している時の、自己付勢斜面の周辺部の様子を示している。係合状態にある円錐摩擦面28a,48aでは、自己付勢歯62の自己付勢斜面62aを、軸12の自己付勢斜面20aに当接させる方向の同期トルクを発生させる。したがって図8に示すように、円錐クラッチを係合させるための合計の力はFO +Fa となり、かつ、円錐クラッチによって生み出される同期トルクの合計は、TO +Ta となる。なお、与えられた操作者のシフト力FO とこれに基づく同期トルクTO 、軸方向付加力の大きさは、好ましくは、係合する各自己付勢斜面の傾斜角度の関数となる。
【0039】
この傾斜角度は、同期トルクを顕著に増加させるために十分な大きさの軸方向付加力Fa を発生させることができるように、かつ、操作者によって与えられた適度の変速試行(操作者の変速操作)に応じ、同期に要する時間を短縮することができるように、十分な大きさとすることが望ましい。ところが、この角度は、制御された軸方向付加力Fa を発生させるために、可能な限り小さくすることも必要である。すなわち、軸方向付加力Fa は、操作者のシフト力FO の増減に応じて増減する。もし、傾斜角度が大き過ぎると、自己付勢を生ずることなく円錐クラッチの自己停止を起こしてしまう。このため、円錐クラッチの初期連結を生ずると同時に、軸方向付加力Fa は操作者のシフト力FO とは無関係に、即座にかつ制御不可能に増加する。そして、円錐クラッチは制御不可能な食い付き状態に陥る。
【0040】
この、自己動作ではなく自己食い付き現象が生ずると、変速の確実性またはシフトフィーリングの悪化を来し、ピン型同期装置全体に無理な負荷をかけ、オーバーヒートを発生させ、円錐クラッチの摩擦面の摩耗を早め、操作者によるシフトレバー操作に従わずに円錐クラッチが勝手に作動するおそれもある。
【0041】
なお、自己付勢斜面の角度を算出するための主な変数および方程式に関しては、前述の米国特許第5,092,439 号にその詳細が開示されている。
【0042】
以上、本発明に係るピン型同期装置の好ましい実施の形態を開示したが、本発明の特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、さまざまな変更が可能であることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る自己付勢形式のピン型同期装置の、中立状態を示す断面図である。
【図2】図1に示すピン型同期装置の作動状態を示す断面図である。
【図3】図1に示すピン型同期装置の要部分解組立図である。
【図4】図1に示すピン型同期装置の軸の単体図である。
【図5】図4のA−A線における断面図である。
【図6】図4のB−B線方向から見た軸の側面部において、ピン型同期装置の中立状態における自己付勢斜面の周辺部の様子を示す摸式図である。
【図7】図4のB−B線方向から見た軸の側面部において、ピン型同期装置の同期状態における自己付勢斜面の周辺部の様子を示す摸式図である。
【図8】図1に示すピン型同期装置のフランジを作動させたときの、円錐クラッチを係合させるための力と、円錐クラッチによって生み出される同期トルクとを示す説明図である。
【符号の説明】
12 軸
12a 軸線
12b,12c 円筒面
12d 環状部
12e,12f 肩部
12g 外歯スプライン
14,16 歯車
18 凹部
20a 自己付勢斜面
26,28 摩擦リング
30,32 ジョー部材
34,36 ジョー部材
38,40 内歯スプライン
42 フランジ
42a,42b 側面
42c 開口部
42d 貫通穴
44 リテーナ
46,48 環状摩擦リング
46b,48b 貫通穴
62 自己付勢歯
62a 自己付勢斜面

Claims (2)

  1. 軸(12)の軸線(12a)回りに相対回転可能に設けられた第1、第2の駆動体(14,16)を選択的に同期摩擦させ、噛み合い連結させるピン型同期装置であって、
    前記軸(12)に形成された外歯スプライン(12g)に対し共転可能かつ軸方向に摺動可能に係合する内歯スプライン(38,40)を備えると共に、前記第1、第2の駆動体の間で軸方向に移動可能に配置された第3、第4のジョー部材(34,36)の各々と連結可能であり、前記第1、第2の駆動体(14,16)の各々に設けられた第1、第2のジョー部材(30,32)と、
    前記第1、第2の駆動体と前記軸との同期の際これらに同期トルクを与えるために、前記第1、第2の駆動体の各々と共転可能、かつ、前記第1、第2の駆動体の間で前記軸と同心をなし軸方向に移動可能な第3、第4の摩擦リング(46,48)の各々と摩擦連結可能な、第1、第2の摩擦リング(26,28)と、
    該摩擦連結を得るため、前記第3、第4のジョー部材(34,36)間および前記第3、第4の摩擦リング(46,48)間に配置され、付与される軸方向のシフト力(F0)に応じて前記第3、第4のジョー部材および前記第3、第4の摩擦リングを軸方向に移動可能な、軸方向に相対する対向面(42a,42b)を有して放射状に広がるフランジ(42)と、
    前記第3、第4の摩擦リング(46,48)同士が、前記フランジに形成された第1の開口部(42c)に挿通され円周方向に間隔を置いて配置された軸方向に延びる複数のピン(50)により固定され、かつ、該ピンに形成されたブロック肩部(50c,50d)が、前記第1の開口部(42c)に設けられたブロック肩部と係合することにより、摩擦連結の際に、同期に先立ち前記ジョー部材(30,38および32,40)の連結を阻止してなるブロック手段(50c,50d)と、
    前記第3、第4のジョー部材に応じて前記フランジの軸方向に対する移動を許容する第1手段(44)と、
    前記各円錐摩擦リングの間の総連結力を増加させるべく、前記フランジ上でシフト力(F0 )と同一方向の軸方向付加力(Fa )を発生させるために、前記同期トルクに基づく前記フランジ(42)と軸(12)との軸方向および回転方向の相対移動に応じて当接する第1、第2の斜面(62a,20a)を備え、前記第3、第4のジョー部材(34,36)および軸(12)に対する前記フランジ(42)の所定範囲内での回転動作を許容する第2手段(62,18)とを備え、
    前記軸(12)は、複数の駆動体を回転可能に支持する第1及び第2の円筒面(12b,12c)と、該円筒面に比して外周面がより大径をなす環状部(12d)とを備え、該環状部は、軸に対し軸方向および半径方向に相対移動しないように軸に固定され、前記環状部の外周面に外歯スプライン(12g)が設けられており、かつ、前記駆動体同士を互いに接近させる軸方向の作動を制限し、前記駆動体同士を分離する所定の軸方向長さを規定するための、軸方向に背中合わせに向き合う肩部(12e,12f)を有し、
    前記環状部( 12 d)の外周部分には、前記環状部と同じ長さをなし、前記環状部に設けられたスプライン( 12 g)の長さと略同一の可動範囲を有する凹部( 18 )を少なくとも1つ備え、該凹部に前記第2の斜面( 20 a)が設けられており、
    前記第1、第2のジョー部材(30,32)は、外歯スプライン(30,32)からなるものであり、前記第3、第4のジョー部材の内歯スプライン(38,40)は、前記環状部(12d)の外歯スプライン(12g)と常時噛み合い、第3、第4のジョー部材の内歯スプライン(38,40)は、前記第1、第2のジョー部材(30,32)の外歯スプラインに対して係合可能となっていることを特徴とするピン型同期装置。
  2. 軸(12)の軸線(12a)回りに相対回転可能に設けられた第1、第2の駆動体(14,16)を選択的に同期摩擦させ、噛み合い連結させるピン型同期装置であって、
    前記軸(12)に形成された外歯スプライン(12g)に対し、共転可能かつ軸方向に摺動可能に係合する内歯スプライン(38,40)を備えると共に、前記第1、第2の駆動体(14,16)の間で軸方向に移動可能に配置された第3、第4のジョー部材(34,36)の各々と連結可能であり、前記第1、第2の駆動体(14,16)の各々に設けられた第1、第2のジョー部材(30,32)と、
    前記第1、第2の駆動体と前記軸との同期の際これらに同期トルクを与えるために、前記第1、第2の駆動体(14,16)の各々と共転可能、かつ、前記第1、第2の駆動体(14,16)の間で前記軸と同心をなし軸方向に移動可能な第3、第4の摩擦リング(46,48)の各々と摩擦連結可能な、第1、第2の摩擦リング(26,28)と、
    該摩擦連結を得るため、前記第3、第4のジョー部材(34,36)間および前記第3、第4の摩擦リング(46,48)間に配置され、付与される軸方向のシフト力(F0)に応じて前記第3、第4のジョー部材および前記第3、第4の摩擦リングを軸方向に移動可能な、軸方向に相対する対向面(42a,42b)を有して放射状に広がるフランジ(42)と、
    前記第3、第4の摩擦リング(46,48)同士が、前記フランジに形成された第1の開口部(42c)に挿通され円周方向に間隔を置いて配置された軸方向に延びる複数のピン(50)により固定され、かつ、該ピンに形成されたブロック肩部(50c,50d)が、前記第1の開口部(42c)に設けられたブロック肩部と係合することにより、摩擦連結の際に、同期に先立ち前記ジョー部材(30,38および32,40)の連結を阻止してなるブロック手段(50c,50d)と、
    前記第3、第4のジョー部材に応じて前記フランジ(42)の軸方向に対する移動を許容する第1手段(44)と、
    前記各円錐摩擦リングの間の総連結力を増加させるべく、前記フランジ上でシフト力(F0 )と同一方向の軸方向付加力(Fa )を発生させるために、前記同期トルクに基づく前記フランジ(42)と軸(12)との軸方向および回転方向の相対移動に応じて当接する第1、第2の斜面(62a,20a)を備え、前記第3、第4のジョー部材(34,36)および軸(12)に対する前記フランジの所定範囲内での回転動作を許容する第2手段(62,18)とを備え、
    前記軸(12)は、複数の駆動体を回転可能に支持する第1及び第2の円筒面(12b,12c)と、該円筒面(12b,12c)に比して外周面がより大径をなす環状部(12d)とを備え、該環状部は、軸に対し軸方向および半径方向に相対移動しないように軸(12)に固定され、前記環状部の外周面に外歯スプライン(12g)が設けられており、かつ、前記駆動体同士を互いに接近させる軸方向の作動を制限し、前記駆動体同士を分離する所定の軸方向長さを規定するための、軸方向に背中合わせに向き合う肩部(12e,12f)を有し、前記環状部の外周部分には、前記環状部と同じ長さをなし、前記環状部に設けられたスプライン(12g)の長さと略同一の可動範囲を有する凹部(18)を少なくとも1つ備え、該部に前記第2の斜面(20a)が設けられていることを特徴とするピン型同期装置。
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