JP3905163B2 - 半導体結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

半導体結晶の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、SOI(Silicon on Insulator)構造を有する半導体結晶の製造方法および製造装置、特にこれの溶融、再結晶化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は例えば、M.Deguchi等による(The Conference Record of 22nd IEEE
Photovoltaic Specialists Conference, Las Vegas, 1991, pp.986-991)に示された従来の絶縁膜上に形成された半導体結晶の製造方法を示す図である。
【0003】
図において、1は結晶形成材料であるサンプルであり、使用される代表的なサンプルの部分断面構造として示されている。サンプル1において、2は基板、3は第1絶縁膜、4は溶融、再結晶化される薄膜半導体、5は薄膜半導体溶融時の凝集を防ぐための第2絶縁膜、6は薄膜半導体4が帯状に溶融している溶融部、7aは薄膜半導体4が再結晶化された再結晶化部、7bは再結晶化されていない未再結晶化部である。
【0004】
8はサンプル1を支持するカーボンサセプタ、9はベース加熱源、10は溶融加熱源、11は楕円ミラー、12はカーボン製のカーボンサセプタ8と共にサンプル1を収納する石英チャンバである。
【0005】
次にその製造方法を説明する。初めに、サンプル1をカーボンサセプタ8の上面に直接置き、ベース加熱源9を昇温させ、サンプル1全体を融点以下で加熱する。その後、溶融加熱源10を昇温させ、発生した赤外光を楕円ミラー11により集光させ、薄膜半導体4を帯状に加熱、溶融させる。ここで、溶融加熱源10、楕円ミラー11を図12中の矢印の方向に走査させる。これにより、第1絶縁膜3上に形成された薄膜半導体4は溶融し、順次、固化(凝固)した部分をシードとして再結晶化された部分7aを得ることができる。
【0006】
また一般に、溶融加熱源10および楕円ミラー11の走査速度と、薄膜半導体4の再結晶化部7aの結晶品質との間には相関関係があり、低走査速度で薄膜半導体4を溶融し、再結晶化させた再結晶化部7aの結晶品質は、高速で得られる結晶よりも高品質である。これは溶融再結晶化時の物理的な機構により決定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、溶融加熱源の走査速度と薄膜半導体の再結晶化部の結晶品質との間には、低速で走査した方が高品質の再結晶化部が得られるという関係があるため、従来の半導体結晶の製造においては、生産性向上と品質向上との両立が難しい等の問題があった。
【0008】
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、生産性向上と品質向上とを両立した半導体結晶の製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、結晶形成材料を走査しながら加熱して溶融させ、溶融された領域を移動させながら連続的に再結晶化させる溶融再結晶化法による半導体結晶の製造方法において、上記溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成する低速移動再結晶化工程と、この低速移動再結晶化工程で得られた高品質の領域を種結晶として、上記溶融領域を高速で移動させて上記種結晶と同品質の領域を形成する高速移動再結晶化工程と、を備え、上記結晶形成材料を、上記低速移動再結晶化工程が施される部分に対して上記高速移動再結晶化工程の部分を薄くし、観察手段で観察した帯状の溶融部の線幅が常に一定になるように溶融領域の移動速度を制御して均一な結晶品質を得ることを特徴とする半導体結晶の製造方法にある。
【0010】
また、上記低速移動再結晶化工程および高速移動再結晶化工程からなる製造工程を、上記結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で、繰り返して行うことを特徴とする。
【0011】
また、上記低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、上記溶融領域の移動速度がステップ状に変化するようにしたことを特徴とする。
【0012】
また、上記低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、上記溶融領域の移動速度が徐々に変化するようにしたことを特徴とする。
【0013】
また、上記溶融領域の移動速度を、この溶融領域の光学的情報に基づきながら結晶品質が均一になるように変化させることを特徴とする。
【0015】
また、上記結晶形成材料がシリコンであることを特徴とする。
【0017】
また、絶縁膜を介して上記結晶形成材料が形成された基板が上記結晶形成材料よりも融点が高いことを特徴とする。
【0018】
また、上記基板が炭化シリコンからなることを特徴とする。
【0019】
また、上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを3点以上の点で支持することを特徴とする。
【0020】
また、上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを周縁を線接触で全周支持することを特徴とする。
【0021】
また、上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを薄い炭化シリコンからなる支持手段で面接触で全面支持することを特徴とする。
【0022】
また、結晶形成材料を部分的に加熱、溶融させる溶融加熱源と、上記結晶形成材料の溶融状態を光学的情報として得る観察手段と、上記観察手段で観察した帯状の溶融部の線幅が常に一定になるように上記溶融加熱源の出力を制御する溶融加熱源制御手段と、上記結晶形成材料の溶融領域が順に移動して連続的に再結晶化されるように上記溶融加熱源および結晶形成材料の一方を移動させる走査手段と、上記溶融領域の移動速度を低速と高速で変化させる走査制御手段と、を備え、上記結晶形成材料が、低速で走査する部分に対して高速で走査する部分が薄くされており、上記溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成し、この高品質領域を種結晶として上記溶融領域を高速で移動させて種結晶と同品質の領域を形成するようにしたことを特徴とする半導体結晶の製造装置にある。
【0023】
また、上記走査制御手段が、上記結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で上記溶融領域の低速移動と高速移動を繰り返して切り換えるように制御することを特徴とする。
【0024】
また、上記走査制御手段が、上記溶融領域の移動速度がステップ状に変化するように制御することを特徴とする。
【0025】
また、上記走査制御手段が、上記熔融領域の移動速度が徐々に変化するように制御することを特徴とする。
【0026】
また、上記走査制御手段が、上記溶融領域の移動速度を、上記観察手段の光学的情報に基づきながら、結晶品質が均一になるように制御することを特徴とする。
【0027】
また、上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルを点で支持する3つ以上のピンと、これらのピンを連結する上記サンプルの周囲に沿って延びる枠部からなることを特徴とする。
【0028】
また、上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルの周縁を線接触で全周支持するものからなることを特徴とする。
【0029】
また、上記支持手段が石英および炭化シリコンのいずれかからなることを特徴とする。
【0030】
また、上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルを面接触で全面支持する座ぐりを設けた炭化シリコンで形成された薄い板状サセプタからなることを特徴とする。
【0031】
また、上記板状サセプタが上記結晶形成材料の周縁を保持する保持部をさらに設けたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を各実施の形態に従って説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による半導体結晶の製造装置の構成を示す図である。図1において、図12に示す従来のものと同一符号で示すものは同一もしくは相当部分を示し説明を省略する。
【0033】
図1において、6aは凝固界面、7cは亜粒界、13は覗き穴、14はフィルタ、15はレンズ、16はミラー、17はCCDカメラ、18はCRT、19は線幅測定器、20はP.I.D.制御器、21は電力供給部、23はモータコントローラ、24はACサーボモータ、25は転、26はボールネジ、27は天板、28はガイドレール、29は石英サセプタである。
【0034】
サンプル1の構造は図12の従来のものと同じである。具体的には例えば、基板2としては625μm厚のシリコン、第1絶縁膜3としては膜厚1μm程度のシリコン酸化膜、結晶形成材料である薄膜半導体4としては厚さ数μmのポリシリコン膜、第2絶縁膜5としては膜厚1〜2μm程度のシリコン酸化膜等を用いる。これらの薄膜多層構造は例えば、減圧CVD(LP−CVD)[減圧ケミカルベーパデポジッション]などを用いることにより形成される。ここで、シリコン酸化膜形成には例えばSiH4とO2の混合ガス、ポリシリコン膜形成には例えばSiH4ガスを用い、数百℃の温度で熱分解することで得られる。
【0035】
また図2に、この実施の形態におけるサンプル1の支持方法の外略図を示した。結晶形成材料である薄膜半導体4を含むサンプル1の支持手段である石英サセプタ29は、石英枠リング30(枠部)および石英ピン31より構成されている。なお石英ピン31の数は3点であり、後述する例えば図9に示される形状を有しているため、この上に載せたサンプル1は点接触で保持される。なおこの構造によりサンプル1は、ベース加熱源9により直接加熱される。
【0036】
以下、この発明による溶融、再結晶化の方法について説明する。従来技術において説明したように、まず、平行に配置されたベース加熱源9を昇温させ、サンプル1全体を融点以下、例えば1100〜1400℃に加熱する。この時、サンプル1は石英サセプタ29の3本のピン31で支持されている。
【0037】
次に、例えばハロゲン赤外ランプのような溶融加熱源10を昇温させ、発生した赤外光を例えば金メッキされた楕円ミラー11により帯状に集光させ、薄膜半導体4を帯状に加熱、溶融させる。ここで天板27に固定された溶融加熱源10、楕円ミラー11を図中の矢印の方向に走査させることにより、第1絶縁膜3上に形成された薄膜半導体4は順次、溶融、再結晶化される。この再結晶化プロセスで、結晶粒径が数百Åの薄膜半導体4の未再結晶化部7bを数mm〜数cmオーダーまで粒径拡大させることにより、優れた結晶の再結晶化部7aの薄膜半導体4が得られる。
【0038】
この実施の形態における天板27の走査は、ACサーボモータ24を駆動装置とするボールネジ26による送り機構で、ガイドレール28上の転25を回転させることによって実現される。さらに、例えばACサーボモータ24に送信するパルスを制御しているモータコントローラ23のプログラムを変更することで、走査速度パターンを容易に変更できる。
【0039】
また図1では、溶融部6を観察するための、楕円ミラー11の側面に設けた覗き穴13、この覗き穴13を介したフィルタ14およびレンズ15、ミラー16、CCDカメラ17、から構成される観察機構(観察手段)を示した。この観察機構は、溶融再結晶化プロセスにおいて再結晶化される状態を観察することにより、結晶品質を直接コントロールし、高品質膜が得られるようにしたものである。具体的な機構は、薄膜半導体4の帯状の溶融部6と、溶融、再結晶化される未再結晶化部7bおよび再結晶化された再結晶化部7aとはそれぞれ液体と固体であるためその反射率が異なる。この反射率の差により帯状の溶融部6aをCCDカメラ17で観察することが可能となる。
【0040】
その結果、帯状の溶融部6をCRT18により映し出すことができ、さらに線幅測定器19で画像信号の処理を行うことにより帯状の溶融部6の線幅が計測される。計測された線幅は、P.I.D.制御器20に送られ、設定された線幅との比較により溶融加熱源10の出力に対する制御値が演算される。線幅が常に一定となるように演算された制御値が制御信号として溶融加熱源10の電力供給器21に送られ、均一な結晶品質を得ることができる。なお、P.I.D.制御器20および電力供給器21が溶融加熱源制御手段を構成する。
【0041】
また、溶融加熱源10にフィードバック制御をかける代わりに、P.I.D.制御器20で、計測された線幅と設定された線幅との比較からサーボモータ24に対する制御値の演算を行うようにすることもできる。線幅が設定された値となるように演算された制御値がサーボモータ24のモータコントローラ23に送られ、均一な結晶品質を得ることができる。この場合には、P.I.D.制御器20およびモータコントローラ23が走査制御手段を構成する。
【0042】
以下にこの発明の詳細を述べる。従来技術の説明でも触れたが、溶融加熱源10の走査速度と再結晶化される薄膜半導体4の結晶品質には相関があり、低走査速度で得られる結晶の品質は、高速の場合よりも高品質である。実際に実験を行った結果、例えば薄膜半導体4が3μm厚で、走査速度が0.1m/secの場合、結晶欠陥密度が1〜3×106cm-2であるのに対して、走査速度を1mm/sec以上にすると1桁以上欠陥密度が高くなった。
【0043】
一方、現在市販されている単結晶シリコンは、そのインゴット製造時に、種結晶(シード)をシリコン溶液に浸し、その結晶と同品質の結晶を成長させることにより得ている。この発明はこの点に鑑み、溶融再結晶化プロセス時に、シードとなる高品質領域を低走査速度で得た後、走査速度を上げることで凝固界面6aを介してシードの結晶性が伝達されるため、シード結晶と同等の結晶を高速で形成できるようにしたものである。
【0044】
上述した構造のサンプル1を使用した実際の実験では、走査速度0.1mm/secで数分間の溶融再結晶化プロセスにより優れた結晶品質の薄膜半導体を得た後、この薄膜半導体をシードとして走査速度をステップ状に1.0mm/secまで増加させたところ、前者と同等品質の結晶が数cmに渡り形成できることを確認した。
【0045】
さらに、広い面積に渡る結晶を得ようとする場合には、図3の(a)に示すように、シード効果の維持できる範囲内で走査速度を繰り返しステップ状に増減させることにより、均一で広い面積の優れた結晶品質の薄膜半導体4を得ることができる。太陽電池のような広い面積でかつ高スループットが要求されるデバイスにおいては、この方法が極めて有効である。
【0046】
また、シードは薄膜半導体4の再結晶化部7a(図1参照)を利用しているので、基板2の材質や形状を任意に選択できる利点も有する。例えば、基板2の形状を長方形にすることで、生産性の良いプロセスが実現できる。
【0047】
なお、図3の(a)の32で示した走査速度の変化はステップ状であるため変化が急激であるため、これに追従させて溶融加熱源10の制御を行うことが困難になり、制御が不安定になる場合がある。そこで溶融加熱源10の出力制御が不安定にならないように、例えば図3の(b)の33で示すように走査速度を徐々に変化させることにより、さらに安定して溶融再結晶化プロセスを実施することができる。
【0048】
上記の走査速度の変化は、予め指定された位置で走査速度が増減するようにモータコントローラ23のプログラムを組むことにより実現される。先に述べたように、この実施の形態で使用した装置には帯状の溶融部6を観察する観察機構が設けられており、レンズ15の倍率およびミラー16の角度を調整することにより、図4に示すように凝固界面6aの細部を観察できる。
【0049】
一般に、図4の(a)に示すように凝固界面6aが乱れることにより亜粒界7cも乱雑に発生し、結晶性を低下させる。すなわち、図4の(b)に示すように安定した凝固界面6aを実現することで、優れた結晶を得ることができる。実際に、図4の(b)のように低走査速度で整然としている凝固界面6aは、ステップ状に走査速度を増加させた場合、シード効果の維持できる範囲では安定しているが、この範囲を超えると乱れた形状になる。
【0050】
そこで、13〜17からなる上記観測機構、線幅測定器19およびP.I.D.制御器20により、上記溶融加熱源10へのフィードバックに加えて、凝固界面6aの形状を計測し、画像処理により乱れの程度を数値化し、その結果を図1の破線で示すようにモータコントローラ23にフィードバックし、ACサーボモータ24に送信するパルスを制御することで最適な走査速度を決定してもよい。
【0051】
なお、走査速度を繰り返して変化させることを述べたが、1回のみの変化でも有効な場合がある。溶融再結晶化プロセスの開始から数cmに渡る領域の結晶が最も低い品質であることが多い。従って、プロセス開始のみ低速度で走査した後、速度を増加させることでプロセス開始部分の結晶性低下を阻止できる。
【0052】
さらにこの実施の形態では溶融加熱源10、楕円ミラー11の光学系を走査する場合について述べたが、図1の23〜28をサンプル1側に設けて、サンプル1側を走査させるようにしてもよい。
【0053】
また、薄膜半導体4を溶融させるために楕円ミラー11により帯状に集光させた赤外光を用いたが、棒状のカーボンもしくはタングステンのような高融点材料を溶融加熱源とし、直接サンプル1に数mm程度まで接近させるかもしくは接触させてもよい。
【0054】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、薄膜半導体4の厚さが一定である場合について述べたが、更に高品質な結晶を得るに当たっては、溶融加熱源10の走査方向と同一方向に、薄膜半導体4の厚さを変化させておくことが有効である。実験によれば、薄膜半導体4の膜厚が薄くなる程、走査速度を早めることが欠陥密度の低減に有効であることが明らかになっている。
【0055】
すなわち図5に示すように、実施の形態1で走査速度を早めた領域の薄膜半導体4の膜厚をシード形成領域よりも薄くしておけば、より高速で高品質結晶領域の拡大を図ることが可能となる。例えば走査速度が0.1mm/secの領域では薄膜半導体4の膜厚を3μmとし、走査速度を1.0mm/secに増加させた領域では膜厚を1.0μmに薄膜化すればよい。
【0056】
実施の形態3.
上記実施の形態1において、基板2はシリコンであり、板厚は市販品の標準的な厚さ、例えばJEIDA規格の仕様にある6インチのシリコンウエハで625μm、SEMI規格の仕様である8インチで725μmとしたが、基板2の板厚および材質を変更することにより、さらに高品質な薄膜半導体を形成することができる。
【0057】
以下、この実施の形態を説明する。溶融加熱源10、楕円ミラー11の走査速度を例えば1.0mm/secで一定とする。この条件で、基板2の板厚を1.5mmあるいは2.0mmとしたときに薄膜半導体4の再結晶化部7aの結晶性は、基板2の板厚が625μmの場合よりも優れていた。結晶欠陥を顕在化させるSeccoエッチングによるE.P.D.(Etch Pit Density)評価および亜粒界間隔に対する基板2の板厚の関係を図6に示す。
【0058】
ここで、E.P.D.は、単位面積当たりの結晶欠陥密度を表し、より小さな値を示す結晶ほど高品質であるといえる。逆に、亜粒界間隔は、隣り合う亜粒界までの距離を表し、より大きい値を示す結晶ほど高品質な結晶である。基板2の板厚を厚くするときに薄膜半導体4の再結晶化部7aの結晶性が改善される理由として、帯状の溶融部6と再結晶化部7aの間における固液界面の温度勾配が暖化することおよび温度分布に対して外乱の影響を受けにくいことが挙げられる。
【0059】
また、基板2の板厚を厚くすることにより、溶融再結晶化処理過程で発生する基板2の塑性変形を抑える効果もある。処理回数に対する基板2の反り量の推移を図7に示す。ただし、このデータは、塑性変形の差異を調べることを目的とし、溶融加熱源10の出力を薄膜半導体4を溶融するために必要な出力の80%とし、同一サンプルに対して繰り返し熱処理を施したものである。なお、サンプル1の保持には、実施の形態1で述べたと同様のサンプル1を3点で支持する石英サセプタを使用した。
【0060】
さらに、基板2の材料として、これまでシリコンを用いた場合について説明したが、他の材料、例えば炭化シリコンであってもよい。実施の形態1の場合と同様にベース加熱源9を昇温し、サンプル1全体を、例えば1100〜1400℃に加熱した後、溶融加熱源10を昇温し発生した赤外光を楕円ミラー11により帯状に集光させ、薄膜半導体4を帯状におよそ1415℃まで加熱して溶融する。
【0061】
この処理における温度領域で、炭化シリコンの強度は十分に高いため、基板2の変形が発生しない。また、炭化シリコンの融点はシリコンに比べておよそ1100℃ほど高いため、ポリシリコン膜である薄膜半導体4を溶融するときに炭化シリコンである基板2の溶融が発生しない。そのため、溶融加熱源10の出力に対するマージンも広く、非常に安定して均一な結晶品質を得ることができる。また、炭化シリコンは薬品に対して耐久性が優れ、これにより自由度の高い薬品処理を施すことが可能となる。
【0062】
上記のように、基板2が塑性変形を生じないこと、溶融しないこと、あるいはこれらの両方によって、基板2を再利用できるプロセスも可能になる。一例として、薄膜太陽電池の製造工程を図8に示す。溶融再結晶化プロセスにより高品質な薄膜半導体4(再結晶化部7aに相当する)を得たサンプルを図8の(a)に示す。
【0063】
図8の(b)はシリコン酸化膜である第2絶縁膜5を例えば沸酸に浸漬して除去したサンプルで、図8の(c)は露出した薄膜半導体4上に例えば常圧CVDによってシリコン34を堆積させたサンプルを示す。
【0064】
さらに、例えば印刷技術もしくは写真製版技術と例えばKOH液による薬液処理等のエッチング技術の組み合わせにより、薄膜半導体4およびシリコン34に貫通孔35を設けたサンプルを図8の(d)に示す。このサンプルを例えば沸酸に浸漬させることによってシリコン酸化膜である第1絶縁膜3が除去され、薄膜半導体4とシリコン34からなる薄膜構造物36と基板2が分離される。図8の(e)はこのプロセスを模式的に表したものである。
【0065】
図8の(f)に分離された薄膜構造物36の平面図を示す。薄膜構造物36は、pn接合形成、電極形成などの工程を経て薄膜太陽電池になる。一方、基板2は、第1絶縁膜3、薄膜半導体4、第2絶縁膜5からなる薄膜多層構造を例えば減圧CVDなどを用いて再形成することによって再利用される。
【0066】
実施の形態4.
上記各実施の形態においては、サンプル1の周囲を石英のピン3点で保持していたが、基板2の塑性変形を抑制するため支持機構を変更しても良い。以下、この実施の形態を図9により説明する。この実施の形態の石英サセプタ37は図9の(a)に示される形状を有しており、石英枠リング30の内周に例えば12点の石英ピン31が均等に配置されている。図9の(b)は石英ピン31の側面図である。
【0067】
サンプル1の端を均等に多点保持することにより、処理過程で発生する基板2の塑性変形を抑えることができる。繰り返し処理による基板2の塑性変形量に対する3点保持と12点保持の比較を図10に示す。ここで、基板2の板厚は1.5mmであり、熱処理条件は実施の形態3と同様、溶融加熱源10の出力を薄膜半導体4を溶融するために必要な出力の80%とし、同一サンプルに対して繰り返し熱処理を行ったものである。
【0068】
さらに、離散的保持を発展させて、例えば全周支持あるいは全面支持のような連続的保持にしても良い。図11に、連続的保持のためのサセプタ形状の例をいくつか示す。図11の(a)は石英ピン31の代わりに石英リング38でサンプル1を全周保持するための石英サセプタ39、図11の(b)は例えば炭化シリコンの基板に座ぐり40aを設けてサンプル1を全面保持するための板状サセプタ40、図11の(c)はサンプル1の端を保持部41aで保持して全面保持するための板状サセプタ41を示す。
【0069】
なお、図11の(b)および(c)のようなサセプタ形状の場合、昇温に要する時間が長くなることが懸念されるが、例えば板厚が600μmの炭化シリコンでサンプル1を保持して、1100〜1400℃まで昇温するに必要な時間は直接加熱の場合とほぼ同じであり、処理能力が低下することはない。
【0070】
【発明の効果】
上記のように、この発明では、結晶形成材料を走査しながら加熱して溶融させ、溶融された領域を移動させながら連続的に再結晶化させる溶融再結晶化法による半導体結晶の製造方法において、溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成する低速移動再結晶化工程と、この低速移動再結晶化工程で得られた高品質の領域を種結晶として、溶融領域を高速で移動させて種結晶と同品質の領域を形成する高速移動再結晶化工程と、を備え、結晶品質が均一になるように溶融領域の移動速度を制御するようにしたので、高品質な半導体結晶を均一にかつ効率よく製造することができる半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0071】
また、低速移動再結晶化工程および高速移動再結晶化工程からなる製造工程を、結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で、繰り返して行うようにしたので、大面積にわたって高品質な半導体結晶を製造することができる半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0072】
また、低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、溶融領域の移動速度がステップ状に変化するようにしたので、理想により近い品質の向上と生産性の向上を両立させた半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0073】
また、低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、溶融領域の移動速度が徐々に変化するようにしたので、走査および溶融加熱源の制御が容易になると共に過渡領域の結晶の品質が向上した半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0074】
また、溶融領域の移動速度を、この溶融領域の光学的情報に基づきながら結晶品質が均一になるように変化させるようにしたので、さらに高品質の結晶が得られる半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0075】
また、結晶形成材料を、低速結晶形成工程が施される部分に対して高速結晶形成工程の部分を薄くしたので、さらに高品質な結晶をより効率良く製造可能な半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0076】
また、結晶形成材料がシリコンであるので、得られた結晶を太陽電池を含め、幅広く製品に応用できる半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0077】
また、絶縁膜を介して結晶形成材料が形成された基板をシリコンとしたので、入手が容易でコストが低減でき、かつ厚みを厚くしたことにより結晶形成材料を安定した状態に保持でき、また基板の反りが極めて少なく、より高品質な結晶が得られる半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0078】
また、絶縁膜を介して結晶形成材料が形成された基板を結晶形成材料よりも融点が高いものとしたので、基板の溶融を避けることができ、歩留まりが向上し、より生産効率の良い半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0079】
また、基板を薬品に対して耐久性の優れた炭化シリコンで構成したので、自由度の高い薬品処理を施すことが可能な半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0080】
また、溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で結晶形成材料を含むサンプルを3点以上の点で支持するようにしたので、効率良く加熱が可能な半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0081】
また、溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で結晶形成材料を含むサンプルを周縁を線接触で全周支持するようにしたので、サンプルの塑性変形をさらに抑えた半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0082】
また、溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で結晶形成材料を含むサンプルを薄い炭化シリコンからなる支持手段で面接触で全面支持するようにしたので、加熱の効率を損なうことなく、さらにサンプルの塑性変形を抑えた半導体結晶の製造方法を提供できる等の効果が得られる。
【0083】
また、結晶形成材料を部分的に加熱、溶融させる溶融加熱源と、結晶形成材料の溶融状態を光学的情報として得る観察手段と、観察手段の観察結果に基づいて溶融加熱源の出力を制御する溶融加熱源制御手段と、結晶形成材料の溶融領域が順に移動して連続的に再結晶化されるように上記溶融加熱源および結晶形成材料の一方を移動させる走査手段と、溶融領域の移動速度を低速と高速で変化させる走査制御手段と、を備え、溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成し、この高品質領域を種結晶として溶融領域を高速で移動させて種結晶と同品質の領域を形成する装置としたので、高品質な半導体結晶を均一にかつ効率よく製造することができる半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0084】
また、走査制御手段が、結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で溶融領域の低速移動と高速移動を繰り返して切り換えるように制御するようにしたので、大面積にわたって高品質な半導体結晶を製造することができる半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0085】
また、走査制御手段が、溶融領域の移動速度がステップ状に変化するように制御するので、理想により近い品質の向上と生産性の向上を両立させた半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0086】
また、走査制御手段が、溶融領域の移動速度が徐々に変化するように制御するので、走査および溶融加熱源の制御が容易になると共に過渡領域の結晶の品質が向上した半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0087】
また、走査制御手段が、溶融領域の移動速度を、観察手段の光学的情報に基づきながら、結晶品質が均一になるように制御するので、さらに高品質の結晶が得られる半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0088】
また、結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、支持手段をサンプルを点で支持する3つ以上のピンと、これらのピンを連結するサンプルの周囲に沿って延びる枠部で構成したので、効率良く加熱が可能な半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0089】
また、結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、支持手段をサンプルの周縁を線接触で全周支持するもので構成したので、サンプルの塑性変形をさらに抑えた半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0090】
また、支持手段を石英および炭化シリコンのいずれかで構成したので、耐熱性および強度に優れた支持機構の半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0091】
また、結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の溶融加熱源と反対側から結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、支持手段をサンプルを面接触で全面支持する座ぐりを設けた炭化シリコンで形成された薄い板状サセプタで構成したので、加熱の効率を損なうことなくさらにサンプルの塑性変形を抑え、かつ座ぐりによりサンプルを安定に支持することのできる半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【0092】
また、板状サセプタが結晶形成材料の周縁を保持する保持部をさらに設けているので、サンプルをさらに安定に支持することのできる半導体結晶の製造装置を提供できる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による半導体結晶の製造装置の構成を示す図である。
【図2】 図1の装置のサンプルの保持方法を示す図である。
【図3】 図1の装置の走査方法を示す図である。
【図4】 図1の装置の観察機構による溶融状態の観察動作を説明するための図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による半導体結晶の製造装置でのサンプルの構成と走査との関係を説明するための図である。
【図6】 この発明の実施の形態3における基板厚と結晶品質の相関関係を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3における処理回数と反り量の相関関係を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3における基板再利用可能なプロセスの一例を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4におけるサンプルを均等に多点保持するためのサセプタの一例を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による多点保持の効果を表す処理回数と反り量の関係を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4によるサンプルを全周あるいは全面保持するためのサセプタの一例を示す図である。
【図12】 従来の半導体結晶の製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 サンプル、2 基板、3 第1絶縁膜、4 薄膜半導体、5 第2絶縁膜、6 溶融部、6a 凝固界面、7a 再結晶化部、7b 未再結晶化部、7c亜粒界、9 ベース加熱源、10 溶融加熱源、11 楕円ミラー、12 石英チャンバ、13 覗き穴、14 フィルタ、15 レンズ、16 ミラー、17 CCDカメラ、18 CRT、19 線幅測定器、20 P.I.D.制御器、21 電力供給器、23 モータコントローラ、24 ACサーボモータ、25 転、26 ボールネジ、27 天板、28 ガイドレール、29,37,39 石英サセプタ、30 石英枠リング、31 石英ピン、34 シリコン、35 貫通孔、36 薄膜構造物、38 石英リング、40,41 板状サセプタ、40a 座ぐり、41a 保持部。

Claims (21)

  1. 結晶形成材料を走査しながら加熱して溶融させ、溶融された領域を移動させながら連続的に再結晶化させる溶融再結晶化法による半導体結晶の製造方法において、
    上記溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成する低速移動再結晶化工程と、
    この低速移動再結晶化工程で得られた高品質の領域を種結晶として、上記溶融領域を高速で移動させて上記種結晶と同品質の領域を形成する高速移動再結晶化工程と、
    を備え、
    上記結晶形成材料を、上記低速移動再結晶化工程が施される部分に対して上記高速移動再結晶化工程の部分を薄くし、
    観察手段で観察した帯状の溶融部の線幅が常に一定になるように溶融領域の移動速度を制御して均一な結晶品質を得ることを特徴とする半導体結晶の製造方法。
  2. 上記低速移動再結晶化工程および高速移動再結晶化工程からなる製造工程を、上記結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で、繰り返して行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体結晶の製造方法。
  3. 上記低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、上記溶融領域の移動速度がステップ状に変化するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体結晶の製造方法。
  4. 上記低速移動再結晶化工程と高速移動再結晶化工程との間において、上記溶融領域の移動速度が徐々に変化するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体結晶の製造方法。
  5. 上記溶融領域の移動速度を、この溶融領域の光学的情報に基づきながら結晶品質が均一になるように変化させることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  6. 上記結晶形成材料がシリコンであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  7. 絶縁膜を介して上記結晶形成材料が形成された基板が上記結晶形成材料よりも融点が高いことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  8. 上記基板が炭化シリコンからなることを特徴とする請求項に記載の半導体結晶の製造方法。
  9. 上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを3点以上の点で支持することを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  10. 上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを周縁を線接触で全周支持することを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  11. 上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱すると共に、これと同じ側で上記結晶形成材料を含むサンプルを薄い炭化シリコンからなる支持手段で面接触で全面支持することを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造方法。
  12. 結晶形成材料を部分的に加熱、溶融させる溶融加熱源と、
    上記結晶形成材料の溶融状態を光学的情報として得る観察手段と、
    上記観察手段で観察した帯状の溶融部の線幅が常に一定になるように上記溶融加熱源の出力を制御する溶融加熱源制御手段と、
    上記結晶形成材料の溶融領域が順に移動して連続的に再結晶化されるように上記溶融加熱源および結晶形成材料の一方を移動させる走査手段と、
    上記溶融領域の移動速度を低速と高速で変化させる走査制御手段と、
    を備え、上記結晶形成材料が、低速で走査する部分に対して高速で走査する部分が薄くされており、上記溶融領域を低速で移動させて高品質の領域を形成し、この高品質領域を種結晶として上記溶融領域を高速で移動させて種結晶と同品質の領域を形成するようにしたことを特徴とする半導体結晶の製造装置。
  13. 上記走査制御手段が、上記結晶形成材料の再結晶化させる領域の範囲で上記溶融領域の低速移動と高速移動を繰り返して切り換えるように制御することを特徴とする請求項12に記載の半導体結晶の製造装置。
  14. 上記走査制御手段が、上記溶融領域の移動速度がステップ状に変化するように制御することを特徴とする請求項12または13に記載の半導体結晶の製造装置。
  15. 上記走査制御手段が、上記熔融領域の移動速度が徐々に変化するように制御することを特徴とする請求項12または13に記載の半導体結晶の製造装置。
  16. 上記走査制御手段が、上記溶融領域の移動速度を、上記観察手段の光学的情報に基づきながら、結晶品質が均一になるように制御することを特徴とする請求項12から15までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造装置。
  17. 上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルを点で支持する3つ以上のピンと、これらのピンを連結する上記サンプルの周囲に沿って延びる枠部からなることを特徴とする請求項12から16までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造装置。
  18. 上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルの周縁を線接触で全周支持するものからなることを特徴とする請求項12から16までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造装置。
  19. 上記支持手段が石英および炭化シリコンのいずれかからなることを特徴とする請求項17または18に記載の半導体結晶の製造装置。
  20. 上記結晶形成材料を含むサンプルを支持する支持手段と、この支持手段の上記溶融加熱源と反対側から上記結晶形成材料を含むサンプル全体を融点以下で加熱するベース加熱源と、をさらに備え、上記支持手段が上記サンプルを面接触で全面支持する座ぐりを設けた炭化シリコンで形成された薄い板状サセプタからなることを特徴とする請求項12から16までのいずれか1項に記載の半導体結晶の製造装置。
  21. 上記板状サセプタが上記結晶形成材料の周縁を保持する保持部をさらに設けたことを特徴とする請求項20に記載の半導体結晶の製造装置。
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