JP3905049B2 - Antistatic agent for polycarbonate and antistatic polycarbonate resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリカーボネートに優れた帯電防止性を付与することができるホスホニウム塩系帯電防止剤およびこれを含有する耐衝撃性および透明性に優れた帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性、透明性に優れており、電気/電子、光学、建材、医療、食品、車両等の各分野において幅広く使用されている。しかし、ポリカーボネート樹脂から得られた製品は静電気が帯電しやすく、埃や異物の付着といった問題や静電気に伴う障害発生の可能性もあり、帯電防止性能の付与を求められていた。
【0003】
帯電防止性能を付与するために、導電性カーボンブラックやカーボンファイバーをポリカーボネート樹脂に配合することが行われている。しかし、これらは黒色を呈しているため、得られた帯電防止性ポリカーボネート樹脂の色調が黒色に限定されてしまったり、他の色への着色が困難であるため結局その使用範囲が極めて限られたものになってしまうといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
また、黒色以外の用途には一般にアルカンスルホネートの金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等が帯電防止剤として使用されていたが、これらをポリカーボネート樹脂に配合すると色調が白色不透明になり、しかもポリカーボネート樹脂の分解が生じやすくなることから耐衝撃性等の重要な特性を大きく損ねることも少なくなかった。
【0005】
特に光ディスクのカートリッジ等の事務機器の外装部品では、透明で内部の様子が十分に視認できることが求められ、また誤って落下させた場合にも破損しないような十分な耐衝撃性を有することも併せて求められていた。
【0006】
しかし、従来の帯電防止剤ではこのような透明性と耐衝撃性の両者を具備した帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物を得ることが困難であった。本発明は、ポリカーボネート樹脂に優れた帯電防止性を付与することができる新規な帯電防止剤およびこれを含有する耐衝撃性および透明性に優れた帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の問題点に鑑み鋭意研究した結果、ポリカーボネート樹脂に対し帯電防止剤として特定のホスホニウム塩を配合することにより、上記の問題点を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、特定のホスホニウム塩を有効成分として含有することを特徴とするポリカーボネート用帯電防止剤を提供することにあり、前記ホスホニウム塩はトリn−ブチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素、トリn−ブチルn−ドデシルホスホニウム4フッ化ホウ素及びトリオクチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素から選択される1種または2種以上である。
【0010】
また、本発明は、前記ポリカーボネート用帯電防止剤を配合してなることを特徴とする帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することにあり、かかる帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂100重量部あたり、前記ポリカーボネート用帯電防止剤0.1〜7重量部を配合してなることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0015】
本発明のホスホニウム塩は1種または2種以上で用いられ、トリn−ブチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素、トリn−ブチルn−ドデシルホスホニウム4フッ化ホウ素及びトリオクチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素から選択される。
【0016】
本発明のポリカーボネート用帯電防止剤は、他の帯電防止剤と併用することができる。併用することが他の帯電防止剤としては、特に限定はなく、広く公知のものを使用することができ、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アンモニウム塩、他のホスホニウム塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物は、特定のホスホニウム塩を配合してなるものである。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造された芳香族ポリカーボネート樹脂が挙げられる。
【0018】
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。
【0019】
これらは、単独または2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
【0020】
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
【0021】
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
【0022】
本発明の特定のホスホニウム塩を有効成分として含有する帯電防止剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂100重量部あたり、0.1〜7重量部が好ましい。配合量が0.1重量部未満では帯電防止性に劣る場合があり、また7重量部を超えると耐衝撃性、透明性が低下する場合がある。より好ましくは、2〜5重量部の範囲である。
【0023】
ポリカーボネート樹脂とホスホニウム塩の混合方法ならびに混合順序には特に制限はなく、公知の混合機、例えば、タンブラー、リボンブレンダー、高速ミキサー等により混合し、その後一軸もしくは二軸押出機により溶融混練して行うことができる。
【0024】
さらに、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、公知の添加剤、例えば、熱安定剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤、染顔料等の添加剤を配合しても良い。
【0025】
【実施例】
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に制限されるものではない。尚、「部」、「%」は断りの無い限り、重量基準に基づく。
【0026】
(実施例1)
ビスフェノールAとホスゲンとから合成されたポリカーボネート樹脂(住友ダウ社製カリバー200−10、粘度平均分子量22000)100部および帯電防止剤(以下、帯電防止剤▲1▼と略記)としてトリブチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素を2部、タンブラーで混合した後、単軸押出機(田辺製作所社製VS−40)により250℃の温度にて溶融混練しペレットを得た。得られたペレットを用いて、射出成形機(東芝機械製IS100)を使用し、シリンダーの設定温度280℃にて各種試験片を作成し、それぞれの試験に供した。試験結果を表1に示す。
【0027】
尚、試験方法は以下のとおりである。
ノッチ付アイゾット衝撃強度:
23℃における、1/8インチ厚のノッチ付アイゾット衝撃強度をASTMD256に準拠して測定した。50kgcm/cm以上を合格とした。
全光線透過率:
ASTM D1003に準拠して測定した。80%以上を合格とした。
イエローネスインデックス(YI):
ASTM D−1925に準拠して測定した。8以下を合格とした。
メルトフローレート(MFR):
ASTM D−1238に準じて測定した。50g/10min以下を合格とした。
表面抵抗値:
70x40x3mmの平板を射出成形にて作成し、以下の条件にて測定を行った。
平板試験片を23℃、55%相対湿度の条件で24時間状態調節した後、
表面抵抗計(東亜電波工業社製SME−8311)を使用し、測定電圧500V、サンプリング時間30秒の条件で表面抵抗値を測定した。
表面抵抗値が1013Ωレベル以下を合格とした。
【0028】
(実施例2、3および4)
帯電防止剤▲1▼の配合量を表1に示すとおり変える以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、各種ペレットを得た。得られた各種ペレットを用いて、実施例1と同様に試験片を作成し、各種の試験を行った。結果を表1に示す。
【0029】
(実施例5、6および7)
帯電防止剤の種類を表1に示すとおり変える以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、各種ペレットを得た。得られた各種ペレットを用いて、実施例1と同様に試験片を作成し、各種の試験を行った。結果を表1に示す。
【0030】
(比較例1〜3)
帯電防止剤の種類を表1に示すとおり変える以外は、全て実施例1と同様の操作を行い、各種ペレットを得た。得られた各種ペレットならびに比較例1においては帯電防止剤を配合しなかったペレットを用いて、実施例1と同様に試験片を作成し、各種の試験を行った。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
表1 配合処方と評価結果
帯電防止剤1:トリn−ブチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素
帯電防止剤2:トリn−ブチルn−ドデシルホスホニウム4フッ化ホウ素
帯電防止剤3:トリオクチルn−ヘキサデシルホスホニウム4フッ化ホウ素
帯電防止剤4:アルカンスルホネートのナトリウム塩
帯電防止剤5:ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩
【0032】
実施例1〜7は、いずれも本発明の帯電防止剤を使用したケースであり、表面抵抗値をはじめとする必要な性能は全て要求されるレベルを満足している。一方、比較例1は帯電防止剤が全く配合されないケースであり、この場合は当然ながら表面抵抗値は要求レベルを満足しなかった。比較例2および3は、帯電防止剤に公知のアルカンスルホネートのナトリウム塩(比較例2)やドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩(比較例3)を配合したケースである。いずれも表面抵抗値は問題ないレベルであるが、光線透過率が大きく低下し、かつ強度的にも要求レベルを満足せず、MFR値に代表される熱的にも不安定となる結果となった。
【0033】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明のポリカーボネート用帯電防止剤は、ポリカーボネートに優れた帯電防止性を付与することができ、また、本発明の帯電防止性ポリカーボネート樹脂組成物は帯電防止性のみならず耐衝撃性および透明性に優れており、とりわけ透明性が要求される用途に好適に使用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a phosphonium salt-based antistatic agent capable of imparting excellent antistatic properties to polycarbonate, and an antistatic polycarbonate resin composition containing the same and having excellent impact resistance and transparency.
[0002]
[Prior art]
Polycarbonate resins are excellent in impact resistance, heat resistance, and transparency, and are widely used in various fields such as electric / electronic, optical, building materials, medical, food, and vehicles. However, products obtained from polycarbonate resin are easily charged with static electricity, and there is a possibility of dust and foreign matter adhering to the surface and failure due to static electricity.
[0003]
In order to impart antistatic performance, conductive carbon black or carbon fiber is blended in a polycarbonate resin. However, since these are black, the color tone of the obtained antistatic polycarbonate resin is limited to black, or it is difficult to color other colors, so the range of use is extremely limited after all. There was a problem of becoming a thing.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
For applications other than black, alkane sulfonate metal salts, alkylbenzene sulfonates, etc. were generally used as antistatic agents, but when these were added to the polycarbonate resin, the color tone became white and opaque, and the polycarbonate resin was decomposed. Therefore, important characteristics such as impact resistance are often greatly impaired.
[0005]
In particular, exterior parts of office equipment such as optical disk cartridges are required to be transparent and have a sufficiently visible inside, and also have sufficient impact resistance so that they will not be damaged if accidentally dropped. It was sought after.
[0006]
However, it has been difficult to obtain an antistatic polycarbonate resin composition having both such transparency and impact resistance with conventional antistatic agents. An object of the present invention is to provide a novel antistatic agent capable of imparting excellent antistatic properties to a polycarbonate resin, and an antistatic polycarbonate resin composition excellent in impact resistance and transparency containing the same. And
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research in view of the above-mentioned problems, the present inventors have found that the above problems can be solved by blending a specific phosphonium salt as an antistatic agent with respect to the polycarbonate resin, thereby completing the present invention. It came to.
[0008]
That is, the present invention is to provide an antistatic agent for polycarbonate, which contains a specific phosphonium salt as an active ingredient, and the phosphonium salt is tri-n-butyl n-hexadecylphosphonium tetrafluoride. , Tri-n-butyl n-dodecylphosphonium tetrafluoride and trioctyl n-hexadecylphosphonium tetrafluoride.
[0010]
Another object of the present invention is to provide an antistatic polycarbonate resin composition comprising the above-mentioned antistatic agent for polycarbonate, and the antistatic polycarbonate resin composition has a polycarbonate resin weight of 100%. It is preferable to blend 0.1 to 7 parts by weight of the antistatic agent for polycarbonate per part.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
[0015]
The phosphonium salt of this invention is used by 1 type (s) or 2 or more types, Tri n-butyl n-hexadecyl phosphonium tetrafluoride, tri n-butyl n-dodecyl phosphonium tetrafluoride, and trioctyl n-hexadecyl phosphonium 4 Selected from boron fluoride.
[0016]
The antistatic agent for polycarbonate of the present invention can be used in combination with other antistatic agents. Other antistatic agents that can be used in combination are not particularly limited, and widely known ones can be used. Examples thereof include alkylsulfonates, alkylbenzenesulfonates, ammonium salts, and other phosphonium salts. However, it is not limited to these.
[0017]
The antistatic polycarbonate resin composition of the present invention comprises a specific phosphonium salt.
The polycarbonate resin used in the present invention is a polymer obtained by a phosgene method in which various dihydroxydiaryl compounds and phosgene are reacted, or a transesterification method in which a dihydroxydiaryl compound and a carbonate such as diphenyl carbonate are reacted. A typical example is an aromatic polycarbonate resin produced from 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane (bisphenol A).
[0018]
Examples of the dihydroxydiaryl compound include bisphenol 4-, bis (4-hydroxyphenyl) methane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) ethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) butane, 2, 2-bis (4-hydroxyphenyl) octane, bis (4-hydroxyphenyl) phenylmethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl-3-methylphenyl) propane, 1,1-bis (4-hydroxy-3) -Tert-butylphenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxy-3-bromophenyl) propane, 2,2-bis (4-hydroxy-3,5-dibromophenyl) propane, 2,2-bis ( Bis (hydroxyaryl) alkanes such as 4-hydroxy-3,5-dichlorophenyl) propane, 1,1- (4-hydroxyphenyl) cyclopentane, bis (hydroxyaryl) cycloalkanes such as 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane, 4,4'-dihydroxydiphenyl ether, 4,4'-dihydroxy-3 Dihydroxy diaryl ethers such as 3,3'-dimethyldiphenyl ether, dihydroxy diaryl sulfides such as 4,4'-dihydroxydiphenyl sulfide, 4,4'-dihydroxydiphenyl sulfoxide, 4,4'-dihydroxy-3,3 ' Dihydroxy diaryl sulfoxides such as dimethyldiphenyl sulfoxide, dihydroxy diary such as 4,4'-dihydroxydiphenyl sulfone, 4,4'-dihydroxy-3,3'-dimethyldiphenyl sulfone Sulfone, and the like.
[0019]
These are used individually or in mixture of 2 or more types. In addition to these, piperazine, dipiperidyl hydroquinone, resorcin, 4,4'-dihydroxydiphenyl, and the like may be mixed and used.
[0020]
Furthermore, the above dihydroxyaryl compound and a trivalent or higher phenol compound as shown below may be used in combination. Trihydric or higher phenols include phloroglucin, 4,6-dimethyl-2,4,6-tri- (4-hydroxyphenyl) -heptene, 2,4,6-dimethyl-2,4,6-tri- (4 -Hydroxyphenyl) -heptane, 1,3,5-tri- (4-hydroxyphenyl) -benzol, 1,1,1-tri- (4-hydroxyphenyl) -ethane and 2,2-bis- [4 4- (4,4'-dihydroxydiphenyl) -cyclohexyl] -propane and the like.
[0021]
The viscosity average molecular weight of the polycarbonate resin is usually 10,000 to 100,000, preferably 15,000 to 35,000. In producing such a polycarbonate resin, a molecular weight regulator, a catalyst and the like can be used as necessary.
[0022]
The blending amount of the antistatic agent containing the specific phosphonium salt of the present invention as an active ingredient is preferably 0.1 to 7 parts by weight per 100 parts by weight of the polycarbonate resin. When the blending amount is less than 0.1 parts by weight, the antistatic property may be inferior, and when it exceeds 7 parts by weight, impact resistance and transparency may be deteriorated. More preferably, it is in the range of 2 to 5 parts by weight.
[0023]
The mixing method and mixing order of the polycarbonate resin and the phosphonium salt are not particularly limited, and are mixed by a known mixer such as a tumbler, ribbon blender, high-speed mixer, etc., and then melt-kneaded by a single or twin screw extruder. be able to.
[0024]
Furthermore, known additives such as heat stabilizers, mold release agents, ultraviolet absorbers, flame retardants, and dyes / pigments may be blended as needed, as long as the effects of the present invention are not impaired. .
[0025]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples. “Parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified.
[0026]
Example 1
100 parts of a polycarbonate resin synthesized from bisphenol A and phosgene (Sumitomo Dow Caliber 200-10, viscosity average molecular weight 22000) and tributyl n-hexadecyl as an antistatic agent (hereinafter abbreviated as antistatic agent (1)) After mixing 2 parts of phosphonium tetrafluoride with a tumbler, the mixture was melt kneaded at a temperature of 250 ° C. with a single screw extruder (VS-40 manufactured by Tanabe Seisakusho) to obtain pellets. Using the obtained pellets, an injection molding machine (IS100 manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd.) was used, and various test pieces were prepared at a cylinder setting temperature of 280 ° C. and subjected to each test. The test results are shown in Table 1.
[0027]
The test method is as follows.
Notched Izod impact strength:
The 1/8 inch thick notched Izod impact strength at 23 ° C. was measured according to ASTM D256. 50 kgcm / cm or more was accepted.
Total light transmittance:
Measured according to ASTM D1003. 80% or more was accepted.
Yellowness index (YI):
Measured according to ASTM D-1925. A score of 8 or less was accepted.
Melt flow rate (MFR):
Measured according to ASTM D-1238. 50 g / 10 min or less was accepted.
Surface resistance value:
A 70 × 40 × 3 mm flat plate was prepared by injection molding and measured under the following conditions.
After conditioning the flat specimen for 24 hours at 23 ° C. and 55% relative humidity,
Using a surface resistance meter (SME-8311 manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.), the surface resistance value was measured under the conditions of a measurement voltage of 500 V and a sampling time of 30 seconds.
A surface resistance value of 10 13 Ω or lower was regarded as acceptable.
[0028]
(Examples 2, 3 and 4)
Except for changing the blending amount of the antistatic agent (1) as shown in Table 1, all the same operations as in Example 1 were carried out to obtain various pellets. Using the various pellets obtained, test pieces were prepared in the same manner as in Example 1, and various tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0029]
(Examples 5, 6 and 7)
Except changing the kind of antistatic agent as shown in Table 1, all the same operations as Example 1 were performed, and various pellets were obtained. Using the various pellets obtained, test pieces were prepared in the same manner as in Example 1, and various tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0030]
(Comparative Examples 1-3)
Except changing the kind of antistatic agent as shown in Table 1, all the same operations as Example 1 were performed, and various pellets were obtained. Using the obtained various pellets and the pellets in which no antistatic agent was blended in Comparative Example 1, test pieces were prepared in the same manner as in Example 1 and various tests were performed. The results are shown in Table 1.
[0031]
[Table 1]
Table 1 Formulation and evaluation results
Antistatic agent 1: tri n- butyl n- hexadecyl phosphonium boron tetrafluoride antistatic agent 2: tri n- butyl n- dodecyl phosphonium boron tetrafluoride antistatic agent 3: trioctyl n- hexadecyl phosphonium boron tetrafluoride Antistatic agent 4 : Sodium salt of alkanesulfonate Antistatic agent 5 : Sodium salt of dodecylbenzenesulfonic acid
Examples 1 to 7 are cases in which the antistatic agent of the present invention is used, and all necessary performances including the surface resistance value satisfy the required level. On the other hand, Comparative Example 1 is a case where no antistatic agent is blended. In this case, the surface resistance value naturally did not satisfy the required level. Comparative Examples 2 and 3 are cases where a known sodium salt of alkanesulfonate (Comparative Example 2) or sodium salt of dodecylbenzenesulfonic acid (Comparative Example 3) was blended with the antistatic agent. In either case, the surface resistance value is at a level where there is no problem, but the light transmittance is greatly reduced, the required level is not satisfied in terms of strength, and the result is that the surface becomes unstable thermally as represented by the MFR value. It was.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, the antistatic agent for polycarbonate of the present invention can impart excellent antistatic properties to the polycarbonate, and the antistatic polycarbonate resin composition of the present invention has not only antistatic properties but also impact resistance. In addition, it is excellent in transparency, and can be suitably used especially for applications requiring transparency.
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