JP3898163B2 - 有機発光表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自発光型の表示装置に係り、特に有機発光素子を用いた有機発光表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機発光表示装置を構成する有機発光素子は、該有機発光素子の発光前面に半透明反射鏡を設置し往復する光の光学的長さが所望の発光波長の数倍になる共振器(微小共振器)にすることにより、発光スペクトルを単色化し、同時に発光ピーク強度をエンハンスすることが可能である(「特許文献1」)。また、共振器構造に関係した物性については「非特許文献1」に詳説されている。
【0003】
図9は上部発光取り出し構造の有機発光表示装置の代表的な構造を説明する模式断面図である。図中、参照符号101は絶縁基板(以下、単に基板と称する)であり、この基板101上に第1電極である金属電極兼全反射鏡102を有し、この上に有機材料からなるホール注入層と発光層および電子注入層からなる有機薄膜(有機発光層とも称する)103が形成され、さらに第2電極である複数(ここでは3個)の透明電極104が積層されている。各透明電極104は図示しないアクティブ素子(薄膜トランジスタ等)で個別に駆動される画素単位を構成する。
【0004】
有機薄膜103の上方には、該有機薄膜103を覆って外部環境からの湿気やガスの影響を遮断すると共に表示面を形成する透明封止板106がスペーサ107で有機薄膜103に対して所定の空隙105をもって配置されている。有機薄膜103の発光光は透明封止板106から出射して表示を形成する。このような上部発光取り出し構造の有機発光装置では、有機発光層を構成する有機薄膜103を保護する透明板である透明封止板106が該有機薄膜103の膜面上方に十分な距離だけ離されて設置されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−213174号公報
【非特許文献1】
T. Nakayama: "Organic luminescent devices with a microcavity structure", included in "Organic electroluminescent materials and devices ", edited by S. Miyata, published by Gorden & Breach Science Publisher (1997)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の共振器構造有りの有機発光表示装置においては、この有機薄膜を保護する透明封止板は共振器の構成体としては利用されていなかった。また、有機薄膜103の発光光の一部は透明封止板106の内面および外面とでそれぞれ約5%程度反射して戻る反射光Lr1,Lr2を有し、表示のための光Lmの光量はこれらの反射光により損失され、表示面の輝度向上を低下させる原因となっている。本発明の目的は、透明封止板を共振器の構成体としては利用することによって有機薄膜の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、有機薄膜の保護用の透明封止板の光透過・反射機能を利用して発光素子である有機薄膜と一体の微小な共振器を構成する点に特徴を有する。すなわち、本発明は、有機薄膜を保護する部分反射機能を有する透明封止板を透過して直接上部に出る直接出力光と、該透明封止板の反射により一度素子側に戻る光を有機薄膜の下部にある基板側に設けられた金属電極兼全反射鏡等の反射膜で反射させ、上記直接出力光とは別光路で透明封止板の上部に光を出射させる構造とした。
【0008】
別光路を経て上部より出力される光(別光路光)と直接出力光との間で干渉が生じる構造が必要要件である。そのためには直接出力光と別光路光との光路および反射により生じる光路長シフト相当分の光学的長さの差の総和が、有機薄膜の発光波長の整数倍(および可干渉な作成誤差の範囲内)であることが必要である。
【0009】
仮に、基板側反射板(金属電極兼全反射鏡)にアルミニウム等を用い、基板上の有機発光素子(有機薄膜)の最上部の設ける第2の電極を透明電極ITO(Indium Tin Oxide)とし、この透明電極ITOの上部に空隙(減圧ガスなどを封入)を設けるとすると、金属電極兼全反射鏡上の反射時に光の位相が1/2波長分シフトするので、該金属電極兼全反射鏡の反射面から透明電極ITOの最上部までの光学的長さは、所望の共振波長の1/4、3/4、1、(2n−1)/4倍の何れかであることが必要となる。なお、nは自然数である。また、透明電極ITOの上部にある空隙にITOより屈折率の大きい媒体を入れた場合は、そこでの反射でも光の位相が1/2波長分シフトするので、2/4、4/4、1、2n/4倍の何れかであることが必要になる。
【0010】
さらに、基板側の有機発光素子である透明電極の上面と空隙との界面での反射と、空隙と有機薄膜保護用の透明封止板の表面との界面の反射が干渉により所望の波長の反射を果たす為には、透明電極−空隙−空隙(減圧ガスなど)−有機薄膜保護用の透明封止板の各屈折率の大小関係が大−小−大(または、小−大−小)の関係を満たすときは、空隙の光学的長さが所望の共振波長の1/4、3/4、1、(2n−1)/4倍の何れかであることが必要となる。また、小−中−大の関係の時は2/4、4/4、1、2n/4倍の何れかである。
【0011】
有機薄膜保護用の透明封止板の表面構造のみで十分な反射機能を付与し、透明電極上面での反射がその反射強度に対して十分小さい場合は、基板側にある反射板(金属電極兼全反射鏡)から有機薄膜保護用の透明封止板の表面までの光学的長さが所望の波長に対応する共振器長であることが必要である。なお、基板側に有する素子構造(金属電極兼全反射鏡102、有機薄膜103、透明電極104)の最上部が透明電極104であるのは必要要件ではなく、透明電極104上方に透明材料を積層して基板側素子の最上部とすることができる。共振器構造の有機発光素子の発光原理と構成例は前記「非特許文献1」に詳説されている。共振器の光学的長さは、発光の角度依存性や発光素子を構成する有機薄膜等の膜厚を変えたサンプルとの比較などから検証できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による有機発光表示装置の第1実施例を説明する模式断面図である。図1において、透明基板101上に金属電極兼全反射鏡102として厚さ150nmのアルミニウム(Al)が形成され、その上に厚さ0.6nmのフッ化リチウム(LiF)をこの順で積層した積層膜が形成されている。また、有機薄膜103として厚さ50nmの電子輸送層ALQを、発光層として厚さ20nmのCBPにIr(ppy)3 を6体積%混入させた膜を、ホール注入層として厚さ40nmのα−NPDを形成してある。
【0013】
また、有機103の上層に 透明電極104として、厚さ110nmのITOが形成されている。上記有機薄膜を構成するALQの分子構造は「化1」に、CBPの分子構造は「化2」に、Ir(ppy)3 の分子構造は「化3」に示した。
【0014】
【化1】
【化2】
【化3】
【0015】
このとき、金属電極兼全反射鏡102の表面から基板に形成された積層膜構造の最上部までの光学的距離(光学的長さ)DはIr(ppy)3 の発光ピーク波長520nmの3/4倍になっている。ここで言う光学的長さとは、積層膜構造の厚さと屈折率の積である。
【0016】
この上部発光取り出し構造の有機発光表示装置においては、外部環境からの湿気やガスの影響を遮断する有機薄膜保護のために透明封止板106が設置されている。本実施例においては、この透明封止板106を有機薄膜103の発光波長の3/4倍の間隔である390nmの間隔を持つように、両者間にSiO2 からなるフィラー107(ビーズなど)を介在させて基板101と透明封止板106の間(基板間間隙)を減圧状態に維持して該基板101と透明封止板106を貼り合わせている。
【0017】
透明封止板106として、0.1mm厚のガラス板を用い、外気と基板間間隙との圧力差により該透明封止板が有機薄膜構造を有する基板101に対して一様な間隙を維持するように変形させて密着させる。これにより、透明電極104の最表面の当該基板に有する薄膜構造の内部方向に戻る反射光と透明封止板106の内面での反射光は波長520nmで可干渉となり、反射光を効率よく薄膜構造の内部に戻し、金属電極兼全反射鏡102との間で微小な共振器を構成することができる。なお、透明封止板106としては、上記したような減圧下で基板101の最表面の形状に倣うフレキシブルな材料が適しており、上記したガラス板の他、樹脂板なども採用できる。
【0018】
図2は本発明の実施例の効果を有機薄膜の発光スペクトルの差で従来技術と比較して示す説明図であり、横軸に発光波長(nm)を、縦軸に発光の強度(相対値)を取って示す。図2に示されたように、図1に示した本実施例の構造によれば、基板101と透明封止板106との間の間隔を約1mmで貼り付けた従来構造(前記図9の構造に相当)と比較して、共振が発生している390nmでの発光スペクトルの単色化とそのピーク強度の上昇が得られていることが分かる。このように、本実施例によれば、透明封止板106を共振器の構成体としては利用することによって有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0019】
図3は本発明による有機発光表示装置の第2実施例を説明する模式断面図である。図3に示した実施例では、図1で説明した本発明の第1実施例の構造に加えて、透明封止板106の内面に、膜厚の光学的長さが所望の発光波長の1/4倍になる膜厚で高屈折率薄膜109による反射層を形成した。この高屈折率薄膜109を設けることによって反射に寄与する面が増加し、基板101と透明封止板106の両基板間に形成される共振器の光閉じ込め効率を上げることができる。
【0020】
高屈折率薄膜109としては、酸化チタン、酸化ジルコニアなど、基板101より屈折率の高い薄膜を用いる。この高屈折率薄膜109の屈折率は高いほど反射率は向上する。また、この高屈折率薄膜109を低屈折率の薄膜と交互積層して形成することにより、反射率を上げることもできる(この原理に関しては、前掲の「非特許文献1」を参照されたい)。
【0021】
この高屈折率薄膜109による反射層形成により透明封止板106の内面での反射率が十分大きくなる。基板間間隙下面での反射の効果が重要でない程度に小さいと考えられるときは、透明封止板106の内面と金属電極兼全反射鏡102の間の距離を共振条件にとることが重要になり、透明封止板106の内面と基板101に形成された積層構造の最上面との距離は重要ではなくなる。
【0022】
また、図3の実施例に示したように、透明封止板106の上面に、所望の発光波長の透過を向上させると共に外部からの入射光の使用者への戻りを防止する機能を有する表面薄膜(表面コート薄膜)110を形成することもでき、この表面コート薄膜110を設けることで、さらに表示品質を向上することができる。本実施例によれば、透明封止板106を共振器の構成体としては利用することによっても、有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0023】
図4は本発明による有機発光表示装置の第3実施例を説明する模式断面図である。図4に示した実施例では、図3の実施例におけるフィラーに代えて、PIQなどを用いてパターニングしたスペーサ107を設け、基板101と透明封止板106の間の間隔を所定値に規制したものである。本実施例では、スペーサ107を基板101に有する有機薄膜103の上に形成したが、これに限るものではなく、透明封止板106の内面に形成してもよい。スペーサ107を透明封止板106の内面に形成することで、製造プロセス途上で有機薄膜103に及ぼされるダメージを軽減できる。本実施例によっても、透明封止板106を共振器の構成体としては利用することによっても、有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0024】
図5は本発明による有機発光表示装置の第4実施例を説明する模式断面図である。本実施例では、基板101と透明封止板106の間の間隔すなわち基板間間隔を前記したようなスペーサを使用せずに、透明封止板106を基板101の内面に有する薄膜層の最上層に密着させたものである。透明封止板106を基板101密着させるためには、透明封止板106と基板101の間の空隙を減圧することが有効である。しかし、他の方法として、所謂マッチングリキッド121を当該空隙に注入して透明電極104とマッチングリキッド121の間、またはマッチングリキッド121と高屈折率薄膜109の間の界面反射を0に近づけて基板間間隔の不均一から生じる不要な光反射を低減することができる。
【0025】
透明電極104と同じ屈折率のマッチングリキッド121を用いた場合は、高屈折率薄膜109の下面、高屈折率薄膜109と同じ屈折率のマッチングリキッド121を用いた場合は、透明電極104の上面が共振器の上部反射面となる。共振器の上面と下面の長さは、高屈折率薄膜109の代わりに低屈折率薄膜を用いる場合は、共振器の上面と下面の長さは(2n−1)λ/4ではなく、2nλ/4となる。
【0026】
本実施例によっても、透明封止板106を共振器の構成体としては利用することによっても、有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0027】
図6は本発明による有機発光表示装置の第5実施例を説明する模式断面図である。図6に示した実施例は、フルカラーの表示装置のように、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素で光の共振波長が異なる場合の構造の一例である。本実施例では、波長が異なる赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素の共振器長(共振器の光学的長さ)を各該当する光の波長に合わせて、それぞれDr、Dg、Dbとした。この共振器長の調整を行うため、基板101に形成する金属電極兼反射鏡102の膜厚を変えた。なお、透明封止板106の内面に有する高屈折率薄膜109は必須ではなく、高屈折率薄膜109を設けない場合の各画素の共振器は透明封止板106の内面と膜厚が異なる各画素の金属電極兼反射鏡102との間に形成される。また、表面コート薄膜110の形成も任意であるが、表示品質の向上のためには、これを設けることが望ましい。本実施例により、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素毎に最適な共振器構造を付与でき、各色の有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0028】
図7は本発明による有機発光表示装置の第6実施例を説明する模式断面図である。図7に示した実施例も図6の実施例と同様に、フルカラーの表示装置を構成する場合の他例である。本実施例では、波長が異なる赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素の共振器長(共振器の光学的長さ)を各該当する光の波長に合わせて、それぞれDr、Dg、Dbとした。この共振器長の調整を行うため、透明封止板106の内面に共振器長調整層108を設け、この膜厚を波長が異なる赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素の共振器長Dr、Dg、Dbとなるように変えたものである。共振器長調整層108は、透明封止板106との間の界面での反射率を下げるために該透明封止板106の屈折率に近い材質であることが望ましく、透明封止板106がガラス板の場合は共振器長調整層108を酸化シリコンとするのが適当である。酸化シリコン以外の適当な材料を用いることができることは言うまでもない。なお、表面コート薄膜110の形成は任意であるが、表示品質の向上のためには、これを設けることが望ましい。本実施例により、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素毎に最適な共振器構造を付与でき、各色の有機薄膜103の発光光を効率よく表示に利用して高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【0029】
上記した第6実施例と第7実施例では、赤(R)、緑(G)、青(B)の各画素を分離するために画素分離壁107を設けている。この画素分離壁107は基板101と透明封止板106との間隔(基板間間隔)を規制するスペーサとしても機能する。しかし、基板間間隔の規制に図1などで説明したフィラーも用いることもできる。
【0030】
図8は本発明の有機波高表示装置の回路構成を説明する等価回路である。図8に示したように、データ線201(201m+1,201m,201m−1・・・)とゲート線202(201n+1,201n,201n−1・・・)で囲まれた画素PXには、スイッチング素子(コントロール・トランジスタ)SW1、電流供給トランジスタ(ドライブ・トランジスタ)DT、コンデンサC、および有機発光素子LEDが配置される。スイッチング素子SW1の制御電極(ゲート)はゲート線202に、チャネルの一端(ドレイン)はデータ線201に接続されている。電流供給トランジスタDTのゲートはスイッチング素子SW1のチャネルの他端(ソース)に接続され、この接続点にはコンデンサCの一方の電極(+極)が接続されている。電流供給トランジスタDTのチャネルの一端(ドレイン)は電流供給線203に、その他端(ソース)は有機発光素子LEDの陽極に接続されている。データ線201はデータ駆動回路204で駆動され、走査線(ゲート線)202は走査駆動回路205で駆動される。また、電流供給線203は共通電位供給バスライン206を通して電流供給回路(PW)207に接続される。
【0031】
図8において、1つの画素PXが走査線202で選択されて、そのスイッチング素子(コントロール・トランジスタ)SW1がターン・オンすると、データ線201から供給される画像信号がコンデンサCに蓄積される。その後、スイッチング素子SW1がターン・オフした時点で電流供給トランジスタDTがターン・オンし、電流供給線203から有機発光素子LEDに、ほぼ1フレーム期間に亘って電流が流れる。有機発光素子LEDに流れる電流は電流供給トランジスタDTにより調整され、また、電流供給トランジスタDTのゲートには、コンデンサCに蓄積されている電荷に応じた電圧が印加される。これにより、画素PXの発光が制御される。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、発光上部取り出し構造の有機発光素子を共振器構造にすることで、透明封止板の下部(内面)の反射を有効利用でき、有機発光素子の発光の色調調整や単色化、発光ピーク強度のエンハンスの効果が得られる。また、透明封止板を共振器構造に用いることで反射膜やスペーサ、共振器長調整層といった構成部材を発光部を構成する有機薄膜と分離して作製できると言う利点があり、これにより製造プロセスでの有機薄膜へのダメージを回避できるという効果もあり、高輝度の有機発光表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による有機発光表示装置の第1実施例を説明する模式断面図である。
【図2】 本発明の実施例の効果を有機薄膜の発光スペクトルの差で従来技術と比較して示す説明図である。
【図3】 本発明による有機発光表示装置の第2実施例を説明する模式断面図である。
【図4】 本発明による有機発光表示装置の第3実施例を説明する模式断面図である。
【図5】 本発明による有機発光表示装置の第4実施例を説明する模式断面図である。
【図6】 本発明による有機発光表示装置の第5実施例を説明する模式断面図である。
【図7】 本発明による有機発光表示装置の第6実施例を説明する模式断面図である。
【図8】 本発明の有機波高表示装置の回路構成を説明する等価回路である。
【図9】 上部発光取り出し構造の有機発光表示装置の代表的な構造を説明する模式断面図である。
【符号の説明】
101・・・基板
102・・・金属電極兼全反射鏡
103・・・有機薄膜
104・・・透明電極
105・・・基板間空隙(間隔)
106・・・透明封止板
107・・・フィラー、スペーサ、又は画素分離壁
108・・・高屈折率薄膜
110・・・表面薄膜(表面コート薄膜)
111・・・共振器長調整層。
Claims (8)
- 第1電極と有機発光層および透明な第2電極とをこの順で形成した絶縁基板と、
前記第2電極の上方に設置した透明封止板とを有し、
前記有機発光層の発光光を前記透明封止板と反対側の面から出射させる有機発光表示装置であって、
前記第1電極に、前記有機発光層の発光光を前記透明封止板方向に反射させる第1の反射面を有し、
前記透明封止板の前記第2電極側に前記有機発光層の発光光を前記第1電極の前記第1の反射面方向に反射させる第2の反射面を有し、
前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に、前記有機発光層が発光する所定波長の光に対する共振器構造を構成してなり、
前記絶縁基板に形成した前記第2の電極と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間隙、前記透明封止板の屈折率の大小関係が、順に大−小−大、または小−大−小であるとき、
前記透明封止板と前記第2の電極との間隔が、光学的距離にして所定の発光波長の1/4、3/4、1、(2n−1)/4倍(nは自然数)の何れかであることを特徴とする有機発光表示装置。 - 第1電極と有機発光層および透明な第2電極とをこの順で形成した絶縁基板と、
前記第2電極の上方に設置した透明封止板とを有し、
前記有機発光層の発光光を前記透明封止板と反対側の面から出射させる有機発光表示装置であって、
前記第1電極に、前記有機発光層の発光光を前記透明封止板方向に反射させる第1の反射面を有し、
前記透明封止板の前記第2電極側に前記有機発光層の発光光を前記第1電極の前記第1の反射面方向に反射させる第2の反射面を有し、
前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に、前記有機発光層が発光する所定波長の光に対する共振器構造を構成してなり、
前記絶縁基板に形成した前記第2の電極と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間隙、前記透明封止板の屈折率の大小関係が、順に大−中−小、または小−中−大であるとき、
前記透明封止板と前記第2の電極との間隔が、光学的距離にして所定の発光波長の2/4、2/4、1、(2n)/4倍(nは自然数)の何れかであることを特徴とする有機発光表示装置。 - 複数の画素に共通に設けた第1電極と、複数の画素毎にそれぞれ設けた有機発光層および透明な第2電極とをこの順で形成した絶縁基板と、
前記第2電極の上方に設置した透明封止板とを有し、
前記有機発光層の発光光を前記透明封止板の前記絶縁基板と反対側の面から出射させる有機発光表示装置であって、
前記第1電極に、前記有機発光層の発光光を前記透明封止板方向に反射させる第1の反射面を有し、
前記透明封止板の前記第2電極側に前記有機発光層の発光光を前記第1電極の前記第1の反射面方向に反射させる第2の反射面を有し、
前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に、前記複数の画素のそれぞれの有機発光層が発光する所定波長の光に対する共振器を画素毎に構成してなり、
前記絶縁基板に形成した前記第2の電極と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間隙、前記透明封止板の屈折率の大小関係が、順に大−小−大、または小−大−小であるとき、
前記透明封止板と前記第2の電極との間隔が、光学的距離にして所定の発光波長の1/4、3/4、1、(2n−1)/4倍(nは自然数)の何れかであることを特徴とする有機発光表示装置。 - 複数の画素に共通に設けた第1電極と、複数の画素毎にそれぞれ設けた有機発光層および透明な第2電極とをこの順で形成した絶縁基板と、
前記第2電極の上方に設置した透明封止板とを有し、
前記有機発光層の発光光を前記透明封止板の前記絶縁基板と反対側の面から出射させる有機発光表示装置であって、
前記第1電極に、前記有機発光層の発光光を前記透明封止板方向に反射させる第1の反射面を有し、
前記透明封止板の前記第2電極側に前記有機発光層の発光光を前記第1電極の前記第1の反射面方向に反射させる第2の反射面を有し、
前記第1の反射面と前記第2の反射面との間に、前記複数の画素のそれぞれの有機発光層が発光する所定波長の光に対する共振器を画素毎に構成してなり、
前記絶縁基板に形成した前記第2の電極と、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間隙、前記透明封止板の屈折率の大小関係が、順に大−中−小、または小−中−大であるとき、
前記透明封止板と前記第2の電極との間隔が、光学的距離にして所定の発光波長の2/4、2/4、1、(2n)/4倍(nは自然数)の何れかであることを特徴とする有機発光表示装置。 - 前記第1の反射面と前記第2の反射面との間が、前記有機発光層が発光する所定の波長の光に対する共振条件を満たしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機発光表示装置。
- 前記共振条件は、前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の光学的距離と前記第1の反射面と前記第2の反射面で生じる位相シフト分の長さの和が前記所定の光の波長の整数倍であることを特徴とする請求項5に記載の有機発光表示装置。
- 前記複数の画素に対応する前記第1の反射面と前記第2の反射面との間の光学的距離が、前記複数の画素のそれぞれの有機発光層が発光する所定波長の光の共振条件に応じて異なることを特徴とする請求項3又は4に記載の有機発光表示装置。
- 前記第2の電極と前記透明封止板の間隔が0であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の有機発光表示装置。
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