JP3897976B2 - 多次元データ分析支援方法及びその実施装置並びにその処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置に関し、特に分析者が意思決定の判断材料として用いるデータを分析に適した形式で提示して多次元データベース分析を支援する多次元データ分析支援装置に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、データウェアハウスの分野では、データを多面的な角度から解析し、それを可視化して多量のデータ内の隠れた特徴を発見するというオンライン分析処理(OLAP:OnLine Analytical Processing)を行っている。その多次元データ分析ツールでは、特定の次元のあるメンバを選択するスライシング等の分析手段を提供しており、その結果をグラフまたは表で可視化する機能を有し、この可視化技術にはグラフを重ね合せて表示する方法がある。
なお、対話的操作により意図する情報を抽出し、画面上に視覚的に表示することによる多次元データ分析支援システムについては、特開平10−49544号公報に記載されている。その概要は、表示したい項目の選択機能を対話的なインタフェースを用いて提供し、選択された項目に応じてデータベース内のデータを集約した結果を表示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の多次元データ分析において、ページ軸に割り当てた同一次元内の異なるメンバに対して多次元データ分析を行う場合には、ページ軸に割り当てた同一次元内の各メンバそれぞれに対してスライシング操作を行ってグラフまたは表を個別に作成し、表示する必要がある。
しかしながら前記従来の技術におけるグラフや表のページ軸に割り当てられている次元に対するスライシングでは、同一次元内においてただ一つのメンバに対してのスライシング結果を表示する操作性しか提供していない為、ページ軸に割り当てられている次元に対するスライシング結果を表示して多次元データ分析を行う際には、ページ軸に割り当てられている次元のメンバを逐次変更し、各メンバのスライシング結果を繰り返し再表示させる煩雑な操作が必要であった。
本発明の目的は上記問題を解決し、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能な技術を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置において、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するものである。
【0005】
本発明では、スライシング結果を表示する為の表示領域中のページ軸、項目軸や凡例軸に多次元データベース中の次元を割り当てる割り当て指示を受付けた後、各軸に割り当てられている次元を示す軸−次元対応表を生成する。
【0006】
そして、前記軸−次元対応表で各軸に割り当てられている次元内のメンバの構成を多次元データ集約表から取得し、それらの各メンバのスライシング状態を次元毎に示すスライシング状態表を生成した後、軸−次元対応表でページ軸に割り当てられている次元のスライシング状態をスライシング状態表から取得し、スライシング状態表示領域に表示する。
【0007】
次に、軸−次元対応表に示されている次元の情報を取得し、その次元のメンバの内、スライシング状態表中のスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択する。
【0008】
そして、前記選択したメンバの内、軸−次元対応表でページ軸に割り当てられている次元のメンバについて、そのメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出する。
【0009】
また、前記選択したメンバの内、軸−次元対応表で項目軸に割り当てられている次元のメンバについて、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバでスライシングを行ったスライシング結果を多次元データ集約表から取得し、前記組み合せに対応する複数の描画情報を生成する。
【0010】
次にスライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果をグラフや表として並べて表示する。
【0011】
前記の様に本発明では、多次元データ分析に使用するグラフまたは表を出力する際に、ページ軸に割り当てられている次元のメンバ構成とそのスライシング状態をグラフや表と同時に提示し、前記提示したメンバの選択操作に応じてスライシング結果の表示内容を動的に変更することでスライシング操作を効率的に行える様にしており、また複数のスライシング結果を並べて表示することにより、多次元データ分析を効率的に行える様にしている。
【0012】
以上の様に本発明の多次元データ分析支援装置によれば、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に多次元データベース分析を視覚的に支援する一実施形態の多次元データ分析支援装置について説明する。
【0014】
図1は本実施形態の基本的なユーザインタフェースの一例を示す図である。図1に示す様に本実施形態のスライシング状態表示領域101には、グラフのページ軸に対して割り当てられている次元のメンバ構成、及び各次元のどのメンバに対してスライシングが行われているかが表示され、グラフ表示領域102には、スライシング状態表示領域101の状態に応じて複数のグラフが並べて表示される。
【0015】
図1の場合、次元110「地域次元」内のメンバ111「関東」と、メンバ112「関西」、更に、次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」が選択されている。このとき、グラフ表示領域102内には、次元110「地域次元」内のメンバ111「関東」と次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ131と、次元110「地域次元」内のメンバ111「関西」と次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ132が表示される。
【0016】
図2は本実施形態のスライシング対象の変更例を示す図である。図2では、図1の状態において次元120「衣類次元」に属するメンバ122「半袖シャツ」を新たにスライシング対象とした場合の表示例を表している。
この場合、グラフ表示領域202内には、動的に次元210「地域次元」内のメンバ211「関東」と次元220「衣類次元」のメンバ221「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ231と、次元210「地域次元」内のメンバ211「関東」と次元220「衣類売上」のメンバ222「半袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ232と、次元210「地域」内のメンバ212「関西」と次元220「衣類次元」のメンバ221「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ233と、次元210「地域次元」内のメンバ212「関西」と次元220「衣類売上」のメンバ222「半袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ234を並べて表示する。
【0017】
本実施形態では、前記の様にスライシング対象を変更した場合に、比較、分析に用いられる複数のグラフの作成と、作成した複数のグラフの提示が1回の動作で行えるので、スライシング対象を変更する為の操作入力や、スライシング対象の変更に対応したグラフ表示、及びそれらの複数のスライシング結果を用いた多次元データ分析に要する時間を短縮することができる。
【0018】
図3は本実施形態の多次元データ分析支援装置の概略構成を示す図である。図3に示す様に本実施形態の多次元データ分析支援装置は、スライシング状態表示処理部310と、スライシング結果表示処理部311とを有している。
【0019】
スライシング状態表示処理部310は、スライシング結果を表示する為のグラフ表示領域102でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のスライシング状態を示すスライシング状態表を生成し、前記ページ軸に割り当てられている次元の各メンバのスライシング状態をスライシング状態表示領域101に表示する処理部である。
【0020】
スライシング結果表示処理部311は、前記表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のメンバの内、そのスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択し、前記選択したメンバの内、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出し、前記選択したメンバの内、前記項目軸に割り当てられている次元のメンバのスライシング結果を取得して前記組み合わせに対応する複数の描画情報を生成し、スライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果の表示を行う処理部である。
【0021】
多次元データ分析支援装置をスライシング状態表示処理部310及びスライシング結果表示処理部311として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。
【0022】
本実施形態のOLAPアプリケーション301は、多次元データ分析を視覚的に行う為のものであり、OLAPエンジン302に対し、多次元データの取得、スライシングやドリルダウン等のOLAP処理を要求し、視覚的なデータ分析が行える表示情報を生成して、システム制御部に表示装置305に表示する処理を行う。
【0023】
OLAPエンジン302は、OLAPアプリケーション301からデータ取得要求、スライシングやドリルダウン等の要求を受け取り、要求された内容に応じてOLAPアプリケーション301での描画情報の生成に必要なデータを生成し、OLAPアプリケーション301に返す処理を行う。
【0024】
システム制御部303は、表示装置305、入力装置304、OLAPアプリケーション301からのデータ表示命令等を制御する処理部である。入力装置304は、OLAPアプリケーション301が表示装置305に表示する視覚的なインタフェースを介し、スライシングやドリルダウン等のOLAP操作や、OLAPアプリケーション301の終了を行う為の装置である。表示装置305は、OLAPアプリケーションが生成した描画情報を表示する為の装置である。
【0025】
図4は本実施形態の多次元データ集約表の例を示す図である。図4では、分析に使用する多次元データを、多次元データベースからOLAPエンジン302の使用する形式に集約した多次元データ集約表401を表している。
多次元データ集約表401は、項目軸及びページ軸に割り当てられている次元402「季節次元」、次元403「地域次元」及び次元404「衣類次元」と、それらの各次元を構成するメンバの組み合わせに対応したレコード411〜427に対する数値データ列405「売上高」を計算した結果を集約した表である。
【0026】
図5は本実施形態の軸−次元対応表の例を示す図である。図5では、OLAPアプリケーション301が持つグラフの各軸に、多次元データのどの次元が割り当てられているかを示す軸−次元対応表501を表している。
軸−次元対応表501では、ページ軸511に対して多次元データ集約表の次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」を割り当てており、項目軸512には次元402「季節全体」を割り当てている。なおこの例では凡例軸513には次元を割り当てていない。
【0027】
図6は本実施形態のスライシング状態表の例を示す図である。図6では、OLAPアプリケーション301が持つスライシング状態表の例を表しており、これらのスライシング状態表601〜603は、次元内のどのメンバがスライシングされているかを示している。
「地域次元」のスライシング状態表601では、「地域全体−関東」のスライシング状態611と「地域全体−関西」のスライシング状態612が「スライスする」になっている。「衣類次元」のスライシング状態表602では、「衣類全体−長袖シャツ」のスライシング状態621が「スライスする」になっており、「季節次元」のスライシング状態表603では、「季節全体−春」のスライシング状態631から「季節全体−冬」のスライシング状態634までが「スライスする」になっている。
【0028】
図7は本実施形態のOLAPアプリケーション301が行う全体処理の処理手順を示すフローチャートである。図7に示す様にOLAPアプリケーション301のスライシング状態表示処理部310は、多次元データベースを構成している次元をOLAPエンジン302経由で多次元データベース集約表401から取り出し、それらの次元をグラフ表示領域102中のページ軸、項目軸や凡例軸に割り当てる割り当て指示をユーザから受付けた後、各軸に割り当てられている次元を示す軸−次元対応表501を生成する(ステップ701)。
【0029】
スライシング状態表示処理部310は、各軸に割り当てられている次元内のメンバの構成をOLAPエンジン302経由で多次元データ集約表401から取得し、取得した各メンバについてスライシングを行うかどうかを示す指示をユーザから受付けた後、次元毎にスライシング状態表601〜603を生成する(ステップ702)。
【0030】
次にスライシング状態表示処理部310は、軸−次元対応表501においてページ軸511に割り当てられている次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」のスライシング状態を、スライシング状態表601及びスライシング状態表602から取得し、スライシング状態表示領域101に表示する(ステップ703)。
【0031】
OLAPアプリケーション301のスライシング結果表示処理部311は、軸−次元対応表501と、図6のスライシング状態表の内容に応じ、OLAPエンジン302を介して図4の多次元データ集約表401から数値データを取り出して描画情報を生成し、グラフ表示領域102にグラフを表示する(ステップ704)。
【0032】
以降、OLAPアプリケーション301は、入力装置304からの入力イベントを取り出し(ステップ705)、終了イベントが発生するまでこの処理を繰り返す(ステップ706)。
【0033】
取り出した入力イベントが、スライシング状態表示領域101上でのメンバ選択/選択解除処理の場合は、スライシング状態表の更新を行う(ステップ708)。スライシング状態表の更新が行われると、更新されたスライシング状態表を用いて描画情報の生成、表示処理を行う(ステップ709)。取り出した入力イベントが、スライシング状態表示領域101上でのメンバ選択/選択解除処理以外の場合は、そのイベントの内容に応じた処理を行う(ステップ707)。
【0034】
図8は本実施形態のスライシング状態表602の更新例を示す図である。図8では、図1においてスライシング状態表示領域101上で次元120「衣類次元」のメンバ122「半袖シャツ」を選択したときの、ページ軸511に割り当てられている次元のスライシング状態表602の更新結果を表しており、「衣類次元」のスライシング状態表802における「衣類全体−半袖シャツ」のスライシング状態821が「スライスする」に更新されている。
【0035】
図9は本実施形態のスライシング状態に応じて描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理の処理手順を示すフローチャートである。図9では、図7のステップ704とステップ709におけるスライシング結果表示処理の内容を表しており、軸−次元対応表501とスライシング状態表601〜603の内容に応じて多次元データ集約表401から値を取得し、対応する描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理内容を示している。
【0036】
OLAPアプリケーション301のスライシング結果表示処理部311は、軸−次元対応表501から、各軸に割り当てられている次元の情報を取得し(ステップ901)、次にスライシング結果表示処理部311は、各次元のスライシング状態表601〜603から、スライシング状態が「スライスする」となっているメンバを取得する(ステップ902)。
【0037】
本実施形態の軸−次元対応表501では、ページ軸511に対して次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」を割り当てており、スライシング状態表601において「地域全体−関東」のスライシング状態611と「地域全体−関西」のスライシング状態612、スライシング状態表602において「衣類全体−長袖シャツ」のスライシング状態621が「スライスする」になっていることから、「地域次元」のメンバ数「2」と「衣類次元」のメンバ数「1」との積「2」を算出してページ軸511のメンバの組み合わせの数を求め、生成する描画情報の数とする(ステップ903)。
【0038】
次にステップ904では、多次元データ集約表401の次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してのスライシングを行ったグラフと、多次元データ集約表401の次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してのスライシングを行ったグラフの描画情報を生成する。
【0039】
すなわち、多次元データ集約表401から、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード412、416、420、424に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ131を表示する為の描画情報を生成する。また、多次元データ集約表401から、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード414、418、422、426に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ132を表示する為の描画情報を生成する。
【0040】
次にスライシング結果表示処理部311は、ステップ903で算出した描画情報の数「2」でグラフ表示領域102を2つに分割し、ステップ904で生成したグラフ131の描画情報及びグラフ132の描画情報を前記分割された各領域の大きさに座標変換してそれぞれの領域に出力することにより、グラフ131とグラフ132を並べて表示する(ステップ905)。
スライシングを行うメンバの選択または選択解除を示す入力イベントを受付けて前記スライシング状態表の内容を更新し、複数のスライシング結果を再表示する。
【0041】
また、図1のスライシング状態表示領域101上で次元120「衣類次元」のメンバ122「半袖シャツ」を選択する入力イベントを受付けた場合には、スライシング状態表602の内容をスライシング状態表802の様に更新し、次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してもスライシングを行うこととなり、ステップ903では、「地域次元」のメンバ数「2」に「衣類次元」のメンバ数「2」を乗じた「4」を、生成する描画情報の数として算出する。
【0042】
そしてステップ904では、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード413、417、421、425に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ232を表示する為の描画情報を生成する。また、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード415、419、423、427に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ234を表示する為の描画情報を生成する。
【0043】
ステップ905では、ステップ903で算出した描画情報の数「4」でグラフ表示領域102を4つに分割し、ステップ904で生成したグラフ231〜234の描画情報を前記分割された各領域の大きさに座標変換してそれぞれの領域に出力することにより、グラフ231〜234を並べて表示する。
【0044】
なお、前記の表示例ではスライシングの結果を棒グラフで示しているが、他の出力形態を適用しても良い。また前記の例では、スライシング対象となっている次元のメンバをチェックボックスにより選択しているが、必ずしもこのインタフェースである必要はなく、プルダウンメニュー等の他のインタフェースを用いてメンバを選択しても良い。
【0045】
図10は本実施形態の図1のグラフを表にした場合の例を示す図である。図10では、図1で示したグラフの内容を表で表示した場合の表表示領域1001の例を表している。
【0046】
図11は本実施形態の図2のグラフを表にした場合の例を示す図である。図11では、図2で示したグラフの内容を表で表示した場合の表表示領域1101の例を表している。グラフ表示領域102からグラフ表示領域202への状態の変化が、表表示領域1001の状態から表表示領域1101への状態の変化に対応している。
【0047】
以上説明した様に本実施形態の多次元データ分析支援装置によれば、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の基本的なユーザインタフェースの一例を示す図である。
【図2】本実施形態のスライシング対象の変更例を示す図である。
【図3】本実施形態の多次元データ分析支援装置の概略構成を示す図である。
【図4】本実施形態の多次元データ集約表の例を示す図である。
【図5】本実施形態の軸−次元対応表の例を示す図である。
【図6】本実施形態のスライシング状態表の例を示す図である。
【図7】本実施形態のOLAPアプリケーション301が行う全体処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のスライシング状態表602の更新例を示す図である。
【図9】本実施形態のスライシング状態に応じて描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の図1のグラフを表にした場合の例を示す図である。
【図11】本実施形態の図2のグラフを表にした場合の例を示す図である。
【符号の説明】
101…スライシング状態表示領域、102…グラフ表示領域、110…次元、111…メンバ、112…メンバ、120…次元、121…メンバ、122…メンバ、131…グラフ、132…グラフ、201…スライシング状態表示領域、202…グラフ表示領域、210…次元、211…メンバ、212…メンバ、220…次元、221…メンバ、222…メンバ、231…グラフ、232…グラフ、233…グラフ、234…グラフ、301…OLAPアプリケーション、302…OLAPエンジン、303…システム制御部、304…入力装置、305…表示装置、310…スライシング状態表示処理部、311…スライシング結果表示処理部、401…多次元データ集約表、402…次元、403…次元、404…次元、405…数値データ列、411〜427…レコード、501…軸−次元対応表、511…ページ軸、512…項目軸、513…凡例軸、601〜603…スライシング状態表、611及び612…スライシング状態、621…スライシング状態、631〜634…スライシング状態、801…スライシング状態表、802…スライシング状態表、821…スライシング状態、1001…表表示領域、1101…表表示領域。
【発明の属する技術分野】
本発明は多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置に関し、特に分析者が意思決定の判断材料として用いるデータを分析に適した形式で提示して多次元データベース分析を支援する多次元データ分析支援装置に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、データウェアハウスの分野では、データを多面的な角度から解析し、それを可視化して多量のデータ内の隠れた特徴を発見するというオンライン分析処理(OLAP:OnLine Analytical Processing)を行っている。その多次元データ分析ツールでは、特定の次元のあるメンバを選択するスライシング等の分析手段を提供しており、その結果をグラフまたは表で可視化する機能を有し、この可視化技術にはグラフを重ね合せて表示する方法がある。
なお、対話的操作により意図する情報を抽出し、画面上に視覚的に表示することによる多次元データ分析支援システムについては、特開平10−49544号公報に記載されている。その概要は、表示したい項目の選択機能を対話的なインタフェースを用いて提供し、選択された項目に応じてデータベース内のデータを集約した結果を表示するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の多次元データ分析において、ページ軸に割り当てた同一次元内の異なるメンバに対して多次元データ分析を行う場合には、ページ軸に割り当てた同一次元内の各メンバそれぞれに対してスライシング操作を行ってグラフまたは表を個別に作成し、表示する必要がある。
しかしながら前記従来の技術におけるグラフや表のページ軸に割り当てられている次元に対するスライシングでは、同一次元内においてただ一つのメンバに対してのスライシング結果を表示する操作性しか提供していない為、ページ軸に割り当てられている次元に対するスライシング結果を表示して多次元データ分析を行う際には、ページ軸に割り当てられている次元のメンバを逐次変更し、各メンバのスライシング結果を繰り返し再表示させる煩雑な操作が必要であった。
本発明の目的は上記問題を解決し、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能な技術を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置において、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するものである。
【0005】
本発明では、スライシング結果を表示する為の表示領域中のページ軸、項目軸や凡例軸に多次元データベース中の次元を割り当てる割り当て指示を受付けた後、各軸に割り当てられている次元を示す軸−次元対応表を生成する。
【0006】
そして、前記軸−次元対応表で各軸に割り当てられている次元内のメンバの構成を多次元データ集約表から取得し、それらの各メンバのスライシング状態を次元毎に示すスライシング状態表を生成した後、軸−次元対応表でページ軸に割り当てられている次元のスライシング状態をスライシング状態表から取得し、スライシング状態表示領域に表示する。
【0007】
次に、軸−次元対応表に示されている次元の情報を取得し、その次元のメンバの内、スライシング状態表中のスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択する。
【0008】
そして、前記選択したメンバの内、軸−次元対応表でページ軸に割り当てられている次元のメンバについて、そのメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出する。
【0009】
また、前記選択したメンバの内、軸−次元対応表で項目軸に割り当てられている次元のメンバについて、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバでスライシングを行ったスライシング結果を多次元データ集約表から取得し、前記組み合せに対応する複数の描画情報を生成する。
【0010】
次にスライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果をグラフや表として並べて表示する。
【0011】
前記の様に本発明では、多次元データ分析に使用するグラフまたは表を出力する際に、ページ軸に割り当てられている次元のメンバ構成とそのスライシング状態をグラフや表と同時に提示し、前記提示したメンバの選択操作に応じてスライシング結果の表示内容を動的に変更することでスライシング操作を効率的に行える様にしており、また複数のスライシング結果を並べて表示することにより、多次元データ分析を効率的に行える様にしている。
【0012】
以上の様に本発明の多次元データ分析支援装置によれば、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に多次元データベース分析を視覚的に支援する一実施形態の多次元データ分析支援装置について説明する。
【0014】
図1は本実施形態の基本的なユーザインタフェースの一例を示す図である。図1に示す様に本実施形態のスライシング状態表示領域101には、グラフのページ軸に対して割り当てられている次元のメンバ構成、及び各次元のどのメンバに対してスライシングが行われているかが表示され、グラフ表示領域102には、スライシング状態表示領域101の状態に応じて複数のグラフが並べて表示される。
【0015】
図1の場合、次元110「地域次元」内のメンバ111「関東」と、メンバ112「関西」、更に、次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」が選択されている。このとき、グラフ表示領域102内には、次元110「地域次元」内のメンバ111「関東」と次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ131と、次元110「地域次元」内のメンバ111「関西」と次元120「衣類次元」のメンバ121「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ132が表示される。
【0016】
図2は本実施形態のスライシング対象の変更例を示す図である。図2では、図1の状態において次元120「衣類次元」に属するメンバ122「半袖シャツ」を新たにスライシング対象とした場合の表示例を表している。
この場合、グラフ表示領域202内には、動的に次元210「地域次元」内のメンバ211「関東」と次元220「衣類次元」のメンバ221「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ231と、次元210「地域次元」内のメンバ211「関東」と次元220「衣類売上」のメンバ222「半袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ232と、次元210「地域」内のメンバ212「関西」と次元220「衣類次元」のメンバ221「長袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ233と、次元210「地域次元」内のメンバ212「関西」と次元220「衣類売上」のメンバ222「半袖シャツ」に関してスライシングを行った結果のグラフ234を並べて表示する。
【0017】
本実施形態では、前記の様にスライシング対象を変更した場合に、比較、分析に用いられる複数のグラフの作成と、作成した複数のグラフの提示が1回の動作で行えるので、スライシング対象を変更する為の操作入力や、スライシング対象の変更に対応したグラフ表示、及びそれらの複数のスライシング結果を用いた多次元データ分析に要する時間を短縮することができる。
【0018】
図3は本実施形態の多次元データ分析支援装置の概略構成を示す図である。図3に示す様に本実施形態の多次元データ分析支援装置は、スライシング状態表示処理部310と、スライシング結果表示処理部311とを有している。
【0019】
スライシング状態表示処理部310は、スライシング結果を表示する為のグラフ表示領域102でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のスライシング状態を示すスライシング状態表を生成し、前記ページ軸に割り当てられている次元の各メンバのスライシング状態をスライシング状態表示領域101に表示する処理部である。
【0020】
スライシング結果表示処理部311は、前記表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のメンバの内、そのスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択し、前記選択したメンバの内、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出し、前記選択したメンバの内、前記項目軸に割り当てられている次元のメンバのスライシング結果を取得して前記組み合わせに対応する複数の描画情報を生成し、スライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果の表示を行う処理部である。
【0021】
多次元データ分析支援装置をスライシング状態表示処理部310及びスライシング結果表示処理部311として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。
【0022】
本実施形態のOLAPアプリケーション301は、多次元データ分析を視覚的に行う為のものであり、OLAPエンジン302に対し、多次元データの取得、スライシングやドリルダウン等のOLAP処理を要求し、視覚的なデータ分析が行える表示情報を生成して、システム制御部に表示装置305に表示する処理を行う。
【0023】
OLAPエンジン302は、OLAPアプリケーション301からデータ取得要求、スライシングやドリルダウン等の要求を受け取り、要求された内容に応じてOLAPアプリケーション301での描画情報の生成に必要なデータを生成し、OLAPアプリケーション301に返す処理を行う。
【0024】
システム制御部303は、表示装置305、入力装置304、OLAPアプリケーション301からのデータ表示命令等を制御する処理部である。入力装置304は、OLAPアプリケーション301が表示装置305に表示する視覚的なインタフェースを介し、スライシングやドリルダウン等のOLAP操作や、OLAPアプリケーション301の終了を行う為の装置である。表示装置305は、OLAPアプリケーションが生成した描画情報を表示する為の装置である。
【0025】
図4は本実施形態の多次元データ集約表の例を示す図である。図4では、分析に使用する多次元データを、多次元データベースからOLAPエンジン302の使用する形式に集約した多次元データ集約表401を表している。
多次元データ集約表401は、項目軸及びページ軸に割り当てられている次元402「季節次元」、次元403「地域次元」及び次元404「衣類次元」と、それらの各次元を構成するメンバの組み合わせに対応したレコード411〜427に対する数値データ列405「売上高」を計算した結果を集約した表である。
【0026】
図5は本実施形態の軸−次元対応表の例を示す図である。図5では、OLAPアプリケーション301が持つグラフの各軸に、多次元データのどの次元が割り当てられているかを示す軸−次元対応表501を表している。
軸−次元対応表501では、ページ軸511に対して多次元データ集約表の次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」を割り当てており、項目軸512には次元402「季節全体」を割り当てている。なおこの例では凡例軸513には次元を割り当てていない。
【0027】
図6は本実施形態のスライシング状態表の例を示す図である。図6では、OLAPアプリケーション301が持つスライシング状態表の例を表しており、これらのスライシング状態表601〜603は、次元内のどのメンバがスライシングされているかを示している。
「地域次元」のスライシング状態表601では、「地域全体−関東」のスライシング状態611と「地域全体−関西」のスライシング状態612が「スライスする」になっている。「衣類次元」のスライシング状態表602では、「衣類全体−長袖シャツ」のスライシング状態621が「スライスする」になっており、「季節次元」のスライシング状態表603では、「季節全体−春」のスライシング状態631から「季節全体−冬」のスライシング状態634までが「スライスする」になっている。
【0028】
図7は本実施形態のOLAPアプリケーション301が行う全体処理の処理手順を示すフローチャートである。図7に示す様にOLAPアプリケーション301のスライシング状態表示処理部310は、多次元データベースを構成している次元をOLAPエンジン302経由で多次元データベース集約表401から取り出し、それらの次元をグラフ表示領域102中のページ軸、項目軸や凡例軸に割り当てる割り当て指示をユーザから受付けた後、各軸に割り当てられている次元を示す軸−次元対応表501を生成する(ステップ701)。
【0029】
スライシング状態表示処理部310は、各軸に割り当てられている次元内のメンバの構成をOLAPエンジン302経由で多次元データ集約表401から取得し、取得した各メンバについてスライシングを行うかどうかを示す指示をユーザから受付けた後、次元毎にスライシング状態表601〜603を生成する(ステップ702)。
【0030】
次にスライシング状態表示処理部310は、軸−次元対応表501においてページ軸511に割り当てられている次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」のスライシング状態を、スライシング状態表601及びスライシング状態表602から取得し、スライシング状態表示領域101に表示する(ステップ703)。
【0031】
OLAPアプリケーション301のスライシング結果表示処理部311は、軸−次元対応表501と、図6のスライシング状態表の内容に応じ、OLAPエンジン302を介して図4の多次元データ集約表401から数値データを取り出して描画情報を生成し、グラフ表示領域102にグラフを表示する(ステップ704)。
【0032】
以降、OLAPアプリケーション301は、入力装置304からの入力イベントを取り出し(ステップ705)、終了イベントが発生するまでこの処理を繰り返す(ステップ706)。
【0033】
取り出した入力イベントが、スライシング状態表示領域101上でのメンバ選択/選択解除処理の場合は、スライシング状態表の更新を行う(ステップ708)。スライシング状態表の更新が行われると、更新されたスライシング状態表を用いて描画情報の生成、表示処理を行う(ステップ709)。取り出した入力イベントが、スライシング状態表示領域101上でのメンバ選択/選択解除処理以外の場合は、そのイベントの内容に応じた処理を行う(ステップ707)。
【0034】
図8は本実施形態のスライシング状態表602の更新例を示す図である。図8では、図1においてスライシング状態表示領域101上で次元120「衣類次元」のメンバ122「半袖シャツ」を選択したときの、ページ軸511に割り当てられている次元のスライシング状態表602の更新結果を表しており、「衣類次元」のスライシング状態表802における「衣類全体−半袖シャツ」のスライシング状態821が「スライスする」に更新されている。
【0035】
図9は本実施形態のスライシング状態に応じて描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理の処理手順を示すフローチャートである。図9では、図7のステップ704とステップ709におけるスライシング結果表示処理の内容を表しており、軸−次元対応表501とスライシング状態表601〜603の内容に応じて多次元データ集約表401から値を取得し、対応する描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理内容を示している。
【0036】
OLAPアプリケーション301のスライシング結果表示処理部311は、軸−次元対応表501から、各軸に割り当てられている次元の情報を取得し(ステップ901)、次にスライシング結果表示処理部311は、各次元のスライシング状態表601〜603から、スライシング状態が「スライスする」となっているメンバを取得する(ステップ902)。
【0037】
本実施形態の軸−次元対応表501では、ページ軸511に対して次元403「地域次元」と次元404「衣類次元」を割り当てており、スライシング状態表601において「地域全体−関東」のスライシング状態611と「地域全体−関西」のスライシング状態612、スライシング状態表602において「衣類全体−長袖シャツ」のスライシング状態621が「スライスする」になっていることから、「地域次元」のメンバ数「2」と「衣類次元」のメンバ数「1」との積「2」を算出してページ軸511のメンバの組み合わせの数を求め、生成する描画情報の数とする(ステップ903)。
【0038】
次にステップ904では、多次元データ集約表401の次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してのスライシングを行ったグラフと、多次元データ集約表401の次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してのスライシングを行ったグラフの描画情報を生成する。
【0039】
すなわち、多次元データ集約表401から、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード412、416、420、424に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ131を表示する為の描画情報を生成する。また、多次元データ集約表401から、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−長袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード414、418、422、426に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ132を表示する為の描画情報を生成する。
【0040】
次にスライシング結果表示処理部311は、ステップ903で算出した描画情報の数「2」でグラフ表示領域102を2つに分割し、ステップ904で生成したグラフ131の描画情報及びグラフ132の描画情報を前記分割された各領域の大きさに座標変換してそれぞれの領域に出力することにより、グラフ131とグラフ132を並べて表示する(ステップ905)。
スライシングを行うメンバの選択または選択解除を示す入力イベントを受付けて前記スライシング状態表の内容を更新し、複数のスライシング結果を再表示する。
【0041】
また、図1のスライシング状態表示領域101上で次元120「衣類次元」のメンバ122「半袖シャツ」を選択する入力イベントを受付けた場合には、スライシング状態表602の内容をスライシング状態表802の様に更新し、次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してもスライシングを行うこととなり、ステップ903では、「地域次元」のメンバ数「2」に「衣類次元」のメンバ数「2」を乗じた「4」を、生成する描画情報の数として算出する。
【0042】
そしてステップ904では、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関東」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード413、417、421、425に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ232を表示する為の描画情報を生成する。また、次元402「季節次元」のメンバ「季節全体−春」、「季節全体−夏」、「季節全体−秋」、「季節全体−冬」と、次元403「地域次元」のメンバ「地域全体−関西」と次元404「衣類次元」のメンバ「衣類全体−半袖シャツ」に対してスライシングを行った結果である、レコード415、419、423、427に対する数値データ列405をOLAPエンジン302経由で取得し、グラフ234を表示する為の描画情報を生成する。
【0043】
ステップ905では、ステップ903で算出した描画情報の数「4」でグラフ表示領域102を4つに分割し、ステップ904で生成したグラフ231〜234の描画情報を前記分割された各領域の大きさに座標変換してそれぞれの領域に出力することにより、グラフ231〜234を並べて表示する。
【0044】
なお、前記の表示例ではスライシングの結果を棒グラフで示しているが、他の出力形態を適用しても良い。また前記の例では、スライシング対象となっている次元のメンバをチェックボックスにより選択しているが、必ずしもこのインタフェースである必要はなく、プルダウンメニュー等の他のインタフェースを用いてメンバを選択しても良い。
【0045】
図10は本実施形態の図1のグラフを表にした場合の例を示す図である。図10では、図1で示したグラフの内容を表で表示した場合の表表示領域1001の例を表している。
【0046】
図11は本実施形態の図2のグラフを表にした場合の例を示す図である。図11では、図2で示したグラフの内容を表で表示した場合の表表示領域1101の例を表している。グラフ表示領域102からグラフ表示領域202への状態の変化が、表表示領域1001の状態から表表示領域1101への状態の変化に対応している。
【0047】
以上説明した様に本実施形態の多次元データ分析支援装置によれば、多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば多次元データベースを構成している次元でページ軸に割り当てられている次元の複数メンバのスライシング結果を表示するので、多次元データ分析に使用するグラフや表を表示するまでの操作手順を短縮し、効率的な多次元データ分析を支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の基本的なユーザインタフェースの一例を示す図である。
【図2】本実施形態のスライシング対象の変更例を示す図である。
【図3】本実施形態の多次元データ分析支援装置の概略構成を示す図である。
【図4】本実施形態の多次元データ集約表の例を示す図である。
【図5】本実施形態の軸−次元対応表の例を示す図である。
【図6】本実施形態のスライシング状態表の例を示す図である。
【図7】本実施形態のOLAPアプリケーション301が行う全体処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態のスライシング状態表602の更新例を示す図である。
【図9】本実施形態のスライシング状態に応じて描画情報を生成してグラフを表示するまでの処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態の図1のグラフを表にした場合の例を示す図である。
【図11】本実施形態の図2のグラフを表にした場合の例を示す図である。
【符号の説明】
101…スライシング状態表示領域、102…グラフ表示領域、110…次元、111…メンバ、112…メンバ、120…次元、121…メンバ、122…メンバ、131…グラフ、132…グラフ、201…スライシング状態表示領域、202…グラフ表示領域、210…次元、211…メンバ、212…メンバ、220…次元、221…メンバ、222…メンバ、231…グラフ、232…グラフ、233…グラフ、234…グラフ、301…OLAPアプリケーション、302…OLAPエンジン、303…システム制御部、304…入力装置、305…表示装置、310…スライシング状態表示処理部、311…スライシング結果表示処理部、401…多次元データ集約表、402…次元、403…次元、404…次元、405…数値データ列、411〜427…レコード、501…軸−次元対応表、511…ページ軸、512…項目軸、513…凡例軸、601〜603…スライシング状態表、611及び612…スライシング状態、621…スライシング状態、631〜634…スライシング状態、801…スライシング状態表、802…スライシング状態表、821…スライシング状態、1001…表表示領域、1101…表表示領域。
Claims (5)
- 多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援方法において、
スライシング結果を表示する為の表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のスライシング状態を示すスライシング状態表を生成するステップと、前記ページ軸に割り当てられている次元のスライシング状態を表示するステップと、
前記表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のメンバの内、そのスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択するステップと、前記選択したメンバの内、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出するステップと、前記選択したメンバの内、前記項目軸に割り当てられている次元のメンバのスライシング結果を取得して前記組み合せに対応する複数の描画情報を生成するステップと、スライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果の表示を行うステップとを有することを特徴とする多次元データ分析支援方法。 - スライシングを行うメンバの選択または選択解除を示す入力イベントを受付けて前記スライシング状態表の内容を更新し、複数のスライシング結果を再表示することを特徴とする請求項1に記載された多次元データ分析支援方法。
- 複数のスライシング結果をグラフまたは表で表示することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載された多次元データ分析支援方法。
- 多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置において、
スライシング結果を表示する為の表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のスライシング状態を示すスライシング状態表を生成し、前記ページ軸に割り当てられている次元のスライシング状態を表示するスライシング状態表示処理部と、
前記表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のメンバの内、そのスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択し、前記選択したメンバの内、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出し、前記選択したメンバの内、前記項目軸に割り当てられている次元のメンバのスライシング結果を取得して前記組み合せに対応する複数の描画情報を生成し、スライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果の表示を行うスライシング結果表示処理部とを備えることを特徴とする多次元データ分析支援装置。 - 多次元データベース分析を視覚的に支援する多次元データ分析支援装置としてコンピュータを機能させる為のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
スライシング結果を表示する為の表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のスライシング状態を示すスライシング状態表を生成し、前記ページ軸に割り当てられている次元のスライシング状態を表示するスライシング状態表示処理部と、
前記表示領域でページ軸及び項目軸に割り当てられている次元のメンバの内、そのスライシング状態がスライスすることを示しているメンバを選択し、前記選択したメンバの内、前記ページ軸に割り当てられている次元のメンバの組み合わせの数を描画情報の数として算出し、前記選択したメンバの内、前記項目軸に割り当てられている次元のメンバのスライシング結果を取得して前記組み合せに対応する複数の描画情報を生成し、スライシング結果を表示する為の表示領域を前記算出した描画情報の数で分割して、その分割した各領域に前記生成した各描画情報を出力することにより複数のスライシング結果の表示を行うスライシング結果表示処理部としてコンピュータを機能させる為のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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