JP3895050B2 - Method for preparing solid titanium catalyst component - Google Patents

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、オレフィンを高活性で重合させることができるとともに高立体規則性のオレフィン重合体を製造することができるような固体状チタン触媒成分の調製方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来よりポリオレフィン製造用触媒として、チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物とから形成される触媒が広く用いられており、このチタン触媒成分として担体担持型固体状チタン触媒成分を用いた触媒は、高い重合活性を示すことが知られている。
【0003】
このような固体状チタン触媒成分うちでも、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(内部ドナー)を含む固体状チタン触媒成分と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒は、高い重合活性を示すとともに、プロピレンなどの炭素数3以上のα−オレフィンを重合させたときには立体規則性の高いポリオレフィンを製造することができることが知られている。
【0004】
そして上記のような電子供与体(内部ドナー)として種々提案されている化合物のうちでも、とくに多価カルボン酸エステルあるいは複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物(ポリエーテル化合物)を含む固体状チタン触媒成分は、高活性であることが知られている。
【0005】
本出願人も先に、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体として多価カルボン酸エステルあるいはポリエーテル化合物を含む固体状チタン触媒成分を数多く提案している。
【0006】
具体的には、上記のような固体状チタン触媒成分(固形物)を、液状のマグネシム化合物と、液状チタン化合物と、多価カルボン酸エステルあるいはポリエーテル化合物とを接触させることにより生成させると、とくに高活性の固体状チタン触媒成分が得られることを提案している。
【0007】
たとえば特開平8−34813号公報の実施例では、液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物と、電子供与体としての多価カルボン酸エステルとを接触させて固体状チタン触媒成分を調製する際に、液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物とを接触させて固体状チタン触媒成分が析出した後に、この固体状チタン触媒成分に多価カルボン酸エステルを接触させている。
【0008】
本発明者は上記のような固体状チタン触媒成分およびオレフィン重合用触媒についてさらに研究したところ、液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物と、上記電子供与体としての多価カルボン酸エステルおよび/またはポリエーテル化合物とを接触させて固体状チタン触媒成分を調製する際に、上記の電子供与体を、液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物との接触により固体の析出が開始してから終了するまでの間に添加し、次いで得られた固体生成物に再び上記の電子供与体を接触させることにより、より一層高活性で、かつ立体規則性のより高いポリオレフィンを製造しうる固体状チタン触媒成分を得ることができることを見出して本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】
本発明は、オレフィンを高活性で重合させることができるとともに高立体規則性のオレフィン重合体を製造することができるような固体状チタン触媒成分の調製方法を提供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】
本発明に係る固体状チタン触媒成分の調製方法は、
[I]液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させ、接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、該接触液(β)中に、
多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) を添加して、
チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(d-i) を含む固体生成物
(α)を形成し、次いで、
[II]固体析出終了後に得られた固体生成物(α)に、
多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-ii)を接触させて、
チタン、マグネシウム、ハロゲン、電子供与体(d-i) および電子供与体(d-ii)を含む固体状チタン触媒成分を調製することを特徴としている。
【0011】
前記接触液(β)は、通常、
モノカルボン酸エステル、脂肪族カルボン酸、酸無水物、ケトン、モノエーテル、脂肪族カーボネート、アルコキシ基含有アルコール、アリールオキシ基含有アルコール、Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合物、P−O−C結合を有する有機リン化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-iii) を、電子供与体(d-i) の添加前に含んでいる。
【0012】
上記のような電子供与体(d-i) および電子供与体(d-ii)のうち、多価カルボン酸エステルは、具体的に下記式で示されるフタル酸ジエステルであることが好ましい。
【0013】
【化3】

Figure 0003895050
【0014】
本発明では、電子供与体(d-i) および電子供与体(d-ii)がいずれも多価カルボン酸エステルであるとき、前記[I]で用いられる電子供与体(d-i) がフタル酸ジヘプチルであり、前記[II]で用いられる電子供与体(d-ii)がフタル酸ジイソブチルであることが好ましい。
【0015】
また上記複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物は、好ましくは下記式で示される。
【0016】
【化4】
Figure 0003895050
【0017】
(式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1 〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種の元素を有する置換基であり、任意のR1 〜R26、好ましくはR1 〜R2nは共同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の原子が含まれていてもよい。)。
【0018】
本発明では、前記[I]で用いられる電子供与体(d-i) と、[II]で用いられる電子供与体(d-ii)とのモル比が10/90〜90/10であることが好ましい。
【0019】
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、
上記のように調製される(A)固体状チタン触媒成分と、
(B)有機アルミニウム化合物と、
必要に応じて(C)電子供与体とからなることを特徴としている。
【0020】
本発明では、このようなオレフィン重合用触媒の存在下に、オレフィンを重合または共重合させている。
【0021】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る固体状チタン触媒成分の調製方法、これにより得られる固体状チタン触媒成分を含むオレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法について具体的に説明する。
【0022】
なお本発明において、「重合」という語は単独重合だけでなく共重合をも包含している意味で用いられることがあり、また「重合体」という語は単独重合体だけでなく共重合体をも包含した意味で用いられることがある。
【0023】
(A)固体状チタン触媒成分の調製
図1に、本発明に係る固体状チン触媒成分の調製工程およびオレフィン重合用触媒の調製工程を示す。
【0024】
本発明では、
[I]液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させ、接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、該接触液(β)中に、
多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) を添加して、
チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(d-i) を含む固体生成物
(α)を形成し、次いで、
[II]固体析出終了後に得られた固体生成物(α)に、
多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-ii)を接触させて、
チタン、マグネシウム、ハロゲン、電子供与体(d-i) および電子供与体(d-ii)を含む固体状チタン触媒成分を調製している。
【0025】
まずこの固体状チタン触媒成分を調製する際に用いられる各成分を示す。
【0026】
液状マグネシウム化合物
本発明では、マグネシウム化合物としては、還元能を有するマグネシウム化合物および還元能を有さないマグネシウム化合物を挙げることができる。
【0027】
還元能を有するマグネシウム化合物としては、たとえば下式で表わされる有機マグネシウム化合物を挙げることができる。
n MgR2-n
式中、nは0≦n<2であり、Rは水素または炭素数1〜20のアルキル基、アリール基またはシクロアルキル基であり、nが0である場合2個のRは同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲンまたはアルコキシ基である。
【0028】
このような還元能を有する有機マグネシウム化合物としては、具体的には、
ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、オクチルブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウムなどのジアルキルマグネシウム化合物、
エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウムなどのアルキルマグネシウムハライド、
ブチルエトキシマグネシウム、エチルブトキシマグネシウム、オクチルブトキシマグネシウムなどのアルキルマグネシウムアルコキシド、その他ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。
【0029】
還元能を有さないマグネシウム化合物としては、具体的に、
塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウム、
メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムなどのアルコキシマグネシウムハライド、
フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムなどのアリロキシマグネシウムハライド、
ジエトキシマグネシウム、ジイソプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、ジn-オクトキシマグネシウム、ジ2-エチルヘキソキシマグネシウム、エトキシメトキシマグネシウムなどのアルコキシマグネシウム、
ジフェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウムなどのアリロキシマグネシウム、
ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。その他マグネシウム金属、水素化マグネシウムを用いることもできる。
【0030】
これら還元能を有さないマグネシウム化合物は、上述した還元能を有するマグネシウム化合物から誘導した化合物、あるいは触媒成分の調製時に誘導した化合物であってもよい。還元能を有さないマグネシウム化合物を、還元能を有するマグネシウム化合物から誘導するには、たとえば、還元能を有するマグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、エステル、アルコール、ハロゲン含有化合物、あるいはOH基や活性な炭素−酸素結合を有する化合物と接触させればよい。
【0031】
なお上記の還元能を有するマグネシウム化合物および還元能を有さないマグネシウム化合物は、たとえばアルミニウム、亜鉛、ホウ素、ベリリウム、ナトリウム、カリウムなどの他の金属との錯化合物、複化合物を形成していてもよく、あるいは他の金属化合物との混合物であってもよい。さらに、マグネシウム化合物は単独であってもよく、上記の化合物を2種以上組み合わせてもよい。
【0032】
固体状チタン触媒成分の調製に用いられるマグネシウム化合物としては、上述した以外のマグネシウム化合物も使用できるが、最終的に得られる固体状チタン触媒成分中において、ハロゲン含有マグネシウム化合物の形で存在することが好ましく、従ってハロゲンを含まないマグネシウム化合物を用いる場合には、調製の途中でハロゲン含有化合物と接触反応させることが好ましい。
【0033】
これらの中でも、還元能を有さないマグネシウム化合物が好ましく、特にハロゲン含有マグネシウム化合物が好ましく、さらにこれらの中でも塩化マグネシウム、アルコキシ塩化マグネシウム、アリロキシ塩化マグネシウムが好ましい。
【0034】
本発明では、固体状チタン触媒成分を調製するに際して、上記のようなマグネシウム化合物は液状状態(溶液)で用いられる。
固体状のマグネシウム化合物は、電子供与体(d-iv)を用いて液体化することができる。この電子供与体(d-iv)としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、エーテル類、アミン類、ピリジン類、金属酸エステル類などを用いることができる。具体的には、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1〜18のアルコール類、
トリクロロメタノール、トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールなどの炭素数1〜18のハロゲン含有アルコール類、
フェノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素数6〜20のフェノール類、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルn-ブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン、シクロヘキサノンなどの炭素数3〜15のケトン類、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類、
メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルベンジルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなどの炭素数2〜20のエーテル類、
メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリベンジルアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアミン類、
ピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ジメチルピリジン、エチルメチルピリジン、トリメチルピリジン、フェニルピリジン、ベンジルピリジン、塩化ピリジンなどのピリジン類、
テトラエトキシチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトラ-i-プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラヘキソキシチタン、テトラブトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウムなどの金属酸エステル類などが挙げられる。
【0035】
これらのうちでも、アルコール類、金属酸エステル類が好ましく、特に炭素数6以上のアルコール類が好ましく用いられる。たとえば炭素数6以上のアルコール類を用いてマグネシウム化合物を液状化する際には、マグネシウム化合物1モルに対して約1モル以上好ましくは1.5モル以上の量で用いることが好ましく、その上限は特にないがあまり多くない方が経済的に好ましく、マグネシウム化合物1モルに対して40モル以下であることが望ましい。
【0036】
また炭素数5以下のアルコール類を用いてマグネシウム化合物を液状化する際には、通常マグネシウム化合物1モルに対して約15モル以上必要である。
固体状マグネシウム化合物と電子供与体(d-iv)との反応は、固体状マグネシウム化合物と電子供与体(d-iv)とを接触させ、必要に応じて加熱する方法が一般的である。この接触は、通常0〜200℃好ましくは20〜180℃より好ましくは50〜150℃の温度で行なわれる。
【0037】
また上記反応は、炭化水素溶媒などの共存下に行ってもよい。このような炭化水素溶媒としては、たとえばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、灯油などの脂肪族炭化水素類、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素類、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、トリクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが用いられる。
【0038】
液状チタン化合物
本発明では、液状チタン化合物としては4価のチタン化合物が好ましく用いられる。四価のチタン化合物としては、次式で示される化合物を挙げることができる。
【0039】
Ti(OR)g 4-g
式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、0≦g≦4である。
このような化合物としては、具体的には、
TiCl4、TiBr4、TiI4 などのテトラハロゲン化チタン、
Ti(OCH3)Cl3
Ti(OC25)Cl3
Ti(On-C49)Cl3
Ti(OC25)Br3
Ti(O-iso-C49)Br3などのトリハロゲン化アルコキシチタン、
Ti(OCH3)2Cl2
Ti(OC25)2Cl2
Ti(On-C49)2Cl2
Ti(OC25)2Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン、
Ti(OCH3)3 Cl 、
Ti(OC25)3 Cl 、
Ti(On-C49)3 Cl 、
Ti(OC25)3 Br などのモノハロゲン化トリアルコキシチタン、
Ti(OCH3)4
Ti(OC25)4
Ti(On-C49)4
Ti(O-iso-C49)4
Ti(O-2-エチルヘキシル)4などのテトラアルコキシチタンなどが挙げられる。
【0040】
これらの中でもテトラハロゲン化チタンが好ましく、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタン化合物は2種以上組合わせて用いることもできる。上記のチタン化合物は炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素に希釈して用いてもよい。
【0041】
(d-i) 電子供与体
本発明では、上記のような液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物とを接触させる際には、電子供与体(d-i)として、多価カルボン酸エステルおよび/または複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物が用いられる。
【0042】
この多価カルボン酸エステルは、たとえば下記一般式で示される。
【0043】
【化5】
Figure 0003895050
【0044】
上記式中、R1 は置換または非置換の炭化水素基、R2 、R5 、R6 は、水素あるいは置換または非置換の炭化水素基、R3 、R4 は、水素あるいは置換または非置換の炭化水素基であり、好ましくはその少なくとも一方は置換または非置換の炭化水素基である。またR3 とR4 とは互いに連結されて環状構造を形成していてもよい。炭化水素基R1 〜R6 が置換されている場合の置換基は、N、O、Sなどの異原子を含み、たとえば、C−O−C、COOR、COOH、OH、SO3H、−C−N−C−、NH2 などの基を有する。
【0045】
このような多価カルボン酸エステルとしては、具体的には、
コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、メチルコハク酸ジエチル、α-メチルグルタル酸ジイソブチル、メチルマロン酸ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、イソプロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチル、ジブチルマロン酸ジエチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジエチル、β-メチルグルタル酸ジイソプロピル、エチルコハク酸ジアルリル、フマル酸ジ-2-エチルヘキシル、イタコン酸ジエチル、シトラコン酸ジオクチルなどの脂肪族ポリカルボン酸エステル、
1,2-シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、1,2-シクロヘキサンカルボン酸ジイソブチル、テトラヒドロフタル酸ジエチル、ナジック酸ジエチルなどの脂環族ポリカルボン酸エステル、
フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸モノイソブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸エチルイソブチル、フタル酸ジn-プロピル、フタル酸ジn-ブチル、フタル酸ジn-ヘプチル、フタル酸ジn-オクチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタリンジカルボン酸ジエチル、ナフタリンジカルボン酸ジブチル、トリメリット酸トリエチル、トリメリット酸ジブチルなどの芳香族ポリカルボン酸エステル、
3,4-フランジカルボン酸などの異節環ポリカルボン酸エステルなどが挙げられる。
【0046】
また多価カルボン酸エステルの他の例としては、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジn-ブチル、セバシン酸ジn-オクチル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシルなどの長鎖ジカルボン酸のエステルなどを挙げることもできる。
【0047】
これらのうちでも、下記式で示されるフタル酸エステル類がとくに好ましい。
【0048】
【化6】
Figure 0003895050
【0049】
式中、Rは炭素数3〜12の分岐状炭化水素基であり、2つのRは同一であっても異なっていてもよい。式中、ベンゼン核はハロゲン原子または低級炭化水素基で置換されていてもよい。
【0050】
具体的には、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルなどが挙げられる。フタル酸ジヘプチルとしては、より具体的にはフタル酸ジ(2-メチルヘキシル)、フタル酸ジ(3-メチルヘキシル)、フタル酸ジ(4-メチルヘキシル)、フタル酸ジ(5-メチルヘキシル)、フタル酸ジ(2,4ジメチルペンチル)、フタル酸ジ(3,4-ジメチルペンチル)、フタル酸ジ(2,2-ジメチルペンチル)、フタル酸ジ(2,3-ジメチルペンチル)、フタル酸ジ(3,3-ジメチルペンチル)、フタル酸ジ(3-エチルペンチル)、フタル酸ジ(2,2,3-トリメチルブチル)などの分岐状ヘプチル基を有するフタル酸ジヘプチルが挙げられる。
【0051】
さらにR基が互いに異なり、たとえば上記に例示された化合物中に含まれるような分岐アルキル基のうち異なるもの同士を1個ずつ組み合わせて有する化合物も挙げられる。
【0052】
またこれらを2種以上組み合わせたフタル酸ジエステルでもよい。
具体的にたとえば上記式中の2個のR基が、3-メチルヘキシル基(a%)、5-メチルヘキシル基(b%)および2,4-ジメチルペンチル基(c%)(ここでa+b+c=100%)で構成されるようなフタル酸ジヘプチル混合物も好ましく用いられる。
【0053】
本発明で用いられる複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物(以下ポリエーテル化合物ということもある)では、これらエーテル結合間に存在する原子は、炭素、ケイ素、酸素、硫黄、リン、ホウ素からなる群から選択される1種以上であり、原子数は2以上である。これらのうちエーテル結合間の原子に比較的嵩高い置換基、具体的には炭素数2以上であり、好ましくは3以上で直鎖状、分岐状、環状構造を有する置換基、より好ましくは分岐状または環状構造を有する置換基が結合しているものが望ましい。また2個以上のエーテル結合間に存在する原子に、複数の、好ましくは3〜20、より好ましくは3〜10、特に好ましくは3〜7の炭素原子が含まれた化合物が好ましい。
【0054】
このようなポリエーテル類を用いる場合、後述する予備重合でのAl/Ti比を0.5〜2.5mol/molにすると得られるポリマー粒子の嵩密度などの粒子性状を向上させることができる。
【0055】
このようなポリエーテル化合物としては、たとえば下記式で示される化合物を挙げることができる。
【0056】
【化7】
Figure 0003895050
【0057】
式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種の元素を有する置換基であり、任意のR1〜R26、好ましくはR1〜R2nは共同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の原子が含まれていてもよい。
【0058】
上記のようなポリエーテル化合物としては、具体的に、
2-(2-エチルヘキシル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-フェニル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-クミル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(2-フェニルエチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(2-シクロヘキシルエチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(p-クロロフェニル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(ジフェニルメチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(1-ナフチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(1-デカヒドロナフチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(p-t-ブチルフェニル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジシクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジシクロペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジエチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジイソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-プロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-ベンジル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-エチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-フェニル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-シクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ビス(p-クロロフェニル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ビス(2-シクロヘキシルエチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-メチル-2-(2-エチルヘキシル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジイソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジフェニル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジベンジル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジイソブチル-1,3-ジエトキシプロパン、
2,2-ジイソブチル-1,3-ジブトキシプロパン、
2-イソブチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(1-メチルブチル)-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-(1-メチルブチル)-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジ-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジ-t-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジネオペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-フェニル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-フェニル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-ベンジル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-ベンジル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-フェニル-2-ベンジル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロペンチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロペンチル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-イソプロピル-2-s-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-シクロヘキシルメチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,3-ジフェニル-1,4-ジエトキシブタン、
2,3-ジシクロヘキシル-1,4-ジエトキシブタン、
2,2-ジベンジル-1,4-ジエトキシブタン、
2,3-ジシクロヘキシル-1,4-ジエトキシブタン、
2,3-ジイソプロピル-1,4-ジエトキシブタン、
2,2-ビス(p-メチルフェニル)-1,4-ジメトキシブタン、
2,3-ビス(p-クロロフェニル)-1,4-ジメトキシブタン、
2,3-ビス(p-フルオロフェニル)-1,4-ジメトキシブタン、
2,4-ジフェニル-1,5-ジメトキシペンタン、
2,5-ジフェニル-1,5-ジメトキシヘキサン、
2,4-ジイソプロピル-1,5-ジメトキシペンタン、
2,4-ジイソブチル-1,5-ジメトキシペンタン、
2,4-ジイソアミル-1,5-ジメトキシペンタン、
3-メトキシメチルテトラヒドロフラン、
3-メトキシメチルジオキサン、
1,3-ジイソブトキシプロパン、
1,2-ジイソブトキシプロパン、
1,2-ジイソブトキシエタン、
1,3-ジイソアミロキシプロパン、
1,3-ジイソネオペンチロキシエタン、
1,3-ジネオペンチロキシプロパン、
2,2-テトラメチレン-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ペンタメチレン-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ヘキサメチレン-1,3-ジメトキシプロパン、
1,2-ビス(メトキシメチル)シクロヘキサン、
2,8-ジオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
3,7-ジオキサビシクロ[3,3,1]ノナン、
3,7-ジオキサビシクロ[3,3,0]オクタン、
3,3-ジイソブチル-1,5-オキソノナン、
6,6-ジイソブチルジオキシヘプタン、
1,1-ジメトキシメチルシクロペンタン、
1,1-ビス(ジメトキシメチル)シクロヘキサン、
1,1-ビス(メトキシメチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、
1,1-ジメトキシメチルシクロペンタン、
2-メチル-2-メトキシメチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-エトキシメチル-1,3-ジエトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-メトキシメチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジイソブチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-イソプロピル-2-イソアミル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-シクロヘキシル-2-メトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-イソプロピル-2-メトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-イソブチル-2-メトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-シクロヘキシル-2-エトキシメチル-1,3-ジエトキシシクロヘキサン、
2-シクロヘキシル-2-エトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-イソプロピル-2-エトキシメチル-1,3-ジエトキシシクロヘキサン、
2-イソプロピル-2-エトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
2-イソブチル-2-エトキシメチル-1,3-ジエトキシシクロヘキサン、
2-イソブチル-2-エトキシメチル-1,3-ジメトキシシクロヘキサン、
トリス(p-メトキシフェニル)ホスフィン、
メチルフェニルビス(メトキシメチル)シラン、
ジフェニルビス(メトキシメチル)シラン、
メチルシクロヘキシルビス(メトキシメチル)シラン、
ジ-t- ブチルビス(メトキシメチル)シラン、
シクロヘキシル-t-ブチルビス(メトキシメチル)シラン、
i-プロピル-t-ブチルビス(メトキシメチル)シランなどが挙げられる。
【0059】
これらのうちでも、1,3-ジエーテル類が好ましく用いられ、特に
2-イソプロピル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-イソプロピル-2-sec-ブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジイソブチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-イソプロピル-2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジシクロヘキシル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ビス(シクロヘキシルメチル)-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロヘキシル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパン、
2,2-ジフェニル-1,3-ジメトキシプロパン、
2-シクロペンチル-2-イソプロピル-1,3-ジメトキシプロパンなどが好ましく用いられる。
【0060】
固体状チタン触媒成分の調製
本発明では、上記のような液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物と、電子供与体(d-i) とから固体状チタン触媒成分を調製するに際して、まず
[I]液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させ、接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、該接触液(β)中に、
多価カルボン酸エステルおよびポリエーテル化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) を添加して、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(d-i) を含む固体生成物(α)を形成させる。
【0061】
上記のような接触液(β)は、通常、
モノカルボン酸エステル、脂肪族カルボン酸、酸無水物、ケトン、モノエーテル、脂肪族カーボネート、アルコキシ基含有アルコール、アリールオキシ基含有アルコール、Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合物、P−O−C結合を有する有機リン化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-iii) を、電子供与体(d-i) の添加前に含んでいる。
【0062】
このような電子供与体(d-iii) としては、具体的には、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸i-ブチル、酢酸t-ブチル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、ピバリン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチルなどのモノカルボン酸エステル、
ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などの脂肪酸カルボン酸類、
無水酢酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水安息香酸、無水トリメリット酸、無水テトラヒドロフタル酸などの酸無水物、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルn-ブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノン、シクロヘキサノンなどのケトン、
メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、エチルベンジルエーテル、アニソールなどのモノエーテル、
炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチレンなどの脂肪族カーボネート、
ブチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのアルコキシ基含有アルコール類、ケイ酸メチル、ケイ酸エチル、ジフェニルジメトキシシランなどのSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物類、好ましくはR1xR2ySi(OR3)z(ここでR1、R2はそれぞれ独立して炭化水素基またはハロゲンであり、R3は炭化水素基であり、0≦x<2、0≦y<2、0<z≦4である。)で示される有機ケイ素化合物、
亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチルなどのP−O−C結合を有する有機リン化合物などを挙げることができる。
【0063】
これらの電子供与体(d-iii) は、2種以上併用することもできる。
上記のような電子供与体(d-iii) は、液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物との接触液(β)に電子供与体(d-i) を添加する前に、該接触液(β)中に含まれていればよく、たとえば液状マグネシウム化合物および液状チタン化合物のうちのいずれか一方に、あるいは両方に電子供与体(d-iii) を含ませてこれらを接触させてもよく、あるいは電子供与体(d-i) を添加する前の液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物との接触液(β)中に電子供与体(d-iii) を添加してもよい。
【0064】
液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物との接触を、電子供与体(d-iii) の共存下に行うと、粒子形状に優れた固体生成物(α)を得ることができる。
また本発明では、液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させる際には、(d-i) 多価カルボン酸エステルおよびポリエーテル化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) に加えて、本発明の目的を損なわない範囲であれば、さらに他の電子供与体(d-v) を用いてもよい。
【0065】
このような他の電子供与体(d-v) としては、具体的に前記マグネシウム化合物を液状化する際に示したような電子供与体(d-iv)、電子供与体(C)として後述するような有機ケイ素化合物、さらには
酢酸N,N-ジメチルアミド、安息香酸N,N-ジエチルアミド、トルイル酸N,N-ジメチルアミドなどの酸アミド類、
アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライド類、
アセトニトリル、ベンゾニトリル、トリニトリルなどのニトリル類、
ピロール、メチルピロール、ジメチルピロールなどのピロール類、
ピロリン;ピロリジン;インドール;ピペリジン類、キノリン類、イソキノリン類などの含窒素環状化合物、
テトラヒドロフラン、1,4-シネオール、1,8-シネオール、ピノールフラン、メチルフラン、ジメチルフラン、ジフェニルフラン、ベンゾフラン、クマラン、フタラン、テトラヒドロピラン、ピラン、ジテドロピランなどの環状含酸素化合物などが挙げられる。
【0066】
固体生成物(α)の形成工程[I]では、上記のような液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させ、接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、該接触液(β)中に、多価カルボン酸エステルおよびポリエーテル化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) を添加する。
【0067】
具体的には、液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを、通常、電子供与体(d-iii) の共存下に、−70℃〜200℃好ましくは−50℃〜150℃さらに好ましくは−30〜130℃の温度で接触させて、固体を析出させる。なおこの接触に用いられる液状マグネシウム化合物の液温と、液状チタン化合物の液温とは異なっていてもよい。
【0068】
本発明では、液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物とを、電子供与体(d-iii) の共存下に、当初は低温で接触させ、徐々に昇温して固体を析出させることが好ましい。電子供与体(d-i) は、このような昇温過程で添加することが好ましく、具体的には、最終的に析出する固体量を100重量%とするとき、接触液(β)中に固体が20重量%以上100重量%未満の量で、好ましくは50〜99重量%の量で、より好ましくは70〜95重量%の量で析出したところで添加することが好ましい。このように接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、電子供与体(d-i) を複数回に分けて添加してもよい。
【0069】
固体析出率の評価は実施例に記載の評価方法によって実測により求めることもできるが、モデル実験によって析出時間、析出温度などを求め、それに基づいて判定することもできる。
【0070】
固体生成物(α)を調製する際に用いられる各成分の量は調製方法によって異なり一概に規定できないが、たとえばマグネシウム化合物1モル当り、チタン化合物は0.01〜1000モル好ましくは0.1〜200モルの量で用いることができる。また電子供与体(d-iii) は、マグネシウム化合物1モル当り、0.01〜1モル好ましくは0.02〜0.7モルより好ましくは0.05〜0.5モルの量で用いることが望ましい。
【0071】
電子供与体(d-i) は、通常マグネシウム化合物1モル当り、0.005〜9.995モル好ましくは0.01〜4.99モルの量で用いることができる。
本発明では、この電子供与体(d-i) と後述するような電子供与体(d-ii)との合計量が、通常0.01〜10モル好ましくは0.1〜5モルであることが好ましく、この合計量は固体状チタン触媒成分を調製する際に従来一般的に用いられる電子供与体の量に相当するような量であることが好ましい。
【0072】
また、この電子供与体(d-i) と、後述する[II]で用いられる電子供与体(d-ii)とのモル比は、10/90〜90/10であることが好ましいが、さらに好ましくは(d-i)/(d-ii)<1であり、特に好ましくは(d-i)/(d-ii)<0.5である。
【0073】
この工程[I]では、電子供与体(d-i) として、多価カルボン酸エステルおよびポリエーテル化合物からなる群から選ばれる2種以上の化合物を用いてもよい。
【0074】
上記のような接触時には、必要に応じて炭化水素溶媒を用いることができ、この炭化水素溶媒としては液状マグネシウム化合物調製時に示したような炭化水素溶媒と同様なものを用いることができる。
【0075】
また接触時には、上記各成分に加えて、担体および反応助剤などとして用いられる珪素、リン、アルミニウムなどを含む有機化合物あるいは無機化合物などを用いてもよい。このような担体としては、Al23 、SiO2 、B23 、MgO、CaO、TiO2 、ZnO、SnO2 、BaO、ThO、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などの樹脂などが挙げられる。これらのうちでも、Al23 、SiO2 、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好ましく用いられる。
【0076】
上記のような接触により、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(d-i) を含む固体生成物(α)が得られる。
本発明では、次いで
[II]固体析出終了後に得られた固体生成物(α)と、さらに多価カルボン酸エステルおよびポリエーテル化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-ii)とを接触させている。
【0077】
たとえば上記[I]で固体析出が終了した後の固体生成物(α)を含む接触液(β)中に、電子供与体(d-ii)を添加することにより、固体生成物(α)と、電子供与体(d-ii)とを接触させることができる。この際、固体析出の終了した接触液(β)を、固体析出が終了した温度、具体的に70〜150℃好ましくは80〜140℃に保持しながら、該接触液(β)中に電子供与体(d-ii)を添加することが好ましい。
【0078】
また上記のような固体生成物(α)を、一旦濾過などにより接触液(β)から取り出した後、電子供与体(d-ii)を添加することもできる。
本発明では、固体生成物(α)を含む接触液(β)中に、電子供与体(d-ii)を添加することが好ましい。
【0079】
このように固体生成物(α)を一旦濾過した場合は、固体生成物(α)を再度、ヘキサンなどの不活性媒体や四塩化チタンなどの液状触媒成分に再懸濁させたのち、電子供与体(d-ii)を添加してもよい。
【0080】
本発明では、前述したように電子供与体(d-i) と、電子供与体(d-ii)とのモル比が、10/90〜90/10であることが好ましいが、さらに好ましくは(d-i)/(d-ii)<1であり、特に好ましくは(d-i)/(d-ii)<0.5である。また、電子供与体(d-ii)は、通常、固体生成物(α)中のマグネシウム化合物1モル当り、0.005〜9.975モル、好ましくは0.01〜4.99モルの量で用いることが望ましい。この電子供与体(d-ii)は、2回以上に分けて添加することもできる。
【0081】
電子供与体(d-ii)としては、具体的には電子供与体(d-i)として例示したような化合物が用いられる。電子供与体(d-ii)として、これら化合物を2種以上用いることもできる。
【0082】
上記のような電子供与体(d-ii)は、電子供与体(d-i)と同一であっても異なっていてもよい。たとえば(d-i) および(d-ii)が、いずれも多価カルボン酸エステル、あるいはいずれもポリエーテル化合物であってもよい。また(d-i)が多価カルボン酸エステルであって、(d-ii)がポリエーテル化合物あるいはこの逆であってもよい。特に、電子供与体(d-i)および(d-ii)として、異なる化合物のものを組み合わせて使用することが望ましい。
【0083】
本発明では、前記[I]で固体生成物(α)を形成する際の電子供与体(d-i) および[II]で用いられる電子供与体(d-ii)が、いずれも多価カルボン酸エステルである場合には、電子供与体(d-i) がフタル酸ジヘプチルであり、電子供与体(d-ii)がフタル酸ジイソブチルであると、とくに高活性固体状チタン触媒成分を得ることができる。
【0084】
またこの工程[II]においては、固体生成物(α)に、さらにチタン化合物とを接触させることもできる。このチタン化合物と固体生成物(α)との接触は、電子供与体(d-ii)と固体生成物(α)との接触と同時であっても、あるいは接触前、接触後いずれであってもよい。チタン化合物としては、前記液状チタン化合物を用いることができ、前記工程[I]で用いられるチタン化合物と同一であっても異なっていてもよい。
【0085】
チタン化合物は、固体生成物(α)中のマグネシウム化合物1モル当り、0.01〜1000モル好ましくは0.1〜200モルの量で用いることができる。このようにして得られる固体状チタン触媒成分(A)は、マグネシウム、チタン、ハロゲン、電子供与体((d-i)および(d-ii))を含有しており、具体的に、
チタンを0.1〜10重量%好ましくは0.2〜7.0重量%の量で、
マグネシウムとハロゲンとを合計で95〜30重量%の量で、
電子供与体((d-i)および(d-ii)の合計)を0.5〜30重量%の量で含有していることが望ましい。
【0086】
上記で得られた固体状チタン触媒成分(A)はそのまま重合に用いることができるが、この固体状チタン触媒成分を0〜200℃の炭化水素溶媒で洗浄して用いることが好ましい。
【0087】
洗浄溶媒としては、前記液状マグネシウム化合物の調製時に示したような炭化水素溶媒を用いることができ、これらのうち、脂肪族炭化水素溶媒または芳香族炭化水素溶媒が好ましく用いられる。
【0088】
洗浄に際しては、炭化水素溶媒は、固体状チタン触媒成分(固形物)1gに対して、通常1〜10000ml好ましくは5〜5000mlより好ましくは10〜1000mlの量で用いられる。
【0089】
この洗浄は、室温でのヘキサン洗浄によってチタンが脱離することがなくなるまで行うことが好ましい。
上記のようにして調製される固体状チタン触媒成分を含むオレフィン重合用触媒は、極めて高活性でオレフィンを重合させることができる。
【0090】
本発明に係るオレフィン重合用触媒は、
上記のような(A)固体状チタン触媒成分と、
(B)有機アルミニウム化合物と、
必要に応じて(C)電子供与体とから形成される。
【0091】
(B)有機アルミニウム化合物
本発明で用いられる有機アルミニウム化合物(B)は、たとえば下記式で示される。
【0092】
a n AlX3-n
(式中、Ra は炭素数1〜12の炭化水素基であり、Xはハロゲンまたは水素であり、nは1〜3である。)
a は、炭素数1〜12の炭化水素基たとえばアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であるが、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基などである。
【0093】
このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニム、
イソプレニルアルミニウムなどのアルケニルアルミニウム、
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、
メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド、
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0094】
また有機アルミニウム化合物として、下記式で示される化合物を挙げることもできる。
a n AlY3-n
上記式において、Ra は上記と同様であり、Yは−ORb基、−OSiRc 3基、−OAlRd 2基、−NRe 2基、−SiRf 3基または−N(Rg)AlRh 2基であり、nは1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRhはメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基などであり、Reは水素、メチル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチルシリル基などであり、RfおよびRgはメチル基、エチル基などである。
【0095】
このような有機アルミニウム化合物としては、具体的には、以下のような化合物が挙げられる。
(i) Ra n Al(ORb3-n
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなど、
(ii) Ra n Al(OSiRc3-n
Et2Al(OSiMe3)、
(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、
(iso-Bu)2Al(OSiEt3)など、
(iii) Ra n Al(OAlRd 23-n
Et2AlOAlEt2
(iso-Bu )2AlOAl(iso-Bu)2 など、
(iv) Ra n Al(NRe 23-n
Me2AlNEt2
Et2AlNHMe 、
Me2AlNHEt 、
Et2AlN(Me3Si)2
(iso-Bu)2AlN(Me3Si)2 など、
(v) Ra n Al(SiRf 3)3-n
(iso-Bu)2AlSiMe3など、
(vi) Ra n Al〔N(Rg)−AlRh 23-n
Et2AlN(Me)−AlEt2
(iso-Bu)2AlN(Et)Al(iso-Bu)2 など。
【0096】
さらにこれに類似した化合物、たとえば酸素原子、窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物を挙げることもできる。より具体的に、(C252AlOAl(C252 、(C492AlOAl(C492 、(C252AlN(C25)Al(C252など、さらにメチルアルミノキサンなどのアルミノキサン類を挙げることができる。
【0097】
また有機アルミニウム化合物として、M1AlRj 4 (M1はLi、Na、Kであり、Rjは炭素数1〜15の炭化水素基である)で示される錯アルキル化合物を用いることもできる。具体的には、LiAl(C25)4 、LiAl(C715)4などが挙げられる。
【0098】
上記のような有機アルミニウム化合物のうちでも、
a 3Al 、Ra n Al(ORb)3-n 、Ra n Al(OAlRd 2)3-n で表わされる有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。
【0099】
本発明では、有機アルミニウム化合物を2種以上併用することもできる。
【0100】
(C)電子供与体
オレフィン重合用触媒を形成する際には、必要に応じて(C)電子供与体を用いることができる。この電子供与体(C)としては、たとえば下記式(i) で示される有機ケイ素化合物が挙げられる。
【0101】
nSi(OR')4-n (i)
(式中、RおよびR’は炭化水素基であり、nは1、2または3である。)
このような式で示される有機シラン化合物としては、具体的には、下記のような化合物が挙げられる。
【0102】
トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo-トリルジメトキシシラン、ビスm-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサンなど。またケイ酸エチル、ケイ酸ブチルなどを用いることもできる。
【0103】
本発明では、上記式(i)で示される有機シラン化合物は、特に下記式(ii)で示されることが好ましい。
a nSi(ORb)4-n …(ii)
(式中、nは1、2または3であり、
nが1であるとき、Ra は2級または3級の炭化水素基であり、
nが2または3であるとき、Ra の少なくとも1つは2級または3級の炭化水素基であり、Ra は同じであっても異なっていてもよく、
b は炭素数1〜4の炭化水素基であって、(4−n)が2または3であるとき、ORb は同じであっても異なっていてもよい。)
この式(ii)で示されるような嵩高い基を有する有機シラン化合物において、2級または3級の炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、置換基を有するこれらの基およびSiに隣接する炭素が2級または3級である炭化水素基が挙げられる。より具体的に、
置換シクロペンチル基としては、2-メチルシクロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、2-エチルシクロペンチル基、2-n-ブチルシクロペンチル基、2,3-ジメチルシクロペンチル基、2,4-ジメチルシクロペンチル基、2,5-ジメチルシクロペンチル基、2,3-ジエチルシクロペンチル基、2,3,4-トリメチルシクロペンチル基、2,3,5-トリメチルシクロペンチル基、2,3,4-トリエチルシクロペンチル基、テトラメチルシクロペンチル基、テトラエチルシクロペンチル基などのアルキル基を有するシクロペンチル基が挙げられる。
【0104】
置換シクロペンテニル基としては、2-メチルシクロペンテニル基、3-メチルシクロペンテニル基、2-エチルシクロペンテニル基、2-n-ブチルシクロペンテニル基、2,3-ジメチルシクロペンテニル基、2,4-ジメチルシクロペンテニル基、2,5-ジメチルシクロペンテニル基、2,3,4-トリメチルシクロペンテニル基、2,3,5-トリメチルシクロペンテニル基、2,3,4-トリエチルシクロペンテニル基、テトラメチルシクロペンテニル基、テトラエチルシクロペンテニル基などのアルキル基を有するシクロペンテニル基が挙げられる。
【0105】
置換シクロペンタジエニル基としては、2-メチルシクロペンタジエニル基、3-メチルシクロペンタジエニル基、2-エチルシクロペンタジエニル基、2-n-ブチルシクロペンテニル基、2,3-ジメチルシクロペンタジエニル基、2,4-ジメチルシクロペンタジエニル基、2,5-ジメチルシクロペンタジエニル基、2,3-ジエチルシクロペンタジエニル基、2,3,4-トリメチルシクロペンタジエニル基、2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル基、2,3,4-トリエチルシクロペンタジエニル基、2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル基、2,3,4,5-テトラエチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5-ペンタメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3,4,5-ペンタエチルシクロペンタジエニル基などのアルキル基を有するシクロペンタジエニル基が挙げられる。
【0106】
またSiに隣接する炭素が2級炭素である炭化水素基としては、i-プロピル基、s-ブチル基、s-アミル基、α-メチルベンジル基などが挙げられ、Siに隣接する炭素が3級炭素である炭化水素基としては、t-ブチル基、t-アミル基、α,α'-ジメチルベンジル基、アドマンチル基などが挙げられる。
【0107】
このような式(ii)で示される有機シラン化合物としては、
nが1である場合には、シクロペンチルトリメトキシシラン、2-メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3-ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、iso-ブチルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2-ノルボルナントリメトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類が挙げられ、
nが2である場合には、ジシクロペンチルジエトキシシラン、t-ブチルメチルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチルジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン類が挙げられる。
【0108】
また式(ii)で示される有機シラン化合物のうち、nが2である場合には、特に下記のような式 (iii)で示されるジメトキシシラン化合物を好ましく挙げることができる。
【0109】
【化8】
Figure 0003895050
【0110】
式中、Ra およびRc は、それぞれ独立して、シクロペンチル基、置換シクロペンチル基、シクロペンテニル基、置換シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、あるいは、Siに隣接する炭素が2級炭素または3級炭素である炭化水素基である。
【0111】
このような式(iii) で示される有機シラン化合物としては、たとえば、
ジシクロペンチルジメトキシシラン、
ジシクロペンテニルジメトキシシラン、
ジシクロペンタジエニルジメトキシシラン、
ジt-ブチルジメトキシシラン、
ジ(2-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(3-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2-エチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3-ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,4-ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,5-ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3-ジエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,5-トリメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(テトラメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(テトラエチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、
ジ(2-メチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(3-メチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2-エチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2-n-ブチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3-ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,4-ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,5-ジメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,5-トリメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリエチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(テトラメチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(テトラエチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2-メチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(3-メチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2-エチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2-n-ブチルシクロペンテニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,4-ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,5-ジメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3-ジエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4-トリエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(2,3,4,5-テトラエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(1,2,3,4,5-ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジ(1,2,3,4,5-ペンタエチルシクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、
ジt-アミル-ジメトキシシラン、
ジ(α,α'-ジメチルベンジル)ジメトキシシラン、
ジ(アドマンチル)ジメトキシシラン、
アドマンチル-t-ブチルジメトキシシラン、
シクロペンチル-t-ブチルジメトキシシラン、
ジイソプロピルジメトキシシラン、
ジs-ブチルジメトキシシラン、
ジs-アミルジメトキシシラン、
イソプロピル-s-ブチルジメトキシシランなどが挙げられる。
【0112】
さらに式(ii)で示される電子供与体として、nが3である場合には、
トリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシランなどのモノアルコキシシラン類などが挙げられる。
【0113】
これらのうち、エチルトリエトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビスp-トリルジメトキシシラン、p-トリルメチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシシラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、トリシクロペンチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシランおよび式(iii)で示されるジメトキシシラン類、具体的にはジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ-t-ブチルジメトキシシラン、ジ(2-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ(3-メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジ-t-アミルジメトキシシランなどが好ましく用いられる。
【0114】
また電子供与体(C)としては、前述したポリエーテル化合物、
2,6-置換ピペリジン類、2,5-置換ピペリジン類、
N,N,N',N'-テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N',N'-テトラエチルメチレンジアミンなどの置換メチレンジアミン類、
1,3-ジベンジルイミダゾリジン、1,3-ジベンジル-2- フェニルイミダゾリジンなどの置換イミダゾリジン類などの含窒素電子供与体、
トリエチルホスファイト、トリn-プロピルホスファイト、トリイソプロピルホスファイト、トリn-ブチルホスファイト、トリイソブチルホスファイト、ジエチルn-ブチルホスファイト、ジエチルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類などリン含有電子供与体、
2,6-置換テトラヒドロピラン類、2,5-置換テトラヒドロピラン類などの含酸素電子供与体などを用いることもできる。
【0115】
これらを2種以上併用してもよい。
本発明では、これら各成分(A)、(B)および必要に応じて(C)からオレフィン重合用触媒を形成する際には必要に応じて他の成分を用いることもできる。
【0116】
また本発明では、上記のような各成分から予備重合触媒が形成されていてもよい。
予備重合触媒は、上記の固体状チタン触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)および必要に応じて電子供与体(C)の存在下に、オレフィン類などを予備(共)重合させることにより形成される。
【0117】
予備重合時に用いられるオレフィン類としては、たとえば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素数2以上のα−オレフィンが挙げられる。また後述するような他のビニル化合物、ポリエン化合物を予備重合時に用いることもできる。これらは2種以上併用してもよい。
【0118】
予備重合で用いられるα−オレフィンは、後述する本重合で用いられるα−オレフィンと同一であっても、異なっていてもよい。
本発明では、予備重合を行う方法に特に制限はなく、たとえば予備重合ものまーが液状となる状態で行うこともできるし、また重合不活性な有機溶媒の共存下で行うこともでき、さらには気相条件下で行うことも可能である。このうち不活性溶媒の共存下、該不活性溶媒に予備重合モノマーおよび各触媒成分を加え、比較的温和な条件下で予備重合を行うことが好ましい。この際、生成した予備重合体が重合溶媒に溶解する条件下に行なってもよいし、溶解しない条件下に行なってもよいが、溶解しない条件下に行うことが好ましい。
【0119】
予備重合は、通常約−20〜+100℃好ましくは約−20〜+80℃さらに好ましくは−10〜+40℃で行なうことが望ましい。
また予備重合は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれにおいても行うことができる。
【0120】
予備重合では、本重合における系内の触媒濃度よりも高い濃度の触媒を用いることができる。
予備重合における触媒成分の濃度は、用いられる触媒成分などによっても異なるが、固体状チタン触媒成分(A)の濃度は、重合容積1リットル当り、チタン原子換算で、通常約0.001〜5000ミリモル好ましくは約0.01〜1000ミリモル特に好ましくは0.1〜500ミリモルであることが望ましい。
【0121】
有機アルミニウム化合物(B)は、固体状チタン触媒成分(A)1g当り0.01〜2000g好ましくは0.03〜1000gさらに好ましくは0.05〜200gの予備(共)重合体が生成するような量で用いられ、固体状チタン触媒成分中のチタン1モル当り、通常約0.1〜1000モル好ましくは約0.2〜500モル特に好ましくは0.5〜100モルの量で用いられる。
【0122】
また予備重合時には、電子供与体(C)を、固体状チタン触媒成分(A)中のチタン原子1モル当り通常0.01〜50モル好ましくは0.05〜30モルさらに好ましくは0.1〜10モルの量で必要に応じて用いることができる。
【0123】
なお予備重合においては、水素などの分子量調節剤を用いることもできる。
上記のようにして予備重合触媒が懸濁状態で得られる場合には、次工程の(本)重合において、予備重合触媒は、懸濁状態のままで用いることもできるし、懸濁液から生成した予備重合触媒を分離して用いることもできる。
【0124】
上記のような予備重合触媒は、通常、有機アルミニウム化合物(B)、電子供与体(C)とともに用いられるが、予備重合触媒のみをオレフィン重合用触媒として用いることができる場合もある。電子供与体(C)を用いずに予備重合を行い、予備重合触媒とともに電子供与体(C)を用いることができるが、予備重合時および本重合時のいずれにおいても電子供与体(C)を用いなくてもよいこともある。
【0125】
なお本発明に係るオレフィン重合用触媒は、上記のような各成分以外にもオレフィンの重合に有用な他の成分を含むことができる。
【0126】
オレフィンの重合方法
本発明に係るオレフィンの重合方法では、上記のような固体状チタン触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)および必要に応じて電子供与体(C)からなるオレフィン重合用触媒あるいは予備重合触媒を含む触媒の存在下に、オレフィンを重合または共重合させている。
【0127】
このようなオレフィンとしては、具体的に、予備重合で用いられるものと同様の炭素数2以上のα−オレフィンを用いることができ、
さらにシクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2-エチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどのシクロオレフィン、
スチレン、ジメチルスチレン類、アリルナフタレン、アリルノルボルナン、ビニルナフタレン類、アリルトルエン類、アリルベンゼン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、アリルトリアルキルシラン類などのビニル化合物などを用いることもできる。
【0128】
これらのうち、エチレン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、ビニルシクロヘキサン、ジメチルスチレン、アリルトリメチルシラン、アリルナフタレンなどが好ましく用いられる。
【0129】
さらにオレフィンにジエン化合物を少量共重合させることもできる。
このようなジエン化合物としては、具体的に、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、1,4-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、6-メチル-1,6-オクタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、6-エチル-1,6-オクタジエン、6-プロピル-1,6-オクタジエン、6-ブチル-1,6-オクタジエン、6-メチル-1,6-ノナジエン、7-メチル-1,6-ノナジエン、6-エチル-1,6-ノナジエン、7-エチル-1,6-ノナジエン、6-メチル-1,6-デカジエン、7-メチル-1,6-デカジエン、6-メチル-1,6-ウンデカジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネンおよびジシクロペンタジエンなどが挙げられる。これらは2種以上組合わせて用いてもよい。
【0130】
本発明では、重合は溶解重合、懸濁重合などの液相重合法あるいは気相重合法いずれにおいても実施することができる。
重合がスラリー重合の反応形態を採る場合、反応溶媒としては、前述の重合不活性な有機溶媒を用いることもできるし、反応温度において液状のオレフィンを用いることもできる。
【0131】
重合に際しては、固体状チタン触媒成分(A)または予備重合触媒は、重合容積1リットル当りチタン原子に換算して、通常は約0.001〜100ミリモル、好ましくは約0.005〜20ミリモルの量で用いられる。
【0132】
有機アルミニウム化合物(B)は、該化合物(B)中の金属原子が重合系中のチタン原子1モルに対し、通常約1〜2000モル好ましくは約2〜500モルとなるような量で用いられる。
【0133】
電子供与体(C)は、用いても用いなくてもよいが、有機アルミニウム化合物(B)の金属原子1モルに対し、通常約0.001モル〜10モル好ましくは0.01モル〜5モルの量で必要に応じて用いられる。
【0134】
なおこの重合時に特に予備重合触媒を用いると、有機アルミニウム化合物(B)、電子供与体(C)のいずれも用いなくてもよい場合がある。予備重合触媒とともに、成分(B)および/または(C)とからオレフィン重合用触媒が形成されるときには、これら各成分(B)、(C)は上記のような量で用いることができる。
【0135】
重合時に水素を用いれば、得られる重合体の分子量を調節することができ、メルトフローレートの大きい重合体が得られる。
本発明に係るオレフィンの重合方法では、オレフィン種類、重合の形態などによっても異なるが、重合は、通常通常約20〜300℃好ましくは約50〜150℃の温度で、また常圧〜100kg/cm2 好ましくは約2〜50kg/cm2 の圧力下で行なわれる。
【0136】
本発明の重合方法においては、重合を、バッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行なうことができる。さらに重合を、反応条件を変えて2段以上に分けて行うこともできる。
【0137】
本発明では、オレフィンの単独重合体を製造してもよく、また2種以上のオレフィンからランダム共重合体またはブロック共重合体などを製造してもよい。
【0138】
【発明の効果】
上記のような本発明で調製される固体状チタン触媒成分を含むオレフィン重合用触媒を用いると、オレフィンを極めて高い活性で重合させることができ、しかも炭素数3以上のα−オレフィンを重合させたときには立体規則性の高いポリオレフィンを製造することができる。
【0139】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0140】
以下の実施例で得られたポリプロピレンの物性の測定方法を示す。
(1) 嵩密度(BD);ASTM D1895に準拠して測定した。
(2) メルトフローレート(MFR);ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kg荷重下で測定した。
(3) 23℃n-デカン可溶成分量(t-DS);
ポリマーの23℃n-デカン可溶成分量(t-DS)は、重合後に粉末状で得られたポリマー中の23℃n-デカン可溶成分量と、溶媒可溶性ポリマーとの合計がポリマー全体に占める割合として、下記のように求めた。
【0141】
1リットルのフラスコに、3gの試料(粉末ポリマー)、20mgの2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、500mlのn-デカンを入れ、145℃で加熱して溶解させた。溶解後8時間かけて23℃まで冷却し、23℃で8時間維持する。析出した固体ポリマーと、溶解したポリマーを含むn-デカン溶液とをグラスフィルターで濾過分離した。
【0142】
液相を減圧下150℃で恒量になるまで乾燥し、その重量を測定する。得られたポリマー溶解量を、試料の重量に対する百分率(p-DS)として算出した。
上記のように求めたp-DSと、重合後に得られた粉体ポリマーの重量および溶媒可溶性ポリマーの重量とから、下記式によりポリプロピレンの23℃デカン可溶成分量(t-DS)求めた。
【0143】
【数1】
Figure 0003895050
【0144】
固体析出率
以下の実施例および比較例において、固体状チタン触媒成分調製時の液状マグネシウム化合物と液状チタン化合物との接触液(β)中の固体析出率は、以下のようにして求めた。
【0145】
無水塩化マグネシウム7.14g(75ミリモル)、デカン37.5mlおよび2-エチルヘキシルアルコール35.1ml(225ミリモル)を、130℃で2時間加熱して均一溶液とし、この溶液中に、無水フタル酸1.67g(11.3ミリモル)を添加し、130℃でさらに1時間攪拌混合して溶解させた。
【0146】
このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された200ml(1.8モル)の四塩化チタン(TiCl4)中に1時間にわたって全量滴下装入した。
【0147】
得られた混合液(接触液(β))の温度を20℃(以下の実施例における電子供与体(d-i) の添加温度)に昇温し、スラリー状態になっている系内の温度を維持して濾過した。
【0148】
固体部に含まれるMgの量と、液相部に含まれるMg量とをプラズマ発光分光分析装置で測定することにより、Mgの固体(MgCl2)析出率を求め、これを接触液(β)中の固体析出率とした。
【0149】
上記のような接触液(β)では、20℃での固体析出率は82%であった。
同様にして、92℃および110℃での固体析出率は100%であった。
【0150】
【実施例1】
固体状チタン触媒成分 (A-1) の調製
(1)無水塩化マグネシウム7.14g(75ミリモル)、デカン37.5mlおよび2-エチルヘキシルアルコール35.1ml(225ミリモル)を、130℃で2時間加熱して均一溶液とし、この溶液中に、無水フタル酸1.67g(11.3ミリモル)を添加し、130℃でさらに1時間攪拌混合して溶解させた。
(2)このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された200ml(1.8モル)の四塩化チタン(TiCl4)中に1時間にわたって全量滴下装入した。
(3)得られた混合液を20℃に昇温し、ジイソブチルフタレート(DIBP)を3.01ml(11.25ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、DIBPを2.01ml(7.5ミリモル)添加して、110℃で2時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に再懸濁させた後に110℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
(6)反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃デカンおよび室温ヘキサンを用いて、洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで十分洗浄した。
【0151】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-1) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0152】
固体状チタン触媒成分(A-1) は、チタンを3.7重量%、マグネシウムを16重量%、DIBPを18.5重量%含有していた。
【0153】
予備重合触媒(1)の調製
窒素置換された200mlのガラス製反応器に、精製ヘキサン68.2mlを装入して、18℃に冷却した後、トリエチルアルミニウム(TEA)を1.2ミリモル、上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-1) をチタン原子換算で0.4ミリモル装入した後、プロピレンガスを1.39リットル/hで反応器に供給し、攪拌下20℃で1時間重合を行なった。
【0154】
重合終了後、反応混合物を窒素雰囲気下に取り出した後、液部を除去して固体部(予備重合触媒)を単離して、デカンに再懸濁した。予備重合量は、固体状チタン触媒成分1g当り3.0gであった。
【0155】
重 合
窒素置換された1リットルのオートクレーブに、精製ヘプタン400mlを装入し、60℃、プロピレン雰囲気下、トリエチルアルミニウム(TEA)を0.4ミリモル、ジシクロペンチルジシメトキシシラン(DCPMS)を0.08ミリモル、および上記で得られた予備重合触媒(1)をチタン原子換算で0.004ミリモル装入した。
【0156】
水素240mlを導入し、70℃に昇温した後、この温度を1時間保持してプロピレンを重合させた。重合中の圧力は5kg/cm2G に保った。
重合終了後、生成ポリマーを含むスラリーを濾過し、白色粉末と液相部とに分離した。
【0157】
白色粉末状で得られたポリマーの収量は76.4gであった。
また液相部を濃縮して溶媒可溶性ポリマー0.1gを得た。
重合活性、MFR、みかけ嵩比重(BD)、および
粉末状ポリマーの23℃n-デカン可溶成分量と、溶媒可溶性ポリマーとの合計がポリマー全体に占める割合として求めた23℃n-デカン可溶成分量(t-DS)を表1に示す。
【0158】
【実施例2】
固体状チタン触媒成分 (A-2) の調製
実施例1の(1)〜(4)と同様の操作を行った。すなわち無水塩化マグネシウムの均一溶液と、四塩化チタンとを混合し、混合液を20℃に昇温してジイソブチルフタレート(DIBP)を3.01ml(11.25ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、DIBPを2.01ml(7.5ミリモル)添加して、110℃で2時間加熱した。
(5)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を55mlのTiCl4および220mlのトルエンに懸濁させた後に、115℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
【0159】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-2) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0160】
固体状チタン触媒成分(A-2) は、チタンを1.7重量%、マグネシウムを22重量%、DIBPを13.7重量%含有していた。
【0161】
予備重合触媒(2)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-2) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(2)を調製した。
【0162】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(2)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0163】
【実施例3】
固体状チタン触媒成分 (A-3) の調製
実施例1の(1)〜(2)と同様の操作を行った。
(3)上記で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を20℃に昇温し、下記に示すようなジヘプチルフタレート混合物(DHP)を4.13ml(11.25ミリモル)添加した後、92℃に昇温し、92℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
【0164】
【化9】
Figure 0003895050
【0165】
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、92℃に昇温し、DHPを2.75ml(7.5ミリモル)添加して、92℃で2時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に、92℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
(6)反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、92℃デカンおよび室温ヘキサンを用いて、洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで十分洗浄した。
【0166】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-3) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0167】
固体状チタン触媒成分(A-3) は、チタンを2.0重量%、マグネシウムを19重量%、DHPを13.6重量%含有していた。
【0168】
予備重合触媒(3)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-3) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(3)を調製した。
【0169】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(3)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0170】
【実施例4】
固体状チタン触媒成分 (A-4) の調製
実施例1において、操作(3)を下記のように行なった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(3)実施例1の(1)〜(2)と同様の操作で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を20℃に昇温し、ジヘプチルフタレート(DHP)を5.51ml(15.0ミリモル)添加した後、92℃に昇温し、92℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
【0171】
実施例1の(4)〜(5)と同様の操作を行った。すなわち
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、DIBPを2.01ml(7.5ミリモル)添加して、110℃で2時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に、110℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
【0172】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0173】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-4) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0174】
固体状チタン触媒成分(A-4) は、チタンを3.4重量%、マグネシウムを16重量%、DHPを4.0重量%、DIBPを14.8重量%含有していた。
【0175】
予備重合触媒(4)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-4) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(4)を調製した。
【0176】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(4)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0177】
【実施例5】
固体状チタン触媒成分 (A-5) の調製
実施例1において、操作(3)および(5)を下記のように行なった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(3)実施例1の(1)〜(2)と同様の操作で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を20℃に昇温し、ジヘプチルフタレート(DHP)を4.13ml(11.25ミリモル)添加した後、92℃に昇温し、92℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)実施例1の(4)と同様の操作を行った。すなわち熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、DIBPを2.01ml(7.5ミリモル)添加して、110℃で2時間加熱した。
(5)実施例2の(5)と同様の操作を行なった。すなわち熱濾過により固体部を採取し、この固体部を55mlのTiCl4および220mlのトルエンに懸濁させた後に、115℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
【0178】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-5) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0179】
固体状チタン触媒成分(A-5) は、チタンを1.5重量%、マグネシウムを20重量%、DHPを2.7重量%、DIBPを10.5重量%含有していた。
【0180】
予備重合触媒(5)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-5) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(5)を調製した。
【0181】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(5)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0182】
【実施例6】
固体状チタン触媒成分 (A-6) の調製
実施例1において、操作(5)を行わず、操作(3)および(4)を下記のように行なった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(3)実施例2の(3)と同様の操作を行った。すなわち操作(1)〜(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を20℃に昇温し、ジヘプチルフタレート(DHP)を4.13ml(11.25ミリモル)添加した後、92℃に昇温し、92℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温してDIBPを0.60ml(2.25ミリモル)添加し、110℃で2時間加熱する操作を3回行なった。
【0183】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0184】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-6) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0185】
固体状チタン触媒成分(A-6) は、チタンを2.5重量%、マグネシウムを18重量%、DHPを3.6重量%、DIBPを12重量%含有していた。
【0186】
予備重合触媒(6)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-6) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(6)を調製した。
【0187】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(6)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0188】
【実施例7】
固体状チタン触媒成分 (A-7) の調製
実施例1において、操作(3)〜(5)を下記のように行なった以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(3)操作(1)〜(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を20℃に昇温し、2-イソプロピル-2-イソブチル-1,3ジメトキシプロパン(PBDME)を4.33ml(18.75ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温してPBDMEを0.43ml(1.88ミリモル)添加し、110℃で1.5時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に、PBDMEを0.43ml(1.88ミリモル)添加し、110℃で1.5時間加熱した。
【0189】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0190】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-7) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0191】
固体状チタン触媒成分(A-7) は、チタンを2.2重量%、マグネシウムを19重量%、DBDMEを15.0重量%含有していた。
【0192】
予備重合触媒(7)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-7) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(7)を調製した。
【0193】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(7)を用い、DCPMSに代えてシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMMS)を用い、水素添加量を100mlとした以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0194】
【実施例8】
重 合
CMMSを用いなかったこと以外は、実施例7と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0195】
【比較例1】
固体状チタン触媒成分 (A-8) の調製
実施例1の(1)〜(2)と同様の操作を行った。(20℃でDIBPを添加する実施例1の操作(3)は行なわなかった。)
(4)操作(1)〜(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところで、DIBPを5.03ml(18.8ミリモル)添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に110℃で2時間加熱する操作を3回繰り返した。
【0196】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0197】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-8) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0198】
固体状チタン触媒成分(A-8) は、チタンを2.1重量%、マグネシウムを18重量%、塩素を58重量%、DIBPを10.9重量%含有していた。
【0199】
予備重合触媒(8)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-8) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(8)を調製した。
【0200】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(8)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0201】
【比較例2】
固体状チタン触媒成分 (A-9) の調製
比較例1の(1)〜(2)および(4)と同様の操作を行った。(実施例1の操作(3)は行わなかった。)
次いで比較例1の操作(5)に加えて実施例2の操作(5)と同様の操作を行なった。すなわち
(5)比較例1の操作(5)と同様に、熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃で2時間加熱した。次いで実施例2の操作(5)と同様に、熱濾過により固体部を採取し、この固体部を55mlのTiCl4および220mlのトルエンに懸濁させた後に、115℃で2時間加熱する操作を2回行なった。
【0202】
実施例1の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0203】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-9) をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0204】
固体状チタン触媒成分(A-9) は、チタンを1.9重量%、マグネシウムを24重量%、DIBPを6.3重量%含有していた。
【0205】
予備重合触媒(9)の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-9) を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(9)を調製した。
【0206】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(9)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0207】
【比較例3】
固体状チタン触媒成分 (A-10) の調製
実施例3において、20℃でDHPを添加する操作(3)は行なわず、操作(4)および(5)を下記のように行なった以外は、実施例3と同様の操作を行った。
(4)操作(1)および(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を92℃に昇温し、92℃に達したところで、DHPを6.88ml(18.8ミリモル)添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に92℃で2時間加熱する操作を3回繰り返した。
【0208】
実施例3の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0209】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-10)をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0210】
固体状チタン触媒成分(A-10)は、チタンを2.2重量%、マグネシウムを19重量%、DHPを11.0重量%含有していた。
【0211】
予備重合触媒( 10 )の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-10)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(10)を調製した。
【0212】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(10)を用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0213】
【比較例4】
固体状チタン触媒成分 (A-11) の調製
実施例7において、20℃でPBDMEを添加する操作(3)は行なわず、操作(4)および(5)を下記のように行なった以外は、実施例7と同様の操作を行った。
(4)操作(1)および(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を110℃に昇温し、110℃に達したところで、PBDMEを5.19ml(22.51ミリモル)添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4に懸濁させた後に、110で2時間加熱した。(PBDMEは添加しなかった。)
実施例7の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0214】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-11)をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0215】
固体状チタン触媒成分(A-11)は、チタンを2.3重量%、マグネシウムを19重量%、PBDMEを10.0重量%含有していた。
【0216】
予備重合触媒( 11 )の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-11)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(11)を調製した。
【0217】
重 合
実施例7において、予備重合触媒(7)に代えて上記で得られた予備重合触媒(12)を用いた以外は、実施例7と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0218】
【比較例5】
固体状チタン触媒成分 (A-12) の調製
実施例7において、20℃でPBDMEを添加する操作(3)は行なわず、操作(4)および(5)を下記のように行なった以外は、実施例7と同様の操作を行った。
(4)操作(1)および(2)で得られた塩化マグネシウムと、四塩化チタンとを含む混合液を110℃に昇温し、110℃に達したところで、PBDMEを2.59ml(11.25ミリモル)添加し、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(5)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を275mlのTiCl4
懸濁させた後、110℃に昇温してPBDMEを1.73ml(7.5ミリモル)添加し、110℃で2時間加熱した。
【0219】
実施例7の(6)と同様の洗浄操作を行なった。
【0220】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-12)をヘキサンスラリーとして保存した。このヘキサンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0221】
固体状チタン触媒成分(A-12)は、チタンを1.8重量%、マグネシウムを20重量%、PBDMEを17.7重量%含有していた。
【0222】
予備重合触媒( 12 )の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1) に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-12)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行なって予備重合触媒(12)を調製した。
【0223】
重 合
実施例7において、予備重合触媒(7)に代えて上記で得られた予備重合触媒(12)を用いた以外は、実施例7と同様にして重合を行なった。結果を表1に示す。
【0224】
【表1】
Figure 0003895050
【0225】
【実施例9】
固体状チタン触媒成分 (A-13) の調製
(1)無水塩化マグネシウム2.88g(30ミリモル)、デカン15.0mlおよび2-エチルヘキシルアルコール14.0ml(90ミリモル)を、140℃で4時間加熱して均一溶液とし、この溶液中に、無水フタル酸0.667g(4.5ミリモル)を添加し、130℃でさらに1時間攪拌混合して溶解させた。
(2)このようにして得られた均一溶液を室温まで冷却した後、−20℃に保持された80ml(0.72モル)の四塩化チタン(TiCl4)中に45分間にわたって全量滴下装入した。
(3)得られた混合溶液を20℃に昇温し、2-イソプロピル-2-イソブチル-1,3-ジメトキシプロパン(PBDME)を1.04ml(4.5ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、ジイソブチルフタレート(DIBP)を0.240ml(0.9ミリモル)添加し、110℃で1時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後に、DIBPを0.240ml(0.9ミリモル)添加し、110℃で30分間加熱する操作を2回行った。
(6)反応終了後、再び熱濾過にて固体部を採取し、90℃デカンおよび室温ヘキサンを用いて、洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで十分洗浄した。
【0226】
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-13)をデカンスラリーとして保存した。このデカンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0227】
固体状チタン触媒成分(A-13)は、チタンを2.9重量%、マグネシウムを17重量%、PBDMEを5.5重量%、DIBPを12.6重量%含有していた。
予備重合触媒 (13) の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1)に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-13)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行って予備重合触媒(13)を調製した。
【0228】
重 合
実施例1において、予備重合触媒(1)に代えて上記で得られた予備重合触媒(13)を用い、水素添加量を100mlとした以外は、実施例1と同様にして重合を行った。結果を表2に示す。
【0229】
【実施例10】
固体状チタン触媒成分 (A-14) の調製
実施例9の(1)〜(2)と同様の操作を行った。
(3)上記で得られた塩化マグネシウムと、TiCl4とを含む混合液を20℃に昇温し、PBDMEを0.518ml(2.25ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、DIBPを0.801ml(3ミリモル)添加し、110℃で1時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後に、PBDMEを0.518ml(2.25ミリモル)添加し、110℃で30分間加熱した。
(6)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後に、110℃で30分間加熱した。
【0230】
実施例9の(6)と同様の洗浄操作を行った。
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-14)をデカンスラリーとして保存した。このデカンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0231】
固体状チタン触媒成分(A-14)は、チタンを4.0重量%、マグネシウムを15重量%、PBDMEを6.5重量%、DIBPを16.4重量%含有していた。
予備重合触媒 (14) の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1)に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-14)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行って予備重合触媒(14)を調製した。
重 合
実施例9において、予備重合触媒(13)に代えて上記で得られた予備重合触媒(14)を用いた以外は、実施例9と同様にして重合を行った。結果を表2に示す。
【0232】
【実施例11】
固体状チタン触媒成分 (A-15) の調製
実施例9の(1)〜(2)と同様の操作を行った。
(3)上記で得られた塩化マグネシウムと、TiCl4とを含む混合液を20℃に昇温し、DIBPを0.801ml(3ミリモル)添加した後、110℃に昇温し、110℃に達したところで、これより2時間同温度にて攪拌保持した。
(4)次いで熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後、110℃に昇温し、PBDMEを0.345ml(1.5ミリモル)添加し、110℃で1時間加熱した。
(5)熱濾過により固体部を採取し、この固体部を100mlのTiCl4に懸濁させた後に、PBDMEを0.345ml(1.5ミリモル)添加し、110℃で30分間加熱する操作を2回行った。
【0233】
実施例9の(6)と同様の洗浄操作を行った。
上記のようにして得られた固体状チタン触媒成分(A-15)をデカンスラリーとして保存した。このデカンスラリーの一部を乾燥して、固体状チタン触媒成分の組成を分析した。
【0234】
固体状チタン触媒成分(A-15)は、チタンを1.4重量%、マグネシウムを22重量%、PBDMEを8.9重量%、DIBPを1.2重量%含有していた。
予備重合触媒 (15) の調製
実施例1において、固体状チタン触媒成分(A-1)に代えて上記で得られた固体状チタン触媒成分(A-15)を用いた以外は、実施例1と同様にして予備重合を行って予備重合触媒(15)を調製した。
重 合
実施例9において、予備重合触媒(13)に代えて上記で得られた予備重合触媒(15)を用いた以外は、実施例9と同様にして重合を行った。結果を表2に示す。
【0235】
【表2】
Figure 0003895050
【0236】
【実施例12】
重 合
実施例7において、水素添加量を500mlとした以外は、実施例7と同様にして重合を行った。結果を表3に示す。
【0237】
【実施例13】
重 合
実施例12において、予備重合触媒調製時のTEA添加量を0.4ミリモルとした以外は、実施例12と同様にして重合を行った。結果を表3に示す。
【0238】
【実施例14】
重 合
実施例13において、予備重合触媒調製時にプロピレンガスを0.46リットル/hで反応器に供給して攪拌下20℃で3時間重合を行ったこと以外は、実施例13と同様にして重合を行った。結果を表3に示す。
【0239】
【表3】
Figure 0003895050

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体状チタン触媒成分の調製工程およびオレフィン重合用触媒の調製工程を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
  The present invention relates to a method for preparing a solid titanium catalyst component capable of polymerizing an olefin with high activity and producing a highly stereoregular olefin polymer.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
Conventionally, a catalyst formed from a titanium catalyst component and an organoaluminum compound has been widely used as a catalyst for polyolefin production. A catalyst using a carrier-supported solid titanium catalyst component as this titanium catalyst component has a high polymerization activity. It is known to show.
[0003]
Among such solid titanium catalyst components, a catalyst comprising a solid titanium catalyst component containing titanium, magnesium, halogen and an electron donor (internal donor) and an organoaluminum compound exhibits high polymerization activity and propylene. It is known that a highly stereoregular polyolefin can be produced when an α-olefin having 3 or more carbon atoms such as is polymerized.
[0004]
Among the various compounds proposed as electron donors (internal donors) as described above, in particular, polyvalent carboxylic acid esters or compounds having two or more ether bonds existing through a plurality of atoms (polyethers) It is known that a solid titanium catalyst component containing a compound) is highly active.
[0005]
The present applicant has previously proposed many solid titanium catalyst components containing polyvalent carboxylic acid ester or polyether compound as titanium, magnesium, halogen and electron donor.
[0006]
Specifically, when the solid titanium catalyst component (solid matter) as described above is produced by contacting a liquid magnesium compound, a liquid titanium compound, and a polyvalent carboxylic acid ester or a polyether compound, In particular, it has been proposed that a highly active solid titanium catalyst component can be obtained.
[0007]
For example, in the example of JP-A-8-34813, a liquid titanium compound, a liquid titanium compound, and a polyvalent carboxylic acid ester as an electron donor are brought into contact with each other to prepare a solid titanium catalyst component. After the magnesium compound and the liquid titanium compound are brought into contact with each other and the solid titanium catalyst component is deposited, the polyvalent carboxylic acid ester is brought into contact with the solid titanium catalyst component.
[0008]
The present inventor further researched on the solid titanium catalyst component and the olefin polymerization catalyst as described above. As a result, the liquid magnesium compound, the liquid titanium compound, and the polyvalent carboxylic acid ester and / or polyether as the electron donor were described. When preparing a solid titanium catalyst component by contacting with a compound, the above-mentioned electron donor is added between the start and end of solid precipitation due to contact between the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound. Then, by bringing the obtained solid product into contact with the above electron donor again, a solid titanium catalyst component capable of producing a polyolefin having higher activity and higher stereoregularity can be obtained. As a result, the present invention has been completed.
[0009]
OBJECT OF THE INVENTION
  An object of the present invention is to provide a method for preparing a solid titanium catalyst component that can polymerize an olefin with high activity and can produce a highly stereoregular olefin polymer.
[0010]
SUMMARY OF THE INVENTION
The method for preparing the solid titanium catalyst component according to the present invention includes:
[I] A liquid magnesium compound and a liquid titanium compound are brought into contact with each other, and in the contact liquid (β) during the period from the start of precipitation of the solid in the contact liquid (β) to the end thereof,
Adding an electron donor (d-i) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms;
Solid product containing titanium, magnesium, halogen and electron donor (d-i)
(Α), then
[II] The solid product (α) obtained after the solid precipitation is finished,
Contacting an electron donor (d-ii) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms;
A solid titanium catalyst component containing titanium, magnesium, halogen, an electron donor (d-i) and an electron donor (d-ii) is prepared.
[0011]
The contact liquid (β) is usually
Monocarboxylic acid ester, aliphatic carboxylic acid, acid anhydride, ketone, monoether, aliphatic carbonate, alkoxy group-containing alcohol, aryloxy group-containing alcohol, organosilicon compound having Si—O—C bond, P—O— An electron donor (d-iii) selected from the group consisting of organic phosphorus compounds having a C bond is included before the addition of the electron donor (di).
[0012]
Of the electron donor (d-i) and electron donor (d-ii) as described above, the polyvalent carboxylic acid ester is preferably a phthalic acid diester represented by the following formula.
[0013]
[Chemical Formula 3]
Figure 0003895050
[0014]
In the present invention, when both the electron donor (di) and the electron donor (d-ii) are polyvalent carboxylic acid esters, the electron donor (di) used in the above [I] is diheptyl phthalate. The electron donor (d-ii) used in [II] is preferably diisobutyl phthalate.
[0015]
Further, the compound having two or more ether bonds present through the plurality of atoms is preferably represented by the following formula.
[0016]
[Formula 4]
Figure 0003895050
[0017]
(In the formula, n is an integer of 2 ≦ n ≦ 10, and R1 ~ R26Is a substituent having at least one element selected from carbon, hydrogen, oxygen, halogen, nitrogen, sulfur, phosphorus, boron and silicon, and any R1 ~ R26, Preferably R1 ~ R2nMay jointly form a ring other than a benzene ring, and atoms other than carbon may be contained in the main chain. ).
[0018]
In the present invention, the molar ratio of the electron donor (di) used in [I] and the electron donor (d-ii) used in [II] is preferably 10/90 to 90/10. .
[0019]
The olefin polymerization catalyst according to the present invention comprises:
(A) a solid titanium catalyst component prepared as described above;
(B) an organoaluminum compound;
It is characterized by comprising (C) an electron donor as required.
[0020]
In the present invention, olefin is polymerized or copolymerized in the presence of such an olefin polymerization catalyst.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the preparation method of the solid titanium catalyst component according to the present invention, the olefin polymerization catalyst containing the solid titanium catalyst component obtained thereby, and the olefin polymerization method will be specifically described.
[0022]
In the present invention, the term “polymerization” may be used to mean not only homopolymerization but also copolymerization, and the term “polymer” refers not only to homopolymers but also to copolymers. May also be used to encompass.
[0023]
(A) Preparation of solid titanium catalyst component
In FIG. 1, the preparation process of the solid tin catalyst component based on this invention and the preparation process of the catalyst for olefin polymerization are shown.
[0024]
In the present invention,
[I] A liquid magnesium compound and a liquid titanium compound are brought into contact with each other, and in the contact liquid (β) during the period from the start of precipitation of the solid in the contact liquid (β) to the end thereof,
Adding an electron donor (d-i) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms;
Solid product containing titanium, magnesium, halogen and electron donor (d-i)
(Α), then
[II] The solid product (α) obtained after the solid precipitation is finished,
Contacting an electron donor (d-ii) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms;
A solid titanium catalyst component containing titanium, magnesium, halogen, an electron donor (d-i) and an electron donor (d-ii) is prepared.
[0025]
First, each component used when preparing this solid titanium catalyst component is shown.
[0026]
Liquid magnesium compound
In the present invention, examples of the magnesium compound include a magnesium compound having a reducing ability and a magnesium compound not having a reducing ability.
[0027]
Examples of the magnesium compound having a reducing ability include organic magnesium compounds represented by the following formula.
XnMgR2-n
In the formula, n is 0 ≦ n <2, R is hydrogen or an alkyl group, aryl group or cycloalkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and when n is 0, two Rs are the same or different. May be. X is a halogen or an alkoxy group.
[0028]
Specifically, as the organomagnesium compound having such reducing ability,
Dialkyl magnesium compounds such as dimethyl magnesium, diethyl magnesium, dipropyl magnesium, dibutyl magnesium, diamyl magnesium, dihexyl magnesium, didecyl magnesium, octyl butyl magnesium, ethyl butyl magnesium,
Alkyl magnesium halides such as ethyl magnesium chloride, propyl magnesium chloride, butyl magnesium chloride, hexyl magnesium chloride, amyl magnesium chloride,
Examples thereof include alkylmagnesium alkoxides such as butylethoxymagnesium, ethylbutoxymagnesium and octylbutoxymagnesium, and other butylmagnesium hydrides.
[0029]
Specifically, as a magnesium compound having no reducing ability,
Magnesium halides such as magnesium chloride, magnesium bromide, magnesium iodide, magnesium fluoride,
Alkoxy magnesium halides such as methoxy magnesium chloride, ethoxy magnesium chloride, isopropoxy magnesium chloride, butoxy magnesium chloride, octoxy magnesium chloride,
Allyloxy magnesium halides such as phenoxy magnesium chloride and methylphenoxy magnesium chloride,
Alkoxymagnesium such as diethoxymagnesium, diisopropoxymagnesium, dibutoxymagnesium, di-n-octoxymagnesium, di-2-ethylhexoxymagnesium, ethoxymethoxymagnesium,
Allyloxymagnesium such as diphenoxymagnesium and dimethylphenoxymagnesium,
Examples thereof include magnesium carboxylates such as magnesium laurate and magnesium stearate. In addition, magnesium metal and magnesium hydride can also be used.
[0030]
These magnesium compounds not having a reducing ability may be compounds derived from the above-described magnesium compounds having a reducing ability, or compounds derived at the time of preparing the catalyst component. In order to derive a magnesium compound having no reducing ability from a magnesium compound having a reducing ability, for example, a magnesium compound having a reducing ability is converted into a polysiloxane compound, a halogen-containing silane compound, a halogen-containing aluminum compound, an ester, an alcohol, What is necessary is just to make it contact with a halogen-containing compound or the compound which has OH group and an active carbon-oxygen bond.
[0031]
Note that the magnesium compound having the reducing ability and the magnesium compound not having the reducing ability may form a complex compound or a complex compound with other metals such as aluminum, zinc, boron, beryllium, sodium, and potassium. It may be a mixture with other metal compounds. Furthermore, a magnesium compound may be individual and may combine 2 or more types of said compound.
[0032]
As the magnesium compound used for the preparation of the solid titanium catalyst component, magnesium compounds other than those described above can be used, but in the finally obtained solid titanium catalyst component, it may exist in the form of a halogen-containing magnesium compound. Therefore, when a magnesium compound containing no halogen is used, it is preferable to cause a contact reaction with the halogen-containing compound during the preparation.
[0033]
Among these, a magnesium compound having no reducing ability is preferable, particularly a halogen-containing magnesium compound is preferable, and among these, magnesium chloride, alkoxy magnesium chloride, and allyloxy magnesium chloride are preferable.
[0034]
In the present invention, the magnesium compound as described above is used in a liquid state (solution) when preparing the solid titanium catalyst component.
The solid magnesium compound can be liquefied using an electron donor (d-iv). As the electron donor (d-iv), alcohols, phenols, ketones, aldehydes, ethers, amines, pyridines, metal acid esters and the like can be used. In particular,
1 carbon atom such as methanol, ethanol, propanol, butanol, pentanol, hexanol, 2-ethylhexanol, octanol, dodecanol, octadecyl alcohol, oleyl alcohol, benzyl alcohol, phenylethyl alcohol, cumyl alcohol, isopropyl alcohol, isopropylbenzyl alcohol ~ 18 alcohols,
C1-C18 halogen-containing alcohols such as trichloromethanol, trichloroethanol, trichlorohexanol,
Phenols having 6 to 20 carbon atoms which may have a lower alkyl group such as phenol, cresol, xylenol, ethylphenol, propylphenol, nonylphenol, cumylphenol, naphthol,
Ketones having 3 to 15 carbon atoms such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, ethyl n-butyl ketone, acetophenone, benzophenone, benzoquinone, cyclohexanone,
Aldehydes having 2 to 15 carbon atoms such as acetaldehyde, propionaldehyde, octylaldehyde, benzaldehyde, tolualdehyde, naphthaldehyde,
C2-C20 ethers such as methyl ether, ethyl ether, isopropyl ether, butyl ether, amyl ether, tetrahydrofuran, ethyl benzyl ether, ethylene glycol dibutyl ether, anisole, diphenyl ether,
Amines such as methylamine, ethylamine, dimethylamine, diethylamine, trimethylamine, triethylamine, tributylamine, tribenzylamine, tetramethylenediamine, hexamethylenediamine,
Pyridines such as pyridine, methylpyridine, ethylpyridine, propylpyridine, dimethylpyridine, ethylmethylpyridine, trimethylpyridine, phenylpyridine, benzylpyridine, pyridine chloride,
Examples thereof include metal acid esters such as tetraethoxytitanium, tetra-n-propoxytitanium, tetra-i-propoxytitanium, tetrabutoxytitanium, tetrahexoxytitanium, tetrabutoxyzirconium, and tetraethoxyzirconium.
[0035]
Among these, alcohols and metal acid esters are preferable, and alcohols having 6 or more carbon atoms are particularly preferably used. For example, when a magnesium compound is liquefied using an alcohol having 6 or more carbon atoms, it is preferably used in an amount of about 1 mol or more, preferably 1.5 mol or more, with respect to 1 mol of the magnesium compound. Although it is not particularly preferred, it is economically preferable that it is not so much, and it is desirable that the amount be 40 mol or less per 1 mol of the magnesium compound.
[0036]
When a magnesium compound is liquefied using an alcohol having 5 or less carbon atoms, about 15 mol or more is usually required for 1 mol of the magnesium compound.
The reaction between the solid magnesium compound and the electron donor (d-iv) is generally performed by bringing the solid magnesium compound and the electron donor (d-iv) into contact with each other and heating as necessary. This contact is usually performed at a temperature of 0 to 200 ° C, preferably 20 to 180 ° C, more preferably 50 to 150 ° C.
[0037]
The above reaction may be performed in the presence of a hydrocarbon solvent or the like. Examples of such hydrocarbon solvents include aliphatic hydrocarbons such as pentane, hexane, heptane, octane, decane, dodecane, tetradecane, and kerosene, and fats such as cyclopentane, methylcyclopentane, cyclohexane, methylcyclohexane, and cyclooctane. Cyclic hydrocarbons, halogenated hydrocarbons such as dichloroethane, dichloropropane, trichloroethylene and chlorobenzene, and aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene are used.
[0038]
Liquid titanium compounds
In the present invention, a tetravalent titanium compound is preferably used as the liquid titanium compound. Examples of the tetravalent titanium compound include compounds represented by the following formula.
[0039]
Ti (OR)gX4-g
In the formula, R is a hydrocarbon group, X is a halogen atom, and 0 ≦ g ≦ 4.
As such a compound, specifically,
TiClFour, TiBrFour, TiIFourTetrahalogenated titanium such as
Ti (OCHThree) ClThree,
Ti (OC2HFive) ClThree,
Ti (On-CFourH9) ClThree,
Ti (OC2HFiveBrThree,
Ti (O-iso-CFourH9BrThreeTrihalogenated alkoxy titanium,
Ti (OCHThree)2Cl2,
Ti (OC2HFive)2Cl2,
Ti (On-CFourH9)2Cl2,
Ti (OC2HFive)2Br2Dihalogenated dialkoxytitanium, such as
Ti (OCHThree)ThreeCl,
Ti (OC2HFive)ThreeCl,
Ti (On-CFourH9)ThreeCl,
Ti (OC2HFive)ThreeMonohalogenated trialkoxytitanium such as Br,
Ti (OCHThree)Four,
Ti (OC2HFive)Four,
Ti (On-CFourH9)Four,
Ti (O-iso-CFourH9)Four,
Ti (O-2-ethylhexyl)FourAnd tetraalkoxytitanium.
[0040]
Among these, titanium tetrahalide is preferable, and titanium tetrachloride is particularly preferable. Two or more of these titanium compounds can be used in combination. The above titanium compounds may be diluted with hydrocarbons, halogenated hydrocarbons or aromatic hydrocarbons.
[0041]
(di) Electron donor
In the present invention, when the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound as described above are brought into contact with each other, the electron donor (di) is a polycarboxylic acid ester and / or two or more existing via a plurality of atoms. A compound having an ether bond is used.
[0042]
This polyvalent carboxylic acid ester is represented by the following general formula, for example.
[0043]
[Chemical formula 5]
Figure 0003895050
[0044]
In the above formula, R1Is a substituted or unsubstituted hydrocarbon group, R2, RFive, R6Is hydrogen or a substituted or unsubstituted hydrocarbon group, RThree, RFourIs hydrogen or a substituted or unsubstituted hydrocarbon group, and preferably at least one of them is a substituted or unsubstituted hydrocarbon group. RThreeAnd RFourAnd may be connected to each other to form a ring structure. Hydrocarbon group R1~ R6Substituents in the case where is substituted include heteroatoms such as N, O, and S, for example, C—O—C, COOR, COOH, OH, SOThreeH, -C-N-C-, NH2It has groups such as.
[0045]
As such a polyvalent carboxylic acid ester, specifically,
Diethyl succinate, dibutyl succinate, diethyl methyl succinate, diisobutyl α-methylglutarate, diethyl methylmalonate, diethyl ethylmalonate, diethyl isopropylmalonate, diethyl butylmalonate, diethyl phenylmalonate, diethyl diethylmalonate, dibutyl Diethyl malonate, monooctyl maleate, dioctyl maleate, dibutyl maleate, dibutyl butyl maleate, diethyl butyl maleate, diisopropyl β-methylglutarate, diallyl ethyl succinate, di-2-ethylhexyl fumarate, diethyl itaconate, Aliphatic polycarboxylic acid esters such as dioctyl citraconic acid,
Alicyclic polycarboxylic acid esters such as diethyl 1,2-cyclohexanecarboxylate, diisobutyl 1,2-cyclohexanecarboxylate, diethyl tetrahydrophthalate, diethyl nadic acid,
Diisopropyl phthalate, diisobutyl phthalate, dineopentyl phthalate, diheptyl phthalate, di-2-ethylhexyl phthalate, monoethyl phthalate, dimethyl phthalate, methyl ethyl phthalate, monoisobutyl phthalate, diethyl phthalate, ethyl isobutyl phthalate , Di-n-propyl phthalate, di-n-butyl phthalate, di-n-heptyl phthalate, di-n-octyl phthalate, didecyl phthalate, benzyl butyl phthalate, diphenyl phthalate, diethyl naphthalene dicarboxylate, naphthalene dicarboxylic acid Aromatic polycarboxylic acid esters such as dibutyl, triethyl trimellitic acid, dibutyl trimellitic acid,
Examples include heterocyclic polycarboxylic acid esters such as 3,4-furandicarboxylic acid.
[0046]
Other examples of polycarboxylic acid esters include long chains such as diethyl adipate, diisobutyl adipate, diisopropyl sebacate, di-n-butyl sebacate, di-n-octyl sebacate, di-2-ethylhexyl sebacate Mention may also be made of esters of dicarboxylic acids.
[0047]
Among these, phthalic acid esters represented by the following formula are particularly preferable.
[0048]
[Chemical 6]
Figure 0003895050
[0049]
In the formula, R is a branched hydrocarbon group having 3 to 12 carbon atoms, and two Rs may be the same or different. In the formula, the benzene nucleus may be substituted with a halogen atom or a lower hydrocarbon group.
[0050]
Specific examples include diisopropyl phthalate, diisobutyl phthalate, dineopentyl phthalate, diheptyl phthalate, and di-2-ethylhexyl phthalate. More specifically, diheptyl phthalate includes di (2-methylhexyl) phthalate, di (3-methylhexyl) phthalate, di (4-methylhexyl) phthalate, and di (5-methylhexyl) phthalate. , Di (2,4-dimethylpentyl) phthalate, di (3,4-dimethylpentyl) phthalate, di (2,2-dimethylpentyl) phthalate, di (2,3-dimethylpentyl) phthalate, phthalic acid Examples thereof include diheptyl phthalate having a branched heptyl group such as di (3,3-dimethylpentyl), di (3-ethylpentyl) phthalate, and di (2,2,3-trimethylbutyl) phthalate.
[0051]
Further, compounds having different R groups from each other, for example, one in which different ones of branched alkyl groups included in the compounds exemplified above are combined in combination.
[0052]
Moreover, the phthalic acid diester which combined these 2 or more types may be sufficient.
Specifically, for example, two R groups in the above formula are a 3-methylhexyl group (a%), a 5-methylhexyl group (b%) and a 2,4-dimethylpentyl group (c%) (where a + b + c = 100%) diheptyl phthalate mixture is also preferably used.
[0053]
In a compound having two or more ether bonds existing through a plurality of atoms used in the present invention (hereinafter sometimes referred to as a polyether compound), the atoms present between these ether bonds are carbon, silicon, oxygen, It is 1 or more types selected from the group which consists of sulfur, phosphorus, and boron, and the number of atoms is 2 or more. Among these, a relatively bulky substituent at an atom between ether bonds, specifically, a substituent having 2 or more carbon atoms, preferably 3 or more and having a linear, branched or cyclic structure, more preferably a branched group. Those having a substituent having a ring-like or cyclic structure are desirable. Further, a compound in which a plurality of, preferably 3 to 20, more preferably 3 to 10, and particularly preferably 3 to 7 carbon atoms are contained in atoms present between two or more ether bonds is preferable.
[0054]
When such polyethers are used, particle properties such as bulk density of the polymer particles obtained can be improved by setting the Al / Ti ratio in the prepolymerization described later to 0.5 to 2.5 mol / mol.
[0055]
An example of such a polyether compound is a compound represented by the following formula.
[0056]
[Chemical 7]
Figure 0003895050
[0057]
Where n is an integer of 2 ≦ n ≦ 10 and R1~ R26Is a substituent having at least one element selected from carbon, hydrogen, oxygen, halogen, nitrogen, sulfur, phosphorus, boron and silicon, and any R1~ R26, Preferably R1~ R2nMay jointly form a ring other than a benzene ring, and atoms other than carbon may be contained in the main chain.
[0058]
As the polyether compound as described above, specifically,
2- (2-ethylhexyl) -1,3-dimethoxypropane,
2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-1,3-dimethoxypropane,
2-phenyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cumyl-1,3-dimethoxypropane,
2- (2-phenylethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (2-cyclohexylethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (p-chlorophenyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (diphenylmethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (1-naphthyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (2-fluorophenyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (1-decahydronaphthyl) -1,3-dimethoxypropane,
2- (p-t-butylphenyl) -1,3-dimethoxypropane,
2,2-dicyclohexyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dicyclopentyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diethyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dipropyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diisopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dibutyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-propyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-benzyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-ethyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-phenyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-cyclohexyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-bis (p-chlorophenyl) -1,3-dimethoxypropane,
2,2-bis (2-cyclohexylethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2-isobutyl-1,3-dimethoxypropane,
2-methyl-2- (2-ethylhexyl) -1,3-dimethoxypropane,
2,2-diisobutyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diphenyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dibenzyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-bis (cyclohexylmethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2,2-diisobutyl-1,3-diethoxypropane,
2,2-diisobutyl-1,3-dibutoxypropane,
2-isobutyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2- (1-methylbutyl) -2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2- (1-methylbutyl) -2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-di-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-di-t-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dineopentyl-1,3-dimethoxypropane,
2-isopropyl-2-isopentyl-1,3-dimethoxypropane,
2-phenyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-phenyl-2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-benzyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-benzyl-2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-phenyl-2-benzyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclopentyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclopentyl-2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-isopropyl-2-s-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-cyclohexylmethyl-1,3-dimethoxypropane,
2,3-diphenyl-1,4-diethoxybutane,
2,3-dicyclohexyl-1,4-diethoxybutane,
2,2-dibenzyl-1,4-diethoxybutane,
2,3-dicyclohexyl-1,4-diethoxybutane,
2,3-diisopropyl-1,4-diethoxybutane,
2,2-bis (p-methylphenyl) -1,4-dimethoxybutane,
2,3-bis (p-chlorophenyl) -1,4-dimethoxybutane,
2,3-bis (p-fluorophenyl) -1,4-dimethoxybutane,
2,4-diphenyl-1,5-dimethoxypentane,
2,5-diphenyl-1,5-dimethoxyhexane,
2,4-diisopropyl-1,5-dimethoxypentane,
2,4-diisobutyl-1,5-dimethoxypentane,
2,4-diisoamyl-1,5-dimethoxypentane,
3-methoxymethyltetrahydrofuran,
3-methoxymethyldioxane,
1,3-diisobutoxypropane,
1,2-diisobutoxypropane,
1,2-diisobutoxyethane,
1,3-diisoamyloxypropane,
1,3-diisoneopentyloxyethane,
1,3-dineopentyroxypropane,
2,2-tetramethylene-1,3-dimethoxypropane,
2,2-pentamethylene-1,3-dimethoxypropane,
2,2-hexamethylene-1,3-dimethoxypropane,
1,2-bis (methoxymethyl) cyclohexane,
2,8-dioxaspiro [5,5] undecane,
3,7-dioxabicyclo [3,3,1] nonane,
3,7-dioxabicyclo [3,3,0] octane,
3,3-diisobutyl-1,5-oxononane,
6,6-diisobutyldioxyheptane,
1,1-dimethoxymethylcyclopentane,
1,1-bis (dimethoxymethyl) cyclohexane,
1,1-bis (methoxymethyl) bicyclo [2,2,1] heptane,
1,1-dimethoxymethylcyclopentane,
2-methyl-2-methoxymethyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-ethoxymethyl-1,3-diethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-methoxymethyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diisobutyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-isopropyl-2-isoamyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-cyclohexyl-2-methoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-isopropyl-2-methoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-isobutyl-2-methoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-cyclohexyl-2-ethoxymethyl-1,3-diethoxycyclohexane,
2-cyclohexyl-2-ethoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-isopropyl-2-ethoxymethyl-1,3-diethoxycyclohexane,
2-isopropyl-2-ethoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
2-isobutyl-2-ethoxymethyl-1,3-diethoxycyclohexane,
2-isobutyl-2-ethoxymethyl-1,3-dimethoxycyclohexane,
Tris (p-methoxyphenyl) phosphine,
Methylphenylbis (methoxymethyl) silane,
Diphenylbis (methoxymethyl) silane,
Methylcyclohexylbis (methoxymethyl) silane,
Di-t-butylbis (methoxymethyl) silane,
Cyclohexyl-t-butylbis (methoxymethyl) silane,
Examples include i-propyl-t-butylbis (methoxymethyl) silane.
[0059]
Of these, 1,3-diethers are preferably used, especially
2-isopropyl-2-isobutyl-1,3-dimethoxypropane,
2-isopropyl-2-sec-butyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diisobutyl-1,3-dimethoxypropane,
2-isopropyl-2-isopentyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-dicyclohexyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-bis (cyclohexylmethyl) -1,3-dimethoxypropane,
2-cyclohexyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane,
2,2-diphenyl-1,3-dimethoxypropane,
2-cyclopentyl-2-isopropyl-1,3-dimethoxypropane and the like are preferably used.
[0060]
Preparation of solid titanium catalyst component
In the present invention, when preparing a solid titanium catalyst component from the above liquid magnesium compound, a liquid titanium compound, and an electron donor (d-i),
[I] A liquid magnesium compound and a liquid titanium compound are brought into contact with each other, and in the contact liquid (β) during the period from the start of precipitation of the solid in the contact liquid (β) to the end thereof,
An electron donor (d-i) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a polyether compound is added to form a solid product (α) containing titanium, magnesium, halogen and an electron donor (d-i).
[0061]
The contact liquid (β) as described above is usually
Monocarboxylic acid ester, aliphatic carboxylic acid, acid anhydride, ketone, monoether, aliphatic carbonate, alkoxy group-containing alcohol, aryloxy group-containing alcohol, organosilicon compound having Si—O—C bond, P—O— An electron donor (d-iii) selected from the group consisting of organic phosphorus compounds having a C bond is included before the addition of the electron donor (di).
[0062]
Specific examples of such an electron donor (d-iii) include methyl formate, methyl acetate, ethyl acetate, vinyl acetate, propyl acetate, i-butyl acetate, t-butyl acetate, octyl acetate, cyclohexyl acetate, Methyl chloroacetate, ethyl dichloroacetate, ethyl propionate, ethyl pyruvate, ethyl pivalate, methyl butyrate, ethyl valerate, methyl methacrylate, ethyl crotonate, ethyl cyclohexanecarboxylate, methyl benzoate, ethyl benzoate, benzoic acid Propyl, butyl benzoate, octyl benzoate, cyclohexyl benzoate, phenyl benzoate, benzyl benzoate, methyl toluate, ethyl toluate, amyl toluate, ethyl ethylbenzoate, methyl anisate, ethyl anisate, ethoxybenzoic acid Monocarboxylic esters such as ethyl,
Fatty acid carboxylic acids such as formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, valeric acid,
Acid anhydrides such as acetic anhydride, phthalic anhydride, maleic anhydride, benzoic anhydride, trimellitic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride,
Ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, ethyl n-butyl ketone, acetophenone, benzophenone, benzoquinone, cyclohexanone,
Monoethers such as methyl ether, ethyl ether, isopropyl ether, butyl ether, amyl ether, ethyl benzyl ether, anisole,
Aliphatic carbonates such as dimethyl carbonate, diethyl carbonate, ethylene carbonate,
Alkoxy group-containing alcohols such as butyl cellosolve and ethyl cellosolve, organosilicon compounds having a Si—O—C bond such as methyl silicate, ethyl silicate, diphenyldimethoxysilane, preferably R1xR2ySi (ORThree) Z (where R1, R2Each independently represents a hydrocarbon group or halogen, and RThreeIs a hydrocarbon group, and 0 ≦ x <2, 0 ≦ y <2, and 0 <z ≦ 4. ) An organosilicon compound represented by
And organic phosphorus compounds having a P—O—C bond such as trimethyl phosphite and triethyl phosphite.
[0063]
Two or more of these electron donors (d-iii) can be used in combination.
The above electron donor (d-iii) is added to the contact liquid (β) before adding the electron donor (di) to the contact liquid (β) of the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound. For example, an electron donor (d-iii) may be contained in one or both of the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound, and these may be contacted, or the electron donor. The electron donor (d-iii) may be added to the contact liquid (β) of the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound before adding (di).
[0064]
When the contact between the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound is performed in the presence of the electron donor (d-iii), a solid product (α) having an excellent particle shape can be obtained.
In the present invention, when the liquid magnesium compound is contacted with the liquid titanium compound, in addition to the electron donor (di) selected from the group consisting of (di) polyvalent carboxylic acid ester and polyether compound, Other electron donors (dv) may be used as long as the object of the invention is not impaired.
[0065]
As such other electron donors (dv), the electron donors (d-iv) and the electron donors (C) which are specifically shown when the magnesium compound is liquefied will be described later. Organosilicon compounds, and even
Acid amides such as acetic acid N, N-dimethylamide, benzoic acid N, N-diethylamide, toluic acid N, N-dimethylamide,
C2-15 acid halides such as acetyl chloride, benzoyl chloride, toluic acid chloride, anisic acid chloride,
Nitriles such as acetonitrile, benzonitrile, trinitrile,
Pyrroles such as pyrrole, methyl pyrrole and dimethyl pyrrole,
Pyrroline; pyrrolidine; indole; nitrogen-containing cyclic compounds such as piperidines, quinolines, isoquinolines,
Examples thereof include cyclic oxygenated compounds such as tetrahydrofuran, 1,4-cineole, 1,8-cineole, pinolfuran, methylfuran, dimethylfuran, diphenylfuran, benzofuran, coumaran, phthalane, tetrahydropyran, pyran, and ditedropyran.
[0066]
In the formation step [I] of the solid product (α), the liquid magnesium compound as described above is brought into contact with the liquid titanium compound until the solid starts to precipitate in the contact liquid (β). In addition, an electron donor (di) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a polyether compound is added to the contact liquid (β).
[0067]
Specifically, the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound are usually -70 ° C to 200 ° C, preferably -50 ° C to 150 ° C, more preferably -30 in the presence of the electron donor (d-iii). Contact at a temperature of ˜130 ° C. to precipitate the solid. The liquid temperature of the liquid magnesium compound used for this contact may be different from the liquid temperature of the liquid titanium compound.
[0068]
In the present invention, it is preferable that the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound are initially brought into contact with each other in the presence of the electron donor (d-iii) at a low temperature and gradually heated to precipitate a solid. The electron donor (di) is preferably added during such a temperature raising process. Specifically, when the solid amount finally deposited is 100% by weight, the solid is contained in the contact liquid (β). It is preferable to add it when it is deposited in an amount of 20 wt% or more and less than 100 wt%, preferably 50 to 99 wt%, more preferably 70 to 95 wt%. As described above, the electron donor (d-i) may be added in a plurality of times during the period from the start to the end of the precipitation of the solid in the contact liquid (β).
[0069]
The evaluation of the solid precipitation rate can be obtained by actual measurement by the evaluation method described in the examples, but the precipitation time, the precipitation temperature, and the like can be obtained by a model experiment, and the determination can be made based thereon.
[0070]
The amount of each component used in preparing the solid product (α) differs depending on the preparation method and cannot be specified unconditionally. For example, 0.01 to 1000 moles of titanium compound per mole of magnesium compound, preferably 0.1 to 0.1 moles. It can be used in an amount of 200 mol. The electron donor (d-iii) is used in an amount of 0.01 to 1 mol, preferably 0.02 to 0.7 mol, more preferably 0.05 to 0.5 mol, per mol of the magnesium compound. desirable.
[0071]
The electron donor (d-i) can usually be used in an amount of 0.005 to 9.995 mol, preferably 0.01 to 4.99 mol, per mol of the magnesium compound.
In the present invention, the total amount of the electron donor (di) and the electron donor (d-ii) described later is usually 0.01 to 10 mol, preferably 0.1 to 5 mol. The total amount is preferably an amount corresponding to the amount of electron donors generally used conventionally in preparing a solid titanium catalyst component.
[0072]
The molar ratio of the electron donor (di) to the electron donor (d-ii) used in [II] described later is preferably 10/90 to 90/10, more preferably (di) / (d-ii) <1 and particularly preferably (di) / (d-ii) <0.5.
[0073]
In this step [I], two or more compounds selected from the group consisting of polyvalent carboxylic acid esters and polyether compounds may be used as the electron donor (d-i).
[0074]
At the time of contact as described above, a hydrocarbon solvent can be used as necessary, and as this hydrocarbon solvent, the same hydrocarbon solvent as shown at the time of preparing the liquid magnesium compound can be used.
[0075]
At the time of contact, in addition to the above components, an organic compound or an inorganic compound containing silicon, phosphorus, aluminum or the like used as a carrier and a reaction aid may be used. Such carriers include Al.2OThree, SiO2, B2OThree, MgO, CaO, TiO2, ZnO, SnO2, BaO, ThO, and resins such as styrene-divinylbenzene copolymer. Of these, Al2OThree, SiO2A styrene-divinylbenzene copolymer is preferably used.
[0076]
By the contact as described above, a solid product (α) containing titanium, magnesium, halogen and an electron donor (d-i) is obtained.
In the present invention,
[II] A solid product (α) obtained after completion of solid precipitation is further brought into contact with an electron donor (d-ii) selected from the group consisting of a polyvalent carboxylic acid ester and a polyether compound.
[0077]
For example, by adding the electron donor (d-ii) to the contact liquid (β) containing the solid product (α) after the solid precipitation in [I] above, the solid product (α) and And an electron donor (d-ii). At this time, the contact liquid (β) after the solid precipitation is maintained at a temperature at which the solid precipitation is completed, specifically 70 to 150 ° C., preferably 80 to 140 ° C., and electrons are donated to the contact liquid (β). The body (d-ii) is preferably added.
[0078]
Further, the solid product (α) as described above can be once taken out from the contact liquid (β) by filtration or the like, and then the electron donor (d-ii) can be added.
In the present invention, the electron donor (d-ii) is preferably added to the contact liquid (β) containing the solid product (α).
[0079]
When the solid product (α) is once filtered in this way, the solid product (α) is resuspended in an inert medium such as hexane or a liquid catalyst component such as titanium tetrachloride and then electron donated. Body (d-ii) may be added.
[0080]
In the present invention, as described above, the molar ratio of the electron donor (di) and the electron donor (d-ii) is preferably 10/90 to 90/10, more preferably (di). / (d-ii) <1, particularly preferably (di) / (d-ii) <0.5. The electron donor (d-ii) is usually used in an amount of 0.005 to 9.975 mol, preferably 0.01 to 4.99 mol, per mol of the magnesium compound in the solid product (α). This electron donor (d-ii) can be added in two or more portions.
[0081]
As the electron donor (d-ii), specifically, compounds exemplified as the electron donor (d-i) are used. Two or more of these compounds can be used as the electron donor (d-ii).
[0082]
The electron donor (d-ii) as described above may be the same as or different from the electron donor (d-i). For example, both (d-i) and (d-ii) may be polyvalent carboxylic acid esters, or both may be polyether compounds. Further, (d-i) may be a polyvalent carboxylic acid ester, and (d-ii) may be a polyether compound or vice versa. In particular, it is desirable to use a combination of different compounds as the electron donors (d-i) and (d-ii).
[0083]
In the present invention, the electron donor (di) used in the formation of the solid product (α) with [I] and the electron donor (d-ii) used in [II] are both polyvalent carboxylic acid esters. In this case, when the electron donor (di) is diheptyl phthalate and the electron donor (d-ii) is diisobutyl phthalate, a particularly highly active solid titanium catalyst component can be obtained.
[0084]
In this step [II], the solid product (α) can be further contacted with a titanium compound. The contact between the titanium compound and the solid product (α) may be simultaneous with the contact between the electron donor (d-ii) and the solid product (α), or before or after the contact. Also good. As the titanium compound, the liquid titanium compound can be used, and may be the same as or different from the titanium compound used in the step [I].
[0085]
The titanium compound can be used in an amount of 0.01 to 1000 mol, preferably 0.1 to 200 mol, per 1 mol of the magnesium compound in the solid product (α). The solid titanium catalyst component (A) thus obtained contains magnesium, titanium, halogen, and an electron donor ((d-i) and (d-ii)). Specifically,
Titanium in an amount of 0.1 to 10% by weight, preferably 0.2 to 7.0% by weight,
Magnesium and halogen in a total amount of 95-30% by weight,
It is desirable to contain an electron donor (total of (d-i) and (d-ii)) in an amount of 0.5 to 30% by weight.
[0086]
The solid titanium catalyst component (A) obtained above can be used for polymerization as it is, but it is preferable to use the solid titanium catalyst component after washing with a hydrocarbon solvent at 0 to 200 ° C.
[0087]
As the washing solvent, a hydrocarbon solvent as shown in the preparation of the liquid magnesium compound can be used, and among these, an aliphatic hydrocarbon solvent or an aromatic hydrocarbon solvent is preferably used.
[0088]
In the washing, the hydrocarbon solvent is used in an amount of usually 1 to 10,000 ml, preferably 5 to 5000 ml, more preferably 10 to 1000 ml with respect to 1 g of the solid titanium catalyst component (solid matter).
[0089]
This cleaning is preferably performed until titanium is not desorbed by hexane cleaning at room temperature.
The olefin polymerization catalyst containing the solid titanium catalyst component prepared as described above can polymerize olefin with extremely high activity.
[0090]
The olefin polymerization catalyst according to the present invention comprises:
(A) a solid titanium catalyst component as described above;
(B) an organoaluminum compound;
If necessary, it is formed from (C) an electron donor.
[0091]
(B) Organoaluminum compound
The organoaluminum compound (B) used in the present invention is represented by the following formula, for example.
[0092]
Ra nAlX3-n
(Wherein RaIs a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, X is halogen or hydrogen, and n is 1 to 3. )
RaIs a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, such as an alkyl group, a cycloalkyl group, or an aryl group. Specifically, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an isobutyl group, a pentyl group, Hexyl group, octyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group, phenyl group, tolyl group and the like.
[0093]
As such an organoaluminum compound, specifically,
Trialkylaluminiums such as trimethylaluminum, triethylaluminum, triisopropylaluminum, triisobutylaluminum, trioctylaluminum, tri-2-ethylhexylaluminum,
Alkenyl aluminum such as isoprenyl aluminum,
Dialkylaluminum halides such as dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride, diisopropylaluminum chloride, diisobutylaluminum chloride, dimethylaluminum bromide,
Alkylaluminum sesquichlorides such as methylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquichloride, isopropylaluminum sesquichloride, butylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquibromide,
Alkylaluminum dihalides such as methylaluminum dichloride, ethylaluminum dichloride, isopropylaluminum dichloride, ethylaluminum dibromide,
Examples include alkylaluminum hydrides such as diethylaluminum hydride and diisobutylaluminum hydride.
[0094]
Examples of the organoaluminum compound include compounds represented by the following formula.
Ra nAlY3-n
In the above formula, RaIs the same as above, and Y is -OR.b-OSiRc ThreeGroup, -OAlRd 2Group, -NRe 2Group, -SiRf ThreeGroup or -N (Rg) AlRh 2A group, n is 1-2, Rb, Rc, RdAnd RhIs a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, an isobutyl group, a cyclohexyl group, a phenyl group or the like;eIs hydrogen, methyl group, ethyl group, isopropyl group, phenyl group, trimethylsilyl group, etc., and RfAnd RgIs a methyl group, an ethyl group or the like.
[0095]
Specific examples of such an organoaluminum compound include the following compounds.
(i) Ra nAl (ORb)3-n
Dimethylaluminum methoxide, diethylaluminum ethoxide, diisobutylaluminum methoxide, etc.
(ii) Ra nAl (OSiRc)3-n
Et2Al (OSiMeThree),
(Iso-Bu)2Al (OSiMeThree),
(Iso-Bu)2Al (OSiEtThree)Such,
(iii) Ra nAl (OAR)d 2)3-n
Et2AlOAlEt2,
(Iso-Bu)2AlOAl (iso-Bu)2Such,
(iv) Ra nAl (NRe 2)3-n
Me2AlNEt2,
Et2AlNHMe,
Me2AlNHEt,
Et2AlN (MeThreeSi)2,
(Iso-Bu)2AlN (MeThreeSi)2Such,
(v) Ra nAl (SiRf Three)3-n
(Iso-Bu)2AlSiMeThreeSuch,
(vi) Ra nAl [N (Rg) -AlRh 2]3-n
Et2AlN (Me) -AlEt2
(iso-Bu)2AlN (Et) Al (iso-Bu)2Such.
[0096]
Furthermore, the compound similar to this, for example, the organoaluminum compound which two or more aluminum couple | bonded through the oxygen atom and the nitrogen atom can also be mentioned. More specifically, (C2HFive)2AlOAl (C2HFive)2, (CFourH9)2AlOAl (CFourH9)2, (C2HFive)2AlN (C2HFive) Al (C2HFive)2And aluminoxanes such as methylaluminoxane.
[0097]
As an organoaluminum compound, M1AlRj Four(M1Are Li, Na, K and RjIs a hydrocarbon group having 1 to 15 carbon atoms). Specifically, LiAl (C2HFive)Four, LiAl (C7H15)FourEtc.
[0098]
Among the above organoaluminum compounds,
Ra ThreeAl, Ra nAl (ORb)3-n, Ra nAl (OARd 2)3-nAn organoaluminum compound represented by the formula is preferably used.
[0099]
In the present invention, two or more organoaluminum compounds can be used in combination.
[0100]
(C) electron donor
When forming the olefin polymerization catalyst, an (C) electron donor can be used as necessary. Examples of the electron donor (C) include organic silicon compounds represented by the following formula (i).
[0101]
RnSi (OR ')4-n          (i)
(In the formula, R and R 'are hydrocarbon groups, and n is 1, 2 or 3.)
Specific examples of the organosilane compound represented by such a formula include the following compounds.
[0102]
Trimethylmethoxysilane, trimethylethoxysilane, dimethyldimethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, diisopropyldimethoxysilane, t-butylmethyldimethoxysilane, t-butylmethyldiethoxysilane, t-amylmethyldiethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, phenylmethyl Dimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, bis o-tolyldimethoxysilane, bism-tolyldimethoxysilane, bisp-tolyldimethoxysilane, bisp-tolyldiethoxysilane, bisethylphenyldimethoxysilane, ethyltrimethoxysilane, ethyltri Ethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, n-propyltriethoxysilane, decyltrimethoxysilane, decyltriethoxysilane, phenyl Limethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, ethyltriethoxysilane, vinyltriethoxysilane, n-butyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, chlorotriethoxy Silane, ethyltriisopropoxysilane, vinyltributoxysilane, trimethylphenoxysilane, methyltriallyloxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxysilane), vinyltriacetoxysilane, dimethyltetraethoxydisiloxane, etc. Moreover, ethyl silicate, butyl silicate, etc. can also be used.
[0103]
In the present invention, the organosilane compound represented by the above formula (i) is particularly preferably represented by the following formula (ii).
Ra nSi (ORb)4-n          … (Ii)
(Wherein n is 1, 2 or 3;
When n is 1, RaIs a secondary or tertiary hydrocarbon group,
When n is 2 or 3, RaAt least one of them is a secondary or tertiary hydrocarbon group, and RaCan be the same or different,
RbIs a hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms, and when (4-n) is 2 or 3, OR isbMay be the same or different. )
In the organic silane compound having a bulky group as shown in the formula (ii), the secondary or tertiary hydrocarbon group includes a cyclopentyl group, a cyclopentenyl group, a cyclopentadienyl group, and those having a substituent. And a hydrocarbon group in which the carbon adjacent to Si is secondary or tertiary. More specifically,
Examples of the substituted cyclopentyl group include 2-methylcyclopentyl group, 3-methylcyclopentyl group, 2-ethylcyclopentyl group, 2-n-butylcyclopentyl group, 2,3-dimethylcyclopentyl group, 2,4-dimethylcyclopentyl group, 2, 5-dimethylcyclopentyl group, 2,3-diethylcyclopentyl group, 2,3,4-trimethylcyclopentyl group, 2,3,5-trimethylcyclopentyl group, 2,3,4-triethylcyclopentyl group, tetramethylcyclopentyl group, tetraethyl Examples include a cyclopentyl group having an alkyl group such as a cyclopentyl group.
[0104]
Examples of the substituted cyclopentenyl group include 2-methylcyclopentenyl group, 3-methylcyclopentenyl group, 2-ethylcyclopentenyl group, 2-n-butylcyclopentenyl group, 2,3-dimethylcyclopentenyl group, 2,4- Dimethylcyclopentenyl group, 2,5-dimethylcyclopentenyl group, 2,3,4-trimethylcyclopentenyl group, 2,3,5-trimethylcyclopentenyl group, 2,3,4-triethylcyclopentenyl group, tetramethylcyclo Examples include cyclopentenyl groups having an alkyl group such as a pentenyl group and a tetraethylcyclopentenyl group.
[0105]
The substituted cyclopentadienyl group includes 2-methylcyclopentadienyl group, 3-methylcyclopentadienyl group, 2-ethylcyclopentadienyl group, 2-n-butylcyclopentenyl group, 2,3-dimethyl Cyclopentadienyl group, 2,4-dimethylcyclopentadienyl group, 2,5-dimethylcyclopentadienyl group, 2,3-diethylcyclopentadienyl group, 2,3,4-trimethylcyclopentadienyl Group, 2,3,5-trimethylcyclopentadienyl group, 2,3,4-triethylcyclopentadienyl group, 2,3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl group, 2,3,4, Alkyl groups such as 5-tetraethylcyclopentadienyl group, 1,2,3,4,5-pentamethylcyclopentadienyl group, 1,2,3,4,5-pentaethylcyclopentadienyl group A cyclopentadienyl group is mentioned.
[0106]
Examples of the hydrocarbon group in which the carbon adjacent to Si is a secondary carbon include i-propyl group, s-butyl group, s-amyl group, α-methylbenzyl group and the like. Examples of the hydrocarbon group that is a secondary carbon include a t-butyl group, a t-amyl group, an α, α′-dimethylbenzyl group, and an admantyl group.
[0107]
As such an organosilane compound represented by the formula (ii),
When n is 1, cyclopentyltrimethoxysilane, 2-methylcyclopentyltrimethoxysilane, 2,3-dimethylcyclopentyltrimethoxysilane, cyclopentyltriethoxysilane, iso-butyltriethoxysilane, t-butyltriethoxysilane , Trialkoxysilanes such as cyclohexyltrimethoxysilane, cyclohexyltriethoxysilane, 2-norbornanetrimethoxysilane, and 2-norbornanetriethoxysilane,
When n is 2, dicyclopentyldiethoxysilane, t-butylmethyldimethoxysilane, t-butylmethyldiethoxysilane, t-amylmethyldiethoxysilane, dicyclohexyldimethoxysilane, cyclohexylmethyldimethoxysilane, cyclohexylmethyldi Examples thereof include dialkoxysilanes such as ethoxysilane and 2-norbornanemethyldimethoxysilane.
[0108]
Of the organosilane compounds represented by the formula (ii), when n is 2, a dimethoxysilane compound represented by the following formula (iii) can be preferably exemplified.
[0109]
[Chemical 8]
Figure 0003895050
[0110]
Where RaAnd RcEach independently represents a cyclopentyl group, a substituted cyclopentyl group, a cyclopentenyl group, a substituted cyclopentenyl group, a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, or a carbon adjacent to Si is a secondary carbon or tertiary carbon. It is a hydrocarbon group that is carbon.
[0111]
Examples of such organosilane compounds represented by the formula (iii) include:
Dicyclopentyldimethoxysilane,
Dicyclopentenyl dimethoxysilane,
Dicyclopentadienyldimethoxysilane,
Di-t-butyldimethoxysilane,
Di (2-methylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (3-methylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2-ethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,3-dimethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,4-dimethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,5-dimethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,3-diethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-trimethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,5-trimethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-triethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (tetramethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (tetraethylcyclopentyl) dimethoxysilane,
Di (2-methylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (3-methylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2-ethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2-n-butylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,3-dimethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,4-dimethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,5-dimethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-trimethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,5-trimethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-triethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (tetramethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (tetraethylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2-methylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (3-methylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2-ethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2-n-butylcyclopentenyl) dimethoxysilane,
Di (2,3-dimethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,4-dimethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,5-dimethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3-diethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-trimethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,5-trimethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4-triethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4,5-tetramethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (2,3,4,5-tetraethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (1,2,3,4,5-pentamethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di (1,2,3,4,5-pentaethylcyclopentadienyl) dimethoxysilane,
Di-t-amyl-dimethoxysilane,
Di (α, α'-dimethylbenzyl) dimethoxysilane,
Di (admantyl) dimethoxysilane,
Admantyl-t-butyldimethoxysilane,
Cyclopentyl-t-butyldimethoxysilane,
Diisopropyldimethoxysilane,
Di-s-butyldimethoxysilane,
Di-s-amyldimethoxysilane,
And isopropyl-s-butyldimethoxysilane.
[0112]
Further, as an electron donor represented by the formula (ii), when n is 3,
Monoalkoxysilanes such as tricyclopentylmethoxysilane, tricyclopentylethoxysilane, dicyclopentylmethylmethoxysilane, dicyclopentylethylmethoxysilane, dicyclopentylmethylethoxysilane, cyclopentyldimethylmethoxysilane, cyclopentyldiethylmethoxysilane, cyclopentyldimethylethoxysilane, etc. Can be mentioned.
[0113]
Of these, ethyltriethoxysilane, n-propyltriethoxysilane, t-butyltriethoxysilane, vinyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, vinyltributoxysilane, diphenyldimethoxysilane, phenylmethyldimethoxysilane, bis-p- Tolyldimethoxysilane, p-tolylmethyldimethoxysilane, dicyclohexyldimethoxysilane, cyclohexylmethyldimethoxysilane, 2-norbornanetriethoxysilane, 2-norbornanemethyldimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, hexenyltrimethoxysilane, cyclopentyltriethoxysilane, tri Cyclopentylmethoxysilane, cyclopentyldimethylmethoxysilane and dimethoxysilanes represented by formula (iii), specifically dicyclopente Tildimethoxysilane, di-t-butyldimethoxysilane, di (2-methylcyclopentyl) dimethoxysilane, di (3-methylcyclopentyl) dimethoxysilane, di-t-amyldimethoxysilane and the like are preferably used.
[0114]
Moreover, as an electron donor (C), the polyether compound mentioned above,
2,6-substituted piperidines, 2,5-substituted piperidines,
Substituted methylenediamines such as N, N, N ′, N′-tetramethylmethylenediamine, N, N, N ′, N′-tetraethylmethylenediamine,
Nitrogen-containing electron donors such as substituted imidazolidines such as 1,3-dibenzylimidazolidine and 1,3-dibenzyl-2-phenylimidazolidine,
Phosphorus-containing electrons such as phosphites such as triethyl phosphite, tri n-propyl phosphite, triisopropyl phosphite, tri n-butyl phosphite, triisobutyl phosphite, diethyl n-butyl phosphite, diethyl phenyl phosphite Donor,
Oxygen-containing electron donors such as 2,6-substituted tetrahydropyrans and 2,5-substituted tetrahydropyrans can also be used.
[0115]
Two or more of these may be used in combination.
In the present invention, when forming the olefin polymerization catalyst from these components (A) and (B) and, if necessary, (C), other components may be used as necessary.
[0116]
Moreover, in this invention, the prepolymerization catalyst may be formed from each above components.
The prepolymerization catalyst is obtained by preliminarily (co) polymerizing olefins and the like in the presence of the solid titanium catalyst component (A), the organoaluminum compound (B) and, if necessary, the electron donor (C). It is formed.
[0117]
Examples of the olefins used in the prepolymerization include ethylene, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 3-methyl-1-butene, 3-methyl-1-pentene, and 3-ethyl-1- Pentene, 4-methyl-1-pentene, 4,4-dimethyl-1-pentene, 4-methyl-1-hexene, 4,4-dimethyl-1-hexene, 4-ethyl-1-hexene, 3-ethyl- Examples thereof include α-olefins having 2 or more carbon atoms such as 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, 1-octadecene and 1-eicocene. Further, other vinyl compounds and polyene compounds as will be described later can also be used during the preliminary polymerization. Two or more of these may be used in combination.
[0118]
The α-olefin used in the prepolymerization may be the same as or different from the α-olefin used in the main polymerization described later.
In the present invention, there is no particular limitation on the method for performing the prepolymerization. For example, the prepolymerization can be performed in a liquid state, or can be performed in the presence of a polymerization-inert organic solvent. Can also be carried out under gas phase conditions. Of these, it is preferable to perform prepolymerization under relatively mild conditions by adding a prepolymerized monomer and each catalyst component to the inert solvent in the presence of an inert solvent. At this time, it may be carried out under conditions where the produced prepolymer is dissolved in the polymerization solvent, or may be carried out under conditions where it does not dissolve, but is preferably carried out under conditions where it does not dissolve.
[0119]
The prepolymerization is usually performed at about -20 to + 100 ° C, preferably about -20 to + 80 ° C, more preferably -10 to + 40 ° C.
The prepolymerization can be performed in any of a batch type, a semi-continuous type, and a continuous type.
[0120]
In the prepolymerization, a catalyst having a higher concentration than the catalyst concentration in the system in the main polymerization can be used.
The concentration of the catalyst component in the prepolymerization varies depending on the catalyst component used, but the concentration of the solid titanium catalyst component (A) is usually about 0.001 to 5000 mmol in terms of titanium atom per liter of polymerization volume. Preferably, it is about 0.01 to 1000 mmol, particularly preferably 0.1 to 500 mmol.
[0121]
The organoaluminum compound (B) produces 0.01 to 2000 g, preferably 0.03 to 1000 g, more preferably 0.05 to 200 g of a preliminary (co) polymer per 1 g of the solid titanium catalyst component (A). The amount is usually about 0.1 to 1000 moles, preferably about 0.2 to 500 moles, particularly preferably 0.5 to 100 moles per mole of titanium in the solid titanium catalyst component.
[0122]
Moreover, at the time of prepolymerization, the electron donor (C) is usually 0.01 to 50 mol, preferably 0.05 to 30 mol, more preferably 0.1 to 1 mol per mol of titanium atom in the solid titanium catalyst component (A). An amount of 10 mol can be used as needed.
[0123]
In the prepolymerization, a molecular weight regulator such as hydrogen can be used.
When the prepolymerized catalyst is obtained in a suspended state as described above, the prepolymerized catalyst can be used in the suspended state in the (main) polymerization in the next step or can be produced from the suspension. It is also possible to use the prepolymerized catalyst separately.
[0124]
The prepolymerization catalyst as described above is usually used together with the organoaluminum compound (B) and the electron donor (C). However, only the prepolymerization catalyst may be used as the olefin polymerization catalyst. Pre-polymerization can be performed without using the electron donor (C), and the electron donor (C) can be used together with the pre-polymerization catalyst. The electron donor (C) can be used in both the pre-polymerization and the main polymerization. Sometimes it is not necessary.
[0125]
The olefin polymerization catalyst according to the present invention may contain other components useful for olefin polymerization in addition to the above components.
[0126]
Olefin polymerization method
In the olefin polymerization method according to the present invention, an olefin polymerization catalyst or prepolymerization catalyst comprising the above solid titanium catalyst component (A), an organoaluminum compound (B) and, if necessary, an electron donor (C). The olefin is polymerized or copolymerized in the presence of a catalyst containing.
[0127]
As such an olefin, specifically, an α-olefin having 2 or more carbon atoms similar to that used in the prepolymerization can be used,
Furthermore, cyclopentene, cycloheptene, norbornene, 5-ethyl-2-norbornene, tetracyclododecene, 2-ethyl-1,4,5,8-dimethano-1,2,3,4,4a, 5,8,8a- Cycloolefins such as octahydronaphthalene,
Vinyl compounds such as styrene, dimethylstyrenes, allylnaphthalene, allylnorbornane, vinylnaphthalenes, allyltoluenes, allylbenzene, vinylcyclopentane, vinylcyclohexane, vinylcycloheptane, and allyltrialkylsilanes can also be used.
[0128]
Among these, ethylene, propylene, 1-butene, 3-methyl-1-butene, 3-methyl-1-pentene, 4-methyl-1-pentene, vinylcyclohexane, dimethylstyrene, allyltrimethylsilane, allylnaphthalene, etc. Preferably used.
[0129]
Furthermore, a small amount of a diene compound can be copolymerized with an olefin.
Specific examples of such a diene compound include 1,3-butadiene, 1,3-pentadiene, 1,4-pentadiene, 1,3-hexadiene, 1,4-hexadiene, 1,5-hexadiene, 4- Methyl-1,4-hexadiene, 5-methyl-1,4-hexadiene, 6-methyl-1,6-octadiene, 7-methyl-1,6-octadiene, 6-ethyl-1,6-octadiene, 6- Propyl-1,6-octadiene, 6-butyl-1,6-octadiene, 6-methyl-1,6-nonadiene, 7-methyl-1,6-nonadiene, 6-ethyl-1,6-nonadiene, 7- Ethyl-1,6-nonadiene, 6-methyl-1,6-decadiene, 7-methyl-1,6-decadiene, 6-methyl-1,6-undecadiene, 1,7-octadiene, 1,9-decadiene, Examples include isoprene, butadiene, ethylidene norbornene, vinyl norbornene and dicyclopentadiene. Two or more of these may be used in combination.
[0130]
In the present invention, the polymerization can be carried out by either a liquid phase polymerization method such as solution polymerization or suspension polymerization or a gas phase polymerization method.
When the polymerization takes the form of slurry polymerization, the above-mentioned polymerization-inert organic solvent can be used as the reaction solvent, or a liquid olefin can be used at the reaction temperature.
[0131]
In the polymerization, the solid titanium catalyst component (A) or the prepolymerized catalyst is usually about 0.001 to 100 mmol, preferably about 0.005 to 20 mmol in terms of titanium atom per liter of the polymerization volume. Used in quantity.
[0132]
The organoaluminum compound (B) is used in such an amount that the metal atom in the compound (B) is usually about 1 to 2000 mol, preferably about 2 to 500 mol, per 1 mol of titanium atom in the polymerization system. .
[0133]
The electron donor (C) may or may not be used, but is usually about 0.001 mol to 10 mol, preferably 0.01 mol to 5 mol, relative to 1 mol of the metal atom of the organoaluminum compound (B). Used as needed.
[0134]
In particular, when a prepolymerization catalyst is used during the polymerization, neither the organoaluminum compound (B) nor the electron donor (C) may be used. When the olefin polymerization catalyst is formed from the components (B) and / or (C) together with the prepolymerization catalyst, these components (B) and (C) can be used in the amounts as described above.
[0135]
If hydrogen is used during the polymerization, the molecular weight of the resulting polymer can be adjusted, and a polymer having a high melt flow rate can be obtained.
In the olefin polymerization method according to the present invention, the polymerization is usually performed at a temperature of about 20 to 300 ° C., preferably about 50 to 150 ° C., and normal pressure to 100 kg / cm, although it varies depending on the type of olefin and the form of polymerization.2Preferably about 2-50kg / cm2Under the pressure of
[0136]
In the polymerization method of the present invention, the polymerization can be carried out in any of batch, semi-continuous and continuous methods. Furthermore, the polymerization can be carried out in two or more stages by changing the reaction conditions.
[0137]
In the present invention, an olefin homopolymer may be produced, or a random copolymer or a block copolymer may be produced from two or more olefins.
[0138]
【The invention's effect】
When the olefin polymerization catalyst including the solid titanium catalyst component prepared in the present invention as described above is used, the olefin can be polymerized with extremely high activity, and the α-olefin having 3 or more carbon atoms is polymerized. Sometimes polyolefins with high stereoregularity can be produced.
[0139]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited by these Examples.
[0140]
The measuring method of the physical property of the polypropylene obtained by the following example is shown.
(1) Bulk density (BD): Measured according to ASTM D1895.
(2) Melt flow rate (MFR): Measured at 230 ° C. under a 2.16 kg load according to ASTM D1238.
(3) 23 ° C. n-decane soluble component amount (t-DS);
The amount of the 23 ° C. n-decane soluble component (t-DS) of the polymer is the sum of the amount of the 23 ° C. n-decane soluble component in the polymer obtained in the form of a powder after polymerization and the solvent soluble polymer in the whole polymer. The ratio was calculated as follows.
[0141]
In a 1-liter flask, 3 g of sample (powder polymer), 20 mg of 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol and 500 ml of n-decane were placed and dissolved by heating at 145 ° C. Cool to 23 ° C over 8 hours after dissolution and maintain at 23 ° C for 8 hours. The precipitated solid polymer and the n-decane solution containing the dissolved polymer were separated by filtration with a glass filter.
[0142]
The liquid phase is dried at 150 ° C. under reduced pressure to a constant weight, and its weight is measured. The obtained polymer dissolution amount was calculated as a percentage (p-DS) with respect to the weight of the sample.
From the weight of p-DS determined as described above, the weight of the powder polymer obtained after polymerization and the weight of the solvent-soluble polymer, the amount of 23 ° C. decane soluble component (t-DS) of polypropylene was determined by the following formula.
[0143]
[Expression 1]
Figure 0003895050
[0144]
Solid precipitation rate
In the following Examples and Comparative Examples, the solid precipitation rate in the contact liquid (β) of the liquid magnesium compound and the liquid titanium compound at the time of preparing the solid titanium catalyst component was determined as follows.
[0145]
Anhydrous magnesium chloride (7.14 g, 75 mmol), decane (37.5 ml), and 2-ethylhexyl alcohol (35.1 ml, 225 mmol) were heated at 130 ° C. for 2 hours to form a homogeneous solution. .67 g (11.3 mmol) was added, and the mixture was further stirred and mixed at 130 ° C. for 1 hour to dissolve.
[0146]
After cooling the homogeneous solution thus obtained to room temperature, 200 ml (1.8 mol) of titanium tetrachloride (TiCl) kept at -20 ° C.Four) Was added dropwise over 1 hour.
[0147]
The temperature of the obtained mixed liquid (contact liquid (β)) is raised to 20 ° C. (addition temperature of electron donor (di) in the following examples) to maintain the temperature in the slurry state. And filtered.
[0148]
By measuring the amount of Mg contained in the solid portion and the amount of Mg contained in the liquid phase portion with a plasma emission spectroscopic analyzer, a solid Mg (MgCl2) The precipitation rate was determined, and this was defined as the solid precipitation rate in the contact liquid (β).
[0149]
In the contact liquid (β) as described above, the solid precipitation rate at 20 ° C. was 82%.
Similarly, the solid precipitation rate at 92 ° C. and 110 ° C. was 100%.
[0150]
[Example 1]
Solid titanium catalyst component (A-1) Preparation of
(1) Anhydrous magnesium chloride (7.14 g, 75 mmol), decane (37.5 ml) and 2-ethylhexyl alcohol (35.1 ml, 225 mmol) were heated at 130 ° C. for 2 hours to form a homogeneous solution. 1.67 g (11.3 mmol) of phthalic acid was added and dissolved by stirring and mixing at 130 ° C. for another hour.
(2) After cooling the homogeneous solution thus obtained to room temperature, 200 ml (1.8 mol) of titanium tetrachloride (TiCl) kept at -20 ° C.Four) Was added dropwise over 1 hour.
(3) The temperature of the resulting mixture was raised to 20 ° C., and after adding 3.01 ml (11.25 mmol) of diisobutyl phthalate (DIBP), the temperature was raised to 110 ° C. The mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(4) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 2.01 ml (7.5 mmol) of DIBP was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourAfter resuspension, the operation of heating at 110 ° C. for 2 hours was performed twice.
(6) After completion of the reaction, the solid part was again collected by hot filtration, and thoroughly washed with decane at 110 ° C. and room temperature hexane until no free titanium compound was detected in the washing solution.
[0151]
The solid titanium catalyst component (A-1) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0152]
The solid titanium catalyst component (A-1) contained 3.7% by weight of titanium, 16% by weight of magnesium and 18.5% by weight of DIBP.
[0153]
Preparation of prepolymerization catalyst (1)
A 200 ml glass reactor purged with nitrogen was charged with 68.2 ml of purified hexane, cooled to 18 ° C., and 1.2 mmol of triethylaluminum (TEA), the solid titanium catalyst obtained above. After charging 0.4 mmol of component (A-1) in terms of titanium atom, propylene gas was supplied to the reactor at 1.39 l / h, and polymerization was carried out at 20 ° C. for 1 hour with stirring.
[0154]
After completion of the polymerization, the reaction mixture was taken out under a nitrogen atmosphere, and then the liquid part was removed, and the solid part (preliminary polymerization catalyst) was isolated and resuspended in decane. The amount of prepolymerization was 3.0 g per 1 g of the solid titanium catalyst component.
[0155]
Overlap
A 1-liter autoclave purged with nitrogen was charged with 400 ml of purified heptane, and at 60 ° C. in a propylene atmosphere, 0.4 mmol of triethylaluminum (TEA), 0.08 mmol of dicyclopentyldisimethoxysilane (DCPMS), In addition, 0.004 mmol of the prepolymerized catalyst (1) obtained above was charged in terms of titanium atoms.
[0156]
After 240 ml of hydrogen was introduced and the temperature was raised to 70 ° C., this temperature was maintained for 1 hour to polymerize propylene. Pressure during polymerization is 5 kg / cm2G kept.
After completion of the polymerization, the slurry containing the produced polymer was filtered and separated into a white powder and a liquid phase part.
[0157]
The yield of the polymer obtained as a white powder was 76.4 g.
Further, the liquid phase part was concentrated to obtain 0.1 g of a solvent-soluble polymer.
Polymerization activity, MFR, apparent bulk density (BD), and
Table 1 shows the amount of 23 ° C. n-decane soluble component (t-DS) determined as a ratio of the total amount of the 23 ° C. n-decane soluble component of the powdered polymer and the solvent-soluble polymer to the whole polymer.
[0158]
[Example 2]
Solid titanium catalyst component (A-2) Preparation of
The same operations as in (1) to (4) of Example 1 were performed. That is, a homogeneous solution of anhydrous magnesium chloride and titanium tetrachloride were mixed, the temperature of the mixture was raised to 20 ° C., and 3.01 ml (11.25 mmol) of diisobutyl phthalate (DIBP) was added, and then the temperature was raised to 110 ° C. When the temperature reached 110 ° C., stirring was maintained at the same temperature for 2 hours. The solid portion was then collected by hot filtration and this solid portion was collected in 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 2.01 ml (7.5 mmol) of DIBP was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 2 hours.
(5) Next, a solid part was collected by hot filtration, and this solid part was taken up by 55 ml of TiCl.FourAnd suspended in 220 ml of toluene, followed by heating twice at 115 ° C. for 2 hours.
[0159]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
The solid titanium catalyst component (A-2) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0160]
The solid titanium catalyst component (A-2) contained 1.7% by weight of titanium, 22% by weight of magnesium and 13.7% by weight of DIBP.
[0161]
Preparation of prepolymerization catalyst (2)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-2) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (2) was prepared.
[0162]
Overlap
In Example 1, the polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (2) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0163]
[Example 3]
Solid titanium catalyst component (A-3) Preparation of
The same operations as (1) and (2) of Example 1 were performed.
(3) The liquid mixture containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained above was heated to 20 ° C., and 4.13 ml (11.25 mmol) of a diheptyl phthalate mixture (DHP) as shown below. After the addition, the temperature was raised to 92 ° C., and when the temperature reached 92 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
[0164]
[Chemical 9]
Figure 0003895050
[0165]
(4) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 92 ° C., 2.75 ml (7.5 mmol) of DHP was added, and the mixture was heated at 92 ° C. for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourThe suspension was then heated twice at 92 ° C. for 2 hours.
(6) After completion of the reaction, the solid part was again collected by hot filtration, and sufficiently washed with 92 ° C. decane and room temperature hexane until no free titanium compound was detected in the washing solution.
[0166]
The solid titanium catalyst component (A-3) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0167]
The solid titanium catalyst component (A-3) contained 2.0% by weight of titanium, 19% by weight of magnesium and 13.6% by weight of DHP.
[0168]
Preparation of prepolymerization catalyst (3)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-3) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (3) was prepared.
[0169]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (3) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0170]
[Example 4]
Solid titanium catalyst component (A-4) Preparation of
In Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that the operation (3) was performed as follows.
(3) A mixed solution containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained in the same manner as in (1) and (2) of Example 1 was heated to 20 ° C., and diheptyl phthalate (DHP) After addition of .51 ml (15.0 mmol), the temperature was raised to 92 ° C. When the temperature reached 92 ° C., the mixture was stirred and maintained at the same temperature for 2 hours.
[0171]
The same operations as in (4) to (5) of Example 1 were performed. Ie
(4) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 2.01 ml (7.5 mmol) of DIBP was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourThe suspension was then heated twice at 110 ° C. for 2 hours.
[0172]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
[0173]
The solid titanium catalyst component (A-4) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0174]
The solid titanium catalyst component (A-4) contained 3.4% by weight of titanium, 16% by weight of magnesium, 4.0% by weight of DHP and 14.8% by weight of DIBP.
[0175]
Preparation of prepolymerization catalyst (4)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-4) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (4) was prepared.
[0176]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (4) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0177]
[Example 5]
Solid titanium catalyst component (A-5) Preparation of
In Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that the operations (3) and (5) were performed as follows.
(3) A mixed solution containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained in the same manner as in (1) and (2) of Example 1 is heated to 20 ° C., and diheptyl phthalate (DHP) After addition of .13 ml (11.25 mmol), the temperature was raised to 92 ° C., and when it reached 92 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(4) The same operation as (4) of Example 1 was performed. That is, a solid part was collected by hot filtration, and this solid part was collected with 275 ml of TICl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 2.01 ml (7.5 mmol) of DIBP was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 2 hours.
(5) The same operation as in Example 2 (5) was performed. That is, a solid part was collected by hot filtration, and this solid part was taken up by 55 ml of TiCl.FourAnd suspended in 220 ml of toluene, followed by heating twice at 115 ° C. for 2 hours.
[0178]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
The solid titanium catalyst component (A-5) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0179]
The solid titanium catalyst component (A-5) contained 1.5% by weight of titanium, 20% by weight of magnesium, 2.7% by weight of DHP and 10.5% by weight of DIBP.
[0180]
Preparation of prepolymerization catalyst (5)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-5) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (5) was prepared.
[0181]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (5) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0182]
[Example 6]
Solid titanium catalyst component (A-6) Preparation of
In Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that the operation (5) was not performed and the operations (3) and (4) were performed as follows.
(3) The same operation as (3) of Example 2 was performed. That is, the mixture containing magnesium chloride obtained in steps (1) and (2) and titanium tetrachloride was heated to 20 ° C., and 4.13 ml (11.25 mmol) of diheptyl phthalate (DHP) was added. After that, the temperature was raised to 92 ° C., and when it reached 92 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(4) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 0.60 ml (2.25 mmol) of DIBP was added, and heating at 110 ° C. for 2 hours was performed three times.
[0183]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
[0184]
The solid titanium catalyst component (A-6) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0185]
The solid titanium catalyst component (A-6) contained 2.5% by weight of titanium, 18% by weight of magnesium, 3.6% by weight of DHP and 12% by weight of DIBP.
[0186]
Preparation of prepolymerization catalyst (6)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-6) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerization catalyst (6) was prepared.
[0187]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (6) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0188]
[Example 7]
Solid titanium catalyst component (A-7) Preparation of
In Example 1, the same operation as in Example 1 was performed except that the operations (3) to (5) were performed as follows.
(3) The temperature of the mixture containing magnesium chloride obtained in steps (1) to (2) and titanium tetrachloride is raised to 20 ° C., and 2-isopropyl-2-isobutyl-1,3 dimethoxypropane (PBDME) After adding 4.33 ml (18.75 mmol), the temperature was raised to 110 ° C. When the temperature reached 110 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(4) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 0.43 ml (1.88 mmol) of PBDME was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 1.5 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourAfter being suspended in 0.44 ml (1.88 mmol) of PBDME, the mixture was heated at 110 ° C. for 1.5 hours.
[0189]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
[0190]
The solid titanium catalyst component (A-7) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0191]
The solid titanium catalyst component (A-7) contained 2.2% by weight of titanium, 19% by weight of magnesium, and 15.0% by weight of DBDME.
[0192]
Preparation of prepolymerization catalyst (7)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-7) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (7) was prepared.
[0193]
Overlap
In Example 1, except that the prepolymerized catalyst (7) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1), cyclohexylmethyldimethoxysilane (CMMS) was used instead of DCPMS, and the hydrogenation amount was 100 ml. Was polymerized in the same manner as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0194]
[Example 8]
Overlap
Polymerization was carried out in the same manner as in Example 7 except that CMMS was not used. The results are shown in Table 1.
[0195]
[Comparative Example 1]
Solid titanium catalyst component (A-8) Preparation of
The same operations as (1) and (2) of Example 1 were performed. (Operation (3) of Example 1 in which DIBP was added at 20 ° C. was not performed.)
(4) The mixture containing magnesium chloride obtained in the operations (1) to (2) and titanium tetrachloride was heated to 110 ° C. over 4 hours. When the temperature reached 110 ° C., DIBP was changed to 5. 03 ml (18.8 mmol) was added, and the mixture was kept stirred at the same temperature for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourThe operation of heating at 110 ° C. for 2 hours after suspending in was repeated 3 times.
[0196]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
[0197]
The solid titanium catalyst component (A-8) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0198]
The solid titanium catalyst component (A-8) contained 2.1% by weight of titanium, 18% by weight of magnesium, 58% by weight of chlorine and 10.9% by weight of DIBP.
[0199]
Preparation of prepolymerization catalyst (8)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-8) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (8) was prepared.
[0200]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (8) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0201]
[Comparative Example 2]
Solid titanium catalyst component (A-9) Preparation of
The same operations as (1) to (2) and (4) of Comparative Example 1 were performed. (Operation (3) of Example 1 was not performed.)
Next, in addition to the operation (5) of Comparative Example 1, the same operation as the operation (5) of Example 2 was performed. Ie
(5) In the same manner as in the operation (5) of Comparative Example 1, a solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourAnd then heated at 110 ° C. for 2 hours. Next, in the same manner as in the operation (5) of Example 2, a solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 55 ml of TiCl.FourAnd suspended in 220 ml of toluene, followed by heating twice at 115 ° C. for 2 hours.
[0202]
The same washing operation as in Example 1 (6) was performed.
[0203]
The solid titanium catalyst component (A-9) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0204]
The solid titanium catalyst component (A-9) contained 1.9% by weight of titanium, 24% by weight of magnesium and 6.3% by weight of DIBP.
[0205]
Preparation of prepolymerization catalyst (9)
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-9) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (9) was prepared.
[0206]
Overlap
In Example 1, polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (9) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0207]
[Comparative Example 3]
Solid titanium catalyst component (A-10) Preparation of
In Example 3, the operation (3) of adding DHP at 20 ° C. was not performed, and the same operation as in Example 3 was performed, except that operations (4) and (5) were performed as follows.
(4) The liquid mixture containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained in the operations (1) and (2) was heated to 92 ° C. When the temperature reached 92 ° C., 6.88 ml (18. 8 mmol) was added, and the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourThe operation of heating at 92 ° C. for 2 hours after being suspended in was repeated 3 times.
[0208]
The same washing operation as in Example 3 (6) was performed.
[0209]
The solid titanium catalyst component (A-10) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0210]
The solid titanium catalyst component (A-10) contained 2.2% by weight of titanium, 19% by weight of magnesium, and 11.0% by weight of DHP.
[0211]
Prepolymerization catalyst ( Ten Preparation of
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-10) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (10) was prepared.
[0212]
Overlap
In Example 1, polymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (10) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (1). The results are shown in Table 1.
[0213]
[Comparative Example 4]
Solid titanium catalyst component (A-11) Preparation of
In Example 7, the operation (3) of adding PBDME at 20 ° C. was not performed, and the same operation as in Example 7 was performed, except that operations (4) and (5) were performed as follows.
(4) The mixed solution containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained in the operations (1) and (2) was heated to 110 ° C. When the temperature reached 110 ° C., 5.19 ml (22. 51 mmol) was added, and the mixture was stirred and maintained at the same temperature for 2 hours.
(5) The solid portion was collected by hot filtration, and this solid portion was collected with 275 ml of TICl.FourAnd then heated at 110 for 2 hours. (PBDME was not added.)
The same washing operation as in Example 7 (6) was performed.
[0214]
The solid titanium catalyst component (A-11) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0215]
The solid titanium catalyst component (A-11) contained 2.3 wt% titanium, 19 wt% magnesium, and 10.0 wt% PBDME.
[0216]
Prepolymerization catalyst ( 11 Preparation of
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-11) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (11) was prepared.
[0217]
Overlap
In Example 7, polymerization was performed in the same manner as in Example 7 except that the prepolymerized catalyst (12) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (7). The results are shown in Table 1.
[0218]
[Comparative Example 5]
Solid titanium catalyst component (A-12) Preparation of
In Example 7, the operation (3) of adding PBDME at 20 ° C. was not performed, and the same operation as in Example 7 was performed, except that operations (4) and (5) were performed as follows.
(4) The liquid mixture containing magnesium chloride and titanium tetrachloride obtained in the operations (1) and (2) was heated to 110 ° C. When the temperature reached 110 ° C., 2.59 ml (11. 25 mmol) was added, and the mixture was kept stirred at the same temperature for 2 hours.
(5) Next, the solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 275 ml of TiCl.FourIn
After suspending, the temperature was raised to 110 ° C., 1.73 ml (7.5 mmol) of PBDME was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 2 hours.
[0219]
The same washing operation as in Example 7 (6) was performed.
[0220]
The solid titanium catalyst component (A-12) obtained as described above was stored as a hexane slurry. A part of this hexane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0221]
The solid titanium catalyst component (A-12) contained 1.8% by weight of titanium, 20% by weight of magnesium and 17.7% by weight of PBDME.
[0222]
Prepolymerization catalyst ( 12 Preparation of
In Example 1, prepolymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-12) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (12) was prepared.
[0223]
Overlap
In Example 7, polymerization was performed in the same manner as in Example 7 except that the prepolymerized catalyst (12) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (7). The results are shown in Table 1.
[0224]
[Table 1]
Figure 0003895050
[0225]
[Example 9]
Solid titanium catalyst component (A-13) Preparation of
(1) 2.88 g (30 mmol) of anhydrous magnesium chloride, 15.0 ml of decane and 14.0 ml (90 mmol) of 2-ethylhexyl alcohol were heated at 140 ° C. for 4 hours to form a homogeneous solution. 0.667 g (4.5 mmol) of phthalic acid was added, and the mixture was further stirred and mixed at 130 ° C. for 1 hour to dissolve.
(2) After cooling the homogeneous solution thus obtained to room temperature, 80 ml (0.72 mol) of titanium tetrachloride (TiCl) kept at -20 ° C.Four) Was added dropwise over a period of 45 minutes.
(3) The temperature of the obtained mixed solution was raised to 20 ° C., and 1.04 ml (4.5 mmol) of 2-isopropyl-2-isobutyl-1,3-dimethoxypropane (PBDME) was added, and then the temperature was raised to 110 ° C. The temperature was raised and when the temperature reached 110 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours.
(4) The solid part is then collected by hot filtration and the solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 0.240 ml (0.9 mmol) of diisobutyl phthalate (DIBP) was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 1 hour.
(5) The solid part is collected by hot filtration, and this solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourAfter suspending in the solution, 0.24 ml (0.9 mmol) of DIBP was added and heating at 110 ° C. for 30 minutes was performed twice.
(6) After completion of the reaction, the solid part was again collected by hot filtration and sufficiently washed with 90 ° C. decane and room temperature hexane until no free titanium compound was detected in the washing solution.
[0226]
The solid titanium catalyst component (A-13) obtained as described above was stored as a decane slurry. A part of this decane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0227]
The solid titanium catalyst component (A-13) contained 2.9% by weight of titanium, 17% by weight of magnesium, 5.5% by weight of PBDME, and 12.6% by weight of DIBP.
Prepolymerization catalyst (13) Preparation of
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-13) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (13) was prepared.
[0228]
Overlap
In Example 1, polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that the prepolymerized catalyst (13) obtained above was used in place of the prepolymerized catalyst (1) and the hydrogenation amount was 100 ml. The results are shown in Table 2.
[0229]
[Example 10]
Solid titanium catalyst component (A-14) Preparation of
The same operations as in Example 9 (1) and (2) were performed.
(3) Magnesium chloride obtained above and TiClFourThe mixture was heated to 20 ° C., 0.518 ml (2.25 mmol) of PBDME was added, the temperature was raised to 110 ° C., and reached 110 ° C. Stirred and held.
(4) The solid part is then collected by hot filtration and the solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 0.801 ml (3 mmol) of DIBP was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 1 hour.
(5) The solid part is collected by hot filtration, and this solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourAfter being suspended in the solution, 0.518 ml (2.25 mmol) of PBDME was added and heated at 110 ° C. for 30 minutes.
(6) The solid part was collected by hot filtration, and this solid part was added to 100 ml of TiCl.FourAnd then heated at 110 ° C. for 30 minutes.
[0230]
The same washing operation as in Example 9 (6) was performed.
The solid titanium catalyst component (A-14) obtained as described above was stored as a decane slurry. A part of this decane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0231]
The solid titanium catalyst component (A-14) contained 4.0% by weight of titanium, 15% by weight of magnesium, 6.5% by weight of PBDME, and 16.4% by weight of DIBP.
Prepolymerization catalyst (14) Preparation of
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-14) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (14) was prepared.
Overlap
In Example 9, polymerization was carried out in the same manner as in Example 9 except that the prepolymerized catalyst (14) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (13). The results are shown in Table 2.
[0232]
Example 11
Solid titanium catalyst component (A-15) Preparation of
The same operations as in Example 9 (1) and (2) were performed.
(3) Magnesium chloride obtained above and TiClFourThe mixture was heated to 20 ° C., 0.881 ml (3 mmol) of DIBP was added, then heated to 110 ° C. When the temperature reached 110 ° C., the mixture was stirred and held at the same temperature for 2 hours. did.
(4) The solid part is then collected by hot filtration and the solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourThen, the temperature was raised to 110 ° C., 0.345 ml (1.5 mmol) of PBDME was added, and the mixture was heated at 110 ° C. for 1 hour.
(5) The solid part is collected by hot filtration, and this solid part is taken up with 100 ml of TiCl.FourAfter suspending in the solution, 0.345 ml (1.5 mmol) of PBDME was added, and heating at 110 ° C. for 30 minutes was performed twice.
[0233]
The same washing operation as in Example 9 (6) was performed.
The solid titanium catalyst component (A-15) obtained as described above was stored as a decane slurry. A part of this decane slurry was dried, and the composition of the solid titanium catalyst component was analyzed.
[0234]
The solid titanium catalyst component (A-15) contained 1.4% by weight of titanium, 22% by weight of magnesium, 8.9% by weight of PBDME, and 1.2% by weight of DIBP.
Prepolymerization catalyst (15) Preparation of
In Example 1, prepolymerization was performed in the same manner as in Example 1 except that the solid titanium catalyst component (A-15) obtained above was used instead of the solid titanium catalyst component (A-1). Thus, a prepolymerized catalyst (15) was prepared.
Overlap
In Example 9, polymerization was carried out in the same manner as in Example 9 except that the prepolymerized catalyst (15) obtained above was used instead of the prepolymerized catalyst (13). The results are shown in Table 2.
[0235]
[Table 2]
Figure 0003895050
[0236]
Example 12
Overlap
In Example 7, polymerization was carried out in the same manner as in Example 7 except that the hydrogenation amount was 500 ml. The results are shown in Table 3.
[0237]
Example 13
Overlap
In Example 12, polymerization was carried out in the same manner as in Example 12 except that the TEA addition amount at the time of preparation of the prepolymerized catalyst was 0.4 mmol. The results are shown in Table 3.
[0238]
Example 14
Overlap
In Example 13, polymerization was carried out in the same manner as in Example 13 except that propylene gas was supplied to the reactor at 0.46 liter / h during the preparation of the prepolymerization catalyst and polymerization was performed at 20 ° C. for 3 hours with stirring. went. The results are shown in Table 3.
[0239]
[Table 3]
Figure 0003895050

[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a preparation process of a solid titanium catalyst component and a preparation process of an olefin polymerization catalyst according to the present invention.

Claims (6)

[I]液状マグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを接触させ、接触液(β)中に固体が析出開始してから終了するまでの間に、該接触液(β)中に、多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-i) を添加して、チタン、マグネシウム、ハロゲンおよび電子供与体(d-i) を含む固体生成物(α)を形成し、次いで、
[II]固体析出終了後に得られた固体生成物(α)に、多価カルボン酸エステルおよび複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-ii)を接触させて、
チタン、マグネシウム、ハロゲン、電子供与体(d-i) および電子供与体(d-ii)を含む固体状チタン触媒成分を調製することを特徴とする固体状チタン触媒成分の調製方法。
[I] The liquid magnesium compound and the liquid titanium compound are brought into contact, and the polyvalent carboxylic acid is contained in the contact liquid (β) between the start and the end of the precipitation of the solid in the contact liquid (β). Addition of an electron donor (di) selected from the group consisting of an ester and a compound having two or more ether linkages present via a plurality of atoms, including titanium, magnesium, halogen and an electron donor (di) A solid product (α) is formed, then
[II] An electron donor selected from the group consisting of a polycarboxylic acid ester and a compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms in the solid product (α) obtained after the solid precipitation is completed. (d-ii) is contacted,
A method for preparing a solid titanium catalyst component, comprising preparing a solid titanium catalyst component comprising titanium, magnesium, halogen, an electron donor (di) and an electron donor (d-ii).
前記接触液(β)が、
モノカルボン酸エステル、脂肪族カルボン酸、酸無水物、ケトン、モノエーテル、脂肪族カーボネート、アルコキシ基含有アルコール、アリールオキシ基含有アルコール、Si−O−C結合を有する有機ケイ素化合物、P−O−C結合を有する有機リン化合物からなる群から選ばれる電子供与体(d-iii) を、電子供与体(d-i) の添加前に含んでいることを特徴とする請求項1に記載の固体状チタン触媒成分の調製方法。
The contact liquid (β) is
Monocarboxylic acid ester, aliphatic carboxylic acid, acid anhydride, ketone, monoether, aliphatic carbonate, alkoxy group-containing alcohol, aryloxy group-containing alcohol, organosilicon compound having Si—O—C bond, P—O— 2. The solid titanium according to claim 1, comprising an electron donor (d-iii) selected from the group consisting of organic phosphorus compounds having a C bond before the addition of the electron donor (di). Preparation method of catalyst component.
前記多価カルボン酸エステルが、下記式で示されるフタル酸ジエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の固体状チタン触媒成分の調製方法;
Figure 0003895050
The method for preparing a solid titanium catalyst component according to claim 1 or 2, wherein the polyvalent carboxylic acid ester is a phthalic acid diester represented by the following formula;
Figure 0003895050
前記[I]で用いられる電子供与体(d-i) がフタル酸ジヘプチルであり、前記[II]で用いられる電子供与体(d-ii)がフタル酸ジイソブチルであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の固体状チタン触媒成分の調製方法。  The electron donor (di) used in [I] is diheptyl phthalate, and the electron donor (d-ii) used in [II] is diisobutyl phthalate. 3. A method for preparing a solid titanium catalyst component according to any one of 3 above. 前記複数の原子を介して存在する2個以上のエーテル結合を有する化合物が、下記式で示されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体状チタン触媒成分の調製方法;
Figure 0003895050
(式中、nは2≦n≦10の整数であり、R1 〜R26は炭素、水素、酸素、ハロゲン、窒素、硫黄、リン、ホウ素およびケイ素から選択される少なくとも1種の元素を有する置換基であり、任意のR1 〜R26、好ましくはR1 〜R2nは共同してベンゼン環以外の環を形成していてもよく、主鎖中に炭素以外の原子が含まれていてもよい。)。
The method for preparing a solid titanium catalyst component according to any one of claims 1 to 3, wherein the compound having two or more ether bonds present via a plurality of atoms is represented by the following formula:
Figure 0003895050
(In the formula, n is an integer of 2 ≦ n ≦ 10, and R 1 to R 26 have at least one element selected from carbon, hydrogen, oxygen, halogen, nitrogen, sulfur, phosphorus, boron, and silicon. R 1 to R 26 , preferably R 1 to R 2n , which are substituents, may jointly form a ring other than a benzene ring, and an atom other than carbon is contained in the main chain. May be good).
前記[I]で用いられる電子供与体(d-i) と、[II]で用いられる電子供与体(d-ii)とのモル比が10/90〜90/10であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体状チタン触媒成分の調製方法。  The molar ratio of the electron donor (di) used in [I] and the electron donor (d-ii) used in [II] is 10/90 to 90/10. A method for preparing a solid titanium catalyst component according to any one of 1 to 5.
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