JP3891243B2 - 耐蟻性能の判定方法及び判定施設 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は耐蟻性能の判定方法及び判定施設に関し、特に白蟻を誘導して実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した判定を行うことのできる耐蟻性能の判定方法及び判定施設に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
白蟻は、シロアリ科に属する昆虫の総称であり、木材に食い入って家屋その他の建築物に食害を与える。かかる白蟻による建築物の食害を防止するために、建築物の周囲に白蟻が通過し難い構造材を設置して建築物の内部への白蟻の侵入を防止したり、防蟻処理を施した構造材を用いて建築物を構築することにより食害を防止する方法が提案されている。
【0003】
これらの白蟻が通過し難い構造材や防蟻処理を施した構造材の実際の耐蟻性能を判定する方法としては、例えば(社)日本木材保存規格協会に規定されているものがあるが、これは主として部材単位での薬剤効果を前提とした室内試験によるものであって、白蟻の頭数などを限定して行われ、実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した試験ではなかった。従って、これらの耐蟻性能を有する構造材を実際に採用した場合に、判定された通りの耐蟻性能を得ることのできないことも多く、信頼性の高い判定方法とは言い難かった。
【0004】
一方、実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した判定を行うには、自然界に存在する白蟻のコロニー(巣)を探してその付近に判定対象物を設置する方法が考えられるが、かかるコロニーを探し当てるのは容易でなく、また探し当てたとしても、試験を行うのに適した場所ではなく、種々の条件に応じて耐蟻性能を判定し得るような試験を行うことは困難である。
【0005】
本発明は、かかる従来の課題に着目してなされたものであり、実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した耐蟻性能の判定を容易に行うことのできる耐蟻性能の判定方法及び判定施設を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、各種の屋外条件や屋内条件に応じた耐蟻性能の判定を容易に行うことのできる耐蟻性能の判定施設を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、耐蟻性能の判定施設内に第1誘導餌場を設けて白蟻コロニーに生息する白蟻を誘導することにより、上記判定施設内に一次サブコロニーを形成し、上記判定施設内に設置した判定対象物に白蟻の付着した餌材を取付け、上記判定対象物と上記一次サブコロニーとの間の白蟻の往来の有無及び程度を評価することにより、上記判定対象物の耐蟻性能を判定することを特徴とする耐蟻性能の判定方法を提供することにより、上記目的を達成したものである(請求項1記載の発明)。
【0008】
そして、本発明の耐蟻性能の判定方法は、上記耐蟻性能の判定施設内への白蟻の誘導を、上記判定施設の付近で採取した白蟻を上記第1誘導餌場に置くことにより行うことが好ましい(請求項2記載の発明)。
【0009】
また、本発明の耐蟻性能の判定方法は、第2誘導餌場を上記第1誘導餌場とは別途設けると共に、上記一次サブコロニーの白蟻を置くことにより二次サブコロニーを上記判定施設内に形成し、上記判定対象物と上記一次サブコロニー又は二次サブコロニーとの間の白蟻の往来の有無及び程度を評価することにより、上記判定対象物の耐蟻性能を判定することが好ましい(請求項3記載の発明)。
【0010】
さらに、本発明の耐蟻性能の判定方法は、上記白蟻の往来の有無及び程度の評価を、該往来によって形成された蟻道を介して行うことができる(請求項4記載の発明)。
【0011】
一方、本発明は、上記各耐蟻性能の判定方法に用いる判定施設であって、並設された3箇所の室内区画を有する建物からなり、中央の室内区画を挟んだ一方の室内区画には、第1誘導餌場を設けて一次サブコロニーを形成し、中央の室内区画を挟んだ他方の室内区画と上記中央の室内区画との仕切部分には耐蟻性能の判定対象物を設置し、かつ上記中央の室内区画を屋外雰囲気として仮想外部を形成したことを特徴とする耐蟻性能の判定施設を提供することにより、上記目的を達成したものである(請求項5記載の発明)。
【0012】
そして、本発明の耐蟻性能の判定施設は、上記3箇所の室内区画には、各室内の温度及び湿度を調節する空調手段を各々設け、多種の気候条件及び室内環境を想定した試験を可能とすることが好ましい(請求項6記載の発明)。
【0013】
また、本発明の耐蟻性能の判定施設は、上記他方の室内区画には、第2誘導餌場を設けて二次サブコロニーを形成することが好ましい(請求項7記載の発明)。
【0014】
さらに、本発明の耐蟻性能の判定施設は、上記他方の室内区画を上記中央の室内区画に対して垂直な仕切壁によって複数の小部屋に分割し、各小部屋と上記中央の室内区画との各仕切部分には多種類の判定対象物を交換可能に各々設置することが好ましい(請求項8記載の発明)。
【0015】
さらにまた、本発明の耐蟻性能の判定施設は、上記分割された各小部屋には、第2誘導餌場を設けて各々二次サブコロニーを形成することが好ましい(請求項9記載の発明)。
【0016】
また、本発明の耐蟻性能の判定施設は、上記判定対象物が、家屋外周部の土台基礎構造であって、上記各小部屋には床部材を敷設設置し、かつ上記二次サブコロニーを床部材の下方に形成することもできる(請求項10記載の発明)。
【0017】
白蟻は、良好な餌場を見つけると、道しるべフェロモンを分泌し、必ずコロニーに戻り、その道しるべを頼りに、次々と職蟻が餌材に来るという特性を有する。本発明は、このような白蟻の特性を利用したものであり、試験地の付近で採取した白蟻(例えば数十匹程度)を、判定施設内に設けた誘導餌場(例えば松丸太を10本程度地中に植え、十分な水を散布し、黒いビニールシ−トで覆い、暗くて保湿された状態を形成すること等によって得られる。)に強制的に置く。かかる誘導餌場が良好な餌場だと判断した白蟻は、一旦巣に戻り、多くの職蟻を連れて誘導餌場に帰って来るので、判定施設内には、外部の白蟻コロニーから派生してこのコロニーと連絡するサブコロニーが形成される。そして、本発明によれば、このようにして判定施設内の誘導餌場に人工的に誘導された白蟻の特性をさらに利用して、判定対象物の耐蟻性能を判定する。すなわち、サブコロニーにおける白蟻の付いている餌材を判定対象物に乗せ、この判定対象物とサブコロニーとの間で白蟻が行き来するか否かを確認して、判定対象物の耐蟻性能を、物理的な制御方法によって評価する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1及び図2は、この発明の一実施形態にかかる判定施設10を示すものである。この判定施設10は、白蟻に対する耐蟻性能を判定するために用いる施設であって、並設された3箇所の室内区画15,16,17を有する建物からなり、中央の室内区画15を挟んだ一方の室内区画16には、第1誘導餌場11を設けて一次サブコロニーを形成し、中央の室内区画15を挟んだ他方の室内区画17と中央の室内区画15との仕切部分18には耐蟻性能の判定対象物である木造家屋建築物の各種の土台基礎構造12を設置し、かつ上記中央の室内区画15を屋外雰囲気として仮想外部を形成したものである。
【0019】
また、本実施形態によれば、3箇所の室内区画15,16,17には、各室内の温度及び湿度を調節する空調手段として、給水加湿器やエアーコンディショナー等が各々設けられ、多種の気候条件及び室内環境を想定した試験を行うことができるようになっている。なお、3箇所の室内区画15,16,17は、防蟻性を備えた公知の各種のボード部材28,29を立設配置することにより仕切られている。
【0020】
さらに、本実施形態によれば、他方の室内区画17は、中央の室内区画15に対して垂直方向に立設設置された仕切壁19によって8箇所の小部屋20に分割されている。各仕切壁19は、その表面がモルタル等により覆われて防蟻性を備えると共に、その上半部分には矩形状の開口25が形成されて8箇所の小部屋20は互いに連通し、同様の室内雰囲気を備えるようになっている。なお、仕切壁19の先端部分は、柱部材27を挟んで中央の室内区画15に食い込むようにして突出し、隣接する小部屋20間で白蟻が交互に往来するのを防止している。またボード部材28は、土台13と上端梁31とにその上下の端部を打ち付けて固定されている。
【0021】
そして、各小部屋20と中央の室内空間15との各仕切部分18には、コンクリート基礎30と土台13とによって構成される多種類の土台基礎構造12が判定対象物として交換可能に各々設けられている。この土台基礎構造12は、ボード部材28を仮想の建物外壁面としてこれの下方に設けられたコンクリート基礎30の天端面に沿って、木製の角材からなる土台13を載置固定することによって構成されている。
【0022】
判定対象物である土台基礎構造12は、本来は家屋建築物の外周部に配置されるものであって、コンクリート基礎30の天端面に取り付けられた土台13は、コンクリート基礎30を介して木造家屋建築物の外側の地面と接続しているため、外部から侵入する白蟻による食害を被り易い。従って本実施形態によれば、後述する複数のタイプの土台基礎構造12を、各小部屋20と中央の室内区画15との仕切部分18に設置して、各タイプの土台基礎構造12の耐蟻性能を判定する。
【0023】
また、本実施形態によれば、仮想の室内である各小部屋20の内部には、判定対象物である土台基礎構造12を構成する土台13と、判定施設10の外壁部分に設けられた土台32との間に架設された大引33上に載置されて、床部材22が敷設設置される。この床部材22は、その中央部分に矩形形状の開閉蓋24を備える。またこの床部材22の下方には、地盤面を覆うベタ基礎34や土間コンクリートの中央部分を開口部37として、例えば松丸太を地中に植え保湿状態とすることにより第2誘導餌場14が設けられ、ここに第1誘導餌場11において繁殖している白蟻を餌木と共に移転し、白蟻を繁殖さることにより、二次サブコロニーを形成する。なお、かかる第2誘導餌場14が設けられる開口部37は、白蟻の移転後にコンクリート製の蓋38で覆って閉塞し、繁殖した白蟻がこの開口部37を介して離散するのを防止する。
【0024】
図3(a)〜(d)は、判定対象物である複数のタイプの土台基礎構造12を各々例示すものである。すなわち、(a)は、内断熱ベタ基礎タイプのものであり、コンクリート基礎30は床部材22の下方の地盤面を覆うベタ基礎34の立ち上がり部として設けられると共に、コンクリート基礎30の内側面は断熱材39で覆われ、さらにこの断熱材39を覆って珪酸カルシウム板40が取り付けられている。
【0025】
(b)は、外断熱布基礎タイプのものであり、コンクリート基礎30は布基礎26の立ち上がり部として設けられ、床部材22の下方の地盤面には土間コンクリート36が設置されると共に、コンクリート基礎30の外側面は断熱材39で覆われ、さらにこの断熱材39を覆って珪酸カルシウム板40が取り付けられている。
【0026】
(c)は、外断熱ベタ基礎タイプのものであり、コンクリート基礎30は床部材22の下方の地盤面を覆うベタ基礎34の立ち上がり部として設けられると共に、コンクリート基礎30の外側面は断熱材39で覆われ、さらにこの断熱材39を覆って珪酸カルシウム板40が取り付けられている。
【0027】
(d)は、アリ返し付外断熱ベタ基礎タイプのものであり、(c)の構成に加えて、コンクリート基礎30の天端面には、土台13との間に介在して、該天端面の側方に張り出す亜鉛鉄板からなるアリ返し41が設けられている。
【0028】
そして、これらの土台基礎構造12は、各小部屋20と中央の室内区画15との仕切部分18に各々設置され(図1参照)、耐蟻性能が判定される。また、耐蟻性能の判定は、以下のようにして行われる。
【0029】
まず、判定施設10の一方の室内区画16内に設けた第1誘導餌場11に、白蟻を人工的に誘導して一次サブコロニーを形成する。第1誘導餌場11は、例えば松丸太を10本程度地中に植え、十分な水を散布し、黒いビニールシ−トで覆うことによって、暗くて保湿された状態に形成され、白蟻にとって良好な餌場となっている。また、白蟻は、良好な餌場を見つけると、道しるべフェロモンを分泌し、必ずコロニーに戻り、その道しるべを頼りに、次々と職蟻が餌木に来るという特性を有する。したがって、判定施設10の付近で採取した白蟻数十匹程度を、第1誘導餌場11に強制的に置けば、かかる誘導餌場が良好な餌場だと判断した白蟻は、一旦判定施設10の外部の巣に戻り、多くの職蟻を連れて第1誘導餌場11に帰って来るので、第1誘導餌場11には、外部の白蟻コロニーから派生してこのコロニーと連絡する一次サブコロニーが形成される。
【0030】
そして、第1誘導餌場11に生息する白蟻の一部を餌木に付着させて取り出し、この白蟻の付着した餌木50を、判定対象物である土台基礎構造12の各土台13の上面に、当該上面を白蟻付餌材置場51として載置して、一次サブコロニーとの間の白蟻の往来を観察する。白蟻は道しるべフェロモンを分泌しつつ他の職蟻を連れて土台13上の餌木50と一次サブコロニーとの間を往来しようとするので、土台基礎構造12が耐蟻性能に劣る場合にはかかる往来が繰り返される。一方、土台基礎構造12が耐蟻性能に優れる場合には、かかる往来が繰り返されることなく、白蟻は土台13上に載置した餌木50から離れて行くことになる。
【0031】
すなわち、各土台13と一次サブコロニーとの間の白蟻の往来の有無及び程度を確認することにより、各土台基礎構造12の耐蟻性能を容易に判定することができる。また、白蟻は、その往来の際に、蟻道を形成するので、各土台13に形成された蟻道を確認することにより、白蟻の往来の有無及び程度の評価を容易に行うことができる。
【0032】
また、本実施形態によれば、各小部屋20の床部材22の下方には、第2誘導餌場14による二次サブコロニーが設けられているので、二次サブコロニーに生息する白蟻の一部を餌木50’に付着させて取り出し、この白蟻の付着した餌木50’を、判定対象物である土台基礎構造12の各土台13の上面に、当該上面を白蟻付餌材置場51として載置して、二次サブコロニーとの間の白蟻の往来を観察することによっても、各土台基礎構造12の耐蟻性能を容易に判定することができる。
【0033】
第2誘導餌場14による二次サブコロニーは、各小部屋20において、同じ位置及び条件で設置されているので、各土台基礎構造12の耐蟻性能の判定結果の比較を精度良く行うことが可能になる。すなわち、一方の室内区画16内に設けられた一次サブコロニーから各小部屋20の白蟻付餌材置場51への到達距離は一定でないのに対し、二次サブコロニーは各小部屋20に各々設けられているので、各二次サブコロニーから各白蟻付餌材置場51までの距離が一定となって、白蟻のアプローチのし易さが均等になる。これによって、各土台基礎構造12に対する耐蟻性能の判定結果を相互に比較することが容易になる。
【0034】
なお、第2誘導餌場14が設けられた開口部は、白蟻の一部を取り出す時以外はコンクリート製の蓋38によって閉塞されているので、床下の地盤がベタ基礎や土間コンクリートで覆われている家屋建築物と同様の条件下で耐蟻性能を容易に判定することが可能になる。この場合には、白蟻はベタ基礎34や土間コンクリート36に人為的に作られた破損部あるいは土間コンクリート36とコンクリート基礎30との間の人為的に作られた隙間等を介して、またはベタ基礎34や布基礎26の周囲に沿った地中を介して、二次サブコロニーと各土台13上に載置した餌木50’との間を往来する。
【0035】
なお、本実施形態によれば、第1誘導餌場11から取り出した餌木による各土台31と一次サブコロニーとの間の白蟻の往来と、第2誘導餌場14から取り出した餌木による各土台31と二次サブコロニーとの間の白蟻の往来とを、同時又は別個に観察して各土台基礎構造12の耐蟻性能を判定することができる。
【0036】
そして、本実施形態によれば、自然界に存在する白蟻のコロニー(巣)に生息する白蟻を、白蟻の特性を生かしつつ判定施設10内に人工的に誘導して、各土台基礎構造12の耐蟻性能を判定するので、実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した耐蟻性能の判定を容易に行うことが可能になる。
【0037】
また、本実施形態の判定施設10によれば、各室内区画15,16,17に設けられた空調手段によって、各室内の雰囲気を種々人工的に設定することができ、これによって、各種の屋外条件や屋内条件に応じた耐蟻性能の判定を容易に行うことができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の判定方法に採用される判定施設は、必ずしも3箇所の室内区画を有するものである必要はない。また、本発明における耐蟻性能の判定対象物は、必ずしも土台基礎構造である必要ななく、例えば薬剤を塗布すること等により耐蟻性能が付与された種々の建築材料を判定対象物として耐蟻性能の判定をすることもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上の詳細に説明したように、本発明の耐蟻性能の判定方法及び判定施設によれば、実際のフィールドにおける白蟻の生態に即した耐蟻性能の判定を容易に行うことができる。
また、本発明の耐蟻性能の判定施設によれば、各種の屋外条件や屋内条件に応じた耐蟻性能の判定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る耐蟻性能の判定施設を示す横断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る耐蟻性能の判定施設を示す図1のA−Aに沿った平断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、判定対象物としての8タイプの土台基礎構造を説明する横断面図である。
【符号の説明】
10 判定施設
11 第1誘導餌場
12 土台基礎構造(判定対象物)
13 土台
14 第2誘導餌場
15,16,17 室内区画
18 仕切部分
19 仕切壁
20 小部屋
22 床部材
30 コンクリート基礎
34 ベタ基礎
36 土間コンクリート
37 開口部
38 蓋
50,50’ 餌木(白蟻の付着した餌材)
51 白蟻付餌材置場

Claims (10)

  1. 耐蟻性能の判定施設内に第1誘導餌場を設けて白蟻コロニーに生息する白蟻を誘導することにより、上記判定施設内に一次サブコロニーを形成し、上記判定施設内に設置した判定対象物に白蟻の付着した餌材を取付け、上記判定対象物と上記一次サブコロニーとの間の白蟻の往来の有無及び程度を評価することにより、上記判定対象物の耐蟻性能を判定することを特徴とする耐蟻性能の判定方法。
  2. 上記耐蟻性能の判定施設内への白蟻の誘導を、上記判定施設の付近で採取した白蟻を上記第1誘導餌場に置くことにより行うことを特徴とする請求項1に記載の耐蟻性能の判定方法。
  3. 第2誘導餌場を上記第1誘導餌場とは別途設けると共に、上記一次サブコロニーの白蟻を置くことにより二次サブコロニーを上記判定施設内に形成し、上記判定対象物と上記一次サブコロニー又は二次サブコロニーとの間の白蟻の往来の有無及び程度を評価することにより、上記判定対象物の耐蟻性能を判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の耐蟻性能の判定方法。
  4. 上記白蟻の往来の有無及び程度の評価を、該往来によって形成された蟻道を介して行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐蟻性能の判定方法。
  5. 上記各請求項に記載の耐蟻性能の判定方法に用いる判定施設であって、並設された3箇所の室内区画を有する建物からなり、中央の室内区画を挟んだ一方の室内区画には、第1誘導餌場を設けて一次サブコロニーを形成し、中央の室内区画を挟んだ他方の室内区画と上記中央の室内区画との仕切部分には耐蟻性能の判定対象物を設置し、かつ上記中央の室内区画を屋外雰囲気として仮想外部を形成したことを特徴とする耐蟻性能の判定施設。
  6. 上記3箇所の室内区画には、各室内の温度及び湿度を調節する空調手段が各々設けられ、多種の気候条件及び室内環境を想定した試験を可能とすることを特徴とする請求項5に記載の耐蟻性能の判定施設。
  7. 上記他方の室内区画には、第2誘導餌場を設けて二次サブコロニーを形成したことを特徴とする請求項5又は6に記載の耐蟻性能の判定施設。
  8. 上記他方の室内区画を上記中央の室内区画に対して垂直な仕切壁によって複数の小部屋に分割し、各小部屋と上記中央の室内区画との各仕切部分には多種類の判定対象物を交換可能に各々設置することを特徴とする請求項5又は6に記載の耐蟻性能の判定施設。
  9. 上記分割された各小部屋には、第2誘導餌場を設けて各々二次サブコロニーを形成したことを特徴とする請求項8に記載の耐蟻性能の判定施設。
  10. 上記判定対象物が、家屋外周部の土台基礎構造であって、上記各小部屋には床部材が敷設設置され、かつ上記二次サブコロニーが、床部材の下方に形成されることを特徴とする請求項9に記載の耐蟻性能の判定施設。
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