JP3890662B2 - Planographic printing plate material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体レーザー等による赤外線による露光で画像形成が可能な、平版印刷版材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、活性光により可溶化する、ポジ型の感光層を有する感光性平版印刷版用の組成物は知られている。
【0003】
活性光の照射によって可溶化するポジ型の組成物を使用した感光材料としては、酸発生剤と酸分解性化合物とを含有する感光層を有する画像形成材料が知られている。例えば、米国特許3,779,779号には、オルトカルボン酸又はカルボン酸アミドアセタール基を有する化合物を含有する感光性組成物が、特開昭53−133429号には、主鎖にアセタールを有する化合物を含有する感光性組成物が、又、特開昭60−37549号には、シリルエーテル基を有する化合物を含有する組成物が開示されている。これらはいずれも紫外線に感度を有し、紫外線による露光によってアルカリ可溶化して非画像部を形成し、又未露光部は画像部を形成するというものである。
【0004】
一方、近年、作業効率向上が要求されている。製版業界でもその流れを受け従来の人手と時間のかかる編集作業をコンピューターでソフト的に簡易に行うべく、安価でコンパクトな赤外半導体レーザーによりデジタル記録可能な版すなわちCTP(コンピューター・ツー・プレート)が脚光を浴びている。印刷版に求められる感度向上による書き込み(露光)時間の短縮および高解像度化については、ポジ型の印刷版の溶解抑制剤の場合、低分子量化することに効果が見いだせる。ただし、耐刷性が必ずしも十分ではなく改善が望まれていた。本発明によれば、酸により分解し得る基を有す樹脂の添加で耐刷性が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、赤外半導体レーザーの露光でも十分な耐刷性を有する平版印刷版材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成された。
【0007】
(1) 少なくとも酸発生剤、酸により分解し得る化合物(以後酸分解性化合物という)として、下記一般式(2)で表される化合物又は下記酸分解性化合物で表される化合物と、赤外線吸収剤を含有し、かつ、酸により分解し得る基を有する樹脂を含有する感光層を支持体上に有することを特徴とする平版印刷版材料。
【0011】
【化5】

Figure 0003890662
【0012】
〔式中、R5、R6は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表し、R5、R6が結合して環を形成しても良く、又エーテル結合を有していても良く、又R5、R6は互いに同一でも異なっていても良い。更に各々置換基が導入されていても良い。nは1〜6の整数を表し、mは1〜0の整数を表す。〕
【0013】
【化6】
Figure 0003890662
【0014】
) 酸により分解し得る基を有する樹脂の、酸により分解し得る基が、t−ブトキシカルボニル基であることを特徴とする前記1記載の平版印刷版材料。
【0015】
本発明を更に詳しく説明する。本発明の画像形成材料の感光層に用いられる酸により分解し得る基を有する樹脂の、酸により分解し得る基としては、特に公知のものは制約なく使用可能である。好ましい置換基としては、
−O−COO−C49(t)、−O−CH2−COO−C49(t)
【0016】
【化7】
Figure 0003890662
【0017】
これら置換基のなかでもt-ブトキシカルボニル(t-Boc)基が特に好適に使用できる。以下に酸により分解し得る基を有する樹脂の具体例を挙げる。尚、下記ポリマー構成のモノマー比はそれぞれ任意の数字を取り得る。
【0018】
【化8】
Figure 0003890662
【0019】
【化9】
Figure 0003890662
【0020】
【化10】
Figure 0003890662
【0021】
上記樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した重量平均分子量で、1500〜10万、好ましくは4000〜5万である。本発明の酸により分解し得る基を有す樹脂の含有量は、感光層を形成する組成物の全固形分に対し、1〜50重量%が好ましく、特に好ましくは4〜30重量%である。本発明の酸により分解し得る基を有す樹脂は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】
次に本発明の酸分解性化合物について述べる。本発明の酸分解性化合物は、酸で分解し得る結合を少なくとも1つ有する化合物を言う。酸分解性化合物としては、具体的には、特開昭48−89003号、同51−120714号、同53−133429号、同55−12995号、同55−126236号、同56−17345号に記載されているC−O−C結合を有する化合物、特開昭60−37549号、同60−121446号に記載されているSi−O−C結合を有する化合物、特開昭60−3625号、同60−10247号に記載されているその他の酸分解化合物を挙げることができ、更に特開昭62−222246号に記載されているSi−N結合を有する化合物、特開昭62−251743号に記載されている炭酸エステル、特開昭62−280841号に記載されているオルトチタン酸エステル、特開昭62−280842号に記載されているオルトケイ酸エステル、特開昭63−10153号に記載されているアセタール及びケタール、特開昭62−244038号に記載されているC−S結合を有する化合物などを用いることができる。
【0023】
上記のうち、前記特開昭53−133429号、同56−17345号、同60−121446号、同60−37549号及び同61−155481号に記載されているC−O−C結合を有する化合物、Si−O−C結合を有する化合物、オルト炭酸エステル、アセタール類及びシリルエーテル類が好ましい。
【0024】
それらの中でも、特開昭53−133429号に記載された主鎖中に繰り返しアセタール部分を有し、現像液中でのその溶解度が酸の作用によって上昇する有機重合化合物、及び特開昭63−10153号に記載の化合物が特に好ましい。
【0031】
一般式(2)において、R5、R6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。R 5 、R 6 で表される、アルキル基としては、炭素数1〜8の低級アルキル基が挙げられ、アリール基としては、置換又は無置換のフェニル基が挙げられる。R 5 、R 6 が結合して環を形成してシクロアルキル基となる場合、シクロアルキル基としては、4〜8員のシクロアルキル環が挙げられシクロヘキシル基が好ましい。尚、R 5 、R 6 は、互いに同一でも異なっていても良い。また、nは1〜6の整数を表し、好ましくは、1〜3であり、mは1〜30の整数を表すが、好ましくは10〜20である。
【0033】
酸分解性化合物A及びBの合成方法を下記に示す。
【0034】
酸分解性化合物Aの合成
シクロヘキサノン0.5モル、フェニルセロソルブ1.0モル及びp−トルエンスルホン酸80mgを撹拌しながら100℃で1時間反応させ、その後150℃まで徐々に温度を上げ、更に150℃で4時間反応させた。反応により生成するメタノールはこの間に留去した。冷却後、テトラヒドロフラン500ml及び無水炭酸カリウム2.5gを加えて撹拌し濾過した。濾液から溶媒を減圧留去し、更に150℃、高真空下で低沸点成分を留去し、粘調な油状の酸分解性化合物Aを得た。
【0035】
酸分解性化合物Bの合成
シクロヘキサノン1.0モル、エチレングリコール1.0モル及びp−トルエンスルホン酸80mgを撹拌しながら100℃で1時間反応させ、その後150℃まで徐々に温度を上げ、更に150℃で4時間反応させた。反応により生成するメタノールはこの間に留去した。冷却後、テトラヒドロフラン500ml及び無水炭酸カリウム2.5gを加えて撹拌し濾過した。濾液から溶媒を減圧留去し、更に150℃、高真空下で低沸点成分を留去し、粘調な油状の酸分解性化合物Bを得た。
【0036】
別のタイプの酸分解性化合物Cの合成法を述べる。
【0037】
ハイドロキノン11g(0.100mole)、ピリジン17.4g(0.220mole)、脱水蒸留したトルエン80mlの混合物に、ジクロロジメチルシラン12.9g(0.100mole)のトルエン20ml溶液を、撹拌及び氷冷下、滴下ロートより30分間かけて添加した。添加後50℃にて、3時間撹拌を続けた。生成した白色の塩(ピリジンの塩酸塩)を濾別し、トルエン溶液を減圧下濃縮した。その後、真空下(約1mm/Hg)、約80℃に加熱しながら10時間乾燥させ無色透明粘調液体の酸分解性化合物Cを得た。
【0038】
【化12】
Figure 0003890662
【0039】
本発明の酸分解性化合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された重量平均分子量は200〜8000、好ましくは400〜4000である。
【0040】
本発明の酸分解性化合物の含有量は、感光層を形成する組成物の全固形分に対し、5〜70重量%が好ましく、特に好ましくは10〜50重量%である。本発明の酸分解性化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0041】
本発明の平版印刷版材料に用いられる酸発生剤、即ち活性光線の照射により酸を発生し得る化合物(以下、本発明の酸発生剤という)としては、各種の公知化合物及び混合物が挙げられる。例えばホスホニウム、スルホニウム、及びヨードニウムのBF4 -,PF6 -,SbF6 -,SiF6 2-,ClO4 -などの塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノンジアジドスルホニルクロリド、及び有機金属及び有機ハロゲン化合物も活性光線の照射の際に酸を形成又は分離する活性光線感光性成分であり、本発明の酸発生剤として使用することができる。原理的には遊離基形成性の光開始剤として知られるすべての有機ハロゲン化合物は、ハロゲン化水素酸を形成する化合物で、本発明の酸発生剤として使用することができる。
【0042】
前記のハロゲン化水素酸を形成する化合物の例はUSP3,515,552号、同3,536,489号及び同3,779,778号及び西ドイツ国特許公開公報第2,243,621号に記載されているものが挙げられ、又、例えば西ドイツ国特許公開公報第2,610,842号に記載の光分解により酸を発生させる化合物も使用することができる。
【0043】
又更に特開昭54−74728号、同55−24113号、同55−77742号、同60−3626号、同60−138539号に記載の2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール系化合物など具体的には、2−トリクロロメチル−5−〔β(2−ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾールを使用することができる。
【0044】
本発明の酸発生剤の具体例としては、特開昭56−17345号に記載のものを挙げることができる。又、特開昭50−36209号に記載されているo−ナフトキノンジアジト−4−スルホン酸ハロゲニドを用いることができる。
【0045】
本発明において、特に好ましい酸発生剤は、感度の面から、オキサジアゾール系有機ハロゲン化合物である。本発明の酸発生剤は、その化学的性質或いは物性によって広範囲に変えることができるが、印刷版用組成物の塗布固形分の全重量に対して約0.1〜20重量%の範囲が適当であり、好ましくは0.2〜10重量%の範囲である。
【0046】
本発明の平版印刷版材料には、赤外吸収色素が含有される。該赤外吸収色素としては、波長700nm以上に吸収を持つ赤外吸収色素、カーボンブラック、磁性粉等を使用することができる。特に好ましい赤外吸収色素は700〜850nmに吸収ピークを有し、ピークでのモル吸光係数εが105以上の赤外吸収色素である。
【0047】
上記赤外吸収色素としては、シアニン系色素、スクワリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チオピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アントラキノン系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子間CT色素等が挙げられる。
【0048】
又、赤外吸収色素として、特開昭63−139191号、同64−33547号、特開平1−160683号、同1−280750号、同1−293342号、同2−2074号、同3−26593号、同3−30991号、同3−34891号、同3−36093号、同3−36094号、同3−36095号、同3−42281号、同3−103476号等に記載の化合物も挙げられる。
【0049】
これらの色素は勿論、公知の方法によって合成することができるが、下記のような市販品を用いることもできる。
【0050】
日本化薬:IR750(アントラキノン系);IR002,IR003(アルミニウム系);IR820(ポリメチン系);IRG022,IRG033(ジインモニウム系);CY−2,CY−4,CY−9,CY−10,CY−20三井東圧:KIR103,SIR103(フタロシアニン系);KIR101,SIR114(アントラキノン系);PA1001,PA1005,PA1006,SIR128(金属錯体系)
大日本インキ化学:Fastogen blue8120 みどり化学:MIR−101,1011,1021
その他、日本感光色素、住友化学、富士写真フイルム等の各社からも市販されている。
【0051】
本発明の平版印刷版材料は、顔料を有することにより、平版印刷版として用いた際の耐刷性を顕著に改善し得る。顔料としては、公知の有機及び無機の顔料が挙げられるが、これらは朝倉書店の「色材工学ハンドブック」や誠文堂新光社の「顔料便覧」に記載の顔料が特に制限なく使用できる。又、現像後の可視画性を得るには該顔料が有色であることが好ましく、高濃度が得られることが更に好ましい。その点では、該顔料がフタロシアニン又はカーボンブラックから選ばれるのが耐刷性の向上のみならず、現像後の可視画性を得るのに好適である。
【0052】
本発明の平版印刷版材料には、アルカリ可溶性樹脂が含有される。該アルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂やヒドロキシスチレン単位を有する重合体、アクリル酸アミド構造単位を有する重合体、その他公知のアクリル樹脂等を挙げることができる。
【0053】
ノボラック樹脂としては、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号に記載されているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、特開昭55−127553号に記載されているような、p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂等が挙げられる。
【0054】
また、ヒドロキシスチレン単位を有する重合体としては、例えば特公昭52−41050号に記載されているポリヒドロキシスチレンやヒドロキシスチレン共重合体などを挙げることができる。
【0055】
アクリル酸アミド構造単位を有する重合体とは、該構造単位のみの繰り返し構造を有する単独重合体、或いは該構造単位と他のビニル系単量体の不飽和二重結合を開裂せしめた構造で示される構造単位1種以上とを組み合わせた共重合体である。
【0056】
又、ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン単位を有する重合体、及びアクリル酸アミド構造単位を有する重合体は併用することもできる。
【0057】
更に、本発明の平版印刷版材料には、該組成物の感脂性を向上するために親油性の樹脂を添加することができる。
【0058】
前記親油性の樹脂としては、例えば、特開昭50−125806号に記載されているような、炭素数3〜15のアルキル基で置換されたフェノール類とアルデヒドの縮合物、例えばtブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂などが使用可能である。
【0059】
本発明の平版印刷版材料は、前記各成分を溶解する下記の溶媒に溶解させて、これらを適当な支持体の表面に塗布、乾燥させることにより感光層を設けて画像形成材料とすることができる。
【0060】
上記溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独で或いは2種以上混合して使用することができる。
【0061】
本発明の平版印刷版材料を支持体の表面に塗布する方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等が可能である。塗布量は用途により異なるが、例えば、感光性平版印刷版についていえば固形分として0.5〜5.0g/m2が好ましい。
【0062】
本発明の平版印刷版材料を用いて感光層を設ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましいのはアルミニウム板である。本発明を感光性平版印刷版に適用するとき、支持体として、砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて封孔処理等の表面処理等が施されているアルミニウム板を用いることが好ましい。これらの処理には公知の方法を適用することができる。
【0063】
砂目立て処理の方法としては、例えば機械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法としては、例えばボール研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げられる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方法を単独或いは組合わせて用いることができる。
【0064】
電解によりエッチングするには、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独乃至2種以上混合した浴を用いて行われる。砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリ或いは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。
【0065】
陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、クロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種以上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解して行われる。形成された陽極酸化被膜量は1〜50mg/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2であり、特に好ましくは25〜40mg/dm2である。陽極酸化被膜量は、例えばアルミニウム板をリン酸クロム酸浴液(リン酸85%液:35ml、酸化クロム(IV):20gを1リットルの水に溶解して作製)に浸漬し、酸化被膜を溶解し、板の被膜溶解前後の重量変化測定から求められる。
【0066】
封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例として挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対して、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0067】
本発明の平版印刷版材料は、波長700nm以上の光源を用い画像露光を行うことが好ましい。光源としては、半導体レーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げられる。出力は50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上である。
【0068】
本発明の平版印刷版材料の現像に用いられる現像液としては、水系アルカリ現像液が好適である。水系アルカリ現像液は例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。前記アルカリ金属塩の濃度は0.05〜20重量%の範囲で用いるのが好適であり、より好ましくは、0.1〜10重量%である。
【0069】
現像液には、必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤やアルコール等の有機溶剤を加えることができる。該有機溶剤としては、プロピレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、n−プロピルアルコール等が有用である。
【0070】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、「部」は「重量部」を示す。
【0071】
(支持体の作製)
厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を5%苛性ソーダ水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行った後、0.5モル1リットルの塩酸水溶液中で温度;25℃、電流密度;60A/dm2、処理時間;30秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで、5%苛性ソーダ水溶液中で60℃、10秒間のデスマット処理を施した後、20%硫酸溶液中で温度;20℃、電流密度;3A/dm2、処理時間;1分間の条件で陽極酸化処理を行った。更に30℃の熱水で20秒間、熱水封孔処理を行い、平版印刷版用支持体のアルミニウム板を作製した。
【0072】
実施例1
前記支持体上に下記組成の印刷版用組成物からなる感光層塗布液を乾燥後の膜厚が2g/m2になるように塗布し95℃で90秒間乾燥して平版印刷版材料1を得た。尚、下記の部は重量部を表す。
【0073】
(感光層塗布液の組成)
バインダーA 50部
酸分解性化合物A 20部
酸発生剤A(TAZ−110)(みどり化学社製) 3部
赤外吸収色素 (IR−1) 2部
酸により分解し得る基を有する樹脂(例示1) 10部
プロピレングルコールモノメチルエーテル 1000部
【0074】
【化13】
Figure 0003890662
【0075】
平版印刷版材料1の感光層塗布液組成中の酸分解性化合物A及び酸により分解し得る基を有する樹脂を表1に示すように変えたほかは平版印刷版材料1と同様にして、平版印刷版材料2〜4を得た。
【0076】
得られた平版印刷版材料1〜4を、半導体レーザー(波長830nm、出力500mW)で感光層表面に画像露光を行った。レーザー光径はピークにおける強度の1/e2で13μmであった。また、解像度は走査方向、副走査方向とも2000DPIとした。露光後、ポジPS版用現像液SDR−1(コニカ(株)製)を水で容積比2倍に希釈した27℃の現像液に25秒間浸漬し、非画像部(未露光部)を除去した後、水洗し平版印刷版を製造した。
【0077】
(線幅)
光学顕微鏡観察によりレーザー走査線1本で生成される非画像部ラインの平均線幅を評価した。
【0078】
(耐刷性)
得られた印刷版に前記半導体レーザー露光を行わず、前記の条件で現像し、印刷機(ハイデルGTO)で、コート紙に印刷インキ(東洋インキ製造社製:ハイプラスM紅)及び湿し水(コニカ社製:SEU−32.5%水溶液)を用いて印刷を行い、印刷物のベタ部にインキ着肉不良が発生する迄印刷を続け、印刷枚数を数えた。
【0079】
得られた結果を以下の表1に示す。
【0080】
【表1】
Figure 0003890662
【0081】
表1から明らかなように、本発明の平版印刷版材料は赤外半導体レーザーの露光でも画像形成が可能な画像形成材料を得ることができ、しかも耐刷性に優れている平版印刷版材料であることがわかる。
【0082】
【発明の効果】
本発明により赤外半導体レーザーの露光でも画像形成が可能で、しかも耐刷性に優れている平版印刷版材料を提供することできた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lithographic printing plate material capable of forming an image by exposure with infrared rays using a semiconductor laser or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, compositions for photosensitive lithographic printing plates having a positive photosensitive layer that are solubilized by active light are known.
[0003]
As a photosensitive material using a positive composition that is solubilized by irradiation with actinic light, an image forming material having a photosensitive layer containing an acid generator and an acid-decomposable compound is known. For example, US Pat. No. 3,779,779 discloses a photosensitive composition containing a compound having an orthocarboxylic acid or carboxylic acid amide acetal group, and JP-A-53-133429 has an acetal in the main chain. A photosensitive composition containing a compound is disclosed, and JP-A-60-37549 discloses a composition containing a compound having a silyl ether group. These are all sensitive to ultraviolet rays, solubilized with alkali by exposure to ultraviolet rays to form non-image areas, and unexposed areas form image areas.
[0004]
On the other hand, in recent years, work efficiency has been required to be improved. In response to the trend in the plate making industry, a plate that can be digitally recorded by an inexpensive and compact infrared semiconductor laser, that is, a computer-to-plate (CTP) in order to easily perform conventional manual and time-consuming editing operations with a computer. Is in the limelight. With respect to shortening the writing (exposure) time and increasing the resolution by improving the sensitivity required for the printing plate, in the case of a dissolution inhibitor for a positive type printing plate, an effect can be found in reducing the molecular weight. However, the printing durability is not always sufficient, and improvement has been desired. According to the present invention, the printing durability is improved by adding a resin having a group that can be decomposed by an acid.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a lithographic printing plate material having sufficient printing durability even when exposed to an infrared semiconductor laser.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention has been achieved by the following constitution.
[0007]
(1) At least an acid generator, a compound that can be decomposed by an acid (hereinafter referred to as an acid-decomposable compound), a compound represented by the following general formula (2) or a compound represented by the following acid-decomposable compound A , and infrared rays A lithographic printing plate material comprising a photosensitive layer containing a resin containing an absorbent and having a group decomposable by an acid on a support.
[0011]
[Chemical formula 5]
Figure 0003890662
[0012]
[Wherein R 5 and R 6 each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group or an aryl group, and R 5 and R 6 may be bonded to form a ring, or an ether bond R 5 and R 6 may be the same as or different from each other. Furthermore, each may be introduced with a substituent. n represents an integer of 1 to 6, and m represents an integer of 1 to 80 . ]
[0013]
[Chemical 6]
Figure 0003890662
[0014]
(2) a resin having a group decomposable by an acid, a group capable of decomposing by an acid, the planographic printing plate material of the 1 Symbol mounting characterized in that it is a t- butoxycarbonyl group.
[0015]
The present invention will be described in more detail. As the group capable of being decomposed by an acid in the resin having a group that can be decomposed by an acid used for the photosensitive layer of the image forming material of the present invention, any known group can be used without any limitation. Preferred substituents include
-O-COO-C 4 H 9 (t), - O-CH 2 -COO-C 4 H 9 (t)
[0016]
[Chemical 7]
Figure 0003890662
[0017]
Among these substituents, a t-butoxycarbonyl (t-Boc) group can be particularly preferably used. Specific examples of the resin having a group that can be decomposed by an acid are given below. In addition, the monomer ratio of the following polymer structure can take arbitrary numbers, respectively.
[0018]
[Chemical 8]
Figure 0003890662
[0019]
[Chemical 9]
Figure 0003890662
[0020]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003890662
[0021]
The resin has a weight average molecular weight measured by gel permeation chromatography (GPC) of 1500 to 100,000, preferably 4,000 to 50,000. The content of the resin having a group that can be decomposed by the acid of the present invention is preferably 1 to 50% by weight, particularly preferably 4 to 30% by weight, based on the total solid content of the composition forming the photosensitive layer. . The resin having a group that can be decomposed by the acid of the present invention may be used alone or in combination of two or more.
[0022]
Next, the acid-decomposable compound of the present invention will be described. The acid-decomposable compound of the present invention refers to a compound having at least one bond that can be decomposed by an acid. Specific examples of the acid-decomposable compound include JP-A-48-89003, JP-A-512072014, JP-A-53-133429, JP-A-55-12995, JP-A-55-126236, and JP-A-56-17345. Compounds having a C—O—C bond described, compounds having a Si—O—C bond described in JP-A-60-37549, JP-A-60-121446, JP-A-60-3625, Other acid-decomposing compounds described in JP-A-60-10247 can be listed, and further compounds having Si-N bonds described in JP-A-62-2222246, JP-A-62-1251743. Carbonate esters described, orthotitanate esters described in JP-A No. 62-280842, and orthosilicates described in JP-A No. 62-280842 Esters, and the like can be used compounds having a C-S bond disclosed acetals and ketals is described, in JP-A-62-244038 to JP-A-63-10153.
[0023]
Of the above, compounds having a C—O—C bond described in JP-A Nos. 53-133429, 56-17345, 60-112446, 60-37549, and 61-155481 , Compounds having a Si—O—C bond, orthocarbonates, acetals and silyl ethers are preferred.
[0024]
Among them, an organic polymerization compound having a repeating acetal moiety in the main chain described in JP-A No. 53-133429 and whose solubility in a developing solution is increased by the action of an acid, and JP-A No. 63- The compounds described in No. 10153 are particularly preferred.
[0031]
In the general formula (2), R 5, R 6 may be tables hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aryl group. Examples of the alkyl group represented by R 5 and R 6 include a lower alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, and examples of the aryl group include a substituted or unsubstituted phenyl group. When R 5 and R 6 are combined to form a ring to form a cycloalkyl group, examples of the cycloalkyl group include 4- to 8-membered cycloalkyl rings, and a cyclohexyl group is preferred. R 5 and R 6 may be the same as or different from each other. Moreover, n represents the integer of 1-6, Preferably, it is 1-3, m represents the integer of 1-30, Preferably it is 10-20.
[0033]
A method for synthesizing the acid-decomposable compounds A and B is shown below.
[0034]
Synthesis of acid-decomposable compound A 0.5 mol of cyclohexanone, 1.0 mol of phenyl cellosolve and 80 mg of p-toluenesulfonic acid were reacted at 100 ° C. for 1 hour with stirring, and then the temperature was gradually raised to 150 ° C. The reaction was carried out at 4 ° C. for 4 hours. Methanol produced by the reaction was distilled off during this time. After cooling, 500 ml of tetrahydrofuran and 2.5 g of anhydrous potassium carbonate were added, stirred and filtered. The solvent was distilled off from the filtrate under reduced pressure, and the low-boiling components were further distilled off at 150 ° C. under high vacuum to obtain a viscous oily acid-decomposable compound A.
[0035]
Synthesis of acid-decomposable compound B 1.0 mol of cyclohexanone, 1.0 mol of ethylene glycol and 80 mg of p-toluenesulfonic acid were reacted at 100 ° C. for 1 hour with stirring, and then the temperature was gradually raised to 150 ° C. The reaction was carried out at 4 ° C. for 4 hours. Methanol produced by the reaction was distilled off during this time. After cooling, 500 ml of tetrahydrofuran and 2.5 g of anhydrous potassium carbonate were added, stirred and filtered. The solvent was distilled off from the filtrate under reduced pressure, and the low-boiling components were further distilled off at 150 ° C. under a high vacuum to obtain a viscous oily acid-decomposable compound B.
[0036]
A method for synthesizing another type of acid-decomposable compound C will be described.
[0037]
To a mixture of 11 g (0.100 mole) of hydroquinone, 17.4 g (0.220 mole) of pyridine and 80 ml of dehydrated toluene, a solution of 12.9 g (0.100 mole) of dichlorodimethylsilane in 20 ml of toluene was stirred and cooled with ice. It added over 30 minutes from the dropping funnel. Stirring was continued for 3 hours at 50 ° C. after the addition. The formed white salt (pyridine hydrochloride) was filtered off, and the toluene solution was concentrated under reduced pressure. Thereafter, it was dried for 10 hours under vacuum (about 1 mm / Hg) while being heated to about 80 ° C. to obtain an acid-decomposable compound C as a colorless transparent viscous liquid.
[0038]
Embedded image
Figure 0003890662
[0039]
The weight average molecular weight measured by gel permeation chromatography (GPC) of the acid-decomposable compound of the present invention is 200 to 8000, preferably 400 to 4000.
[0040]
The content of the acid-decomposable compound of the present invention is preferably 5 to 70% by weight, particularly preferably 10 to 50% by weight, based on the total solid content of the composition forming the photosensitive layer. The acid-decomposable compound of the present invention may be used alone or in combination of two or more.
[0041]
Examples of the acid generator used in the lithographic printing plate material of the present invention, that is, the compound capable of generating an acid upon irradiation with actinic rays (hereinafter referred to as the acid generator of the present invention) include various known compounds and mixtures. For example, phosphonium, sulfonium, and iodonium salts such as BF 4 , PF 6 , SbF 6 , SiF 6 2− , ClO 4 , organic halogen compounds, orthoquinone diazide sulfonyl chloride, and organic metals and organic halogen compounds are also active. It is an actinic ray-sensitive component that forms or separates acid upon irradiation with light, and can be used as an acid generator of the present invention. In principle, all organic halogen compounds known as free radical-forming photoinitiators are compounds that form hydrohalic acid and can be used as the acid generator of the present invention.
[0042]
Examples of the above-mentioned compounds forming hydrohalic acid are described in US Pat. Nos. 3,515,552, 3,536,489 and 3,779,778, and West German Patent Publication No. 2,243,621. In addition, for example, compounds that generate an acid by photolysis described in West German Patent Publication No. 2,610,842 can also be used.
[0043]
Furthermore, 2-halomethyl-1,3,4-oxadiazole series described in JP-A Nos. 54-74728, 55-24113, 55-77742, 60-3626, and 60-138539. Specifically, 2-trichloromethyl-5- [β (2-benzofuryl) vinyl] -1,3,4-oxadiazole can be used as a compound.
[0044]
Specific examples of the acid generator of the present invention include those described in JP-A-56-17345. Further, o-naphthoquinonediazito-4-sulfonic acid halides described in JP-A-50-36209 can be used.
[0045]
In the present invention, particularly preferred acid generators are oxadiazole-based organic halogen compounds from the viewpoint of sensitivity. The acid generator of the present invention can be widely changed depending on its chemical properties or physical properties, but a range of about 0.1 to 20% by weight with respect to the total weight of the coating solid content of the printing plate composition is appropriate. Preferably, it is in the range of 0.2 to 10% by weight.
[0046]
The lithographic printing plate material of the present invention contains an infrared absorbing dye. As the infrared absorbing dye, an infrared absorbing dye having absorption at a wavelength of 700 nm or more, carbon black, magnetic powder and the like can be used. Particularly preferred infrared absorbing dyes are infrared absorbing dyes having an absorption peak at 700 to 850 nm and having a molar extinction coefficient ε at the peak of 105 or more.
[0047]
Examples of the infrared absorbing dye include cyanine dyes, squalium dyes, croconium dyes, azurenium dyes, phthalocyanine dyes, naphthalocyanine dyes, polymethine dyes, naphthoquinone dyes, thiopyrylium dyes, and dithiol metal complex dyes. , Anthraquinone dyes, indoaniline metal complex dyes, intermolecular CT dyes, and the like.
[0048]
As infrared absorbing dyes, JP-A-63-139191, JP-A-64-33547, JP-A-1-160683, JP-A-280750, JP-A-1-293342, JP-A-2-2074, JP-A-3-2074 26593, 3-30991, 3-34891, 3-36093, 3-36094, 3-36095, 3-42281, 3-103476, etc. Can be mentioned.
[0049]
Of course, these dyes can be synthesized by known methods, but the following commercial products can also be used.
[0050]
Nippon Kayaku: IR750 (anthraquinone); IR002, IR003 (aluminum); IR820 (polymethine); IRG022, IRG033 (diimonium); CY-2, CY-4, CY-9, CY-10, CY- 20 Mitsui Toatsu: KIR103, SIR103 (phthalocyanine series); KIR101, SIR114 (anthraquinone series); PA1001, PA1005, PA1006, SIR128 (metal complex series)
Dai Nippon Ink Chemical: Fastogen blue 8120 Midori Chemical: MIR-101, 1011 and 1021
In addition, they are also commercially available from companies such as Nippon Photosensitive Dye, Sumitomo Chemical and Fuji Photo Film.
[0051]
Since the lithographic printing plate material of the present invention has a pigment, the printing durability when used as a lithographic printing plate can be remarkably improved. Examples of the pigment include known organic and inorganic pigments, and pigments described in “Color Material Engineering Handbook” by Asakura Shoten and “Pigment Handbook” by Seibundo Shinko Co., Ltd. can be used without particular limitation. In order to obtain visible image properties after development, the pigment is preferably colored, and more preferably a high density is obtained. In that respect, it is preferable that the pigment is selected from phthalocyanine or carbon black not only to improve the printing durability but also to obtain a visible image property after development.
[0052]
The lithographic printing plate material of the present invention contains an alkali-soluble resin. Examples of the alkali-soluble resin include a novolak resin, a polymer having a hydroxystyrene unit, a polymer having an acrylic amide structural unit, and other known acrylic resins.
[0053]
Examples of novolak resins include phenol / formaldehyde resins, cresol / formaldehyde resins, phenol / cresol / formaldehyde copolycondensation resins as described in JP-A No. 55-57841, and JP-A No. 55-127553. Examples thereof include p-substituted phenol and phenol, or a copolycondensation resin of cresol and formaldehyde.
[0054]
Examples of the polymer having a hydroxystyrene unit include polyhydroxystyrene and hydroxystyrene copolymer described in JP-B-52-41050.
[0055]
A polymer having an acrylic acid amide structural unit is a homopolymer having a repeating structure of only the structural unit or a structure in which an unsaturated double bond between the structural unit and another vinyl monomer is cleaved. It is a copolymer that combines one or more structural units.
[0056]
A novolac resin, a polymer having a hydroxystyrene unit, and a polymer having an acrylic acid amide structural unit can also be used in combination.
[0057]
Furthermore, an oleophilic resin can be added to the lithographic printing plate material of the present invention in order to improve the oil sensitivity of the composition.
[0058]
Examples of the lipophilic resin include condensates of phenols and aldehydes substituted with an alkyl group having 3 to 15 carbon atoms, such as t-butylphenol formaldehyde resin, as described in JP-A-50-125806. Etc. can be used.
[0059]
The lithographic printing plate material of the present invention may be dissolved in the following solvent that dissolves each of the above components, and these are applied to the surface of an appropriate support and dried to provide a photosensitive layer to form an image forming material. it can.
[0060]
Examples of the solvent include propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, methyl cellosolve, methyl cellosolve acetate, ethyl cellosolve, ethyl cellosolve acetate, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, dioxane, acetone, cyclohexanone, trichloroethylene, and methyl ethyl ketone. These solvents can be used alone or in admixture of two or more.
[0061]
Examples of the method for applying the lithographic printing plate material of the present invention to the surface of the support include conventionally known methods such as spin coating, wire bar coating, dip coating, air knife coating, roll coating, blade coating and curtain coating. Is possible. The coating amount varies depending on the application. For example, in the case of a photosensitive lithographic printing plate, the solid content is preferably 0.5 to 5.0 g / m 2 .
[0062]
As a support for providing a photosensitive layer using the planographic printing plate material of the present invention, a metal plate such as aluminum, zinc, steel, copper, and chromium, zinc, copper, nickel, aluminum, iron, etc. were plated or deposited. Examples thereof include a metal plate, paper, a plastic film and a glass plate, paper coated with a resin, paper coated with a metal foil such as aluminum, and a plastic film subjected to hydrophilic treatment. Of these, an aluminum plate is preferred. When the present invention is applied to a photosensitive lithographic printing plate, it is preferable to use an aluminum plate that has been subjected to surface treatment such as graining treatment, anodizing treatment, and if necessary, sealing treatment. A known method can be applied to these processes.
[0063]
Examples of the graining method include a mechanical method and a method of etching by electrolysis. Examples of the mechanical method include a ball polishing method, a brush polishing method, a polishing method using liquid honing, and a buff polishing method. The various methods described above can be used alone or in combination depending on the composition of the aluminum material.
[0064]
Etching by electrolysis is performed using a bath in which inorganic acids such as phosphoric acid, sulfuric acid, hydrochloric acid, and nitric acid are used alone or in combination. After the graining treatment, it is neutralized by performing a desmut treatment with an aqueous solution of alkali or acid as necessary.
[0065]
The anodizing treatment is performed by electrolysis using a solution containing one or more of sulfuric acid, chromic acid, oxalic acid, phosphoric acid, malonic acid and the like as an electrolytic solution, and using an aluminum plate as an anode. The amount of the anodic oxide film formed is suitably 1 to 50 mg / dm 2 , preferably 10 to 40 mg / dm 2 , and particularly preferably 25 to 40 mg / dm 2 . The amount of anodic oxide coating is, for example, by immersing an aluminum plate in a chromic phosphate bath solution (produced by dissolving 85% phosphoric acid solution: 35 ml, chromium oxide (IV): 20 g in 1 liter of water). It is obtained from the weight change measurement before and after dissolution of the coating film on the plate.
[0066]
Specific examples of the sealing treatment include boiling water treatment, steam treatment, sodium silicate treatment, dichromate aqueous solution treatment, and the like. In addition, the aluminum plate support can be subjected to a subbing treatment with an aqueous solution of a water-soluble polymer compound or a metal salt such as fluorinated zirconic acid.
[0067]
The lithographic printing plate material of the present invention is preferably subjected to image exposure using a light source having a wavelength of 700 nm or more. Examples of the light source include a semiconductor laser, a He—Ne laser, a YAG laser, and a carbon dioxide gas laser. The output is suitably 50 mW or more, preferably 100 mW or more.
[0068]
As the developer used for developing the lithographic printing plate material of the present invention, an aqueous alkaline developer is preferable. Examples of the aqueous alkaline developer include aqueous solutions of alkali metal salts such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium carbonate, potassium carbonate, sodium mesilicate, potassium metasilicate, dibasic sodium phosphate, and tribasic sodium phosphate. . The concentration of the alkali metal salt is preferably used in the range of 0.05 to 20% by weight, and more preferably 0.1 to 10% by weight.
[0069]
If necessary, an organic solvent such as an anionic surfactant, an amphoteric surfactant or alcohol can be added to the developer. As the organic solvent, propylene glycol, ethylene glycol monophenyl ether, benzyl alcohol, n-propyl alcohol and the like are useful.
[0070]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, the aspect of this invention is not limited to this. “Part” means “part by weight”.
[0071]
(Production of support)
A 0.24 mm thick aluminum plate (material 1050, tempered H16) was degreased in a 5% aqueous sodium hydroxide solution at 60 ° C. for 1 minute, and then heated in 0.5 mol 1 liter hydrochloric acid aqueous solution; 25 ° C. , Current density: 60 A / dm 2 , treatment time: 30 seconds. Next, after desmutting at 60 ° C. for 10 seconds in a 5% aqueous sodium hydroxide solution, anodization was performed in a 20% sulfuric acid solution at a temperature of 20 ° C., a current density of 3 A / dm 2 , a treatment time of 1 minute. Processed. Further, hot water sealing treatment was performed with hot water at 30 ° C. for 20 seconds to prepare an aluminum plate as a support for a lithographic printing plate.
[0072]
Example 1
A lithographic printing plate material 1 is prepared by coating a photosensitive layer coating solution comprising a printing plate composition having the following composition on the support so that the film thickness after drying is 2 g / m 2 and drying at 95 ° C. for 90 seconds. Obtained. In addition, the following part represents a weight part.
[0073]
(Composition of photosensitive layer coating solution)
Binder A 50 parts Acid-decomposable compound A 20 parts Acid generator A (TAZ-110) (manufactured by Midori Chemical Co., Ltd.) 3 parts Infrared absorbing dye (IR-1) 2 parts Resin having a group decomposable by acid (Exemplary) 1) 10 parts propylene glycol monomethyl ether 1000 parts
Embedded image
Figure 0003890662
[0075]
The lithographic printing plate material 1 is the same as the lithographic printing plate material 1 except that the acid-decomposable compound A and the resin having a group decomposable by acid in the composition of the photosensitive layer coating solution of the lithographic printing plate material 1 are changed as shown in Table 1. Printing plate materials 2 to 4 were obtained.
[0076]
The obtained lithographic printing plate materials 1 to 4 were subjected to image exposure on the surface of the photosensitive layer with a semiconductor laser (wavelength 830 nm, output 500 mW). The laser beam diameter was 13 μm at 1 / e 2 of the intensity at the peak. The resolution was 2000 DPI in both the scanning direction and the sub-scanning direction. After exposure, the positive PS plate developer SDR-1 (manufactured by Konica Corporation) is immersed in a 27 ° C. developer diluted with water to a volume ratio of 2 times for 25 seconds to remove non-image areas (unexposed areas). Then, it was washed with water to produce a lithographic printing plate.
[0077]
(Line width)
The average line width of the non-image part lines generated by one laser scanning line was evaluated by observation with an optical microscope.
[0078]
(Print life)
The obtained printing plate is developed under the above-mentioned conditions without performing the semiconductor laser exposure, and printing ink (manufactured by Toyo Ink Mfg. Co., Ltd .: High Plus M Red) and fountain solution are applied to the coated paper with a printing machine (Heidel GTO). (Printed by Konica Corporation: SEU-32.5% aqueous solution) was used for printing, and printing was continued until poor ink deposition occurred on the solid portion of the printed matter, and the number of printed sheets was counted.
[0079]
The results obtained are shown in Table 1 below.
[0080]
[Table 1]
Figure 0003890662
[0081]
As is apparent from Table 1, the lithographic printing plate material of the present invention is a lithographic printing plate material that can obtain an image forming material capable of forming an image even by exposure to an infrared semiconductor laser and is excellent in printing durability. I know that there is.
[0082]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a lithographic printing plate material which can form an image even by exposure with an infrared semiconductor laser and has excellent printing durability.

Claims (2)

少なくとも酸発生剤、酸により分解し得る化合物として、下記一般式(2)で表される化合物又は下記酸分解性化合物で表される化合物と、赤外線吸収剤を含有し、かつ、酸により分解し得る基を有する樹脂を含有する感光層を支持体上に有することを特徴とする平版印刷版材料。
Figure 0003890662
〔式中、R5、R6は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表し、R5、R6が結合して環を形成しても良く、又エーテル結合を有していても良く、又R5、R6は互いに同一でも異なっていても良い。更に各々置換基が導入されていても良い。nは1〜6の整数を表し、mは1〜80の整数を表す。〕
Figure 0003890662
At least acid generator is a compound capable of being decomposed by an acid, a compound represented by the compound or below acid decomposable compound A represented by the following general formula (2) contains an infrared absorbing agent, and, A lithographic printing plate material comprising a photosensitive layer containing a resin having a group decomposable by an acid on a support.
Figure 0003890662
[Wherein R 5 and R 6 each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group or an aryl group, and R 5 and R 6 may be bonded to form a ring, or an ether bond R 5 and R 6 may be the same as or different from each other. Furthermore, each may be introduced with a substituent. n represents an integer of 1 to 6, and m represents an integer of 1 to 80. ]
Figure 0003890662
酸により分解し得る基を有する樹脂の、酸により分解し得る基が、t−ブトキシカルボニル基であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版材料。The lithographic printing plate material according to claim 1 , wherein the group capable of decomposing by an acid in the resin having a group decomposable by an acid is a t-butoxycarbonyl group .
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