JP3889346B2 - Ferrite composition, magnetic core and inductor element - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえばインダクタンス素子の磁心材として好適に使用され、特に樹脂モールドタイプのチップインダクタの磁心材として使用されるフェライト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、テレビ、ビデオレコーダー、ビデオカメラ、移動体通信機器等の分野で、需要が拡大している樹脂モールドタイプのチップインダクタ、固定コイル等の分野において、小型、軽量、高精度はもちろん更に環境に対する関心が高まってきており、これらの要求に応じるため、部品に対して狭公差化・高信頼化・低環境負荷への要求が高まってきている。このような要求に対し、これらの部品の磁芯として使用されるフェライト磁心材には、以下のような特性が求められる。
【0003】
▲1▼巻線によるインダクタンス微調整のため、低い初透磁率(μi)を有すること、特に縦置き型のフェライト磁心の場合、1/2ターンでの微調整を可能とするため初透磁率が低いことが必要である(μi:8以下)。
【0004】
▲2▼高焼結密度を有すること。
【0005】
▲3▼モールドされる樹脂による外部応力に対し、インダクタンス変化が少ないこと(以下、外部応力に対するインダクタンス変化率であって、棒状試料に磁化方向と平行に加えた荷重とその際のインダクタンス変化率を抗応力特性という)。つまり、優れた抗応力特性を有すること。
【0006】
▲4▼さらに、モールドされる樹脂による外部応力と、これに加えられる外部磁場に対して、インダクタンス変化が少ないこと(以下、外部応力と外部磁場に対するインダクタンス変化率であって、棒状試料に磁化方向と平行に加えた荷重と、外部磁場を印加し解除した際のインダクタンス変化率を抗応力抗磁場特性という)。つまり、優れた抗応力抗磁場特性を有すること。
【0007】
特に、抗応力抗磁場特性は、モールドされたインダクタ素子をアッセンブリする際に、高磁束密度の磁場に曝される場合があり、素子として所定のインダクタンスに調整されていても、実際に製品に組み込まれた段階で初期の特性を維持できるかが重要な課題であった。また、実際に製品に組み込まれた後でも、チップインダクタ自体は磁気シールドされていないため、周囲の電磁部品から生じる磁気による影響を回避する必要もある。
【0008】
このような要請を満足するために、たとえば下記の特許文献1に示すフェライト組成物が提案されている。
【0009】
ところが、ここ数年急速に環境に対する関心が高まってきており、欧州の鉛規制などの様に有害物を含まない製品への要求が出てきている。従来の樹脂モールドタイプのチップインダクタ、固定コイル等の部品の磁芯として使用されるフェライト磁心材には有害物である鉛を含んでおり、これらの鉛フリー化が望まれている。
【0010】
一般に、鉛をビスマスに置換することで鉛フリー化は可能であるが、諸特性が変化してしまい製品として求められる要求特性のバランスが崩れ製品として成り立たなくなるため、単純に置換すればよいわけではない。
【0011】
下記の特許文献1に記載されている組成で、環境負荷軽減を目的に鉛をビスマスに置換しようとすると、温度特性が悪くなり、製品としてのバランスがとれなくなることが判明した。更に添加物である酸化ビスマスと酸化珪素の添加量を変化させても、製品に要求される特性のバランスがとれる組成は見つからなかった。
【0012】
【特許文献1】
特許第3181560号公報。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、鉛フリーでありながら、温度特性に優れ、しかも、高信頼性の樹脂モールド型インダクタ素子(固定コイル含む)を実現可能で、低初透磁率、高焼結密度で、大きな外部応力に対してもインダクタンスの変化が小さく、外部磁場印加後のインダクタンスの低下が少ないフェライト組成物、磁心およびインダクタ素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るフェライト組成物は、
亜鉛と珪素の複合酸化物を含み、
マグネシウム、亜鉛または珪素とは複合酸化物を実質的に形成していない酸化ビスマスが存在し、
前記複合酸化物を含めて、Fe2 O3 に換算して12〜22モル%の酸化鉄と、ZnOに換算して8〜27モル%の酸化亜鉛と、残部が酸化ニッケルであり、CuOを含まない基本組成を有するフェライト組成物であって、
前記複合酸化物を含めて、前記フェライト組成物には、
前記基本組成100質量%に対し、副成分として、酸化ビスマスがBi2 O3 換算で0.1〜10質量%と、酸化珪素がSiO2 換算で0.01〜10質量%と、酸化マグネシウムがMgO換算で0.1〜5質量%とが含まれており、
酸化鉛を含まないことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、前記基本組成100質量%に対し、酸化マグネシウムをMgO換算で0.5〜2質量%含有する。
【0016】
温度特性を改善する比較的安価な第三添加物の探索を行ったところ、酸化ビスマスと酸化珪素の他に第三添加物として酸化マグネシウムを添加することにより温度特性を改善できることが判明した。しかしながら、酸化マグネシウムの添加は、その添加量に比例して抗応力特性を劣化させることが実験によって確認された。従って、製品として求められる温度特性と抗応力特性のバランスを考慮して、適切な酸化マグネシウムの添加量を精密に制御することが肝要である。また、酸化マグネシウムは単独での添加に限定されるものではなく、コストや製造上の利便性によって珪素とマグネシウムの複合酸化物を用いてもかまわない。その複合酸化物としては、たとえばタルクが用いられる。
【0017】
本発明のフェライト組成物では、初透磁率μiが好ましくは8以下で、さらに好ましくは7以下であって、その下限としては特に制限されるものではないが2程度である。また、その焼結密度は、好ましくは4.8g/cm3 以上、さらに好ましくは5g/cm3 以上であって、その上限としては特に限定されるものではないが6g/cm3 程度である。初透磁率が8を越えると、巻線によるインダクタンスの微調整が困難となる。また、焼結密度が4.8g/cm3 に満たないと、抗応力特性が低下するとともにインダクタとして使用した場合、特性にばらつきが生じたり、モールド用樹脂や接着剤が磁心の気孔に染み込んだりする問題が生じる。
【0018】
本発明では、磁化方向に平行なP=約50MPaの圧縮応力下で100mTの磁場印加条件によるインダクタンス変化率ΔL/Lである抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内であるフェライト組成物を、工業的に量産することが可能である。
【0019】
本発明のフェライト組成物は、好ましくは、非磁性の相に磁性相であるフェライト相が島状に点在している。
【0020】
本発明に係る磁心は、上記に記載のフェライト組成物で構成してある。本発明に係るインダクタ素子(固定コイル含む)は、上記に記載のフェライト組成物で構成してある磁心の周囲に巻き線が巻回してある。この素子は、樹脂モールドしてあっても良い。
【0021】
なお、前記の特許文献1に記載されている組成で、環境負荷軽減を目的に、添加物である鉛をビスマスに置換しようとすると、温度特性が悪くなることが確認された。温度特性を改善しようとして添加物である酸化ビスマスと酸化珪素の添加量を変化させてみたが、温度特性は改善されなかった。そこで色々な添加元素を検討した結果、酸化マグネシウムが温度特性の改善に効果があることが判明した。温度特性が改善された酸化マグネシウム添加後のフェライト組成物を、EPMAにて元素のマッピングを行ったところ、Zn,Mg,Siがほぼ同じ位置にあることからZn-Si, Mg-Si,Mg-Zn-Siの各種化合物の生成が予想される。更に、酸化マグネシウム添加前後でXray回折にて生成相の定性分析を行ったところ、添加によって新たにMg-Si化合物のピークが認められた。Mg-Si化合物が温度特性の改善に寄与しているものと推定される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るインダクタ素子の一部破断斜視図、図2〜図10は本発明の一実施例に係るフェライト組成物の元素マッピング結果を示す写真である。
【0023】
図1に示すように、インダクタ素子は、両端部に大径のフランジ部を持つ円柱状の磁心1を有し、その磁心1の胴部には巻き線2が巻回してある。磁心1の両端部には、端子6が接続してあり、巻き線2の両端部を外部回路に接続可能になっている。端子6の先端側一部を除き、磁心1、巻き線2および端子6の基部は、モールド用樹脂5で覆われている。
【0024】
なお、インダクタ素子の構成は、図示例に制限されるものではなく、種々の態様をとることができ、例えばリード線を磁心の円筒軸の中心部から軸方向に接続するような構成としてもよいし、箱形の樹脂ケース内に、磁心に巻線、リード線等を設けたコイル素体を挿入し、開口部をモールド材で封止するような構成としてもよい。また、磁心1の形状としては特に限定されるものではないが、例えば、外径・長さ共に2mm以下(例えば径1.8mm×長さ1.3mm)のドラム型磁心や、トロイダル磁心、I型磁心等が挙げられる。
【0025】
本実施形態では、モールド用樹脂5は、特に限定されるものではないが、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等であり、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。モールド用樹脂をモールドする手段としては、ディップ、塗布、吹き付け等や、射出成型、流し込み成型等が例示される。
【0026】
本実施形態では、磁心1が、以下に示すフェライト組成物で構成してある。このフェライト組成物は、Fe2 O3 に換算して12〜22モル%の酸化鉄と、ZnOに換算して8〜27モル%の酸化亜鉛と、残部が酸化ニッケルである基本組成を有するフェライト組成物であって、
前記基本組成100質量%に対し、副成分として、酸化ビスマスをBi2 O3 換算で0.1〜10質量%と、酸化珪素をSiO2 換算で0.01〜10質量%と、酸化マグネシウムをMgO換算で0.1〜5質量%とを含有し、酸化鉛を実質的に含まないことを特徴としている。
【0027】
しかも、このフェライト組成物は、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、かつ磁化方向に平行なP=約50MPaの圧縮応力下で100mTの磁場印加条件によるインダクタンス変化率ΔL/Lである抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内である。
【0028】
基本組成における酸化鉄の含有量は、Fe2 O3 換算で、12〜22モル%であり、好ましくは14〜19 モル%、特に好ましくは16〜19 モル%である。酸化鉄の含有量が22モル%を超えると、初透磁率を低くすることが困難となり、抗応力抗磁場特性が悪化する。酸化鉄は22モル%以下であれば微量でも含有されていればよいが、その下限値としては、上記範囲内が好ましい。酸化鉄の含有量が少なくなると、フェライト磁心中の磁性成分が少なくなり、磁性体としての作用が低下してくる。
【0029】
酸化鉄と置換する2価の金属としては、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化銅、酸化マグネシウム等が挙げられるが、本発明では、特に酸化亜鉛と酸化ニッケルを用いる。酸化亜鉛は、ZnOに換算して、8〜27 モル%、好ましくは、14〜22 モル%、特に、16〜20 モル%が好ましい。基本組成中の残部は酸化ニッケルとする。酸化亜鉛の添加量を上記範囲とすることにより、極めて優れた抗応力抗磁場特性が得られる。
【0031】
本実施形態のフェライト組成物は、前記基本組成に対し、副成分として、酸化ビスマスをBi2 O3 換算で0.1〜10質量%(好ましくは0.2〜10質量%)と、酸化珪素をSiO2 換算で0.01〜10質量%(好ましくは0.1〜8質量%)と、酸化マグネシウムをMgO換算で0.1〜5質量%(好ましくは0.5〜2質量%)とを含有し、酸化鉛を実質的に含まない。
【0032】
これらの副成分を添加することにより、抗応力特性が向上し、上記基本組成の好ましい焼成温度を1100〜1300℃程度から、950〜1100℃、特に970〜1050℃程度と、約100〜300℃程度低下させることができる。従って、より低温で良好な焼結密度が得られ好ましい。副成分の添加量が少なすぎると、焼結助剤としての効果が得難くなり、添加量が25質量%を超えると、ガラスが磁心表面に析出し、磁心同士が付着したり、磁心がセッターへ付着する等の炉材、焼成窯具の汚染問題を生じる。
【0033】
本実施形態のフェライト組成物は、初透磁率μiが8以下であって、焼結密度が4.8 g/cm3 以上である。また、初透磁率は好ましくは7以下、特に6以下が好ましく、その下限値としては、特に制限されるものではないが、2程度である。焼結密度は、好ましくは5 g/cm3 以上、特に5.2 g/cm3 以上が好ましい。また、その上限としては、特に限定されるものではないが、6 g/cm3 程度である。初透磁率が8を超えると、巻線によるインダクタンスの微調整が困難になる。焼結密度が4.8 g/cm3 に満たないと、抗応力特性が低下して、インダクタとして使用した場合に特性のバラツキが生じたり、モールド用樹脂や接着剤が磁心の気孔(ポア)へ染み込む等の問題を生じる。
【0034】
さらに、本実施形態のフェライト組成物は、磁化方向に平行なP=約50MPaの圧縮応力下で100mTの磁場印加条件によるインダクタンス変化率ΔL/Lである抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内、さらに好ましくは+2%〜−3%の範囲内である。また、150mTの直流磁場印加時におけるインダクタンスの変化率ΔL/Lである抗磁場特性は、好ましくは+2%〜−8%以内、さらに好ましくは+2%〜−5%以内である。抗磁場特性が上記範囲内であると、外部磁界による電気、磁気特性への影響を受け難く好ましい。なお、前記の直流磁場は、インダクタンス測定時に、測定試料の直近に加えられた(測定される)磁場強度を表す。
【0035】
また、本実施形態のフェライト組成物では、P=約50MPaの圧縮応力による磁場をかけないインダクタンス変化率ΔL/Lである抗応力特性は、好ましくは+5%〜−5%以内、さらに好ましくは+3%〜−3%以内である。
【0036】
本実施形態のフェライト組成物は、図1に示す磁心1の形状に成形され、必要な巻き線2が巻回された後、端子6が取り付けられ、モールド用樹脂5で樹脂モールドされ、インダクタ素子(固定インダクタ含む)等として、テレビ、ビデオレコーダ、携帯電話や自動車電話等の移動体通信等各種電子機器に使用される。
【0037】
次に、本実施形態のフェライト組成物の製造方法について説明する。
まず、基本組成原料と、副成分原料とを用意する。基本成分原料としては、酸化鉄(α−Fe2 O3 )、および上記添加金属酸化物、あるいは焼成により上記酸化物となる金属で、好ましくは上記例示金属の酸化物である。各原料は、フェライトの最終組成として前記した量比になるように混合される。
【0038】
次いで、基本組成の成分原料、必要により副成分原料とを混合し、仮焼する。仮焼は酸化性雰囲気中、通常は空気中で行えばよく、仮焼温度は800〜1000℃、仮焼時間は1〜3時間とすることが好ましい。仮焼物はボールミル等により所定の大きさに粉砕される。仮焼物を粉砕した後、適当なバインダー、例えばポリビニルアルコール等を適当量加えて、所望の形状に成形する。
【0039】
次いで、成形体を焼成する。焼成は酸化性雰囲気中、通常は空気中で行えばよく、焼成温度は1100〜1300℃、前記副成分を添加した場合には、950〜1100℃程度で、焼成時間は2〜5時間とすることが好ましい。
【0040】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
【0042】
実施例1
原料として、Fe2 O3 、NiO、ZnO、Bi2 O3 、SiO2 、MgO粉末を用意した。これら原料粉末を、最終組成が下記の表1に示す組成となるよう混合し、900℃で、3時間仮焼成し、これを粉砕して、フェライト仮焼粉砕粉とした。さらに、これにバインダーを加え、外径:約35mm、内径:約22mm、高さ:約10mmのドーナッツ状のトロイダル磁心に加圧成形し、950〜1100℃で2時間焼成し、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。焼成後の磁心サンプルは、外径:約30mm、内径:約19mm、高さ:約9mmであった。なお、表1に示す副成分の質量%は、基本成分を100質量%とした場合の値である。
【0043】
次に、得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表1に示す。
【0044】
初透磁率は、JIS C−2561により測定した。焼結密度は、寸法と質量を測定して、密度d=質量W/体積Vにより計算した。相対温度係数αμirは、以下の方法で測定した。すなわち、上記磁心サンプルを使用し、巻線φ0.35mm、50Tsとし、測定周波数を100kHzにした以外はJIS C−2561に準拠して、サンプルを高温槽に入れ、−20°C、+20°Cおよび60°Cにおける透磁率の変化割合を平均化することにより求めた。
【0045】
抗応力特性ΔL/L(%)は、以下の方法で測定した。すなわち、磁心サンプルの周囲に巻き線を巻回してコイルを構成し、そのコイルにより発生する磁力線と平行な方向に加圧機により圧縮応力(P=約50MPa)を印加し、その応力を印加する前後におけるインダクタンスの変化率ΔL/L(%)を測定して抗応力特性とした。
【0046】
抗応力抗磁場特性ΔL/L(%)は、以下の方法で測定した。すなわち、磁心サンプルの周囲に巻き線を巻回してコイルを構成し、そのコイルにより発生する磁力線と平行な方向に加圧機により圧縮応力(P=約50MPa)を印加し、しかも、応力印加時に応力の印加方向と直角方向に、外部磁界100mTを5秒間印加した後解放し、そのときのインダクタンスの変化率ΔL/L(%)を測定して抗応力抗磁場特性とした。
【0047】
【表1】
【0048】
また、本実施例の焼結後のフェライト組成物の所定断面について、EPMAにて元素のマッピングを行った結果を図3〜図10に示す。図2は、SEM像であり、図3はMg元素のマッピング写真であり、図4はO元素のマッピング写真であり、図5はPb元素のマッピング写真であり、図6はZn元素のマッピング写真であり、図7はBi元素のマッピング写真であり、図8はSi元素のマッピング写真であり、図9はFe元素のマッピング写真であり、図10はNi元素のマッピング写真である。なお、図3〜図10は、同じ断面についての元素マッピングの写真であり、白い領域ほど、その元素が多く存在することを示す。
【0049】
図2〜図10に示すように、非磁性の相に磁性相であるフェライト相が島状に点在していることが確認できた。また、図2〜図10に示すように、Zn,Mg,Siがほぼ同じ位置にあることから、亜鉛と珪素の複合酸化物、もしくはマグネシウムと珪素の複合酸化物が形成されていることが確認できた。さらに、図2〜図10に示すように、Biと、ZnまたはSiまたはMgとは、同じ位置にないことから、マグネシウム、亜鉛または珪素とは複合酸化物を実質的に形成していない酸化ビスマスが存在することが確認できた。さらにまた、図5に示すように、鉛は実質的に含まれていないことが確認できた。
【0050】
さらに、酸化マグネシウム添加前後でXray回折にて生成相の定性分析を行ったところ、添加によって新たにMg-Si化合物のピークが認められた。Mg-Si化合物が温度特性の改善に寄与しているものと推定される。
【0051】
実施例2〜6および比較例1および2
酸化マグネシウムの含有量を0.005〜7質量%に変化させた以外は、実施例1と同様にして、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表1に示す。なお、表1に示す実施例4は、実施例1と同じものであり、同じ特性を示している。
【0052】
表1に示すように、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、温度特性が35ppm/°C以内で、抗応力特性が±5%以内で、抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内とするためには、酸化マグネシウムをMgO換算で0.1〜5質量%、特に0.5〜2質量%とすることが良いことが確認できた。
【0053】
なお、本発明者等の実験によれば、酸化マグネシウムの添加量の増加に伴い、Si−Mg複合酸化物の生成量が増加することも確認された。この化合物が温度特性の改善と、インダクタンス変化率ΔL/Lで示される抗応力特性及び抗応力抗磁場特性の低下に起因しているものと推定される。製品に要求される特性に応じて酸化マグネシウムの添加量を適切に制御する必要があることが確認できた。
【0054】
実施例7〜11および比較例3〜5
酸化ビスマスの含有量を0.005〜12質量%に変化させた以外は、実施例1と同様にして、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
表1に示すように、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、温度特性が35ppm/°C以内で、抗応力特性が±5%以内で、抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内とするためには、酸化ビスマスをBi2 O3 換算で0.1〜10質量%(好ましくは0.2〜10質量%)とすることが良いことが確認できた。なお、酸化ビスマスの含有量が10質量%を超えると、異常粒成長が起こりやすくなると共に、コスト高となる。
【0056】
実施例12〜15および比較例6および7
酸化珪素の含有量を0.005〜13質量%に変化させた以外は、実施例1と同様にして、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表2に示す。
【0057】
表2に示すように、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、温度特性が35ppm/°C以内で、抗応力特性が±5%以内で、抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内とするためには、酸化珪素をSiO2 換算で0.01〜10質量%(好ましくは0.1〜8質量%)とすることが良いことが確認できた。
【0058】
【表2】
【0059】
実施例16〜21および比較例8および9
酸化鉄のモル%を、11〜24モル%に変化させた以外は、実施例1と同様にして、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表2に示す。
【0060】
表2に示すように、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、温度特性が35ppm/°C以内で、抗応力特性が±5%以内で、抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内とするためには、酸化鉄の含有量は、Fe2 O3 換算で、12〜22モル%であり、好ましくは14〜19 モル%、特に好ましくは16〜19 モル%とすることが良いことが確認できた。酸化鉄の含有量が22モル%を超えると、初透磁率を低くすることが困難となり、抗応力抗磁場特性が悪化する。酸化鉄は22モル%以下であれば微量でも含有されていればよいが、その下限値としては、上記範囲内が好ましい。酸化鉄の含有量が少なくなると、フェライト磁心中の磁性成分が少なくなり、磁性体としての作用が低下してくる。
【0061】
実施例22〜28および比較例10および11
酸化亜鉛のモル%を、6〜29モル%に変化させた以外は、実施例1と同様にして、フェライト組成物の磁心サンプルを得た。得られたトロイダル形状の磁心サンプルについて、初透磁率μi、焼結密度d、温度特性(相対温度係数αμir)、抗応力特性および抗応力抗磁場特性を測定した。結果を表2に示す。
【0062】
表2に示すように、初透磁率が8以下であって、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、温度特性が35ppm/°C以内で、抗応力特性が±5%以内で、抗応力抗磁場特性が+2%〜−5%の範囲内とするためには、酸化亜鉛の含有量は、ZnOに換算して、8〜27 モル%、好ましくは、14〜22 モル%、特に、16〜20 モル%とすることが良いことが確認できた。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、鉛フリーでありながら、温度特性に優れ、しかも、高信頼性の樹脂モールド型インダクタ素子(固定コイル含む)を実現可能で、低初透磁率、高焼結密度で、大きな外部応力に対してもインダクタンスの変化が小さく、外部磁場印加後のインダクタンスの低下が少ないフェライト組成物、磁心およびインダクタ素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係るインダクタ素子の一部破断斜視図である。
【図2】 図2は本発明の一実施例に係るフェライト組成物の一断面におけるSEM像である。
【図3】 図3は図2と同じ断面のMg元素マッピング結果を示す写真である。
【図4】 図4は図2と同じ断面のO元素マッピング結果を示す写真である。
【図5】 図5は図2と同じ断面のPb元素マッピング結果を示す写真である。
【図6】 図6は図2と同じ断面のZn元素マッピング結果を示す写真である。
【図7】 図7は図2と同じ断面のBi元素マッピング結果を示す写真である。
【図8】 図8は図2と同じ断面のSi元素マッピング結果を示す写真である。
【図9】 図9は図2と同じ断面のFe元素マッピング結果を示す写真である。
【図10】 図10は図2と同じ断面のNi元素マッピング結果を示す写真である。
【符号の説明】
1… 磁心
2… 巻き線
5… モールド用樹脂
6… 端子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ferrite composition that is suitably used as a magnetic core material of, for example, an inductance element, and particularly used as a magnetic core material of a resin mold type chip inductor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the fields of television molds, video recorders, video cameras, mobile communication devices, etc., the demand for resin-molded chip inductors, fixed coils, etc. has been increasing. In order to meet these demands, there is an increasing demand for narrow tolerances, high reliability, and low environmental load on parts. In response to such a requirement, the ferrite core material used as the magnetic core of these parts is required to have the following characteristics.
[0003]
(1) Low initial magnetic permeability (μi) for fine adjustment of inductance by winding, especially in the case of a vertically placed ferrite core, the initial magnetic permeability is to allow fine adjustment in 1/2 turn. It is necessary to be low (μi: 8 or less).
[0004]
(2) Have a high sintered density.
[0005]
(3) The inductance change with respect to the external stress due to the resin to be molded is small (hereinafter referred to as the inductance change rate with respect to the external stress, the load applied in parallel to the magnetization direction on the rod-shaped sample and the inductance change rate at that time) Called anti-stress properties). In other words, it has excellent anti-stress characteristics.
[0006]
(4) Furthermore, the inductance change is small with respect to the external stress caused by the resin to be molded and the external magnetic field applied to the resin (hereinafter referred to as the inductance change rate with respect to the external stress and the external magnetic field, and the magnetization direction of the rod-shaped sample. The rate of inductance change when an external magnetic field is applied and released is called anti-stress and anti-magnetic field characteristics). In other words, it has excellent anti-stress and anti-magnetic field characteristics.
[0007]
In particular, the anti-stress coercive field characteristics may be exposed to a high magnetic flux density magnetic field when assembling a molded inductor element, and even if the element is adjusted to a predetermined inductance, it is actually incorporated into the product. An important issue was whether the initial characteristics could be maintained at this stage. Moreover, since the chip inductor itself is not magnetically shielded even after it is actually incorporated into a product, it is necessary to avoid the influence of magnetism generated from surrounding electromagnetic components.
[0008]
In order to satisfy such a request, for example, a ferrite composition shown in Patent Document 1 below has been proposed.
[0009]
However, interest in the environment has increased rapidly in recent years, and there has been a demand for products that do not contain harmful substances, such as the European lead regulations. Ferrite magnetic core materials used as magnetic cores for parts such as conventional resin mold type chip inductors and fixed coils contain lead, which is a harmful substance, and it is desired to make these lead-free.
[0010]
Generally, it is possible to make lead-free by replacing lead with bismuth, but various properties change and the required characteristics required for the product are lost, making it impossible to make a product. Absent.
[0011]
With the composition described in Patent Document 1 below, it has been found that when lead is replaced with bismuth for the purpose of reducing the environmental load, the temperature characteristics deteriorate and the product cannot be balanced. Furthermore, even when the addition amounts of bismuth oxide and silicon oxide, which are additives, were changed, a composition that could balance the properties required for the product was not found.
[0012]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 3181560.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of such a situation, is lead-free, has excellent temperature characteristics, and can realize a highly reliable resin-molded inductor element (including a fixed coil), has a low initial magnetic permeability, An object of the present invention is to provide a ferrite composition, a magnetic core, and an inductor element having a high sintering density, a small change in inductance even with a large external stress, and a small decrease in inductance after application of an external magnetic field.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the ferrite composition according to the present invention comprises:
Containing a complex oxide of zinc and silicon,
There is bismuth oxide which does not substantially form a composite oxide with magnesium, zinc or silicon,
Wherein including a complex oxide, and 12 to 22 mol% of iron oxide in terms of Fe 2 O 3, 8 to 27 mole% of zinc oxide in terms of ZnO, Ri balance nickel oxide der, CuO A ferrite composition having a basic composition not containing
Including the complex oxide, the ferrite composition includes
With respect to 100% by mass of the basic composition, as subcomponents, bismuth oxide is 0.1 to 10% by mass in terms of Bi 2 O 3 , silicon oxide is 0.01 to 10% by mass in terms of SiO 2 , and magnesium oxide is 0.1 to 5% by mass in terms of MgO is included,
It is characterized by not containing lead oxide .
[0015]
Preferably, magnesium oxide is contained in an amount of 0.5 to 2% by mass in terms of MgO with respect to 100% by mass of the basic composition.
[0016]
As a result of searching for a relatively inexpensive third additive that improves the temperature characteristics, it was found that the temperature characteristics can be improved by adding magnesium oxide as the third additive in addition to bismuth oxide and silicon oxide. However, it has been experimentally confirmed that the addition of magnesium oxide degrades the anti-stress characteristics in proportion to the amount added. Therefore, it is important to precisely control an appropriate amount of magnesium oxide in consideration of the balance between temperature characteristics and anti-stress characteristics required for products. Magnesium oxide is not limited to addition alone, and a composite oxide of silicon and magnesium may be used depending on cost and manufacturing convenience. As the composite oxide, for example, talc is used.
[0017]
In the ferrite composition of the present invention, the initial permeability μi is preferably 8 or less, more preferably 7 or less, and the lower limit thereof is about 2, although not particularly limited. The sintered density is preferably 4.8 g / cm 3 or more, more preferably 5 g / cm 3 or more, and the upper limit is not particularly limited, but is about 6 g / cm 3 . If the initial permeability exceeds 8, fine adjustment of the inductance by the winding becomes difficult. Also, if the sintered density is less than 4.8 g / cm 3 , the anti-stress characteristic is lowered and when used as an inductor, the characteristic varies, or the molding resin or adhesive penetrates into the pores of the magnetic core. Problems arise.
[0018]
In the present invention, ferrite having an anti-stress coercive field characteristic having an inductance change rate ΔL / L under a magnetic field application condition of 100 mT under a compressive stress of P = about 50 MPa parallel to the magnetization direction is in the range of + 2% to −5%. The composition can be industrially mass-produced.
[0019]
In the ferrite composition of the present invention, the ferrite phase, which is a magnetic phase, is preferably dotted with islands in the non-magnetic phase.
[0020]
The magnetic core according to the present invention is composed of the ferrite composition described above. In the inductor element (including the fixed coil) according to the present invention, a winding is wound around a magnetic core made of the ferrite composition described above. This element may be resin molded.
[0021]
In addition, it was confirmed that when the composition described in the above-mentioned Patent Document 1 tries to replace lead, which is an additive, with bismuth for the purpose of reducing the environmental load, the temperature characteristics deteriorate. In order to improve the temperature characteristics, the addition amount of bismuth oxide and silicon oxide as additives was changed, but the temperature characteristics were not improved. As a result of studying various additive elements, it was found that magnesium oxide was effective in improving temperature characteristics. When the elemental mapping of the ferrite composition after the addition of magnesium oxide with improved temperature characteristics was performed with EPMA, Zn, Mg, and Si were in the same position, so Zn-Si, Mg-Si, and Mg- Formation of various Zn-Si compounds is expected. Furthermore, when a qualitative analysis of the generated phase was performed by Xray diffraction before and after the addition of magnesium oxide, a new peak of the Mg—Si compound was recognized by the addition. It is estimated that Mg-Si compounds contribute to the improvement of temperature characteristics.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the drawings.
FIG. 1 is a partially broken perspective view of an inductor element according to an embodiment of the present invention, and FIGS. 2 to 10 are photographs showing element mapping results of a ferrite composition according to an embodiment of the present invention.
[0023]
As shown in FIG. 1, the inductor element has a cylindrical magnetic core 1 having large-diameter flange portions at both ends, and a winding 2 is wound around a body portion of the magnetic core 1. Terminals 6 are connected to both ends of the magnetic core 1, and both ends of the winding 2 can be connected to an external circuit. Except for a part on the tip end side of the terminal 6, the magnetic core 1, the winding 2 and the base of the terminal 6 are covered with a molding resin 5.
[0024]
Note that the configuration of the inductor element is not limited to the illustrated example, and can take various forms. For example, the lead wire may be connected in the axial direction from the center of the cylindrical shaft of the magnetic core. And it is good also as a structure which inserts the coil body which provided the coil | winding, the lead wire, etc. in the magnetic core in a box-shaped resin case, and seals an opening part with a molding material. The shape of the magnetic core 1 is not particularly limited. For example, a drum-type magnetic core having a diameter of 2 mm or less (for example, a diameter of 1.8 mm × a length of 1.3 mm), a toroidal magnetic core, I Examples include a mold magnetic core.
[0025]
In the present embodiment, the molding resin 5 is not particularly limited, and is, for example, a thermoplastic resin, a thermosetting resin, or the like. For example, a polyolefin resin, a polyester resin, a polyamide resin, a polycarbonate resin, a polyurethane resin, A phenol resin, a urea resin, an epoxy resin, etc. are mentioned. Examples of means for molding the molding resin include dipping, coating, spraying, injection molding, casting molding, and the like.
[0026]
In this embodiment, the magnetic core 1 is comprised with the ferrite composition shown below. This ferrite composition is a ferrite having a basic composition in which 12 to 22 mol% of iron oxide in terms of Fe 2 O 3 , 8 to 27 mol% of zinc oxide in terms of ZnO, and the balance being nickel oxide. A composition comprising:
With respect to 100% by mass of the basic composition, as subcomponents, bismuth oxide is 0.1 to 10% by mass in terms of Bi 2 O 3 , silicon oxide is 0.01 to 10% by mass in terms of SiO 2 , and magnesium oxide It is characterized by containing 0.1 to 5% by mass in terms of MgO and substantially free of lead oxide.
[0027]
In addition, this ferrite composition has an initial permeability of 8 or less, a sintered density of 4.8 g / cm 3 or more, and a magnetic field of 100 mT under a compressive stress of P = about 50 MPa parallel to the magnetization direction. The anti-stress coercive magnetic field characteristic having an inductance change rate ΔL / L depending on conditions is in the range of + 2% to −5%.
[0028]
Iron oxide content in the basic composition, in
[0029]
Examples of the divalent metal that replaces iron oxide include nickel oxide, zinc oxide, copper oxide, and magnesium oxide. In the present invention, zinc oxide and nickel oxide are particularly used. Zinc oxide is preferably 8 to 27 mol%, preferably 14 to 22 mol%, and particularly preferably 16 to 20 mol% in terms of ZnO. The balance in the basic composition is nickel oxide. By setting the amount of zinc oxide to be in the above range, extremely excellent antistress and magnetic field characteristics can be obtained.
[0031]
In the ferrite composition of the present embodiment, 0.1 to 10% by mass (preferably 0.2 to 10% by mass) of bismuth oxide in terms of Bi 2 O 3 as an auxiliary component with respect to the basic composition, and silicon oxide. Is 0.01 to 10% by mass (preferably 0.1 to 8% by mass) in terms of SiO 2 and magnesium oxide is 0.1 to 5% by mass (preferably 0.5 to 2% by mass) in terms of MgO. And substantially free of lead oxide.
[0032]
By adding these subcomponents, the anti-stress characteristic is improved, and the preferable firing temperature of the basic composition is from about 1100 to 1300 ° C, from 950 to 1100 ° C, particularly from about 970 to 1050 ° C, and from about 100 to 300 ° C. The degree can be reduced. Therefore, a favorable sintered density can be obtained at a lower temperature, which is preferable. If the added amount of the auxiliary component is too small, it becomes difficult to obtain the effect as a sintering aid. If the added amount exceeds 25% by mass, the glass is deposited on the surface of the magnetic core, and the magnetic cores adhere to each other or the magnetic core is setter. Contamination problems of furnace materials and firing kilns such as adhering to
[0033]
The ferrite composition of this embodiment has an initial permeability μi of 8 or less and a sintered density of 4.8 g / cm 3 or more. The initial permeability is preferably 7 or less, particularly 6 or less, and the lower limit is not particularly limited but is about 2. The sintered density is preferably 5 g / cm 3 or more, and more preferably 5.2 g / cm 3 or more. The upper limit is not particularly limited, but is about 6 g / cm 3 . If the initial permeability exceeds 8, fine adjustment of the inductance by the winding becomes difficult. If the sintered density is less than 4.8 g / cm 3 , the anti-stress characteristics will be reduced, resulting in variations in characteristics when used as an inductor, and molding resin or adhesive will cause pores in the magnetic core. It causes problems such as soaking into the skin.
[0034]
Furthermore, the ferrite composition of the present embodiment has an anti-stress coercive field characteristic that is an inductance change rate ΔL / L under a magnetic field application condition of 100 mT under a compressive stress of P = about 50 MPa parallel to the magnetization direction, from + 2% to −5. %, More preferably in the range of + 2% to -3%. Further, the coercive field characteristic, which is the inductance change rate ΔL / L when a 150 mT DC magnetic field is applied, is preferably within + 2% to −8%, and more preferably within + 2% to −5%. It is preferable that the coercive field characteristic is within the above range because the coercive magnetic field characteristic is hardly affected by the external magnetic field. The DC magnetic field represents the strength of the magnetic field applied (measured) in the immediate vicinity of the measurement sample during the inductance measurement.
[0035]
In the ferrite composition of the present embodiment, the anti-stress characteristic having an inductance change rate ΔL / L that does not apply a magnetic field due to a compressive stress of P = about 50 MPa is preferably within + 5% to −5%, more preferably +3. % To within -3%.
[0036]
The ferrite composition of the present embodiment is formed into the shape of the magnetic core 1 shown in FIG. 1, and after the
[0037]
Next, the manufacturing method of the ferrite composition of this embodiment is demonstrated.
First, a basic composition raw material and an auxiliary component raw material are prepared. As a basic component raw material, iron oxide (α-Fe 2 O 3 ) and the above-mentioned added metal oxide, or a metal that becomes the above-mentioned oxide by firing, preferably an oxide of the above-mentioned exemplified metals. Each raw material is mixed so as to have the above-mentioned quantitative ratio as the final composition of ferrite.
[0038]
Next, the component raw materials of the basic composition and, if necessary, auxiliary component raw materials are mixed and calcined. The calcination may be performed in an oxidizing atmosphere, usually in the air. The calcination temperature is preferably 800 to 1000 ° C., and the calcination time is preferably 1 to 3 hours. The calcined product is pulverized to a predetermined size by a ball mill or the like. After calcination of the calcined product, an appropriate amount of an appropriate binder such as polyvinyl alcohol is added to form the desired shape.
[0039]
Next, the molded body is fired. Firing may be performed in an oxidizing atmosphere, usually in air. The firing temperature is 1100 to 1300 ° C., and when the subcomponents are added, the temperature is about 950 to 1100 ° C., and the firing time is 2 to 5 hours. It is preferable.
[0040]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be variously modified within the scope of the present invention.
[0041]
【Example】
Hereinafter, although this invention is demonstrated based on a more detailed Example, this invention is not limited to these Examples.
[0042]
Example 1
Fe 2 O 3 , NiO, ZnO, Bi 2 O 3 , SiO 2 , and MgO powder were prepared as raw materials. These raw material powders were mixed so that the final composition was as shown in Table 1 below, calcined at 900 ° C. for 3 hours, and pulverized to obtain a calcined ferrite calcined powder. Furthermore, a binder was added to this, and it was pressure-molded into a donut-shaped toroidal magnetic core having an outer diameter of about 35 mm, an inner diameter of about 22 mm, and a height of about 10 mm, and fired at 950 to 1100 ° C. for 2 hours. A magnetic core sample was obtained. The sintered core sample had an outer diameter of about 30 mm, an inner diameter of about 19 mm, and a height of about 9 mm. In addition, the mass% of the subcomponent shown in Table 1 is a value when the basic component is 100 mass%.
[0043]
Next, the initial magnetic permeability μi, the sintered density d, the temperature characteristic (relative temperature coefficient αμir), the antistress characteristic, and the antistress coercive field characteristic were measured for the obtained toroidal magnetic core sample. The results are shown in Table 1.
[0044]
The initial permeability was measured according to JIS C-2561. The sintered density was calculated by measuring the dimensions and mass, and density d = mass W / volume V. The relative temperature coefficient αμir was measured by the following method. That is, the sample is put in a high-temperature bath in accordance with JIS C-2561 except that the above magnetic core sample is used, the winding diameter is 0.35 mm, 50 Ts, and the measurement frequency is 100 kHz, and −20 ° C., + 20 ° C. And it calculated | required by averaging the change rate of the magnetic permeability in 60 degreeC.
[0045]
The antistress characteristic ΔL / L (%) was measured by the following method. That is, a coil is formed by winding a winding around a magnetic core sample, and a compressive stress (P = about 50 MPa) is applied by a pressurizer in a direction parallel to a magnetic force line generated by the coil, and before and after applying the stress. The inductance change rate ΔL / L (%) was measured as antistress characteristics.
[0046]
The antistress coercive field characteristic ΔL / L (%) was measured by the following method. That is, a coil is formed by winding a winding around a magnetic core sample, and a compressive stress (P = about 50 MPa) is applied by a pressurizer in a direction parallel to a magnetic force line generated by the coil, and the stress is applied when the stress is applied. An external magnetic field of 100 mT was applied for 5 seconds in a direction perpendicular to the direction of application, and then released, and the inductance change rate ΔL / L (%) at that time was measured to obtain anti-stress and anti-magnetic field characteristics.
[0047]
[Table 1]
[0048]
Also, for a given cross-section of the ferrite composition after sintering of the present embodiment, shown in FIGS. 3 to 10 the results of mapping of elements in EPMA. 2 is an SEM image, FIG. 3 is a mapping photograph of Mg element, FIG. 4 is a mapping photograph of O element, FIG. 5 is a mapping photograph of Pb element, and FIG. 6 is a mapping photograph of Zn element. 7 is a mapping photograph of the Bi element, FIG. 8 is a mapping photograph of the Si element, FIG. 9 is a mapping photograph of the Fe element, and FIG. 10 is a mapping photograph of the Ni element. FIGS. 3 to 10 are element mapping photographs for the same cross section, and the white regions indicate that more elements are present.
[0049]
As shown in FIGS. 2 to 10, it was confirmed that the non-magnetic phase was dotted with islands of ferrite phases as magnetic phases. Also, as shown in FIGS. 2 to 10, since Zn, Mg, and Si are substantially at the same position, it is confirmed that a composite oxide of zinc and silicon or a composite oxide of magnesium and silicon is formed. did it. Further, as shown in FIGS. 2 to 10, since Bi and Zn or Si or Mg are not in the same position, bismuth oxide which does not substantially form a composite oxide with magnesium, zinc or silicon. Has been confirmed. Furthermore, as shown in FIG. 5, it was confirmed that lead was not substantially contained.
[0050]
Furthermore, when a qualitative analysis of the generated phase was performed by Xray diffraction before and after the addition of magnesium oxide, a new peak of the Mg—Si compound was recognized by the addition. It is estimated that Mg-Si compounds contribute to the improvement of temperature characteristics.
[0051]
Examples 2-6 and Comparative Examples 1 and 2
A magnetic core sample of the ferrite composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the content of magnesium oxide was changed to 0.005 to 7% by mass. The obtained toroidal magnetic core sample was measured for initial permeability μi, sintered density d, temperature characteristics (relative temperature coefficient αμir), anti-stress characteristics, and anti-stress coercive field characteristics. The results are shown in Table 1. In addition, Example 4 shown in Table 1 is the same as Example 1, and has shown the same characteristic.
[0052]
As shown in Table 1, the initial permeability is 8 or less, the sintered density is 4.8 g / cm 3 or more, the temperature characteristics are within 35 ppm / ° C, the anti-stress characteristics are within ± 5%, In order for the anti-stress coercive field characteristics to be in the range of + 2% to −5%, it is preferable that the magnesium oxide is 0.1 to 5% by mass, especially 0.5 to 2% by mass in terms of MgO. It could be confirmed.
[0053]
In addition, according to experiments by the present inventors, it was confirmed that the amount of Si—Mg composite oxide produced increased with an increase in the amount of magnesium oxide added. This compound is presumed to be caused by an improvement in temperature characteristics and a decrease in the anti-stress characteristics and anti-stress coercive field characteristics indicated by the inductance change rate ΔL / L. It was confirmed that it was necessary to appropriately control the amount of magnesium oxide added according to the properties required for the product.
[0054]
Examples 7-11 and Comparative Examples 3-5
A ferrite core magnetic core sample was obtained in the same manner as in Example 1 except that the content of bismuth oxide was changed to 0.005 to 12% by mass. The obtained toroidal magnetic core sample was measured for initial permeability μi, sintered density d, temperature characteristics (relative temperature coefficient αμir), anti-stress characteristics, and anti-stress coercive field characteristics. The results are shown in Table 1.
[0055]
As shown in Table 1, the initial permeability is 8 or less, the sintered density is 4.8 g / cm 3 or more, the temperature characteristics are within 35 ppm / ° C, the anti-stress characteristics are within ± 5%, In order for the anti-stress coercive field characteristics to be in the range of + 2% to −5%, the bismuth oxide is 0.1 to 10% by mass (preferably 0.2 to 10% by mass) in terms of Bi 2 O 3. It was confirmed that it was good. If the content of bismuth oxide exceeds 10% by mass, abnormal grain growth tends to occur and the cost increases.
[0056]
Examples 12-15 and Comparative Examples 6 and 7
A core sample of the ferrite composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the content of silicon oxide was changed to 0.005 to 13% by mass. The obtained toroidal magnetic core sample was measured for initial permeability μi, sintered density d, temperature characteristics (relative temperature coefficient αμir), anti-stress characteristics, and anti-stress coercive field characteristics. The results are shown in Table 2.
[0057]
As shown in Table 2, the initial permeability is 8 or less, the sintered density is 4.8 g / cm 3 or more, the temperature characteristics are within 35 ppm / ° C, the anti-stress characteristics are within ± 5%, In order for the anti-stress coercive field characteristics to fall within the range of + 2% to −5%, silicon oxide should be 0.01 to 10% by mass (preferably 0.1 to 8% by mass) in terms of SiO 2. It was confirmed that it was good.
[0058]
[Table 2]
[0059]
Examples 16-21 and Comparative Examples 8 and 9
A magnetic core sample of the ferrite composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the mol% of iron oxide was changed to 11 to 24 mol%. The obtained toroidal magnetic core sample was measured for initial permeability μi, sintered density d, temperature characteristics (relative temperature coefficient αμir), anti-stress characteristics, and anti-stress coercive field characteristics. The results are shown in Table 2.
[0060]
As shown in Table 2, the initial permeability is 8 or less, the sintered density is 4.8 g / cm 3 or more, the temperature characteristics are within 35 ppm / ° C, the anti-stress characteristics are within ± 5%, In order for the anti-stress coercive field characteristic to be in the range of + 2% to −5%, the iron oxide content is 12 to 22 mol%, preferably 14 to 19 mol% in terms of Fe 2 O 3. In particular, it was confirmed that the content is preferably 16 to 19 mol%. When the content of iron oxide exceeds 22 mol%, it is difficult to lower the initial permeability, and the antistress and antimagnetic field characteristics are deteriorated. Iron oxide may be contained in a trace amount as long as it is 22 mol% or less, but the lower limit is preferably within the above range. When the content of iron oxide is reduced, the magnetic component in the ferrite core is reduced, and the action as a magnetic body is reduced.
[0061]
Examples 22-28 and Comparative Examples 10 and 11
A magnetic core sample of the ferrite composition was obtained in the same manner as in Example 1 except that the mol% of zinc oxide was changed to 6 to 29 mol%. The obtained toroidal magnetic core sample was measured for initial permeability μi, sintered density d, temperature characteristics (relative temperature coefficient αμir), anti-stress characteristics, and anti-stress coercive field characteristics. The results are shown in Table 2.
[0062]
As shown in Table 2, the initial permeability is 8 or less, the sintered density is 4.8 g / cm 3 or more, the temperature characteristics are within 35 ppm / ° C, the anti-stress characteristics are within ± 5%, In order for the anti-stress coercive field characteristics to be in the range of + 2% to −5%, the content of zinc oxide is 8 to 27 mol%, preferably 14 to 22 mol%, especially in terms of ZnO. It was confirmed that the content was preferably 16 to 20 mol%.
[0063]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, lead-free, excellent temperature characteristics, and a highly reliable resin-molded inductor element (including a fixed coil) can be realized with low initial permeability, It is possible to provide a ferrite composition, a magnetic core, and an inductor element having a high sintering density, a small change in inductance even with a large external stress, and a small decrease in inductance after application of an external magnetic field.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially cutaway perspective view of an inductor element according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an SEM image of one section of a ferrite composition according to an example of the present invention.
FIG. 3 is a photograph showing a Mg element mapping result of the same cross section as FIG.
4 is a photograph showing an O element mapping result of the same cross section as FIG. 2. FIG.
FIG. 5 is a photograph showing a Pb element mapping result of the same cross section as FIG.
FIG. 6 is a photograph showing a Zn element mapping result of the same cross section as FIG.
7 is a photograph showing Bi element mapping results of the same cross section as FIG. 2. FIG.
FIG. 8 is a photograph showing the Si element mapping result of the same cross section as FIG.
FIG. 9 is a photograph showing the Fe element mapping result of the same cross section as FIG.
FIG. 10 is a photograph showing a Ni element mapping result of the same cross section as FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ...
Claims (4)
マグネシウム、亜鉛または珪素とは複合酸化物を実質的に形成していない酸化ビスマスが存在し、
前記複合酸化物を含めて、Fe2 O3 に換算して12〜22モル%の酸化鉄と、ZnOに換算して8〜27モル%の酸化亜鉛と、残部が酸化ニッケルであり、CuOを含まない基本組成を有するフェライト組成物であって、
前記複合酸化物を含めて、前記フェライト組成物には、
前記基本組成100質量%に対し、副成分として、酸化ビスマスがBi2 O3 換算で0.1〜10質量%と、酸化珪素がSiO2 換算で0.01〜10質量%と、酸化マグネシウムがMgO換算で0.1〜5質量%とが含まれており、
酸化鉛を含まないことを特徴とするフェライト組成物。 Containing a complex oxide of zinc and silicon,
There is bismuth oxide which does not substantially form a composite oxide with magnesium, zinc or silicon,
Wherein including a complex oxide, and 12 to 22 mol% of iron oxide in terms of Fe 2 O 3, 8 to 27 mole% of zinc oxide in terms of ZnO, Ri balance nickel oxide der, CuO A ferrite composition having a basic composition not containing
Including the complex oxide, the ferrite composition includes
With respect to 100% by mass of the basic composition, as subcomponents, bismuth oxide is 0.1 to 10% by mass in terms of Bi 2 O 3 , silicon oxide is 0.01 to 10% by mass in terms of SiO 2 , and magnesium oxide is 0.1 to 5% by mass in terms of MgO is included,
A ferrite composition containing no lead oxide .
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