JP3888457B2 - In-wheel motor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のホイール内に配置されて駆動輪を回転駆動するインホイールモータに係り、特にブレーキ構造に関するものである。
【0002】
【関連する背景技術】
車両のホイール内に配置されて駆動輪を直接駆動するインホイールモータは、車体側の省スペース化、変速機や差動ギアの省略、更に独立懸架のときにはドライブシャフトの省略などの各種利点が得られることから、フォークリフト、ゴルフカートなどの比較的小型の車両を中心として広く実施されている。
【0003】
この種のインホイールモータを備えた車両でも、一般的な車両と同様にブレーキ装置が備えられる場合があり、この場合のブレーキ装置はインホイールモータに対して一体的に組付けられる(例えば、特許文献1参照)。即ち、当該インホイールモータでは、ロータ軸の先端にホイールハブを連結して駆動輪を固定するとともに、このホイールハブの箇所に油圧式のドラム式ブレーキを設けている。
【0004】
しかしながら、上記したブレーキ構造では、ドラムブレーキの相当分だけインホイールモータの車幅方向(左右方向)の寸法が増加してしまうため、サスペンションアーム長が制限されてサスペンション機構が制約される上に、車室内空間が減少してしまうという問題があった。
そこで、モータ内のデッドスペースを利用して、ドラムブレーキを配置したインホイールモータが提案されている(例えば、特許文献2参照)。即ち、当該インホイールモータでは、ロータの内周側に形成されたデッドスペースにドラムブレーキを設けるとともに、ロータの内周面にブレーキシューを摺接させて制動力を得るように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2711726号明細書(図1)
【特許文献2】
特開平5−278476号公報(段落番号0012,0013、図1(a),(b))
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のインホイールモータでは、ステータの冷却、或いはロータの回転を減速する減速機構の潤滑などを目的として、ハウジング内にオイルを貯留する場合がある。しかしながら、上記特許文献2に記載されたインホイールモータでは、オイルの貯留を想定していないため、ロータや減速機構のギアの回転により飛散したオイルがドラムブレーキに付着することが避けられず、摩擦係数の低下により本来の制動力が得られないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ブレーキ装置の設置による車幅方向の寸法増加を抑制した上で、ブレーキ装置へのオイルの影響を排除して常に確実な制動力を得ることができるインホイールモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、オイルが貯留されたハウジング内に環状のステータを配設し、ステータの内周側に環状のロータコアを配設するとともに、ロータコアをロータハブを介してロータ軸により回転可能に支持し、ロータ軸を車両の駆動輪と連結してなるインホイールモータにおいて、ロータハブの一側面に開口形成されたブレーキ収容部と、ブレーキ収容部内に収容されて、ロータ軸に対して制動力を付与可能なブレーキ装置と、ブレーキ収容部を閉鎖するようにロータハブに着脱可能に固定されたロータカバーと、ロータハブとロータカバーとの間の油密を保持するシール部材とを備えたものである。
【0009】
従って、ブレーキ収容部はロータハブの一側面に開口形成されて、ロータの内周側のデッドスペースに位置し、このロータ収容部内にブレーキ装置が収容されるため、インホイールモータの車幅方向の寸法増加が抑制される。
また、ブレーキ収容部はロータカバーにより閉鎖されて、シール部材により油密を保持されるため、ハウジング内のオイルのブレーキ収容部内への侵入が防止され、オイルの付着によりブレーキ装置の制動力が低下する事態が未然に防止される。
【0010】
請求項2の発明は、オイルが貯留されたハウジング内に環状のステータを配設し、ステータの内周側に環状のロータコアを配設するとともに、ロータコアをロータハブを介してロータ軸により回転可能に支持し、ロータ軸を車両の駆動輪と連結してなるインホイールモータにおいて、ロータハブの一側面に開口形成された凹部と、ロータハブの凹部の形状に倣って、ハウジングに凹設されたブレーキ収容部と、ブレーキ収容部内に収容されて、ロータ軸に対して制動力を付与可能なブレーキ装置とを備えたものである。
【0011】
従って、ブレーキ収容部はロータハブの凹部形状に倣ってハウジングを凹設して形成されることから、結果としてロータの内周側のデッドスペースに位置することになり、このブレーキ収容部内にブレーキ装置が収容されるため、インホイールモータの車幅方向の寸法増加が抑制される。
また、ブレーキ収容部がハウジング外に形成されるため、当然ながら、ハウジング内のオイルがブレーキ収容部内のブレーキ装置に付着する可能性はなく、オイルの付着によりブレーキ装置の制動力が低下する事態が未然に防止される。
【0012】
加えて、ブレーキ収容部は大気に開放された状態にあるため、制動時にブレーキ装置が発生した熱は、ハウジング内のオイルに放散されることなく、直接大気中に放散される。その結果、ブレーキ装置の熱によるオイルの劣化促進や油温上昇に伴うステータの冷却不足を回避可能となる。
請求項3の発明は、請求項2において、凹部がロータハブの車体側の側面に開口形成されるとともに、凹部の形状に倣ってハウジングの車体側に凹設されたブレーキ収容部内にブレーキ装置を収容したものである。
【0013】
従って、ハウジングの車体側にブレーキ収容部が凹設されてブレーキ装置が収容されるため、トルク増大を目的としてロータ軸の出力側、つまりタイヤ側に減速機構を自由に設置可能となり、インホイールモータの設計上の自由度が拡大される。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明をドラムブレーキを備えたインホイールモータに具体化した第1実施形態を説明する。
本実施形態のインホイールモータは、電気自動車の左右の後輪にそれぞれ設けられており、運転者のアクセル操作に応じてコントローラにより駆動制御されて、各後輪を個別に回転駆動する。
【0015】
図1は第1実施形態の左後輪に設けられたインホイールモータを後方から見た断面図であり、図において右方が車体側に、左方がタイヤ側に相当する。インホイールモータ1のハウジングは車体側ハウジング2aとタイヤ側ハウジング2bとから構成され、両ハウジング2a,2bは左右より結合されて図示しないボルトにより固定されている。図示はしないが、車体側ハウジング2aの右側面には車体側からのストラットの下端およびロアアームの外端が連結され、これらのストラットおよびロアアームを介して車体に対してインホイールモータ1全体が支持されている。
【0016】
車体側ハウジング2aには左方に向けて軸受突部3が突設される一方、タイヤ側ハウジングには軸受突部3と同軸上に軸受孔4が貫設されている。ハウジング2a,2b内において、軸受突部3にはベアリング5を介してロータハブ6が支持され、ロータハブ6の外周には永久磁石からなる多数のロータコア7が固定されている。ロータハブ6は左方に開口する有底円筒状をなして内部をブレーキ収容部8とし、ロータハブ6の開口部には、ブレーキ収容部8を閉鎖するように円板状のロータカバー9が図示しないボルトにより着脱可能に固定されている。
【0017】
ハウジング2a,2bの内周には、ロータコア7の外周側に位置するように環状のステータ10が固定されている。詳細な説明は省略するが、ステータ10は、多数枚の電磁鋼板を積層して環状のステータコアを形成し、このステータコア上にステータコイルを巻回した多数のボビンを列設して構成されている。図示はしないが、各ステータコイルはU,V,Wの各相毎に電気的に集約された上で車体側のコントローラに接続されている。
【0018】
ロータカバー9の中心には圧入孔9aが貫設され、この圧入孔9a内にはロータ軸11の基端が圧入固定されている。ロータ軸11の中間部はタイヤ側ハウジング2bの軸受孔4内に挿入されてベアリング12を介して支持される一方、ベアリング12に併設されたオイルシール13によりハウジング2a,2b内の油密が保持されている。
【0019】
これらのロータハブ6、ロータコア7、ロータカバー9、ロータ軸11によりロータ14が構成され、ロータ14全体がロータ軸11を中心として上記ベアリング5,12によりハウジング2a,2b内で回転可能に支持されている。ロータ軸11の先端はハウジング2a,2b内より左方に突出してナット15によりホイールハブ16が固定され、ホイールハブ16には駆動輪のホイール17が図示しないナットにより固定されている。
【0020】
一方、ハウジング2a,2b内には1/3程度の高さまでオイルが貯留され、ロータ14の回転によりオイルが飛散してステータ10の冷却作用を奏する。上記ロータハブ6の開口部には全周に亘ってOリング18(シール部材)が埋設され、このOリング18上に上記ロータカバー9の周囲が当接して、ロータハブ6とロータカバー9との間の油密が保持されている。また、上記軸受突部3のベアリング5にはオイルシール19が併設され、ベアリング箇所の油密が保持されている。結果としてブレーキ収容部8内が外部、つまりハウジング2a,2b内に対して油密保持されることになり、ハウジング2a,2b内に貯留されたオイルのブレーキ収容部8内への侵入が防止されている。
【0021】
上記ロータハブ6のブレーキ収容部8内には油圧式のドラムブレーキ20(ブレーキ装置)が収容され、当該ドラムブレーキ20のバックプレート21は、ブレーキ収容部8内に突出した上記軸受突部3の先端に固定されている。図2はドラムブレーキ20の構成を示す図1のII−II線断面図であり、バックプレート21上(左側面)にはドラムブレーキ20の一対のブレーキシュー22が下端を軸着され、両ブレーキシュー22はロータハブ6の内周面と対応している。
【0022】
両ブレーキシュー22の上端の間にはホイールシリンダ23が配設され、ホイールシリンダ23は、バックプレート21に形成された第1油路24、軸受突部3に形成された第2油路25、および図示しないブレーキホースを介して車体側のマスタシリンダと接続されている。したがって、運転者によりブレーキ操作が行われると、マスタシリンダからの作動油がブレーキホース、第2油路25、第1油路24を経てホイールシリンダ23に供給され、その油圧によりホイールシリンダ23は両ブレーキシュー22を拡開方向に付勢し、外周側で回転するロータハブ6の内周面に摺接させて制動力を発生する。
【0023】
なお、ドラムブレーキ20の調整や修理はロータカバー9を取外して実施され、まず、ロータ軸11からホイールハブ16を取外し、次いで、車体側ハウジング2aとタイヤ側ハウジング2bとを分離し、さらにロータカバー9を取外してブレーキ収容部8内を開放した上で、所望の作業を実施する。
本実施形態のインホイールモータ1は以上のように構成されており、コントローラによりロータ14の回転角度に対応してステータ10のステータコイルが順次通電されると、ステータコアに発生した磁界によりロータ14に回転力が付与され、ロータ14とともに駆動輪が回転駆動されて車両の走行が行われる。コントローラは運転者のアクセル操作量に基づいてステータコイルに通電する電力を調整し、これによりアクセル操作に応じた走行を実現する。また、車両の減速時には、駆動輪から逆の伝達経路を辿ってロータ14が回転駆動され、ステータコイルに発生した回生電力が図示しないバッテリに充電される。
【0024】
そして、本実施形態のインホイールモータ1では、ロータ14の内周側のデッドスペースを利用して形成されたブレーキ収容部8内にドラムブレーキ20を収容しているため、インホイールモータ1の車幅方向の寸法増加を抑制でき、ひいては、インホイールモータ1によりサスペンション機構が制約されたり車室内空間が減少したりする事態を防止して、車体側の設計の自由度を拡大することができる。
【0025】
さらに、ドラムブレーキ20を収容したブレーキ収容部8をロータカバー9により閉鎖した上で、Oリング18およびオイルシール19によりブレーキ収容部8の油密を保持するようにした。ロータ14の回転に伴って飛散したオイルはステータ10のみならずロータハブ6を含めたハウジング2a,2b内全体に付着するが、このように油密を保持したことでブレーキ収容部8内へのオイルの侵入が防止される。よって、オイルの付着によりブレーキシュー22とロータハブ6の内周面との摩擦係数が低下する事態を未然に防止して、常に確実な制動力を得ることができる。
【0026】
なお、上記第1実施形態のインホイールモータ1はドラムブレーキ20を備えたが、ブレーキ装置の種別はこれに限定されるものではなく、例えばディスクブレーキ(ブレーキ装置)に変更してもよい。以下、このように構成した別例を簡単に説明すると、図3は第1実施形態の別例のディスクブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図、図4はディスクブレーキの構成を示す図3のIV−IV線断面図であり、上記軸受突部3にはバックプレート21に代えてブラケット31が固定され、ブラケット31の先端にはディスクブレーキ32のキャリパ33が支持されている。また、ロータ軸11の基端側はブレーキ収容部8内に突出してディスクブレーキ32のブレーキロータ34が固定され、ブレーキロータ34の一側が上記キャリパ33の図示しないパッド間に位置している。
【0027】
キャリパ33への作動油の供給は上記第1実施形態と同様であり、ブラケット31に形成された第1油路35、軸受突部3に形成された第2油路36、および図示しないブレーキホースを介して車体側のマスタシリンダから作動油を供給され、その油圧によりキャリパ33がパッドによりブレーキロータ34を挟持して制動力を発生する。
【0028】
そして、重複する説明は省略するが、この別例においても、ロータ14の内周側にディスクブレーキ32を配置したことにより、インホイールモータ1の車幅方向の寸法増加を抑制できるとともに、油密保持したブレーキ収容部8内にディスクブレーキ32を収容することで、ディスクブレーキ32へのオイルの影響を排除して常に確実な制動力を得ることができる。
【0029】
[第2実施形態]
以下、本発明をドラムブレーキを備えた別のインホイールモータに具体化した第2実施形態を説明する。なお、本実施形態と第1実施形態との相違点は、ロータハブ41と車体側ハウジング2aの形状、およびドラムブレーキ43の配置にあるため、共通箇所は同一の部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
【0030】
図5は第2実施形態のドラムブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図である。ロータハブ41は右方に開口する有底円筒状をなし、これにより形成された凹部41aの形状に倣って、車体側ハウジング2aの右側面はロータ軸11を中心として凹設されている。本実施形態では、この凹設箇所をブレーキ収容部42とし、ブレーキ収容部42内にドラムブレーキ43(ブレーキ装置)を収容している。
【0031】
ロータ軸11は車体側ハウジング2aに形成された軸受孔44に挿入されてベアリング45を介して支持される一方、ベアリング45に併設されたオイルシール46によりハウジング2a,2b内の油密が保持されている。ロータ軸11の基端は軸受孔44からブレーキ収容部42内に突出してブレーキドラム47が固定され、このブレーキドラム47は左方に開口する有底円筒状をなしている。
【0032】
車体側ハウジング2aのブレーキ収容部42内には、ブレーキドラム47内に位置するようにホイールシリンダ48が設けられ、このホイールシリンダ48は車体側ハウジング2aに形成された油路49、および図示しないブレーキホースを介して車体側のマスタシリンダから作動油を供給され、その油圧により図示しないブレーキシューを拡開方向に付勢して、外周側で回転するブレーキドラム47の内周面に摺接させて制動力を発生する。なお、ドラムブレーキ43のブレーキシューなどの構成は、図2に基づいて説明した第1実施形態のものと同様である。
【0033】
そして、ロータハブ6の凹部形状に倣って車体側ハウジング2aを凹設して形成されたブレーキ収容部42内にドラムブレーキ43を収容しているため、結果としてドラムブレーキ43はロータ14の内周側のデッドスペースを利用して配置されることになる。よって、上記第1実施形態と同様に、インホイールモータ1の車幅方向の寸法増加を抑制して、サスペンション機構の制約や車室内空間の減少を防止し、もって、車体側の設計の自由度を拡大することができる。
【0034】
さらに、ハウジング2a,2b内にブレーキ収容部8を設けた第1実施形態とは異なり、本実施形態ではブレーキ収容部42がハウジング2a,2b外に形成されるため、当然ながら、ハウジング2a,2b内のオイルがブレーキ収容部42内のドラムブレーキ43に付着する可能性は皆無であり、オイルの付着によりブレーキシューとブレーキドラム47の内周面との摩擦係数が低下する事態を未然に防止して、常に確実な制動力を得ることができる。
【0035】
加えて、ブレーキ収容部42は大気に開放された状態にあるため、制動時にドラムブレーキ43が発生した熱は直接大気中に放散される。つまり、ハウジング2a,2b内にブレーキ収容部8を設けた第1実施形態では、ドラムブレーキ20の熱がハウジング2a,2b内のオイルに放散されるため、熱的負担の増加に伴ってオイルの劣化が促進されたり、油温上昇に伴ってステータ10の冷却が不足気味になる可能性がある。これに対して本実施形態では、オイルに頼ることなく大気によりドラムブレーキ43の放熱が行われるため、これらの不具合が発生する虞は一切なく、ひいてはインホイールモータ1の信頼性を向上できるという利点もある。
【0036】
ところで、本実施形態では、ハウジング2a,2bの車体側にブレーキ収容部42を設けてドラムブレーキ43を収容したが、逆にブレーキ収容部43をハウジング2a,2bのタイヤ側に設けることもできる。但し、トルク増大を目的としてインホイールモータ1に減速機構を付加する場合、減速機構は必然的にロータ軸11の出力側、つまりハウジング2a,2bのタイヤ側に配置されるため、ブレーキ収容部42の位置は車体側に制限されることになる。加えて、ブレーキ収容部42をハウジング2a,2bのタイヤ側に設けると、車体側のマスタシリンダからドラムブレーキ43までのブレーキ油路が長くなって構成が複雑してしまう。よって、本実施形態のようにブレーキ収容部43をハウジング2a,2bの車体側に設けるレイアウトにした場合には、減速機構やブレーキ油路などに関するインホイールモータ1の設計上の自由度を拡大できるという利点も得られる。
【0037】
なお、上記第2実施形態のインホイールモータ1はドラムブレーキ43を備えたが、第1実施形態でも述べたように、例えばディスクブレーキ(ブレーキ装置)に変更してもよい。図6は第2実施形態の別例のディスクブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図であり、ブレーキ収容部42内にはブラケット部51が立設され、ブラケット部51の先端にはディスクブレーキ52のキャリパ53が支持されている。キャリパ53にはブレーキホース54を介して車体側のマスタシリンダから作動油が供給され、その油圧によりキャリパ53がパッドによりブレーキロータ55を挟持して制動力を発生する。
【0038】
そして、重複する説明は省略するが、この別例においても、ロータ14の内周側にディスクブレーキ52を配置したことにより、インホイールモータ1の車幅方向の寸法増加を抑制できるとともに、ハウジング2a,2b外に形成したブレーキ収容部42内にディスクブレーキ52を収容することで、ディスクブレーキ52へのオイルの影響を排除して常に確実な制動力が得られ、さらに、制動時にディスクブレーキ52が発生した熱を大気中に放散するため、ディスクブレーキ52の熱によるオイルの劣化促進や油温上昇に伴うステータ10の冷却不足を回避して、インホイールモータ1の信頼性を向上することができる。
【0039】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記各実施形態では、電気自動車の後輪に設けられたインホイールモータ1として具体化したが、これに限定されることはなく、例えば後輪に代えて前輪、あるいは全ての車輪にインホイールモータ1を設けてもよいし、走行駆動源としてモータとともにエンジンを備えたハイブリッド車両用のインホイールモータ1に具体化してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明のインホイールモータによれば、ロータハブの一側面にブレーキ収容部を開口形成して、内部にブレーキ装置を収容したため、ロータの内周側のデッドスペースを利用してブレーキ装置が収容されることになり、ブレーキ装置の設置による車幅方向の寸法増加を抑制でき、かつ、ブレーキ収容部をロータカバーにより閉鎖してシール部材により油密を保持したため、ハウジング内のオイルの付着によりブレーキ装置の制動力が低下する事態を防止して、常に確実な制動力を得ることができる。
【0041】
請求項2の発明のインホイールモータによれば、ロータハブの凹部形状に倣ってハウジングを凹設してブレーキ収容部を形成し、内部にブレーキ装置を収容したため、ロータの内周側のデッドスペースを利用してブレーキ装置が収容されることになり、ブレーキ装置の設置による車幅方向の寸法増加を抑制でき、かつ、ブレーキ収容部がハウジング外に形成されるため、ハウジング内のオイルの付着によりブレーキ装置の制動力が低下する事態を防止して、常に確実な制動力が得られ、しかも、制動時にブレーキ装置が発生した熱を大気中に放散するため、ブレーキ装置の熱によるオイルの劣化促進や油温上昇に伴うステータの冷却不足を回避して、その信頼性を向上することができる。
【0042】
請求項3の発明のインホイールモータによれば、請求項3に加えて、ハウジングの車体側の側面にブレーキ収容部を凹設してブレーキ装置を収容したため、ハウジングのタイヤ側に減速機構を自由に設置可能となり、インホイールモータの設計上の自由度を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のドラムブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図である。
【図2】ドラムブレーキの構成を示す図1のII−II線断面図である。
【図3】第1実施形態の別例のディスクブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図である。
【図4】ディスクブレーキの構成を示す図3のIV−IV線断面図である。
【図5】第2実施形態のドラムブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図である。
【図6】第2実施形態の別例のディスクブレーキを備えたインホイールモータを示す断面図である。
【符号の説明】
2a 車体側ハウジング
2b タイヤ側ハウジング
6,41 ロータハブ
7 ロータコア
8,42 ブレーキ収容部
9 ロータカバー
10 ステータ
11 ロータ軸
18 Oリング(シール部材)
20,43 ドラムブレーキ(ブレーキ装置)
32,52 ディスクブレーキ(ブレーキ装置)
41a 凹部
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an in-wheel motor that is arranged in a wheel of a vehicle and rotationally drives a drive wheel, and more particularly to a brake structure.
[0002]
[Related background]
An in-wheel motor that is arranged in the wheel of a vehicle and directly drives the drive wheels has various advantages such as space saving on the vehicle body side, omission of transmission and differential gear, and omission of the drive shaft in the case of independent suspension. Therefore, it is widely implemented mainly for relatively small vehicles such as forklifts and golf carts.
[0003]
Even in a vehicle equipped with this type of in-wheel motor, a brake device may be provided in the same manner as a general vehicle. In this case, the brake device is integrally assembled with the in-wheel motor (for example, patents). Reference 1). That is, in the in-wheel motor, a wheel hub is connected to the tip of the rotor shaft to fix the driving wheel, and a hydraulic drum brake is provided at the wheel hub.
[0004]
However, in the brake structure described above, since the dimension of the in-wheel motor in the vehicle width direction (left-right direction) increases by an amount corresponding to the drum brake, the suspension arm length is limited and the suspension mechanism is restricted. There was a problem that the interior space of the vehicle would decrease.
Thus, an in-wheel motor in which a drum brake is arranged using a dead space in the motor has been proposed (see, for example, Patent Document 2). That is, in the in-wheel motor, a drum brake is provided in a dead space formed on the inner peripheral side of the rotor, and a brake shoe is slidably brought into contact with the inner peripheral surface of the rotor to obtain a braking force.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2711726 (FIG. 1)
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-278476 (paragraph numbers 0012 and 0013, FIGS. 1A and 1B)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in this type of in-wheel motor, there is a case where oil is stored in the housing for the purpose of cooling the stator or lubricating a reduction mechanism that decelerates the rotation of the rotor. However, since the in-wheel motor described in Patent Document 2 does not assume that oil is stored, it is inevitable that oil scattered due to rotation of the rotor or the gear of the speed reduction mechanism adheres to the drum brake, and friction is caused. There was a problem that the original braking force could not be obtained due to a decrease in the coefficient.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an in-wheel motor that can always obtain a reliable braking force by suppressing an increase in dimension in the vehicle width direction due to the installation of a brake device and eliminating the influence of oil on the brake device. It is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the first aspect of the present invention, an annular stator is disposed in a housing in which oil is stored, an annular rotor core is disposed on the inner peripheral side of the stator, and the rotor core is disposed via a rotor hub. In an in-wheel motor that is rotatably supported by a rotor shaft and is connected to a drive wheel of a vehicle, a brake housing portion that is formed in one side of a rotor hub, a brake housing portion that is housed in the brake housing portion, and a rotor A brake device capable of applying a braking force to the shaft, a rotor cover detachably fixed to the rotor hub so as to close the brake housing portion, and a seal member for maintaining oil tightness between the rotor hub and the rotor cover; It is equipped with.
[0009]
Accordingly, the brake accommodating portion is formed in one side surface of the rotor hub and is located in the dead space on the inner peripheral side of the rotor, and the brake device is accommodated in the rotor accommodating portion. Increase is suppressed.
Also, since the brake housing part is closed by the rotor cover and is kept oil tight by the seal member, the oil in the housing is prevented from entering the brake housing part, and the braking force of the brake device is reduced due to the adhesion of oil. The situation to do is prevented beforehand.
[0010]
According to the invention of claim 2, an annular stator is disposed in a housing in which oil is stored, an annular rotor core is disposed on the inner peripheral side of the stator, and the rotor core can be rotated by a rotor shaft via a rotor hub. In an in-wheel motor that is supported and has a rotor shaft coupled to a drive wheel of a vehicle, a recess formed in one side of the rotor hub, and a brake housing that is recessed in the housing following the shape of the recess in the rotor hub And a brake device that is housed in the brake housing portion and can apply a braking force to the rotor shaft.
[0011]
Accordingly, since the brake accommodating portion is formed by recessing the housing in accordance with the concave shape of the rotor hub, as a result, the brake accommodating portion is located in the dead space on the inner peripheral side of the rotor, and the brake device is located in the brake accommodating portion. Since it is accommodated, an increase in the dimension of the in-wheel motor in the vehicle width direction is suppressed.
Further, since the brake housing portion is formed outside the housing, naturally, there is no possibility that the oil in the housing adheres to the brake device in the brake housing portion, and the braking force of the brake device is reduced due to the oil adhesion. Prevented in advance.
[0012]
In addition, since the brake accommodating portion is open to the atmosphere, the heat generated by the brake device during braking is directly dissipated into the atmosphere without being dissipated into the oil in the housing. As a result, it is possible to avoid the deterioration of the oil due to the heat of the brake device and insufficient cooling of the stator due to the oil temperature rise.
According to a third aspect of the present invention, in the second aspect, the recess is formed in the side surface of the rotor hub on the vehicle body side, and the brake device is housed in a brake housing portion that is recessed on the vehicle body side of the housing following the shape of the recess It is a thing.
[0013]
Accordingly, since the brake housing portion is recessed on the vehicle body side of the housing and the brake device is housed, a reduction mechanism can be freely installed on the output side of the rotor shaft, that is, on the tire side, for the purpose of increasing torque. The degree of freedom in design is expanded.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
Hereinafter, a first embodiment in which the present invention is embodied in an in-wheel motor provided with a drum brake will be described.
The in-wheel motor of this embodiment is provided in each of the left and right rear wheels of the electric vehicle, and is driven and controlled by a controller according to the driver's accelerator operation to individually rotate and drive each rear wheel.
[0015]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an in-wheel motor provided on the left rear wheel of the first embodiment as viewed from the rear, in which the right side corresponds to the vehicle body side and the left side corresponds to the tire side. The housing of the in-wheel motor 1 includes a vehicle body side housing 2a and a tire side housing 2b. Both the housings 2a and 2b are coupled from the left and right sides and are fixed by bolts (not shown). Although not shown, the lower end of the strut from the vehicle body side and the outer end of the lower arm are connected to the right side surface of the vehicle body side housing 2a, and the entire in-wheel motor 1 is supported to the vehicle body via these strut and lower arm. ing.
[0016]
A bearing projection 3 projects leftward from the vehicle body side housing 2a, while a bearing hole 4 is formed coaxially with the bearing projection 3 in the tire side housing. In the housings 2 a and 2 b, a rotor hub 6 is supported on the bearing protrusion 3 via a bearing 5, and a large number of rotor cores 7 made of permanent magnets are fixed to the outer periphery of the rotor hub 6. The rotor hub 6 has a bottomed cylindrical shape that opens to the left and has a brake accommodating portion 8 inside. A disc-shaped rotor cover 9 is not shown in the opening of the rotor hub 6 so as to close the brake accommodating portion 8. It is detachably fixed by bolts.
[0017]
An annular stator 10 is fixed to the inner circumferences of the housings 2a and 2b so as to be located on the outer circumference side of the rotor core 7. Although a detailed description is omitted, the stator 10 is formed by laminating a large number of electromagnetic steel sheets to form an annular stator core, and a large number of bobbins each having a stator coil wound around the stator core. . Although not shown, each stator coil is electrically aggregated for each phase of U, V, and W, and then connected to a controller on the vehicle body side.
[0018]
A press-fitting hole 9a is provided in the center of the rotor cover 9, and the base end of the rotor shaft 11 is press-fitted and fixed in the press-fitting hole 9a. The intermediate portion of the rotor shaft 11 is inserted into the bearing hole 4 of the tire-side housing 2b and supported through the bearing 12, while the oil seal 13 provided along with the bearing 12 keeps the oil tightness in the housings 2a and 2b. Has been.
[0019]
The rotor hub 6, the rotor core 7, the rotor cover 9, and the rotor shaft 11 constitute a rotor 14, and the entire rotor 14 is rotatably supported in the housings 2 a and 2 b by the bearings 5 and 12 around the rotor shaft 11. Yes. The tip of the rotor shaft 11 protrudes leftward from the housings 2a and 2b, and a wheel hub 16 is fixed to the wheel hub 16 by a nut 15. A wheel 17 of a driving wheel is fixed to the wheel hub 16 by a nut (not shown).
[0020]
On the other hand, the oil is stored in the housings 2a and 2b to a height of about 1/3, and the oil is scattered by the rotation of the rotor 14 and the stator 10 is cooled. An O-ring 18 (seal member) is embedded in the opening of the rotor hub 6 over the entire periphery, and the periphery of the rotor cover 9 abuts on the O-ring 18 so that the rotor hub 6 and the rotor cover 9 are not in contact with each other. The oil tightness is maintained. In addition, an oil seal 19 is provided on the bearing 5 of the bearing protrusion 3 to maintain the oil tightness of the bearing portion. As a result, the inside of the brake housing portion 8 is kept oil tight with respect to the outside, that is, the housings 2a and 2b, and the oil stored in the housings 2a and 2b is prevented from entering the brake housing portion 8. ing.
[0021]
A hydraulic drum brake 20 (brake device) is accommodated in the brake accommodating portion 8 of the rotor hub 6, and the back plate 21 of the drum brake 20 is the tip of the bearing protruding portion 3 protruding into the brake accommodating portion 8. It is fixed to. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II of FIG. 1 showing the configuration of the drum brake 20. A pair of brake shoes 22 of the drum brake 20 are mounted on the back plate 21 (on the left side surface) at the lower ends. The shoe 22 corresponds to the inner peripheral surface of the rotor hub 6.
[0022]
A wheel cylinder 23 is disposed between the upper ends of both brake shoes 22, and the wheel cylinder 23 includes a first oil passage 24 formed in the back plate 21, a second oil passage 25 formed in the bearing protrusion 3, And it connects with the master cylinder of the vehicle body side via the brake hose which is not shown in figure. Therefore, when a brake operation is performed by the driver, hydraulic oil from the master cylinder is supplied to the wheel cylinder 23 through the brake hose, the second oil passage 25, and the first oil passage 24, and the wheel cylinder 23 is driven by the hydraulic pressure. The brake shoe 22 is urged in the expanding direction and is brought into sliding contact with the inner peripheral surface of the rotor hub 6 that rotates on the outer peripheral side to generate a braking force.
[0023]
The adjustment and repair of the drum brake 20 is performed with the rotor cover 9 removed. First, the wheel hub 16 is removed from the rotor shaft 11, and then the vehicle body side housing 2a and the tire side housing 2b are separated. After removing 9 and releasing the inside of the brake accommodating portion 8, a desired operation is performed.
The in-wheel motor 1 of the present embodiment is configured as described above, and when the stator coil of the stator 10 is sequentially energized according to the rotation angle of the rotor 14 by the controller, the magnetic field generated in the stator core causes the rotor 14 to A rotational force is applied, and the drive wheels are rotated together with the rotor 14 so that the vehicle travels. The controller adjusts the electric power supplied to the stator coil based on the accelerator operation amount of the driver, thereby realizing traveling according to the accelerator operation. Further, when the vehicle is decelerated, the rotor 14 is driven to rotate along a reverse transmission path from the drive wheel, and regenerative power generated in the stator coil is charged in a battery (not shown).
[0024]
And in the in-wheel motor 1 of this embodiment, since the drum brake 20 is accommodated in the brake accommodating part 8 formed using the dead space of the inner peripheral side of the rotor 14, the vehicle of the in-wheel motor 1 The increase in the dimension in the width direction can be suppressed, and as a result, the suspension mechanism is restricted by the in-wheel motor 1 or the vehicle interior space is reduced, and the degree of freedom in designing the vehicle body can be increased.
[0025]
Further, the brake accommodating portion 8 accommodating the drum brake 20 is closed by the rotor cover 9, and the oil tightness of the brake accommodating portion 8 is held by the O-ring 18 and the oil seal 19. The oil splashed with the rotation of the rotor 14 adheres not only to the stator 10 but also to the entire housings 2a and 2b including the rotor hub 6. By maintaining the oil tightness in this way, the oil into the brake accommodating portion 8 is retained. Intrusion is prevented. Therefore, it is possible to prevent a situation in which the friction coefficient between the brake shoe 22 and the inner peripheral surface of the rotor hub 6 decreases due to the adhesion of oil, and to always obtain a reliable braking force.
[0026]
In addition, although the in-wheel motor 1 of the said 1st Embodiment was provided with the drum brake 20, the classification of a brake device is not limited to this, For example, you may change to a disc brake (brake device). Hereinafter, another example constructed as described above will be briefly described. FIG. 3 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a disc brake according to another example of the first embodiment, and FIG. 4 shows a configuration of the disc brake. A bracket 31 is fixed to the bearing projection 3 in place of the back plate 21, and a caliper 33 of a disc brake 32 is supported at the tip of the bracket 31. Further, the base end side of the rotor shaft 11 protrudes into the brake accommodating portion 8 and the brake rotor 34 of the disc brake 32 is fixed, and one side of the brake rotor 34 is located between pads (not shown) of the caliper 33.
[0027]
The supply of hydraulic oil to the caliper 33 is the same as that in the first embodiment. The first oil passage 35 formed in the bracket 31, the second oil passage 36 formed in the bearing projection 3, and a brake hose (not shown) The hydraulic oil is supplied from the master cylinder on the vehicle body side through this, and the caliper 33 sandwiches the brake rotor 34 with the pad by the hydraulic pressure to generate a braking force.
[0028]
And although the duplicate description is omitted, also in this other example, by disposing the disc brake 32 on the inner peripheral side of the rotor 14, it is possible to suppress an increase in dimension in the vehicle width direction of the in-wheel motor 1 and to achieve oil tightness. By accommodating the disc brake 32 in the held brake accommodating portion 8, it is possible to eliminate the influence of oil on the disc brake 32 and always obtain a reliable braking force.
[0029]
[Second Embodiment]
A second embodiment in which the present invention is embodied in another in-wheel motor equipped with a drum brake will be described below. Since the difference between the present embodiment and the first embodiment is the shape of the rotor hub 41 and the vehicle body side housing 2a and the arrangement of the drum brake 43, common portions are denoted by the same member numbers and description thereof is omitted. The differences will be explained with emphasis.
[0030]
FIG. 5 is a sectional view showing an in-wheel motor provided with the drum brake of the second embodiment. The rotor hub 41 has a bottomed cylindrical shape that opens to the right, and the right side surface of the vehicle body side housing 2a is recessed with the rotor shaft 11 as the center, following the shape of the recess 41a formed thereby. In the present embodiment, this recessed portion is used as a brake accommodating portion 42, and a drum brake 43 (brake device) is accommodated in the brake accommodating portion 42.
[0031]
The rotor shaft 11 is inserted into a bearing hole 44 formed in the vehicle body side housing 2a and supported through a bearing 45, while the oil seal 46 provided along with the bearing 45 keeps the oil tightness in the housings 2a and 2b. ing. A base end of the rotor shaft 11 protrudes from the bearing hole 44 into the brake accommodating portion 42 and a brake drum 47 is fixed. The brake drum 47 has a bottomed cylindrical shape that opens to the left.
[0032]
A wheel cylinder 48 is provided in the brake housing portion 42 of the vehicle body side housing 2a so as to be positioned in the brake drum 47. The wheel cylinder 48 includes an oil passage 49 formed in the vehicle body side housing 2a, and a brake (not shown). The hydraulic oil is supplied from the master cylinder on the vehicle body side through the hose, and the brake shoe (not shown) is urged in the expanding direction by the hydraulic pressure, and is brought into sliding contact with the inner peripheral surface of the brake drum 47 that rotates on the outer peripheral side. Generate braking force. The configuration of the brake shoe of the drum brake 43 is the same as that of the first embodiment described with reference to FIG.
[0033]
Since the drum brake 43 is accommodated in the brake accommodating portion 42 formed by recessing the vehicle body side housing 2a following the concave shape of the rotor hub 6, as a result, the drum brake 43 is located on the inner peripheral side of the rotor 14. It will be arranged using the dead space. Therefore, as in the first embodiment, the increase in the size of the in-wheel motor 1 in the vehicle width direction is suppressed to prevent the suspension mechanism from being restricted and the vehicle interior space from being reduced. Can be enlarged.
[0034]
Further, unlike the first embodiment in which the brake housing portion 8 is provided in the housings 2a and 2b, in this embodiment, the brake housing portion 42 is formed outside the housings 2a and 2b. There is no possibility that the oil inside adheres to the drum brake 43 inside the brake accommodating portion 42, and it is possible to prevent the friction coefficient between the brake shoe and the inner peripheral surface of the brake drum 47 from being lowered due to the oil adhesion. Thus, a reliable braking force can always be obtained.
[0035]
In addition, since the brake housing portion 42 is open to the atmosphere, the heat generated by the drum brake 43 during braking is directly dissipated into the atmosphere. That is, in the first embodiment in which the brake accommodating portion 8 is provided in the housings 2a and 2b, the heat of the drum brake 20 is dissipated to the oil in the housings 2a and 2b. Deterioration may be promoted, or cooling of the stator 10 may become insufficient as the oil temperature rises. On the other hand, in this embodiment, since the heat is released from the drum brake 43 by the atmosphere without depending on oil, there is no possibility that these problems occur, and the reliability of the in-wheel motor 1 can be improved. There is also.
[0036]
By the way, in this embodiment, although the brake accommodating part 42 was provided in the vehicle body side of housing 2a, 2b and the drum brake 43 was accommodated, the brake accommodating part 43 can also be provided in the tire side of housing 2a, 2b conversely. However, when a speed reduction mechanism is added to the in-wheel motor 1 for the purpose of increasing torque, the speed reduction mechanism is inevitably disposed on the output side of the rotor shaft 11, that is, on the tire side of the housings 2a and 2b. The position of is limited to the vehicle body side. In addition, when the brake accommodating portion 42 is provided on the tire side of the housings 2a and 2b, the brake oil path from the master cylinder on the vehicle body side to the drum brake 43 becomes long and the configuration becomes complicated. Therefore, when the brake accommodating portion 43 is arranged on the vehicle body side of the housings 2a and 2b as in the present embodiment, the degree of freedom in designing the in-wheel motor 1 with respect to the speed reduction mechanism, the brake oil passage, and the like can be expanded. The advantage is also obtained.
[0037]
Although the in-wheel motor 1 of the second embodiment includes the drum brake 43, it may be changed to, for example, a disc brake (brake device) as described in the first embodiment. FIG. 6 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a disc brake according to another example of the second embodiment. A bracket portion 51 is erected in the brake accommodating portion 42, and a disc brake is disposed at the tip of the bracket portion 51. 52 calipers 53 are supported. Hydraulic fluid is supplied to the caliper 53 from the master cylinder on the vehicle body side via the brake hose 54, and the caliper 53 sandwiches the brake rotor 55 with the pad by the hydraulic pressure to generate a braking force.
[0038]
And although the overlapping description is omitted, in this other example as well, by disposing the disc brake 52 on the inner peripheral side of the rotor 14, an increase in dimension in the vehicle width direction of the in-wheel motor 1 can be suppressed, and the housing 2a , 2b, the disc brake 52 is accommodated in the brake accommodating portion 42 formed outside, so that the influence of the oil on the disc brake 52 is eliminated and a reliable braking force is always obtained. Since the generated heat is dissipated into the atmosphere, the deterioration of the oil due to the heat of the disc brake 52 and the insufficient cooling of the stator 10 due to the rise in the oil temperature can be avoided, and the reliability of the in-wheel motor 1 can be improved. .
[0039]
This is the end of the description of the embodiment, but the aspect of the present invention is not limited to this embodiment. For example, in each of the above embodiments, the in-wheel motor 1 provided on the rear wheel of the electric vehicle is embodied, but the present invention is not limited to this. For example, the in-wheel motor 1 is installed on the front wheel or all the wheels instead of the rear wheel. The wheel motor 1 may be provided, or may be embodied in an in-wheel motor 1 for a hybrid vehicle that includes an engine together with a motor as a travel drive source.
[0040]
【The invention's effect】
As described above, according to the in-wheel motor of the first aspect of the present invention, since the brake accommodating portion is formed in one side of the rotor hub and the brake device is accommodated therein, the dead space on the inner peripheral side of the rotor is used. Since the brake device is housed, the increase in the vehicle width dimension due to the installation of the brake device can be suppressed, and the brake housing portion is closed by the rotor cover and the seal member keeps the oil tight. Therefore, it is possible to prevent a situation where the braking force of the brake device is reduced due to the adhesion of the oil, and to always obtain a reliable braking force.
[0041]
According to the in-wheel motor of the second aspect of the present invention, the housing is recessed to form the brake accommodating portion following the concave shape of the rotor hub, and the brake device is accommodated therein, so that the dead space on the inner peripheral side of the rotor is reduced. Since the brake device is housed by using the brake device, an increase in dimension in the vehicle width direction due to the installation of the brake device can be suppressed, and the brake housing portion is formed outside the housing. Preventing the situation where the braking force of the device is reduced, a reliable braking force is always obtained, and the heat generated by the braking device during braking is dissipated into the atmosphere. The lack of cooling of the stator due to the oil temperature rise can be avoided, and the reliability can be improved.
[0042]
According to the in-wheel motor of the third aspect of the present invention, in addition to the third aspect, since the brake accommodating portion is recessedly provided on the side surface of the housing on the vehicle body side, the brake device is accommodated. The degree of freedom in designing the in-wheel motor can be expanded.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a drum brake of a first embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line II-II in FIG. 1 showing the configuration of the drum brake.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a disc brake of another example of the first embodiment.
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG. 3 showing the configuration of the disc brake.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a drum brake according to a second embodiment.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing an in-wheel motor provided with a disc brake of another example of the second embodiment.
[Explanation of symbols]
2a Car body side housing 2b Tire side housing 6, 41 Rotor hub 7 Rotor core 8, 42 Brake housing part 9 Rotor cover 10 Stator 11 Rotor shaft 18 O-ring (seal member)
20, 43 Drum brake (brake device)
32,52 Disc brake (brake device)
41a recess

Claims (3)

オイルが貯留されたハウジング内に環状のステータを配設し、該ステータの内周側に環状のロータコアを配設するとともに、該ロータコアをロータハブを介してロータ軸により回転可能に支持し、該ロータ軸を車両の駆動輪と連結してなるインホイールモータにおいて、
上記ロータハブの一側面に開口形成されたブレーキ収容部と、
上記ブレーキ収容部内に収容されて、上記ロータ軸に対して制動力を付与可能なブレーキ装置と、
上記ブレーキ収容部を閉鎖するように上記ロータハブに着脱可能に固定されたロータカバーと、
上記ロータハブと上記ロータカバーとの間の油密を保持するシール部材とを備えたことを特徴とするインホイールモータ。
An annular stator is disposed in a housing in which oil is stored, an annular rotor core is disposed on the inner peripheral side of the stator, and the rotor core is rotatably supported by a rotor shaft via a rotor hub. In an in-wheel motor having a shaft connected to a drive wheel of a vehicle,
A brake accommodating portion formed in one side of the rotor hub;
A brake device housed in the brake housing portion and capable of applying a braking force to the rotor shaft;
A rotor cover detachably fixed to the rotor hub so as to close the brake housing portion;
An in-wheel motor comprising a seal member for maintaining oil tightness between the rotor hub and the rotor cover.
オイルが貯留されたハウジング内に環状のステータを配設し、該ステータの内周側に環状のロータコアを配設するとともに、該ロータコアをロータハブを介してロータ軸により回転可能に支持し、該ロータ軸を車両の駆動輪と連結してなるインホイールモータにおいて、
上記ロータハブの一側面に開口形成された凹部と、
上記ロータハブの凹部の形状に倣って、上記ハウジングに凹設されたブレーキ収容部と、
上記ブレーキ収容部内に収容されて、上記ロータ軸に対して制動力を付与可能なブレーキ装置とを備えたことを特徴とするインホイールモータ。
An annular stator is disposed in a housing in which oil is stored, an annular rotor core is disposed on the inner peripheral side of the stator, and the rotor core is rotatably supported by a rotor shaft via a rotor hub. In an in-wheel motor having a shaft connected to a drive wheel of a vehicle,
A recess formed in one side of the rotor hub;
Following the shape of the concave portion of the rotor hub, a brake accommodating portion recessed in the housing;
An in-wheel motor comprising: a brake device housed in the brake housing portion and capable of applying a braking force to the rotor shaft.
上記凹部はロータハブの車体側の側面に開口形成されるとともに、該凹部の形状に倣って上記ハウジングの車体側に凹設されたブレーキ収容部内に上記ブレーキ装置を収容したことを特徴とする請求項2記載のインホイールモータ。The recessed portion is formed in an opening on a side surface of the rotor hub on the vehicle body side, and the brake device is housed in a brake housing portion that is recessed on the vehicle body side of the housing in accordance with the shape of the recessed portion. 2. The in-wheel motor according to 2.
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