JP3884513B2 - Manufacturing method of color filter - Google Patents
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Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はカラーフィルタの製造方法に係り、特に液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(LCD)においては、近年のカラー化の要請に対応するために、アクティブマトリックス方式および単純マトリックス方式のいずれの方式においてもカラーフィルタが用いられている。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、カラーフィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを備え、R,G,Bのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R,G,Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示が行われる。そして、色混合は2色以上の画素に対応する液晶シャッタを開いて混色し別の色に見せる加色混合の原理により網膜上で視覚的に行われる。
【0003】
上記のカラーフィルタの製造方法の1種として、従来から着色感材法が用いられている。この着色感材法では、透明な感光性樹脂に着色剤として染料、無機顔料、有機顔料等を分散した感光性組成物をスピンコート法等により透明基板上に塗布して感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を所定のフォトマスクを介して露光し、未露光部分の感光性樹脂層を溶解する現像液を使用して湿式現像して着色パターンを形成する操作をR,G,Bの3回行って各色の着色パターンが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の着色感材法では、透明基板への感光性樹脂組成物のスピンコート法等による塗布工程における材料ロスが避けられず、また、各色の着色パターン形成ごとに湿式現像工程と洗浄工程があるため廃液処理が必要となり、材料使用効率の向上や工程の簡略化が困難で製造コスト低減に支障を来していた。
【0005】
このような着色感材法における問題を解消するために、湿式現像工程を不要とする製造方法が開発されている(特開平2−151805号公報)。このカラーフィルタ製造方法は、放射線透過性の支持シートBに着色剤を含む感光性樹脂層を塗布乾燥させた後、放射線透過性の支持シートAを積層し、ついで感光性樹脂層を放射線硬化し、支持シートBを支持シートAから加熱して剥離し、支持シートAに未硬化のパターン部分の感光性樹脂層を保持させ、ついで感光性樹脂層の未硬化パターン部分を支持シートAとともにカラーフィルタ用の透明基板へ圧着または加熱圧着し、支持シートAの剥離後に未硬化のパターン部分を放射線硬化し、このような操作を各色相の着色剤を含む感光性樹脂層について同一の透明基板に対し順次繰り返すものである。
【0006】
しかし、上記のカラーフィルタの製造方法は、湿式現像工程を省きうるという極めて優れた長所がある一方で、支持シートA上の感光性樹脂層パターンをカラーフィルタ用の透明基板に対して正確に位置合わせをしながら転写することが現実的には難しく、色ずれや色抜けの無い良品を高い歩留まりで製造すことは極めて困難であるという問題点があった。すなわち、剥離現像前の露光時、剥離現像後の透明基板と支持シートAとの圧着時、および、その後の露光時等において、放射線透過性の樹脂フィルムからなる支持シートAが張力により伸びを生じ、これにより、剥離現像で支持シートに形成されたパターンが、パターン露光によって潜像として形成された際の配列に比較して、寸法に著しいずれを生じることになるからである。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、高精細なカラーフィルタの製造が可能であるとともに、材料の使用効率に優れ、湿式の現像工程および洗浄工程を含まず工程が簡便なカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は剥離フィルムと引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートとの間に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成する第1の工程と、所定のフォトマスクを介して前記剥離フィルム側から前記感光性樹脂層を露光し、その後、前記剥離フィルムを剥離することにより前記感光性樹脂層の露光部を転写基材シート上から除去し、前記転写基材シート上に前記感光性樹脂層の未露光部を残して感光性樹脂パターンを形成する第2の工程と、前記転写基材シート上に形成された前記感光性樹脂パターンに、カラーフィルタ用の透明基板を位置合わせして圧着し、前記透明基板側から前記感光性樹脂パターンを露光し、その後、前記転写基材シートを剥離することにより、前記透明基板上に前記感光性樹脂パターンを転写して着色パターンを形成する第3の工程と、を必要な色数分繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンを前記透明基板上に形成するような構成とした。
【0009】
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、前記転写基材シートを金属鋼帯、あるいは、金属鋼帯と樹脂フィルムの貼合体とするような構成とした。
【0010】
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、前記金属鋼帯をステンレス鋼帯とするような構成とした。
また、本発明のカラーフィルタの製造方法は、第1の工程で形成する感光性樹脂層の厚みを、必要な色数分繰り返すごとに前回の操作での感光性樹脂層の厚み以上とし、かつ、厚みの差を10%以下とするような構成とした。
【0011】
このような本発明では、転写基材シートの引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にあるので、所定のフォトマスクを介して剥離フィルム側から感光性樹脂層を露光し、剥離フィルムを剥離して感光性樹脂層の露光部を剥離フィルムとともに転写基材シートから除去し感光性樹脂層の未露光部を感光性樹脂パターンとして転写基材シート上に残し、次に、カラーフィルタ用の透明基板を感光性樹脂パターン上に位置合わせして圧着する一連の操作を通じて、張力による転写基材シートの伸びが極めて少ないものとなり、透明基板上へ高い精度で着色パターンを形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
本発明は、剥離現像および圧着による着色パターン転写の各操作における張力による転写基材シートの伸びが、カラーフィルタの着色パターン精度に影響を与えることに着目してなされたものである。すなわち、本発明は転写基材シートとして引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用し、第1の工程乃至第3の工程からなる着色パターンの形成操作を必要な色数分繰り返すことによって、透明基板上に所望の色数の着色パターンを極めて高い精度で備えたカラーフィルタを製造するものである。
【0014】
図1乃至図3は本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。ここでは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを備えたカラーフィルタを例にして説明する。
(1)赤色の着色パターン形成
第1の工程
まず、第1の工程として、図1(A)に示されるように、転写基材シート12と剥離フィルム13の間に赤色の着色剤を含有した感光性樹脂層14Rを設けて複合体11Rを形成する。感光性樹脂層14Rは、例えば、転写基材シート12上にダイレクトグラビアコーティング法、グラビアリバースコーティング法、リバースロールコーティング法、スライドダイコーティング法、スリットダイコーティング法等の公知の塗布手段により感光性樹脂組成物を塗布、乾燥し、この塗布膜上に剥離フィルム13を重ねて圧着することにより形成することができる。また、剥離フィルム13上に感光性樹脂組成物を塗布して乾燥し、この塗布膜上に転写基材シート12を重ねて圧着してもよい。尚、上記の複合体11R形成時の圧着は、加熱圧着でもよく、この場合、加熱温度は感光性樹脂層14Rの熱的物性に応じて適宜設定することができる。
【0015】
ここで、本発明において使用する転写基材シートについて説明する。本発明では、柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力による変形が少ない転写基材シート12として、引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある材料を使用する必要がある。引張弾性率が300kN/mm2 を超えると、基材としての柔軟性が低くなり、帯状の基材として取り扱うことが困難となり好ましくない。また、引張弾性率が5kN/mm2 未満であると、張力もしくは圧力による変形が大きくなり、後述する第3の工程における感光性樹脂パターン15Rと透明基板2との位置合わせを高い精度で行うことが困難となる。尚、本発明における引張弾性率とは、JIS K7127に規定される試験方法を用いて測定された数値とする。また、上記の試験方法はプラスチックフィルムおよびシートに対しての試験方法として規定されたものであるが、本発明においては試験対象を金属材料まで拡大して適用するものとする。
【0016】
このような転写基材シート12に用いる材料としては、SUS430、SUS301、SUS304、SUS420J2およびSUS631等のステンレス鋼帯、銅鋼帯、アルミニウム鋼帯、ベリリウム鋼帯等の金属鋼帯、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔等を挙げることができる。このなかで、熱膨張率がカラーフィルタ用のガラス基板の熱膨張率に近いという点で、好ましくはステンレス鋼帯、特に好ましくはSUS430のステンレス鋼帯を用いることができる。このような金属鋼帯あるいは金属箔からなる転写基材シート12の厚みは6〜2000μm程度が好ましい。
【0017】
さらに、転写基材シート12に用いる材料として、上述の金属鋼帯や金属箔に樹脂フィルムに貼り合わせた貼合体を使用することもできる。金属鋼帯を樹脂フィルムと比較した場合、単位厚み当たりの張力に対する抵抗力は金属鋼帯の方が勝るものが多い一方、単位厚み当たりの価格は樹脂フィルムの方が安価であるものが多い。さらに、樹脂フィルムは金属鋼帯に比べ表面平滑性に優れたものが多く、カラーフィルタ画素パターンである赤(R)、緑(G)、青(B)の着色パターンを転写形成するための転写基材シート12として好ましく用いることができる。従って、金属鋼帯に樹脂フィルムを適宜貼り合わせて転写基材シート12とすることにより、単位厚み当たりの張力に対する抵抗力と表面平滑性と材料価格の低さにバランスのとれた転写基材シート12を得ることが可能となる。この場合の樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンフィルム、エチレンー 酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン- ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメタクリル酸フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルブチラールフィルム、ナイロンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフィルム、ポリビニルフルオライドフィルム、テトラフルオロエチレン−エチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリビニリデンフルオライドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、これらの樹脂材料にフィラーを配合したフィルム、これらの樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸もしくは2軸延伸したもの、これらの樹脂材料を用いて流れ方向より幅方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらの樹脂材料を用いて幅方向より流れ方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらのフィルムのうちの同種または異種のフィルムを貼り合わせたもの、および、これらのフィルムに用いられる原料樹脂から選ばれる同種または異種の樹脂を共押し出しすることによって作成される複合フィルム等を挙げることができる。
【0018】
このような貼合体からなる転写基材シート12の厚みは6〜2000μm程度が好ましく、貼合体を構成する樹脂フィルムの厚みは2〜200μm程度が好ましい。
【0019】
上述のような転写基材シート12は、剥離フィルム13と感光性樹脂層14(上記の感光性樹脂層14Rおよび後述の感光性樹脂層14G、14Bを含む)の特性を考慮して選定することができる。すなわち、感光性樹脂層14に対する転写基材シート12の密着力が、剥離フィルム13と感光性樹脂層14との密着力よりも強くなるような転写基材シート12を使用する。尚、転写基材シート12には、感光性樹脂層14との密着力を高めるために、後述するようなプライマー層を形成してもよい。
【0020】
上記の第1の工程において感光性樹脂層14Rを形成するための感光性樹脂組成物は、染料、無機顔料、有機顔料等の赤色着色剤を含有した公知の種々の感光性樹脂組成物から適宜選択して使用することができる。上記の感光性樹脂組成物としては、後述するようにバインダー、重合開始剤、着色剤等を配合したものを使用できる。形成される感光性樹脂層14Rの厚みは0.5〜5.0μm程度、好ましくは1.0〜3.0μm程度の範囲で設定することができる。そして、赤色の着色パターン、緑色の着色パターン、青色の着色パターンの順序で透明基板上に着色パターンを形成する本実施形態では、感光性樹脂層14Rの厚みA1および後述の感光性樹脂層14Gの厚みA2、感光性樹脂層14Bの厚みA3を、A1≦A2≦A3の関係を満足するように設定する必要がある。これは、後述の緑色の着色パターン形成、青色の着色パターン形成において、既に透明基板上に形成されている他の色の着色パターンの谷間にはめ込むように着色パターンを転写形成する必要があるためである。尚、A1とA2、あるいはA2とA3が等しくない場合、カラーフィルタに要求される表面平滑性を考慮して、その差は小さいことが好ましく、例えば、(A2−A1)がA1の10%以下、(A3−A2)がA2の10%以下となるように設定することが好ましい。
【0021】
また、剥離フィルム13は、後述するように柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で著しい変形を生じず、さらに、感光性樹脂層14Rに所望の露光量での露光行うための光が透過する材料を使用する必要がある。この剥離フィルム13は、上述のように、感光性樹脂層14(14R,14G,14B)の特性を考慮して転写基材シート12との関係から適宜選定することができる。
【0022】
尚、上述の転写基材シート12および剥離フィルム13は、枚葉タイプでもよく、また、長尺体であってもよい。転写基材シート12および剥離フィルム13を長尺体とすることにより、複合体11Rをロール状に巻き回して保管し、随時必要量を送り出してカラーフィルタの製造に供することができる。
第2の工程
次に、赤色の着色パターン用のフォトマスク21Rを介して、複合体11Rの感光性樹脂層14Rを露光する(図1(B))。本発明では、この露光を剥離フィルム13側から行うことを必須とする。これにより、感光性樹脂層14Rの露光部は、剥離フィルム13側から硬化が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂層14Rと転写基材シート12とが接着された状態となる。
【0023】
このような剥離フィルム13側からの感光性樹脂層14Rの露光量は、感光性樹脂層14Rの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲で適宜設定することができ、例えば、感光性樹脂層14Rの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲とすることができる。この露光において、露光量が不足すると、転写基材シート12と感光性樹脂層14Rの未露光部との接着力に対して、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Rとの露光による接着力上昇が不十分となり、下記の剥離現像が良好に行えないことになる。また、露光量が上記の最小露光量に近すぎると、転写基材シート12と感光性樹脂層14Rの露光部との接着力が大きくなりすぎて、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Rの露光部との接着力に対して、その差が不十分となり、やはり、下記の剥離現像が良好に行えない。上記のような露光量で剥離フィルム13側から感光性樹脂層14Rを露光することにより、感光性樹脂層14Rの露光部では厚み方向で照射光到達量が剥離フィルム13側から徐々に減少し、感光性樹脂層14Rの転写基材シート12側は未露光(未硬化)状態となる。
【0024】
次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹脂層14Rの露光部を剥離フィルム13とともに転写基材シート12から除去し、感光性樹脂層14Rの未露光部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Rとして転写基材シート12上に残すような剥離現像を行う(図1(C))。感光性樹脂層14Rの露光が上述のような露光量のもとで行われているため、この剥離現像では感光性樹脂層14Rの露光部と未露光部の膜切れ性が良好であり、感光性樹脂パターン15Rはパターン形状が良好なものとなる。
【0025】
尚、感光性樹脂層14Rの未露光部の全部が感光性樹脂パターン15Rとして転写基材シート12上に残るか、その厚み方向の一部が感光性樹脂パターン15Rとして残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Rとの密着力と、感光性樹脂層14Rの凝集力との関係で決定されるものである。このため、感光性樹脂パターン15Rに必要とされる厚みに応じて、剥離フィルム13の材質、感光性樹脂層14Rの構成材料、感光性樹脂層14Rの層厚等を適宜設定する必要がある。
【0026】
ここで、上述の感光性樹脂層14の光硬化反応進行率は、ゲル分率で規定することができる。すなわち、一定面積の感光性樹脂層が形成されたサンプルAを準備し、このサンプルAにおける感光性樹脂層の重量aを測定する。次に、サンプルAをテトラヒドロフランで定法にしたがって加熱還流させて可溶成分を抽出除去し、不溶成分を分離した後乾燥させて得たサンプルBの重量bを測定する。次に、サンプルAに任意の露光量の紫外線を照射したサンプルCの重量cを測定し、サンプルAと同様にテトラヒドロフランで抽出した後の溶剤不溶成分Dの乾燥重量dを測定する。次に、下記の式(1)によってサンプルCに含まれる感光性樹脂組成物含有量eを算出する。
【0027】
e=d−c×b÷a 式(1)
さらに、下記の式(2)によってサンプルCの全重量に対する感光性樹脂組成物含有率、すなわち、ゲル分率f(%)を算出する。
【0028】
f=(d−c×b÷a)÷c×100 式(2)
サンプルCに対する紫外線の露光量を変えながら各々のゲル分率fを測定し、露光量を増大してもゲル分率fが変化しなくなったときのゲル分率fの値を最終感光性樹脂組成物含有率g、あるいは、最終ゲル分率gとし、gを与える最小露光量を光硬化反応完結露光量とする。また、露光量の異なる各サンプルのゲル分率fを算出し、下記の式(3)から各露光量に対する光硬化反応進行率hが算出される。
【0029】
h=f÷g×100 式(3)
第3の工程
上述の第2の工程において転写基材シート12上に形成された感光性樹脂パターン15Rに、カラーフィルタ用の透明基板2を位置合わせした後に圧着する(図1(D))。
【0030】
透明基板2と感光性樹脂パターン15Rとの位置合わせは、例えば、次のように行うことができる。すなわち、上述の第2の工程での露光において、4隅と周辺部に見当印形成用の遮光部を設けたフォトマスク21Rを使用し、感光性樹脂パターン15R形成と同時に転写基材シート12上に位置合わせ用の見当印を形成する。一方、カラーフィルタ用の透明基板2上にも、この位置合わせを行う際の温度条件下において転写基材シート12上の見当印と同一の寸法精度を有する見当印を予め設ける。そして、転写基材シート12にしわが入らないために必要な最小限の張力をかけながら、上記の見当印を用いて透明基板2と転写基材シート12の位置合わせを行うことができる。本発明では、引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用するので、上述の位置合わせ操作において加えられる張力による転写基材シート12の伸びが極めて少ないものとなる。このため、第2の工程のおけるフォトマスク21Rを使用した露光で形成されたパターン潜像である感光性樹脂パターン15Rを極めて高い精度で透明基板2に密着させることができる。
【0031】
尚、透明基板2上に設ける位置合わせ用の見当印は、例えば、透明基板2に予めブラックマトリックスを形成する場合には、このブラックマトリックスの形成と同時に形成することができる。
【0032】
また、感光性樹脂パターン15Rと透明基板2との密着性を高めるために、両者の位置合わせ後に加熱圧着を行ってもよい。
【0033】
次に、感光性樹脂パターン15Rを露光する(図1(D))。本発明では、この露光を透明基板2側から行うことを必須とする。これにより、感光性樹脂パターン15Rは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透明基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パターン15Rと転写基材シート12とが接着された状態である。したがって、転写基材シート12を剥離することによって、感光性樹脂パターン15Rは透明基板2上に転写され、赤色の着色パターン3Rが形成される(図1(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3Rを露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることにより、透明基板2上への赤色の着色パターンの形成が完了する。
【0034】
上記のような透明基板2側からの感光性樹脂パターン15Rの露光は、感光性樹脂パターン15Rの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂パターン15Rの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができる。この露光において、露光量が不足すると、透明基板2と感光性樹脂パターン15Rとの露光による接着力上昇が不十分となり、透明基板2への着色パターン形成が良好に行えない。また、露光量が上記の最小露光量に近すぎると、転写基材シート12と感光性樹脂パターン15Rとの接着力が大きくなりすぎて、透明基板2と感光性樹脂パターン15Rとの接着力に対して、その差が不十分となり、やはり、透明基板2への着色パターン形成が良好に行えない。透明基板2側から上記のような露光量で露光することにより、感光性樹脂パターン15Rは厚み方向で照射光到達量が透明基板2側から徐々に減少し、感光性樹脂パターン15Rの転写基材シート12側は未露光(未硬化)状態となる。ここで、感光性樹脂パターン15Rの光硬化反応進行率は、上述のゲル分率で規定することができる。
【0035】
尚、上記の転写基材シート12の剥離は、転写基材シート12を加熱しながら行ってもよい。
(2)緑色の着色パターン形成
第1の工程
上述の赤色の着色パターン形成と同様に、転写基材シート12と剥離フィルム13の間に緑色の着色剤を含有した感光性樹脂層14Gを設けて複合体11Gを形成する(図2(A))。
【0036】
尚、使用する転写基材シート12および剥離フィルム13は、上述の赤色の着色パターン形成と同様とすることができる。
第2の工程
次に、緑色の着色パターン用のフォトマスク21Gを介して、剥離フィルム13側から複合体11Gの感光性樹脂層14Gを露光する(図2(B))。これにより、感光性樹脂層14Gの露光部は、剥離フィルム13側から硬化が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂層14Gと転写基材シート12とが接着された状態となる。この露光も、感光性樹脂層14Gの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂層14Gの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができる。
【0037】
次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹脂層14Gの露光部を剥離フィルム13とともに転写基材シート12から除去し、感光性樹脂層14Gの未露光部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Gとして転写基材シート12上に残す(図2(C))。
【0038】
尚、感光性樹脂層14Gの未露光部の全部が感光性樹脂パターン15Gとして転写基材シート12上に残るか、その一部が感光性樹脂パターン15Gとして残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Gとの密着力と、感光性樹脂層14Gの凝集力との関係で決定されるものである。このため、感光性樹脂パターン15Gに必要とされる厚みに応じて、剥離フィルム13の材質、感光性樹脂層14Gの構成材料、感光性樹脂層14Gの層厚等を適宜設定する必要がある。
第3の工程
上述の第2の工程において転写基材シート12上に形成された感光性樹脂パターン15Gに、既に赤色の着色パターン3Rが形成されているカラーフィルタ用の透明基板2を位置合わせして圧着する(図2(D))。この透明基板2と感光性樹脂パターン15Gとの位置合わせは、上述の赤色の着色パターン形成と同様に行うことができる。尚、感光性樹脂パターン15Gと透明基板2との密着性を高めるために、両者を加熱圧着してもよい。
【0039】
次に、透明基板2側から感光性樹脂パターン15Gを露光する(図2(D))。これにより、感光性樹脂パターン15Gは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透明基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パターン15Gと転写基材シート12とが接着された状態である。したがって、転写基材シート12を剥離することによって、感光性樹脂パターン15Gは透明基板2上に転写され、緑色の着色パターン3Gが形成される(図2(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3Gを露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることにより、透明基板2上への緑色の着色パターンの形成が完了する。
【0040】
上記のような透明基板2側からの感光性樹脂パターン15Gの露光は、感光性樹脂パターン15Gの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂パターン15Gの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができる。
【0041】
上述の緑色の着色パターン形成においても、引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用するので、張力による転写基材シート12の伸びを極めて少ないものとすることができる。このため、第2の工程のおけるフォトマスク21Gを使用した露光で形成されたパターン潜像である感光性樹脂パターン15Gを極めて高い精度で透明基板2に密着させることができ、その結果、色ずれや色抜け等の転写不良を生じることなく緑色の着色パターン3Gを形成することができる。
(3)青色の着色パターン形成
第1の工程
上述の赤色の着色パターン形成と同様に、転写基材シート12と剥離フィルム13の間に青色の着色剤を含有した感光性樹脂層14Bを設けて複合体11Bを形成する(図3(A))。
【0042】
尚、使用する転写基材シート12および剥離フィルム13は、上述の赤色の着色パターン形成と同様とすることができる。
第2の工程
次に、青色の着色パターン用のフォトマスク21Bを介して、剥離フィルム13側から複合体11Bの感光性樹脂層14Bを露光する(図3(B))。これにより、感光性樹脂層14Bの露光部は、剥離フィルム13側から硬化が優先的に進行して剥離フィルム13に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂層14Bと転写基材シート12とが接着された状態となる。この露光も、感光性樹脂層14Bの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂層14Bの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができる。
【0043】
次に、剥離フィルム13を剥離することにより感光性樹脂層14Bの露光部を剥離フィルム13とともに転写基材シート12から除去し、感光性樹脂層14Bの未露光部の少なくとも一部を感光性樹脂パターン15Bとして転写基材シート12上に残す(図3(C))。
【0044】
尚、感光性樹脂層14Bの未露光部の全部が感光性樹脂パターン15Bとして転写基材シート12上に残るか、その一部が感光性樹脂パターン15Bとして残るかは、剥離フィルム13と感光性樹脂層14Bとの密着力と、感光性樹脂層14Bの凝集力との関係で決定されるものである。このため、感光性樹脂パターン15Bに必要とされる厚みに応じて、剥離フィルム13の材質、感光性樹脂層14Bの構成材料、感光性樹脂層14Bの層厚等を適宜設定する必要がある。
第3の工程
上述の第2の工程において転写基材シート12上に形成された感光性樹脂パターン15Bに、既に赤色の着色パターン3Rと緑色の着色パターン3Gが形成されているカラーフィルタ用の透明基板2を位置合わせして圧着する(図3(D))。この透明基板2と感光性樹脂パターン15Bとの位置合わせは、上述の赤色の着色パターン形成と同様に行うことができる。尚、感光性樹脂パターン15Bと透明基板2との密着性を高めるために、両者を加熱圧着してもよい。
【0045】
次に、透明基板2側から感光性樹脂パターン15Bを露光する(図3(D))。これにより、感光性樹脂パターン15Bは、透明基板2側で硬化が優先的に進行して透明基板2に対する接着力が大幅に増大し、一方、転写基材シート12側では当初の接着力のままで感光性樹脂パターン15Bと転写基材シート12とが接着された状態である。したがって、転写基材シート12を剥離することによって、感光性樹脂パターン15Bは透明基板2上に転写され、青色の着色パターン3Bが形成される(図3(E))。その後、透明基板2上の着色パターン3Bを露光あるいは加熱して硬化反応を完結させることにより、透明基板2上への青色の着色パターンの形成が完了する。
【0046】
上記のような透明基板2側からの感光性樹脂パターン15Bの露光は、感光性樹脂パターン15Bの光硬化反応が転写基材シート12側まで進行しない範囲の露光量で行うことができ、例えば、感光性樹脂パターン15Bの光硬化反応が完全に進行するのに必要な最小露光量の2〜60%の範囲の露光量で行うことができる。
【0047】
上述の青色の着色パターン形成においても、引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用するので、張力による転写基材シート12の伸びを極めて少ないものとすることができる。このため、第2の工程のおけるフォトマスク21Bを使用した露光で形成されたパターン潜像である感光性樹脂パターン15Bを極めて高い精度で透明基板2に密着させることができ、その結果、色ずれや色抜け等の転写不良を生じることなく青色の着色パターン3Bを形成することができる。
【0048】
上述の(1)から(3)のように、第1の工程から第3の工程を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色分繰り返すことにより、赤色の着色パターン3R、緑色の着色パターン3G、青色の着色パターン3Bを透明基板2上に備えたカラーフィルタ1を製造することができる。
【0049】
本発明では、上述のように、各着色パターンの形成において引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用するので、張力による転写基材シート12の伸びを極めて少ないものとすることができ、色ずれ、色抜け等を生じることなく着色パターンを高い精度で形成することができる。
【0050】
また、本発明では、第1の工程から第3の工程のいずれも、スピンコート等の塗布工程での材料ロスがなく、かつ、湿式現像工程や洗浄工程は不要であり、材料の使用効率が高く、工程が簡便なものとなる。
【0051】
尚、本発明の第2の工程および第3の工程における露光は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、レーザー等の公知の露光手段を使用して行うことができる。
【0052】
また、上述のカラーフィルタの製造方法では、各色の着色パターンを透明基板2上に形成するごとに露光あるいは加熱して硬化反応を完結させているが、赤(R)、緑(G)、青(B)のすべての着色パターンを形成した後に、露光あるいは加熱により硬化反応を完結させてもよい。
【0053】
また、上述のカラーフィルタの製造方法では、各色の着色パターン用のフォトマスク21R,21G,21Bを使用しているが、共通の着色パターン用のフォトマスクを使用してもよい。
【0054】
さらに、カラーフィルタ用の透明基板2には、予めブラックマトリックスを形成し、このブラックマトリックスの非形成部に各色の着色パターンを形成できることは勿論である。
【0055】
次に、本発明において使用する転写基材シート以外の材料について詳細に説明する。
プライマー層
まず、本発明において使用する引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シート12に形成することのできるプライマー層について説明する。
【0056】
パターン露光前の感光性樹脂層14(14R,14G,14B)と転写基材シート12との接着力が不足している場合、もしくはパターン露光後の感光性樹脂層14と転写基材シート12間の接着力が高すぎる場合、両者間の接着力を適度な値に調節するために、転写基材シート12に予めプライマー層を設けてもよい。また、このようなプライマー層を設けることにより、転写基材シート12の表面が感光性樹脂層14を形成するために必要な表面平滑性を備えていない場合であっても、プライマー層材料を極めて平滑になるよう精密にコートすることで、必要とされる表面平滑性を転写基材シート12に与えることも可能である。
【0057】
ここで、第2の工程において転写基材シート12から感光性樹脂層14の露光部を剥離フィルム13とともに除去する際、感光性樹脂層14に接するプライマー層を共に剥離除去するためには、露光部と未露光部の境界に沿ってプライマー層を切断する必要がある。したがって、プライマー層の材料には切断が容易に行えるような層内凝集力の低い材料を選択する必要がある。しかし、このようなプライマー層を形成した場合は、剥離現像によって転写基材シート12上に形成された感光性樹脂パターン15(15R,15G,15B)を第3の工程でカラーフィルタ用の透明基板2に転写する際、プライマー層内部の凝集力が低いため、転写基材シート12を剥離除去することにより透明基板2上に転写形成された着色パターンの表面にプライマー層が付着してしまうという不都合が生じる。従って、このような不都合を防止するためには、転写基材シート12から感光性樹脂層14の露光部を剥離フィルム13に硬化接着させて除去する際、プライマー層を全て転写基材シート12に保持しておくことが望ましい。
【0058】
このような性能を有するプライマー層を設ける場合、転写基材シート12とプライマー層間の接着力は、露光前後の感光性樹脂層14とプライマー層との接着力、露光前後の感光性樹脂層14と剥離フィルム13との接着力、露光前後の感光性樹脂層14の凝集力、露光前後のプライマー層の凝集力、のいずれに対しても高いことが必要とされる。
【0059】
このようなプライマー層に用いることのできる材料としては、エチエレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロール、カルボキシメチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができる。
【0060】
また、後述するように感光性樹脂層14(14R,14G,14B)のバインダーにアクリレートモノマー類の様な光硬化性低分子量体が配合されている場合、プライマー層にはアクリレートモノマー等が拡散しないような材料を用いることが好ましい。これはアクリレートモノマー等がプライマー層に徐々に拡散した場合、プライマー材料の軟化温度や粘着性や凝集力、あるいは、感光性樹脂層14(14R,14G,14B)との接着力、あるいは、転写基材シート12との接着力がこれに伴って徐々に変化してしまう可能性が高まるためである。従って、アクリレートモノマー類のような光硬化性低分子量体が拡散し難い材料を選定することが好ましい。このような材料の一例として、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロール、カルボキシメチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂を挙げることができる。また、これらの水溶性樹脂を複数種類混ぜ合わせて使用することも可能である。
【0061】
また、イソシアネート系架橋剤やキレート系架橋剤等の架橋剤によって上記の樹脂を架橋したプライマー層としてもよい。架橋剤は、架橋させる樹脂の反応性官能基に応じて適宜選択することができ、公知のものから任意に選ぶことができる。架橋剤の一例として、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート水添体、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、前記のジイソシアネートをトリメチロールプロパンに付加させたアダクト体、前記のジイソシアネートのビウレット体、前記のジイソシアネートのトリマー体、エポキシ基やアジリジン基やオキザゾリン基を有する架橋剤、アルミニウム・亜鉛・チタン・ジルコニウム等の金属原子を有するキレート化剤等を挙げることができる。
【0062】
上述のようにプライマー層を架橋させる場合、配合される架橋剤に応じて公知の触媒を添加することができる。例えば、イソシアネートを架橋剤に用いた場合には、ジ−n−ブチル錫ジラウレート、ジ−n−オクチル錫ジラウレート、テトラメチルブタンジアミン、N,N,N´,N´−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、1,4−ジアザ−ビシクロ〔2,2,2〕オクタン等を用いることができる。
【0063】
プライマー層を転写基材シート12に形成するには、転写基材シート12の一方の面(金属鋼帯に樹脂フィルムを貼り合わせた貼合体の場合には樹脂フィルム面)に、上記のような樹脂に必要に応じて架橋剤や架橋反応促進触媒等の必要な添加剤を加えたものを、適当な有機溶剤または水に溶解したり、有機溶剤と水の混合溶剤に溶解したり、あるいは有機溶剤や水に分散させた分散体を、例えばグラビアダイレクトコーティング法、グラビアリバースコーティング法、リバースロールコーティング法、スライドダイコーティング法、スリットダイコーティング法等の手段により塗布・乾燥することができる。また、スライドダイコーティング法を用いる場合、プライマー層と感光性樹脂層14を同時に塗布及び乾燥させることも可能である。
【0064】
形成するプライマー層の厚みは0.05〜5μm、好ましくは0.1〜2μmの範囲で設定することができる。プライマー層の厚みが0.05μm未満である場合は、プライマー層として必要とされる塗膜強度が得られない。また、5μmを超えると、塗膜の表面の均一性を高めることが困難になるという問題点を生じる。
【0065】
プライマー層を転写基材シート12上に設けた場合であっても、第1の工程において感光性樹脂層14をプライマー層が設けられた転写基材シート12に塗布形成した後に剥離フィルム13を加熱または加熱圧着することも可能であり、あるいは剥離フィルム13に感光性樹脂層14を塗布塗布した後に、プライマー層を設けた転写基材シート12を圧着または加熱圧着することもできる。
剥離シート
次に、本発明で使用する剥離シート13について説明する。剥離シート13は、柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で著しい変形を生じず、さらに、感光性樹脂層14(14R,14G,14B)に所望の露光量での露光行うための光が透過する材料を使用する必要がある。
【0066】
剥離フィルム13の具体例としては、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメタクリル酸フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルブチラールフィルム、ナイロンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフィルム、ポリビニルフルオライドフィルム、テトラフルオロエチレン−エチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリビニリデンフルオライドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、これらの樹脂材料にフィラーを配合したフィルム、これらの樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸もしくは2軸延伸したもの、これらの樹脂材料を用いて流れ方向より幅方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらの樹脂材料を用いて幅方向より流れ方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらのフィルムのうちの同種または異種のフィルムを貼り合わせたもの、および、これらのフィルムに用いられる原料樹脂から選ばれる同種または異種の樹脂を共押し出しすることによって作成される複合フィルム等を挙げることができる。これらのフィルムのうちで、特に2軸延伸ポリエステルフィルムを使用することが好ましい。
感光性樹脂組成物
次に、本発明において感光性樹脂層14(14R,14G,14B)を形成するための感光性樹脂組成物を説明する。本発明で使用する感光性樹脂組成物は、硬化性バインダー、非硬化性バインダー、重合開始剤、着色剤等を配合したものを使用できる。
【0067】
(i)硬化性バインダー
硬化性バインダーの具体例としては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレ−ト、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェ−ト、テトラヒドロフルフリ−ルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレ−ト、1,3−ブタンジオ−ルジアクリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジアクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−ルジアクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、ネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、トリプロピレングリコ−ルジアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリアクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のアクリレートモノマー、あるいは、これらの化学構造のアクリレート基をメタクリレート基に置換したしたもの、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等を挙げることができる。これらは使用することのできる硬化性バインダーの一例であり、これらに限定されるものではない。
【0068】
(ii) 非硬化性バインダー
非硬化性バインダーの具体例としては、エチエレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等を挙げることができる。
【0069】
好ましくは、合わせて使用する硬化性バインダー材料との相溶性や熱に対する黄変性等の観点から、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂の共重合体、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルローストリアセテート等を使用することができる。
【0070】
また、特に好ましくはポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂とポリメタクリル酸エチル樹脂の共重合体、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、および、これらの変性物を用いることができる。
【0071】
(iii)光重合開始剤
光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ミヒラーケトン、N,N´テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾ−ル2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ−ル2量体、2,4,5−トリアリ−ルイミダゾ−ル2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾ−ル、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾ−ル、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾ−ル等のハロメチルチアゾ−ル系化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビストリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアー369(チバガイギー社製)、イルガキュアー651(チバガイギー社製)、イルガキュアー907(チバガイギー社製)等が挙げられる。
【0072】
また、光硬化反応速度を高めるために、これらの光重合開始剤を複数種混合して使用することも可能である。
【0073】
光重合開始剤の添加量は、感光性樹脂組成物の総固形分に対して0.1〜10.0重量%の範囲が望ましい。光重合開始剤の添加量が0.1重量%に満たない場合は、光重合開始剤の種類によらず、光重合開始剤としての効果を発現させることが非常に困難となる。また、10.0重量%を超える場合は、光重合の反応速度が非常に速くなる一方で、光重合開始剤が感光性樹脂層の黄変を引き起こす度合いが大きくなり、カラーフィルターとしての耐光性が低下してしまうという問題が生じる。
【0074】
(iv) 着色顔料
感光性樹脂組成物に含有させる着色剤としては、公知の顔料あるいは染料を用いることができる。顔料を用いる場合は粒子の平均粒径が0.4μm以下であることが望ましい。平均粒径が0.4μmを超えると、形成した着色パターンの可視光透過率が極めて低くなり、カラーフィルタとしての実用性に支障を来すようになる。
【0075】
着色剤として使用できる好ましい染料および顔料の例としては、ビクトリア・ピュアブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターパームレッドESB(C.I.ピグメントバイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスブラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファスト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、イルカジンレッドBPT、銅フタロシアニン(緑)、フタロシアニンブルー(青)、および、カーボン等を挙げることができる。
【0076】
さらに、カラーフィルタを形成するために好ましい顔料としては、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64、C.I.ピグメント・イエロー83、C.I.ピグメント・バイオレト23等を挙げることができる。
【0077】
また特開平5−119213号公報に記載の反応性染料をバインダーポリマーに反応させた系や、特開平6−107663号公報に記載の含フッ素フタロシアニン化合物は、消偏性等の特性に優れた系として用いることができる。
【0078】
尚、感光性樹脂組成物に着色剤を含有させる場合、着色剤の分散性を向上させるために公知の分散剤を適宜配合することができる。
【0079】
感光性樹脂組成物に対する着色剤の含有割合は、5〜30重量%の範囲とすることが好ましい。また、この感光性樹脂組成物には、添加剤として増感剤、重合停止剤、連鎖移動剤、レベリング剤、可塑剤、安定剤等が必要に応じて用いられる。
カラーフィルタ用の透明基板
上述の本発明のカラーフィルタの製造方法において使用できるカラーフィルタ用の透明基板2には特に制限はなく、例えば、ソーダライムガラス、無アルカリガラス基板、ホウケイ酸ガラス基板、石英ガラス基板、シリコン基板等を使用することができる。
【0080】
また、感光性樹脂パターン(着色パターン)の接着性を向上させるために、カラーフィルタ用の透明基板表面に表面処理を行うことができる。このような目的のための表面処理には、従来公知の種々の手法を用いることが可能である。その一例として、シランカップリング剤を挙げることができる。使用するシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
【0081】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
【0082】
下記の組成の赤色着色パターン用の感光性樹脂組成物を調製した。
赤色着色パターン用の感光性樹脂組成物
・ポリメタクリル酸メチルメタクリレート
(重量平均分子量40000) … 15重量部
・トリメチロールプロパントリアクリレート … 40重量部
・ウレタンアクリレート(東亜合成(株)製M−1600)
(粘度8000〜12000cps/50℃) … 25重量部
・光重合開始剤(チバガイギー社製イルガキュアー369)… 2重量部
・イルカジンレッドBPT … 20重量部
・メチルエチルケトン …150重量部
・トルエン …150重量部
また、転写基材シートとして下記の7種の長尺状の転写基材シート(A〜G)を準備した。尚、各転写基材シート(A〜G)の引張弾性率をJIS K7127にて測定し下記の表1に示した。
転写基材シート
・転写基材シートA:SUS430鋼帯
(厚み100μm、引張弾性率200kN/mm2 )
・転写基材シートB:アルミニウム鋼帯
(厚み100μm、引張弾性率68kN/mm2 )
・転写基材シートC:銅鋼帯
(厚み100μm、引張弾性率117kN/mm2 )
・転写基材シートD:ベリリウム鋼帯
(厚み100μm、引張弾性率120kN/mm2 )
・転写基材シートE:SUS430鋼帯と2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムとの貼合体(厚み105μm)
(SUS430/PET=50μm/50μm)
・転写基材シートF:2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(厚み100μm、引張弾性率2.9kN/mm2 )
・転写基材シートG:チタン合金鋼帯
(厚み200μm、引張弾性率320kN/mm2 )
次に、これらの転写基材シート(A〜G)上に、上述の赤色の感光性樹脂組成物をグラビアリバースコーティング法により塗布し乾燥して感光性樹脂層(厚み2.0μm)を形成し、この感光性樹脂層に厚み12μmの剥離フィルム(2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)を重ねて、直径100mmのロール2本で圧着して赤色の複合体を作製した。(以上、第1の工程)
次に、赤色の複合体の剥離フィルム側から、270μm×80μmの長方形の開口部を所定のパターンで備えたフォトマスク(縦300mm×横400mm)を介して赤色の感光性樹脂層を露光した。フォトマスクとしては、下記のガラス基板が備える位置合わせ見当印と同一の寸法精度で見当印形成用の遮光部が4隅および周辺部に設けられたものを使用した。また、この露光は超高圧水銀灯を使用し、露光量は赤色の感光性樹脂層を完全に硬化するのに必要な最小露光量20000mJの5%とした。
【0083】
次いで、上記複合体を水平に保持しながら剥離フィルムを剥離して、感光性樹脂層の露光部を剥離フィルムとともに除去し、感光性樹脂層の未露光部を転写基材シート上に残す剥離現像を行い、転写基材シート上に感光性樹脂パターンおよび位置合わせ見当印を形成した。(以上、第2の工程)
次に、クロム蒸着とパターンエッチングにより形成したマトリックス状のブラックマトリックス(開口部250μm×60μm)および位置合わせ見当印を備えるカラーフィルタ用のガラス基板(ホウケイ酸ガラス製、厚み1mm、縦300mm×横400mm)を準備した。ガラス基板に設けた見当印は、上記のフォトマスクの見当印用の遮光部と同様のものであり、第2の工程における露光時の温度条件でフォトマスクと同一の寸法精度を有するものである。そして、このガラス基板の位置合わせ見当印と上記の転写基材シートの位置合わせ見当印とを用いて位置合わせを行い、転写基材シートにしわが入らないような張力(30N)をかけながら転写基材シート上の感光性樹脂パターンとガラス基板とを重ね、直径100mmのロール2本で圧着(線圧0.1kgf/cm)した。
【0084】
次いで、ガラス基板側から超高圧水銀灯を用いた紫外線を照射する露光を行った。この露光における露光量は、赤色の感光性樹脂パターンを完全に硬化するのに必要な最小露光量20000mJの5%とした。
【0085】
その後、転写基材シートを剥離してガラス基板上に赤色の感光性樹脂パターンを転写し、この感光性樹脂パターン側から超高圧水銀灯を用いた紫外線を照射する露光を行って光硬化反応を完結させ、赤色の着色パターンを備えたカラーフィルタ(試料1〜7)とした。この露光での露光量は、赤色着色パターンのテトラヒドロフランに対する耐溶剤性がもはや変化しなくなるのに必要な露光量とした。(以上、第3の工程)
上記のカラーフィルタ(試料1〜7)について、4隅および周辺部での、ガラス基板のクロム蒸着による見当印と、赤色着色パターンとともに転写形成された見当印との位置のずれ幅を顕微鏡にて測定し、最も大きいずれ幅の値をZとして、下記の表1に示した。
【0086】
【表1】
表1に示されるように、引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートA〜Eを使用して作製したカラーフィルタ(試料1〜5)は、いずれも見当印の最大ずれ幅Zが10μm以下と小さく、高精度の着色パターンを備えたカラーフィルタであることが確認された。
【0087】
これに対して、引張弾性率が5kN/mm2 未満である転写基材シートFを使用して作製したカラーフィルタ(試料6)は、第3の工程での転写基材シートの伸びの影響による見当印の最大ずれ幅Zが大きく、カラーフィルタとして実用に供し得ないものであった。また、引張弾性率が300kN/mm2 を超える転写基材シートGを使用して作製したカラーフィルタ(試料7)は、転写基材シート自体が剛直であるために長尺の帯状シートとしての扱いが困難であり、転写のための位置合わせが非常に困難であった。
【0088】
尚、赤色着色剤(イルカジンレッドBPT)の代わりに緑色着色剤(銅フタロシアニン)を添加して調製した緑色着色パターン用の感光性樹脂組成物を使用して、上述の第1の工程から第3の工程による赤色の着色パターン形成と同様に、緑色の着色パターンを同一のガラス基板上に形成し、この着色パターンについて、上述のように見当印の最大ずれ幅Zを測定したところ、同様の結果が得られた。
【0089】
また、赤色着色剤(イルカジンレッドBPT)の代わりに青色着色剤(フタロシアニンブルー)を添加して調製した青色着色パターン用の感光性樹脂組成物を使用して、上述の第1の工程から第3の工程による赤色の着色パターン形成と同様に、青の着色パターンを同一のガラス基板上に形成し、この着色パターンについて、上述のように見当印の最大ずれ幅Zを測定したところ、同様の結果が得られた。
【0090】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば第1の工程で、転写基材シートと剥離フィルムの間に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、第2の工程で、所定のフォトマスクを介して剥離フィルム側から感光性樹脂層を露光し、その後、剥離フィルムを剥離して感光性樹脂層の露光部を剥離フィルムとともに転写基材シートから除去し感光性樹脂層の未露光部を感光性樹脂パターンとして転写基材シート上に残し、次に、第3の工程で、カラーフィルタ用の透明基板を感光性樹脂パターン上に位置合わせして圧着し、透明基板側から感光性樹脂パターンを露光し、転写基材シートを剥離して感光性樹脂パターンを透明基板上に転写して着色パターンが形成され、この一連の操作において引張弾性率が5〜300kN/mm2 の範囲にある転写基材シートを使用するので、張力による転写基材シートの伸びが極めて少ないものとなり、透明基板上への感光性樹脂パターンの位置合わせを高い精度で行うことができ、したがって、透明基板上へ高い精度で着色パターンを形成することができ、色ずれや色抜け等のない高精細なカラーフィルタの製造が可能である。また、上記の第1の工程から第3の工程のいずれも、カラーフィルタ用の透明基板へのスピンコート等による塗布工程がないので材料ロスが極めて少なく、かつ、湿式現像工程や洗浄工程は不要で廃液処理の必要がなく、第1の工程から第3の工程を必要な色数分繰り返して、所望の色数の着色パターンを透明基板上に形成することによってカラーフィルタを製造するので、材料の使用効率が高く、工程が簡便なものとなり、したがって、製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明するための工程図である。
【図2】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明するための工程図である。
【図3】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明するための工程図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ
2…透明基板
3R,3G,3B…着色パターン
11R,11G,11B…複合体
12…転写基材シート
13…剥離フィルム
14(14R,14G,14B)…感光性樹脂層
15(15R,15G,15B)…感光性樹脂パターン
21R,21G,21B…フォトマスク[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a method for manufacturing a color filter, and more particularly to a method for manufacturing a color filter used for a liquid crystal display or the like.
[0002]
[Prior art]
In a liquid crystal display (LCD), color filters are used in both the active matrix method and the simple matrix method in order to meet the recent demand for colorization. For example, in an active matrix type liquid crystal display using thin film transistors (TFTs), a color filter has coloring patterns of three primary colors of red (R), green (G), and blue (B), and each of R, G, and B By turning on and off the electrodes corresponding to the pixels, the liquid crystal operates as a shutter, and light is transmitted through the R, G, and B pixels to perform color display. Color mixing is visually performed on the retina according to the principle of additive color mixing in which liquid crystal shutters corresponding to pixels of two or more colors are opened and mixed to show different colors.
[0003]
As one type of manufacturing method of the above color filter, a colored light-sensitive material method has been conventionally used. In this colored photosensitive material method, a photosensitive composition in which a dye, an inorganic pigment, an organic pigment or the like is dispersed as a colorant in a transparent photosensitive resin is applied onto a transparent substrate by a spin coating method or the like to form a photosensitive resin layer. Then, the photosensitive resin layer is exposed through a predetermined photomask, and wet developing using a developer that dissolves the unexposed portion of the photosensitive resin layer to form a colored pattern is performed by R, G, A color pattern of each color is formed by performing B three times.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional colored light-sensitive material method, material loss is unavoidable in the coating process by the spin coating method of the photosensitive resin composition on the transparent substrate, and the wet development process and the cleaning process for each colored pattern formation Therefore, waste liquid treatment is necessary, and it is difficult to improve the efficiency of material use and simplify the process, which hinders the reduction of manufacturing costs.
[0005]
In order to solve such a problem in the color sensitive material method, a manufacturing method that eliminates the need for a wet development step has been developed (Japanese Patent Laid-Open No. 2-151805). In this color filter manufacturing method, a radiation-sensitive support sheet B is coated with a photosensitive resin layer containing a colorant and dried, and then a radiation-transmissive support sheet A is laminated, and then the photosensitive resin layer is radiation-cured. The support sheet B is heated and peeled from the support sheet A, and the support sheet A holds the photosensitive resin layer of the uncured pattern portion, and then the uncured pattern portion of the photosensitive resin layer together with the support sheet A is a color filter. Pressure-bonding or thermo-compression bonding to a transparent substrate for use, radiation-curing an uncured pattern portion after the support sheet A is peeled off, and such operations on the same transparent substrate with respect to the photosensitive resin layer containing the colorant of each hue It repeats sequentially.
[0006]
However, the above color filter manufacturing method has an excellent advantage that the wet development process can be omitted, while the photosensitive resin layer pattern on the support sheet A is accurately positioned with respect to the transparent substrate for the color filter. In practice, it is difficult to transfer the images while aligning them, and it is extremely difficult to produce a good product free of color shift or color loss at a high yield. That is, the support sheet A made of a radiation transmissive resin film is stretched by tension at the time of exposure before release development, at the time of pressure bonding between the transparent substrate after the release development and the support sheet A, and at the time of subsequent exposure. This is because the pattern formed on the support sheet by the peeling development causes a significant shift in dimensions as compared to the arrangement when formed as a latent image by pattern exposure.
[0007]
The present invention has been made in view of the circumstances as described above, and is capable of producing a high-definition color filter, is excellent in material use efficiency, and does not include a wet development process and a cleaning process. An object is to provide a simple method for producing a color filter.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the present invention has a release film and a tensile modulus of 5 to 300 kN / mm.2 A first step of forming a photosensitive resin layer containing a colorant between the transfer substrate sheet in the range of the above, and exposing the photosensitive resin layer from the release film side through a predetermined photomask Then, the exposed portion of the photosensitive resin layer is removed from the transfer base sheet by peeling off the release film, leaving the unexposed portion of the photosensitive resin layer on the transfer base sheet. A second step of forming a resin pattern, and a transparent substrate for a color filter is aligned and pressure-bonded to the photosensitive resin pattern formed on the transfer base sheet, and the photosensitive property is measured from the transparent substrate side. A third step of exposing the resin pattern and then transferring the photosensitive resin pattern onto the transparent substrate to form a colored pattern by peeling off the transfer base sheet, and a required number of colors. repeat It was thus configured as to form a desired number of colors colored pattern on the transparent substrate.
[0009]
Moreover, the manufacturing method of the color filter of this invention set it as the structure which uses the said transfer base material sheet as a bonded body of a metal steel strip or a metal steel strip and a resin film.
[0010]
Moreover, the manufacturing method of the color filter of this invention was set as the structure which uses the said metal steel strip as a stainless steel strip.
The color filter manufacturing method of the present invention is such that the thickness of the photosensitive resin layer formed in the first step is equal to or greater than the thickness of the photosensitive resin layer in the previous operation every time the required number of colors is repeated, and The thickness difference is 10% or less..
[0011]
In this invention, the transfer substrate sheet has a tensile modulus of 5 to 300 kN / mm.2 Therefore, the photosensitive resin layer is exposed from the release film side through a predetermined photomask, the release film is peeled off, and the exposed portion of the photosensitive resin layer is removed together with the release film from the transfer substrate sheet. The unexposed portion of the photosensitive resin layer is left as a photosensitive resin pattern on the transfer substrate sheet, and then the color filter transparent substrate is aligned with the photosensitive resin pattern and pressed through a series of operations. The transfer base sheet has very little elongation, and a colored pattern can be formed on the transparent substrate with high accuracy.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0013]
The present invention has been made by paying attention to the fact that the elongation of the transfer base sheet due to the tension in each operation of the color pattern transfer by peeling development and pressure bonding affects the color pattern accuracy of the color filter. That is, the present invention has a tensile elastic modulus of 5 to 300 kN / mm as a transfer substrate sheet.2 Using the transfer base sheet in the range, the color pattern forming operation consisting of the first step to the third step is repeated for the required number of colors, thereby forming a desired number of color patterns on the transparent substrate. A color filter with extremely high accuracy is manufactured.
[0014]
1 to 3 are process diagrams for explaining an embodiment of a method for producing a color filter of the present invention. Here, a color filter having a coloring pattern of three primary colors of red (R), green (G), and blue (B) will be described as an example.
(1) Red colored pattern formation
First step
First, as a first step, as shown in FIG. 1A, a
[0015]
Here, the transfer substrate sheet used in the present invention will be described. In the present invention, the tensile elastic modulus is 5 to 300 kN / mm as the
[0016]
Examples of the material used for the
[0017]
Furthermore, as a material used for the
[0018]
As for the thickness of the transfer
[0019]
The
[0020]
The photosensitive resin composition for forming the
[0021]
Further, the
[0022]
The
Second step
Next, the
[0023]
The exposure amount of the
[0024]
Next, the exposed portion of the
[0025]
Note that whether the entire unexposed portion of the
[0026]
Here, the photocuring reaction progress rate of the above-mentioned photosensitive resin layer 14 can be prescribed | regulated by a gel fraction. That is, a sample A on which a photosensitive resin layer having a certain area is formed is prepared, and the weight a of the photosensitive resin layer in the sample A is measured. Next, sample A is heated and refluxed with tetrahydrofuran according to a conventional method to extract and remove soluble components, insoluble components are separated and dried, and the weight b of sample B obtained is measured. Next, the weight c of the sample C irradiated with the ultraviolet ray having an arbitrary exposure amount is measured, and the dry weight d of the solvent-insoluble component D after extraction with tetrahydrofuran is measured in the same manner as the sample A. Next, the photosensitive resin composition content e contained in the sample C is calculated by the following formula (1).
[0027]
e = d−c × b ÷ a Equation (1)
Furthermore, the photosensitive resin composition content with respect to the total weight of the sample C, that is, the gel fraction f (%) is calculated by the following formula (2).
[0028]
f = (d−c × b ÷ a) ÷ c × 100 Formula (2)
Each of the gel fractions f was measured while changing the exposure amount of the ultraviolet rays for the sample C, and the value of the gel fraction f when the gel fraction f did not change even when the exposure amount was increased was determined as the final photosensitive resin composition. The product content g or the final gel fraction g is used, and the minimum exposure amount giving g is the photocuring reaction complete exposure amount. Moreover, the gel fraction f of each sample from which exposure amount differs is calculated, and the photocuring reaction progress rate h with respect to each exposure amount is calculated from following formula (3).
[0029]
h = f ÷ g × 100 Formula (3)
Third step
After the color filter transparent substrate 2 is aligned with the
[0030]
The alignment between the transparent substrate 2 and the
[0031]
For example, when a black matrix is formed on the transparent substrate 2 in advance, the registration mark provided on the transparent substrate 2 can be formed simultaneously with the formation of the black matrix.
[0032]
Moreover, in order to improve the adhesiveness between the
[0033]
Next, the
[0034]
The exposure of the
[0035]
The
(2) Green colored pattern formation
First step
Similarly to the above-described red coloring pattern formation, a
[0036]
In addition, the transfer
Second step
Next, the
[0037]
Next, the exposed portion of the
[0038]
Note that whether the entire unexposed portion of the
Third step
The transparent substrate 2 for the color filter on which the red
[0039]
Next, the
[0040]
The exposure of the
[0041]
Even in the above-described green coloring pattern formation, the tensile elastic modulus is 5 to 300 kN / mm.2 Since the transfer substrate sheet in the range is used, the elongation of the
(3) Blue colored pattern formation
First step
Similar to the above-described red coloring pattern formation, a
[0042]
In addition, the transfer
Second step
Next, the
[0043]
Next, the exposed portion of the
[0044]
Note that whether the entire unexposed portion of the
Third step
Position the transparent substrate 2 for the color filter in which the red
[0045]
Next, the
[0046]
The exposure of the
[0047]
Even in the above-described blue coloring pattern formation, the tensile elastic modulus is 5 to 300 kN / mm.2 Since the transfer substrate sheet in the range is used, the elongation of the
[0048]
As described in (1) to (3) above, the
[0049]
In the present invention, as described above, the tensile elastic modulus is 5 to 300 kN / mm in forming each colored pattern.2 Since the transfer substrate sheet in the range is used, elongation of the
[0050]
Further, in the present invention, in any of the first to third steps, there is no material loss in the coating process such as spin coating, and the wet development process and the cleaning process are unnecessary, and the use efficiency of the material is improved. High and simple process.
[0051]
The exposure in the second and third steps of the present invention can be performed using a known exposure means such as an ultrahigh pressure mercury lamp, a high pressure mercury lamp, or a laser.
[0052]
Further, in the above-described color filter manufacturing method, each time a colored pattern of each color is formed on the transparent substrate 2, exposure or heating is performed to complete the curing reaction, but red (R), green (G), blue After all the colored patterns of (B) are formed, the curing reaction may be completed by exposure or heating.
[0053]
In the above-described color filter manufacturing method, the
[0054]
Furthermore, it is a matter of course that a black matrix can be formed in advance on the transparent substrate 2 for the color filter, and a colored pattern of each color can be formed on the non-formed portion of the black matrix.
[0055]
Next, materials other than the transfer substrate sheet used in the present invention will be described in detail.
Primer layer
First, the tensile elastic modulus used in the present invention is 5 to 300 kN / mm.2 The primer layer that can be formed on the
[0056]
When the adhesive force between the photosensitive resin layer 14 (14R, 14G, 14B) before pattern exposure and the
[0057]
Here, when the exposed portion of the photosensitive resin layer 14 is removed together with the
[0058]
When the primer layer having such performance is provided, the adhesive force between the
[0059]
Examples of materials that can be used for such a primer layer include ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl chloride copolymer, ethylene vinyl copolymer, polystyrene, acrylonitrile-styrene copolymer, ABS resin, polymethacrylate. Acid resin, ethylene methacrylate resin, polyvinyl chloride resin, chlorinated vinyl chloride resin, polyvinyl alcohol, cellulose acetate propionate, cellulose acetate butyrate, nylon 6, nylon 66,
[0060]
As will be described later, when a photocurable low molecular weight material such as acrylate monomers is blended in the binder of the photosensitive resin layer 14 (14R, 14G, 14B), the acrylate monomer or the like does not diffuse into the primer layer. It is preferable to use such a material. This is because when the acrylate monomer or the like gradually diffuses into the primer layer, the primer material softening temperature, tackiness, cohesive force, adhesion with the photosensitive resin layer 14 (14R, 14G, 14B), or transfer group This is because the possibility of the adhesive force with the
[0061]
Moreover, it is good also as a primer layer which bridge | crosslinked said resin with crosslinking agents, such as an isocyanate type crosslinking agent and a chelate type crosslinking agent. The crosslinking agent can be appropriately selected according to the reactive functional group of the resin to be crosslinked, and can be arbitrarily selected from known ones. As an example of a cross-linking agent, isophorone diisocyanate, xylylene diisocyanate, hydrogenated xylylene diisocyanate, tolylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, tetramethylxylylene diisocyanate, an adduct obtained by adding the above diisocyanate to trimethylolpropane , Biurets of the above diisocyanates, trimers of the above diisocyanates, crosslinking agents having epoxy groups, aziridine groups and oxazoline groups, chelating agents having metal atoms such as aluminum, zinc, titanium and zirconium, etc. .
[0062]
When the primer layer is crosslinked as described above, a known catalyst can be added depending on the crosslinking agent to be blended. For example, when isocyanate is used as a crosslinking agent, di-n-butyltin dilaurate, di-n-octyltin dilaurate, tetramethylbutanediamine, N, N, N ′, N′-tetramethyl-1,3 -Butanediamine, 1,4-diaza-bicyclo [2,2,2] octane and the like can be used.
[0063]
In order to form the primer layer on the
[0064]
The thickness of the primer layer to be formed can be set in the range of 0.05 to 5 μm, preferably 0.1 to 2 μm. When the thickness of the primer layer is less than 0.05 μm, the coating film strength required for the primer layer cannot be obtained. Moreover, when exceeding 5 micrometers, the problem that it becomes difficult to improve the uniformity of the surface of a coating film will arise.
[0065]
Even when the primer layer is provided on the
Release sheet
Next, the
[0066]
Specific examples of the
Photosensitive resin composition
Next, the photosensitive resin composition for forming the photosensitive resin layer 14 (14R, 14G, 14B) in this invention is demonstrated. As the photosensitive resin composition used in the present invention, those containing a curable binder, a non-curable binder, a polymerization initiator, a colorant and the like can be used.
[0067]
(i) curable binder
Specific examples of the curable binder include 2-ethylhexyl acrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, 2-hydroxyethyl acryloyl phosphate, tetrahydrofurfuryl acrylate, Cyclopentenyl acrylate, dicyclopentenyloxyethyl acrylate, 1,3-butanediol diacrylate, 1,4-butanediol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, diethylene glycol diacrylate -Neopentyl glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, hydroxypivalate ester neopentyl glycol diacrylate, tripropylene glycol diacrylate, trimethylol propane triacrylate Pentaerythritol triacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, phenol-ethylene oxide modified acrylate, phenol-propylene oxide modified acrylate, N-vinyl-2-pyrrolidone, bisphenol A-ethylene oxide modified diacrylate, penta Erythritol diacrylate monostearate, tetraethylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, trimethylolpropane propylene oxide modified triacrylate, isocyanuric acid ethylene oxide modified triacrylate, trimethylolpropane ethylene oxide modified triacrylate, pentaerythritol pentaacrylate, penta Erythritol hexaacrylate, pentae Acrylate monomers such as sitolitol tetraacrylate, those obtained by substituting acrylate groups of these chemical structures with methacrylate groups, urethane acrylate oligomers in which an acrylate group is bonded to an oligomer having a polyurethane structure, acrylates to oligomers having a polyester structure Polyester acrylate oligomers with bonded groups, epoxy acrylate oligomers with acrylate groups bonded to oligomers with epoxy groups, urethane methacrylate oligomers with methacrylate groups bonded to oligomers with polyurethane structures, and methacrylate groups to oligomers with polyester structures Bonding methacrylate groups to bonded polyester methacrylate oligomers and oligomers with epoxy groups Epoxy methacrylate oligomer, polyurethane acrylate having acrylate group, polyester acrylate having acrylate group, epoxy acrylate resin having acrylate group, polyurethane methacrylate having methacrylate group, polyester methacrylate having methacrylate group, epoxy methacrylate resin having methacrylate group, etc. Can be mentioned. These are examples of curable binders that can be used and are not limited to these.
[0068]
(ii) Non-curable binder
Specific examples of the non-curable binder include ethylene-vinyl acetate copolymer, ethylene-vinyl chloride copolymer, ethylene vinyl copolymer, polystyrene, acrylonitrile-styrene copolymer, ABS resin, polymethacrylic acid resin, ethylene. Methacrylic acid resin, polyvinyl chloride resin, chlorinated vinyl chloride, polyvinyl alcohol, cellulose acetate propionate, cellulose acetate butyrate, nylon 6, nylon 66,
[0069]
Preferably, polymethyl methacrylate resin, polyethyl methacrylate resin, polymethyl methacrylate resin and polyethyl methacrylate resin are used from the viewpoint of compatibility with the curable binder material used together and yellowing against heat. Polymers, phenoxy resins, polycarbonate resins, polystyrene resins, cellulose acetate propionate, cellulose acetate butyrate, ethyl hydroxyethyl cellulose, cellulose triacetate, and the like can be used.
[0070]
Particularly preferably, polymethyl methacrylate resin, polyethyl methacrylate resin, copolymer of polymethyl methacrylate resin and polyethyl methacrylate resin, phenoxy resin, epoxy resin, and modified products thereof can be used. .
[0071]
(iii) Photopolymerization initiator
Examples of the photopolymerization initiator include benzophenone, Michler ketone, N, N′tetramethyl-4,4′-diaminobenzophenone, 4-methoxy-4′-dimethylaminobenzophenone, 4,4′-diethylaminobenzophenone, 2-ethylanthraquinone. , Aromatic ketones such as phenanthrene, benzoin ethers such as benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether and benzoin phenyl ether, benzoin such as methyl benzoin and ethyl benzoin, 2- (o-chlorophenyl) -4,5-phenylimidazole 2- (o-chlorophenyl) -4,5-di (m-methoxyphenyl) imidazole dimer, 2- (o-fluorophenyl) -4,5-diphenylimidazole dimer, 2 -(O-methoxyphenyl) -4,5 Diphenylimidazole dimer, 2,4,5-triarylimidazole dimer, 2-benzyl-2-dimethylamino-1- (4-morpholinophenyl) -butanone, 2-trichloromethyl-5 -Styryl-1,3,4-oxadiazol, 2-trichloromethyl-5- (p-cyanostyryl) -1,3,4-oxadiazol, 2-trichloromethyl-5- (p-methoxystyryl) Halomethylthiazole compounds such as -1,3,4-oxadiazol, 2,4-bis (trichloromethyl) -6-p-methoxystyryl-S-triazine, 2,4-bis (trichloromethyl) -6 -(1-p-dimethylaminophenyl-1,3butadienyl) -S-triazine, 2-trichloromethyl-4-amino-6-p-methoxystyryl-S-tri Azine, 2- (naphth-1-yl) -4,6-bistrichloromethyl-S-triazine, 2- (4-ethoxy-naphth-1-yl) -4,6-bis-trichloromethyl-S-triazine Halomethyl-S-triazine compounds such as 2- (4-butoxy-naphth-1-yl) -4,6-bis-trichloromethyl-S-triazine, 2,2-dimethoxy-1,2-diphenylethane- 1-one, 2-methyl-1- [4- (methylthio) phenyl] -2-morpholinopropanone-1, 2-benzyl-2-dimethylamino-1 (4-morpholinophenyl) -butanone-1, -Hydroxy-cyclohexyl-phenyl-ketone, Irgacure 369 (Ciba Geigy), Irgacure 651 (Ciba Geigy), Irgacure 907 ( Bagaigi Co., Ltd.), and the like.
[0072]
In order to increase the photocuring reaction rate, it is also possible to use a mixture of these photopolymerization initiators.
[0073]
The addition amount of the photopolymerization initiator is desirably in the range of 0.1 to 10.0% by weight with respect to the total solid content of the photosensitive resin composition. When the addition amount of the photopolymerization initiator is less than 0.1% by weight, it is very difficult to develop the effect as a photopolymerization initiator regardless of the type of the photopolymerization initiator. On the other hand, if it exceeds 10.0% by weight, the reaction rate of photopolymerization becomes very fast, while the degree of photopolymerization initiator causing yellowing of the photosensitive resin layer increases, resulting in light resistance as a color filter. This causes a problem of lowering.
[0074]
(iv) Color pigment
A known pigment or dye can be used as a colorant to be contained in the photosensitive resin composition. When a pigment is used, it is desirable that the average particle size of the particles is 0.4 μm or less. When the average particle size exceeds 0.4 μm, the visible light transmittance of the formed colored pattern becomes extremely low, which impedes practicality as a color filter.
[0075]
Examples of preferred dyes and pigments that can be used as colorants include Victoria Pure Blue BO (C.I. 42595), Auramin (C.I. 41000), Fat Black HB (C.I. 26150), Monolite -Yellow GT (CI Pigment Yellow 12), Permanent Yellow GR (CI Pigment Yellow 17), Permanent Yellow HR (CI Pigment Yellow 83), Permanent Carmine FBB (C Pigment Red 146), Hoster Palm Red ESB (C.I. Pigment Violet 19), Permanent Ruby FBH (C.I. Pigment Red 11), Fastel Pink B. Subra (C.I. Pigment. Red 81), Monastral Fast Blue (CI Pi Mento Blue 15), Monolite First Black B (CI Pigment Black 1), Dolphin Red BPT, Copper Phthalocyanine (Green), Phthalocyanine Blue (Blue), Carbon, etc. .
[0076]
Furthermore, as a preferable pigment for forming a color filter, C.I. I. Pigment red 97, C.I. I. Pigment red 122, C.I. I. Pigment red 149, C.I. I. Pigment red 168, C.I. I. Pigment red 177, C.I. I. Pigment red 180, C.I. I. Pigment red 192, C.I. I. Pigment red 215, C.I. I. Pigment green 7, C.I. I. Pigment green 36, C.I. I. Pigment blue 15: 1, C.I. I. Pigment blue 15: 4, C.I. I. Pigment blue 15: 6, C.I. I. Pigment blue 22, C.I. I. Pigment blue 60, C.I. I. Pigment blue 64, C.I. I. Pigment yellow 83, C.I. I. And CI Pigment Biolet 23.
[0077]
Further, a system in which a reactive dye described in JP-A-5-119213 is reacted with a binder polymer, and a fluorine-containing phthalocyanine compound described in JP-A-6-107663 is a system excellent in characteristics such as depolarization. Can be used as
[0078]
In addition, when making a photosensitive resin composition contain a coloring agent, in order to improve the dispersibility of a coloring agent, a well-known dispersing agent can be mix | blended suitably.
[0079]
The content ratio of the colorant to the photosensitive resin composition is preferably in the range of 5 to 30% by weight. In addition, a sensitizer, a polymerization terminator, a chain transfer agent, a leveling agent, a plasticizer, a stabilizer, and the like are used as necessary in the photosensitive resin composition.
Transparent substrate for color filter
The transparent substrate 2 for color filter that can be used in the above-described method for producing a color filter of the present invention is not particularly limited. For example, soda lime glass, alkali-free glass substrate, borosilicate glass substrate, quartz glass substrate, silicon substrate, etc. Can be used.
[0080]
Moreover, in order to improve the adhesiveness of the photosensitive resin pattern (colored pattern), the surface treatment can be performed on the transparent substrate surface for the color filter. For the surface treatment for such a purpose, various conventionally known methods can be used. An example thereof is a silane coupling agent. Examples of the silane coupling agent used include vinyltrichlorosilane, vinyltriethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, γ-chloropropylmethyldichlorosilane, γ-chloropropylmethyldimethoxysilane, and γ-chloropropylmethyldisilane. Ethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropyltrimethoxysilane, N- (β-aminoethyl) -γ-aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-mercaptopropyltri Methoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-methacryloxyp Pills methyldimethoxysilane, mention may be made of vinyl tris (beta-methoxyethoxy) silane, beta-(3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, an N- phenyl--γ- aminopropyltrimethoxysilane.
[0081]
【Example】
Next, an Example is shown and this invention is demonstrated further in detail.
[0082]
A photosensitive resin composition for a red coloring pattern having the following composition was prepared.
Photosensitive resin composition for red coloring pattern
・ Polymethyl methacrylate
(Weight average molecular weight 40,000) 15 parts by weight
・ Trimethylolpropane triacrylate: 40 parts by weight
・ Urethane acrylate (M-1600, manufactured by Toagosei Co., Ltd.)
(Viscosity 8000-12000 cps / 50 ° C.) 25 parts by weight
・ Photopolymerization initiator (Irgacure 369 manufactured by Ciba-Geigy) 2 parts by weight
・ Dolphin Red BPT: 20 parts by weight
・ Methyl ethyl ketone: 150 parts by weight
・ Toluene: 150 parts by weight
Moreover, the following seven types of long transfer substrate sheets (A to G) were prepared as transfer substrate sheets. The tensile elastic modulus of each transfer base sheet (A to G) was measured according to JIS K7127 and is shown in Table 1 below.
Transfer base sheet
Transfer substrate sheet A: SUS430 steel strip
(Thickness 100 μm, tensile modulus 200 kN / mm2 )
Transfer substrate sheet B: Aluminum steel strip
(Thickness 100 μm, tensile modulus 68 kN / mm2 )
Transfer base sheet C: Copper steel strip
(Thickness 100 μm, tensile elastic modulus 117 kN / mm2 )
Transfer substrate sheet D: Beryllium steel strip
(Thickness 100 μm, tensile modulus 120 kN / mm2 )
Transfer base sheet E: SUS430 steel strip and biaxially stretched polyethylene terephthal
Bonded body with rate (PET) film (thickness 105μm)
(SUS430 / PET = 50 μm / 50 μm)
Transfer substrate sheet F: biaxially stretched polyethylene terephthalate film
(Thickness 100 μm, tensile modulus 2.9 kN / mm2 )
Transfer substrate sheet G: Titanium alloy steel strip
(Thickness 200 μm, tensile modulus 320 kN / mm2 )
Next, on the transfer substrate sheets (A to G), the above-described red photosensitive resin composition is applied by a gravure reverse coating method and dried to form a photosensitive resin layer (thickness 2.0 μm). A 12 μm-thick release film (biaxially stretched polyethylene terephthalate film) was layered on this photosensitive resin layer, and pressure-bonded with two rolls having a diameter of 100 mm to produce a red composite. (End of the first step)
Next, from the release film side of the red composite, the red photosensitive resin layer was exposed through a photomask (300 mm long × 400 mm wide) having rectangular openings of 270 μm × 80 μm in a predetermined pattern. As the photomask, a mask in which light shielding portions for forming register marks were provided at the four corners and the peripheral part with the same dimensional accuracy as the alignment register included in the following glass substrate was used. In addition, an ultra high pressure mercury lamp was used for this exposure, and the exposure amount was 5% of the minimum exposure amount of 20000 mJ necessary for completely curing the red photosensitive resin layer.
[0083]
Next, the release film is peeled off while holding the composite horizontally, the exposed portion of the photosensitive resin layer is removed together with the release film, and the peel development is performed in which the unexposed portion of the photosensitive resin layer is left on the transfer substrate sheet. The photosensitive resin pattern and the alignment register mark were formed on the transfer substrate sheet. (End of second step)
Next, a glass substrate for color filter (made of borosilicate glass, thickness 1 mm, length 300 mm × width 400 mm) having a matrix-like black matrix (opening 250 μm × 60 μm) formed by chromium vapor deposition and pattern etching and an alignment register. ) Was prepared. The registration mark provided on the glass substrate is the same as the light shielding part for the registration mark of the photomask described above, and has the same dimensional accuracy as the photomask under the temperature conditions at the time of exposure in the second step. . Then, alignment is performed using the alignment registration mark of the glass substrate and the alignment registration mark of the transfer base sheet, and the transfer base sheet is applied while applying a tension (30 N) so that the transfer base sheet is not wrinkled. The photosensitive resin pattern on the material sheet and the glass substrate were overlapped and pressure-bonded (linear pressure 0.1 kgf / cm) with two rolls having a diameter of 100 mm.
[0084]
Next, exposure was performed by irradiating ultraviolet rays using an ultrahigh pressure mercury lamp from the glass substrate side. The exposure amount in this exposure was set to 5% of the minimum exposure amount of 20000 mJ necessary for completely curing the red photosensitive resin pattern.
[0085]
After that, the transfer substrate sheet is peeled off, the red photosensitive resin pattern is transferred onto the glass substrate, and the photocuring reaction is completed by performing exposure by irradiating ultraviolet rays using an ultrahigh pressure mercury lamp from the photosensitive resin pattern side. Color filters (samples 1 to 7) having a red coloring pattern. The exposure amount in this exposure was set to an exposure amount necessary for the solvent resistance of the red colored pattern to tetrahydrofuran to no longer change. (End of step 3)
Regarding the above color filters (samples 1 to 7), the positional deviation width between the register marks formed by chromium vapor deposition on the glass substrate and the register marks transferred and formed together with the red colored pattern at the four corners and the peripheral portion is measured with a microscope. The measurement was shown in Table 1 below, where Z was the largest width value.
[0086]
[Table 1]
As shown in Table 1, the tensile modulus is 5 to 300 kN / mm2 The color filters (samples 1 to 5) produced using the transfer base sheets A to E in the range of 1 to 5 were all provided with a highly accurate coloring pattern with a maximum registration mark width Z as small as 10 μm or less. The color filter was confirmed.
[0087]
In contrast, the tensile modulus is 5 kN / mm2 The color filter (sample 6) produced using the transfer base sheet F that is less than the maximum has a large shift width Z of the register mark due to the influence of the extension of the transfer base sheet in the third step. It could not be put to practical use. Also, the tensile elastic modulus is 300 kN / mm2 The color filter (sample 7) produced using a transfer substrate sheet G exceeding 1 mm is difficult to handle as a long belt-like sheet because the transfer substrate sheet itself is rigid. Matching was very difficult.
[0088]
The photosensitive resin composition for a green color pattern prepared by adding a green colorant (copper phthalocyanine) instead of the red colorant (Irukadin Red BPT) is used for the first step from the first step. Similarly to the formation of the red coloring pattern by the step 3, a green coloring pattern is formed on the same glass substrate, and the maximum deviation width Z of the register mark is measured for the coloring pattern as described above. Results were obtained.
[0089]
Further, using the photosensitive resin composition for a blue coloring pattern prepared by adding a blue coloring agent (phthalocyanine blue) instead of the red coloring agent (Irukadin Red BPT), Similarly to the formation of the red coloring pattern in the step 3, a blue coloring pattern is formed on the same glass substrate, and the maximum deviation width Z of the register mark is measured for the coloring pattern as described above. Results were obtained.
[0090]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, in the first step, a photosensitive resin layer containing a colorant is formed between the transfer base sheet and the release film, and in the second step, a predetermined photo is formed. The photosensitive resin layer is exposed from the release film side through the mask, and then the release film is peeled off, and the exposed portion of the photosensitive resin layer is removed from the transfer substrate sheet together with the release film, and the unexposed portion of the photosensitive resin layer is removed. Is left on the transfer substrate sheet as a photosensitive resin pattern, and then, in the third step, the transparent substrate for the color filter is aligned and pressure-bonded on the photosensitive resin pattern, and the photosensitive resin is applied from the transparent substrate side. The pattern is exposed, the transfer substrate sheet is peeled off, and the photosensitive resin pattern is transferred onto a transparent substrate to form a colored pattern. In this series of operations, the tensile elastic modulus is 5 to 300 kN / mm.2 Since the transfer base sheet in the range is used, the extension of the transfer base sheet due to tension becomes extremely small, and the alignment of the photosensitive resin pattern on the transparent substrate can be performed with high accuracy. A colored pattern can be formed on a transparent substrate with high accuracy, and a high-definition color filter free from color shift or color omission can be produced. In addition, in any of the first to third steps described above, there is no application process such as spin coating on a transparent substrate for a color filter, so there is very little material loss, and no wet development process or cleaning process is required. No waste liquid treatment is required, and the color filter is manufactured by repeating the first to third steps for the required number of colors and forming a colored pattern of the desired number of colors on the transparent substrate. The use efficiency is high and the process is simple, so that the manufacturing cost can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process diagram for explaining a method of manufacturing a color filter according to the present invention.
FIG. 2 is a process diagram for explaining a method of manufacturing a color filter according to the present invention.
FIG. 3 is a process diagram for explaining a color filter manufacturing method according to the present invention;
[Explanation of symbols]
1 ... Color filter
2 ... Transparent substrate
3R, 3G, 3B ... coloring pattern
11R, 11G, 11B ... complex
12 ... Transfer base sheet
13 ... Release film
14 (14R, 14G, 14B) ... photosensitive resin layer
15 (15R, 15G, 15B) ... photosensitive resin pattern
21R, 21G, 21B ... Photomask
Claims (5)
所定のフォトマスクを介して前記剥離フィルム側から前記感光性樹脂層を露光し、その後、前記剥離フィルムを剥離することにより前記感光性樹脂層の露光部を転写基材シート上から除去し、前記転写基材シート上に前記感光性樹脂層の未露光部を残して感光性樹脂パターンを形成する第2の工程と、
前記転写基材シート上に形成された前記感光性樹脂パターンに、カラーフィルタ用の透明基板を位置合わせして圧着し、前記透明基板側から前記感光性樹脂パターンを露光し、その後、前記転写基材シートを剥離することにより、前記透明基板上に前記感光性樹脂パターンを転写して着色パターンを形成する第3の工程と、
を必要な色数分繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンを前記透明基板上に形成することを特徴としたカラーフィルタの製造方法。A first step of forming a photosensitive resin layer containing a colorant between the release film and a transfer substrate sheet having a tensile elastic modulus in the range of 5 to 300 kN / mm 2 ;
Exposing the photosensitive resin layer from the release film side through a predetermined photomask, and then removing the exposed portion of the photosensitive resin layer from the transfer substrate sheet by peeling the release film, A second step of forming a photosensitive resin pattern leaving an unexposed portion of the photosensitive resin layer on the transfer substrate sheet;
A transparent substrate for color filter is aligned and pressure-bonded to the photosensitive resin pattern formed on the transfer base sheet, and the photosensitive resin pattern is exposed from the transparent substrate side, and then the transfer group A third step of peeling the material sheet to transfer the photosensitive resin pattern onto the transparent substrate to form a colored pattern;
Is repeated for the required number of colors to form a colored pattern with a desired number of colors on the transparent substrate.
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