JP3884373B2 - Rfコイルおよび磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、静磁場中に載置された被検体に装着したRFコイルに対して所定の周波数の電磁波を照射する照射コイルと、被検体が放出する磁気共鳴信号を受信することにより磁気共鳴イメージを撮影するMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置に適用するRFコイルに関し、特に、下側コイル部に対して上側コイル部が開閉可能に設けられた頭部の診断に好適なRFコイルおよび磁気共鳴イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、核磁気共鳴現象を用いて撮影対象物の内部構造を画像化する磁気共鳴イメージング装置(以下、「MRI装置」と称する。)が知られている(例えば、特許文献1参照)。核磁気共鳴現象は生体に対して無害であるため、MRI装置は、特に医療用として有用であり、全身の精密検査や脳腫瘍の診断などに用いられている。
【0003】
この核磁気共鳴現象とは、一様な静磁場が印加された物体において、物体を構成する原子の原子核のスピン方向が揃い、静磁場の強度に比例した周波数(以下、『共鳴周波数』と称する)の電磁波を吸収、放出する現象である。MRI装置は、特定の核種(主に水素原子)に対して核磁気共鳴現象を利用することで、撮影対象物の任意の断層面を任意の厚さで画像化することができる。
【0004】
核磁気共鳴現象を用いて撮影対象物の内部構造を画像化する場合、位置情報を調べるために、静磁場とは別に空間的および時間的に変動する勾配磁場を撮影対象物に対して印加する。このように撮影対象部位に勾配磁場を印加することによって、撮影対象物に印加される磁場は場所によって異なることとなり、撮影対象物を構成する各原子の共鳴周波数は場所によって変化する。
【0005】
したがって、勾配磁場を印加して共鳴周波数を調べることで、撮影対象物のどの位置にどのような原子が存在するかを知ることができる。具体的には、一様な静磁場に置かれた被検体に対して、所定のパルスシーケンスで高周波磁場、傾斜磁場を印加させ、この印加により発生した磁気共鳴信号を受信し、この磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成することができる。
【0006】
ここで、共鳴周波数の測定は、具体的には、勾配磁場を印加した撮影対象物に電磁波を照射して吸収させ、その後、撮影対象物が放出する電磁波を受信して周波数を測定することによりおこなわれる。そして、一般に、MRI装置では、電磁波の照射をおこなう照射コイルと電磁波の受信をおこなうRFコイル(受信コイル)とは独立して備えており、このうちRFコイルは被検体の撮像対象部位に装着される。
【0007】
ここで、従来から使用される頭部用のRFコイルには、主として円筒形のRFコイルが採用されており、この円筒型のRFコイルには、頭部をそのままRFコイル内にスライドさせて装着するスライド型のRFコイルと、RFコイルを構成する上筒部(上側コイル部)と下筒部(下側コイル部)とが完全に分離された完全分離型のRFコイルなどが知られている。
【0008】
スライド型のRFコイルの場合、RFコイルの内側に頭部保護用のヘッドレストを設け、患者の頭部をヘッドレスト上に配置させた状態で装着する。また、完全分割型のRFコイルの場合、下筒部の内部に患者の頭部を載置した後、上方から上筒部を下筒部に嵌め込む装着がおこなわれる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−225106号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術におけるRFコイルの場合には、以下のような問題がある。すなわち、スライド型のRFコイルの場合、RFコイルの内壁寸法およびヘッドレストの厚さ寸法とのクリアランスにより、RFコイル内に頭部をスライドさせて装着するための空隙は、僅かなものとなる。このため、RFコイルの装着や取り外しに手間が掛かったり、患者にとっても、このRFコイルの着脱時にストレスが生じる原因となる。
【0011】
一方、完全分離型のRFコイルの場合、上筒部と下筒部とが完全に別々になっているため、下筒部内に頭部を載置する際には、作業時に上筒部が頭部側に落下する恐れがあるうえ、上筒部の置き場所に困るという問題がある。
【0012】
また、完全分離型のRFコイルの場合には、上筒部(上側コイル部)と下筒部(下側コイル部)とを結合する複数(4個)のコネクタが設けられている。このため、コネクタの経時劣化にともない耐久性が低下し、破損などの問題がある。また、コネクタの結合にともなう接触抵抗の問題もある。
【0013】
本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてなされたものであって、頭部に対する装着や取り外しを容易にし、コネクタを減らすことにより接触抵抗を低減できるとともに、耐久性の向上を図ることができるRFコイルおよび磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、第1の観点にかかる発明は、上側コイル部を有する上筒部と下側コイル部を有する下筒部とから構成されるRFコイルにおいて、前記上側コイル部と前記下側コイル部とを構成するそれぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材により形成されるとともに、当該可撓性連結部材を基点として上筒部と下筒部とは、開閉可能に構成されていることを特徴とする。
【0015】
この第1の観点にかかる発明によれば、上側コイル部と前記下側コイル部とを構成するそれぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材により形成されているため、下筒部に対して上筒部は可撓性連結部材を基点として、開閉可能となる。
【0016】
第2の観点にかかる発明は、第1の観点にかかる発明において、前記可撓性連結部材は、略円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0017】
この第2の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材は、略円弧状に形成されているため、略円弧状の可撓性連結部を基点とし湾曲させた状態で下筒部に対して上筒部を開放することができる。
【0018】
第3の観点にかかる発明は、第1または第2の観点にかかる発明において、前記可撓性連結部材の材質は銅線或いは銅より線であることを特徴とする。
【0019】
この第3の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材の材質は銅線或いは銅より線により形成されているので、下筒部に対して上筒部を開放した際には銅線或いは銅より線を湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0020】
第4の観点にかかる発明は、第1または第2の観点にかかる発明において、前記可撓性連結部材の材質は、フレキシブルプリント配線基板であることを特徴とする。
【0021】
この第4の観点にかかる発明によれば、前記可撓性連結部材の材質は、フレキシブルプリント配線基板により形成されているので、下筒部に対して上筒部を開放した際にはフレキシブルプリント配線基板を湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0022】
第5の観点にかかる発明は、第1〜第4の観点のいずれか一つに記載の発明において、前記可撓性連結部材は、前記下筒部に対して前記上筒部が開放された際に、ほぼ90度の位置で保持する強度を有することを特徴とする。
【0023】
この第5の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材には、下筒部に対して上筒部が開放された際に、この上筒部を所定の角度(ほぼ90度)の位置で保持する強度を備えた部材が使用されているので、可撓性連結部材を完全に湾曲させることなく上筒部を所定の位置で保持することができる。
【0024】
第6の観点にかかる発明は、静磁場中に載置された被検体に対して所定の電磁波を照射する照射コイルと、前記被検体が撮像対象部位から放出する電磁波を受信するRFコイルとを備え、前記磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成する磁気共鳴イメージング装置であって、前記RFコイルは、上側コイル部を有する上筒部と下側コイル部を有する下筒部とから構成され、前記上側コイル部と前記下側コイル部それぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材により形成されるとともに、当該可撓性連結部材を基点として上筒部と下筒部とは、開閉可能に構成されていることを特徴とする。
【0025】
この第6の観点にかかる発明によれば、RFコイルは、上側コイル部を有する上筒部と下側コイル部を有する下筒部とから構成され、前記上側コイル部と前記下側コイル部それぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材により形成されるとともに、当該可撓性連結部材を基点として上筒部と下筒部とは、開閉可能に構成されているため、下筒部に対して上筒部を開放した際には可撓性連結部材を湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0026】
第7の観点にかかる発明は、第6の観点にかかる発明において、前記可撓性連結部材は、略円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0027】
この第7の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材は、略円弧状に形成されているいるため、下筒部に対して上筒部を開放した際には可撓性連結部材を湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0028】
第8の観点にかかる発明は、第6または第7の観点にかかる発明において、前記可撓性連結部材の材質は銅線或いは銅より線であることを特徴とする。
【0029】
この第8の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材の材質は銅線或いは銅より線が使用されているため、下筒部に対して上筒部を開放した際には銅線或いは銅よりを湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0030】
第9の観点にかかる発明は、第6または第7の観点にかかる発明において、前記連結部材の材質は、フレキシブルプリント配線基板であることを特徴とする。
【0031】
この第9の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材の材質は、フレキシブルプリント基板が使用されているため、下筒部に対して上筒部を開放した際にはフレキシブルプリント基板を湾曲させた状態で上筒部を開放することができる。
【0032】
第10の観点にかかる発明は、第6〜第9の観点のいずれか一つにかかる発明において、前記可撓性連結部材は、前記下筒部に対して前記上筒部が開放された際に、ほぼ90度の位置で保持する強度を有することを特徴とする。
【0033】
この第10の観点にかかる発明によれば、可撓性連結部材には、下筒部に対して上筒部が開放された際に、ほぼ90度の位置で保持する強度の部材が使用されているので、可撓性連結部材を完全に湾曲することなく上筒部を所定の位置で保持することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態にかかるRFコイルおよび磁気共鳴イメージング装置の詳細について説明する。
【0035】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態にかかるRFコイルの内部および全体構成の概要を示す図である。また、図2(a)、(b)、(c)は、RFコイルの斜視図、側面図、正面図をそれぞれ示す図である。また、図3(a)、(b)、(c)は、上筒部と下筒部との結合時、コネクタの取り外し時、下筒部から上筒部を開放した状態をそれぞれ示す説明図である。ここで、本発明では頭部用に使用されるヘッドコイルのうちサドルコイルを例として説明する。
【0036】
すなわち、図1、2に示すようにヘッドコイル1は、コイルエレメント2を内部に有する上筒部3と、コイルエレメント4を内部に有する下筒部5とから構成されている。また、これら上筒部3と下筒部5との他端側(図で左側)は、被検体の頭部を入れる際の開口となり、一端側(図で右側)は、被検体の頭頂部の形状に合わせて円形部9として構成されている。
【0037】
コイルエレメント2、4の周囲は、樹脂部材によりモールドすることにより上筒部2および下筒部3とを構成し、全体として筒型に構成されている。下筒部5には、給電および受電用のケーブル(図示せず)が取り付けられている。この受電用のケーブルによりヘッドコイル1を介して、例えば2チャンネル化した磁気共鳴信号を検出することができる。
【0038】
また、7は上筒部3と下筒部5およびコイルエレメント2、4とを結合するためのコネクタで、本例では2個のコネクタにより上筒部3と下筒部5とを結合可能となっている。
【0039】
また、円形部9は、コイルエレメント2および上筒部3とコイルエレメント4および下筒部5との両者の一端部(図1の右側)を連結する連結部材として機能し、この連結部材には導電性を有する可撓性連結部材6(図2の点線部分)が使用されている。このため、上筒部3は下筒部5に対して可撓性連結部材6を基点として開閉可能となっている。
【0040】
ここで、可撓性連結部材6としては、導電性を有する軟質材料が使用され銅線、銅より線、銅パイプ、フレキシブルプリント配線基板(FPC)、ボディフレックス(Body FIex)などのような蛇腹状の部材を選定することができる。
【0041】
このように上筒部3と下筒部5との連結部材に可撓性連結部材6を使用するのは、連結部材に屈曲角度が小さい部材を使用した場合には、この連結部にストレスが掛かるうえ、機械的な負荷が増大するとともに、変形や破損の原因となるからである。
【0042】
以下、図3を参照して本実施の形態1におけるヘッドコイル1の装着方法を説明する。すなわち、図3(a)に示すように、上筒部3と下筒部5とが結合され一体化されている状態から、図3(b)に示すように、上筒部3と下筒部5との側面部に設けた2個のコネクタ7、7を取り外し、上筒部3を下筒部5から上方(矢印方向)に持ち上げる。
【0043】
次いで、図3(c)に示すように、下筒部5から上筒部3を可撓性連結部材6を基点として開放させる。ヘッドコイル1は、下筒部5から上筒部3を開放した際には、全開状態とすることができる。また、上筒部3の開放は、可撓性連結部材6を湾曲させながら容易におこなうことができ、この開放した上筒部3はそのままテーブル30の上に置くことができる。このため、上筒部3の置き場所に困ることなくヘッドコイル1の装着をおこなうことができる。
【0044】
以下、患者の頭頂部を、ヘッドコイル1の円形部9の内側部9aに合わせた位置に載置させ、上筒部3を可撓性連結部材6を基点として再度回動させ、2個のコネクタ7、7を取り付けてヘッドコイル1の装着が完了となる。ここで、実際にはポジショニングライトなどによる被検体のポジショニング(位置決め)をおこなった後、上筒部3を閉めることとなる。
【0045】
以上説明したように、実施の形態1にかかるRFコイルは、コイルエレメント2、4を構成するそれぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材6により形成され、可撓性連結部材6を基点として上筒部3と下筒部5とは、開閉可能に構成されているので、可撓性連結部材6を基点として、下筒部5に対して上筒部3を開閉可能とすることができる。
【0046】
これにより、ヘッドコイル1への装着が容易であるうえ、装着時にはヘッドコイル1を全開とすることができ被検体に閉所感を与えることがなくなる。また、可撓性連結部材6は略円弧状に形成されているので、下筒部5に対して上筒部3を開放した際には可撓性連結部材6を湾曲させた状態で上筒部3を容易に開放することができる。
【0047】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかるRFコイルについて説明する。図4(a)、(b)、(c)は、この発明の実施の形態2であるRFコイルの概要構成を示す斜視図である。ここで、上述した実施の形態1では、上筒部2の開放時に可撓性連結部材が完全に湾曲する構成としているが、本実施の形態2では可撓性連結部材の材料として、ある程度の強度を有する可撓性連結部材13を使用し、上筒部3を開放した際に、この上筒部3が下筒部5に対してほぼ直角の位置で保持される構成としている。すなわち、具体的には、図4に示すように、ある角度以上(本例ではほぼ90度の位置で保持できる)、湾曲しない構造としている。
【0048】
以下、図4を参照して本実施の形態2におけるヘッドコイル12の装着方法を説明する。すなわち、実施の形態1と同様、図4(a)に示すように、上筒部3と下筒部5とが結合され一体化されている状態から、図4(b)に示すように、上筒部3と下筒部5との側面部に設けた2個のコネクタ7、7を取り外し、上筒部3を下筒部5から上方(矢印方向)に持ち上げる。
【0049】
次いで、図4(c)に示すように、下筒部5から上筒部3を可撓性連結部材13を基点として回動して開放させる。ここで、前述したように可撓性連結部材13の材料には、ある程度の強度を有する可撓性連結部材13を使用しているため、下筒部5から上筒部3を開放した際に、この上筒部3は下筒部5に対してほぼ直角の位置で保持させることができる。
【0050】
このため、前述した実施の形態1よりさらに上筒部3の置き場所に困ることなくヘッドコイル12の装着をおこなうことができる。なお、本例ではほぼ90度の位置で上筒部3が保持されているが、この角度は特に限定されず、上筒部3の一部がテーブル30に当接しない角度であればよい。
【0051】
以下、実施の形態1と同様に、患者の頭頂部を、ヘッドコイル12の円形部9の内側部9aに合わせた位置に載置させ、上筒部3を可撓性連結部材13を基点として再度回動させ、2個のコネクタ7、7を取り付けてヘッドコイル12の装着が完了となる。
【0052】
以上説明したように、実施の形態2にかかるRFコイルは、可撓性連結部材6には、下筒部4に対して上筒部2が開放された際に、ほぼ90度の位置で保持する強度の部材が使用されているので、可撓性連結部材を完全に湾曲させることなく上筒部を所定の位置で保持することができ、安定した位置でヘッドコイルの装着をおこなうことができる。
【0053】
図5は、本発明のRFコイルが適用されるMRI装置20の概要を示す全体構成図である。すなわち、図5に示すようにMRI装置20は、外側から順に、静磁場を発生する静磁場発生磁石33と、勾配磁場を発生する勾配磁場発生コイル32とを備えている。静磁場発生磁石33および勾配磁場発生コイル32によりマグネットアセンブリを構成する。
【0054】
また、勾配磁場発生コイル32の内側に円筒状の照射コイル31を設け、この照射コイル31の内部にヘッドコイル1(12)を装着した被検体10を載置したテーブル30を搬入可能としている。照射コイル31は、静磁場中に載置された被検体10に対して所定の電磁波を照射する機能を有している。
【0055】
静磁場発生磁石33および勾配磁場発生コイル32は、MRI装置20内部の磁気制御部35に接続され、検査領域に所定の磁場を生成する。RF送信部36は、照射コイル31から所定周波数の電磁波を照射する。
【0056】
一方、受信コイルであるヘッドコイル1(12)は、核磁気共鳴現象によって被検体が放出した電磁波を受信してRF受信部37に送信する。このRF受信部37が受信した電磁波から、イメージ処理部38が核磁気共鳴映像を作成する。
【0057】
以上、本実施の形態1、2について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、他のコイルエレメントとの組合わせも可能である。
【0058】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、被検体の頭部に対するRFコイルの着脱を容易におこなえるため、患者の負担を軽減することができるうえ、上筒部と下筒部との結合時のコネクタ数を4個から2個に低減できるため、接点および接触抵抗の低減を図ることができるという効果を奏する。
【0059】
また、本発明によれば、コイルエレメントを構成するそれぞれの一端部は、導電性を有する可撓性連結部材により形成され、可撓性連結部材を基点として上筒部と下筒部とは、開閉可能に構成されているので、可撓性連結部材を基点として、下筒部に対して上筒部を容易に開閉可能とすることができ、操作性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0060】
また、本発明によれば、可撓性連結部材は略円弧状に形成されているので、下筒部に対して上筒部を開放した際には可撓性連結部材を湾曲させた状態で上筒部を開放することができ、上筒部の置き場所に苦慮することなく利便性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるヘッドコイル(RFコイル)の概要を示す全体構成図である。
【図2】ヘッドコイルの構成である(a)は斜視図を、(b)は側面図を、(c)は、正面図をそれぞれ示す図である。
【図3】(a)は、上筒部と下筒部との結合時を、(b)は、コネクタを外した状態を、(c)は、下筒部から上筒部を開放した状態をそれぞれ示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2にかかる(a)は、上筒部と下筒部との結合時を、(b)は、コネクタを外した状態を、(c)は、下筒部から上筒部を開放した状態をそれぞれ示す説明図である。
【図5】本発明のRFコイルが適用されるMRI装置の概要を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1、12 ヘッドコイル(RFコイル)
2、4 コイルエレメント
3 上筒部
5 下筒部
6、13 可撓性連結部材
7 コネクタ
9 円形部
9a 内側部
10 被検体
20 MRI装置
30 テーブル
31 照射コイル
32 勾配磁場発生コイル
33 静磁場発生磁石
35 磁気制御部
36 RF送信部
37 RF受信部
38 イメージ処理部
Claims (4)
- 上側コイル部を有する上筒部と下側コイル部を有する下筒部とから構成されるRFコイルにおいて、
前記上筒部と前記下筒部とが結合一体化された状態で、円筒状部と前記円筒状部における一方の端面を覆う半球状部とが結合した形状をなしており、前記円筒状部における他方の端面は被検者の首部が貫通されるように開口をなしており、前記半球状部に前記被検者の頭頂部が収容され、
前記上側コイル部と前記下側コイル部とは前記円筒状部においてはコネクタを介して接続されるとともに前記半球状部においてはコクネタを介さずに直接に接続され、前記円筒状部と前記半球状部とにわたって左右一対のループコイルが形成されており、
前記上筒部における前記半球状部には、導電性を有する可撓性連結部材のみが実質的に存在しており、
前記可撓性連結部材を基点として前記上筒部と前記下筒部とが開閉可能であることを特徴とするRFコイル。 - 前記可撓性連結部材の材質は銅線又は銅より線であることを特徴とする請求項1に記載のRFコイル。
- 静磁場中に載置された被検者に対して所定の電磁波を照射する照射コイルと、前記被検者が撮像対象部位から放出する電磁波を受信するRFコイルとを備え、磁気共鳴信号に基づいて磁気共鳴イメージを作成する磁気共鳴イメージング装置であって、
前記RFコイルは、上側コイル部を有する上筒部と下側コイル部を有する下筒部とから構成され、
前記上筒部と前記下筒部とが結合一体化された状態で、円筒状部と前記円筒状部における一方の端面を覆う半球状部とが結合した形状をなしており、前記円筒状部における他方の端面は被検者の頭部が挿入されるように開口をなしており、前記半球状部に前記被検者の頭頂部が収容され、
前記上側コイル部と前記下側コイル部とは前記円筒状部においてはコネクタを介して接続されるとともに前記半球状部においてはコクネタを介さずに直接に接続され、前記円筒状部と前記半球状部とにわたって左右一対のループコイルが形成されており、
前記上筒部における前記半球状部には、導電性を有する可撓性連結部材のみが実質的に存在しており、
前記可撓性連結部材を基点として前記上筒部と前記下筒部とが開閉可能であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 - 前記可撓性連結部材の材質は銅線又は銅より線であることを特徴とする請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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2002
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