JP3883258B2 - 管路用氷水割合検出装置 - Google Patents

管路用氷水割合検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管路における氷水混合流体の氷と水の割合を静電容量測定を用いて検出する管路用の氷水割合検出装置に関し、
詳しくは、氷と水の混合流体を通過させる管路において、棒状の内側電極を管軸芯と同芯状に配置し、かつ、管内面の全周にわたる円筒状の外側電極を管軸芯方向で内側電極に対応位置させて管内面に配置し、そして、内側電極と外側電極との間に測定用電圧を加電して、この加電に対し内側電極と外側電極との間の静電容量を測定することで、その測定情報に基づき混合流体における氷と水の割合を判定する判定手段を設ける管路用氷水割合検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の管路用氷水割合検出装置においては、図8及び図9に示すように、管内面の全周にわたらせる円筒状の外側電極15を、その管軸芯方向の全長にわたって一連の単一電極にし、この外側電極15と管軸芯p上の棒状の内側電極14とで測定用の電極対を形成していた(例えば、特願平8−128420号や特願平6−193003号参照)。
【0003】
なお、図中16A,16Bは内側電極14に対する支持部材、17c’は内側電極14に対するリード線である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内側電極14と外側電極15との電極対を加電によりコンデンサとして機能させて、これら電極間の静電容量測定に基づき氷と水の割合を判定するのに、電気的現象として、同図8に示すように、電極対における管軸芯方向の両端部に電気力線の湾曲する部分が生じる。そして、これら湾曲部の存在の影響で、実際の氷水割合と測定される静電容量との相関関係が一定のものにならず不安定に変化し、これが原因で、氷水割合判定の判定精度が低下する問題があった。
【0005】
殊に、氷と水の混合流体Mを対象とする故の特有の問題として、一般水は不純物の含有で導電性を有し、また、水質によってはかなり高い導電率を示す為、内側電極14と外側電極15との電極対を測定用コンデンサとして有効に機能させるには、各電極14,15の管軸芯方向の寸法を充分に小さくして電極間の電気抵抗を大きくすることが必要(一般に数百Ωの抵抗が必要)となるが、寸法を小さくすると、管路の縦断面視において電極間の電気力線が平行の直線になる領域に対し、電極両端部の電気力線の湾曲領域が相対的に大きな領域を占めるようになって上記不安定化の問題が顕著になり、判定精度の向上を図る上で、電気抵抗の確保と電気力線湾曲部の影響の回避という背反する問題を抱えている。
【0006】
また、従来では、上記の湾曲以外の電気力線の変形も極力抑制する為、管材13や内側電極14の支持部材16A,16Bにフッ素樹脂や塩ビなどの非導電材を用いているが、管材13や電極支持部材16A,16Bの材質がこのように非導電材に制約される為に、強度確保が難しくなったり製作が難しくなる問題があり、特に、管路内に位置する内側電極支持部材16A,16Bについては、氷との衝突に耐える充分な強度の確保の為に部材が大きくなったり部材数が多くなることで、氷水混合流体Mの通過の円滑さが損なわれる問題が生じ、また、管材13については、電極対を囲む管材13が非導電材であることで、静電容量の測定において電磁波などの外部ノイズの影響を受け易くなり、このことで静電容量測定の測定精度が低下する問題もあった。
【0007】
その上、氷と水の混合流体Mを対象とすることにおいて、電極間の静電容量は、氷水割合の変化(すなわち、その割合変化による混合流体Mの誘電率変化)によって変化するとともに、水質の変化(すなわち、水そのものの誘電率の変化)によっても変化する為、従来では、水質補償として、氷水測定用の上記電極対とは別に、この電極対の配備管路に連なる管路系において氷が不存で水のみになる特定箇所に補正用の電極対を設け、この補正用電極対による水のみを対象にした静電容量測定の測定結果に基づき、氷水測定用電極対を用いての静電容量測定による氷水割合の判定に補正を加えるようにしていた(特願平6−193003号参照)。
【0008】
しかし、氷水測定用の電極対とは別に補正用の電極対を必要とする為、全体としての装置製作が煩雑になるとともに装置コストが高く付き、また、氷が不存で水のみとなる特定箇所の存在位置によっては補正用電極対の装備そのものが難しい問題もあった。
【0009】
以上の実情に鑑み、本発明の第1の課題は、合理的な電極構成を採用することにより、電気力線の湾曲などの変形の影響を効果的に回避して、静電容量測定に基づく氷水割合判定の判定精度を高める点にある。
【0010】
また、本発明の第2の課題は、水質補償の為の構成を簡略にしながらも、水質変化によらず、静電容量測定に基づく氷水割合判定を適切に行えるようにする点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔1〕請求項1記載の発明では、円筒状の外側電極を、管軸芯方向で中央部の測定電極と、この測定電極とは電気的に隔離して管軸芯方向で測定電極の両側近傍に位置するガード電極とに分割した構成で、測定電極と管軸芯上の棒状の内側電極との間、及び、各ガード電極と内側電極との間の夫々に測定用電圧を加電することにより、両側の各ガード電極と内側電極との間に形成される電場をもって、測定電極と内側電極との間に形成される電場を挟み込む状態で、全体としては(図2参照)、各ガード電極の外側端では電気力線が湾曲する部分が存在しながらも、測定電極と内側電極との間では管路の縦断面視において全ての電気力線が平行な直線となる電場を形成できる。
【0012】
また、測定電極は管内面の全周にわたる円筒状にし、かつ、内側電極は管軸芯と同芯の棒状にするから、測定電極と内側電極との間の電気力線は、管路の横断面視においても、管軸芯が放射中心となる均等な放射状態の整然とした直線にすることができる。
【0013】
そして、このような電場形成に対し、氷水割合判定の為の静電容量測定として、測定電極と内側電極との間の静電容量を測定することにより、水の導電性対策としては、測定電極の管軸芯方向の長さの短小化で測定電極と内側電極との間の電気抵抗を充分に大きくして、測定電極と内側電極との測定用コンデンサとしての有効度を高めながらも、その静電容量測定において電気力線の湾曲などの変形の影響を効果的に回避できて、実際の氷水割合と測定される静電容量との相関関係を水質変化がない限り一定のものに安定的に維持することができ、これら電気抵抗の確保によるコンデンサとしての有効度の向上と、電気力線の湾曲等変形の影響の回避による上記相関関係の安定維持との相乗効果をもって、静電容量測定に基づく氷水割合判定の判定精度向上を効果的に実現できる。
【0014】
しかも、ガード電極の作用で、測定用電極対としての測定電極と内側電極との間の電気力線を、上記の如き管路縦断面視で平行の直線に保持できるから、従前の如く電気力線の変形防止の為に管材や内側電極の支持部材を非導電材で形成するといった制約も回避でき、これにより、強度の確保や製作を容易にすることができる。
【0015】
殊に、管路内に位置する内側電極の支持部材については、材質選定による強度確保で部材の小型化や部材数の削減が可能になることにより、この支持部材が氷水混合流体の通過の支障になることを軽減して、氷水混合流体の通過性を高めることができ、また、電極対を囲む管材については、金属に代表される導電材を用いることにより、電磁波などの外部ノイズを遮断することができて、静電容量測定の対ノイズ性を高めることができる。
【0016】
〔2〕請求項2記載の発明では、測定電極の管軸芯方向の長さを、管内径の0.1倍〜0.5倍にし、かつ、測定電極の両側に位置するガード電極各々の管軸芯方向の長さを、測定電極の管軸芯方向の長さの1倍〜4倍にする。
【0017】
つまり、測定電極の管軸芯方向の長さを管内径の0.1倍よりも小さくすると、管内径の割りにコンデンサの一方の電極としての測定電極の面積が小さくなり過ぎて、氷水混合流体を電極間誘電体とする静電容量測定を正確に行うことが難しくなり、一方、測定電極の管軸芯方向の長さを管内径の0.5倍よりも大きくすると、先述の如く一般的な水質において測定電極と内側電極との間の電気抵抗が小さくなり過ぎ、氷水混合流体を電極間誘電体とする静電容量測定を正確に行うことが難しくなる。
【0018】
また、測定電極の管軸芯方向の長さを管内径の0.1倍〜0.5倍にする条件下で、測定電極の両側に位置するガード電極各々の管軸芯方向の長さを測定電極の管軸芯方向の長さの1倍よりも小さくすると、ガード電極の機能が不十分になって測定電極と内側電極との間の電気力線のうち外側のものに湾曲傾向が生じ始め、一方、ガード電極各々の管軸芯方向の長さを測定電極の管軸芯方向の長さの4倍よりも大きくすると、測定電極と内側電極との間の電気力線を平行な直線に保持する目的にしては、ガード電極が大き過ぎて加電電力の浪費傾向が生じるとともに、装置コスト面でも無駄になる。
【0019】
これらのことから、前記の寸法関係、すなわち、測定電極の管軸芯方向の長さを管内径の0.1倍〜0.5倍にし、かつ、測定電極の両側に位置するガード電極各々の管軸芯方向の長さを測定電極の管軸芯方向の長さの1倍〜4倍にする寸法関係を採用すれば、電力浪費や装置コストの無駄を省きながら、請求項1記載の発明の効果を一層確実かつ効果的に得ることができる。
【0020】
〔3〕請求項3記載の発明では、測定用電圧として周波数が100kHz〜1GHzの範囲内の交流電圧を加電する。
【0021】
つまり、氷や水の誘電率は測定用電圧の周波数に対し依存性があるが、一般的水質では、測定用電圧の周波数が100kHz〜1GHzである場合に氷と水の誘電率の差が特に大きくなる傾向が見られる。
【0022】
このことから、測定用電圧として周波数が100kHz〜1GHzの範囲内の交流電圧を加電すれば、氷水割合の変化に伴う静電容量の変化(換言すれば、氷水混合流体の誘電率変化)を大きくすることができて、静電容量測定に基づく氷水割合判定の判定精度を高めることができる。
【0023】
〔4〕請求項4記載の発明では、内側電極と外側電極とを配置した電極配置部を迂回するバイパス管路を設けた構成において、バイパス管路を遮断して氷水混合流体を電極配置部に通過させる氷水測定状態を測定切換手段により現出すれば、内側電極と外側電極とを用いて氷水混合流体を電極間誘電体とする状態での静電容量測定を実施して、その測定に基づき氷水混合流体の氷水割合判定を実施でき、一方、バイパス管路に氷水混合流体を通過させながら電極配置部を氷不存の水のみの状態にする水測定状態を測定切換手段により現出すれば、バイパス管路通過により氷水混合流体の移送は継続しながら、同じ内側電極と外側電極を用いて水のみを電極間誘電体とする状態での静電容量測定を実施し、その測定に基づき水質を判定することができる。
【0024】
そして、この水質判定に基づき、水質補償として、それ以後ないしそれ以前の氷水測定状態での静電容量測定に基づく氷水割合判定を補正することができ、これにより、水質変化に原因する誤判定を防止して、水質変化によらず静電容量測定に基づく氷水割合判定を適切に行うことができる。
【0025】
また、氷水割合の判定と水質判定とをともに同じ内側電極と外側電極とを用いて行うから、先述の従来装置の如く、氷水割合の判定に用いる氷水測定用の電極対とは別に、管路系統中で氷不存の水のみとなる特定箇所に水質補償のための補正用電極対を設けるに比べ、そのような補正用電極対の別途装備を不要にして、全体としての装置設計及び装置製作を容易にし得るとともに、装置コストを安価にすることができる。
【0026】
しかも、このように氷水割合の判定と水質判定とをともに同じ内側電極と外側電極とを用いて行えば、氷との接触による磨耗などで電極自身の性能変化が生じても、その性能変化の影響が氷水割合の判定と水質判定との双方に生じることから、上記水質補償としての補正が電極性能の変化に対する補償にもなり、このことで、上記の水質補償と相まって、氷水割合判定に対する信頼性を一層高めることもできる。
【0027】
なお、この請求項4記載の発明は、外側電極を測定電極とガード電極とに分割する電極構成(すなわち、請求項1記載の発明の構成)を採る場合に限らず、例えば、先述の図8及び図9に示す電極構成を採る場合や、その他の電極構成を採る場合にも極めて有効であるが、請求項1記載の発明の実施において、この請求項4記載の発明を採用すれば、ガード電極の作用として、静電容量測定に基づく氷水割合判定の判定精度向上とともに、静電容量検出に基づく水質判定の判定精度も向上できることから、その水質判定に基づく氷水割合判定の補正において、その補正そのものの精度を高めることができ、水質補償をより的確になものにすることができる。
【0028】
〔5〕請求項5記載の発明では、付与される補償指令に応じ、補償手段が測定切換手段を操作して前記の水測定状態を現出し、かつ、その水測定状態において判定手段により測定される静電容量に基づき、それ以後の前記氷水測定状態での判定手段の氷水割合判定を補正するから、補償指令の付与だけで測定切換手段の操作とともに水質補償としての上記補正を自動的に実行でき、これにより、装置管理の負担を軽減できる。
【0029】
また、装置発停との連動やタイマ制御などにより補償指令の付与そのものも自動化すれば、装置管理の負担を一層軽減できるとともに、水質変化に対する対応を確実にすることができて、常に適切な氷水割合判定を行うことができる。
【0030】
〔6〕請求項6記載の発明では、測定切換手段の構成として、電極配置部を縦管路部に設け、そして、前記の水測定状態では、電極配置部への氷水混合流体の流入を遮断して、電極配置部における残存氷を自身の浮力により管路内上昇させることで、電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成を採る。
【0031】
つまり、水中での氷自身の浮力を利用して氷を電極配置部よりも縦管路における上方側へ移動させることで、電極配置部を氷不存の水のみの状態(すなわち、水のみを対象とする水質補償の為の静電容量測定を行える状態)を現出するから、バイパス管路の付設に加えて遮断弁の装備だけで、その他の特殊な装置を特に要することなく測定切換手段を構成でき、測定切換手段の構築において装置の製作を容易にし得るとともに装置コストを安価にすることができる。
【0032】
〔7〕請求項7記載の発明では、測定切換手段の構成として、電極配置部に対し、その入口側と出口側とを結んで循環路を形成する循環路形成管路を、バイパス管路とは並列に設け、そして、前記の水測定状態では、この循環路への氷水混合流体の流入を遮断した状態で、ポンプにより循環路において流体循環させ、かつ、循環路に付設のヒータにより循環路内の残存氷を融解させて、電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成を採る。
【0033】
つまり、電極配置部がある循環路においてポンプに流体循環させながらヒータにより循環路内の残存氷を融解させるから、電極間誘電体を確実に水のみにした状態で水質補償のための静電容量測定を行うことができ、このことから、前記の水質補償による氷水割合判定の適正化の信頼性を一層高めることができる。そして、ポンプによる循環、及び、ヒータによる氷融解で水のみの状態の現出を確実にできることから、氷水混合流体における氷の割合が高い場合に特に有効なものになる。
【0034】
〔8〕請求項8記載の発明では、測定切換手段の構成として、氷水混合流体から氷不存の水を分離する分離手段を設け、そして、前記の水測定状態では、電極配置部への氷水混合流体の流入を遮断した状態で、分離手段による分離水を電極配置部に通過させることにより、電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成を採る。
つまり、この構成によれば、水測定状態では、氷水混合流体の全体は電極配置部に通過させないが、バイパス管路側における氷水混合流体の通過に並行して、その氷水混合流体から水のみを分離手段により分離しつつ、その分離水を電極配置部に連続に通過させて、水のみを対象にした水質判定のための静電容量測定を行えるから、不純物分布による水質のわずかなムラに対しても、氷水混合流体の水質として、通過する氷水混合流体の平均的な水質を判定することができ、これにより、水質補償をより的確になものにすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は冷熱需給設備を示し、1は細粒状の氷Iを水Wとともに貯留する氷蓄熱槽、2は氷蓄熱槽1から供給管路3を介して供給される氷Iと水Wの混合流体Mを冷熱源として冷房などを行う冷熱消費部であり、これら冷熱消費部2では、氷Iの融解を伴う形態で冷熱消費して水Wのみを還水管路4を介し氷蓄熱槽1に戻す。また、5は氷蓄熱槽1から製氷側管路6へ取水した水Wを製氷原水にして氷Iを生成する製氷機であり、この製氷機5で生成した氷Iを氷蓄熱槽1に貯留する。
【0036】
7は氷蓄熱槽1における氷Iと水Wの割合K1(すなわち、氷蓄熱槽1における氷充填率)を検出する槽用の検出装置、8は製氷機5を制御する製氷制御器であり、この製氷制御器8は、槽用検出装置7の検出情報に基づき、氷蓄熱槽1における氷Iと水Wの割合K1を所定範囲に保つように製氷機5を制御する。
【0037】
槽用検出装置7は、氷蓄熱槽1に設けた2本の棒状電極7x,7yからなるセンサ部7Aと、製氷制御器8に設けた判定部7Bとからなり、この判定部7Bは、上記2本の棒状電極7x,7yに所定周波数の測定用交流電圧V1を加電して、氷Iと水Wの混合物を電極間誘電体とする2本の棒状電極7x,7yの間の静電容量C1を測定し、この測定静電容量C1に基づき、氷蓄熱槽1における氷Iと水Wの割合K1を判定する。
【0038】
9は供給管路3における氷水混合流体Mの氷Iと水Wの割合K2(すなわち、供給管路3における氷充填率)を調整する混合調整器であり、この混合調整器9は、出氷路10aを介して氷蓄熱槽1から取り出した氷I(ないしは氷分の多い氷水)と、取水路10bを介して氷蓄熱槽1から取り出した水Wとを合流混合させて供給管路3へ送出し、そして、氷蓄熱槽1からの氷Iと水Wの取り出し量の比を調整することで、供給管路3へ送出する氷水混合流体Mの氷水割合K2を調整する。
【0039】
なお、1aは取水路10bへの氷流出を防止する多孔板構造や網構造などの氷分離具である。
【0040】
11は供給管路3における氷水混合流体Mの氷水割合K2を検出する管路用の検出装置、12は混合調整器9を制御する混合制御器であり、この混合制御器12は管路用検出装置11の検出情報に基づき、供給管路3へ送出する氷水混合流体Mの氷水割合K2を所定割合に保つように混合調整器9を制御する。
【0041】
管路用検出装置11は、供給管路3に設けたセンサ部11Aと、混合制御器12に設けた判定部11Bとからなり、このセンサ部11Aは、図2及び図3に示すように、供給管路3の一部を形成する短管13において、棒状の内側電極14を管軸芯pと同芯状に配置し、かつ、管内面の全周にわたる円筒状の外側電極15を管軸芯方向で内側電極14に対応位置させて管内面に配置する基本構造を採り、さらに、この基本構造において、その円筒状の外側電極15を、管軸芯方向で中央部に位置する円筒状の測定電極15sと、この測定電極15sとは間隙eにより電気的に隔離して管軸芯方向で測定電極15sの両側近傍に位置する円筒状のガード電極15gとに分割した構造にしてある。
【0042】
そして、このセンサ構造に対し、管路用検出装置11の判定部11Bは、測定電極15sと内側電極14との間、及び、各ガード電極15gと内側電極14との間の夫々に所定周波数の測定用交流電圧V2を加電して、この加電に対し、氷水混合流体Mを電極間誘電体とする測定電極15sと内側電極14との間の静電容量C2を測定し、この測定静電容量C2に基づき、供給管路3における氷水混合流体Mの氷水割合K2を判定する構成にしてある。
【0043】
つまり、ガード電極15gを設けることにより、同図2に示す如く、両側の各ガード電極15gと内側電極14との間に形成される電場をもって、測定電極15sと内側電極14との間に形成される電場を挟み込む状態で、全体としては、各ガード電極15gの外側端では電気力線が湾曲する部分が存在しながらも、測定電極15sと内側電極14との間では管路縦断面視において全ての電気力線が平行な直線となる電場を形成し、また、測定電極15sは管内面の全周にわたる円筒状にし、かつ、内側電極14は管軸芯pと同芯の棒状にすることで、測定電極15sと内側電極14との間の電気力線を、管路横断面視においても、管軸芯pが放射中心となる均等な放射状態の整然とした直線にする。
【0044】
そして、この電場形成において、氷水割合判定の為の静電容量測定として、測定電極15sと内側電極14との間の静電容量を測定することにより、測定電極15sの管軸芯方向の長さの短小化で測定電極15sと内側電極14との間の電気抵抗を充分に大きくして、水Wの導電性に対し測定電極15sと内側電極14との測定用コンデンサとしての有効度を高く確保しながらも、その静電容量測定において電気力線の湾曲などの変形の影響を効果的に回避して、実際の氷水割合K2と測定される静電容量C2との相関関係を、水質そのものの変化がない限り一定のものに安定的に維持し、これにより、管路3での静電容量測定に基づく氷水割合K2の判定を精度良く行えるようにしてある。
【0045】
測定電極15sの管軸芯方向の長さL1は短管13の管内径Dの0.1倍〜0.5倍にし、かつ、各ガード電極15gの管軸芯方向の長さL2は測定電極15sの管軸芯方向の長さL1の1倍〜4倍にしてあり、この寸法条件の中でも特に好適な寸法比の例としては、測定電極15sの管軸芯方向長さL1を管内径Dの0.15倍〜0.3倍にし、各ガード電極15gの管軸芯方向長さL2を測定電極15sの管軸芯方向長さL1の2倍〜3倍にする例を挙げることができる。
【0046】
また、この寸法比に従った具体的な好適寸法例としては、管内径D=40mm〜50mmに対し、測定電極15sの管軸芯方向長さL1=7.5mm、各ガード電極15gの管軸芯方向長さL2=20mm、内側電極14の直径d=8mm、間隙eの管軸芯方向長さL3=1mm〜3mmを挙げることができる。
【0047】
16は内側電極14を短管13の管壁から支持する支持脚であり、内側電極14の各端部は、管路横断面視において短管13の一端側と他端側とから2本の支持脚16で支持してある。そして、これら支持脚16は金属などの導電材で形成し、それらうちの一つを内側電極14に対するリード線に兼用してある。
【0048】
また、短管13も金属などの導電材で形成し、これにより、管内での静電容量測定において外乱となる管外からの電磁波などの外部ノイズを遮断するようにしてある。なお、短管13と測定電極15s、及び、短管13と各ガード電極15gは、それらの間に介在させた絶縁材により電気的に絶縁してある。
【0049】
17a,17b,17cは、測定電極15s,ガード電極15g,内側電極14の各々と判定部11Bとを結ぶ電気線である。
【0050】
管路用検出装置11で用いる測定用交流電圧V2の周波数、及び、槽用検出装置7で用いる測定用交流電圧V1の周波数は、夫々、100kHz〜1GHzの範囲から適当値を選定してあり、氷Iや水Wの誘電率には測定用交流電圧V1,V2の周波数に対する依存性があって、一般的水質では周波数が100kHz〜1GHzの範囲のときに氷Iと水Wの誘電率の差が特に大きくなる傾向が見られることから、上記の如く、各測定用交流電圧V1,V2の周波数を100kHz〜1GHzの範囲から選定することにより、氷水割合K1,K2の変化に伴う静電容量C1,C2の変化(氷水混合流体の誘電率変化)が大きく現れるようにして、静電容量測定に基づく氷水割合K1,K2の判定をより精度良く行えるようにしてある。
【0051】
管路用検出装置11のセンサ部11Aを形成する短管13は、供給管路3のうちの縦管路部に介装し、また、供給管路3には短管13(すなわち電極配置部)を迂回するバイパス管路18を設けてあり、さらに、短管13よりも上流側でバイパス管路18の分岐箇所よりも下流側の管路部分には、短管13への流体流入を遮断する短管側弁19を介装し、バイパス管路18には、そのバイパス管路18の流体通過を遮断するバイパス側弁19を介装してある。
【0052】
つまり、これら短管側弁19とバイパス側弁20との切換操作により、図4において実線の矢印で示す如く、バイパス管路18における流体通過を遮断して氷水混合流体Mを短管13に通過させる氷水測定状態と、図4において破線の矢印で示す如く、バイパス管路18に氷水混合流体Mを通過させながら、短管13への氷水混合流体Mの流入を遮断して短管13の内部における残存氷Iを自身の浮力により縦管路部の上方側へ退出させ、このことで短管13の内部を氷不存の水Wのみの状態にする水測定状態とを選択的に現出できるようにしてある。
【0053】
一方、混合制御器12には、前記の判定部11Bとともに管路用検出装置11の補償部11Cを設けてあり、この補償部11Cは、冷熱需給設備の通常運転時には基本的に、短管側弁19を開きかつバイパス側弁20を閉じて管路状態を前記の氷水測定状態に保ち、この氷水測定状態において氷水混合流体Mを電極間誘電体とする静電容量測定、及び、その測定静電容量C2に基づく氷水割合K2の判定を判定部11Bに実行させる。
【0054】
また、この補償部11Cは、設備の通常運転中においてタイマ制御により定期的に付与される補償指令に応じ、バイパス側弁20を開きかつ短管側弁19を閉じて前記の水測定状態を一定時間だけ自動的に現出し、そして、この水測定状態で氷不存の水Wのみを電極間誘電体とする静電容量測定を判定部11Bに実行させて、そのときの測定静電容量C0に基づき、水質補償として、以後の氷水測定状態での判定部11Bの氷水割合判定を自動的に補正する構成にしてある。
【0055】
具体的には、氷不存の水Wのみを電極間誘電体とする状態での測定電極15sと内側電極14との間の静電容量C0を基準値にして、氷水混合流体Mを電極間誘電体とする状態(氷水測定状態)での各時点における測定電極15sと内側電極14との間の測定静電容量C2を評価することで、氷水割合K2を判定する方式を採るのに対し、上記の如く、バイパス側弁20の開弁により氷水混合流体Mの流通は維持しながら水測定状態を定期的に現出し、そのときの水測定状態において測定される水Wのみの場合の静電容量C0を新たな基準値として、上記の基準値を更新する補正を補償部11Cに実行させ、これにより、水質変化によらず氷水混合流体Mの氷水割合K2を常に正確に判定できるようにしてある。
【0056】
なお、補償部11Cによる水質補償としての上記補正は、槽用検出装置7の判定部7Bにも施すようにしてあり、氷不存の水Wのみを電極間誘電体とする状態での管路用検出装置11における測定電極15sと内側電極14との間の静電容量C0に形式補正を施した値C0’を槽用の基準値にして、槽内における氷Iと水Wの混合物を電極間誘電体とする状態での各時点における棒状電極7x,7yどうしの間の測定静電容量C1を評価することで、氷蓄熱槽1における氷水割合K1を判定する方式を採るのに対し、前記の水測定状態において管路用検出装置11の判定部11Bにより測定される水Wのみの場合の静電容量C0に形式補正を施した値C0’を新たな槽用基準値として、上記の槽用基準値を更新する補正を補償部11Cに実行させる。
【0057】
21は冷熱消費部2における氷水混合流体Mの受入れ流量Qを、冷熱消費部2の負荷に応じて自動調整する流量調整器であり、この流量調整器21による受入れ流量Qの自動調整により、冷熱消費部2からは氷が存在しない所定温度の水Wのみを還水管路4へ送出する。
【0058】
そして、このように冷熱消費部2における氷水混合流体Mの受入れ流量Qを冷熱消費部2の負荷に応じ調整することに対し、前述の如く冷熱消費部2へ送る氷水混合流体Mの氷水割合K2を所定割合に保つことにより、管路における氷水混合流体Mの流通性を良好に保つとともに、適当な適宜計量手段による混合流体受入れ流量Qの計量に基づいて冷熱消費部2における冷熱消費量を正確に把握できるようにしてある。
【0059】
以上要するに、本実施形態においては、管路用検出装置11における円筒状の外側電極15を、管軸芯方向で中央部に位置する円筒状の測定電極15sと、この測定電極15sとは電気的に隔離して管軸芯方向で測定電極15sの両側近傍に位置する円筒状のガード電極15gとに分割した電極構造を採用してあり、これに対し、管路用検出装置11の判定部11Bは、測定電極15sと内側電極14との間、及び、各ガード電極15gと内側電極14との間の夫々に測定用電圧V2を加電して、この加電に対し測定電極15sと内側電極14との間の静電容量C2を測定することで、その測定情報に基づき氷水混合流体Mにおける氷Iと水Wの割合K2を判定する判定手段を構成する。
【0060】
また、管路用検出装置11の電極配置部としての短管13を迂回するバイパス管路18を設ける構成において、その短管13を介装する縦管路部、並びに、短管側弁19及びバイパス側弁20は、バイパス管路18を遮断して氷水混合流体Mを電極配置部13に通過させる氷水測定状態と、バイパス管路18に氷水混合流体Mを通過させながら電極配置部13を氷不存の水Wのみの状態にする水測定状態とを、選択的に現出する測定切換手段を構成する。
【0061】
そして、補償部11Cは、付与される補償指令に応じ、上記の測定切換手段19,20を操作して水測定状態を現出し、かつ、その水測定状態において前記の判定手段11Bにより測定される静電容量C0に基づき、それ以後の氷水測定状態での判定手段11Bの氷水割合判定を補正する補償手段を構成する。
【0062】
〔別実施形態〕
次に別の実施形態を列記する。
前述の実施形態では、氷水測定状態と水測定状態とを選択的に現出する測定切換手段の構成として、水測定状態では、短管13への氷水混合流体Mの流入を遮断して、短管13における残存氷を自身の浮力により管路内上昇させることで、電極配置部としての短管13の内部を氷不存の水Wのみの状態にする構成を採用したが、これに代え、測定切換手段の構成として図5〜図7のいずれかに示す構成を採用してもよい。
【0063】
つまり、図5に示すものでは、短管13に対し、その入口側と出口側とを結んで循環路Rを形成する循環路形成管路22を、バイパス管路18とは並列に設けるとともに、この循環路形成管路22に循環用ポンプ22A及びヒータ22Bを設け、また、切換弁として第1〜第5の弁23a〜23eを図中に示す各部に介装してある。
【0064】
そして、氷水測定状態としては、弁23a,23b,23eを閉じかつ弁23c,23dを開くことにより、バイパス管路18及び循環路形成管路22における流体通過を遮断して、図中の実線の矢印で示す如く、電極配置部としての短管13に氷水混合流体Mを通過させ、一方、水測定状態としては、弁23c,23dを閉じかつ弁23a,23b,23eを開くとともに、循環ポンプ22A及びヒータ22Bを運転することにより、図中の破線の矢印で示す如く、バイパス管路18に氷水混合流体Mを通過させるとともに、循環路Rでは氷水混合流体Mの流入を遮断した状態で循環ポンプ22Aにより流体循環させつつヒータ22Aにより循環路R内の残存氷Iを融解させ、これをもって、電極配置部としての短管13の内部を氷不存の水Wのみの状態にする構成にしてある。
【0065】
また、図6ないし図7に示すものでは、管路における適当箇所の氷水混合流体M(この例ではバイパス管路18を通過する氷水混合流体)から氷不存の水Wを分離する分離手段24A,24Bを設けるとともに、この分離手段24A,24Bによる分離水Wを短管13の入口側に分離水管路25を設け、また、切換弁として第1〜第4の弁26a〜26dを図中に示す各部に介装してある。
【0066】
そして、氷水測定状態としては、弁26b,26c,26dを閉じかつ弁26aを開くことにより、バイパス管路18及び分離水管路25における流体通過は遮断して、図中の実線の矢印で示す如く、電極配置部としての短管13に氷水混合流体Mを通過させ、一方、水測定状態としては、弁23aを閉じかつ弁23b,23c,23dを開くことにより、図中の破線の矢印で示す如く、バイパス管路18に氷水混合流体Mを通過させながら、短管13への氷水混合流体Mの流入は阻止した状態で、分離手段24A,24Bによる分離水Wを分離水管路25から短管13に通過させ、これをもって、電極配置部としての短管13の内部を氷不存の水Wのみの状態にする構成にしてある。
【0067】
なお、図6に示す分離手段24Aは、氷水混合流体Mを旋回させて遠心分離により氷分の多い氷水と氷不存の水Wとに分離する流体サイクロンであり、図7に示す分離手段24bは、濾過により氷水混合流体Mから氷不存の水Wを分離するフィルタである。
【0068】
本発明による管路用氷水割合検出装置は、前述の実施形態で示した如き冷熱需給設備で用いるに限らず、種々の分野において採用でき、また、氷水混合流体Mにおける水Wや氷Iの原水は、単なる水に限らず、種々の目的で薬剤を溶解させた水溶液であってもよい。
【0069】
短管13や内側電極14に対する支持脚16は導電材で形成するのが望ましいが、場合によってはフッ素樹脂や塩ビなどの非導電材で形成してもよい。
【0070】
また、特許請求の範囲の各請求項に記載の発明の実施にあたり、電極構造や氷水割合の判定構成などは、各々の請求項に記載の範囲内において種々の構成変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷熱需給設備の設備構成図
【図2】電極構造を示す管路縦断面図
【図3】電極構造を示す管路横断面図
【図4】測定切換手段の構成図
【図5】別実施形態を示す測定切換手段の構成図
【図6】別実施形態を示す測定切換手段の構成図
【図7】別実施形態を示す測定切換手段の構成図
【図8】従来の電極構造を示す管路縦断面図
【図9】従来の電極構造を示す管路横断面図
【符号の説明】
I 氷
W 水
M 氷水混合流体
3 管路
14 内側電極
p 管軸芯
15 外側電極
V2 測定用電圧
C2 静電容量
K2 氷水割合
11B 判定手段
15s 測定電極
15g ガード電極
L1 測定電極の管軸芯方向長さ
D 管内径
L2 ガード電極の管軸芯方向長さ
13 電極配置部
18 バイパス管路
19,20 測定切換手段
C0 氷水測定状態での静電容量
11C 補償手段
R 循環路
22 循環路形成管路
22A ポンプ
22B ヒータ
24A,24B 分離手段

Claims (8)

  1. 氷と水の混合流体を通過させる管路において、棒状の内側電極を管軸芯と同芯状に配置し、かつ、管内面の全周にわたる円筒状の外側電極を管軸芯方向で前記内側電極に対応位置させて管内面に配置し、
    前記内側電極と前記外側電極との間に測定用電圧を加電して、この加電に対し前記内側電極と前記外側電極との間の静電容量を測定することで、その測定情報に基づき前記混合流体における氷と水の割合を判定する判定手段を設ける管路用氷水割合検出装置であって、
    円筒状の前記外側電極を、管軸芯方向で中央部に位置する円筒状の測定電極と、この測定電極とは電気的に隔離して管軸芯方向で測定電極の両側近傍に位置する円筒状のガード電極とに分割し、
    前記判定手段を、前記測定電極と前記内側電極との間、及び、前記ガード電極と前記内側電極との間の夫々に測定用電圧を加電して、この加電に対し前記測定電極と前記内側電極との間の静電容量を測定することで、その測定情報に基づき前記混合流体における氷と水の割合を判定する構成にしてある管路用氷水割合検出装置。
  2. 前記測定電極の管軸芯方向の長さを、管内径の0.1倍〜0.5倍にし、かつ、前記測定電極の両側に位置する前記ガード電極各々の管軸芯方向の長さを、前記測定電極の管軸芯方向の長さの1倍〜4倍にしてある請求項1記載の管路用氷水割合検出装置。
  3. 前記測定用電圧として周波数が100kHz〜1GHzの範囲内の交流電圧を加電する構成にしてある請求項1又は2記載の管路用氷水割合検出装置。
  4. 前記内側電極と前記外側電極とを配置した電極配置部を迂回するバイパス管路を設け、
    このバイパス管路を遮断して氷水混合流体を前記電極配置部に通過させる氷水測定状態と、前記バイパス管路に氷水混合流体を通過させながら前記電極配置部を氷不存の水のみの状態にする水測定状態とを、選択的に現出する測定切換手段を設けてある請求項1〜3のいずれか1項に記載の管路用氷水割合検出装置。
  5. 付与される補償指令に応じ、前記測定切換手段を操作して前記水測定状態を現出し、
    かつ、その水測定状態において前記判定手段により測定される静電容量に基づき、それ以後の前記氷水測定状態での前記判定手段の氷水割合判定を補正する補償手段を設けてある請求項4記載の管路用氷水割合検出装置。
  6. 前記測定切換手段の構成として、
    前記電極配置部を縦管路部に設け、
    前記水測定状態では、前記電極配置部への氷水混合流体の流入を遮断して、前記電極配置部における残存氷を自身の浮力により管路内上昇させることで、前記電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成にしてある請求項4又は5記載の管路用氷水割合検出装置。
  7. 前記測定切換手段の構成として、
    前記電極配置部に対し、その入口側と出口側とを結んで循環路を形成する循環路形成管路を、前記バイパス管路とは並列に設け、
    前記水測定状態では、この循環路への氷水混合流体の流入を遮断した状態で、ポンプにより循環路において流体循環させ、かつ、循環路に付設のヒータにより循環路内の残存氷を融解させて、前記電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成にしてある請求項4又は5記載の管路用氷水割合検出装置。
  8. 前記測定切換手段の構成として、
    氷水混合流体から氷不存の水を分離する分離手段を設け、
    前記水測定状態では、前記電極配置部への氷水混合流体の流入を遮断した状態で、前記分離手段による分離水を前記電極配置部に通過させることにより、前記電極配置部を氷不存の水のみの状態にする構成にしてある請求項4又は5記載の管路用氷水割合検出装置。
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