JP3882326B2 - オゾン滅菌装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品や食品等を収容する容器或いは医療器具等の被滅菌対象物をオゾン水で滅菌するオゾン滅菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医薬品や食品等を収容する容器或いは鉗子やメス等の医療器具等の被滅菌対象物の滅菌は、蒸気等による加熱滅菌法が一般的である。PET(ポリエチレンテレフタレート)等の熱に弱い材質からなる容器の滅菌には、容器をEOG(酸化エチレンガス)、VHP(過酸化水素蒸気)1放射線照射、電子線照射等による滅菌が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の滅菌方法には以下のような問題がある。
【0004】
(1) 加熱滅菌法は、確実で確立された滅菌方法であるが、プラスチック等の熱に弱い材質からなる容器の滅菌には行えない。
【0005】
(2) EOGやVHPを用いる場合には、滅菌処理後にわずかでも残留すると人体に有害であるため、滅菌処理後に数回にわたってガス置換の作業を実施しなければならず複雑な後処理工程が必要となる。さらに、このような処理を行っても、材質によっては吸着残留する場合がある。
【0006】
(3) 電子線やγ線を用いる場合には、放射線防護施設の設置や放射線管理者が必要になる等安全管理が複雑になる。
【0007】
(4) EOGやVHP等のガスや電子線等の放射線滅菌方法は、バッチ処理であるため、医薬品や食品等の製造工程に組み込んだ連続的なインライン滅菌プロセスが実現できない。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、医薬品や食品等を収容する容器或いは医療器具等の被滅菌対象物を常温で連続的に滅菌することができるオゾン滅菌装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、オゾン発生器と、該オゾン発生器で発生したオゾンガスを水に溶解させてオゾン水を製造する気液接触溶解装置と、該気液接触溶解装置で製造されたオゾン水を収容すると共にそのオゾン水に浸漬された被滅菌対象物を滅菌するオゾン水浸漬機と、該オゾン水浸漬機に浸漬された被滅菌対象物を乾燥する乾燥機とを備えたオゾン滅菌装置において、上記オゾン水浸漬機と上記乾燥機とをアイソレータで覆って気密にし、上記オゾン水浸漬機は、上記アイソレータの側壁で挟まれるように配置されると共に、上記オゾン水浸漬機上のアイソレータ側壁には上記オゾン水浸漬機内にオゾン水が注入されるとオゾン水と接触して上記アイソレータの内外を遮断する水封板が設けられているものである。
【0010】
上記構成に加え本発明は、アイソレータとオゾン発生器との間には、オゾン発生器で発生したオゾンガスをアイソレータ内に供給しアイソレータ内に配置された機器とアイソレータの内壁とを滅菌するためのオゾンガス供給手段が設けられているのが好ましい。
【0011】
上記構成に加え本発明は、オゾン水浸漬機と気液接触溶解装置との間には、オゾン水浸漬機内のオゾン濃度を所定値に保持するためオゾン水を気液接触溶解装置へ戻して循環させるオゾン水循環手段が設けられているのが好ましい。
【0013】
上記構成に加え本発明は、オゾン水浸漬機と乾燥機との間に、オゾン水浸漬後の被滅菌対象物を無菌水又は低濃度のオゾン水で洗浄する洗浄機を設けるのが好ましい。
【0014】
本発明によれば、アイソレータを用いて乾燥機とオゾン水浸漬機とを気密にすることにより、オゾンガスやオゾン水が外部へ漏れるのを抑えることができ、周囲環境に浮遊する菌等による再汚染を阻止できる環境を保ちながら常温で連続的に被滅菌対象物を滅菌することができる。
【0015】
アイソレータ化で局所クリーン環境が達成できるため、従来のクリーンルーム方式に比べて設置環境清浄度レベルを低下させることができ、これにより、作業者の更衣の簡素化やクリーンルーム維持作業の簡素化、クリーンルームの消費エネルギーの削減が可能になる。
【0016】
また、アイソレータ内部の容積は、クリーンルーム方式に比べて小さいため、内部の滅菌を行う際のオゾンガスの消費量を抑えることができ、経済的であるだけでなく、内部のガス濃度管理が容易になり、結果として滅菌レベルを向上させることが可能となる。
【0017】
オゾンガス供給手段を用いて、オゾン発生器で発生したオゾンガスをアイソレータ内に供給することにより、新たにオゾン発生装置を設けることなく、アイソレータ内に配置された機器とアイソレータの内壁とを滅菌することができる。
【0018】
オゾン水循環手段を用いてオゾン水浸漬機内のオゾン水を気液接触溶解装置へ戻して循環させることにより、オゾン水浸漬機内のオゾン濃度を所定値に保持することができ、滅菌力が保持され被滅菌対象物を連続的に処理することができる。
【0019】
アイソレータの内外を遮断する水封板を用いることにより、シャッタ等の機械的手段によらずに内外の環境と確実に遮断できるため、装置内部の無菌性を破ることなくアイソレータの外から装置内へ連続的に被滅菌物を供給することが可能となる。
【0020】
洗浄機でオゾン水浸漬後の被滅菌対象物を無菌水又は低濃度のオゾン水で洗浄することにより、被滅菌対象物をより確実に滅菌処理を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0022】
図1は本発明のオゾン滅菌装置の一実施の形態を示す側面概念図である。
【0023】
オゾン滅菌装置は、高濃度オゾン水製造装置1と、高濃度オゾン水製造装置1で製造されたオゾン水を収容すると共にそのオゾン水に浸漬された被滅菌対象物(以下「容器」とする)を滅菌(殺菌)するオゾン水浸漬機2と、オゾン水浸漬機2に浸漬された容器を乾燥する乾燥機3と、オゾン水浸漬機2と乾燥機3とを覆って気密にするアイソレータ(或いはバイオクリーンルーム)4とを有する。
【0024】
高濃度オゾン水製造装置1は、酸素発生器5と、酸素発生器5で発生した酸素からオゾンを発生するオゾン発生器6と、オゾン発生器6で発生したオゾンガスと外部から供給される純水とを接触させて溶解させる気液接触溶解装置7とで構成されている。
【0025】
8は高濃度オゾン水製造装置1で製造された高濃度(約20〜60ppm程度)のオゾン水を、冷却する水冷式または空冷式チラーである。冷却されたオゾン水は配管9及びバルブ10を介してオゾン水浸漬機2に供給されるようになっている。
【0026】
オゾン発生器6と、バルブ11と、配管13〜18,21と、HEPAフィルタ38とでオゾンガス供給手段が構成されている。オゾンガス供給手段は、オゾンガスをアイソレータ4内に供給しアイソレータ4内に配置された各機器とアイソレータ4の内壁とを滅菌するためのものである。
【0027】
アイソレータ4の前面(図では左側)には、オゾン水浸漬機2がアイソレータ4の側壁で挟まれるように配置されている。オゾン水浸漬機2上のアイソレータ側壁には、オゾン水浸漬機2内にオゾン水が注入されるとオゾン水と接触してアイソレータ2の内外を遮断する水封板27が設けられている。
【0028】
アイソレータ4から前面外側へはみ出したオゾン水浸漬機2の上部には、カバー28及びダクト29が設けられており、ダクト29には図示しないオゾン分解触媒が設けられている。オゾン水浸漬機2には濃度モニタ30が設けられており、オゾン水のオゾン濃度を測定することができるようになっている。オゾン水浸漬機2の前面に配置された整列機31は、多数の容器を整列する装置である。整列機31とオゾン水浸漬機2との間に配置された投入機32は整列された容器をオゾン水浸漬機2に渡す装置である。オゾン水浸漬機2内には投入機32から容器を受け取った後、オゾン水に浸漬させると共にアイソレータ4の外から中へ移動させる搬送装置(図示せず)が設けられている。
【0029】
アイソレータ4内には、オゾン水浸漬機2、乾燥機3の他、移載機33、オゾン水排出機34、容器洗浄機35、移載機36及びコンベア37がこの順に配置されており、これら各機器にはオゾンガス供給手段によりオゾンガスが供給されるようになっている。
【0030】
オゾン水浸漬機2の排水口に接続された配管39と、配管41,42と、バルブ43と、ポンプ44と、配管45とでオゾン水循環手段が構成されており、オゾン水浸漬機2内のオゾン濃度を所定値に保持するため、オゾン水を気液接触溶解装置7へ戻すことにより、オゾン水を循環させるようになっている。
【0031】
移載機33は、オゾン水浸漬機2で浸漬された容器を受け取ってオゾン水排出機34へ移動させる装置である。
【0032】
オゾン水排出機34は、例えば容器の口に図示しないノズルを挿入し、そのノズルからエアーを供給して容器内のオゾン水を排出させ、容器洗浄機35へ搬送する装置である。
【0033】
アイソレータ4の外部に配置された配管47から無菌エアーが、配管50及びバルブ53を介してオゾン水排出機34へ供給されるようになっている。
【0034】
容器洗浄機35は、例えば容器の口にノズルを挿入し、そのノズルに低濃度(約0.5ppm程度)のオゾン水を注入して洗浄し、乾燥機3へ搬送する装置である。
【0035】
低濃度のオゾン水は、アイソレータ4の外部に配置された低濃度オゾン水製造器54から配管55、バルブ56、配管57及びバルブ58を介して容器洗浄機35に供給されるようになっている。
【0036】
乾燥機3は、例えば容器の口にノズルを挿入し、そのノズルから無菌エアーを容器内に噴射すると共に図示しない噴射口から容器の外側に噴射して容器内外を乾燥する装置である。乾燥機3への無菌エアーは、配管47、配管59及びバルブ61を介して供給される。尚、乾燥機3に供給された無菌エアーのうち、余分な無菌エアーは、オゾンガスと共に配管63及び分解触媒65を通って排出されるようになっている。
【0037】
移載機36は、滅菌後の乾燥が終了した容器を受け取り、コンベア37上に搬送する装置である。
【0038】
コンベア37は、滅菌された容器をアイソレータ4に隣接する次工程アイソレータ67へ搬送する装置である。コンベア37とアイソレータ4との間には、アイソレータ4内をオゾンガス滅菌する際にオゾンガスが次工程アイソレータ67の例えば充填機100へ流出するのを防止するためのシャッタ66が設けられている。
【0039】
アイソレータ4の天井にはHEPAフィルタ38が設けられており、アイソレータ4の床側からHEPAフィルタ38にかけて、にわたって配管68,72、バルブ73、ブロア74及び配管75,21が設けられている。配管21には配管76、エアコン77を介してブロア78が設けられており、外部からアイソレータ4内に空気を取り入れることができるようになっている。アイソレータ4内を循環する空気と、外部から供給される空気とは共にHEPAフィルタ38で濾過されるようになっている。
【0040】
配管72にはバルブ79、オゾン分解触媒80及びバルブ81が接続されており、バルブ81を開けることにより、アイソレータ4内の内壁及び装置内の滅菌後にオゾンガスを分解して排出できるようになっている。尚、外部から供給される空気の量とアイソレータ4内部を循環する空気の量は1対9程度に設定されているが、これに限定されるものではない。
【0041】
次にオゾン滅菌装置の動作について説明する。
【0042】
図2は図1に示したオゾン滅菌装置による起動を説明するための説明図、図3は図1に示したオゾン滅菌装置によるSIP動作を説明するための説明図、図4は図1に示したオゾン滅菌装置による被滅菌対象物の滅菌動作を説明するための説明図である。なお、説明を簡単にするため、原則として各図面において動作中(開状態)のバルブは図示せず、停止中(閉状態)のバルブを図示した。
【0043】
オゾン滅菌装置の動作は主に、CIP(Cleaning In Process、環境クリーニング、図1に対応)、起動(図2に対応)、SIP(Steralization In Process 、環境滅菌、図3に対応) 及び被滅菌対象物の滅菌(図4に対応)からなっている。
【0044】
(CIP)
図1において、バルブ11,43,53,56,58,61,73,79,81,92を閉めると共に、バルブ82,90(図2参照)を開けて配管83から清浄な水(CIP洗浄水)を高圧で供給すると、洗浄水は矢印A1〜A4方向に進み、ノズル管84,85から高圧噴射される。この高圧噴射により、オゾン水浸漬機2、オゾン水排出機34、容器洗浄機35及び乾燥機3の内部が洗浄される。ノズル管84,85から噴射された洗浄水は、オゾン水浸漬機2、オゾン水排出機34、容器洗浄機35及び乾燥機3の各床部の排水口に接続された配管39,88を介して矢印A5,A6方向へ進み、全量排水される(バルブ91は開放)。
【0045】
(起動)
図2において、バルブ11,53,56,58,61,73,79,81,82,90,91,92を閉めると共に、バルブ10,43(図1参照)を開けて、高濃度オゾン水製造装置1に純水と冷却水とを供給すると共に作動させてオゾン水を製造し、バルブ10を開けると、オゾン水が矢印B1,B2方向に進み、オゾン水浸漬機2のオゾン水槽に注入される。オゾン水浸漬機2のオゾン水槽にオゾン水が注入されると、オゾン水面と水封板27とが接触し、アイソレータ4とオゾン水とでアイソレータ4の内外が遮断される。すなわち起動とは、アイソレータ4と外界との間を遮断する動作である。
【0046】
起動の際にはオゾン水浸漬機2のオゾン水槽から低濃度のオゾンガスが脱気するので、ダクト29で排気されオゾン分解触媒で分解される。また、起動の際にはアイソレータ4と次工程アイソレータ67との間がシャッタ66で閉じられている。
【0047】
オゾン水浸漬機2のオゾン水槽から溢れたオゾン水は、配管39,41、ポンプ44、配管45を、矢印B3〜B5方向に進み気液接触溶解装置7に戻り、オゾン発生器6からのオゾンが溶解されて濃度が上昇し、オゾン水浸漬機2に供給される。この結果、オゾン水浸漬機2のオゾン水の濃度が上昇する。
【0048】
(SIP)
図3において、バルブ10,43,51,56,61,79,81,82,90,91を閉めると共に、バルブ11,53,58,73,92(図1参照)を開けて、高濃度オゾン水製造装置1への純水及び冷却水の供給を停止することによりオゾン水の循環が停止する。
【0049】
アイソレータ4が外界から遮断された状態で、バルブ11,73,92を開けると共にブロア74を作動させると、オゾン発生器6で発生したオゾンガスが、配管13〜18,21,52,57,62を介して矢印C1〜C11方向にアイソレータ4内に供給される。アイソレータ4内に供給されたオゾンガスは、配管72、ブロア74及び配管75,21を介して矢印C12〜C14方向に供給されることにより循環する。オゾンガスの循環により、アイソレータ4内及び配管14〜18,21,52,57,62,93,94がオゾンガスで滅菌され、細菌類が繁殖する可能性が未然に排除される。すなわち、本装置におけるSIPとは、アイソレータ4内だけでなく、最終の滅菌フィルタ以降の空気及び水の流れる循環ライン全てがオゾンガスで滅菌される特長を有する。
【0050】
ここで、装置内の細菌類はHEPAフィルタ38で濾過されるが、HEPAフィルタ38の吸気側に大気中の細菌類が付着するおそれがあるが、SIPによってHEPAフィルタ38の吸気側からオゾンガスが供給されてHEPAフィルタ38自体が滅菌されるので細菌類がHEPAフィルタ38で繁殖することはない。
【0051】
アイソレータ4内及び各機器の滅菌終了後、オゾン発生器6の作動を停止し、バルブ79を開けてアイソレータ4内のオゾンを分解する。これと共に、ブロア95を作動させることにより、オゾン分解触媒80で分解された酸素が配管97を矢印C12方向に進み、ブロア95、エアコン77、配管21及びHEPAフィルタ38を介してアイソレータ4内に供給される。
【0052】
ブロア78を作動させると、外部の空気がエアコン77で所定の温度にされた後、配管21及びHEPAフィルタ38を経てアイソレータ4内に供給される。これにより、アイソレータ4内の空気が循環すると共に外部から空気が供給されて、アイソレータ4内のオゾン濃度が低下して環境滅菌が終了する。
【0053】
(容器滅菌)
図4において、バルブ11,73,81,82,90,92を閉めると共に、バルブ10,43,51,53,56,58,61,79,90,91(図1参照)を開けて、高濃度オゾン水製造装置1を作動させる。高濃度オゾン水製造装置1で製造されたオゾン水は、配管9及びバルブ10を介して矢印D1方向にオゾン水浸漬機2に供給される。オゾン水浸漬機2、オゾン水排出機34、容器洗浄機35及び乾燥機3内の余分なオゾン水の一部は、配管39,41,42、ポンプ44、配管45を矢印D1〜D4方向に進むと共に配管88,98を矢印D5〜D7方向に進み気液接触溶解装置7へ戻すことによりオゾン水が循環し、他の一部は矢印D8,D9(バルブ90を開けた場合)方向に中和槽へ進み中和されて排水される。
【0054】
このようにオゾン水が循環することにより、オゾン水浸漬機内のオゾン水のオゾン濃度が高くなり所定の濃度に制御され、オゾン水浸漬機2内に浸漬された容器の滅菌が行われる。オゾン水浸漬機2で滅菌された容器は、移載機33によってオゾン水排出機34に移動され、容器洗浄機35及び乾燥機3に搬送され、移載機36によってコンベア37に移動される。移動、排出、洗浄、乾燥等の各工程の間に生じた水滴は回収された後循環するようになっている。
【0055】
ここで、オゾンは酸化剤であるため、滅菌するとき以外は機器の寿命を延ばすためアイソレータ4内の環境濃度を下げる必要がある。循環ライン内にはオゾン分解触媒があり、矢印E1〜E2方向の配管がオゾンガス経路、矢印F1〜F7方向の配管がオゾンの無い空気経路となる。容器の滅菌中は、オゾンガスを使用しているわけではない。オゾン水を製造しているので水面からの脱気により自然にオゾンガスが発生し、アイソレータ4内が低濃度のオゾン雰囲気になっている。乾燥機3で使用された無菌エアーは図示しないダクトで外へ排気される。乾燥機3に搬送された容器には多少のオゾン水が残っている場合があるので、脱気されてから排水される。容器滅菌中はシャッタ66が開き、コンベア37上の容器が次工程アイソレータ67へ搬送される。
【0056】
以下、CIP、起動、SIP及び容器滅菌を繰り返すことにより、毎日連続して操業することができる。
【0057】
以上において、本実施の形態によれば、
(1) オゾン水をオゾン水浸漬機と気液接触溶解装置との間で一定量循環させることにより、滅菌作用や気液分離によって失われるオゾンを補ってオゾン水濃度を常時高濃度に保つことで、さらに被滅菌対象物をコンベア等で一定時間浸漬することによって連続的かつ常温のままで滅菌を行うことができる。
【0058】
(2) 滅菌エアーブロー(常温または高温)によってオゾンを除去すると同時に容器を乾燥させることができる。
【0059】
(3) 滅菌環境は、装置を覆うアイソレータで外部環境から遮断することにより、滅菌時のコンタミネーションを排除することができる。
【0060】
(4) 装置起動時にはオゾン発生器で製造されるオゾンガスを、気液接触溶解装置を経由せずに直接滅菌対象環境内に供給することにより、アイソレータ内の環境滅菌を行うことができる。
【0061】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0062】
オゾン水浸漬機と上記乾燥機とをアイソレータで覆って気密にすることにより、医薬品や食品等の容器を常温で連続的に滅菌することができるオゾン滅菌装置の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオゾン滅菌装置の一実施の形態を示す側面概念図である。
【図2】図1に示したオゾン滅菌装置による起動を説明するための説明図である。
【図3】図1に示したオゾン滅菌装置によるSIP動作を説明するための説明図である。
【図4】図1に示したオゾン滅菌装置による被滅菌対象物の滅菌動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2 オゾン水浸漬機
3 乾燥機
4 アイソレータ
6 オゾン発生器
7 気液接触溶解装置

Claims (4)

  1. オゾン発生器と、該オゾン発生器で発生したオゾンガスを水に溶解させてオゾン水を製造する気液接触溶解装置と、該気液接触溶解装置で製造されたオゾン水を収容すると共にそのオゾン水に浸漬された被滅菌対象物を滅菌するオゾン水浸漬機と、該オゾン水浸漬機に浸漬された被滅菌対象物を乾燥する乾燥機とを備えたオゾン滅菌装置において、上記オゾン水浸漬機と上記乾燥機とをアイソレータで覆って気密にし、上記オゾン水浸漬機は、上記アイソレータの側壁で挟まれるように配置されると共に、上記オゾン水浸漬機上のアイソレータ側壁には上記オゾン水浸漬機内にオゾン水が注入されるとオゾン水と接触して上記アイソレータの内外を遮断する水封板が設けられていることを特徴とするオゾン滅菌装置。
  2. 上記アイソレータと上記オゾン発生器との間には、上記オゾン発生器で発生したオゾンガスを上記アイソレータ内に供給し上記アイソレータ内に配置された機器とアイソレータの内壁とを滅菌するためのオゾンガス供給手段が設けられている請求項1に記載のオゾン滅菌装置。
  3. 上記オゾン水浸漬機と上記気液接触溶解装置との間には、上記オゾン水浸漬機内のオゾン濃度を所定値に保持するためオゾン水を上記気液接触溶解装置へ戻して循環させるオゾン水循環手段が設けられている請求項1又は2に記載のオゾン滅菌装置。
  4. 上記オゾン水浸漬機と上記乾燥機との間に、オゾン水浸漬後の被滅菌対象物を無菌水又は低濃度のオゾン水で洗浄する洗浄機を設けた請求項1〜3のいずれかに記載のオゾン滅菌装置。
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