JP3881709B2 - 動画像符号化器で用いられる画像中の移動物体像を抽出・分離する方法及び装置 - Google Patents

動画像符号化器で用いられる画像中の移動物体像を抽出・分離する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像信号を符号化するためのオブジェクト指向分析−合成符号化技法に関し、とくに、動画像中の移動物体像を抽出・分離しかつその動物体の各動きを推定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のビデオ電話、通信会議及び高精細度テレビジョンシステムのようなディジタルテレビジョンシステムでは、ビデオフレーム信号におけるビデオライン信号が画素値という一連のディジタルデータからなるため、各ビデオフレーム信号を規定するのに大量のディジタルデータが必要となる。しかし、通常の伝送チャネルにおいて利用可能な周波数帯域幅は制限されているため、その帯域を通じて大量のディジタルデータを送るためには、様々なデータ圧縮技法を用いてそのデータの量を圧縮するか、または減らすことが必要である。特に、ビデオ電話または通信会議システムのような低ビットレートのビデオ信号符号器の場合に、そのようなデータ圧縮技法が必要である。
【0003】
低ビットレートの符号化システムのビデオ信号を符号化するための符号化方法の中に、いわゆるオブジェクト指向分析−合成符号化技法がある。ここで、一つの入力ビデオ映像は移動物体(またはオブジェクト)に分けられると共に、各々の移動物体はその物体の動き、輪郭(形状)及び画素データを規定する3セットのパラメータによって記述される。
【0004】
オブジェクト指向分析−合成符号化技法の主な問題の一つは、入力ビデオ映像を正確に移動物体に細分し、かつ移動物体の各動きを正確に推定することであり、このために様々の方法が提案されてきた。それらの方法の一つに、階層構造分割技法(Michael Hotterらの、“「Image Segmentation Based on Object Oriented Mapping Parameter Estimation」,Signal Processing,15,No.3,315-334頁(1988年10月)”参照)がある。
【0005】
この階層構造分割技法によれば、分割されるべき入力ビデオ映像の領域はマッピングパラメータとして定義される1セットの一様な動き及び位置パラメータにより規定される。この技法では、例えば、8つのパラメータが用いられて、ある任意の3次元平面体の動きが表される。第1ステップにおいては、変化検知器が2つの連続フィールドの間で時間的に変化した領域と変化しない領域とを区別する。変化した各映像領域を一つの移動物体として解釈する。各々の物体の動き及び位置は、1セットのマッピングパラメータにより表される。これらのマッピングパラメータと時間的に先立つフィールドに関する情報とに基づいて、時間的に後続するフィールドを復元し得る。その次のステップでは、それらのマッピングにおいて正確に記述されなかった映像領域が、変化検知器を用いて再び検知され、階層の第1ステップに於いて検知された変化した部分に従って扱われる。しかし、この方法には、複数の移動物体が一つの変化した領域に含まれている場合、その移動物体を正確に分離し得ないという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の主な目的は、動画像符号化に際して画像から移動物体像を正確に抽出・分離しかつ該移動物体の各動きを推定する改良された方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
従って、上記の目的を達成するために、本発明によれば、オブジェクト指向の動画像符号化器で用いられる、現フレームの移動物体像を抽出・分離する方法であって、
(a)前記現フレームとその前フレームとを比較することによって、該現フレーム内における変化した領域を検出する過程と、
(b)前記変化した領域における全画素について動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))を検出し、前記変化した領域に対応する動きベクトル場を生成する動きベクトル検出過程であって、前記動きベクトル場は、その内部の全画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))が定義された、該変化した領域である、該動きベクトル検出過程と、
(c)当該動きベクトル場について移動物体像の動きベクトルの抽出・分離を行う動きベクトル抽出・分離過程とを有し、
前記ベクトル検出過程(b)が、
(b1)前記変化した領域における全画素のなかから選択された一部の画素について動きベクトルを検出する過程であって、前記選択された一部の画素は前記変化した領域の特徴点の画素である、該過程と、
(b2)前記選択された一部の画素の動きベクトルを用いることによって、前記変化した領域における選択されていない画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の推定値を求め、もって動きベクトル場を生成する過程とを含み、
前記動きベクトル抽出・分離過程(c)が、
(d)N×N画素の大きさのウィンドウブロック(Nは正の整数)を前記動きベクトル場上でスライドし、前記ウィンドウブロックの各位置に対する等質性(homogeneity)の度合い(D(m,n))を算出し、最も等質性の度合いの大きいウィンドウブロックの位置をシードブロックとして選択する過程であって、或るウィンドウブロックに対する等質性の度合い(D(m,n))は、そのウィンドウブロックにおける所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、そのウィンドウブロックに対する最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で表される推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の誤差の大きさを表す誤差関数(E(a,...,a))に基づいて算出され、等質性の度合い(D(m,n))は、前記所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の類似性を表し、ここで前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))のx及びy成分は、それぞれ前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })の部分集合によって規定される、該過程と、
(e)前記動きベクトル場において修正領域を決定する過程であって、前記修正領域の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))は、前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で記述される、該過程と、
(f)前記修正領域から修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を決定する過程と、
(g)現修正領域と前修正領域との差が予め定められた値より小さくなるまで、前記(f)過程で決定された前記修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を用いて前記(e)過程と前記(f)過程を繰り返すことによって修正領域をその移動物体像の範囲内で最大限に拡大し、最終値の動きパラメータの組({a ,...,a })を決定する過程と、
(h)前記動きベクトル場の残りの領域において前記(d)過程乃至前記(g)過程を繰り返し、残りの各移動物体に対する各々の動きパラメータの組を決定する過程とを含むことを特徴とする方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適実施例について図面を参照しながらより詳しく説明する。
【0009】
図1には、本発明による画像から移動物体像を抽出・分離し、かつ移動物体の各動きを1セットの動きパラメータにて記述する方法を実現する装置のブロック図が示されている。
【0010】
図1に示されているように、2つの入力信号、即ち、現フレーム信号及び復元された前フレーム信号が変化検知器100及び動き推定器102へ各々入力される。
【0011】
この変化検知器100は、現フレーム信号と復元された前フレーム信号とを比較して、現フレームにおける背景から移動物体像を含んだ領域であり得る変化した領域を捜し出す。検知された変化した領域の情報は、動き推定器102及び動きベクトル場検知器103へ送られる。
【0012】
この動き推定器102は、変化した領域の画素の一部である1以上の画素(特徴点)を選択し、そのフレームにおける特徴点に対する動きベクトルの集合を求める。ここで、変化した領域中の特徴点は、その領域中の各移動物体(オブジェクト)像の特徴を表す画素の1つであると推定されることから、各特徴点は近くの画素を代表しうる画素であって、その特徴点近傍の非特徴点の画素の前フレームと現フレーム間の変位は、該特徴点の前フレームと現フレームの間の変位に近いものとみなすことができる。選択された各特徴点に対する動きベクトルは、以下の2段階で特定される。即ち、(i)選択された各特長点に対して予め定められたサイズのブロックを形成し、(ii)次に形成された前記ブロックにブロックマッチングアルゴリズム(例えば、J.R.Jainらの「Displacement Measurement and Its Application in Interframe Image Coding」,IEEE Transactions on Communications,COM-29,No.12 1799-1808頁(1981年12月)参照)を適用することによって、動きベクトルが決定される。ここで、各動きベクトルは、現フレームにおける一つの特徴点と復元された前フレームにおける対応する整合点(即ち、最も類似な画素)との間の空間的変位を表す。変化した領域における非特徴点の動きベクトルは、動きベクトル場検知器103において、その非特徴点の周辺の複数の特徴点の動きベクトルを平均処理することによって求められる。かくして、変化した領域における全ての画素に対する動きベクトルが求められる。このような、その内部の全画素に対する動きベクトルが定義された、該変化した領域を動きベクトル場(motion vector field)と呼ぶ。この動きベクトル場に関する情報はシードブロック(seed block)検知/領域成長回路104へ送られる。
【0013】
シードブロック検知/領域成長回路104は、動きベクトル場において移動物体を抽出・分離すると共に、移動物体の各動きを1セットの動きパラメータにて記述する。本発明においては、移動物体の各動きを記述するために、8−パラメータ動きモデル(例えば、Gilad Adivの“「Determining Three-Dimensional Motion and Structure from Optical Flow Generated by Several Moving Objects」,IEEE Transactions on Patent Analysis and Machine Intelligence,PAMI-7,No.4,384-401頁(1985年7月)”参照)が採用されている。これは次式(1)及び(2)のように表現される。
【0014】
v(x,y)=a+ax+ay+ax+axy 式(1)
【0015】
v(x,y)=a+ax+ay+axy+ay 式(2)
【0016】
ここで、v(x,y)は位置(x,y)における動きベクトルの水平方向の成分を、v(x,y)は位置(x,y)における動きベクトルの垂直方向の成分を表す。
【0017】
図2によれば、動きベクトル場内における各々の移動物体に対する8つの動きパラメータは、シードブロック検知過程10と領域成長過程20とに分けられる2つの過程を通じて求められる。
【0018】
シードブロック検知過程10は、8つの動きパラメータに対する1セットの初期値を求めるために、シードブロックを検知する過程であり、また、領域成長過程20は繰り返し的な領域成長アルゴリズムを用いてシードブロックのサイズを増大させることによって、8つの動きパラメータに対する1セットの実値を推定する過程である。
【0019】
シードブロック検知過程10は、ステップ10及びステップ20からなる。ステップ10においては、N×N画素の大きさのウィンドウブロックを動きベクトル場上でスライドさせて、ウィンドウブロックの各位置に対して、等質性(homogeneity)の度合いを算出する。その後、ステップ12においては、最も等質性の度合いの大きいブロックをシードブロックとして選択する。等質性の度合いは下記式(3)乃至(7)によって定義される。
【0020】
【数1】
Figure 0003881709
【0021】
【数2】
Figure 0003881709
【0022】
【数3】
Figure 0003881709
【0023】
【数4】
Figure 0003881709
【0024】
【数5】
Figure 0003881709
【0025】
ここで、D(m,n)はウィンドウ位置(m,n)における等質性の度合い、Wはウィンドウサイズ、{a ,...,a }はあるウィンドウブロックに対する1セットの最適な動きパラメータを表す。最適な動きパラメータのセットは、式(4)を , ,..., の各々に対して偏微分し、これらの各式が独立の場合、それらを0に等しいと置くことによって得られる8つの式に対する解である。式(3)乃至式(7)に示されているように、ウィンドウブロックに対する等質性の度合いは、あるウィンドウブロック内の与えられた動きベクトルセットと、最適な動きパラメータのセットから得られた推定された動きベクトルセットとの間の誤差関数を用いて計算される。尚、本明細書においては、上記式(6)及び式(7)によって表される、最適な動きパラメータのセットから得られる推定された動きベクトルの水平及び垂直成分はそれぞれVBx(x,y)及びVBy(x,y)と表記することもある。
【0026】
シードブロックを検知した後、移動物体の動きをもっともよく表す最適パラメータを求めるべく領域をその移動物体像の範囲内で最大限に拡大する領域成長過程20が開始される。領域成長過程20では、初めに1セットの動きパラメータに対する1セットの初期値が求められる。その後、その初期値を実際のパラメータ値に修正するために、領域成長技法を用いて以下に述べるような収束過程が実行される。
【0027】
ステップ14に於いては、図2に示すように、ステップ12に於いて検知されたシードブロックに基づいて求められた1セットの動きパラメータか、またはステップ16に於いて求められた前回までの拡大・修正された領域に対して求められた1セットの動きパラメータを初期値として特定する。
【0028】
即ち、1セットの動きパラメータ初期値は、シードブロックに対する最適な動きパラメータのセットを持ってくることによって求められる。また、1セットの動きパラメータ修正値は、シードブロックの最適なパラメータセットを求める場合と同様に、その修正領域内に含まれる全ての動きベクトルに基づいて求められる。
【0029】
ステップ16に於いては、上記のパラメータセットの初期値あるいは修正値を実際の移動物体の動きをより正確に表す動きパラメータのセットに修正するために、領域成長過程が行われる。この過程は、シードブロックあるいは前回の修正領域の中及び周囲に含まれる各動きベクトルが、初期値あるいは前回の修正値のパラメータを用いたモデルにて表すことができるか否かを評価することによって、現状の領域のままにするか、または新たに拡大・修正された領域を規定する。
【0030】
ステップ18においては、現修正領域と前修正領域の(即ち領域の変化の大きさ)を予め定められた値と比較して、領域成長を更に行うか否かを判断する。現修正領域と前修正領域の差が予め定められた値より小さくなるまで領域成長過程を繰り返すことによって、動きパラメータセットに対する1セットの最終値が求められる。
【0031】
一つの動きパラメータセットに対する最終値が求められた後、各移動物体に対する各動きパラメータセットが求められるまで、上記ステップ10、12、14、16及び18が繰り返されて、別の動きパラメータセットが求められる。
【0032】
上記に於いて、本発明の好適な実施例について説明したが、請求項に記載の本発明の範囲を逸脱することなく、当業者は種々の改変をなし得るであろう。
【0033】
【発明の効果】
従って、本発明によれば、動画像符号化において画像中の移動物体正確に抽出・分離し、かつ移動物体の動きを正確に推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって、映像を移動物体単位で正確に分割し、かつ移動物体の各動きを1セットの動きパラメータにて正確に推定するブロック図である。
【図2】図1に示されたシードブロック検知/領域成長回路の動作の流れを説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
10 シードブロック検知過程
20 領域成長過程
100 変化検知器
102 動き推定器
103 動きベクトル場検知器
104 シードブロック検知/領域成長回路

Claims (4)

  1. オブジェクト指向の動画像符号化器で用いられる、現フレームの移動物体像を抽出・分離する方法であって、
    (a)前記現フレームとその前フレームとを比較することによって、該現フレーム内における変化した領域を検出する過程と、
    (b)前記変化した領域における全画素について動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))を検出し、前記変化した領域に対応する動きベクトル場を生成する動きベクトル検出過程であって、前記動きベクトル場は、その内部の全画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))が定義された、該変化した領域である、該動きベクトル検出過程と、
    (c)当該動きベクトル場について移動物体像の動きベクトルの抽出・分離を行う動きベクトル抽出・分離過程とを有し、
    前記ベクトル検出過程(b)が、
    (b1)前記変化した領域における全画素のなかから選択された一部の画素について動きベクトルを検出する過程であって、前記選択された一部の画素は前記変化した領域の特徴点の画素である、該過程と、
    (b2)前記選択された一部の画素の動きベクトルを用いることによって、前記変化した領域における選択されていない画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の推定値を求め、もって動きベクトル場を生成する過程とを含み、
    前記動きベクトル抽出・分離過程(c)が、
    (d)N×N画素の大きさのウィンドウブロック(Nは正の整数)を前記動きベクトル場上でスライドし、前記ウィンドウブロックの各位置に対する等質性(homogeneity)の度合い(D(m,n))を算出し、最も等質性の度合いの大きいウィンドウブロックの位置をシードブロックとして選択する過程であって、或るウィンドウブロックに対する等質性の度合い(D(m,n))は、そのウィンドウブロックにおける所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、そのウィンドウブロックに対する最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で表される推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の誤差の大きさを表す誤差関数(E(a,...,a))に基づいて算出され、等質性の度合い(D(m,n))は、前記所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の類似性を表し、ここで前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))のx及びy成分は、それぞれ前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })の部分集合によって規定される、該過程と、
    (e)前記動きベクトル場において修正領域を決定する過程であって、前記修正領域の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))は、前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で記述される、該過程と、
    (f)前記修正領域から修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を決定する過程と、
    (g)現修正領域と前修正領域との差が予め定められた値より小さくなるまで、前記(f)過程で決定された前記修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を用いて前記(e)過程と前記(f)過程を繰り返すことによって修正領域をその移動物体像の範囲内で最大限に拡大し、最終値の動きパラメータの組({a ,...,a })を決定する過程と、
    (h)前記動きベクトル場の残りの領域において前記(d)過程乃至前記(g)過程を繰り返し、残りの各移動物体に対する各々の動きパラメータの組を決定する過程とを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記等質性の度合い(D(m,n))は、
    【外1】
    Figure 0003881709
    として表され、ここで
    D(m,n)は或るウィンドウ位置(m,n)における等質性の度合いを表し、
    Wは、ウィンドウサイズを表し、
    {a ,...,a }は、そのウィンドウブロックの最適な動きパラメータの組であり、
    Vx(x,y)は、位置(x,y)における動きベクトルの水平方向成分であり、Vy(x,y)は、位置(x,y)における動きベクトルの垂直方向成分であり、
    VBx(x,y)及びVBy(x,y)は、それぞれ前記最適な動きパラメータの組から導出される動きベクトルの水平及び垂直成分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. オブジェクト指向の動画像符号化器で用いられ、現フレームの移動物体抽出・分離する装置であって、
    前記現フレームとその前フレームとを比較することによって、該現フレーム内における変化した領域を検出する手段(100)と、
    前記変化した領域における全画素について動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))を検出し、前記変化した領域に対応する動きベクトル場を生成する動きベクトル検出手段(102,103)であって、前記動きベクトル場は、前記変化した領域における全画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の集合である、該動きベクトル検出手段(102,103)と、
    当該動きベクトル場について移動物体像の動きベクトルの抽出・分離を行う動きベクトル抽出・分離手段(104)とを有し、
    前記ベクトル検出手段(102,103)が、
    前記変化した領域における全画素のなかから選択された一部の画素について動きベクトルを検出する手段(102)と、
    前記選択された一部の画素の動きベクトルを用いることによって、前記変化した領域における選択されていない画素の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の推定値を求め、動きベクトル場を生成する手段(103)とを含み、
    前記動きベクトル抽出・分離手段(104)が、
    N×N画素の大きさのウィンドウブロック(Nは正の整数)を前記動きベクトル場上でスライドし、前記ウィンドウブロックの各位置に対する等質性(homogeneity)の度合い(D(m,n))を算出することによって、最も等質性の度合いの大きいウィンドウブロックの位置をシードブロックとして選択する手段(104)であって、或るウィンドウブロックに対する等質性の度合い(D(m,n))は、そのウィンドウブロックにおける所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、そのウィンドウブロックに対する最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で表される推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の誤差の大きさを表す誤差関数(E(a,...,a))に基づいて算出され、等質性の度合い(D(m,n))は、前記所定の動きベクトル(Vx(x,y),Vy(x,y))の組と、前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))との間の類似性を表し、ここで前記推定動きベクトル(VBx(x,y),VBy(x,y))のx及びy成分は、それぞれ前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })の部分集合によって規定される、該手段(104)と、
    前記シードブロックの前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })を用いることによって、或る移動物体に対する最終値の動きパラメータの組({a,...,a})を決定する手段であって、前記最終値の動きパラメータの組({a,...,a})は、前記動きベクトル場において修正領域を求めることによって決定され、前記修正領域の動きベクトルは、前記最適な動きパラメータの組({a ,...,a })で記述される、該手段とを有し、
    前記最終値の動きパラメータの組({a ,...,a })を決定する手段は、前記前記修正領域から修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を決定し、かつ現修正領域と前修正領域との差が予め定められた値より小さくなるまで、前記修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を用いて新たに修正された領域及び新たに修正された動きパラメータの組({a ,...,a })を求めることによって、前記記最終値の動きパラメータの組({a ,...,a })を決定することを特徴とする装置
  4. 前記等質性の度合い(D(m,n))は、
    【外2】
    Figure 0003881709
    として表され、ここで
    D(m,n)は或るウィンドウ位置(m,n)における等質性の度合いを表し、
    Wは、ウィンドウサイズを表し、
    {a ,...,a }は、そのウィンドウブロックの最適な動きパラメータの組であり、
    Vx(x,y)は、位置(x,y)における動きベクトルの水平方向成分であり、Vy(x,y)は、位置(x,y)における動きベクトルの垂直方向成分であり、
    VBx(x,y)及びVBy(x,y)は、それぞれ前記最適な動きパラメータの組から導出される動きベクトルの水平及び垂直成分であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
JP20286695A 1995-04-08 1995-07-17 動画像符号化器で用いられる画像中の移動物体像を抽出・分離する方法及び装置 Expired - Lifetime JP3881709B2 (ja)

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KR1995P8177 1995-04-08
KR1019950008177A KR0181036B1 (ko) 1995-04-08 1995-04-08 움직임 영상의 이동 물체 분할 및 그 움직임 추정방법

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