JP3880897B2 - Rotating anode X-ray tube - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は陽極ターゲットが回転する回転陽極型X線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転陽極型X線管は、X線を放出する陽極ターゲットおよび電子ビームを照射する陰極などを真空容器に収納して構成され、陽極ターゲットは回転可能に支持されている。
【0003】
陽極ターゲットを回転可能に支持する回転支持機構は回転体や固定体などから構成され、回転体と固定体との間に軸受部が設けられている。軸受部には、ボールベアリングを用いたころがり軸受、あるいは、軸受面にらせん溝を形成し、液体金属潤滑材たとえばガリウム(Ga)やガリウム−インジウム−錫(Ga−In−Sn)合金を、そのらせん溝の部分に満たした動圧式すべり軸受などが利用されている。後者の動圧式すべり軸受を用いた場合、液体金属潤滑材を介して広い面積で対向する軸受面が回転体と固定体の間に形成される。
【0004】
動圧式すべり軸受を用いた回転陽極型X線管は、陽極ターゲットが発生する熱を放出させる場合、その熱をたとえば回転支持機構の回転体から軸受面を経て固定体に伝達し、固定体からX管外に逃がす方法が提案されている。この方法は、特許第1828025号および特許第2983617号、特許第2856531号、特開平6−162973号、特開平7−105887号、特開平9−171789号(対応米国特許第5652778号)などの公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転陽極型X線管は、陽極ターゲットの熱を放出する方法として、たとえばその熱を陽極ターゲットから回転体に伝達し、さらに回転体から動圧式すべり軸受の軸受面を経て固定体に伝達し、最終的に、固定体内部を流れる冷却媒体を利用して放熱する方法が採用されている。
【0006】
この方法の場合、冷却媒体には、冷却性能を高めるために、熱伝達率の高い流体たとえば自動車用の不凍液などが適している。しかし、熱伝達率の高い流体は水分が多く含まれ、絶縁油に比べると絶縁抵抗が低くなっている。そのため、陽極部分たとえば冷却媒体を流す固定体の部分に、高電圧が印加される構造のX線管には採用が困難になっている。
【0007】
従来、熱伝達率の高い純水を冷却媒体に使用した例が固定陽極型の分析用X線管に見られる。この方法は、固定体を形成する金属の水中への溶け出しを防止し、あるいは、水の純度の低下を防止するために、フィルターの使用が不可欠となっている。フィルターを使用した場合、フィルターの定期的な交換が必要となる。また、分析用X線管などよりも冷却媒体の流量が多い用途では、フィルターの交換頻度が高くなり、運用上の問題が発生する。
【0008】
また、小型化した回転陽極型X線管では、回転支持機構を構成する固定体外径が小さくなる。そのため、固定体内部に設ける冷却通路用の空洞の内径が小さくなり、冷却媒体への熱伝達量が小さくなるという問題もある。
【0009】
本発明は、上記した欠点を解決し、良好な熱放出特性を有する回転陽極型X線管を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、真空容器内に設けられた陽極ターゲットと、この陽極ターゲットと機械的に連結した回転体と、この回転体との嵌合部分にすべり軸受が設けられ、内部に空洞が設けられた固定体とを具備した回転陽極型X線管において、前記固定体の空洞部分に形成される冷却用通路と前記空洞の壁面との間にセラミクスで形成された保護部材が設けられていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図1を参照して説明する。符号10は回転陽極型X線管を構成する真空容器で、図1ではその一部が示されている。真空容器10内に陽極ターゲット11が配置されている。陽極ターゲット11は回転支持機構12によって回転可能に支持されている。回転支持機構12は回転部分と固定部分とで構成され、陽極ターゲット11は回転支持機構12の回転部分たとえば有底円筒状の回転体13の部分と機械的に連結されている。
【0012】
回転体13は、たとえば陽極ターゲット11側に位置する有底筒状の径小部13aおよびこの径小部13aよりも内径が大きい筒状の径大部13b、径小部13aと径大部13bを結ぶフランジ状の段差部13cなどから構成されている。径大部13bの図示下方の開口はスラストリング14で封止されている。
【0013】
スラストリング14は径大部13bに固定され、回転体13とともに回転支持機構12の回転部分を構成している。回転体13の径大部13bおよびスラストリング14の外周側壁部分に円筒ロータ15が固定されている。
【0014】
円筒ロータ15は熱および電気の伝導度が高い銅などで形成され、外部から付与される回転磁界により回転力を発生する。円筒ロータ15の回転力は回転体13などを介して陽極ターゲット11に伝達され、陽極ターゲット11を回転させる。また、回転体13やスラストリング14などの回転部分で囲まれた内部空間に円柱状の固定体16が嵌合されている。
【0015】
固定体16は回転支持機構12の固定部分を構成し、たとえば回転体13の径小部13aに嵌合する第1径小部16aおよびこの第1径小部16aよりも外径が大きく回転体13の径大部13bに嵌合する径大部16b、この径大部16bよりも外径が小さくスラストリング14の部分を貫通する第2径小部16cから構成されている。固定体16内部には、たとえば図示上方が閉じ断面が円形の空洞17が設けられている。空洞17内に、固定体16と相違する材料の保護部材18が嵌め込まれ、保護部材18は空洞17の内壁面に接合されている。
【0016】
保護部材18には、電気絶縁性および水分に対する耐腐食性を有するセラミックスたとえば窒化珪素(Si3 N4 たとえば(株)東芝製TSN−90)などの材料が使用される。保護部材18は固定体16の熱伝導率と等しいか、それよりも高い熱伝導率をもつ材料、たとえば室温における熱伝導率が50W/mK以上であることが望ましい。Si3 N4 の熱伝導率は90W/mKとなっている。なお、保護部材18には、他に窒化アルミニウムやベリリア、炭化シリコン、アルミナの中から選ばれた少なくとも一つを主成分とするセラミクスが用いられる。
【0017】
保護部材18は空洞18aが内部に形成された有底円筒状で、たとえばその外底面が固定体16の底部内面に接合し、その外周面が固定体16の内周面に接合している。保護部材18の下端は真空容器10の外まで伸び、その下端は真空容器10の外に開口している。また、保護部材18の内部空間にパイプ19が配置され、パイプ19の下端も真空容器10の外に開口している。
【0018】
このとき、矢印Yで示すように、たとえばパイプ19の下端開口から流入する冷却媒体がパイプ19内を上昇し、上端からパイプ19の外側に移動してその外側を下降し、保護部材18の下端開口から流出する冷却用通路が形成される。
【0019】
固定体16の第2径小部16cに陽極支持部20が連結されている。また、回転支持機構12の回転部分と固定部分との間、たとえば回転体13やスラストリング14と固定体16との嵌合部分に動圧式すべり軸受が形成される。
【0020】
たとえば固定体16の第1径小部16aのほぼ中間に位置する環状凹部21を挟んだ上方領域および下方領域にヘリンボンパターンのらせん溝が形成され、そのらせん溝の部分に液体金属潤滑材が供給され、ラジアル方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbが形成される。また、固定体16の径大部16bの管軸mに垂直な上下両面にヘリンボンパターンのらせん溝が形成され、そのらせん溝の部分に液体金属潤滑材が供給され、スラスト方向の動圧式すべり軸受Sa、Sbが形成される。また、真空容器10の外側に回転磁界を発生するステータ22が配置されている。
【0021】
ここで、固定体16内部の空洞17と保護部材18の接合方法について説明する。たとえば保護部材18を形成するセラミクスの外面にメタライズ層を形成し、メタライズ層の上にさらに金メッキを施す。一方、空洞17の内面にも金メッキを施す。そして、空洞17内に中間部材たとえば銅製パイプ(図示せず)と保護部材18とを同軸的に嵌合する。この状態で、水素炉中または真空炉中において、750℃で約30分以上の加熱処理を実施し、空洞17および中間部材、保護部材18の3者を拡散接合する。
【0022】
このとき、金が拡散促進材として機能する。中間部材の銅は、固定体の材料である鉄合金やモリブデン合金よりも熱膨張率が大きいため、加熱した際に接合する接触面どうしが密着し、拡散接合に必要な圧力が作用する。
【0023】
上記した構成において、ステータ22のコイル22aに電流を流して回転磁界を発生させ、円筒ロータ15を回転させる。円筒ロータ15の回転で陽極ターゲット11が回転する。この状態で、陽極ターゲット11に電子ビームを照射し、陽極ターゲット11からX線を放出させる。
【0024】
上記した構成によれば、固定体16の空洞17内に保護部材18が設けられ、電気絶縁性の保護部材18が冷却媒体と接触する構造になっている。したがって、固定体16に高電圧が印加する構成の場合でも、水あるいは水分の多い不凍液などの熱伝達率の高い冷却媒体を用いることができ冷却効率が向上する。また、保護部材18のセラミクスに耐腐食性があるため、冷却媒体による固定体16の腐食を防止できる。また、保護部材18は固定体16よりも高い熱伝導率を有し、かつ、保護部材18と固定体16は拡散接合などにより金属的に接合しているため、固定体16の熱は冷却媒体に良好に伝達される。
【0025】
上記の実施形態では、保護部材18と固定体16を拡散接合している。しかし、保護部材18の外周面の少なくとも一部にメタライズ層を形成し、メタライズ層を介して保護部材18と固定体16をろう接してもよい。
【0026】
次に、本発明の他の実施形態について図2を参照して説明する。図2は、図1の回転体13の径小部13aにおいて管軸に直交する方向で断面にした図で、図1に対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0027】
この実施形態の場合、保護部材18の冷却用通路側の面たとえば冷却媒体と接する内壁面に、複数の凸部31が円周方向に波形状に形成されている。複数の凸部31は保護部材18のたとえば全長にわたり、管軸の延長方向たとえば管軸と平行に伸びている。この場合、保護部材18と冷却媒体とが接触する面積が増大し冷却効率が向上する。
【0028】
次に、本発明の他の実施形態について図3を参照して説明する。図3は、図1の回転体13の径小部13aにおいて管軸に直交する方向で断面にした図で、図1に対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0029】
この実施形態の場合、保護部材18に設けられた空洞18a(図1)部分、たとえば図示上端の少し下方からスラストリング14で囲まれた領域にわたり冷却媒体案内構造35が嵌合されている。
【0030】
冷却媒体案内構造35はたとえば銅や銅合金を主体とする金属で形成されている。その外周部にたとえば管軸mと平行に伸びる複数の凹溝36が円周方向に形成され、それぞれの隣接する凹溝36間に複数の突出部37が形成されている。凹溝36はたとえば対向する壁面が平行で所定の深さに形成され、複数の突出部37はたとえば管軸mと平行に伸びている。各突出部37の先端面37aは管軸mを中心とする共通の円柱面上に位置している。そして、突出部37の先端面37aは保護部材18の空洞18a壁面に嵌合し、同時に、拡散接合などによって接合されている。このとき、凹溝36の部分たとえば隣接する2つの突出部37の壁面と空洞18aの壁面とで囲まれた領域に、冷却媒体が流れる冷却用通路が形成される。
【0031】
次に、固定体16および保護部材18、冷却媒体案内構造35の接合方法について説明する。まず、保護部材18の外周面および内部空洞の壁面にメタライズ層を形成し、さらにその上に金(Au)めっきを施す。そして、固定体16の空洞の中に中間部材の銅製パイプ(図示せず)および保護部材18を同軸的に嵌合し、かつ、保護部材18の空洞の中に冷却媒体案内構造35を同軸的に嵌合する。
【0032】
この状態で、水素炉中または真空炉中において、750℃で約30分以上の加熱処理を実施する。このとき、固定体16および保護部材18は図1で説明したと同様の方法で拡散接合される。また、冷却媒体案内構造35の突出部37および保護部材18の空洞18a壁面も同様の方法で拡散接合する。この場合、冷却媒体案内構造35の方が保護部材18よりも熱膨張率が大きいため、加熱した際に、両者の接触面が密着し拡散接合に必要な圧力が作用し、良好な拡散接合が実現される。
【0033】
また、複数の突出部37が保護部材18と機械的および熱的に面接触している。したがって、冷却媒体案内構造35は比較的均一の温度で広い範囲にわたって加熱される。同時に、冷却媒体案内構造35の外周部に複数の突出部37が形成され、たとえば冷却媒体案内構造37と冷却媒体が広い面積で接触する。そのため、冷却媒体案内構造35と冷却媒体との有効接触面積が大きくなり、冷却媒体に伝わる熱量が増大し放熱特性が向上する。
【0034】
次に、本発明の他の実施形態について図4を参照して説明する。図4は、図1と対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0035】
この実施形態の場合、真空容器10は陽極側の一部10aと陰極側の一部10bが示されている。陽極ターゲット11は中央に貫通孔41が設けられ、その貫通孔31側の縁に環状の段部11aが設けられている。陽極ターゲット11は継手部42に連結されている。継手部42は上端に外方突出部42aが設けられ、また下端に内方突出部42bが設けられ、陽極ターゲット11の段部11aと継手部42の外方突出部42aが接合されている。また、継手部42の内方突出部42bが回転支持機構12に連結されている。
【0036】
回転支持機構12は回転部分と固定部分から構成されている。回転部分は筒状の回転体13および回転体13の上下開口を封止する第1スラストリング43、第2スラストリング44、この第2スラストリング44の下方に連結する筒状ロータ15などから構成されている。そして、回転体13に設けられた環状突出部131が、継手部42の内方突出部42bと拡散接合され、同時に、ねじ45で固定されている。
【0037】
筒状ロータ15は真空容器10の外に位置するステータ(図示せず)が発生する回転磁界によって回転力を発生する。この回転力は回転支持機構12の回転部分および継手部42を経て陽極ターゲット11に伝えられ、陽極ターゲット11が回転する。
【0038】
回転支持機構12の固定部分は固定体16などから構成されている。固定体16は、回転体13に嵌合する径大部161およびこの径大部161の下方に伸びる径小部162などを有し、径小部162の下端は真空容器10の外まで伸びている。固定体16内部に、図示上下の管軸m方向に貫通するたとえば径が一様の空洞46が設けられ、その空洞46に保護部材47が嵌合されている。保護部材47は内部に空洞471が設けられた筒状で、図1で使用された保護部材18と同じ材料が用いられ、保護部材47と空洞46壁面は接合されている。
【0039】
保護部材47は管軸に沿って伸び、その上下両端は真空容器10の外まで伸び、図示上部が真空容器10の一部に固定されている。たとえば真空容器10の一部10bに円筒状の第1固定部材48が気密接合され、保護部材47の外周面に第2固定部材49がろう付けされ、第1固定部材48と第2固定部材49がたとえばTIG溶接されている。
【0040】
保護部材47の空洞471の上端および下端の開口は真空容器10外に位置している。この場合、保護部材47内部の空洞471に冷却用通路が形成され、冷却媒体は、矢印Yで示すように、たとえば下端開口47aから入り、上端の開口47bから出ていく。
【0041】
また、回転体13や第1スラストリング43、第2スラストリング44と固定体16の径大部161との嵌合部分にラジアル方向の動圧式すべり軸受Ra、Rbおよびスラストの動圧式すべり軸受Sa、Sbが形成されている。
【0042】
図4の実施形態の場合も、固定体16の空洞46と保護部材47との接合は、図1で説明したと同様の方法で行われる。
【0043】
図4の実施形態は、保護部材47の両端部が真空容器10に固定されている。そのため、陽極ターゲット11や回転支持機構12が安定に支持される。また、動圧式すべり軸受Ra、Rb、Sa、Sbが陽極ターゲット11を挟んでその両側に位置するため、上下の軸受に加わる負荷荷重のバランスが良好で、安定な軸受機能が実現される。
【0044】
この構成の場合も、空洞46内に保護部材47が設けられ、電気絶縁性で耐腐食性の保護部材47が冷却媒体と接触する構造になっている。したがって、図1の場合と同様に、固定体に高電圧が印加される構成でも、水あるいは水分の多い不凍液などの熱伝達率の高い冷却媒体を用いることができ冷却効率が向上する。また、冷却媒体による固定体16の腐食も防止される。
【0045】
次に、本発明の他の実施形態について図5を参照して説明する。図5は、図4の回転体13部分において管軸に直交する方向で断面にした図で、図4に対応する部分に同じ符号を付し重複する説明を一部省略する。この実施形態の場合、保護部材47の空洞471部分たとえば上下に位置する2つのスラストリング43、44(図4)で挟まれた領域に冷却媒体案内構造51が嵌合している。
【0046】
冷却媒体案内構造51はたとえば銅または銅を主体とする金属で中実に形成され、その外周部にたとえば断面が3角形状の複数の凹溝52が形成されている。複数の凹溝52はたとえば管軸mと平行に伸び、隣接する凹溝52間に、たとえば管軸mと平行に伸びる複数の突出部53が形成されている。各突出部53の先端面53aはたとえば管軸mを中心とする共通の円柱面上に位置している。そして、突出部53の先端面53aは保護部材47の空洞471の壁面に嵌合し、同時に、たとえば拡散接合によって接合されている。このとき、凹溝52の部分たとえば隣接する突出部53の壁面と空洞471の壁面とで囲まれた領域に冷却媒体が流れる媒体用通路が形成される。
【0047】
なお、固定体16および保護部材47、冷却媒体案内構造51の接合は、図3の実施形態で説明したと同様の方法で行われる。この場合も、固定体16の少なくとも空洞46部分はたとえば鉄合金やモリブデン合金などで形成され、冷却媒体案内構造51はたとえば銅や銅合金を主体とする金属材料で形成される。
【0048】
上記した本発明の構成によれば、陽極部分に高電圧が印加された場合でも、熱伝達率の高い冷却流体を用いて回転支持機構の固定体を冷却でき、良好な熱放出特性をもつ回転陽極型X線管を実現できる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば良好な熱放出特性をもつ回転陽極型X線管を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための要部縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態を説明するための要部縦断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を説明するための要部縦断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態を説明するための要部縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を説明するための要部縦断面図である。
【符号の説明】
10…真空容器
11…陽極ターゲット
12…回転支持機構
13…回転体
14…スラストリング
15…円筒ロータ
16…固定体
17…空洞
18…保護部材
19…パイプ
20…陽極支持部
21…環状凹部
22…ステータ
Ra、Rb…ラジアル方向の動圧式すべり軸受
Sa、Sb…スラスト方向の動圧式すべり軸受
m…管軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rotary anode type X-ray tube in which an anode target rotates.
[0002]
[Prior art]
The rotating anode type X-ray tube is configured by housing an anode target for emitting X-rays and a cathode for irradiating an electron beam in a vacuum vessel, and the anode target is rotatably supported.
[0003]
A rotation support mechanism that rotatably supports the anode target is composed of a rotating body, a fixed body, and the like, and a bearing portion is provided between the rotating body and the fixed body. In the bearing portion, a rolling bearing using a ball bearing or a spiral groove is formed on the bearing surface, and a liquid metal lubricant such as gallium (Ga) or gallium-indium-tin (Ga-In-Sn) alloy is used. Hydrodynamic slide bearings that fill the spiral groove are used. When the latter hydrodynamic slide bearing is used, a bearing surface that is opposed in a wide area through the liquid metal lubricant is formed between the rotating body and the fixed body.
[0004]
In a rotary anode type X-ray tube using a hydrodynamic slide bearing, when heat generated by an anode target is released, the heat is transmitted from the rotary body of the rotary support mechanism to the fixed body via the bearing surface, for example. A method of escaping outside the X tube has been proposed. This method is disclosed in Japanese Patent Nos. 1828025 and 2983617, Japanese Patent No. 2856531, Japanese Patent Laid-Open No. 6-162973, Japanese Patent Laid-Open No. 7-105887, Japanese Patent Laid-Open No. 9-171789 (corresponding US Pat. No. 5,562,778), and the like. Is disclosed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional rotary anode X-ray tube is a method for releasing the heat of the anode target, for example, transferring the heat from the anode target to the rotating body, and further transmitting the heat from the rotating body to the stationary body through the bearing surface of the hydrodynamic slide bearing. And finally, a method of dissipating heat using a cooling medium flowing inside the fixed body is employed.
[0006]
In this method, a fluid having a high heat transfer coefficient, such as an antifreeze for automobiles, is suitable for the cooling medium in order to improve the cooling performance. However, a fluid having a high heat transfer rate contains a lot of moisture, and its insulation resistance is lower than that of insulating oil. Therefore, it is difficult to adopt an X-ray tube having a structure in which a high voltage is applied to an anode portion, for example, a portion of a fixed body through which a cooling medium flows.
[0007]
Conventionally, an example in which pure water having a high heat transfer coefficient is used as a cooling medium can be seen in a fixed anode type analytical X-ray tube. In this method, it is indispensable to use a filter in order to prevent the metal forming the fixed body from dissolving into water or to prevent the purity of water from being lowered. If a filter is used, it must be replaced periodically. Further, in applications where the flow rate of the cooling medium is higher than that of an analytical X-ray tube or the like, the frequency of replacement of the filter becomes high, causing operational problems.
[0008]
Further, in the miniaturized rotary anode X-ray tube, the outer diameter of the fixed body constituting the rotation support mechanism is reduced. For this reason, there is a problem that the inner diameter of the cavity for the cooling passage provided in the fixed body is reduced, and the amount of heat transfer to the cooling medium is reduced.
[0009]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned drawbacks and to provide a rotary anode type X-ray tube having good heat release characteristics.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, an anode target provided in a vacuum vessel, a rotating body mechanically connected to the anode target, a sliding bearing is provided in a fitting portion between the rotating body, and a cavity is provided therein. In the rotary anode type X-ray tube having a fixed body, a protective member formed of ceramic is provided between a cooling passage formed in a cavity portion of the fixed body and a wall surface of the cavity. Features.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
[0012]
The rotating
[0013]
The thrust ring 14 is fixed to the large-
[0014]
The
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
The
[0018]
At this time, as indicated by an arrow Y, for example, the cooling medium flowing in from the lower end opening of the
[0019]
The
[0020]
For example, a herringbone-pattern spiral groove is formed in an upper region and a lower region sandwiching an
[0021]
Here, a method of joining the
[0022]
At this time, gold functions as a diffusion promoting material. Since the copper of the intermediate member has a larger coefficient of thermal expansion than the iron alloy or molybdenum alloy, which is a material of the fixed body, the contact surfaces to be joined are heated when heated, and the pressure necessary for diffusion bonding acts.
[0023]
In the above-described configuration, a current is passed through the
[0024]
According to the configuration described above, the
[0025]
In the above embodiment, the
[0026]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 2 is a cross-sectional view of the small-
[0027]
In the case of this embodiment, a plurality of
[0028]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 3 is a cross-sectional view of the small-
[0029]
In the case of this embodiment, the cooling
[0030]
The cooling
[0031]
Next, a method of joining the fixed
[0032]
In this state, heat treatment is performed at 750 ° C. for about 30 minutes or more in a hydrogen furnace or a vacuum furnace. At this time, the fixed
[0033]
In addition, the plurality of
[0034]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. In FIG. 4, parts corresponding to those in FIG.
[0035]
In the case of this embodiment, the
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
The fixed portion of the
[0039]
The
[0040]
The openings at the upper and lower ends of the
[0041]
In addition, the hydrodynamic slide bearings Ra and Rb in the radial direction and the thrust hydrodynamic slide bearing Sa are fitted to a fitting portion between the
[0042]
Also in the embodiment of FIG. 4, the bonding between the
[0043]
In the embodiment of FIG. 4, both end portions of the
[0044]
Also in this configuration, the
[0045]
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 5 is a cross-sectional view of the
[0046]
The cooling
[0047]
The fixing
[0048]
According to the configuration of the present invention described above, even when a high voltage is applied to the anode portion, the rotating support mechanism fixed body can be cooled using a cooling fluid having a high heat transfer coefficient, and rotation with good heat release characteristics can be achieved. An anode type X-ray tube can be realized.
[0049]
【The invention's effect】
According to the present invention, a rotary anode type X-ray tube having good heat release characteristics can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view of an essential part for explaining an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of an essential part for explaining another embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of an essential part for explaining another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a longitudinal sectional view of an essential part for explaining another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view of an essential part for explaining another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
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