JP3880340B2 - toner - Google Patents

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JP3880340B2 JP2001208841A JP2001208841A JP3880340B2 JP 3880340 B2 JP3880340 B2 JP 3880340B2 JP 2001208841 A JP2001208841 A JP 2001208841A JP 2001208841 A JP2001208841 A JP 2001208841A JP 3880340 B2 JP3880340 B2 JP 3880340B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法,静電記録法,静電印刷法,トナージェット方式記録法などを利用した記録方法に用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
トナー用樹脂としてはスチレン系樹脂などのビニル系共重合体及びポリエステル樹脂が主に使用されている。スチレン系樹脂などのビニル系共重合体は、トナー製造時の粉砕性に優れ、高分子量化が容易なため耐高温オフセット性には優れているが、低温定着性を向上させるために分子量を下げると耐ブロッキング性や現像性が悪化してしまうため、低温定着性の改良には限界がある。
【0003】
一方のポリエステル樹脂はスチレン系樹脂と比較して、耐ブロッキング性を悪化させることなく低温定着化が可能であるという側面があるが、同時に良好な耐高温オフセット性を満足することが困難である。例えば樹脂を非線状化、または架橋化する方法、金属イオン架橋化する方法が耐高温オフセット性を改善する方法として数多く提案されているが、これらの方法により充分な耐高温オフセット性を得ようとすると低温定着性が著しく悪化してしまう傾向がある。また、トナー製造時の粉砕性も著しく悪化してしまう。
【0004】
そこで例えば特開昭59−29257号公報や同60−4947号公報に示されるように長鎖のアルキル基を置換したジカルボン酸、特公平8−3663公報に示されるような長鎖ジカルボン酸類やロジングリシジルエステルなどのソフトセグメントを導入することが広く行われている。
【0005】
しかし近年のさらなる低温定着化やトナーの微粒径化の要求に対応するためには、これらの構成でも充分ではなく、さらにソフトセグメント成分を多量に使用すると、現像性や耐ブロッキング性を悪化させ、さらに定着時などにトナーが加熱された際に発生する不快な臭気が強くなることがわかってきた。
【0006】
特に最近は環境的な要素が重要視されてきているとともに、デスクトッププリンターなどのような小型製品が増え、オフィス内の人間の居住空間に近い位置に配置されるために、それらの装置から臭気を発生しないことを強く求められているという背景がある。
【0007】
これらの2種類の樹脂の長所を有効に生かし、欠点を補うためにこれらの樹脂を混合して使用する方法もいくつか検討されている。例えば特開昭54−114245号公報では、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体を混合した樹脂を含有してなるトナーが開示されている。しかしながら、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体は本質的に相溶性が悪いため、これらの配合比を適切なものにしないと低温定着性、耐高温オフセット性、耐ブロッキング性をすべて満足するのは難しい。また、トナー製造時に添加される着色剤やワックスなどの分散性が不十分なものとなるため、現像性に問題を生じやすくなる。特に近年、微粒子化が進んでいるトナーにおいてはこの問題が顕著となる。
【0008】
特開昭56−116043号公報や特開昭58−159546号公報では、ポリエステル樹脂の存在下で単量体を重合して得られる重合体を含有することを特徴とするトナーが開示されている。特開昭58−102246号公報や特開平1−156759号公報では、不飽和ポリエステル樹脂存在下でビニル系共重合体を重合して得られる重合体を含有することを特徴とするトナーが開示されている。特開平2−881号公報では、酸価含有スチレン系樹脂とポリエステル樹脂をエステル化した重合体を含むことを特徴とするトナーが開示されている。これらの方法では、ポリエステル樹脂とビニル系共重合体の相溶性は向上するものの、トナー製造時に添加されるワックスを均一に分散するのは困難であり、トナーとした場合は定着性ばかりでなく、現像性においても未だ改良すべき課題を残している。
【0009】
特開平4−338973号公報では、軟化点の異なる2種のポリエステル樹脂を用いたトナー、特開平8−166688号公報では、分子量の異なる2種のポリエステル樹脂を用いたトナーを開示している。しかし、いずれも耐高温オフセット性においては、ポリエステル樹脂の領域の範囲内にあり、改良すべき問題である。
【0010】
特開平8−44108号公報においては、ビニル系樹脂モノマーによる付加重合反応とポリステル系樹脂モノマーによる縮重合反応を並行して行うによって得られた、軟化点の異なる2種のハイブリッド樹脂を用いたトナーを開示している。また、特開平8−54754号公報では、ポリエステル樹脂と、ビニル系樹脂モノマーによる付加重合反応とポリエステル系樹脂モノマーによる縮重合反応を並行して行うによって得られたハイブリッド樹脂を混合して得られる樹脂を用いたトナーを開示している。これらの方法では、トナーの低分子量側と高分子量側の架橋のバランスが上手くいかず、低温定着性、ワックス分散、長期にわたる現像性に対し未だ改良すべき問題を残している。
【0011】
上記したように従来の技術では、これらの問題に対しすべてを解決したトナーが得られていないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐ブロッキング性や現像性を悪化させることなく低温定着性と同時に耐高温オフセット性を満足するトナーを提供することにある。
【0013】
さらに他の目的は、トナー画像定着時に不快な臭気を発生しないトナーを提供することにある。
【0014】
さらに他の目的は、トナーを製造する際の粉砕性に優れたトナーを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくともビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂成分と着色剤を含むトナーにおいて、
該ポリエステルユニット成分は、
(A)炭素原子6〜22個の炭素鎖を有するモノ不飽和脂肪酸、またはポリ不飽和脂肪酸を重合して得られた重合脂肪酸
(B)芳香族ジカルボン酸
(C)3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコール
(D)ジオール
を少なくとも有する単量体組成物からなり、該ポリエステルユニット成分中の構成比率が
(A);3モル%以上15モル%未満
(B);8モル%以上35モル%未満
(C);5モル%以上25モル%未満
(D);40モル%以上60モル%未満
であることを特徴とするトナーに関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明トナーは、結着樹脂成分としてハイブリッド樹脂成分を含有する。該ハイブリッド樹脂とは、ポリエステル樹脂成分とビニル系重合体成分の少なくとも一部が化学的に結合された樹脂を意味する。そして、該化学的に結合しているポリエステル樹脂成分側が、ポリエステルユニットであり、該化学的に結合しているビニル系重合体成分が、ビニル系重合体ユニットである。
【0017】
具体的には、ポリエステルユニットと(メタ)アクリル酸の如きカルボン酸を有するビニル系モノマー類や、(メタ)アクリル酸エステルの如きカルボン酸エステル基を有するビニル系モノマー類を含んで重合されたビニル系重合体ユニットとが、エステル化反応やエステル交換反応によって形成されたものである。その共重合の形態としては、ビニル系重合体ユニットを幹重合体とし、ポリエステルユニットを枝重合体としたグラフト共重合体あるいはブロック共重合体を形成することが好ましい。
【0018】
従って本発明において、ハイブリッド樹脂成分とは、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットの少なくとも一部が
【0019】
【化1】

Figure 0003880340
を介して結合するものである。
【0020】
本発明者らは、従来レベルを超える低温定着性を実現すべく、ハイブリッド樹脂中のポリエステルユニットのソフトセグメント成分に着目し検討を重ねてきたが、ポリエステルユニットにソフトセグメント成分として重合脂肪酸を用い、あわせて用いる芳香族ジカルボン酸と3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコールとのモル比をある一定の範囲にコントロールすることで、耐ブロッキング性や現像性を悪化させることなく、さらにトナー画像定着時に不快な臭気を発生することなく、充分な低温定着性と同時に耐高温オフセット性を満足するトナーが得られることを見出し本発明に至った。
【0021】
本発明トナーに含まれるビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂中のポリエステルユニットには、構成単位として重合脂肪酸を含むこと特徴とする。
【0022】
重合脂肪酸とは、不飽和脂肪酸の重合により製造される二量体および三量体脂肪酸を主成分とするオリゴマーであり、本発明には炭素原子6〜22個の炭素鎖を有するモノ不飽和脂肪酸、またはポリ不飽和脂肪酸を重合して得られるものが好ましく用いられ、具体例としては、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エルカ酸等の二量体を主成分とするものが挙げられる。中でも特に、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素原子18個の不飽和脂肪酸を重合して得られる重合脂肪酸が、耐ブロッキング性、現像性、定着時の不快臭低減に対して特に効果があり、好ましく用いられる。
【0023】
以下に具体例として、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素原子18個の不飽和脂肪酸を重合して得られる重合脂肪酸の主成分である二量体脂肪酸の構造例を示す。
【0024】
【化2】
Figure 0003880340
【0025】
本発明に使用する重合脂肪酸は2量体である2価のカルボン酸のほかに、3量体である3価のカルボン酸を30質量%以下、特に5〜30質量%含有しているものが、よりソフトな架橋構造を形成し定着特性において有効であるため好ましく用いられる。単量体である1価のカルボン酸を10質量%以下の比率で含んでいてもよい。なお、1価、2価、3価のカルボン酸の比率は、例えばフーリエ変換型核磁気共鳴装置(FT−NMR)のスペクトルにより求めることができる。
【0026】
上記のような重合脂肪酸はポリエステル構造中に柔軟な分子鎖を付与して低温定着性の向上に大きく寄与し、通常相反する性能として現れる耐ブロッキング性の低下や現像性の低下が比較的発生しにくい性質であることがわかった。従来のビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂のガラス転移温度において、トナー化した際にブロッキングを発生する限界のガラス転移温度より、少なくとも5℃以上低くしても耐ブロッキング性を維持できる。特に上記に例示したような六員環を有する構造を含む重合脂肪酸は耐ブロッキング性、現像性に対し効果がある。それは末端分子の運動が長鎖の分子と比較して制限されやすいことにより、高温時の安定性や帯電保持能力にすぐれているためと考えられる。
【0027】
さらに本発明の重合脂肪酸を含むハイブリッド樹脂を用いたトナーは、従来のソフトセグメント成分を導入したポリエステル系トナーを用いたときに発生していた定着時の不快臭が大幅に低減されることがわかった。
【0028】
上記の効果が得られる理由は、重合脂肪酸自体が無臭あるいは微香であるため、仮に未反応で残存したとしても臭気の原因となることがなく、また、不快臭の原因となる反応副生物の生成を抑えるためであると推察される。特にオレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の炭素原子18個の不飽和脂肪酸を重合して得られる重合脂肪酸が、定着時の不快臭低減に対して特に効果がある。
【0029】
本発明において重合脂肪酸は、該ビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂に含まれるポリエステルユニット中、3モル%以上15モル%未満の範囲で用いたときに上述したような優れた性能を発揮する。3モル%未満では充分な低温定着性は得られず、15モル%以上ではガラス転移温度が低くなりやすいため耐ブロッキング性の低下や現像性の低下が発生しやすくなる。
【0030】
また、該ポリエステルユニットには、芳香族ジカルボン酸を含むことを特徴とする。ポリエステルユニット中、8モル%以上35モル%未満の範囲で、先に示した重合脂肪酸とあわせて用いることにより、重合脂肪酸の柔軟な性質と芳香族ジカルボン酸の硬直な性質を併せ持つ分子構造となるため、定着特性と同時にトナーの現像性と耐久性を向上させることができる。芳香族ジカルボン酸がポリエステルユニット中、8モル%未満であると現像性、耐久性、耐ブロッキング性が劣る傾向があり、35モル%以上ではトナー製造時の粉砕性が極端に悪化する。さらに好ましい範囲は10モル%以上30モル%未満の範囲である。
【0031】
本発明に使用できる芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、2,4−トルエンジカルボン酸、3,5−トルエンジカルボン酸、2,5−トルエンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、これらの酸無水物または低級モノアルキルエステル等があげられる。
【0032】
また該ポリエステルユニットには、3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコールを含むことを特徴とする。ポリエステルユニット中、5モル%以上25モル%未満の範囲で、先に示した重合脂肪酸、芳香族ジカルボン酸とあわせて使用されることにより、重合脂肪酸の柔軟な性質と芳香族ジカルボン酸の硬直な性質を併せ持つ分子構造を、さらに3次元網目状構造を有する構造とすることができるため、トナーに良好な低温定着性と耐高温オフセット性を両立させるのに適した適度の弾性を付与することができる。
【0033】
3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコールがポリエステルユニットを構成する全モノマー成分に対して5モル%未満であると耐オフセット性が悪化し、25モル%以上になると樹脂合成時の反応のコントロールが難しくなり、安定した性能の樹脂が得にくくなる。また、低温定着性やトナー製造時の粉砕性が極端に悪化する。
【0034】
例えば本発明に用いられる3価以上のポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。3価以上のポリオールとしては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、しょ糖、1,2,4−メタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
【0035】
本発明には、2価の脂肪族カルボン酸類を用いても良く、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マロン酸の如きアルキルジカルボン酸類またはその無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基またはアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸またはその無水物等が挙げられる。
【0036】
また、本発明トナーに含まれるハイブリッド樹脂のポリエステルユニット中には、ポリエステル成分中、40モル%以上60モル%未満のジオール類を用いる。ジオールがポリエステル成分中、60モル%以上であると、樹脂合成時の反応のコントロールが難しくなり、安定した性能の樹脂が得られなくなることが多い。また、40モル%未満であると、樹脂の酸価が高くなり、現像性が悪化しやすい。
【0037】
本発明に用いるジオール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記式(I)
【0038】
【化3】
Figure 0003880340
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基を示し、x,yはそれぞれ1以上の整数を示し、かつx+yの平均値は2〜10を示す。)
で示されるビスフェノール誘導体、または下記式(II)
【0039】
【化4】
Figure 0003880340
で示されるジオールの如きジオール類が挙げられる。
【0040】
特に好ましいアルコール成分としては、前記式(I)で示されるビスフェノール誘導体であり、低温定着性と現像性に対して有効である。
【0041】
本発明に用いられる、ハイブリッド樹脂中に含まれるビニル系重合体ユニットを構成するビニル系モノマーとしては以下のものが挙げられる。
【0042】
スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−ブチルスチレン、p−tert−トリブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などが挙げられる。
【0043】
さらに、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
【0044】
さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
【0045】
また更に、マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和ジカルボン酸ハーフエステル類;マレイン酸ジメチル、フマル酸ジメチルの如き不飽和ジカルボン酸ジエステル類;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和ジカルボン酸無水物類もビニル系モノマーとして使用できるが、本発明における結着樹脂を製造するのに使用される全モノマー成分を基準としてポリエステル系モノマー成分の割合を算出するときには、これらに限りポリエステル系モノマー成分として算出する。
【0046】
また、必要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋された重合体であっても良い。
【0047】
芳香族ジビニル化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては例えば、ポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキジフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキジフェニル)プロパンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたものが挙げられ;ポリエステル型ジアクリレート類として例えば、商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
【0048】
多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
【0049】
これらの架橋剤は、他のビニル系モノマー成分100質量部に対して、0.01〜10.0質量部(さらに好ましくは0.03〜5質量部)用いることができる。
【0050】
本発明ではビニル系共重合体成分及び/又はポリエステル樹脂成分中に、両樹脂成分と反応し得るモノマー成分を含むことが好ましい。ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系共重合体と反応し得るものとしては、例えば、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸又はその無水物などが挙げられる。ビニル系共重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類などが挙げられる。
【0051】
ビニル系樹脂とポリエステル樹脂の反応生成物を得る方法としては、先に挙げたビニル系樹脂及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方もしくは両方の樹脂の重合反応をさせることにより得る方法が好ましい。
【0052】
本発明のビニル系共重合体を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(−2メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキジイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシシカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
【0053】
また、本発明に用いられるビニル系重合体ユニットを製造する場合に用いられる開始剤として、以下に例示する多官能性重合開始剤を単独あるいは単官能性重合開始剤と併用して用いても良い。
【0054】
多官能構造を有する多官能重合開始剤の具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,3−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン及び2,2−t−ブチルパーオキシオクタンの如き1分子内に2つ以上のパーオキサイド基の如き重合開始機能を有する官能基を有する多官能性重合開始剤;及びジアリルパーオキシジカーボネート、トリブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレートの如き1分子内にパーオキサイド基の如き重合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合開始剤が挙げられる。
【0055】
これらのうち、より好ましいものは、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオキシアリルカーボネートである。
【0056】
本発明のトナーにおいて、含有する結着樹脂を製造するのに使用されるポリエステル系モノマー成分の割合(A)が、全モノマー成分を基準として60〜95質量%であることが好ましい。ポリエステル系モノマー成分の割合が60質量%未満になると、ポリエステル樹脂の特徴が現れにくくなり、トナーの低温定着性と耐ブロッキング性の両立が困難になる。ポリエステル系モノマー成分の割合が95質量%を超えると、ポリエステル樹脂の特徴が強く現れ、トナー中のワックス分散性が悪化しやすい。
【0057】
本発明において、ハイブリッド樹脂の製造方法としては、例えば以下の(1)〜(7)に示す製造方法を挙げることができる。
【0058】
(1)ビニル系重合体とポリエステル樹脂を別々に製造した後、有機溶剤に溶解/膨潤させ、エステル化触媒、必要に応じてアルコール類を添加して、加熱することによりエステル化反応又は/及びエステル交換反応を行った後、有機溶媒を留去して製造する方法である。また、この工程で、ワックス類を添加しても良い。
【0059】
(2)ビニル系重合体の存在下に、ポリエステル系モノマーを添加し、重合並びにビニル系重合体とのエステル化反応又は/及びエステル交換反応をして製造する方法である。この時必要に応じて、更にビニル系モノマーを添加し重合しても良い。また、この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。また、この工程でワックス類を添加しても良い。
【0060】
(3)ポリエステル樹脂の存在下に、ビニル系モノマーを添加し、重合並びにエステル化反応又は/及びエステル交換反応をして製造する方法である。この時、必要に応じて更にポリエステル系モノマーを添加し重合しても良い。また、この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。また、この工程でワックスを添加しても良い。
【0061】
(4)ビニル系重合体及びポリエステル樹脂存在下に、ビニル系モノマー及び/又はポリエステル系モノマーを添加し、重合並びにエステル化反応又は/及びエステル交換反応をして製造する方法である。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。また、この工程でワックスを添加しても良い。
【0062】
(5)ビニル系モノマー及びポリエステル系モノマーを混合して付加重合及び縮重合反応並びにエステル化反応又は/及びエステル交換反応をして製造する方法である。この場合も適宜、有機溶剤を使用することができる。また、この工程でワックスを添加しても良い。
【0063】
(6)上記(1)〜(5)で製造されたハイブリッド樹脂成分を含有する樹脂を、更にビニル系重合体及び/又はポリエステル系樹脂と、例えば有機溶剤に溶解/膨潤させるなどして混合して、有機溶剤を留去して製造する方法である。
【0064】
(7)上記(1)〜(5)で製造されたハイブリッド樹脂成分を含有する樹脂の存在下に、更にビニル系モノマー及び/又はポリエステル系モノマーを添加し、重合並びにエステル化反応又は/及びエステル交換反応をして製造する方法である。さらに、適宜、有機溶剤を使用することができる。また、この工程でワックスを添加しても良い。
【0065】
上記(1)〜(4)及び(6)の製造方法において、ビニル系重合体及び/又はポリエステル樹脂は複数の異なる分子量、架橋度を有する重合体を使用することができる。
【0066】
上記(1)〜(7)の製造方法の中でも、特に(3)の製造方法が、分子量制御が容易であり、ハイブリッド樹脂成分の生成を制御することができ、かつワックスを添加する場合にはその分散状態を制御できる点で好ましい。
【0067】
本発明トナーにおいてハイブリッド樹脂のガラス転移温度は45℃〜70℃、さらには45℃〜60℃であることが好ましい。ガラス転移温度は低いほど低温定着性には効果があるが、耐ブロッキング性が悪化するため従来公知の技術では55℃以下にすることは実質的に行われていなかったが、本発明構成によれば55℃以下であっても耐ブロッキング性に問題が生じることは少ない。
【0068】
本発明トナーにおいてハイブリッド樹脂成分の軟化点は110℃〜140℃が好ましく、110℃を下回ると耐オフセット性が悪化し、140℃を超えると低温定着性が悪化する。
【0069】
本発明トナーにおいてハイブリッド樹脂成分の酸価は5〜40mgKOH/gが好ましく、この範囲を外れた場合現像性が悪化することがある。特に好ましい範囲は10〜25mgKOH/gである。
【0070】
本発明トナーの結着樹脂としては、本発明の性能を損なわない範囲で他のポリエステル樹脂、スチレン及びその置換体の共重合体;スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エステルとの共重合体;スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸n−ブチル共重合体等のスチレンとメタクリル酸エステルとの共重合体;スチレンとアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルとの多元共重合体;その他スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン等を混合して使用できる。本発明効果を充分に発揮するためには、これらの樹脂を混合する割合としては全樹脂成分の25質量%以下であり、さらに少ないほど好ましい。
【0071】
本発明トナーには、金属架橋によるオフセット防止効果を目的として含金属有機化合物を添加しても良く、特に気化性や昇華性に富む有機金属化合物を配位子や対イオンとして含有するものが優れた結果を与える。
【0072】
金属イオンと配位子や対イオンを形成する有機化合物のうちで上記のような性質を有するものとしては、例えば、サリチル酸、サリチルアミド、サリチルアミン、サリチルアルデヒド、サリチロサリチル酸、ジtert−ブチルサリチル酸などのサリチル酸及びその誘導体、例えば、アセチルアセトン、プロピオンアセトンなどのβ−ジケトン類、例えば、酢酸塩やプロピオン酸などの低分子カルボン酸塩などがある。
【0073】
本発明のトナーに用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0074】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、168、174、176、180、181、191等が好適に用いられる。
【0075】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0076】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0077】
これらの着色剤は、単独または混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0078】
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100質量部に対し30〜200質量部添加して用いられる。
【0079】
磁性体としては、鉄,コバルト,ニッケル,銅,マグネシウム,マンガン,アルミニウム,珪素などの元素を含む金属酸化物などがある。中でも四三酸化鉄,γ−酸化鉄等,酸化鉄を主成分とするものが好ましい。また、トナー帯電性コントロールの観点から硅素元素またはアルミニウム元素等、他の金属元素を含有していてもよい。これら磁性粒子は、窒素吸着法によるBET比表面積が好ましく2〜40m2/g、特に3〜28m2/g、更にモース硬度が5〜7の磁性粉が好ましい。
【0080】
磁性体の形状としては、8面体,6面体,球体,針状,鱗片状などがあるが、8面体,6面体,球体,不定型等の異方性の少ないものが画像濃度を高める上で好ましい。磁性体の平均粒径としては0.05〜1.0μmが好ましく、さらに好ましくは0.1〜0.6μm、さらには、0.1〜0.4μmが好ましい。
【0081】
磁性体量は結着樹脂100質量部に対し30〜200質量部、好ましくは40〜200質量部、さらには50〜150質量部が好ましい。30質量部未満ではトナー搬送に磁気力を用いる現像器においては、搬送性が不十分で現像剤担持体上の現像剤層にムラが生じ画像ムラとなる傾向であり、さらに現像剤トリボの上昇に起因する画像濃度の低下が生じ易い傾向であった。一方、200質量部を超えると定着性に問題が生ずる傾向であった。
【0082】
また、本発明のトナーにおいては、上記した構成材料の他に、必要に応じて、一種または二種以上のワックスを用いてトナー中に含有させてもかまわない。本発明のトナーに用いることのできるワックスとしては、下記に挙げるようなものがある。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び、脱酸カルナバワックス等の脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの等が挙げられる。更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸等の、飽和直鎖脂肪酸類、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸等の不飽和脂肪酸類、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール等の飽和アルコール類、ソルビトール等の多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド類、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミド等の、不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミド等の芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩(一般に、金属石けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワックスに、スチレンやアクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の水素添加等によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
【0083】
上記の中でも、本発明のトナーに特に好ましく用いられるワックスとしては、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられる。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合或いは低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー、高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭素・水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、或いはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素等のワックスがよい。更に、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものがより好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用し、一酸化炭素と水素の反応によって合成されたもの、例えば、ジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、或いは、ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素や、エチレン等のアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。その中でもDSC吸熱メインピークが60〜120℃の範囲にあるワックスが本発明の効果をより発揮できるため好ましい。具体的に低温定着性においては、ワックスの融点より低い温度では、トナーが充分軟化していたとしても、定着ローラーなどの直接トナーが接する加熱部材との分離が困難なため、被定着シートの巻きつき、低温オフセットが発生し、満足な定着画像を得ることはできない。
【0084】
本発明においてワックスの融点は、DSCにおいて測定されるワックスの吸熱ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワックスの融点とする。
【0085】
本発明においてワックス又はトナーの示差走査熱量計によるDSC測定では、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が利用できる。
【0086】
測定方法は、ASTM D3418−82に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/minで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる。
【0087】
本発明のトナーに用いる上記したようなワックスの量としては、結着樹脂100質量部あたりで、0.5〜20質量部であることが好ましい。0.5質量部未満では被定着シートの巻きつき、オフセットが発生しやすく、20質量部を超えると現像性、耐久性の低下を引き起こす。さらに好ましい範囲は1〜10質量部である。
【0088】
また、これらのワックスをトナーに含有させる場合には、結着樹脂や着色剤等のトナー形成材料を混練する時に混合する方法、結着樹脂製造時の樹脂が高温溶融している時に混合する方法、あるいは、結着樹脂製造時のモノマーに溶解して添加する方法のいずれの方法でもよいが、ワックスの分散性に関しては結着樹脂製造時、特にモノマーに溶解して添加する方法がもっとも効果がある。
【0089】
また本発明のトナーに含有される無機微粉体としては公知のものが用いられるが、帯電安定性,現像性,流動性,保存性向上のため、シリカ,アルミナ,チタニアあるいはその複酸化物の中から選ばれることが好ましい。さらには、シリカであることがより好ましい。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化物やアルコキシドの蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法またはヒュームドシリカと称される乾式シリカ及びアルコキシド,水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール基が少なく、またNa2O,SO3 2-等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム,塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含する。
【0090】
本発明に用いられる無機微粉体は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、特に50〜400m2/gの範囲のものが良好な結果を与え、トナー100質量部に対してシリカ微粉末0.1〜8質量部、好ましくは0.5〜5質量部、さらに好ましくは1.0を超えて3.0質量部まで使用するのが特に良い。
【0091】
また、本発明に用いられる無機微粉体は、必要に応じ、疎水化,帯電性制御等の目的でシリコーンワニス,各種変性シリコーンワニス,シリコーンオイル,各種変性シリコーンオイル,シラン化合物,官能基を有するシラン化合物,その他有機硅素化合物,有機チタン化合物等の処理剤で、あるいは、種々の処理剤で併用して処理されていることも可能であり好ましい。
【0092】
本発明のトナーにおいては、実質的な悪影響を与えない範囲内で更に他の添加剤、例えばフッ素樹脂粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末の如き滑剤粉末;酸化セリウム粉末、炭化硅素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末などの研磨剤;例えば酸化チタン粉末、酸化アルミニウム粉末などの流動性付与剤;ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック粉末、酸化亜鉛粉末、酸化スズ粉末等の導電性付与剤、また、逆極性の有機微粒子及び無機微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
【0093】
本発明のトナーを製造する方法としては、上述したようなトナー構成材料をボールミルその他の混合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級することによってトナーを得る方法が好ましい。他には、結着樹脂を構成すべき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした後に、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法;コア材及びシェル材からなるいわゆるマイクロカプセルトナーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいはこれらの両方に所定の材料を含有させる方法;結着樹脂溶液中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナーを得る方法が挙げられる。さらに、必要に応じ、所望の添加剤とトナー粒子とをヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合し、本発明のトナーを製造することができる。
【0094】
例えば混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーテックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーター(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製)が挙げられ、分級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボフレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒等を篩い分けるために用いられる篩い装置としては、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシープ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い等が挙げられる。
【0095】
次に各物性の測定方法について以下に説明する。
【0096】
<ガラス転移温度Tgの測定>
示差熱分析測定装置(DSC測定装置)、例えばDSC−7(パーキンエルマー社製)を用い測定する。
【0097】
測定試料は5〜20mg、好ましくは10mgを精密に秤量する。
【0098】
これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30℃〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。
【0099】
この昇温過程で、温度40〜100℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0100】
このときの吸熱ピークが出る前と出た後でのベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、ガラス転移温度Tgとする。
【0101】
<樹脂又はトナーの軟化点の測定>
フローテスターCFT−500型(島津製作所製)にて測定した値を用いる。まず試料を比重に応じて約1.0〜1.8g秤量し、これを成形器にて9800kPa(100kg/cm2)の加重で1分間加圧してφ10mm,長さ約10mmの円柱状に成型する。
【0102】
この加圧サンプルを昇温速度6.0℃/minでプランジャーにより98N(10kgf)の荷重をかけ直径1mm,長さ1mmのノズルより押し出し、フローテスターのプランジャー降下量−温度曲線に基づき、試料流出開始点と流出終了点の中点の温度を求め、これを樹脂またはトナーの軟化点Tmとする。
【0103】
<酸価の測定方法>
サンプル2〜10gを200〜300mlの三角フラスコに秤量し、メタノール:トルエン=30:70の混合溶媒約50mlを加えてハイブリッド樹脂を溶解する。溶解性が悪いようであれば少量のアセトンを加えてもよい。0.1%のブロムチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用い、あらかじめ標定された0.1規定水酸化カリウムのアルコール溶液で滴定し、アルコールカリ液の消費量から次の計算で酸価を求める。
【0104】
酸価=〔KOH(ml数)×N×56.1〕/試料質量
(式中、Nは0.1規定のKOH溶液のファクター)
【0105】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。まず、トナーの結着樹脂として用いるハイブリッド樹脂を製造した。
【0106】
<ハイブリッド樹脂の製造>
(樹脂製造例1〜8)
表1の樹脂1に記載のポリエステル系モノマーをジブチル錫オキシド7.0mmolとともにオートクレーブに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び撹拌装置を装着して窒素雰囲気下、減圧しながら常法に従って210℃まで加熱しながら縮重合反応を行うことにより、ポリエステル樹脂を得た。
【0107】
次に、キシレン50質量部に、ここで得られたポリエステル樹脂85質量部、スチレン/2−エチルヘキシルアクリレート(各モノマーの質量%:84/16)のビニル系モノマー混合液15質量部及びエステル化触媒としてジブチル錫オキサイド0.3質量部をオートクレーブに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び撹拌装置を装着して窒素雰囲気下、減圧しながら常法に従って添加して110℃まで加熱して溶解・膨潤した。窒素雰囲気下、t−ブチルハイドロパーオキサイド1質量部をキシレン10質量部に溶解したラジカル開始剤溶液を、約30分かけて滴下した。その温度で更に10時間保持してラジカル重合反応を終了した。更に加熱しながら減圧して、脱溶剤することにより、ハイブリッド樹脂1を得た。樹脂1について先に説明した方法で、ガラス転移温度、軟化点、酸価を測定した。その結果を表1に示す。
【0108】
以下同様にして樹脂2〜8を得た。樹脂2〜8について先に説明した方法で、ガラス転移温度、軟化点、酸価を測定した。その結果を表1に示す。
【0109】
【表1】
Figure 0003880340
重合脂肪酸1:炭素原子18個の不飽和脂肪酸を重合して得られた前記構造式(2)の二量体を主成分とする重合脂肪酸
(二量体78%、三量体19%、単量体4%)
重合脂肪酸2:炭素原子18個の不飽和脂肪酸を重合して得られた前記構造式(3)の二量体を主成分とする重合脂肪酸
(二量体71%、三量体27%、単量体2%)
重合脂肪酸3:重合脂肪酸1を精製した下記組成の重合脂肪酸
(二量体95%、三量体4%、単量体1%)
重合脂肪酸4:炭素原子12個の不飽和脂肪酸を重合して得られた下記に示す構造式(4)の二量体を主成分とする重合脂肪酸
(二量体67%、三量体31%、単量体2%)
【0110】
【化5】
Figure 0003880340
ジオール1:ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
ジオール2:ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
【0111】
(実施例1)
・樹脂1 100質量部
・磁性体(平均粒径0.22μm、球状) 100質量部
・モノアゾ染料の鉄錯体(負帯電性制御剤) 2質量部
・低分子量ポリエチレン(DSC吸熱ピーク106.7℃) 4質量部
上記材料をブレンダーにて混合し、130℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練した。冷却した混練物をスピードミルで粗粉砕後、ジェットミルで微粉砕し、得られた微粉砕物をコアンダ効果を用いた多分割分級機にて厳密に分級して重量平均粒径6.9μmの磁性トナー粒子(1)を得た。ついで、得られた磁性トナー粒子(1)100質量部に対し、ヘキサメチルジシラザンとシリコーンオイルで疎水化処理された一次粒径12nmの乾式シリカ1.2質量部を添加し、混合機にて混合しトナー1を得た。
【0112】
(実施例2〜5)
実施例1で用いた樹脂1の代わりに、それぞれ樹脂2〜5を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー2〜5を得た。
【0113】
(比較例1〜3)
実施例1で用いた樹脂1の代わりに、それぞれ樹脂6〜8を用いる以外は実施例1と同様にして、比較トナー1〜3を得た。
【0114】
(評価)
(1)粉砕性の評価:
上記トナー作成時の微粉砕工程において、同一のエア条件にて、得られる微粉砕トナーの10μm以上の粒子が質量基準で5%以下となるように、トナーの粗粉砕物の供給量を調節して微粉砕を行ったときの単位時間あたりの収量について、実施例1のときの値を100としたときの比で比較したところ、表2に示すとおり、比較例2が43と極端に低い値だった以外は概ね良好な結果であった。
【0115】
(2)耐ブロッキング性の評価:
トナー1〜5、及び比較トナー1〜3について、50℃の高温環境に7日間放置したときの耐ブロッキング性を60メッシュのふるいをかける方法により、以下の基準で評価した。結果をまとめて表2に示す。
○:全量通過
△:ダマは残るが容易に崩れる
×:容易に崩れないダマが残る
【0116】
(3)低温定着性評価
温度可変の外部定着器として、以下の構成のものを使用して低温定着性評価を行った。
Figure 0003880340
【0117】
トナー1〜5、及び比較トナー1〜3について、市販のレーザービームプリンターを用い、90g/m2の転写紙上に、中央と、上下左右両端から30mmの位置9個所に10mm角の正方形を印字した未定着画像(トナー量0.8mg/cm2)を作成し、定着ローラー表面温度を140℃、150℃で定着させた画像の濃度低下率で評価した。濃度低下率は、4.9kPa(50g/cm2)荷重を乗せた柔和な紙で往復5回こすり、その前後の反射濃度の低下率(%)の9点平均値を用いた。結果をまとめて表2に示す。
【0118】
(4)耐高温オフセット性評価
トナー1〜5、及び比較トナー1〜3について、市販のレーザービームプリンターを用い、64g/m2の転写紙上に、紙先端部から10mmの位置に幅150mm、長さ100mmのベタ黒未定着画像(トナー量0.8mg/cm2)を作成し、(3)のテストで用いた温度可変の外部定着器を用い定着ローラー表面温度を230℃、240℃で定着させた画像の、非画像部への高温オフセットによる汚れを目視で以下の基準に従って評価した。結果をまとめて表2に示す。
◎;非画像部への汚れが全く無い。
○;ごく軽微な非画像部への汚れがある。
△;実用上問題ないレベルの軽微な非画像部への汚れがある。
×;実用上許容できないレベルの非画像部への汚れがある。
【0119】
(5)現像性及び臭気の評価
常温常湿環境の幅3m,奥行き3m,高さ2.2mの換気しない小部屋の中央に、キヤノン製レーザービームプリンターLaser shot 930をA4横32枚/分の速度に改造して設置し、トナー1〜5、及び比較トナー1〜3を充填したカートリッジを用いて連続1000枚のプリントを行い、それぞれプリント前後の画像濃度にて現像性の評価を行った。また、連続1000枚のプリント直後の部屋に、外から3人の臭気評価者が入り、不快な臭気を感じた人が一人もいなかった場合は○、不快な臭気を感じた人が一人の場合は△、二人以上の場合は×として評価を行った。結果をまとめて表2に示す。
【0120】
【表2】
Figure 0003880340
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ポリエステルユニット中にソフトセグメント成分として重合脂肪酸を用いたことで、トナー画像定着時に不快な臭気を発生しないトナーが得られる。さらに、あわせて用いる芳香族ジカルボン酸と3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコールとのモル比をある一定の範囲にコントロールし、さらにビニル系重合体ユニットを導入することで、重合脂肪酸の柔軟な性質と芳香族ジカルボン酸の硬直な性質を併せ持つ3次元網目構造を有する分子となり、さらにビニル系重合体ユニットが複雑に絡み合うため、ビニル系重合体の特性も併せ持ち、現像性を悪化させることなく低温定着性と耐高温オフセット性を同時に満足し、さらにトナーを製造する際の粉砕性、耐ブロッキング性に優れたトナーが得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a toner used in a recording method using an electrophotographic method, an electrostatic recording method, an electrostatic printing method, a toner jet method recording method, or the like.
[0002]
[Prior art]
As the toner resin, a vinyl copolymer such as a styrene resin and a polyester resin are mainly used. Vinyl copolymers such as styrene resins have excellent pulverization properties during toner production and high molecular weight, so they are excellent in high-temperature offset resistance, but their molecular weight is lowered to improve low-temperature fixability. Further, since the blocking resistance and developability deteriorate, there is a limit to improving the low-temperature fixability.
[0003]
One polyester resin has the aspect that it can be fixed at low temperature without deteriorating the blocking resistance as compared with the styrene resin, but at the same time, it is difficult to satisfy a good high temperature offset resistance. For example, many methods have been proposed to improve the high-temperature offset resistance, such as a method for making the resin non-linear or cross-linked, and a method for cross-linking metal ions, but these methods will provide sufficient high-temperature offset resistance. Then, the low-temperature fixability tends to be remarkably deteriorated. In addition, the pulverizability at the time of toner production is significantly deteriorated.
[0004]
Therefore, for example, as disclosed in JP-A-59-29257 and JP-A-60-4947, a dicarboxylic acid substituted with a long-chain alkyl group, a long-chain dicarboxylic acid such as disclosed in JP-B-8-3663, and rosin Introducing soft segments such as glycidyl esters is widely practiced.
[0005]
However, these configurations are not sufficient to meet the recent demands for further low-temperature fixing and finer particle size of the toner. Further, if a large amount of soft segment components are used, developability and blocking resistance deteriorate. Further, it has been found that an unpleasant odor generated when the toner is heated at the time of fixing becomes strong.
[0006]
In recent years, environmental factors have been gaining importance, and small products such as desktop printers have increased, and they are placed close to human living spaces in the office. There is a background that there is a strong demand not to occur.
[0007]
In order to make effective use of the advantages of these two types of resins and to make up for the drawbacks, several methods of mixing and using these resins have been studied. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 54-114245 discloses a toner containing a resin in which a polyester resin and a vinyl copolymer are mixed. However, since polyester resins and vinyl copolymers are inherently poorly compatible, it is difficult to satisfy all of low-temperature fixability, high-temperature offset resistance, and blocking resistance unless these blending ratios are appropriate. . In addition, since the dispersibility of the colorant or wax added at the time of toner production becomes insufficient, problems in developability are likely to occur. In particular, this problem becomes significant in toners that are becoming finer in recent years.
[0008]
Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 56-116043 and 58-159546 disclose toners containing a polymer obtained by polymerizing monomers in the presence of a polyester resin. . Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-102246 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 1-156759 disclose a toner containing a polymer obtained by polymerizing a vinyl copolymer in the presence of an unsaturated polyester resin. ing. JP-A-2-881 discloses a toner comprising a polymer obtained by esterifying an acid value-containing styrene resin and a polyester resin. In these methods, the compatibility between the polyester resin and the vinyl copolymer is improved, but it is difficult to uniformly disperse the wax added at the time of toner production. There are still problems to be improved in developability.
[0009]
JP-A-4-338973 discloses a toner using two types of polyester resins having different softening points, and JP-A-8-166688 discloses a toner using two types of polyester resins having different molecular weights. However, both of them are in the range of the polyester resin in the high temperature offset resistance, and are problems to be improved.
[0010]
In JP-A-8-44108, a toner using two kinds of hybrid resins having different softening points obtained by performing an addition polymerization reaction with a vinyl resin monomer and a condensation polymerization reaction with a polyester resin monomer in parallel. Is disclosed. JP-A-8-54754 discloses a resin obtained by mixing a polyester resin and a hybrid resin obtained by performing an addition polymerization reaction with a vinyl resin monomer and a condensation polymerization reaction with a polyester resin monomer in parallel. A toner using the toner is disclosed. In these methods, the balance between the low molecular weight side and the high molecular weight side of the toner is not well balanced, and problems still need to be improved with respect to low-temperature fixability, wax dispersion, and long-term developability.
[0011]
As described above, in the conventional technology, a toner that has solved all of these problems has not been obtained.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a toner satisfying both high temperature offset resistance and low temperature fixability without deteriorating blocking resistance and developability.
[0013]
Still another object is to provide a toner that does not generate an unpleasant odor when the toner image is fixed.
[0014]
Still another object is to provide a toner that is excellent in pulverization when the toner is produced.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
  The present invention relates to a toner comprising a hybrid resin component having at least a vinyl polymer unit and a polyester unit and a colorant,
  The polyester unit component is
(A)Obtained by polymerizing monounsaturated fatty acid having 6 to 22 carbon atoms or polyunsaturated fatty acidPolymerized fatty acid
(B) Aromatic dicarboxylic acid
(C) Trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or polyhydric alcohol
(D) Diol
The composition ratio in the polyester unit component is at least a monomer composition having
(A); 3 mol% or more and less than 15 mol%
(B); 8 mol% or more and less than 35 mol%
(C); 5 mol% or more and less than 25 mol%
(D); 40 mol% or more and less than 60 mol%
It is related with the toner characterized by being.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The toner of the present invention contains a hybrid resin component as a binder resin component. The hybrid resin means a resin in which at least a part of a polyester resin component and a vinyl polymer component are chemically bonded. The chemically bonded polyester resin component side is a polyester unit, and the chemically bonded vinyl polymer component is a vinyl polymer unit.
[0017]
Specifically, a vinyl polymer containing a polyester unit and a vinyl monomer having a carboxylic acid such as (meth) acrylic acid, or a vinyl monomer having a carboxylic acid ester group such as (meth) acrylic acid ester. The system polymer unit is formed by an esterification reaction or a transesterification reaction. As a form of copolymerization, it is preferable to form a graft copolymer or a block copolymer in which a vinyl polymer unit is a trunk polymer and a polyester unit is a branch polymer.
[0018]
Therefore, in the present invention, the hybrid resin component means that at least a part of the polyester unit and the vinyl polymer unit is a part.
[0019]
[Chemical 1]
Figure 0003880340
It connects through.
[0020]
The inventors of the present invention have repeatedly studied focusing on the soft segment component of the polyester unit in the hybrid resin in order to achieve low-temperature fixability exceeding the conventional level, but using a polymerized fatty acid as a soft segment component in the polyester unit, By controlling the molar ratio of the aromatic dicarboxylic acid used together with the trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or the polyhydric alcohol within a certain range, the deterioration of blocking resistance and developability is further reduced. The present inventors have found that a toner satisfying high-temperature offset resistance at the same time as sufficient low-temperature fixability can be obtained without generating an unpleasant odor during toner image fixing.
[0021]
The polyester unit in the hybrid resin having a vinyl polymer unit and a polyester unit contained in the toner of the present invention is characterized by containing a polymerized fatty acid as a constituent unit.
[0022]
Polymerized fatty acid is an oligomer mainly composed of dimer and trimer fatty acid produced by polymerization of unsaturated fatty acid, and monounsaturated fatty acid having 6 to 22 carbon atoms in the present invention. Or those obtained by polymerizing polyunsaturated fatty acids are preferably used, and specific examples include dimers such as undecylenic acid, oleic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, erucic acid and the like as main components. Things. Among these, polymerized fatty acids obtained by polymerizing unsaturated fatty acids having 18 carbon atoms such as oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid are particularly effective for blocking resistance, developability, and reduction of unpleasant odor during fixing. Yes, preferably used.
[0023]
As a specific example, a structural example of a dimer fatty acid that is a main component of a polymerized fatty acid obtained by polymerizing an unsaturated fatty acid having 18 carbon atoms such as oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid is shown below.
[0024]
[Chemical formula 2]
Figure 0003880340
[0025]
In addition to the divalent carboxylic acid that is a dimer, the polymerized fatty acid used in the present invention contains 30% by mass or less, particularly 5 to 30% by mass of a trivalent carboxylic acid that is a trimer. It is preferably used because it forms a softer crosslinked structure and is effective in fixing properties. The monomer may contain a monovalent carboxylic acid at a ratio of 10% by mass or less. The ratio of monovalent, divalent, and trivalent carboxylic acid can be determined, for example, from the spectrum of a Fourier transform nuclear magnetic resonance apparatus (FT-NMR).
[0026]
Polymerized fatty acids such as those described above contribute to the improvement of low-temperature fixability by providing a flexible molecular chain in the polyester structure, resulting in relatively low blocking resistance and developability that usually appear as contradictory performance. It turned out to be difficult. Even if the glass transition temperature of a conventional hybrid resin having a vinyl polymer unit and a polyester unit is at least 5 ° C. lower than the limit glass transition temperature at which toner is blocked, it can maintain blocking resistance. . In particular, a polymerized fatty acid containing a structure having a six-membered ring as exemplified above is effective for blocking resistance and developability. This is presumably because the movement of terminal molecules is more limited than that of long-chain molecules, and the stability at high temperatures and the ability to retain charge are excellent.
[0027]
Furthermore, the toner using the hybrid resin containing the polymerized fatty acid according to the present invention is found to significantly reduce the unpleasant odor during fixing that occurs when using a conventional polyester-based toner having a soft segment component. It was.
[0028]
The reason why the above effect is obtained is that the polymerized fatty acid itself is odorless or slightly scented, so even if it remains unreacted, it does not cause odor, and also produces reaction by-products that cause unpleasant odor. It is presumed that this is to suppress this. In particular, polymerized fatty acids obtained by polymerizing unsaturated fatty acids having 18 carbon atoms such as oleic acid, linoleic acid, and linolenic acid are particularly effective for reducing unpleasant odor during fixing.
[0029]
In the present invention, the polymerized fatty acid exhibits excellent performance as described above when used in a range of 3 mol% or more and less than 15 mol% in the polyester unit contained in the hybrid resin having the vinyl polymer unit and the polyester unit. Demonstrate. If it is less than 3 mol%, sufficient low-temperature fixability cannot be obtained, and if it is 15 mol% or more, the glass transition temperature tends to be low, so that the blocking resistance and the developability are liable to occur.
[0030]
The polyester unit includes an aromatic dicarboxylic acid. In the polyester unit, in the range of 8 mol% or more and less than 35 mol%, when used in combination with the above-described polymerized fatty acid, it has a molecular structure having both the flexible property of polymerized fatty acid and the rigid property of aromatic dicarboxylic acid. Therefore, the developing property and durability of the toner can be improved simultaneously with the fixing property. If the aromatic dicarboxylic acid is less than 8 mol% in the polyester unit, the developability, durability and blocking resistance tend to be inferior, and if it is 35 mol% or more, the grindability during toner production is extremely deteriorated. A more preferable range is a range of 10 mol% or more and less than 30 mol%.
[0031]
Examples of the aromatic dicarboxylic acid that can be used in the present invention include terephthalic acid, isophthalic acid, orthophthalic acid, cyclohexanedicarboxylic acid, 2,4-toluenedicarboxylic acid, 3,5-toluenedicarboxylic acid, and 2,5-toluenedicarboxylic acid. Aromatic dicarboxylic acids, acid anhydrides or lower monoalkyl esters thereof are exemplified.
[0032]
The polyester unit includes a trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or a polyhydric alcohol. In the polyester unit, it is used in the range of 5 mol% or more and less than 25 mol% together with the above-described polymerized fatty acid and aromatic dicarboxylic acid, so that the flexible property of the polymerized fatty acid and the rigidity of the aromatic dicarboxylic acid are improved. Since the molecular structure having both properties can be further changed to a structure having a three-dimensional network structure, the toner can be provided with appropriate elasticity suitable for achieving both good low-temperature fixability and high-temperature offset resistance. it can.
[0033]
When the trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or polyhydric alcohol is less than 5 mol% with respect to the total monomer components constituting the polyester unit, the offset resistance deteriorates. It becomes difficult to control the reaction, making it difficult to obtain a resin with stable performance. In addition, the low-temperature fixability and the grindability during toner production are extremely deteriorated.
[0034]
For example, the tricarboxylic acid or higher polycarboxylic acid used in the present invention includes trimellitic acid, pyromellitic acid, cyclohexanetricarboxylic acid, 2,5,7-naphthalenetricarboxylic acid, 1,2,4-naphthalenetricarboxylic acid, 1, 2,4-butanetricarboxylic acid, 1,2,5-hexanetricarboxylic acid, 1,3-dicarboxyl-2-methylenecarboxypropane, 1,3-dicarboxyl-2-methyl-methylenecarboxypropane, tetra (methylenecarboxyl) ) Methane, 1,2,7,8-octanetetracarboxylic acid and their anhydrides. Examples of trivalent or higher polyols include sorbitol, 1,2,3,6-hexanetetol, 1,4-sorbitan, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, sucrose, 1,2,4-methanetriol, Examples include glycerin, 2-methylpropanetriol, 2-methyl-1,2,4-butanetriol, trimethylolethane, trimethylolpropane, and 1,3,5-trihydroxymethylbenzene.
[0035]
In the present invention, divalent aliphatic carboxylic acids may be used. Alkyl dicarboxylic acids such as succinic acid, glutaric acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, malonic acid, or anhydrides thereof, and further 6 carbon atoms. Succinic acid substituted with an alkyl group or alkenyl group of -18, or an anhydride thereof; unsaturated dicarboxylic acid such as fumaric acid, maleic acid, citraconic acid, itaconic acid, or an anhydride thereof.
[0036]
In the polyester unit of the hybrid resin contained in the toner of the present invention, diols of 40 mol% or more and less than 60 mol% are used in the polyester component. When the diol is 60 mol% or more in the polyester component, it is difficult to control the reaction during resin synthesis, and a resin having stable performance is often not obtained. On the other hand, if it is less than 40 mol%, the acid value of the resin increases, and the developability tends to deteriorate.
[0037]
Diols used in the present invention include ethylene glycol, propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 2,3-butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,5-pentanediol, , 6-hexanediol, neopentyl glycol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, hydrogenated bisphenol A, the following formula (I)
[0038]
[Chemical Formula 3]
Figure 0003880340
(In the formula, R represents an ethylene or propylene group, x and y each represents an integer of 1 or more, and the average value of x + y represents 2 to 10.)
Or a bisphenol derivative represented by the following formula (II)
[0039]
[Formula 4]
Figure 0003880340
Diols such as the diol represented by
[0040]
A particularly preferred alcohol component is a bisphenol derivative represented by the above formula (I), which is effective for low-temperature fixability and developability.
[0041]
The following are mentioned as a vinyl-type monomer which comprises the vinyl-type polymer unit contained in hybrid resin used for this invention.
[0042]
Styrene; o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, p-phenylstyrene, p-ethylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, p-butylstyrene, p-tert-tributylstyrene, pn- Hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, pn-decyl styrene, pn-dodecyl styrene, p-methoxy styrene, p-chloro styrene, 3,4-dichlorostyrene, m -Styrene and derivatives thereof such as nitrostyrene, o-nitrostyrene, p-nitrostyrene; unsaturated monoolefins such as ethylene, propylene, butylene and isobutylene; unsaturated polyenes such as butadiene and isoprene; vinyl chloride, bromide Vinyl halides such as vinyl and vinyl fluoride; vinyl acetate Vinyl esters such as vinyl propionate and vinyl benzoate; methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, n-octyl methacrylate, dodecyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate Α-methylene aliphatic monocarboxylic esters such as stearyl methacrylate, phenyl methacrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, diethylaminoethyl methacrylate; methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, n-butyl acrylate, Acrylates such as isobutyl acrylate, n-octyl acrylate, dodecyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, 2-chloroethyl acrylate, phenyl acrylate Vinyl esters such as vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether and vinyl isobutyl ether; vinyl ketones such as vinyl methyl ketone, vinyl hexyl ketone and methyl isopropenyl ketone; N-vinyl pyrrole, N-vinyl carbazole, N- N-vinyl compounds such as vinyl indole and N-vinyl pyrrolidone; vinyl naphthalenes; acrylic acid or methacrylic acid derivatives such as acrylonitrile, methacrylonitrile, and acrylamide.
[0043]
Furthermore, α, β-unsaturated acids such as acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid and cinnamic acid; α, β-unsaturated acid anhydrides such as crotonic acid anhydride and cinnamic anhydride, the α, β-unsaturated acid Examples include anhydrides of saturated acids and lower fatty acids; monomers having a carboxyl group such as alkenylmalonic acid, alkenylglutaric acid, alkenyladipic acid, and monoesters thereof.
[0044]
Further, acrylic acid or methacrylic acid esters such as 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate; 4- (1-hydroxy-1-methylbutyl) styrene, 4- (1-hydroxy-1) -Methylhexyl) Monomers having a hydroxy group such as styrene.
[0045]
Furthermore, maleic acid methyl half ester, maleic acid ethyl half ester, maleic acid butyl half ester, citraconic acid methyl half ester, citraconic acid ethyl half ester, citraconic acid butyl half ester, itaconic acid methyl half ester, alkenyl succinic acid methyl half Unsaturated dicarboxylic acid half esters such as esters, methyl fumarate half ester and methyl mesaconic acid half; Unsaturated dicarboxylic acid diesters such as dimethyl maleate and dimethyl fumarate; maleic acid, citraconic acid, itaconic acid, alkenyl succinic acid Unsaturated dicarboxylic acids such as acid, fumaric acid, mesaconic acid; unsaturated dicarboxylic acids such as maleic anhydride, citraconic anhydride, itaconic anhydride, alkenyl succinic anhydride Waters can also be used as vinyl monomers, but when calculating the ratio of polyester monomer components based on the total monomer components used to produce the binder resin in the present invention, polyester monomer components are limited to these. Calculate as
[0046]
Moreover, the polymer bridge | crosslinked with the crosslinkable monomer which is illustrated below may be sufficient as needed.
[0047]
Examples of aromatic divinyl compounds include divinylbenzene and divinylnaphthalene; examples of diacrylate compounds linked by an alkyl chain include ethylene glycol diacrylate, 1,3-butylene glycol diacrylate, and 1,4-butanediol di Examples include acrylate, 1,5-pentanediol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, and acrylates of the above compounds replaced by methacrylate; linked by an alkyl chain containing an ether bond. Examples of the diacrylate compounds include diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, and polyethylene glycol # 400 diacrylate. Acrylate, polyethylene glycol # 600 diacrylate, dipropylene glycol diacrylate, and those obtained by replacing the acrylate of the above compound with methacrylate; examples of diacrylate compounds linked by a chain containing an aromatic group and an ether bond include , Polyoxyethylene (2) -2,2-bis (4-hydroxydiphenyl) propane diacrylate, polyoxyethylene (4) -2,2-bis (4-hydroxydiphenyl) propane diacrylate and acrylates of the above compounds In the polyester type diacrylates, for example, trade name MANDA (Nippon Kayaku) can be mentioned.
[0048]
Polyfunctional cross-linking agents include pentaerythritol triacrylate, trimethylol ethane triacrylate, trimethylol propane triacrylate, tetramethylol methane tetraacrylate, oligoester acrylate, and acrylates of the above compounds replaced with methacrylate; triallylcia Examples include nurate and triallyl trimellitate.
[0049]
These crosslinking agents can be used in an amount of 0.01 to 10.0 parts by mass (more preferably 0.03 to 5 parts by mass) with respect to 100 parts by mass of other vinyl monomer components.
[0050]
In the present invention, it is preferable that the vinyl copolymer component and / or the polyester resin component contain a monomer component that can react with both resin components. Examples of the monomer constituting the polyester resin component that can react with the vinyl copolymer include unsaturated dicarboxylic acids such as fumaric acid, maleic acid, citraconic acid, and itaconic acid, or anhydrides thereof. Among the monomers constituting the vinyl copolymer component, those that can react with the polyester resin component include those having a carboxyl group or a hydroxy group, and acrylic acid or methacrylic acid esters.
[0051]
As a method for obtaining a reaction product of a vinyl resin and a polyester resin, a polymer containing a monomer component capable of reacting with each of the vinyl resin and the polyester resin listed above is present. A method obtained by polymerizing a resin is preferred.
[0052]
Examples of the polymerization initiator used for producing the vinyl copolymer of the present invention include 2,2′-azobisisobutyronitrile, 2,2′-azobis (4-methoxy-2,4- Dimethylvaleronitrile), 2,2′-azobis (-2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2′-azobis (-2methylbutyronitrile), dimethyl-2,2′-azobisisobutyrate, 1,1′-azobis (1-cyclohexanecarbonitrile), 2- (carbamoylazo) -isobutyronitrile, 2,2′-azobis (2,4,4-trimethylpentane), 2-phenylazo-2,4 -Dimethyl-4-methoxyvaleronitrile, 2,2'-azobis (2-methyl-propane), methyl ethyl ketone peroxide, acetylacetone peroxide, cycl Ketone peroxides such as hexanone peroxide; 2,2-bis (t-butylperoxy) butane, t-butyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, 1,1,3,3-tetramethylbutyl hydroperoxide , Di-t-butyl peroxide, t-butyl cumyl peroxide, di-cumyl peroxide, α, α′-bis (t-butylperoxydiisopropyl) benzene, isobutyl peroxide, octanoyl peroxide, decanoyl peroxide Oxide, lauroyl peroxide, 3,5,5-trimethylhexanoyl peroxide, benzoyl peroxide, di-isopropylperoxydicarbonate, di-2-ethylhexylperoxycarbonate, di-n-propylperoxy Carbonate, di-2-ethoxyethyl peroxydicarbonate, di-methoxyisopropyl peroxydicarbonate, di (3-methyl-3-methoxybutyl) peroxycarbonate, acetylcyclohexylsulfonyl peroxide, t-butylperoxyacetate, t-butyl peroxyisobutyrate, t-butyl peroxyneodecanoate, t-butyl peroxy 2-ethylhexanoate, t-butyl peroxylaurate, t-butyl peroxybenzoate, t-butyl Peroxyisopropyl carbonate, di-t-butyl peroxyisophthalate, t-butyl peroxyallyl carbonate, t-amyl peroxy 2-ethylhexanoate, di-t-butyl peroxyhexahydroterephthalate, -t- butyl peroxy azelate and the like.
[0053]
Moreover, as an initiator used when producing the vinyl polymer unit used in the present invention, the polyfunctional polymerization initiators exemplified below may be used alone or in combination with a monofunctional polymerization initiator. .
[0054]
Specific examples of the polyfunctional polymerization initiator having a polyfunctional structure include 1,1-di-t-butylperoxy-3,3,3-trimethylcyclohexane, 1,3-bis- (t-butylperoxyisopropyl ) Benzene, 2,5-dimethyl-2,5- (t-butylperoxy) hexane, 2,5-dimethyl-2,5-di- (t-butylperoxy) hexane, tris- (t-butylper) Oxy) triazine, 1,1-di-t-butylperoxycyclohexane, 2,2-di-t-butylperoxybutane, 4,4-di-t-butylperoxyvaleric acid-n-butyl ester, Di-t-butylperoxyhexahydroterephthalate, di-t-butylperoxyazelate, di-t-butylperoxytrimethyladipate, 2,2-bis- (4 Multifunctional having a functional group having a polymerization initiating function such as two or more peroxide groups in one molecule such as 4-di-t-butylperoxycyclohexyl) propane and 2,2-t-butylperoxyoctane A polymerization initiator; and a function having a polymerization initiating function such as a peroxide group in one molecule such as diallyl peroxydicarbonate, tributylperoxymaleic acid, t-butylperoxyallylcarbonate, and t-butylperoxyisopropyl fumarate. And a polyfunctional polymerization initiator having both a group and a polymerizable unsaturated group.
[0055]
Of these, more preferred are 1,1-di-t-butylperoxy-3,3,5-trimethylcyclohexane, 1,1-t-butylperoxycyclohexane, di-t-butylperoxyhexahydro. Terephthalate, di-t-butylperoxyazelate and 2,2-bis- (4,4-di-t-butylperoxycyclohexyl) propane, and t-butylperoxyallyl carbonate.
[0056]
In the toner of the present invention, the ratio (A) of the polyester-based monomer component used to produce the binder resin contained is preferably 60 to 95% by mass based on the total monomer components. When the proportion of the polyester monomer component is less than 60% by mass, the characteristics of the polyester resin are difficult to appear, and it becomes difficult to achieve both low-temperature fixability and blocking resistance of the toner. When the ratio of the polyester monomer component exceeds 95% by mass, the characteristics of the polyester resin appear strongly, and the wax dispersibility in the toner tends to deteriorate.
[0057]
In the present invention, examples of the method for producing a hybrid resin include the following production methods (1) to (7).
[0058]
(1) After separately producing a vinyl polymer and a polyester resin, dissolving / swelling in an organic solvent, adding an esterification catalyst, alcohols as necessary, and heating to produce an esterification reaction or / and In this method, the transesterification reaction is performed, and then the organic solvent is distilled off. In this step, waxes may be added.
[0059]
(2) A method in which a polyester monomer is added in the presence of a vinyl polymer, followed by polymerization and esterification reaction and / or transesterification reaction with the vinyl polymer. At this time, if necessary, a vinyl monomer may be further added for polymerization. Also in this case, an organic solvent can be appropriately used. In this step, waxes may be added.
[0060]
(3) A method in which a vinyl monomer is added in the presence of a polyester resin, followed by polymerization and esterification or / and transesterification. At this time, if necessary, a polyester monomer may be further added for polymerization. Also in this case, an organic solvent can be appropriately used. Moreover, you may add a wax at this process.
[0061]
(4) A method of producing by adding a vinyl monomer and / or a polyester monomer in the presence of a vinyl polymer and a polyester resin, and performing polymerization and esterification reaction or / and transesterification reaction. Also in this case, an organic solvent can be appropriately used. Moreover, you may add a wax at this process.
[0062]
(5) A method in which a vinyl monomer and a polyester monomer are mixed and subjected to addition polymerization, condensation polymerization reaction, esterification reaction and / or transesterification reaction. Also in this case, an organic solvent can be appropriately used. Moreover, you may add a wax at this process.
[0063]
(6) The resin containing the hybrid resin component produced in the above (1) to (5) is further mixed with a vinyl polymer and / or polyester resin, for example, dissolved / swelled in an organic solvent. In this method, the organic solvent is distilled off.
[0064]
(7) In the presence of the resin containing the hybrid resin component produced in the above (1) to (5), a vinyl monomer and / or a polyester monomer are further added to perform polymerization and esterification reaction or / and ester. This is a method of producing by an exchange reaction. Furthermore, an organic solvent can be used as appropriate. Moreover, you may add a wax at this process.
[0065]
In the above production methods (1) to (4) and (6), the vinyl polymer and / or the polyester resin can use a plurality of polymers having different molecular weights and crosslinking degrees.
[0066]
Among the production methods (1) to (7) above, the production method (3) is particularly easy to control the molecular weight, can control the production of the hybrid resin component, and adds a wax. This is preferable in that the dispersion state can be controlled.
[0067]
In the toner of the present invention, the glass transition temperature of the hybrid resin is preferably 45 ° C to 70 ° C, more preferably 45 ° C to 60 ° C. The lower the glass transition temperature, the more effective the low-temperature fixability. However, since the blocking resistance deteriorates, the temperature of 55 ° C. or lower was not substantially achieved by the conventionally known technique. Even if the temperature is 55 ° C. or less, there is little problem with blocking resistance.
[0068]
In the toner of the present invention, the softening point of the hybrid resin component is preferably 110 ° C. to 140 ° C. If the temperature falls below 110 ° C., the offset resistance deteriorates, and if it exceeds 140 ° C., the low temperature fixability deteriorates.
[0069]
In the toner of the present invention, the acid value of the hybrid resin component is preferably 5 to 40 mgKOH / g, and if it falls outside this range, the developability may be deteriorated. A particularly preferred range is 10 to 25 mg KOH / g.
[0070]
As the binder resin of the toner of the present invention, other polyester resins, copolymers of styrene and substituted products thereof, as long as the performance of the present invention is not impaired; styrene-methyl acrylate copolymer, styrene-ethyl acrylate copolymer Copolymers, copolymers of styrene and acrylate esters such as styrene-n-butyl acrylate copolymer; styrene-methyl methacrylate copolymer, styrene-ethyl methacrylate copolymer, styrene-n-butyl methacrylate Copolymers of styrene and methacrylates such as copolymers; multi-component copolymers of styrene and acrylates and methacrylates; other styrene-acrylonitrile copolymers, styrene-vinyl methyl ether copolymers, styrene -Butadiene copolymer, styrene-vinyl methyl ketone copolymer, styrene Styrene copolymers of styrene and other vinyl monomers such as acrylonitrile-indene copolymer and styrene-maleic acid ester copolymer; polymethyl methacrylate, polybutyl methacrylate, polyvinyl acetate, polyamide, epoxy resin, polyvinyl Butyral, polyacrylic acid, phenol resin, aliphatic or alicyclic hydrocarbon resin, petroleum resin, chlorinated paraffin, and the like can be used as a mixture. In order to fully exhibit the effects of the present invention, the mixing ratio of these resins is 25% by mass or less of the total resin components, and the smaller the ratio, the more preferable.
[0071]
In the toner of the present invention, a metal-containing organic compound may be added for the purpose of preventing an offset effect due to metal cross-linking, and in particular, a toner containing an organometallic compound rich in vaporization and sublimation as a ligand or counter ion is excellent. Give the result.
[0072]
Among the organic compounds that form ligands and counterions with metal ions, those having the above properties include, for example, salicylic acid, salicylamide, salicylamine, salicylaldehyde, salicyrosalicylic acid, ditert-butylsalicylic acid. And β-diketones such as acetylacetone and propionacetone, and low molecular carboxylates such as acetate and propionic acid.
[0073]
As the colorant used in the toner of the present invention, a black colorant that is toned in black using carbon black, a magnetic material, and the following yellow / magenta / cyan colorant is used.
[0074]
As the yellow colorant, compounds typified by condensed azo compounds, isoindolinone compounds, anthraquinone compounds, azo metal complexes, methine compounds, and allylamide compounds are used. Specifically, C.I. I. Pigment Yellow 12, 13, 14, 15, 17, 62, 74, 83, 93, 94, 95, 97, 109, 110, 111, 120, 127, 128, 129, 147, 168, 174, 176, 180, 181 and 191 are preferably used.
[0075]
As the magenta colorant, condensed azo compounds, diketopyrrolopyrrole compounds, anthraquinones, quinacridone compounds, basic dye lake compounds, naphthol compounds, benzimidazolone compounds, thioindigo compounds, and perylene compounds are used. Specifically, C.I. I. Pigment Red 2, 3, 5, 6, 7, 23, 48: 2, 48: 3, 48: 4, 57: 1, 81: 1, 144, 146, 166, 169, 177, 184, 185, 202, 206, 220, 221, 254 are particularly preferred.
[0076]
As the cyan colorant, copper phthalocyanine compounds and derivatives thereof, anthraquinone compounds, basic dye lake compounds, and the like can be used. Specifically, C.I. I. Pigment Blue 1, 7, 15, 15: 1, 15: 2, 15: 3, 15: 4, 60, 62, 66 and the like can be used particularly preferably.
[0077]
These colorants can be used alone or mixed and further used in the form of a solid solution. The colorant of the present invention is selected from the viewpoints of hue angle, saturation, brightness, weather resistance, OHP transparency, and dispersibility in the toner. The colorant is added in an amount of 1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin.
[0078]
When a magnetic material is used as the black colorant, it is used by adding 30 to 200 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin, unlike other colorants.
[0079]
Examples of the magnetic material include metal oxides containing elements such as iron, cobalt, nickel, copper, magnesium, manganese, aluminum, and silicon. Of these, those containing iron oxide as a main component, such as triiron tetroxide and γ-iron oxide, are preferable. Further, from the viewpoint of toner chargeability control, other metal elements such as silicon element or aluminum element may be contained. These magnetic particles preferably have a BET specific surface area by nitrogen adsorption method of 2 to 40 m.2/ G, especially 3 to 28m2/ G, and magnetic powder having a Mohs hardness of 5 to 7 is preferred.
[0080]
The shape of the magnetic body includes octahedrons, hexahedrons, spheres, needles, scales, and the like, but those with less anisotropy such as octahedrons, hexahedrons, spheres, and irregular shapes increase the image density. preferable. The average particle size of the magnetic material is preferably 0.05 to 1.0 μm, more preferably 0.1 to 0.6 μm, and further preferably 0.1 to 0.4 μm.
[0081]
The amount of magnetic material is 30 to 200 parts by mass, preferably 40 to 200 parts by mass, and more preferably 50 to 150 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. If the amount is less than 30 parts by mass, the developer using magnetic force for toner conveyance tends to have insufficient conveyance and unevenness in the developer layer on the developer carrier, resulting in image unevenness, and further increase in developer tribo. The image density tends to decrease due to the above. On the other hand, when the amount exceeds 200 parts by mass, there is a tendency that a problem occurs in the fixing property.
[0082]
Further, in the toner of the present invention, in addition to the above-described constituent materials, one or two or more kinds of waxes may be contained in the toner as necessary. Examples of the wax that can be used in the toner of the present invention include the following. For example, oxides of aliphatic hydrocarbon waxes such as low molecular weight polyethylene, low molecular weight polypropylene, microcrystalline wax and paraffin wax, and aliphatic hydrocarbon waxes such as oxidized polyethylene wax, or block copolymers thereof. And waxes mainly composed of fatty acid esters such as carnauba wax, sazol wax, and montanic acid ester wax, and those obtained by partially or fully deoxidizing fatty acid esters such as deoxidized carnauba wax. Further, saturated linear fatty acids such as palmitic acid, stearic acid, montanic acid, etc., unsaturated fatty acids such as brassic acid, eleostearic acid, valinalic acid, stearyl alcohol, aralkyl alcohol, behenyl alcohol, carnauvir alcohol, ceryl Saturated alcohols such as alcohol and melyl alcohol, polyhydric alcohols such as sorbitol, fatty acid amides such as linoleic acid amide, oleic acid amide, lauric acid amide, methylene bis stearic acid amide, ethylene biscapric acid amide, ethylene bis Saturated fatty acid bisamides such as lauric acid amide and hexamethylene bis stearic acid amide, ethylene bis oleic acid amide, hexamethylene bis oleic acid amide, N, N′-dioleyl adipic acid amide, N, N′-dioleyl Unsaturated fatty acid amides such as bacic acid amide, m-xylene bis stearic acid amide, aromatic bisamides such as N, N'-distearylisophthalic acid amide, calcium stearate, calcium laurate, zinc stearate, stearic acid Fatty acid metal salts such as magnesium (generally referred to as metal soap), waxes grafted to aliphatic hydrocarbon waxes using vinyl monomers such as styrene and acrylic acid, and behenine Examples include partially esterified products of fatty acids such as acid monoglycerides and polyhydric alcohols, and methyl ester compounds having a hydroxyl group obtained by hydrogenation of vegetable oils and the like.
[0083]
Among these, as the wax particularly preferably used for the toner of the present invention, an aliphatic hydrocarbon wax can be mentioned. For example, low molecular weight alkylene polymer obtained by radical polymerization of alkylene under high pressure or Ziegler catalyst under low pressure, alkylene polymer obtained by thermally decomposing high molecular weight alkylene polymer, synthesis gas composed of carbon monoxide and hydrogen. A wax such as synthetic hydrocarbon obtained from the distillation residue of hydrocarbons obtained by the method or by hydrogenation of these is preferred. Furthermore, the thing which fractionated hydrocarbon wax by the use of the press perspiration method, the solvent method, vacuum distillation, or a fractional crystallization system is used more preferably. The hydrocarbon as the base is synthesized by the reaction of carbon monoxide and hydrogen using a metal oxide catalyst (mostly two or more multi-component systems), for example, the jintole method, hydrocol method (fluid catalyst) Carbon) obtained by polymerizing hydrocarbons with up to several hundreds of carbons obtained by the Age method (using a fixed catalyst bed) in which a large amount of wax-like hydrocarbons can be obtained, or alkylene such as ethylene with a Ziegler catalyst. Hydrogen is preferred because it is a straight-chain hydrocarbon with little branching and small saturation. Among them, a wax having a DSC endothermic main peak in the range of 60 to 120 ° C. is preferable because the effects of the present invention can be further exhibited. Specifically, in the low temperature fixability, at a temperature lower than the melting point of the wax, even if the toner is sufficiently softened, it is difficult to separate it from a heating member that is in direct contact with the toner such as a fixing roller. As a result, a low temperature offset occurs and a satisfactory fixed image cannot be obtained.
[0084]
In the present invention, the melting point of the wax is defined as the melting point of the wax at the peak top temperature of the endothermic peak of the wax measured by DSC.
[0085]
In the present invention, in the DSC measurement using a differential scanning calorimeter of wax or toner, it is preferable to measure with a differential scanning calorimeter of high accuracy internal heat type input compensation type. For example, DSC-7 manufactured by Perkin Elmer can be used.
[0086]
The measurement method is performed according to ASTM D3418-82. The DSC curve used in the present invention is a DSC curve measured when the temperature is raised at a temperature rate of 10 ° C./min after once raising and lowering the temperature and taking a previous history.
[0087]
The amount of the wax used in the toner of the present invention is preferably 0.5 to 20 parts by mass per 100 parts by mass of the binder resin. If the amount is less than 0.5 parts by mass, the fixing sheet tends to be wound and offset, and if it exceeds 20 parts by mass, the developability and durability are deteriorated. A more preferable range is 1 to 10 parts by mass.
[0088]
Further, when these waxes are contained in the toner, a method of mixing when kneading a toner forming material such as a binder resin or a colorant, a method of mixing when the resin at the time of manufacturing the binder resin is melted at high temperature Alternatively, any method of dissolving and adding to the monomer at the time of manufacturing the binder resin may be used, but with respect to the dispersibility of the wax, the method of adding and dissolving in the monomer, particularly at the time of manufacturing the binder resin, is most effective. is there.
[0089]
Further, known inorganic fine powders contained in the toner of the present invention are used. Among the inorganic fine powders, among silica, alumina, titania or a double oxide thereof for improving charging stability, developability, fluidity and storage stability. Is preferably selected from. Further, silica is more preferable. For example, the silica can be either a so-called dry method produced by vapor phase oxidation of silicon halide or alkoxide, or a so-called wet silica produced from alkoxide, water glass, etc. There are few silanol groups on the surface and in the silica fine powder, and Na2O, SOThree 2-For example, dry silica with less production residue is preferred. In dry silica, it is also possible to obtain composite fine powders of silica and other metal oxides by using other metal halogen compounds such as aluminum chloride and titanium chloride together with silicon halogen compounds in the production process. Is also included.
[0090]
The inorganic fine powder used in the present invention has a specific surface area of 30 m by nitrogen adsorption measured by the BET method.2/ G or more, especially 50-400m2/ G range gives good results, 0.1 to 8 parts by weight of silica fine powder, preferably 0.5 to 5 parts by weight, more preferably more than 1.0 to 100 parts by weight of toner. It is particularly good to use up to 3.0 parts by weight.
[0091]
In addition, the inorganic fine powder used in the present invention is optionally made of silicone varnish, various modified silicone varnishes, silicone oil, various modified silicone oils, silane compounds, silane having a functional group for the purpose of hydrophobization and chargeability control. It is possible and preferable to treat with compounds, other organosilicon compounds, organotitanium compounds and the like, or with various treating agents.
[0092]
In the toner of the present invention, other additives such as a fluororesin powder, a zinc stearate powder, a polyvinylidene fluoride powder such as a lubricant powder; a cerium oxide powder, a silicon carbide powder, Abrasives such as strontium titanate powder; fluidity imparting agents such as titanium oxide powder and aluminum oxide powder; anti-caking agents or electrical conductivity imparting agents such as carbon black powder, zinc oxide powder and tin oxide powder; A small amount of reverse polarity organic fine particles and inorganic fine particles can also be used as a developability improver.
[0093]
As a method for producing the toner of the present invention, the above-described toner constituent materials are sufficiently mixed by a ball mill or other mixer, and then kneaded well using a thermal kneader such as a hot roll kneader or an extruder, and then solidified by cooling. Thereafter, a method of obtaining toner by mechanically pulverizing and classifying the pulverized powder is preferable. In addition, a polymerization method for producing a toner by mixing a predetermined material with the monomer constituting the binder resin to obtain an emulsion suspension, and then polymerizing the toner; a so-called core material and shell material Examples of the microcapsule toner include a method in which a predetermined material is contained in the core material, the shell material, or both; and a method in which the constituent material is dispersed in the binder resin solution and then spray-dried to obtain the toner. Furthermore, the toner of the present invention can be produced by sufficiently mixing the desired additive and toner particles with a mixer such as a Henschel mixer, if necessary.
[0094]
For example, as a mixer, Henschel mixer (Mitsui Mining Co., Ltd.); Super mixer (Kawata Co., Ltd.); Ribocorn (Okawara Seisakusho Co., Ltd.); Nauter mixer, Turbulizer, Cyclomix (Hosokawa Micron Co., Ltd.); Spiral pin mixer (Manufactured by Taiheiyo Kiko Co., Ltd.); Ladige mixer (manufactured by Matsubo Co., Ltd.), and kneaders: KRC kneader (manufactured by Kurimoto Iron Works Co.); bus co kneader (manufactured by Buss); TEM type extruder (Manufactured by Toshiba Machine Co., Ltd.); TEX twin-screw kneader (manufactured by Nippon Steel Works); PCM kneader (manufactured by Ikegai Iron Works Co., Ltd.); triple roll mill, mixing roll mill, kneader (manufactured by Inoue Seisakusho Co., Ltd.); Mining company); MS pressure kneader, nider router (Moriyama Seisakusho); Banbury mixer (Kobe Steel) As a pulverizer, a counter jet mill, a micron jet, an inomizer (manufactured by Hosokawa Micron Co.); an IDS type mill, a PJM jet pulverizer (manufactured by Nippon Pneumatic Industry Co., Ltd.); a cross jet mill (manufactured by Kurimoto Iron Works Co., Ltd.); URMAX (manufactured by Nisso Engineering Co., Ltd.); SK Jet O Mill (manufactured by Seishin Enterprise Co., Ltd.); Kryptron (manufactured by Kawasaki Heavy Industries, Ltd.); Turbo Mill (manufactured by Turbo Industry Co., Ltd.); , Micron Classifier, Spedic Classifier (manufactured by Seishin Enterprise Co., Ltd.); Turbo Classifier (manufactured by Nissin Engineering Co., Ltd.); Micron Separator, Turbo Flex (ATP), TSP Separator (manufactured by Hosokawa Micron Co., Ltd.); ), Dispa John Separator (manufactured by Nippon Pneumatic Kogyo Co., Ltd.); YM Microcut (manufactured by Yaskawa Shoji Co., Ltd.) can be mentioned, and as a sieving device used for sieving coarse particles etc., Ultrasonic (manufactured by Kanei Sangyo Co., Ltd.); , Gyroshifter (Tokuju Kogakusha); Vibrasonic system (Dalton); Soniclean (Shinto Kogyo); Turbo screener (Turbo Kogyo); Micro shifter (Ogino Sangyo); Circular vibration A sieve etc. are mentioned.
[0095]
Next, a method for measuring each physical property will be described below.
[0096]
<Measurement of glass transition temperature Tg>
The measurement is performed using a differential thermal analysis measurement device (DSC measurement device), for example, DSC-7 (manufactured by Perkin Elmer).
[0097]
The sample to be measured is precisely weighed 5 to 20 mg, preferably 10 mg.
[0098]
This is put in an aluminum pan, and an empty aluminum pan is used as a reference, and measurement is performed at a temperature rise rate of 10 ° C./min at room temperature and humidity in a measurement temperature range of 30 ° C. to 200 ° C.
[0099]
In this temperature raising process, an endothermic peak of the main peak in the temperature range of 40 to 100 ° C. is obtained.
[0100]
At this time, the point of intersection between the intermediate line of the baseline and the differential heat curve before and after the endothermic peak appears is defined as the glass transition temperature Tg.
[0101]
<Measurement of softening point of resin or toner>
A value measured with a flow tester CFT-500 type (manufactured by Shimadzu Corporation) is used. First, about 1.0 to 1.8 g of the sample was weighed according to the specific gravity, and this was measured with a molding machine at 9800 kPa (100 kg / cm2) Under pressure for 1 minute to form a cylindrical shape having a diameter of 10 mm and a length of about 10 mm.
[0102]
This pressurized sample was extruded from a nozzle with a diameter of 1 mm and a length of 1 mm by applying a load of 98 N (10 kgf) with a plunger at a temperature rising rate of 6.0 ° C./min, and based on the plunger drop-temperature curve of the flow tester, The temperature at the midpoint between the sample outflow start point and the outflow end point is obtained, and this is set as the softening point Tm of the resin or toner.
[0103]
<Method for measuring acid value>
Weigh 2-10 g of sample into a 200-300 ml Erlenmeyer flask and add about 50 ml of a mixed solvent of methanol: toluene = 30: 70 to dissolve the hybrid resin. If solubility is poor, a small amount of acetone may be added. Using a mixed indicator of 0.1% bromthymol blue and phenol red, titrate with a pre-standardized 0.1N potassium hydroxide alcohol solution, and determine the acid value from the consumption of alcohol potassium solution by the following calculation. .
[0104]
Acid value = [KOH (ml) × N × 56.1] / sample mass
(Wherein, N is a factor of 0.1 N KOH solution)
[0105]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are given and this invention is demonstrated further in detail, this invention is not limited to these at all. First, a hybrid resin used as a toner binder resin was manufactured.
[0106]
<Manufacture of hybrid resin>
(Resin production examples 1 to 8)
The polyester monomer described in Resin 1 in Table 1 is charged into an autoclave together with 7.0 mmol of dibutyltin oxide, and a decompression device, a water separation device, a nitrogen gas introduction device, a temperature measurement device, and a stirring device are attached, and the pressure is reduced in a nitrogen atmosphere. Then, a polyester resin was obtained by performing a condensation polymerization reaction while heating to 210 ° C. according to a conventional method.
[0107]
Next, 85 parts by mass of xylene, 85 parts by mass of the polyester resin obtained here, 15 parts by mass of a vinyl monomer mixture of styrene / 2-ethylhexyl acrylate (mass% of each monomer: 84/16) and an esterification catalyst As an autoclave, 0.3 part by weight of dibutyltin oxide was added to a autoclave, and a pressure reduction device, a water separation device, a nitrogen gas introduction device, a temperature measurement device, and a stirring device were attached and added in a conventional manner while reducing pressure in a nitrogen atmosphere. It melted and swollen by heating to ° C. Under a nitrogen atmosphere, a radical initiator solution in which 1 part by mass of t-butyl hydroperoxide was dissolved in 10 parts by mass of xylene was dropped over about 30 minutes. The temperature was further maintained for 10 hours to complete the radical polymerization reaction. Further, the pressure was reduced while heating, and the solvent was removed to obtain a hybrid resin 1. The glass transition temperature, softening point, and acid value were measured by the method described above for resin 1. The results are shown in Table 1.
[0108]
Thereafter, Resins 2 to 8 were obtained in the same manner. The glass transition temperature, softening point, and acid value were measured by the methods described above for resins 2-8. The results are shown in Table 1.
[0109]
[Table 1]
Figure 0003880340
Polymerized fatty acid 1: A polymerized fatty acid composed mainly of a dimer of the structural formula (2) obtained by polymerizing an unsaturated fatty acid having 18 carbon atoms.
(78% dimer, 19% trimer, 4% monomer)
Polymerized fatty acid 2: A polymerized fatty acid mainly composed of a dimer of the structural formula (3) obtained by polymerizing an unsaturated fatty acid having 18 carbon atoms.
(71% dimer, 27% trimer, 2% monomer)
Polymerized fatty acid 3: Polymerized fatty acid having the following composition purified from polymerized fatty acid 1
(95% dimer, 4% trimer, 1% monomer)
Polymerized fatty acid 4: A polymerized fatty acid mainly composed of a dimer of the structural formula (4) shown below obtained by polymerizing an unsaturated fatty acid having 12 carbon atoms.
(67% dimer, 31% trimer, 2% monomer)
[0110]
[Chemical formula 5]
Figure 0003880340
Diol 1: Polyoxypropylene (2.2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane
Diol 2: Polyoxyethylene (2.0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane
[0111]
Example 1
・ Resin 1 100 parts by mass
・ 100 parts by mass of magnetic material (average particle size 0.22 μm, spherical)
・ Iron complex of monoazo dye (negative charge control agent) 2 parts by mass
・ Low molecular weight polyethylene (DSC endothermic peak 106.7 ° C.) 4 parts by mass
The above materials were mixed in a blender and melt-kneaded with a biaxial extruder heated to 130 ° C. The cooled kneaded product is coarsely pulverized with a speed mill and then finely pulverized with a jet mill. The obtained finely pulverized product is strictly classified with a multi-division classifier using the Coanda effect, and the weight average particle size is 6.9 μm. Magnetic toner particles (1) were obtained. Next, 1.2 parts by mass of dry silica having a primary particle size of 12 nm hydrophobized with hexamethyldisilazane and silicone oil was added to 100 parts by mass of the obtained magnetic toner particles (1). Toner 1 was obtained by mixing.
[0112]
(Examples 2 to 5)
Toners 2 to 5 were obtained in the same manner as in Example 1 except that Resins 2 to 5 were used instead of Resin 1 used in Example 1.
[0113]
(Comparative Examples 1-3)
Comparative toners 1 to 3 were obtained in the same manner as in Example 1 except that Resins 6 to 8 were used instead of Resin 1 used in Example 1.
[0114]
(Evaluation)
(1) Evaluation of grindability:
In the fine pulverization step at the time of toner preparation, the supply amount of the coarsely pulverized toner is adjusted so that particles of 10 μm or more of the finely pulverized toner obtained are 5% or less on the mass basis under the same air condition. The yield per unit time when finely pulverized was compared by the ratio when the value in Example 1 was set to 100. As shown in Table 2, Comparative Example 2 had an extremely low value of 43. Other than that, the results were generally good.
[0115]
(2) Evaluation of blocking resistance:
For toners 1 to 5 and comparative toners 1 to 3, the blocking resistance when left in a high temperature environment of 50 ° C. for 7 days was evaluated according to the following criteria by a method of applying a 60 mesh screen. The results are summarized in Table 2.
○: All through
Δ: Dama remains but easily collapses
×: Dama that does not collapse easily remains
[0116]
(3) Low temperature fixability evaluation
A low temperature fixability evaluation was performed using a temperature variable external fixing device having the following configuration.
Figure 0003880340
[0117]
For toners 1 to 5 and comparative toners 1 to 3, using a commercially available laser beam printer, 90 g / m2An unfixed image (toner amount 0.8 mg / cm) on which a 10 mm square was printed at 9 positions 30 mm from the center and both the top, bottom, left, and right ends2) And the density reduction rate of an image fixed at a fixing roller surface temperature of 140 ° C. and 150 ° C. was evaluated. The concentration reduction rate was 4.9 kPa (50 g / cm2) The paper was rubbed back and forth 5 times with a soft paper with a load applied, and the 9-point average value of the reduction rate (%) of the reflection density before and after that was used. The results are summarized in Table 2.
[0118]
(4) High temperature offset resistance evaluation
For toners 1 to 5 and comparative toners 1 to 3, using a commercially available laser beam printer, 64 g / m2A solid black unfixed image (toner amount 0.8 mg / cm) having a width of 150 mm and a length of 100 mm at a position 10 mm from the leading edge of the paper.2), And by using the temperature-variable external fixing device used in the test of (3), the image of the image fixed on the fixing roller surface temperature at 230 ° C. and 240 ° C. is visually stained by high temperature offset to the non-image area. Evaluation was made according to the following criteria. The results are summarized in Table 2.
A: There is no stain on the non-image area.
○: There is very slight dirt on the non-image area.
Δ: Slight non-image area contamination at a level causing no practical problem.
X: There is a stain on the non-image area at a level that is unacceptable for practical use.
[0119]
(5) Evaluation of developability and odor
A Canon laser beam printer Laser shot 930 is installed at a speed of 32 sheets / minute A4 in the center of a non-ventilated room with a width of 3m, a depth of 3m, and a height of 2.2m. 1000 continuous prints were made using cartridges filled with 1 to 5 and comparative toners 1 to 3, and the developability was evaluated based on the image density before and after printing. Also, if there are 3 odor evaluators from the outside in the room immediately after 1000 consecutive prints and no one has an unpleasant odor, ○, if there is only one person who has an unpleasant odor Was evaluated as Δ, and when two or more people were evaluated as ×. The results are summarized in Table 2.
[0120]
[Table 2]
Figure 0003880340
[0121]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a polymerized fatty acid is used as a soft segment component in a polyester unit, so that a toner that does not generate an unpleasant odor when fixing a toner image can be obtained. Furthermore, by controlling the molar ratio of the aromatic dicarboxylic acid used together with the trivalent or higher polyvalent carboxylic acid and / or polyhydric alcohol within a certain range, and further introducing a vinyl polymer unit, polymerization is performed. It becomes a molecule with a three-dimensional network structure that combines the flexible properties of fatty acids and the rigid properties of aromatic dicarboxylic acids. In addition, the vinyl polymer units are intertwined in a complex manner, so the characteristics of vinyl polymers are also combined, and the developability deteriorates. Therefore, it is possible to obtain a toner that satisfies both the low-temperature fixability and the high-temperature offset resistance at the same time, and is excellent in pulverization and blocking resistance when the toner is produced.

Claims (5)

少なくともビニル系重合体ユニットとポリエステルユニットを有するハイブリッド樹脂成分と着色剤を含むトナーにおいて、
該ポリエステルユニット成分は、
(A)炭素原子6〜22個の炭素鎖を有するモノ不飽和脂肪酸、またはポリ不飽和脂肪酸を重合して得られた重合脂肪酸
(B)芳香族ジカルボン酸
(C)3価以上の多価カルボン酸及び/または多価アルコール
(D)ジオール
を少なくとも有する単量体組成物からなり、該ポリエステルユニット成分中の構成比率が
(A);3モル%以上15モル%未満
(B);8モル%以上35モル%未満
(C);5モル%以上25モル%未満
(D);40モル%以上60モル%未満
であることを特徴とするトナー。
In a toner including a hybrid resin component having at least a vinyl polymer unit and a polyester unit and a colorant,
The polyester unit component is
(A) a polymerized fatty acid obtained by polymerizing a monounsaturated fatty acid having 6 to 22 carbon atoms or a polyunsaturated fatty acid (B) aromatic dicarboxylic acid (C) a polyvalent carboxylic acid having 3 or more valences It comprises a monomer composition having at least an acid and / or a polyhydric alcohol (D) diol, and the constituent ratio in the polyester unit component is (A): 3 mol% or more and less than 15 mol% (B): 8 mol% Or more, less than 35 mol% (C); 5 mol% or more and less than 25 mol% (D); toner of 40 mol% or more and less than 60 mol%.
該ハイブリッド樹脂成分中のポリエステル系モノマー成分の割合(A)が、全モノマー成分を基準として60〜95質量%であること特徴とする請求項1に記載のトナー。  2. The toner according to claim 1, wherein the proportion (A) of the polyester-based monomer component in the hybrid resin component is 60 to 95% by mass based on the total monomer components. 該重合脂肪酸が、炭素原子18個の炭素鎖を有するモノ不飽和脂肪酸、またはポリ不飽和脂肪酸を重合して得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。  3. The toner according to claim 1, wherein the polymerized fatty acid is obtained by polymerizing a monounsaturated fatty acid having 18 carbon atoms or a polyunsaturated fatty acid. 該重合脂肪酸の成分中、3量体である3価のカルボン酸を5〜30質量%含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。The toner according to any one of claims 1 to 3 , comprising 5 to 30% by mass of a trivalent carboxylic acid as a trimer in the component of the polymerized fatty acid. 60〜120℃の範囲にDSC吸熱メインピークを有するワックスを結着樹脂100質量部当り0.5〜20質量部含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のトナー。The toner according to any one of claims 1 to 4 , further comprising 0.5 to 20 parts by mass of a wax having a DSC endothermic main peak in a range of 60 to 120 ° C per 100 parts by mass of the binder resin.
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