JP3878730B2 - 感温プロテクターの動作方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は感温プロテクタ−の動作方法に関し、リチウムイオン2次電池の過熱防止に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
近来、携帯用電子機器等の電源としてリチウムイオン2次電池等の大容量電池が多用されている。
このリチウムイオン2次電池においては、エネルギ−密度が高く、万一の内部短絡時での発熱量が大であること、万一の過充電時でのリチウム結晶の析出により内部短絡が発生すること等の面から、多重の安全手段が施されている。
すなわち、(1)高温で溶融して電流を遮断するセパレ-タの施用、(2)高温で電流を抑制するPTCの施用、(3)電池缶の内圧が上昇したときに放圧作動する安全弁の施用、(4)過充電時での電圧上昇を検知して電流を遮断する保護回路の施用等である。
【0003】
しかしながら、上記(2)のPTCでは、常温での抵抗値が高く、その結果電池の内部インピ−ダンスが高くなり、電圧降下が大きくなるため、電池の放電終止電圧以上であっても、放電が抑制されてしまい容量の全てを使用し得ない。
かかる不合理を排除するために、PTCに代わる感温プロテクタ−が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
リチウムイオン2次電池におけるPTCの配設スペ−スは厚み400μm程度の超薄スペ−スであり、PTCに代替する感温プロテクタ−には厚み400μm程度の超薄型が要求される。
【0005】
本発明の目的は厚み400μmという超薄型を可能にする接点タイプの感温プロテクタ−を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る感温プロテクターの動作方法は、扁平ケースの両面に電極が設けられ、両電極に相互接触の接点が設けられ、熱収縮性絶縁フィルムが片端固定でかつ孔に接点を受容した状態で扁平ケースに収容されてなる感温プロテクターの動作方法であり、前記熱収縮性絶縁フィルムの熱収縮で前記の接点間に同フィルムを食い込ませて通電を遮断することを特徴とする。
請求項2に係る感温プロテクターの動作方法は、扁平ケースの両面に電極が設けられ、 両電極に相互接触の接点が設けられ、一端に絶縁フィルムを有する熱収縮性フィルムが他端固定でかつ絶縁フィルムの孔に前記接点を受容した状態で扁平ケースに収容されてなる感温プロテクターの動作方法であり、前記熱収縮性フィルムの熱収縮で前記の接点間に前記絶縁フィルムを食い込ませて通電を遮断することを特徴とする。
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1の(イ)は本発明に係る感温プロテクタ−の一例を示す図面、図1の(ロ)は図1の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
図1において、1は扁平ケ−スであり、胴部の上下に蓋板部が一体化されており、例えば、セラミックスケ−スやプラスチックケ−スが用いられる。この扁平ケ−ス1には、気密性は要求されず、上下の蓋板11,12間に所定厚さの間隙が保持され得れば充分である。21,22は扁平ケ−ス1の上下に固着された箔状電極、31,32は両電極間に設けられた相互接触の接点である。これらの接点は、例えば箔状電極の切り出しや打ち出しにより設けられ、箔状電極には高弾性の合金、例えば銅合金が使用される。高弾性の接点材を箔状電極に溶接等で固着することもできる。
4は熱収縮性絶縁フィルムであり、片端41がケ−ス内面に固定され、他端部に孔42を有し、この孔42内に上記の接点31,32が受容されている。この熱収縮性絶縁フィルム4には、例えば、プラスチックの延伸成形品や形状記憶成形品が使用される。
【0008】
本発明に係る感温プロテクタ−は、例えばリチウムイオン2次電池の安全弁板と正極蓋との間に挾持して使用され、本感温プロテクタ−のオフ作動で当該電池の両極間が非導通とされ、通電遮断状態とされる。
図2の(イ)及び図2の(ロ)〔図2の(イ)におけるロ−ロ断面図〕は本感温プロテクタ−の作動状態を示し、電池の温度上昇で熱収縮性絶縁フィルム4が収縮され、接点31,32間に熱収縮性絶縁フィルム4が食い込んで接点31,32間が通電遮断されている。
この場合、接点31,32間へのフィルム4の食い込みに対する抵抗力をf、熱収縮性絶縁フィルム4の巾及び厚さをb及びt、熱収縮性絶縁フィルム4の熱収縮率をk、熱収縮性絶縁フィルム4の熱収縮時のヤング率をEとすれば、
[式1] kEtb>f
が上記作動の条件である。
【0009】
上記熱収縮性絶縁フィルム4の熱収縮は、歪状態で冷却凍結されたポリマ−の分子鎖や未結晶状態が加熱軟化により解放、結晶化されることにより生じ、上記のヤング率Eは常温時のヤング率に較べて小である。しかしながら、上記接点を金属箔の切り出し舌片等の接触で形成して上記fを可及的小にし、またケ−ス内空間を最大限に利用してtbを極力大とすること(厚さtをケ−ス内空間の厚みにほぼ等しくし、巾bをケ−ス内空間の巾にほぼ等しくしする)により、上記式1の条件を容易に充足させ得、接点間を絶縁フィルムの食い込みで確実に絶縁遮断できる。
【0010】
上記において、熱収縮性絶縁フィルムには平常時の温度変化(季節間の温度変化、昼夜間の温度変化)で実質上収縮しないものが使用されるが、安全のために、平常時の温度変化による熱収縮性絶縁フィルムの収縮で熱収縮性絶縁フィルムが接点間に食い込む畏れを皆無にするために、接点の前面と孔の後縁端との間に図1の(ロ)に示すように、所定のギャップgを設けておくことが好ましい。
【0011】
図3の(イ)は本発明に係る感温プロテクタ−の別例を示す図面、図3の(ロ)は図3の(イ)におけるロ−ロ断面図である。
この感温プロテクタ−では、図1に示したものに対し熱収縮性絶縁フィルムに代え、一端に絶縁フィルム411を溶接等により結着した熱収縮性フィルム40が使用され、絶縁フィルム411の孔42に接点31,32が受容されている。
図3において、各符号は図1における符号と同一の構成要素を示し、1は扁平ケ−ス、21,22は電極である。
図4の(イ)及び図4の(ロ)〔図4の(イ)におけるロ−ロ断面図〕は図3の感温プロテクタ−の作動状態を示している。
【0012】
この感温プロテクタ−においては、熱収縮性フィルム40には絶縁性が必要とされず、前記プラスチックの延伸成形品や形状記憶成形品の外、形状記憶合金も使用できる。また、絶縁フィルム411には熱収縮性フィルム40の収縮温度では熱的に変形せずにほぼ常温時の硬度を維持できる耐熱性プラスチックを使用でき、孔42の後縁端421(接点に最初に食い込む箇所)をナイフ状に加工しておくことにより、上記の食い込み抵抗fを低減できる。
【0013】
【実施例】
図1において、扁平ケ−スとしてセラミック製を使用し、扁平ケ−ス厚さを400μm、ケ−ス内間隙を150μmとした。電極には厚さ60μmの銅合金箔を使用し、接点は切り出し舌片で形成した。
熱収縮性絶縁フィルムには、厚さ120μm,93℃での熱収縮率が30%の延伸プラスチックフィルムを使用した。
この感温プロテクタ−を95℃に加熱した後、解体して作動状態を調べたところ、接点間にプラスチックフィルムが食い込んで接点間が完全に絶縁されていた。
【0014】
【発明の効果】
本発明に係る感温プロテクタ−の動作方法においては、扁平ケ−ス内に突設させた接点間に熱収縮性フィルムをその熱収縮で食い込ませて接点間を遮断させており、扁平ケ−ス内の間隙を熱収縮性フィルムを収容し得るに足る極めて薄い厚さにでき、扁平ケ−スの蓋板も通常の金属箔積層セラミックス板成形技術で極めて薄くでき、しかも、接点間への絶縁フィルムの食い込みにより遮断も確実に行い得るから、超薄型でかつ遮断タイプの感温プロテクタ−を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る感温プロテクタ−の一例を示す図面である。
【図2】 図1の感温プロテクタ−の作動状態を示す図面である。
【図3】 本発明に係る感温プロテクタ−の別例を示す図面である。
【図4】 図3の感温プロテクタ−の作動状態を示す図面である。
【符号の説明】
1 扁平ケ−ス
21,22 電極
31,32 接点
4 熱収縮性絶縁フィルム
41 熱収縮性絶縁フィルムの一端
42 孔
40 熱収縮性フィルム
411 絶縁フィルム
Claims (2)
- 扁平ケースの両面に電極が設けられ、両電極に相互接触の接点が設けられ、熱収縮性絶縁フィルムが片端固定でかつ孔に接点を受容した状態で扁平ケースに収容されてなる感温プロテクターの動作方法であり、前記熱収縮性絶縁フィルムの熱収縮で前記の接点間に同フィルムを食い込ませて通電を遮断することを特徴とする感温プロテクターの動作方法。
- 扁平ケースの両面に電極が設けられ、両電極に相互接触の接点が設けられ、一端に絶縁フィルムを有する熱収縮性フィルムが他端固定でかつ絶縁フィルムの孔に前記接点を受容した状態で扁平ケースに収容されてなる感温プロテクターの動作方法であり、前記熱収縮性フィルムの熱収縮で前記の接点間に前記絶縁フィルムを食い込ませて通電を遮断することを特徴とする感温プロテクターの動作方法。
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1997
- 1997-11-06 JP JP32239597A patent/JP3878730B2/ja not_active Expired - Fee Related
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