JP3877832B2 - Histopathology cassette - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は病理組織検査用カセットに関する。更に詳しくは、検体収容部ごとに検体を識別するための情報記入ができ、かつ閉蓋状態でもその記入部が視認できる病理組織検査用カセット及び薬液に浸漬するときに複数のカセットを縦横に密着させても薬液が内部に入りやすい病理組織検査用カセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
病理組織を検査するための標本をつくるために、病理組織検査用カセット(以下、カセットという)が使用されている。カセットを使用して、例えば生検検査標本をつくる工程は次のとおりである。
▲1▼ 検体をカセットに収容し、ホルマリン等の固定液に浸漬し、組織に固定液を浸透させ組織の腐敗を防止する。
▲2▼ ▲1▼の固定液を水道水等で除去する。
▲3▼ 濃度の異なる数種のアルコールに浸して組織細胞内に含まれる水分を除去する。
▲4▼ このアルコールと、最終的に浸透させるパラフィンとは混合しないので、仲介剤として、その双方に混合することができるキシレンやクロロホルム等を浸透させる。
▲5▼ 溶融パラフィンに浸して、パラフィンを組織内に浸透させる。
▲6▼ 薬液処理した検体をカセットから取り出し、パラフィンブロックをつくる。
▲7▼ パラフィンブロックを検体と共に薄切してスライドガラスに貼付し、顕微鏡などにより病状等の検査を行う。
【0003】
従来のカセットの一例を図4に示す。図に示すものは、特開平8−285745号公報に記載されたカセットである。当該カセット4は、カセット本体41を備えている。カセット本体41は、内部を区画して形成された所要数の検体収容部42が設けてあり、その底部には多数の通液孔を有する。また、カセット本体41の前部及び側部には、情報記入部43、44が設けてある。カセット本体41の上部開口部45には、多数の通液孔を有する蓋体46が開閉可能に設けてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報記載のカセットは、病理組織の標本をつくる上で十分に有用ではあるが、次のような課題もあった。
(a)特に生検においては、例えば一つの臓器から採取する場合においても、場所を変えて複数の生体組織を採取して検査を行う。この場合は、カセット本体の検体収容部それぞれに異なる検体を収容するが、間違いのないように各検体収容部ごとに検体の内容が分かるようにする必要がある。
従来のカセット本体の前部及び側部には情報記入部が設けてあるが、前部の情報記入部はどの検体収容部に対応するでもなく設けられているので、各検体収容部に対応させた情報を記入しなければならない場合には使いにくい。
また、カセット本体の側部に設けてある情報記入部は、記入面が縦になっているので、開蓋して検体を収容した状態では検体がこぼれる心配があり、記入がしにくい。更には、記入後、記入面が上面側から見えないので、視認がしにくい。
【0005】
(b)上記したように、標本をつくる工程においては、検体を収容したカセットを薬液に浸漬する作業が数回行われる。この作業では、多数のカセットをまとめて浸漬することもあり、その場合、カセットは積み重ねられたり横方向に密着されて液槽に収容されることになる。
従来のカセットは、蓋体上面及び本体底面共に平面状であるので、例えばカセットを積み重ねたときには、積み重ね部分が密着してしまい、薬液が入ることができない。
従って、他のカセットで上下に挟まれたカセットには、他のカセットを通ってきた薬液が入ることになり、薬液がカセット内部に速やかに入ることができないので、薬液処理能力の低下、ひいては作業効率の低下を招きやすい。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、カセットに、収容部の検体収容部ごとに検体を識別するための情報記入がしやすく、かつ閉蓋状態でも上面側からその情報が視認できる病理組織検査用カセットを提供することを目的とする。
また、薬液に浸漬するときに複数のカセットを縦横に密着させても薬液が内部に入りやすい病理組織検査用カセットを提供することを目的とする。
【0007】
第1の発明にあっては、
病理組織検査用カセットであって、
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体は、前部に主情報記入部を有し、上記蓋装着部の縁部には、上記検体収容部に対応する副情報記入部が設けてあり、
上記蓋体は、上記カセット本体の上記蓋装着部に装着したときに上記副情報記入部を覆うことがないように形成してあることを特徴とする、
病理組織検査用カセットである。
【0008】
第2の発明にあっては、
病理組織検査用カセットであって、
カセット本体と、
当該カセット本体に着脱可能に装着される蓋体と、
を備えており、
閉蓋状態のカセットの上に別のカセット本体の底部を積重したときに、下側のカセットと上側のカセット本体との間には、
蓋体上面側に設けたスペーサ、又はカセット本体底部に設けたスペーサ、又はカセット上面から突出した蓋体の側部に設けた切り欠き、又は蓋体の幅をカセット本体の幅より狭く形成して両側に設けた開口部、あるいはこれらを複合したもの、で形成される通液部を有することを特徴とする、
病理組織検査用カセットである。
【0009】
第3の発明にあっては、
病理組織検査用カセットであって、
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体または上記蓋体には、別のカセットを積み重ねたときに、積み重ね部分でも通液可能にする通液部形成手段が設けてあり、
該通液部形成手段は、蓋体上面側に設けたスペーサ、又はカセット本体底部に設けたスペーサ、又はカセット上面から突出した蓋体の側部に設けた切り欠き、又は蓋体の幅をカセット本体の幅より狭く形成して両側に設けた開口部、あるいはこれらを複合したもの、であり、
蓋体の上面部に別のカセット本体を積み重ねたとき下側のカセットと上側のカセット本体との間には、上記通液部形成手段によって通液可能な隙間が形成されることを特徴とする、
病理組織検査用カセットである。
【0010】
第4の発明にあっては、
病理組織検査用カセットであって、
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体は、前部に主情報記入部を有し、上記蓋装着部の縁部には、上記検体収容部に対応する副情報記入部が設けてあり、
上記蓋体は、上記カセット本体の上記蓋装着部に装着したときに上記副情報記入部を覆うことがないように形成してあり、
上記蓋体の上面部には、別のカセットを積み重ねたときに、積み重ね部分に隙間を形成するスペーサが設けてあることを特徴とする、
病理組織検査用カセット。
【0012】
情報記入部が設けられる箇所は、カセット本体の上面側であれば特に限定されず、上面側の縁部に設けてもよいし、中央部分に設けてもよい。
通液部形成手段としては、例えば、蓋体上面側にスペーサを設けたもの、カセット本体底部にスペーサを設けたもの、カセット上面から突出した蓋体の側部に切り欠きを設けたもの、蓋体の幅をカセット本体の幅より狭く形成して両側に開口部を設けたもの、あるいはそれらを複合したもの等があげられる。
【0013】
(作用)
カセット本体の上面側に、検体収容部に対応する情報記入部が設けてあり、蓋体はカセット本体の蓋装着部に装着したときに、情報記入部を覆うことがないように形成してあるものにあっては、各検体収容部ごとに情報記入をする際に、カセット本体を底面を下にして載置した状態で記入することができるので、記入しやすく、検体収容部に収容した検体が開蓋状態においてもこぼれる心配はない。また、上面側から情報記入部が見えるので、情報の内容も視認しやすい。
従って、検体収容部それぞれに種類の異なる検体を収容している場合、各検体収容部ごとに情報記入をすることにより検体を識別でき、検査する検体の間違いを防止することができる。
【0014】
カセットを積み重ねたときに、積み重ね部分で通液可能なものにあっては、カセットを薬液に浸漬する作業において多数のカセットを積み重ねて浸漬する場合にも、通液部によって薬液が各カセット内部にスムーズに流通する。従って、薬液が各カセット内部に速やかに入り、作業効率が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係るカセットの一実施の形態を示す分解斜視図、図2は図1におけるA−A部分に対応しており、カセットを重ねた状態を想像線で表している断面図、図3はカセット本体の係合部と蓋体の係合爪の係合状態を示す断面説明図である。
符号Cは本発明に係るカセットであり、耐薬液性を有する合成樹脂により形成されている。カセットCは、カセット本体1と、カセット本体1に着脱可能な蓋体2を備えている。
【0016】
カセット本体1の上面側には、周縁部10よりやや低く形成された上面板11が、通液口110を介し、幅方向の二箇所に分割して設けてある。
上面板11の幅方向の両縁部と周縁部10の長辺部との間には、傾斜面で形成された副情報記入部12が設けてある。副情報記入部12には、鉛筆などで被検者名、番号等を記入することができるように、表面がいわばスリガラスの表面のような梨地状にやや粗く形成してある。
【0017】
各副情報記入部12は、後述する検体収容部14に沿うように外側に設けてある。各副情報記入部12には、それぞれ二箇所にエア抜き孔13が貫通して設けてある。エア抜き孔13は、パラフィン等の薬液に浸漬されたときに、断面形状が山型となっている副情報記入部12と側板の裏側にエアが溜らないようにするものである。
なお、上記各上面板11と各副情報記入部12の境界部である境界線111の内側は後述する蓋体2を装着する蓋装着部112となっている。
【0018】
各上面板11には検体収容部14が三箇所ずつ、合計六箇所に設けてある。検体収容部14は、平面視八角形状で、下方へ向けて膨出形成された収容部壁140を有している。収容部壁140には、薬液等を通過させることができる多数の通液孔141が設けてある。
なお、通液孔141は、各収容部壁14の壁面に対して垂直方向になるよう設けることもできるし、型抜きを容易にして成形工程を短縮する観点から、孔方向が垂直方向になるよう形成することもできる。
【0019】
片側三個ずつ設けられている検体収容部14の列の間には、上記したように通液口110が設けてある。通液口110は、薬液を多量に効率よく通過させるためのものである。更に、通液口110の下方には、パラフィンとの固着を補強するための補強梁15を備えている。
また、カセット本体1の前部側には、傾斜面で形成された主情報記入部16が設けられている。主情報記入部16は、上記副情報記入部12と同様に、表面がスリガラスの表面のような梨地状にやや粗く形成してある。なお、カセット本体1の両側の側面160も同様に仕上げてあり、書き込みが可能である。
【0020】
そして、カセット本体1の後端面には、係合段部17が全幅にわたり設けてある。カセット本体1の後端面には、案内部18が二箇所に設けてある。各案内部18は、後述する蓋体2の係合爪の位置に対応して、上面側を斜めに切り欠いて設けてある。なお、カセット本体1の前部側の主情報記入部16の裏側には、後述する蓋体2の掛け爪が係合される係合部19が設けてある。
【0021】
蓋体2は、上記カセット本体1の蓋装着部112に嵌合して装着できる長方形状の基板20を有しており、蓋装着部112に装着したときにカセット本体1の副情報記入部12を覆うことがないように形成されている。
基板20の長さ方向の両端部には、幅方向の全長にわたり、断面逆L状のスペーサ21、22が上方へ突出して設けてある。スペーサ21、22は、蓋体2を蓋装着部112に装着したときに、周縁部10から、上方へやや突出する高さに形成してある。
前部側のスペーサ21には、中央部に掛け爪23が設けてある。また、後部側のスペーサ22には摘み片24が設けてある。摘み片24には、係合爪25が下方へ向けて二箇所に設けてある。
【0022】
基板20には、上記検体収容部14に対応して六箇所に収容蓋部26が設けてある。各収容蓋部26は、平面視八角形状で、上方へ向けて膨出形成された蓋部壁260を有している。蓋部壁260には、薬液等を通過させることができる多数の通液孔261が設けてあり、上面には四箇所に突起262が設けてある。これらの突起262は、上記スペーサ21、22と同じ高さになるよう形成してある。なお、収容蓋部26の列の間には、所要数の比較的大きな孔からなる通液口27が設けてある。
【0023】
(作 用)
図1ないし図3を参照して、本発明に係るカセットCの作用を説明する。
カセット本体1と蓋体2は、いずれも耐薬液性を有する合成樹脂により形成されているため、カセットCは検査標本完成までの間に用いられる薬液による影響を受けない。
カセット本体1に蓋体2が装着されて一体化することにより、六箇所の検体収容空間部3(図2に図示)が通液性を持ちながら区画されて独立する。
【0024】
カセット本体1の蓋装着部112の縁部には、検体収容部14に対応する位置に副情報記入部12が設けてあり、蓋体2はカセット本体1の蓋装着部112に装着したときに、主情報記入部16及び副情報記入部12を覆うことがないように形成してあるので、各検体収容部14ごとに情報記入をすることができ、各情報記入部12の情報の内容も視認しやすい。
従って、検体収容部14それぞれに種類の異なる検体を収容している場合、各検体収容部14ごとに情報記入をすることにより検体を確実に識別でき、検査する検体の間違いを防止することができる。
【0025】
また、蓋体2はカセット本体1へ係合するための係合爪25を有しており、係合爪25はカセット本体1の係合段部17に外側から係合するように形成してあるので、摘み片24の端縁部を上へ引き上げる動作をすると、蓋体2の端縁部が上方へ湾曲変形し(図3、仮想線部分参照)、係合爪25が外側へ開いて係合段部17との係合が容易に外れる。
従って、蓋体2の取り外しが衝撃を生じることなく穏やかにできるので、検体ブロックを検体収容部14から取出す際に検体が飛び出してしまったり、カセットCを検体ごと落としてしまうことも防止できる。
【0026】
また、蓋体2の上面部に、カセットCを積み重ねたときに、それらの間に通液可能な隙間S(図2参照)を形成するスペーサ21、22及び突起262が設けてあるので、カセットCを薬液に浸漬する作業において多数のカセットCを積み重ねて浸漬する場合にも、上記隙間Sによって薬液がスムーズに流通する。従って、薬液がカセットC内部に速やかに入り、作業効率が向上する。
【0027】
更に、検体収容部14の収容部壁140は膨出した形状であるため、単に平板状のものと比較して同じ投影面積であれば面積が広くなる。これにより、通液孔141の数を増やすことができ、薬液の通液性が向上し、通液量も増える。
【0028】
上記工程によってパラフィンブロックをつくるときには、通液口110、27が溶融パラフィンの湯道としての機能を果たし、包埋皿の隅々にまで溶融パラフィンが流れ込みやすくなる。更に、通液口110下部の補強梁15はパラフィン硬化時にはパラフィン内部に埋設された状態で固着される。これにより、パラフィンとカセット本体1が強固に固着され、更にカセット本体1内のパラフィンとカセット本体1外のパラフィンの連結力が向上する。
【0029】
パラフィンブロックのカセット本体1内のパラフィンとカセット本体1外のパラフィンの境界面、すなわち検体収容部14の収容部壁140は凹凸面となるので、薄切作業時の横方向の力に強く、この点でもカセット本体1外のパラフィンの脱落は防止できる。
【0030】
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備えており、次の効果を有する。
(a)カセット本体の上面側の検体収容部に対応する情報記入部が設けてあり、蓋体はカセット本体の蓋装着部に装着したときに、情報記入部を覆うことがないように形成してあるカセットにあっては、各検体収容部ごとに情報記入をする際にカセット本体を底面を下にして載置した状態で記入することができるので、記入しやすく、検体収容部に収容した検体が開蓋状態においてもこぼれる心配はない。また、上面側から情報記入部が見えるので、情報の内容も視認しやすい。
従って、検体収容部それぞれに種類の異なる検体を収容している場合、各検体収容部ごとに情報記入をすることにより検体を識別でき、検査する検体の間違いを防止することができる。
【0032】
(b)カセットを積み重ねたときに積み重ね部分で通液可能なものにあっては、カセットを薬液に浸漬する作業において多数のカセットを積み重ねて浸漬する場合にも、通液部によって薬液が各カセット内部にスムーズに流通する。従って、薬液が各カセット内部に速やかに入り、作業効率が向上する。
【0033】
(c)カセット本体の上面側の検体収容部に対応する、主情報記入部及び副情報記入部が設けてあり、蓋体はカセット本体の蓋装着部に装着したときに、副情報記入部を覆うことがないように形成してあり、更に、蓋体に、病理組織検査用カセットを積み重ねたときに積み重ね部分で通液可能にするスペーサが設けてあるものにあっては、上記(a)、(b)の効果を合せ持つカセットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカセットの一実施の形態を示す分解斜視図。
【図2】図1におけるA−A部分に対応しており、カセットを重ねた状態を想像線で表している断面図。
【図3】カセット本体の係合部と蓋体の係合爪の係合状態を示す断面説明図。
【図4】従来のカセットの一例を示す斜視図。
【符号の説明】
C カセット
1 カセット本体
10 周縁部
11 上面板
110 通液口
12 副情報記入部
13 エア抜き孔
14 検体収容部
111 境界線
112 蓋装着部
140 収容部壁
141 通液孔
15 補強梁
16 主情報記入部
17 係合段部
18 案内部
19 係合部
2 蓋体
20 基板
21、22 スペーサ
23 掛け爪
24 摘み片
25 係合爪
26 収容蓋部
260 蓋部壁
261 通液孔
262 突起
27 通液口[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a histopathological examination cassette. More specifically, information for identifying a specimen can be entered for each specimen storage section, and a cassette for pathological examination in which the entry section can be visually recognized even when the lid is closed, and a plurality of cassettes in close contact with each other when immersed in a drug solution. The present invention relates to a cassette for examination of pathological tissue in which a chemical solution can easily enter the inside.
[0002]
[Prior art]
In order to prepare a specimen for examining a pathological tissue, a histopathological examination cassette (hereinafter referred to as a cassette) is used. The process of making a biopsy specimen, for example, using a cassette is as follows.
(1) Place the specimen in a cassette and immerse it in a fixative such as formalin to infiltrate the fixative into the tissue to prevent tissue decay.
(2) Remove the fixative of (1) with tap water.
{Circle around (3)} Remove water contained in tissue cells by soaking in several alcohols with different concentrations.
{Circle around (4)} Since this alcohol and the paraffin to be finally permeated are not mixed, xylene, chloroform or the like that can be mixed in both of them is permeated as a mediator.
(5) Immerse in molten paraffin to infiltrate the paraffin into the tissue.
(6) Remove the chemical-treated sample from the cassette and make a paraffin block.
(7) A paraffin block is sliced together with a specimen and affixed to a slide glass, and a medical condition is examined with a microscope or the like.
[0003]
An example of a conventional cassette is shown in FIG. What is shown in the figure is a cassette described in JP-A-8-285745. The
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The cassette described in the above publication is sufficiently useful for preparing a specimen of a pathological tissue, but has the following problems.
(A) Especially in the case of biopsy, for example, even when collecting from one organ, a plurality of living tissues are collected at different locations and examined. In this case, different samples are accommodated in the respective sample accommodating portions of the cassette body, but it is necessary to be able to understand the contents of the samples for each sample accommodating portion so as not to make a mistake.
An information entry unit is provided at the front and side of a conventional cassette body, but the front information entry unit is provided not corresponding to any sample accommodation unit. It is difficult to use if you have to fill in information.
In addition, since the information entry section provided on the side of the cassette body has a vertical entry surface, there is a concern that the specimen may be spilled when the lid is opened and the specimen is accommodated, making entry difficult. Furthermore, after entry, the entry surface is not visible from the upper surface side, so that it is difficult to visually recognize.
[0005]
(B) As described above, in the step of preparing the specimen, the operation of immersing the cassette containing the specimen in the chemical solution is performed several times. In this operation, a large number of cassettes may be immersed together. In this case, the cassettes are stacked or closely adhered in the lateral direction and accommodated in the liquid tank.
Since the conventional cassette has both a flat top surface and a bottom surface of the main body, when the cassettes are stacked, for example, the stacked portions are in close contact with each other, and a chemical solution cannot enter.
Therefore, since the chemical solution that has passed through the other cassette enters the cassette that is sandwiched between the other cassettes, the chemical solution cannot enter the cassette quickly, so that the chemical processing capacity decreases, and the work It tends to cause a decrease in efficiency.
[0006]
The present invention solves the above-described problem, and it is easy to enter information for identifying a sample for each sample storage portion of the storage portion in a cassette, and the histopathological examination allows the information to be visually recognized from the upper surface side even in a closed state. The purpose is to provide a cassette.
It is another object of the present invention to provide a histopathological examination cassette in which a chemical solution can easily enter the inside even when a plurality of cassettes are closely attached vertically and horizontally when immersed in the chemical solution.
[0007]
In the first invention,
A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body has a main information entry part at the front part, and an edge part of the lid mounting part is provided with a sub information entry part corresponding to the sample storage part,
The lid is formed so as not to cover the sub information entry part when it is attached to the lid attachment part of the cassette body .
This is a cassette for pathological examination.
[0008]
In the second invention,
A cassette for histopathology examination,
The cassette body,
A lid that is detachably attached to the cassette body;
With
When the bottom of another cassette body is stacked on the closed cassette, between the lower cassette and the upper cassette body,
The spacer provided on the top side of the lid, the spacer provided on the bottom of the cassette body, the notch provided on the side of the lid protruding from the top of the cassette, or the width of the lid is made narrower than the width of the cassette body. opening provided on both sides, or those ones were combined, characterized in that in having a liquid passing part is formed,
This is a cassette for pathological examination.
[0009]
In the third invention,
A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body or the lid body is provided with a liquid passage forming means that allows liquid to flow even in a stacked portion when another cassette is stacked,
The liquid passing portion forming means includes a spacer provided on the upper surface side of the lid, a spacer provided on the bottom of the cassette body, a notch provided on the side of the lid protruding from the upper surface of the cassette, or a width of the lid. An opening formed narrower than the width of the main body and provided on both sides, or a combination of these,
When another cassette body is stacked on the upper surface of the lid, a gap is formed between the lower cassette and the upper cassette body so that the liquid can be passed by the fluid passage forming means. ,
This is a cassette for pathological examination.
[0010]
In the fourth invention,
A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body has a main information entry part at the front part, and an edge part of the lid mounting part is provided with a sub information entry part corresponding to the sample storage part,
The lid is formed so as not to cover the sub information entry part when attached to the lid attachment part of the cassette body,
The upper surface of the lid is provided with a spacer that forms a gap in the stacked portion when another cassette is stacked ,
Cassette for pathological examination.
[0012]
The location where the information entry portion is provided is not particularly limited as long as it is on the upper surface side of the cassette body, and may be provided on the edge portion on the upper surface side or may be provided in the central portion.
Examples of the liquid passage forming means include a spacer provided on the top surface of the lid, a spacer provided on the bottom of the cassette body, a notch provided on the side of the lid protruding from the top of the cassette, a lid For example, the body width is narrower than the width of the cassette body and openings are provided on both sides, or a combination of them.
[0013]
(Function)
An information entry portion corresponding to the specimen storage portion is provided on the upper surface side of the cassette body, and the lid is formed so as not to cover the information entry portion when attached to the lid attachment portion of the cassette body. If there is a sample, the information can be entered for each specimen storage section with the cassette body placed with the bottom face down, so it is easy to fill in and the specimen stored in the specimen storage section. There is no worry of spilling even when the lid is open. Moreover, since the information entry part can be seen from the upper surface side, the content of information is easy to visually recognize.
Therefore, if containing the sample of different types, each specimen storage section, can identify the specimen by the information entry for each specimen containing portion, it is possible to prevent a mistake of the specimen to be examined.
[0014]
When a stack of cassettes, in a to be a liquid permeation possible in a stacked portion, when immersed stacking multiple cassettes in a work of immersing the cassette in the chemical also the internal liquid medicine each cassette by passing liquid portion Circulate smoothly. Therefore, the chemical solution enters the inside of each cassette quickly, and the working efficiency is improved.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The invention will be explained in more detail on the basis of an embodiment shown in the drawing.
1 is an exploded perspective view showing an embodiment of a cassette according to the present invention, FIG. 2 is a cross-sectional view corresponding to the A-A portion in FIG. FIG. 3 is a cross-sectional explanatory view showing an engaged state of the engaging portion of the cassette body and the engaging claw of the lid.
Reference numeral C denotes a cassette according to the present invention, which is made of a synthetic resin having chemical resistance. The cassette C includes a
[0016]
On the upper surface side of the
Between the both edges in the width direction of the
[0017]
Each
In addition, the inside of the
[0018]
Each
In addition, the
[0019]
As described above, the
Further, a main
[0020]
An
[0021]
The
At both ends in the length direction of the
The
[0022]
The
[0023]
(Work)
The operation of the cassette C according to the present invention will be described with reference to FIGS.
Since both the
When the
[0024]
A
Therefore, when different types of specimens are accommodated in the
[0025]
The
Therefore, since the removal of the
[0026]
Further, when the cassette C is stacked on the upper surface portion of the
[0027]
Furthermore, since the
[0028]
When the paraffin block is formed by the above process, the
[0029]
Since the boundary surface between the paraffin inside the
[0030]
Note that the terms and expressions used in the present specification are merely explanatory and are not restrictive, and do not exclude terms and expressions equivalent to the above terms and expressions. The present invention is not limited to the illustrated embodiment, and various modifications can be made within the scope of the technical idea.
[0031]
【The invention's effect】
The present invention has the above configuration and has the following effects.
(A) An information entry portion corresponding to the sample storage portion on the upper surface side of the cassette body is provided, and the lid is formed so as not to cover the information entry portion when attached to the lid attachment portion of the cassette body. In the cassette, the information can be entered in the state where the cassette body is placed with the bottom face down when entering information for each specimen container. There is no risk of spilling even when the specimen is open. Moreover, since the information entry part can be seen from the upper surface side, the content of information is easy to visually recognize.
Therefore, if containing the sample of different types, each specimen storage section, can identify the specimen by the information entry for each specimen containing portion, it is possible to prevent a mistake of the specimen to be examined.
[0032]
(B) In the also possible liquid passing in a stacked portion of the time a stack of cassettes, when immersed stacking multiple cassettes in a work of immersing the cassette in the chemical also chemical each by passing liquid portion Distributes smoothly inside the cassette. Therefore, the chemical solution enters the inside of each cassette quickly, and the working efficiency is improved.
[0033]
(C) A main information entry part and a sub information entry part corresponding to the specimen storage part on the upper surface side of the cassette body are provided, and the sub information entry part is provided when the lid is attached to the lid attachment part of the cassette body. If the lid is provided with a spacer that allows liquid to pass through the stacked portion when the cassettes for pathological examination are stacked, the above (a) , (B) can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing an embodiment of a cassette according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view corresponding to the AA portion in FIG.
FIG. 3 is an explanatory cross-sectional view showing an engaged state of an engaging portion of a cassette body and an engaging claw of a lid.
FIG. 4 is a perspective view showing an example of a conventional cassette.
[Explanation of symbols]
Claims (4)
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体は、前部に主情報記入部を有し、上記蓋装着部の縁部には、上記検体収容部に対応する副情報記入部が設けてあり、
上記蓋体は、上記カセット本体の上記蓋装着部に装着したときに上記副情報記入部を覆うことがないように形成してあることを特徴とする、
病理組織検査用カセット。A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body has a main information entry part at the front part, and an edge part of the lid mounting part is provided with a sub information entry part corresponding to the sample storage part,
The lid is formed so as not to cover the sub information entry part when it is attached to the lid attachment part of the cassette body.
Cassette for pathological examination.
カセット本体と、
当該カセット本体に着脱可能に装着される蓋体と、
を備えており、
閉蓋状態のカセットの上に別のカセット本体の底部を積重したときに、下側のカセットと上側のカセット本体との間には、
蓋体上面側に設けたスペーサ、又はカセット本体底部に設けたスペーサ、又はカセット上面から突出した蓋体の側部に設けた切り欠き、又は蓋体の幅をカセット本体の幅より狭く形成して両側に設けた開口部、あるいはこれらを複合したもの、で形成される通液部を有することを特徴とする、
病理組織検査用カセット。A cassette for histopathology examination,
The cassette body,
A lid that is detachably attached to the cassette body;
With
When the bottom of another cassette body is stacked on the closed cassette, between the lower cassette and the upper cassette body,
The spacer provided on the top side of the lid, the spacer provided on the bottom of the cassette body, the notch provided on the side of the lid protruding from the top of the cassette, or the width of the lid is made narrower than the width of the cassette body. opening provided on both sides, or those ones were combined, characterized in that in having a liquid passing part is formed,
Cassette for pathological examination.
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体または上記蓋体には、別のカセットを積み重ねたときに、積み重ね部分でも通液可能にする通液部形成手段が設けてあり、
該通液部形成手段は、蓋体上面側に設けたスペーサ、又はカセット本体底部に設けたスペーサ、又はカセット上面から突出した蓋体の側部に設けた切り欠き、又は蓋体の幅をカセット本体の幅より狭く形成して両側に設けた開口部、あるいはこれらを複合したもの、であり、
蓋体の上面部に別のカセット本体を積み重ねたとき下側のカセットと上側のカセット本体との間には、上記通液部形成手段によって通液可能な隙間が形成されることを特徴とする、
病理組織検査用カセット。A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body or the lid body is provided with a liquid passage forming means that allows liquid to flow even in a stacked portion when another cassette is stacked,
The liquid passing portion forming means includes a spacer provided on the upper surface side of the lid, a spacer provided on the bottom of the cassette body, a notch provided on the side of the lid protruding from the upper surface of the cassette, or a width of the lid. An opening formed narrower than the width of the main body and provided on both sides, or a combination of these,
When another cassette body is stacked on the upper surface of the lid, a gap is formed between the lower cassette and the upper cassette body so that the liquid can be passed by the fluid passage forming means. ,
Cassette for pathological examination.
上面側に蓋装着部を有し、底部に通液孔が設けてある所要数の検体収容部を有するカセット本体と、
当該カセット本体の上記蓋装着部に着脱可能で、通液孔が設けてある蓋体と、を備えており、
上記カセット本体は、前部に主情報記入部を有し、上記蓋装着部の縁部には、上記検体収容部に対応する副情報記入部が設けてあり、
上記蓋体は、上記カセット本体の上記蓋装着部に装着したときに上記副情報記入部を覆うことがないように形成してあり、
上記蓋体の上面部には、別のカセットを積み重ねたときに、積み重ね部分に隙間を形成するスペーサが設けてあることを特徴とする、
病理組織検査用カセット。A cassette for histopathology examination,
A cassette body having a required number of sample storage portions having a lid mounting portion on the upper surface side and a liquid passage hole on the bottom portion;
A lid body that is detachable from the lid mounting portion of the cassette body and has a liquid passage hole;
The cassette body has a main information entry part at the front part, and an edge part of the lid mounting part is provided with a sub information entry part corresponding to the sample storage part,
The lid is formed so as not to cover the sub information entry part when attached to the lid attachment part of the cassette body,
The upper surface of the lid is provided with a spacer that forms a gap in the stacked portion when another cassette is stacked,
Cassette for pathological examination.
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